JP5931713B2 - 野球靴 - Google Patents

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Description

本発明は硬式野球、軟式野球、ソフトボールなどの野球靴の特にスパイクに関する。
これらの野球靴のスパイクは、一般に、アウトソールの下面に対し直角に突出する板状の歯を持つ。
JP2006−141826 A1 (要約) JP2001−17205 A1 (要約) JP2000−125901 A1 (要約) JP2001−54402 A1 (要約) JP11−42801 A1 (要約) JP09−47303 A1 (要約) JP2012−50815 A1 (要約、請求項5、段落0017)
前記特許文献7の請求項5には、爪先部に位置するスパイク爪の立ち上がり角度を、基板に対して前屈みの72〜75度とすることが開示されている。この特許文献7の段落0017には、
「爪先部のスパイク爪の立ち上がり角度θを基板に対して前屈みの72〜75度とすれば、走行時にはその爪先部は後方斜め上方に傾くため、スパイク爪は、地面に対してほぼ直角になって食い込むこととなる。直角な食い込みは安定したグリップを得ることができる。その72〜75度の立ち上がり角度は爪先部のスパイク爪のみに採用することができる。」と記載されている。
更に、同文献の要約には、
「一本のスパイク爪をその基板でもって個別にアウトソールに取付ければ、その各スパイク爪の取付位置・立ち上がり角度θを任意に得ることができるため、守備位置の相違やプレーヤの癖等に十分に対応した最良位置等にスパイク爪を設けることができる。」と記載されている。
しかし、同文献には投手の投球動作や打者の打撃時に適したスパイクに関しては何ら示唆も開示もなされていない。
本発明の目的は、投手の投球動作や打者の打撃動作に適したスパイクを有する野球靴を提供することである。
本発明は1つの局面において、アウトソール2の下面20に沿って前記アウトソール2に固定される固定部10と、前記固定部10から地面に向かって突出し地面に係合する板状の歯とが連なった金属製のスパイク1A,1Bを前足部2fに複数有する野球靴であって、
前記複数のスパイク1A,1Bのうち足の外側Laに配置された外側スパイク1Bと、
前記複数のスパイク1A,1Bのうち母趾球O1または足の内側Meにおける前記母趾球O1よりも前方Fに配置された1又は複数の内側スパイク1Aと、を備え、
前記内側スパイク1Aのうち少なくとも1つは、
前記板状の歯における前記固定部10に連なる基端部11bから当該歯の先端部11eが足の内側Meに向かうように、前記板状の歯の面15が前記アウトソール2の前記下面20に対して傾いた傾き歯12を備える。
なお、本発明における「固定部」は「基板部」と表現される場合があり、また、「歯」は「爪」ないし「係合爪」と表現される場合がある。
前記投球動作の際に、投手の軸足はホームベースに対し直交する方向に配置され、かつ、投球動作の後半期において、前足部の外側および後足部が地面から離れる。一方、この後半期において、前記軸足の前足部の内側は、地面に接地しており、かつ、膝下とマウンドの表面とのなす角が直角よりも小さくなる。
かかる投球動作の後半期において、母趾球O1または足の内側Meにおける前記母趾球O1よりも前方Fに配置された1又は複数の内側スパイク1Aは、歯の面15の基端部11bから歯の先端部11eが足の内側Meに向かうように、前記板状の歯の面15が前記アウトソール2の前記下面20に対して傾いていることで、地面に食い込む歯の面15が直角になり易く、地面に対する係合力が増大する。
そのため、ボールのスピードアップが期待できるだけでなく、前記膝下とマウンド表面のなす角θが小さくなって、ボールを手離すタイミングに遅れが生じ、打者にとっては打ち難くなることが期待できる。さらに、前記係合力の増大は軸足を安定化させ、コントロールの向上も期待できる。
同様に、打撃動作の際に、打者の軸足は、ホームベースに対し直交した方向に配置され、かつ、スイングの開始後に、前記投球動作時と近似した動作となる。したがって、前足部の内側の傾き歯の歯面が地面に対し直角になり易く、地面に対する係合力が増大する。そのため、打撃成績の向上が期待できる。
本発明において、足の外側Laとは長軸L0よりも外側の部位をいい、足の内側Meとは長軸L0よりも内側の部位をいう。
また、「内側スパイク1Aが母趾球O1に配置され」とは、母趾球O1の少なくとも一部と内側スパイク1Aの歯または固定部10の少なくとも一部とが重なっていることを意味する。
以下、「配置され」の文言は同様に解釈されなければならない。
本発明において、アウトソール2は、樹脂で成形された成型品でも革底でもよい。成型品の場合、アウトソール2の下面20に多数の靴底意匠と呼ばれる凹凸や成型品に一体に成形された突起を設けてもよい。
アウトソール2の下面20に多数の凹凸等がある場合、前記下面20は前記凹凸がないと考えた場合の仮想の平面を意味する。
傾き歯12は一般に固定部10に対し傾き、たとえば、傾き歯12と固定部10は90°よりも大きな鈍角をなす。しかし、スパイクの固定部10を装着する部分のアウトソール2の表面が傾斜面である場合、固定部10と傾き歯12とは直角であってもよい。
本発明の運動靴の実施例1にかかるソールを示す底面図である。 前足部のスパイクとアウトソールとの関係を示す概略底面図である。 前足部のスパイクと足の骨格との関係を示す概略底面図である。 図4Aは内側および外側スパイクの拡大平面図および断面図、図4Bおよび図4Cは、それぞれ、傾き歯および非傾き歯を示す断面図である。 内側および外側スパイクの拡大斜視図である。 図6Aおよび図6Bは、それぞれ、スパイクの他の例を示す拡大斜視図である。 図7Aは投球動作における足への反力の変化を示すグラフ、図7Bは内側への反力Fyと球速との関係を示すグラフである。 前記反力Fyの時間的変化を示すグラフである。 前記反力Fyのピーク時期の差を示す棒グラフである。 足の骨格と長軸との関係を示す平面図である。
本発明において好ましくは、前記傾き歯12の面15が前記アウトソール2の下面20の法線Vとなす傾き角θが5°〜55°に設定されている。
傾き角θが5°よりも小さいと、前記係合力がアップする効果を得にくいだろう。一方、傾き角θが55°を超えると、傾きが大きすぎて足元が不安定になり易かったり、あるいは、係合力が低下するかもしれない。
同様の理由から、好ましくは、前記傾き歯12の面15が前記アウトソール2の下面20の法線Vとなす傾き角θが20°〜55°に設定されている。
好ましくは、前記1又は複数の傾き歯12の足の長軸L0方向の最前端12fから最後端12bまでの距離D1が20〜80mmに設定されている。
前記距離D1が20mmよりも小さいと、投球時等に係合力を得るための傾き歯12が局所的な配置となり、そのため、動作にバラツキが生じ易くなるかもしれない。
一方、前記距離D1が80mmよりも大きいと、アウトソール2の内側の母趾球O1と爪先までの領域に配置しにくい。
好ましくは、前記傾き歯12の内側スパイク1Aが第1趾B1に配置され、
足の長軸L0と前記傾き歯12の前記基端部11bが延びる仮想の第1ラインL1とのなす配置角αは足の先端側において0°〜20°、あるいは、足の後端側において0°〜10°となるように設定されている。
なお、本発明において「第1趾」とは、「第1末節骨、第1基節骨および第1中足骨」を含む概念である。
この場合、第1趾B1に配置された傾き歯12が長軸L0に沿って前後に延びる。そのため、アウトソール2の前足部2fの外側Laと後足部2bとが地面から離れ、前足部2fの内側Meの特に第1趾B1に対する内側への反力Fy(地面反力)が大きくなるべきタイミングにおいて、前記傾き歯12が地面に係合し易くなる。
ここで、配置角αが0°であることは、傾き歯12の基端部11bが延びる第1ラインL1が長軸L0に平行であることを意味する。また、配置角αが足の先端側において0°よりも大きく20°以下である場合、前方Fに行くに従い基端部11bの第1ラインL1が長軸L0に近づく。一方、配置角αが足の後端側において0°よりも大きく10°以下である場合、前方Fに行くに従い基端部11bの第1ラインL1が長軸L0から離れる。
前記傾き歯12がアウトソールの内縁に沿って円弧状に湾曲している場合や底面から見て「く」の字状に屈曲している場合、当該傾き歯12の配置角αは平均値で算出されなければならない。
好ましくは、前記内側スパイク1Aは前記傾き歯12が前記母趾球O1よりも前方Fに配置され、かつ、
前記傾き歯12よりも傾きが小さいか又は前記傾きを有していない非傾き歯11、あるいは、前記傾き歯12とは別の傾き歯が前記母趾球O1に配置されている。
一般に、母趾球O1にはスパイクを配置するのが好ましいが、傾き歯12を足の内側の母趾球O1よりも前方Fに配置することで、母趾球O1よりも前方の基節骨および末節骨の部位に内側への反力Fyを受け易くなる。
更に好ましくは、前記内側スパイク1Aの前記傾き歯12の固定部10と前記内側スパイク1Aの非傾き歯11又は前記別の傾き歯の固定部との間を連結する金属製の第1連結部13と、
前記外側スパイク1Bよりも前方Fに配置された爪先スパイク1Cの固定部10と前記外側スパイク1Bの固定部10との間を連結する金属製の第2連結部14とを更に備え、
前方Fに向かうに従い内側Meに傾いた仮想の第2ラインL2を含む分離帯21により、前記2つの連結部13,14が互いに分離されている。
この場合、両連結部13,14により、爪先部分の横軸のまわりの耐屈曲力が増大し、地面に力を伝え易い。
一方、両連結部13,14を第2ラインL2を含む分離帯21により2つに分離しているので、足の内側Meを外側Laに対し屈曲させ易く、プレート操作が容易になることが期待できる。
好ましくは、前記外側スパイク1Bよりも前方Fに配置された爪先スパイク1Cおよび前記外側スパイク1Bの各歯は前記傾き歯12よりも傾きが小さいか、あるいは、前記傾きを有していない非傾き歯11である。
この場合、外側スパイク1Bおよび爪先スパイク1Cが非傾き歯11で形成されているから、投球や打撃時の初期動作や守備の動作に支障を来しにくい。
更に好ましくは、前記傾き歯12の前記アウトソール2の下面20からの距離Dhが前記非傾き歯11のそれよりも小さいか、あるいは、同じである。
傾き歯12の前記距離Dhが小さい場合、傾き歯12が長くなりすぎず、投球動作が安定するかもしれない。一方、傾き歯12と非傾き歯11で距離Dhが同じである場合、歩行や走行の姿勢が安定するかもしれない。
更に好ましくは、前記傾き歯12の前記固定部10からの突出長さPlが、前記非傾き歯11のそれよりも小さいか又は大きいか、あるいは、同じである、野球靴。
前記突出長さPlが小さい場合、投球動作が安定し易いかもしれない。
前記突出長さPlが傾き歯12と非傾き歯11で同じである場合、歯幅が小さくても、従来よりも大きな係合力を得やすい。
前記突出長さPlが大きい場合、係合力の大幅な増大を図り得る。
以上の各好ましい例について、2以上の例を組み合わせて更に好ましい例とすることができるだろう。あるいは、以上の各好ましい例の構成要素の一部を別の好ましい例と捉えることができるだろう。
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1〜図5は実施例1を示す。
図1においてアウトソール2は熱可塑性のプラスチック製で、前足部2fおよび後足部2bに多数の凹凸を有すると共に、中足部2mにリヴや貫通孔2hが形成されている。アウトソール2は革底であってもよいが、プラスチック製の方が軽量になる。
なお、アウトソール2の上方には足の甲を包むアッパーが固着される。
前記アウトソール2の下面20には、金属製の内側スパイク1A、外側スパイク1B、爪先スパイク1Cおよび後足部のスパイク1Dが取り付けられている。これらのスパイク1A〜1Dはスパイク金具とも呼ばれ、
アウトソール2の下面20に沿って前記アウトソール2に固定される固定部10と、前記固定部10から地面に向かって突出し地面に係合する板状の歯とが一体に連なって形成されている。
なお、各スパイク1A〜1Dは一般に打抜き加工と曲げ加工で形成されるが、金型などで成形されたものであってもよい。また、各固定部10はアウトソール2と同一又は親和性の良い熱可塑性のプラスチックで包まれていてもよい。
前記固定部10にはリベットやネジなどの締結具が挿通される挿通孔10hが形成され、前記挿通孔10hに挿通された締結具により各スパイク1A〜1Dがアウトソール2に固定される。
図2および図3に示すように前足部2fには複数のスパイク1A〜1Cを有する。なお、図2および図3において、後足部のスパイク1Dの図示は省略されている。
内側スパイク1Aは、母趾球O1または足の内側Meにおける前記母趾球O1よりも前方Fに配置されている。一方、外側スパイク1Bは足の外側Laに配置されている。また、爪先スパイク1Cは外側スパイク1Bよりも前方Fに配置されている。
前記内側スパイク1Aのうち、母趾球O1よりも前方に配置された2つの内側スパイク1Aは傾き歯12を備える。すなわち、図4A、図4Bおよび図5に示すように前記板状の傾き歯12は前記固定部10に連なる基端部11bから当該歯の先端部11eが足の内側Meに向かうように、前記板状の歯の面15が前記アウトソール2の前記下面20に対して傾いている。
なお基端部11bには基端部11bの剛性を高める膨出部11aが形成されている。
図4Bにおいて、前記傾き歯12の歯の面15が前記アウトソール2の下面20の法線Vとなす傾き角θが好ましくは5°〜55°に設定され、より好ましくは、傾き角θが20°〜55°に設定されている。
図3の前記内側スパイク1Aのうち、前記母趾球O1および母趾球O1よりも後方の内側スパイク1A、外側スパイク1B、爪先スパイク1Cおよび後足部のスパイク1D(図1)は、非傾き歯11を有する。すなわち、図4Cに示すように、これらの非傾き歯11は前記傾き歯12よりも傾きが小さいか、あるいは、前記傾きを有していない状態で、固定部10に非傾き歯11が連なっている。
非傾き歯は、一般的に、法線Vに平行で固定部10に対して直角であるが、傾き角θは0°〜5°であってもよいし、5°以上であってもよい。
図3に示すように、前記傾き歯12の内側スパイク1Aは第1趾B1に配置されている。つまり、傾き歯12を持つ内側スパイク1Aの少なくとも一部が第1趾B1の少なくとも一部とラップする(重なる)。
本実施例の場合、足の長軸L0と前記傾き歯12の前記基端部11bが延びる仮想の第1ラインL1とのなす配置角αは、足の先端側において0°〜20°に設定されている。
配置角αはあるいは、足の後端側において0°〜10°となるように設定されてもよい。
すなわち、前記第1ラインL1を反時計回りに回転させた場合、前記第1ラインL1と前記足の長軸L1との交点が足の後端側に位置し、配置角αは0°〜10°となるように設定されてもよい。
例えば、母趾球O1にこのように設定された傾き歯12を配置してもよい。
なお、図10に明示するように、長軸L0とは、母趾球O1と小趾球O5との中点O3と踵の中心O4とを結んだ直線上に配置される。
前記内側スパイク1Aは前記傾き歯12が前記母趾球O1よりも前方Fに配置されている。一方、非傾き歯11を有する内側スパイク1Aが母趾球O1および母趾球O1よりも後方の内側Meに配置されている。
なお、前記母趾球O1には、前記傾き歯12とは別の傾き歯12が配置されてもよい。
図5において、本実施例の場合、2枚の傾き歯12の足の長軸L0方向の最前端12fから最後端12bまでの距離D1が20〜40mmに設定されるのが好ましい。
なお、母趾球O1に非傾き歯11に代えて傾き歯12を配置する場合、前記D1は40〜80mmに設定されるのが好ましい。
本実施例の場合、複数の各傾き歯12の歯幅Dは8〜15mm程度に設定される。傾き歯12が複数ではなく1枚である場合、歯幅Dは20〜40mm程度が好ましいだろう。
内側Meの3つの内側スパイク1Aは第1連結部13で互いに連結されている。すなわち、金属製の第1連結部13は前記内側スパイク1Aの前記傾き歯12の固定部10と前記内側スパイク1Aの非傾き歯11又は前記別の傾き歯12の固定部10との間を連結する。したがって、前足部2fの3つの内側スパイク1Aは1つの金具で一体に形成されている。
前記爪先スパイク1Cは最前端の外側スパイク1Bよりも前方Fに配置され、本実施例の場合、長軸L0上に配置されている。前記爪先スパイク1Cと前記最前端の外側スパイク1Bとは第2連結部14を介して互いに連結されている。すなわち、金属製の第2連結部14は爪先スパイク1Cの固定部10と前記外側スパイク1Bの固定部10との間を連結する。
なお、爪先スパイク1Cは、長軸LOに対し足の内側に配置されてもよいし、または、長軸LOに対し足の外側に配置されてもよい。
前記内側Meの連結部13で連結された3つの内側スパイク1Aと、前記外側Laの第2連結部14で連結された2つの外側スパイク1Bとは分離帯21により分離されている。分離帯21は前方Fに向かうに従い内側Meに傾いた直線上の仮想の第2ラインL2を含む。
本実施例の場合、図4Bの前記傾き歯12の前記アウトソール2の下面20からの距離Dhは図4Cの前記非傾き歯11のそれDhよりも小さいが、距離Dhは互いに同じであってもよい。
本実施例の場合、図4Bの前記傾き歯12の前記固定部10からの突出長さPlは、前記非傾き歯11のそれよりも小さいが、逆に、突出長さPlは傾き歯12の方が非傾き歯11よりも大きいか、あるいは、同じであってもよい。
図6AおよびBは、傾き歯12の他の例を示す。
図6Aに示すように、2枚の傾き歯12の傾き角θは、互いに異なっていてもよい。この場合、最も前方の傾き歯12の傾き角θよりも、その後方の傾き歯12の傾き角θを小さく設定するのが好ましいだろう。
図6Bに示すように、2枚の傾き歯12の突出長さPlが互いに異なっていてもよい。その場合においても、傾き歯12の突出長さPlは非傾き歯11の突出長さPlよりも小さいのが好ましいだろう。
図5の前記実施例においては、第1および第2連結部13,14を設けたが、これらの連結部13,14は必ずしも設ける必要はない。
また、連結部13,14を設けずに、代りに、傾き歯12を有する内側スパイク1Aと爪先スパイク1Cとを連結し、一方、非傾き歯11を持つ内外のスパイク1A,1Bを互いに連結してもよい。
前記実施例では、図4Aの傾き歯12は平面視において平板(フラット)状であったが、傾き歯12は非傾き歯11のように平面視において「く」の字状や円弧状に湾曲していてもよい。
また、図4Bの傾き歯12は断面視において直線状であったが、傾き歯12は2段階以上に曲げられていてもよい。この場合、傾き歯12の剛性アップを図り易いだろう。
本実施例は投球動作や打撃動作の軸足に用いることにより、その効果が得られるが、左利き用および右利き用を用意してもよいが、左右の両足を同じ構造(対称形)とする方が在庫コストが生じにくい。
つぎに、本発明の効果を明らかにするために、試験例および比較例について説明する。
まず、試験例として図1〜図5に示す野球靴を用意した。一方、比較例として、革底で爪先に3枚の歯を有する野球靴を用意した。
男性4名を被験者として(野球経験有、投手経験少)、全力投球を行った際の球速と床反力GRFを測定した。投球は床反力GRFの測定を容易にするためにマウンドではなくフラットな床面上において行った。
前記投球時の時間(単位:秒)に対する床反力GRFの成分Fx,Fy,Fzの変化を測定した結果を図7Aに示す。その結果、試験例は比較例に比べ、軸足の蹴り出し方向の成分(床反力)Fyの最大値が平均して約4%程度増加した。
また、図7Bに示すように、前記成分Fyの大きさと球速との関係を算出したところ、前記成分Fyが増大すると球速が速くなることが分かった。実際、比較例の靴を用いた場合に比べ、本試験例の靴を用いた場合、平均値で約3km/h速くなっていた。
つぎに、4人の被験者について前記成分Fyのピーク位置、つまり、軸足の蹴り出し方向の床反力Fyが最大となるタイミングを算出した。この算出は、投球時に軸足が床から離れた瞬間TEを基準にして算出した。
前記算出の結果を図8および図9に示す。
図8は、被験者1が試験例および比較例の靴を履き、それぞれ6回ずつ投球を行った場合の平均波形におけるピーク値の差を示している。
図8の実線で示す試験例の場合、成分Fyが増大するだけでなく、二点鎖線で示す比較例に比べ前記基準時TEに近いタイミングで成分Fyのピークが現れる。つまり、成分Fyのピークに遅れが生じている。
図9は、被験者1〜4が試験例および比較例の靴を履き、それぞれ6回ずつ投球を行った場合のピーク出現時間の平均値の差を示している。
図9に示すように、成分Fyのピークの遅れは被験者1〜4によってバラツキがあったものの、相対的に試験例の方が成分Fyのピークに遅れが出易いことが分かる。
なお、図8は波形グラフの平均値の差を示しているのに対し、図9はピークが出現するまでの時間の平均値の差を示しているため、被験者1について両図においてグラフの数値が異なっている。
本発明は冒頭に述べた種々野球靴に利用できる。
1A:内側スパイク 1B:外側スパイク 1C:爪先スパイク
1D:後足部のスパイク
10:固定部 10h:挿通孔 11:非傾き歯 12:傾き歯 12f:最前端
12b:最後端
13:第1連結部 14:第2連結部 15:歯の面
11b:基端部 11e:先端部
2:アウトソール 20:下面 21:分離帯 2f:前足部 2m:中足部
2b:後足部 2h:貫通孔
F:前方
L0:長軸 L1:第1ライン L2:第2ライン
La:外側 Me:内側
θ:傾き角 α:配置角
B1:第1趾 O1:母趾球
D:歯幅 D1:距離 Dh:距離 Pl:突出長さ

Claims (10)

  1. アウトソール2の下面20に沿って前記アウトソール2に固定される固定部10と、前記固定部10から地面に向かって突出し地面に係合する板状の歯11,12とが連なった金属製のスパイク1A,1Bを前足部2fに複数有する野球靴であって、
    前記複数のスパイク1A,1Bのうち足の外側Laに配置された外側スパイク1Bと、
    前記複数のスパイク1A,1Bのうち母趾球O1または足の内側Meにおける前記母趾球O1よりも前方Fに配置された1又は複数の内側スパイク1Aと、を備え、
    前記内側スパイク1Aのうち少なくとも1つは、
    前記板状の歯における前記固定部10に連なる基端部11bから当該歯の先端部11eが足の内側Meに向かうように、前記板状の歯の面15が前記アウトソール2の前記下面20に対して傾いた傾き歯12を備える、野球靴。
  2. 請求項1において、前記傾き歯12の面15が前記アウトソール2の下面20の法線Vとなす傾き角θが5°〜55°に設定されている、野球靴。
  3. 請求項1において、前記傾き歯12の面15が前記アウトソール2の下面20の法線Vとなす傾き角θが20°〜55°に設定されている、野球靴。
  4. 請求項1において、前記1又は複数の傾き歯12の足の長軸L0方向の最前端12fから最後端12bまでの距離D1が20〜80mmに設定された、野球靴。
  5. 請求項1において、前記傾き歯12の内側スパイク1Aが第1趾B1に配置され、
    足の長軸L0と前記傾き歯12の前記基端部11bが延びる仮想の第1ラインL1とのなす配置角αは足の先端側において0°〜20°、あるいは、足の後端側において0°〜10°となるように設定されている、野球靴。
  6. 請求項1において、前記内側スパイク1Aは前記傾き歯12が前記母趾球O1よりも前方Fに配置され、かつ、
    前記傾き歯12よりも傾きが小さいか又は前記傾きを有していない非傾き歯11、あるいは、前記傾き歯12とは別の傾き歯が前記母趾球O1に配置された、野球靴。
  7. 請求項6において、前記内側スパイク1Aの前記傾き歯12の固定部10と前記内側スパイク1Aの非傾き歯11又は前記別の傾き歯の固定部との間を連結する金属製の第1連結部13と、
    前記外側スパイク1Bよりも前方Fに配置された爪先スパイク1Cの固定部10と前記外側スパイク1Bの固定部10との間を連結する金属製の第2連結部14とを更に備え、
    前方Fに向かうに従い内側Meに傾いた仮想の第2ラインL2を含む分離帯21により、前記2つの連結部13,14が互いに分離されている、野球靴。
  8. 請求項1において、前記外側スパイク1Bよりも前方Fに配置された爪先スパイク1Cおよび前記外側スパイク1Bの各歯は、前記傾き歯12よりも傾きが小さいか、あるいは、前記傾きを有していない非傾き歯11である、野球靴。
  9. 請求項8において、前記傾き歯12の前記アウトソール2の下面20からの距離Dhが前記非傾き歯11のそれよりも小さいか、あるいは、同じである、野球靴。
  10. 請求項8において、前記傾き歯12の前記固定部10からの突出長さPlが、前記非傾き歯11のそれよりも小さいか又は大きいか、あるいは、同じである、野球靴。
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