JP5932635B2 - リソグラフィ装置および検出装置 - Google Patents

リソグラフィ装置および検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5932635B2
JP5932635B2 JP2012506422A JP2012506422A JP5932635B2 JP 5932635 B2 JP5932635 B2 JP 5932635B2 JP 2012506422 A JP2012506422 A JP 2012506422A JP 2012506422 A JP2012506422 A JP 2012506422A JP 5932635 B2 JP5932635 B2 JP 5932635B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
layer
material layer
euv
zirconium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012506422A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012524989A (ja
Inventor
ニコラエフ,イヴァン
ウェーレンス,マルティン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASML Netherlands BV
Original Assignee
ASML Netherlands BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ASML Netherlands BV filed Critical ASML Netherlands BV
Publication of JP2012524989A publication Critical patent/JP2012524989A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5932635B2 publication Critical patent/JP5932635B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring
    • G03F7/70591Testing optical components
    • G03F7/706Aberration measurement
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/7085Detection arrangement, e.g. detectors of apparatus alignment possibly mounted on wafers, exposure dose, photo-cleaning flux, stray light, thermal load
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L22/00Testing or measuring during manufacture or treatment; Reliability measurements, i.e. testing of parts without further processing to modify the parts as such; Structural arrangements therefor
    • H01L22/10Measuring as part of the manufacturing process
    • H01L22/12Measuring as part of the manufacturing process for structural parameters, e.g. thickness, line width, refractive index, temperature, warp, bond strength, defects, optical inspection, electrical measurement of structural dimensions, metallurgic measurement of diffusions
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14643Photodiode arrays; MOS imagers
    • H01L27/14658X-ray, gamma-ray or corpuscular radiation imagers
    • H01L27/14663Indirect radiation imagers, e.g. using luminescent members

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

[関連出願の相互参照]
[0001] 本出願は、2009年4月27日に出願された米国仮出願第61/172,904号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本発明は、リソグラフィ装置、およびリソグラフィ装置の一部を形成し得る検出装置に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板上、通常、基板のターゲット部分上に付与する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に用いることができる。その場合、ICの個々の層上に形成される回路パターンを生成するために、マスクまたはレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを用いることができる。このパターンは、基板(例えば、シリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば、ダイの一部、または1つ以上のダイを含む)に転写することができる。通常、パターンの転写は、基板上に設けられた放射感応性材料(レジスト)層上への結像によって行われる。一般には、単一の基板が、連続的にパターニングされる隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。基板上へのパターンの結像は、投影システムによって行われ、投影システムは複数のレンズまたはミラーを含み得る。
[0004] リソグラフィは、ICや他のデバイスおよび/または構造の製造における重要なステップの1つとして広く認識されている。しかし、リソグラフィを使用して作られるフィーチャの寸法が小さくなるにつれ、リソグラフィは、小型ICや他のデバイスおよび/または構造を製造できるようにするための、より重要な要因になりつつある。
[0005] パターンプリンティングの限界の理論的な推定値は、式(1)に示す分解能のレイリー規準によって与えられ得る:
CD = kλ/NAPS (1)
[0006] ここで、λは、使用される放射の波長であり、NAPSは、パターンを印刷するために使用される投影システムの開口数である。kは、レイリー定数とも呼ばれるプロセス依存調整係数であり、CDは、印刷されたフィーチャのフィーチャサイズ(またはクリティカルディメンジョン)である。式(1)から、フィーチャの最小印刷可能サイズの縮小は、3つの方法、すなわち露光波長λを短くすること、開口数NAPSを大きくすること、またはkの値を小さくすること、によって達成可能であるということになる。
[0007] 露光波長を短くし、ひいては最小印刷可能サイズを縮小するために、リソグラフィ装置の極端紫外線(EUV)放射源を使用することが提案されている。EUV放射源は、およそ13.5nmの放射波長を出力するように構成されている。従って、EUV放射源は、小さなフィーチャの印刷を達成するための重大なステップを構成し得る。
[0008] パターンが基板上に投影される精度が高水準にとどまることを確実にするために、リソグラフィ装置の一部分の光学性能を監視することは従来行われている。例えば、結像ディテクタをリソグラフィ装置の基板テーブル内に配置してよく、また、結像ディテクタはリソグラフィ装置の投影システムに存在する収差を監視するために使用されてよい。従来の(非EUV)リソグラフィ装置では、結像ディテクタは、シンチレーション材料、例えば、GdS:Tb(P43として知られる)の層を備えたCCDアレイを含み得る。シンチレーション材料は、例えば、約248nmまたは193nmの放射を、例えば、約550nm(またはいくつかの他の適切な波長)の可視放射に変換する。そして、可視放射はCCDアレイによって検出される。
[0009] (シンチレーション材料層を備えたCCDアレイを用いて)同様にEUV放射を検出することが可能である一方、EUVが検出される効率および/または精度は低くなるおそれがある。
[0010] 少なくとも一部の従来のディテクタと比較して向上した効率および/または精度でEUV放射を検出することができる検出装置を提供することが望ましい。
[0011] 本発明の第1実施形態において、検出装置であって、シンチレーション材料層と、シンチレーション材料上に設けられたスペーサ材料層と、スペーサ材料上に設けられたスペクトル純度フィルタ層と、を備えるディテクタを含む、検出装置が提供される。
[0012] 本発明の第2実施形態において、EUV放射を、スペクトル純度フィルタ層を通して、スペクトル純度フィルタ層の下に設けられたスペーサ材料層を通して、シンチレーション材料層上に誘導することと、次いでディテクタを使用してシンチレーション材料によって放出されたシンチレーション放射を検出することと、を含む、検出方法が提供される。
[0013] 本発明のさらなる特徴および利点、ならびに本発明のさまざまな実施形態の構造および動作を、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。なお本発明は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されない。このような実施形態は、例示のためにのみ本明細書で示される。本明細書の教示に基づいて、追加の実施形態が当業者には明らかであろう。
[0014] 本明細書に組み込まれ、かつ明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明を示し、さらに説明とともに本発明の原理を説明し、かつ当業者が本発明を行い使用することを可能とするのに役立つ。
[0015] 図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を概略的に示す。 [0016] 図2は、図1のリソグラフィ装置のより詳細な概略図である。 [0017] 図3は、本発明の一実施形態に係る検出装置の概略断面図である。 [0018] 図4aは、スペクトル純度フィルタの上面またはスペクトル純度フィルタとの境界面からの距離の関数としてのシンチレータ材料の発光量子効率をグラフで示す。 [0018] 図4bは、シンチレータ材料によるEUV放射の吸収および窒化シリコンによるEUV放射の吸収をグラフで示す。 [0017] 図5は、本発明の一実施形態に係る検出装置の概略断面図である。
[0019] 本発明の特徴及び利点は、図面を参照した以下の詳細な説明から、より明らかであろう。これらの図面において、同一の参照符号は、全体を通じて対応する要素を示す。図面において、同一の参照番号は、概して、同一、機能的に同様、および/または構造的に同様の要素を示す。要素が最初に現れる図面は、対応する参照番号の最も左の数字により示される。
[0020] 本明細書は、本発明の特徴を組み入れた1つ以上の実施形態を開示する。開示される実施形態は、本発明を例示するに過ぎない。本発明の範囲は、開示される実施形態に限定されない。本発明は、添付の請求項により定義される。
[0021] 説明されている実施形態および本明細書での「一実施形態」、「実施形態」、「例示的実施形態」などに関する言及は、説明されている実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、各実施形態がその特定の特徴、構造、または特性を必ずしも含むとは限らないことを示す。また、そのような語句は同一の実施形態を必ずしも示すものではない。さらに、実施形態と関連して特定の特徴、構造、または特性が説明される場合、明示的に説明されているか否かによらず、他の実施形態と関連してそのような特徴、構造、または特性を達成することは当業者の知識の範囲内であると理解されたい。
[0022] 本発明の実施形態は、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、またはこれらの組合せの形式で実現されてよい。本発明の実施形態は、1つ以上のプロセッサにより読取かつ実行可能である機械読取可能媒体に記憶された命令として実現されてもよい。機械読取可能媒体は、機械(例えば、演算デバイス)により読取可能な形式で情報を記憶または伝送する任意の機構を含んでよい。例えば、機械読取可能媒体は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記録媒体、光記録媒体、フラッシュメモリデバイス、電気的、光学的、または音響的もしくはその他の伝搬信号形式(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号)、またはその他を含んでよい。また本明細書では、ファームウエア、ソフトウエア、ルーチン、命令は、ある動作を実行するためのものとして記述されていてもよい。しかし、当然のことながら、これらの記述は単に便宜上のものであり、これらの動作は、そのファームウエア、ソフトウエア、ルーチン、命令などを実行する演算デバイス、プロセッサ、コントローラ、または他の装置により実際に得られるものである。
[0023] しかし、そのような実施形態をより詳細に説明する前に、本発明の実施形態が実行され得る例示的環境を提示することは有益である。
[0024] 図1は、本発明を具体化するリソグラフィ装置2を概略的に示している。このリソグラフィ装置2は、放射ビームB(例えば、極端紫外線(EUV))を調整するように構成された照明システム(イルミネータ)ILと、パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構成され、かつ特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1ポジショナPMに連結されたサポート構造(例えば、マスクテーブル)MTと、基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、かつ特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2ポジショナPWに連結された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WTと、パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付けられたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを含む)上に投影するように構成された投影システム(例えば、反射投影レンズシステム)PSと、を含む。
[0025] 照明システムとしては、放射を誘導し、整形し、または制御するための屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、またはその他のタイプの光コンポーネント、あるいはそれらのあらゆる組合せなどのさまざまなタイプの光コンポーネントを含むことができる。ほとんどのEUVリソグラフィ装置では、照明システムは、主に反射光コンポーネントから形成される。
[0026] サポート構造は、パターニングデバイスを支持、すなわち、パターニングデバイスの重量を支える。サポート構造は、パターニングデバイスの向き、リソグラフィ装置2の設計、および、パターニングデバイスが真空環境内で保持されているか否かなどの他の条件に応じた態様で、パターニングデバイスを保持する。サポート構造は、機械式、真空式、静電式またはその他のクランプ技術を使って、パターニングデバイスを保持することができる。サポート構造は、例えば、必要に応じて固定または可動式にすることができるフレームまたはテーブルであってもよい。サポート構造は、パターニングデバイスを、例えば、投影システムに対して所望の位置に確実に置くことができる。本明細書において使用される「レチクル」または「マスク」という用語はすべて、より一般的な「パターニングデバイス」という用語と同義であると考えるとよい。
[0027] 本明細書において使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分内にパターンを作り出すように、放射ビームの断面にパターンを与えるために使用できるあらゆるデバイスを指していると、広く解釈されるべきである。なお、留意すべき点として、放射ビームに付与されたパターンは、例えば、そのパターンが位相シフトフィーチャまたはいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分内の所望のパターンに正確に一致しない場合もある。通常、放射ビームに付けたパターンは、集積回路などのターゲット部分内に作り出されるデバイス内の特定機能層に対応することになる。
[0028] パターニングデバイスの例としては、マスクおよびプログラマブルミラーアレイが含まれる。マスクは、リソグラフィでは公知であり、通常、EUVリソグラフィ装置においては反射型であろう。プログラマブルミラーアレイの一例では、小型ミラーのマトリックス配列が用いられており、各小型ミラーは、入射する放射ビームを様々な方向に反射させるように、個別に傾斜させることができる。傾斜されたミラーは、ミラーマトリックスによって反射される放射ビームにパターンを付ける。
[0029] 本明細書において使用される「投影システム」という用語は、あらゆる型の投影システムを包含していると広く解釈されるべきである。通常、EUVリソグラフィ装置においては、光エレメントは反射型となる。しかし、他の型の光エレメントが使用されてもよい。光エレメントは、真空内に置かれ得る。本明細書において使用される「投影レンズ」という用語はすべて、より一般的な「投影システム」という用語と同義であると考えるとよい。
[0030] 本明細書に示されているとおり、リソグラフィ装置2は、反射型のもの(例えば、反射型マスクを採用しているもの)である。
[0031] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)以上の基板テーブル(および/または2つ以上のマスクテーブル)を有する型のものであってもよい。そのような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルは並行して使うことができ、または予備工程を1つ以上のテーブル上で実行しつつ、別の1つ以上のテーブルを露光用に使うこともできる。
[0032] 図1を参照すると、イルミネータILは、コレクタアセンブリ/放射源SOによって放射放出点から放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置は、別個の構成要素であってもよい。そのような場合には、コレクタアセンブリは、リソグラフィ装置の一部を形成しているとはみなされず、また放射ビームは、コレクタアセンブリSOからイルミネータILへ、例えば、適切な誘導ミラーおよび/またはビームエキスパンダを含むビームデリバリシステムを使って送られる。その他の場合においては、放射源は、リソグラフィ装置の一体部分とすることもできる。放射ジェネレータを含むコレクタアセンブリSOおよびイルミネータILは、必要ならばビームデリバリシステムとともに、放射システムと呼んでもよい。
[0033] イルミネータILは、放射ビームの角強度分布を調節するアジャスタを含むことができる。一般に、イルミネータの瞳面内の強度分布の少なくとも外側および/または内側半径範囲(通常、それぞれσ-outerおよびσ-innerと呼ばれる)を調節することができる。さらに、イルミネータILは、インテグレータおよびコンデンサといったさまざまな他のコンポーネントを含むことができる。イルミネータILを使って放射ビームBを調整すれば、放射ビームの断面に所望の均一性および強度分布をもたせることができる。
[0034] 放射ビームBは、サポート構造(例えば、マスクテーブルMT)上に保持されているパターニングデバイス(例えば、マスクMA)上に入射して、パターニングデバイスによってパターン形成される。マスクMAによって反射された後、放射ビームBは投影システムPSを通過し、投影システムPSは、基板Wのターゲット部分C上にビームの焦点をあわせる。第2ポジショナPWおよび位置センサIF2(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、または静電容量センサ)を使って、例えば、さまざまなターゲット部分Cを放射ビームBの経路内に位置付けるように、基板テーブルWTを正確に動かすことができる。同様に、第1ポジショナPMおよび別の位置センサIF1を使い、例えば、マスクライブラリから機械的に取り出した後またはスキャン中に、マスクMAを放射ビームBの経路に対して正確に位置付けることもできる。通常、マスクテーブルMTの移動は、第1ポジショナPMの一部を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)およびショートストロークモジュール(微動位置決め)を使って達成することができる。同様に、基板テーブルWTの移動も、第2ポジショナPWの一部を形成するロングストロークモジュールおよびショートストロークモジュールを使って達成することができる。ステッパの場合は(スキャナとは対照的に)、マスクテーブルMTは、ショートストロークアクチュエータのみに連結されてもよく、または固定されてもよい。マスクMAおよび基板Wは、マスクアライメントマークM1およびM2と、基板アライメントマークP1およびP2とを使って、位置合わせされてもよい。例示では基板アライメントマークが専用ターゲット部分を占めているが、基板アライメントマークをターゲット部分とターゲット部分との間の空間内に置くこともできる(これらは、スクライブラインアライメントマークとして公知である)。同様に、複数のダイがマスクMA上に設けられている場合、マスクアライメントマークは、ダイとダイの間に置かれてもよい。
[0035] 本発明の一実施形態に係る検出装置Dは、基板テーブルWT内に設けられる。検出装置は以下でさらに説明される。
[0036] 例示の装置2は、以下に説明するモードのうち少なくとも1つのモードで使用できる。
1.ステップモードにおいては、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを基本的に静止状態に保ちつつ、放射ビームに付けられたパターン全体を一度にターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一静的露光)。その後、基板テーブルWTは、基板の平面内で移動され、それによって別のターゲット部分Cを露光することができる。ステップモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光時に結像されるターゲット部分Cのサイズが限定される。
2.スキャンモードにおいては、マスクテーブルMTおよび基板テーブルWTを同期的にスキャンする一方で、放射ビームに付けられたパターンをターゲット部分C上に投影する(すなわち、単一動的露光)。マスクテーブルMTに対する基板テーブルWTの速度および方向は、投影システムPSの(縮小)拡大率および像反転特性によって決めることができる。スキャンモードにおいては、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光時のターゲット部分の幅(非スキャン方向)が限定される一方、スキャン動作の長さによって、ターゲット部分の高さ(スキャン方向)が決まる。
3.別のモードにおいては、プログラマブルパターニングデバイスを保持した状態で、マスクテーブルMTを基本的に静止状態に保ち、また基板テーブルWTを動かす、またはスキャンする一方で、放射ビームに付けられているパターンをターゲット部分C上に投影する。このモードにおいては、通常、パルス放射源が採用されており、さらにプログラマブルパターニングデバイスは、基板テーブルWTの移動後ごとに、またはスキャン中の連続する放射パルスと放射パルスとの間に、必要に応じて更新される。この動作モードは、前述の型のプログラマブルミラーアレイといったプログラマブルパターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
[0037] 上述の使用モードの組合せおよび/またはバリエーション、あるいは完全に異なる使用モードもまた採用可能である。
[0038] 図2は、図1のリソグラフィ装置2の実施形態をより詳細に示しているが、引き続き模式化したものであり、コレクタアセンブリ/放射源SOと、イルミネータIL(照明システムと呼ばれることもある)と、投影システムとを含んでいる。
[0039] 放射源SOは、放射ジェネレータと、イルミネータILの入口開口20にある仮想放射源点集光焦点18に放射を集束させるコレクタアセンブリとを含む。放射ビーム21が、イルミネータIL内で第1および第2リフレクタ22、24を介し、レチクルまたはマスクテーブルMT上に位置決めされたレチクルまたはマスクMA上で反射される。パターン形成されたビーム26が形成され、投影システムPS内で第1および第2反射エレメント28、30を介して基板テーブルWT上に保持された基板W上に結像される。
[0040] 本発明の一実施形態に係る検出装置Dは、基板テーブルWT内に設けられる。検出装置Dは、投影システムPSに存在する収差を監視するために使用される結像ディテクタを含み得る。収差の監視は、例えば、検出装置Dの上方に格子を設け、レチクルMA上に同等の格子を設け、そして基板テーブルWTの別々の位置で検出装置によって検出された像を監視することによって達成され得る。
[0041] 図2に示すエレメントより多いまたは少ない数のエレメントが、コレクタアセンブリ/放射源SO、照明システムIL、および投影システムPS内に通常存在してよいことが明らかである。例えば、いくつかの実施形態では、リソグラフィ装置2は、1つ以上の透過型または反射型スペクトル純度フィルタも含み得る。また、より多いまたは少ない数のエレメントがリソグラフィ装置内に存在してよい。
[0042] 図3は、本発明の一実施形態に係る検出装置Dの断面を概略的に示している。検出装置Dは、結像ディテクタ40、シンチレーション材料層41、スペーサ材料層42、およびスペクトル純度フィルタ層43を含む。シンチレーション層41は結像ディテクタ40の上に設けられ、スペーサ材料層42はシンチレーション層の上に設けられ、そしてスペクトル純度フィルタ層43はスペーサ材料層42の上に設けられる。
[0043] 結像ディテクタ40は、例えば、CCDアレイとすることができる。CCDアレイは、12mmx12mmという寸法の検出面を有し得る。シンチレーション材料41は、例えば、Gd22S:Tb(P43として知られ、例えば、英国、ハーロー(Harlow)に所在のApplied Scintillation Technologies、またはドイツ、ベンスハイム(Bensheim)に所在のProxitronic Imaging GmbHから入手可能である)とすることができる。シンチレーション材料層の厚さは、例えば、10μmとすることができる。スペーサ材料42は、例えば、窒化シリコン(SiN、不定比性(stoichiometric))とすることができる。スペーサ材料の厚さは以下でさらに説明される。スペクトル純度フィルタ層43は、例えば、ジルコニウム層とすることができる。ジルコニウム層は、深紫外線(DUV)および可視放射の効果的なフィルタリングを提供する程度に十分に厚くてよいが、極端紫外線(EUV)を吸収しすぎない程度に十分に薄くてもよい。ジルコニウム層の厚さは、例えば、約50nmとすることができる。
[0044] 追加の層(図示せず)は、P43層41とCCDアレイ40との間に設けられ得る。ガラスとすることができる追加の層は、P43層41のCCDアレイ40に対する接続を容易にし得る(P43層41をCCDアレイ40上に直接接合することは難しい場合がある)。接着剤をCCDアレイ40と追加の層との間に設けてよく、また、追加の層とP43層41との間に設けてよい。追加の層は、例えば、ドイツ、マインツ(Mainz)に所在のSchott AGから入手可能である、EMAを含むSchott Standard 47Aガラスから形成される、いわゆるフェースプレートとすることができる。
[0045] 図3は、ジルコニウム層43に入射する放射を示している。極端紫外線(EUV)に加え、深紫外線(DUV)および可視放射もジルコニウム層に入射する。というのは、EUV放射を生成するために使用される放射源SO(図1および図2を参照)は、EUV放射、DUV放射、および可視放射を含む広範囲の波長にわたる放射を生成し得るからである。放射源SOが生成するDUV放射および可視放射の量は、放射源が生成するEUV放射の量より多くなり得る。従って、EUV放射に加え、かなりの量のDUV放射および可視放射が検出装置Dに入射し得る。
[0046] CCDアレイ40による検出の前に、DUV放射および可視放射などの非EUV放射を遮ることが望ましい。これによって、CCDアレイによって検出された像が投影システムPSを通過したEUV放射(投影システムを通過した他の波長の放射ではない)の像であることが確実になる。投影システムの収差は、EUV放射および非EUV放射に別々に影響を及ぼし得る。リソグラフィ装置の動作中パターンを基板上に投影するために使用されるのはEUV放射であるので、投影システム収差がEUV放射のみに与える作用を検出することが望ましい。すなわち、投影システムの光学特性は、EUV放射と非EUV放射とについて異なることがあり、EUV放射のみの光学特性を検出することが望ましい。
[0047] ジルコニウム層43は、DUV放射および可視放射の大部分を遮り、それによって主にEUV放射が窒化シリコン層42に進む。ジルコニウム層43が提供するフィルタリング比は、その厚さによって決まることになる。例えば、約50nmのジルコニウム層は、1(EUV):0.2(DUV):0.1(可視)のフィルタリング比を提供し得る。また、約100nmのジルコニウム層は、1(EUV):0.04(DUV):0.02(可視)のフィルタリング比を提供し得る。すなわち、(同量のEUV、DUV、および可視放射がフィルタに入射すると仮定して)フィルタが透過させるEUV放射の量は、フィルタが透過させるDUV放射および可視放射の量の、例えば、5〜20倍多くなり得る。
[0048] ジルコニウム層43を介する透過に続いて、EUV放射は、窒化シリコン層42内に進む。EUV放射は、窒化シリコン層42を通過する際にその一部が吸収される(例えば、およそ20%)が、そうでなければ変化しない。その後EUV放射はP43層41に入射する。
[0049] P43層41は、シンチレーションを介してEUV放射の光子を約550nmなどの可視波長の光子に変換する。そして、550nmの光子はCCDアレイ40によって検出される。このように、CCDアレイ40はEUV放射の結像検出を行う。これによって、投影システムPSの収差が投影システムを通過するEUV放射に与える作用を監視するために、CCDアレイが使用されることが可能になる。
[0050] ジルコニウム層43とP43層41との間の窒化シリコン層42の存在によって、(ジルコニウム層43がP43層41の上に直接設けられた場合に見られるであろう変換効率と比較して)EUV光子の変換効率が約550nm光子まで向上する。ジルコニウム層43がP43層の上に直接設けられた場合、これはP43のシンチレーションの実質的な消光につながるであろう。そしてこれはEUVから約550nmに変換される光子の数の著しい減少につながるであろう。
[0051] 以下にさらに説明するように、EUV放射はP43によって強く吸収される。このEUV放射の強い吸収は、公知のEUVシンチレータを含む大多数の物質によく見られるものである。これは、EUV光子の550nm光子への変換の大部分がP43層の最初の(ほぼ)50nmにおいて生じることを意味する。その結果、ジルコニウム層43がP43層の上に直接設けられた場合、光子変換の大部分がジルコニウム層の約50nm以内で起こるであろう。しかし、ジルコニウム層に近接して起こる光子変換は、ジルコニウムによって消光する。この消光は、ジルコニウム層に非放射的に伝達され、次いでジルコニウム内で消散する、P43での励起原子のエネルギーに起因する。こうして、P43の上に直接ジルコニウムを設けることによって、EUVから550nmに変換される光子の数は実質的に減少する。
[0052] この例において、P43層41とジルコニウム層43との間に窒化シリコン層42を設けることによってP43をジルコニウムから隔て、それによってジルコニウムが引き起こすシンチレーション消光の実質的な減少がもたらされる。
[0053] 一例において、消光がジルコニウムの存在に起因するP43の表面で起こることを特定し、P43とジルコニウムとの間の窒化シリコン層を設けることによってその消光を防ぐことは、実質的な進歩をもたらす。
[0054] 一例において、窒化シリコン層を用いてジルコニウムをP43から隔てることは、例えば、ジルコニウムとP43との間に空間を残すことと比較して有利である。というのは、それによってコンタミがジルコニウムとP43との間に蓄積するのを防ぐからである。空間が設けられた場合、その空間にコンタミが蓄積するのを防ぐことは難しいであろう。例えば、空間を取り囲む表面上にカーボンが成長するおそれがある。さらに、いったんコンタミが蓄積すると、それを除去するのは難しいであろう。特に、ジルコニウム層は薄くなり、クリーニング中に損傷を受けやすくなるであろう。
[0055] 一例において、ジルコニウムとP43との間に密閉空間が設けられた場合、リソグラフィ装置からのガスの排気中の圧力変化により問題が生じるであろう(真空は、リソグラフィ装置がリソグラフィに使用される前に、リソグラフィ装置内に設けられる)。特に、ジルコニウム層は破裂するであろう。
[0056] 図4aは、本発明の一実施形態に係る、P43層の外表面に別々の材料を設けることに起因する、P43層のシンチレータ原子の発光量子効率に対する作用を理論計算に基づいて示すグラフである。このグラフは、P43の外表面からの距離(単位はnm)の関数としてのP43の量子効率を示している(外表面はグラフにおいて境界面と示される)。図4aに示す例で使用される計算では、量子効率の変動は、P43の外表面から遠ざかるP43の量子効率が約10%であると仮定して計算された。この値は計算のために選択されたが、本発明は、他の値の量子効率について使用されてもよい。また、P43のシンチレータ原子の遷移双極子モーメントの向きが任意に分散されていると仮定された。上述の消光は、ジルコニウムの存在下でのP43の量子効率を計算する際に考慮された。
[0057] 実線Vが示す第1の例では、P43の表面に物質は存在せず、単なる真空に過ぎない。図4aから分かるように、P43の表面(境界面)での量子効率は、ある程度(P43の大部分の値のおよそ30%)まで抑えられ、次いで表面から80nmあたりのピークまで上がる。量子効率は、約150ナノメートルの周期で変動するように現れ、変動の大きさは、表面からの距離とともに減少する。
[0058] 破線Zが示す第2の例では、ジルコニウム層がP43の表面に設けられる。ジルコニウムの存在によって、量子効率はP43の表面でのゼロまで低下する。消光は、ジルコニウムが金属であり、従って励起したシンチレータ原子のエネルギーを吸収可能な自由電子を有するという事実に起因して生じると考えられている。量子効率は、境界面のおよそ75nm以内の定常値まで徐々に上昇する。しかし、図4bに関して以下に説明するように、P43に入射するEUV放射の大部分は、P43の最初の約50nm以内で吸収されることになる。従って、(ジルコニウムの存在下での)P43の最初の約50nmにおける低い量子効率は、P43の実質的な性能低下の原因となる。
[0059] 点線Sで示す第3の例では、窒化シリコン層がP43の表面に設けられる。窒化シリコンの存在は、P43の表面での高い量子効率を引き起こす。量子効率は高いままであり、表面からの距離が増加するにつれてわずかに上昇する。こうして、P43の表面に窒化シリコンを設けることによって、P43の表面に近い位置でのP43の良好な量子効率がもたらされる。確かに、P43が真空内にあるときよりも窒化シリコンが存在するときの方がP43の最初のおよそ30nm以内の量子効率が高いことが分かる。
[0060] 図4bは、P43内のnm単位で測定された距離の関数としての規格化EUV放射強度の減衰を示すグラフである(実線で示す)。P43でのEUV放射の強度は非常に急速に減少し、P43材料の最初の約50nm以内で強度のおよそ60%が失われることが分かる。P43でのこの強いEUV吸収は、EUVによって引き起こされたシンチレーションの大部分がP43の最初の50nmで発生する原因である。
[0061] 窒化シリコン内のnm単位で測定された距離の関数としての規格化EUV放射強度の減衰が図4bに破線として示されている。窒化シリコンのEUV放射強度は、対象となる距離(例えば、0〜100nm)にわたって略直線状に比較的ゆっくりと減少する。窒化シリコンによるこの比較的低いEUV吸収は、この材料が本発明の上述の実施形態で使用される根拠である。
[0062] 図4aおよび図4bを使用して検出装置Dの窒化シリコン層42の適切な厚さを選択してよい。より厚い窒化シリコン層42は、P43層41のジルコニウム層43からのより強力な隔離を提供し、また、ジルコニウムの消光効果を低減させる。しかし、より薄い窒化シリコン層42はより少ないEUVを吸収し、それによってより多いEUVがP43に入射する。これらの2つの要件の間で均衡がとられ得る。スペーサ層42が窒化シリコン以外の材料から形成される実施形態では、同様に当該材料の適切な厚さが選択され得る。
[0063] 図4aを参照すると、約50nm分ジルコニウムをP43から隔てることによって量子効率の回復がもたらされることになる(量子効率全体の約90%を上回る量子効率まで戻る)。図4bを参照すると、窒化シリコンの約50nmを使用してその隔離を実現することによって、およそ25%分P43に入射するEUV放射の強度が減少することになる。
[0064] 窒化シリコン層42の他の厚さは、例えば、図4aおよび図4bを参照して適切な厚さを選択することによって用いられてよい。例えば、窒化シリコン層42の厚さは、約50nmから100nmとすることができる。
[0065] 上述の通り、窒化シリコン層42は可視放射を透過させる。P43層は可視スペクトル(例えば、550nm)の光子を放出するので、P43層から放出されたシンチレーション光子は、著しい吸収を受けずに窒化シリコン層42を通過し得る。その結果、P43層41から放出されてCCDアレイ40から遠ざかるシンチレーション光子の一部は、ジルコニウム層43によって反射されてCCDアレイに向かって戻ることになり、従ってCCDアレイに入射することになる。これによりCCDアレイ40に入射する放射の強度が高まることになる。
[0066] CCDアレイ40に入射する放射の強度を高めることは有利であると考えられ得るが、CCDアレイによって見られる像のコントラストは減少し得る。というのは、放射が放出された位置と異なる位置において、P43層41に戻ってくる放射によって像が不鮮明になり得るからである。図5を参照すると、EUV放射50はP43層41上の位置Aに入射する。放射51は、P43層41上の位置Aから放出され、窒化シリコン層42を通過してある角度で上方に、かつジルコニウム層43の方へ進む。ジルコニウム層43は放射52を反射し、放射52はP43層41上の位置Bの方へある角度で下方に進む。位置Bは、位置Aから少し離れている。CCDアレイ40によって検出された像では、EUV放射はP43層41上の位置Bに入射したように見える。こうして、図5に示すようにジルコニウム層を介して反射された放射は、CCDアレイ40によって検出された像を不鮮明にする。
[0067] 窒化シリコンの代わりに使用されてよく、かつ上述の不利点がないスペーサ層材料は、シリコンである。シリコンは、EUV放射を実質的に透過させるが、可視スペクトルの放射を吸収する。従って、図5を再び参照して、P43層41上の位置Aから放出された放射51は、シリコン層42によって吸収され、反射されて位置BにおいてP43層に戻ることはない(非常に低い強度で反射されて戻る)。放射51は吸収されるので、反射放射に起因する像の不鮮明化は回避される(または低減される)。
[0068] スペーサ材料層42として窒化シリコンではなくシリコンが用いられる場合、CCDアレイ40で受ける放射の全強度は低下する。CCDアレイ40で受ける放射の強度を低下させることは直観に反すると考えられ得る。しかし、上記の理由により、CCDアレイで見られる像の質の向上がもたらされ得る。この像質の向上は放射強度の損失より有益であり得るため、実益は、スペーサ材料層42として窒化シリコンではなくシリコンを使用することに起因する。
[0069] シリコン層42は、例えば、P43層から垂直に放出された放射と比較して、浅い角度でP43層41から放出された放射を優先的に吸収する。この状況では、「浅い角度」という用語は、P43層41とシリコン層42の境界面の平面に対して測定された角度を指すよう意図されている。というのは、浅い角度で放出された放射が進む距離が、垂直に放出された放射が進む距離と比較して非常に長いからである。放射はシリコン層を通ってより長い距離を進むので、P43層から垂直に放出された放射と比較して、シリコン層によってより完全に吸収されることになる。従って、シリコン層42は、P43層41上の起点から最も遠くに迷走する放射を必然的に抑制し、それによってCCDアレイ40によって見られる像のコントラストが向上する。
[0070] シリコンからスペーサ材料層42を形成するさらなる利点は、窒化シリコンの屈折率(n=2.1)と比較して比較的高いシリコンの屈折率(n=5.2)が、浅い角度でP43層41から放出された可視放射がシリコンスペーサ層内に進み吸収される程度であることである。
[0071] スペーサ層材料42としてシリコンを使用するさらなる利点は、シリコンがDUV放射を非常に吸収することである。従って、ジルコニウム層43およびシリコン層42は、ジルコニウムのみまたはシリコンのみを用いて達成され得る効率よりも高くなり得る効率でEUV放射を透過させ、かつ他の波長を遮る複合フィルタとして機能する。
[0072] 上述の例はスペーサ層材料としてのシリコンの使用に言及しているが、同様の特性を有する他の材料が使用されてもよい。スペーサ層は、例えば、可視放射を吸収し、かつEUV放射を実質的に透過させる他の材料から形成されてよい。
[0073] 窒化シリコンおよびシリコンはスペーサ材料の例であると見なされ得る。スペーサ材料は任意の適切な材料であってよい。シンチレータ材料による光子の放出を著しくは消光させないスペーサ材料が選択され得る。EUV放射に対してある程度の透過性を示す(例えば、入射するEUV放射のかなりの部分を透過させる)スペーサ材料が選択され得る。
[0074] スペーサ材料がEUV放射を吸収する程度は、関連する考慮事項であり得る。スペーサ材料は、例えば、材料の約50nm以内のEUV放射の約50%未満、材料の約50nm以内のEUV放射の約40%未満、そして、材料の約50nm以内のEUV放射の約25%未満を吸収し得る。
[0075] 所与の材料のEUV放射吸収は、減衰長(1/expに低下する強度に対して用いられる長さ)として表され得る。窒化シリコン(SiN、不定比性)は約193nmの減衰長を有する。別の可能なスペーサ材料は二酸化シリコン(SiO)であり、これは約135nmの減衰長を有する。窒化シリコンは、(他の市販の光透過性無機材料と比較して)低EUV吸収度を有するという利点をもたらす。
[0076] スペーサ材料は、例えば、低密度を有し、かつEUV放射の存在下で安定性のある有機材料であってよい。EUV放射の存在下で十分な安定性を示すという条件で、スペーサ材料は、例えば、ポリプロピレン(減衰長は約400nm)、パリレン−N,C(減衰長は約320nm、300nm)、ポリカーボネート(減衰長は約220nm)、またはPMMA(減衰長は約190nm)とすることができる。
[0077] 上記減衰長は、Lawrence Berkeley National Laboratory(http://henke.lbl.gov/optical_constants)のウェブサイトの理論予測に基づく。
[0078] P43はシンチレータ材料の一例と見なされ得る。しかし、シンチレータは任意の適切な材料であってよい。例えば、シンチレータはYAG:Ce、または、より容易に検出可能な波長(例えば、可視波長)にEUVを変換する他のシンチレータであってよい。
[0079] ジルコニウムは、スペクトル純度フィルタ(すなわち、望ましくない波長を遮るフィルタ)の一例と見なされ得る。しかし、スペクトル純度フィルタは、任意の適切な材料であってよい。例えば、スペクトル純度フィルタは金属であってよい。金属は、例えば、純金属または複合物、例えば、ジルコニウムとシリコンおよび/または窒化物、であってよい。スペクトル純度フィルタは、異なる材料の層を含んでよい。
[0080] ディテクタ40がCCDアレイであることは不可欠ではない。ディテクタは、シンチレータによって変換された光子を検出する任意のディテクタであってよい。ディテクタは、例えば、光電子増倍管のマイクロアレイなどの結像ディテクタであってよい。ディテクタは、例えば、フォトダイオードなどの非結像ディテクタであってよい。
[0081] 上記説明において、EUVという用語は極端紫外線を指すよう意図されている。リソグラフィ装置内での極端紫外線は13.5nmを中心とすることが多いが、極端紫外線という用語は他の波長も包含し得る(例えば、5〜20nmの範囲の波長)。
[0082] 本明細書において、集積回路の製造におけるリソグラフィ装置の使用について具体的な言及がなされているが、本明細書記載のリソグラフィ装置が、集積光学システム、磁気ドメインメモリ用のガイダンスパターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造といった他の用途を有し得ることが理解されるべきである。
結論
[0083] 発明の概要及び要約の項目は、発明者が想定するような本発明の1つ以上の例示的実施形態について述べることができるが、全部の例示的実施形態を述べることはできず、従って本発明及び請求の範囲をいかなる意味でも制限しないものとする。
[0084] 本発明を、複数の特定の機能の実施およびそれらの関係を示す機能構成ブロックを用いて説明してきた。これらの機能構成ブロックの境界は、説明の都合上、本明細書において任意に定義されている。これら特定の機能やそれらの関係が適切に実現される限り、別の境界を定義することができる。
[0085] 特定の実施形態に関する前述の説明は、本発明の全般的な特徴をすべて示すものであり、従って当業者の知識を適用すれば、過度の実験を行わなくとも、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態などのさまざまな用途に対して容易に変更および/または改変を行うことができる。従って、そのような改変や変更は、本明細書で提示した教示ならびに説明に基づき、開示した実施形態の等価物の趣旨および範囲内に収まるものとする。なお、当然ながら、ここで用いた語法や用語は説明のためであって限定を意図するものではなく、本明細書の用語あるいは語法は、上記教示や説明を考慮しながら当業者が解釈すべきものである。
[0086] 本発明の範囲は上述の例示的実施形態のいずれによっても限定されるべきでなく、添付の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ規定されるべきである。

Claims (11)

  1. 検出装置であって、
    シンチレーション材料層と、前記シンチレーション材料上に設けられたスペーサ材料層と、前記スペーサ材料層上に設けられたスペクトル純度フィルタ層と、を備えるディテクタを含み、
    前記スペクトル純度フィルタ層はジルコニウムであり、
    前記スペーサ材料層は、シリコン、窒化シリコン、または二酸化シリコンであり、前記スペーサ材料層の厚さは20nm以上100nm以下である、
    検出装置。
  2. 前記スペーサ材料層の厚さは少なくとも50nmである、請求項1に記載の装置。
  3. 前記スペーサ材料層は、当該材料の50nm以内でEUV放射の50%未満を吸収する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記スペーサ材料層は、当該材料の100nm以内でEUV放射の50%未満を吸収する、請求項3に記載の装置。
  5. 前記スペーサ材料層は、前記シンチレーション材料層によって放出されたシンチレーション放射の波長で実質的に透過性を示す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記シンチレーション材料層はGdS:TbまたはYAG:Ceである、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記ディテクタは結像ディテクタである、請求項1〜のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記結像ディテクタはCCDアレイである、請求項に記載の装置。
  9. リソグラフィ装置であって
    基板を保持する基板テーブルと、
    パターン形成された放射ビームを前記基板のターゲット部分上に投影する投影システムと、を含み、
    さらに請求項1〜のいずれか一項に記載の検出装置を含む、リソグラフィ装置。
  10. 前記検出装置は、前記リソグラフィ装置の前記基板テーブル内に設けられる、請求項に記載のリソグラフィ装置。
  11. 検出方法であって、
    EUV放射を、ジルコニウムであるスペクトル純度フィルタ層を通して、前記スペクトル純度フィルタ層の下に設けられたスペーサ材料層を通して、シンチレーション材料層上に誘導することと、
    次いでディテクタを使用して前記シンチレーション材料層によって放出されたシンチレーション放射を検出することと、を含み、
    前記スペーサ材料層は、シリコン、窒化シリコン、または二酸化シリコンであり、前記スペーサ材料層の厚さは20nm以上100nm以下である、
    検出方法。
JP2012506422A 2009-04-27 2010-03-23 リソグラフィ装置および検出装置 Expired - Fee Related JP5932635B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US17290409P 2009-04-27 2009-04-27
US61/172,904 2009-04-27
PCT/EP2010/053742 WO2010124910A1 (en) 2009-04-27 2010-03-23 Lithographic apparatus and detector apparatus

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012524989A JP2012524989A (ja) 2012-10-18
JP5932635B2 true JP5932635B2 (ja) 2016-06-08

Family

ID=42269647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012506422A Expired - Fee Related JP5932635B2 (ja) 2009-04-27 2010-03-23 リソグラフィ装置および検出装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US8934083B2 (ja)
JP (1) JP5932635B2 (ja)
KR (1) KR101675048B1 (ja)
CN (1) CN102414622A (ja)
NL (1) NL2004444A (ja)
TW (1) TWI489220B (ja)
WO (1) WO2010124910A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101793316B1 (ko) * 2011-03-16 2017-11-02 케이엘에이-텐코 코포레이션 박막 스펙트럼 순도 필터 코팅을 갖는 영상 센서를 사용하는 euv 화학선 레티클 검사 시스템
WO2013139553A2 (en) * 2012-03-20 2013-09-26 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus, sensor and method
DE102013202278A1 (de) * 2013-02-13 2014-02-27 Carl Zeiss Smt Gmbh Optisches System einer mikrolithographischen Projektionsbelichtungsanlage

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3891849A (en) * 1974-01-30 1975-06-24 Westinghouse Electric Corp Means for integrating erythemal spectral radiation
DE19936000A1 (de) * 1999-07-30 2001-02-08 Osram Opto Semiconductors Gmbh UV-Photodetektor mit verbesserter Empfindlichkeit
DE60116967T2 (de) * 2000-08-25 2006-09-21 Asml Netherlands B.V. Lithographischer Apparat
US7154666B2 (en) * 2001-01-26 2006-12-26 Carl Zeiss Smt Ag Narrow-band spectral filter and the use thereof
EP1426824A1 (en) 2002-12-04 2004-06-09 ASML Netherlands B.V. Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby
US7193228B2 (en) * 2004-03-10 2007-03-20 Cymer, Inc. EUV light source optical elements
US7561251B2 (en) * 2004-03-29 2009-07-14 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7265366B2 (en) * 2004-03-31 2007-09-04 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7329876B2 (en) * 2006-01-26 2008-02-12 Xtreme Technologies Gmbh Narrow-band transmission filter for EUV radiation
US7772558B1 (en) * 2006-03-29 2010-08-10 Radiation Monitoring Devices, Inc. Multi-layer radiation detector and related methods
JP2008192987A (ja) 2007-02-07 2008-08-21 Nikon Corp センサ、露光装置、デバイスの製造方法、及びセンサの製造方法
US20090015814A1 (en) 2007-07-11 2009-01-15 Carl Zeiss Smt Ag Detector for registering a light intensity, and illumination system equipped with the detector

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010124910A1 (en) 2010-11-04
NL2004444A (en) 2010-10-28
US20120081683A1 (en) 2012-04-05
JP2012524989A (ja) 2012-10-18
KR101675048B1 (ko) 2016-11-10
TW201109847A (en) 2011-03-16
KR20120017435A (ko) 2012-02-28
TWI489220B (zh) 2015-06-21
CN102414622A (zh) 2012-04-11
US8934083B2 (en) 2015-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6420864B2 (ja) スペクトル純度フィルタ、放射システム、及びコレクタ
KR101572930B1 (ko) 방사 시스템, 방사선 콜렉터, 방사 빔 컨디셔닝 시스템, 방사 시스템용 스펙트럼 퓨리티 필터, 및 스펙트럼 퓨리티 필터 형성 방법
US7453645B2 (en) Spectral purity filter, lithographic apparatus including such a spectral purity filter, device manufacturing method, and device manufactured thereby
US9097993B2 (en) Optical element and lithographic apparatus
KR101668338B1 (ko) 스펙트럼 퓨리티 필터 및 리소그래피 장치
JP5336497B2 (ja) リソグラフィスペクトルフィルタ、及びリソグラフィ装置
JP5951010B2 (ja) 多層ミラー、多層ミラーを生成する方法およびリソグラフィ装置
JP5932635B2 (ja) リソグラフィ装置および検出装置
JP3986495B2 (ja) リソグラフィ装置およびデバイス製造方法
KR102157250B1 (ko) 리소그래피 장치, 센서 및 리소그래피 방법
JP2012222349A (ja) 多層ミラーおよびリソグラフィ装置
EP1426827A1 (en) Lithographic apparatus, device manufacturing method, and device manufactured thereby

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140509

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141226

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20150202

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20150313

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160428

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5932635

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees