JP5923330B2 - メタンハイドレート分解によるメタンの採取方法 - Google Patents

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Description

本発明は、海底下、湖底下等に蓄積されているメタンハイドレートを分解してメタンガスを採取するためのメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法に関するものである。
温暖な地域の海底或いは湖底下では、メタンハイドレートは高圧条件下で平衡温度以下の条件で生成保存されている。
海底下のメタンハイドレートの蓄積条件について説明すると、図5は、海中と海底の温度と深度の相関曲線とメタンハイドレート平衡曲線を示したものである。
海中の温度は、海面から海底にかけて徐々に低下するが、水の比重が最大となる4℃まで低下すると、それ以上に温度が低下することはなく、海底まで4℃の状態が維持された状態となる。安定した温度環境に生成されたメタンハイドレートは海水が移動しなければ一定の位置に蓄積される。メタンハイドレートが蓄積されている海底の深さは、通常500〜1200mである。一般的には、1000m前後の深さの海底の地下に蓄積されており、深度1000mの海底下に蓄積されているとすると、この深度では、ハイドレートは、温度4℃、圧力9.8MPaで蓄積されている。蓄積されている深さが増加すると、地熱のためにメタンハイドレートの蓄積温度も徐々に上昇し、14℃以上となるとメタンハイドレートは存在しない。
従来、海底からのメタンハイドレートの採掘方法としては、加熱法、減圧法など種々の分解法を用いた採掘方法が提案されている(特許文献1〜5)。
メタンハイドレートの分解は、吸熱反応であるから、加圧条件下では、生成温度以上に加熱すると、包接化合状態が崩壊してメタンガスと水或いは氷に分解する。
加熱法としては、海上に設置した加熱源からスチームや温水などを温水管等を通してハイドレート層に噴射し、加熱分解したメタンガスを採取管を通して採取する方法が提案されており、減圧法としては、メタンハイドレート層の直上を逆ロート状の採取コレクタで覆い、採取コレクタ内を減圧することでメタンハイドレートを分解して採取する方法などが提案されている。
特公平01−044878号公報 特許第3395008号公報 特許第3479699号公報 特許第3914994号公報 特開2010−261252号公報
しかしながら、メタンハイドレートの分解熱は438±14J/kgと大きく、分解のためには大量の熱源を必要とする。また、メタンハイドレート中に含まれるメタンは、体積中の20%に過ぎず、他の80%は水であり、1m3のメタンハイドレートを分解しても、得られるメタンガスは、大気圧下で164m3に過ぎない。
加熱法や減圧法でメタンハイドレートを採掘するにしても、採掘管廻りの加熱領域や減圧領域はごく限られた範囲であり、またメタンハイドレートを分解してもメタンガスが自噴する訳ではなく、分解生成したメタンガスを継続的に分解して海上まで移動させることは不可能である。またメタンガスをある程度は採掘できたにしても、採掘管の位置を絶えず変えなければならない問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ハイドレート層からメタンハイドレートを分解し、継続的にメタンを採取できるメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、メタンガス採取管の下端に同心円状にガス導入筒と温水供給筒を設け、その温水供給筒に水平にかつ屈曲自在に温水管を設けてメタンガス採掘装置を構成する工程と、ハイドレートが貯蔵されている海底の海上にプラットフォームを位置させ、掘削装置にて、海底に垂直孔を掘削し、その垂直孔から海底のメタンハイドレート層内に、水平な掘削孔を形成する掘削工程と、前記プラットフォームから前記メタンガス採掘装置を降下させ、前記垂直孔内にメタンガス採取管が達したなら、前記掘削孔内に前記温水管を水平に挿入しながら、メタンガス採取管のガス導入筒及び温水供給筒を前記垂直孔に挿入して前記掘削孔に温水管を水平に挿入する挿入工程と、前記温水管に温水を供給して掘削孔廻りのメタンハイドレートを加熱分解して前記掘削孔内にガス相と水相を形成する分解工程と、水相内の水を前記メタンガス採取管に導入し、ガス相のメタンガスをガス導入筒に導入し、ガス導入筒内のメタンガスを前記メタンガス採取管に導入してメタンガスと水とを海上にガスリフトするガス採取工程とを備えたこと特徴とするメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法である。
請求項2の発明は、分解工程は、前記温水管から前記掘削孔内に直接温水を噴射して掘削孔廻りのメタンハイドレートを分解する請求項1記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法である。
請求項3の発明は、前記温水供給筒は、内筒と外筒の二重筒で形成され、温水管は、内管と外管の二重管で構成され、前記内筒から前記内管を通して前記外管に温水を供給し、その外管で掘削孔廻りのメタンハイドレートを間接加熱分解し、前記外管からの加熱後の温水を外筒を通して海底上の海中に排水する請求項1記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法である。
請求項4の発明は、前記メタンガス採掘装置の前記メタンガス採取管は、海上のプラットフォームから海底に降下され、海上のプラットフォーム上に、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器が順次接続された温水製造用ヒートポンプが設けられ、前記蒸発器で海水の熱を吸収し、前記凝縮器で海水を加熱して温水を製造し、その温水を前記温水供給筒に供給する請求項1記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法である。
請求項5の発明は、前記温水製造用ヒートポンプから前記温水供給筒に温水を供給する温水供給管は、断熱材で被覆される請求項4記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法である。
請求項6の発明は、前記掘削孔廻りのハイドレート層を加熱分解しつつ前記温水管を前記メタンガス採取管を中心に水平に旋回させて前記掘削孔から扇状にハイドレート層を加熱分解してメタンガスと水を採取する請求項1〜5いずれかに記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法である。
請求項7の発明は、前記温水管を伸縮自在なテレスコピック管で形成した請求項1〜6いずれかに記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法である。
本発明は、ハイドレート層内に掘削孔を形成し、その掘削孔廻りのハイドレート層を加熱分解させて掘削孔内でガス相と水相に分離し、水相内の水をガス採取管に導入し、メタンガスをガス導入筒に導入し、ガス導入筒に導入したメタンガスをガス採取管に導入してガスリフトさせることで、大量のメタンガスを連続的に採取できるという優れた効果を発揮する。
本発明の一実施の形態を示す図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明の他の実施の形態を示す要部断面図である。 図1、図2に示した温水管の変形例を示す平断面図である。 海中と海底の温度と深度の相関曲線とメタンハイドレート平衡曲線を示す図である。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1において、10は、深度が約500〜1200mの海底で、その海底10の下にメタンハイドレート層11が貯蔵されているとする。
このハイドレート層11が貯蔵されている海上にプラットフォーム12を位置させ、図には示していないが、掘削装置にて、海底10に垂直孔13を掘削し、その垂直孔13からメタンハイドレート層11に水平に50〜100mの長さの掘削孔14を掘削する。この掘削は、垂直孔13と水平な掘削孔14を連続的に掘削するようにしても、或いは通常のボーリングと同様に垂直孔13をハイドレート層11の存在している深さまで掘削した後、プラットフォーム12からその垂直孔13にドリルストリングスを挿通し、ドリルストリングスにて垂直孔13から水平に掘削孔14を掘削する。
図1、図2に示すようにメタンガス採掘装置20は、メタンガス採取管21の下部外周に同心円状にガス導入筒22と温水供給筒23が設けられた3重構造からなり、温水供給筒23に水平にかつ屈曲自在に温水管25を設けて構成される。またメタンガス採取管21、ガス導入筒22、温水供給筒23の下端部21a、22a、23aはスイベルジョイント24により回転自在にされ、温水管25は、温水供給筒23の下端部23aから水平に延びるよう設けられ、その温水管25の上下に、温水管25に沿って多数の噴射孔26が形成される。また温水管25の基部側には、屈曲継手27、28が設けられて上下に自在に屈曲できるようにされる。
温水管25より下方のメタンガス採取管21の下端部21aには、ガス導入筒22の下端部22aと温水供給筒23の下端部23aを貫通して水平に延びた取水管30が設けられ、その取水管30に、ガスを通さずに水のみを導入する取水弁31が接続される。温水管25より上方のガス導入筒22の下端部22aには、温水供給筒23の下端部23aを貫通して水平に延びたガス導入管32が設けられ、そのガス導入管32に、水を通さずガスのみを導入するガス採取弁33が接続される。
ガス導入筒22は、海底10から数100m(例えば800m)の高さになるように設けられ、そのガス導入筒22内に位置したメタンガス採取管21に、ガスリフト弁34が設けられる。
ガスリフト弁34は、詳細は図示しないが石油採掘の際に用いられる公知のもので、ガスリフト弁34内に設定圧で開くガス導入弁が設けられて構成され、ガス導入筒22内のガス圧力が設定圧以上となったときにガス導入弁が開いてガス導入筒22内のガスをガスリフト弁34内に導入し、これをメタンガス採取管21に流すもので、またガスリフト弁34内に適宜逆止弁が設けられ、ガス導入弁からのガスを逆止弁を通してメタンガス採取管21内に流し、メタンガス採取管21内の圧が高いときに逆止弁でメタンガス採取管21内の液がガス導入筒22に流れるのを防止するようになっている。
このガスリフト弁34は、図では1箇所に設けたが、ガス導入筒22内に位置したメタンガス採取管21に多段に設けるようにしてもよい。
図2に示すように温水管25の先端部の側部には、推進孔29が設けられ、推進孔29からの温水流で、温水管25を図示の矢印方向に旋回させ、同時にスイベルジョイント24を介してメタンガス採取管21、ガス導入筒22、温水供給筒23の下端部21a、22a、23aが回転できるようになっている。
プラットフォーム12上には、温水供給筒23に60℃程度の温水を供給するための温水製造用ヒートポンプ40が設けられる。この温水製造用ヒートポンプ40は、圧縮機41の冷媒吐出側から吸込側にかけて、凝縮器42、膨張弁43、蒸発器44、サクションタンク45が順次接続されて構成される。
凝縮器42と蒸発器44の入口側には、それぞれ海水汲み上げ管46、47が接続される。各海水汲み上げ管46、47には、海水ポンプ48,49が接続される。凝縮器42と蒸発器44の出口側には、それぞれ温水供給管50と排水管51が接続されると共に、温水供給管50には流量調節弁52が接続される。
凝縮器42で加熱された海水は、温水供給管50にてメタンガス採掘装置20の温水供給筒23に供給され、また蒸発器44内の冷媒を加熱した海水は、排水管51にて海中に排水される。
温水供給管50は、図示していないが、外周が断熱材で被覆され、海中のメタンガス採掘装置20の温水供給筒23へ温水を供給する間に海水で冷却されないように構成される。この断熱材の被覆は、温水供給管50を、温水の通る内管とパーライト粒、グラスウール等の断熱材を充填するための外管の二重管で構成しても或いは温水供給管50を直接断熱材で被覆するようにしてもよい。
また、プラットフォーム12上には、メタンガス採取管21でガスリフトされた水とメタンガスを回収すると共にこれを分離するメタンガスセパレーション装置15が設けられ、分離された水はガス分離水排出管16から海中に排出されるようにされ、分離回収したメタンガスは、図には示していないが液化装置により液化される。このメタンガス採取管21には、圧力・流量を調整する調整弁18が接続される。
次にメタンガスの採取方法を説明する。
先ず、メタンガス採掘装置20がプラットフォーム12上で組み立てられ、同時に掘削工程にて海底10に垂直孔13と掘削孔14が形成される。
海上のプラットフォーム12から、メタンガス採掘装置20を降下させる。この際、温水管25は屈曲継手27、28で下方に屈曲できるため、垂直にした状態で降下させ、海底10の垂直孔13に達したなら、先ず温水管25を垂直孔13に挿入し、次いで水平な掘削孔14に挿入しながら図1に示した状態(挿入工程)とする。この後、温水供給筒23を垂直孔13内に挿入した後、垂直孔13と温水供給筒23との隙間をシール材17にてシールする。
メタンハイドレート層11は、海底の土質(岩盤等)と違って比較的柔らかであり、掘削孔14の孔径を温水管25の孔径よりやや大きく形成しておくことで、温水管25は掘削孔14内に簡単に挿入できる。
この後、温水製造用ヒートポンプ40で海水を温度約60℃に昇温し、その温水を温水供給管50から温水供給筒23を介して温水管25に供給し、噴射孔26から温水を掘削孔14内に噴射する(分解工程)。これにより、メタンハイドレートは分解温度以上にまで昇温される。上述のように海底深さ約1000mに存在するメタンハイドレートは、圧力約9.8MPa、温度4℃で蓄積されており、これを約12℃以上にすると熱分解する。このようにメタンハイドレートが分解されると掘削孔14内に下部に水相14w、上部にガス相14gが形成される。
水相14w内の水は、取水弁31、取水管30を通してメタンガス採取管21内に取り込まれる。このメタンガス採取管21は上端がプラットフォーム12上まで延びて調整弁18にて略大気開放状態にできるため、メタンガス採取管21内に海上近くまで水が溜まった状態となる。またガス相14g内のメタンガスは、ガス採取弁33、ガス導入筒22内に取り込まれる。このガス導入筒22内に取り込まれたメタンガスの圧力は、約9.8MPaあり、メタンガス採取管21内の圧力より高いためガスリフト弁34からメタンガス採取管21内に流れ込み、メタンガス採取管21内の水と共にメタンガスのガスリフトにより、プラットフォーム12上のメタンガスセパレーション装置15まで移動され、そこでメタンガスと水とが分離されてメタンガスが回収される(ガス採取工程)。
水相14wからメタンガス採取管21内に導入される水は、メタンハイドレートの分解水と加熱後の温水であり、水量が多くなるため、ガス導入筒22の高さを海底10から800m程度高くし、ガスリフト弁34の作動圧力を約2MPaにすることで、メタンガスの膨張体積を約4倍以上に増加させ、ガスリフト速度を約7m/sec以上にしてプラットフォーム12上に回収することができる。このメタンガスによるエアリフト量は、ガスリフト弁34の取付位置と作動圧力と調整弁18の開度により自在に調整できる。
本発明においては、メタンハイドレート層11に水平に50〜100m長さの掘削孔14を形成し、その掘削孔14の廻りのメタンハイドレート層11を加熱分解させることで、分解して生成されるメタンガスの採取量を10,000kg/h(10t/h)以上とすることができ、またこのメタンガスにて水と共に海上までガスリフトさせることが可能となる。
このように掘削孔14廻りのメタンハイドレート層11を加熱分解した後は、図2に示すように推進孔29により温水管25を、スイベルジョイント24(図1)にて図示の矢印のように旋回させることで、メタンガス採取管21を中心にメタンハイドレート層11を平面視で扇状に加熱分解して行き、温水管25の長さを半径とする円周全体のメタンハイドレート層11を加熱分解させることができ、より広範なメタンハイドレート層11の加熱分解とメタンガス回収が行える。この温水管25の旋回は水相14w内を移動するため温水管25の側部に設けた推進孔29からの温水の噴射圧で容易に旋回が可能である。
これによりメタンガス採掘装置20を海底10のメタンハイドレート層11内に設置した後は、略1年以上連続してメタンの採掘が可能となり、年間で8万トン以上のメタンの採掘が可能となる。
上述したように、海底深さ1000mに蓄積されているメタンハイドレートを分解するためには、温水で分解温度12℃以上に加熱する必要があり、メタンガスを10t/h以上を採取するためには、60℃の温水使用量は161t/hで、分解水は79t/h発生する。この温水を製造するには、ガス加熱やヒータ加熱等の外部加熱方式では、温水製造コストが膨大となるが、海水(温度17℃)を用いたヒートポンプとすることで、外部加熱方式に対して1/8のコスト低減が可能となる。
また、メタンハイドレート層11内にはハイドレートの他に砂が含まれる場合が多く、砂が多いハイドレート層11内で温水管25を旋回する際に、温水管25が砂層内に埋まり、旋回時の抵抗となるときには、温水管25の上下に設ける噴射孔26を、下方に噴射する噴射孔26の数を予め多く形成しておき、下方の噴射孔26からの噴射流で温水管25が砂層から浮き上がらせることで、容易に旋回させることができる。
次に図3により、本発明の他の実施の形態を説明する。
図3は、基本的には図1の実施の形態と同じであるが、温水管25を二重管とし、また温水供給筒23も二重としたものである。
温水供給筒23は、内筒23iと外筒23oからなり、また温水管25は、内管25iと外管25oからなり、温水供給筒23の内筒23iに、温水管25の内管25iがつながるように、また温水供給筒23の外筒23oと温水管25の外管25oがつながるように接続されて構成される。温水管25の内管25iには、その内管25iに沿って多数の噴射孔26iが形成され、また温水管25の外管25oの先端側部には推進孔29oが形成される。
温水供給筒23の内筒23iには、温水製造用ヒートポンプ40(図1参照)で製造された温水を供給する温水供給管50に接続され、温水供給筒23の外筒23oの上端には海中に加熱後の温水を排出する排水管55が接続される。
この図2の実施の形態では、図1で説明したように温水管25から掘削孔14に直接温水を噴射するのと違って、温水供給管50の温水を、温水供給筒23の内筒23iから温水管25の内管25iに供給し、内管25iから噴射孔26iを通して外管25oに供給し、その外管25oに供給された温水で掘削孔14廻りのメタンハイドレートを間接加熱して分解させ、加熱後の温水は外筒23oの上端から排水管55を通して海中に排水することで、図1で説明した直接加熱に比べてガスリフトする水量を減らすことができ、温水供給筒23の高さは海底10から50〜100mの高さにしても、ガスリフト弁34による十分なガスリフトが行える。
次に、図4により温水管25を変形例した実施の形態を説明する。
図1、図2の実施の形態では、温水管25の長さは50〜100mの長さとし、この温水管25を掘削孔14に挿入する例で説明したが、図4の実施の形態においては、基部側の屈曲継手27から先の温水管25を、テレスコピック管25a、25b、25cで形成し、掘削孔14に挿入する際には、図4(a)に示したように縮小させておき、その状態で掘削孔14内に挿入したならば、図4(b)に示すように、テレスコピック管25a、25b、25cを、その中に供給される温水で、温水管25の先端のメタンハイドレート層11を加熱分解しながら、温水の圧力で順次伸長させることで、最初に形成する掘削孔14の長さが短くても十分な長さの掘削孔14とすることができる。またこのテレスコピック管25a、25b、25cで形成した温水管25は、初期の長さが短いため、掘削孔14内に容易に挿入でき、また伸長後は、広範囲のメタンハイドレート層11の採掘が可能となる。
この図4では、図1の直接噴射型の温水管25をテレスコピック管25a、25b、25cで構成する例を示しているが、図3に示した間接加熱式温水管25とする場合には、テレスコピック管25a、25b、25cを、それぞれ内外二重管で構成すればよい。
このように温水管25をテレスコピック管25a、25b、25cで構成することで、メタンガス採取管21を中心にメタンハイドレート層11の採掘半径を100m以上、例えば300mとすることが可能でより広範な掘削が可能となる。
10 海底
11 メタンハイドレート層
14 掘削孔
14g ガス相
14w 水相
20 メタンガス採掘装置
21 メタンガス採取管
22 ガス導入筒
23 温水供給筒
25 温水管

Claims (7)

  1. メタンガス採取管の下端に同心円状にガス導入筒と温水供給筒を設け、その温水供給筒に水平にかつ屈曲自在に温水管を設けてメタンガス採掘装置を構成する工程と、
    ハイドレートが貯蔵されている海底の海上にプラットフォームを位置させ、掘削装置にて、海底に垂直孔を掘削し、その垂直孔から海底のメタンハイドレート層内に、水平な掘削孔を形成する掘削工程と、
    前記プラットフォームから前記メタンガス採掘装置を降下させ、前記垂直孔内にメタンガス採取管が達したなら、前記掘削孔内に前記温水管を水平に挿入しながら、メタンガス採取管のガス導入筒及び温水供給筒を前記垂直孔に挿入して前記掘削孔に温水管を水平に挿入する挿入工程と、
    前記温水管に温水を供給して掘削孔廻りのメタンハイドレートを加熱分解して前記掘削孔内にガス相と水相を形成する分解工程と、
    水相内の水を前記メタンガス採取管に導入し、ガス相のメタンガスをガス導入筒に導入し、ガス導入筒内のメタンガスを前記メタンガス採取管に導入してメタンガスと水とを海上にガスリフトするガス採取工程と
    を備えたこと特徴とするメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法。
  2. 分解工程は、前記温水管から前記掘削孔内に直接温水を噴射して掘削孔廻りのメタンハイドレートを分解する請求項1記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法。
  3. 前記温水供給筒は、内筒と外筒の二重筒で形成され、温水管は、内管と外管の二重管で構成され、前記内筒から前記内管を通して前記外管に温水を供給し、その外管で掘削孔廻りのメタンハイドレートを間接加熱分解し、前記外管からの加熱後の温水を外筒を通して海底上の海中に排水する請求項1記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法。
  4. 前記メタンガス採掘装置の前記メタンガス採取管は、海上のプラットフォームから海底に降下され、海上のプラットフォーム上に、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器が順次接続された温水製造用ヒートポンプが設けられ、前記蒸発器で海水の熱を吸収し、前記凝縮器で海水を加熱して温水を製造し、その温水を前記温水供給筒に供給する請求項1記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法。
  5. 前記温水製造用ヒートポンプから前記温水供給筒に温水を供給する温水供給管は、断熱材で被覆される請求項4記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法。
  6. 前記掘削孔廻りのハイドレート層を加熱分解しつつ前記温水管を前記メタンガス採取管を中心に水平に旋回させて前記掘削孔から扇状にハイドレート層を加熱分解してメタンガスと水を採取する請求項1〜5いずれかに記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法。
  7. 前記温水管を伸縮自在なテレスコピック管で形成した請求項1〜6いずれかに記載のメタンハイドレート分解によるメタンの採取方法。
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