JP5920422B2 - 羽根車、羽根車の製造方法および給湯装置 - Google Patents

羽根車、羽根車の製造方法および給湯装置 Download PDF

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本発明は、羽根車、羽根車の製造方法および給湯装置に関するものである。
設置済の貯湯式給湯装置を瞬間式給湯装置に取り替える場合、建物の外観維持という観点から設置済みの排気筒を取り外すことができない現場がある。このような現場では、既設の排気筒を残し、その排気筒の内部に排気管を挿入することで給湯装置の取り替えに対応することが可能である。ただし排気管の外径が大きいと排気筒内に排気管を設置できないため、排気管を小径化する必要がある。排気管を小径化した場合でも安定した燃焼状態を維持するためには、給湯装置において排気吸引燃焼方式を採用する必要がある。
この排気吸引燃焼方式の給湯装置は、たとえば特開昭60−186617号公報に開示されている。この公報に記載の給湯装置においては、バーナで生じた燃焼ガスの流れの下流側に、顕熱を回収するための熱交換器と、潜熱を回収するための熱交換器と、ファンとがこの順で配置されている。つまりこの方式の給湯装置においては、熱交換器よりもファンが燃焼ガスの流れの下流側に配置されている。
一方、ファンの構成部品としては、円盤状の主板の半径方向に延在する複数の羽根が設けられた羽根車が知られている(たとえば実開平04−040191号公報)。この羽根車が駆動源によって駆動されて回転することで、ファンの送風力が発揮される。
このような羽根車は複数の部品から構成されるが、その作製方法として、樹脂製部品を互いに超音波溶着して羽根車を組み立てる方法がある。超音波溶着とは、熱可塑性樹脂を微細な超音波振動と加圧力によって瞬時に溶融し、接合を行う加工技術である。
特開昭60−186617号公報 実開平04−040191号公報
しかし、羽根車の強度を上げるべく、繊維状のフィラーを含む樹脂を用いて、円盤状(または円環状)の主板と、主板の半径方向に延在する複数の羽根とを含む樹脂製部品を作製した場合、樹脂性部品の形状、特に主板の半径方向の形状に歪みが生じ、主板の形状の均一性が低下する傾向があることが分かった。
形状の均一性の低い樹脂製部品と他の部品とを超音波溶着すると、部品への均等な加圧ができず、超音波振動を安定的に伝達させることができなくなるために、各部品の溶着が不十分となる傾向がある。溶着が不十分な羽根車は、耐久性や強度が低下するおそれがある。また、羽根車の主板の形状に歪みがある場合、羽根車の動バランス性が低下し、送風性能が低下するおそれがある。
特に、排気吸引燃焼方式の給湯装置に使用されるファンの羽根車は、燃焼ガスの通路内に設置されるため、従来よりも高温環境に曝される。さらに、潜熱回収型の排気吸引燃焼方式の給湯装置に使用されるファンの羽根車は、高温環境に加えて、潜熱の回収に伴って発生する強酸性のドレンに曝される。このような場合においては、各部品の溶着を十分に行い、特に羽根車の耐久性を維持することが求められる。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮可能な羽根車および給湯装置を提供することである。
本発明の羽根車は、第1部材と、第2部材と、を備える。第1部材は、円環状のシュラウドと、シュラウドの第1背面の内周側から外周側に延在するとともに第1背面から突き出すように形成された第1羽根と、を有する。第2部材は、円盤状の主板と、主板の第2背面の内周側から外周側に延在するとともに第2背面から突き出すように形成された第2羽根と、を有する。第1部材および第2部材の各々は、繊維状のフィラーを含む樹脂によって一体成形されており、第2背面の反対側の第2正面と、第1羽根とが溶着されることにより、第1部材および第2部材が結合されている。さらに、第1背面の反対側の第1正面および第2正面の少なくともいずれか一方は、内周側の円周上に位置する内周側ゲート跡部と、内周側ゲート跡部よりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート跡部とを有している。
本発明者らは、円周方向に面積が広がる第1の空間(シュラウドや主板に対応)と、この空間から突出するようにスリット状に設けられた第2の空間(第1羽根や第2羽根に対応)とを有し、かつ第1の空間の内周側に設けられたゲートを有する金型を用いて、繊維状のフィラーを含む樹脂よりなる第1部材(第2部材)を成形した場合、シュラウド(主板)の形状の均一性が低くなることを知見した。第1の空間ではフィラーが比較的ランダムに分散されるのに対し、第2の空間ではその延在方向にフィラーが配向する傾向にあり、第2の空間に配向したフィラーが、第1の空間の樹脂の収縮に対する抵抗となる。このために、シュラウドや主板の径方向において、第1羽根や第2羽根が形成された領域と形成されていない領域とで、樹脂の収縮する量が異なってしまい、これによりシュラウドや主板の成型時における樹脂の径方向の収縮が不均一となり、結果的に、シュラウドや主板の形状の均一性が低下することを本発明者らは見出した。
これに対し、第1の空間の内周側の円周上に位置する内周側ゲートに加え、さらに内周側ゲートよりも外周側の円周上に位置する外周側ゲートからも樹脂を流し込んだ場合、内周側ゲートを介して金型の第1の空間の内周側から外周側に流れ込む樹脂の流れに対し、外周側ゲートを介して金型の第1の空間の外周側から流れ込む樹脂の流れが影響することとなり、これによって内周側ゲートからの樹脂の流れに乱れが生じる。これにより、内周側ゲートのみから樹脂を流し込む場合と比して、第2の空間でのフィラーの配向を抑制することができ、フィラーの配向による抵抗を小さくすることができる。
主板の第2正面が、内周側の円周上に位置する内周側ゲート跡部と、内周側ゲート跡部よりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート跡部とを有している第2部材は、主板用の空間の内周側の円周上に位置する内周側ゲートと、内周側ゲートよりも外周側の円周上に位置する外周側ゲートとから樹脂を流し込むことにより成形されたものである。よって、このようなゲート跡を有する第2部材においては、上述の理由により、第2羽根が存在することによる主板の半径方向の収縮の不均一化を抑制することができる。これにより、主板の形状の均一性を高めることができるため、主板と第2羽根とを含む第2部材と第1部材との十分な溶着が可能となり、もって、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができる。
一方、シュラウドの第1正面が、内周側の円周上に位置する内周側ゲート跡部と、内周側ゲート跡部よりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート跡部とを有している第1部材は、シュラウド用の空間の内周側の円周上に位置する内周側ゲートと、内周側ゲートよりも外周側の円周上に位置する外周側ゲートとから樹脂を流し込むことにより成形されたものである。よって、このようなゲート跡を有する第1部材においては、同様の理由により、第1羽根が存在することによるシュラウドの半径方向の収縮の不均一化を抑制することができる。これにより、シュラウドの形状の均一性を高めることができるため、シュラウドと第1羽根とを含む第1部材と第2部材との十分な溶着が可能となり、もって、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができる。
上記羽根車において、内周側ゲート跡部は、複数の内周側ゲート跡を有し、外周側ゲート跡部は、複数の外周側ゲート跡を有している。そして、同一面上に位置する内周側ゲート跡および外周側ゲート跡は同数であり、かつ内周側ゲート跡および外周側ゲート跡の1つずつが、同一面上の半径方向の同一直線上に位置する。
内周側ゲート跡部は、複数の内周側ゲート跡を有し、外周側ゲート跡部は、複数の外周側ゲート跡を有していることにより、各部材の成型時において、円周方向への樹脂の広がりを均一にすることができる。このため、第1部材(第2部材)の均質性が向上する。また、同一面上に位置する内周側ゲート跡および外周側ゲート跡は同数であり、かつ内周側ゲート跡および外周側ゲート跡の1つずつが、同一面上の半径方向の同一直線上に位置する。これにより、各部材の成型時において、内周側ゲートから流れ込む樹脂の流れに対する外周側ゲートから流れ込む樹脂の流れの影響が大きくなるため、内周側ゲートから金型の空間に流れ込む樹脂の流れにより大きな乱れが生じる。よって、第1羽根用の空間または第2羽根用の空間でのフィラーの配向をさらに抑制することができ、もって第1羽根(第2羽根)が存在することによるシュラウド(主板)の半径方向の収縮の不均一化を抑制することができる。
上記羽根車において、複数の外周側ゲート跡の少なくとも1つは楕円形状を有する。
外周側ゲートから流し込まれる樹脂が主板(シュラウド)の円周方向に流れるように外周側ゲートを設けた場合、その外周側ゲート跡部は、楕円形状となる。外周側ゲートから流し込まれる樹脂が円周方向に流れることにより、外周側におけるフィラーの配向は、径方向よりも円周方向に沿うことになる。このため、第2羽根用の空間でのフィラーの配向、特に外周側でのフィラーの配向を十分に抑制することができ、フィラーの配向による上記抵抗を小さくすることができる。
上記羽根車において、第1部材および第2部材の少なくとも一方は、内周側ゲート跡部の位置から繊維状のフィラーを含む樹脂が注入され、外周側ゲート跡部の位置から球状のフィラーを含む樹脂が注入されることによって一体成形されている。
成型時において、外周側ゲートから球状のフィラーを含む樹脂が注入されることによって、外周側における繊維状のフィラーの配向が抑制される。このため、フィラーの配向による上記抵抗を小さくすることができる。
本発明の給湯装置は、燃焼ガスを発生させるバーナと、燃焼ガスとの熱交換によって内部を流れる湯水を加熱する熱交換器と、熱交換器を経由した後の燃焼ガスを吸引して給湯装置の外部へ排出するファンとを備える。ファンは、ファンケースと、ファンケース内に収容される羽根車と、ファンケース外に取り付けられた駆動源と、羽根車および駆動源を連結する回転軸とを含む。ファンケースは、貫通孔が設けられた背面壁を有している。羽根車は、第2背面が背面壁と向かい合うように配置されている。貫通孔を貫通する回転軸と背面壁との間には、ファンケースの外部の空気をファンケースの内部に吸引するための隙間が設けられている。この給湯装置の備える羽根車は、上述の羽根車である。
本発明の給湯装置によれば、羽根車の第1羽根の送風力によってファンの送風能力を発揮することができるとともに、羽根車の第2羽根の送風力によって駆動源の冷却および燃焼ガスの逆流の防止が可能となる。また、羽根車が、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができるため、ファン性能に優れることができる。
本発明によれば、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮可能な羽根車および給湯装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態における羽根車の構成を概略的に示す側面図である。 図1に示す羽根車の構成を概略的に示す断面図である。 図1に示す羽根車の第1部材の構成を概略的に示す斜視図である。 図4に示す第1部材の構成を概略的に示す正面図である。 図4に示す第1部材における第1羽根の構成を概略的に示す正面図である。 図1に示す羽根車の第2部材の構成を概略的に示す斜視図である。 図6に示す第2部材の構成を概略的に示す正面図である。 図6に示す第2部材における第2羽根の構成を概略的に示す正面図である。 第1部材を成形するための金型内の空間と、ゲートの位置との関係を説明するための概略的な図である。 図9のA−A’線に沿う概略断面図であり、金型内の空間とゲート内とに樹脂が注入された状態を示す図である。 第2部材を成形するための金型内の空間と、ゲートの位置との関係を説明するための概略的な図である。 図11のA−A’線に沿う概略断面図であり、金型内の空間とゲート内とに樹脂が注入された状態を示す図である。 第1部材と第2部材との溶着時の状態を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施の形態における給湯装置の構成を概略的に示す正面図である。 図13に示す給湯装置の構成を概略的に示す部分断面側面図である。 図13に示す給湯装置のファンの構成を説明するためのファンおよび排気ボックスを概略的に示す部分断面図である。 外周側ゲート跡が楕円形を有する第2部材の構成を概略的に示す正面図である。 図17に示す第2部材を成形するための金型内の空間と、ゲートの位置との関係を説明するための概略的な図である。 図18に示す図を他の方向から見た状態を示す概略的な図である。ボックスを概略的に示す部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図に基づいて説明する。なお図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。また各図において、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
[第1の実施の形態]
(羽根車)
本発明の第1の実施の形態における羽根車について、図1〜図8を用いて説明する。
主に図1および図2を参照して、羽根車200は、円環状のシュラウド30と、複数の第1羽根40と、円盤状の主板50と、複数の第2羽根60と、ボス部70とを主に有している。
シュラウド30および第1羽根40は繊維状のフィラーを含む樹脂によって一体成形されており、第1部材20Aを構成する(図3〜図5)。主板50、第2羽根60およびボス部70は繊維状のフィラーを含む樹脂によって一体成形されており、第2部材20Bを構成する(図6〜図8)。主板50の第2正面50aと、第1羽根40の端部40aとが溶着されることにより、第1部材20Aおよび第2部材20Bが結合されている。
主に図1、図2および図5を参照して、複数の第1羽根40は、シュラウド30の第1背面30bの内周側から外周側に延在するとともに、第1背面30bから突き出すように形成されている。なお第1羽根40は、それぞれ個別に第1背面30b上に設けられており、互いに接することはない。
第1羽根40の突き出し方向の高さは、第1羽根40の内周側から外周側に向けて連続的に小さくなる。第1羽根40の突き出し方向の高さは、第1背面30bの内周側から外端部側に向けて曲線的に(比較的急に)小さくなる曲線領域と、曲線領域よりも外周側に位置し、第1背面30bの内周側から外周側に向けて直線的に(比較的なだらかに)小さくなる直線領域とを有する(図2)。これにより、第1羽根40は高い送風力を発揮することができる。
また第1羽根40は、第1背面30bの外周端を繋ぐ仮想の面に直交する方向から見た平面視(図5)において、第1背面30bの内周側から外周側に向けて曲線的に延在する曲線延在領域と、曲線延在領域よりも外周側に位置し、第1背面30bの内周側から外周側に向けて直線的に延在する直線延在領域とを有する。これにより、第1羽根40は高い送風力を発揮することができる。
本明細書においてシュラウド30の内周側から外周側に向けて延在する第1羽根40の両端部間の距離(第1羽根40と第1背面30bとが当接することにより現れる線に沿った距離)を第1羽根40の「長さ」とする。また、第1背面30bから突き出す方向における第1羽根40の距離(第1羽根40の第1背面30bと当接する位置から当該位置の鉛直方向において第1背面30bから最も離れて位置する第1羽根40との距離)を第1羽根40の「高さ」とする。第2羽根60についても同様である。
主に図1および図2を参照し、シュラウド30は、第1羽根40の突き出し方向の端部を一体的に覆うように設けられており、その中央部分には開口20aが設けられている。
一般的に「シュラウド」の形状は、羽根と羽根との間を通る気体の流れの妨げとならないように、覆う羽根の高さに沿うように形成される。したがって、本実施の形態の羽根車200において、シュラウド30は、第1背面30bの外周端を繋ぐ仮想の面に直交する方向から見た平面視において、円環形状を有しており(図5)、かつ第1背面30bの外周端を繋ぐ仮想の面に直交する断面において、傾斜に絞りの入った円錐台形状を有する(図2)。
主に図4を参照し、シュラウド30の第1背面30bの反対側の第1正面30aには、内周側の仮想の円周A上に位置する内周側ゲート跡部31と、内周側ゲート跡部31よりも外周側の仮想の円周B上に位置する外周側ゲート跡部32とを有している。
内周側ゲート跡部31は、複数の内周側ゲート跡31aを有しており、各内周側ゲート跡31aは、たとえば円周A上に等間隔に位置している。また外周側ゲート跡部32は、複数の外周側ゲート跡32aを有しており、各外周側ゲート跡32aは、たとえば円周B上に等間隔に位置している。
本実施の形態において、複数の内周側ゲート跡31aは、台座31abの上に位置していてもよい。これは、内周側ゲート跡31aが、シュラウド30の曲線部分(図2参照)に位置しているためである。具体的には、後述する一体成形によって第1部材20Aを成形する際に、内周側ゲートがシュラウド30の曲線部分に対応する位置に設けられている場合、内周側ゲートとシュラウド30用の空間との間に、台座31ab用の空間を設けることにより、内周側ゲートからの安定的な樹脂の注入が可能となるためである。
本実施の形態において、内周側ゲート跡31aと外周側ゲート跡32aは同数である。さらに内周側ゲート跡31aおよび外周側ゲート跡32aの1つずつが、第1正面30a上の半径方向の同一直線AB上に位置している。図4では、1つの内周側ゲート跡31aおよび1つの外周側ゲート跡32aが同一直線AB上にあることを示すが、他のゲート跡についても同様である。すなわち、シュラウド30に設けられた開口20aの中心(図4中において黒点で示す位置)と、1つの外周側ゲート跡32aとを繋ぐ仮想の直線上には、1つの内周側ゲート跡31aが位置している。
主に図6および図8を参照し、複数の第2羽根60は、円盤状の主板50の第2背面50bの内周側から外周側に向けて延在するとともに第2背面50bから突き出すように形成されている。なお第2羽根60はそれぞれ個別に第2背面50b上に設けられており、互いに接することはない。本実施の形態の羽根車200において、第2羽根60の高さは一定である。
主に図8を参照し、第2羽根60は、スリットによって、第2背面50bの外周側に位置する外羽根部材61と、外羽根部材61よりも内周側に位置する内羽根部材62とに分け隔てられている。なおスリットの幅(内羽根部材62と外羽根部材61との互いに向かい合う端部同士の距離)は特に制限されないが、この幅が大きすぎると、羽根自体の長さが短くなり過ぎ、第2羽根60の送風力が低下する場合があるため、スリットの幅は小さい方が好ましい。
また外羽根部材61の曲率半径は、内羽根部材62の曲率半径よりも大きく、外羽根部材61と内羽根部材62の曲がる方向が異なっており、外羽根部材61および内羽根部材62からなる羽根は、全体としてS字形状を有していることが好ましい。これにより、第2羽根60による送風能力を高めることができる。さらに、隣り合う外羽根部材61の間に、第2背面50bの内周側から外周側に延在する中間羽根部材63が設けられていてもよい。これによっても、第2羽根60による送風力を高めることができる。
なお図8に示すように、中間羽根部材63は外羽根部材61の間に延在する一方で、内羽根部材62の間には延在していないことが好ましい。これは、第2背面50bの内周側において、隣り合う羽根が接近し過ぎることによる送風力の低下を防止するためである。
主に図6および図8を参照し、主板50の第2正面50aの中心部には、第2正面50aから突出するボス部70が設けられている。ボス部70の中心部には、第2背面50b側から第2正面50a側に貫通する軸受孔70aが設けられている。
主に図7を参照し、主板50の第2正面50aには、内周側の仮想の円周C上に位置する内周側ゲート跡部51と、内周側ゲート跡部51よりも外周側の仮想の円周D上に位置する外周側ゲート跡部52とを有している。
内周側ゲート跡部51は、複数の内周側ゲート跡51aを有しており、各内周側ゲート跡51aは、たとえば円周C上に等間隔に位置している。また外周側ゲート跡部52は、複数の外周側ゲート跡52aを有しており、各外周側ゲート跡52aは、たとえば円周D上に等間隔に位置している。
本実施の形態において、内周側ゲート跡51aと外周側ゲート跡52aは同数である。さらに内周側ゲート跡51aおよび外周側ゲート跡52aの1つずつが、第2正面50a上の半径方向の同一直線CD上に位置している。図7では、1つの内周側ゲート跡51aおよび1つの外周側ゲート跡52aが同一直線CD上にあることを示すが、他のゲート跡についても同様である。すなわち、主板50の中心(図7中において黒点で示す位置)と、1つの外周側ゲート跡52aとを繋ぐ仮想の直線上には、1つの内周側ゲート跡51aが位置している。
(羽根車の製造)
上記羽根車200の製造方法の一例について図9〜図13を用いて説明する。
羽根車200の構成部品の一つである第1部材20Aは、次のようにして一体成形することができる。
主に図9を参照し、まず、第1内部空間300(シュラウド30の形状に対応)と、第1内部空間300から突出する複数の第2内部空間400(第1羽根40の形状に対応)とを含む内部空間200Aを有する金型を準備する。この金型の内部空間200A(第1内部空間300および第2内部空間400を含む空間)は、成形される第1部材20Aの形状に一致する。
上記金型にはさらに、第1部材20Aの形状に一致する空間に樹脂を流し込むためのゲートが設けられている。具体的には、シュラウド30の第1正面30aに対応する部分に対し、複数の内周側ゲート310aおよび複数の外周側ゲート320aの各先端が連通するように、複数のゲートが設けられている。なお図10に示すように、内周側ゲート310aと外周側ゲート320aとは、それぞれピンゲートである。
内周側ゲート310aは、第1内部空間300の内周側の円周上に等間隔に位置しており、外周側ゲート320aは、内周側ゲート310aよりも外周側の円周上に等間隔に位置している。また、1つの内周側ゲート310aと、1つの外周側ゲート320aとは、第1内部空間300の同一半径上に位置しており、内周側ゲート310aと外周側ゲート320aとは同数である。
主に図10を参照し、上記内部空間200Aおよびゲートを有する金型301,302における内周側ゲート310aおよび外周側ゲート320aを介して、内部空間200Aに繊維状のフィラーを含む樹脂を流し込む。これにより、金型301,302の内部空間200Aに樹脂が充填されていく。
樹脂が金型301,302の内部空間200Aおよびゲートに充填された後、樹脂を硬化させ、その後、金型301,302を分離することにより、内周側ゲート310aおよび外周側ゲート320a内に充填された樹脂と、内部空間内に充填された樹脂とが分離され、これにより、金型の内部空間200Aの形状に成形され、かつ内周側ゲート310aおよび外周側ゲート320aの各先端の位置に対応する位置にゲート跡が残る第1部材20Aが一体成形される。
羽根車200の構成部品の他の一つである第2部材20Bも、第1部材20Aと同様の方法により一体成形することができる。
具体的には、図11および図12を参照し、まず、第3内部空間500(主板50の形状に対応)と、第3内部空間500から突出する複数の第4内部空間610,620,630(第2羽根60の外羽根部材61、内羽根部材62および中間羽根部材63のそれぞれの形状に対応)と、第5内部空間700(ボス部70の形状に対応)を含む内部空間200Bを有する金型を準備する。この金型の内部空間200B(第3内部空間500、第4内部空間610,620,630および第5内部空間700を含む空間)は、成形される第2部材20Bの形状に一致する。なお、第3内部空間500の上面側には、第1羽根40の端部40aを挟み込むための溝空間800が設けられている。
上記金型にはさらに、第2部材20Bの形状に一致する空間に樹脂を流し込むためのゲートが設けられている。具体的には、主板50の第2正面50aに対応する部分に対し、複数の内周側ゲート510aおよび複数の外周側ゲート520aの各先端が連通するように、複数のゲートが設けられている。なお図12に示すように、内周側ゲート510aと外周側ゲート520aとは、それぞれピンゲートである。
内周側ゲート510aは、第3内部空間500の内周側の円周上に等間隔に位置しており、外周側ゲート520aは、内周側ゲート510aよりも外周側の円周上に等間隔に位置している。また、1つの内周側ゲート510aと、1つの外周側ゲート520aとは、第3内部空間500の同一半径上に位置しており、内周側ゲート510aと外周側ゲート520aとは同数である。
主に図11を参照し、上記内部空間200Bおよびゲートを有する金型501,502における内周側ゲート510aおよび外周側ゲート520aを介して、内部空間200Bに繊維状のフィラーを含む樹脂を流し込む。これにより、金型501,502の内部空間200Bに樹脂が充填されていく。
樹脂が金型501,502の内部空間200Bおよびゲートに充填された後、樹脂を硬化させ、その後、金型501,502を分離することにより、内周側ゲート510aおよび外周側ゲート520a内に充填された樹脂と、内部空間内に充填された樹脂とが分離され、これにより、金型の内部空間の形に成形され、かつ内周側ゲート510aおよび外周側ゲート520aの各先端の位置に対応する位置にゲート跡が残る第2部材20Bが一体成形される。
第1部材20Aおよび第2部材20Bの成形に用いる樹脂としては、耐酸性を有する熱可塑性樹脂を用いることができる。耐酸性を有する熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンニレンサルファイド(PPS)、シンジオタクティックポリスチレン(SPS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリ四フッ化エチレン等のフッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリルスチレン(MS)樹脂、メタクリル樹脂、AS樹脂(スチレンアクリロニトリルコポリマー)、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)を挙げることができる。また、繊維状のフィラーとしてはガラス繊維を挙げることができる。
次に、一体成形された第1部材20Aおよび第2部材20Bを結合させる。この結合には、超音波溶着を用いることが好ましい。なお、超音波溶着とは、熱可塑性樹脂を微細な超音波振動と加圧力によって瞬時に溶融し、接合を行う加工技術である。
具体的には、主に図13を参照し、第1部材20Aと第2部材20Bとの溶着時には、第1羽根40の端部40aが、主板50の第2正面50a上の溝部80内に挟み込まれ、かつ端部40aが溝部80の底面と当接するように重ねられる。これにより、第1部材20Aと第2部材20Bとの溶着時の位置ずれを防止することができ、溶着強度を高めることができる。なお、超音波溶着時の安定性の観点から、図13に示すように、第2部材20Bが下側となるように重ねられることが好ましい。
上記のように第1部材20Aおよび第2部材20Bを重ねた状態で、シュラウド30の上方から超音波溶着機の治具66を押し当て、主板50の第2背面50b側に超音波溶着機の治具67を押し当てる。
治具66に関し、治具66のシュラウド30との当接面66aは、シュラウド30の第1正面30aに沿う形状を有している。また治具67は、主板50の大きさ以上の大きさの円盤状等の治具であり、第2羽根60に対応する位置にスリット状の切欠部が形成されている。溶着に際して、主板50は、各々の第2羽根60が治具67の切欠部に挿し込まれ、第2背面50bが治具67の切欠部以外の主面に当接するように設置される。
上記構成により、治具66によってシュラウド30の上方から第1部材20Aおよび第2部材20Bを十分に押圧することができ、治具67によって主板50の第2背面50b側から第1部材20Aおよび第2部材20Bを十分に支持することができる。
そして、治具66,67に対して超音波振動を加えることにより、第1部材20Aおよび第2部材20Bに超音波振動を伝達させる。これにより、第1羽根40の端部40aと主板50の第2正面50aとを溶着させることができ、羽根車200が製造される。
(給湯装置)
上記羽根車200を備える給湯装置の一例について図14〜図16を用いて説明する。
主に図14および図15を参照して、本実施の形態の給湯装置100は、排気吸引燃焼方式の潜熱回収型の給湯装置である。この給湯装置100は、筐体1と、バーナ2と、一次熱交換器3と、二次熱交換器4と、排気ボックス5と、ファン6と、排気管7と、ドレンタンク8と、配管9〜15とを主に有している。
バーナ2は、燃料ガスを燃焼させることにより燃焼ガスを生じさせるためのものである。バーナ2にはガス供給配管10が接続されている。このガス供給配管10はバーナ2に燃料ガスを供給するためのものである。このガス供給配管10には、たとえば電磁弁よりなるガス弁(図示せず)が取り付けられている。
バーナ2の上方には点火プラグ2aが配置されている。この点火プラグ2aは、バーナ2に設けられたターゲット(図示せず)との間で点火スパークを生じさせることにより、バーナ2から噴き出された燃料空気混合気に火炎を生じさせるためのものである。バーナ2は、ガス供給配管10から供給された燃料ガスを燃焼することによって熱量を発生する(これを、燃焼動作という)。
主に図15を参照して、一次熱交換器3は顕熱回収型の熱交換器である。この一次熱交換器3は、複数の板状のフィン3bと、その複数の板状のフィン3bを貫通する伝熱管3aと、フィン3bおよび伝熱管3aを内部に収容するケース3cとを主に有している。一次熱交換器3は、バーナ2で発生する燃焼ガスとの間で熱交換を行なうものであり、具体的にはバーナ2の燃焼動作により発生した熱量によって一次熱交換器3の伝熱管3a内を流れる湯水を加熱するためのものである。
主に図15を参照して、二次熱交換器4は潜熱回収型の熱交換器である。この二次熱交換器4は、一次熱交換器3よりも燃焼ガスの流れの下流側に位置し、一次熱交換器3と互いに直列に接続されている。このように本実施の形態の給湯装置100は潜熱回収型の二次熱交換器4を有しているため潜熱回収型の給湯装置となっている。
二次熱交換器4は、ドレン排水口4aと、伝熱管4bと、側壁4cと、底壁4dと、上壁4gとを主に有している。伝熱管4bは、螺旋状に巻き回されることによって積層されている。側壁4c、底壁4dおよび上壁4gは、伝熱管4bの周囲を取り囲むように配置されている。
二次熱交換器4においては、一次熱交換器3で熱交換された後の燃焼ガスとの熱交換によって伝熱管4b内を流れる湯水が予熱(加熱)される。この過程で燃焼ガスの温度が60℃程度まで下がることで、燃焼ガス中に含まれる水分が凝縮して潜熱を得ることができる。また二次熱交換器4で潜熱が回収されて燃焼ガス中に含まれる水分が凝縮することによりドレンが発生する。
底壁4dは一次熱交換器3と二次熱交換器4との間を区画するためのものであり、一次熱交換器3の上壁でもある。この底壁4dには開口部4eが設けられており、この開口部4eにより一次熱交換器3の伝熱管3aが配置された空間と二次熱交換器4の伝熱管4bが配置された空間とが連通している。
図15の白矢印で示すように、開口部4eを通じて燃焼ガスは一次熱交換器3から二次熱交換器4へ流れることが可能である。この実施の形態では簡単化のために二次熱交換器4の底壁4dと一次熱交換器3の上壁とを共通のものとしたが、一次熱交換器3と二次熱交換器4の間に排気集合部材を接続してもよい。
また上壁4gには開口部4hが設けられており、この開口部4hにより二次熱交換器4の伝熱管4bが配置された空間と排気ボックス5の内部空間とが連通している。図15の白矢印で示すように、開口部4hを通じて燃焼ガスは二次熱交換器4から排気ボックス5の内部空間内へ流れることが可能である。
ドレン排水口4aは側壁4cまたは底壁4dに設けられている。このドレン排水口4aは、側壁4c、底壁4dおよび上壁4gによって取り囲まれた空間の最も低い位置(給湯装置の設置状態において鉛直方向の最も下側の位置)であって伝熱管4bの最下端部よりも下側に開口している。これにより二次熱交換器4で生じたドレンを、図15において黒矢印で示すように底壁4dおよび側壁4cを伝ってドレン排水口4aに導くことが可能である。
主に図15および図16を参照して、排気ボックス5は二次熱交換器4とファン6との間の燃焼ガスの流れの経路を構成している。この排気ボックス5により、二次熱交換器4で熱交換された後の燃焼ガスをファン6へ導くことが可能である。排気ボックス5は、二次熱交換器4に取り付けられており、二次熱交換器4よりも燃焼ガスの流れの下流側に位置している。
排気ボックス5は、ボックス本体5aと、ファン接続部5bとを主に有している。ボックス本体5aの内部空間は、二次熱交換器4の開口部4hを通じて二次熱交換器4の伝熱管4bが配置された内部空間に連通している。ファン接続部5bは、ボックス本体5aの上部から突き出すように設けられている。このファン接続部5bはたとえば筒形状を有しており、その内部空間5baはボックス本体5aの内部空間と連通している。
主に図14および図16を参照して、ファン6は、ファンケース6aと、羽根車200と、駆動源6bと、回転軸6cとを主に有している。ファン6は、二次熱交換器4を経由した(二次熱交換器4で熱交換された)後の燃焼ガスを吸引して給湯装置100の外部へ排出するためのものであり、給湯装置100の外部に突出する排気管7に接続されている。
このファン6は、排気ボックス5および二次熱交換器4よりも燃焼ガスの流れの下流側に位置している。つまり給湯装置100においては、バーナ2で生じた燃焼ガスの流れの上流側から下流側に沿って、バーナ2、一次熱交換器3、二次熱交換器4、排気ボックス5およびファン6の順で並んでいる。この配置において上記のとおりファン6で燃焼ガスを吸引して排気するため、本実施の形態の給湯装置100は排気吸引燃焼方式の給湯装置となっている。
主に図16を参照して、ファンケース6aは、貫通孔6ccが設けられた背面壁6aaと、背面壁6aaを囲む周壁6bbとを主に有し、その内部空間6dに羽根車200を回転可能に収容する。なお、図16において、背面壁6aaと周壁6bbとが異なる部材によって構成されるが、背面壁6aaおよび周壁6bbは一体成形されていてもよい。
また駆動源6bは、ファンケース6aの外部に設けられている。回転軸6cは、ファンケース6aの貫通孔6ccを貫通することにより、ファンケース6a内に収容される羽根車200と、ファンケース6aの外部に設けられる駆動源6bとを連結する。これにより、羽根車200は駆動源6bから駆動力を与えられることにより回転軸6cを中心として回転可能である。
上記羽根車200は、第2羽根60がファンケース6aの背面壁6aaと向かい合い、シュラウド30に設けられた開口20aが内部空間5baと向かい合うように、ファンケース6a内に配置される。またファンケース6aの外部(駆動源6bと背面壁6aaとの隙間6e)とファンケース6aの内部(背面壁6aaと羽根車200との隙間6g)とは、背面壁6aaに設けられた貫通孔6ccと回転軸6cとの間の隙間6fを介して連通する。
主に図14を参照して、排気管7の端部は給湯装置100の外部に配置されている。このため、羽根車200の外周側へ排出された燃焼ガスを、排気管7を通じて給湯装置100の外部へ排出することが可能である。
主に図14を参照して、ドレンタンク8は、二次熱交換器4で生じたドレンを貯留するためのものであり、このドレンタンク8と二次熱交換器4のドレン排水口4aとはドレン排出管9により接続されている。ドレンタンク8に貯留された酸性のドレンは、例えば、ドレンタンク8の内部空間内に一時的に貯留された後に、通常はドレン排出用配管14から給湯装置100の外部に排出される。
なお、ドレンタンク8の下部は、ドレン排出用配管14とは別にドレン抜き用配管15に接続されている。このドレン抜き用配管15(通常は閉じられている)は、メンテナンス時などにドレン抜き用配管15を開くことで、ドレン排出用配管14からは排出できないドレンタンク8内のドレンを排出することができるように設計されている。またドレンタンク8の内部空間内には、酸性のドレンを中和するための中和剤(図示せず)が充填されていてもよい。
主に図14を参照して、ガス供給配管10はバーナ2に接続されている。給水配管11は二次熱交換器4の伝熱管4b(図15参照)に接続されており、出湯配管12は一次熱交換器3の伝熱管3a(図15参照)に接続されている。また、一次熱交換器3の伝熱管3aと二次熱交換器4の伝熱管4bとは接続配管13により相互に接続されている。上記のガス供給配管10、給水配管11および出湯配管12の各々は、たとえば給湯装置100の上部において外部に通じている。
(作用効果)
まず、本実施の形態にかかる羽根車200の作用効果について説明する。
金型を用いて一体成形される樹脂製部材に関し、樹脂の硬化時において、樹脂が収縮する傾向がある。特に、円盤のような円周方向に面積が広がる形状の部品を作製する場合、半径方向の収縮の程度が大きくなる傾向がある。このため、硬化後の部品の形状の均一性を高めるためには、金型内に流し込まれた樹脂の半径方向の収縮を均一にする必要がある。
従来、円盤状の部品を有する樹脂製品を成形する場合、内周側から外周側に向かって樹脂が広がりながら流れることによって形状の均一性を高めることができるとして、円盤状の部品の内周側(中心に近い部分)に当たる部分にゲートを設けた金型が用いられていた。この手法により一体成形された樹脂製部材は、円盤の内周側に位置するゲート跡を有することとなる。
しかし、上記従来の手法に従った金型を用いて第2部材20Bを一体成形した場合、すなわち第2部材20Bに対応した内部空間を有し、かつ内部空間のうち円周方向に面積が広がる第3内部空間500の内周側に内周側ゲート510aが設けられた金型を用いて第2部材20Bを一体成形した場合、主板50の形状の均一性が大きく低下することが分かった。この理由は以下の通りである。
円盤状の第3内部空間500(主板50の形状に対応)に流し込まれた樹脂中のフィラーは、その空間形状上、分散されやすい。これに対し、第4内部空間610,620,630(第2羽根60の外羽根部材61、内羽根部材62および中間羽根部材63のそれぞれの形状に対応)に流し込まれた樹脂中のフィラーは、その空間形状上、第4内部空間610,620,630の延在方向に沿って配向しやすい。これは、第3内部空間500が、樹脂の流れを様々な方向に広げられる形状を有しているのに対し、第4内部空間610,620,630のそれぞれが、樹脂の流れを一定方向(各内部空間の延在方向)に留めるような形状を有しているためである。
第4内部空間610,620,630において樹脂の流れが一定方向に留められることにより、第4内部空間610,620,630のそれぞれには、フィラーが高い配向性(整列性)をもって配向することになる。このようなフィラーの配向は、第3内部空間500内の樹脂の半径方向の収縮に対する大きな抵抗となる。この抵抗により、主板50の径方向において第2羽根60が形成された領域と形成されていない領域とで主板50の収縮する量が異なるために、主板50の成型時における樹脂の径方向の収縮が不均一となり、結果的に、主板50の形状の均一性が低下する。
主板50の形状の均一性が低いと、超音波溶着時において、治具66および治具67を用いた第1部材20Aおよび第2部材20Bの固定が不安定となる。このため、超音波振動を安定して溶着部分に伝達させることができず、結果的に第1羽根40と主板50の第2正面50aとの溶着性が低下する。第1羽根40と主板50とが十分に溶着されていない場合、第1部材20Aと第2部材20Bとが溶着されてなる羽根車200の耐久性が低下する。また、主板50の形状の均一性の低い羽根車200は、動バランス性能が低く、振動や騒音を発生させるため、安定的な送風性能を発揮することができない。このことは、円環状の第1内部空間300(シュラウド30の形状に対応)と、第1内部空間300から突出する第2内部空間400とを有する金型を用いて、第1部材20Aを形成する場合にも同様である。
これに対し、本実施の形態の羽根車200において、主板50の第2正面50aは、内周側の円周C上に位置する内周側ゲート跡51aと、内周側ゲート跡51aよりも外周側の円周D上に位置する外周側ゲート跡52aとを有している。換言すれば、本実施の形態の羽根車200は、円盤状の第3内部空間500の内周側の円周上に設けられた内周側ゲート510aと、内周側ゲート510aよりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート520aとを有する金型を用い、内周側ゲート510aおよび外周側ゲート520aのそれぞれから繊維状のフィラーを含む樹脂を流し込んで成形されたものである。
第3内部空間500の内周側の円周上に位置する内周側ゲート510aと、内周側ゲート510aよりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート520aとから樹脂を流し込むと、内周側ゲート510aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れに対し、外周側ゲート520aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れが影響し、内周側ゲート510aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れに乱れが生じる。これにより、内周側ゲート510aのみから樹脂を流し込む場合と比して、第4内部空間610,620,630それぞれでのフィラーの配向を抑制することができるため、形成される第2羽根60内に配向するフィラーによる抵抗を小さくすることができる。
よって、上述の理由により、第2羽根60が存在することによる主板50の半径方向の収縮の不均一化を抑制することができる。これにより、主板50の形状の均一性を高めることができるため、主板50と第2羽根60とを含む第2部材20Bと第1部材20Aとの十分な溶着が可能となり、もって、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができる。
上記羽根車200の主板50において、内周側ゲート跡部51は複数の内周側ゲート跡51aを有し、外周側ゲート跡部52は複数の外周側ゲート跡52aを有している。この場合、成型時において、複数の内周側ゲート510aおよび複数の外周側ゲート520aから樹脂を流し込むことができるため、第2部材20Bの形状の均一性がさらに向上する。
また本実施の形態において、内周側ゲート跡51aおよび外周側ゲート跡52aは、それぞれ等間隔に各円周上に配置されている。この場合、成型時において、円周方向への樹脂の広がりを均一にすることができるため、第2部材20Bの形状の均一性がさらに向上する。
さらに本実施の形態において、内周側ゲート跡51aおよび外周側ゲート跡52aの1つずつが、同一面上の半径方向の同一直線上に位置する。これにより、第2部材20Bの成型時において、内周側ゲート510aから流れ込む樹脂の流れに対する外周側ゲート520aから流れ込む樹脂の流れの影響が大きくなるため、内周側ゲート510aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れにより大きな乱れが生じる。よって、第2羽根60でのフィラーの配向をさらに抑制することができ、もって第2羽根60が存在することによる主板50の半径方向の収縮の不均一化をさらに抑制することができる。
また本実施の形態の羽根車200において、シュラウド30の第1正面30aは、内周側の円周A上に位置する内周側ゲート跡31aと、内周側ゲート跡31aよりも外周側の円周B上に位置する外周側ゲート跡32aとを有している。換言すれば、本実施の形態の羽根車200は、円環状の第1内部空間300の内周側の円周上に設けられた内周側ゲート310aと、内周側ゲート310aよりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート320aとを有する金型を用い、内周側ゲート310aおよび外周側ゲート320aのそれぞれから繊維状のフィラーを含む樹脂を流し込んで成形されたものである。
第1内部空間300の内周側の円周上に位置する内周側ゲート310aと、内周側ゲート310aよりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート320aとから樹脂を流し込むと、内周側ゲート310aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れに対し、外周側ゲート320aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れが影響し、内周側ゲート310aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れに乱れが生じる。これにより、内周側ゲート310aのみから樹脂を流し込む場合と比して、第2内部空間400でのフィラーの配向を抑制することができるため、形成される第1羽根40内に配向するフィラーによる抵抗を小さくすることができる。
よって、上述の理由により、第1羽根40が存在することによるシュラウド30の半径方向の収縮の不均一化を抑制することができる。これにより、シュラウド30の形状の均一性を高めることができるため、シュラウド30と第1羽根40とを含む第1部材20Aと第2部材20Bとの十分な溶着が可能となり、もって、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができる。
上記羽根車200のシュラウド30において、内周側ゲート跡部31は複数の内周側ゲート跡31aを有し、外周側ゲート跡部32は複数の外周側ゲート跡32aを有している。この場合、成型時において、複数の内周側ゲート310aおよび複数の外周側ゲート320aから樹脂を流し込むことができるため、第1部材20Aの形状の均一性がさらに向上する。
また本実施の形態において、内周側ゲート跡31aおよび外周側ゲート跡32aは、それぞれ等間隔に各円周上に配置されている。この場合、成型時において、円周方向への樹脂の広がりを均一にすることができるため、第1部材20Aの均質性が向上する。
さらに本実施の形態において、内周側ゲート跡31aおよび外周側ゲート跡32aの1つずつが、同一面上の半径方向の同一直線上に位置する。これにより、第1部材20Aの成型時において、内周側ゲート310aから流れ込む樹脂の流れに対する外周側ゲート320aから流れ込む樹脂の流れの影響が大きくなるため、内周側ゲート310aから金型の空間に流れ込む樹脂の流れにより大きな乱れが生じる。よって、第1羽根40でのフィラーの配向をさらに抑制することができ、もって第1羽根40が存在することによるシュラウド30の半径方向の収縮の不均一化を抑制することができる。
次に、本実施の形態に係る給湯装置100の作用効果について説明する。
本実施の形態の給湯装置100においては、第1羽根40の送風能力により、排気ボックス5のボックス本体5aからファン接続部5bを通じてファンケース6a内に燃焼ガスを吸引することが可能である。すなわち本実施の形態の給湯装置100において、羽根車200の回転により、排気ボックス5内の燃焼ガスは羽根車200の主板50の第2正面50aの内周側に吸引されてその外周側へ排出される(図16の白矢印参照)。これにより、給湯装置100の燃焼ガスを下流側から上流側に流すためのファンの送風能力が発揮される。
さらに、本実施の形態の給湯装置100においては、第2羽根60の送風能力により、ファンケース6aの外部の空気をファンケース6aの内部に吸引することができる。すなわち、本実施の形態の給湯装置100において、羽根車200の回転により、ファンケース6aの外部の空気は、貫通孔6ccを介してファンケース6aの内部に吸込まれ、さらに主板50の第2正面50aの内周側から外周側に送り出される(図16の矢印参照)。これにより、駆動源6bを冷却することができる。
また第2羽根60の送風能力により、背面壁6aaと羽根車200との間の隙間6gには、第2正面50aの外周側から内周側に向かう気体の流れに対向する抵抗圧が生じる。すなわち本実施の形態の給湯装置100は、ファンケース6aの内部から外部に燃焼ガスが流出しようとする流れ(逆流)に対する抵抗圧を有することができる。したがって、本発明の給湯装置によれば、排気管7が閉塞されるなどの要因によってファンケース6a内の圧力が高まった際にも、燃焼ガスの逆流を抑制することができる。
また上述のように、羽根車200の材料には、繊維状のフィラーを含む樹脂が用いられており、かつ羽根車200を構成する部品の溶着も十分であるため、ファンの耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができる。
また本実施の形態では、上記のように排気吸引燃焼方式の給湯装置100が用いられているため排気管7の径が小さくなった場合でも、いわゆる排気押込み方式の給湯装置に対してバーナ2による燃焼動作を安定させることができる。以下、そのことについて説明する。
いわゆる排気押込み方式の給湯装置においては、燃焼ガスの流れの上流側から下流側に向かって、ファン、バーナ、一次熱交換器および二次熱交換器がこの順で配置されている。つまりバーナで生じた燃焼ガスがファンにより一次熱交換器および二次熱交換器を通って給湯装置の外部の排気管に流し込まれる。
ファンから押し出された燃焼ガスは、排気管に到達する前に一次熱交換器および二次熱交換器による流路抵抗を受けるため、排気管直前における燃焼ガスの送風圧はこの流路抵抗分だけ低くなる。このため、径の小さい排気管内に燃焼ガスを押し込むためにはファンによる送風圧を高くする必要がある。しかしファンの送風圧を高くすると、バーナケース内の内圧が高くなる。このため、バーナに供給される燃料ガスの供給圧が低い場合、燃焼動作が安定しなくなる。
これに対して本実施の形態の排気吸引燃焼方式によれば、燃焼ガスの流れの上流側から下流側に向かって、バーナ2、一次熱交換器3、二次熱交換器4およびファン6がこの順で配置されている。この方式ではファン6よりも上流側では、負圧となるため、ファン6の送風圧を高くする必要はない。これにより排気管7の径が小さくなった場合でもバーナケース内の内圧を低く維持できるため、バーナ2に供給される燃料ガスの供給圧が低くても燃焼動作を安定させることができる。
なお、本実施の形態においては、溶着方法として超音波溶着を用いた例について説明したが、超音波溶着以外にも、振動溶着や熱溶着を採用することができる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態について図17〜図19を用いて説明する。本実施の形態では、羽根車200の第2部材20Bの構成が第1の実施の形態と異なるが、それ以外の点は第1の実施の形態と同様である。このため、以下では、羽根車200の第2部材20Bの構成、および第2部材20Bの成形について説明する。
(第2部材)
主に図17を参照し、第2部材20Bは、概ね第1の実施の形態と同様であるが、外周側ゲート跡部52を構成する外周側ゲート跡52aの形状が楕円形状である点で、第1の実施の形態と異なる。なお第1の実施の形態における内周側ゲート跡51aおよび外周側ゲート跡52aは円形状である。この第2部材20Bは、次のようにして一体成形することができる。
(第2部材の成形方法)
主に図18および図19を参照し、まず、第3内部空間500(主板50の形状に対応)と、第3内部空間500から突出する複数の第4内部空間610,620,630(第2羽根60の外羽根部材61、内羽根部材62および中間羽根部材63のそれぞれの形状に対応)と、第5内部空間700(ボス部70の形状に対応)を含む内部空間200Bを有する金型を準備する。この金型の内部空間200B(第3内部空間500、第4内部空間610,620,630および第5内部空間700を含む空間)は、成形される第2部材20Bの形状に一致する点で第1の実施の形態と同様である。なお、第3内部空間500の上面側には、第1羽根40の端部40aを挟み込むための溝空間800が設けられている。
上記金型にはさらに、第2部材20Bの形状に一致する空間に樹脂を流し込むためのゲートが設けられている。具体的には、主板50の第2正面50aに対応する部分に対し、複数の内周側ゲート510aおよび複数の外周側ゲート520aの各先端が連通するように、複数のゲートが設けられている。
ここで、第1の実施の形態との相違点は、主板50の第2正面50aに対応する部分に対する外周側ゲート520aの角度である。具体的には、第1の実施の形態では、内周側ゲート510aおよび外周側ゲート520aの先端は、主板50の第2正面50aに対応する部分に対し、略垂直に接している。一方、本実施の形態では、外周側ゲート520aは、主板50の第2正面50aに対応する部分に対し、斜めに接している。これは、外周側ゲート520aから流し込む樹脂が、第3内部空間500の円周方向に流れるようにするためである。
このため、外周側ゲート520aは、第2正面50aに対応する面に対して斜め(図19において略45°)であり、かつ第2正面50aの円周方向に対しても斜め(図18において略45°)になるように設計される。ここで外周側ゲート520aが「第2正面50aに対応する面に対して斜め」とは、第2部材20Bの内部空間を第3内部空間500の広がる方向(円周方向)から見た場合に、外周側ゲート520aが第2部材20Bの内部空間に対して斜めに当接するように設けられていることを意味する(図19)。また外周側ゲート520aが「第2正面50aの円周方向に対して斜め」とは、第2部材20Bの第2正面50aに対応する面を見下ろした場合に、外周側ゲート520aが第2部材20Bの空間に対して斜めに当接するように設けられていることを意味する(図18)。
これにより、外周側ゲート520aから繊維状フィラーを含む樹脂を流し込んだ場合、この樹脂は、第1の実施の形態の場合と比して、金型の内部空間の外周側において円周方向に優先的に流れることができる。このため、外周側ゲート520aから流し込まれた樹脂中のフィラーが、第4内部空間610,620,630に配向することを顕著に抑制することができ、さらには、内周側ゲート510aから流し込まれる樹脂中のフィラーが第4内部空間610,620,630の外周側にて配向することをより顕著に抑制することができる。なお上記以外の成形方法は、第1の実施の形態と同様であるため、その説明は繰り返さない。
(作用効果)
第3内部空間500の半径方向の収縮の大きさは、その形状上、内周側よりも外周側のほうが大きい傾向がある。これに対し、本実施の形態の羽根車200において、第2部材20Bの外周側では、フィラーによる抵抗がより顕著に抑制されているため、第2羽根60が存在することによる主板50の半径方向の収縮の不均一化を顕著に抑制することができる。
これにより、主板50の形状の均一性をさらに高めることができるため、主板50と第2羽根60とを含む第2部材20Bと第1部材20Aとの十分な溶着が可能となり、もって、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができる。
本実施の形態では、第2部材20Bについて説明したが、第1部材20Aについても同様のことがいえる。すなわち、第1部材20Aを一体成形するにあたって、第1部材20Aの内部空間に対して外周側ゲート320aが斜めに接するように設計された金型を用いてもよい。この場合、第1部材20Aが有する外周側ゲート跡32aの形状は楕円形となる。
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、羽根車200の第2部材20Bの構成が第1の実施の形態と異なるが、それ以外の点は第1の実施の形態と同様である。このため、以下では、羽根車200の第2部材20Bの構成、および第2部材20Bの成形について説明する。
(第2部材の構成および成形)
本実施の形態において、第2部材20Bは、繊維状のフィラーと球状のフィラーとを含む樹脂によって一体成形されている。具体的には、内周側ゲート跡51aの位置から繊維状のフィラーを含む樹脂が注入され、かつ外周側ゲート跡52aの位置から球状のフィラーを含む樹脂が注入されることによって、一体成形されている。
このため、第2部材20Bにおいて、内周側よりも外周側に球状フィラーが多く含まれ、外周側よりも内周側に繊維状フィラーが多く含まれることとなる。
(作用効果)
上述のように、第3内部空間500の半径方向の収縮の大きさは、その形状上、内周側よりも外周側のほうが大きい傾向がある。これに対し、本実施の形態の羽根車200において、第2部材20Bの外周側では、第1の実施の形態と比して球状のフィラーが多く存在し、繊維状のフィラーは少ないこととなる。このため、第2部材20Bの外周側では、フィラーによる抵抗がより顕著に抑制されているため、第2羽根60が存在することによる主板50の半径方向の収縮の不均一化を顕著に抑制することができる。
これにより、主板50の形状の均一性をさらに高めることができるため、主板50と第2羽根60とを含む第2部材20Bと第1部材20Aとの十分な溶着が可能となり、もって、耐久性および強度に優れ、かつ安定的な送風性能を発揮することができる。
本実施の形態では、第2部材20Bについて説明したが、第1部材20Aについても同様のことがいえる。すなわち、第1部材20Aを一体成形するにあたって、内周側ゲート跡31aの位置から繊維状のフィラーを含む樹脂を注入し、かつ外周側ゲート跡32aの位置から球状のフィラーを含む樹脂を注入してもよい。この場合、第1部材20Aにおいて、内周側よりも外周側に球状フィラーが多く含まれ、外周側よりも内周側に繊維状フィラーが多く含まれることとなり、もって第1部材20Aの外周側でのフィラーによる抵抗をより顕著に抑制することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 給湯装置、1 筐体、2 バーナ、2a 点火プラグ、3 一次熱交換器、3a,4b 伝熱管、3b フィン、3c ケース、4 二次熱交換器、4a ドレン排水口、4c 側壁、4d 底壁、4e,4h 開口部、4g 上壁、5 排気ボックス、5a ボックス本体、5b ファン接続部、5ba 内部空間、6 ファン、6a ファンケース、6aa 背面壁、6bb 周壁、6cc 貫通孔、6b 駆動源、6c 回転軸、6d 内部空間、6e,6f,6g 隙間、7 排気管、8 ドレンタンク、9 配管、10 ガス供給配管、11 給水配管、12 出湯配管、13 接続配管、14 ドレン排出用配管、15 ドレン抜き用配管、200 羽根車、20A 第1部材、20B 第2部材、20a 開口、30 シュラウド、30a 第1正面、30b 第1背面、31 内周側ゲート跡部、31a 内周側ゲート跡、台座 31ab、32 外周側ゲート跡部、32a 外周側ゲート跡、40 第1羽根、40a 端部、50 主板、50a 第2正面、50b 第2背面、60 第2羽根、61 外羽根部材、62 内羽根部材、63 中間羽根部材、66,67 治具、70 ボス部、70a 軸受部、80 溝部、200A,200B 内部空間、300 第1内部空間、310a 内周側ゲート、320a 外周側ゲート、400 第2内部空間、500 第3内部空間、610,620,630 第4内部空間、700 第5内部空間、800 溝空間、301,302,501,502 金型。

Claims (4)

  1. 円環状のシュラウドと、前記シュラウドの第1背面の内周側から外周側に延在するとともに前記第1背面から突き出すように形成された第1羽根と、を有する第1部材と、
    円盤状の主板と、前記主板の第2背面の内周側から外周側に延在するとともに前記第2背面から突き出すように形成された第2羽根と、を有する第2部材と、
    を備える羽根車であって、
    前記第1部材および前記第2部材の各々は、繊維状のフィラーを含む樹脂によって一体的に形成されており、
    前記第1部材および前記第2部材の結合体は、前記第2部材のうちの前記第2背面の反対側の第2正面と、前記第1部材のうちの前記第1羽根との間に、溶着部を備え
    前記第1背面の反対側の第1正面および前記第2正面の少なくともいずれか一方は、内周側の円周上に位置する内周側ゲート跡部と、前記内周側ゲート跡部よりも外周側の円周上に位置する外周側ゲート跡部とを有しており、
    前記内周側ゲート跡部は、複数の内周側ゲート跡を有し、
    前記外周側ゲート跡部は、複数の外周側ゲート跡を有し、
    同一面上に位置する前記内周側ゲート跡および前記外周側ゲート跡は同数であり、かつ前記内周側ゲート跡および前記外周側ゲート跡の1つずつが、前記同一面上の半径方向の同一直線上に位置する、羽根車。
  2. 前記複数の外周側ゲート跡の少なくとも1つは楕円形状を有する、請求項に記載の羽根車。
  3. 請求項1または請求項2に記載の羽根車の製造方法であって、
    前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方は、前記内周側ゲート跡部の位置から繊維状のフィラーを含む樹脂が注入され、かつ前記外周側ゲート跡部の位置から球状のフィラーを含む樹脂が注入されることによって一体成形される、羽根車の製造方法。
  4. 燃焼ガスを発生させるバーナと、
    前記燃焼ガスとの熱交換によって内部を流れる湯水を加熱する熱交換器と、
    前記熱交換器を経由した後の前記燃焼ガスを吸引して給湯装置の外部へ排出するファンと、を備え、
    前記ファンは、
    ファンケースと、
    前記ファンケース内に収容される羽根車と、
    前記ファンケース外に取り付けられた駆動源と、
    前記羽根車をおよび前記駆動源を連結する回転軸と、を有し、
    前記ファンケースは、貫通孔が設けられた背面壁を有し、
    前記羽根車は、前記第2背面が前記背面壁と向かい合うように配置され、
    前記貫通孔を貫通する前記回転軸と前記背面壁との間には、前記ファンケースの外部の空気を前記ファンケースの内部に吸引するための隙間が設けられており、
    前記羽根車は、請求項1または請求項2に記載の羽根車である、給湯装置。
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