JP5927390B2 - 所定位置設置品の盗難防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、大型テレビ、家具等の決められた位置に常時設置された状態で長期間使用される所定位置設置品の盗難を防止する装置に関する。
大型の液晶テレビ等の一度設置してしまうと移動するのが大変となる大物の設置品は、価格も高価なものが多いため、盗難防止装置を取り付けて、その盗難を防止することが行われている。この盗難防止装置としては、例えば特許文献1に開示されているように、加速度センサを用いるものが知られている。
すなわち、盗難をする際には、当然の如く、設置品を設置されている部屋の中から外に移動させることとなり、その移動の際に設置品に重力以外の加速度が負荷される。この加速度の変化を加速度センサにより検出し、あらかじめ決めてある所定の条件を超える加速度変化が生じた場合に警告音等を発生させることにより、盗難者が盗難することを断念させようとするものである。
特開2007−214751号公報
しかしながら、加速度センサを使った盗難防止装置では、例えば大型の液晶テレビの場合、音量を上げただけでその発生音を原因とする振動によって、盗難が実際に行われていないにもかかわらず、警告音が発生されることがあった。また液晶テレビ等の設置品を持ち主がその位置の微調整を行う場合もあり、この場合でも警告音が発生される可能性がある。このように、実際に盗難が行われていないにもかかわらず、警告音が発生されるという誤作動が起きるという問題が生じていた。
この誤作動を解決するための方策としては、振動によってはその検出値に影響が生じない、磁気センサを使った盗難防止装置を考えることができる。すなわち、設置品を移動しようとする際には、運ぶために準備した運搬用のトラック等に積み込む必要があり、その際に必ず設置品に向きの変化が生じる。この向きの変化が生じたことを磁気センサで地磁気を検出することにより判断し、同様に警告音を発生させようとするものである。
ところが、磁気センサを用いる場合、加速度センサで誤作動の原因となる振動の影響は受けないが、磁場環境の影響により誤作動が生じる可能性がある。すなわち、家庭では小物の磁石を使った製品等が多く使われており、磁気センサがこれらの外部磁場を検出した場合、設置状態に全く変化がないにもかかわらず、設置向きが変化したと誤って判断してしまう可能性が生じるからである。従って、このような誤作動を確実に防止可能な盗難防止装置の開発が強く求められていた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、盗難に関係のない原因によって生じる振動や外部磁場の影響等によって誤作動が起きるのを効果的に防止できる、所定位置設置品の盗難防止装置を提供しようとするものである。
本発明は、あらかじめ決められた位置に設置される所定位置設置品に固定され、盗難を防止する所定位置設置品の盗難防止装置であって、
所定位置設置品である被測定体に固定された少なくとも1軸方向の地磁気を検出する磁気センサ及び少なくとも1軸方向の加速度を検出する加速度センサと、
上記磁気センサ及び加速度センサによって、時系列的に検出される上記地磁気のデータ及び加速度のデータを蓄積するメモリと、
該メモリに蓄積された異なる2時点以上の上記地磁気のデータを基に、被測定体の向きに所定の閾値以上の変化があったかどうかを判断する第1被測定体設置状態判断手段と、
該メモリに蓄積された最新の加速度のデータ又は最新のデータを含む異なる2時点以上の加速度のデータを基に、被測定体に所定の閾値以上の加速度が負荷されたかどうかを判断する第2被測定体設置状態判断手段と、
上記第1被測定体設置状態判断手段及び上記第2被測定体設置状態判断手段の両方の判断結果が設置状態に変化があったと判断した場合のみ、所定位置設置品に盗難の可能性があることを警告する盗難警告手段とからなることを特徴とする所定位置設置品の盗難防止装置である(請求項1)。
上記所定位置設置品の盗難防止装置においては、磁気センサと加速度センサの両方のセンサを備え、磁気センサは、所定位置設置品である被測定体の向きが変化していないかを地磁気を検出することにより判断(=第1被測定体設置状態判断手段)し、加速度センサは、被測定体に所定の閾値以上の加速度が生じていないかを加速度を検出することにより判断(=第2被測定体設置状態判断手段)する。そして、2つの判断が共に盗難の可能性ありと判断した場合のみ、盗難の可能性があると判断し、警告音を発生させる等の盗難警告手段を実行する。
このようにすると、実際には盗難がされていないにもかかわらず、誤作動によって警告手段が実行されるような状態をほぼ回避することができる。すなわち、前記した通り、加速度センサの誤作動となる原因は、設置品の位置の微調整等の盗難を原因としない振動によるものであるが、振動は磁気センサの検出値に全く影響を及ぼさない。また、磁気センサにおける誤作動の原因は、周囲に存在する磁石等による磁場環境の変化と考えられるが、磁場の影響は、加速度センサの検出値に全く影響を与えない。すなわち、磁気センサの誤作動の原因は、加速度センサの誤作動の原因とならず、加速度センサの誤作動の原因は、磁気センサの誤作動の原因にならないことから、両者が同時に誤作動を生じる可能性は極めて低い。ゆえに、磁気センサの検出結果を利用する第1被測定体設置状態判断手段と加速度センサの検出結果を利用する第2被測定体設置状態判断手段の2つの判断手段が共に盗難の可能性ありと判断した場合に限り、警告手段を実行するようにすることによって、誤作動を効果的に回避できる盗難防止装置を提供することができる。
実施例1における、盗難防止装置の概念図。 実施例1における、盗難防止装置のブロック図。 1軸方向の磁気センサの検出値の変化を説明する図。 実施例1における、盗難防止装置のフローチャート。 実施例2における、磁気ベクトルの測定値を方位円上に現した図。
次に、上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明の盗難防止装置では、上記磁気センサは、互いに直交する2軸又は3軸方向の地磁気を検出できるよう被測定体に固定されており、
上記第1被測定体設置状態判断手段においては、検出した地磁気ベクトルの終点位置の変化が所定の閾値以上であるかどうかにより判断するように構成してあることが好ましい(請求項2)。
地磁気を検出することにより、被測定体の方位を把握する製品である電子コンパスは、携帯電話等に多く用いられており、よく知られている。この電子コンパスの場合には、方位を正確に測定可能とすることが必要であることから、直交する2軸方向に磁気センサを設置して水平面上における地磁気ベクトルの方向を求めるか、直交する3軸方向に磁気センサを設置して、被測定体からみた3次元空間上における地磁気ベクトルの方向を求め、その方向から被測定体の向きを把握するようにしている。
ところが、本発明では、その目的が盗難防止であることから、設置品の向きに変化が生じたかどうかのみを把握できればよく、正確に方位を求めるところまでは要求されない。設置品の向きの変化のみ把握できればよいのであれば、任意の方向の1軸のみの磁気成分の変化のみ測定すればよく、本発明は任意の1軸方向のみ磁気センサを設置するだけの構成によっても盗難の可能性を確認することは可能である。
また、電子コンパスにおいては、通常オフセットと呼ばれる磁気センサ周辺にある磁化された部品等からの磁場の影響分を求め、それを測定した地磁気ベクトルの検出値から差し引いて、正確な地磁気ベクトルを求めるようにしている。このオフセットを求めるには、被測定体の向きが様々な方向に向いた状態で複数の磁気ベクトルを測定し求める必要があるが、そもそも本発明においては、磁気センサは常時同じ位置に固定されたテレビ等の設置品に固定されて用いられることが前提であることから、オフセットを求めることはできない。しかしながら、測定したオフセット分を含む地磁気ベクトルの終点位置の変化を求めることは可能である。
ここで、盗難の可能性を警告する際においては、設置品の向きの変化が、あらかじめ定めた閾値以上となった場合に警告を発するようにするのが最も単純ではあるが、良い方法である。例えば、この向きの変化の閾値を60度に設定すれば、前記した持ち主のわずかな設置位置の微調整程度ではこの値を超えることはなく、誤作動を効果的に防止することができる。しかしながら、1軸のみセンサを設置したのみでは、設置した方向の磁気成分の変化のみしか測定できず、正確な向きの角度変化までは求めることができない。これに対し、請求項2の発明では、互いに直交する2軸又は3軸方向に磁気センサを設置する。これにより2軸方向に設置すれば、測定することができる2軸の軸方向を含む平面(=方位円)上における地磁気ベクトルの終点位置の変化を正確に測定でき、3軸方向に磁気センサを設置すれば、3次元空間(=方位球)上における地磁気ベクトルの終点位置の変化を正確に把握することができるようになる。ここで、方位円の半径は、例えば2軸の磁気センサを水平面上の磁気成分を測定できるようにした場合には、地磁気の水平方向分力と等しくなることから、設置する場所の緯度等によって正確に把握することができる。また方位球の半径は地磁気ベクトルの大きさに等しく、これも本装置の設置予定位置から把握できるので、求めた地磁気ベクトルの終点位置の変化より、被測定体である設置品の向きの変化を正確に求めることができる。
従って、請求項2に記載のように互いに直交する2軸又は3軸方向の磁気成分を測定可能となるように磁気センサを配置することにより、設置品の向きの変化量を把握し、この変化量が所定の閾値以上となった場合に、警告を発するように構成することができる。
また、上記磁気センサは、その検出方向のうち、2軸が、水平面上の方向を測定可能となるように固定されていることが望ましい(請求項3)。
設置向きの変化を角度で把握するのに、水平面上での角度変化が人には最も理解しやすい。従って、請求項2において、特に3軸ではなく2軸方向のみ磁気センサを設置する場合には、この2軸の磁気センサを水平面上の磁気成分を測定できるような向きに固定することが望ましい。
これにより、水平面上での地磁気ベクトルの終点位置の変化を正確に求めることができる。水平面上の方位円の半径は測定する場所の緯度等からあらかじめ把握し、メモリ内に保存しておくこともでき、この値と地磁気ベクトルの終点位置の変化から、水平面上で設置品が何度向きを変えたかを算出することができる。なお、設置品の移動途中においては、設置品の傾きにより磁気センサの設置向きが水平面上からずれる可能性があるが、本発明では、設置品が盗難される作業開始時点での磁気センサの検出値の変化を把握し、盗難作業が開始されたことを検出したらすぐに警告音が発するようにすればよく、盗難開始後の移動途中に設置品が大きく傾けられた後までは磁気センサの値を検出する必要はないため、その点は考慮する必要がないと考えられる。この点は加速度センサの検出方向を2軸かつ水平面上とした場合についても同じことが言える。
また、上記加速度センサは、互いに直交する2軸又は3軸方向の加速度を検出できるよう被測定体に固定されていることが望ましい(請求項4)。
本発明は盗難の可能性のみ把握できればよいことから、加速度センサを1軸方向のみ測定できるようにし、その方向の加速度成分の変化から盗難の可能性を把握することも可能である。しかし、1軸方向のみの測定では他の方向の加速度の値を含めた加速度ベクトルの大きさの変化を正確には測定できないことから、互いに直交する3軸方向の加速度を求めた方が、より正確に加速度の変化を把握することができる。この変化量が所定の値を超えた場合に警告を発するようにすれば、盗難の可能性を精度良く把握できる盗難防止装置とすることができる。
また、設置品に対し外部から何らの力も負荷されていない状態においては、設置品にかかる加速度は重力加速度のみであり、水平面上の加速度は0に等しく、設置品の移動によって水平面上の方向への加速度が負荷される。従って、水平面上に互いに直交する方向に2軸の加速度センサを配置し、設置品の移動方向の加速度を測定することで、盗難の可能性を把握するようにすることもできる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる盗難防止装置につき、図1〜図4を用いて説明する。
本例の盗難防止装置1は、図示は省略するが、大型の液晶テレビ2の側面等の適当な位置に固定されている。
図1に本実施例である盗難防止装置1の概念図を示す。この図に示されているように、盗難防止装置1は、磁気センサ3と、加速度センサ4と、メモリ5と、第1被測定体設置状態判断手段6と、第2被測定体設置状態判断手段7と、盗難警告手段8とを備える。
磁気センサ3は、被測定体である液晶テレビ2に固定された盗難防止装置1内に配置されており、地磁気を検出する。なお本実施例では磁気センサ3は水平面上の1軸方向の地磁気が測定できるように設置されている。
加速度センサ4は、被測定体である液晶テレビ2に固定された盗難防止装置1内に配置されており、加速度を検出する。なお、本実施例では、加速度センサ4は水平面上の1軸方向の加速度が測定できるように設置されている。
メモリ5は、磁気センサ3によって時系列的に検出される1軸方向の磁気成分、及び加速度センサ4によって時系列的に検出される1軸方向の加速度成分の値を検出した瞬間の時刻情報とともに蓄積する。
第1被測定体設置状態判断手段6は、磁気センサ3によって得られた水平面上の1軸方向の磁気成分が、異なる2時点において所定の閾値以上変化していないかを判断し、その結果を出力する。
第2被測定体設置状態判断手段7は、加速度センサ4によって得られた水平面上の1軸方向の最新の加速度成分が、所定の閾値以上の値となっていないかを判断し、その結果を出力する。なお、本例では、最新の加速度成分値のみで判断するようにしているが、設置物が移動する際には、必ず加速度の値が変化することを考え、最新を含む2時点における加速度成分の変化分があらかじめ定めた閾値以上の場合に、盗難の可能性ありと判断するようにすることもできる。
盗難警告手段8は、第1被測定体設置状態判断手段6及び第2被測定設置状態判断手段7の出力結果が共に盗難の可能性ありとの判断であった場合に、スピーカーより警告音を発生させ、盗難実行中の者に盗難を断念するための警告を行うとともに、液晶テレビ2の持ち主に盗難される可能性のあることを伝える。
以下、詳説する。
盗難防止装置1は、図示はしないが、液晶テレビ2の側面等、テレビの視聴に影響が生じない位置に固定されている。そして、盗難防止装置1内には、図2に示すごとく、磁気センサ3、加速度センサ4、マイコン100が搭載されている。
図2に示すごとく、マイコン100は、CPU10と、ROM11と、RAM12(メモリ5)と、I/O14と、これらを繋ぐライン13とを備える。ROM11はプログラム11pを記憶している。CPU10がROM11のプログラム11pを読み出して実行することにより、本例の第1被測定体設置状態判断手段6、第2被測定体設置状態判断手段7が実現される。
また、マイコン100には磁気センサ3と加速度センサ4と盗難警告手段8であるスピーカが接続されている。磁気センサ3及び加速度センサ4は、適当な時間間隔、例えば1秒毎に1軸方向の磁気成分値と加速度成分値を検出し、その検出値をマイコン100に送信している。
なお、磁気センサ3は、図示はしないが、マグネト・インピーダンス・センサ素子によって構成してある。即ち、磁気センサ3は、水平面上の1軸方向の磁気成分が測定できるように1個のマグネト・インピーダンス・センサ素子を、配設してある。
一方、磁気センサ3は盗難防止装置1の内部の他の磁化された部品等の磁界の影響を受けるため、測定可能な磁場は、配設された磁気センサ3の測定可能な1軸方向の地磁気成分にこの1軸方向の前記した磁界の影響が加算された値となる。しかしながら、液晶テレビ2の向きが移動しようとしたことにより変化した場合には、当然の如く測定可能な軸方向の地磁気成分の大きさも変化するため、図3の矢印の長さで示すごとく、本来の設置状態で測定されていた磁気センサの測定値(図3(a))に対し、そのテレビの向きの変化の仕方によって測定される磁気センサの検出値が増加したり減少したりする(図3(b)、図3(c))。この変化分があらかじめ定めた閾値以上となった超えた場合に、第1被測定体設置状態判断手段6の判断結果として、盗難の可能性ありという判断をし、そうでない場合は、盗難の可能性なしという判断とする。
また、盗難防止装置1は、加速度センサ4を備える。加速度センサ4は、水平面上の1軸方向の加速度成分が測定可能となるように静電容量型の加速度センサが配設されている。液晶テレビ2が、本来の位置に移動することなく設置されている状態においては、液晶テレビ2に負荷される加速度は、重力加速度のみであり、その方向は地面に対し垂直な方向となる。従って、水平面上の加速度は測定誤差を考えなければ、ほぼ0となることから、加速度センサ4で測定される加速度は0となる。しかしながら、液晶テレビが持ち主の意思とは関係ない理由で移動されようとした場合には、移動方向に必ず加速度がかかる。その際に水平方向に配設した加速度センサが測定可能な軸方向成分を測定することができ、第2被測定体設置状態判断手段7の判断結果として、盗難の可能性を把握することができる。具体的には、本来の位置に移動することなく設置されている場合における測定誤差による検出値の変動を考慮し、その変動の上限値より若干大きい値を閾値として設定し、その設定値以上の加速度が検出された場合に、盗難の可能性ありと判断するようにすると良い。また、テレビのような設置物は、部屋の壁に近い位置に設置することが多いことから、移動方向は壁と反対方向となる確率が高いと考えられる。従って、加速度センサの測定可能な軸方向を壁面と垂直な方向等外に持ち出す際に最も移動させる可能性の高い方向に向くように設置すると、設置品の移動開始時においてより大きな加速度成分を検出しやすいと考えられるため、より好ましい。そこで、本実施例においても、加速度センサ4の測定可能な軸方向成分は、水平面上であって、壁面に対し、垂直な方向の成分となるように調整し、固定してある。
以上説明したように、磁気センサ3の検出値に基づく第1被測定体設置状況判断手段6の判断結果と加速度センサ4の検出値に基づく第2被測定体設置状況判断手段7の結果が得られたら、両者の判断結果を総合して盗難の可能性を判断する。具体的には、第1被測定体設置状況判断手段6と第2被測定体設置状況判断手段7の両方の判断結果が、盗難の可能性ありと判断された場合に限り、最終的な判断結果として盗難の可能性ありと判断し、盗難警告手段8であるスピーカから警告音を発生させる。
次に、図4のフローチャートを用いて、図2に記したプログラム11pの説明をする。本発明では、磁気センサ3による測定可能な軸方向の磁気の大きさと、加速度センサ4による測定可能な軸方向の加速度の大きさを一定時間毎に検出し、メモリ5に保存する(ステップS1)。大物設置品の盗難には、数分から十数分程度の時間がかかることを考慮すると、検出の時間間隔は、それほど短時間の間隔とする必要はない。盗難の作業開始から数秒以内に警告音が発せられるように時間を設定すれば十分と考えられる。具体的には、1〜数秒以下の時間間隔とすれば良い。次に、メモリ5に保存された磁気センサの検出データのうち、最新の2時点のデータを取り出し、両者の間の検出値の差を算出する。この差があらかじめ定めた閾値以上である場合に第1被測定体設置状態判断手段の結果として盗難の可能性ありという判断(ステップS3)をし、ステップS3に進む。また、あらかじめ定めた閾値未満の場合は、第2被測定体設置状態判断手段を実行するまでもなく、盗難の可能性なしと判断し、ステップS1に戻る。ステップS2で盗難の可能性ありとの判断がされた場合は、ステップS3でメモリ5に保存されている加速度センサ4の検出結果のうち、最新の検出値を取り出し、その値を、あらかじめ定めた閾値と比較する。そして、閾値以上の値である場合に第2被測定体設置状態判断手段の結果として盗難の可能性ありと判断するとともに、総合判断としても盗難の可能性ありと判断し、ステップS4に進む。加速度センサ4の検出値があらかじめ定めた閾値未満の場合は、盗難の可能性がないと判断し、ステップS1に戻る。
ステップS4では、盗難警告手段8であるスピーカから警告音を発生させ、一定時間継続して警告音を発生し続ける。警告音は、持ち主が留守の場合もあるので、持ち主の希望に合わせて発生継続時間を設定できるようにすることもできる。また、持ち主が警備会社等と契約している場合は、警告情報が自動的に警備会社に伝えられるようにすることもできる。
次に、本例の作用効果について説明する。本例では、水平面上の1軸方向の磁気成分が測定可能となるよう配設した磁気センサ3の最新2時点の検出結果を比較し、設置品の向きに変化が生じていないかを判断する(第1被測定体設置状況判断手段)。また、同時に水平面上であって壁面に垂直な方向の加速度が測定可能となるよう配設された加速度センサ4の最新の検出結果から設置品が移動されるとしたならば、移動開始時に可能性が最も高い方向の加速度が、所定の閾値以上の値となっていないかを判断する(第2被測定体設置状況判断手段)。そして、2つの異なった方法での判断結果が共に盗難の可能性ありと判断したときのみ、盗難警告手段8により警告音を発生させる。
このようにすると、磁気センサ3、加速度センサ4のいずれか一方のセンサに対し、仮に誤作動が起きる原因が生じている場合でも、誤作動が起きていない残りの1つのセンサにより正確な判断結果を得ることができるため、盗難に関係のない原因で警告音が発せられるのを効果的に防止することができる。すなわち、外部環境に磁石等の地磁気に関係のない磁場発生源が存在する場合には、磁気センサ3の正確な判断を得られなくなるが、磁場は加速度センサ4の結果に影響を与えないため、加速度センサ4からは正確な判断結果を得ることができる。また、盗難に関係のない原因で振動等の加速度が生じている場合には、加速度センサ4から正確な判断結果を得られなくなるが、振動は磁気センサ3の結果に影響を与えないため、磁気センサ3からは正確な判断結果を得ることができる。両方のセンサについて、同時に誤作動が起きる状態となることは稀と考えられることから、誤作動をほぼ回避できる盗難防止装置を容易に得ることができる。
(実施例2)
実施例1では、磁気センサ3と加速度センサ4を1軸方向のみを測定可能となるように構成することにより、より簡単な構成の盗難防止装置について説明したが、本例では、磁気センサ3、加速度センサ4がともに直交する3軸方向を測定可能とし、かつ磁気センサ3の3軸のうち2軸が水平面上となるような向きに配置した例について説明する。
なお、磁気センサ3は、3個のマグネト・インピーダンス・センサ素子を、それぞれの感磁方向が互いに直交する3軸方向となるように配設することにより、形成してある。また、加速度センサ4は、静電容量型の加速度センサを3軸方向に組み合わせて配設することにより、直交する3軸方向の加速度を測定可能としている。
以上説明した通り、本実施例では、磁気センサ3、加速度センサ4が共に直交する3軸方向について測定可能なように配設されており、それぞれのセンサから互いに直交する3軸方向のデータを検出することができる。以下、それぞれのセンサから得られるデータの処理方法について説明する。
まず、磁気センサ3から得られる検出値の処理方法について説明する。本実施例では、3軸方向に配設された磁気センサ3のうち、2軸は水平面上の磁気成分を検出可能なように配設されており、この2軸方向の磁気成分から設置品である液晶テレビの設置向きの変化量を把握することが可能となる、説明を簡単にするため、水平面に直交する方向の磁気成分のデータを用いず、この2軸からから得られる検出値より得られる磁気データから設置状況の変化を把握する方法について説明する。
前記した通り、本発明は、基本的に設置位置が固定されているテレビ等の大型設置品が対象で、持ち歩いて使用する携帯機器等とは異なり様々な方向に向けた状態で磁気ベクトルを検出することはできないことから、オフセットを求めることは困難となる。従って、磁気センサ3から得られる水平面上の2軸から得られる検出値は、地磁気にオフセット分が加算された値となり、図5に示すようにオフセット分であるOO’が加算された値となる。従って、図5に示すように測定された2軸方向の磁気成分から得られる値は、中心が原点からオフセット分離れたO’を中心とする方位円上の点となる。ここで方位円の半径(=O’X’=O’Y’)は、地磁気の水平方向分力となる。この水平方向分力は、設置位置がわかれば容易に推定できるので、例えば所定の位置に設置されていた状態において測定された磁気ベクトルのデータが図5の測定点X’であり、その後設置品の向きの変化によって検出される磁気ベクトルの向きが変化し、最新の測定点がY’になったとすると、設置品の水平面上での角度変化量θは、三角形O’X’ Y’の三辺のうち、二辺の長さが水平分力の大きさとなり、一辺が測定点X’とY’の間の距離となることから、余弦定理より容易に求めることができる。ここで、方位を正確に算出することが目的の電子コンパスであれば、オフセットを求めることが必須となるが、本発明は盗難の可能性のみ検出できればよいので、設置品の角度変化量のみ求められれば目的を達成することができる。具体的には、求めたθがあらかじめ設定した閾値以上かどうかを判定し、閾値以上であれば、盗難の可能性ありと判断する。なお、図5中のX、Yは、オフセット補正を行ったと仮定した場合のX’、Y’の位置を示している。また、この例では、説明を簡単にするために、3軸の磁気センサのうち水平面上の方向の磁気ベクトルが測定できる2軸のみの検出値を用いたと説明したが、2軸方向のデータしか用いないのであれば、磁気センサを3軸方向ではなく、水平面上の2軸方向のみに配設すればよいことは勿論である。なお、設置品を移動しようとすると、2軸のセンサの向きが水平面上からずれる可能性がある点については前記した通りである。即ち、本発明は、盗難の可能性を把握した直後に警告音を発するようにし、その後は警告音の発生を継続させ、磁気センサの検出不要となるため、上記問題は生じない。
以上、3軸の磁気センサ3のうち、水平面上の磁気成分である2軸のみの検出値を用いた場合の盗難の可能性の判断方法について説明したが、3軸全てのセンサの検出値を用いて盗難の可能性を判断することも勿論同様に行うことができる。すなわち磁気センサから得られる3軸の磁気成分から定まる方位球上の測定点は、半径が地磁気の大きさからなる方位球上に存在すると考えればよく、前記した2軸の場合と同様に設置品の向きが移動されつつある途中における2つの測定点を求め、2つの測定点の間の距離がわかれば、余弦定理により3次元空間上における設置品の向きの変化量を計算することができる。この値があらかじめ定めておいた閾値と比較することにより、盗難の可能性を判断することができる。なお、判断を簡単にするために余弦定理を用いずに2つの測定点の距離の値のみで判断することも、勿論可能である。
次に加速度センサ4から得られる検出値の処理方法について説明する。本実施例では、加速度センサを直交する3軸方向の加速度成分が測定可能となるように配設しているので、互いに直交する3軸方向の加速度検出値(Ax、Ay、Az)から加速度ベクトルの大きさA(=(Ax2+Ay2+Az2)0.5)を求めることができる。加速度センサ4にて検出される加速度は、重力加速度に、設置品が移動されようとすることによって負荷される加速度を合算した値となる。即ち、設置品が盗難等で移動されようとする際には、必ず加速度ベクトルの大きさが変化するため、最新の2時点における加速度ベクトルの大きさの変化が一定の閾値以上となった場合に、盗難の可能性ありと判断することができる。また、重力加速度の大きさは、設置位置が決まればほぼ一定と考えられることから、あらかじめ重力加速度の基準値を求め、この値と検出した最新の加速度ベクトルの大きさとを比較し、盗難の可能性を判断することもできる。
その他、データの検出とメモリの保存から盗難警告手段による警告音発生までのステップについては、実施例1と同様である。
次に本実施例の作用効果について説明する。本実施例においては、水平面上の2軸又はそれに水平面に直交する軸方向を加えた3軸方向の磁気ベクトルの検出値から方位円又は方位球上の磁気ベクトルの測定点(=磁気ベクトルの終点位置)の変化を求めることにより、1軸方向のみの磁気成分の測定では求められなかった設置品の向きの変化量を具体的数値で求めることができる。また、3軸方向の加速度成分を求めるようにしていることから、1軸方向の加速度成分の測定では求められなかった設置品の加速度ベクトルの大きさの変化を具体的数値として求めることができる。従って、盗難の可能性の判断をより正確に行うことができる。
1 盗難防止装置
3 磁気センサ
4 加速度センサ
5 メモリ
6 第1被測定体設置状況判断手段
7 第2被測定体設置状況判断手段
8 盗難警告手段
O 直交座標系の原点
O’方位円の中心点(オフセット含む)

Claims (4)

  1. あらかじめ決められた位置に設置される所定位置設置品に固定され、盗難を防止する所定位置設置品の盗難防止装置であって、
    所定位置設置品である被測定体に固定された少なくとも1軸方向の地磁気を検出する磁気センサ及び少なくとも1軸方向の加速度を検出する加速度センサと、
    上記磁気センサ及び加速度センサによって、時系列的に検出される上記地磁気のデータ及び加速度のデータを蓄積するメモリと、
    該メモリに蓄積された異なる2時点以上の上記地磁気のデータを基に、被測定体の向きに所定の閾値以上の変化があったかどうかを判断する第1被測定体設置状態判断手段と、 該メモリに蓄積された最新の加速度データ又は最新のデータを含む異なる2時点以上の加速度のデータを基に、被測定体に所定の閾値以上の加速度が負荷されたかどうかを判断する第2被測定体設置状態判断手段と、
    上記1被測定体設置状態判断手段及び上記第2被測定体設置状態判断手段の両方の判断結果が設置状態に変化があったと判断した場合のみ、所定位置設置品に盗難の可能性があることを警告する盗難警告手段とからなることを特徴とする所定位置設置品の盗難防止装置。
  2. 上記磁気センサは、互いに直交する2軸又は3軸方向の地磁気を検出できるよう被測定体に固定されており、
    上記第1被測定体設置状態判断手段においては、検出した地磁気ベクトルの終点位置の変化が所定の閾値以上であるかどうかにより判断することを特徴とする請求項1に記載の所定位置設置品の盗難防止装置。
  3. 上記磁気センサは、その検出方向のうち2軸が、水平面上の方向を測定可能となるように固定されていることを特徴とする請求項2記載の所定位置設置品の盗難防止装置。
  4. また、上記加速度センサは、互いに直交する2軸又は3軸方向の加速度を検出できるように被測定体に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の所定位置設置品の盗難防止装置。
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