JP5929239B2 - 電気泳動分散液、電気泳動シート、電気泳動装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電気泳動分散液、電気泳動シート、電気泳動装置および電子機器に関するものである。
一般に、液体中に微粒子を分散させた分散系に電界を作用させると、微粒子は、クーロン力により液体中で移動(泳動)することが知られている。この現象を電気泳動といい、近年、この電気泳動を利用して、所望の情報(画像)を表示させるようにした電気泳動表示装置が新たな表示装置として注目を集めている。
この電気泳動表示装置は、電圧の印加を停止した状態での表示メモリー性や広視野角性を有することや、低消費電力で高コントラストの表示が可能であること等の特徴を備えている。
また、電気泳動表示装置は、非発光型デバイスであることから、ブラウン管のような発光型の表示デバイスに比べて、目に優しいという特徴も有している。
このような電気泳動表示装置には、電気泳動粒子と分散剤とを非極性溶媒中に分散させたものを、電極を有する一対の基板間に配置される電気泳動分散液として備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
かかる構成の電気泳動分散液では、電気泳動分散液の温度や、電気泳動分散液中に含まれる水分量等が変化することにより、一対の電極間に電圧を印加した際の電気泳動粒子の各種特性に変化が生じることが判っている。すなわち、電気泳動粒子の電気泳動特性、電気泳動粒子の分散性、および電気泳動粒子による表示の保持特性に変化が生じることが判っている。
このように電気泳動粒子の各種特性に変化が生じるのは、電気泳動分散液の温度や、電気泳動分散液中に含まれる水分量等が変化することで、電気泳動分散液において、分散液が吸着する位置や分布が変化してしまうことに起因すると推察される。そのため、電気泳動分散液の温度や、電気泳動分散液中に含まれる水分量等の変化、すなわち、電気泳動表示装置(電気泳動粒子)の使用環境に依存することなく、電気泳動粒子の各種特性を均一にコントロールすることは実質的に不可能であった。
特開2009−186500号公報
本発明の目的の一つは、使用環境に依存することなく、電気泳動粒子の各種特性をほぼ均一に維持し得る電気泳動粒子を備える電気泳動分散液、かかる電気泳動分散液を用いた信頼性の高い、電気泳動シート、電気泳動装置および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電気泳動分散液は、母粒子と、
前記母粒子の少なくとも一部を覆う被覆層とを含む電気泳動粒子と、該電気泳動粒子を分散させる分散媒とを含む電気泳動分散液であって、
前記被覆層は、炭素数が2以上のアルキル基を有するモノマーがリビングラジカル重合により重合した疎水部を備えるポリマーを含み、
前記電気泳動分散液中における、有機高分子の濃度が1.0×10 −5 %以上、1.0×10 −3 %以下であることを特徴とする
これにより、使用環境に依存することなく、電気泳動粒子の電気泳動特性、電気泳動粒子の分散性、および電気泳動粒子による表示の保持特性をほぼ均一に維持することができるようになる。
また、電気泳動分散液中における、有機高分子が、かかる濃度範囲にあるときに、電気泳動分散液中への分散剤および界面活性剤等の添加が省略されていると言うことができ、分散剤および界面活性剤等が含まれることに起因する、電気泳動粒子の電気泳動特性、電気泳動粒子の分散性、および電気泳動粒子による表示の保持特性の変化を確実に防止することができる。
本発明の電気泳動分散液では、前記炭素数は、6以上、24以下であることが好ましい。
これにより、被覆層は優れた疎水性を示すため、電気泳動粒子は、分散媒中において、より優れた分散性を発揮するものとなる。
本発明の電気泳動分散液では、前記アルキル基は、直鎖状をなすものであることが好ましい。
これにより、被覆層は優れた疎水性を示すため、電気泳動粒子は、分散媒中において、より優れた分散性を発揮するものとなる。
本発明の電気泳動分散液では、前記モノマーは、下記一般式(4)で表されるものであることが好ましい。
Figure 0005929239
(一般式(4)中、nは5以上、23以下の整数を表す。)
かかるモノマーに由来するポリマーは優れた疎水性を発揮するものとなる。
本発明の電気泳動分散液では、前記アルキル基は、分岐状をなすものであることが好ましい。
これにより、被覆層は優れた疎水性を示すため、電気泳動粒子は、分散媒中において、より優れた分散性を発揮するものとなる。
本発明の電気泳動分散液では、前記ポリマーは、前記母粒子の表面に結合した第1の化合物に連結する第2の化合物を起点として、前記モノマーがリビングラジカル重合により重合した前記疎水部が、前記第2の化合物に連結したものであることが好ましい。
これにより、使用環境に依存することなく、電気泳動粒子の電気泳動特性、電気泳動粒子の分散性、および電気泳動粒子による表示の保持特性をほぼ均一に維持することができるようになる。
本発明の電気泳動分散液では、前記被覆層は、当該電気泳動粒子における重量占有率が3重量%以上、30重量%以下であることが好ましい。
これにより、電気泳動粒子は、優れた疎水性を有するものとなるため、電気泳動分散液中における電気泳動粒子の分散性を向上させることができる。
本発明の電気泳動分散液では、前記分散媒は、その比誘電率が2.5以上、10以下であることが好ましい。
かかる範囲内の比誘電率を有する分散媒は、優れた疎水性を有する分散媒と言うことができ、本発明の電気泳動粒子を電気泳動分散液中に確実に分散させることができる。
本発明の電気泳動シートは、基板と、
前記基板の上方に配置され、各々が本発明の電気泳動分散液を内包する複数の構造体とを含むことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電気泳動シートが得られる。
本発明の電気泳動装置は、本発明の電気泳動シートを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電気泳動装置が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の電気泳動分散液が備える電気泳動粒子の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す電気泳動粒子が有するポリマーの構成を示す模式図である。 図2に示すポリマーの一例を示す模式図である。 図3に示す電気泳動粒子の製造方法を説明するための模式図である。 電気泳動表示装置の実施形態の縦断面を模式的に示す図である。 図5に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す模式図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。 実施例1の電気泳動表示装置における、反射率およびコントラストと使用温度との関係を示すグラフである。 比較例1の電気泳動表示装置における、反射率およびコントラストと使用温度との関係を示すグラフである。 実施例1の電気泳動表示装置における、反射率およびコントラストと使用湿度との関係を示すグラフである。 比較例1の電気泳動表示装置における、反射率およびコントラストと使用温度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の電気泳動分散液、電気泳動シート、電気泳動装置および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<電気泳動粒子>
まず、本発明の電気泳動分散液が備える電気泳動粒子の実施形態について説明する。
図1は、本発明の電気泳動分散液が備える電気泳動粒子の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1に示す電気泳動粒子が有するポリマー(被覆層)の構成を示す模式図、図3は、図2に示すポリマーの一例を示す模式図である。
電気泳動粒子1は、母粒子2と、母粒子2の表面に設けられた被覆層3とを有しており、図1では、負に帯電した電気泳動粒子(負電気泳動粒子)を示している。
母粒子2には、例えば、顔料粒子、樹脂粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に用いられる。これらの粒子は、製造が容易である。
顔料粒子を構成する顔料としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、硫化亜鉛、亜鉛華、二酸化珪素等の白色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、アンチモン等の黄色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、キナクリドンレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、樹脂粒子を構成する樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、複合粒子としては、例えば、顔料粒子の表面を樹脂材料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
なお、母粒子2として用いる顔料粒子、樹脂粒子および複合粒子の種類を適宜選択することにより、電気泳動粒子1の色および帯電の種類を所望のものに設定することができる。
なお、図1および図2では、母粒子2がマイナス(負)に帯電することにより、電気泳動粒子1としてマイナスに帯電する場合について例示している。
母粒子2は、その表面の少なくとも一部(図示の構成では、ほぼ全体)が被覆層3により被覆されている。
本発明では、被覆層3は、共有結合、イオン結合、水素結合のような化学的に結合しており、具体的には、図2に示すように、被覆層3に含まれるポリマー(重合体)5の末端(一端部)を母粒子2の表面に共有結合させることにより、母粒子2は、被覆層3により被覆されている。
このポリマー5は、その主鎖から分岐する複数の側鎖に疎水性基41を有する疎水部7を備えている。
疎水性基41は、被覆層3を、疎水性を示すものとして、後述する分散媒中における電気泳動粒子1の分散性を向上させるためのものである。
このような疎水性基41は、本発明では、炭素数が2以上のアルキル基であるが、6以上、24以下のアルキル基であるのが好ましく、8以上、18以下のアルキル基であるのがより好ましい。これにより、被覆層3は優れた疎水性を示すため、分散媒中における電気泳動粒子1の分散性をより向上させることができる。
また、炭素数が2以上のアルキル基は、分岐状をなす分岐アルキル基であってもよいが、直鎖状をなす直鎖アルキル基であるのが好ましい。これにより、隣接する疎水性基41同士間で生じる立体障害を低減することができることから、かかる点からも、分散媒中における電気泳動粒子1の分散性をより向上させることができる。
また、このような側鎖に疎水性基41を有するポリマー5は、後述するモノマーを用いたリビングラジカル重合により合成される。
なお、ポリマー5は、疎水性基41を有する構造単位6の数mを設定することにより、ポリマー5中における疎水性基41の数を容易に制御することができる。このため、このようなポリマー5で被覆層3を構成することにより、電気泳動粒子1における、疎水性の程度を所望のものに設定することができる。
ここで、ポリマー5は、その分子構造中に含まれる疎水性基41(構造単位6)の数であるmを300以上とするのが好ましく、600以上とするのがより好ましい。これにより、電気泳動粒子1は、優れた疎水性を有するものとなる。
なお、本実施形態では、ポリマー5は、図2に示すように、疎水性基41を有する構造単位6の繰り返し部分である疎水部7が接続部(接続構造)8を介して、母粒子2の表面に結合(連結)している。
この接続部8は、例えば、母粒子2の表面に、一端部に母粒子2の表面と反応して結合する第1の官能基と他端部に第2の官能基とを有する第1の化合物を反応させ、その後、当該第1の化合物の当該第2の官能基と反応する第3の官能基と他端部に重合の開始点となる置換基とを有する第2の化合物を反応させることにより形成することができる。
そして、この接続部8の形成の後に、当該重合の開始点となる置換基に、モノマーをリビングラジカル重合法により作用させることにより疎水部7を形成することで、母粒子2の表面に結合した接続部8に疎水部7が連結したポリマー5を得ることができる。
なお、これらの第1の化合物、第2の化合物およびモノマーの種類、接続部8および疎水部7の形成方法については、後述する電気泳動粒子1の製造方法において詳述する。
また、母粒子2の表面に対するポリマー5の吸着量は、電気泳動粒子1における被覆層3の重量占有率で表すことができ、この重量占有率は、3重量%以上、30重量%以下であるのが好ましく、3重量%以上、30重量%以下であるのがより好ましい。これにより、電気泳動粒子1は、優れた疎水性を有するものとなるため、後述する分散媒中における電気泳動粒子1の分散性を向上させることができる。
以上のようなポリマー5の具体例としては、例えば、図3に示すものが挙げられる。
このような電気泳動粒子1は、例えば、次のようにして製造することができる。
以下、電気泳動粒子1の製造方法について説明する。
図4は、図3に示す電気泳動粒子の製造方法を説明するための模式図である。
[1A] まず、母粒子2を用意する。
[2A] 次に、母粒子2の表面に、被覆層3を形成する。
以下、被覆層3を形成する方法について説明する。
[2A−1] まず、一端部に母粒子2の表面と反応して化学的に結合する第1の官能基と、他端部に第2の官能基とを有する第1の化合物を含む溶液を接触させ、次いで、一端部に第2の官能基と反応する第3の官能基と、他端部に重合開始基47とを有する第2の化合物を含む溶液を接触させる。
第1の化合物において、第1の官能基としては、例えば、チオール基、スルホン酸基、カルボキシル基、第三級アミノ基、リン酸基、シアノ基、ハロゲン基、アルコキシシリル基、ハロゲン化シリル基およびアミド基等が挙げられる。
なお、第1の官能基としては、例えば、母粒子2の表面にイオン結合するものや水素結合等するものであってもよい。
ここで、図4に示すように、母粒子2がSiO等のような表面に水酸基が露出する材料で構成されている場合、第1の官能基としては、アルコキシシリル基が好適である。第1の官能基としてアルコキシシリル基を有する化学式(1)を母粒子2に作用させることにより、図4の式(A)に示すように、母粒子2の表面とが縮合反応し、強固な結合を形成することができる。
一方、第1の化合物において、第2の官能基としては、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、リン酸基およびアミド基等が挙げられる。
上記の第1の化合物の具体例としては、例えば、下記化学式(1)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0005929239
[ただし、Rは、アルキル基を表す。]
また、第2の化合物において、第3の官能基としては、第2の官能基がアミノ基や水酸基である場合、例えば、ハロゲン基、チオール基、スルホン酸基、カルボキシル基、第三級アミノ基、リン酸基、酸ハライド基、アルコキシシリル基、ハロゲン化シリル基およびハロゲン化スルホニル基等が挙げられ、第2の官能基がカルボキシル基である場合、例えば、水酸基およびアミノ基等が挙げられる。
第2の化合物において、重合開始基47としては、例えば、ハロゲン基、カルボニル基、ヒドロシリル基およびアミノ基等が挙げられる。
また、この第2の化合物は、その炭素数が1〜10であるのが好ましく、2〜7であるのがより好ましい。
以上のような第2の化合物の具体例としては、例えば、下記の化学式(2)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0005929239
図4の式(A)のように、母粒子2と第1の化合物との反応により末端にアミノ基が導入された粒子に対して、酸ブロマイド基を有する化学式(2)に示した第2の化合物を作用させると、図4の式(B)に示すように、アミド結合が形成され、末端に重合開始基47として臭素基が導入された粒子が生成する。
上述の母粒子2に第1の化合物、引き続いて第2の化合物を作用させる工程を具体的に説明すると、攪拌子を有するフラスコ内に、無水テトラヒドロフラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(第1の化合物)およびシリカ粒子を入れた状態で、攪拌して懸濁物を得る。なお、シリカ粒子には、減圧下に加熱して、乾燥したものが好適に用いられる。次に、懸濁物を所定時間還流した後、室温まで冷却する。次に、懸濁物をフラスコ内から取り出し、遠心分離により上清を除去した後、残渣(固体相)をテトラヒドロフランで複数回洗う。そして、残渣を、減圧下に加熱して乾燥する。
次に、母粒子2の表面に、第2の化合物を含む溶液を接触させると、第2の化合物は、第1の化合物の第2の官能基と、第2の化合物の第3の官能基とが反応して結合する。
例えば、第2の化合物として化学式(2)で表される化合物を用いた場合は、図4の式(B)に示すように、第1の化合物のアミノ基と第2の化合物の酸ブロマイド基とが反応し、アミド結合が形成される。
具体的には、攪拌子を有するフラスコ内に、ジクロロメタン、トリエチルアミン、2−ブロモイソブチリルブロマイド(第2の化合物)、触媒量の4−(ジメチルアミノ)ピリジンおよび3−アミノプロピルトリメトキシシランが結合したシリカ粒子を入れた状態で、所定時間、攪拌して反応を行う。攪拌終了後、反応液にエタノールを添加して、反応を停止する。次に、反応液をフラスコ内から取り出し、遠心分離により上清を除去した後、残渣(固体相)をジクロロメタンで複数回洗う。そして、残渣を、減圧下に加熱して乾燥する。
その結果、末端に重合開始基(この場合には、Br基)47を備えた有機基が母粒子2に結合した状態となる。
なお、母粒子2の表面に、溶液を接触させる方法としては、例えば、I:溶液中に母粒子2を浸漬する方法(浸漬法)、II:母粒子2の表面に溶液を塗布する方法(塗布法)、III:母粒子2の表面に前記溶液をシャワー状に供給する方法(噴霧法)等が挙げられる。
また、上記の溶液を調製するための溶媒としては、テトラヒドロフランやジクロロメタンの他、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、酢酸エチル、エーテル、塩化メチレン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、浸漬法を用いる場合、第1の化合物の溶液に対して、必要に応じて、超音波を所定時間照射してもよい。これにより、母粒子2の表面に、重合開始基47を有する接続部8をより高密度に結合させることができる。
[2A−2] 次に、重合開始基47を有する接続部8の母粒子2と反対側に、疎水部7を形成する。これにより、ポリマー5が得られる(合成される)。
疎水部7は、重合開始基47を基点として、疎水性基41を有するモノマーを、リビングラジカル重合(特に、原子移動ラジカル重合:ATRP)によって重合させて、疎水性基41を主鎖から分岐する側鎖に有するポリマー(重合体)を合成することにより形成される。
このリビングラジカル重合は、重合開始基47を有する接続部8を結合させた母粒子2の表面に、疎水性基41を有するモノマーと触媒とを含む溶液を接触させること等により行うことができる。
まず、疎水性基41を有するモノマーを用意する。
このモノマーが有する疎水性基41としては、上述したように、炭素数が6以上、24以下の直鎖アルキル基、すなわち、下記化学式(3)で表されるアルキル基が好ましく用いられる。かかるモノマーに由来するポリマー5は優れた疎水性を発揮するものとなる。
Figure 0005929239
(化学式(3)中、nは5以上、23以下の整数を表す。)
一方、このモノマーが有する重合基としては、例えば、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリロイル基のような炭素‐炭素2重結合を含むもの、ノルボルニル基、エポキシ基、オキセタニル基等の開環反応を生起するもの等が挙げられるが、比較的重合活性が高く、安価という点等では、スチリル基や(メタ)アクリロイル基を含むモノマーを用いることが好ましい。
以上のようなモノマーの具体例には、下記化学式(4)で表されるものが挙げられる。
Figure 0005929239
(化学式(4)中、nは5以上、23以下の整数を表す。)
一方、触媒には、ポリマー5の生長過程において、生長末端を重合開始基43とすることができるもの、またはルイス酸性度が比較的低いもの用いられる。かかる触媒としては、例えば、Cu、Fe、Au、Ag、Hg、Pd、Pt、Co、Mn、Ru、MoおよびNb等の遷移金属のハロゲン化物、銅フタロシアニン等の有機基が配位子として配位した遷移金属錯体等が挙げられるが、中でも、遷移金属のハロゲン化物を主成分とするものが好ましい。
前記溶液を調製するための溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、ブタノールのようなアルコール類、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、トルエン及びキシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフラン等のエーテル類、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素類等が挙げられ、これらを単独または混合溶媒として用いることができる。
この溶液を、重合開始基47を有する接続部8を結合させた母粒子2の表面に接触させると、重合開始基47とモノマーが有する重合基との間に重合反応が生じる。また、ポリマー5の生長過程において、生長末端が常に重合開始基43となり、この重合開始基43とモノマーの重合基との間に、さらに重合反応が生じてポリマー(重合体)5が合成される(生成する)。
例えば、モノマーとして前記化学式(4)で表される化合物を用い、触媒としてCuBrを用いることにより、図4の式(C)に示すように、母粒子2と反対側の端部に重合開始基43を有する重合体として疎水部7を形成することができる。
ここで、リビングラジカル重合では、重合体の生長過程において、生長末端が常に重合活性を有するため、モノマーが消費され、重合反応が停止した後、新たにモノマーを加えると重合反応がさらに進行する。
したがって、反応系に供給するモノマーの量、反応時間や触媒量を所望の重合度に応じて調整した結果、合成されるポリマー5が有する疎水性基41の数を精度よく制御することができる。
また、重合度の分布の揃ったポリマー5を得ることができるので、形成される被覆層3の膜厚を比較的均一なものとすることができる。
このようなことから、所望の疎水性を示す被覆層3を、電気泳動粒子1毎のバラツキを抑えつつ、簡易な工程で形成することができる。
また、前記溶液(反応液)は、重合反応を開始する前に、脱酸素処理を行っておくのが好ましい。脱酸素処理としては、例えば、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガスによる真空脱気後の置換やパージ処理等が挙げられる。
また、重合反応に際して、前記溶液の温度を所定の温度(モノマーおよび触媒が活性化する温度)まで加熱(加温)することにより、モノマーの重合反応をより迅速かつ確実に行うことができる。
この加熱の温度は、触媒の種類等によっても若干異なり、特に限定されないが、30〜100℃程度であるのが好ましい。また、加熱の時間(反応時間)は、加熱の温度を前記範囲とする場合、10〜20時間程度であるのが好ましい。
上記のような重合反応は、超音波発生器、攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度調節器およびガス供給口を備えた反応容器内で行うのが好ましい。
具体的には、冷却管、アルゴンガス供給手段、攪拌翼が装着された反応容器を用意し、この反応容器内に、化学式(4)で表されるモノマーのメタノール溶液を収納し、メタノール溶液にCuBr(触媒)および2,2’−ビピリジルを当該触媒の配位子として添加する。そして、この溶液に、重合開始基47を有する接続部8を結合させた母粒子2を浸漬し、この状態で、前記溶液にアルゴンガスを通じることによって酸素を除去した後、アルゴン雰囲気下、40〜60℃で20時間程度攪拌する。
以上のようにして、母粒子2が被覆層3で被覆された電気泳動粒子1が製造される。
このような電気泳動粒子1は、被覆層3が有するポリマー5の作用により、優れた疎水性を有するものとなるとともに、母粒子2が有する帯電状態が好適に維持されたものとなる。すなわち、母粒子2が負に帯電している場合には、電気泳動粒子1も負に帯電し、母粒子2が正に帯電している場合には、電気泳動粒子1も正に帯電するものとなる。
<電気泳動分散液>
次に、本発明の電気泳動分散液について説明する。
電気泳動分散液は、少なくとも1種の電気泳動粒子を分散媒(液相分散媒)に分散(懸濁)してなるものである。
ここで、通常、電気泳動分散液中における電気泳動粒子の分散性を向上させるために、電気泳動分散液中には、分散剤や界面活性剤等が添加されている。
このような分散剤および界面活性剤が添加されていると、前記背景技術で説明したように、電気泳動分散液の温度や、電気泳動分散液中に含まれる水分量等が変化することに起因して、電気泳動粒子の電気泳動特性、電気泳動粒子の分散性、および電気泳動粒子による表示の保持特性等の電気泳動粒子の電気泳動特性、電気泳動粒子の分散性、および電気泳動粒子の各種特性に変化が生じるという問題があった。
かかる問題点を解消するために、本発明では、電気泳動分散液中に含まれる電気泳動粒子として、被覆層に、炭素数が2以上のアルキル基を有するモノマーがリビングラジカル重合により重合した疎水部を備えるポリマーを含むものが用いられる。
これにより、電気泳動粒子は優れた疎水性を有するものとなるため、かかる電気泳動粒子を分散させる分散剤としても疎水性を示すものを用いることで、電気泳動分散中に分散剤および界面活性剤のような添加剤(有機高分子)を添加することなく、電気泳動粒子を電気泳動分散中に分散させることができるようになる。さらに、電気泳動分散中への分散剤および界面活性剤等の添加を省略することができるため、かかる分散剤および界面活性剤を添加することに起因して生じる、電気泳動粒子の各種特性が変化してしまうのを確実に防止することができる。
以上のように本発明の電気泳動分散液では、電気泳動分散液への添加剤の添加が省略されており、具体的には、電気泳動分散液中に含まれる有機高分子の濃度で規定したとき、有機高分子の濃度が1.0×10−5%以上、1.0×10−3%以下となっている。かかる濃度範囲にあるときに、電気泳動分散中への分散剤および界面活性剤等の添加が省略されていると言うことができ、分散剤および界面活性剤等が含まれることに起因する、電気泳動粒子の各種特性の変化を確実に防止することができる。
また、分散媒の疎水性の程度は、分散媒の比誘電率で表すことができ、その比誘電率は、2.5以上、10以下であるのが好ましく、4.0以上、7.0以下であるのがより好ましい。かかる範囲内の比誘電率を有する分散媒は、優れた疎水性を有する分散媒と言うことができ、電気泳動粒子を電気泳動分散液中に確実に分散させることができる。
分散媒としては、その比誘電率を容易に前記範囲内に設定することができ、かつ比較的高い絶縁性を有するものが好ましく用いられ、具体的には、例えば、脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、脂環式炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族復素環類、エステル類、エーテル類のような非プロトン性有機溶媒が挙げられ、これらを単独溶媒として用いてもよいし、混合溶媒として用いてもよい。
なお、電気泳動分散液中に含まれる有機高分子の濃度は、1.0×10−5%以上、1.0×10−3%以下となっていればよいが、1.0×10−5%以上、1.0×10−4%以下となっているのが好ましい。これにより、電気泳動粒子の各種特性の変化をより確実に防止することができる。
また、電気泳動粒子の分散媒への分散は、例えば、ペイントシェーカー法、ボールミル法、メディアミル法、超音波分散法、撹拌分散法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。
<電気泳動表示装置>
次に、本発明の電気泳動シートが適用された電気泳動表示装置(本発明の電気泳動装置)について説明する。
図5は、電気泳動表示装置の実施形態の縦断面を模式的に示す図、図6は、図5に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す模式図である。なお、以下では、説明の都合上、図5および図6中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
図5に示す電気泳動表示装置920は、電気泳動表示シート(フロントプレーン)921と、回路基板(バックプレーン)922と、電気泳動表示シート921と回路基板922とを接合する接着剤層98と、電気泳動表示シート921と回路基板922との間の間隙を気密的に封止する封止部97とを有している。
電気泳動表示シート(本発明の電気泳動シート)921は、平板状の基部92と基部92の下面に設けられた第2の電極94とを備える基板912と、この基板912の下面(一方の面)側に設けられ、マトリクス状に形成された隔壁940と電気泳動分散液910とで構成された表示層9400とを有している。
一方、回路基板922は、平板状の基部91と基部91の上面に設けられた複数の第1の電極93とを備える対向基板911と、この対向基板911(基部91)に設けられた、例えばTFT等のスイッチング素子を含む回路(図示せず)とを有している。
以下、各部の構成について順次説明する。
基部91および基部92は、それぞれ、シート状(平板状)の部材で構成され、これらの間に配される各部材を支持および保護する機能を有する。
各基部91、92は、それぞれ、可撓性を有するもの、硬質なもののいずれであってもよいが、可撓性を有するものであるのが好ましい。可撓性を有する基部91、92を用いることにより、可撓性を有する電気泳動表示装置920、すなわち、例えば電子ペーパーを構築する上で有用な電気泳動表示装置920を得ることができる。
また、各基部(基材層)91、92を可撓性を有するものとする場合、これらは、それぞれ、樹脂材料で構成するのが好ましい。
このような基部91、92の平均厚さは、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、20〜500μm程度であるのが好ましく、25〜250μm程度であるのがより好ましい。
これらの基部91、92の隔壁940側の面、すなわち、基部91の上面および基部92の下面に、それぞれ、層状(膜状)をなす第1の電極93および第2の電極94が設けられている。
第1の電極93と第2の電極94との間に電圧を印加すると、これらの間に電界が生じ、この電界が電気泳動粒子95に作用する。
本実施形態では、第2の電極94が共通電極とされ、第1の電極93がマトリックス状(行列状)に分割された個別電極(スイッチング素子に接続された画素電極)とされており、第2の電極94と1つの第1の電極93とが重なる部分が1画素を構成する。
各電極93、94の構成材料としては、それぞれ、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されない。
このような電極93、94の平均厚さは、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、0.05〜10μm程度であるのが好ましく、0.05〜5μm程度であるのがより好ましい。
なお、各基部91、92および各電極93、94のうち、表示面側に配置される基部および電極(本実施形態では、基部92および第2の電極94)は、それぞれ、光透過性を有するもの、すなわち、実質的に透明(無色透明、有色透明または半透明)とされる。
電気泳動表示シート921では、第2の電極94の下面に接触して、表示層9400が設けられている。
この表示層9400は、電気泳動分散液(上述した本発明の電気泳動分散液)910が隔壁940により画成された複数の画素空間9401内に収納(封入)された構成となっている。
隔壁940は、対向基板911と基板912との間に、マトリクス状に分割するように形成されている。
隔壁940の構成材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂のような熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂のような熱硬化性樹脂等の各種樹脂材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
画素空間9401内に収納された電気泳動分散液910は、本実施形態では、着色粒子95bと白色粒子95aとの2種(少なくとも1種の電気泳動粒子1)を分散媒96に分散(懸濁)してなるものであり、前述した本発明の電気泳動分散液が適用される。
このような電気泳動表示装置920では、第1の電極93と第2の電極94との間に電圧を印加すると、これらの間に生じる電界にしたがって、着色粒子95b、白色粒子95a(電気泳動粒子1)は、いずれかの電極に向かって電気泳動する。
本実施形態では、白色粒子95aとして正荷電を有するものが用いられ、着色粒子(黒色粒子)95bとして負荷電のものが用いられている。すなわち、白色粒子95aとして、母粒子2がプラスに帯電している電気泳動粒子1が用いられ、着色粒子95bとして、母粒子2がマイナスに帯電している電気泳動粒子1が用いられる。
このような電気泳動粒子1を用いた場合、第1の電極93を正電位とすると、図6(A)に示すように、白色粒子95aは、第2の電極94側に移動して、第2の電極94に集まる。一方、着色粒子95bは、第1の電極93側に移動して、第1の電極93に集まる。このため、電気泳動表示装置920を上方(表示面側)から見ると、白色粒子95aの色が見えること、すなわち、白色が見えることになる。
これとは逆に、第1の電極93を負電位とすると、図6(B)に示すように、白色粒子95aは、第1の電極93側に移動して、第1の電極93に集まる。一方、着色粒子95bは、第2の電極94側に移動して、第2の電極94に集まる。このため、電気泳動表示装置920を上方(表示面側)から見ると、着色粒子95bの色が見えること、すなわち、黒色が見えることになる。
このような構成において、白色粒子95a、着色粒子95b(電気泳動粒子1)の帯電量や、電極93または94の極性、電極93、94間の電位差等を適宜設定することにより、電気泳動表示装置920の表示面側には、白色粒子95aおよび着色粒子95bの色の組み合わせや、電極93、94に集合する粒子の数等に応じて、所望の情報(画像)が表示される。
また、電気泳動粒子1の比重は、分散媒96の比重とほぼ等しくなるように設定されているのが好ましい。これにより、電気泳動粒子1は、電極93、94間への電圧の印加を停止した後においても、分散媒96中において一定の位置に長時間滞留することができる。すなわち、電気泳動表示装置920に表示された情報が長時間保持されることとなる。
なお、電気泳動粒子1の平均粒径は、0.1〜10μm程度であるのが好ましく、0.1〜7.5μm程度であるのがより好ましい。電気泳動粒子1の平均粒径を前記範囲とすることにより、電気泳動粒子1同士の凝集や、分散媒96中における沈降を確実に防止することができ、その結果、電気泳動表示装置920の表示品質の劣化を好適に防止することができる。
本実施形態では、電気泳動表示シート921と回路基板922とが、接着剤層98を介して接合されている。これにより、電気泳動表示シート921と回路基板922とをより確実に固定することができる。
接着剤層98の平均厚さは、特に限定されないが、1〜30μm程度であるのが好ましく、5〜20μm程度であるのがより好ましい。
なお、この接着剤層98は、本実施形態のように、第1の電極93を覆う構成とすることで、第1の電極93を電気的に絶縁する絶縁層としての機能も発揮する。
基部91と基部92との間であって、それらの縁部に沿って、封止部97が設けられている。この封止部97により、各電極93、94、表示層9400および接着剤層98が気密的に封止されている。これにより、電気泳動表示装置920内への水分の浸入を防止して、電気泳動表示装置920の表示性能の劣化をより確実に防止することができる。
封止部97の構成材料としては、上述した隔壁940の構成材料として挙げたものと同様のものを用いることができる。
<電子機器>
次に、本発明の電子機器について説明する。
本発明の電子機器は、前述したような電気泳動表示装置920を備えるものである。
<<電子ペーパー>>
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図7は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図7に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置920で構成されている。
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図8は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図8中(a)は断面図、(b)は平面図である。
図8に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。
本体部801は、その側部(図8(a)中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(図8(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図8中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動表示装置920で構成されている。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、電気泳動表示装置920を適用することが可能である。
以上、本発明の電気泳動分散液、電気泳動シート、電気泳動装置および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、電気泳動粒子の製造方法は、任意の目的の工程が1または2以上追加されていてもよい。
1.電気泳動粒子の製造
(実施例1)
1−1.白色粒子の製造
<1> まず、母粒子として、白色の母粒子(石原産業社製、「タイベークCR−90」)を用意した。
<2> 次に、ステンレス製容器内に、ヘキサン溶媒20重量部、上記化学式(1)で表される化合物0.1重量部、白色の母粒子1重量部を投入して混合液を得た後、十分に攪拌混合した。
<3> 次に、混合液中に、上記化学式(2)で表される化合物0.1重量部を、混合液中に投入した後、十分に攪拌混合した。
<4> 次に、上記化学式(3)で表される化合物(式中、nは8を表す。)0.2重量部を、混合液中に投入した後、十分に攪拌混合することにより、白色の母粒子に被覆層が形成された白色粒子を製造した。
1−2.着色粒子(黒色粒子)の製造
母粒子として、白色の母粒子に代えて、黒色の母粒子(三菱マテリアル社製、「SC−13R−N」)を用意し、この黒色の母粒子1重量部を、ステンレス製容器内に投入したこと以外は、前記白色粒子と同様にして黒色粒子を製造した。
(比較例1)
白色の母粒子(石原産業社製、「タイベークCR−90」)および黒色の母粒子(三菱マテリアル社製、「SC−13R−N」)に、粒子1重量部に対し、20重量部のトルエン中、0.2重量部のステアリルメタクリレートと0.002重量部のメタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルを混合し、0.002重量部の2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN))を開始剤として重合を行い、溶媒除去、洗浄後、120℃に加熱して高分子を粒子に結合させることで、比較例1の白粒子および黒粒子をそれぞれ製造した。
2.電気泳動分散液の調製
(実施例1)
分散媒として、式:C15COOCで表されるエステル分散媒を用意し、この分散媒に、実施例1の白色粒子および実施例1の黒色粒子を、それぞれ、30重量%および5重量%となるように添加した後、これらに超音波を1時間付与することで実施例1の電気泳動分散液を調製した。
なお、この実施例1の電気泳動分散液中における有機高分子の含有率は2.0x10−5%であった。
(比較例1)
分散媒として、IsoparM(エクソンモービル社製)を用意し、この分散媒に、分散剤としてSolsperse17000(アビシア社製)、溶媒100重量部に対し0.2重量部の分散剤を入れた分散媒を用意し、比較例1の白色粒子および比較例1の黒色粒子を、30重量部および5重量部となるように65重量部の添加剤入り分散媒に添加した後、これらに超音波を1時間付与することにより、比較例1の電気泳動分散液を調製した。
なお、この比較例1の電気泳動分散液中における有機高分子の含有率は0.21%であった。
3.電気泳動表示装置の製造
(実施例1)
まず、ITOで構成される電極(第1の電極)が形成されたPET−ITO基板を用意し、このPET−ITO基板上に紫外線硬化樹脂を供給した後、形成すべき封止部の形状に対応した型を押し当てた状態で、紫外線硬化樹脂に紫外線照射することで、その中央部に凹部を備える封止部を形成した。
次に、PET−ITO基板上に形成された封止部が備える凹部に、実施例1の電気泳動分散液を供給して、前記凹部を電気泳動分散液で満たすことで表示部を得た。その後、表示部上に、ITOで構成される電極(第2の電極)が形成されたPET−ITO基板を配置した後、ロールラミネータを用いて封止部とPET−ITO基板とを接合することにより、一対の電極間に表示部が配置された実施例1の電気泳動表示装置を製造した。
(比較例1)
凹部に供給する電気泳動分散液として、実施例1の電気泳動分散液に代えて比較例1の電気泳動分散液を用いたこと以外は、前記実施例1の電気泳動表示装置と同様にして比較例1の電気泳動表示装置を製造した。
4.評価
4.1 温度変化による電気泳動特性の評価
実施例1および比較例1の電気泳動表示装置について、一対の電極間に第1の電極が正電位となるように電圧を印加した際に、湿度40%RHの雰囲気下における、第1の電極側から観察した際の白反射率および黒反射率の温度変化を測定し、さらに、測定された白反射率および黒反射率からコントラストを求めた。
これらの結果を、図5、6に示す。
図5から明らかなように、実施例1の電気泳動表示装置では、電気泳動表示装置の使用時の温度変化に影響を受けることなく、白反射率、黒反射率およびコントラストがそれぞれほぼ一定となる結果が得られた。
これに対して、図6から明らかなように、比較例1の電気泳動表示装置では、電気泳動表示装置の使用時における温度が変化することに起因して、電気泳動分散液中での分散剤が吸着する位置や分布が変化してしまい、その結果、白反射率、黒反射率およびコントラストがそれぞれ変化する結果となった。
4.2 湿度変化による電気泳動特性の評価
実施例1および比較例1の電気泳動表示装置について、一対の電極間に第1の電極が正電位となるように電圧を印加した際に、温度20℃の雰囲気下における、第1の電極側から観察した際の白反射率および黒反射率の湿度変化を測定し、さらに、測定された白反射率および黒反射率からコントラストを求めた。
これらの結果を、図7、8に示す。
図7から明らかなように、実施例1の電気泳動表示装置では、電気泳動表示装置の使用時の湿度変化に影響を受けることなく、白反射率、黒反射率およびコントラストがそれぞれほぼ一定となる結果が得られた。
これに対して、図8から明らかなように、比較例1の電気泳動表示装置では、電気泳動表示装置の使用時における湿度が変化することに起因して、電気泳動分散液中での分散剤が吸着する位置や分布が変化してしまい、その結果、白反射率、黒反射率およびコントラストがそれぞれ変化する結果となった。
1……電気泳動粒子 2……母粒子 3……被覆層 41……疎水性基 42……陰イオン 43……重合開始基 44……発色団 45……陰イオン性基 46……陽イオン 47……重合開始基 48……陽イオン性前駆基 49……陰イオン性前駆基 5……ポリマー 6、6’、6”……構造単位 7……疎水部 8……接続部 91……基部 92……基部 93……第1の電極 94……第2の電極 95……電気泳動粒子 95a……白色粒子 95b……着色粒子(黒色粒子) 96……分散媒 97……封止部 98……接着剤層 910……電気泳動分散液 911……対向基板 912……基板 920……電気泳動表示装置 921……電気泳動表示シート 922……回路基板 940……隔壁 9400……表示層 9401……画素空間 600……電子ペーパー 601……本体 602……表示ユニット 800……ディスプレイ 801……本体部 802a、802b……搬送ローラ対 803……孔部 804……透明ガラス板 805……挿入口 806……端子部 807……ソケット 808……コントローラー 809……操作部

Claims (11)

  1. 母粒子と、
    前記母粒子の少なくとも一部を覆う被覆層とを含む電気泳動粒子と、該電気泳動粒子を分散させる分散媒とを含む電気泳動分散液であって、
    前記被覆層は、炭素数が2以上のアルキル基を有するモノマーがリビングラジカル重合により重合した疎水部を備えるポリマーを含み、
    前記電気泳動分散液中における、有機高分子の濃度が1.0×10 −5 %以上、1.0×10 −3 %以下であることを特徴とする電気泳動分散液。
  2. 前記炭素数は、6以上、24以下である請求項1に記載の電気泳動分散液
  3. 前記アルキル基は、直鎖状をなすものである請求項1または2に記載の電気泳動分散液
  4. 前記モノマーは、下記一般式(4)で表されるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の電気泳動分散液
    Figure 0005929239
    (一般式(4)中、nは5以上、23以下の整数を表す。)
  5. 前記アルキル基は、分岐状をなすものである請求項1または2に記載の電気泳動分散液
  6. 前記ポリマーは、前記母粒子の表面に結合した第1の化合物に連結する第2の化合物を起点として、前記モノマーがリビングラジカル重合により重合した前記疎水部が、前記第2の化合物に連結したものである請求項1ないし5のいずれかに記載の電気泳動分散液
  7. 前記被覆層は、当該電気泳動粒子における重量占有率が3重量%以上、30重量%以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の電気泳動分散液
  8. 前記分散媒は、その比誘電率が2.5以上、10以下である請求項1ないし7のいずれかに記載の電気泳動分散液。
  9. 基板と、
    請求項1ないし8のいずれかに記載の電気泳動分散液を内包する複数の構造体とを含むことを特徴とする電気泳動シート。
  10. 請求項に記載の電気泳動シートを備えることを特徴とする電気泳動装置。
  11. 請求項10に記載の電気泳動装置を備えることを特徴とする電子機器。
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