JP5924670B2 - シート状のファイバー正極を有する電池及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状のファイバー電極を複数積層した正極と、板状又はシート状の負極と、セパレータとを有し、正極と負極とセパレータとが積層されているファイバー電池に関する。
各種携帯用電源、緊急発電のための据置き用電源、又は移動用電源として二次電池が汎用されている。代表的な二次電池の具体例は、鉛蓄電池、ニッケル-カドミウム電池、ニッケル-水素電池又はリチウムイオン電池である。
汎用の二次電池に使用されている電極は、活物質保持体である集電体として、主として格子構造、箔又はパンチングメタルのような二次元構造の多孔体、又は発泡状メタルのような三次元構造の多孔体のいずれかである。そして、代表的な二次電池は、板状の正極、セパレータ、及び板状の負極から構成され、電解液としては、鉛蓄電池では希硫酸、アルカリ二次電池では水酸化リチウムを含む水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムのようなアルカリ水溶液、リチウムイオン電池では有機溶媒にリチウム塩を溶解した非水系電解質がそれぞれ用いられている。
例えば、ニッケル−水素電池用電極としては、高容量用としては、比較的厚い600〜800μm程度の電極が用いられ、高出力用としては、それ以下の厚さの300〜550μm程度の電極が正極として用いられる。一方、非水系電解液系のリチウムイオン電池では、アルミニウム箔が正極の集電体、銅箔が負極の集電体として一般的に用いられるが、水系電解液の電極よりもはるかに薄い200μm以下の厚みが採用される。
さらに、高出力、急速充放電、及び長寿命を目的として、電子電導性を持つ繊維、特にカーボンファイバー(炭素繊維)を集電体として用いる電極(ファイバー電極)を有する電池、すなわちファイバー電池も提案されている。ファイバー電極は、各ファイバー状集電体に活物質を被覆した状態で形成されているため、活物質層が集電体と非常に近い状態で存在している。このため、ファイバー電極は、活物質の利用率が高く、ファイバー電極を有するファイバー電池は、急速充放電が可能で、かつ、長寿命である。
特許文献1は、充電速度及び放電速度を飛躍的に向上させることを目的とし、電子伝導性のある繊維状物質に電池活物質を接触させて固定し、それら活物質付き繊維を束ねることにより、高出力が可能な電池を開示している。
特許文献2は、耐アルカリ性繊維にニッケルめっきを施し、次いで硝酸ニッケル浴中で陰分極し、次いで苛性アルカリ水溶液中に浸漬して得られるファイバー状電池用ニッケル正極を開示している。
特許文献3は、空隙を有する炭素材料薄膜の表面が電解質によって被覆され、その空隙内に正極活物質が充填された電極セルを開示している。
特許文献1〜3は、本発明と異なり、シート状のファイバー正極を複数積層することは開示していない。
特開2003−317794号公報 特開2010−225354号公報 特開2010−244911号公報
ファイバー電極は、細い導電性ファイバー(繊維状物質)の周囲に、薄く均一な活物質層をコーティングすることによって形成される。一本のファイバー電極の直径は、大きくても100μm程度であり、従来の板状電極と比べてかなり薄い電極を形成できるため、電池の充電及び放電速度を飛躍的に向上させることが可能である。直径数μm程度のファイバー電極を、軸方向を揃えて敷き詰めてシート状の電極を構成する場合には、箔又は発泡基材上に活物質を形成するよりも高密度化できるため、電池体積当りの容量を増大することが可能である。
ファイバー電極の作製方法として、個々の導電性ファイバー表面に活物質層を形成させた後に電極の形状とする方法と、導電性ファイバーを織物状又は不織布状に形成した後に、活物質層を導電性ファイバー表面に形成させる方法が提案されている。ファイバー電極の特長である、活物質と集電体の距離を従来の電極よりも近い構造にできるのは、前者の方法である。なぜなら、後者の方法では、電極構造が従来の電極構造に近く、織物状、不織布の厚さを大きくするほど、活物質と集電体との距離は遠くなることになるからである。
前者の方法で得られる電極(ファイバー電極)の構造は、活物質と集電体の距離に関しては優れているが、その一方、活物質層を形成させたファイバーを織物又は不織布に形成する際に、機械的な衝撃により活物質層が剥離するおそれがあるため、前者のファイバー電極作製方法は、工業的には採用しにくい。また、活物質を集電体上に形成させた後、加圧することにより、活物質間及び活物質と集電体との接触性を向上させる手段が一般的に採用されているが、ファイバーに活物質層を形成した後、加圧してから織物又は不織布に形成すると、やはりこの形成工程で活物質の脱落を生じる問題がある。
ファイバー電極を用いて高出力の電池を組み立てるためには、ファイバー電極同士を、セパレータを介して対極に配置し、電極間の距離をなるべく短く保持する必要がある。
ファイバー電極(ファイバー正極又はファイバー負極)を備えるファイバー電池としては、特許文献1(特に図面)に示されているように、ファイバー正極、セパレータ、及びファイバー負極を積層し、密閉容器(電槽)に電解液と共に封入した後、集電性を確保するために、ファイバー電極を集電体に押しつけて加圧する。この場合、圧力が高いほど、ファイバー電極と集電体とが接触した状態を保持し易く、できるだけ高い圧力をかけることが好ましいと考えられていた。
ところが、本発明者等が特許文献1に開示されているような構造のファイバー電池を作製し、充放電を行い、電池性能を確認したところ、容量が大きく低下する場合があることがあった。容量が低下したファイバー電池を分解したところ、ファイバー正極又はファイバー負極から活物質が剥離することが原因であると判明した。
ファイバー電極は、従来の板状電極と比べて軟らかく、容易に湾曲させ得るという特徴を有する。このため、湾曲した形状への加工が容易な反面、軸方向へ強い力を受けた場合に挫屈しやすい。例えば、特許文献1の電池構造では、セパレータを介してファイバー正極とファイバー負極を交互に積層するため、両電極とセパレータの積層方向に面圧がかかる。一方、端子との集電をとるため、ファイバーの軸に沿った方向(軸方向)に端子を押しつけている。
このとき、軸方向に押しつける力が積層方向の面圧よりも相対的に強いと、セパレータごとファイバー正極及びファイバー負極が挫屈し、ファイバー正極及びファイバー負極が折れて切断されたり、挫屈箇所の近傍に隙間が生じて、ファイバー正極及びファイバー負極から活物質が剥離しやすくなったりするために、電池容量の低下及びファイバー正極及びファイバー負極間の短絡が引き起こされやすい。このため、ファイバー電極を用いて電池を構成する場合には、強い面圧をかける必要がある。
本発明は、長期間使用しても、ファイバー正極から正極活物質が剥離しにくく、高出力であり、かつ、長寿命のファイバー電池の提供を目的とする。
本発明者等は、正極としてファイバー正極を有するファイバー電池において、どのようにすればファイバー正極における活物質と集電体との密着性を高め、かつ、セパレータの屈曲によるファイバー集電体からの正極活物質の剥離を防止し得るかについて鋭意検討した。その結果、本発明者等は、複数本の導電性ファイバーから構成されるシート状ファイバー電極を複数積層してファイバー正極とし、板状又はシート状の負極、及びセパレータと共に積層し、厚み方向に加圧することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
具体的に、本発明は、導電性ファイバーの表面に正極活物質を形成させた複数本の単一ファイバー電極から構成され、単一ファイバー電極の軸方向を揃えてシート状に形成されたシート状電極を、単一ファイバー電極の軸方向を揃えて複数積層した正極と、シート状の負極と、シート状のセパレータとを有し、前記正極と前記負極とが前記セパレータを介して渦巻状に捲回されている捲回型電池であるファイバー電池に関する。
導電性ファイバーの表面に正極活物質を形成させた複数本のファイバー電極を織物又は不織布とせずに、ファイバー電極同士を広げられた状態のままでシート状電極を構成することにより、導電性ファイバー表面からの正極活物質層の剥離を防止し得る。そして、このようなシート状電極を複数枚積層し、厚み方向に加圧することにより、電極の均一化を図りつつ、電極(正極)の厚みを任意に調整することが可能となる。また、ファイバー正極を厚み方向に加圧することにより、ファイバー正極とセパレータと負極との接触を維持しつつ、ファイバー正極においては、それぞれの単一ファイバー電極同士間の隙間が小さくなり、体積当たりの容量を高めることも可能となる。
直径数μm程度の単一ファイバー電極3(導電性ファイバー1と、その外周を覆う活物質層2とを備えている)を、軸方向を揃えて敷きつめて、シート状の電極を構成し、これら複数のシート状電極を積層した場合、図1に示されるように、単一ファイバー電極3の間には空隙4がある。
次に、複数のシート状の電極を積層して圧縮した場合、一枚のシート状電極よりも高密度化できる。図2は、シート状電極の高密度化を説明する図を示す。空隙の減少によって電極を高密度化することができ、電池体積当たりの容量を増大することが可能である。また、積み重ねて厚みが増大しても、それに呼応してファイバー状集電体が分散して存在する構造になるので、活物質と集電体の距離が遠くなることはない。
図3は、図2の高密度化されたシート状電極を簡略化した模式図を示す。活物質中に集電体となるファイバーが緊密に分散しており、いずれの活物質とも反応しやすくなり、従来の電極よりも出力特性が向上する。
本発明において、正極と負極とセパレータとは、積層された状態で厚み方向(積層方向)に加圧される必要があるが、正極とセパレータと負極の積層状態を維持するために、密封容器に封入し、厚み方向に直交する方向から内側に向けて加圧されていてもよい。
捲回型電池である本発明のファイバー電池は、例えば、正極→セパレータ→負極→セパレータという順序で積層され、正極と負極とがセパレータを介して渦巻状に捲回される。
前記シート状電極は、1000本以上20000本以下の単一ファイバー電極から構成されることが好ましい。1000本未満の場合、単一ファイバー電極間の溶液の拡散が早すぎて、電解析出効率が低下するおそれがある。一方、20000本を超えると、導電性ファイバー束内側でメッキ液の拡散が著しく妨げられるため、導電性ファイバーをメッキする場合に、電解析出物の厚さが不均一になる傾向がある。
導電性ファイバーをファイバー電極に加工する際、導電性ファイバー束をシート状に広げた状態における厚みを0.1mm程度にしなければ、電解析出法によって活物質被膜が導電性ファイバー上に均一に形成されず、電極の品質が安定しない。また、シート状電極を構成する単一ファイバー電極の本数が少ないと製造効率が低下し、工業的に利用する際に製造コストが悪化するため問題となる。
導電性ファイバー束を開繊する(広げる)場合、開繊しない場合と比べて、導電性ファイバー束の幅は、2〜10倍程度に広がる。従って、導電性ファイバー束の厚みによる本数の制限の範囲が増大する。例えば、開繊しない状態では、3000本の束に電解析出することによって、高出力で長寿命なファイバー正極が作製されていたが、開繊を取り入れてファイバー正極の幅を4倍にすることによって、12000本の導電性ファイバー束を用いた場合でも、開繊しない3000本の導電性ファイバー束を用いた場合と同程度の、良好な電池特性を保持したファイバー正極を得ることができる。
同様に、200000本の導電性ファイバー束を10倍の幅に開繊すれば、開繊しない20000本の導電性ファイバー束を用いた場合と同様の電極性能を得ることができる。例えば、12000本の導電性ファイバー束を開繊して5cm幅のファイバー電極を作製可能な場合、そのスケールアップによって、200000本の導電性ファイバー束を開繊して約80cmの幅のファイバー電極を作製可能である。
本発明のファイバー電池は、前記正極が、結着剤を介して2枚以上6枚以下の前記シート状電極を積層し、加圧成型されたシート状電極であることが好ましい。
結着剤を塗布して2枚以上6枚以下のシート状電極を積層し、加圧成型することにより、シート状電極同士を固定して、ズレを防止することが可能となる。
前記結着剤は、イオン透過性の結着剤が好ましい。
充放電の際には、電極と電解液の間でイオンの授受がある。電極に結着剤が含まれる場合、電解液に直接接触する活物質の表面積が減少する。このため、結着剤にイオン透過性が無い場合には内部抵抗が増大する。結着剤にイオン透過性がある場合、結着剤に覆われた活物質表面においてもイオンの授受が行われるため、内部抵抗の増大を防止し得る。
シート状電極(正極)には単一ファイバー同士の間に隙間が存在する。このため、シート状ファイバー電極同士を2枚以上積層することによって、単一ファイバー同士間の隙間に、隣接して積層された別のシート状ファイバー電極を構成する単一ファイバーが入り込みやすい。このとき、シート状ファイバー電極を2〜6枚を重ねても、1枚の厚さ×積層枚数よりも薄い電極(正極)ができる。その結果、複数枚のシート状ファイバー電極が積層された正極全体としての高エネルギー密度化を図ることが可能である。
積層する枚数が7枚以上となると正極のファイバー同士の間にある空隙が減少して電解液が浸み込みにくくなる。また、7枚以上ではシート電極の厚みが増し、電極の内側へのプロトン拡散が遅くなるため、急速充放電特性が低下する。さらに、シート電極の厚みが増すことによって、捲回された際に電極が捲回軸に垂直な方向へ折れやすく、単繊維の一部がよじれて切断され、これがセパレータを突き破って短絡する可能性がある。
イオン透過性の結着剤を塗布して2枚以上6枚以下のシート状電極を積層し、加圧成型することによって正極とする場合、前記正極は、枠状集電体に前記シート状電極を複数横並びに取り付けた正極であることが好ましい。
片端のみに集電体を取り付ける場合に比べて、複数枚横並びにしたシート状電極の両端を枠状集電体で挟む取り付け方が、集電体とファイバー電極との間の電気的接触が保たれやすく品質が安定するためである。
本発明のファイバー電池は、厚み方向に加圧され、厚み方向にかかる圧力が0.1MPa以上100MPa以下であることが好ましい。
強く巻きつけることによって、セパレータの空隙がつぶれるため、面圧が低い場合と比べて、面圧が高い場合には電解液の保持性が良くない。極端に言えば、電解液がなければ正負極間をイオンが伝導できなくなり、充放電に支障をきたす。実際には、面圧上昇と共にセパレータに保持された電解液が少なくなり、ハイレート特性が低下する。このことから、厚み方向にかかる圧力の上限は、100MPa程度と考えられる。一方、0.1MPa未満では、ファイバー正極からの正極活物質が剥離することを防止する効果が得られない。
厚み方向にかかる圧力は、セパレータに適度な量の電解液を保持しつつ、電極の活物質保持力を強めることができる範囲として、10MPa以上50MPa以下であることがより好ましい。10MPaを下回っても活物質の脱落を防止する効果はあるが、ファイバーの密度を高めることができず、電池としての性能が高まらない場合がある。10MPa以上50MPa以下であれば電解液の保持性とファイバーの密度を双方満足することができる。
前記正極を構成する前記導電性ファイバーは、カーボンファイバーであることが好ましい。
カーボンファイバーは、従来のパンチングメタル又は発泡状ニッケル基材と比べて軽量であるため、電極重量当りの容量(mAh/g)をこれらよりも増大させることが可能である。その結果、電池重量当りの容量及びエネルギー密度の増大も可能と考えられる。このため、自動車及び鉄道車両のような移動体の重量低減にも貢献し得ると考えられる。
前記シート状電極を構成する前記導電性ファイバーの直径は、1μm以上100μm以下であることが好ましい。
正極活物質は水酸化ニッケルであり、負極活物質は水素吸蔵合金であることが好ましい。これらの組合せとすることによって、両方の電極をファイバー化したニッケル水素電池を構成できる。このニッケル水素電池は、正極及び負極共に出力が高いため、大電流による急速充放電が可能である。
捲回型ファイバー電池である本発明のファイバー電池においては、前記導電性ファイバーの軸方向は、捲回軸の軸方向と揃っていることが好ましい。
導電性ファイバーの軸方向と捲回軸の軸方向とを揃えることにより、捲回によって導電性ファイバーに曲げがかからず、導電性ファイバーと正極活物質の接触が安定する。また、捲回による圧力がファイバーの中心方向となり、正極活物質をファイバーに押し付ける方向に作用するため、正極活物質の剥離が起こりにくくなる。
前記シート状電極は、正極活物質層が複数本のファイバー電極の一端には形成されておらず、該一端が正極端子と接続されていることが好ましい。
ファイバー電極からの端子取り出し方法の一つとしては、電気伝導性の低い正極活物質層に直接端子を形成するのではなく、正極活物質層が被覆されていない部分を予め設けておき、その部分へニッケルタブのような端子を取り付ける方法がある。このようにすれば、正極活物質層の内側から電子伝導経路が確保されるため、正極活物質と基材である導電性ファイバーとの間の電子授受に支障をきたさないと考えられる。逆に、正極活物質層に直接端子を形成すると、端子と接触していない部分には電気が流れにくいため、急速充放電性能が低下する。端子と導電性ファイバーとの電気的接続は、例えば、両者を圧着するか、セパレータの捲き付け面圧を利用して押しつけるか、又は溶接することによって確保することが可能である。
前記正極端子と前記シート状電極は、セパレータによって挟持されていることが好ましい。
正極端子がセパレータ内部によって挟持されず、捲回ブロックからはみ出した状態となると、正極と正極端子との接触力が弱くなり、集電性が低下して電池性能の低下が引き起こされるおそれがある。また、端子の重みでファイバーが切れてしまい、電池性能低下を引きおこすおそれがある。正極端子がセパレータの高さよりも少し高い程度にセパレータから突き出しており、残りの部分がセパレータによって挟持されるように捲回されることにより、正極端子と導電性ファイバーとの電気的接続を、セパレータの捲き付け面圧を利用して確保することが可能となる。
負極端子については、ファイバー負極を用いる場合には、ファイバー正極と同様の方法を適用できる。また、板状の負極を用いる場合には、従来の円筒型電池に適用した方法が使用可能である。すなわち、スラリーをパンチングメタルのような基材に塗布する際に、マスキング処理のような方法によってスラリーが塗布されない領域を設けておき、ここを端子として利用する。塗布済みの電極の一端からスラリーを剥ぎ取り、これを端子として利用する方法もある。
本発明はまた、導電性ファイバーの表面に正極活物質を形成させた複数本の単一ファイバー電極から構成されるシート状電極であって、当該単一ファイバー電極の軸方向を揃えてシート状に形成されたシート状電極を、単一ファイバー電極の軸方向を揃えて複数積層し、導電性ファイバーに端子を取り付けた正極と、端子を形成させた板状又はシート状の負極とを、厚み方向にかかる圧力が0.1MPa以上100MPa以下となるようにセパレータを介して積層し、積層ブロックを製造する工程と、前記積層ブロックを電槽に収納し、電槽の底面及び蓋に積層ブロックの正極集電体及び負極集電体をそれぞれ接続した後、電解液を注入して電槽を密閉する工程と、を有するファイバー電池の製造方法に関する。
導電性ファイバーの表面に正極活物質を形成させた複数本の単一ファイバー電極から構成されるシート状電極であって、当該単一ファイバー電極の軸方向を揃えてシート状に形成されたシート状電極を、単一ファイバー電極の軸方向を揃えて複数積層し、導電性ファイバーに端子を取り付けた正極と、端子を形成させたシート状の負極とを、厚み方向にかかる圧力が0.1MPa以上100MPa以下となるようにシート状のセパレータを介して渦巻状に捲回し、捲回ブロックを製造する工程と、前記捲回ブロックを電槽に収納し、電槽の底面及び蓋に捲回ブロックの正極集電体及び負極集電体をそれぞれ接続した後、電解液を注入して電槽を密閉する工程と、を有する捲回型ファイバー電池の製造方法に関する。
本発明のファイバー電池は、ファイバー正極のファイバー密度が高く、かつ、ファイバー集電体からの正極活物質の剥離が起こりにくく、集電性も良いため、出力特性に優れ、寿命も長い。
図1は、単一の導電性ファイバーの表面に活物質層を形成した単一のファイバー電極の複数本から構成されるシート状のファイバー電極を示す。 図2は、シート状電極の高密度化を説明する図を示す。 図3は、図2の高密度化されたシート状電極を簡略化した模式図を示す。 図4は、シート状ファイバー電極を複数枚積層し、ファイバー正極を作製する方法の概念図を示す。 図5は、電池のハイレート充電後の放電量と充電レートとの関係を示す。 図6は、電池のハイレート放電時の内部抵抗特性を示す。 図7は、捲回型ファイバー電池の作製例で使用した正極の構造を示す。 図8は、捲回型ファイバー電池の構造図を示す。 図9は、捲回型ファイバー電池及び折込型ファイバー電池の活性化後における1C充放電挙動を示す。 図10は、捲回型ファイバー電池のサイクル特性を示す。 図11は、折込型ファイバー電池のサイクル特性を示す。 図12は、実施例の捲回型ファイバー電池に使用するファイバー正極の作製方法を示す。 図13は、実施例の捲回型ファイバー電池の高率放電特性を示す。
本発明の実施の形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の記載に限定されない。
<導電性ファイバー>
導電性ファイバーとしては、カーボンファイバー、ニッケル線、鋼線、金属被覆したポリオレフィンの他、木綿糸、絹糸又はポリエステル樹脂製糸のような耐酸化性又は耐アルカリ性が良好でない繊維状材料を、耐電解液性及び耐酸化性に優れたポリオレフィン系樹脂を被覆し、さらに金属被覆した材料も使用可能である。金属被覆した繊維を電解法又は加熱処理により酸化することで、内側の炭素又はポリオレフィンが酸化して分解されるため、細い中空糸状で多孔質の金属繊維を得ることができるが、そのような材料も使用可能である。導電性ファイバーとしては、導電性が高く、安価である観点から、カーボンファイバーが最も好ましい。
導電性ファイバーとしては、金属線も使用可能である。ニッケル‐鉄電池、ニッケル‐カドミウム電池又はニッケル‐亜鉛電池のように苛性アルカリ水溶液を電解液に用いる電池の場合、ニッケル線、鋼線又はニッケルメッキされた鋼線を使用し得る。
リチウムイオン電池の場合には、正極の導電性ファイバーにアルミニウム線を使用し得る。負極もファイバー電極とする場合には、負極の導電性ファイバーに銅線又はニッケル線を使用し得る。
本発明に用いる導電性ファイバーの直径は、特に限定されないが、集電体として用いる際に、汎用のニッケル正極集電体の厚さが基準となる。具体的には、焼結式又は発泡状ニッケル正極は厚さ300μm以上であり、本発明ではそれよりも厚さが相当薄いことが好ましい。このような観点から、導電性ファイバーの直径は、1μm以上100μmが好ましく、2μm以上50μm以下がより好ましい。
導電性ファイバーの直径が1μm未満である場合には、導電性ファイバーの機械的強度が不十分であり、圧着端子及び金属片による挟み込みによって束ねる際の締め付け、又は析出した活物質の重量のために、導電性ファイバーが切断されてしまうおそれがある。少なくとも直径が1μm以上であれば十分な強度を有していると考えられるが、2μm以上とすることがより好ましい。また、導電性ファイバーの直径が1μm未満である場合には、電気伝導性が低下し、均一に活物質を析出させることが困難になるおそれもある。
一方、導電性ファイバーの直径が100μmを超える場合、正極活物質が剥離及び脱落しやすくなり、充放電のサイクル寿命も低下するおそれがある。この理由として、カーボンファイバーのような導電性ファイバー側面の曲率が関係している。元々、水酸化ニッケルは、球状に結晶成長しやすい性質を有している。導電性ファイバー上では、複数の球状の水酸化ニッケル結晶核が電解析出して、それら結晶核が互いに繋がって円筒状に成長すると考えられる。曲率の大きい(半径の小さい)導電性ファイバー上では、円周方向では水酸化ニッケル結晶の曲率も大きくなり、歪みが生じにくいと考えられる。一方、曲率が小さく(半径は大きく)なるにしたがって、導電性ファイバーの円周方向は、局所的には平板に近づくため、その部分に析出する水酸化ニッケル結晶の形状も平板型に近づき、歪みが生じやすくなる。その結果、水酸化ニッケル結晶が剥離及び脱落しやすくなり、充放電のサイクル寿命も低下するおそれがある。
実際、本発明者等が数多く実験したところでは、平滑な平板上に電解析出した水酸化ニッケル結晶は、充放電はおろか苛性アルカリ浸漬処理の際に生じる体積変化によって、ほぼ完全に脱落してしまうことが確認された。導電性ファイバーの直径が20μm以下であれば、正極活物質である水酸化ニッケルの剥離及び脱落がさらに起きにくいため、より好ましい。
<正極活物質>
正極活物質としては、導電性ファイバーを被覆するように正極活物質層を形成し得る正極活物質であれば、その種類は特に限定されない。正極活物質の具体例は、遷移金属の酸化物又は水酸化物である。
導電性ファイバーへの活物質の析出量は、電解析出法により形成される活物質被膜の厚さが、0.5μm以上30μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。高出力化に重点を置く場合には、活物質被膜を5μm以下に薄く形成するのが好ましく、高容量化に重点を置く場合には、さらに厚くてもよい。活物質被膜の厚さが0.5μmを下回ると、単位体積当たりの電池容量が小さくなり過ぎるため、容量を確保するために電池容器のサイズを大きくする必要を生じ、好ましくない。
逆に、活物質被膜の厚さが30μmを超えると、活物質被膜が隣接する導電性ファイバーの活物質被膜と癒着して、不均一に厚く堆積する結果、集電性が十分でない活物質被膜の塊を生じてしまう。活物質被膜が酸化物であり電気伝導性がそれほど高くない場合には、活物質の利用率の低下が引き起こされるという問題が生じる。
<負極>
本発明のファイバー電池においては、負極はファイバー負極に限定されないが、負極としてシート状のファイバー負極を用いる場合、導電性ファイバーには、正極と同様の導電性ファイバーを使用し得る。負極活物質としては、導電性ファイバーを被覆するように負極活物質層を形成し得る負極活物質であれば、その種類は特に限定されない。
<セパレータ>
セパレータの例は、フィルム、織布、不織布、多孔膜又は半透過膜であるが、保液性、絶縁性、耐アルカリ性及び耐酸化性を有していれば、その種類は特に限定されない。ポリマーの具体例は、ポリビニルアルコール、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、エチレンビニルアセテート、エチレンビニルアルコール、ポリプロピレン又はポリエチレンである。硫酸で処理したポリプロピレン不織布、架橋されたポリビニルアルコールのフィルム又はスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体の多孔膜も使用可能である。
親水性に乏しい素材をセパレータに用いる場合、親水性を示す酸化ジルコニウムのような絶縁性酸化物を素材に添加する方法を適用し得る。また、多孔膜を作製する際、アルカリ溶解性のSiO2を添加したポリマーフィルムを、アルカリに浸漬することによってSiO2を溶出させ、多孔膜化する方法がある。ただし、セパレータの厚みはなるべく薄い方が好ましく、10μm以上250μm以下であることが好ましい。薄いセパレータを使用することにより、電極間距離を大幅に縮小し得る。
<電解液>
電解液は、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)若しくは水酸化リチウム(LiOH)の水溶液、又はこれらの混合水溶液であれば、特に限定されない。一般的には、出力、容量(充電効率)及び電極寿命を考慮して、これら3種類の苛性アルカリから2種類以上を混合して電解液とする場合が多い。出力重視であればイオン導電性が優れたKOH単体が良いが、充電効率を向上させるため、通常はLiOHが添加される。ただし、LiOHは、溶解量に限度があるため、LiOHのみによって充電効率向上の目標が達成できない場合には、NaOHも添加される。NaOHは、イオン導電性及び充電効率を向上させる効果が3種類の苛性アルカリのうちで中間的な性質を示すため、KOHをベースとしてNaOHを添加し、出力を重視しつつ、充電効率を補うことも可能である。
電解液の具体例としては、7mol/L-KOH+1mol/L-LiOHがある。充電効率を重視する場合には、好適な電解液として6.5mol/L-KOH + 1.5mol/L-LiOH、及び3.0mol/L-KOH + 3.0mol/L-NaOH + 0.5mol/L-LiOHを使用し得る。出力特性を重視しつつ、充電効率向上も考慮する場合には、5mol/L-KOH + 1.5mol/L-NaOHを好適な電解液として使用し得る。
<ファイバー正極の作製方法>
図4は、シート状電極(シート状ファイバー電極)を複数枚積層し、ファイバー正極を作製する方法の概念図を示す。数百〜数万本の導電性ファイバー束は、エアフローのような開繊手段によって開繊される。必要に応じて、導電性ファイバーを金属メッキした後、電解析出法又は電気メッキ法によって正極活物質層9を導電性ファイバー8の表面に形成させる。こうして、表面に正極活物質層を形成させた導電性ファイバーを、シート状電極10とする。このとき、導電性ファイバーの一端には、正極活物質層を形成させないようにすると、正極活物質層が形成されていない該部分は、端子と接続させることにより、正極端子して機能し得る。
複数枚のシート状電極10は、導電性ファイバー8の向きが同じとなるように複数枚積層され、厚み方向にプレスされる。それにより、導電性ファイバー間の隙間が小さくなり、ファイバー密度が向上した正極11(ファイバー正極)を作製することが可能である。
本発明のファイバー電池において、シート状電極を構成する複数本の導電性ファイバー8は、織物又は不織布を形成しておらず、図4に示されるように、略平行して配列されている。このため、シート状電極10を複数枚積層して加圧しても、導電性ファイバー8から正極活物質層9が剥離しにくい。
例えば、硝酸ニッケル水溶液中で陰分極する場合、導電性ファイバー表面に円環状の水酸化ニッケル層を形成させることができる。この場合、正極活物質層が形成されていない部分に端子12を取り付けることにより、正極11は、苛性アルカリ水溶液を電解液とするニッケル水素電池の正極として使用することが可能となる。
具体的な例として、ニッケル水素電池用正極で高出力が要求される場合には、1つの目安として、開繊後の導電性ファイバー束が厚さ110〜140μm程度として、シート状電極10を2〜3枚積層し、厚み方向に加圧して一体化させ、厚さ150〜350μm程度の正極11とする。さらに容量を重視する用途に用いられる場合には、シート状電極10を4〜6枚積層し、厚み方向に加圧して一体化させ、厚さ350〜650μm程度の正極11とする。このようにシート状電極10を複数枚積層して一体化することにより、導電性ファイバーを織物又は不織布状にしないことで生じるおそれがある、導電性ファイバー間の間隙発生の抑制が可能となる。
硝酸マンガン水溶液中で陰分極する場合、導電性ファイバー表面に円環状の水酸化マンガン層を形成させることができる。水酸化マンガン層は、約50〜200℃の恒温槽内で加熱され、乾燥させられることによって、Mn3O4層へと変化する。Mn3O4層は、さらに酸化剤又は還元剤の存在下、密閉された系内で、リチウムイオンを含む溶液中、100〜250℃で水熱処理されることで、リチウムマンガン酸化物層へと変化する。この場合、正極活物質層が形成されていない部分に端子12を取り付けることにより、正極11は、リチウムイオン電池用の正極として使用することが可能となる。
複数枚のシート状電極10を積層して圧着して正極を作製する際に、一般的に電極用途に用いられる結着剤を使用して強度を持たせてもよい。結着剤は、イオン透過性の高分子材料であることが好ましい。例えば、ポリオレフィン、フッ素樹脂、合成ゴム(SBR)、エチレン酢酸ビニルコーポリマー、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、又はフェノール樹脂を使用し得る。特に、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体又はカルボキシメチルセルロースは結着性が高く、イオン透過性にも優れるために好ましい。
ここでは、ファイバー正極の作製方法について説明したが、ファイバー負極についても、ファイバー正極の作製方法に準じて作製することが可能である。
[ファイバー正極の作製例]
ポリアクリロニトリルから得られた、直径6μmのカーボンファイバー約12000本からなるファイバー束を開繊し、厚さ約100μm、幅40mmに調整した。調整されたカーボンファイバーは、硫酸ニッケル320g/L、塩化ニッケル50g/L、及びホウ酸40g/Lを含有するメッキ浴中に浸漬され、発泡状ニッケル板を対極として陰分極された。0.1Aの一定電流でメッキ処理を行い、カーボンファイバー表面に形成されるニッケルメッキの厚みは、約0.3μmに調整された。
次に、水洗後のニッケルメッキファイバーを長さ35mmに調整した。このニッケルメッキファイバーは、硝酸ニッケル0.3mol/Lを含有する水溶液中に上端5mmを除いて浸漬され、発泡状ニッケル板を対極として陰分極された。0.1Aの一定電流で電解析出処理を行い、ニッケルメッキ表面に形成される水酸化ニッケルは、約2g/mであった。水洗後、ニッケルメッキ表面に水酸化ニッケル層を形成した12000本からなるファイバー電極の束は、80℃のアルカリ水溶液(4.8mol/L-KOH+1.2mol/L-NaOH)に浸漬された。水洗後、乾燥させた表面に円環状の水酸化ニッケル層が形成されたカーボンファイバーを、シート状電極とした。
当該シート状電極を5枚積層し、ファイバー正極とした。そして、正極活物質層である水酸化ニッケル層が形成されていない一端を端子(正極端子)に接続した。図4は、当該ファイバー正極を用いた電池の作製方法を示す。ファイバー正極及び端子(正極端子)は、二つ折りされた親水化処理ポリプロピレン不織布(厚み120μm)をセパレータとして、挟み込むようにして包まれた。セパレータの両側に、MmNi5系合金(Mm:ミッシュメタル)を発泡状ニッケル基材に塗布した負極が1枚ずつ設置された。このファイバー正極、セパレータ、負極からなる電極ブロックをポリエチレン(PE)製の袋に挿入し、次いで電解液(6.5M-KOH+1.5M-LiOH)を20mL注入した。
さらに、ファイバー正極、セパレータ、及びファイバー負極からなる電極ブロックと電解液を収めた袋を挟持するように、厚さ10mmのアクリル板を2枚設置し、アクリル板の四隅をネジ止めし、トルクレンチを用いて1.5N・mまで締め付け、電池とした。アクリル板の間に挟まれた電極ブロックにかかる圧力(面圧)は、2〜3MPaであった。
図5は、電池のハイレート充電後の放電量(=放電容量/充電容量×100%)と充電レートとの関係を示す。放電は、0.5C、1Vカットの条件である。図5より、この電池は、充電レート720Cで充電した場合でも、100%近い放電量を示すことが確認された。
図6は、電池のハイレート放電時の内部抵抗特性を示す。充電レート0.5Cで、電池容量の100%まで充電を行った後、1〜50Cの各レートで放電を行った。このとき、放電開始から1秒経過後及び5秒経過後の放電電圧を記録し、電流との関係をプロットしたグラフが、図6である。1秒後及び5秒後のそれぞれのプロットの傾きから電池の内部抵抗を算出したところ、それぞれ2.02mΩ・Ah及び3.24mΩ・Ahとなった。これらの値は、従来の電池の内部抵抗と比べて1/10程度の非常に小さい値であり、積層ファイバー正極が優れた出力特性を示すことが確認された。
[シート状電極の積層枚数によるエネルギー密度の変化]
ポリアクリロニトリルから得られた、直径6μmのカーボンファイバー約12000本からなるファイバー束を開繊し、厚さ約100μm、幅37mmに調整した。上記作製例と同様に、カーボンファイバーをニッケルメッキした後、0.3mol/Lの硝酸ニッケル水溶液中で電解析出した。電解析出した水酸化ニッケル量は、2.7g/mであった。水洗後、ニッケルメッキ表面に水酸化ニッケル層を形成した12000本からなるファイバー電極の束は、80℃のアルカリ水溶液(4.8mol/L-KOH+1.2mol/L-NaOH)に浸漬された。水洗後、乾燥させた12000本からなるファイバー電極の束を、8cmの長さにカットし、シート状電極とした。
カットされたシート状電極を、感圧紙(圧力測定フィルム;プレスケール低圧用又は中圧用;富士科学工業(株)製)と共に8cm×8cm、厚さ12mmのアクリル板に挟持し、アクリル板の四隅をネジ止めし、加圧試験用セルとした。その後、加圧試験用セルを万力で挟み、挟持されたシート状電極を約20MPaの圧力で加圧した。シート状電極は、1枚、3枚及び5枚とし、複数枚積層する場合には、導電性ファイバーの向きが同じとなるように積層した。表1は、シート状電極の積層枚数と、加圧後のエネルギー密度を示す。表1に示される数値は、測定値の平均値である。
Figure 0005924670
表1より、積層枚数を増大するとエネルギー密度も増大する傾向が確認された。
[捲回型ファイバー電池の作製例]
ポリアクリロニトリルから得られた、直径6μmのカーボンファイバー約12000本からなるファイバー束を開繊し、厚さ約100μm、幅40mmに調整した。調整されたカーボンファイバーは、上記作製例と同様にニッケルメッキされた後、表面に水酸化ニッケルを電解析出させた。カーボンファイバーのニッケルメッキ表面に形成される水酸化ニッケル量は、1.3g/mに調整された。水洗後、表面に円環状の水酸化ニッケル層が形成されたカーボンファイバーは、80℃の水酸化ナトリウム水溶液に浸漬された。水洗後、乾燥させた12000本からなるファイバー電極の束を、シート状電極とした。
当該シート状電極1枚のみで正極19とした。その後、図7に示されるように、正極活物質層が形成されていない正極19のカーボンファイバーの一端20に、集電用タブ21を取り付けた。
図8は、捲回型ファイバー電池の作製方法を示す。セパレータ22として、幅3.5cm×長さ20cm、厚さ250μmのスルホン化処理したポリプロピレン不織布を使用した。負極23として、発泡充填式のMmNi5系合金電極を使用した。正極19、負極23、及び2枚のセパレータ22を、図8に示されるように配置した。その後、セパレータの長手方向の一端を中心として、正極19、負極23、及びセパレータ22緩みが生じないように巻き取り、捲回ブロックを作製した。当該捲回ブロックをニッケルめっきした鋼材製の円柱形電槽(断面直径22mmφ×高さ43mm)に収納し、負極側を電槽の底に溶接した。
次いで、スポット溶接によって正極端子となる蓋にニッケルタブの一端を取り付け、もう一つの端を電極群の正極側に溶接した。その後、電解液であるアルカリ水溶液(6.5M-KOH+1.5M-LiOH)を注入し、蓋を閉じて捲回型ファイバー電池を製造した。なお、蓋と電槽の間には樹脂製の絶縁枠を挟み、正極と負極の短絡を防止した。
[折込型ファイバー電池の作製例]
上記捲回型ファイバー電池と同じ材質のセパレータを長軸方向に3cm間隔で折り曲げて蛇腹状に成型した。上記捲回型ファイバー電池と同じ正極及び負極を、蛇腹状に形成されたセパレータに交互に1枚ずつ、それぞれ1箇所(正極)と2箇所(負極)に挟持させた。正極1枚及び負極2枚を挟持させた蛇腹状のセパレータを、絶縁性の枠型(ポリプロピレン樹脂製)にはめ込み、枠の両方の開口部をニッケルメッキ鋼板で閉じ、ボルトで押さえ付けて密閉した。次いで、電解液であるアルカリ水溶液(6.5M-KOH+1.5M-LiOH)を注入して折込型ファイバー電池を製造した。
(利用率)
捲回型ファイバー電池及び折込型ファイバー電池を、0.1C、0.2C、0.5Cと段階的にレートを上昇させながら、充放電を繰り返すことによって活性化した。0.1Cでは60〜150%までサイクルを経るごとに徐々に充電量を増大させた。0.2Cでは、充電量を110%又は120%とした。0.5Cでは、充電量を100%とした。合計で60回の活性化充放電を繰り返し、十分に充放電特性を安定化させた後、1Cで充放電を行った。表2は、捲回型ファイバー電池及び折込型ファイバー電池の理論容量、活性化後の実容量、及び利用率(実容量÷理論容量×100(%))を示す。
Figure 0005924670
表2より、同じ仕様の正極、負極及びセパレータを使用しているにも拘わらず、捲回型ファイバー電池は、折込式ファイバー電池と比較して、2倍以上も利用率が高いことが確認された。ここで捲回型ファイバー電池では、電極とセパレータを一緒に巻きつけることによって大きな面圧(通常、10MPa以上)が発生し、これが集電体からの活物質脱落を防止する機能を果たすと考えられる。一方、折込式ファイバー電池では、面圧は0.2MPa程度である。
ファイバー電極は、細い導電性ファイバーの周囲に活物質層を形成した単一ファイバー電極の束であり、板状電極と比べて高い柔軟性を有する。しかし、この高い柔軟性のために、折込型ファイバー電池の電極ブロック構造では、セパレータとの接触に緩みが生じやすく、充電及び放電によって膨張した活物質を、集電体に保持しておくことができなくなる。その結果、ファイバー電極から活物質層が脱落してしまい、利用率が低下すると考えられる。
(充放電挙動)
図9は、捲回型ファイバー電池及び折込型ファイバー電池の活性化終了後における1C充放電挙動を示す。図9より、捲回型ファイバー電池は、折込型ファイバー電池と比較して、高い放電容量を示すことが確認された。
(サイクル特性)
図10は、捲回型ファイバー電池のサイクル特性を示す。図11は、折込型ファイバー電池のサイクル特性を示す。図10及び図11より、捲回型ファイバー電池は、50サイクルの充放電を繰り返しても、折込型ファイバー電池と比較して容量劣化が非常に少ないことが確認された。
[実施例]
捲回型電池に用いるファイバー正極として、水酸化ニッケル重量が2.5g/mのシート状電極を3枚、導電性ファイバーが伸びている方向に積層した。水酸化ニッケルが電解析出されている部分の長さは3cmであり、両端に5mmずつ活物質層が形成されていないニッケルメッキファイバーが露出した部分がある。
ニッケルメッキ部分が露出した部分が2箇所に形成されているので、電子伝導の経路が上下2箇所にあることになる。この場合、電子伝導の経路が短くなって、ハイレート充放電特性に有利になることが期待できる。また、1000本以上の単一ファイバー電極が集まって1つの電極を形成する場合、金属で挟んで集電する際に単一ファイバー電極の一部が切れてしまう可能性がある。しかし、集電箇所が多いと、その分だけ単一ファイバー電極が切断される確率を低下させることができ、活物質への電子伝導経路の減少を防止できる。
当該3枚積層されたシート状電極24を3つ用意し、図12に示されるように、発泡状ニッケル製の枠状集電材25に横並びに取り付けた。3つのシート状電極24を取り付けた集電材を、正極26として使用した。当該正極を使用する以外は、すべて上記捲回型ファイバー電池と同様にして、実施例の捲回型ファイバー電池を作製した。
図13は、実施例の捲回型ファイバー電池の高率放電特性を示す。図13より、実施例のファイバー電池は、1Cでは1.3VのNi/MH電池としては比較的高い放電電圧を示し、30Cでも1.1V程度の電圧及び180mAh/g(60%以上の利用率)の高い放電容量を保持していることが確認された。実施例のファイバー電池は、50Cでも140mAh/g(約50%の利用率)の放電が可能であることが確認された。
本発明のファイバー電池は、従来のニッケル水素電池と比較して、高い出力特性を示し、容量劣化も少ない。本発明のファイバー電池は、広く二次電池の分野において有用である。
1:導電性ファイバー
2:活物質層
2a:活物質粒子
3:単一のファイバー電極
4:隙間
5:シート状正極
6:シート状負極
7:セパレータ
8:導電性ファイバー
9:活物質層
10:シート状電極
11:正極(ファイバー正極)
12:端子
19:正極(ファイバー正極)
20:正極活物質層が形成されていないカーボンファイバーの一端
21:集電用タブ
22:セパレータ
23:負極
24:3枚積層されたシート状電極
25:枠状集電体
26:正極

Claims (14)

  1. 導電性ファイバーの表面に正極活物質を形成させた複数本の単一ファイバー電極から構成され、単一ファイバー電極の軸方向を揃えてシート状に形成されたシート状電極を、単一ファイバー電極の軸方向を揃えて複数積層した正極と、
    ート状の負極と、
    シート状のセパレータとを有し、
    前記正極と前記負極とが前記セパレータを介して渦巻状に捲回されている捲回型電池であるファイバー電池。
  2. 前記シート状電極が、1000本以上20000本以下の単一ファイバー電極から構成される、請求項に記載のファイバー電池。
  3. 前記正極が、結着剤を介して、2枚以上6枚以下の前記シート状電極を積層し、加圧成型されたシート状電極である、請求項に記載のファイバー電池。
  4. 前記結着剤が、イオン透過性の結着剤である、請求項に記載のファイバー電池。
  5. 前記正極が、枠状集電体に前記シート状電極を複数枚横並びに取り付けた正極である、請求項に記載のファイバー電池。
  6. 前記正極が、厚み方向に加圧され、厚み方向にかかる圧力が0.1MPa以上100MPa以下である、請求項に記載のファイバー電池。
  7. 前記正極を構成する前記導電性ファイバーがカーボンファイバーである、請求項に記載のファイバー電池。
  8. 前記シート状電極を構成する前記導電性ファイバーの直径が1μm以上100μm以下である、請求項に記載のファイバー電池。
  9. 正極活物質が水酸化ニッケルであり、負極活物質が水素吸蔵合金である、請求項に記載のファイバー電池。
  10. 前記導電性ファイバーの軸方向は、捲回軸の軸方向と揃っている、請求項に記載のファイバー電池。
  11. 前記シート状電極が、正極活物質層が複数本のファイバー電極の一端には形成されておらず、該一端が正極端子と接続されている、請求項に記載のファイバー電池。
  12. 前記正極端子と前記シート状電極が、セパレータによって挟持されている、請求項11に記載のファイバー電池。
  13. 導電性ファイバーの表面に正極活物質を形成させた複数本の単一ファイバー電極から構成されるシート状電極であって、当該単一ファイバー電極の軸方向を揃えてシート状に形成されたシート状電極を、単一ファイバー電極の軸方向を揃えて複数積層し、導電性ファイバーに端子を取り付けた正極と、端子を形成させた板状又はシート状の負極とを、厚み方向にかかる圧力が0.1MPa以上100MPa以下となるようにセパレータを介して積層し、積層ブロックを製造する工程と、
    前記積層ブロックを電槽に収納し、電槽の底面及び蓋に積層ブロックの正極集電体及び負極集電体をそれぞれ接続した後、電解液を注入して電槽を密閉する工程と、
    を有するファイバー電池の製造方法。
  14. 導電性ファイバーの表面に正極活物質を形成させた複数本の単一ファイバー電極から構成されるシート状電極であって、当該単一ファイバー電極の軸方向を揃えてシート状に形成されたシート状電極を、単一ファイバー電極の軸方向を揃えて複数積層し、導電性ファイバーに端子を取り付けた正極と、端子を形成させたシート状の負極とを、厚み方向にかかる圧力が0.1MPa以上100MPa以下となるようにシート状のセパレータを介して渦巻状に捲回し、捲回ブロックを製造する工程と、
    前記捲回ブロックを電槽に収納し、電槽の底面及び蓋に捲回ブロックの正極集電体及び負極集電体をそれぞれ接続した後、電解液を注入して電槽を密閉する工程と、
    を有する捲回型ファイバー電池の製造方法。
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