JP6907025B2 - 装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光体方式のLEDを用いて対象物に照射された照射光を読み取ることによりLEDの光源特性を検知する装置及び方法に関する。
従来から、LEDと蛍光体により所定の色の光を発光する蛍光体方式のLEDの使用に伴う経時変化として色が変わってしまうという課題が知られている。これに対し、特許文献1には、蛍光体の光に対応する色のテストパッチを読み取ることで、蛍光体方式のLEDの寿命に関する情報を取得することが記載されている。
特開2015−106762号公報
特許文献1に記載の構成では、蛍光体方式のLEDの構成のベースとなっているLEDと蛍光体のうち、蛍光体の波長成分のみの経時変化を考慮し、テストパッチの読みとる。そして、その結果からパラメータ補正を行うことにより、LEDの寿命を延命させることが可能となる。
しかしながら、蛍光体方式のLEDを構成するLEDの波長成分に関しても、経時変化は発生する。また、経時変化だけでなく、LEDの製造誤差によっても色のばらつきが発生する。このばらつきに関しては、蛍光体方式のLEDを製造するメーカーが、出荷時に個体毎の光量を測定することで色度ランクを選別することが可能であるが、細かく選別しようとすると、大量生産を考慮した場合には負荷が大きいという課題がある。
このような課題を鑑み、本願発明は、第1の色の光を発光するLEDと、前記LEDからの前記第1の色の光により第2の色の光を発光する蛍光体と、を含む光源を用い、前記光源が対象物を照射した際の反射光または透過光を読み取ることにより信号値を取得する読取装置のための装置であって、前記読取装置が前記第1の色の光を検知するための第1のテストパッチを読み取った第1の信号値と、前記読取装置が前記第2の色の光を検知するための第2のテストパッチを読み取った第2の信号値と、に基づいて、前記読取装置が対象物を読み取ることにより取得した信号値を補正するための補正パラメータを決定し、前記第1のテストパッチは、マゼンタ色の記録材を用いて記録されたパッチであることを特徴とする。
以上の構成により、蛍光体方式のLEDが発光する光の波長成分を検知することで、より高精度に蛍光体方式のLEDの光学特性を検知することが可能となる。
白色LEDのランクと経時変化を説明する色度座標。 記録制御部と読取制御部の構成のブロック図。 画像読取部の構成を説明する図。 白色LED−1の分光特性の説明図。 白色LED−1が照射したテストパッチ出力を説明する図。 白色LED−1が照射したテストパッチ出力のうち、センサでの読み取る領域の説明図。 白色LED−2の分光特性及び白色LED−1との差分を説明する図。 白色LED−2が照射したテストパッチ出力を説明する図。 白色LED−2が照射したテストパッチ出力のうち、センサでの読み取る領域を説明する図。 白色LEDの初期の色調ランクを細分化するために判断するフローチャート。 白色LEDの色調変化を判断するフローチャート。 白色LEDのランク判定と補正テーブルの関係を説明する図。 白色LEDの補正処理部の構成を説明するブロック図。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態では、蛍光体方式のLEDの一例として、青色LEDと黄色蛍光体を用いた白色LEDについて説明する。
図1は、白色LEDのランク分けと経時変化を説明する色度座標であり、CIE色度図におけるxy座標である。白色LEDは、出荷時の製造ばらつきにより色度が変わってしまうため、ランク分けがなされている。図1(a)は、製造された白色LEDを色度で4つのランクに分けたものであり、同様に、図1(b)は、8つのランクに分けたものである。ランク分けを細かくすることで精度が上がる一方、製造コストが高くなってしまう。このため、カラーキャリブレーションのように高精度で色を検知する目的で画像読取装置を使用する場合には、図1(b)のような細かくランク分けされたものを使うのが一般的である。
また、白色LEDには経時変化として色が変わってしまうという課題もある。図1(c)は、白色LEDの色の経時変化の一例を示す図である。図に示すように、時間とともに色度が変化する。そして、ある程度時間が経過すると、初期のランクとは別のランクにまで色度が変化してしまう。
図2は、本実施形態における光源検査装置の構成を説明するブロック図である。図2(a)は、記録媒体上に画像を記録する記録制御部101、図2(b)は、対象物を読み取る読取制御部102である。
記録制御部101は、データ受信部201を備え、印刷システム外部から印刷する画像を受け付け、印刷データを生成する。本実施形態の記録制御部101は、インクを吐出する複数の吐出素子を備えた記録ヘッド206から記録媒体上にインクを付与することにより画像を形成するインクジェットプリンタである。データ受信部201で受信したデータは記録メモリ205に格納され、そのデータを画像処理部203が読み出して画像処理を実施し、再び記録メモリ205の別の領域に書き込む。そして、印字制御部204が記録メモリ205から画像処理されたデータを読み出し、位置制御部202から送られてくる印字タイミングに基づいて記録ヘッド206を制御し、記録媒体上に画像を記録する。CPU208は、記録メモリ205に格納されているソフトウェアに従って記録制御部101全体を制御する。また、CPU208は、通信I/F部207を介して読取制御部102とメッセージ通信等を行う。
読取制御部102は、CPU301、通信I/F部302、画像処理部303,画像読取部304を備え、記憶メモリ305にアクセスすることが可能である。CPU301は、記憶メモリ305に格納されているソフトウェアに従って読取制御部102全体を制御する。読取部103は、光源309、レンズ306、カラーフィルタ307、センサ308、光源ランク情報310を備える。後述するが、本実施形態では、光源309として白色LEDを用いる。光源309によって対象物(原稿)に光が照射され、反射光または透過光をレンズ306が集光する。集光された光はカラーフィルタ307を通過して所定の波長の光に分類され、センサ308で記録される。本実施形態では、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のフィルタのうち、緑色光を透過するグリーンフィルタからの光と、青色光を透過するブルーフィルタからの光が、センサ308で読み取られる。センサ308が受光した光量は、画像読取部304を介して記憶メモリ305に保存され、その後、画像処理部303にて信号に変換される。また、読取部103の光源ランク情報は、読取制御部102によって読み出され、ランク情報が取得される。また、記録制御部101とは、通信I/F部302を介してメッセージ通信等が行われる。
図3(a)は、光源309である白色LEDの構造を示す図である。青色の光を発光する青色LED401と、青色LEDからの青色の光の一部を吸収、励起して、黄色などの他の波長の光に変換する蛍光体402を備えている。本実施形態では、黄色の光に変換する黄色蛍光体を用いる。そして、青色LEDによる青色の光と蛍光体により変換された黄色の光によって白色光を実現している。
図3(b)は、読取部103の構成を説明する図である。本図において、光源309である白色LEDからの光が、拡散板403で拡散され、テストパッチが印刷された被記録材404を照射する。そして、被記録材から反射した反射光が、所定の光路を通ってセンサ308に入光する。光路中には、光を所定の方向に曲げるためのミラー405、光を集光するためのレンズ306、不要な光をカットするための赤外カットフィルタ406、光を3つのチャンネルに分割するためのRGBのカラーフィルタ307が設けられている。
次に、本実施形態における白色LEDの色調変化を検出する方法について説明する。
図4は、本実施形態において光源309として用いる白色LED−1の分光特性を示す図である。図4(a)は、青色LED光源による光と蛍光体による光を示しており、図4(b)は白色LED−1としての分光特性である。図4(b)の分光特性には2つのピークが存在するが、短波長側の狭いピークは青色LED光源による光に起因し、長波長側のブロードなピークは蛍光体により青から黄色に変換された光に起因する。
短波長側(青色側)のピークについては、ピーク位置は主に製造時のばらつきに起因し、ピークの大きさは使用時の周囲環境の熱の影響や経時変化に起因する。長波長側(黄色側)のピークについては、その波長は蛍光体の材質や塗布量によって決まるため、時間が経過してもピーク位置はほぼ変化しない。一方、ピークの大きさは蛍光体からの光量の低下に伴って低下する。
以上により、短波長側のピーク位置やピークの大きさ、長波長側のピークの大きさを取得することによって、白色LEDの製造時のばらつき及び色調変化を検出することが可能となる。
尚、白色LEDの色調変化を検出する方法として、白色LEDの使用初期から同じチャートを用いてキャリブレーションを実行する方法が考えられる。この方法は、チャートの色に経時変化が生じない場合には問題ないが、チャートの記録に使用されるインクなどの記録材の耐候性等の経時変化の影響が生じる場合がある。このため、白色LEDの使用初期と同じチャートを用いてキャリブレーションを実行したとしても、色の変動が生じた場合に、白色LEDの色の変動であるのか経時変化によるチャート自体の色の変動であるのかを判別することが難しい。
また、色調変化が生じる前に白色LEDを交換するように使用制限時間を設定する方法も考えられる。しかしながら、色調変化のスピードは個体差や使用環境温度などで変動するため、マージンを取って早めに交換される様に交換時期を設定しなければならない。従って、使用に問題がない状態であっても設定された交換時期がきてしまう等、適切な時期を設定することが難しい。
これに対し、本実施形態では、イエローインクを付与することにより形成されたテストパッチと、マゼンタインクを付与することにより形成されたテストパッチを、都度新たに生成する。それらのテストパッチを用いて、白色LEDがテストパッチを照射したときの照射光の特性を推定する。そして、推定された特性に基づいて、複数の補正パラメータ候補の中から、白色LEDを読み取った信号値を補正するための補正パラメータを決定する。
図10は、本実施形態の白色LEDの出荷時の色調差を判断するためのフローチャートである。ステップS1では、読取制御部102のCPU301が画像読取部304を介し、読取部103の光源ランク情報310から白色LEDの出荷ランク情報を読み取り、記憶メモリ305に保存する。ステップS2では、記録制御部101のCPU208が位置制御部202と印字制御部204を制御し、記録媒体上にテストパッチ−1を記録する。このテストパッチ−1は、黄色のインクを用いて記録されたイエローパターンである。ステップS3では、読取制御部102の画像読取部304がテストパッチ−1を読み取り、読み取り信号値を取得し、記憶メモリ305に保存する。ステップS4では、記録制御部101のCPU208が位置制御部202と印字制御部204を制御し、記録媒体上にテストパッチ−2を記録する。このテストパッチ−2は、マゼンタ色のインクを用いて記録されたマゼンタパターンである。ステップS5では、読取制御部102の画像読取部304がテストパッチ−2を読み取り、読み取り信号値を取得し、記憶メモリ305に保存する。ステップS6では、記憶メモリ305に保存されたランク情報と、ステップS3で保存した読み取り信号値と、ステップS5で保存した読み取り信号値を取得する。そして、CPU301及び画像処理部303を用いて、予め記憶された複数の閾値と比較し、読み取り信号値がどの閾値の間に存在するかを判断し、ランク情報と併せて白色LEDのランクをより細かく分別する。ステップS7では、ステップS6で分別されたランクに基づいて、適用する補正パラメータを決定する。補正パラメータが決定した後、その補正パラメータを読取制御部102の画像処理部303に適用した上で、記録制御部101の記録ヘッド206の各ノズルの吐出量変動による濃度差、色度差などを測定するパターンを印刷する。そして、このパターンを読み取ることで、白色LEDの色度ランクを考慮した記録ヘッドの色補正用のパターン等を生成することが可能となる。
尚、このフローを適用すれば、図1の(a)のランク分別で出荷された白色LEDを図1の(b)のように細かくランク分別することが可能となる。これにより、出荷ランクの分別を粗く行い、本体内でより詳細に分別することで、白色LEDの色度ばらつきに対し、高精度な色度補正が可能となる。
図11は、本実施形態の白色LEDの経時変化による色調差を判断するためのフローチャートである。ステップS1では、読取制御部102のCPU301が画像読取部304を介し、読取部103の光源ランク情報310から白色LEDの出荷ランク情報を読み取り、記憶メモリ305に保存する。ステップS2では、記録制御部101のCPU208が位置制御部202と印字制御部204を制御し、図10のフローチャートと同様に、記録媒体上にテストパッチ−1としてイエローのインクを用いたイエローパターンを記録する。ステップS3では、読取制御部102の画像読取部304がテストパッチ−1を読み取り、読み取り信号値を取得し、記憶メモリ305に保存する。ステップS4では、ステップS3で保存した読み取り信号値を取得し、CPU301及び画像処理部303を用いて、予め記憶された複数の閾値と比較し、読み取り信号値が現在設定されたランク内に存在するかを判断する。ランク内に存在しない場合には、現在の読取値がどのランクに該当するかを判断し、続くステップで新たに補正ランク−1が決定される。続くステップS5、S6、S7において、S1〜S3と同様にして、今度はテストパッチ−2としてマゼンタインクを用いたマゼンタパターンを記録し、読み取り、読取値がランクで規定した値以内かを判断する。規定した値以内でない場合には、続くステップで読み取り信号値に基づいて補正ランク−2を決定する。そして、ステップS8において、補正ランク−1及び補正ランク−2の情報に基づいて、適用する補正パラメータが決定される。このとき、補正ランク−1及び補正ランク−2のいずれも変化がない場合には補正は必要なし、補正ランク−1及び補正ランク−2のいずれかのランクが変化した場合は、その変化に該当する補正パラメータが決定される。この補正パラメータを決定する方法については、図12を用いて後述する。読取制御部102は、決定された補正パラメータを画像処理部303に適用することで、白色LEDの経時変化を考慮した記録ヘッドの色補正用のパターンを読み取ることが可能となる。決定された補正ランクとそれに対応する補正パラメータは、記憶メモリ305に記憶される。そして、次に経時変化による色調差を判断する処理を実行する際は、記憶メモリ305に記憶された補正ランクが読み出され、前回決定された補正ランクと同じかどうかが判定される。尚、決定された補正ランクを読取部103の光源ランク情報310に記憶させ、次回処理を実行する際に読み出される形態であってもよい。
ここで、図12を用いて、図10のステップS6及びS7、図11のステップS8の補正パラメータの決定方法を説明する。図12(a)は、白色LEDのXY色度座標を示す図であり、図12(b)は、白色LEDの分光特性の変化を示す図である。白色LEDを16ランクに分別する際、図12(a)の1201、図12(b)の1203で示す短波長側のピーク位置のずれ、及び、図12(a)の1202、図12(b)の1204で示す長波長側のピーク量が、ランク分別に影響する。このため、イエローのテストパッチとブルーフィルタを用いて長波長側のピーク量を測定し、マゼンタのテストパッチとグリーンフィルタを用いて短波長側のピーク位置を測定する。
図12(c)は、ブルーフィルタの出力値(B値)とグリーンフィルタの出力値(G値)に基づいて、読取制御部102の画像処理部303に適用する補正パラメータを決定するためのテーブルである。ここでは、ブルーフィルタの出力値(B値)をあらかじめ規定しておいた閾値のT1、T2、T3と比較し、またグリーンフィルタの出力値(G値)をあらかじめ規定しておいた閾値のU1、U2、U3と比較する。そして、それぞれの値に基づいて、読取制御部102の画像処理部303に適用するルックアップテーブル(LUT)をLUT0、1…15の中から決定する。決定されたLUTを、図13に示す画像処理部303の色空間変換部が読み出す記憶メモリに適用することで、白色LEDのばらつきや変動による色度を補正し、標準の色空間として出力することが可能となる。このような構成により、白色LEDの色度ばらつきに対し、高精度に色度補正をすることが可能となる。尚、短波長側のピーク量もランク分別に影響するが、短波長側のピーク量が変動すると、蛍光体を介して青色LEDの光を出力している長波長側のピーク量も変動する。このため、短波長側のピーク位置のずれ及び長波長側のピーク量を検出すれば、短波長側のピーク量の変動も検出することが可能である。
次に、図5を用いて、本実施形態で用いるテストパッチについて説明する。本実施形態では、光沢紙等の、表面にインク受容層が形成された専用紙上に、イエローの色材を含むインク(記録材)が付与されたイエローのテストパッチと、マゼンタの色材を含むインク(記録材)が付与されたマゼンタのテストパッチとを用いる。図5(a)は、白色LED−1とイエローのテストパッチの分光反射率の関係を表す図である。灰色に塗りつぶされた部分は、白色LED−1がテストパッチを照射した反射光を、センサが読み取ることにより得られる信号値を示す領域である。同様に、図5(b)は、白色LED−1とマゼンタのテストパッチの分光反射率の関係を表す図であり、灰色に塗りつぶされた部分は、白色LED−1がテストパッチを照射した反射光を、センサが読み取ることにより得られる信号値を示す領域である。
図6(a)は、図5(a)に加え、読取制御部102が有するブルーフィルタの分光透過率の関係を表したものである。図6(a)で示すように、イエローのテストパッチをブルーのフィルタで読み取ることにより、検知するターゲットとなる掛け合わせた網模様の部分のピーク部分(560nm付近)に感度を持つフィルタが実現できる。同様に、図6(b)は、図5(b)に加え、読取制御部102が有するグリーンフィルタの分光透過率の関係を表したものである。図6(b)で示すように、マゼンタのテストパッチをグリーンのフィルタで読み取ることにより、検知するターゲットとなる掛け合わせた網模様の部分のピーク部分(450nm付近)に感度を持つフィルタが実現できる。
本実施形態のイエロー及びマゼンタのテストパッチは、記録媒体が単位面積当たりに受容可能な量とほぼ同じ量のインクが付与されたものであり、少なくとも表面被覆率が100%以上となる付与量である。尚、所定の単位面積(正方形)の一辺をx、記録媒体上にインク滴を1滴付与した場合に記録媒体上に形成されるドットの面積をS、単位面積当たりに付与するインク滴数をn、としたときに、x2≦S×nであるときに表面被覆率100%以上であるとする。すなわち、表面被覆率100%とは、記録媒体上がインクで覆われている状態を示している。
例えば、600dpi格子で換算すると、x=40μmであるので単位面積は40×40=1.6x10^−9(m^2)となる。これに対し、直径40μmのドットの面積Sは、S=1.25x10^−9(m^2)となる。よって、表面被覆率100%であるドット数とは、単位面積をドットの面積で割ったものであり、n=1.28である。本実施形態においては、ドットの着弾位置ずれ等を考慮して十分に表面が被覆されるように、n=3となるようにインク滴が付与されたテストパッチを用いる。
尚、本実施形態においては、表面被覆率100%以上のインク量が付与されたテストパッチを用いることが好ましい。これは以下のような理由によるものである。
本実施形態で用いるインクジェット記録装置では、インクは記録媒体上に着弾し、記録媒体とインクによって決まる所定の滲み率の円形に広がって記録媒体中に浸透する。光沢紙などの記録媒体は、細かい空隙で構成されるインク受容層を備えており、インクはこの空隙の中に浸透する。さらに、インク中の色材と記録媒体が所定の吸着量で吸着し、色材の記録媒体の深さ方向の分布が決まる。吸着量は色材と記録媒体によって決まり、吸着が弱いほど深さ方向に深く色材が浸透する。大量のインクが記録媒体に付与されると、インクはより深部に浸透し、吸着する。しかしながら、実際に発色に寄与する色材は表面付近に分布する色材のみである。従って、インク付与量が少ない場合には、ほぼすべての色材が発色に寄与し、インク量の変化に伴う印刷物の濃度値や測色値の変化が大きい。一方、インク付与量が多い場合には、発色に寄与しない色材が増え、インク量が増大しても濃度値や測色値の変化が小さい。
一般的なインクジェット記録装置においては、インク吐出部から吐出されるインク滴1滴あたりの量に変動やばらつきがある。この吐出量ばらつきにより、記録媒体上に同じ数のインク滴を付与してもトータルのインク付与量が異なってしまう。このため、インク付与量が異なると、印刷物の分光反射特性も異なってしまう。しかしながら、上記のように、表面被覆率100%以上のインク量を付与したテストパッチを用いる場合には、あふれたインクは記録媒体の深部で吸着し、発色には寄与しないため、吐出量の変動によるインク付与量の分光反射率の変動は、ほぼ考慮しなくてよい。
図7(a)及び(b)は、白色LED−1の分光特性と、一例として出荷時のばらつきによって色調がずれた場合の白色LED−2の分光特性を示している。製造ばらつきによって、短波長側の青色LEDの波長のピーク位置がシフトし、長波長側の蛍光体のピークが大きくなっていることがわかる。
図8(a)及び(b)は、前述のイエローインク及びマゼンタインクを付与することにより作成されたテストパッチに、図7で示した白色LED−2を照射したときの反射率を表す図である。本図に示すように、白色LED−1を用いた場合との反射率の差分が発生する。また、図9は、図8に加え、読取制御部102が有するブルー及びグリーンフィルタの分光透過率との関係を表したものである。イエローのテストパッチをブルーのフィルタで、マゼンタのテストパッチをグリーンのフィルタで読み取ることにより、反射するピーク波長の成分を読み取ることが可能となる。
尚、信号値の変化量に基づいて白色LEDのランク変動が生じたと判断した場合には、ユーザにその判断結果を通知する形態であってもよい。例えば、記録制御部101または読取制御部102に不図示の通知手段を備え、判断結果に基づいて、白色LEDの交換が必要であることを示す情報を通知する。また、イエローのテストパッチを読み取った信号値の変動量及びマゼンタのテストパッチを読み取った信号値の少なくとも一方の変動量を通知するものであってもよく、補正パラメータの変更を促す情報を通知するものであってもよい。
以上のように、本実施形態では、青色LEDと黄色蛍光体を備えた白色LEDからの照射光を、イエローインクを付与することによりテストパッチが形成された記録媒体と、マゼンタインクを付与することによりテストパッチが形成された記録媒体に照射する。そして、ブルーのフィルタ及びグリーンのフィルタを用いて、テストパッチからの反射光を読み取る。そして、ブルーのフィルタを用いて読み取った信号値と、グリーンのフィルタを用いて読み取った信号値と、に基づいて、白色LEDの分光分布特性を推定し、センサの読み取り補正パラメータを決定する。これにより白色LEDの分光分布特性のばらつきを補正することができ、より高精度に画像を読み取ることが可能となる。また、個体差や使用環境差による違いを含め、十分にマージンを取って早めに交換時期を設定する必要がなくなるため、白色LEDの交換の必要性の有無を判断することができ、適切に交換時期を推定することができる。
尚、本実施形態では、青色光を発光する青色LEDと青色光を黄色光に変換する蛍光体を備える白色LEDを用いて説明した。本発明は、LEDと蛍光体を用いることにより所定の色の光を照射可能な蛍光体方式のLEDであれば上記形態に限るものではない。波長400nm〜700nmを含む可視光領域の波長の光を発光するものであればよい。例えば、青色光のかわりに紫色光を発光するLEDを備えるもの等であってもよい。
また、本実施形態のイエローインクのみを用いて形成されたテストパッチは、蛍光体方式のLEDの照射光の長波長側のピークの変動を検知可能なパッチであれば上記パッチに限るものではなく、イエローインク以外の色のインクを付与するものであってもよい。また、本実施形態のマゼンタインクのみを用いて形成されたテストパッチは、蛍光体方式のLEDの照射光の短波長側のピークの変動を検知可能なパッチであれば上記パッチに限るものではなく、マゼンタインク以外の色のインクを付与するものであってもよい。また、テストパッチを記録する記録材は、インクに限るものではない。例えば、電子写真記録方式によりトナーを付与して記録されたテストパッチを用いてもよい。前述したように、テストパッチの色に経時変化が生じない場合には都度新たにテストパッチを生成する必要はない。また、白色LEDの照射光の短波長側のピーク位置及びピーク量の変動、長波長側のピーク量の変動を検知できれば記録媒体の反射光でなくてもよく、透過光であってもよい。尚、白色LEDの出荷時等に、白色LEDを構成する青色LEDのばらつきのみを検査する場合には、白色LEDの分光特性における2つのピークの両方を見る必要はない。マゼンタパッチ及びグリーンのフィルタを用いて短波長側の青色LEDからの光の波長のピークのみを検知すればよい。
また、本実施形態では、照射光の特性を示す情報としてセンサの読み取り値を取得する形態を用いて説明したが、センサのかわりに分光強度計を用いてテストパッチの反射光の分光分布特性を取得する形態であってもよい。この場合には、白色LEDの使用初期に、白色LEDの照射光の短波長のピーク位置及びピーク量、長波長のピーク量が検知できるようなテストパッチを記録し、分光強度計で測定した結果を不揮発性の記憶メモリ記憶しておく。そして、一定時間が経過した後に、同様のテストパッチを測定して分光分布特性を取得し、記憶した測定結果と比較することにより白色LEDのランクを取得することができる。
101 記録制御部
102 読取制御部
103 読取部

Claims (18)

  1. 第1の色の光を発光するLEDと、前記LEDからの前記第1の色の光により第2の色の光を発光する蛍光体と、を含む光源を用い、前記光源が対象物を照射した際の反射光または透過光を読み取ることにより信号値を取得する読取装置のための装置であって、
    前記読取装置が前記第1の色の光を検知するための第1のテストパッチを読み取った第1の信号値と、前記読取装置が前記第2の色の光を検知するための第2のテストパッチを読み取った第2の信号値と、に基づいて、前記読取装置が対象物を読み取ることにより取得した信号値を補正するための補正パラメータを決定し、
    前記第1のテストパッチは、マゼンタ色の記録材を用いて記録されたパッチであることを特徴とする装置。
  2. 決定された前記補正パラメータを用いて、前記読取装置が対象物を読み取った信号値を補正することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 複数の補正パラメータ候補の中から前記補正パラメータを決定することを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記第1の信号値及び前記第2の信号値に基づいて前記光源のランクを決定し、前記ランクに対応する前記補正パラメータが決定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前回決定されたランクまたは出荷時のランクを取得し、当該ランクにさらに基づいて前記補正パラメータが決定されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 決定された前記補正パラメータに関する情報をユーザに通知することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記情報は、前記光源の交換が必要であることを示す情報であることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 前記光源は、白色LEDであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記第1の色の光は青色光であり、前記第2の色の光は黄色光であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記第1の信号値は、グリーンのフィルタを用いて読み取られることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記第2のテストパッチは、黄色の記録材を用いて記録されたパッチであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記第2の信号値は、ブルーのフィルタを用いて読み取られることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記第1のテストパッチ及び前記第2のテストパッチを記録する記録手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 第1の色の光を発光するLEDと、前記LEDからの前記第1の色の光により第2の色の光を発光する蛍光体と、を含む光源を用い、前記光源が対象物を照射した際の反射光または透過光を読み取ることにより信号値を取得する読取装置のための装置であって、
    前記読取装置が前記第1の色の光を検知するための第1のテストパッチを読み取った第1の信号値と、前記読取装置が前記第2の色の光を検知するための第2のテストパッチを読み取った第2の信号値と、に基づいて、前記光源に関する情報を通知し、
    前記第1のテストパッチは、マゼンタ色の記録材を用いて記録されたパッチであることを特徴とする装置。
  15. 前記情報は、前記光源の交換が必要であることを示す情報であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
  16. 前記情報は、前記第1の信号値または第2の信号値の変動量に関する情報であることを特徴とする請求項14に記載の装置。
  17. 第1の色の光を発光するLEDと、前記LEDからの前記第1の色の光により第2の色の光を発光する蛍光体と、を含む光源を用い、前記光源が対象物を照射した際の反射光または透過光を読み取ることにより信号値を取得する読取装置のための装置であって、
    前記読取装置が前記第1の色の光を検知するためのテストパッチを読み取った信号値を取得することにより、前記LEDの色を検査し、
    前記テストパッチは、マゼンタ色の記録材を用いて記録されたパッチであることを特徴とする装置。
  18. 第1の色の光を発光するLEDと、前記LEDからの前記第1の色の光により第2の色の光を発光する蛍光体と、を含む光源を用い、前記光源が対象物を照射した際の反射光または透過光を読み取ることにより信号値を取得する読取装置のための方法であって、
    前記読取装置が前記第1の色の光を検知するための第1のテストパッチを読み取った第1の信号値と、前記読取装置が前記第2の色の光を検知するための第2のテストパッチを読み取った第2の信号値と、に基づいて、前記読取装置が対象物を読み取ることにより取得した信号値を補正するための補正パラメータを決定し、
    前記第1のテストパッチは、マゼンタ色の記録材を用いて記録されたパッチであることを特徴とする方法。
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