JP5923512B2 - 電子伝達体としてイオウ化合物を利用して汚泥産出を最小限にする、生物学的な廃水の処理及び再利用 - Google Patents

電子伝達体としてイオウ化合物を利用して汚泥産出を最小限にする、生物学的な廃水の処理及び再利用 Download PDF

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Description

有機性汚濁による水質汚染は世界中の主要な環境課題であり、20世紀初頭には二次処理としても知られる生物学的炭素除去法が開発されている。次いで公衆衛生研究者らの焦点は富栄養化問題に対処するために生物学的栄養除去法の開発に向かい、当局の多くは綺麗な水への窒素及びリンの排出を制御するための指針及び基準を設定したが、二次処理のメリットを見逃すことはできない。これらには、さらに短い汚泥寿命、さらに小さな反応器、さらに簡単な操作、及び、発泡がより少ないという問題が含まれる。
USEPA(1984年)は、それぞれ30日平均で25mg/LのCBOD及び30mg/LのSSでの排出を有するとして二次処理を定義している。これらの操作上及び経済上の利益とともに、二次処理は依然として、特に水の再利用と同様に、あまり綺麗ではない水、たとえば、外洋水に導く排水について、世界で最も一般的な汚水処理方法の1つである。
二次処理についての一般的な適用の1つは灌漑用の再利用水の産出である。灌漑は世界の水消費の70%の割合を占める。貴重な水資源を保存するために、都市の多くは、たとえば、作物灌漑や風景灌漑のような種々の用途に対して淡水及び再利用水を供給する二重水供給システムを導入している。灌漑に必要とされる最小限の処理レベルは二次処理及び消毒である。灌漑目的のために、二次処理はコストが低いばかりではなく、必須肥料としての養分も保持するので、生物学的栄養除去よりも優れている。
1914年の活性汚泥処理の導入以来、二次処理における廃水からの有機炭素の除去の生物学的方法はほぼ10年間同じままだった。図1は、従属栄養酸化反応器を用いて炭素除去を達成するための従来の生物学的汚水処理法を示す概略図である。この方法には、有機炭素のCOへの従属栄養酸化、及び、二次沈殿槽における除去のための、残りの有機炭素の汚泥への変換が含まれる。
富栄養化を制御するためには、窒素の除去が必要である。1960年代における生物学的窒素除去法の開発は、処理方法に独立栄養の硝化工程及び従属栄養の脱窒工程を導入することによって方法を改変した。図2は、従属栄養脱窒反応器及び独立栄養硝化反応器を用いて炭素及び窒素の除去を達成するための従来の生物学的汚水処理方法を説明する概略図である。従属栄養の炭素酸化及び脱窒の工程が高い汚泥産出量因子を有するので、これらの工程からの過剰な汚泥の廃棄、処理及び処分が必要とされる。
多くの国は、たとえば、街路の水撒き及び洗車、トイレ洗浄水、風景灌漑、環境水及び地下水補充のような種々の種類の適用に水を提供するために処理した汚水の再利用を当てにしている。図3は、典型的な汚水処理及び水再利用の施設の作業工程を示す図である。一般に、水再利用のためのこの種の最小限の処理は、生物学的二次処理、その後の水再利用施設が関与する砂/膜濾過及び消毒である。窒素除去、すなわち、硝化及び脱窒が必要に応じて提供され得る。
しかしながら、水再利用システムの適用は、たとえば、香港のように水保全の手段として海水をトイレ洗浄水に使用する地域では全く異なる。これは、トイレを洗浄するのに海水(約35,000mg/Lの塩濃度を含有する)を用いると、生成された汚水は約7000〜10,000mg/Lの塩濃度で塩分を含むようになるためである。この高レベルの塩はたとえば、灌漑又は地下水補充のような幾つかの種類の水再利用選択肢に影響を及ぼす。それにもかかわらず、海水は約2600mg/Lの硫酸塩も含有するので、それは、新しい型の廃水処理法の開発のための電子伝達体として必要な硫酸イオンを提供する。硫酸塩のこのような利用がSANI法の特徴である。
電子伝達体としてのイオウ又はイオウ化合物により有機炭素を二酸化炭素に酸化し、イオウ又はイオウ化合物を硫化物に還元することによって、有機炭素を含有する流入水の生物学的廃水処理を実施する。次いで硫化物を酸素又は硝酸塩によって酸化し、硝酸塩を還元すべきである場合には、前記硝酸塩を気体状窒素に還元する。
図1(従来技術)は、従属栄養酸化反応器を用いて炭素除去を達成するための従来の生物学的汚水処理法を示す概略図である。 図2(従来技術)は、従属栄養脱窒反応器及び独立栄養硝化反応器を用いて炭素除去を達成するための従来の生物学的汚水処理法を示す概略図である。 図3は、典型的な汚水処理及び水再利用の施設の作業工程を示す図である。 図4は、硫酸塩の還元/独立栄養の脱窒/硝化を統合した(SANI)方法を示す概略図である。 図5は、3サイクルのSANI法を示す概略図である。 図6は、イオウ化合物の酸化における生物学的反応の代表例を示す。 図7は、簡略化SANI法と呼ばれるSANI法の改変を示す概略図である。 図8は、イオウ還元用粒状汚泥床反応器を示す概略図である。 図9は、従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。 図10は、簡略化した従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。 図11は、拡大した従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。 図12は、従属栄養酸化SANI法の考えられうる改変を示す概略図である。 図13は、SANI法のためのパイロットプラントの設計を示す図である。 図14は、簡略化SANI法の設計を示す図である。 図15は、流入水及び放流水における上向流硫酸塩還元粒状汚泥反応器の化学的酸素要求量(COD)の実績、及びCOD除去効率を示すグラフである。 図16は、硫酸塩を還元する粒状汚泥の外観を示す顕微鏡写真のセットである。(a)30日目の粒状化を示す。(b)X線顕微鏡で見た30日目の粒状化を示す。(c)60日目の粒状化を示す。(d)90日目の粒状化を示す。 図17aおよび図17bは5分間の汚泥容量指標(SVI5)及び順応期間にわたる汚泥の粒度を示すグラフである。 図18は、独立栄養脱窒反応器の実績を示すグラフである。硝酸塩除去効率と同様に、流入水及び放流水の硝酸塩濃度を図18aに示す。図18bは流入水及び放流水における総有機炭素(TOC)を示す。 図19は、65日目の独立栄養脱窒反応器からの汚泥粒を示す顕微鏡写真である。 図20は、独立栄養の脱窒反応器からの汚泥粒の粒度分布を示すグラフである。 図21は、従来の生物学的窒素除去及び水再利用の施設を示す概略図である。 図22は、完全な従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。 図23は、簡略化した従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。
図4は、硫酸塩の還元/独立栄養の脱窒/硝化を統合した(SANI)方法を示す概略図である。SANI法は炭素及び窒素のサイクルにイオウの還元及び酸化を導入するが、それは、生物学的廃水処理からの汚泥の産出を効率的に最少化する。
海水は、35,000mg/Lの塩濃度と同様に2,600mg/Lの硫酸塩を含有する。淡水をトイレの洗浄水に使用する世界の他の地域とは異なって、香港は水保全の手段として海水をトイレの洗浄水に使用している。海水のトイレ洗浄水は、およそ600mg/Lの硫酸塩及びおよそ7000〜10,000mg/Lの塩濃度を伴った汚水塩分水を生じ、それは海水(35,000mg/L)に比べておよそ20〜30%の塩分水である。開示される技術は、関連する硫酸イオンを利用することによって、そのような塩分を含んだ廃水の処理に有用である。開示される技術はまた、海水からの硫酸塩又は工業原料の添加により、塩分を含まない水の処理にも有用である。
SANI法は、元々構成されたように、生物学的炭素酸化について電子伝達体として、海水トイレ洗浄水システムに由来する硫酸塩を当てにした。その方法は、海水における硫酸塩及び硫酸塩を還元する細菌を用いて、有機炭素の二酸化炭素への酸化、及び硫化物を硫酸塩に変換することによる独立栄養脱窒を達成した。従って、窒素及び炭素の除去は、硫酸塩を硫化物に還元するために、海水に由来する硫酸塩の供給に依存した。
本開示は、改善された硫酸塩の還元/独立栄養の脱窒/硝化を統合した(SANI)方法に関する。さらに図4を参照して、SANI法では、海水を起源とする硫酸塩を用いて有機炭素をCOに酸化する一方で、第1の反応器において、硫酸塩還元細菌によって、硫酸塩を溶解硫化物に還元する。他方、アンモニア態窒素は、独立栄養の硝化細菌によって第3反応器にて酸素により硝酸塩に酸化される。次いで硝酸塩は第2の反応器にリサイクルされて硫化物と反応し、独立栄養の脱窒細菌によって気体状窒素に変換される一方で、硫化物はもとの硫酸塩に変換される。3つのカギとなる生物化学過程はすべて以下の式で示されるように、最小限の汚泥を産出する。
従属栄養の硫酸塩の還元:
Figure 0005923512
独立栄養の硫化物の酸化及び脱窒:
Figure 0005923512
独立栄養の硝化:
Figure 0005923512
図5は3サイクルのSANI法を示す概略図である。海水又は硫酸塩はいつも利用可能であるとは限らないので、本明細書にて開示している技術は、亜硫酸塩、チオ硫酸塩又は元素イオウを含む他のイオウ化合物を電子伝達体として用いて、従属栄養のイオウ還元、独立栄養の脱窒、及び独立栄養の硝化を介して電子を有機炭素から酸素に転移させることができるように、SANI法を3サイクルのSANI法に改変する。3サイクルのSANI法では、亜硫酸塩、チオ硫酸塩及び元素イオウの酸化及び還元のサイクルが、本方法の炭素及び窒素のサイクルに導入される。これらのイオウ化合物を電子伝達体として用いて、従属栄養のイオウ還元、独立栄養の脱窒、及び独立栄養の硝化を介して電子を有機炭素から酸素に渡す。
図5に示すように、3サイクルのSANI法は以下の生物学的工程を有する。
第1の反応器では、電子は硫酸塩還元細菌によって有機炭素からイオウに流れる。イオウ化合物が硫化物を還元する一方で、有機炭素は同時に従属栄養のイオウ還元を介してCOに酸化される。形成された硫化物は次いで第2の反応器に流れる。
第2の反応器では、独立栄養のイオウ酸化/脱窒細菌によって電子は硫化物から窒素に流れる。硫化物が硫酸塩に酸化する一方で、硝酸塩は独立栄養の脱窒によって気体状窒素に還元される。
第3の反応器では、電子は独立栄養の硝化細菌によってアンモニアから酸素に流れる。アンモニアは独立栄養の硝化によって硝酸塩に酸化され、次いで第2の反応器に戻ってリサイクルされて独立栄養の脱窒工程を達成する。
3サイクルのSANI法によって、硫酸塩だけでなく、亜硫酸塩、チオ硫酸塩又は元素イオウによって生物学的窒素除去及び汚泥の最少化を達成することが可能である。
この構成は、イオウの還元及び独立栄養の脱窒を達成するために複数のイオウ酸化還元工程を利用する。独立栄養の脱窒を受けているイオウ化合物の酸化に関与する重要な生物学的イオウ酸化工程を図6に示し、式4を示す。この反応の反転、すなわち、酸化されたイオウ化合物の還元は、イオウ還元細菌によって行われる。反応器の設計によって、3サイクルのSANI法は、活性汚泥システム、連結したグロースバイオフィルター(growth bio-filters)を用いた分離汚泥システム、逐次バッチ反応器、膜バイオ反応器、上向流汚泥床システム又は移動床反応器として操作することができる。
Figure 0005923512
他の開示された生物学的工程、すなわち、従属栄養のイオウ還元、独立栄養の脱窒、及び独立栄養の硝化はすべて、汚泥の産出量が極めて低い。3サイクルのSANI法は、汚泥の廃棄の必要性を事実上排除する最小限の生物学的固形廃棄物を生じ、それは汚水処理コストの50%までになり、エネルギー消費及び温室効果ガス排出の約1/3を削減する。
SANI法及び3サイクルSANI法の比較は図4及び図5の比較に見ることができる。SANI法(図4)は、名前のとおり、電子伝達体として硫酸イオンを当てにする。SANI法に比べて、3サイクルSANI法(図5)は電子伝達体として硫酸、亜硫酸、チオ硫酸及び元素イオウを含む多数の種類のイオウ化合物を利用して炭素及び窒素の除去を達成する。この開発は、種々の種類の廃棄物の流れからの他のイオウ供給源、たとえば、燃焼炉からの燃焼排ガスの脱硫流出物を利用するように、元々のSANI法の運用を大きく広げる。
開示された3サイクルSANI法の改変は窒素除去が必要とされない場合に有用である。図7は、簡略化SANI法と呼ばれるSANI法の改変を示す概略図である。上記で議論したように、窒素除去は必ずしも必要とされないので、簡略化SANI法が開発された。簡略化SANI法では、イオウの酸化還元サイクルを炭素の酸化サイクルと組み合わせた。3サイクルSANIと同様に、たとえば、硫酸、亜硫酸、チオ硫酸及び元素イオウのような種々の形態のイオウ化合物を電子伝達体として用いて、イオウの還元及び独立栄養のイオウ酸化を介して電子を有機炭素から酸素に転移させる。簡略化SANI法は、生物学的炭素除去又は二次処理を提供する一方で、同時に汚泥の産出をできるだけ減らすことにおいて有用である。
図7に示すように、第1の反応器では、電子はイオウ還元細菌によって有機炭素からイオウに流れる。イオウ化合物が硫化物に還元される一方で、同時に有機炭素がCOに酸化される。形成された硫化物は次いで、第2の反応器に流れ、酸化された硫化物によって独立栄養のイオウ酸化細菌を介して電子が酸素に流れる。
SANI法に比べて、簡略化SANI法は脱窒反応器の必要性を放棄する。脱窒反応器は存在しないが、簡略化SANI法は、毒性のアンモニアの除去が必要であれば、第2の反応器にてアンモニアを硝酸塩に変換するための独立栄養の硝化を提供することができる。
簡略化SANI法の概念的設計及び電子の流れは以下の生物学的工程で実施される。
第1の反応器では、電子は有機炭素からイオウに流れる。イオウ化合物が硫化物に還元される一方で、有機炭素は従属栄養のイオウ還元によってCOに酸化される。形成された硫化物は次いで第2の反応器に流れる。
第2の反応器では、独立栄養の硫化物酸化工程のもとで硫化物の酸化によって、電子は硫化物から酸素に流れる。
従来の処理及び簡略化SANI法の比較は図1及び図7の比較において見ることができる。従来の二次処理に比べて、簡略化SANI法は有機炭素の酸化のためにイオウサイクルを組み入れる。簡略化SANI及びSANIは双方とも有機炭素の二酸化炭素への酸化に従属栄養のイオウ還元工程を利用するが、硫化物の酸化は全く異なった工程によって行われた。SANI法と比較すると、簡略化SANI法はSANI法から窒素サイクルを除外している。SANI法では、硫化物の酸化は、独立栄養の脱窒によって行われ、電子は、硫化物から硝酸塩に流れ、硝酸塩を窒素に変換し、独立栄養の硝化によって酸素に間接的に渡る。簡略化SANI法では、硫化物の酸化は、酸素による独立栄養の硫化物酸化によって行われ、電子は硝酸塩を通ることなく、硫化物から直接酸素に流れる。
提案された3サイクルSANI法のさらなる改変はイオウ還元及び独立栄養の硫化物酸化用の粒状汚泥床反応器を提供する。
生物学的廃水処理工程のすべてで見られるように、3サイクルSANI法及び簡略化SANI法の効率は、この反応器における活性バイオマスの濃度に高度に左右される。システムの効率及び有効性を改善するために、上向流嫌気性のイオウ還元用粒状汚泥床反応器及び上向流の独立栄養脱窒用粒状汚泥床反応器を開発した。これら2つの反応器は処理工程全体を加速することを意図する。
図8は、有機炭素のCOへの変換及びイオウ化合物の硫化物への変換にて使用されるイオウ還元用粒状汚泥床反応器を示す概略図である。図6の反応で示されるように、イオウ還元工程にて硫酸塩は最高の酸化状態にあるので、この反応器は、たとえば、亜硫酸塩、チオ硫酸塩及び元素イオウのような他のイオウ化合物を還元することにも適用可能である。
高い上向流速度を設計し、反応器の内部で人工的な乱流を維持することを介して適正な撹拌を提供することによって、反応器におけるバイオマスは高密度の粒を形成するであろう。粒状汚泥の濃度は従来の完全混合反応器のそれよりはるかに高いので、この粒状汚泥床システムは処理施設の大きさを十分に小さくすることができる。
粒状汚泥床反応器は他の汚水処理工程に適用されているが、この工程は他の粒状汚泥床システムとは完全に異なる。顕著な差異は、(i)関与する生物学的工程が完全に異なること、(ii)関与する細菌が完全に異なること、(iii)硫酸還元反応に関与する気相がない一方で、他の粒状汚泥床反応器すべてに気体状の撹拌及び混合が関与することである。これらの差異は以下で詳細に説明する。
上向流嫌気性の汚泥毛布(UASB)反応器は嫌気性の発酵工程を提供する。UASB反応器に関与する重要な工程は嫌気性発酵を介したメタンガスの形成である。有機物質は不均化反応を受ける。さらに、関与する細菌は、メタン生成性の細菌と同様に発酵性の細菌である。この反応器では、廃水と汚泥の洗浄水との混合が、メタンガスの形成によって生じる撹拌に大きく依存する。
嫌気性分解工程:
Figure 0005923512
粒状活性汚泥反応器は有機炭素の酸化を提供する。有機炭素の酸化は空気の添加によってこの反応器にて達成される。生物学的工程は従属栄養の炭素酸化細菌によって実施された。空気の添加は、汚泥の洗い流しと同様に、混合のための強い撹拌システムを提供する。
好気性分解工程:
Figure 0005923512
粒状嫌気性アンモニア酸化反応器は、嫌気性アンモニア酸化細菌によって行われる反応を提供する。大量の気体状窒素が産出されて、汚泥の撹拌、混合及び反応器からの洗い流しを提供する。
嫌気性アンモニア酸化反応:
Figure 0005923512
イオウ還元用粒状汚泥床反応器は、有機炭素の酸化を行う。有機炭素の酸化はイオウ還元細菌を用いてイオウ化合物の添加によって達成される。反応には強酸(すなわち、硫酸)を弱酸(すなわち、硫化物)に変換することが含まれていたので、反応後pHが上昇し、従って、二酸化炭素及び硫化物の双方ともを完全に溶解された状態に維持した。従って、この反応に関与する気相はない。従って、混合は液相によって完全に制御される。さらに、硫酸塩還元細菌の特定の増殖率は非常に低いので、好気性の汚泥又は発酵工程に比べて、汚泥を連続して洗い流す必要はない。
硫酸塩還元工程:
Figure 0005923512
好気性酸化反応器又は嫌気性メタン形成反応器にて混合を提供するために気相を有する代わりに、硫酸塩還元反応は気相の操作を含まない。従って、イオウ還元反応器は、基質と汚泥との間で混合を提供するとともに、粒状化のために望ましくない汚泥を洗い流すのに必要とされる乱流を提供するのに液体の流れのみを当てにしなければならない。さらに、気相がないので、嫌気性メタン形成用粒状汚泥床システムのように、3つの相(すなわち、気体/液体/固体)の分離器を提供する必要はない。
上向流イオウ還元用粒状汚泥床反応器の設計では、反応器における液体の垂直方向の速度を高めるための再循環ポンプの使用及び反応器内で乱流を生成するための流量制約装置を含む2つの特定の特徴が組み込まれている。
実験室の反応器では、流量制約装置として反応器の円周に沿って三角形のバッフルを使用した。これら2つの特徴によって、流入水の流れの速度の5倍まで、バッフルにて液体の垂直方向の速度を高めることが可能である。これによって反応器における汚泥の動きが十分に増強された。汚水の化学的酸素要求量(COD)、硫酸イオン及びバイオマスの必要な混合を提供することとは別に、これらの特徴はまた、望ましくない軽い汚泥の洗い流し及び剪断力の生成がバイオマスの高密度で強力な汚泥粒への成長を増強するのも可能にする。
イオウ還元用粒状汚泥床反応器と同様に、生物学的独立栄養の硫化物酸化用粒状汚泥床反応器の効率は、反応器におけるバイオマスの濃度及び活性にも高度に依存する。上向流独立栄養の硫化物酸化用粒状汚泥床反応器を用いてこれを達成した。3サイクルSANI法及び簡略化SANI法の効率及び有効性を改善するために、上向流独立栄養の硫化物酸化用粒状汚泥床反応器を開発した。上向流独立栄養の硫化物酸化用粒状汚泥床反応器は、同じ設計特性を用いて処理工程全体を加速する。この反応器は、2つのメカニズム:(a)式9で示すような電子受容体としての酸素及び(b)式10で示すような電子受容体としての硝酸塩によるメカニズムを介して独立栄養の硫化物酸化を行うことができる。気体状窒素が産出されるので、必要に応じて反応器の上部に3つの相(すなわち、気体/液体/固体)の分離器を加えてもよい。
粒状汚泥床反応器は他の汚水処理工程に適用されているが、この工程は、(i)関与する生物学的工程が完全に異なり、(ii)関与する細菌が完全に異なるので、他の粒状汚泥床システムとは異なる。これらの差異を以下で詳細に説明する。
独立栄養の硫化物酸化工程では、関与する生化学反応は以下のとおりである。
酸素の供給によって:
Figure 0005923512
または、硝酸塩の供給によって:
Figure 0005923512
従来の処理工程では、脱窒工程及び酸化工程は従属栄養工程によって実施され、すなわち、双方において電子供与体は有機炭素に由来する。関与する細菌は従属栄養細菌であり、その代謝のために炭素源は有機物質に由来する。しかしながら、独立栄養工程では、電子供与体は硫化物に由来する。炭素源は二酸化炭素に由来し、関与する細菌は独立栄養細菌である。
提案された3サイクルSANI法のさらなる改変は硫酸イオンの添加を使用し、それは海水から得られ得る。この改変された技術を従属栄養酸化SANI法と呼ぶ。
海水がトイレ洗浄水に使用される香港は別として、世界の大半はトイレ洗浄水に淡水を使用している。海水が存在しないために、これらの地域から生成される廃水は高い塩含量を含有していない。従って、従来の二次処理(又は科学用語では従属栄養酸化として知られる)に加えた濾過及び消毒の後、その廃水は、灌漑及び地下水補充を含む種々の目的で再利用することができる。
これらの地域では海水の代わりに淡水がトイレ洗浄水に使用されるので、硫酸塩は廃水に存在しない。SANI法は電子伝達体としての硫酸塩に依存するので、廃水流入水にイオウ化合物を加えてイオウの還元酸化工程を支える必要性がある。しかしながら、硫酸イオンの添加(主として海水の添加による)は、塩含量を増やすことによって処理放流水を汚染し得るし、灌漑や地下水補充のような多数の水再利用選択肢を犠牲にし得る。水再利用のために処理した廃水を汚染するのを回避する一方で同時に最少化された汚泥産出による生物学的廃水処理にSANI法を利用するために、従属栄養酸化及び硫酸塩還元独立栄養脱窒及び硝化を統合した(従属栄養SANI)方法と呼ばれる改変された方法が開発されている。
水再利用の適用のほとんどでは、必要とされる再利用水の量は流入汚水の総量の約1/3である。たとえば、廃水の再利用が世界中で最も盛んな1地域であるフロリダでは、水再利用の量は処理した汚水の約43%にすぎない。従って、この差異を利用して廃水流入を2つの流れ:すなわち、水再利用のためにイオウ化合物を添加することなく従来の生物学的処理による第1の流れ(流れの1/3)と汚泥を最少化するための海水のようなイオウ化合物の添加によるSANI法を伴う第2の流れ(流れの2/3)とに分けることが可能である。2つの流れの比率は、処理コストをできるだけ減らす観点で水再利用の要求量に左右される。
図9は、外部イオウ供給源を利用することによるSANI法と統合した従来の従属栄養酸化工程を伴った従属栄養酸化SANI工程を示す概略図である。水再利用に必要とされる処理放流水の量は流入汚水総量の1/3未満であるので、汚水の流入を2つの流れに分離することが可能である。第1の流れ(汚水流総量の約1/3)は、イオウ化合物を添加しないで、図1及び図2で説明したように従属栄養炭素酸化を利用した従来の生物学的処理工程に入る。次いで、種々の種類の再利用のための再利用水を産出するための水再利用施設に、放流水をポンプで入れる。この流れの一次及び二次の沈殿槽から生じる汚泥を次いで、もう一方の流れに移し、SANI法による同時処理のために残りの汚水(すなわち、総流量の2/3)と混ぜ合わせることができる。SANI法に硫酸塩源を提供するために、海水を抽出し、汚水流入水と混合することが可能である。海水は硫酸塩の信頼でき且つ安価な供給源である。必要とされる追加コストはポンプ操作だけである。それにもかかわらず、ポンプ操作コストは、汚泥処理工程の最少化から生じる節約に比べて最少である。海水が利用できない地域については、産業廃水からのイオウの代替供給源、たとえば、酸性鉱山排水又は化石燃料発電所の脱硫施設を起源とする亜硫酸塩を使用することができる。
従属栄養酸化SANI法は、地下水補充や灌漑のような種々の種類の水再利用のために第1の流れから汚染されていない処理廃水を産出することができる一方で同時に、汚泥の最少化のために第2の流れにてイオウサイクルを利用する。汚水処理工程期間では、従属栄養酸化SANI法が主役を演じる。
従来の廃水処理技術と比較して、第1の流れにて従属栄養酸化工程から生成される一次及び二次の汚泥は双方とも、メタン形成汚泥消化槽にて消化されるか又は燃焼される代わりに、硫酸塩還元反応器にて消化される。
SANI法に比べて、3つの主な変更があった。
(1)SANI法は汚水を直接処理するように設計される。従属栄養酸化SANI法では、一次及び二次の汚泥も処理する。
(2)SANI法は海水トイレ洗浄システムを起源とする、すなわち、流入汚水における硫酸塩を利用する。従属栄養酸化SANI法では、硫酸塩は外部供給源、たとえば、海からの直接抽出に由来する。
(3)SANI法は水の再利用、たとえば、灌漑についての選択肢を限定し得る高レベルの硫酸塩及び/又は塩を含有する放流水を産出する。しかしながら、従属栄養酸化SANIは、低レベルの硫酸塩及び塩を含有する、放流水の一部を産出し、それは種々の水再利用選択肢を可能にする。
従属栄養酸化SANI法は、汚水の処理を2つの流れ、水再利用及び放流水排出に分離する。これによって、異なった流出基準の適応が可能になるので、工程の最適化のための2つの流れの異なった処理レベルが可能になる。たとえば、水再利用の流れにおいて窒素除去を除外するが、放流水排出の流れにおいて窒素除去を提供することが可能であり、逆もまた同様である。
図10は簡略化した従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。環境への排出について窒素除去が必要ではない場合、簡略化SANI法にて脱窒工程を除外することによって第2の流れにおいてSANI工程を簡略化することが可能である。図10で示すように、第1の流れの一次沈殿槽を除くこと、又はさらに第1の流れを膜バイオ反応器で置き換えることによって、従属栄養酸化工程をさらに簡略化することが可能である。
ある種の水再利用、たとえば、地下水補充に窒素除去が必要とされる場合、従来の窒素除去工程を加えることによって第1の流れを拡張することが可能である。さらに、リン除去工程を含めることができる。図11は、拡張した従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。
従来の生物学的処理工程に比べて、これらの新しいSANIの方法及び設計は、有機炭素の二酸化炭素への酸化のための電子伝達体としてイオウ化合物(硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩及び元素イオウを含む)を利用する。イオウ還元工程及び独立栄養イオウ酸化工程は双方とも非常に低い汚泥産出量因子を有するので、SANI法の汚泥産出率は従来の生物学的処理よりもはるかに低い。それは、汚泥の処理と廃棄とを必要とする汚泥廃棄物についてのニーズを効果的に最少化する。
汚泥の増粘、消化、脱水及び廃棄の施設は普通、汚水処理施設の建設コストの40〜60%に相当し、運用コストの50%の割合を占める。SANI法が汚泥の処理と廃棄のニーズを効果的に除いたので、全体のコストを50%削減することができる。さらに、汚泥の脱水及び燃焼はエネルギーを消費するので、SANI法により汚泥の処理と燃焼の工程を除くことによって、従来の生物学的窒素除去工程に比べて、約1/3のエネルギー節約及び温室効果ガス放出の削減を生じ得ると推測される。
3サイクルSANI法、簡略化SANI法、及び従属栄養酸化SANI法が主として新しい生物学的方法の開発を伴うので、これらの方法を種々の反応器の設計、たとえば、活性化汚泥、膜バイオ反応器、逐次バッチ反応器、バイオ塔、生物通気フィルター又は移動床バイオ反応器の設計に適用することができる。
さらに、上向流イオウ還元用粒状汚泥床反応器及び上向流イオウ酸化用粒状汚泥床反応器又は硫化物酸化用の好気性フィルターとともに操作するSANI法によって、従来の生物学的処理に比べて一次沈殿及び二次沈殿の必要性を除くことが可能である。しかしながら、一次沈殿槽を取り除く不都合な点は、SANI法にとって水理学的滞留時間を延長する結果を生じ得ることである。
3サイクルSANI法の恩恵
元々のSANI法に比べて、3サイクルSANI法は、電子伝達体として硫酸塩だけでなく、亜硫酸塩、チオ硫酸塩及び元素イオウを使用することに適用を広げている。これによってSANI法の応用がさらに柔軟になり、海からはるかに離れたユーザーでも可能である。たとえば、燃焼炉からの脱硫流出物に豊富である亜硫酸塩又は多数の工業での安価な副産物である元素イオウを用いて、工程に電子伝達体を提供することができる。
窒素除去を提供する必要がないのであれば、SANI法の代わりに簡略化SANI法を実施するのは当然である。SANI法に比べて、簡略化SANI法は、硫化物を電子供与体として独立栄養の脱窒細菌が硝酸塩を気体状窒素に還元する無酸素バイオ反応器を除外する。これによって反応器総数の1/4の削減を生じるので、SANI法で必要とされる操作コスト及びスペースの25%前後を効果的に削減する。
従来の二次処理に比べて、硫酸塩還元上向流汚泥床(SRUSB)及び好気性フィルター(AF)を伴った簡略化SANI法の現在の配置は、一次処理、二次浄化器の必要性を除外する。さらに、簡略化SANI法によって、必要とされる汚泥の処理及び廃棄のすべてを除外して50%の全体的コストの削減を生じることが可能である。簡略化SANI法は、たとえば、活性化汚泥、逐次バッチ反応器、バイオ塔、生物学的好気性フィルター、膜バイオ反応器又は移動床バイオ反応器のような他の様式においても運用することができる。
イオウ還元用粒状汚泥床反応器及び独立栄養硫化物酸化用粒状汚泥床反応器は、それらが効率を高めるという点で有益である。システムの効率は、反応器における活性バイオマスの濃度に大きく依存する。粒状汚泥床反応器の恩恵は、効率が高いので必要なスペースが少ないことである。従来の懸濁増殖反応器又は凝集汚泥床反応器に比べて、粒状汚泥床反応器は汚泥濃度がはるかに高い。従って、反応器の効率が大きく増強され、結果的に、はるかにより短い水理学的滞留時間を生じるので、さらに小さな処理施設が技術的に実現可能である。
優れた汚泥沈殿特性のために、粒は放流水から容易に分離する傾向があり、結果的に、凝集汚泥床システム又は懸濁増殖システムよりもはるかに清浄な放流水を生じる。これによって、システムに分離沈殿槽を有さない可能性が可能になる。さらに、汚泥粒は堅く濃厚なので、さらに高い液圧衝撃負荷を持続することができる。
従属栄養酸化SANI法の主な恩恵は、それがSANI法を利用して汚泥産出を最少化する一方で同時に、たとえば、灌漑や地下水補充のような種々の種類の再利用にために未汚染の処理廃水の流れを維持することができることである。言及したように、SANI法を利用することによって、それは、エネルギー消費の1/3を削減し、温室効果ガス放出の1/3を削減することができる。唯一の追加コストは海水のポンプ操作である。しかしながら、これは、汚泥最少化から生じる節約に比べて極めて些末である。
従属栄養酸化SANI法の別の恩恵は、必要性を満たす異なった処理レベルの選択を介した工程最適化についての可能性である。たとえば、街路の水撒き及び洗車、トイレ洗浄水、及び灌漑のような多数の適用は、窒素除去を必要としない。実際、再利用される水に窒素を保持することは、灌漑が必要とされる場合植物に有益である。他方、放流水の排出については、富栄養化及び藻類異常発生を回避するために窒素除去が必要とされ得る。2つの要件は矛盾することもあり、通常の実施はより高いレベルの処理を適用することであるが、これは操作コストを高めることになる。
従属栄養酸化SANI法によって、灌漑目的で再利用水を提供するために、第1の流れにおいて窒素除去の代わりに生物学的炭素除去を導入することが可能である。次いでSANI法によって第2の流れにて窒素除去を実施する。従来の従属栄養酸化工程におけるこの配置は、追加の炭素源、たとえば、メタノールが添加されない限り、困難である場合がある。これは、従来の処理のための脱窒工程が汚水中の有機炭素の量によって動力学的に制御されるからである。
他方、SANI法における脱窒は独立栄養工程である。それは炭素源を必要としない。従って、SANI法で可能な脱窒は、従来の生物学的窒素除去工程の脱窒を兼ねる。従って、従属栄養酸化SANI法は、追加の炭素源を必要とすることなく、完全な脱窒を提供することができる。図12は、従属栄養酸化SANI法の考えられうる改変を示す概略図である。窒素除去、及び恐らくは、第1の流れのための一次沈殿槽を取り除くことによって、第2の流れのサイズ及び操作コストを高めることなく、第1の流れのサイズ及び操作コストをさらに削減することが可能である。水再利用の要求量が減る場合、第1の流れからの余剰の処理廃水を、窒素除去のために第2の流れにおける独立栄養脱窒反応器にポンプで入れることができる。この配置によって、システムのサイズ及びコストを最少化するだけでなく、灌漑に必要とされる栄養分を保持することも可能である。
上記の技術によって、海水のトイレ洗浄水が使用されない沿岸地域にSANI法の適用を拡大するだけでなく、放流水排出及び水再利用のニーズを満たすための広い範囲の選択肢を導入する一方で同時に、SANI法の工程の最適化を行うことを可能にする。
実施例1:3サイクルSANI法
硫酸塩/硫化物/硫酸塩のサイクルによる操作を試験するために、空港島及び83,000人の住民の開発区から生じる実質的な塩分を含んだ汚水を処理する香港のトウチョウ汚水ポンプ処理施設にて、SANI法のパイロット試験を行った。硫酸塩還元用の上向流汚泥床(SRUSB)反応器及び2つの上向流好気性/無酸素フィルター(AF)反応器でパイロットプラントを構成した。SRUSBは気密性の嫌気性バイオ反応器であり、直径1.6m、高さ4.2m及び有効液体容量6.8mであった。プラスチック媒体(115m/mの比表面積)を詰めたAFは直径1.6m、高さ4.4m及び有効液体容量3.9mであった。SRUBS及びAFではそれぞれ、地域の二次含塩分汚水処理施設から入手した嫌気性消化槽汚泥(MLSS〜8000mg/L)及びリサイクル活性化汚泥(MLSS〜4000mg/L)を播き、植菌した。
6mmの濾過器を用いて汚水入れ容器から篩にかけた汚水を作製した。他の一次処理施設を通すことなく、篩にかけた汚水を10m/日の定量搬送ポンプにてSANIパイロットプラントに搬送した。図13はパイロットプラントの設計を示す図である。パイロットプラントの設計及び操作のパラメータは表1に見出すことができる。
表1 パイロットプラントの設計及び操作のパラメータ
Figure 0005923512
24時間混合試料採取器によって流入含塩分汚水を定期的に性状分析し、表2に要約した。流入有機物の特徴は、8.0%の揮発性脂肪酸、21.5%の生分解性の可溶性有機物、7.1%の非生分解性の可溶性有機物、50.5%の生分解性の粒子状有機物、及び12.9%の非生分解性の粒子状有機物から成ると割り出された。
表2 SANIパイロットプラントの平均流入水水質(濾過器後)
Figure 0005923512
海水を起源とする硫酸塩を電子伝達体として利用することによって、図4に示すような3サイクルによって有機炭素を二酸化炭素に酸化する。
定常状態の条件下でパイロットプラントを225日間操作した。一次沈殿を通さないで、パイロットプラントは、431mgCOD/L、280mgSS/L及び87mgTN/Lの平均水質を伴う流入水を処理し、それぞれ54mgCOD/L、36mgSS/L、3.4mgNH−N/L及び16.8mgNO−N/Lの平均水質を伴う放流水を産出した。これは平均で、87%のCOD及び87%のTSSの除去効率に等しい。TNの除去効率は55%にすぎなかった。これは部分的には、工業原料を起源とする可溶性の非生分解性の有機窒素(26%)の高い比率に因るものであった。
パイロット試験は汚泥産出を有意に最少化した。操作全体の間、汚泥がプラントから故意に持ち出されることはなかった。従来の生物学的処理工程に比べて、パイロットプラントは汚泥産出の90%を減らした。残りの10%の汚泥産出のうち、84%は無機物質だった。硫酸塩還元用の上向流汚泥床(SRUSB)におけるMLVSSとMLSSの比は0.7で安定であり、平均汚泥容量指標(SVI)は一定して100ml/g未満だった。一次沈殿槽はなく、汚泥処理施設は必要とされないので、SANIは塩分を含んだ汚水処理作業にて悪臭防止に対する低コストの解決法を提供することができる。
実施例2:亜硫酸塩/硫化物/硫酸塩のサイクルによる操作
硫酸塩の代わりに、図5に示すように、燃焼炉又は化石燃料発電所の脱硫施設を起源とする亜硫酸塩を電子伝達体として使用することができ、それは、亜硫酸塩/硫化物/硫酸塩のサイクルによる3サイクルSANI法を示す。実施例1と実施例2との間における処理システムの顕著な差異は、イオウ還元反応器の配置であり、システム全体の代わりにイオウ還元反応器を用いてこの実施例を実証する。上向流イオウ還元粒状汚泥床反応器は、直径8.8cm、高さ50cm、総容量3L及び有効容量2.85Lである。内部リサイクル比が5、水理学的滞留時間が12時間でこの反応器を7日間操作し、その後連続して3日間データを収集した。
合成廃水の調製のためのストック溶液の組成を表3に示す。ストック溶液の総CODは60,000mg/Lであり、COD:N:Pの比は150:17:1である。硫酸イオンを提供するために海水を使用する代わりに、亜硫酸ナトリウム溶液を電子伝達体として使用した。
表3 合成したストック溶液及び微量元素溶液の組成
Figure 0005923512
測定には流入水及び放流水のTOC、総窒素、pH、アルカリ度及び亜硫酸塩、並びに放流水の硫酸塩、チオ硫酸塩及び硫化物が含まれる。流入水及び放流水の平均TOCはそれぞれ120mg/L及び21mg/Lであったが、それは83%の平均TOC除去効率を示している。流入水の平均SO 2−は178mgS/Lであり、放流水の平均S濃度は、14mgSO 2−−S/L、29mgSO 2−−S/L、6mgS 2−−S/L及び132mgS2−−S/Lであったが、それは、イオウ収支における102%の平均を表す。グルコースについてのCOD:TOC比の大まかな推定値2.67を用いることによって、実験は約75%のCOD収支を達成した。この実験は、有機炭素の酸化に電子伝達体として亜硫酸塩を使用することができ、3サイクルSANI法で亜硫酸塩は硫化物に還元されることを完全に実証した。
実施例3:簡略化SANI法の適用
香港の塩分を含んだ汚水を模倣する合成の塩分を含んだ廃水を用いて簡略化SANIシステムの実験室試験を行った。合成廃水の調製のためのストック溶液の組成は表3に示す。ストック溶液の総CODは60,000mg/Lであり、COD:N:Pの比は150:17:1であった。ストック溶液を海水(硫酸塩濃度:2,700mg/L、塩化物濃度:19,000mg/L)と混合し、水道水で希釈してCODの所望の濃度(400mg/L)を達成した。
簡略化SANI法における有機炭素の酸化は、図7に示すような炭素及びイオウのサイクルにより、海水中の硫酸塩を利用することによって行った。海水からの硫酸塩とは別に、他の種類のイオウ化合物も電子伝達体として使用することができる。たとえば、サトウキビ廃水又は酸性鉱山排水に由来する硫酸塩、及び化石燃料発電所の脱硫施設に由来する亜硫酸塩を電子伝達体として使用することができる。
簡略化SANI法の設計を図14に示す。試験SRUSB反応器では、内径が5.4cm、高さが44cm及び総容量が1Lだった。水理学的滞留時間3時間及び内部リサイクル比4で反応器を操作した。AF反応器では、内径が5.4cm、高さが32cm、有効容量が400mLだった。HRT 1.2時間、及び内部リサイクルなしで、AF反応器を操作した。
3.2kgCOD/m/日の有機負荷率で操作して、硫酸塩還元反応器は89.3%の平均COD除去効率を達成した。放流水に溶解した硫化物濃度は114.7mgS2−−S/Lであったが、流入水と放流水の間の硫酸塩の差は128mgSO 2−-S/Lであり、89.6%のイオウ収支に相当した。
独立栄養イオウ酸化反応器では、硫酸塩還元反応器で生成された硫化物は硫酸塩に酸化された。硫化物の酸化とは別に、流入水のアンモニアの一部は硝酸塩に硝化され、放流水のアンモニア濃度は15.4mgNH−N/Lであり、硝酸塩濃度は25.4mgNO−N/Lであった。
全体として、簡略化SANIの実験室反応器は、最終的な放流水で25.2mgCOD/L及び47.2mgSS/Lを生じ、それは93.7%のCOD除去効率に相当した。最終的な放流水でのUV透過率は254nmの波長にて75%だった。実験室試験全体の間で反応器から過剰な汚泥が持ち出されることはなかった。
実施例4:簡略化SANIのパイロットプラント操作
香港の未処理の汚水を用いて10m/日のパイロット規模の試験を行い、汚泥の廃棄を必要とすることなく、簡略化SANIが満足の行くように作動していることを確認した。実施例1の設定と同様に、海水のトイレ洗浄水が採用されている香港におけるトウチョウ汚水ポンプ処理施設にて簡略化SANIのパイロットプラント(図14)を設置した。嫌気性の硫酸塩還元用の上向流汚泥床(SRUSB)と独立栄養硫化物酸化用の好気性バイオフィルター(AF)で構成されて、パイロットプラントは定常状態で100日間作動させた。
SRUSB及びAFの反応器の設計、流入廃水及び播種配置は実施例1と同様である。約1ヵ月の順応期間の後の定常状態での簡略化SANIパイロットプラントの操作条件を表4に示す。
表4 定常状態における簡略化SANIパイロットプラントの操作条件
HRT=水理学的滞留時間、及びSRT=汚泥保持時間
Figure 0005923512
0.63kgCOD/m/日の有機負荷率で操作して、SRUSBは定常状態の間で77.1%の平均COD除去効率を達成した。放流水に溶解された硫化物の濃度は124.1mgS2−−S/Lであった一方で、流入水と放流水の間での硫酸塩の差は130.3mgS 2−−S/Lであり、95%のイオウ収支に相当した。
AFでは、SRUSBにて生成された硫化物がすべて硫酸塩に酸化された。硫化物の酸化とは別に、流入水のアンモニアの一部は硝酸塩に硝化され、放流水のアンモニア濃度は25.8mgNH−N/Lであり,硝酸濃度は18.8mgNO−N/Lであった。
全体として、簡略化SANIパイロットプラントは、最終的な放流水で63.4mgCOD/L及び42.1mgSS/Lを生じ、平均で85%のCOD及び85%のSSの除去効率に相当した。最終的な放流水でのUV透過率は254nmの波長にて75%であり、UV消毒へのその適用可能性を示した。パイロット試験全体の間、簡略化SANIパイロットプラントから過剰な汚泥が持ち出されることはなかった。
従属栄養細菌は一般に独立栄養細菌よりも大量に汚泥を産出するので、汚泥産出の分析ではSRUSBに着目した。SRUSBにおける平均MLVSSは約3500mg/Lであり、平均MLVSS/MLSS比は0.7であり、汚泥容量指標(SVI)は110mL/g未満だった。SRUSBの観察された産出係数は除去されたCODのkg当たり0.02kgVSSであり、従来の二次処理に比べて汚泥産出の90%の低下を表した。これはまた、SRUSBからの生物学的な過剰汚泥の除去が必要とされないことを再確認した。
処理施設からのエネルギー消費及びCO放出は主として2つの供給源:操作及び汚泥廃棄に由来する。過剰な汚泥の除去が必要とされないので、簡略化SANI法は従来の二次処理に比べてエネルギー消費及び温室効果ガス放出の1/3を削減し得ると推測される。
実施例5:硫酸塩還元用粒状汚泥床反応器による操作
実施例2で詳述したような硫酸塩還元用粒状汚泥床反応器を用いて、実験室規模の試験を行った。上向流イオウ還元用粒状汚泥床反応器は、直径が8.8cm、高さが50cm、総容量が3L及び有効容量が2.85Lだった。図15は、流入水及び放流水における上向流硫酸塩還元用粒状汚泥反応器のCODの実績、及びCOD除去効率を示すグラフである。グラフは、約130日間の操作期間についての硫酸塩還元用粒状汚泥床の実績を示す。
流入水のCODの濃度は300〜350mg/L前後であったが、放流水のCOD濃度は30mg/L前後であった。CODの除去効率は1時間の水理学的滞留時間で操作しても、80日間の操作の後、90%で安定化した。同様に、硫酸イオンの大半(70%前後)は硫化物に還元された。
図16a〜dは粒状汚泥の外観を示す一連の顕微鏡写真である。図16aは30日目の粒状化を示す。図16bはX線顕微鏡で見た30日目の粒状化を示す。図16cは60日目の粒状化を示す。図16dは90日目の粒状化を示す。顕微鏡での検討は、汚泥すべてが2ヵ月以内に粒状に変わることを示した。粒は球状の形状で非常に明瞭な輪郭があり、平均直径は2mm前後である。
図17a及び図17bは、5分間の汚泥容量指標(SVI)及び順応期間にわたる汚泥の粒度を示すグラフである。播種汚泥のSVIは80mL/gであり、粒度は直径で44μmであった。汚泥のほとんどは最初の15日間以内はフロックとして見えた。粒は30日後に成形し始めた。順応に続いて、SVIが低下し、粒度が大きくなり、反応器の実績は操作の60日後に安定した。
実施例6:独立栄養硫化物酸化用粒状汚泥床反応器
独立栄養の硫化物酸化に粒状汚泥を用いることを実証するために、実験室での独立栄養脱窒(AD)用の粒状汚泥床反応器を構築した。独立栄養脱窒(AD)用の粒状汚泥床反応器は、直径が6.2cm、高さが33.5cm、総容量が0.95L及び有効容量が0.85Lであった。塩分を含んだ汚水を処理する地域の汚水処理施設の嫌気性汚泥消化槽から得た汚泥を反応器に植菌した。
それぞれ30mgN/Lの硝酸ナトリウム及び60mgS/Lの硫化ナトリウムを含有する2種類の合成廃水を用いることによって実験を実施した。1〜60日目(すなわち、ステージ1)の間、両者の廃水を添加して表5に示すような必要とされる負荷率を得た。61〜130日目(ステージ2)の間、上記実施例5で示したような硫酸塩還元用粒状汚泥床反応器からの放流水を用いることによって、合成硫化物の供給を置き換えた。
表5 独立栄養脱窒反応器の操作条件
Figure 0005923512
図18a及び図18bは独立栄養脱窒反応器の実績を示すグラフである。流入水及び放流水の硝酸塩濃度、並びに硝酸塩除去効率を図18aに示す。流入水硝酸塩の窒素は約15mgNO −N/Lだった。放流水のNO −N濃度は10mg/Lから1mg/Lに徐々に低下し、除去効率は開始時の約30%からステージ2の終了時では90%を超えるまで上昇した。上記で言及したように、1日目から60日目まででは、反応器には合成廃水を供給し、60日目からステージ2の終了までは、硫酸還元用反応器からの硫化物及び硫酸塩を含有する放流水を供給した。硫化物は硝酸塩によって硫酸塩に酸化された。図18bは放流水における総有機炭素(TOC)を示す。図18bから理解できるように、実験全体の間で、流入水及び放流水におけるTOCがほぼ同じだったということは、行われた脱窒反応が従属栄養ではなく独立栄養だったことを示している。
光学顕微鏡検査及び粒度分布分析のために65日目にて反応器から汚泥試料を回収した。図19は、65日目における独立栄養脱窒反応器からの汚泥粒を示す顕微鏡写真である。図20は、独立栄養脱窒反応器における汚泥粒の粒度分布を示すグラフである。図で示されるように汚泥粒が認められ、平均直径はおよそ0.5mmだった。
実施例7:従属栄養酸化SANI法による操作
図21は、従来の生物学的窒素除去及び水再利用施設を示す概略図である。工学予測によって従属栄養酸化SANI法の適用を説明することができる。検討されたのは、放流水の要件を満たし、街路の水撒き及び洗車、並びに風景灌漑の目的で再利用水を提供するための水再利用施設用に処理汚水の1/3を提供するために生物学的窒素除去を提供することを必要とする汚水処理施設である。必要とされる汚水処理工程には、一次沈殿槽、生物学的な炭素及び窒素の除去工程、二次沈殿槽、汚泥増粘、汚泥消化、汚泥脱水及び汚泥燃焼が含まれる。これには、濾過設備及び消毒設備を装備した水再利用施設が続く。
図22は、完全な従属栄養酸化SANI法を示す概略図である。街路の水撒き及び洗車、並びに風景灌漑には窒素除去は必要とされないので、水再利用の流れから窒素除去工程を外すことが可能である。SANI法は、硫酸塩還元反応器に上向流汚泥床を導入し、独立栄養の硝化及び脱窒に生物学的フィルターを導入することによって沈殿を必要としないので、一次及び二次の沈殿槽の2/3を除外することも可能である。遠心ポンプを設置して海水を抽出し、硫酸塩をSANI法に提供してもよい。
流入する汚水のCODが400mg/Lであると仮定して、硫酸塩の還元によって有機炭素の酸化を確実に完了するには、600mg/LのSO 2−を汚水に添加する。海の塩分度に応じて、海水は約2600mgSO 2−/Lを含有する。従って、必要とされる海水の添加は処理される汚水のm当たり0.25m前後である。これは、システムへの総汚水流の1/4の添加に等しく、汚水処理施設の標準的なピーク因子を上手く下回るので、当然受け入れ可能であるだろう。汚水処理施設の給水槽への臨海地からの海水のポンプ輸送の水頭損失を15mであると仮定して、ポンプ輸送される海水の電力消費は0.06kWh/mであろう。処理される汚水のm当たり0.25mの海水を供給することだけが必要とされるので、海水のポンプ輸送のための追加電力消費は、処理される汚水のm当たり0.015kWh前後であろう。
汚泥の脱水及び燃焼はエネルギーを消費するので、SANI法により汚泥の処理及び燃焼の工程を除外することによって、従来の生物学的窒素除去法に比べて約1/3のエネルギー節約と温室効果ガス放出とを生じる。活性汚泥窒素除去法と比べて、これは、処理される汚水のm当たり約0.15kWhのエネルギー節約と同等であり、又は従属栄養酸化SANI反応器に海水をポンプ輸送するのに必要とされる追加エネルギーよりも10倍多い。
全体として、従属栄養酸化SANI法を導入することによって、一次及び二次の沈殿槽の2/3を節約し、生物学的窒素除去工程の一連の手順の1/3をさらに単純な生物学的炭素除去工程の一連の手順で置き換え、汚泥の処理及び廃棄の施設のほとんどを除外する。それはまた、従来の窒素除去工程の2/3を、海水を提供するポンプ輸送システムと一緒に、SANI法で置き換える。非常に大まかな推定に基づいて、これは、コストの50%及びエネルギー消費と温室効果ガス排出の30%の削減を生じるであろう。
実施例8:簡略化従属栄養酸化SANI法による操作
図23は簡略化従属栄養酸化SANI法を示す図である。従属栄養酸化SANIシステムは、従来の生物学的水再利用施設と改変されたSANI法の統合である。第1の流れ、すなわち、従属栄養炭素酸化、二次沈殿及び水再利用施設は標準的な水再利用の設計なので、その適用可能性を実証する別の試験を実施する必要はない。第2の流れについては、汚水に加えて一次及び二次の汚泥を分解するSANI法の改変が含まれる。実施例1で示したように、SANI法は一次汚泥を本質的に含有する未処理の汚水の分解に上手く利用されている。それにもかかわらず、硫酸塩還元反応器にて二次汚泥を効果的に分解することができるかどうかを確認する必要がある。二次汚泥が硫酸塩還元反応器にて一旦分解されると、独立栄養酸化工程における硫化物の硫酸塩への再酸化は問題ではなくなる。
従属栄養酸化SANI法の適用可能性を調べるために、上向流硫酸塩還元粒状汚泥床反応器を用いて、汚水と一緒に二次汚泥を分解した。この配置では、上向流イオウ還元粒状汚泥床反応器は、直径8.8cm、高さ50cm、総容量3L及び有効容量2.85Lで構成された。12時間の水理学的滞留時間、内部リサイクル比5にて14日間、反応器を作動させ、その後、連続して3日間、データを収集した。
分解工程を模倣するために、塩分を含んだ汚水を処理する地域の二次処理施設からの二次汚泥と一緒に表3におけるストック溶液を混合することによって流入水を調製して、そのうちの70%(350mgCOD/L)が供給原料に由来する一方で残りの30%(150mgCOD/L又は100mgVSS/L)が二次汚泥に由来する約500mg/Lの総CODを伴う流入水を達成した。海水トイレ洗浄システムからの海水を用いて、電子伝達体としての硫酸塩を提供した。
測定には、流入水及び放流水の可溶性及び粒子状のCOD、VSS、硫酸塩、VFA、pH、アルカリ度、並びに放流水の硫化物が含まれる。流入水及び放流水の平均の水質を表6にまとめる。
表6 二次汚泥を伴った合成廃水を処理するイオウ還元粒状汚泥床反応器の実績
Figure 0005923512
全体のCOD除去は333mg/L(又は66%)であったが、VSS除去効率は77%だった。放流水における総イオウは269mgS/Lであり、92%のS収支を表した。1mgのSO 2−−Sの1mgのS2−−Sへの変換が2mgのCODに等しいので、イオウの収支は大まかに284〜332mgのCODの低下を示し、全体で92%〜100%のCOD収支を表す。この値はまた、反応器における可溶性のCOD低下よりもはるかに高かった。データは、二次汚泥が反応器に蓄積される代わりに効率的に分解されることを示した。この実験は、混ぜ合わせた汚水+二次活性汚泥の処理における硫酸塩還元反応器の適用可能性を完全に実証した。これはまた、生活廃水を処理することにおいて従属栄養酸化SANI法を適用することの可能性も実証した。
主題の性質を説明するために本明細書で記載され、説明されている要素の詳細、物質、工程及び配置における追加の変更が、添付のクレームで表されるような本発明の原理及び範囲の中で当業者によって為され得ることが理解されるであろう。

Claims (14)

  1. 有機炭素を含有する流入水の生物学的廃水処理の方法であって、
    第1の上向流汚泥床反応器内で、気相を伴わず液相のみにおいて、再循環および乱流の生成により混合を行いながら、イオウ又はイオウ化合物によって有機炭素を二酸化炭素に酸化し、イオウ又はイオウ化合物を硫化物に還元することと、
    第2の反応器で、酸素または硝酸塩によって硫化物を硫酸塩に酸化すること
    とを含み、
    前記イオウまたはイオウ化合物が、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩及びイオウから成る群から選択される物質を含むか、あるいは実質的な含塩成分を含有する流入水から得られる物質を含む、方法。
  2. 硫化物が酸素によって硫酸塩に酸化され、
    前記方法が、前記第2の反応器で、酸素によってアンモニアを硝酸塩に酸化することをさらに含む、請求項に記載の方法。
  3. 前記第2の反応器で硫化物が硝酸塩を用いて硫酸塩に酸化され、
    前記方法が、
    第3の反応器でアンモニアを硝酸塩に酸化することと、
    前記硝酸塩を前記第3の反応器から前記第2の反応器にリサイクルすること
    とをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 有機炭素を含有する流入水の生物学的廃水処理の方法であって
    1の流れでは、酸素又は硝酸塩によって有機炭素を二酸化炭素に酸化し、濾過及び消毒から成る群から選択される追加の処理工程によって第1の流れの処理した放流水を再利用
    第2の流れでは、第1の上向流汚泥床反応器内で、気相を伴わず液相のみにおいて、再循環および乱流の生成により混合を行いながら、イオウ又はイオウ化合物によって有機炭素を二酸化炭素に酸化し、イオウ還元細菌を介して前記イオウ又はイオウ化合物を硫化物に還元し、その後、第2の反応器で、酸素又は硝酸塩によって前記硫化物を硫酸塩に酸化第3の反応器で、独立栄養硝化を介してアンモニアを硝酸塩に酸化する
    ように統合された、生物学的処理の並行する流れを提供することを含
    イオウ又はイオウ化合物が、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩及びイオウから成る群から選択されるか、あるいは実質的な含塩成分から得られるものであり
    前記第1の流れにて産出された汚泥を得ることと、
    前記第2の流れにおける流入廃水との同時処理のために前記汚泥を前記第1の反応器に移すことをさらに含む、
    方法。
  5. 有機炭素を含有する流入水を処理するための生物学的廃水処理施設であって、
    気相を伴わず液相のみにおいて、再循環および乱流の生成により混合を行いながら、イオウ又はイオウ化合物によって有機炭素を二酸化炭素に酸化し、前記イオウ又はイオウ化合物を硫化物に還元するように構成される、上向流汚泥床反応器として提供される第1の反応器と、
    酸素または硝酸塩によって前記硫化物を硫酸塩に酸化するように構成される第2の反応器
    とを備え、前記イオウ又はイオウ化合物が、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩及びイオウから成る群から選択される物質を含むか、あるいは実質的な含塩成分を含有する流入水から得られる物質を含む、生物学的廃水処理施設。
  6. 硫化物が酸素によって硫酸塩に酸化され、
    前記生物学的廃水処理施設が、さらに前記第2の反応器においてアンモニアを硝酸塩に酸化するように構成される、請求項に記載の生物学的廃水処理施設。
  7. ンモニアを硝酸塩に酸化するように構成される第3の反応器をさらに含み、
    硫化物が前記硝酸塩によって硫酸塩に酸化され、
    前記硫化物を硫酸塩に酸化するように構成される前記反応器はまた、硝酸塩を気体状窒素に還元するようにも構成される、
    請求項に記載の生物学的廃水処理施設。
  8. 濾過及び消毒から成る群から選択される処理方法の追加の工程によって、酸素又は硝酸塩による有機炭素の酸化からの処理放流水を再利用するように構成される第4の反応器をさらに備える、請求項に記載の生物学的廃水処理施設。
  9. 酸素又は硝酸塩による有機炭素の酸化で生じる汚泥を移して、イオウ又はイオウ化合物によって有機炭素を二酸化炭素に酸化するための流入廃水と混ぜ合わせ、前記イオウ又はイオウ化合物を硫化物に還元するようにさらに構成される、請求項に記載の生物学的廃水処理施設。
  10. アンモニアを硝酸塩に酸化するようにさらに構成される、請求項に記載の生物学的廃水処理施設。
  11. 硫化物が酸素によって硫酸塩に酸化され、
    前記方法が、前記第1の反応器として提供される上向流汚泥床反応器において、イオウ又はイオウ化合物を硫化物に還元すること、および/または、前記第2の反応器として提供される上向流汚泥床反応器において、酸素または硝酸塩を用いて硫化物を硫酸塩に酸化すること、ならびに、第3の反応器において、前記硝酸塩を気体状窒素に還元することをさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  12. 前記第1の反応器内での再循環により液体の縦垂直方向の速度を高めること、及び、流量制約装置により前記第1の反応器内で乱流を生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記第1の反応器内での再循環により液体の縦垂直方向の速度を高めること、及び、流量制約装置により前記第1の反応器内で乱流を生成することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  14. 前記第1の反応器内における液体の縦垂直方向の速度を高めるための再循環装置、及び、前記第1の反応器内において乱流を生成するための流量制約装置をさらに含む、請求項5に記載の生物学的廃水処理施設。
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