JP5916424B2 - パルスレーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーダ装置に関し、特に該装置からパルス信号が放射され、対象物で反射され、再び該装置で受信されるまでの往復時間を測定することで該対象物までの距離を計測する車載パルスレーダ装置に関するものである。
パルスレーダ装置は、高周波信号を処理する高周波送信部及び高周波受信部(以下では、両者を合わせてRF部という)と、低周波信号を処理するベースバンド部とを備えている。このうち、RF部は高周波に対応可能な高価な基板を用いる必要があることから、低コスト化を図るために、RF部のみを高周波に対応可能な基板に配置し、ベースバンド部は低価格の基板に配置するのが一般的である。また、別々の基板に配置されたRF部とベースバンド部とを接続する手段として、多ピンのコネクタが用いられる。
別々の基板上に形成されるベースバンド部とRF部とを、多ピンを集約して寸法を小さくした安価なコネクタを用いて接続すると、制御信号が受信信号に干渉ノイズ信号として漏れこんできてしまうといった問題が生じる。多ピンのコネクタにおいて、このような副次的に発生する制御信号等の不要波が受信信号に漏れこんで干渉ノイズ信号になると、十分な受信強度が得られないときは、該干渉ノイズ信号に所望の受信信号が埋もれてしまうことになる。
そこで、干渉ノイズをできるだけ低減するために多ピン間の間隔を大きくしてアイソレーションを高めるとともに、受信信号を増幅器で増幅してディジタル処理することで、受信強度の低い信号まで検出できるようにしている。受信信号のディジタル処理では、高周波受信部から出力されるベースバンドの受信信号がベースバンド部の増幅器で増幅され、これをA/D変換部でディジタル信号に変換されたのち、所定の演算処理部で処理されて対象物までの距離等が算出される。
上記のような構成のパルスレーダ装置では、周囲温度の変化や時間経過等によって高周波受信部や増幅器の利得が変化することがある。受信信号に対する利得が変化すると、増幅器で増幅された信号がA/D変換部のダイナミックレンジから逸脱して対象物の検出が行えなくおそれがある。そこで、増幅された信号がA/D変換部のダイナミックレンジを逸脱しないように増幅器を制御する必要がある。
増幅器の利得を制御する従来の技術として、例えば特許文献1に開示されているものが知られている。特許文献1では、利得を監視するためにパイロット信号を用いており、パイロット信号を受信信号に重畳させて増幅器で増幅している。そして、増幅された信号からパイロット信号を抽出し、これをレベル検出回路に入力して信号レベルを検出するように構成されている。
特開2001−24601号公報
しかしながら、特許文献1で開示された技術では、パイロット信号を発生させるためのパイロット信号発振器や、サーキュレータ、方向性結合器等が必要となっており、受信装置が大型化して高コストになるといった問題がある。そのため、小型、低コストが要求される車載用レーダ装置として用いるのに適していない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で受信信号に対する利得を調整することができ、小型化容易で低コストのパルスレーダ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のパルスレーダ装置の第1の態様は、所定周波数の搬送波を生成する発振器と、前記搬送波をパルス状に切り出す第1の切り出し部と、前記第1の切り出し部で切り出された信号をさらに切り出してパルス状の送信信号を出力する第2の切り出し部と、を有する高周波送信部と、
前記高周波送信部から前記送信信号を入力して電波として空間に放射する送信アンテナと、
前記電波が対象物で反射された反射波を受信する受信アンテナと、
前記受信アンテナから受信信号を入力して前記送信信号との相関をとる相関器と、前記相関器の出力信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を出力するIQミキサ部と、を有する高周波受信部と、
前記ベースバンド信号を入力して増幅する利得可変増幅器と、前記利得可変増幅器の出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換部と、前記A/D変換部から前記ディジタル信号を入力して前記対象物の情報を検出するディジタル信号処理部と、前記第1の切り出し部、前記第2の切り出し部及び前記相関器を制御する制御部と、記憶部と、を有するベースバンド部と、を備え、
前記ディジタル信号処理部は、前記第1の切り出し部及び前記第2の切り出し部を動作させずに前記相関器のみを動作させたときに前記ディジタル信号処理部に入力される信号を監視用ノイズ信号として取得するノイズ信号取得手段と、前記ノイズ信号取得手段から前記監視用ノイズ信号を入力すると所定のリファレンスデータとの比較により前記監視用ノイズ信号の変化を判定して前記利得可変増幅器の制御量を決定する利得変化判定手段と、を有し、
前記搬送波は、前記発振器から前記IQミキサ部にも出力されており、
前記監視用ノイズ信号は、前記発振器から前記IQミキサ部に出力される前記搬送波の一部が前記IQミキサ部を通過して前記相関器に漏れ出し、当該相関器で反射されて再び前記IQミキサ部に戻ってダウンコンバートされたセルフミキシングノイズ(δ)を少なくとも含むノイズ信号であり、
前記リファレンスデータは、起動時の最初に取得された前記監視用ノイズ信号であり、
前記記憶部は、前記監視用ノイズ信号の前記リファレンスデータからの変化量に対する前記利得可変増幅器の制御量を設定したテーブルをあらかじめ保存し、
前記利得変化判定手段は、前記ノイズ信号取得手段から入力した前記監視用ノイズ信号と前記リファレンスデータとが一致する否かで変化の有無を判定し、変化があったときに前記記憶部から前記テーブルを読み込んで前記監視用ノイズ信号の前記リファレンスデータからの変化量に応じて前記利得可変増幅器の制御量を決定し、決定した前記制御量を前記制御部に出力し、
前記制御部は、前記利得変化判定手段から前記制御量を入力すると前記利得可変増幅器に前記制御量が印加されるように制御することを特徴とする。
本発明のパルスレーダ装置の他の態様は、前記高周波受信部と前記ベースバンド部とが異なる基板に配置され、異なる前記基板間がコネクタにより電気的に接続されており、前記制御部から前記相関器への制御信号および前記IQミキサ部から前記利得可変増幅器への前記ベースバンド信号がともに前記コネクタを経由して出力されるとき、
前記監視用ノイズ信号は、前記制御信号が前記コネクタ内の制御線を通過するときに当該制御信号の一部が前記ベースバンド信号の信号線に漏れ込む干渉ノイズ信号(γ)と、前記セルフミキシングノイズ(δ)とを加算したノイズ信号(γ+δ)であることを特徴とする。
本発明のパルスレーダ装置の他の態様は、前記ノイズ信号取得手段で前記監視用ノイズ信号を取得するときは、前記利得可変増幅器の利得をあらかじめ決められた一定値に設定したのち、前記第1の切り出し部及び前記第2の切り出し部を動作させずに前記相関器のみを動作させることを特徴とする。
本発明のパルスレーダ装置の他の態様は、前記利得可変増幅器の制御量は、前記利得可変増幅器の出力が前記A/D変換部のダイナミックレンジを逸脱しないように決定されることを特徴とする。
本発明のパルスレーダ装置の他の態様は、前記ベースバンド部は、あらかじめ設定された2以上の前記利得可変増幅器の制御量のいずれか1つを切り替えて選択する切替スイッチ手段を有し、前記利得変化判定手段は、前記監視用ノイズ信号の前記リファレンスデータからの変化量をもとに前記2以上の利得可変増幅器の制御量のいずれか1つを選択して前記制御部に出力し、前記制御部は、前記利得変化判定手段から入力した前記利得可変増幅器の制御量に応じて切り替えを指示する制御信号を前記切替スイッチ手段に出力することを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で受信信号に対する利得を調整することができ、小型化容易で低コストのパルスレーダ装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るパルスレーダ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るパルスレーダ装置で相関器への制御信号のみを出力したときのノイズ信号の距離波形図である。 高周波受信部における利得の周囲温度に対する変化の一例を示す図である。 コネクタを通過する制御線及び信号線を拡大して表示した拡大図である。 本発明の一実施形態に係るパルスレーダ装置の第1ゲート部への制御信号を出力させないときのノイズ信号の距離波形図である。 本発明の一実施形態に係るパルスレーダ装置の第2ゲート部への制御信号を出力させないときのノイズ信号の距離波形図である。 本発明の一実施形態に係るパルスレーダ装置により作成されるレプリカ信号の距離波形図である。 受信信号から取得したノイズ信号を含むディジタル信号の距離波形図である。 ノイズ信号を含まない受信信号の距離波形図である。
本発明の好ましい実施の形態におけるパルスレーダ装置について、図面を参照して詳細に説明する。同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施の形態に係るパルスレーダ装置を、図1を用いて以下に説明する。図1は、本実施形態のパルスレーダ装置100の構成を示すブロック図である。図1において、パルスレーダ装置100は、高周波信号を処理する高周波送信部(RF送信部)110及び高周波受信部(RF受信部)120と、低周波信号を処理するベースバンド部130と、電波を空間に放射するための送信アンテナ101と、対象物で反射された反射波を受信する受信アンテナ102と、を備えている。以下では、説明容易のため、パルスレーダ装置100で検出する対象物を符号Tで示す。
高周波送信部110は、電磁波の送信信号の発生源である所定の高周波信号(搬送波)を発生させる発振器111と、発振器111で生成される高周波信号を所定の時間幅のパルス状の信号(パルス信号)に切出す第1ゲート部(第1の切り出し部)112及び第2ゲート部(第2の切り出し部)113と、を備えている。第1ゲート部112及び第2ゲート部113は、発振器111から入力する高周波信号を、例えば1[ns]幅のパルス信号に切出す回路であり、逓倍器やスイッチを用いることができる。第1ゲート部112と第2ゲート部113の2つの信号切出し回路を用いることで、シャープに成型されたパルス信号を生成することができる。第2ゲート部113から出力されるパルス状の送信信号は送信アンテナ101に伝送され、送信アンテナ101から電波として空中に放射される。
高周波受信部120は、受信アンテナ102で受信された受信信号を入力して送信信号との時間的な相関をとる相関器121と、相関器121から入力した信号を発振器111から入力した搬送波でダウンコンバートするIQミキサ部122とを備えている。IQミキサ部122は、I相のベースバンド信号にダウンコンバートするための第1ミキサ123、Q相のベースバンド信号にダウンコンバートするための第2ミキサ124、及び発振器111から入力した搬送波を90度の位相差を付加して第1ミキサ123並びに第2ミキサ124に出力する移相器125を有している。相関器121は、受信信号から測定距離毎の信号を取り出し、これを第1ミキサ123及び第2ミキサ124に出力している。
ベースバンド部130は、第1ミキサ123及び第2ミキサ124でダウンコンバートされた複素ベースバンド信号のI成分及びQ成分を入力して所定のレベルまで並列に増幅する利得可変増幅器135と、利得可変増幅器135で増幅されたI成分及びQ成分を入力して複素ディジタル信号に並列に変換するA/D変換部131と、A/D変換部131からの複素ディジタル信号を複素信号処理(複素フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform))して対象物Tの情報を算出するディジタル信号処理部132と、パルスレーダ装置100の動作を制御する制御部133と、記憶部134とを備えている。制御部133は、高周波部品である第1ゲート部112、第2ゲート部113、及び相関器121のそれぞれの電源をオン/オフ制御している。制御部133で生成される制御信号は、1[ns]幅の信号である。
上記のように構成された本実施形態のパルスレーダ装置100では、高周波送信部110及び高周波受信部120を構成する各部品が数十GHz帯の周波数で動作するのに対し、ベースバンド部130を構成する各部品は高々2GHz程度の周波数で動作する。このように、高周波送信部110及び高周波受信部120の動作周波数とベースバンド部130の動作周波数とが大きく異なることから、それぞれの周波数帯用に設計された別の基板上に形成するのが好ましい。本実施形態では、高周波送信部110及び高周波受信部120を高周波用基板103上に形成し、ベースバンド部130を低周波用基板104上に形成している。また、高周波信号を送受信する送信アンテナ101及び受信アンテナ102についても、高周波用基板103上に配置している。
高周波用に用いる基板は低周波用の基板に比べて高価であることから、本実施形態では高価な高周波用基板103上に高周波送信部110、高周波受信部120、送信アンテナ101、及び受信アンテナ102のみを配置し、低周波信号を処理するベースバンド部130については、低価格な低周波用基板104上に配置している。これにより、パルスレーダ装置100のコスト低減を図ることができる。
上記のように、パルスレーダ装置100の各部品を高周波用基板103と低周波用基板104に分けて配置した場合、高周波用基板103上の部品と低周波用基板104上の部品とを電気的に接続する手段が必要となる。本実施形態のパルスレーダ装置100では、2つの基板間を電気的に接続する手段として、従来より用いられている低価格で小型の多ピンコネクタ105を用いている。高周波用基板103上の高周波受信部120から出力される複素ベースバンド信号は、コネクタ105を経由して低周波用基板104上のベースバンド部130に伝送される。また、低周波用基板104上の制御部133から出力される制御信号は、コネクタ105を経由して高周波用基板103上の高周波送信部110及び高周波受信部120に伝送される。
本実施形態のパルスレーダ装置100を用いて対象物情報を検出する方法を、図1を用いて以下に説明する。図1では、制御部133から第1ゲート部112に出力される制御信号(第1制御信号)及びそれを伝送する制御線(第1制御線)をそれぞれA、aとし、制御部133から第2ゲート部113に出力される制御信号(第2制御信号)及びそれを伝送する制御線(第2制御線)をそれぞれB、bとしている。また、制御部133から相関器121に出力される制御信号(第3制御信号)及びそれを伝送する制御線(第3制御線)をそれぞれC、cとしている。制御信号A、Bは、それぞれ第1ゲート部112、第2ゲート部113の電源をオン/オフ制御し、制御信号Cは相関器121の電源をオン/オフ制御する。
さらに、IQミキサ部122の第1ミキサ123から利得可変増幅器135に出力されるベースバンド信号(I成分)及びそれを伝送する信号線をそれぞれD、dとし、第2ミキサ124から利得可変増幅器135に出力されるベースバンド信号(Q成分)及びそれを伝送する信号線をそれぞれE、eとする。上記の制御線a、b、c、及び信号線d、eは、いずれもコネクタ105の異なるピンを経由している。
パルスレーダ装置100では、制御部133から制御線a、bを介して適切なタイミングで制御信号A、Bが第1ゲート部112及び第2ゲート部113に出力される。制御信号A、Bにより第1ゲート部112及び第2ゲート部113のそれぞれの電源が略1[ns]の間投入されると、発振器111で生成された搬送波が1[ns]のパルス幅に切り出される。これにより、所定周波数の搬送波による1[ns]幅パルスの送信信号が生成され、これが送信アンテナ101に送出されて電波として空中に放射される。放射された電波は、対象物Tで反射され、受信アンテナ102で受信される。
受信アンテナ102で受信された受信信号は、相関器121に制御部133から制御線cを介して所定のタイミングで制御信号Cが出力されて相関器121の電源が投入されると、送信信号との相関がとられる。相関器121から出力される信号は、IQミキサ部122でI成分とQ成分からなる複素ベースバンド信号にダウンコンバートされる。第1ミキサ123及び第2ミキサ124でダウンコンバートされたI成分、Q成分のベースバンド信号D、Eは、信号線d、eを介してベースバンド部130の利得可変増幅器135に入力され、ここでそれぞれの信号が所定のレベルまで並列に増幅される。
利得可変増幅器135で増幅されたI成分、Q成分のベースバンド信号は、A/D変換部131に入力されて複素ディジタル信号に並列に変換される。この複素ディジタル信号は、ディジタル信号処理部132に入力されて複素信号処理がなされ、対象物Tに係る位置情報と、相対速度情報が算出される。
上記のように動作するパルスレーダ装置100において、周囲温度の変化や起動してからの時間経過等に伴って、高周波受信部120の利得が変化するおそれがある。そして、受信信号に対する利得の変化により、利得可変増幅器135から出力される信号がA/D変換部131のダイナミックレンジから逸脱するおそれがある。利得可変増幅器135からの出力信号がA/D変換部131のダイナミックレンジを逸脱すると、A/D変換部131からディジタル信号処理部132に正しいディジタル信号が出力されず、対象物の検出が行えなくおそれがある。
そこで、本実施形態のパルスレーダ装置100では、以下に説明するセルフミキシングノイズを用いて上記の利得の変化を補償するようにしている。パルスレーダ装置100では、受信信号をベースバンド信号にダウンコンバートするために、発振器111からIQミキサ部122に搬送波が出力される構成となっている。この搬送波の一部が、IQミキサ122を通過して相関器121に漏れ出し、相関器121で反射されて再びIQミキサ122に戻ってダウンコンバートされるものがある。これがセルフミキシングノイズであり、IQミキサ122でベースバンド信号D、Eに混入する。以下では、セルフミキシングノイズを符号δで示す。
上記説明の相関器121に漏れ出した搬送波は、相関器121で受信信号の切り出しを行うために制御部133から制御信号Cが出力されて相関器121の電源が投入されたときに、相関器121からIQミキサ122に伝送されてセルフミキシングノイズδとなる。セルフミキシングノイズδは、ベースバンド信号D、Eとともに信号線d、eを経由してベースバンド部130に伝送され、ディジタル信号処理部132で処理される。
セルフミキシングノイズδは、相関器121の利得の変化に比例して変化する。また、相関器121で反射されたのちは、受信信号と同様に利得可変増幅器135で増幅され、A/D変換部131でディジタル信号に変換されてディジタル信号処理部132に伝送される。すなわち、セルフミキシングノイズδは、受信信号と同等の利得が高周波受信部120で与えられ、さらに利得可変増幅器135で受信信号と同等の増幅が行われる。したがって、高周波受信部120の利得が周囲温度の変化や時間経過等に伴って変化すると、ディジタル信号処理部132で得られるセルフミキシングノイズδも変化する。そこで、セルフミキシングノイズδを監視することで、高周波受信部120の利得の変化を検知することが可能となる。
セルフミキシングノイズδがベースバンド部130に伝送されるのは、相関器121の電源が投入されたときである。このとき、制御部133からコネクタ105を経由して相関器121に制御信号Cが出力されている。コネクタ105の各ピン(端子)はむき出しの状態にあるため、制御信号Cがコネクタ105内の制御線cを通過するとき、一部が信号線d、eに漏れ込んで干渉ノイズ信号γとなる。よって、相関器121の電源が投入されたときは、セルフミキシングノイズδと干渉ノイズ信号γとが加算されたノイズ信号(γ+δ)が、信号線d、eを経由してベースバンド部130に伝送される。以下では、ノイズ信号(γ+δ)を監視用ノイズ信号と称する。
監視用ノイズ信号(γ+δ)の一例を図2に示す。図2は、ディジタル信号処理部132で処理された監視用ノイズ信号(γ+δ)の波形の一例を示すグラフであり、横軸はパルスレーダ装置100からの距離(パルス信号を送出してからの経過時間に相当)を表している。
本実施形態のパルスレーダ装置100では、高周波受信部120の利得の変化を検出するために監視用ノイズ信号(γ+δ)を監視しており、監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化を検出すると、利得可変増幅器135を制御して高周波受信部120の利得の変化を補償する構成としている。以下では、監視用ノイズ信号(γ+δ)を受信信号と区別して取得する方法を説明する。監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化量から利得可変増幅器135の制御量を決定するのに、監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化量に対する利得可変増幅器135の制御量の関係をあらかじめ算出してテーブル形式等で記憶部134に保存しておき、これを用いるようにすることができる。
送信アンテナ101から送信電波が空中に放射されると、何らかの対象物で送信電波が反射されて受信アンテナ102で受信され、受信信号にノイズ信号(γ+δ)が加算された信号がディジタル信号処理部で処理されることになる。そのため、監視用ノイズ信号(γ+δ)だけを取り出すことはできなくなる。そこで、監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得するときは、送信アンテナ101から送信電波が放射されないようにする。高周波送信部110では、第1ゲート部112と第2ゲート部113がともに電源オンにされたときにパルス信号が送信アンテナ101に出力される構成となっている。これより、制御部133から制御信号A、Bを出力せずにパルスレーダ装置100を動作させることで、送信アンテナ101から送信電波が放射されないようにすることができる。
また、制御信号A、Bをともに出力させないことで、コネクタ105で制御信号A、Bが信号線d、eに漏れ込むのを防止することができる。そこで、監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得するときは、制御部133から制御信号A、Bを出力せず制御信号Cのみを出力してパルスレーダ装置100を動作させる。これにより、相関器121の電源が投入されてセルフミキシングノイズδがコネクタ105を経由してベースバンド部130に伝送される。それとともに、制御信号Cがコネクタ105内の制御線cを通過するときに信号線d、eに漏れ込む。その結果、セルフミキシングノイズδと干渉ノイズ信号γとを加算したノイズ信号(γ+δ)がベースバンド部130に伝送される。
ベースバンド部130に伝送されたノイズ信号(γ+δ)は、利得可変増幅器135で増幅されたのち、A/D変換部131でディジタル信号に変換されてディジタル信号処理部132に出力される。ディジタル信号処理部132では、入力した監視用ノイズ信号(γ+δ)のディジタル値からその変化を検出することができる。そして、監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化を検出すると、高周波受信部120の利得が変化したと判定する。
上記のようにして監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得するとき、利得可変増幅器135による利得がその都度変化していると、ディジタル信号処理部132で取得した監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化が、高周波受信部120における利得の変化によるものか、あるいは利得可変増幅器135の利得の変化によるものかを区別することができない。そこで、監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得するときは、利得可変増幅器135の利得を、例えば初期値等の所定の設定値に戻すようにする。これにより、ディジタル信号処理部132で検出された利得変化は、高周波受信部120における利得の変化によるものと判定することができる。
監視用ノイズ信号(γ+δ)を用いて高周波受信部120における利得の変化を検出し、該利得の変化を補償するように利得可変増幅器135を制御するようにした本実施形態のパルスレーダ装置100の詳細な構成を、図1を用いて説明する。パルスレーダ装置100は、監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得して利得変化を検出するために、ディジタル信号処理部132にノイズ信号取得手段132aと利得変化判定手段132bとを有している。また、利得変化判定手段132bで利得変化を検出したとき、利得可変増幅器135を好適に制御するために、ベースバンド部130に切替スイッチ136を設けている。
なお、ここでは説明容易のためにベースバンド部130に切替スイッチ136を設ける構成としているが、これに限定されずスイッチ機能を有するものであればよく、以下に記載する切替スイッチ136を、スイッチ機能を有する別の切替スイッチ手段に置き換えることができる。このようなスイッチ機能としては、例えばPWM制御を用い、PWM信号の出力を変化させることで振幅を制御することができる。
監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得するときは、利得可変増幅器135に対する制御量を初期値に設定しておき、制御部133から制御信号Cのみを出力してパルスレーダ装置100を動作させる。このとき、ディジタル信号処理部132ではノイズ信号取得手段132aがA/D変換部131からのディジタル信号を入力する。ノイズ信号取得手段132aが、図2に例示するような波形の監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得すると、これを利得変化判定手段132bに出力する。利得変化判定手段132bは、ノイズ信号取得手段132aから監視用ノイズ信号(γ+δ)を入力すると、これを所定のリファレンスデータと比較して監視用ノイズ信号(γ+δ)が変化したか否かを判定する。
利得変化判定手段132bにおいて、監視用ノイズ信号(γ+δ)が変化したと判定すると、監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化の大きさに応じて利得可変増幅器135の制御量が決定されて制御部133に出力される。利得可変増幅器135の制御量は、例えば監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化量に対する利得可変増幅器135の制御量をあらかじめ算出して保存したテーブルを記憶部134から読み込んで決定することができる。制御部133は、利得変化判定手段132bから入力した利得可変増幅器135の制御量に応じて、切替スイッチ136を切り替える制御信号を出力する。
利得変化判定手段132bで監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化を判定するのに用いるリファレンスデータは、所定の時点、例えばパルスレーダ装置100を起動させた時点の監視用ノイズ信号(γ+δ)とすることができる。すなわち、パルスレーダ装置100を起動させた時点において、上記の方法によりディジタル信号処理部132で監視用ノイズ信号(γ+δ)を取得し、これをリファレンスデータとして記憶部134に保存する。その後、監視用ノイズ信号(γ+δ)を適宜取得して利得変化判定手段132bで監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化を判定するとき、記憶部134からリファレンスデータを読み込んで用いる。
利得変化判定手段132bで決定される利得可変増幅器135の制御量は、利得可変増幅器135の出力がA/D変換部131のダイナミックレンジを逸脱しないように利得可変増幅器135の利得を調整するものである。したがって、監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化に対応させて利得可変増幅器135を常時調整する必要は必ずしもなく、例えば所定の大きさ以上に利得が変化したときに、利得可変増幅器135の利得を所定の大きさに調整するようにすることができる。
高周波受信部120における利得の変化の一例を図3に示す。同図は、周囲温度が変化したときの高周波受信部120における利得の変化の一例を示しており、横軸を温度としている。利得可変増幅器135の利得は、低温時の方が高く、周囲温度が上昇するのに伴って低下する。そのため、周囲温度の変化に伴って、利得可変増幅器135の出力がA/D変換部131のダイナミックレンジを逸脱しないように利得可変増幅器135の制御量を調整する必要がある。利得可変増幅器135の制御量を、以下では一例として利得可変増幅器135の制御電圧とする。
本実施形態では、図3に示す高周波受信部120における利得の変化の大きさに応じて、利得可変増幅器135の制御量を段階的に選択するようにしている。一例として、高周波受信部120における利得を、図3に示すようなレベル1、2、3に分け、利得がレベル2に達するまでは制御電圧を初期値V0とし、レベル2に達すると制御電圧V1を選択し、さらにレベル3に達すると制御電圧V2を選択するようにする。
本実施形態では、高周波受信部120における利得の変化を監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化で監視していることから、レベル1、2、3のそれぞれの利得に対応する監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化量(初期値に対する変化割合)を予め決定しておく。そして、監視用ノイズ信号(γ+δ)の変化量に対応させて制御電圧V0、V1、V2を設定したテーブル等を記憶部134に保存しておく。
利得変化判定手段132bにおいて、監視用ノイズ信号(γ+δ)のリファレンスデータからの変化量を判定すると、記憶部134から上記のテーブルを読み出して制御電圧V0、V1、V2のいずれかを選択し、これを制御部133に出力する。制御部133は、利得変化判定手段132bから制御電圧V0、V1、V2のいずれかを入力すると、当該の制御電圧に切り替えるための制御信号F1を切替スイッチ136に出力する。これにより、切替スイッチ136が切り替えられて選択された制御電圧が制御信号F2として利得可変増幅器135に印加される。なお、監視用ノイズ信号(γ+δ)を検出するためにパルスレーダ装置100を動作させるときは、あらかじめ切替スイッチ136を制御電圧V0に切り替えておく。
監視用ノイズ信号(γ+δ)の検出は、リファレンスデータを取得するためにパルスレーダ装置100を起動させた直後に行うのがよく、その後は適宜実施することができる。一例として、パルスレーダ装置100は、対象物情報を取得するために周期的にパルス信号を放射して受信信号の処理を行っているが、パルス信号の放射から次のパルス信号の放射までの間に監視用ノイズ信号(γ+δ)の検出を行わせることができる。監視用ノイズ信号(γ+δ)の検出は、パルス信号の放射と次の放射との間で周期的に行わせてもよいし、一定の時間が経過した後に行わせるようにしてもよい。
上記では、利得可変増幅器135の制御電圧を、切替スイッチ136を用いて切り替えるように構成したが、これに限定されず、例えば利得変化判定手段132bで選択された制御電圧を、D/A変換器を介して利得可変増幅器135に直接印加させるように構成することも可能である。
高周波受信部120の利得の変化を検出して利得可変増幅器135の制御電圧を制御するように構成された本実施形態のパルスレーダ装置100では、さらにコネクタ105で受信信号に混入した干渉ノイズを除去することが可能である。本実施形態のパルスレーダ装置100において、コネクタ105で混入した干渉ノイズを除去する方法を以下に説明する。本実施形態では、干渉ノイズのレプリカ信号をあらかじめ作成しておき、受信信号から干渉ノイズのレプリカ信号を減算することで、不要な干渉ノイズを除去するようにしている。
コネクタ105を通過する制御線及び信号線を図4に示す。図4は、コネクタ105を通過する制御線及び信号線を拡大して示す拡大図である。同図では、コネクタ105において、制御線a、bから信号線d、eに回り込む信号を、それぞれ干渉ノイズ信号α、βとしている。また、上記で説明した制御線cから信号線d、eに回り込む信号、及びミキシングノイズをそれぞれ干渉ノイズ信号γ、δで示している。
制御線a、b、cを流れる制御信号A、B、Cは、RF部品(第1ゲート部112、第2ゲート部113、相関器121)をオン/オフ駆動させるための信号である。これに対し、信号線d、eを流れる複素ベースバンド信号D、Eは、対象物Tから反射してきたレベルの低い信号をダウンコンバートした信号であり、非常にレベルの低い信号である。そのため、制御信号A、B、Cはベースバンド信号D、Eに比較して相対的に非常に高いレベルの信号となっており、コネクタ105で制御線a、b、cから信号線d、eに漏れ込む制御信号A、B、Cの干渉ノイズα、β、γが、ベースバンド信号D、Eとほぼ同レベルの信号となっている。
受信信号に混入した干渉ノイズのレプリカ信号を取得するときは、干渉ノイズ(γ+δ)を取得するときと同様に、制御信号A、Bの少なくともいずれか一方を出力せずにパルスレーダ装置100を動作させる。これにより、送信アンテナ101から送信電波が放射されないようにし、干渉ノイズのみを取得できるようにする。
まず、制御部133から制御線b、cを経由して第2ゲート部113及び相関器121にそれぞれ制御信号B、Cを出力してパルスレーダ装置100を動作させる。このとき、制御信号Aを第1ゲート部112に出力しないことから、パルス信号が送信アンテナ101に出力されず、送信アンテナ101から送信電波が放射されることはない。これにより、ディジタル信号処理部132には、制御信号B、Cが信号線d、eに混入したそれぞれの干渉ノイズ信号β、γと、セルフミキシングノイズδとを合成したノイズ信号(β+γ+δ)(第1バックグランド信号)が入力される。第1バックグランド信号(β+γ+δ)の距離波形の一例を図5に示す。第1バックグランド信号(β+γ+δ)は、記憶部134に保存される。
つぎに、制御部133から制御線a、cを経由して第1ゲート部112及び相関器121にそれぞれ制御信号A、Cを出力してパルスレーダ装置100を動作させる。このとき、制御信号Bを第2ゲート部113に出力しないことから、パルス信号が送信アンテナ101に出力されず、送信アンテナ101から送信電波が放射されることはない。これにより、ディジタル信号処理部132には、制御信号A、Cが信号線d、eに混入したそれぞれの干渉ノイズ信号α、γと、セルフミキシングノイズδとを合成したノイズ信号(α+γ+δ)(第2バックグランド信号)が入力される。第2バックグランド信号(α+γ+δ)の距離波形の一例を図6に示す。第2バックグランド信号(α+γ+δ)は、記憶部134に記憶された第1バックグランド信号(β+γ+δ)に加算して保存される。
さらに、制御部133から制御線cを経由して相関器121に制御信号Cを出力してパルスレーダ装置100を動作させる。ただし、受信信号に混入した干渉ノイズのレプリカ信号を取得するときは、利得可変増幅器135に印加する制御電圧として、対象物情報を取得するときと同じものを用いる。これにより、ディジタル信号処理部132には、制御信号Cが信号線d、eに混入した干渉ノイズ信号γと、セルフミキシングノイズδとを合成したノイズ信号(γ+δ)(第3バックグランド信号)が入力される。第3バックグランド信号(γ+δ)の距離波形は、図2に示した波形と同様のものとなる。第3バックグランド信号(γ+δ)は、記憶部134に記憶された第1バックグランド信号(β+γ+δ)と第2バックグランド信号(α+γ+δ)との加算値から減算されて再び保存される。
上記の処理により、記憶部134には次式のように算出された干渉ノイズのレプリカ信号(α+β+γ+δ)が保存されている。
(β+γ+δ)+(α+γ+δ)−(γ+δ)= α+β+γ+δ
レプリカ信号(α+β+γ+δ)の距離波形は、図5の距離波形と図6の距離波形を加算し、これから図2の距離波形を減算することで得られる。レプリカ信号(α+β+γ+δ)の距離波形を図7に示す。
対象物情報を検出するためのパルスレーダ装置100の動作では、ディジタル信号処理部132において受信信号から取得したディジタル信号からレプリカ信号(α+β+γ+δ)を減算する。受信信号から取得したノイズ信号を含むディジタル信号の距離波形の一例を図8に示す。図8に示す距離波形から図7に示すレプリカ信号(α+β+γ+δ)の距離波形を減算することで、図9に示すようなノイズ信号を含まない距離波形10が得られる。同図において、振幅がピークとなっている距離に対象物が存在することがわかる。
上記説明のように、本実施形態のパルスレーダ装置100によれば、高周波受信部120の利得の変化をセルフミキシングノイズを用いて検出し、セルフミキシングノイズの変化量をもとに利得可変増幅器135の制御量を決定することができる.これにより、簡単な構成で受信信号に対する利得を調整することが可能となり、小型化容易で低コストのパルスレーダ装置を提供することができる。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係るパルスレーダ装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態におけるパルスレーダ装置の細部構成及び詳細な動作などに関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
100 パルスレーダ装置
101 送信アンテナ
102 受信アンテナ
103 高周波用基板
104 低周波用基板
105 コネクタ
110 高周波送信部
111 発振器
112 第1ゲート部
113 第2ゲート部
120 高周波受信部
121 相関器
122 IQミキサ部
123 第1ミキサ
124 第2ミキサ
125 移相器
130 ベースバンド部
131 A/D変換部
132 ディジタル信号処理部
132a ノイズ信号取得手段
132b 利得変化判定手段
133 制御部
134 記憶部
135 利得可変増幅器
136 切替スイッチ

Claims (5)

  1. 所定周波数の搬送波を生成する発振器と、前記搬送波をパルス状に切り出す第1の切り出し部と、前記第1の切り出し部で切り出された信号をさらに切り出してパルス状の送信信号を出力する第2の切り出し部と、を有する高周波送信部と、
    前記高周波送信部から前記送信信号を入力して電波として空間に放射する送信アンテナと、
    前記電波が対象物で反射された反射波を受信する受信アンテナと、
    前記受信アンテナから受信信号を入力して前記送信信号との相関をとる相関器と、前記相関器の出力信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を出力するIQミキサ部と、を有する高周波受信部と、
    前記ベースバンド信号を入力して増幅する利得可変増幅器と、前記利得可変増幅器の出力信号をディジタル信号に変換するA/D変換部と、前記A/D変換部から前記ディジタル信号を入力して前記対象物の情報を検出するディジタル信号処理部と、前記第1の切り出し部、前記第2の切り出し部及び前記相関器を制御する制御部と、記憶部と、を有するベースバンド部と、を備え、
    前記ディジタル信号処理部は、前記第1の切り出し部及び前記第2の切り出し部を動作させずに前記相関器のみを動作させたときに前記ディジタル信号処理部に入力される信号を監視用ノイズ信号として取得するノイズ信号取得手段と、前記ノイズ信号取得手段から前記監視用ノイズ信号を入力すると所定のリファレンスデータとの比較により前記監視用ノイズ信号の変化を判定して前記利得可変増幅器の制御量を決定する利得変化判定手段と、を有し、
    前記搬送波は、前記発振器から前記IQミキサ部にも出力されており、
    前記監視用ノイズ信号は、前記発振器から前記IQミキサ部に出力される前記搬送波の一部が前記IQミキサ部を通過して前記相関器に漏れ出し、当該相関器で反射されて再び前記IQミキサ部に戻ってダウンコンバートされたセルフミキシングノイズ(δ)を少なくとも含むノイズ信号であり、
    前記リファレンスデータは、起動時の最初に取得された前記監視用ノイズ信号であり、
    前記記憶部は、前記監視用ノイズ信号の前記リファレンスデータからの変化量に対する前記利得可変増幅器の制御量を設定したテーブルをあらかじめ保存し、
    前記利得変化判定手段は、前記ノイズ信号取得手段から入力した前記監視用ノイズ信号と前記リファレンスデータとが一致する否かで変化の有無を判定し、変化があったときに前記記憶部から前記テーブルを読み込んで前記監視用ノイズ信号の前記リファレンスデータからの変化量に応じて前記利得可変増幅器の制御量を決定し、決定した前記制御量を前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記利得変化判定手段から前記制御量を入力すると前記利得可変増幅器に前記制御量が印加されるように制御する
    ことを特徴とするパルスレーダ装置。
  2. 前記高周波受信部と前記ベースバンド部とが異なる基板に配置され、異なる前記基板間がコネクタにより電気的に接続されており、前記制御部から前記相関器への制御信号および前記IQミキサ部から前記利得可変増幅器への前記ベースバンド信号がともに前記コネクタを経由して出力されるとき、
    前記監視用ノイズ信号は、前記制御信号が前記コネクタ内の制御線を通過するときに当該制御信号の一部が前記ベースバンド信号の信号線に漏れ込む干渉ノイズ信号(γ)と、前記セルフミキシングノイズ(δ)とを加算したノイズ信号(γ+δ)である
    ことを特徴とする請求項1に記載のパルスレーダ装置。
  3. 前記ノイズ信号取得手段で前記監視用ノイズ信号を取得するときは、前記利得可変増幅器の利得をあらかじめ決められた一定値に設定したのち、前記第1の切り出し部及び前記第2の切り出し部を動作させずに前記相関器のみを動作させる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のパルスレーダ装置。
  4. 前記利得可変増幅器の制御量は、前記利得可変増幅器の出力が前記A/D変換部のダイナミックレンジを逸脱しないように決定される
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパルスレーダ装置。
  5. 前記ベースバンド部は、あらかじめ設定された2以上の前記利得可変増幅器の制御量のいずれか1つを切り替えて選択する切替スイッチ手段を有し、
    前記利得変化判定手段は、前記監視用ノイズ信号の前記リファレンスデータからの変化量をもとに前記2以上の利得可変増幅器の制御量のいずれか1つを選択して前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記利得変化判定手段から入力した前記利得可変増幅器の制御量に応じて切り替えを指示する制御信号を前記切替スイッチ手段に出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のパルスレーダ装置。
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