JP5923393B2 - 移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法 - Google Patents

移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の移動通信網のうち一つの移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分ける移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法に関する。
従来、移動体通信システムとして、標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)により規定された第3世代携帯電話(3G)や、いわゆる第3.9世代携帯電話(3.9G)に対応したLTE(Long Term Evolution)が利用されている。移動体通信システムにおいては、移動通信網を介してサービスが移動通信端末に提供される。例えば、下記特許文献1では、移動通信網を介して提供されるサービスの利用実績に応じた課金処理を行うシステムが開示されている。
特開2009−94812号公報
3GPPによりネットワークアーキテクチャ及び制御手順が定められた移動体通信システムの移動通信網では、ネットワークがモビリティ、QoS及び課金処理等を含む共通の制御機構で、移動通信端末へのサービス提供が行われる。すなわち、一律な移動通信網制御により移動通信端末の処理を行っている。それゆえに、端末の種別やサービス条件、端末の状態によって、必ずしも必要としない過剰な処理能力を移動通信網リソースに課してしまう課題があった。例えば、固定設置されている機械への位置管理機能や、定額料金端末に係る課金カウント機能、自宅や会社の滞在中で移動していない端末への移動管理機能(モビリティ制御機能)等が挙げられる。今後、移動通信端末の種類やサービスが多様化してゆくにつれて、必要としない機能が増大し、設備利用効率の低下による移動通信網コストやサービス提供コストが増大することが懸念される。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、利用効率の良い通信サービスを提供することができる移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する為に、本発明に係る移動通信網振り分けシステムは、他の移動通信網とは異なる機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を含む複数の移動通信網と移動通信端末とを含む移動体通信システムにおける移動通信網振り分けシステムであって、移動通信端末の端末種別を示す情報、移動通信端末の移動体通信システムにおける契約内容を示す情報、移動通信端末の移動状態を示す情報、移動通信端末が移動体通信システムに要求するサービス内容を示す情報、及び移動体通信システムに含まれる移動通信網の通信品質を示す情報のうち何れか一つ以上の情報を含む条件情報を取得する取得手段と、複数の移動通信網のうち、取得手段によって取得された条件情報に基づいた機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を、移動通信端末の接続先である接続先移動通信網として決定する決定手段と、決定手段によって決定された接続先移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分ける振り分け手段と、を備え、複数の移動通信網は、提供する機能を制限した移動通信網である縮退移動通信網を含み、決定手段は、複数の移動通信網のうち、取得手段によって取得された条件情報に基づいた機能を提供する縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定する
本発明に係る移動通信網振り分けシステムでは、移動通信端末の端末種別を示す情報、移動通信端末の移動体通信システムにおける契約内容を示す情報、移動通信端末の移動状態を示す情報、移動通信端末が移動体通信システムに要求するサービス内容を示す情報、及び移動体通信システムに含まれる移動通信網の通信品質を示す情報のうち何れか一つ以上の情報を含む条件情報が取得される。そして、複数の移動通信網のうち、取得された条件情報に基づいた機能を提供する移動通信網が、移動通信端末の接続先である接続先移動通信網として決定される。そして、決定された接続先移動通信網に移動通信端末の接続先が振り分けられる。従って、他の移動通信網とは一部機能が異なる、利用効率の良い移動通信網を用意し、条件情報に基づいて当該移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分けることができる。それにより、例えば、過剰な処理能力を移動通信網リソースに課すことを防ぐことができると共に、設備利用効率が向上し、移動通信網コストやサービス提供コストを抑えることができる。すなわち、利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。また、複数の移動通信網のうち一つの移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分けることで、例えば、一部の移動通信網で故障や輻輳等が生じた場合でも、サービスの可用性を確保することができる。
また、この構成によれば、提供する機能を制限した、コスト効率の良い縮退移動通信網を用意し、条件情報に基づいて当該縮退移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分けることができる。それにより、例えば、過剰な処理能力を移動通信網リソースに課すことを防ぐことができると共に、設備利用効率が向上し、移動通信網コストやサービス提供コストを抑えることができる。すなわち、利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
複数の移動通信網は、移動管理機能を省いた縮退移動通信網を含み、決定手段は、取得手段によって取得された条件情報に基づいて移動通信端末の移動管理が不要であると判定した場合、移動管理機能を省いた縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定することとしてもよい。この構成によれば、移動管理機能を省いた縮退移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
複数の移動通信網は、位置管理機能を省いた縮退移動通信網を含み、決定手段は、取得手段によって取得された条件情報に基づいて移動通信端末の位置管理が不要であると判定した場合、位置管理機能を省いた縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定することとしてもよい。この構成によれば、位置管理機能を省いた縮退移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
複数の移動通信網は、課金管理機能を省いた縮退移動通信網を含み、決定手段は、取得手段によって取得された条件情報に基づいて移動通信端末の課金管理が不要であると判定した場合、課金管理機能を省いた縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定することとしてもよい。この構成によれば、課金管理機能を省いた縮退移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
移動通信端末の在圏エリアに関する在圏情報の履歴を格納する在圏履歴格納手段を更に備え、決定手段は、更に在圏履歴格納手段によって格納された在圏情報の履歴に基づいて移動通信端末の移動管理が不要であるか否かを判定することとしてもよい。この構成によれば、移動通信端末の在圏エリアに関する在圏情報の履歴に基づいて、移動通信端末の移動状態をより正確に推測することができる。それにより、より適切に移動管理機能を省いた縮退移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
複数の移動通信網に含まれる移動通信網は、サーバ仮想化技術により構築されていることとしてもよい。従来は、例えば、通信サービス処理を行うアプリケーション毎に専用のハードウェア装置を設置していたため、端末毎やサービス種別毎に必要な機能が異なっていたとしても、それらにカスタマイズした各々の専用網を構築すると、ネットワークの規模が十分にないものについては、コスト的に見合わず、分割損によるデメリットの方が大きいという問題があった。ここで、上記構成によれば、仮想化技術の適用によって、汎用サーバ上で通信サービス処理を行うアプリケーションを動作させ、端末毎やサービス種別毎に適した規模の個別の移動通信網を構築することにより、従来のようなネットワークの複雑化を防ぎ、重要性に応じたサービスの可用性の提供に柔軟性をもたせられるとともに、通信サービスのアプリケーション機能を個々にカスタマズして冗長な処理を省くことにより、利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。また、必要な場所に動的に設置したり、加入者数や時間変動するサービス要求の処理量に応じてスケールしたりすることが可能となる。
ところで、本発明は、上記のように移動通信網振り分けシステムの発明として記述できる他に、以下のように移動通信網振り分け方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
即ち、本発明に係る移動通信網振り分け方法は、他の移動通信網とは異なる機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を含む複数の移動通信網と移動通信端末とを含む移動体通信システムにおける移動通信網振り分けシステムによる移動通信網振り分け方法であって、移動通信端末の端末種別を示す情報、移動通信端末の移動体通信システムにおける契約内容を示す情報、移動通信端末の移動状態を示す情報、移動通信端末が移動体通信システムに要求するサービス内容を示す情報、及び移動体通信システムに含まれる移動通信網の通信品質を示す情報のうち何れか一つ以上の情報を含む条件情報を取得する取得ステップと、複数の移動通信網のうち、取得ステップにおいて取得された条件情報に基づいた機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を、移動通信端末の接続先である接続先移動通信網として決定する決定ステップと、決定ステップにおいて決定された接続先移動通信網に移動通信端末の接続先を振り分ける振り分けステップと、を含み、複数の移動通信網は、提供する機能を制限した移動通信網である縮退移動通信網を含み、決定ステップは、複数の移動通信網のうち、取得ステップにおいて取得された条件情報に基づいた機能を提供する縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定する。
本発明によれば、利用効率の良い通信サービスを提供することができる。
従来方式のアタッチ手順を説明するための図である。 GREトンネル及びTEIDトンネルを流れるパケット内容を示す図である。 従来方式の位置登録手順を説明するための図である。 従来方式のS1−Flexにおけるアタッチ/位置登録手順を説明するための図である。 従来方式のネットワークシェアリング手順を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態におけるTEIDトンネルを流れるパケット内容を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第7実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第8実施形態に係る移動体通信システムの構成を示す図である。 本発明の第8実施形態におけるフロースイッチが格納するテーブルの例を示す図である。 本発明の第8実施形態におけるフロースイッチが格納するテーブルの別の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る移動通信網振り分けシステムを構成する装置のハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るスマートグリッド網を示す図である。
[用語説明]
まず、本実施形態で用いる、移動体通信システムにおける用語について説明する。以下において説明がない用語であって本実施形態で用いられている用語については、基本的には3GPPの用語の定義をそのまま用いるものとする。
「UE(User Equipment)」は、移動通信端末であり、移動体通信システムにおいて移動体通信を行う。「IMSI(International Mobile Subscriber Identity)」は、UEの加入者を全世界で一意に識別するための移動加入者識別子である。「IMEI(International Mobile Equipment Identity)」は、UEに割り当てられる一意の識別子である移動通信端末識別子であり、UEの製造者が設定する。「MME(Mobility Management Entity)」は、パケット通信用のセッション(接続)の設定・開放やハンドオーバーの制御を行う等、移動管理(モビリティ制御)やベアラ制御を行う移動管理制御装置である。なお、ベアラとは、ユーザの通信情報を転送するための一連の物理的あるいは論理的なパスを意味する。「eNB(evolved Node B)」は、いわゆる基地局であり、無線リソース管理機能、移動管理機能、無線ベアラ制御機能、スケジューリング機能などを具備し、コアネットワークと接続してユーザパケットを転送する。「HSS(Home Subscriber Server)」は、加入者のプロファイル情報などが格納される加入者情報管理装置である。「DNS(Domain Name Server)」は、ドメイン名とIPアドレスとの対応づけを管理するドメイン情報管理装置である。
「PDN(Packet Data Network)」は、外部ネットワークであり、例えば通信事業者のIPサービスネットワークや公衆インターネットなどである。「P−GW(PDN Gateway)」は、PDNとの接続点の役割を担い、ユーザパケットをPDNとの間で転送する外部ネットワークゲートウェイ装置である。「S−GW(Serving Gateway)」は、ユーザパケットのルーティング機能や転送機能を提供するルーティングゲートウェイ装置である。「GRE(Generic Routing Encapsulation)」は、汎用的なトンネリングプロトコルであり、色々なプロトコルのパケットをIPプロトコルにカプセル化(トンネリング)することができる。「TEID(Tunnel Endpoint Identifier)」は、ユーザパケットを転送するためのトンネルのトンネル識別子である。「GUTI(Global Unique Temporary Identity)」は、MMEがUEに割り当てる一時的な端末識別子である。「S1−Flex」は、単一のeNBが複数のMMEもしくはS−GWと接続されることにより、負荷均等化及び信頼性向上を実現する技術である。
「アタッチ」とは、(通常、電源を入れたとき)移動通信端末から指定されたPDNのアドレスに従い、対応するP−GWまでの通信経路を確立することを示す(移動通信端末からPDNのアドレスの指定がない場合は後述のデフォルトPDNのアドレスが用いられる)。なお、しばらく通信が行われないときに設定されたTEIDトンネルは開放する(プリザベーション)。「デタッチ」とは、移動通信端末の電源を切ったときに、確立していた移動通信端末からP−GWまでの通信経路を開放することを示す。
「位置登録」とは、移動通信端末が位置登録エリア群をまたがったときに、MME、さらにはMMEを介してHSSに行う位置登録を示す。MMEは移動通信端末の在圏する位置登録エリア群を、HSSは移動通信端末がアタッチしているMMEを記憶する。「一般PDN」とは、移動通信端末が明示的に指定するPDN(インターネット接続など)を示す。「デフォルトPDN」とは、移動通信端末がPDNを指定せずに接続する場合に用いられるPDNを示す。デフォルトPDNは、HSSに加入者(IMSI)毎に設定する。「発信」とは、既にアタッチ済みのPDNであれば、常時接続状態(もしくはプリザベーションでTEIDトンネルが開放されていれば再設定)でつながること、未接続のPDNの場合は、アタッチ処理(位置登録手順は除く)と同様の処理でPDNに接続することを示す。
[従来方式のアタッチ手順]
続いて、図1が示す移動体通信システムを参照しながら、従来方式におけるアタッチ手順について説明する。図1に示す移動体通信システムは、UE、コアネットワーク及びPDNを含み、コアネットワークは、eNB、MME、HSS、DNS、S−GW及びP−GWを含む。なお、以下で説明するアタッチ手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.UEの電源が入れられた際に、UEは、eNBに対し、IMSI(およびIMEI)を含み、PDNのアドレスを指定したアタッチ信号を送信する。
2.eNBは、帰属するMME(S1−Flexの場合は帰属するMMEの内の任意の1つのMME)に信号を転送する。
3.アタッチ信号を受け取ったMMEは、HSSより認証情報を受け取り、UEとの間で認証、秘匿、インテグリティ処理を行う。
4.MMEは、HSSに対して位置登録信号を送信し、HSSは、UEの制御を担当する。HSSは、MMEを登録すると共に、UEからPDNのアドレスの指定がない場合はデフォルトPDNのドメイン情報をMMEに返信する。
5.MMEは、接続先のPDNのドメイン情報をDNSに送信し、応答としてPDNのアドレスに対応するS−GWおよびP−GWのアドレスを受信する。
6.MMEは、受信したアドレスを用いて、S−GWに対してP−GWに向けたベアラ設定要求を送信し、さらにS−GWは、P−GWに経路設定要求を送信する。
7.経路設定要求を受信したP−GWは、UE向けのIPアドレスを払い出すと共に、S−GWとP−GWと間にGREトンネルを確立する。
8.MMEは、UEに対して、P−GWより払いだされたIPアドレスおよびMMEが割りあてたUEのテンポラリな識別子としてGUTIを通知し、無線データベアラを確立すると共に、eNBに向けてS−GWのアドレスを通知し、eNBとS−GWとの間にTEIDトンネルが確立される。
9.以上によりUEからP−GWまでの通信経路が確立する。
10.以降、UEは識別子として、IMSIに変えてGUTIを使用する。
図2は、TEIDトンネル及びGREトンネルで流れるIPパケットの内容を示す図である。図2では、eNBとS−GWとの間でTEIDトンネルが確立されていることを示し、S−GWとP−GWとの間でGREトンネルが確立されていることを示している。
[従来方式のデタッチ手順]
続いて、図1が示す移動体通信システムを参照しながら、従来方式におけるデタッチ手順について説明する。なお、以下で説明するデタッチ手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.UEの電源が切られる際に、UEは、eNBを経由して自制御のMMEにデタッチ信号を送信する(eNBは、デタッチ信号に含まれるGUTIから、MMEを判別する)。
2.デタッチ信号を受け取ったMMEは、S−GWに対してベアラ切断要求を送信し、S−GWは、eNBとS−GWとの間に確立していたTEIDトンネルの設定を開放し、ベアラ切断要求応答をMMEに返信する。
3.MMEは、ベアラ切断要求応答の受信後、eNBにTEIDの開放および無線データリンクの開放を指示する。
4.S−GWは、P−GWにUEのIPアドレスを含む経路切断要求を送信し、受信したP−GWは、UEのIPアドレスの割り当てを解除すると共に、S−GWとP−GWとの間にGREトンネルを開放する。
5.MMEは、UEに割りあてたGUTIを解除する。
6.以上によりUEからP−GWまでの通信経路が開放される。
[従来方式の位置登録手順]
続いて、図3が示す移動体通信システムを参照しながら、従来方式における位置登録手順について説明する。図3に示す移動体通信システムは、UE、コアネットワーク及びPDNを含み、コアネットワークは、旧eNB、新eNB、旧MME、新MME、HSS、旧S−GW、新S−GW及びP−GWを含む。ここで、旧eNB、旧MME及び旧S−GWは、UEが以前に在圏していた位置登録エリア群における通信処理で利用されていた装置であり、新eNB、新MME及び新S−GWは、UEが新しく在圏することになった位置登録エリア群における通信処理で利用される装置である。なお、以下で説明する位置登録手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.UEは、新しい位置登録エリア群に在圏したことを検出すると、新eNBを介して、新しいエリアを管轄する新MMEに対して旧MMEから割り当てられたGUTIを含む位置登録信号を送信する。
2.新MMEは、受信したGUTIから、旧MMEを特定し、旧MMEよりUEのIMSI、アタッチしているP−GWのアドレス、IPベアラ情報などを情報として引き継ぐ。
3.新MMEは、UEとの間で認証、秘匿、インテグリティ処理を行う(省略も可能)。
4.新MMEは、UEが新たに在圏している新eNBに接続するための新S−GWを選択し、旧MMEから引き継いだP−GWの情報を含むベアラ設定要求を新S−GWに送信する。
5.新S−GWとP−GW間で新たなGREトンネルを確立する。
6.また、P−GWでは、経路設定要求に含まれるIMSIから旧GREトンネルと、新GREトンネルの関係を意識し、PDNからの情報パケットを新GREトンネルに引き継ぐとともに、新GREトンネル確立後、旧GREトンネルを開放する。
7.新S−GWは、(後にUEが発着信するときのTEIDトンネルを設定できるように、あらかじめ)新たなTEIDを割り当て、TEIDおよびIPベアラ情報を新MMEに通知する。
8.新MMEは、IMSIを用いてHSSに位置登録の要求を行う。
9.HSSは、旧MMEに位置登録情報の削除を指示し、その後、新MMEに位置登録応答を返信する。
10.新MMEは、新たに割り当てたGUTIおよび新たな位置登録群情報をUEに通知し、UEは、情報を更新する。
11.旧MMEは、旧S−GWとの間のTEIDを開放する。
12.以上によりS−GWからP−GWのトンネルの切替が完了する。
[従来方式のS1−Flexにおけるアタッチ/位置登録手順]
続いて、図4が示す移動体通信システムを参照しながら、従来方式のS1−Flexにおけるアタッチ/位置登録手順について説明する。図4に示す移動体通信システムは、UE及びコアネットワークを含み、コアネットワークは、2つのeNB、2つのMME及び2つのS−GWを含む。図4に示す通り、S1−Flexでは、1つのeNBは複数のMME/S−GWに帰属する。なお、以下で説明するS1−Flexにおけるアタッチ/位置登録手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.eNBは、UEからアタッチ/位置登録要求があった際に、帰属する(同じプールエリア内の)複数のMMEから任意のMMEを選択し、アタッチ/位置登録手順を行う。
2.選択されたMMEはアタッチ/位置登録応答として、UEにGUTIを通知する(GUTI内には、MMEを識別する識別子が含まれる)。
3.UEは、発信時に、GUTI(MME識別子を含む)を含めてeNBに信号を送信する。
4.eNBは、MME識別子を見て、該当MMEに転送するが、そのMMEが故障しており、応答を得られない場合には、一度デタッチさせ、同じプールエリアの他のMMEに再アタッチさせることで、新規呼を受け付けることができる。
[従来方式のネットワークシェアリング手順]
続いて、図5が示す移動体通信システムを参照しながら、従来方式におけるネットワークシェアリング手順について説明する。図5に示す移動体通信システムは、事業者1が提供する移動体通信システムに加入しているUE、事業者2が提供する移動体通信システムに加入しているUE、事業者1が管理する事業者1移動通信網及び事業者2が管理する事業者2移動通信網を含む。また、事業者1移動通信網は、事業者1が管理するMME、HSS、S−GW及びP−GWと、事業者1及び事業者2が共有で管理するeNBとを含む。また、事業者2移動通信網は、事業者2が管理するMME、HSS、S−GW及びP−GWを含む。ネットワークシェアリングでは、図5に示すように、1つのeNBを、複数の事業者の移動通信網(MME、S−GW及びP−GWを含む)で共有することができる。なお、以下で説明するネットワークシェアリング手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.eNBは、複数の事業者のネットワークノードと接続され、無線区間に複数の事業者のID(MCC(Mobile Country Code:運用地域を識別する識別子)、MNC(Mobile Network Code:事業者を識別する識別子))を情報報知する。
2.UEは、アタッチ時にIMSI(契約する事業者ID)を含めた信号を送信する。
3.eNBは、S1−Flexの仕組みを活用し、IMSI(GUTI)に含まれる事業者IDを用いて、ネットワークの振分けを行う。
以下、図面と共に本発明に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る移動通信システム100を示す概要図である。図6に示す通り、移動通信システム100は、移動通信網振り分けシステム101と、UE102と、移動通信網103と、提供する機能を制限した移動通信網である縮退移動通信網104(他の移動通信網とは一部機能が異なる移動通信網)を含んで構成される。ここで、提供する機能とは、移動通信網103がUE102に提供する、通信に関するサービスである。なお、移動通信システム100は、UE102と移動通信網103と縮退移動通信網104とについては、それぞれ2つ以上含んでいてもよい。またUE102は、UEに限られず、無線通信が可能な装置であってもよい。
また、図6では、本実施形態に係る移動通信網振り分けシステム101の構成を示す機能ブロック図も示している。図6に示す通り、移動通信網振り分けシステム101は、取得部11(取得手段)、決定部12(決定手段)、振り分け部13(振り分け手段)、及び在圏履歴格納部14(在圏履歴格納手段)を含んで構成される。移動通信網振り分けシステム101は、一般的なサーバ装置、HSS、MME、又はeNBであってもよい。移動通信網振り分けシステム101がHSS、MME、又はeNBである場合、移動通信網振り分けシステム101は、それぞれのHSS、MME、又はeNBが備える機能を含んでいる。また、移動通信網振り分けシステム101の各機能である取得部11、決定部12、振り分け部13、及び在圏履歴格納部14は、一つの装置に含まれていてもよいし、移動体通信システムに含まれるHSS、MME、eNBなどの装置に分散されて含まれていてもよい。移動通信網振り分けシステム101の各機能が分散されて複数の装置に含まれる場合、それらの機能は一体となって移動通信網振り分けシステム101として機能する。以下では、移動通信網振り分けシステム101に含まれる各機能の詳細について説明する。
取得部11は、UE102の端末種別を示す情報、UE102の移動体通信システム100における契約内容を示す情報、UE102の移動状態を示す情報、UE102が移動体通信システム100に要求するサービス内容を示す情報、及び移動体通信システム100に含まれる移動通信網の通信品質を示す情報のうち何れか一つ以上の情報を含む条件情報を取得する。
ここで、UE102の端末種別を示す情報とは、例えば、IMSIやIMEIである。また、UE102の移動体通信システム100における契約内容を示す情報とは、例えば、UE102に対して契約されている通信に関する通信料金が定額制であることを示す情報や、UE102に対して契約されている通信に関する通信料金が従量制であることを示す情報である。また、UE102の移動状態を示す情報とは、例えば、UE102が静止していること(特定のeNBやMME配下に帰属したままであること)を示す情報や、UE102が移動していること(予め設定した一定時間以内に、帰属するeNBやMMEが変更されていること)を示す情報である。また、UE102が移動体通信システム100に要求するサービス内容を示す情報とは、例えば、移動体通信システム100に対して移動管理機能を要求する情報や、移動体通信システム100に対して位置管理機能を要求する情報や、移動体通信システム100に対して課金管理機能を要求する情報である。ここで、まず、位置管理機能とは、UE102の位置を管理する機能である。具体的には、位置管理機能は、UE102の在圏する位置登録エリアやMMEを管理する機能、位置登録や、着信時のページング機能等である。次に、移動管理機能とは、UE102の移動を管理する機能であり、本機能により、UE102の位置を追跡し、呼び出すことが可能となる。なお、移動管理機能は、広義には位置管理機能を含むが、ハンドオーバー処理やそれを行うためのトネリング処理などを含む。そして、課金管理機能とは、UE102に提供されるサービス等の課金を管理する機能である。また、移動体通信システム100に含まれる移動通信網の通信品質を示す情報とは、例えば、ある移動通信網が輻輳状態であることを示す情報や、ある移動通信網が故障していることを示す情報である。
取得部11は、自身の装置の別の機能によって取得された条件情報を取得したり、自身の装置に格納されている条件情報を取得したり、ネットワークを介してUE102などの外部の装置から条件情報を取得したりする。そして、取得部11は、取得した条件情報を決定部12に入力する。
決定部12は、複数の移動通信網のうち、取得部11によって取得された(取得部11から入力された)条件情報に基づいた機能要件を満たす機能を提供する縮退移動通信網104を、UE102の接続先である接続先移動通信網として決定する。ここで、機能要件を満たす機能とは、UE102が要求するサービスをすべて提供することができる、ということに加えて、UE012が要求しないサービスを提供する機能を有しない、ということを示す。決定部12は、決定した接続先移動通信網に関する情報を振り分け部13に入力する。
例えば、移動体通信システム100に含まれる複数の移動通信網が、移動管理機能を省いた縮退移動通信網104Aを含んでいて、取得部11によって取得された条件情報が、UE102が静止していることを示す情報であったとする。その場合、決定部12は、UE102が静止しているため、移動管理が必要ないと判定する。具体的には、UE102が静止している場合は移動管理が必要ないことを示す判定情報が予め格納されており、決定部12は当該判定情報を参照することで移動管理が必要ないと判定する。当該判定に伴い、決定部12は、移動管理機能を省いた縮退移動通信網104AをUE102の接続先移動通信網として決定する。
また、例えば、移動体通信システム100に含まれる複数の移動通信網が、位置管理機能を省いた縮退移動通信網104Bを含んでいて、取得部11によって取得された条件情報が、自動販売機を示すIMEIであったとする。そして、決定部12は、例えば移動通信網振り分けシステム101に予め格納されているIMEIとその機種情報とが対応付いた機種対応情報を参照することで、取得部11によって取得されたIMEIが自動販売機であると判定し、自動販売機は、(上述のように判定情報等を参照することで)設置後はその位置は移動しないため位置管理が必要ないと判定する。当該判定に伴い、決定部12は、位置管理機能を省いた縮退移動通信網104BをUE102の接続先移動通信網として決定する。
また、例えば、移動体通信システム100に含まれる複数の移動通信網が、課金管理機能を省いた縮退移動通信網104Cを含んでいて、取得部11によって取得された条件情報が、UE102に対して契約されている通信に関する通信料金が定額制であることを示す情報であったとする。その場合、決定部12は、UE102は通信料金が定額制であるため、課金管理が必要ないと判定する。当該判定に伴い、決定部12は、課金管理機能を省いた縮退移動通信網104CをUE102の接続先移動通信網として決定する。
また、移動通信網振り分けシステム101は、UE102の在圏エリアに関する在圏情報の履歴を格納する在圏履歴格納部14を更に備え、決定部12は、更に在圏履歴格納部14によって格納された在圏情報の履歴に基づいてUE102の移動管理が(一時的に)不要であるか否かを判定してもよい。
例えば、在圏履歴格納部14は、IMSI単位に、当該IMSIが示すUE102が在圏したMMEの識別情報、及び在圏した時間帯を対応付けた在圏情報の履歴を格納する。この場合、決定部12は、当該履歴に基づいて、例えば、UE102があるMMEに在圏していて、かつ時間帯がある範囲内であれば、UE102が移動する確率(移動頻度)は何%以下といった算出を行い、当該確率が予め格納された所定の閾値より小さければUE102の移動管理が(一時的に)不要であり、所定の閾値より大きければUE102の移動管理が(一時的に)必要であると判定する。
また、例えば、在圏履歴格納部14は、IMSI単位に、当該IMSIが示すUE102が在圏したeNB、及び在圏した時間帯を対応付けた在圏情報の履歴を格納する。この場合、決定部12は、当該履歴に基づいて、例えば、UE102があるeNBにある時間帯に在圏している滞在確率や移動頻度確率を算出し、上記と同様に予め格納された所定の閾値と比較することでUE102の移動管理が(一時的に)不要であるか否かを判定する。
振り分け部13は、決定部12によって決定された接続先移動通信網(決定部12により入力された接続先移動通信網に関する情報が示す接続先移動通信網)にUE102の接続先を振り分ける。
以降では、移動体通信システム100を移動体通信システムに適用した実施形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、図7及び8を用いて、第1実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図7は、第1実施形態に係る移動体通信システム1の概要を示す図である。移動体通信システム1は、移動通信端末であるUE1に移動体通信の機能を提供するシステムである。図7に示す通り、移動体通信システム1は、UE1、移動通信網であるN1−1及びN1−2、及びPDN1を含んで構成される。ここで、N1−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N1−2は、従来の移動通信網から移動管理機能を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N1−2は、N1−2を構成するSP−GW1が複数台の仮想的なコンピュータに分割されるなど、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N1−1は、eNB1、MME1、HSS1、S−GW1、及びP−GW1を含んで構成される。また、N1−2は、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した(移動管理機能を省いた)装置又はノードであるSP−GW1を含んで構成される。
第1実施形態において、移動通信網振り分けシステムはHSS1に該当する。すなわち、HSS1は、取得部11、決定部12、及び振り分け部13を含む。
続いて、図7が示す移動体通信システム1を参照しながら、本実施形態におけるアタッチ手順について説明する。なお、以下で説明するアタッチ手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.UE1の電源が入れられた際に、UE1は、eNB1にIMSI(およびIMEI)を含むアタッチ信号を送信する。ここで、UE1は、接続先となるPDNのアドレスを指定しなかったとする。
2.eNB1は、帰属するMME(S1−Flexの場合は帰属する一つ以上のMMEの内の1つであるMME)であるMME1に信号を転送する。
3.アタッチ処理を受け取ったMME1は、HSS1より認証情報を受け取り、UE1との間で認証、秘匿、インテグリティ処理を行う。
4.MME1は、HSS1に対して位置登録信号を送信し、HSS1はUE1の制御を担当するMME1を登録する。
5.ここで、HSS1はさらに、UE1からPDNのアドレスの指定がないため、HSS1の取得部11によって取得されたIMSIやIMEIに基づいて、HSS1の決定部12によってN1−2が接続先移動通信網として決定され(例えば、上述の説明のように、決定部12が、取得されたIMEIと予め格納している機種対応情報によりUE1は移動管理が必要ないと判断し、移動管理機能を省いたN1−2を決定する)、HSS1の振り分け部13によって、N1−2をUE1の接続先に振り分けるため、MME1にPDN1のドメイン情報を返信する。
6.MME1は、接続先のPDN1のドメイン情報をDNS(不図示)に送信し、応答としてPDN1のアドレスに対応するSP−GW1のアドレスを受信する。
7.MME1は、受信したSP−GW1のアドレスを用いて、SP−GW1に向けたベアラ設定要求を送信する。
8.SP−GW1は、UE1向けのIPアドレスを払い出す(GREトンネル処理は省略される)。
9.MME1は、UE1に対して、P−GW1より払いだされたIPアドレスおよびMME1が割りあてたUE1のテンポラリな識別子としてGUTIを通知し、無線データベアラを確立すると共に、eNB1に向けてSP−GW1のアドレスを通知し、それによりeNB1とSP−GW1との間にTEIDトンネルが確立される。
10.以上によりUE1からSP−GW1までの通信経路が確立する。
11.以降、UE1は識別子として、IMSIに変えてGUTIを使用する。
図8は、eNB1とN1−2との間で確立されたTEIDトンネルで流れるIPパケットの内容を示す図である。図2と比較してわかる通り、本実施形態における移動体通信システム1では、N1−2で、TEIDトンネルを終端し(GREトンネルは確立しない)、ユーザIPパケットをPDN1と交換する。
ここで、従来技術と本実施形態1に係る移動体通信システム1との差異について説明する。従来のPDNの設定は、接続先のパケットデータネットワークを特定し、そのネットワークとの接続点となる従来の移動通信網のP−GWを特定するために使用される。一方、本実施形態1に係る移動体通信システム1では、PDN1で提供されるサービスの特性を踏まえ、PDN1につなぐ為に(従来の様々なサービスのための機能を具備したN1−1とは異なる)個別の機能セットからなるN1−2のノードであるSP−GW1を選択させ、PDN1に接続するものである。また、そのN1−2は、仮想化サーバによって構成した場合、当該サービスの加入者数や時間帯によって変動するサービス要求量に応じて、個別網のリソース量を適正増減させることができる。
ここで、本実施形態1に係る移動体通信システム1においてSP−GW1を採用することで、GREトンネルがサポートされず、GREトンネルの切替(ハンドオーバ)がサポートされないという制限事項がある一方、S−GW1及びP−GW1におけるGREトンネルに関わる処理が軽減されるという効果を奏する。
[第1実施形態の変形例]
第1実施形態の変形例について説明する。UE1は、予め、PDNのアドレスと別のPDNのアドレスとの対応表を格納する。例えば、UE1は、N1−1に対応するPDNのアドレスと、N1−2に対応するPDNのアドレスの対応表を予め格納する。そして、UE1は、N1−1に対応するPDNへの通信が一定時間以上つながらない場合には、対応表に格納された、同PDNのアドレスの対となるN1−2に対応するPDNのアドレスが示すPDNに再アタッチを行う。これにより、再アタッチ後の別PDNによるN1−2を経由した接続とすることができる。
[第2実施形態]
引き続いて、図9を用いて、第2実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図9は、第2実施形態に係る移動体通信システム2の概要を示す図である。移動体通信システム2は、移動通信端末であるUE2に移動体通信の機能を提供するシステムである。図9に示す通り、移動体通信システム2は、UE2、移動通信網であるN2−1及びN2−2、及びPDN2を含んで構成される。ここで、N2−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N2−2は、従来の移動通信網から移動管理機能を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N2−2は、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N2−1は、eNB2、MME2−1、HSS2−1、S−GW2、及びP−GW2を含んで構成される。また、N2−2は、MMEが備える機能を一部制限したMME2−2、HSSが備える機能を一部制限したHSS2−2、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した(移動管理機能を省いた)装置又はノードであるSP−GW2を含んで構成される。
第2実施形態において、移動通信網振り分けシステムはeNB2に該当する。すなわち、eNB2は、取得部11、決定部12、及び振り分け部13を含む。
続いて、図9が示す移動体通信システム2を参照しながら、本実施形態におけるS1−Flexにおけるアタッチ/位置登録手順について説明する。なお、以下で説明するS1−Flexにおけるアタッチ/位置登録手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.eNB2の取得部11は、UE2からアタッチ要求があった際に、その信号に含まれるIMSIまたはIMEIを取得する。次に、eNB2の決定部12は、第1実施形態と同様の判定で、帰属する複数の移動通信網からN2−2(MME2−2)を選択する。そしてeNB2の振り分け部13は、N2−2をUE2の接続先に振り分けるため、MME2−2に対して、アタッチ/位置登録手順を行う。
2.選択されたMME2−2は、アタッチ応答として、UE2にGUTIを通知する(GUTI内には、MME2−2を識別する識別子が含まれる)。
3.UE2は、発信時に、GUTI(含むMME識別子)を含めてeNB2に信号を送信する。
4.eNB2は、MME識別子を見て、MME2−2に転送する。
5.(以降の処理は、第1実施形態で説明したアタッチ手順の3以降と同じ)
ここで、従来技術と本実施形態2に係る移動体通信システム2との差異について説明する。従来のS1−Flexは、MME装置の負荷分散や、MME故障時の冗長化を目的としている。一方、本実施形態2に係る移動体通信システム2では、eNB2が、IMSIまたはIMEIからUE2が受けるサービスの特性を判別し(例えば、eNB2が、IMSIまたはIMEIと当該IMSIまたはIMEIが示すUEのサービス特性とを対応付けたサービス情報を予め格納し、IMSIまたはIMEIを受信するたびに当該サービス情報を参照することでサービス特性を判別する)、(従来の様々なサービスのための機能を具備したN2−1とは異なる)個別の機能セットからなるN2−2を選択させるものである。
ここで、本実施形態2に係る移動体通信システム2においてSP−GW2を採用することで、GREトンネルがサポートされず、GREトンネルの切替(ハンドオーバ)がサポートされないという制限事項がある一方、S−GW及びP−GWにおけるGREトンネルに関わる処理が軽減されるという効果を奏する。また、また、MME2−2を採用することで、UE2が位置登録エリアをまたがって移動したときには、再度アタッチが必要となるという制限事項がある一方、旧MMEから、新MMEへの情報(IMSI、P−GWアドレス、IPベアラ情報等)の引継ぎ処理が軽減されるという効果を奏する。また、HSS2−2を採用することで、サービスに特化した情報の管理に制限されるという制限事項がある一方、加入者情報項目に関して、サービスに特化した内容に削減できるという効果を奏する。
その他に、SP−GW2、MME2−2及びHSS2−2等の縮退ノードを利用することで、移動管理(位置登録周期、ページング処理)の簡略化、加入者情報項目の削減、サービス競合処理の削減といった効果を奏する。
[第2実施形態の変形例]
第2実施形態の変形例について説明する。UE2は、接続先がN2−1の際に一定以上サービスが受けられない場合に、接続要求にN2−2につなげるための別IMSI(特定のMMEコードまたは、特定の事業者コード)に切り替えて再アタッチを行ってもよい。
[第3実施形態]
引き続いて、図10を用いて、第3実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図10は、第3実施形態に係る移動体通信システム3の概要を示す図である。移動体通信システム3は、移動通信端末であるUE3に移動体通信の機能を提供するシステムである。図10に示す通り、移動体通信システム3は、UE3、移動通信網であるN3−1及びN3−2、及びPDN3を含んで構成される。ここで、N3−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N3−2は、従来の移動通信網から移動管理機能を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N3−2は、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N3−1は、eNB3、MME3−1、HSS3−1、S−GW3、及びP−GW3を含んで構成される。また、N3−2は、MMEが備える機能を一部制限したMME3−2、HSSが備える機能を一部制限したHSS3−2、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した装置又はノードであるSP−GW3を含んで構成される。
ここで、一般的に、ネットワークシェアリングでは、1つのeNBを、複数の事業者のネットワーク(MME、S−GW、P−GW)で共有することができる。本第3実施形態では、特有サービスのためのネットワークであるN3−2用に別の事業者IDを用意し、複数事業者の1つとして、N3−2を共有の1つに加える。
第3実施形態において、移動通信網振り分けシステムはeNB3に該当する。すなわち、eNB3は、取得部11、決定部12、及び振り分け部13を含む。
続いて、図10が示す移動体通信システム3を参照しながら、本実施形態におけるネットワークシェアリング手順について説明する。なお、以下で説明するネットワークシェアリング手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.eNB3は、複数の事業者のネットワークノードと接続され、無線区間に複数の事業者のID(MCC、MNC)を情報報知する。
2.UE3は、アタッチ時にIMSI(この場合は、特定サービスであるN3−2に対応する事業者ID)を含めた信号を送信する。
3.eNB3はS1−Flexの仕組みを活用し、IMSI(GUTI)に含まれる事業者IDを用いて、ネットワークの振分けを行う。具体的には、eNB3の取得部11は、UE3から事業者IDが含まれるIMSI(GUTI)を取得し、eNB3の決定部12は、第1実施形態と同様の判定で、当該IMSIに基づいてN3−2を接続先移動通信網として決定し、eNB3の振り分け部13は、UE3の接続先をN3−2に振り分ける。
4.(以降の処理は、第1実施形態で説明したアタッチ手順の3以降と同じ)
ここで、従来技術と本実施形態3に係る移動体通信システム3との差異について説明する。従来のネットワークシェアリングは、異なる事業者が1つのeNBを共用しつつ、それぞれに有する従来の移動通信網に振分けを行うものである。一方本実施形態3に係る移動体通信システム3は、1事業者が、異なるサービス特性のためのネットワークを個別に有し、それらを振り分けるものである。
[第3実施形態の変形例]
第3実施形態の変形例について説明する。eNBは、一定以上上位のMMEとの処理が完了しない場合、または第7実施形態において説明するネットワーク管理制御装置からの指示により、特定のIMSI/IMEI/GUTIのUE7からの信号に関し、ヘッダにUE7識別情報の書き込みを行うことで、UE7の接続先をN3−2に振り分ける。
[第4実施形態]
引き続いて、図11を用いて、第4実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図11は、第4実施形態に係る移動体通信システム4の概要を示す図である。移動体通信システム4は、移動通信端末であるUE4に移動体通信の機能を提供するシステムである。図11に示す通り、移動体通信システム4は、UE4、フローコントローラ(後述)であるFC4、移動通信網であるN4−1及びN4−2、及びPDN4を含んで構成される。ここで、N4−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N4−2は、従来の移動通信網から移動管理機能を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N4−2は、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N4−1は、eNB4、フロースイッチ(後述)であるFSW4、MME4−1、HSS4−1、S−GW4、及びP−GW4を含んで構成される。また、N4−2は、MMEが備える機能を一部制限したMME4−2、HSSが備える機能を一部制限したHSS4−2、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した装置又はノードであるSP−GW4を含んで構成される。
上述したFC4及びFSW4は、オープンフローネットワークに含まれる構成要素である。オープンフローネットワークは、UE、MME、S−GW/SP−GWやeNBとそれぞれ接続されており、それらの装置の間の通信路を構成するフロー制御ネットワークである。なお、オープンフローネットワークとUE4とは、eNB4を介して接続され、eNB4とネットワークノード(MME4、S−GW4等)とは、FSW4を介して接続されている。オープンフローネットワークは、互いに接続されているオープンフロースイッチによって構成されている。オープンフローネットワークは、オープンフローコントローラであるFC4からの制御を受けて情報の送受信を行う。具体的には、FSW4が、自身が受信した情報をどのノードに送信するかを示すフローエントリを、FC4から受信して当該フローエントリに従った情報の送受信を行う。本説明では、オープンフローネットワークとして説明を行うが、SDN(Software Defined Network)と呼ばれる、同様のフロー制御とその制御に従ってフロー転送処理を行うネットワークでもよい。
第4実施形態において、移動通信網振り分けシステムはFSW4に該当する。すなわち、FSW4は、取得部11、決定部12、及び振り分け部13を含む。
続いて、図11が示す移動体通信システム4を参照しながら、本実施形態におけるフロー制御手順について説明する。なお、以下で説明するフロー制御手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.UE4に電源が入れられた際に、UE4は、eNB4にIMSI、IMEIを含むアタッチ信号を送信する。
2.eNB4は、信号中のIMSI/IMEIおよびGUTIを読み取り、対応する特定のUE識別情報をパケットのヘッダに書き込み、帰属する任意のMMEに信号を送信する。
3.FSW4は、パケットヘッダのUE識別情報を判別し、信号をMME4−2に転送する。具体的には、FSW4の取得部11は、eNB4からパケットヘッダのUE識別情報を取得し、FSW4の決定部12は、第1実施形態と同様の判定で、当該UE識別情報に基づいてMME4−2を接続先移動通信網として決定し、FSW4の振り分け部13は、MME4−2をUE4の接続先として振り分ける。
4.(以降の処理は、第1実施形態で説明したアタッチ手順の3以降と同じ)
[第5実施形態]
引き続いて、図12を用いて、第5実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図12は、第5実施形態に係る移動体通信システム5の概要を示す図である。移動体通信システム5は、移動通信端末であるUE5に移動体通信の機能を提供するシステムである。図12に示す通り、移動体通信システム5は、UE5、移動通信網であるN5−1及びN5−2、及びPDN5を含んで構成される。ここで、N5−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N5−2は、従来の移動通信網から移動管理を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N5−2は、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N5−1は、eNB5、MME5、HSS5、S−GW5、及びP−GW5を含んで構成される。また、N5−2は、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した装置又はノードであるSP−GW5を含んで構成される。
第5実施形態において、移動通信網振り分けシステムはHSS5に該当する。すなわち、HSS5は、取得部11、決定部12、振り分け部13、及び在圏履歴格納部14を含む。ここで、在圏履歴格納部14は、IMSI単位に当該IMSIが示すUE5が在圏したMMEの識別情報、及び在圏した時間帯を対応付けた在圏情報の履歴を格納する。そして、決定部12は、当該履歴に基づいて、UE5があるMMEに在圏していて、かつ時間帯がある範囲内であれば、UE5が移動する確率は何%以下といった算出を行い、当該確率と所定の閾値を比較することでUE5の移動管理が不要であるか否かを判定する。
続いて、図12が示す移動体通信システム5を参照しながら、本実施形態におけるHSS連動によるアタッチ手順について説明する。なお、以下で説明するHSS連動によるアタッチ手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.UE5の移動に伴う位置登録、もしくはアタッチにより生じる位置登録の際に、HSS5の決定部12は、在圏履歴格納部14によって格納された在圏情報の履歴に照らし合わせ、該MME5在圏における該時間の移動確率が一定閾値以下の場合には、N5−2に在圏させることを決定する。
2.以降の処理は2−1又は2−2に続く。
2−1.HSS5の振り分け部13は、この位置登録を契機として、UE5にデタッチ処理を促し、新たに特定のPDN5のアドレスを用いてアタッチするように指示することで、UE5の接続先をN5−2に振り分ける(2−1以降の処理は、第1実施形態の変形例の手順に同じ)。
2−2.HSS5は、この位置登録を契機として、UE5にデタッチ処理を促し、新たに特定のIMSIを用いてアタッチするように指示することで、UE5の接続先をN5−2に振り分ける(2−2以降の処理は、第2実施形態もしくは第3実施形態の手順に同じ)。
[第6実施形態]
引き続いて、図13を用いて、第6実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図13は、第6実施形態に係る移動体通信システム6の概要を示す図である。移動体通信システム6は、移動通信端末であるUE6に移動体通信の機能を提供するシステムである。図13に示す通り、移動体通信システム6は、UE6、移動通信網であるN6−1及びN6−2、及びPDN6を含んで構成される。ここで、N6−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N6−2は、従来の移動通信網から移動管理機能を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N6−2は、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N6−1は、eNB6、MME6、HSS6、S−GW6、及びP−GW6を含んで構成される。また、N6−2は、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した装置又はノードであるSP−GW6を含んで構成される。
第6実施形態において、移動通信網振り分けシステムはMME6に該当する。すなわち、MME6は、取得部11、決定部12、振り分け部13、及び在圏履歴格納部14を含む。ここで、在圏履歴格納部14は、IMSI単位に当該IMSIが示すUE6が在圏したeNB、及び在圏した時間帯を対応付けた在圏情報の履歴を格納する。そして、決定部12は、当該履歴に基づいて、例えば、UE6がある基地局にある時間帯に在圏している滞在確率や移動頻度確率を算出し、所定の閾値と比較することでUE6の移動管理が不要であるか否かを判定する。
続いて、図13が示す移動体通信システム6を参照しながら、本実施形態におけるMME連動による位置登録手順について説明する。なお、以下で説明するMME連動による位置登録手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.UE6が新たなeNB6を介してアタッチ/発信/位置登録を行う際に、MME6の決定部12は、在圏履歴格納部14によって格納された当該IMSIに関する在圏情報の履歴を参照し、該時間のUE6の移動確率が一定閾値以下の場合には、UE6をN6−2に在圏させることを決定する。
2.以降の処理は2−1又は2−2に続く。
2−1.MME6の振り分け部13は、このアタッチ/発信/位置登録を契機として、UE6にデタッチ処理を促し、新たにPDN6のアドレスを用いてアタッチするように指示することで、UE6の接続先をN6−2に振り分ける(2−1以降の処理は、第1実施形態の変形例の手順に同じ)。
2−2.MME6の振り分け部13は、このアタッチ/発信/位置登録を契機として、UE6にデタッチ処理を促し、新たに特定のIMSIを用いてアタッチするように指示することで、UE6の接続先をN6−2に振り分ける(2−1以降の処理は、第2実施形態もしくは第3実施形態の手順に同じ)。
[第7実施形態]
引き続いて、図14を用いて、第7実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図14は、第7実施形態に係る移動体通信システム7の概要を示す図である。移動体通信システム7は、移動通信端末であるUE7に移動体通信の機能を提供するシステムである。図14に示す通り、移動体通信システム7は、UE7、移動通信網であるN7−1及びN7−2、PDN7、及びネットワーク管理制御装置であるNM7を含んで構成される。ここで、N7−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N7−2は、従来の移動通信網から移動管理機能を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N7−2は、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N7−1は、eNB7、MME7、HSS7、DNS7、S−GW7、及びP−GW7を含んで構成される。また、N7−2は、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した装置又はノードであるSP−GW7を含んで構成される。ここで、NM7はN7−1に接続されている。NM7は、N7−1における、ノード輻輳、ノード故障を監視する、ネットワークノード監視機能を持ち、ネットワークノードの輻輳や故障により、ある一定時間以上、サービスの提供に影響があると判断した場合に、特定のサービスについて、UE7の接続先をN7−1からN7−2に振り分けることを決定する。
第7実施形態において、移動通信網振り分けシステムはNM7に該当する。すなわち、NM7は、取得部11、決定部12、及び振り分け部13を含む。
続いて、図14が示す移動体通信システム7を参照しながら、本実施形態におけるネットワーク管理制御装置連動による振り分け手順について説明する。なお、以下で説明するネットワーク管理制御装置連動による振り分け手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.NM7の取得部11は、N7−1の通信品質を示す情報を取得する。ここで、決定部12は、N7−1の通信品質が所定の閾値より低いと判定し、当該判定に基づいて、接続先移動通信網をN7−1とは異なるN7−2として決定する。そして、NM7の振り分け部13は、PDN7に対応したDNSのアドレス情報を、N7−2のノードを経由したPDN接続とするための、アドレス情報に書換えを行うことで、UE7の接続先をN7−2に振り分ける。
2.一方UE7は、特定PDNへの通信が一定時間以上つながらない場合には、再アタッチを行う。これにより、再アタッチ後の同PDNへの接続をN7−2を経由した接続とすることができる。
[第8実施形態]
引き続いて、図15を用いて、第8実施形態に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法について説明する。図15は、第8実施形態に係る移動体通信システム8の概要を示す図である。移動体通信システム8は、移動通信端末であるUE8に移動体通信の機能を提供するシステムである。図15に示す通り、移動体通信システム8は、UE8、移動通信網であるN8−1及びN8−2、PDN8、フロー制御装置であるFC8、及びフロースイッチであるFSW8−1及びFSW8−2を含んで構成される。ここで、N8−1は、3GPPで規定されている従来の移動通信網であり、N8−2は、従来の移動通信網から移動管理機能を省いた移動通信網である縮退移動通信網である。なお、N8−2は、サーバ仮想化技術により構築されていてもよい。そして、N8−1は、eNB8、MME8、HSS8、DNS8、S−GW8、及びP−GW8を含んで構成される。また、N8−2は、S−GW及びP−GWが備える機能を一部制限した装置又はノードであるSP−GW8を含んで構成される。また、PDN8は、PDNサーバ群であるPDN−S8を含んで構成される。図15に示す通り、移動体通信システム8は、P−GW8及びSP−GW8はオープンフロースイッチにより構成されるネットワークを介して、共通のPDN8に接続される構成をとる。なお、本実施形態は、第5〜7実施形態における移動体通信システム5〜7に適用することが可能である。
続いて、図15が示す移動体通信システム8を参照しながら、本実施形態におけるフロースイッチの制御動作手順について説明する。なお、以下で説明するフロースイッチの制御動作手順では、処理の順に手順番号を振っている。
1.最初に、UE8が、N8−1を経由してPDN8内の任意のPDNサーバと通信する際に、FC8は、図16に示すテーブルを作成する。すなわち、UE8からのアタッチ信号に伴って、P−GW8が、UE8の端末アドレスAを割り当てる際に、同時に、P−GW8は、FC8に対してUE8にアドレスAを割り当てたことを通知し、FC8は、新たなUE8に対して、PDN8側に見せる新たなアドレスCを割り当て、UE8のIMSIとアドレスA、Cの関係を記憶する。それと共に、FC8は、アドレスAを管理するP−GW8との接続ポートを有するFSW8−1に対して、P−GW8接続ポートからの端末Aからのパケット入力を、PDN8が接続されるポート向けに出力されるように設定すると同時に、送信元のアドレスAをCに書き換える。逆方向であるPDN8からP−GW8向けのフローテーブルも同様に設定する。
2.次に、N8−2へ移行するアタッチ信号に伴って、SP−GW8が、UE8の端末アドレスBを割り当てると同時に、SP−GW8は、FC8に対してUE8にアドレスBを割り当てたことを通知し、FC8は、UE8のIMSIとアドレスA、Cの関係があることを検索によって認識し、アドレスAを管理するP−GW8との接続ポートを有するFSW8−1に対して、図17(b)に示すテーブルの設定に更新するように指示する。更に、アドレスBを管理するSP−GW8の接続ポートを有するFSW8−2に対して、図17(a)に示すテーブルのように設定するように指示する。
3.また、P−GW8およびSP−GW8はデタッチ信号に伴って、UE8のIPアドレスを開放する際には、フロー制御に対してUE8のアドレスを開放したことを通知する。FC8は、P−GW8とSP−GW8との切り替えのための、連続したデタッチ/アタッチ処理であることを考慮して、ある一定のタイマー処理を経た上で、開放されたUE8の端末アドレスが存在する場合には、該当フロー制御テーブルを削除する。
引き続いて、図18に本実施形態に係る移動通信網振り分けシステム101(HSS、MME、eNB、フロースイッチ、ネットワーク管理制御装置等を含む)を構成するサーバ装置のハードウェア構成を示す。図18に示すように当該サーバ装置は、CPU201、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)202及びROM(Read Only Memory)203、通信を行うための通信モジュール204、並びにハードディスク等の補助記憶装置205等のハードウェアを備えるコンピュータを含むものとして構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述した移動通信網振り分けシステム101の機能が発揮される。
なお、上述の第1実施形態〜第8実施形態では移動体通信システムとしてLTEを対象に説明しているが、本発明に係る移動通信網振り分けシステム及び移動通信網振り分け方法は、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)/HSPA(High Speed Packet Access)にも同様に適用することができる。また、各実施形態において、第二のネットワークを課金機能や移動管理を省略した網として説明したが、振り分けの対象となるUEの特性に応じた、従来の移動通信網と異なる処理を備えた網(従来の3GPPのルーティング手順と異なるプロトコル(例えば、マルチキャストやコンテンツ配信、センサネットワーク、スマートグリッドに適したプロトコル)をサポートした網等)として提供することができる。ここで、従来の移動通信網と異なる処理を備えた網とは、通常の移動通信網の機能の一部を置き換えもしくは新たな機能を追加した網(他の移動通信網とは一部機能が異なる移動通信網)を示す。機能の一部の置き換えとは、例えば、パケットのルーティングプロトコルを、従来の「GTPトネリングプロトコル」を「柔軟なフロー制御が可能なプロトコル」に置き換えたり、ネットワーク内に「パケットデータ処理機能」や「情報蓄積機能」を備えたりした網である。従来の移動通信網と異なる処理を備えた網の一例としては、環境、教育、医療等の個々の特定産業のトラヒックに適した独自プロトコル、網内処理機能が具備された網が挙げられる。
図19は、従来の移動通信網と異なる処理を備えた網の構成の一例である、スマートグリッド網N9を示す。N9は、電力の流れを供給側及び需要側の両方から制御することで最適化できる送電網であるスマートグリッドの分野における通信網を、仮想ネットワークとして提供した場合の網である。図19に示す通り、N9は、地域網N9−1及びN9−2、全国中継網N9−3、EMS(Energy Management System)及び需要家サービスプラットフォームであるEMS9−1、電力会社の外部システムである系統管理システムSM9−1、及びネットワーク仮想化管理サーバNV9を含んで構成される。また、N9−1にはゲートウェイ装置であるGW9−1、GW9−2及びGW9−3が含まれ、N9−2にはゲートウェイ装置であるGW9−4が含まれる。そして、EMS9−1及びSM9−1はN9−1とネットワークを通じて互いに接続され、N9−1、N9−2及びN9−3はネットワークを通じて互いに接続されている。UE等、需要家の機器やセンサ等(例:住宅、オフィス、工場、分散発電システム、地域設置型蓄電池、EV(Electric Vehicle))は、N9に含まれる装置や網を介してEMS9−1等の装置と情報通信を行う。
N9は、網内で流通するパケットデータの処理や提供サーバにおける情報処理サービスを提供する。また、情報処理サービスに付随して生じるデータの蓄積サービスも提供する。具体的には、GW9−1、GW9−2及びGW9−3は、需要家の機器やセンサ等からの生じる膨大な情報パケットに関して、情報種類や情報の重要度に応じて柔軟に転送したり、EMS9−1等のサーバからの制御情報パケットを同報性があり遅延の少ないマルチキャスト転送可能な、柔軟なフロー制御機能を提供する。また、需要家からのデータについては、個人情報を含む場合があり、プライバシー処理等のパケットデータ処理や情報フォーマット加工、プロトコル処理、さらには各EMSの分散処理機能を提供する。
また、EMS9−1は、エネルギー需給管理、制御を行う。また、EMS9−1は、需要予測計算処理を行うことで、処理性能や効率性を考慮して、各EMSの一部処理はエッジノードに分散配備することが可能となる。そして、EMS9−1は、履歴や統計情報等を蓄積する。SM9−1は、系統制御を行う。また、SM9−1は、需要予測計算処理を行うことで、系統に逆潮流が発生しないように、地域網間の需要調整と配電制御、発電量の調整を行う。NV9は、N9に含まれる各装置と接続され、N9における仮想ネットワークを実現・管理する。
上述のように、N9は、従来の移動通信網機能とは異なる、環境情報収集、制御に適した高信頼伝送プロトコルのサポートや柔軟な情報転送や、網内における処理機能・蓄積機能の提供が可能な網として構成される。需要家の活動に伴う電力需要の時間変動、天候変動にともなう発電量の変化、さらにはEVの移動による需要の移動等によって生じるエネルギ需給バランスの不均衡をEMSにて制御する際に、必要リソース量や最適な提供場所の変動に、ネットワーク仮想化管理サーバを用いたり、柔軟なフロー制御の仕組みを用いることで動的に対応可能となる。
そして、N9は、第1実施形態における図7のN1−2、第2実施形態における図9のN2−2、第3実施形態における図10のN3−2、及び第4実施形態における図11のN4−2にそれぞれ置き換えることができる。つまり、第1実施形態ではHSS1は接続先をN1−1かN9(GW9−1〜GW9−4の何れか一つ)に振り分けることができ、第2実施形態ではeNB2は接続先をN2−1かN9(GW9−1〜GW9−4の何れか一つ)に振り分けることができ、第3実施形態ではeNB3は接続先をN3−1かN9(GW9−1〜GW9−4の何れか一つ)に振り分けることができ、第4実施形態ではFSW4は接続先をN4−1かN9(GW9−1〜GW9−4の何れか一つ)に振り分けることができる。
続いて、上記各実施形態において、決定部12が接続先移動通信網としてN9を決定する際の条件の具体例を説明する。例えば、取得部11によって取得されたUEの端末種別を示す情報が、センサやエネルギー機器、EV等に組み込み搭載されるUE(ユビキタスモジュール・テレマティクスモジュール)のIMSIやIMEIであると(装置内に予め格納された対応表などに基づいて)判定した場合、決定部12は(装置内に予め格納された判定表などに基づいて)N9を接続先移動通信網として決定する。また例えば、取得部11によって取得されたUEの移動体通信システムにおける契約内容を示す情報が、移動通信端末の契約サービスが或る特定のマシン・マシン通信サービスであり、あらかじめ従来の移動通信網と異なる処理が必要であることが決まっていることを示す契約種別情報であると(装置内に予め格納された対応表などに基づいて)判定した場合、決定部12は(装置内に予め格納された判定表などに基づいて)N9を接続先移動通信網として決定する。
また例えば、取得部11によって取得されたUEが移動体通信システムに要求するサービス内容を示す情報が、移動体通信システムに対して柔軟なフロー制御を要求する情報や、移動体通信システムに対してパケットデータ処理機能を要求する情報や、移動体通信システムに対して履歴や統計情報等の情報蓄積機能を要求する情報であると(装置内に予め格納された対応表などに基づいて)判定した場合、決定部12は(装置内に予め格納された判定表などに基づいて)N9を接続先移動通信網として決定する。
以上のように、移動通信網振り分けシステム101が、接続先移動通信網としてN9に振り分けることで、従来のネットワークでは提供できない処理やフロー制御が可能となり、スマートグリッドサービスを実現することができる。具体的には、網内で流通するパケットデータの処理や提供サーバにおける情報処理サービスを提供することができる。また、情報処理サービスに付随して生じるデータの蓄積サービスを提供できる。また、需要家の機器やセンサ等からの生じる膨大な情報パケットに関して、情報種類や情報の重要度に応じて柔軟に転送したり、EMS等のサーバからの制御情報パケットを同報性があり遅延の少ないマルチキャスト転送が可能となる。また、需要家からのデータについては、個人情報を含む場合があり、セキュリティ機能のサポートや信号を確実に到達させるための信頼性に適したプロトコルや処理が提供可能となる。
上述したように本実施形態に係る移動通信網振り分けシステム101では、取得部11により、UE102の端末種別を示す情報、UEの移動体通信システム100における契約内容を示す情報、UE102の移動状態を示す情報、UE102が移動体通信システム100に要求するサービス内容を示す情報、及び移動体通信システム100に含まれる移動通信網の通信品質を示す情報のうち何れか一つ以上の情報を含む条件情報が取得される。そして、決定部12により、複数の移動通信網のうち、取得された条件情報に基づいた機能を提供する縮退移動通信網104が、UE102の接続先である接続先移動通信網として決定される。そして、振り分け部13により、決定された接続先移動通信網にUE102の接続先が振り分けられる。従って、提供する機能を制限した、コスト効率の良い縮退移動通信網104を用意し、条件情報に基づいて当該縮退移動通信網104にUE102の接続先を振り分けることができる。それにより、例えば、過剰な処理能力を移動通信網リソースに課すことを防ぐことができると共に、設備利用効率が向上し、移動通信網コストやサービス提供コストを抑えることができる。すなわち、利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
ここで、従来、多様な、端末種別や多様なサービスを1つの制御ネットワークで取り扱おうとすると、ネットワーク内のノード種類の増大、それらのノード間の接続制御、また、個々のノードでサービス処理を行うアプリケーションにおける処理分岐や競合制御など、複雑性が増大していた。そして、それらの複数のサービスを混在処理するノードやネットワークの一部に故障や輻輳が生じた場合、重要なサービスから比較的優先度の低いサービスまでの全てに影響が生じ、重要なサービスのみを優先して救済することができないという課題があった。またそれらの区別をするためには、さらなる処理の複雑化が進んでしまうという課題があった。本実施形態に係る移動通信網振り分けシステム101では、複数の移動通信網のうち一つの移動通信網にUE102の接続先を振り分けることで、例えば、一部の移動通信網で故障や輻輳等が生じた場合でも、サービスの可用性を確保することができる。
複数の移動通信網は、移動管理機能を省いた縮退移動通信網104を含み、決定部12は、取得部11によって取得された条件情報に基づいてUE102の移動管理が不要であると判定した場合、移動管理機能を省いた縮退移動通信網104を接続先移動通信網として決定することとしてもよい。この構成によれば、移動管理機能を省いた縮退移動通信網104にUE102の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
複数の移動通信網は、位置管理機能を省いた縮退移動通信網104を含み、決定部12は、取得部11によって取得された条件情報に基づいてUE102の位置管理が不要であると判定した場合、位置管理機能を省いた縮退移動通信網104を接続先移動通信網として決定することとしてもよい。この構成によれば、位置管理機能を省いた縮退移動通信網104にUE102の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
複数の移動通信網は、課金管理機能を省いた縮退移動通信網104を含み、決定部12は、取得部11によって取得された条件情報に基づいてUE102の課金管理が不要であると判定した場合、課金管理機能を省いた縮退移動通信網104を接続先移動通信網として決定することとしてもよい。この構成によれば、課金管理機能を省いた縮退移動通信網104にUE102の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
UE102の在圏エリアに関する在圏情報の履歴を格納する在圏履歴格納部14を更に備え、決定部12は、更に在圏履歴格納部14によって格納された在圏情報の履歴に基づいてUE102の移動管理が(一時的に)不要であるか否かを判定することとしてもよい。この構成によれば、UE102の在圏エリアに関する在圏情報の履歴に基づいて、UE102の移動状態をより正確に推測することができる。それにより、より適切に移動管理機能を省いた縮退移動通信網104にUE102の接続先を振り分けることができるため、より利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。
複数の移動通信網に含まれる移動通信網は、サーバ仮想化技術により構築されていることとしてもよい。従来は、例えば、通信サービス処理を行うアプリケーション毎に専用のハードウェア装置を設置していたため、UE102毎やサービス種別毎に必要な機能が異なっていたとしても、それらにカスタマイズした各々の専用網を構築すると、ネットワークの規模が十分にないものについては、コスト的に見合わず、分割損によるデメリットの方が大きいという問題があった。ここで、上記構成によれば、仮想化技術の適用によって、汎用サーバ上で通信サービス処理を行うアプリケーションを動作させ、UE102毎やサービス種別毎に適した規模の個別の縮退移動通信網104を構築することにより、従来のようなネットワークの複雑化を防ぎ、重要性に応じたサービスの可用性の提供に柔軟性をもたせられるとともに、通信サービスのアプリケーション機能を個々にカスタマズして冗長な処理を省くことにより、利用効率及びコスト効率の良い通信サービスを提供することができる。また、必要な場所に動的に設置したり、加入者数や時間変動するサービス要求の処理量に応じてスケールしたりすることが可能となる。
また、本実施形態に係る移動通信網振り分けシステム101では、例えば、従来の移動通信網機能を持つ1つのネットワークに加え、サービス要件によりカスタマイズした複数のネットワークを用意し、以下の通り、ネットワークを振り分けてサービスを提供することができる。例えば、UEの加入種別/要求サービス種別に応じ、必要な通信サービス機能に絞ったより安価なネットワークに振り分けることができる。また、例えば、UEの状態に応じ、ユーザの移動中は従来網、自宅やオフィスに滞在中は移動管理機能(モビリティ機能)を略した簡易網に振り分けることができる。また、例えば、第一のネットワークが故障により使用できない場合に、一部の重要なサービスを第二のネットワークに振り分けることができる。
100…移動体通信システム、11…取得部、12…決定部、13…振り分け部、14…在圏履歴格納部、101…移動通信網振り分けシステム、102…UE、103…移動通信網、104…縮退移動通信網、201…CPU、202…RAM、203…ROM、204…通信モジュール、205…補助記憶装置。

Claims (7)

  1. 他の移動通信網とは異なる機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を含む複数の移動通信網と移動通信端末とを含む移動体通信システムにおける移動通信網振り分けシステムであって、
    前記移動通信端末の端末種別を示す情報、前記移動通信端末の前記移動体通信システムにおける契約内容を示す情報、前記移動通信端末の移動状態を示す情報、前記移動通信端末が前記移動体通信システムに要求するサービス内容を示す情報、及び前記移動体通信システムに含まれる移動通信網の通信品質を示す情報のうち何れか一つ以上の情報を含む条件情報を取得する取得手段と、
    前記複数の移動通信網のうち、前記取得手段によって取得された条件情報に基づいた機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を、前記移動通信端末の接続先である接続先移動通信網として決定する決定手段と、
    前記決定手段によって決定された接続先移動通信網に前記移動通信端末の接続先を振り分ける振り分け手段と、
    を備え
    前記複数の移動通信網は、提供する機能を制限した移動通信網である縮退移動通信網を含み、
    前記決定手段は、前記複数の移動通信網のうち、前記取得手段によって取得された条件情報に基づいた機能を提供する縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定する、
    移動通信網振り分けシステム。
  2. 前記複数の移動通信網は、移動管理機能を省いた縮退移動通信網を含み、
    前記決定手段は、前記取得手段によって取得された条件情報に基づいて前記移動通信端末の移動管理が不要であると判定した場合、前記移動管理機能を省いた縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定することを特徴とする請求項に記載の移動通信網振り分けシステム。
  3. 前記複数の移動通信網は、位置管理機能を省いた縮退移動通信網を含み、
    前記決定手段は、前記取得手段によって取得された条件情報に基づいて前記移動通信端末の位置管理が不要であると判定した場合、前記位置管理機能を省いた縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定することを特徴とする請求項又はに記載の移動通信網振り分けシステム。
  4. 前記複数の移動通信網は、課金管理機能を省いた縮退移動通信網を含み、
    前記決定手段は、前記取得手段によって取得された条件情報に基づいて前記移動通信端末の課金管理が不要であると判定した場合、前記課金管理機能を省いた縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定することを特徴とする請求項の何れか一項に記載の移動通信網振り分けシステム。
  5. 前記移動通信端末の在圏エリアに関する在圏情報の履歴を格納する在圏履歴格納手段を更に備え、
    前記決定手段は、更に前記在圏履歴格納手段によって格納された在圏情報の履歴に基づいて前記移動通信端末の移動管理が不要であるか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の移動通信網振り分けシステム。
  6. 前記複数の移動通信網に含まれる移動通信網は、サーバ仮想化技術により構築されていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の移動通信網振り分けシステム。
  7. 他の移動通信網とは異なる機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を含む複数の移動通信網と移動通信端末とを含む移動体通信システムにおける移動通信網振り分けシステムによる移動通信網振り分け方法であって、
    前記移動通信端末の端末種別を示す情報、前記移動通信端末の前記移動体通信システムにおける契約内容を示す情報、前記移動通信端末の移動状態を示す情報、前記移動通信端末が前記移動体通信システムに要求するサービス内容を示す情報、及び前記移動体通信システムに含まれる移動通信網の通信品質を示す情報のうち何れか一つ以上の情報を含む条件情報を取得する取得ステップと、
    前記複数の移動通信網のうち、前記取得ステップにおいて取得された条件情報に基づいた機能要件を満たす機能を提供する移動通信網を、前記移動通信端末の接続先である接続先移動通信網として決定する決定ステップと、
    前記決定ステップにおいて決定された接続先移動通信網に前記移動通信端末の接続先を振り分ける振り分けステップと、
    を含み、
    前記複数の移動通信網は、提供する機能を制限した移動通信網である縮退移動通信網を含み、
    前記決定ステップは、前記複数の移動通信網のうち、前記取得ステップにおいて取得された条件情報に基づいた機能を提供する縮退移動通信網を接続先移動通信網として決定する、
    移動通信網振り分け方法。
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