JP5931468B2 - ガスタービン燃焼器 - Google Patents
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Description
このようなガスタービン燃焼器においては、上記特許文献1に示されるように、燃焼室のパイロットコーンの先端部下流側に高温低速のガス領域を保持した高温保炎域を形成して、メインバーナ下流の予混合燃焼域における着火燃焼性を保持している。
そのため、予混合パイロットの火炎の位置がパイロット比に応じて変化してしまうことにより、メイン予混合気の保炎基部での着火性に影響を与えるといった不具合がなくなり、燃焼振動が発生するのを抑制することができる。したがって、パイロット混合気の燃焼性の変化にかかわらず、メイン保炎基部における着火性を安定させることが可能となり、燃焼の安定化を図ることができる。
また、本発明に係るガスタービン燃焼器では、燃料と空気とを混合して燃焼させる予混合パイロットノズルおよび予混合メインノズルを備えたガスタービン燃焼器であって、燃焼器本体の内筒部に設けられたパイロットノズルと、該パイロットノズルの周囲に周方向に一定の間隔をもって配置されたメインノズルと、前記パイロットノズルの先端外周側に設けられ、前記パイロットノズルの軸線に対して周面が所定角度で一様に延在してパイロットエア通路を形成するパイロットガイドと、該パイロットガイドの先端縁に連設され、メインノズルにおけるメイン燃料の噴射口側に向けて延在する保炎器と、を備え、前記メインノズルの下流端には、延長管が設けられ、前記保炎器は、前記メインノズルの噴射口側の外周部が前記延長管の開口縁よりも軸方向の後側に位置し、前記外周部には前記延長管の内周面に沿うコーン部材が接続されていることを特徴としている。
さらに、延長管の開口縁に延長管の傾斜角度に沿って略平行となるコーン部材が設けられているので、循環流とメイン予混合気の合流角度が浅くなり、メイン火炎の燃焼性が緩やかになり、メイン火炎長が長くなる。その結果、メイン予混合気が燃焼する前に混合する時間が長くなり、NOxの発生量を低減させた燃焼が可能となる。
図1に示すように、本第1の実施の形態のガスタービン燃焼器(以下、単に燃焼器1という)は、車室11の内部に収容されて基端部(図1で左側)が外筒12に固定されるとともに、先端部13a(図1で右側)が図示しない支持部材によって支持された内筒13と、内筒13の基端部13a側から内部に突出して設けられる燃料ノズル20(21、22)と、車室11の内部に収容されて基端部14aがタービン側のガス流路に接続されるとともに先端部が内筒13に接続された尾筒14と、を備えて概略構成されている。ここで、外筒12、内筒13、および尾筒14は燃焼器本体である。
内筒13は、同じく中空の管状部材であって、その外径は尾筒14の内径よりも若干小径に形成されている。これにより、尾筒14の先端部に内筒13の先端部を挿入した状態において、尾筒14と内筒13との間には半径方向に所定幅の隙間が形成されており、内筒13の先端外周面に設けられた半径方向に弾性変形可能な板ばね部材131によって脱落不能に接続されている。
メインノズル22には、メインエア通路S2に円周方向等間隔に複数個のメインスワラ27が設置されている。このメインスワラ27は、メインエア通路S2を通流するメイン空気にスワール(渦流)を生起させ、メインノズル22から噴出されるメイン燃料との混合を促進させるものである。
図3に示すように、メインノズル22の噴射口(延長管26の開口縁26a)とパイロットガイド23の先端縁23aまでの間で軸線O方向に対して略半径方向となる全面に保炎器3を設けることができるので、保炎性を向上させることができる。
そのため、予混合パイロット火炎の位置がパイロット比に応じて変化してしまうことにより、メイン予混合気の保炎基部Kでの着火性に影響を与えるといった不具合がなくなり、燃焼振動が発生するのを抑制することができる。したがって、パイロット混合気の燃焼性の変化にかかわらず、メイン保炎基部Kにおける着火性を安定させることが可能となり、燃焼の安定化を図ることができる。
図4に示すように、第2の実施の形態によるガスタービン燃焼器1Aでは、保炎器3の角度を変更したものである。具体的には、保炎器3における火炎側となる保炎面3aは、軸線Oに対してパイロットガイド23の先端縁23aからメインノズル22の噴射口側(正確には延長管26の開口縁26a)に向かう角度θを60度以上とした構成となっている。
この場合、保炎器3における軸線Oに対する角度θが燃焼振動の発生領域である60度未満の範囲ではないので、燃焼振動の発生を抑えることができ、燃焼の安定化を図ることができる。
図5に示すように、第3の実施の形態によるガスタービン燃焼器1Bは、保炎器3の保炎面3aが延長管26の開口縁26aよりも軸線O方向の上流側(図5の左側)に位置し、延長管26の内周面26bに沿うコーン部材4が保炎器3の外周部3bに接続された構成となっている。
さらに、延長管26の開口縁26aに延長管26の内周面26bの傾斜角度に沿って略平行となるコーン部材4が設けられているので、循環流とメイン予混合気の合流角度が浅くなり、メイン火炎M(図3参照)の燃焼性が緩やかになり、メイン火炎長が長くなる。その結果、メイン予混合気が燃焼する前に混合する時間が長くなり、NOxの発生量を低減させた燃焼が可能となる。
例えば、本第2の実施の形態では保炎器3における火炎側となる保炎面3aの角度θを60度としているが、これに限定されることはなく、軸線Oに対してパイロットガイド23の先端縁23aからメインノズル22の噴射口側に向かう角度が60度以上であればよい。
また、パイロットノズル21の先端位置、延長管26の長さなどの構成は適宜変更可能である。
2 燃焼ノズル
3 保炎器
3a 保炎面
11 車室
12 外筒
13 内筒
14 尾筒
21 パイロットノズル
22 メインノズル
23 パイロットガイド
23a 先端縁
24 パイロットスワラ
25 メインバーナ
26 延長管
26a 開口縁
27 メインスワラ
K メイン保炎基部
M メイン火炎
P パイロット火炎
Claims (3)
- 燃料と空気とを混合して燃焼させる予混合パイロットノズルおよび予混合メインノズルを備えたガスタービン燃焼器であって、
燃焼器本体の内筒部に設けられたパイロットノズルと、
該パイロットノズルの周囲に周方向に一定の間隔をもって配置されたメインノズルと、
前記パイロットノズルの先端外周側に設けられ、前記パイロットノズルの軸線に対して周面が所定角度で一様に延在してパイロットエア通路を形成するパイロットガイドと、
該パイロットガイドの先端縁に連設され、メインノズルにおけるメイン燃料の噴射口側に向けて延在する保炎器と、
を備え、
前記保炎器における火炎側となる保炎面は、前記軸線に対して前記パイロットガイドの先端縁から前記メインノズルの噴射口側に向かう角度が60度以上であることを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 前記メインノズルの下流端には、延長管が設けられ、
前記保炎器は、前記メインノズルの噴射口側の外周部が前記延長管の開口縁よりも軸方向の後側に位置し、前記外周部には前記延長管の内周面に沿うコーン部材が接続されていることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃焼器。 - 燃料と空気とを混合して燃焼させる予混合パイロットノズルおよび予混合メインノズルを備えたガスタービン燃焼器であって、
燃焼器本体の内筒部に設けられたパイロットノズルと、
該パイロットノズルの周囲に周方向に一定の間隔をもって配置されたメインノズルと、
前記パイロットノズルの先端外周側に設けられ、前記パイロットノズルの軸線に対して周面が所定角度で一様に延在してパイロットエア通路を形成するパイロットガイドと、
該パイロットガイドの先端縁に連設され、メインノズルにおけるメイン燃料の噴射口側に向けて延在する保炎器と、
を備え、
前記メインノズルの下流端には、延長管が設けられ、
前記保炎器は、前記メインノズルの噴射口側の外周部が前記延長管の開口縁よりも軸方向の後側に位置し、前記外周部には前記延長管の内周面に沿うコーン部材が接続されていることを特徴とするガスタービン燃焼器。
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