以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
[システムの全体説明]
図1は、本実施の形態の保護制御システムが適用される電力系統の全体的な構成を示した図である。図1を参照して、電力系統は、電気所(変電所)7A〜7Nと、電力供給側拠点7GS1と、装置提供側拠点7GS2と、通信回線網735とを含む。
電気所7A〜7Nの所内には変圧器(図示せず)、保護制御装置1A〜1N、遮断器CB、計器用変流器CT、計器用変圧器PT、等が設置されている。保護制御装置1A〜1Nは、送電線や母線において事故を検出すると遮断器CBを遮断させる。保護制御装置1A〜1Nは、系統状態情報(たとえば、母線に設置されている遮断器CBや区分開閉器Sの開閉状態を示す情報、母線電圧、母線電流、零相電流の情報等)を収集する系統状態情報格納装置(図示せず)やWebサーバ(図示せず)等も内蔵している。
電力供給側拠点7GS1は、たとえば中央給電所や給電所支店などの電力供給側拠点であり、設備計画拠点、制御拠点、保守拠点、等を含む。設備計画拠点、制御拠点、保守拠点には、それぞれパソコン等の表示装置付の外部端末装置723、724、725が配置されている。
装置提供側拠点7GS2は、電力系統構築用の装置提供側拠点であり、複数の装置開発拠点を含む。複数の装置開発拠点には、それぞれ外部端末装置726、727、728が配置されている。
電力供給側拠点7GS1、装置提供側拠点7GS2、電気所7B等ではモバイル端末装置737S1、737S2、737Bも使用される。
外部端末装置723〜728には、Webブラウザ729〜734が搭載されている。Webブラウザ729〜734は保護制御装置1A〜1Nに搭載されているWebサーバ(図示せず)と通信回線網735(イントラネット、エクトラネット、インターネット等の有線又は無線の通信回線網)を介して接続を確立する。
電気所7A内には通信回線736Aが設けられ、電気所7B内には通信回線736Bが設けられ、電気所7N内には通信回線736Nが設けられる。また、電力供給側拠点7GS1内には通信回線736S1が設けられ、電力系統構築用の装置提供側拠点7GS2内には通信回線736S2が設けられる。モバイル端末装置737Bは電気所7B内で使用される。モバイル端末装置737S1は電力供給側拠点7GS1内で使用される。モバイル端末装置737S2は電力系統構築用の装置提供側拠点7GS2内で使用される。
外部端末装置738Aは電気所7A内に設置される。外部端末装置738Bは電気所7B内に設置される。外部端末装置738Nは電気所7N内に設置される。
次に動作について説明する。保護制御装置1A〜1Nは、たとえば、母線に設置されている遮断器の開閉状態を示す系統状態情報を収集することが可能なインタフェースを搭載し、その系統状態情報を保護制御装置内の系統状態情報格納装置(図示せず)に格納する。
一方、電力販売会社等の電力供給側拠点7GS1における保守拠点に設置されている保守用の外部端末装置725は、たとえば、電気所7Aに接続されている送電線が正常な状態にあるか否かを判定する場合、Webブラウザ731を用いて、電気所7Aの保護制御装置1Aを一意に特定するアドレス情報を通信回線網735に出力することにより、保護制御装置1Aに搭載されているWebサーバ(図示せず)との接続を試みる。保護制御装置1Aに搭載されているWebサーバ(図示せず)がアドレス情報を受信すると、そのWebサーバ(図示せず)とWebブラウザ731との接続が確立する。
Webブラウザ731と保護制御装置1A内Webサーバとの接続が確立すると、Webブラウザ731と保護制御装置1A内Webサーバ(図示せず)間のHTTP通信が開始され、保守用の外部端末装置725は、Webブラウザ731を用いて、系統状態情報の送信要求を保護制御装置1AのWebサーバ(図示せず)に出力する。
保護制御装置1Aに搭載されているWebサーバ(図示せず)は、保守用の外部端末装置725から系統状態情報の送信要求を通信回線網735を介して受けると、保護制御装置1A内の系統状態情報格納装置(図示せず)に格納されている系統状態情報を通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725に転送する。
転送された系統状態情報によって、保守用の外部端末装置725は、電気所7Aに接続されている送電線が正常な状態にあるか否かを判定することができる。なお、保守用の外部端末装置725には、Java(登録商標)VMが搭載されている。このため、系統状態情報を画面上に表示するプログラムなどは、Java(登録商標)の実行時に保護制御装置内の系統状態情報格納装置(図示せず)から通信回線網735を介してダウンロードされる。したがって、このようなプログラムを事前に外部端末装置725にインストールする必要はない。
以上は、Webブラウザ731を用いて保護制御装置内の系統状態情報格納装置(図示せず)に格納されている系統状態情報を取得するものについて示した。しかし、Webブラウザ731を用いて通信回線網735を介して保護制御装置内の系統状態情報格納装置(図示せず)に格納されている系統状態情報に含まれる保護制御装置の運転設定情報を変更しても良い。これにより、保守用の外部端末装置725や上記他の外部端末装置、モバイル端末装置に専用のプログラムを搭載することなく、保護制御装置の運転設定情報を変更することができる。
また、Webブラウザ731を用いて通信回線網735を介して、保護制御装置1A内の系統状態情報格納装置(図示せず)に格納されている保護制御装置内部状態情報を取得し、その保護制御装置内部状態情報に基づいて保護制御装置1A等の寿命診断を実施することも可能である。
たとえば、保護制御装置1Aにおけるアナログ入力部の基準入力に対するAD変換データを保護制御装置内部状態情報として、保守用の外部端末装置725に通信回線網735を介して転送する。そして、そのAD変換データと過去のAD変換データとのトレンドを分析し、その分析結果と良否判定値を比較することにより、寿命診断を実施する。余寿命が残り僅かな場合には、保守用の外部端末装置725および保護制御装置1Aに警報を出力する。
また、メーカ等の電力系統構築用の装置提供側拠点7GS2に設置されている開発、設計又は製作用の外部端末装置726〜728が通信回線網735を介して保護制御装置内部状態情報を取得して、寿命診断を実施することも可能である。同様に、設備計画あるいは制御用の外部端末装置723、724や、上記各拠点、各電気所のモバイル端末装置でも必要に応じて寿命診断を実施する。
また、保護制御装置1Aに搭載された解析ツールを通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725にダウンロードするようにしてあり、保守用の外部端末装置725は、解析ツールをダウンロードすると、その解析ツールをブラウザ上で実行することにより、その系統状態情報を解析して、その解析結果を表示する。これにより、保守員又は設計技術者は、保護制御装置1Aの設置個所まで移動することなく、常駐する拠点において、解析作業を実施することができる。また、設計用の外部端末装置727や、上記他の外部端末装置723、724、726、728、各モバイル端末装置が解析処理を実行することもできる。また、電力供給側拠点7GS1や装置提供側拠点7GS2に設置されているサーバから通信回線網735を介して解析ツールをダウンロードすることもできる。なお、解析ツールとしては、波形解析、ベクトル解析、周波数解析などを実行するものがある。
上記では、Webブラウザ731を用いて保護制御装置1A内の系統状態情報格納装置(図示せず)に格納されている系統状態情報を取得するものについて説明した。しかし、Webブラウザ731等を用いて、保護制御装置1Aに格納されている電子データ(たとえば、遮断器の開閉情報や、電流・電圧の情報)へのアクセスを可能にする保護制御装置内部状態表示ソフトウエアを通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725や設計用の外部端末装置727にダウンロードし、保守用の外部端末装置725や設計用の外部端末装置727が保護制御装置内部状態表示ソフトウエアを必要に応じて実行することもできる。保護制御装置内部状態表示ソフトウエアは、たとえば、保護制御装置1A等の動作結果、故障発生状況、運転条件設定状態などを表示する機能を有しており、保守員または設計技術者は、自己の知識と照合しながら、保護制御装置1A等の状態を正確に把握することができる。
以上は、Webブラウザ731等を用いて内部状態表示ソフトウエアをダウンロードするものについて示したが、保護制御装置1A等の内部状態を設定することができる内部状態設定ソフトウエアを保守用の外部端末装置725や設計用の外部端末装置727にダウンロードし、保守用の外部端末装置725や設計用の外部端末装置727が内部状態設定ソフトウエアを実行することにより、保護制御装置1A等の整定値(整定値は遮断器の動作を決定する際に外部端末装置内で実行する比較演算において、系統電流等と比較する設定値に相当する)を変更することもできる。
これにより、複数の保護制御装置の整定値を一括して管理することが容易になり、システムの信頼性が向上する。また、保守員や設計技術者が現場の電気所まで出向かなくても、整定値を変更することができるため、系統構成の変更に対して迅速な対応が可能になる。
また、内部状態表示ソフトウエアを通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725にダウンロードし、内部状態設定ソフトウエアを通信回線網735を介して設計用の外部端末装置727にダウンロードすることもできる。
これにより、内部状態表示ソフトウエアおよび内部状態設定ソフトウエアのプログラム規模が大きい場合、別々の外部端末装置にダウンロードされるので、ダウンロードに要する時間を短縮することができる。
また、Webブラウザ732を用いて、保護制御装置1A等の保護制御機能ソフトウエアを設定または変更する保護制御機能ソフトウエア設定ソフトウエアを通信回線網735を介して保護制御装置1A等から設計用の外部端末装置727にダウンロードし、Webブラウザ731を用いて、内部状態表示ソフトウエアを通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725にダウンロードすることもできる。
これにより、保護制御装置1A等の機能を拡張または変更する必要があるとき、保守員や設計技術者が現場の電気所まで出向かなくても、迅速に保護制御装置1A等の機能を拡張または変更することができる。
また、設計用の外部端末装置727が保護制御機能ソフトウエア設定ソフトウエアを通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725に転送し、保守用の外部端末装置725が保護制御装置1A等のリレーソフトウエアを通信回線網735を介して設定または変更することもできる。また、保守用の外部端末装置725が保護制御装置1A等を監視するものについて示したが、設計用の外部端末装置727が内部状態表示ソフトウエアを通信回線網735を介してダウンロードして、保護制御装置1A等を監視することもできる。
また、設計用の外部端末装置727が保護制御装置1A等に関する図面、説明書、製作年および機能概要のうち、少なくとも1個の電子データを格納し、その電子データを通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725に送信することもできる。
即ち、設計用の外部端末装置727が保守用の外部端末装置725から電子データの送信要求を受けると、電子データを管理する立場にあるメーカの技術者が、その送信要求が正当であるか否かを判断し、その送信要求が正当であると判断する場合、設計用の外部端末装置727を操作して、その電子データを通信回線網735を介して保守用の外部端末装置725に送信することもできる。
なお、予め許可された者以外へ情報が流出されるのを防止するため、電子データの参照権利をインターネットのIPで管理する。また、電子データが通信回線網735上で盗聴されるのを防止するため、電子データをインターネットの暗号化技術により隠匿することもできる。
図2は、図1の電力系統の全体的な構成を簡略化して示した本実施の形態の保護制御システムのシステム構成図である。
図2を参照して、保護制御システムは、保護制御装置1と、外部端末装置3A〜3Cと、伝送路2とを含む。
外部端末装置3A〜3Cは、たとえばパーソナルコンピュータ(PC)である。外部端末装置3A〜3Cの各々には、IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時、操作モード、表示中画面の各々を示す情報が保持されている。
外部端末装置3A〜3Cは、図1の外部端末装置723〜728、モバイル端末装置737B、737S1、737S2、外部端末装置738A〜738Nなどに相当する。
そして、保護制御装置1のメモリ中には、伝送路2を経由して接続されている外部端末装置3A〜3Cにそれぞれ対応する情報が保持されている。このメモリが保持する各端末に対応する情報は、IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時、操作モード、表示中画面の各々を示す情報を含む。
保護制御装置1は、図1の保護制御装置1A〜1Nに相当する。
図3は、図2の保護制御装置1の構成を概略的に示すブロック図である。
図3を参照して、保護制御装置1は、アナログフィルタ102と、A/D変換器104とCPU(Central Processing Unit)106と、伝送インタフェース109と、メモリ108とを含む。
なお、説明の容易のため構成を簡略化しているので図示しないが、アナログフィルタ102の入力部やCPU106の入出力部には、絶縁や保護のための変成器、変圧器、光スイッチ、シーケンサ、リレーなどを配置しても良い。
アナログフィルタ102は、計器用変流器CTおよび計器用変圧器PT(VT)の出力からノイズ成分を除去する。A/D変換器104は、アナログフィルタ102でノイズが除去された計測値をデジタル信号に変換してCPU106に出力する。
CPU106は、遮断器CBの開閉状態を示す信号DIをさらに受ける。メモリ108は、遮断器CBの遮断条件を示す各種の整定値を保持している。伝送路2および伝送インタフェース109を経由して、CPU106は、外部端末装置から各種の指令をさらに受ける。
CPU106は、各種の指令に応じて、メモリ中の整定値を整定したり、遮断器CBの開閉状態を外部端末装置に報告したり、遮断器CBに遮断指令を送信したりする。
図4は、外部端末装置3Aの構成の一例を示すブロック図である。図4を参照して、外部端末装置3Aは、CPU118と、記憶部116と、表示部112と、入力部114と、伝送インタフェース部120とを含む。
またCPU118はデータバスやアドレスバス等のバスで記憶部116と、表示部112と、入力部114と、伝送インタフェース部120とに接続されデータ授受を行なう。
記憶部116は、たとえばCPU118で実行されるプログラムや参照される整定値、接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、MACアドレス等のデータが格納されている。記憶部116は、またたとえばCPU118がデータ処理を行なう場合の作業領域としても使用され、各種変数を一時的に記憶する。
伝送インタフェース部120は、たとえば他の外部端末装置や保護制御装置との通信を行なう。
外部端末装置3Aは、このような構成に限られるものでなく、複数のCPUを含んで実現されるものであっても良い。なお、図2の外部端末装置3B、3Cも外部端末装置3Aと同様な構成を有するので、これらの説明は繰り返さない。
図5は、外部端末装置3Aで表示可能な画面について説明するための図である。図5を参照して、8つに分類されるメニューに対して、各種の画面が選択可能である。
メニューは、整定メニュー、試験制御メニュー、自動点検メニュー、補助設定メニュー、運用状態メニュー、動作内容メニュー、異常内容メニュー、装置概要メニューの8つに分類されている。
整定メニューは、整定値の変更および確認を行なうためのメニューである。動作内容メニューは、事故様相と関連情報を表示するためのメニューである。異常内容メニューは、自動監視結果と関連情報を表示するためのメニューである。運用状態メニューは、装置内部状態および入力電気量を表示するためのメニューである。補助設定メニュー、上記以外の各種設定を行なうためのメニューである。
自動点検メニューは、自動点検関連の設定変更と確認を行なうためのメニューである。試験制御メニューは、試験を支援するための各種制御を行なうためのメニューである。装置概要メニューは、保護制御機能の概要などを表示するためのメニューである。
以上のメニューのうち、整定、補助設定、自動点検、試験制御の各メニューは、設定・変更の可能なメニューである。
整定メニューとして、「メイン整定」画面、「フェイルセーフ整定」画面が選択可能である。保護制御装置の一種である保護継電装置の信頼性を高める方法の一つとして、複数の継電器を多重化する方法が採られる。たとえば、保護継電装置に課された責務の主たる部分を遂行するメインリレーと、メインリレーが故障して誤動作するのを防止するフェイルセーフリレーが組み合わされる。「メイン整定」画面は、メインリレーの整定値を設定および表示するための画面であり、「フェイルセーフ整定」画面は、フェイルセーフリレーの整定値を設定および表示するための画面である。
試験制御メニューとして、「強制制御設定」画面、「試験設定」画面、「オシロ出力設定」画面が選択可能である。
自動点検メニューとして、「自動点検設定」画面が選択可能である。この画面は、自動点検を行なう周期などを設定するための画面である。
補助設定メニューとして、「現在時刻設定」画面、「記録消去」画面、「IPアドレス設定」画面、「認証設定」画面、「名称設定」画面が選択可能である。
運用状態メニューとして、「リレー動作」画面、「運用状態」画面、「入力電気量」画面、「使用可能画面一覧」画面が選択可能である。動作内容メニューとして、「最新動作内容」画面、「動作履歴」画面が選択可能である。
異常内容メニューとして、「最新異常内容」画面、「異常履歴」画面、「リスタート履歴」画面が選択可能である。装置概要メニューとして、「実装ソフト情報一覧」画面が選択可能である。
[共通動作の説明]
図6は、外部端末装置と保護制御装置との接続を開始する処理を説明するための図である。図6では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続するケースを想定する。
図3のCPU106は、図6において接続開始手段101Aとして動作する。また、図3のメモリ108には、図6の接続中管理テーブル30Aおよび認証設定テーブル20が記憶される。
図4のCPU118は、図6において接続開始要求手段100Aおよび接続開始要求応答手段102Aとして動作する。図4のCPU118および表示部112は、メニューツリー画面表示手段110として動作する。また、図4の記憶部116には、図6のIPアドレス10およびMACアドレス17、伝送制御用のソケットID13が記憶されている。
接続開始要求手段100Aは、外部端末装置3Aの接続開始画面での接続開始操作に応じて、保護制御装置1に対する接続開始を要求する接続開始要求メッセージ1100Aを伝送路2を介して保護制御装置1へ送信する。ここで、接続開始要求メッセージ1100Aには、外部端末装置3AのIPアドレス10およびMACアドレス17、操作者が入力したユーザID11およびパスワード12、伝送制御用のソケットID13が盛り込まれる。
接続開始手段101Aは、保護制御装置1が外部端末装置3Aからの接続開始要求メッセージ1100Aを伝送路2を介して受信したことに応じて、接続開始要求メッセージ1100Aの要求内容を認証設定テーブル20と照らして認証する。
ここで、認証設定テーブル20には、アクセス権限、ユーザID、パスワードの3点を1セットとした認証設定情報21(複数セット可)が予め別手段により設定されている。接続開始要求メッセージ1100Aの要求内容のユーザID11とパスワード12が共に含まれている認証設定情報21が認証設定テーブル20に存在しない場合は、接続開始手段101Aは、接続不可と判定し、要求元の外部端末装置3Aへ接続開始要求を不許諾とする旨の接続開始要求応答メッセージ1102Aを伝送路2を介して外部端末装置3Aに返送する。
接続開始要求メッセージ1100Aの要求内容のユーザID11とパスワード12が共に含まれている認証設定情報21が認証設定テーブル20に存在する場合は、接続開始手段101Aは、接続可と判定し、アクセス権限を取得して、要求元の外部端末装置3Aへ接続開始要求許諾の旨の接続開始要求応答メッセージ1102Aを伝送路2を介して返送する。
この際、この新たな接続に対して接続ID(通番)を発行し、新たな接続端末のIPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、自動終了時限、接続開始日時およびソケットIDをまとめて1つの接続情報31Aとして、接続中管理テーブル30Aに登録する。接続開始要求を許諾する旨の接続開始要求応答メッセージ1102Aには、有効な接続情報が含まれている。
外部端末装置3Aの接続開始要求応答手段102Aは、保護制御装置1からの接続開始要求応答メッセージ1102Aを伝送路2を介して受信したことに応じて、接続開始要求応答メッセージ1102Aが要求許諾の場合は保護制御装置1固有の画面構成15における初期画面を表示する。この際、外部端末装置3Aの接続情報14Aとして、接続ID、ソケットID、IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限が外部端末装置3A上に保持される。また、接続開始要求応答手段102Aは、メニューツリー画面表示をメニューツリー画面表示手段110に表示させる。接続開始要求応答メッセージ1102Aが要求不許諾の場合は接続開始不可である旨の警告を表示する。場合によっては、再入力を促す案内を補足表示する。
外部端末装置3Aのメニューツリー画面表示手段110は、保護制御装置1固有の画面構成15に応じたメニューツリーを表示する。
このように、外部端末装置3Aから保護制御装置1への接続開始操作に応じて、接続開始要求手段100A、接続開始手段101A、接続開始要求応答手段102A、メニューツリー画面表示手段110が連携することにより、外部端末装置3Aから保護制御装置1への接続を開始することができる。
図7は、外部端末装置と保護制御装置との接続を継続する処理を説明するための図である。図6の場合と同様に図7では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
図3のCPU106は、図7において接続延長手段131および接続自動終了手段120Aとして動作する。また、図3のメモリ108には、図6の接続中管理テーブル30Aおよび表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図7において接続延長要求手段130および接続延長要求応答手段132として動作する。また、図4の記憶部116には、図7の接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)が記憶されている。
保護制御装置1の接続自動終了手段120Aは、周期的に、接続中管理テーブル30Aに登録されている各接続情報31Aの自動終了時限に到達したか否かを確認する。接続自動終了手段120Aは、自動終了時限に到達した接続情報31Aがあれば、接続中管理テーブル30Aから抹消する。接続自動終了手段120Aは、自動終了時限に到達した接続情報31Aと同一ソケットIDを持つ表示中画面情報71があれば、表示中画面管理テーブル70から抹消する。
外部端末装置3Aの接続延長要求手段130は、保護制御装置1と接続中は周期的に、外部端末装置3Aの接続情報14Aを盛り込んだ接続延長を要求する接続延長要求メッセージ1130を伝送路2を介して送信する。
保護制御装置1の接続延長手段131は、外部端末装置3Aからの接続延長要求メッセージ1130を伝送路2を介して受信したことに応じて、接続延長要求メッセージ1130の要求内容を接続中管理テーブル30Aと照らし、要求内容と一致する接続情報31Aが接続中管理テーブル30Aに存在する場合は、接続情報31Aの自動終了時限を所定時間分だけ延期し、要求元の外部端末装置3Aへ接続延長要求を許諾する旨の接続延長要求応答メッセージ1132を伝送路2を介して返送する。接続延長要求メッセージ1130の要求内容と一致する接続情報31が接続中管理テーブル30Aに存在しない場合は、要求元の外部端末装置3Aへ接続延長要求を不許諾とする旨の接続延長要求応答メッセージ1132を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの接続延長要求応答手段132は、保護制御装置1からの接続延長要求応答メッセージ1132を伝送路2を介して受信する。
このように、外部端末装置3Aが保護制御装置1と接続している間は、接続自動終了手段120A、接続延長要求手段130、接続延長手段131、接続延長要求応答手段132が連携することにより、外部端末装置3Aから保護制御装置1への接続を継続または終了することができる。
図8は、外部端末装置と保護制御装置との接続を終了する処理を説明するための図である。図6等の場合と同様に図8では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aが伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
図3のCPU106は、図8において接続終了手段141Aとして動作する。また、図3のメモリ108には、図8の接続中管理テーブル30Aおよび表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図8において接続終了要求手段140および接続終了要求応答手段142として動作する。また、図4の記憶部116には、図8の接続情報14Aが記憶されている。
外部端末装置3Aの接続終了要求手段140は、接続終了操作に応じて、外部端末装置3Aの接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)を盛り込んだ接続終了を要求する接続終了要求メッセージ1140を伝送路2を介して送信する。
保護制御装置1の接続終了手段141Aは、外部端末装置3Aからの接続終了要求メッセージ1140を伝送路2を介して受信したことに応じて、接続終了要求メッセージ1140の要求内容を接続中管理テーブル30Aと照合する。
接続終了要求メッセージ1140の要求内容と一致する接続情報31Aが接続中管理テーブル30Aに存在する場合は、一致した接続情報31Aを接続中管理テーブル30Aから抹消し、要求元の外部端末装置3Aへ接続終了要求を許諾する旨の接続終了要求応答メッセージ1142を伝送路2を介して返送する。同時に、接続終了要求メッセージ1140の要求内容を表示中画面管理テーブル70と照らし、要求内容が示す接続情報と同一ソケットIDを持つ表示中画面情報71があれば、表示中画面管理テーブル70から抹消する。
一方、接続終了要求メッセージ1140の要求内容と一致する接続情報31Aが接続中管理テーブル30Aに存在しない場合は、要求元の外部端末装置3Aへ接続終了要求を不許諾とする旨の接続終了要求応答メッセージ1142を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの接続終了要求応答手段142は、保護制御装置1からの接続終了要求応答メッセージ1142を伝送路2を介して受信したことに応じて、要求許諾、不許諾に関わらず保護制御装置1との接続を終了し、すべての画面を終了する。この際、接続中保持していた外部端末装置3Aの接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)を消去する。
このように、外部端末装置3Aから保護制御装置1への接続終了操作に応じて、接続終了要求手段140、接続終了手段141A、接続終了要求応答手段142が連携することにより、外部端末装置3Aから保護制御装置1への接続を終了することができる。
図9は、外部端末装置から保護制御装置に設定データを設定開始する処理を説明するための図である。
なお、「設定データ」とは、外部端末装置から保護制御装置1に設定することが可能なデータを意味し、たとえば、電流、電圧などの整定値、リレー動作時間などの時限値、試験制御や点検のスケジュール、現在時刻、IPアドレス等が該当する。
図6等の場合と同様に図9では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aが伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
図3のCPU106は、図9において設定開始手段311および設定中判定手段320として動作する。また、図3のメモリ108には、図9の設定中管理テーブル40が記憶される。
図4のCPU118は、図9において設定開始要求手段310および設定開始要求応答手段312として動作する。また、図4の記憶部116には、図9の接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)が記憶されている。
外部端末装置3Aの設定開始要求手段310は、設定データ画面での設定開始操作に応じて、外部端末装置3Aの接続情報14Aと設定種別16を盛り込んだ設定開始を要求する設定開始要求メッセージ1310を伝送路2を介して保護制御装置1に送信する。設定種別16は、外部端末装置3Aの操作に基づいて決定される、各設定画面単位の設定値一式を識別するための情報である。
保護制御装置1の設定開始手段311は、外部端末装置3Aからの設定開始要求メッセージ1310を伝送路2を介して受信したことに応じて、要求された設定種別16に対する他の外部端末装置が設定中であるか否かの判定(以下、「他設定中判定」とも言う)を実行するように設定中判定手段320に指示する。
設定中判定手段320からの判定結果が他の外部端末装置が設定中であるという判定(以下、「他設定中」と言う)の場合は、要求元の外部端末装置3Aへ設定開始要求を不許諾とする旨の設定開始要求応答メッセージ1312を伝送路2を介して返送する。設定中判定手段320からの判定結果が「他設定中」でない場合は、設定中管理テーブル40の要求があった設定種別の設定中管理情報41を要求元の外部端末装置3Aによる設定中と書き替えて、要求元の外部端末装置3Aへ設定開始要求を許諾する旨の設定開始要求応答メッセージ1312を伝送路2を介して返送する。この際、設定中管理テーブル40の設定種別の設定中管理情報に関して、設定中フラグを有効にするとともに、設定開始要求メッセージ1310の要求内容のソケットIDおよび自動解除時限を設定する。自動解除時限は、延長がなされなければ、その設定種別に対して設定中フラグをクリアして他の外部端末装置からの設定要求を許諾する時間的期限を示す。
保護制御装置1の設定中判定手段320は、設定開始手段311から入手した設定種別に関して、設定中管理テーブル40と照らして同一または他の外部端末装置3Aにより設定中か否かをソケットIDをキーとして判定し、設定開始手段311に対して判定結果(「同一設定中」、「他設定中」、等)を応答する。
外部端末装置3Aの設定開始要求応答手段312は、保護制御装置1からの設定開始要求応答メッセージ1312を伝送路2を介して受信したことに応じて、設定開始要求応答メッセージ1312が要求許諾を示す場合は設定種別に対応する設定データ画面を設定操作ができるように表示変更する。
設定開始要求応答メッセージ1312が要求の不許諾を示す場合は、設定開始要求応答手段312は、その設定種別が設定開始不可である旨の警告を表示する。
このように、外部端末装置3Aから保護制御装置1への設定開始操作に応じて、設定開始要求手段310、設定開始手段311、設定中判定手段320、設定開始要求応答手段312が連携することにより、外部端末装置3Aにおいてユーザが保護制御装置1の設定データへの設定を開始することができる。
図10は、外部端末装置から保護制御装置に設定データを設定中の状態を説明するための図である。図6等の場合と同様に図10では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
図3のCPU106は、図10において設定延長手段341、設定中判定手段320および設定自動終了手段330として動作する。また、図3のメモリ108には、図10の設定中管理テーブル40が記憶される。
図4のCPU118は、図10において設定延長要求手段340および、設定延長要求応答手段342として動作する。また、図4の記憶部116には、図10の接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)が記憶されている。
保護制御装置1の設定自動終了手段330は、周期的に、設定中管理テーブル40で設定中フラグが有効になっている各設定中管理情報41に関して自動解除時限に到達したか否かを確認する。自動解除時限に到達した設定中管理情報41があれば、設定中管理テーブル40の自動解除時限に到達した設定中管理情報41の設定中フラグを無効にする。
外部端末装置3Aの設定延長要求手段340は、各設定種別が設定中である間は周期的に、外部端末装置3Aの接続情報14Aと設定種別16を盛り込んだ設定延長を要求する設定延長要求メッセージ1340を伝送路2を介して送信する。
保護制御装置1の設定延長手段341は、外部端末装置3Aからの設定延長要求メッセージ1340を伝送路2を介して受信したことに応じて、要求された設定種別16に対する他設定中判定を設定中判定手段320に判定させる。
設定中判定手段320からの判定結果が「同一設定中」でない場合は、要求元の外部端末装置3Aへ設定延長要求を不許諾とする旨の設定延長要求応答メッセージ1342を伝送路2を介して返送する。
一方、設定中判定手段320からの判定結果が「同一設定中」の場合は、設定延長要求メッセージ1340の要求内容を設定中管理テーブル40と照らし、要求された設定種別の設定中管理情報41の設定中フラグが有効で、かつソケットIDが一致する場合に限り、要求された設定種別の設定中管理情報41の自動解除時限を所定時間分だけ延期し、要求元の外部端末装置3Aへ設定延長要求を許諾する旨の設定延長要求応答メッセージ1342を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの設定延長要求応答手段342は、保護制御装置1からの設定延長要求応答メッセージ1342を伝送路2を介して受信する。
このように、外部端末装置3Aが保護制御装置1の設定データを設定中は、設定自動終了手段330、設定延長要求手段340、設定延長手段341、設定中判定手段320、設定延長要求応答手段342が連携することにより、外部端末装置3Aから保護制御装置1への設定データ設定中状態を継続または終了することができる。
図11は、設定データを設定中の外部端末装置の画面の状態を説明するための図である。図9で設定開始が許諾され、図10で設定延長要求が許諾されており、設定データ設定中である場合には、外部端末装置には、図11に示すような画面G1が表示される。
画面G1には、整定項目に対応する現在設定されている整定値が表示されており、設定データ設定中状態であれば、新整定値を入力することが可能である。
図12は、外部端末装置から保護制御装置に設定データを設定終了する処理を説明するための図である。図6等の場合と同様に図12では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
図3のCPU106は、図12において設定終了手段351および設定中判定手段320として動作する。また、図3のメモリ108には、図9の設定中管理テーブル40が記憶される。
図4のCPU118は、図12において設定終了要求手段350および設定終了要求応答手段352として動作する。また、図4の記憶部116には、図9の接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)が記憶されている。
外部端末装置3Aの設定終了要求手段350は、設定データ画面での設定終了操作に応じて、外部端末装置3Aの接続情報14Aと設定種別16を盛り込んだ設定終了を要求する設定終了要求メッセージ1350を伝送路2を介して送信する。
保護制御装置1の設定終了手段351は、外部端末装置3Aからの設定終了要求メッセージ1350を伝送路2を介して受信したことに応じて、要求された設定種別16に対する他設定中判定を設定中判定手段320に行なわせる。
設定中判定手段320からの判定結果が「同一設定中」でない場合は、要求元の外部端末装置3Aへ設定終了要求を不許諾とする旨の設定終了要求応答メッセージ1352を伝送路2を介して返送する。
一方、設定中判定手段320からの判定結果が「同一設定中」の場合は、設定終了要求メッセージ1350の要求内容を設定中管理テーブル40と照らし、要求された設定種別の設定中管理情報41の設定中フラグが有効で、かつソケットIDが一致する場合に限り、設定中管理テーブル40の要求された設定種別の設定中管理情報41の設定中フラグを無効にして、要求元の外部端末装置3Aへ設定終了要求を許諾する旨の設定終了要求応答メッセージ1352を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの設定終了要求応答手段352は、保護制御装置1からの設定終了要求応答メッセージ1352を伝送路2を介して受信したことに応じて、設定終了要求応答メッセージ1352が要求許諾を示す場合は要求した設定種別の設定データ画面を設定操作ができないように表示変更する。設定終了要求応答メッセージ1352が要求不許諾を示す場合は要求した設定種別が設定終了不可である旨の警告を表示する。
このように、外部端末装置3Aから保護制御装置1への設定終了操作に応じて、設定終了要求手段350、設定終了手段351、設定中判定手段320、設定終了要求応答手段352が連携することにより、ユーザが外部端末装置3Aにおいて保護制御装置1の設定データへの設定を終了することができる。
図13は、外部端末装置に設定データを表示する処理を説明するための図である。図6等の場合と同様に図13では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
図3のCPU106は、図13において設定データ取得手段301A、設定中判定手段320および表示中画面登録手段400として動作する。また、図3のメモリ108には、図13の設定中管理テーブル40、設定データ格納テーブル60および表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図13において設定データ取得要求手段300Aとして動作する。図4のCPU118および表示部112は、設定データ表示手段302として動作する。また、図4の記憶部116には、図13の接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)が記憶されている。
外部端末装置3Aの設定データ取得要求手段300Aは、設定データ画面への遷移時または周期更新させる設定データ画面表示中は、外部端末装置3Aの接続情報14Aと設定種別16と遷移先画面種別18を盛り込んだ設定データの取得を要求する設定データ取得要求メッセージ1300Aを伝送路2を介して送信する。
保護制御装置1の設定データ取得手段301Aは、外部端末装置3Aからの設定データ取得要求メッセージ1300Aを伝送路2を介して受信したことに応じて、要求された設定種別16に対する設定中判定を設定中判定手段320に行なわせる。
保護制御装置1の設定中判定手段320は、設定データ取得手段301Aから入手した設定種別に関して、設定中管理テーブル40と照らして同一または他の外部端末装置により設定中か否かをソケットIDをキーとして判定し、設定データ取得手段301Aに対して判定結果(「同一設定中」、「他設定中」、等)を応答する。
設定データ取得手段301Aは、設定中判定手段320からの判定結果が「他設定中」であるかないかに関わらず、要求された設定データを設定データ格納テーブル60から取得し、要求元の外部端末装置3Aへ設定データを載せた設定データ取得要求応答メッセージ1302を伝送路2を介して返送する。また、設定データ取得手段301Aは、複数の外部端末装置に表示中の画面の管理を表示中画面登録手段400に行なわせる。
設定中判定手段320からの判定結果が「他設定中」の場合は、要求元の外部端末装置3Aへ設定データ取得要求を不許諾とする旨の設定データ取得要求応答メッセージ1302を伝送路2を介して返送するように構成することもできる。しかし、他の外部端末装置が設定中の設定データを知りたい場合もあり、「他設定中」でも表示可能としたほうが便利である。
そこで、保護制御装置1の表示中画面登録手段400は、設定データ取得手段301Aから入手したソケットIDおよび遷移先画面種別を1組の表示中画面情報71として、表示中画面管理テーブル70に登録する。ここで、表示中画面管理テーブル70上では、同一ソケットIDの表示中画面情報71は唯一となるように上書き更新される。
したがって、同時に2つの外部端末装置に設定データを表示することは可能であるが、同時に2つの外部端末装置からの設定が競合しないようにソケットIDによって管理される。
外部端末装置3Aの設定データ表示手段302は、保護制御装置1からの設定データ取得要求応答メッセージ1302を伝送路2を介して受信したことに応じて、設定データ取得要求応答メッセージ1302に含まれる設定データを設定データ画面(たとえば図11)に表示する。
このように、外部端末装置3Aにおける設定データ画面への遷移時、または周期更新させる設定データ画面を表示中は、設定データ取得要求手段300A、設定データ取得手段301A、設定中判定手段320、設定データ表示手段302、表示中画面登録手段400が連携することにより、外部端末装置3Aにおいて保護制御装置1の設定データを表示することができる。
図14は、外部端末装置に設定非対象のデータを表示する処理を説明するための図である。以下、設定非対象のデータ(たとえば、測定した電流値、電圧値や、観測した遮断器の開閉状態など)を「非設定データ」と称し、整定値などを含む「設定データ」と区別する。また、「非設定データ」を表示する画面を「非設定データ画面」と称することにする。図6等の場合と同様に図14では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
図3のCPU106は、図14において非設定データ取得手段201Aおよび表示中画面登録手段400として動作する。また、図3のメモリ108には、図13の非設定データ格納テーブル50および表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図14において非設定データ取得要求手段200Aとして動作する。図4のCPU118および表示部112は、図14の非設定データ表示手段202として動作する。また、図4の記憶部116には、図14の接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)が記憶されている。
外部端末装置3Aの非設定データ取得要求手段200Aは、非設定データ画面への遷移時または周期更新させる非設定データ画面表示中は、外部端末装置3Aの接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)と遷移先画面種別18を盛り込んだ非設定データ取得を要求する非設定データ取得要求メッセージ1200Aを伝送路を介して送信する。
保護制御装置1の非設定データ取得手段201Aは、外部端末装置3Aからの非設定データ取得要求メッセージ1200Aを伝送路2を介して受信したことに応じて、要求された非設定データを非設定データ格納テーブル50から取得し、要求元の外部端末装置3Aへ非設定データを載せた非設定データ取得要求応答メッセージ1202を伝送路2を介して返送する。また、非設定データ取得手段201Aは、複数の外部端末装置で表示中の画面の管理を表示中画面登録手段400に実行させる。
保護制御装置1の表示中画面登録手段400は、非設定データ取得手段201Aから入手したソケットIDおよび遷移先画面種別を1組の表示中画面情報71として、表示中画面管理テーブル70に登録する。ここで、表示中画面管理テーブル70上では、同一ソケットIDの表示中画面情報71は唯一となるように上書き更新される。
外部端末装置3Aの非設定データ表示手段202は、保護制御装置1からの非設定データ取得要求応答メッセージ1202を伝送路2を介して受信したことに応じて、非設定データ取得要求応答メッセージ1202に含まれる非設定データを非設定データ画面に表示する。
このように、外部端末装置3Aにおける非設定データ画面への遷移時、または周期更新させる非設定データ画面を表示中は、非設定データ取得要求手段200A、非設定データ取得手段201A、非設定データ表示手段202、表示中画面登録手段400が連携することにより、外部端末装置3Aにおいて保護制御装置1の非設定データを表示することができる。
[実施の形態1]
実施の形態1では、同時に接続している他の外部端末装置がどういう状態なのかを把握可能なように、保護制御装置1に接続している他の外部端末装置の接続状況を表示する。
図15は、保護制御システムにおいて、外部端末装置3A、3Bの接続状況の一例を示す図である。
図2、図15を参照して、外部端末装置3Aについては、接続開始日時が2011/04/12の09:03:56であり、IPアドレスが10.160.119.63であり、ユーザIDがXEFH1234であり、アクセス権限がmonitorであり、設定種別は非実行であり、表示中画面が接続状況を表示する画面であることが示される。
また、外部端末装置3Bについては、接続開始日時が2011/04/12の09:11:14であり、IPアドレスが10.160.119.72であり、ユーザIDがRKAQ2345であり、アクセス権限がoperatorであり、設定種別は「整定中」であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。
なお、アクセス権限がmonitorである場合には、設定データを設定することはできない。アクセス権限がoperatorである場合には、設定データを設定することができる。
図16は、実施の形態1で外部端末装置の画面に表示される画面の一例を示す図である。図16では、図15に示した状況にある場合に、保護制御装置1に接続している外部端末装置3Aおよび3Bの接続開始日時、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、設定種別、表示中画面を外部端末装置3A上で表示させた画面G2を示す。
図17は、実施の形態1で実行される他外部端末装置接続状況表示に関する制御を説明するためのフローチャートである。
図18は、外部端末装置から保護制御装置に他外部端末装置接続状況を示す情報を要求する処理を説明するための図である。
図3のCPU106は、図18において接続状況取得手段161および接続状況収集手段150として動作する。また、図3のメモリ108には、図18の接続状況テーブル80、接続中管理テーブル30A、設定中管理テーブル40および表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図18の接続状況取得要求手段160として動作する。図4のCPU118および表示部112は、図18の接続状況表示手段162として動作する。
図17、図18を参照して、まず、外部端末装置3Aにおいて、図16に示したような外部端末装置接続状況画面へ遷移を要求されたか否かが判断される(ステップS101)。画面遷移の要求がある場合には、接続状況取得要求手段160は接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1の接続状況取得手段161に渡す(ステップS102)。
保護制御装置1では、接続状況取得要求メッセージ1160を受信したか否かが判断されている(ステップS1)。接続状況取得要求メッセージ1160を受信した場合には、接続状況取得手段161は、接続状況テーブル80から外部端末装置3A、3Bの接続状況情報81を取得し(ステップS2)、取得した情報を接続状況取得要求応答メッセージ1162に乗せて接続状況表示手段162に送信する(ステップS3)。
外部端末装置3Aでは、応答メッセージの返信待ち状態であり(ステップS103)、応答メッセージの返信があった場合には、外部端末装置3Aの接続状況表示手段162は、取得した外部端末装置3A、3Bの接続状況情報を接続開始日時の古い順に上から外部端末装置接続状況画面に表示する(ステップS104)。
外部端末装置3Aにおいて、図16のような外部端末装置接続状況画面を表示している間は、周期的に接続状況取得要求手段160が接続状況取得要求メッセージ1160を送信することにより、結果として外部端末装置接続状況画面を周期的に表示更新する。
ここで、図16のような外部端末装置接続状況画面は、選択することにより遷移して表示する機能画面の1つとも、常時表示する画面とも考えることができる。
なお、上述の接続状況情報の生成には、図18の諸々の手段に加えて、図6〜図10、図12〜図14の諸々の手段が関わっている。
図18を参照して、さらに、接続中の保護制御装置に接続している全外部端末装置の接続状況を表示することに関わる制御について説明する。図6等の場合と同様に図18では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
保護制御装置1では、接続状況収集手段150が、周期的に、接続中の外部端末装置3Aの接続状況を示す諸情報を幾つかのデータテーブルからソケットIDをキーとして収集し、外部端末装置単位の接続状況情報81として接続状況テーブル80に格納する。接続中管理テーブル30Aから収集する情報は、接続ID、IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時である。設定中管理テーブル40から収集する情報は、設定中の設定種別である。表示中画面管理テーブル70から収集する情報は、表示中画面の画面種別である。
外部端末装置3Aの接続状況取得要求手段160は、保護制御装置1と接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報を要求する接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1へ送信する。
保護制御装置1の接続状況取得手段161は、外部端末装置3Aからの接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して受信したことに応じて、接続状況テーブル80からすべての接続状況情報81を取得し、要求元である外部端末装置3Aへ接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの接続状況表示手段162は、保護制御装置1からの接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して受信したことに応じて、保護制御装置1と接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況を外部端末装置3Aの接続状況画面に表示する。
実施の形態1では、図18に示す構成を保護制御装置1に設けたことによって、接続している全外部端末装置の接続状況を表示することが実現できる。
このようにして、接続中の保護制御装置に接続している全外部端末装置の接続状況を表示することによって、同時に接続している他の外部端末装置がどういう状態なのかを把握することができる。さらに、複数の操作者がイーサネット(登録商標)等の伝送路を介した複数の外部端末装置により保護制御装置に対して同時に接続している場合でも、複数の外部端末装置間が容易に連携でき、単独での操作にも支障をきたさない運用保守性の高い保護制御システムを得ることができる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、同時に接続している他の外部端末装置がどういう状態なのかを把握しつつ、自己の外部端末装置がどのような操作が可能なのかを表示する。
図19は、保護制御システムにおいて、外部端末装置3A、3Bの接続状況の他の一例を示す図である。
図2、図19を参照して、外部端末装置3Aについては、接続開始日時が2011/04/12の09:03:56であり、IPアドレスが10.160.119.63であり、ユーザIDがXEFH1234であり、アクセス権限がmonitorであり、設定種別は非実行であり、表示中画面が操作可否状況を表示する画面であることが示される。
また、外部端末装置3Bについては、接続開始日時が2011/04/12の09:11:14であり、IPアドレスが10.160.119.72であり、ユーザIDがRKAQ2345であり、アクセス権限がoperatorであり、設定種別は整定中であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。
なお、アクセス権限がmonitorである場合には、設定データを設定することはできない。アクセス権限がoperatorである場合には、設定データを設定することができる。
図20は、実施の形態2で外部端末装置の画面に表示される画面の一例を示す図である。図20では、図19に示した状況にある場合に、外部端末装置3A上で、保護制御装置1に接続している外部端末装置3Aの設定種別ごとの操作可否と、操作不可の場合の設定中の他外部端末装置の接続情報を表示する画面G3を示す。
ここで、保護制御装置1の設定種別は、「整定中」、「強制制御設定中」、「試験設定設定中」の3種類とし、外部端末装置3A、3Bの接続状況情報は図19に示したとおりとする。
設定種別が「整定中」については、外部端末装置3Bが実行中であり、外部端末装置3Aからは設定不可であるが、他の設定種別「強制制御設定中」および「試験設定設定中」については実行されていないので設定可と表示されている。なお、図20に示すように、アクセス権限がmonitorでも「強制制御」設定、「試験設定」設定は可能である。
図21は、実施の形態2で実行される操作可否状況表示に関する制御を説明するためのフローチャートである。
図22は、外部端末装置から保護制御装置に操作可否状況表示を示す情報を要求する処理を説明するための図である。
図3のCPU106は、図22の接続状況取得手段161および接続状況収集手段150として動作する。また、図3のメモリ108には、図22の接続状況テーブル80、接続中管理テーブル30A、設定中管理テーブル40および表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図22の接続状況取得要求手段160として動作する。図4のCPU118および表示部112は、図22の操作可否状況表示手段163として動作する。
図17、図18を参照して、まず、外部端末装置3Aにおいて、図20のような外部端末装置操作可否状況画面へ遷移を要求されたか否かが判断される(ステップS111)。画面遷移の要求がある場合には、接続状況取得要求手段160は接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1の接続状況取得手段161に渡す(ステップS112)。
保護制御装置1では、接続状況取得要求メッセージ1160を受信したか否かが判断されている(ステップS11)。接続状況取得要求メッセージ1160を受信した場合には、接続状況取得手段161は、接続状況テーブル80から外部端末装置3A、3Bの接続状況情報81を取得し(ステップS12)、接続状況取得要求応答メッセージ1162に乗せて操作可否状況表示手段163に渡す(ステップS13)。
外部端末装置3Aでは、応答メッセージの返信待ち状態であり(ステップS113)、応答メッセージの返信があった場合には、外部端末装置3Aの操作可否状況表示手段163は、取得した外部端末装置3A、3Bの接続状況情報の設定種別に着目し、外部端末装置3Bの設定種別が「整定中」であることから、図20のような外部端末装置操作可否状況画面G3の設定種別「整定中」に関しては、操作可否欄に「設定不可」を表示し、接続開始日時欄、IPアドレス欄、ユーザID欄、アクセス権限欄には外部端末装置3Bの接続状況情報を表示する。
また、図20のような外部端末装置操作可否状況画面G3の設定種別「強制制御設定中」および「試験設定設定中」に関しては、操作可否欄に「設定可」、接続開始日時欄、IPアドレス欄、ユーザID欄、アクセス権限欄にはたとえばハイフンのような無効である旨を表示する(ステップS114)。
外部端末装置3Aにおいて、図20のような外部端末装置操作可否状況画面G3を表示している間は、周期的に接続状況取得要求手段160が接続状況取得要求メッセージ1160を送信することにより、結果として外部端末装置操作可否状況画面G3を周期的に表示更新する。
ここで、図20のような外部端末装置操作可否状況画面は、選択することにより遷移して表示する機能画面の1つとも、常時表示する画面とも考えることができる。
なお、上述の接続状況情報の生成には、図22の諸々の手段に加えて、図6〜図10、図12〜図14の諸々の手段が関わっている。
図22を参照して、さらに、接続中の保護制御装置に対する自らの外部端末装置の操作可否状況を表示することに関わる制御について説明する。図6等の場合と同様に図22では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
保護制御装置1では、接続状況収集手段150が、周期的に、接続中の外部端末装置3Aの接続状況を示す諸情報を幾つかのデータテーブルからソケットIDをキーとして収集し、外部端末装置単位の接続状況情報81として接続状況テーブル80に格納する。接続中管理テーブル30Aから収集する情報は、接続ID、IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時を含む。設定中管理テーブル40から収集する情報は、設定中の設定種別である。表示中画面管理テーブル70から収集する情報は、表示中画面の画面種別である。
外部端末装置3Aの接続状況取得要求手段160は、保護制御装置1と接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報を要求する接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1へ送信する。
保護制御装置1の接続状況取得手段161は、外部端末装置3Aからの接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して受信したことに応じて、接続状況テーブル80からすべての接続状況情報81を取得し、要求元である外部端末装置3Aへ接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの操作可否状況表示手段163は、保護制御装置1からの接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して受信したことに応じて、外部端末装置3Aの設定種別ごとの操作可否状況を外部端末装置操作可否状況画面に表示する。外部端末装置操作可否状況画面では、保護制御装置1に接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報のうち設定中の設定種別に着目して、外部端末装置3Aで設定中の設定種別は「設定中」と対応する操作可否欄に表示される。また、外部端末装置3A以外で設定中の設定種別は「設定不可」と対応する操作可否欄に表示される。何れの外部端末装置でも設定中でない設定種別は「設定可」と対応する操作可否欄に表示される。
実施の形態2では、図22に示す構成を保護制御装置1に設けたことによって、接続中の保護制御装置に対する自らの外部端末装置の操作可否状況を表示することが実現できる。
このようにして、接続中の保護制御装置に対する自らの外部端末装置の操作可否状況を表示することによって、その時々で外部端末装置でどの操作が可能なのか不可なのかを予め把握することができる。さらに、複数の操作者がイーサネット(登録商標)等の伝送路を介した複数の外部端末装置により保護制御装置に対して同時に接続している場合でも、複数の外部端末装置間が容易に連携でき、単独での操作にも支障をきたさない運用保守性の高い保護制御システムを得ることができる。
[実施の形態3]
実施の形態3では、同時に接続している他の外部端末装置がどういう状態なのかを把握しつつ、自己の外部端末装置がどのような操作が可能なのかを表示する他の例を示す。
図23は、各メニューが表示可能な画面を一覧して示した図である。図23に示すように、各メニューには選択可能ないくつかの画面が用意されている。各画面については、図2と同様であるので、ここでは説明は繰り返さない。しかし、いくつかの画面が用意されていても、すべての画面が使用可能であるとは限らない。
たとえば、ある設定データについて、他の外部端末装置によって設定中である場合には、その設定データについては設定を行なうことはできないので、その設定データに関する設定画面を選択することはできない。
図24は、保護制御システムにおいて、外部端末装置3A、3Bの接続状況のさらに他の一例を示す図である。
図2、図24を参照して、外部端末装置3Aについては、接続開始日時が2011/04/12の09:03:56であり、IPアドレスが10.160.119.63であり、ユーザIDがXEFH1234であり、アクセス権限がmonitorであり、設定種別は非実行であり、表示中画面が使用可能画面一覧を表示する画面であることが示される。
また、外部端末装置3Bについては、接続開始日時が2011/04/12の09:11:14であり、IPアドレスが10.160.119.72であり、ユーザIDがRKAQ2345であり、アクセス権限がoperatorであり、設定種別は整定中であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。
図25は、実施の形態3で外部端末装置の画面に表示される画面の第1例を示す図である。図25に示す画面G4は、図5の画面一覧において、使用不可能画面の名前の文字色が他とは異なる色で表示されている。図25では、整定メニュー中の「メイン整定」画面と、「フェイルセール整定」画面が薄い色の文字で表示される。したがって、ユーザが「メイン整定」画面と、「フェイルセール整定」画面が使用できないことを直ちに知ることができる。
なお、「メイン整定」画面と、「フェイルセール整定」画面の文字にマウスポインタなどを合わせて選択しようとしても選択できないように構成してもよい。
図26は、実施の形態3で外部端末装置の画面に表示される画面の第2例を示す図である。
図26に示す画面G5は、図5の画面一覧において、使用不可能画面の名前を表示しないようにしたものである。すなわち、図26では、整定メニュー中の「メイン整定」画面と、「フェイルセール整定」画面の選択用の文字が表示されていない。したがって、ユーザが「メイン整定」画面と、「フェイルセール整定」画面が使用できないことを直ちに知ることができる。
図27は、実施の形態3で実行される使用可能画面の一覧表示に関する制御を説明するためのフローチャートである。
図28は、外部端末装置から保護制御装置に使用可能画面の一覧を示す情報を要求する処理を説明するための図である。
図3のCPU106は、図28の接続状況取得手段161および接続状況収集手段150として動作する。また、図3のメモリ108には、図22の接続状況テーブル80、接続中管理テーブル30A、設定中管理テーブル40および表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図28の接続状況取得要求手段160として動作する。図4のCPU118および表示部112は、図28の使用可能画面一覧表示手段164として動作する。
図27、図28を参照して、まず、外部端末装置3Aにおいて、図25や図26のような使用可能画面一覧画面へ遷移を要求されたか否かが判断される(ステップS121)。画面遷移の要求がある場合には、接続状況取得要求手段160は接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1の接続状況取得手段161に渡す(ステップS122)。
保護制御装置1では、接続状況取得要求メッセージ1160を受信したか否かが判断されている(ステップS21)。接続状況取得要求メッセージ1160を受信した場合には、接続状況取得手段161は、接続状況テーブル80から外部端末装置3A、3Bの接続状況情報81を取得し(ステップS22)、接続状況取得要求応答メッセージ1162に乗せて使用可能画面一覧表示手段164に渡す(ステップS23)。
外部端末装置3Aでは、応答メッセージの返信待ち状態であり(ステップS123)、応答メッセージの返信があった場合には、外部端末装置3Aの使用可能画面一覧表示手段164は、取得した外部端末装置3A、3Bの接続状況情報の設定種別に着目し表示を変更する(ステップS124)。
外部端末装置3Bの設定種別が「整定中」であることから、外部端末装置3Aでは、保護制御装置1の画面構成15において設定種別「整定中」関連である整定メニューの各画面の名称を、図25や図26のような使用可能画面一覧画面では文字色を薄い色に変更するもしくは非表示にする。
外部端末装置3Aにおいて、図25や図26のような使用可能画面一覧画面を表示している間は、周期的に図27のフローチャートの処理が実行され接続状況取得要求手段160が接続状況取得要求メッセージ1160を送信することにより、結果として使用可能画面一覧画面を周期的に表示更新する。
ここで、図25や図26のような使用可能画面一覧画面は、選択することにより遷移して表示する機能画面の1つとも、常時表示する画面とも考えることができる。
なお、上述の接続状況情報の生成には、図28の諸々の手段に加えて、図6〜図10、図12〜図14の諸々の手段が関わっている。
図28を参照して、さらに、接続中の保護制御装置に対する自らの外部端末装置の使用可能画面一覧を表示することに関わる保護制御システムの構成について説明する。
図6等の場合と同様に図28では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
保護制御装置1の接続状況収集手段150は、周期的に、接続中の外部端末装置3Aの接続状況を示す諸情報を幾つかのデータテーブルからソケットIDをキーとして収集し、外部端末装置単位の接続状況情報81として接続状況テーブル80に格納する。接続中管理テーブル30Aから収集する情報は、接続ID、IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時を含む。設定中管理テーブル40から収集する情報は、設定中の設定種別である。表示中画面管理テーブル70から収集する情報は、表示中画面の画面種別である。
外部端末装置3Aの接続状況取得要求手段160は、保護制御装置1と接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報を要求する接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1へ送信する。
保護制御装置1の接続状況取得手段161は、外部端末装置3Aからの接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して受信したことに応じて、接続状況テーブル80からすべての接続状況情報81を取得し、要求元の外部端末装置3Aへ接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの使用可能画面一覧表示手段164は、保護制御装置1からの接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して受信したことに応じて、外部端末装置3Aで使用できる画面の名称を使用可能画面一覧画面に表示する。使用可能画面一覧画面では、保護制御装置1に接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報のうち設定中の設定種別に着目して、外部端末装置3A以外で設定中の設定種別があった場合、保護制御装置1固有の画面構成15において設定中の設定種別に関連する画面の名称を文字色を薄い色に変更するもしくは非表示にする。
このようにして、接続中の保護制御装置に対する自らの外部端末装置の使用可能画面一覧を表示することによって、その時々で外部端末装置でどの画面が使用可能なのか不可なのかを予め把握することができ、ひいては、複数の操作者がイーサネット(登録商標)等の伝送路を介した複数の外部端末装置により保護制御装置に対して同時に接続している場合でも、複数の外部端末装置間が容易に連携でき、単独での操作にも支障をきたさない運用保守性の高い保護制御システムを得ることができる。
[実施の形態4]
実施の形態4では、同時に接続している他の外部端末装置がどういう状態なのかを把握しつつ、自己の外部端末装置がどのような操作が可能なのかをメニューツリー画面に表示する例を説明する。
実施の形態4の画面構成は、実施の形態3において図23で説明した画面構成と同じであるので、ここでは説明は繰り返さない。
図29は、保護制御システムにおいて、外部端末装置3A、3Bの接続状況のさらに他の一例を示す図である。
図2、図29を参照して、外部端末装置3Aについては、接続開始日時が2011/04/12の09:03:56であり、IPアドレスが10.160.119.63であり、ユーザIDがXEFH1234であり、アクセス権限がmonitorであり、設定種別は非実行であり、表示中画面がリレー動作を表示する画面であることが示される。
また、外部端末装置3Bについては、接続開始日時が2011/04/12の09:11:14であり、IPアドレスが10.160.119.72であり、ユーザIDがRKAQ2345であり、アクセス権限がoperatorであり、設定種別は整定中であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。
図30は、実施の形態4で外部端末装置の画面に表示される画面の第1例を示す図である。図30では、外部端末装置3Aの表示画面上で、保護制御装置1の画面構成15において外部端末装置3Aが使用不可の画面の名称(整定メニューの下の、「メイン整定」、「フェイルセーフ整定」の2つの画面)を文字色を他の使用可の画面の名称と異なる色(たとえばグレー)にしたメニューツリー画面G6が例として示されている。
図31は、実施の形態4で外部端末装置の画面に表示される画面の第2例を示す図である。図31では、外部端末装置3Aの表示画面上で、保護制御装置1の画面構成15において外部端末装置3Aが使用不可の画面の名称(整定メニューの下の、「メイン整定」、「フェイルセーフ整定」の2つの画面)を非表示にしたメニューツリー画面G7が例として示されている。
図32は、実施の形態4で実行されるメニューツリー表示に関する制御を説明するためのフローチャートである。
図33は、外部端末装置から保護制御装置にメニューツリーの使用可能画面を示す情報を要求する処理を説明するための図である。
図3のCPU106は、図33の接続状況取得手段161および接続状況収集手段150として動作する。また、図3のメモリ108には、図33の接続状況テーブル80、接続中管理テーブル30A、設定中管理テーブル40および表示中画面管理テーブル70が記憶される。
図4のCPU118は、図33の接続状況取得要求手段160およびメニューツリー使用可否反映手段165として動作する。図4のCPU118および表示部112は、図33のメニューツリー画面表示手段110として動作する。
図27、図28を参照して、まず、外部端末装置3Aにおいて、図30や図31のようなメニューツリー画面の表示を要求されたか否かが判断される(ステップS131)。画面表示の要求がある場合には、接続状況取得要求手段160は接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1の接続状況取得手段161に渡す(ステップS132)。
保護制御装置1では、接続状況取得要求メッセージ1160を受信したか否かが判断されている(ステップS31)。接続状況取得要求メッセージ1160を受信した場合には、接続状況取得手段161は、接続状況テーブル80から外部端末装置3A、3Bの接続状況情報81を取得し(ステップS32)、接続状況取得要求応答メッセージ1162に乗せてメニューツリー使用可否反映手段165に渡す(ステップS33)。
外部端末装置3Aでは、応答メッセージの返信待ち状態であり(ステップS133)、応答メッセージの返信があった場合には、メニューツリー使用可否反映手段165は、保護制御装置1の画面構成15に基づいてメニューツリー画面表示手段110が表示したメニューツリー画面に対して、取得した外部端末装置3A、3Bの接続状況情報の設定種別に着目しメニューツリー画面の表示または表示の更新を行なう。
外部端末装置3Bの設定種別が「整定中」であることから、外部端末装置3Aでは、保護制御装置1の画面構成15において設定種別「整定中」関連である整定メニューの各画面の名称を図30や図31のように文字色を薄い色に変更するもしくは非表示にする。
外部端末装置3Aにおいて、図30や図31のようなメニューツリー画面を表示している間は、周期的に図32のフローチャートの処理が実行され接続状況取得要求手段160が接続状況取得要求メッセージ1160を送信することにより、結果として、メニューツリー画面の使用可否を周期的に表示更新する。
ここで、図30や図31のようなメニューツリー画面は、常時表示する画面である。
なお、上述の接続状況情報の生成には、図33の諸々の手段に加えて、図6〜図10、図12〜図14の諸々の手段が関わっている。
図33を参照して、さらに詳細に、接続中の保護制御装置に対する自らの外部端末装置の使用可能画面情報をメニューツリーに反映することに関わる保護制御システムの構成について説明する。
図6等の場合と同様に図33では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
保護制御装置1の接続状況収集手段150は、周期的に、接続中の外部端末装置3Aの接続状況を示す諸情報を幾つかのデータテーブルからソケットIDをキーとして収集し、外部端末装置単位の接続状況情報81として接続状況テーブル80に格納する。接続中管理テーブル30Aから収集する情報は、接続ID、IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時を含む。設定中管理テーブル40から収集する情報は、設定中の設定種別である。表示中画面管理テーブル70から収集する情報は、表示中画面の画面種別である。
外部端末装置3Aの接続状況取得要求手段160は、保護制御装置1と接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報を要求する接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1へ送信する。
保護制御装置1の接続状況取得手段161は、各外部端末装置3Aからの接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して受信したことに応じて、接続状況テーブル80からすべての接続状況情報81を取得し、要求元の外部端末装置3Aへ接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aのメニューツリー使用可否反映手段165は、保護制御装置1からの接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して受信したことに応じて、外部端末装置3Aで使用不可の画面をメニューツリー画面から遷移できないようにする。メニューツリー画面では、保護制御装置1に接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報のうち設定中の設定種別に着目して、外部端末装置3A以外で設定中の設定種別があった場合、メニューツリーに表示される画面の名称のうち設定中の設定種別に関連する画面の名称を文字色を薄い色に変更するか、もしくは非表示にする。
このようにして、接続中の保護制御装置に対する自らの外部端末装置の使用可能画面情報をメニューツリーに反映することによって、その時々で外部端末装置で使用可能な画面のみしか表示や操作ができないようにすることができる。ひいては、複数の操作者がイーサネット(登録商標)等の伝送路を介した複数の外部端末装置により保護制御装置に対して同時に接続している場合でも、複数の外部端末装置間が容易に連携でき、単独での操作にも支障をきたさない運用保守性の高い保護制御システムを得ることができる。
[実施の形態5]
実施の形態5では、他の外部端末装置3Bと競合するため不可能な操作が選択された場合に、他外部端末装置情報を外部端末装置3Aのメニューツリー画面に表示する例を説明する。
より具体的には、「他設定中」により設定開始操作が受け付けられなかった際の警告通知に「他設定中」の外部端末装置の接続情報を追加表示する。外部端末装置3A上に追加表示する情報は、現在設定中の外部端末装置3BのIPアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時などである。
図34は、保護制御システムにおいて、外部端末装置3A、3Bの接続状況のさらに他の一例を示す図である。
図2、図34を参照して、外部端末装置3Aについては、接続開始日時が2011/04/12の09:03:56であり、IPアドレスが10.160.119.63であり、ユーザIDがXEFH1234であり、アクセス権限がmonitorであり、設定種別は非実行であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。
また、外部端末装置3Bについては、接続開始日時が2011/04/12の09:11:14であり、IPアドレスが10.160.119.72であり、ユーザIDがRKAQ2345であり、アクセス権限がoperatorであり、設定種別は整定中であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。
図34においては、外部端末装置3Aの表示中画面は、外部端末装置3Bの表示中画面と同じであり、画面の使用が競合している場合が示されている。
図35は、実施の形態5で外部端末装置の画面に表示される画面例を示す図である。図35に示される画面G8では、外部端末装置3Aの表示画面上で、保護制御装置1の画面構成15において外部端末装置3Aが整定メニューの下の、「メイン整定」画面において整定開始操作を行なおうとした場合が示される。画面G8には、「下記の外部端末装置により設定中のため設定開始することができません。」というメッセージがメイン整定画面の上に新しいウインドウが開いて表示されている。そしてそのウインドウの中には、設定中の外部端末装置のIPアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時などの情報が表示されている。
図36は、実施の形態5で実行される設定中の他の外部端末装置の情報表示に関する制御を説明するためのフローチャートである。
図37は、整定値設定中の他の外部端末装置を示す情報を外部端末装置に送信する処理を説明するための図である。
図3のCPU106は、図37の設定開始手段311、設定中判定手段320および設定中外部端末装置情報取得手段600として動作する。また、図3のメモリ108には、図37の接続中管理テーブル30Aおよび設定中管理テーブル40が記憶される。
図4のCPU118は、図37の設定開始要求手段310および設定開始要求応答手段312として動作する。図4のCPU118および表示部112は、図37の設定中外部端末装置情報表示手段601として動作する。
図36、図37を参照して、まず外部端末装置3Aにおいて、保護制御装置1への設定データの設定開始操作がされたか否かが判断される(ステップS141)。設定開始操作がされた場合には、設定開始要求手段310は設定開始要求メッセージ1310を伝送路2を介して保護制御装置1の設定開始手段311に渡す(ステップS142)。設定開始手段311は、設定中判定手段320や設定中外部端末装置情報取得手段600と連携して、設定開始要求応答メッセージ1312Aに乗せて設定開始要求応答手段312に渡す。
まず、設定中判定手段320が設定種別に対応した設定中管理情報41を設定中管理テーブルから取得し(ステップS42)、他の外部端末装置が設定中であるか否か設定中フラグで確認する(ステップS43)。設定中判定手段320は、他の外部端末装置が設定中でなければ設定許諾の旨を決定し(ステップS46)、他の外部端末装置が設定中であれば、設定不許諾の旨を決定する(ステップS44)。
たとえば、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中である場合には、保護制御装置1の設定中外部端末装置情報取得手段600は、設定中判定手段320での判定結果が「他設定中」の場合、ソケットIDをキーとして接続中管理テーブル30Aから、設定中の外部端末装置3Bの接続情報31A(IPアドレス、MACアドレス、ユーザID、アクセス権限、接続開始日時)を取得し(ステップS45)、設定開始手段311により返信される設定開始要求応答メッセージ1312Aに、設定中の外部端末装置3Bの接続情報311Aを追加する。
設定開始手段311は、設定開始要求不許諾の旨と設定中の外部端末装置3Bの接続情報31Aを設定開始要求応答メッセージ1312Aに乗せて設定開始要求応答手段312に渡す(ステップS47)。設定開始要求応答手段312と設定中外部端末装置情報表示手段601は、他の外部端末装置が設定中か否かを設定開始要求応答メッセージ1312Aの内容から判断(ステップS144)する。
他の外部端末装置が設定中でない場合には、設定画面が表示されるが(ステップS146)、他の外部端末装置が設定中である場合には、設定開始不可である旨の警告通知に、(要求不許諾の理由である)設定中の外部端末装置3Bの接続情報を図35のように追加表示する(ステップS145)。
なお、上述の接続状況情報の生成には、図37の諸々の手段に加えて、図6〜図10、図12、図13の諸々の手段が関わっている。
このようにして、「他設定中」による設定開始不可である旨の警告通知に設定中の外部端末装置の接続情報を表示することによって、「他設定中」による設定開始不可になった際、どの外部端末装置が設定中なのか把握することができる。ひいては、複数の操作者がイーサネット(登録商標)等の伝送路を介した複数の外部端末装置により保護制御装置に対して同時に接続している場合でも、複数の外部端末装置間が容易に連携でき、単独での操作にも支障をきたさない運用保守性の高い保護制御システムを得ることができる。
[実施の形態5の変形例]
実施の形態5では、外部端末装置3Bと競合するため選択不可能な操作が選択され、外部端末装置3Bの情報が外部端末装置3Aの画面に表示されていた場合に、競合が解除された例を説明する。
図38は、保護制御システムにおいて、外部端末装置3A、3Bの接続状況の遷移の一例を示す図である。
図2、図38を参照して、外部端末装置3Aについては、接続開始日時が2011/04/12の09:03:56であり、IPアドレスが10.160.119.63であり、ユーザIDがXEFH1234であり、アクセス権限がmonitorであり、設定種別は非実行であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。
また、外部端末装置3Bについては、接続開始日時が2011/04/12の09:11:14であり、IPアドレスが10.160.119.72であり、ユーザIDがRKAQ2345であり、アクセス権限がoperatorであり、設定種別は整定中であり、表示中画面が整定を実行する画面であることが示される。以上の図38の上段に示す遷移前の状況は、図34と同じである。
図38の下段に示す状況遷移後には、外部端末装置3Bの設定種別は非実行となり、外部端末装置3Bの表示中画面は試験設定の画面に変わっている。
すなわち、図38においては、状況遷移前では外部端末装置3Aの表示中画面は外部端末装置3Bの表示中画面と同じであり、画面の使用が競合していたが、状況遷移後では外部端末装置3Bが整定終了して競合しなくなった状態が示されている。
図39は、実施の形態5の変形例で外部端末装置の画面に表示される画面例を示す図である。図39の画面G9は、図35の画面G8において、警告通知が消去され、新たな通知が表示されている。新たな通知には、「他の外部端末装置での設定中が解除されました。設定データが変更されている可能性がある為、設定データを再取得してください。」と記載されている。その記載の下には「再取得する」ことを指示するボタンと再取得を「後でする」ことを指示するボタンが表示されている。
図40は、実施の形態5の変形例で実行されるデータ再取得を促す表示に関する制御を説明するためのフローチャートである。
図41は、整定値設定中の他の外部端末装置が設定を終了したことを外部端末装置に報知する処理を説明するための図である。
図3のCPU106は、図41の接続状況取得手段161、設定データ取得手段301A、設定中判定手段320、表示中画面登録手段400および他設定中フラグ付加手段500として動作する。また、図3のメモリ108には、図41の設定中管理テーブル40、設定データ格納テーブル60、表示中画面管理テーブル70および接続状況テーブル80が記憶される。
図4のCPU118は、図41の設定データ取得要求手段300A、他設定中接続状況取得要求手段501および他設定中終了検出手段502として動作する。図4のCPU118および表示部112は、図41の設定データ表示手段302として動作する。
図40、図41を参照して、まず外部端末装置3Aにおいて、保護制御装置1への設定データの表示要求操作がされたか否かが判断される(ステップS151)。外部端末装置3Aにおいて、保護制御装置1のメイン整定画面へ遷移しようとする操作があると表示要求操作がされたと判断される。
外部端末装置3Aにおいて表示要求操作がされた場合には、設定データ取得要求手段300Aは設定データ取得要求メッセージ1300Aを伝送路2を介して保護制御装置1の設定データ取得手段301Aに渡す(ステップS152)。
設定データ取得手段301Aが設定データ取得要求メッセージ1300Aを受信した場合には(ステップS51でYES)、設定データ取得手段301Aは、設定中判定手段320や他設定中フラグ付加手段500と連携して、要求された設定データとともに有効に設定された他設定中フラグを設定データ取得要求応答メッセージ1302Aに乗せて設定データ表示手段302に渡す(ステップS54)。
設定データ表示手段302は取得した設定データをメイン整定画面に表示するが(ステップS153、S154、S157)、他設定中フラグが有効であったので現在表示中の画面を表示している間は、図40のフローチャートの処理が周期的に実行され、他設定中接続状況取得要求手段501は周期的に接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1の接続状況取得手段161に渡す(ステップS54)。接続状況取得手段161は、接続状況テーブル80から外部端末装置3A、3Bの接続状況情報81を取得し、接続状況取得要求応答メッセージ1162に乗せて他設定中終了検出手段502に渡す(ステップS54)。
他設定中終了検出手段502は、要求応答メッセージを受信した際に(ステップS153でYES)、取得した外部端末装置3Bの接続状況情報の設定種別「整定中」が終了したことを検出したら(ステップS154でYES、ステップS155)、外部端末装置3Aのメイン整定画面に表示している設定データを再取得するように促す旨の図39のような通知を表示する(ステップS156)。
なお、上述の接続状況情報の生成には、図41の諸々の手段に加えて、図6〜図10、図12、図13の諸々の手段が関わっている。
図41を参照して、さらに詳細に、接続中の保護制御装置の設定データを外部端末装置にて表示することに関わる保護制御システムの構成について説明する。
図6等の場合と同様に図41では、保護制御装置1に接続することができる複数の外部端末装置3A、3B、3Cがある中で、外部端末装置3Aから伝送路2を介して保護制御装置1へ接続中であるケースを想定する。
外部端末装置3Aの設定データ取得要求手段300Aは、設定データ画面への遷移時または周期更新させる設定データ画面表示中は、外部端末装置3Aの接続情報14A(接続ID、ソケットID、IPアドレス、ユーザID、アクセス権限、MACアドレス)と設定種別16と遷移先画面種別18を盛り込んだ設定データ取得を要求する設定データ取得要求メッセージ1300Aを伝送路2を介して送信する。
保護制御装置1の設定データ取得手段301Aは、外部端末装置3Aからの設定データ取得要求メッセージ1300Aを伝送路2を介して受信したことに応じて、要求された設定種別16に対する設定中判定を設定中判定手段320に実行させる。設定中判定手段320からの判定結果が「他設定中」でないかに関わらず、要求された設定データを設定データ格納テーブル60から取得し、要求元の外部端末装置3Aへ設定データを載せた設定データ取得要求応答メッセージ1302Aを伝送路2を介して返送する。なお、表示中画面の管理は表示中画面登録手段400が実行する。
保護制御装置1の表示中画面登録手段400は、設定データ取得手段301Aから入手したソケットIDおよび遷移先画面種別を1組の表示中画面情報71として、表示中画面管理テーブル70に登録する。ここで、表示中画面管理テーブル70上では、同一ソケットIDの表示中画面情報71は唯一となるように上書き更新される。
保護制御装置1の他設定中フラグ付加手段500は、設定データ取得要求応答メッセージ1302Aに他設定中フラグを追加する。他設定中フラグ付加手段500は、設定中判定手段320からの判定結果が「他設定中」の場合は他設定中フラグを有効に設定し、設定中判定手段320からの判定結果が「他設定中」ではない場合は他設定中フラグを無効に設定する。
外部端末装置3Aの他設定中接続状況取得要求手段501は、保護制御装置1から受信した設定データ取得要求応答メッセージ1302Aの他設定中フラグが有効の場合、設定データ画面の設定開始操作を不可とし、設定データ画面表示中は周期的に接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して保護制御装置1へ送信する。
保護制御装置1の接続状況取得手段161は、各外部端末装置3Aからの接続状況取得要求メッセージ1160を伝送路2を介して受信したことに応じて、接続状況テーブル80からすべての接続状況情報81を取得し、外部端末装置3Aへ接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して返送する。
外部端末装置3Aの他設定中終了検出手段502は、保護制御装置1からの接続状況取得要求応答メッセージ1162を伝送路2を介して受信したことに応じて、保護制御装置1に接続中の全外部端末装置3A、3B、3Cの接続状況情報から、現在表示中の設定データ画面の設定種別の設定終了を検出した際に、図39に示すような設定データの再取得を促す旨の通知を表示する。
このようにして、現在表示中の設定データ画面に関する設定種別の他の外部端末装置での設定終了を検出した際に設定データの再取得を促す旨の通知を表示する。これによって、他の外部端末装置から保護制御装置に対して設定データの設定操作を行なっている最中でも、自らの外部端末装置で同じ設定データを表示することができる。また、他の外部端末装置による設定データの設定終了を自らの外部端末装置で検知して設定データを再取得させることができる。さらに、複数の操作者がイーサネット(登録商標)等の伝送路を介した複数の外部端末装置により保護制御装置に対して同時に接続している場合でも、複数の外部端末装置間が容易に連携でき、単独での操作にも支障をきたさない運用保守性の高い保護制御システムを得ることができる。
最後に、実施の形態1〜5について、再び図を参照して総括する。図18、図3を参照して、本実施の形態の保護制御装置1は、複数の外部端末装置3A〜3Cに伝送路2を介して同時に接続可能な伝送インタフェース部120と、電力系統の状況に基づいて遮断器に対する制御を行なうCPU106とを備える。CPU106は、複数の外部端末装置3A〜3Cのうちの第1の外部端末装置が接続状態にあり、第1の外部端末装置において複数の外部端末装置3A〜3Cの他の外部端末装置の接続状態を表示する画面選択がされている場合には、図17のフローチャートの処理を繰り返し実行することによって、保護制御装置1に同時に接続している外部端末装置の接続状況情報を周期的に第1の外部端末装置に対して返信する。第1の外部端末装置は返信された接続状況情報に基づいて、たとえば図16に示すような画面を表示および表示の更新を行なう。
好ましくは、接続状況情報(接続状況取得要求応答メッセージ1162に含まれる接続状況情報81)は、複数の外部端末装置3A〜3Cによって設定可能な複数の設定データ(整定値など)であって、図18等に示すように、遮断器に対する制御に関連する複数の設定データの各々の種別を示す設定種別情報と、設定データを設定中である外部端末装置を特定する端末特定情報(ソケットID、IPアドレスなど)とを含む。CPU106は、複数の外部端末装置3A〜3Cのうちの第1の外部端末装置が接続状態にあり、第1の外部端末装置において設定データを第1の外部端末装置から設定可能か否かを表示する画面選択(図20の画面G3など)がされている場合には、接続状況情報を周期的に第1の外部端末装置に対して返信する。
より好ましくは、CPU106は、第1の外部端末装置にプログラムを送信する。外部端末装置3A〜3Cの各々には、Java(登録商標)VMが搭載されている。このため、系統状態情報を画面上に表示するプログラムなどは、Java(登録商標)の実行時に保護制御装置1内の系統状態情報格納装置(メモリ108等)から伝送路2を介してダウンロードされる。したがって、このようなプログラムを外部端末装置3A〜3Cにインストールする必要はない。プログラムは、保護制御装置1から接続状況情報を受けて、第1の外部端末装置以外の外部端末装置が設定中である設定データに対応する設定画面を使用不可と判定し、第1の外部端末装置において設定可能な設定データに対応する設定画面を使用可と判定し、使用可と判定した画面名を一覧表示するように第1の外部端末装置を制御する。これにより、図25または図26に示すような画面が第1の外部端末装置の表示部に表示される。
さらに好ましくは、このプログラムは、接続状況情報に基づいて、使用不可と判定した設定画面に遷移できないように、使用不可と判定した設定画面を選択できない態様(使用可能な画面と異なる文字色で画面名を表示したり、画面名を表示しないようにしたりするなど)でメニュー画面を表示するように、第1の外部端末装置を制御する。
より好ましくは、CPU106は、第1の外部端末装置にプログラムを送信する。外部端末装置3A〜3Cの各々には、Java(登録商標)VMが搭載されている。このため、系統状態情報を画面上に表示するプログラムなどは、Java(登録商標)の実行時に保護制御装置1内の系統状態情報格納装置(メモリ108等)から伝送路2を介してダウンロードされる。したがって、このようなプログラムを外部端末装置3A〜3Cにインストールする必要はない。このプログラムは、保護制御装置1から接続状況情報を受けて、第1の外部端末装置以外の外部端末装置が設定中である設定データに対応する設定画面を使用不可と判定し、使用不可と判定された設定画面を選択する要求が入力された場合には、端末特定情報に基づいて選択された設定画面に対応する設定データを設定中である外部端末装置に関する情報を、たとえば図35に示す画面G8のように追加表示するように、第1の外部端末装置を制御する。
より好ましくは、CPU106は、第1の外部端末装置にプログラムを送信する。外部端末装置3A〜3Cの各々には、Java(登録商標)VMが搭載されている。このため、系統状態情報を画面上に表示するプログラムなどは、Java(登録商標)の実行時に保護制御装置1内の系統状態情報格納装置(メモリ108等)から伝送路2を介してダウンロードされる。したがって、このようなプログラムを外部端末装置3A〜3Cにインストールする必要はない。このプログラムは、保護制御装置1から接続状況情報を周期的に受けて、第1の外部端末装置以外の外部端末装置が設定中であった設定データの設定が終了した場合には、たとえば図39に示す画面G9のように、設定データの更新がされた可能性がある旨を報知する表示を行なうように、第1の外部端末装置を制御する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。