JP5930188B2 - 画像読取装置および画像読取プログラム - Google Patents

画像読取装置および画像読取プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5930188B2
JP5930188B2 JP2012116589A JP2012116589A JP5930188B2 JP 5930188 B2 JP5930188 B2 JP 5930188B2 JP 2012116589 A JP2012116589 A JP 2012116589A JP 2012116589 A JP2012116589 A JP 2012116589A JP 5930188 B2 JP5930188 B2 JP 5930188B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
reading
coefficient matrix
unit
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012116589A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013243593A (ja
Inventor
伊本 善弥
善弥 伊本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2012116589A priority Critical patent/JP5930188B2/ja
Publication of JP2013243593A publication Critical patent/JP2013243593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5930188B2 publication Critical patent/JP5930188B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Input (AREA)

Description

本発明は、画像読取装置および画像読取プログラムに関するものである。
光学的に画像を読み取る画像読取装置においては、光源からの光を原稿などの被照射体に照射し、被照射体からの光を受光して画像を読み取っている。この光源として、白色発光ダイオード(以下、白色LEDと呼ぶ)を用いるものが提案されている。
白色LEDの一つとして、青色LEDチップと黄色の蛍光物質を含む樹脂により構成されたものがある。この白色LEDでは、青色LEDチップから放出される青色光により黄色の蛍光物質が励起されて黄色の蛍光を発光し、補色関係にある青色光と黄色の蛍光により白色光を得ている。そのため、白色LEDを製造する際のばらつきにより、蛍光物質からの黄色の蛍光が増減して、白色LEDから放出される光の色(発光色)が黄色方向あるいは青色方向に変動することがある。白色LEDからの発光色が異なると、読み取られる色が異なってしまう。その他にも、励起用の青色LEDの分光特性を示す半値幅、波長重心などもばらつきの要素になり、蛍光物質の凝集状態でも差が生じる。
このような白色LEDにおける発光色の変動に対して、それぞれの白色LEDの発光色により、いくつかのクラスに分けることによって、発光色の変動を予め設定されている範囲に収めている。例えば特許文献1では、使用されている白色LEDがどのクラスに属するかを判定し、そのクラスに対応する補正係数を設定して読み取った画像に対して一律に補正を行っている。また、特許文献2、特許文献3でも、使用されている白色LEDがどのクラスに属するかを判定し、そのクラスに対応する色変換係数を設定して読み取った画像に対する色変換処理を行っている。
画像読取装置で白色LEDを光源として用いる場合、複数の白色LEDを配列して使用する。一般的には、2次元の一方の軸方向を主走査方向、他方の軸方向を副走査方向とすると、ここでは複数の白色LEDは主走査方向に配列されるものとする。この場合にクラス内の白色LEDを配列したとしても、それぞれの白色LEDについては予め設定されている範囲で発光色のばらつきが生じている。この発光色のばらつきにより、主走査方向の領域ごとに読取色がばらついてしまう。そのため、読取色の精度が要求される用途では障害となる。
特開2011−023833号公報 特開2011−024135号公報 特許第3796450号公報
本発明は、ばらつきを有する複数の白色LEDを光源として用いた場合でも、精度よく画像を読み取ることができる画像読取装置及び画像読取プログラムを提供することを目的とするものである。
本願請求項1に記載の発明は、複数の白色発光ダイオードを光源として被照射体に光を照射する光照射手段と、前記被照射体からの光を受光して前記被照射体のカラー画像を読み取る読取手段と、指定された走査方向の領域位置情報に従い黄色に前記光照射手段で光を照射して前記読取手段で読み取った際の青成分を用いてそれぞれの前記光源のばらつきに応じた計算式により補正のための係数行列を算出する算出手段と、前記読取手段で読み取った画像に対して前記算出手段で算出された前記係数行列を用いて補正を施す補正手段を有することを特徴とする画像読取装置である。
本願請求項2に記載の発明は、本願請求項1に記載の発明における前記算出手段が、計算式として基本とする係数行列を用いた1次式により前記係数行列を算出することを特徴とする画像読取装置である。
本願請求項3に記載の発明は、コンピュータに、指定された走査方向の領域位置情報に従い複数の白色発光ダイオードを光源とした光照射手段により黄色に光を照射して読取手段で読み取った際の青成分を用いてそれぞれの前記光源のばらつきに応じた計算式により補正のための係数行列を算出する算出機能と、前記光照射手段により被照射体に光を照射し読取手段で該被照射体からの光を受光して読み取った前記被照射体のカラー画像に対して前記算出機能で算出された前記係数行列を用いて補正を施す補正機能を実行させるものであることを特徴とする画像読取プログラムである。
本願請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、より精度よく補正を行うための係数行列を算出し、精度よく画像を読み取ることができるという効果がある。
本願請求項2に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて容易に、補正のための係数行列を求めることができる。
本願請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、より精度よく補正を行うための係数行列を算出し、精度よく画像を読み取ることができる。
本発明の実施の一形態を示す構成図である。 光照射部の一例の説明図である。 読取方式の一例の説明図である。 白色LEDの分光特性の一例の説明図である。 白色LEDの色度分布の一例の説明図である。 あるロットでの白色LEDの色度分布の一例の説明図である。 あるロットでの白色LEDの発光部による発光成分と蛍光体による蛍光成分の比と色度y値との関係の一例の説明図である。 黄色の分光反射特性の一例と読取部の青色の読取分光特性の一例の説明図である。 黄色の基準色を読み取った場合の読取部からの青色と赤色の出力信号の一例の説明図である。 白色LEDの違いによる係数行列の係数値の変化の一例の説明図である。 白色LEDのクラス分けとともに係数行列を修正する際に用いる定数情報の一例の説明図である。 本発明の実施の一形態で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。
図1は、本発明の実施の一形態を示す構成図、図2は、光照射部の一例の説明図である。図中、1は光照射部、2は読取部、3は前処理部、4は係数行列算出部、5は係数行列保持部、6は補正部、7は被照射体、11は白色LED、12は発光部、13は蛍光体である。
光照射部1は、複数の白色LEDを光源として用い、被照射体7に光を照射する。図2(A)に示した光照射部1の一例では、複数の白色LED11を1列に並べて配置した例を示している。もちろん、千鳥状に配置するなど、配置はこの例に限られるものではない。また、導光板や拡散板などの光学素子など、他の構成を有していてもかまわない。
それぞれの白色LED11は、一例として図2(B)、(C)に示した構成のものがある。この例では、発光部12を蛍光体13により覆っている。発光部12は青色光を発光する素子であり、蛍光体13は発光部12から放射される光を受けて蛍光を発光する。これにより、白色LED11からは発光部12により発光された光と蛍光体13による蛍光とが混合された光が外部へ放射されることになる。例えば発光部12が青色光を発光し、蛍光体13が黄色の蛍光を発することにより、青色光と黄色光とが混合されて白色光が得られる。光照射部1に配列されている白色LED11は、発光部12及び蛍光体13の製造ばらつきによって、発光部12からの光と蛍光体13からの蛍光との混合比がずれていることがあり、それぞれの白色LED11から放出される光の色が揃っているとは限らない。また、その他にも、励起用の発光部12の分光特性を示す半値幅、波長重心などもばらつきの要素になり、蛍光体13に用いている蛍光物質の凝集状態でも差が生じる。
読取部2は、被照射体7からの光、例えば反射光や透過光を受光して電気信号に変換し、被照射体のカラー画像を読み取る。公知のカラーイメージセンサで構成すればよい。後述するように、読取方式は限定されない。
前処理部3は、読取部2で読み取ったカラー画像に対して、補正部6で補正処理を施す前にいくつかの処理を施しておく。例えば、黒レベル調整、シェーディング補正、その他種々の処理がある。もちろん、処理の必要がなければ前処理部3を設けずに構成してもかまわない。
係数行列算出部4は、指定された走査方向の位置と領域を示す領域位置情報に従い、基準色に光照射部1で光を照射して読取部2で読み取った際のカラー出力のうち予め決められた色成分を用いて、光照射部1に設けられているそれぞれの光源(白色LED11)のばらつきに応じた計算式により、補正部6において行う補正処理のための係数行列を算出する。例えば光照射部1の白色LED11における発光部12が青色光を発光し、蛍光体13が黄色の蛍光を発する場合、基準色を黄色とし、基準色の黄色が配された被照射体7を用い、読取部2で基準色を読み取った際のカラー出力のうちの青成分を用いて係数行列を算出するとよい。係数行列の算出の際に用いる計算式は、基本とする係数行列を用いた1次式により算出するとよい。また、係数行列を算出する主走査方向の領域と位置の区分けは、読取対象物の決められた場所における平均読取値などを求める要求に付随して与えられる位置と範囲の情報(領域位置情報)を元に決定される。なお、基準色を有する被照射体7は、予め設けておいてもよいし、係数行列の算出の際に別途用意してもよい。
係数行列保持部5は、係数行列算出部4で領域位置情報に従って区分けされた主走査方向の位置及び領域ごとに算出された係数行列を保持する。また、係数行列算出部4で係数行列の算出の際に基本とする係数行列を用いる場合、その基本とする係数行列を保持していてもよい。
補正部6は、読取部2で読み取った画像に対して、領域位置情報に従って区分けされた主走査方向の位置及び領域ごとに、対応して係数行列算出部4で算出された係数行列を係数行列保持部5から読み出し、その係数行列を用いて補正処理を行う。
図3は、読取方式の一例の説明図である。図中、21,22,23はミラー、24はレンズ、31は第1開口部、32は第2開口部、33は黄色板である。読取方式としては種々の方式があるが、図3にはいくつかの具体例を示している。図3(A)に示した例では、光照射部1、読取部2とともに、光学系としてミラー21,22,23及びレンズ24を用いる例を示している。光照射部1から照射された光の反射光を、ミラー21,22,23及びレンズ24を介して読取部2で受光し、画像を読み取る。第1開口部31を用いて読み取る場合には、例えば原稿などの被照射体7を移動させながら読取部2で読取を行う。また、第2開口部32を用いて読み取る場合には、例えば原稿などの被照射体7を第2開口部32に固定しておいて、光照射部1とミラー21を移動させ、ミラー22及びミラー23を光照射部1とミラー21の半分の速度で移動させながら、読取部2で読取を行う。この例では基準色として黄色を用いる場合に、その黄色の基準色を読み取るための黄色板33が設けられている。係数行列を算出する際には、この黄色板33を読み取る位置に光照射部1とミラー21を移動させ、ミラー22及びミラー23を光照射部1とミラー21の半分の速度で移動させ、読取部2で黄色板33の色を読み取ればよい。
図3(B)に示した例では、ミラー21,22,23等を用いない構成の一例を示している。この構成の例でば、原稿などの被照射体7を移動させながら読取を行う。光照射部1から被照射体7へ向けて光を照射し、被照射体7からの反射光をレンズ24を介して読取部2で受光し、画像を読み取る。係数行列を算出する際には、黄色板33を読取位置に挿入して、読取部2で黄色板33の色を読み取ればよい。
図3(A)の場合、第1開口部31と第2開口部32のいずれかを有する構成でもよい。また、黄色板33を有しない構成でもよく、その場合には基準色を配した被照射体7を第1開口部31または第2開口部32から読み取ればよい。
図3(A)、(B)はいずれも被照射体7からの反射光を読取部2で受光する構成であるが、もちろん、図3(C)に示すように被照射体7を透過する光を読取部2で受光する構成であってもよいことは言うまでもない。
光照射部1に配設される白色LED11についてさらに考察する。ここでは、図2に示した構造の白色LED11を用い、発光部12が青色光を発光し、蛍光体13が黄色の蛍光を発するものとする。図4は、白色LEDの分光特性の一例の説明図である。上述したが、この例における白色LED11は、発光部12及び蛍光体13の製造ばらつきが存在し、それぞれの白色LED11における分光特性が異なる場合がある。図4には2つの白色LED11の分光特性を実線と破線により示している。図4から、それぞれの白色LED11によって、発光部12からの青色光の発光強度と、蛍光体13による黄色を含み緑色から赤色へかけての蛍光の発光強度とが変化する。例えば蛍光層が厚いと、青色光が波長変換されて青色光の発光強度が弱くなる一方で蛍光が強くなり、逆に蛍光層が薄いと、青色光の発光強度が強く蛍光が弱くなる関係にある。その他にも、発光部12の分光特性を示す半値幅、波長中心などもばらつきの要素になり、蛍光体13の凝集状態でも差が出る。
図5は、白色LEDの色度分布の一例の説明図である。上述した種々のばらつきにより、色度図上では白色LED11の発光色はばらつくが、従来より例えば図5に太線で囲んて示すような色度クラスに分けて、各色度クラスについて固定した補正を行っている。図5に示す例では、色度図上で、左下−右上方向に広がる励起光と蛍光の影響が強い傾向はあるものの、二次元に広がりを持っている。
図6は、あるロットでの白色LEDの色度分布の一例の説明図である。あるロットでの白色LED11の製造ばらつきによる発光光の色度の分布の一例を図6に示している。この図6から、白色LED11の発光光の色度ばらつきは、二次元に広がらずに直線状の範囲に分布していることが分かる。
図7は、あるロットでの白色LEDの発光部12による発光成分と蛍光体13による蛍光成分の比と色度y値との関係の一例の説明図である。例えば図4に示した白色LEDの分光特性において強度が極小となる490nm以下の面積をB、490nm以上の面積をYとしてB/Y比を横軸としている。各白色LEDの製造ばらつきによって図4に示した分光特性の違いがあることから、B/Y比に違いが出てくるが、このB/Y比と白色LEDから放出される白色光の色度のy値との関係を示すと、青色の励起光と黄色の蛍光との比率以外のばらつき要素を含まず、一例として図7に示した二次元状に広がらない直線状の関係が得られる。
図6及び図7から、あるロットで製造されるなどばらつきの要素が少ない場合では、白色LED11の製造ばらつきによる発光光の違いは、B/Y比で示される蛍光体層での青色の励起光から黄色の蛍光への変換効率と線形の関係にあることがわかる。
「照明系の分光特性」×「読取系のカラー分光特性」×「読取対象の分光特性」の積を分光レスポンスと呼ぶ。この分光レスポンスを、波長単位で積分した値が、読取対象を読み取った際の読取部2の出力となり、さらに、白地原稿での読取部2の出力で規格化(シェーディング補正)した値が、色補正前の読取反射率データとなる。種々の色の読取対象を読み取った際の読取部2の出力は、照明系の分光特性の変化に従って変化する。通常、この変化を色補正前の読取反射率データが含んでいるため、色補正に使われる補正係数行列の値を変更する必要がある。
図8は、黄色の分光反射特性の一例と読取部の青色の読取分光特性の一例の説明図である。図8において黄色の分光反射特性を太線で示しており、青色を吸収し、緑色、赤色を反射する。
一方、読取部2の青色の読取分光特性の一例を図8において破線で示している。ここでは、読取部2は青色(B)、緑色(G)、赤色(R)のセンサを有してカラー画像を読み取るものとしている。図8に示した例では、青色のセンサは、青色から緑色に広がる特性を有している。このような特性により、白色LED11の分光特性と組み合わせた前述の分光レスポンスでは、緑領域に青領域とは別の山が存在する。このことから、図8に示す黄色を読み取った際の青の出力に、蛍光の発光量の大小による緑領域の変化が現れることになる。
図9は、黄色の基準色を読み取った場合の読取部からの青色と赤色の出力信号の一例の説明図である。読取部2で基準色の黄色を読み取った場合、赤色と緑色のセンサからの出力が青色のセンサの出力よりも強くなる。図9では、赤色の信号強度と青色の信号強度の関係の一例を示している。白色LED11の分光特性のばらつきによる影響が他の色に比べて大きくなる黄色が読取対象であり、白色LED11の色度と読取対象の黄色にばらつきが存在する場合、図9に示すように、青色の出力の変化(横軸)が、白色LED11の色度に関係するのに対して、赤色の出力のばらつきは、白色LED11の色度に関係せず、むしろ読取対象のばらつきに影響されている。このことから、黄色を基準色とした際の青色出力を、照明系の分光特性の変化に代えて使用すればよいことが分かる。
ここで、補正部6が行う補正処理の一例として、次の変換式で色空間変換を伴う補正処理を行う場合について考える。ここでは、読取部2から出力される画像信号、あるいは前処理部3で前処理を行った場合には前処理後の画像信号が、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の色信号で構成されているものとし、以下、それぞれの色信号をR、G、Bで示すものとする。また、この例ではR、G、Bの色信号を、CIELAB色空間の色信号(ここではL、a、b)に変換することとする。なお、以下の変換式では、2次の項まで用いている。
Figure 0005930188
ここで、3×10の係数行列を用いているが、この係数行列をCとする。
図10は、白色LEDの違いによる係数行列の係数値の変化の一例の説明図である。図6で説明したが、白色LED11は製造ばらつきによって発光光の色度が異なる場合がある。ここでは発光光の色度が異なる3つの白色LED−a(以下、LEDa)、白色LED−b(以下、LEDb)、白色LED−c(以下、LEDc)を用い、それぞれの白色LED11における係数行列Cを求めた。LEDaの色度xをxa、LEDbの色度xをxb、LEDcの色度xをxcとし、xa<xb<xc、xb−xa=xc−xbであるものとする。
図10は、このような条件で求めた係数行列Cの各係数について、LEDa、LEDb、LEDcの場合に得た係数の値を、LEDbの場合に得た係数の値からの差として示している。このように、係数行列Cの各係数値は、白色LED11の違いに対して線形に変化していることがわかる。もちろん、図10に示したグラフは一例であるが、白色LED11の連続的な色度の変化に応じて、各係数値も、ほぼ直線的な関係で、連続的に変化することになる。あるロットの白色LEDなど、製造条件が揃った白色LED11の場合、白色LED11の色度と、白色LED11の分光特性と、黄色を読み取った際の青色の出力とは、それぞれが直線的に変化し、これらが相互に関連していることから、白色LED11の色度や分光特性を勘案しなくとも、基準色の読取値から、次に示すように補正係数値を直接変更すればよい。
上述したが、白色LED11の違いは、例えば基準色を黄色として読取部2で読み取り、青色の信号の違いとして現れるので、基準色である黄色を読取部2で読み取って得られた青色の信号をもとに、各係数値を修正すればよいことになる。この場合の各係数値の修正は、線形の変換式により行えばよい。具体的には、基本とする係数行列の係数をcij、基準色である黄色を読み取って得られた青色の値をBy、補正係数をk1ij、k2ijとして、補正後の係数行列の係数cij’は、
ij’=cij+k1ij・f(By)+k2ij
とすればよい。ここで、補正係数k1ijとk2ijは、青色の値Byが予め決められた値である場合に、k1ij・By+k2ij=0となるように予め設定しておけばよい。3×10の係数行列で示すと、
Figure 0005930188
となる。
なお、f(By)は青色の値Byそのものでもよいし、青色の値Byをもとに、予め決めておいた計算により算出する値であってもよい。f(By)の一例としては、図7で用いたB/Y比を得てもよい。基準色である黄色を読み取って得られた赤色の信号Ry、緑色の信号Gyを用い、また係数p1,p2,p3を用いて
f(By)=By/(p1・Ry+p2・Gy+p3)
によってB/Y比をf(By)の値として算出すればよい。もちろん、この例に限られるものではない。
このようにして、基準色である黄色を読み取って得られた青色の値をもとにした係数行列の修正を係数行列算出部4で行って,修正後の係数行列を例えば係数行列保持部5に保持させておく。また、基本とする係数行列も係数行列保持部5に保持しておいて、係数行列の修正の際に読み出して用いてもよい。そして、算出しておいた修正後の係数行列を用いて、実際に読取部2で読み取った画像に対して補正部6で数1に示した補正処理を行えばよい。
このような補正処理では、個々の白色LED11の製造ばらつきに応じた補正が行われることになり、例えば従来の白色LEDをクラス分けして補正する場合のように、離散的に補正量を切り換えるのではなく、分光特性に応じた連続的な調整を行うので、従来に比べて精度が上がることになる。
精度が要求される色の読取を行う場合として、画像形成装置の出力特性を示す指定色の色パッチを読み取る場合や、画像形成装置の主走査方向のムラを読み取る場合などがある。これらの場合、たとえ白色LED11の主走査方向に分光ばらつきが存在していても、主走査方向に、対象の色パッチの領域の位置と幅の情報を領域位置情報として受け取って、その領域位置情報に従って対応する基準色の読取値の平均値をもとに補正係数行列を作成する。また、主走査方向に複数の色パッチが存在する場合でも、各色パッチに対応する補正係数行列を生成すればよい。
読取領域ごとに係数行列の修正を行う場合には、それぞれの読取領域における青色の値Byあるいはf(By)の値として、それぞれの読取領域に含まれる読取画素で得た読取値の平均値を使用すればよい。すなわち、読取領域が画素位置sからn画素である場合に、
f(By)ave =Σt=s s+n-1{ft(By)/n}
ft(By)=By(t)/{p1・Ry(t)+p2・Gy(t)+p3}
とし、
ij’=cij+k1ij・f(By)ave +k2ij
により係数行列の各係数を修正すればよい。ここで、読取領域内の画素位置tの読取画素において基準色である黄色を読み取って得られた赤色の値をRy(t)、緑色の値をGy(t)、青色の値をBy(t)としている。
このようにして、領域位置情報に従って設定されている各読取領域について修正した係数行列を求めておく。それぞれ得られた修正後の係数行列は、係数行列保持部5に保持しておき、実際に読取部2で画像を読み取った際に、それぞれの領域読取信号に対して対応する修正後の係数行列を用い、補正処理を行えばよい。
このような読取領域毎に行う補正処理では、複数の白色LED11のそれぞれに存在する製造ばらつきに応じた補正や、複数の白色LED11からの照明光が混合された領域での補正などが、それぞれの領域の状況に応じて行われることになる。例えば単に白色LEDをクラス分けして補正する場合に比べて、白色LEDの色度図上でのクラス分けよりも細かい精度で補正されることになる。
上述の補正処理の一例では、RGB色空間からCIELAB色空間への色空間変換を伴う補正処理を行う場合を示した。もちろん、この例に限らずに補正処理を行ってよく、例えばRGB色空間のままでの補正処理を行ってもよい。その場合には、R、G、Bの各値を1/3乗したRL 、GL 、BL を用いて
Figure 0005930188
により補正処理を行い、得られたRL ’、GL ’、BL ’を3乗したR’、G’、B’を補正結果とすればよい。1/3乗及び3乗するのは、RGB色空間が1/3乗に比例した特性を有していることによる。例えばsRGB色空間であれば、1/2.2乗して係数行列を用いた変換を行い、2.2乗すればよい。RGB色空間以外の色空間への補正処理、あるいはRGB色空間以外の色空間からの補正処理を行う場合を含め、いずれの場合についても、修正した係数行列を用いて補正処理を行えばよい。
図11は、白色LEDのクラス分けとともに係数行列を修正する際に用いる定数情報の一例の説明図である。従来から行われている、白色LED11をクラス分けする技術とともに用い、クラス分けされた各クラスにおいて、上述の計算式による補正処理を行うように構成してもよい。例えば数2を用いて係数行列の修正を行う場合、図11に示すように各クラスについて基本とする係数行列C、補正係数の行列K1、K2を定数情報として予め用意しておく。例えばこれらの定数情報を係数行列保持部5に保持させておけばよい。そして、黄色の基準色を読み取った場合の青色の値から、まず、いずれのクラスに属するかを判定して、判定されたクラスに対応する定数情報である基本とする係数行列C、補正係数K1、K2を選択する。この選択された定数情報である基本とする係数行列C、補正係数K1、K2を用いて、黄色の基準色を読み取った場合の青色の値から数2や数3などにより修正した係数行列を求める。この修正した係数行列を、領域位置情報に応じた読取領域ごとに求めて、係数行列保持部5に保持させておく。そして、画像を読み取った場合には、各読取領域に対応する修正した係数行列を用いて補正処理を行えばよい。また、いずれのクラスに属するかは、使用する白色LED11に対応するクラス情報を別途与えるように構成してもよい。
なお、上述の例では基準色として黄色を用いているが、これに限らず、基準色として白や青や緑や橙など、他の色を用いてもよいことは言うまでもない。
図12は、本発明の実施の一形態で説明した機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。図中、51はプログラム、52はコンピュータ、53は読取装置、61は光磁気ディスク、62は光ディスク、63は磁気ディスク、64はメモリ、71はCPU、72は内部メモリ、73は情報取得部、74はハードディスク、75はインタフェース、76は通信部である。
上述の本発明の実施の一形態で説明した係数行列算出部4や補正部6、前処理部3などは、その機能の全部または部分的に、コンピュータが実行するプログラム51によって実現してもよい。その場合、そのプログラム51およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータによって読み取られる記憶媒体に記憶させておけばよい。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている情報取得部73に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、情報取得部73にプログラムの記述内容を伝達するものである。例えば、光磁気ディスク61,光ディスク62(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク63,メモリ64(ICカード、メモリカード、フラッシュメモリなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
これらの記憶媒体にプログラム51を格納しておき、例えばコンピュータ52の情報取得部73あるいはインタフェース75にこれらの記憶媒体を装着して、コンピュータからプログラム51を読み出し、内部メモリ72またはハードディスク74(磁気ディスクやシリコンディスクなどを含む)に記憶し、CPU71によってプログラム51を実行し、上述の本発明の実施の一形態として説明した係数行列算出部4や補正部6、前処理部3などの機能が全部又は部分的に実現される。あるいは、通信路を介してプログラム51をコンピュータ52に転送し、コンピュータ52では通信部76でプログラム51を受信して内部メモリ72またはハードディスク74に記憶し、CPU71によってプログラム51を実行して実現してもよい。
なお、インタフェース75には読取装置53が接続されており、基準色の読取や画像の読取を行う。図1に示した光照射部1及び読取部2を有しており、ハードウェアとして前処理部3を有していてもよい。読取方法としては図3で説明した種々の方法が適用される。また、係数行列保持部5は内部メモリ72あるいはハードディスク74により構成すればよい。
コンピュータ52には、このほかインタフェース75を介して様々な装置が接続されていてもよい。例えば出力装置がインタフェース75を介して接続され、補正処理された画像に基づいて出力装置から画像を出力するように構成してもよい。また、例えば情報を受け付ける受付手段等も接続されていてもよい。なお、各構成が1台のコンピュータにおいて動作する必要はなく、例えば係数行列算出部4の機能を実現するコンピュータと、補正部6の機能を実現するコンピュータが別のコンピュータであってもよい。
1…光照射部、2…読取部、3…前処理部、4…係数行列算出部、5…係数行列保持部、6…補正部、7…被照射体、11…白色LED、12…発光部、13…蛍光体、21,22,23…ミラー、24…レンズ、31…第1開口部、32…第2開口部、33…黄色板、51…プログラム、52…コンピュータ、53…読取装置、61…光磁気ディスク、62…光ディスク、63…磁気ディスク、64…メモリ、71…CPU、72…内部メモリ、73…情報取得部、74…ハードディスク、75…インタフェース、76…通信部。

Claims (3)

  1. 複数の白色発光ダイオードを光源として被照射体に光を照射する光照射手段と、前記被照射体からの光を受光して前記被照射体のカラー画像を読み取る読取手段と、指定された走査方向の領域位置情報に従い色に前記光照射手段で光を照射して前記読取手段で読み取った際の成分を用いてそれぞれの前記光源のばらつきに応じた計算式により補正のための係数行列を算出する算出手段と、前記読取手段で読み取った画像に対して前記算出手段で算出された前記係数行列を用いて補正を施す補正手段を有することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記算出手段は、計算式として基本とする係数行列を用いた1次式により前記係数行列を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. コンピュータに、指定された走査方向の領域位置情報に従い複数の白色発光ダイオードを光源とした光照射手段により色に光を照射して読取手段で読み取った際の成分を用いてそれぞれの前記光源のばらつきに応じた計算式により補正のための係数行列を算出する算出機能と、前記光照射手段により被照射体に光を照射し読取手段で該被照射体からの光を受光して読み取った前記被照射体のカラー画像に対して前記算出機能で算出された前記係数行列を用いて補正を施す補正機能を実行させるものであることを特徴とする画像読取プログラム。
JP2012116589A 2012-05-22 2012-05-22 画像読取装置および画像読取プログラム Expired - Fee Related JP5930188B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012116589A JP5930188B2 (ja) 2012-05-22 2012-05-22 画像読取装置および画像読取プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012116589A JP5930188B2 (ja) 2012-05-22 2012-05-22 画像読取装置および画像読取プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013243593A JP2013243593A (ja) 2013-12-05
JP5930188B2 true JP5930188B2 (ja) 2016-06-08

Family

ID=49844056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012116589A Expired - Fee Related JP5930188B2 (ja) 2012-05-22 2012-05-22 画像読取装置および画像読取プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5930188B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6361857B2 (ja) * 2014-02-28 2018-07-25 富士ゼロックス株式会社 画像読取装置および画像読取プログラム
JP6350878B2 (ja) * 2015-08-27 2018-07-04 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像読取装置、画像読取方法及び制御プログラム
JP6907025B2 (ja) * 2017-05-26 2021-07-21 キヤノン株式会社 装置及び方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008263510A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Canon Inc 画像読取装置
JP2011023833A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Fuji Xerox Co Ltd 画像読取装置、画像形成装置、およびプログラム
JP2011024135A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Fuji Xerox Co Ltd 画像読取装置、画像形成装置、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013243593A (ja) 2013-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170085768A1 (en) An image capturing system, a kit for an image capturing system, a mobile phone, use of an image capturing system and a method of configuring a color matched light source
JP4198599B2 (ja) Ledベース発光体用色制御
US9295134B2 (en) Light system for emphasizing objects
JP2017531315A (ja) オプトエレクトロニクス半導体デバイス、及び、フラッシュライト
US10555394B2 (en) Solid state lighting systems and associated methods of operation and manufacture
JP2012248545A (ja) 較正機能付きled光モジュール
CN102422711A (zh) 用于感测光特性的方法和电路
CN107251242A (zh) 具有改进的颜色均匀性的光源组件
CN102246595A (zh) 用于最大化发光体性能的方法
US11263428B2 (en) Electromagnetic emitters and detectors for electronic devices
JP5930188B2 (ja) 画像読取装置および画像読取プログラム
CN111988594B (zh) 图像处理设备及其控制方法、摄像设备、监视系统和介质
CN109076155A (zh) 用于对人的脸部进行照明的方法和光电子照明装置、相机和移动终端
US20150263240A1 (en) Electronic color-chart device
JP6361857B2 (ja) 画像読取装置および画像読取プログラム
JP6245440B2 (ja) 画像読取装置及び画像読取プログラム
JPWO2017033369A1 (ja) 画像表示装置、画像表示方法、及びプログラム
US20200240917A1 (en) Microscopy method
US20210357163A1 (en) Information processing apparatus and information processing system to control emitting light based on illumination information
JP6925489B2 (ja) チャート装置
JP7036952B2 (ja) 一体型センサ付き照明システム
US20230162700A1 (en) Image adjusting method and image adjusting device
WO2014122712A1 (ja) 情報取得装置および物体検出装置
KR20220040431A (ko) 기준 발광체를 이용한 화이트 밸런스
JP2013131837A (ja) 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5930188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees