JP5920151B2 - アンテナ装置および通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ装置および通信装置に関する。
近年、無線通信事業の急速な成長に伴い、移動体端末装置は、様々な無線通信規格に準拠した各種無線通信サービスに対応することが要求されている。無線通信サービスとしては、例えば、Third Generation Partnership Project(3GPP)で規格化されたLong Term Evolution(LTE)が挙げられる。また、例えば、IEEE802.11に準拠したWireless Fidelity(WiFi)、IEEE802.15.1に準拠したBluetooth(登録商標)、およびIEEE802.16eに準拠したWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)が挙げられる。さらに、使用周波数帯域が1.563〜1.578GHzであるGlobal Positioning System(GPS)が挙げられる。
移動体端末装置と基地局装置等の他の装置との間で送受信される無線信号に用いられる周波数帯域は、上述したような各種の無線通信サービスに応じて異なる。そこで、各種の無線通信サービスに移動体端末装置が対応し得るように構成するためには、広範囲の周波数帯域に渡って無線信号を送受信し得るアンテナが移動体端末装置に実装される必要がある。
一方、近年、移動体端末装置は、小型化および薄型化されている。移動体端末装置をより小型化および薄型化するためには、移動体端末装置に実装されるアンテナもより小型化および薄型化する必要がある。
なお、基板、放射電極、接地電極、インピーダンス整合素子、およびスイッチを有する次のようなアンテナ装置が知られている。放射電極は、広帯域に渡って無線信号を送受信し得るように形成され、基板上に設けられる。接地電極は、基板の裏面に設けられる。給電線は、放射電極と給電点を介して接続され、基板上に設けられる。インピーダンス整合素子は、給電点から所定の距離の位置に設けられる。インピーダンス整合素子の一端は、基板裏面に配置された接地電極と接続し、他端は、スイッチを介して放射電極と並列に給電線と接続するように設けられる。所定の制御信号に従ってスイッチが動作し、インピーダンス整合素子と給電線とが接続されると、インピーダンス整合素子によって、所定の周波数を持つ信号に対して放射電極のインピーダンスが整合される。
また、メインアンテナ、アンテナ調整部、およびスイッチング部を含む次のようなアンテナ装置が知られている。アンテナ調整部は、固定長のメインアンテナの一側に接続され、端末機の送受信品質(又は、周辺環境の変化)によって1つ以上のサブアンテナをメインアンテナに接続して、メインアンテナの長さを変化させる。スイッチング部は、端末機の動作周波数バンドによってスイッチを動作させて、メインアンテナ又は所定の周波数バンドに対応する別途のアンテナを整合回路に接続する。
さらに、接地導体、第1のアンテナ素子、第2のアンテナ素子、および給電点を備える次のようなアンテナ装置が知られている。第1のアンテナ素子は、相対的に短い第1辺と相対的に長い第2辺から構成され、基本モードおよび高次モードの共振周波数で動作する逆L形状のアンテナである。給電点は、接地導体と第1のアンテナ素子の第1辺との間に設けられる。第2のアンテナ素子は、第1のアンテナ素子の第1辺にその一端が結合され、第1のアンテナ素子と給電点との間に逆L形状を形成するアンテナである。第2のアンテナ素子は、第2のアンテナ素子のアンテナ長を選択的に変更可能な第1のスイッチと、給電点と第2のアンテナ素子とを選択的に接続する第2のスイッチとを有する。アンテナ装置は、第1および第2のスイッチの開閉に応じて異なる周波数帯域で動作する。
特開2011−155626号公報 特開2006−81181号公報 特開2009−76961号公報
本発明が解決しようとする課題は、広範囲の周波数帯域において良好なアンテナ特性が得られる小型のアンテナ装置を提供することである。
一実施形態に従ったアンテナ装置は、基板、第1のアンテナ素子、第2のアンテナ素子、接地導体、第1のスイッチ、第2のスイッチ、第1の整合素子、第2の整合素子、および第3のスイッチを含む。第1のアンテナ素子は、基板の表面に配置され。第2のアンテナ素子は、基板の表面に配置され。接地導体は、基板の表面から所定の深さに配置され、第1のアンテナ素子および第2のアンテナ素子の下方には配置されない。給電線は、基板の表面に配置され、第1のアンテナ素子内の給電点と接続する。第1のスイッチおよび第2のスイッチは、給電点から所定の距離で給電線にそれぞれ配置される。第1の整合素子は、給電線と接地導体との間に配置され、第1のスイッチがオンにされると給電線と並列に接続される。第2の整合素子は、給電線と接地導体との間に配置され、第2のスイッチがオンにされると給電線と並列に接続される。第3のスイッチは、第1のアンテナ素子における給電点とは異なる位置と第2のアンテナ素子との間に配置され、第2のアンテナ素子の第1のアンテナ素子への接続状態を切り替える。
実施形態に従えば、広範囲の周波数帯域において良好なアンテナ特性が得られる小型のアンテナ装置を実現することができる。
第1の実施形態に従ったアンテナ装置の概略的な上面図である。 第1の実施形態に従ったアンテナ装置の概略的な部分的斜視図である。 第1の実施形態に従ったアンテナ装置の概略的な側面図である。 第1の実施形態に従った第1のアンテナ素子の展開図である。 第1の実施形態に従ったアンテナ装置の回路図である。 第1の実施形態に従ったアンテナ装置の動作モードの説明図である。 図6に示した動作モードとトータル効率の周波数特性との関係の説明図である。 線路の厚さと損失との関係図である。 シミュレーションを行った第1の実施形態のアンテナ装置の各部の寸法の第1の説明図である。 シミュレーションを行った第1の実施形態のアンテナ装置の各部の寸法の第2の説明図である。 シミュレーションを行った第1の実施形態のアンテナ装置の各部の寸法の第3の説明図である。 シミュレーションを行った比較対象のアンテナ装置の回路図である。 第1の実施形態のアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性図である。 比較対象のアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性図である。 第1の実施形態のアンテナ装置のトータル効率の周波数特性図である。 比較対象のアンテナ装置のトータル効率の周波数特性図である。 第1の実施形態に従ったアンテナ装置の設計手順の例図である。 第1の実施形態に従った各アンテナ素子の長さの説明図である。 第1の実施形態に従ったアンテナの共振周波数の説明図である。 第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子との接続位置の説明図である。 第2のアンテナ素子の接続位置と第1のアンテナ素子の動作周波数帯域幅との関係図である。 第2の動作モードでのインピーダンス整合の説明図である。 第4の動作モードにおけるインピーダンス整合の説明図である。 第2の実施形態に従ったアンテナ装置の動作モードの説明図である。 図24に示した動作モードと反射係数S11の周波数特性との関係の説明図である。 第2の実施形態に従ったアンテナ装置の設計手順の例図である。 第3の実施形態に従ったアンテナ装置の上面図である。 第3の実施形態に従ったアンテナ装置の断面図である。 第3の実施形態に従ったアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性図である。 第3の実施形態に従ったアンテナ装置のトータル効率の周波数特性図である。 実施形態に従ったアンテナ装置を含む通信装置の概略図である。 記憶装置に記憶される動作モード管理テーブルの例図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に従ったアンテナ装置の概略的な上面図である。図2は、第1の実施形態に従ったアンテナ装置の概略的な部分的斜視図である。図3は、第1の実施形態に従ったアンテナ装置の概略的な側面図である。
図1〜図3に示すように、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、基板10、接地導体20、第1のアンテナ素子30、第2のアンテナ素子40、給電線50、第1の整合素子61、第2の整合素子62、第1のスイッチ71、第2のスイッチ72、および第3のスイッチ73を含む。
なお、以下の説明において、特に説明されない限り、用語「高さ」は、図1の垂直方向(図1のX軸方向)の長さを指し、用語「幅」は、図1の水平方向(Y軸方向)の長さを指し、用語「厚さ」は、図1の上方方向(Z軸方向)の長さを指す。
基板10は、誘電体または磁性体で形成される。例えば、基板10は、ガラスエポキシ、セラミック、またはフェライトにより形成される。基板10は、矩形の表面を有する薄板であり、基板10の厚さは、基板10の高さおよび幅よりも短い。また、接地導体20の表面積を広くとるために、基板10の高さは、基板10の幅よりも長い。
接地導体20は、矩形の表面を有する薄板であり、銅や金等の導体により形成される。
図3に示すように、接地導体20は、基板10内に形成される。接地導体20の上面および下面と基板10の上面および下面とは並行する。また、図1および図2に示すように、基板10の表面に形成された第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40の下方には、接地導体20は形成されない。接地導体20の幅は、基板10の幅とほぼ等しく、接地導体20の高さは、基板10の高さよりも短い。接地導体20は、給電線50と共にマイクロストリップラインを形成する。
第1のアンテナ素子30は、銅や金等の導体により形成され、下限の動作周波数において電気長が1/4波長にほぼ等しい広帯域アンテナである。図1に示すように、第1のアンテナ素子30は、基板10の表面に形成される。また、第1のアンテナ素子30は、基板10の表面から外側へはみ出さないように形成される。
図1〜図3に示すように、第1のアンテナ素子30は、扇形部31、折り曲げ部32、および三角形部33を含む。
扇形部31は、曲線の辺31sを含む略扇形の形状を有し、基板10の表面に接して形成される。扇形部31は、基板10の表面から外側へはみ出さないように形成される。
折り曲げ部32および三角形部33は、図4を参照しながら後述するように、第1のアンテナ素子30を同一平面に展開した場合に基板10の表面から外側へはみ出す部分である。実施形態では、第1のアンテナ素子30は、基板10の表面から外側へはみ出さないように折り曲げられる。第1のアンテナ素子30がこのように折り曲げられることによって、第1のアンテナ素子30の表面積を維持したまま第1のアンテナ素子30の高さを低くでき、ひいてはアンテナ装置1の高さを低くできる。
折り曲げ部32は、扇形部31に接する第1のアンテナ素子30の部分であり、基板10の表面から上方(Z軸方向)に向かって垂直に第1のアンテナ素子30が折り曲げられた部分である。折り曲げ部32の垂直方向の長さは、アンテナ装置1に要求される厚さに従って任意に設計し得る。
三角形部33は、折り曲げ部32と接し、折り曲げ部32から基板10へ向かって垂直に第1のアンテナ素子30がさらに折り曲げられた部分である。折り曲げ部32と接する三角形部33の一辺は、折り曲げ部32の幅方向の一辺に対応する。図3に示すように、三角形部33の表面は、扇形部31の表面と並行する。
図1に示すように、アンテナ装置1を上方から見た場合に、基板10内に形成された接地導体20と接近する扇形部31の部分に給電点34が設けられる。第1のアンテナ素子30は、給電点34を介して給電線50と接続される。第1のアンテナ素子30は、給電線50から入力された信号を無線信号として空中に放射する。また、第1のアンテナ素子30は、受信した無線信号を給電線50へ出力する。
図4は、第1の実施形態に従った第1のアンテナ素子の展開図である。
図4に示すように、扇形部31、折り曲げ部32、および三角形部33を同一平面に展開した場合、第1のアンテナ素子30は、三角形部33の辺33sを底辺とし、給電点34を頂点とする凸形の形状を有する。第1の実施形態では、第1のアンテナ素子30がこのような凸形の面状に形成されることによって、広い周波数帯域に渡って第1のアンテナ素子30が良好なアンテナ特性を有するように構成する。
凸形の第1のアンテナ素子30において、底辺である辺33sの一端から頂点である給電点34までの第1のアンテナ素子30の外縁に沿った長さは、第1のアンテナ素子30の最低動作周波数を決定し得る。
図4に示すように、辺33sは、基板10の幅方向の辺10sおよび接地導体20の幅方向の辺20sとは並行せず、凸形の第1のアンテナ素子30は、基板10へ向かって傾けられて形成される。この説明の理解を助けるために、頂点である給電点34から底辺である辺33sの両端までを直線で結ぶと、三角形30tを形成し得る。三角形30tの底辺である33sは、辺10sおよび辺20sとは並行せず、三角形30tが基板10へ向かって傾いていることが理解できる。
凸形の第1のアンテナ素子30が図4に示すように基板10へ向かって傾けられて形成されることにより、第1の実施形態は、次のような利点を有する。
まず、第1のアンテナ素子30が傾けられることによって、扇形部31、折り曲げ部32、および三角形部33を含む第1のアンテナ素子30の寸法を小さくすることなく、良好なアンテナ特性を広帯域に渡って得ることができる。
一方、第1のアンテナ素子30が傾けられなかった場合には、第1のアンテナ素子30の寸法を小さくする必要があり、良好なアンテナ特性を広帯域に渡って得ることができない。例えば、辺33sが辺10sおよび辺20sと並行するように、三角形30tの形状および寸法を維持したまま三角形30tの配置が変更される。配置変更後の三角形30tにおける基板10の高さ方向にはみ出す部分の面積は、図4に示すように三角形30tを傾けた場合にはみ出す面積と比較して広くなる。図1〜図3に示した折り曲げ部32および三角形部33と同様に、設置変更後の三角形30tのはみ出し部分を基板10の上方に収まるように折り曲げると、折り曲げられた部分の一部は、接地導体20の上方に存在し得る。この結果、接地導体20の上方に存在する部分と接地導体20との間には容量結合が生じ、アンテナ特性は劣化する。そこで、設置変更後の三角形30tのはみ出し部分が接地導体20の上方に存在しないように折り曲げようとすると、図3に示すような折り曲げ部32の垂直方向(Z軸方向)の辺の長さを長くする必要がある。垂直方向の辺の長さが長くなると、アンテナ装置1全体の厚さが厚くなるため、アンテナ装置1を薄型化できない。そこで、折り曲げられた三角形30tの部分が接地導体20の上方に存在せず、かつ垂直方向の三角形30tの辺の長さを短くするためには、三角形30tの形状および寸法を小さくせざるを得ない。三角形30tの形状および寸法を小さくすると、良好なアンテナ特性が得られる第1のアンテナ素子30の周波数帯域が狭くなる。
次に、凸形の第1のアンテナ素子30が傾けられることによって、図1〜図3に示すように第1のアンテナ素子30が折り曲げられた場合に、辺33sが辺20と並行せずに傾斜くため、三角形部33が接地導体20に近づく領域を小さくできる。三角形部33が接地導体20に近づく領域を小さくすれば、三角形部33と接地導体20との間の容量結合を少なくでき、第1のアンテナ素子30は、良好なアンテナ特性を得ることができる。
一方、第1のアンテナ素子30が傾けられなかった場合には、凸形の底辺である辺33sが辺20sと並行し、第1のアンテナ素子30が基板10の上方で折り曲げられた部分の内で接地導体20と近づく領域が広くなる。このため、第1のアンテナ素子30の折り曲げられた部分と接地導体20と間に容量結合が生じ、アンテナ特性は劣化する。
図4に示すように、扇形部31は、第1のアンテナ素子30が基板10へ向かって傾いた側に、曲線状の辺31sを含む。辺31sは、辺33sの一端から給電点34までを結ぶ直線と比較して、接地導体20へ向かって外側へ湾曲する。辺31sをこのように形成すれば、扇形部31と接地導体20との距離を緩やかに変化させることができ、接地導体20と扇形部31との間の容量結合により生じるインピーダンスの変化を緩やかにできる。この結果、アンテナのインピーダンスの整合が取りやすくなり、ひいてはアンテナ特性の向上を図ることができる。
第2のアンテナ素子40は、銅や金等の導体により形成される。図1に示すように、第2のアンテナ素子40は、第1のアンテナ素子30と同じ基板10の表面に形成され、基板10の表面に接して形成される。また、第2のアンテナ素子40は、基板10の表面から外側へはみ出さないように形成される。
図1および図2に示すように、第2のアンテナ素子40は、第1の直線部41および第2の直線部42を含む。
第1の直線部41は、線状の形状を有し、第1の直線部41の一端は、第3のスイッチ73を介して扇形部31と接続する。第3のスイッチ73がオンになり、第1の直線部41が扇形部31と接続した場合、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40から構成されるアンテナは、下限の動作周波数において電気長が1/4波長にほぼ等しいモノポールアンテナである。
第1の直線部41と扇形部31との接続位置は、図1〜図3に示したように、第1のアンテナ素子30に設けられた給電点34から遠い位置であることが好ましい。例えば、図1に示すように、第1の直線部41は、基板10の幅方向の辺に沿って第1のアンテナ素子30から離れる方向に延伸する。
第2の直線部42は、図1に示すように、第2のアンテナ素子40が基板10の表面上に位置するように、直線に延伸する第1の直線部41から垂直に折り曲げられた第2のアンテナ素子40の部分である。図1に示すように、第1の直線部41と接しない第2の直線部42の先端部分の下方には、接地導体20は存在しない。
給電線50は、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40と同じ基板10の表面に形成され、その一端は、第1のアンテナ素子30の給電点34と接続する。給電点34と接続しない給電線50の他端には、送受信モジュール90(図5)が接続され得る。給電線50は、送受信モジュール90から送信された信号を第1のアンテナ素子30へ伝送し、第1のアンテナ素子30から受信した信号を送受信モジュール90へ伝送する。給電線50は、分布定数線路として形成され、基板10内に設けられた接地導体20と共にマイクロストリップラインを形成する。
第1の整合素子61および第2の整合素子62は、インダクタンスを有する素子であり、例えば、インダクタである。
第1の整合素子61の一端は、第1のスイッチ71と接続され、第1の整合素子61の他端は、ビア81を介して接地導体20と接続される。第2の整合素子62の一端は、第2のスイッチ72と接続され、整合素子62の他端は、ビア82を介して接地導体20と接続される。後述するように、第1の整合素子61および第2の整合素子62は、給電点34から所定の距離の位置にそれぞれ配置される。また、第1の整合素子61は、第2の整合素子62よりも給電点34に近い位置に配置される。
なお、第1の整合素子61および第2の整合素子62は、ショートスタブであってもよい。
第1のスイッチ71は、制御回路(図示せず)からの制御信号に従って、第1の整合素子61を給電線50と接続または切断する。第1のスイッチ71は、給電点34から第1のスイッチ71までの給電線50の距離(長さ)が所定の距離となるように配置される。
第2のスイッチ72は、制御回路からの制御信号に従って、第2の整合素子62を給電線50と接続または切断する。第2のスイッチ72は、給電点34から第2のスイッチ72までの給電線50の距離(長さ)が所定の距離となるように配置される。
第3のスイッチ73は、制御回路からの制御信号に従って、第2のアンテナ素子40を第1のアンテナ素子30と接続または切断する。
第1のスイッチ71、第2のスイッチ72、および第3のスイッチ73としては、例えば、Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)スイッチ等の機械的なリレータイプのスイッチ、ならびにPINダイオードおよびGaAsスイッチ等の半導体スイッチが挙げられる。
なお、図1に示したアンテナ装置1には、2つの整合素子61および62、ならびに2つの整合素子61および62に対応する2つのスイッチ71および72が設けられている。しかしながら、実施形態に従ったアンテナ装置1に設けられる整合素子の数は、2つに限定されず、アンテナ装置1に要求される動作周波数帯域の広さに応じて3つ以上であってもよい。また、整合素子と給電線とを接続または切断するスイッチの数は、設置された整合素子の数に対応して増やしてもよい。
図5は、第1の実施形態に従ったアンテナ装置の回路図である。
図5に示した回路図内の各構成要素には、図1に示したアンテナ装置1の各構成要素に対応して同じ参照符号がふられている。また、図5には、送受信モジュール90が示されている。送受信モジュール90は、所定周波数の信号源であり、給電点34と接続する給電線50の一端とは異なる他端と接続される。
図5に示されるように、第1の整合素子61は、給電線50と接地導体20により形成されるマイクロストリップラインに並列に、第1のスイッチ71を介して接続される。給電点34から所定の距離に配置された第1のスイッチ71がオンになると、第1の整合素子61は、給電線50に接続される。
また、第2の整合素子62は、給電線50と接地導体20により形成されるマイクロストリップラインに並列に、第2のスイッチ72を介して接続される。給電点34から所定の距離に配置された第2のスイッチ72がオンになると、第2の整合素子62は、給電線50に接続される。
アンテナ装置1において使用される周波数帯域全体に渡ってインピーダンスの整合がとれるように、第1のアンテナ素子30等により構成されるアンテナ装置1のアンテナインピーダンスは、例えば、信号源等の外部回路のインピーダンスと同じ50Ωとなるように設計されることが好ましい。そのためには、アンテナ装置1に含まれるアンテナは、大きい方が好ましい。しかし、アンテナ装置1が実装される通信装置のサイズ等により、アンテナのサイズは制限される。アンテナが十分な大きさを持つことができない場合、例えば、アンテナ装置1の使用周波数帯域内の低周波数帯域において、アンテナのコンダクタンスが20mSよりも小さくなる。
第1の実施形態に従ったアンテナ装置1では、上述のような低周波数帯域の無線信号が送受信される場合に、給電点34から所定の距離に配置された第1のスイッチ71または第2のスイッチ72がオンにされる。
前述したように、給電線50は、分布定数線路として形成される。そこで、第1のスイッチ71または第2のスイッチ72がオンにされると、給電点34から第1のスイッチ71までの距離d1または給電点34から第2のアンテナスイッチまでの距離d2に従って、アンテナのインピーダンスの位相は回転する。
また、前述したように、第1の整合素子61または第2の整合素子62は、インダクタンスを有する。そこで、第1のスイッチ71または第2のスイッチ72がオンにされると、第1の整合素子61または第2の整合素子62のインダクタンス値に従って、アンテナのアドミタンスの容量性サセプタンスは、打ち消される。
このように、給電点34から所定の距離に配置された第1のスイッチ71または第2のスイッチ72をオンすることにより、アンテナ装置1のアンテナインピーダンスを外部回路のインピーダンス(例えば、50Ω)と整合させることができる。したがって、アンテナ装置1の使用周波数帯域内の低周波帯域におけるアンテナ装置1のアンテナ特性を向上できる。
第1の整合素子61ないし第2の整合素子62が有するインダクタンスLindと、給電点34から第1のスイッチ71ないし第2のスイッチ72が接続される点までの給電線50の長さlとは、以下のように決定される。
まず、周波数f0におけるアンテナのインピーダンスZLは、次の式(1)で表される。ここで、「アンテナ」とは、第3のスイッチ73がオフである場合は、第1のアンテナ素子30から構成されるアンテナを指す。また、「アンテナ」とは、第3のスイッチ73がオンである場合は、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40から構成されるアンテナを指す。
式(1)中のRfoは、周波数f0におけるレジスタンスであり。Xfoは、周波数f0におけるリアクタンスである。
給電点34から第1のスイッチ71ないし第2のスイッチ72が配置される位置までの給電線50の長さをlとする。アンテナおよび長さlの給電線50全体のコンダクタンスGを外部回路のインピーダンス(例えば、50Ω)に相当するアドミタンス(例えば、20mS)と一致させるための長さlは、次の式(2)で表される。コンダクタンスGは、アンテナおよび長さlの給電線50全体のアドミタンスYの実部である。
式(2)中のZ0は、給電線50の特性インピーダンスZ0であり、例えば50Ωである。また、βは、位相定数であり、次の式(3)で表される。
式(3)中のλeffは、基板10の材質による波長短縮を考慮した、周波数f0に相当する信号の波長である。
式(2)を満たす長さlの解は、2通り存在する。これらの解の内、短い方の解が選択され得る。
また、アンテナおよび長さlの給電線50全体のサセプタンスBは、次の式(4)で表される。サセプタンスBは、アンテナおよび長さlの給電線50全体のアドミタンスYの虚部であり、実施形態においては、容量成分である。
第1の実施形態では、式(4)で表されるサセプタンスBを打ち消すインダクタンスLindを持つ第1の整合素子61ないし第2の整合素子62が給電線50に並列に接続されることによって、アンテナのインピーダンスは整合される。インダクタンスLindは、次の式(5)で表される。
第1の実施形態では、第1のスイッチ71、第2のスイッチ72、および第3のスイッチ73が以下の説明のように切り替えられるようにアンテナ装置1を構成することで、低周波帯域におけるアンテナ装置1のアンテナ特性を向上させる。
図6は、第1の実施形態に従ったアンテナ装置の動作モードの説明図である。図7は、
図6に示した動作モードとトータル効率の周波数特性との関係の説明図である。
図6に示した第1の動作モードでは、制御回路からの制御信号によって、第1のスイッチ71、第2のスイッチ72、および第3のスイッチ73は、全てオフになるように制御される。従って、第1の動作モードでは、第3のスイッチ73がオフであるため、第1のアンテナ素子30のみがアンテナ装置1のアンテナとして使用される。また、第1のスイッチ71および第2のスイッチ72がオフであるため、第1の整合素子61および第2の整合素子62が用いられたアンテナインピーダンスの整合は実施されない。
前述したように、第1のアンテナ素子30は、広帯域の無線信号を送受信し得るような形状を有する。そこで、図7に示すように、第1の動作モードにおけるアンテナ装置1のアンテナのトータル効率は、広帯域に渡って良好である。なお、トータル効率とは、信号源からの全入力電力とアンテナからの放射電力との比であり、アンテナの放射効率をη、反射係数をS11とすると、トータル効率ηtは、次の式(6)で表される。
図6に示した第2の動作モードでは、制御回路からの制御信号によって、第1のスイッチ71がオンになり、第2のスイッチ72および第3のスイッチ73がオフになるように制御される。従って、第2の動作モードでは、第3のスイッチ73がオフであるため、第1のアンテナ素子30のみがアンテナ装置1のアンテナとして使用される。また、第1のスイッチ71がオンであるため、給電点34から第1のスイッチ71までの距離d1の給電線50と第1の整合素子61とによってアンテナインピーダンスが整合される。
図7に示すように、第2の動作モードにおけるアンテナのトータル効率は、第1のスイッチ71がオンに制御されてアンテナインピーダンスの整合が図られることによって、第1の動作モードよりも低周波帯域で良好である。したがって、第2の動作モードでは、第1の動作モードよりも低い周波数帯域でアンテナ装置1が動作可能である。
図6に示した第3の動作モードでは、制御回路からの制御信号によって、第1のスイッチ71および第2のスイッチ72がオフになり、第3のスイッチ73がオンになるように制御される。従って、第3の動作モードでは、第3のスイッチ73がオンであるため、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40がアンテナ装置1のアンテナとして使用される。第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40から構成されるアンテナ装置1のアンテナは、モノポールアンテナである。また、第1のスイッチ71および第2のスイッチ72がオフであるため、第1の整合素子61および第2の整合素子62が用いられたアンテナインピーダンスの整合は実施されない。
第3の動作モードでは、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40が接続されて、第1の直線部41および第2の直線部42の長さだけアンテナ長が長くなる。このため、第3の動作モードのアンテナは、第1および第2の動作モードのアンテナと比較して、低周波帯域において必要とされる電気長を有し得る。言い換えれば、第3の動作モードでは、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40が接続されて、アンテナ装置1のアンテナの体積を大きくできる。このため、第3の動作モードでは、第1および第2の動作モードと比較して、低周波帯域におけるアンテナの放射効率を大きくし得る。そこで、図7に示すように、第3の動作モードにおけるアンテナのトータル効率は、第3のスイッチ73がオンに制御されることによって、第1および第2の動作モードよりも低周波帯域で良好である。したがって、第3の動作モードでは、第2の動作モードよりも低い周波数帯域でアンテナ装置1が動作可能である。
図6に示した第4の動作モードでは、制御回路からの制御信号によって、第1のスイッチ71がオフになり、第2のスイッチ72および第3のスイッチ73がオンになるように制御される。従って、第3の動作モードでは、第3のスイッチ73がオンであるため、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40がアンテナ装置1のアンテナとして使用される。また、第2のスイッチ72がオンであるため、給電点34から第2のスイッチ72までの距離d2の給電線50と第2の整合素子62とによってアンテナインピーダンスが整合される。
図7に示すように、第4の動作モードにおけるアンテナのトータル効率は、第2のスイッチ72がオンに制御されてアンテナインピーダンスの整合が図られることによって、第3の動作モードよりも低周波帯域で良好である。したがって、第4の動作モードでは、第3の動作モードよりも低い周波数帯域でアンテナ装置1が動作可能である。
このように、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第1の動作モードにおいて、広帯域において良好なアンテナ特性が得られる第1のアンテナ素子30をアンテナとして用いる。加えて、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第3の動作モードにおいて、第1のアンテナ素子30と第2のアンテナ素子40とを接続して、電気長が長い低周波帯域に対応し得るモノポールアンテナを用いる。
したがって、Ultra Wide Band(UWB)アンテナ等の広帯域アンテナのみで構成されて、給電点から所定の距離に配置された複数のスイッチを順次切り替えてアンテナインピーダンスの整合をとるアンテナ装置と比較して、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、低周波帯域におけるアンテナ特性を向上することができる。
また、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第2の動作モードにおいて、第1のスイッチ71をオンにして距離d1の給電線50と第1の整合素子61により第1の動作モードよりも低周波帯域におけるアンテナインピーダンスの整合を図る。加えて、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第4の動作モードにおいて、第2のスイッチ72をオンにして距離d2の給電線50と第2の整合素子62により第3の動作モードよりも低周波帯域におけるアンテナインピーダンスの整合を図る。すなわち、第1の実施形態では、所定の周波数帯域幅において良好なアンテナ特性を得るために調整される給電線50の最大の距離(長さ)は、給電点34から第2のスイッチ72までの距離d2である。
図8は、線路の厚さと損失との関係図である。図8における線路の厚さとは、給電線50と接地導体20との間の距離を指す。図8から理解し得るように、線路の厚さが薄くなるほど、導体損失が大きくなる。例えば、近年の携帯情報端末装置用の基板における線路の厚さは、50μm以下であり得、線路の導体損失は10dB/m以上であり得る。このように線路の厚さが薄い場合には、給電点からスイッチまでの整合をとるために必要な線路の距離が長くなると、アンテナインピーダンスの整合をとったとしても、線路の損失が無視し得ない程度に大きくなる。加えて、UWBアンテナ等の広帯域アンテナのみで構成されるアンテナ装置では、低周波帯域において放射抵抗が小さくなるため、僅かな線路の損失によってもアンテナの放射効率やトータル効率等のアンテナ特性は大きく低下する。
第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、広帯域アンテナである第1のアンテナ素子30と共に線状の第2のアンテナ素子40を含み、前述したような第1〜第4の動作モードの切り替え制御を行う。この結果、給電点34から第1のスイッチ71ないし第2のスイッチ72までの給電線50の距離を短くできる。したがって、第1の実施形態に従えば、線路の厚さが例え薄い場合であっても、線路の損失の増加を抑制することができ、アンテナの放射効率およびトータル効率の低下を抑制できる。
第1のアンテナ素子30と第2のアンテナ素子40を含み、第1〜第4の動作モードの切り替え制御を行う第1のアンテナ装置1が良好なアンテナ特性を有することを具体的なシミュレーション結果を示して説明する。アンテナ装置1のアンテナ特性と比較するために、第1のアンテナ素子30のみを含み、給電点から所定の距離に配置された複数のスイッチを順次切り替えてアンテナインピーダンスの整合をとるアンテナ装置2のシミュレーション結果を合わせて示す。
図9は、シミュレーションを行った第1の実施形態のアンテナ装置の各部の寸法の第1の説明図である。図10は、シミュレーションを行った第1の実施形態のアンテナ装置の各部の寸法の第2の説明図である。図11は、シミュレーションを行った第1の実施形態のアンテナ装置の各部の寸法の第3の説明図である。図12は、シミュレーションを行った比較対象のアンテナ装置の回路図である。
図9〜図11に示すように、基板10の幅は、50mmであり、高さは、115mmであり、厚さは、1.0mmである。また、基板10の比誘電率は、4であり、誘電損は、0.01である。
接地導体20は、給電線50が接する基板10の表面から0.1mmの深さの位置に配置される。接地導体20の幅は、50mmであり、高さは、100mmであり、厚さは、0.035mmである。
第1のアンテナ素子30の高さは、15mmであり、幅は、29mmであり、厚さは、0.035mmである。また、基板10の表面から垂直方向(Z軸方向)に延伸する第1のアンテナ素子30の長さは、3.0mmであり、基板10に向かって傾く側とは反対側に位置する第1のアンテナ素子30の切り欠きの辺の高さは、3.0mmである。
第2のアンテナ素子40の線幅は、0.5mmである。第1の直線部41の長さは、21mmであり、第2の直線部42の長さは、15mmである。
接地導体20、第1のアンテナ素子30、および第2のアンテナ素子40の導電率は、5.96×107S/mである。
第1のスイッチ71は、給電点34から1.05mmの距離に配置される(d1=1.05mm)。第2のスイッチ72は、給電点34から13.65mmの距離に配置される(d2=13.65mm)。
第1の整合素子61のインダクタンス値は、2.25nHであり、第2の整合素子62のインダクタンス値は、4.2nHである。
一方、図12に示すように、比較対象のアンテナ装置2は、第2のアンテナ素子40を含まない。また、第1のスイッチ71および第2のスイッチ72に代えて、第1のスイッチ71´〜第4のスイッチ74´を含む。また、第1のスイッチ71´〜第4のスイッチ74´それぞれに対応して、第1の整合素子61´〜第4の整合素子64´を含む。
第1のスイッチ71´は、給電点34から2.85mmの距離に配置される(d1´=2.85mm)。第2のスイッチ72´は、給電点34から8.35mmの距離に配置される(d2´=8.35mm)。第3のスイッチ73´は、給電点34から21.25mmの距離に配置される(d3´=21.25mm)。第4のスイッチ74´は、給電点34から29.05mmの距離に配置される(d4´=29.05mm)。
第1の整合素子61´のインダクタンス値は、4.8nHであり、第2の整合素子62´のインダクタンス値は、26.2Hである。第3の整合素子63´のインダクタンス値は、4.6nHであり、第4の整合素子64´のインダクタンス値は、3.4nHである。
上述した以外の比較対象のアンテナ装置2の各部の配置およびパラメータの設定値は、アンテナ装置1と同じである。
なお、上述した各種パラメータの設定値は、例示であり、上述した設定値でなければ第1の実施形態のアンテナ装置1が良好なアンテナ特性を有しないことを意味するものではない。
図13は、第1の実施形態のアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性図である。図14は、比較対象のアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性図である。図13および図14において、横軸は、周波数(GHz)であり、縦軸は、反射係数S11(dB)である。
例えば、反射係数S11が-6dB以下となる周波数帯域を第1の実施形態のアンテナ装置1および比較対象のアンテナ装置2について比較すると、0.6GHz〜6GHzの測定周波数内における反射係数S11の周波数帯域は、ほぼ同じである。したがって、図13および図14から、給電線50に設けられるスイッチの数が少なくでき、給電線50からスイッチまでの最大距離を短く構成できる点で、実施形態のアンテナ装置1が比較対象のアンテナ装置2よりも優れることが理解できる。
図15は、第1の実施形態のアンテナ装置のトータル効率の周波数特性図である。図16は、比較対象のアンテナ装置のトータル効率の周波数特性図である。図15および図16において、横軸は、周波数(GHz)であり、縦軸は、トータル効率(dB)である。
例えば、低周波帯域におけるトータル効率を第1の実施形態のアンテナ装置1および比較対象のアンテナ装置2について比較すると、比較対象のアンテナ装置2では、スイッチを切り替ても、低周波帯域のトータル効率は、図16に示すように徐々に低下している。一方、図15に示すように、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1では、動作モードを切り替えることによって、低周波帯域におけるトータル効率の低下は抑制されている。したがって、図15および図16から、低周波帯域におけるアンテナ特性の劣化が抑制される点で、実施形態のアンテナ装置1が比較対象のアンテナ装置2よりも優れることが理解できる。
第1の実施形態に従ったアンテナ装置1の設計手順を説明する。
図17は、第1の実施形態に従ったアンテナ装置の設計手順の例図である。
第1の実施形態に従ったアンテナ装置1の設計が開始されると(ステップs101)、ステップs102において、第1のアンテナ素子30のモデルを設計する。
図18は、第1の実施形態に従った各アンテナ素子の長さの説明図である。図19は、第1の実施形態に従ったアンテナの共振周波数の説明図である。前述したように、第1のアンテナ素子30は、実施形態では、1/4波長の広帯域アンテナである。そこで、図19に示した第1の動作モードにおける基本共振周波数をfとし、光速をcとすると、基板10へ向かって傾く凸形の第1のアンテナ素子30の辺31sの長さL1は、次の式(7)で示される関係式を満たす。
第1のアンテナ素子30を設計すると、第1のアンテナ素子30の下限の動作周波数を調査する。すなわち、第1の動作モードにおける基本共振周波数を含む動作周波数帯域の下限の周波数を、任意の電磁界シミュレーションを用いて調査する。動作周波数とは、例えば、反射係数S11が-6dB以下である周波数である。また、基本共振周波数を含む動作周波数帯域とは、周期的に変化し得るアンテナの全体の動作周波数帯域の内、基本共振周波数をアンテナ特性のピークとする周波数帯域である。
ステップs103において、第2のアンテナ素子40のモデルを追加する。そして、第2のアンテナ素子40のモデルのアンテナ長を変化させながら、第1のアンテナ素子30と第2のアンテナ素子40とを接続したアンテナモデルの基本共振周波数を決定する。すなわち、第3のモードにおける基本共振周波数を決定する。具体的には、第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域幅分の周波数間隔を第1の動作モードの下限動作周波数から空けて、第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域が形成されるように、第3のモードにおける基本共振周波数を決定する。
ステップs103では、以下の点が考慮される。
図20は、第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子との接続位置の説明図である。図21は、第2のアンテナ素子の接続位置と第1のアンテナ素子の動作周波数帯域幅との関係図である。図20に示すように、給電点34から最も遠い第1のアンテナ素子の地点から第2のアンテナ素子40が第1のアンテナ素子30と接続する地点までの間の距離をdとする。すなわち、給電点34から最も遠い扇形部31の地点から扇形部31寄りの第1の直線部41の先端までの間の距離をdとする。図21に示すように、距離dが大きくなるほど、広帯域アンテナである第1のアンテナ素子30の動作周波数帯域幅は、狭くなり、アンテナ特性が劣化する。そこで、距離dは、小さいほどよく、波長λ/200よりも小さいことが好ましい。すなわち、第3のスイッチ73を介して扇形部31と接続する第1の直線部41の一端は、給電点34から遠い扇形部31の地点に近くになるように配置されることが好ましい。
また、前述したように、第1のアンテナ素子30と第2のアンテナ素子40とが接続されたアンテナは、実施形態では、1/4波長のモノポールアンテナである。そこで、第1のアンテナ素子30の最低動作周波数を決定し得る辺31sの長さL1と、第1の直線部41および第2の直線部42の長さを足した第2のアンテナ素子40の長さL2との和は、次の式(8)で示される関係式を満たす。
式(8)中のf12は、図19に示した第3の動作モードにおける基本共振周波数である。
また、図20および図21を示しながら前述した接続位置に第2のアンテナ素子40が配置されると、第1の動作モードにおいても、第2のアンテナ素子40が存在することで図19のf2で示されるような1/2波長の共振が生じる。この共振周波数f2が第1の動作モードの基本共振周波数f1に近いと、基本共振周波数f1と共振周波数f2との間の周波数帯域におけるトータル効率が著しく劣化し得る。共振周波数f2は、距離L2に従って決定されるので、基本共振周波数f1と共振周波数f2との間の距離を離すために、共振周波数f2および距離L2は、次の式(9)で示される関係式を満たすことが望ましい。
また、図21から明らかなように、基本共振周波数f1と共振周波数f2とは、以下の関係式を満たす。
そこで、式(7)、式(9)、および式(10)から、距離L1と距離L2は、次の式(11)で示される関係式を満たすことが望ましい。
ステップs104において、第1の動作モードにおける下限動作周波数と第3の動作モードにおける基本共振周波数とを用いて、第2の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。すなわち、第1の動作モードの下限動作周波数と第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の上限動作周波数との間で、第2の動作モードが実行され得るように、第2の動作モードの基本共振周波数を決定する。例えば、第1の動作モードにおける下限動作周波数と第3の動作モードにおける基本共振周波数との和を2で割った値の周波数に第2の動作モードの基本共振周波数を決定する。
ステップs105において、第1の動作モードの下限動作周波数を第2の動作モードの基本共振周波数へシフトさせる給電線50の長さとインダクタンス値とを計算する。計算される給電線50の長さとは、給電点34から第1のスイッチ71が設置される位置までの給電線50の距離d1を指す。また、計算されるインダクタンス値とは、距離d1において、給電線50と接地導体20との間に接続される第1の整合素子61のインダクタンス値である。距離d1は、例えば、前述した式(2)から算出される。図8を参照しながら前述したような線路の損失を少なくするためには、式(2)から得られる2通りの解の内、短い方の解が選択されることが好ましい。また、第1の整合素子61のインダクタンス値は、前述した式(4)および式(5)から算出される。
ステップs106において、第3の動作モードでの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の帯域幅と、動作周波数帯域の下限周波数とを任意の電磁界シミュレーションを用いて調査する。
ステップs107において、第3の動作モードでの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の帯域幅と、その動作周波数帯域の下限周波数とを用いて、第4の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。具体的には、第4の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域幅分の周波数間隔を第3の動作モードでの下限動作周波数から空けて、第4の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域が形成されるように、第4の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。
ステップs108では、第3の動作モードの下限動作周波数を第4の動作モードの基本共振周波数へシフトさせる給電線50の長さとインダクタンス値とを計算する。計算される給電線50の長さとは、給電点34から第2のスイッチ72が設置される位置までの給電線50の距離d2を指す。また、計算されるインダクタンス値とは、距離d2において、給電線50と接地導体20との間に接続される第2の整合素子62のインダクタンス値である。距離d2は、例えば、前述した式(2)から算出される。線路の損失を少なくするためには、式(2)から得られる2通りの解の内、短い方の解が選択されることが好ましい。また、第2の整合素子62のインダクタンス値は、前述した式(4)および式(5)から算出される。
ステップs108での処理が終了すると、アンテナ装置1の設計を終了する(ステップs109)。
このようなアンテナ装置1の設計手順が実行されると、ステップs104で算出された距離d1は、ステップs107で算出された距離d2よりも短くなる。
図22は、第2の動作モードでのインピーダンス整合の説明図である。図23は、第4の動作モードにおけるインピーダンス整合の説明図である。図22および図23のスミスチャート上のインピーダンスの軌跡から理解し得るにように、距離d1または距離d2の給電線50によって、アンテナインピーダンスの位相が回転させられる。そして、第1の整合素子61または第2の整合素子62によって、容量性サセプタンスが相殺されて、アンテナインピーダンスは、50Ω等の外部回路のインピーダンスに整合させられる。
図22および図23のインピーダンスの軌跡を比較すると、低周波数で動作する第4の動作モードでのインピーダンスの位相回転量φ2は、第2モードでのインピーダンスの位相回転量φ1よりも大きい。したがって、距離d2は、距離d1よりも長くなる。
以上の説明のように、第1の実施形態に従えば、広範囲の周波数帯域において良好なアンテナ特性が得られる小型のアンテナ装置を実現することができる。
例えば、広帯域アンテナである第1のアンテナ素子30は、表面積を維持したまま基板10上に折り曲げられて形成される。このため、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、広帯域に渡って良好なアンテナ特性が得られると共に、小型化することができる。
また、第1の実施形態に従ったアンテナ装置1は、広帯域アンテナである第1のアンテナ素子30に加えて線状の第2のアンテナ素子40を含む。第1のアンテナ素子30と第2のアンテナ素子40とを接続することで、低周波帯域における放射抵抗を大きくすることができ、低周波帯域におけるアンテナ特性を向上できる。
さらに、第1のアンテナ素子30が用いられたアンテナの低周波帯域におけるインピーダンスの整合を図るために、第1の整合素子61および第1のスイッチ71が設けられる。また、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40が接続されたアンテナの低周波帯域におけるインピーダンスの整合を図るために、第2の整合素子62および第2のスイッチ72が設けられる。そして、広帯域アンテナである第1のアンテナ素子30が用いられる第1の動作モード、および第1のスイッチ71をオンにして第1の整合素子61が用いられる第2の動作モードが切り替えられる。また、第3のスイッチ73をオンにして第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40が接続されたモノポールアンテナが用いられる第3の動作モード、および第3のスイッチ73に加えて第2のスイッチ72をオンにして第2の整合素子62が用いられる第4の動作モードが切り替えられる。このような構成によれば、アンテナインピーダンスの整合をとるために給電線50に設置されるスイッチの数を減らすことができる。また、給電点34からスイッチまでの給電線50の最大距離を短くでき、線路の導体損失の影響によるアンテナ特性の劣化を抑制し得る。
なお、前述の一例では、給電線路に接続するスイッチおよび整合素子の数は、それぞれ2つとしたが、さらに低周波帯域においてアンテナ特性を良好にするために、3つ以上のスイッチおよび整合素子がアンテナ装置に含まれるように構成してもよい。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、アンテナ装置1は、図6及び図7に示すような第1〜第4の動作モードに切り替えられるように構成される。
第2の実施形態では、図24および図25に示すような第5〜第8の動作モードに切り替えられるようにアンテナ装置1は構成される。
図24は、第2の実施形態に従ったアンテナ装置の動作モードの説明図である。図25は、図24に示した動作モードと反射係数S11の周波数特性との関係の説明図である。
図24に示した第5の動作モードでは、図6に示した第1の動作モードと同様に、制御回路からの制御信号によって、第1のスイッチ71、第2のスイッチ72、および第3のスイッチ73は、全てオフになるように制御される。従って、第1の動作モードでは、第3のスイッチ73がオフであるため、第1のアンテナ素子30のみがアンテナ装置1のアンテナとして使用される。また、第1のスイッチ71および第2のスイッチ72がオフであるため、第1の整合素子61および第2の整合素子62が用いられたアンテナインピーダンスの整合は実施されない。
前述したように、第1のアンテナ素子30は、広帯域の無線信号を送受信し得るような形状を有する。そこで、図25に示すように、第5の動作モードにおけるアンテナ装置1のアンテナの反射係数S11は、広帯域に渡って良好であり、例えば、広帯域に渡って、良好性の一指標となる-6dB以下である。
図24に示した第6の動作モードでは、制御回路からの制御信号によって、第1のスイッチ71および第2のスイッチ72がオフになり、第3のスイッチ73がオンになるように制御される。そこで、第6の動作モードでは、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40から構成されるモノポールアンテナがアンテナ装置1のアンテナとして使用される。また、第1のスイッチ71および第2のスイッチ72がオフであるため、第1の整合素子61および第2の整合素子62が用いられたアンテナインピーダンスの整合は実施されない。
図25に示すように、第6の動作モードにおける反射係数S11の特性は、第3のスイッチ73がオンに制御されてアンテナ長が長くなることによって、第5の動作モードよりも低周波帯域で良好である。したがって、第6の動作モードでは、第5の動作モードよりも低い周波数帯域でアンテナ装置1が動作可能である。
図24に示した第7のモードでは、制御回路からの制御信号によって、第1のスイッチ71および第3のスイッチ73がオンになり、第2のスイッチ72がオフになるように制御される。従って、第7の動作モードでは、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40から構成されるモノポールアンテナがアンテナ装置1のアンテナとして使用される。また、第1のスイッチ71がオンであるため、給電点34から第1のスイッチ71までの距離d1の給電線50と第1の整合素子61とによってアンテナインピーダンスが整合される。
図25に示すように、第8の動作モードにおける反射係数S11の特性は、第1のスイッチ71がオンに制御されてアンテナのインピーダンス整合が実行されることによって、第7の動作モードよりも低周波帯域で良好である。したがって、第7の動作モードでは、第6の動作モードよりも低い周波数帯域でアンテナ装置1が動作可能である。
図24に示した第8のモードでは、制御回路からの制御信号によって、第2のスイッチ72および第3のスイッチ73がオンになり、第1のスイッチ71がオフになるように制御される。そこで、第8の動作モードでは、第1のアンテナ素子30および第2のアンテナ素子40から構成されるモノポールアンテナがアンテナ装置1のアンテナとして使用される。また、第2のスイッチ72がオンであるため、給電点34から第2のスイッチ72までの距離d2の給電線50と第2の整合素子62とによってアンテナインピーダンスが整合される。
図25に示すように、第8の動作モードにおける反射係数S11の特性は、第2のスイッチ72がオンに制御されてアンテナのインピーダンス整合が実行されることによって、第7の動作モードよりも低周波帯域で良好である。したがって、第8の動作モードでは、第7の動作モードよりも低い周波数帯域でアンテナ装置1が動作可能である。
このように、第2の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第5の動作モードにおいて、広帯域において良好なアンテナ特性が得られる第1のアンテナ素子30をアンテナとして用いる。加えて、第2の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第6の動作モードにおいて、第1のアンテナ素子30と第2のアンテナ素子40とを接続して、電気長が長く低周波帯域に対応し得るモノポールアンテナを用いる。
したがって、UWBアンテナ等の広帯域アンテナのみで構成して、給電点から所定の距離に配置された複数のスイッチを順次切り替えてアンテナインピーダンスの整合をとるアンテナ装置と比較して、第2の実施形態に従ったアンテナ装置1は、低周波帯域におけるアンテナ特性を向上することができる。
また、第2の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第7の動作モードにおいて、第1のスイッチ71をオンにして距離d1の給電線50と第1の整合素子61により第6の動作モードよりも低周波帯域におけるアンテナインピーダンスの整合を図る。加えて、第2の実施形態に従ったアンテナ装置1は、第8の動作モードにおいて、第2のスイッチ72をオンにして距離d2の給電線50と第2の整合素子62により第7の動作モードよりも低周波帯域におけるアンテナインピーダンスの整合を図る。すなわち、第5の動作モードから第8の動作モードによって所定の帯域幅において良好なアンテナ特性を得るために必要とされる、給電点34からスイッチまでの給電線50の最大の距離は、給電点34から第2のスイッチ72までの距離d2である。
このように、第2の実施形態に従ったアンテナ装置1は、広帯域アンテナである第1のアンテナ素子30と共に線状の第2のアンテナ素子40を含み、前述したような動作モードの切り替え制御を行うことによって、給電点からスイッチまでの給電線の距離を短くできる。したがって、線路の損失の増加を抑制することができ、アンテナの放射効率およびトータル効率の低下を抑制できる。
第2の実施形態に従ったアンテナ装置1の設計手順を説明する。
図26は、第2の実施形態に従ったアンテナ装置の設計手順の例図である。
第2実施形態に従ったアンテナ装置1の設計が開始されると(ステップs201)、ステップs202において、第1のアンテナ素子30のモデルを設計する。第1のアンテナ素子30は、実施形態では、1/4波長の広帯域アンテナである。
第1のアンテナ素子30が設計されると、第1のアンテナ素子30の下限の動作周波数を調査する。すなわち、第1の動作モードにおける基本共振周波数を含む動作周波数帯域の下限の周波数を任意の電磁界シミュレーションを用いて調査する。動作周波数とは、例えば、図25に示すように、反射係数S11が-6dB以下である周波数である。
ステップs203において、第2のアンテナ素子40のモデルを追加する。そして、第2のアンテナ素子40のモデルのアンテナ長を変化させながら、第1のアンテナ素子30と第2のアンテナ素子40とを接続したアンテナモデルの基本共振周波数を決定する。すなわち、第6のモードにおける基本共振周波数を決定する。具体的には、第5の動作モードでの下限動作周波数から第6の動作モードの動作周波数帯域幅分の周波数間隔を空けて、第6の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域が形成されるように、第6の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。
ステップs204において、第6の動作モードでの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の帯域幅と、その動作周波数帯域の下限周波数とを用いて、第7の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。具体的には、第7の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域幅分の周波数間隔を第6の動作モードでの下限動作周波数から空けて、第7の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域が形成されるように、第7の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。
ステップs205では、第6の動作モードの下限動作周波数を第7の動作モードの基本共振周波数へシフトさせる給電線50の長さとインダクタンス値とを計算する。計算される給電線50の長さとは、給電点34から第1のスイッチ71が設置される位置までの給電線50の距離d1を指す。また、計算されるインダクタンス値とは、距離d1において、給電線50と接地導体20との間に接続される第1の整合素子61のインダクタンス値である。距離d1は、例えば、前述した式(2)から算出される。前述したように、式(2)から得られる2通りの解の内、短い方の解が選択されることが好ましい。また、第1の整合素子61のインダクタンス値は、前述した式(4)および式(5)から算出される。
ステップs206において、第7の動作モードでの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の帯域幅と、動作周波数帯域の下限周波数とを用いて、第8の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。具体的には、第8の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域幅分の周波数間隔を第7の動作モードでの下限動作周波数から空けて、第8の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域が形成されるように、第8の動作モードにおける基本共振周波数を決定する。
ステップs207では、第7の動作モードの下限動作周波数を第8の動作モードの基本共振周波数へシフトさせる給電線50の長さとインダクタンス値とを計算する。計算される給電線50の長さとは、給電点34から第2のスイッチ72が設置される位置までの給電線50の距離d2を指す。また、計算されるインダクタンス値とは、距離d2において、給電線50と接地導体20との間に接続される第2の整合素子62のインダクタンス値である。距離d2は、例えば、前述した式(2)から算出される。前述したように、式(2)から得られる2通りの解の内、短い方の解が選択されることが好ましい。また、第2の整合素子62のインダクタンス値は、前述した式(4)および式(5)から算出される。
ステップs207での処理が終了すると、アンテナ装置1の設計を終了する(ステップs208)。
このようなアンテナ装置1の設計手順が実行されると、ステップs205で算出された距離d1は、ステップs207で算出された距離d2よりも短くなる。
第2の実施形態に従えば、第1の実施形態と同様に、広範囲の周波数帯域において良好なアンテナ特性が得られる小型のアンテナ装置を実現することができる。
なお、前述の一例では、給電線に接続するスイッチおよび整合素子の数は、それぞれ2つとしたが、さらに低周波帯域においてアンテナ特性を良好にするために、3つ以上のスイッチおよび整合素子がアンテナ装置に含まれるように構成してもよい。
<第3の実施形態>
第1および第2の実施形態では、アンテナ装置1に含まれる第1のスイッチ71および第2のスイッチ72は、損失およびリアクタンスを有しないものとみなした。しかしながら、MEMSスイッチ等の実際のスイッチは、損失およびリアクタンスを有する。
第3の実施形態に従ったアンテナ装置には、損失およびリアクタンスを有するスイッチが実装される。
図27は、第3の実施形態に従ったアンテナ装置の上面図である。図28は、第3の実施形態に従ったアンテナ装置の断面図である。図27および図28に示した第3の実施形態に従ったアンテナ装置3において、第1および第2の実施形態に従ったアンテナ装置1と同一の構成要素には、同一の参照符号がふられている。
図27に示すように、アンテナ装置3は、アンテナ装置1と同様に、2つの整合素子61〜62および3つのスイッチ71〜73を含む。また、図27に示すように、アンテナ装置3は、第1の制御線101〜第3の103および接地線110を含む。
第1の制御線101は、第1のスイッチ71の駆動電極と接続し、第1のスイッチ71のオンおよびオフを制御するための制御回路(図示せず)からの制御信号(駆動電流)を第1のスイッチ71に伝送する。第2の制御線102は、第2のスイッチ72の駆動電極と接続し、第2のスイッチ72のオンおよびオフを制御するための制御回路からの制御信号(駆動電流)を伝送する。第3の制御線103は、第3のスイッチ73の駆動電極と接続し、第3のスイッチ73のオンおよびオフを制御するための制御回路からの制御信号(駆動電流)を伝送する。
接地線110は、第3のスイッチ73の接地電極と接地導体20とを接続する。図27に示すように、第3の実施形態に従ったアンテナ装置3では、第3のスイッチ73の下方に接地導体20が存在しないため、接地線110が設けられる。なお、第1のスイッチ71の接地電極および第2のスイッチ72の接地電極は、接地導体20とそれぞれ接続する。
第3の実施形態では、制御線101〜103および接地線110の不要な共振を防止するために、抵抗素子r1〜r11が制御線101〜103および接地線110にそれぞれ直列に接続される。
第3の実施形態に従ったアンテナ装置3が良好なアンテナ特性を有することをシミュレーション解析により実証する。シミュレーション解析が行われたアンテナ装置3の各部のパラメータの設定値は、以下のとおりである。
図27および図28に示すように、基板10の幅は、52mmであり、高さは、117mmであり、厚さは、1.0mmである。また、基板10の比誘電率は、4であり、誘電損は、0.01である。
接地導体20は、給電線50が接する基板10の表面から0.5mmの深さの位置に配置される。接地導体20の幅は、50mmであり、高さは、100mmであり、厚さは、0.035mmである。
第1のアンテナ素子30の高さは、15mmであり、幅は、29mmであり、厚さは、0.035mmである。また、基板10の表面から垂直方向に延伸する第1のアンテナ素子30の長さは、3.0mmであり、基板10に向かって傾いく側とは反対側に位置する第1のアンテナ素子30の切り欠きの辺の高さは、3.0mmである。
第2のアンテナ素子40の線幅は、0.5mmである。第1の直線部41の長さは、21mmであり、第2の直線部42の長さは、6mmである。
接地導体20、第1のアンテナ素子30、および第2のアンテナ素子40の導電率は、5.96×107S/mである。
第1のスイッチ71は、給電点34から10.66mmの距離に配置される(d1=10.66mm)。第2のスイッチ72は、給電点34から18.96mmの距離に配置される(d2=18.96mm)。
第1の整合素子61のインダクタンス値は、0.4nHであり、第2の整合素子62のインダクタンス値は、1.3nHである。
抵抗素子r1〜r11は、10Ωである。
また、アンテナ装置3は、図24を示しながら前述した第5〜第8の動作モードに従って動作する。
図29は、第3の実施形態に従ったアンテナ装置の反射係数S11の周波数特性図である。図30は、第3の実施形態に従ったアンテナ装置のトータル効率の周波数特性図である。
図29に示すように、第5〜第8の動作モードが切り替え制御されることによって、アンテナ装置3の反射係数S11は、0.78GHz〜3GHzの間において-6dB以下である。また、図30に示すように、アンテナ装置3のトータル効率は、0.78GHz〜6GHzの間において-3dBよりも高い。このトータル効率は、例えば、3GPPの仕様書により規定され、LTEに用いられ得るバンド1〜11、バンド18〜27、およびバンド33〜43をカバーするのに十分な高さである。また、このトータル効率は、GPSに用いられる1.563〜1.578GHz、およびBluetooth(登録商標)等のWireless Local Area Network(WLAN)に用いられる2.402〜2.480GHzをカバーするのに十分な高さである。
以上のような図29および図30のシミュレーション結果から、損失およびリアクタンスを有するスイッチが実装されたアンテナ装置3が広帯域に渡って良好なアンテナ特性を有することが理解できる。
また、第3の実施形態に従ったアンテナ装置3によっても、第1の実施形態に従ったアンテナ装置の前述した効果と同様の効果が得られる。
<第4の実施形態>
前述したような第1〜第3に従ったアンテナ装置は、携帯情報端末装置等の通信装置に実装することができる。
図31は、実施形態に従ったアンテナ装置を含む通信装置の概略図である。
図31に示すように。第4の実施形態に従った通信装置4は、制御部410、無線処理部420、アンテナ装置430、および記憶装置440を含む。
アンテナ装置430は、前述した第1〜第3の実施形態の何れかに従ったアンテナ装置である。制御部410は、前述した制御回路であり得、無線処理部420は、前述した送受信モジュール90であり得る。制御部410、無線処理部420、および記憶装置440は、それぞれ別個の回路として形成され得、あるいは、一つの集積回路として形成され得る。
無線処理部420は、制御部410から受信した送信信号を所定の方式に従って変調および多重化する。所定の変調・多重化方式としては、例えば、シングルキャリア周波数分割多重方式(Single Carrier Frequency Division Multiplexing、SC−FDMA)が挙げられる。
無線処理部420は、変調および多重化された信号を、制御部410により指定された無線周波数を持つ搬送波に重畳する。無線処理部420は、搬送波に重畳された信号をハイパワーアンプ(図示せず)により所望のレベルに増幅し、増幅された信号をアンテナ装置430へ出力する。
また、無線処理部420は、アンテナ装置430から受信した信号を、低ノイズアンプ(図示せず)により増幅する。無線処理部420は、増幅された受信信号のうち、制御部410により指定された無線周波数を持つ信号に、中間周波数を持つ周期信号を乗じることによって、受信信号の周波数を無線周波数からベースバンド周波数に変換する。無線処理部420は、受信信号を所定の多重化方式に従って分離し、分離された信号をそれぞれ復調する。そして、無線処理部420は、復調された信号を制御部104に出力する。なお、受信信号に対する多重化方式としては、直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、OFDM)が挙げられる。
アンテナ装置430は、無線処理部420から出力された信号を空中へ放射する。また、アンテナ装置430は、他の通信装置から送信された信号を受信し、受信信号を無線処理部420に出力する。
アンテナ装置430は、広帯域アンテナである第1のアンテナ素子と、線状のアンテナである第2のアンテナ素子とを含む。アンテナ装置430は、第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子との接続状態を切り替えるスイッチを含む。スイッチによって第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子とが切断された場合、アンテナ装置430のアンテナは、広帯域アンテナである。スイッチによって第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子とが接続された場合、アンテナ装置430のアンテナは、モノポールアンテナである。
また、アンテナ装置430は、給電線に所定の位置で並列に接続され得る複数の整合素子と、整合素子と給電線との接続状態を切り替えるスイッチと含む。アンテナ装置430は、制御部410から受信した制御信号に従って、これらのスイッチの何れか一つをオンまたはオフにする。アンテナ装置430は、送信信号または受信信号の搬送波の周波数に対応する整合素子を給電線に接続または切断することで、アンテナのインピーダンスを外部回路のインピーダンス(例えば、50Ω)に整合させる。
記憶装置440は、例えば、書き換え可能な不揮発性半導体メモリである。記憶装置440には、他の通信装置と通信するための制御に利用される各種の情報が記憶される。例えば、記憶装置440には、複数の動作周波数帯域と、対応する各スイッチのオンまたはオフの状態との関係を示す動作モード管理テーブルが記憶される。
図32は、記憶装置に記憶される動作モード管理テーブルの例図である。
図32に示すように、動作モード管理テーブルには、複数の動作周波数帯域が記録される。また、動作モード管理テーブルには、各動作周波数帯域に対応する動作モードが記録される。図32に示した一例では、各動作周波数帯域に対応して、図6を示しながら前述した第1〜第4の動作モードがそれぞれ記憶される。図32に示すように、各動作モードは、第1のアンテナ素子と第2のアンテナ素子とを接続または切断する第3のスイッチのオンまたはオフの状態、ならびに第1および第2の整合素子と給電線とをそれぞれ接続または切断する第1および第2のスイッチのオンまたはオフの状態の所定の組み合わせである。
なお、図32に示した動作モード管理テーブルは、例示である。例えば、動作モード管理テーブルは、通信装置4で実行される通信アプリケーションの識別番号と、その通信アプリケーションで使用される周波数帯域に対応する動作モードとの関係を示すテーブルであってもよい。
制御部410は、通信装置4を他の通信装置と無線接続するための処理を実行する。例えば、通信装置4が携帯情報端末装置といった移動体通信システムの移動体端末装置である場合、制御部410は、位置登録、呼制御処理、ハンドオーバ処理、および送信電力制御等の処理を実行する。制御部410は、通信装置4と他の通信装置との無線接続処理を実行するための制御信号を生成する。制御部410は、他の通信装置から受信した制御信号に応じた処理を実行する。
また、制御部410は、例えば、マイクロホン(図示せず)やキーパッド等のユーザインターフェース(図示せず)を介して取得された音声信号やデータ信号等の送信データを作成する。そして制御部410は、送信データに対して情報源符号化処理を行う。制御部410は、送信データ及び制御信号を含む送信信号を生成し、生成された送信信号に対して、誤り訂正用符号化処理などの送信処理を実行する。制御部410は、送信処理が施された送信信号を無線処理部420へ出力する。
さらに、制御部410は、無線接続されている他の通信装置から受信し、無線処理部420により復調された信号を受信し、その信号に対して誤り訂正復号処理及び情報源復号処理などの受信処理を実行する。制御部410は、復号された信号から、音声信号やデータ信号を取り出す。制御部410は、取り出された音声信号をスピーカ(図示せず)により再生し、取り出されたデータ信号をディスプレイ(図示せず)に表示させる。
制御部410は、ユーザインターフェース(図示せず)を介して入力された操作信号、または制御部410により実行されている通信アプリケーションからのコマンドに応じて、他の通信装置との通信に使用される周波数帯域を特定する。制御部410は、記憶装置440に記憶されている動作モード管理テーブルを参照し、特定された周波数帯域に対応する動作モードを特定する。制御部410は、特定された動作モードに従って、アンテナ装置430内の各スイッチをオンまたはオフする制御信号をそれぞれ生成し、生成されたそれぞれの制御信号をアンテナ装置430へ送信する。
例えば、0.7GHz帯が使用されるLTEに従って通信装置4が基地局装置と通信する場合、制御部410は、動作モード管理テーブルを参照することにより、0.7GHzに対応する第4の動作モードを特定する。制御部410は、特定された第4の動作モードに従って、第1および第3のスイッチをオフにし、第2のスイッチをオンにする制御信号をそれぞれ生成する。また、1.56〜1.58GHz帯が使用されるGPS信号を通信装置4が受信する場合、制御部410は、動作モード管理テーブルを参照することにより、1.56〜1.58GHz帯に対応する第2の動作モードを特定する。制御部410は、特定された第2の動作モードに従って、第1のスイッチをオンにし、第2および第3のスイッチをオフにする制御信号をそれぞれ生成する。
なお、通信アプリケーションの識別番号と動作モードとの対応関係を動作モード管理テーブルが表す場合、制御部410は、動作モード管理テーブルを参照して、使用する通信アプリケーションの識別番号に対応する動作モードを特定する。制御部410は、特定された動作モードに従って、各スイッチをオンまたはオフにする制御信号をそれぞれ生成する。
制御部410は、生成された制御信号をアンテナ装置430へ出力する。アンテナ装置430では、制御部410からの制御信号に従って、各スイッチがオンまたはオフにされる。そして、制御部410は、使用周波数帯域を用いて他の通信装置との通信を開始する。
このように、第4の実施形態に従った通信装置4は、使用周波数帯域が異なる各種通信サービスを実行するために、通信に使用される周波数帯域に対応してアンテナ特性が良好となるようにアンテナ装置430を制御できる。
以上の第1〜第4の実施形態を含む本発明の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
基板と、
前記基板の表面に配置され、広帯域に渡って所定のアンテナ特性を有する第1のアンテナ素子と、
前記基板の前記表面に配置され、前記第1のアンテナ素子の最低動作周波数を決定する辺の長さの2倍よりも短いアンテナ長を有する線状の第2のアンテナ素子と、
前記基板の前記表面から所定の深さに配置され、前記第1のアンテナ素子および前記第2のアンテナ素子の下方には配置されない接地導体と、
前記基板の前記表面に配置され、前記第1のアンテナ素子内の給電点と接続する給電線と、
前記給電点から所定の距離で前記給電線にそれぞれ配置された第1のスイッチおよび第2のスイッチと、
前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第1のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第1の整合素子と、
前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第2のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第2の整合素子と、
前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子との接続状態を切り替える第3のスイッチと
を含むアンテナ装置。
(付記2)
前記アンテナ装置は、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチがオフにされた第1の動作モードと、前記第1のスイッチがオンにされ、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチがオフにされた第2の動作モードと、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチがオフにされ、前記第3のスイッチがオンにされた第3の動作モードと、前記第1のスイッチがオフにされ、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチがオンにされた第4の動作モードの何れかの動作モードで動作する、付記1に記載のアンテナ装置。
(付記3)
前記第2の動作モードの基本共振周波数は、前記第1の動作モードの下限動作周波数と第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の上限動作周波数との間の周波数であり、前記第4の動作モードの基本共振周波数は、第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の下限動作周波数よりも低い、付記2に記載のアンテナ装置。
(付記4)
前記給電点から前記第1のスイッチまでの前記給電線の距離は、前記給電点から前記第2のスイッチまでの前記給電線の距離よりも短い、付記1〜3の何れか一項に記載のアンテナ装置。
(付記5)
前記給電点から最も遠い前記第1のアンテナ素子の地点から前記第2のアンテナ素子が前記第1のアンテナ素子と接続する地点までの間の距離は、使用周波数の200分の1より小さい、付記1〜4の何れか一項に記載のアンテナ装置。
(付記6)
前記第1のアンテナ素子は、
前記給電点を含み、前記基板の表面に接して配置される扇形部と、
前記扇形部と接し、前記基板の表面から垂直に配置される折り曲げ部と、
前記折り曲げ部と接し、前記折り曲げ部から垂直に前記基板の方向に折り曲げられる三角形部とを含み、
前記扇形部、前記折り曲げ部、および前記三角形部を同一平面に展開した場合に、前記給電点と前記給電点から最も遠い三角形部の辺の両端とを結んだ三角形が前記基板の方向に傾くように配置される、付記1〜5の何れか一項に記載のアンテナ装置。
(付記7)
前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチは、MEMSスイッチ、PINダイオードスイッチ、およびGaAsスイッチの内の何れか1つである、付記1〜6の何れか一項に記載のアンテナ装置。
(付記8)
前記アンテナ装置は、
前記第1のスイッチの駆動電極と接続する第1の制御線と、
前記第2のスイッチの駆動電極と接続する第2の制御線と、
前記第3のスイッチの駆動電極と接続する第3の制御線と、
前記第3のスイッチの接地電極と接続する接地線と、
を含み、
前記第1の制御線、前記第2の制御線、前記第3の制御線、および前記接地線それぞれに直列に抵抗素子が接続される、付記1〜6の何れか一項に記載のアンテナ装置。
(付記9)
基板と、
前記基板の表面に配置され、広帯域に渡って所定のアンテナ特性を有する第1のアンテナ素子と、
前記基板の前記表面に配置され、前記第1のアンテナ素子の最低動作周波数を決定する辺の長さの2倍よりも短いアンテナ長を有する線状の第2のアンテナ素子と、
前記基板の前記表面から所定の深さに配置され、前記第1のアンテナ素子および前記第2のアンテナ素子の下方には配置されない接地導体と、
前記基板の前記表面に配置され、前記第1のアンテナ素子内の給電点と接続する給電線と、
前記給電点から所定の距離で前記給電線にそれぞれ配置された第1のスイッチおよび第2のスイッチと、
前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第1のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第1の整合素子と、
前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第2のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第2の整合素子と、
前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子との接続状態を切り替える第3のスイッチと
を含むアンテナ装置と、
前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチの接続状態を使用周波数帯域に従って切り替える制御信号を生成し、生成された前記制御信号を前記アンテナ装置に送信する制御部と、
前記使用周波数帯域内の周波数の信号を前記アンテナ装置から受信し、受信された信号を復調する無線処理部と、
を含む通信装置。
(付記10)
前記アンテナ装置は、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチがオフにされた第1の動作モードと、前記第1のスイッチがオンにされ、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチがオフにされた第2の動作モードと、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチがオフにされ、前記第3のスイッチがオンにされた第3の動作モードと、前記第1のスイッチがオフにされ、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチがオンにされた第4の動作モードの何れかの動作モードで動作する、付記9に記載の通信装置。
(付記11)
前記第2の動作モードの基本共振周波数は、前記第1の動作モードの下限動作周波数と第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の上限動作周波数との間の周波数であり、前記第4の動作モードの基本共振周波数は、第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の下限動作周波数よりも低い、付記10に記載の通信装置。
(付記12)
前記給電点から前記第1のスイッチまでの前記給電線の距離は、前記給電点から前記第2のスイッチまでの前記給電線の距離よりも短い、付記9〜11の何れか一項に記載の通信装置。
(付記13)
前記給電点から最も遠い前記第1のアンテナ素子の地点から前記第2のアンテナ素子が前記第1のアンテナ素子と接続する地点までの間の距離は、使用周波数の200分の1より小さい、付記9〜12の何れか一項に記載の通信装置。
(付記14)
前記第1のアンテナ素子は、
前記給電点を含み、前記基板の表面に接して配置される扇形部と、
前記扇形部と接し、前記基板の表面から垂直に配置される折り曲げ部と、
前記折り曲げ部と接し、前記折り曲げ部から垂直に前記基板の方向に折り曲げられる三角形部とを含み、
前記扇形部、前記折り曲げ部、および前記三角形部を同一平面に展開した場合に、前記給電点と前記給電点から最も遠い三角形部の辺の両端とを結んだ三角形が前記基板の方向に傾くように配置される、付記9〜13の何れか一項に記載の通信装置。
(付記15)
前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチは、MEMSスイッチ、PINダイオードスイッチ、およびGaAsスイッチの内の何れか1つである、付記9〜14の何れか一項に記載の通信装置。
(付記16)
前記アンテナ装置は、
前記第1のスイッチの駆動電極と接続する第1の制御線と、
前記第2のスイッチの駆動電極と接続する第2の制御線と、
前記第3のスイッチの駆動電極と接続する第3の制御線と、
前記第3のスイッチの接地電極と接続する接地線と、
を含み、
前記第1の制御線、前記第2の制御線、前記第3の制御線、および前記接地線それぞれに直列に抵抗素子が接続される、付記9〜14の何れか一項に記載の通信装置。
1、2、3 アンテナ装置
10 基板
20 接地導体
30 第1のアンテナ素子
31 扇形部
32 折り曲げ部
33 三角形部
34 給電点
40 第2のアンテナ素子
41 第1の直線部
42 第2の直線部
50 給電線
61 第1の整合素子
62 第2の整合素子
71 第1のスイッチ
72 第2のスイッチ
73 第3のスイッチ
81、82 ビア
90 送受信モジュール
101 第1の制御線
102 第2の制御線
103 第3の制御線
110 接地線
r1〜r11 抵抗素子
4 通信装置
410 制御部
420 無線処理部
430 アンテナ装置
440 記憶装置

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板の表面に配置され第1のアンテナ素子と、
    前記基板の前記表面に配置され線状の第2のアンテナ素子と、
    前記基板の前記表面から所定の深さに配置され、前記第1のアンテナ素子および前記第2のアンテナ素子の下方には配置されない接地導体と、
    前記基板の前記表面に配置され、前記第1のアンテナ素子内の給電点と接続される給電線と、
    前記給電点から所定の距離で前記給電線にそれぞれ配置された第1のスイッチおよび第2のスイッチと、
    前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第1のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第1の整合素子と、
    前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第2のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第2の整合素子と、
    前記第1のアンテナ素子における前記給電点とは異なる位置と前記第2のアンテナ素子との間に配置され、前記第2のアンテナ素子の前記第1のアンテナ素子への接続状態を切り替える第3のスイッチと
    を含むアンテナ装置。
  2. 前記アンテナ装置は、前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチがオフにされた第1の動作モードと、前記第1のスイッチがオンにされ、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチがオフにされた第2の動作モードと、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチがオフにされ、前記第3のスイッチがオンにされた第3の動作モードと、前記第1のスイッチがオフにされ、前記第2のスイッチおよび前記第3のスイッチがオンにされた第4の動作モードの何れかの動作モードで動作する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第2の動作モードの基本共振周波数は、前記第1の動作モードの下限動作周波数と第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の上限動作周波数との間の周波数であり、前記第4の動作モードの基本共振周波数は、第3の動作モードの基本共振周波数を含む動作周波数帯域の下限動作周波数よりも低い、請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記給電点から前記第1のスイッチまでの前記給電線の距離は、前記給電点から前記第2のスイッチまでの前記給電線の距離よりも短い、請求項1〜3の何れか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記給電点から最も遠い前記第1のアンテナ素子の地点から前記第2のアンテナ素子が前記第1のアンテナ素子と接続する地点までの間の距離は、使用周波数の200分の1より小さい、請求項1〜4の何れか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1のアンテナ素子は、
    前記給電点を含み、前記基板の表面に接して配置される扇形部と、
    前記扇形部と接し、前記基板の表面から垂直に配置される折り曲げ部と、
    前記折り曲げ部と接し、前記折り曲げ部から垂直に前記基板の方向に折り曲げられる三角形部とを含み、
    前記扇形部、前記折り曲げ部、および前記三角形部を同一平面に展開した場合に、前記給電点と前記給電点から最も遠い三角形部の辺の両端とを結んだ三角形が前記基板の方向に傾くように配置される、請求項1〜5の何れか一項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチは、MEMSスイッチ、PINダイオードスイッチ、およびGaAsスイッチの内の何れか1つである、請求項1〜6の何れか一項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記アンテナ装置は、
    前記第1のスイッチの駆動電極と接続する第1の制御線と、
    前記第2のスイッチの駆動電極と接続する第2の制御線と、
    前記第3のスイッチの駆動電極と接続する第3の制御線と、
    前記第3のスイッチの接地電極と接続する接地線と、
    を含み、
    前記第1の制御線、前記第2の制御線、前記第3の制御線、および前記接地線それぞれに直列に抵抗素子が接続される、請求項1〜6の何れか一項に記載のアンテナ装置。
  9. 基板と、
    前記基板の表面に配置され第1のアンテナ素子と、
    前記基板の前記表面に配置され線状の第2のアンテナ素子と、
    前記基板の前記表面から所定の深さに配置され、前記第1のアンテナ素子および前記第2のアンテナ素子の下方には配置されない接地導体と、
    前記基板の前記表面に配置され、前記第1のアンテナ素子内の給電点と接続する給電線と、
    前記給電点から所定の距離で前記給電線にそれぞれ配置された第1のスイッチおよび第2のスイッチと、
    前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第1のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第1の整合素子と、
    前記給電線と前記接地導体との間に配置され、前記第2のスイッチがオンにされると前記給電線と並列に接続される第2の整合素子と、
    前記第1のアンテナ素子における前記給電点とは異なる位置と前記第2のアンテナ素子との間に配置され、前記第2のアンテナ素子の前記第1のアンテナ素子への接続状態を切り替える第3のスイッチと
    を含むアンテナ装置と、
    前記第1のスイッチ、前記第2のスイッチ、および前記第3のスイッチの接続状態を使用周波数帯域に従って切り替える制御信号を生成し、生成された前記制御信号を前記アンテナ装置に送信する制御部と、
    前記使用周波数帯域内の周波数の信号を前記アンテナ装置から受信し、受信された信号を復調する無線処理部と、
    を含む通信装置。
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