JP5915783B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機に代表される遊技機に関するものである。
従来より、液晶表示装置等の表示装置で演出を行って、遊技の興趣向上を図ったパチンコ機が知られている。演出とは、例えば、始動口に遊技球が入賞することで開始される演出であり、液晶表示装置の表示領域内に設けられた3×3の升目に合計9個の図柄等を表示するものである。より具体的には、遊技球が始動口へ入賞した場合に、図柄等のスクロールを開始し、その後、スクロール中の図柄等を順次停止して合計9個の図柄等を停止表示する。かかる演出では、例えば、遊技者に期待感を持たせるための演出や、遊技者の遊技への参加意欲を高めるための演出など、様々なパターンの演出が実行される。
特開2002−204881号公報
しかしながら、さらに遊技の興趣向上が求められていた
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上することができる遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、識別情報を表示する表示手段と、遊技球が入球可能な入球口と、その入球口への遊技球の入球を検出する検出手段と、その検出手段により遊技球の入球が検出された場合に前記表示手段に前記識別情報の動的表示を実行させる周辺制御手段と、その周辺制御手段を制御すると共に、遊技に関する主な制御を行う主制御手段とを備えたものであり、前記主制御手段は前記検出手段により遊技球の入球が検出された場合に、その入球に伴う入球情報を取得する入球情報取得手段と、その入球情報取得手段により取得した前記入球情報に基づく情報を前記周辺制御手段へ送信する入球情報送信手段と、前記入球情報取得手段により取得した入球情報を記憶する入球情報記憶手段と、その入球情報記憶手段に記憶された入球情報に基づく前記識別情報の動的表示を開始する場合に、その動的表示時間を決定する動的表示時間決定手段と、前記入球情報記憶手段に記憶された前記入球情報に基づく前記動的表示の実行を前記周辺制御手段に指示する動的表示指示手段とを備え、前記周辺制御手段は、前記動的表示指示手段の指示に基づいて、前記識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、前記入球情報送信手段より前記入球情報に基づく情報を受信したことに基づいて、既に前記動的表示実行手段により実行されている動的表示における停止表示の態様を、前記決定された動的表示時間内で予め定められた特定の停止態様に変更可能かを判定する変更可否判定手段と、その変更可否判定手段により変更可能と判定された場合に、既に前記動的表示実行手段により実行されている動的表示における停止表示の態様を前記特定の停止態様に変更する第1変更手段と、前記特定の停止態様で停止表示される動的表示が行われる場合に、所定の報知を行う報知手段と、前記識別情報の動的表示開始からの経過時間に対応する所定の契機に基づいて、前記第1変更手段により変更された前記特定の停止態様を表示する停止態様表示手段とを備えている。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記表示手段は液晶表示装置である。
本発明の遊技機によれば、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
一実施形態におけるデモンストレーション用パチンコ機(パチンコデモ機)の斜視図である。 パチンコデモ機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 遊技盤における領域Dの拡大図である。 第3図柄表示装置の表示画面と有効ライン設定とを模式的に示した模式図である。 (a)は、外れチャンス目の一例を示した模式図であり、(b)は、リーチチャンス目の一例を示した模式図である。 パチンコデモ機の背面図である。 パチンコデモ機の電気的構成を示すブロック図である。 各種カウンタや、特図保留球格納エリアや、保留球実行エリアの概要を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1当たり乱数カウンタC1と大当たりとの対応関係を模式的に示した模式図であり、(b)は、第1当たり種別カウンタC2と大当たり種別との対応関係を模式的に示した模式図である。 (a)は、第1変動種別カウンタCS1と変動時間との対応関係を模式的に示した模式図である。以下同様に、(b)は、第2変動種別カウンタCS2と変動時間との対応関係、(c)は、第3変動種別カウンタCS3と延長・短縮時間との対応関係を模式的に示した模式図である。 (a)は、抽選結果等に基づいて決定される停止図柄のパターンとその停止図柄のパターンに応じて演出制御装置へ送信されるコマンドとの対応関係を模式的に示した模式図である。以下同様に、(b)は、変動種別カウンタCS1,CS2により決定される変動時間とその変動時間に応じて演出制御装置へ送信されるコマンドとの対応関係、(c)は、第3変動種別カウンタCS3により決定される延長・短縮時間とその延長・短縮時間に応じて演出制御装置へ送信されるコマンドとの対応関係を模式的に示した模式図である。 演出番号テーブルの内容を模式的に示した模式図である。 (a)は、主制御装置のRAMの内容を模式的に示した概略図であり、(b)は、連続演出実行フラグの内容を模式的に示した模式図である。 主制御装置に接続される各種スイッチ・センサの内容を模式的に示した模式図である。 主制御装置内のMPUにより実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2特定入賞口入賞判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第2入球口通過判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される説明Aモード通過停滞処理を示すフローチャートである。 説明Aモードにおける操作者の入力操作の概略を示す概略図である。 説明Aモードにおける操作者の入力操作の概略を示す概略図である。 主制御装置内のMPUにより実行される第1入球口入賞判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第1入球口入賞処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される試打連続演出開始判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される説明A連続演出開始判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される第1特定入賞口入賞判定処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される保留球格納エリア順送り処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行される動作モード切替処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、一実施形態におけるデモンストレーション用パチンコ機(以下、単に「パチンコデモ機」と称する)10の斜視図であり、図2はパチンコデモ機10の正面図であり、図3はパチンコデモ機10の遊技盤13の正面図であり、図4は遊技盤13における領域Dの拡大図である。本実施形態のパチンコデモ機10は、変動演出のデモンストレーションを行うためのパチンコ機であり、通常の遊技機のハード構成を極力変更せずに利用して製作したものである。
このパチンコデモ機10には、試打モード、説明Aモード、説明Bモードの3つのモードが設けられており、パチンコデモ機10は、何れか一つのモードで動作するように構成されている。試打モードは、パチンコデモ機10を操作する人(以後、「操作者」と称する)が、実際に球を打つことができ、球を打つこと(試打)により遊技性や変動演出の内容などを確認できるモードである。これまでは、遊技機における変動演出の内容を営業マン(説明担当者)がホール関係者などに説明する場合に、遊技機を用いるのではなく、遊技機における変動演出を表示可能な表示装置を別途用意して説明していたので、ホール関係者などは球を打って遊技性を確認することができなかった。本実施形態では、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、操作者は通常の遊技機と同様にハンドル51(図2参照)を操作して球を打つことができる。即ち、遊技を行うことができるので、これにより、ホール関係者などが遊技を行って遊技性や変動演出の内容などを確認することができる。
説明Aモードは、操作者が手を使って球を入賞させるなどの予め定められた操作を行って演出番号の入力を行い、その入力した演出番号に応じた変動演出の実行開始や中止の制御などを実行させるモードである。このパチンコデモ機10には、複数種類の変動演出が用意されており、その中から選定された一部の変動演出には予め演出番号(例えば、「01」〜「20」まで)が定められている。パチンコデモ機10がこのモードで動作している場合には、操作者は手を使って球を入賞させて、演出番号を入力することにより、所望する変動演出を実行させることができる。これにより、説明担当者は特定の変動演出を実行させつつ、その説明を行うことができる。これまでは、変動表示の実行開始の指示を表示装置へ入力するために専用のコントローラを使用していたが、本実施形態では、操作者が手を使って球を入賞させることにより指示を入力できるので、専用のコントローラが無くてもデモンストレーションを行うことができる。
説明Bモードは、パチンコデモ機10を制御するコントローラ300(図8参照)をパチンコデモ機10に接続し、操作者がそのコントローラ300により入力操作を行い、その入力操作に応じた制御を実行させるモードであり、変動演出の実行開始や中止などの各種制御を行えるモードである。パチンコデモ機10がこのモードで動作している場合には、操作者はコントローラ300を用いて所定の入力を行うことにより、所望する変動演出を実行させることができる。これにより、操作担当者はコントローラ300を操作しながら特定の変動演出を実行させつつ、その説明を行うことができる。
尚、パチンコデモ機10は、コントローラ300が接続されると、自動的に説明Bモードに切り替わり動作し、コントローラ300が接続されていない間は、試打モードまたは説明Aモードで動作する。試打モードと、説明Aモードとの切り替え方法については、後述する。また、説明Aモードにおける操作者の入力操作については、図13において説明する。
以下、パチンコデモ機10の構成について説明する。尚、以下の説明において、動作モードについて記載していなければ、パチンコデモ機10は試打モードで動作しているものとする。このパチンコデモ機10は、輸送時等に受ける衝撃や破損を防ぐための筐体1に収納されてデモンストレーション会場などへ運搬される。図1に示すように、筐体1は、パチンコデモ機10が正面視可能となるように、パチンコデモ機10の周縁部および背面が収納され固定さる筐体本体1aと、その筐体本体1aに対向させて脱着可能な筐体カバー1bとにより構成されている。また、筐体本体1a内には、電源トランス(非図示)が取り付けられており、この電源トランスからパチンコデモ機10へ動作電力が供給される。
パチンコデモ機10は、図2に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図2参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図3参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図8参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図2参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコデモ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、通常の遊技機であれば、この上皿17に賞球などが排出される。本実施形態のパチンコデモ機10は、デモンストレーションを行うためのものなので、賞球の払い出しは行っておらず、その代わりに、パチンコデモ機10内に回収された球をこの上皿17に排出している。即ち、パチンコデモ機10内で、球が循環される。
上皿17の底面は正面視(図2参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、変動表示(変動演出)の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
ステージとは、第3図柄表示装置81に表示される各種演出に統一性を持たせた演出モードのことで、本パチンコデモ機10では「街中ステージ」,「海中ステージ」,「空ステージ」の3つのステージが設けられている。そして、変動演出やリーチ演出などの各種演出は、それぞれのステージに与えられたテーマに合わせて行われるように設計されている。ステージの変更は、変動演出が行われていない期間や高速変動中に遊技者によって枠ボタン22が操作された場合に行われ、枠ボタン22が操作される度に「街中ステージ」→「海中ステージ」→「空ステージ」→「街中ステージ」→・・・の順で繰り返し変更される。また、電源投入後の直後は、初期ステージとして「街中ステージ」が設定される。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコデモ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視(図2参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図3参照)に貼付される証紙等はパチンコデモ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコデモ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ208i(図15参照)と、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ208j(図15参照)と、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する操作ハンドル用可変抵抗器(以下、単に「可変抵抗器」と称する)208k(図15参照)とが内蔵されている。
操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ208iがオンされると共に可変抵抗器208kの抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器208kの抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ208iおよび打ち止めスイッチ208jがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿(非図示)が取り付けられている。
図3に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、第2入球口A67(スルーゲート)、第2入球口B670(スルーゲート)、第1特定入賞口(小開放口)640、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。なお、この図3は、符号を分かり易くするために、釘や金具などの一部を削除し図示したものである。
一般入賞口63、第1入球口64、第1特定入賞口(小開放口)640、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図2参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図2参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図8参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図3の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図3の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
本実施形態では、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合、第1入球口64への入球に対して行われる抽選において、大当たりか否かの当否判定が行われる共に、大当たりと判定された場合はその大当たり種別の判定も行われる。ここで判定される大当たり種別としては、第1図柄の「15R確変大当たり」、第1図柄の「2R確変大当たり」、第1図柄の「15R通常大当たり」が用意されている。そして、大当たりの当否判定が行われると、その抽選結果を示す停止図柄(第1図柄)が第1図柄表示装置37(図4参照)に表示されると共に、その第1図柄に対応する変動表示(変動演出)が第3図柄表示装置81において実行される。尚、第1図柄表示装置37には、抽選結果が外れである場合には外れを示す停止図柄(第1図柄)が変動終了後に表示され、抽選結果が大当たりである場合にはその大当たり種別を示す停止図柄(第1図柄)が変動終了後に表示される。
ここで、第1図柄の「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、第1図柄の「2R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、第1図柄の「15R通常大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
また、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第1特定入賞口(小開放口)640へ球が入球し易い遊技の状態を含む。一方で、「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。
また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、第2図柄の当たり確率のみがアップして第1特定入賞口640へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。本実施形態では、第2図柄の当たりになると、一定期間だけ電動役物用ソレノイド209a(図8参照)が駆動されて、電動役物640aが開放状態となる。よって、その開放状態の間は、第1特定入賞口640へ球が入球し易くなる。なお、時短中に、第2図柄の当たり確率を変更する代わりに、パチンコデモ機10の遊技状態に応じて、第1特定入賞口640に付随する電動役物640aが開放する時間や、1回の当たりで電動役物640aが開放する回数を変更するものとしても良い。
なお、これ以後の説明では、第1図柄の「15R確変大当たり」のことを単に「15R確変大当たり」と記載し、第1図柄の「2R確変大当たり」のことを単に「2R確変大当たり」と記載し、第1図柄の「15R通常大当たり」のことを単に「15R通常大当たり」と記載し、第1図柄の「外れ」のことを単に「外れ」と記載する。
遊技領域の正面視左側下部(図3の左側下部)の領域Dには、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)や7セグメント表示器などが設けられた第1図柄表示装置37と、遊技状態表示装置38とが配設されている。第1図柄表示装置37は、主に第1図柄の変動表示や第1図柄の抽選結果や、実行開始が保留されている変動演出の数を示す表示がなされるものであり、遊技状態表示装置38は、主に大当たり中のラウンド数や、パチンコデモ機10の遊技状態や、エラー表示がなされるものである。第1図柄表示装置37および遊技状態表示装置38は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じて表示が更新される。
図4に示すように、第1図柄表示装置37は、横方向に一列に配設された4つのLED37aと、そのLED37aの下方に左右に配設された2つの7セグメント表示器37b1,37b2とにより構成されている。4つのLED37aは、第1入球口64への入球(始動入賞)の保留回数を点灯状態により示すものである。また、2つの7セグメント表示器37b1,37b2は、変動中であるか否かを7つの各セグメントの点灯状態により示したり、第1入球口64への入球(始動入賞)に対して行われる大当たりの抽選結果を示す第1図柄(停止図柄)を7つの各セグメントの点灯状態により示すものである。
そして、第1入球口64へ球が入球(始動入賞)し、第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37b1,37b2にて変動表示が開始され、大当たりの抽選結果を示す停止図柄(第1図柄)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合には、その入球回数が最大4回まで保留され、その保留回数が第1図柄表示装置37のLED37aにより示される。例えば、保留回数が2回の場合には、LED37aが2個点灯される。
なお、本実施形態においては、第1入球口64への入球は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、遊技盤13に、保留回数を示す保留ランプを設けて、その保留ランプと、第1図柄表示装置37のLED37aとにおいてそれぞれ保留回数を表示するように構成しても良い。また、第1入球口64への入球の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。
7セグメント表示器37b2の下方には、第2入球口A67(スルーゲート)、又は、第2入球口B670(スルーゲート)における球の通過をトリガとして第2図柄の変動表示(LEDの点灯および非点灯の切り替え)するLEDで構成される第2図柄表示装置83と、第2入球口A67または第2入球口B670を通過した球の保留回数を点灯状態により示す第2図柄保留ランプ84とが設けられている。尚、第2入球口A67は、遊技盤13の遊技領域の中央左に設けられており、第2入球口B670は、遊技領域の中央右に設けられている。
第2図柄表示装置83は、一つのLEDにより構成されており、球が第2入球口A67、又は、球が第2入球口B670を通過する毎に第2図柄の変動表示(LEDの点灯および非点灯の切り替え)を行うものである。パチンコデモ機10は、第2図柄表示装置83における変動表示がLEDの点灯状態で停止した場合に、第1特定入賞口640に付随する電動役物640aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)ように構成されている。第2入球口A67、又は、第2入球口B670における球の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が第2図柄保留ランプ84において点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、2つのLEDにより構成されており、2つのLEDの点灯および消灯の組み合わせによって保留回数が示される。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において1つのLEDの点灯および非点灯を切り替えることにより行うものの他、2つのLEDを設けておき点灯および消灯させるLEDを交互に切り替えることや、第1図柄表示装置37や第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口A67または第2入球口B670の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。
また、第1図柄表示装置37の左上方には、遊技状態表示装置38が配設されている。遊技状態表示装置38は、2つのLEDと、1つの7セグメント表示器とにより構成されている。それぞれのLEDは、発光させる色を切り替えることができ、複数色(例えば、赤、緑、青)うち一色を発光させることができる。そして、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコデモ機10の各種遊技状態(確変中や、時短中など)が表示される。また、この7セグメント表示器は、大当たり中のラウンド数やエラー表示がなされるものである。
遊技領域の中央部分には、図3に示すように、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入球(始動入賞)をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81が設けられている。
第3図柄表示装置81は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されており、後述する演出制御装置117によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。
また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、後述する主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
ここで、図5を参照して、第3図柄表示装置81に表示される変動演出の表示内容について説明する。図5は、第3図柄表示装置81の変動演出画面を説明するための図であり、変動演出が横スクロールする場合における実際の画面及び有効ライン設定を示した模式図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字に対応する10種類のキャラクタ図柄からなる10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された1種類の副図柄(本実施形態では、貝の絵図柄)とにより構成されている。これらの主図柄及び副図柄は、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されることによって図柄列を構成している。
また、本実施形態のパチンコデモ機10では、主制御装置110による抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動演出が行われ、その変動演出が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。「確変大当たり」に移行する場合は、奇数番号に対応する主図柄が揃う変動演出が行われる。一方、「通常大当たり」に移行する場合は、偶数番号に対応する主図柄が揃う変動演出が行われる。
変動演出は、各図柄列毎に主図柄及び副図柄が周期性をもって右から左(矢印X方向)へスクロール(横スクロール)するように行われる。なお、図5に示すように、かかる横スクロール時には、各図柄列は、上・中・下の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。この場合、上図柄列Z1においては、主図柄列に対応する数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び下図柄列Z3においては、主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動演出が停止する。すると、図5に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面には、それぞれ、各図柄列(Z1〜Z3)毎に左・中・右の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置81には、停止図柄として3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。
ここで、第3図柄表示装置81の表示画面には、5つの有効ラインが設定されている。具体的には、図5に示すように、左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5の5つのラインが有効ラインとして設定されている。そして、毎回の遊技に際して、横にスクロールする変動演出の停止時にいずれかの有効ライン上に、大当たり図柄の組み合わせ(本実施形態では、同一の主図柄の組み合わせ)が揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
また、本実施形態では、第3図柄表示装置81に表示される停止図柄は、7種類のパターンの何れかとなる。停止図柄のパターンとしては、「確変大当たり図柄」と、「通常大当たり図柄」と、「前後外れリーチ図柄」と、「前後外れ以外リーチ図柄」と、「完全外れ図柄」と、「外れチャンス目」と、「リーチチャンス目」との7種類が設けられている。ここで、「確変大当たり図柄」は、15R確変大当たりまたは2R確変大当たりとなる停止図柄を示し、「通常大当たり図柄」は、15R通常大当たりとなる停止図柄を示す。
また、「前後外れリーチ図柄」は、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止して、外れとなる停止図柄を示し、「前後外れ以外リーチ図柄」は、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止して、外れとなる停止図柄を示し、「完全外れ図柄」は、リーチが発生しないで外れとなる停止図柄を示す。
また、「外れチャンス目」は、保留中の抽選で大当たりとなる可能性があることを示唆すると共に、リーチが発生しないで外れとなる停止図柄を示し、「リーチチャンス目」は、保留中の抽選で大当たりとなる可能性があることを示唆すると共に、リーチが発生した後、外れとなる停止図柄を示す。尚、「外れチャンス目」および「リーチチャンス目」は、連続チャンス目演出が実行されている場合に限り第3図柄表示装置81において表示される停止図柄である。
連続チャンス目演出とは、第1入球口64への入球(始動入賞)に伴って行われる抽選の結果が大当たりとなる可能性が高いことを示唆(予告)する予告演出の一種で、その入賞時に保留されている各変動演出にわたって(最後に実行される変動演出は除く)、「外れチャンス目」または「リーチチャンス目」となる停止図柄を第3図柄表示装置81において表示させる演出である。この連続チャンス目演出が実行され、第3図柄表示装置81において連続して「外れチャンス目」または「リーチチャンス目」となる停止図柄が表示されれば、保留されていた全ての変動演出が終了した後に大当たりとなる期待感を、遊技者に対して持たせることができる。
ここで、図6(a),(b)を参照して、第3図柄表示装置81に表示される「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」について説明する。図6(a)は、第3図柄表示装置81に表示される「外れチャンス目」の一例を示す模式図であり、図6(b)は、第3図柄表示装置81に表示される「リーチチャンス目」の一例を示す模式図である。
まず、「外れチャンス目」について説明する。「外れチャンス目」とは、図柄の組み合わせがリーチにはならない停止図柄であって、上・中・下の各図柄列Z1,Z2,Z3に同一の主図柄が1つずつ表示されて停止する停止図柄である。図6(a)では、上図柄列Z1の右ラインL3と、中図柄列Z2の左ラインL1と、下図柄列Z3の中ラインL2とに、それぞれ「カメ」の図柄が表示されているが、5つの有効ラインL1〜L5の何れでも、リーチは発生していない。
本実施形態では、このように、図柄の組み合わせがリーチにはならず、単に、同一図柄(ここでは、「カメ」)が3つ表示されている停止図柄のことを「外れチャンス目」としている。なお、図6(a)に示す一例では、上・中・下の各図柄列Z1,Z2,Z3に表示されている同一図柄が「カメ」であるが、図柄が同じであれば、他の図柄(例えば、「サメ」や「タコ」など)でも良い。
なお、上述した図6(a)に示す「外れチャンス目」は一例であり、同一の主図柄の停止位置をこれに限定するものではない。例えば、上図柄列Z1の左ラインL1と、中図柄列Z2の右ラインL3と、下図柄列Z3の中ラインL2とに同一図柄表示される場合も「外れチャンス目」である。
次に、「リーチチャンス目」について説明する。「リーチチャンス目」とは、図柄の組み合わせがリーチにはなるが当たりとはならない停止図柄であって、中図柄列Z2の中央に、「ジュゴン」または「サメ」(「4」または「7」の数字に対応する主図柄)が表示されて停止する停止図柄である。図6(b)の例では、上図柄列Z1の左ラインL1と、下図柄列Z3の右ラインL3とにそれぞれ「エンゼルフィッシュ(以後、「Aフィッシュ」と称する)」の図柄が表示されて、中図柄列Z2の中ラインL2に「サメ」の図柄が表示されている。更に、上図柄列Z1の右ラインL3と、下図柄列Z3の左ラインL1とにそれぞれ「ジュゴン」が表示されている。
つまり、5つの有効ラインL1〜L5のうち、L4およびL5においてリーチが発生しているが、当たりとはなっておらず、中図柄列Z2の中ラインL2に「サメ」の図柄が表示されている。本実施形態では、このように、図柄の組み合わせがリーチにはなるが当たりとはならず、中図柄列Z2の中ラインL2に、「ジュゴン」または「サメ」(「4」または「7」の数字に対応する主図柄)が表示されている停止図柄のことを「リーチチャンス目」としている。
なお、上述した図6(b)に示す「リーチチャンス目」は一例であり、リーチとなる主図柄の停止位置をこれに限定するものではない。例えば、上図柄列Z1の中ラインL2と、下図柄列Z3の中ラインL2とに同一の主図柄が表示されてリーチが発生し、当たりとはならず、中図柄列Z2の中ラインL2に、「ジュゴン」または「サメ」(「4」または「7」の数字に対応する主図柄)が表示される場合も「リーチチャンス目」である。
ここで、図3に戻り、遊技盤13の説明を続ける。第3図柄表示装置81を挟み左側には、球が通過する第2入球口A67(スルーゲート)が設けられており、右側には球が通過する第2入球口B670(スルーゲート)が配設されている。第2入球口A67および第2入球口B670の何れかを球が通過する度に、第2図柄の抽選が行われると共に、第2図柄表示装置83において第2図柄の変動表示が開始される。その後、所定時間が経過すると、その抽選結果を示す第2図柄(停止図柄)が第2図柄表示装置83に表示される。
また、遊技領域には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ208a(図15参照)がオンとなり、その第1入球口スイッチ208aのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされる。そして、その抽選結果に応じた第1図柄の変動表示が第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37b1,37b2において実行されると共に、その抽選結果に応じた第3図柄の変動表示(変動演出)が第3図柄表示装置81において実行される。その後、変動表示が終了すると、抽選結果を示す第1図柄(停止図柄)が、第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37b1,37b2に停止表示されると共に、抽選結果を示す第3図柄(停止図柄)が第3図柄表示装置81において停止表示される。
通常の遊技機であれば、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出されるが、本実施形態では、賞球の払い出しは行われず、その代わりに、第1入球口A64に入球した球は上皿17へ戻される。これは、上述したように、パチンコデモ機10がデモンストレーションを行うためのものだからである。
また、遊技領域には、通常の遊技機であれば、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63と、第1特定入賞口(小開放口)640とが配設されている。しかしながら、本実施形態のパチンコデモ機10は、デモンストレーションを行うためのものなので、第1入球口64の場合と同様に、賞球の払い出しは行われず、その代わりに、一般入賞口63や第1特定入賞口640に入球した球は上皿17へ戻される。
この第1特定入賞口640には、電動役物640aが付随しており、電動役物640aが閉鎖されている期間は、第1特定入賞口640に球が入賞できないように(阻止されるように)構成されている。この電動役物640aは、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、第2入球口A67(スルーゲート)または第2入球口B670(スルーゲート)への入球に対して行われる抽選において、当たりの判定がなされると、一定期間だけ電動役物用ソレノイド209a(図8参照)が駆動され、その結果、電動役物640aが開放状態となる。そして、その開放状態の間、第1特定入賞口640へ球が入賞可能になる。
第1特定入賞口640の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の第2特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコデモ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりおよび大当たり種別を示す第1図柄(停止図柄)が、第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37b1,37b2に表示されると共に、その大当たりに対応する変動表示(変動演出)が第3図柄表示装置81において実行されて、遊技者に大当たりの発生が報知される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている第2特定入賞口(大開放口)65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この第2特定入賞口(大開放口)65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その第2特定入賞口65aが所定時間開放される。この第2特定入賞口65a(大開放口)の開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態である。この特別遊技状態中は、遊技者が多量の球を入賞させることができるので、通常の遊技機であれば、遊技者への遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。しかしながら、本実施形態のパチンコデモ機10は、デモンストレーションを行うためのものなので、賞球の払い出しは行われず、その代わりに、第2特定入賞口65aに入球した球は上皿17へ戻される。
可変入賞装置65は、具体的には、第2特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板65bと、その開閉板65bの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口用ソレノイド209b(図8参照)とを備えている。第2特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できない閉状態になっている。大当たりの際には大開放口用ソレノイド209bを駆動して開閉板65bを前面下側に傾倒し、球が第2特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。第2特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応した第1図柄が点灯した場合に、第2特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が第2特定入賞口65a内へ入賞することを契機として第2特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図2参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63,64,640,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って球排出路(非図示)へと案内される。尚、本実施形態では、賞球の払い出しが行われない代わりに、入賞口63,64,640,65aに入球した球も、アウト口66に入った球も、それぞれ上皿17へ案内されて(戻されて)、球発射ユニット112aへと案内される。即ち、パチンコデモ機10内で球が循環される。
遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
次に、図7を参照して、パチンコデモ機10の背面について説明する。図7はパチンコデモ機10の背面図である。図7に示すように、パチンコデモ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と演出制御基板(演出制御装置117)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、演出制御装置117、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図8参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール331に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
尚、本実施形態のパチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるので、球の貸し出しや、賞球の払い出しは行われない。よって、払出ユニット93や、払出制御装置111や、カードユニット接続基板116は不用であるが、それぞれ取り外すことなく、そのまま残すことにより、通常の遊技機のハード構成を変更しなくて良い。従って、通常の遊技機を利用して簡単にデモンストレーション用の遊技機を製作できるので、開発時間や製造コストを抑制することができる。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には、可変抵抗器で構成された操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、通常の遊技機であれば、例えば、払出モータ116(図8参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。しかしながら、本実施形態のパチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるので、球の貸し出しや、賞球の払い出しは行われず、払出モータ116は使用されない。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコデモ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図8を参照して、本パチンコデモ機10の電気的構成について説明する。図8は、パチンコデモ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
尚、本実施形態では、演出制御装置117や発射制御装置112などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。また、通常の遊技機であれば、球の貸し出しを指示するコマンドや、賞球の払い出しを指示するコマンドが主制御装置110からサブ制御装置に出力されるが、パチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるので、球の貸し出しや、賞球の払い出しは行われない。よって、主制御装置110は、これらのコマンドは出力しないように構成されている。
主制御装置110では、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコデモ機10の主要な処理を実行する。そして、RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタが設けられている。ここで、図9を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定、第2図柄表示装置83の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別の選択に使用する第1当たり種別カウンタC2と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動時間(変動パターン)の選択に使用する第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3とが用いられる。また、第2図柄表示装置83の抽選や第2図柄表示装置83の表示の設定には、第2当たり乱数カウンタC3が用いられ、第2当たり乱数カウンタC3の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図16参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図29参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜記憶される。そして、それとは別に、RAM203には、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)からなる特図保留球格納エリア203aが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3の各値がそれぞれ記憶される。
より具体的には、球が第1入球口64へ入賞したタイミングで、各カウンタC1〜C2,CS1〜CS3の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番にデータが記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶されることになる。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、大当たりの抽選が行われる場合には、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値が、保留球実行エリア203bへシフトされ(移動させられ)、その保留球実行エリア203bに記憶された各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値に基づいて、大当たりの抽選などの判定が行われる。
尚、保留球実行エリア203bへのデータのシフトが終了すると、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアが空き状態となる。そこで、特図保留球格納エリア203aの各保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、特図保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア〜第4保留エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
ここで、図10および図11を参照しつつ、各カウンタについて詳しく説明する。図10(a)は、第1当たり乱数カウンタC1と大当たりとの対応関係を模式的に示した模式図である。以下同様に、図10(b)は、第1当たり種別カウンタC2と大当たり種別との対応関係、図11(a)は、第1変動種別カウンタCS1と変動時間との対応関係、図11(b)は、第2変動種別カウンタCS2と変動時間との対応関係、図11(c)は、第3変動種別カウンタCS3と延長・短縮時間との対応関係を模式的に示した模式図である。
まず、第1当たり乱数カウンタC1と、第1初期値乱数カウンタCINI1と、第1当たり種別カウンタC2とについて説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、大当たりの抽選に使用する乱数値を取得するためのカウンタであり、所定の範囲(例えば、0〜2309)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜2309の値を取り得るカウンタの場合は2309)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、第1当たり乱数カウンタC1が0〜2309の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜2309の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図16参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図29参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングで取得され、特図保留球格納エリア203a(図9参照)の第1当たり乱数カウンタ格納エリア203a1に記憶される。尚、ここで取得され記憶されたカウンタ値は、大当たりの抽選が行われる場合に、保留球実行エリア203bの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1へシフトされ(移動させられ)、そして、大当たりか否かを判定するために使用される。
大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される大当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、保留球実行エリア203bに記憶されている第1当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数値と一致する場合に、大当たりと判定する。また、この大当たり乱数テーブルは、低確率時(確変中ではない期間)用と、その低確率時より大当たりとなる確率の高い高確率時(確変中)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数値の個数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数値の個数を異ならせることにより、低確率時と高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。
より具体的には、図10(a)に示すように、低確率時(大当たり確率が通常の状態)に大当たりとなる乱数の個数は7個あり、その値は「0〜6」となっている。また、高確率時(大当たり確率が通常よりも高い状態)に大当たりとなる乱数の個数は70個あり、その値は「0〜69」となっている。本実施形態では、大当たりか否かを判定する乱数値が、低確率時と高確率時とにおいて重複しているが、低確率時と、高確率時とにおいて、大当たりか否かを判定する乱数値が重複しないように(バラバラとなるように)乱数値を設定しても良い。これにより、乱数値の予測が困難になるので、不正行為を抑制することができる。即ち、低確率時や、高確率時に関わらず、大当たりとなる乱数値が存在すれば、その値が外部より入力されて、不正に大当たりを引き当てられ易くなる恐れがある。これに対して、パチンコデモ機10が高確率時か低確率時かに応じて、大当たりとなる乱数値を変えることで、大当たりとなる乱数値が予測され難くすることができるので、不正行為を抑制することができる。
第1当たり種別カウンタC2は、第1当たり乱数カウンタC1の値によって大当たりと判定された場合に、大当たりの種別(15R確変大当たりであるか、2R確変大当たりであるか、又は、15R通常大当たりであるか)を一つ決定するものである。大当たりの種別が決定されると(振り分けがなされると)、その大当たり種別を示す第1図柄(表示態様)が第1図柄表示装置37に表示される。
第1当たり種別カウンタC2の値は、所定の範囲(例えば、0〜19)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜19の値を取り得るカウンタの場合は19)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングで取得され、特図保留球格納エリア203a(図9参照)の第1当たり種別カウンタ格納エリア203a2に記憶される。尚、ここで取得され記憶されたカウンタ値は、大当たりの抽選が行われる場合に、保留球実行エリア203bの第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2へシフトされ(移動させられ)、そして、大当たりの種別を判定するために使用される。
ここで、保留球実行エリア203bに記憶されている第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数値でなければ(即ち、外れとなる乱数値であれば)、第1図柄表示装置37には、外れを示す第1図柄(停止図柄)が表示される。一方で、保留球実行エリア203bに記憶されている第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数値であれば、第1図柄表示装置37には、保留球実行エリア203bに記憶されている第1当たり種別カウンタC2の値により判定される大当たりの種別を示す第1図柄(停止図柄)が表示される。
そして、この大当たりの種別を決定する乱数値は、主制御装置110のROM202に格納される大当たり種別乱数テーブル(図示せず)によって設定されている。より具体的には、図10(b)に示すように、15確変大当たりとなる乱数の個数は12個あり、その値は「0〜11」となっており、2R確変大当たりとなる乱数の個数は2個あり、その値は「12,13」となっており、15R通常大当たりとなる乱数の個数は6個あり、その値は「14〜19」となっている。
例えば、第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりと判定され、第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて「15R確変大当たり」と判定されると、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する。同様に、第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて「2R確変大当たり」と判定されると、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行し、第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて「15R通常大当たり」と判定されると、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態になる。
次に、第2当たり乱数カウンタC3と、第2初期値乱数カウンタCINI2について説明する。第2当たり乱数カウンタC3は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC3が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC3の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC3の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左側の第2入球口A67(スルーゲート)、又は、球が右側の第2入球口B670(スルーゲート)を通過したことが検知された時に取得され、RAM203の所定領域に記憶される。
当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。即ち、取得された第2当たり乱数カウンタC3の値が「5〜153」の範囲にある場合に当選と判定され、第2図柄表示装置83に第2図柄(停止図柄)としてLEDが点灯表示されると共に、第1特別入賞口640に付随する電動役物640aが所定時間だけ開放される。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC3と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図16参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図29参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
次に、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、第3変動種別カウンタCS3について説明する。本実施形態では、変動演出を行う場合の基本となる変動時間(図柄変動の大まかな変動時間)が4種類(「11秒間」、「20秒間」、「40秒間」、「60秒間」)定められており、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて、その4種類の中から一つ変動時間が決定される。
また、この4種類の各変動時間ごとに、変動演出におけるリーチ発生後から最後の第3図柄(本実施形態では中図柄列Z2の各図柄)が停止するまでの時間(言い換えれば、変動図柄数)がリーチ時間として定められている。そして、このリーチ時間の種類を増やすために、3種類の変動時間(「±0秒」、「+0.5秒」、「−1秒」)が定められており、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、3種類の変動時間の中から一つ変動時間が決定され、リーチ時間に対して加減算される。
例えば、第2変動種別カウンタCS2の乱数値に応じて、変動時間「+0.5秒」が選択された場合には、変動時間が「±0秒」の場合と比較して、第3図柄表示装置81において中図柄列Z2の第3図柄が2図柄分多くスクロール表示される。しかし、停止図柄は、変動時間が「±0秒」の場合と同一のものが表示される。一方、変動時間「−1秒」が選択された場合には、変動時間が「±0秒」の場合と比較して、第3図柄表示装置81において中図柄列Z2の第3図柄が1図柄分少なくスクロール表示される。しかし、停止図柄は、変動時間が「±0秒」の場合と同一のものが表示される。このように、第1変動種別カウンタCS1の値と、第2変動種別カウンタCS2の値とにより決定された変動時間に基づいて、演出制御装置117により第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの第1変動種別カウンタCS1と、第2変動種別カウンタCS2とを組み合わせることで、変動演出の多種多様化を容易に実現できる。
尚、本実施形態では、第1変動種別カウンタCS1と、第2変動種別カウンタCS2との組み合わせによって図柄変動の態様を決定しているが、第1変動種別カウンタCS1のみで図柄変動の態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動の態様を決定したりすることも可能である。例えば、本実施の形態の第1変動種別カウンタCS1と、第2変動種別カウンタCS2との組み合わせにより生じる各図柄変動の態様と、第1変動種別カウンタCS1の値とを予め対応づけておき、第1変動種別カウンタCS1のみで図柄変動の態様を決定しても良い。また、例えば、各停止図柄ごとに、「±0秒」、「+0.5秒」、「−1秒」の3つの時間のうち、何れか一つを予め対応づけておき、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで図柄変動の態様を決定しても良い。
第3図柄表示装置81では、変動演出中に、図柄の変動以外に、変動している図柄を滑らせたり、リーチ演出の発生を予告するための予告キャラクタを通過させるなどの予告演出が行われる。この予告演出が実行される場合には、予告演出を実行するために必要な時間が加算または減算され、変動演出の変動時間が調整(例えば、+1秒、+2秒、−1秒、±0秒)される。この予告演出を実行するために必要な延長時間または短縮時間(以後、「延長・短縮時間」と称する)が、第3変動種別カウンタCS3の値によって決定される。
このように、第1変動種別カウンタCS1と、第2変動種別カウンタCS2とにより図柄変動の変動時間が決定され、第3変動種別カウンタCS3により変動時間に加減算される時間が決定される。よって、変動演出を開始してから最後の第3図柄が停止するまでの最終的な変動時間は、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3により決定される。
第1変動種別カウンタCS1は、基本となる変動時間(図柄変動の大まかな変動時間、即ち、「11秒間」、「20秒間」、「40秒間」、「60秒間」)を決定するためのカウンタであり、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。第1変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図29参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1入球口64に入賞したタイミングで取得され、特図保留球格納エリア203a(図9参照)の第1変動種別カウンタ格納エリア203a3に記憶される。尚、ここで取得され記憶されたカウンタ値は、大当たりの抽選が行われる場合に、保留球実行エリア203bの第1変動種別カウンタ格納エリア203b3へシフトされ(移動させられ)、そして、基本となる変動時間を決定するために使用される。
第1変動種別カウンタCS1によって、基本となる変動時間(図柄変動の大まかな変動時間)が決定されると、第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様も決定される。即ち、基本となる変動時間(図柄変動の大まかな変動時間)の決定とは、実行する変動演出のパターンの決定でもある。
本実施形態では、変動演出のパターンは、基本となる変動時間(図柄変動の大まかな変動時間)と同様に4つ設けられており、外れ変動と、ノーマルリーチ変動と、スーパーリーチ変動と、スペシャルリーチ変動とが設けられている。そして、決定された変動時間が11秒間の場合には、外れ変動が実行される。以下同様に、決定された変動演出が20秒間の場合にはノーマルリーチ変動が、決定された変動演出が40秒間の場合にはスーパーリーチ変動が、決定された変動演出が60秒間の場合にはスペシャルリーチ変動が実行される。
第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて、4つの変動時間(「11秒間」、「20秒間」、「40秒間」、「60秒間」)の中から各変動時間を選択(決定)する比率は、第1当たり乱数カウンタC1の値に基づく抽選結果が「15R確変大当たり」時と、「2R確変大当たり」時と、「15R通常大当たり」時と、「外れ」時とでそれぞれ個別に設定されている。具体的には、図11(a)に示すように、抽選結果が「15R確変大当たり」時には、「11秒間」となる乱数の値は一つも無く、「20秒間」となる乱数の個数は20個で、その値は「0〜19」となっており、「40秒間」となる乱数の個数は30個で、その値は「20〜49」となっており、「60秒間」となる乱数の個数は50個で、その値は「50〜99」となっている。
また、抽選結果が「2R確変大当たり」時には、「11秒間」、「40秒間」、及び、「60秒間」となる乱数の値は一つも無く、「20秒間」が必ず選択される。即ち、「20秒間」となる乱数の個数が100個で、その値は「0〜99」である。
また、抽選結果が「15R通常大当たり」時には、「11秒間」となる乱数の値は一つも無く、「20秒間」となる乱数の個数は40個で、その値は「0〜39」となっており、「40秒間」となる乱数の個数は30個で、その値は「40〜69」となっており、「60秒間」となる乱数の個数は30個で、その値は「70〜99」となっている。
また、抽選結果が「外れ」時には、「11秒間」となる乱数の個数は85個あり、その値は「0〜84」となっている。同様に、「20秒間」となる乱数の個数は10個で、その値は「85〜94」となっており、「40秒間」となる乱数の個数は3個で、その値は「95〜97」となっており、「60秒間」となる乱数の個数は2個で、その値は「98,99」となっている。なお、第1変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、基本となる変動時間(図柄変動の大まかな変動時間)を一つ決定する乱数値を格納したテーブル(図示せず)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
第2変動種別カウンタCS2は、変動演出におけるリーチ発生後から最後の第3図柄が停止するまでのリーチ時間に加減算する変動時間を決定するためのカウンタであり、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。第2変動種別カウンタCS2の値は、後述するメイン処理(図29参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、球が第1入球口64に入賞したタイミングで取得され、特図保留球格納エリア203a(図9参照)の第2変動種別カウンタ格納エリア203a4に記憶される。尚、ここで取得され記憶されたカウンタ値は、大当たりの抽選が行われる場合に、保留球実行エリア203bの第2変動種別カウンタ格納エリア203b4へシフトされ(移動させられ)、そして、変動時間を決定するために使用される。
また、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて、3つの変動時間(「±0秒」、「+0.5秒」、「−1秒」)の中から各変動時間を選択(決定)する比率は、第1当たり乱数カウンタC1の値に基づく抽選結果と、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定された変動時間との組み合わせ毎に個別に設定されている。具体的には、図11(b)に示すように、抽選結果が「15R確変大当たり」時であって、第1変動種別カウンタC1の値に基づいて決定された変動時間が「20秒間」又は「40秒間」の場合には、変動時間「±0秒」が必ず選択される。即ち、変動時間が「±0秒」となる乱数の個数が100個あり、その値が「0〜99」となっている。同様に、抽選結果が「15R確変大当たり」時であって、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定された変動時間が「60秒間」の場合には、変動時間が「±0秒」となる乱数の個数は80個で、その値は「0〜79」となっており、変動時間が「−1秒」となる乱数の個数は20個で、その値は「80〜99」となっている。
また、抽選結果が「2R確変大当たり」時には、変動時間「±0秒」が必ず選択される。即ち、変動時間が「±0秒」となる乱数の個数が100個で、その値が「0〜99」となっている。また、抽選結果が「15R通常大当たり」時であって、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定された変動時間が「20秒間」又は「40秒間」の場合には、変動時間「±0秒」が必ず選択される。即ち、変動時間が「±0秒」となる乱数の個数が100個で、その値が「0〜99」となっている。
また、抽選結果が「15R通常大当たり」時であって、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいて決定された変動時間が「60秒間」の場合には、変動時間が「±0秒」となる乱数の個数は80個で、その値は「0〜79」となっており、変動時間が「−1秒」となる乱数の個数は20個で、その値は「80〜99」となっている。
また、抽選結果が「外れ」の場合には、変動時間が「±0秒」となる乱数の個数は40個で、その値は「0〜39」となっており、変動時間が「+0.5秒」となる乱数の個数は30個で、その値は「40〜69」となっており、変動時間が「−1秒」となる乱数の個数は30個で、その値は「70〜99」となっている。なお、第2変動種別カウンタCS2の値(乱数値)から、変動時間を一つ決定する乱数値を格納したテーブル(図示せず)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
第3変動種別カウンタCS3は、予告演出を実行するために必要な延長・短縮時間を決定するためのカウンタであり、例えば、0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後に0に戻る構成となっている。この第3変動種別カウンタCS3の値は、例えば後述するメイン処理(図29参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
そして、この第3変動種別カウンタCS3の値は、球が第1入球口64に入賞したタイミングで取得され、その値が特図保留球格納エリア203aの第3変動種別カウンタ格納エリア203a5に記憶される。尚、ここで取得され記憶されたカウンタ値は、大当たりの抽選が行われる場合に、保留球実行エリア203bの第3変動種別カウンタ格納エリア203b5へシフトされ(移動させられ)、そして、延長・短縮時間が決定するために使用される。
本実施形態の第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示態様に応じた装飾的な演出を行うものであり、図柄の変動表示以外にも、変動している図柄を滑らせたり、リーチ演出の発生を予告するための予告キャラクタを通過させるなどの予告演出が行われる。本実施形態では、予告演出の演出パターンが複数設けられており、第3図柄表示装置81において予告演出が実行される場合には、予告演出を実行するために必要な時間(例えば、+1秒、+2秒、−1秒)が変動時間に加算または減算され、その加減算された(延長・短縮された)時間に応じた予告演出が実行される。尚、変動演出の変動時間が加減算(延長・短縮)されなかった場合(±0秒)には、予告演出は実行されない。この予告演出の実行の有無と、予告演出を実行するために必要な延長・短縮時間とが、第3変動種別カウンタCS3の値によって選択される。
なお、第3変動種別カウンタCS3の値(乱数値)から、予告演出を実行するために必要な延長・短縮時間を一つ決定する乱数値を格納したテーブル(図示せず)は、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるかや、低確率状態であるかに応じて、各演出パターンの選択比率が変化するように設定されている。
より具体的には、図11(c)に示すように、低確率時には、延長・短縮時間「±0秒」が必ず選択される。即ち、低確率時に延長・短縮時間が「±0秒」となる乱数の個数が163個で、その値が「0〜162」となっている。一方、高確率時には、延長・短縮時間が「±0秒」となる乱数の個数が100個で、その値が「0〜99」となっており、延長・短縮時間が「±1秒」となる乱数の個数が21個で、その値が「100〜120」となっている。同様に、高確率時に延長・短縮時間が「±2秒」となる乱数の個数が21個で、その値が「121〜141」となっており、延長・短縮時間が「−1秒」となる乱数の個数が21個で、その値が「142〜162」となっている。
尚、第3変動種別カウンタCS3の値(乱数値)から、予告演出を実行するために必要な延長・短縮時間を一つ決定する乱数値を格納したテーブル(図示せず)は、第1変動種別カウンタCS1や第2変動種別カウンタCS2と同様に、ROM202内に設けられている。
上述したように、主制御装置110では、第1当たり乱数カウンタC1と、第1当たり種別カウンタC2との2つのカウンタ値によって、大当たりの抽選結果(大当たりか外れや、大当たりの場合には大当たりの種別も)が決定される。また、第1変動種別カウンタCS1と、第2変動種別カウンタCS2と、第3変動種別カウンタCS3との3つのカウンタ値によって、変動演出を開始してから最後の第3図柄が停止するまでの最終的な変動時間が決定される。
本実施形態では、大当たりの抽選結果や、変動時間などが決定されると、演出制御装置117に変動演出の開始を指示するために、各種コマンドがRAM203の所定領域に設定される。より具体的には、大当たりの抽選結果や、変動時間などが決定されると、それらの条件に基づいて、第3図柄表示装置81において表示する停止図柄のパターン(「確変大当たり図柄」、「通常大当たり図柄」等)が決定される。この停止図柄のパターンが決定されると、そのパターンの停止図柄の表示を演出制御装置117に指示するために、停止図柄コマンドが設定される。
また、第1変動種別カウンタCS1と、第2変動種別カウンタCS2とによって、図柄変動の変動時間が決定されると、その変動時間に応じた変動演出の実行を演出制御装置117に指示するために、変動パターンコマンドが設定される。また、第3変動種別カウンタCS3により変動演出の延長・短縮時間が決定されると、その決定された時間に応じた予告演出の実行を演出制御装置117に指示するために、演出時間加算コマンドが設定される。尚、設定された各コマンドは、その後、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、主制御装置110から演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、主制御装置110から送信されてくる各種コマンドを受信すると、その受信したコマンドに従って変動演出や予告演出等の各種制御を行う。
尚、本実施形態では、上述した停止図柄コマンドと、変動パターンコマンドと、演出時間加算コマンドとの3つのうち、変動パターンコマンドを一番先に送信し、その後、停止図柄コマンド、演出時間加算コマンドの順で、各コマンドを送信している。これは、演出制御装置117が変動パターンコマンドを受信すれば、他のコマンドの送信が完了していなくても、第3図柄表示装置81に変動表示を開始させることが可能となり、その結果、変動表示を迅速に開始できるからである。即ち、「停止図柄コマンド」、「演出時間加算コマンド」等は、変動表示の開始に影響を与え無いからである。
以上説明したように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコデモ機10の主要な処理が実行される。
ここで、図12を参照して、主制御装置110から演出制御装置117へ送信される各種コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド)について説明する。図12(a)は、抽選結果等に基づいて決定される停止図柄のパターンとその停止図柄のパターンに応じて演出制御装置117へ送信されるコマンドとの対応関係を模式的に示した模式図である。以下同様に、図12(b)は、第1変動種別カウンタCS1および第2変動種別カウンタCS2により決定される変動時間とその変動時間に応じて演出制御装置117へ送信されるコマンドとの対応関係、図12(c)は、第3変動種別カウンタCS3により決定される延長・短縮時間とその延長・短縮時間に応じて演出制御装置117へ送信されるコマンドとの対応関係を模式的に示した模式図である。
まず、停止図柄コマンドについて説明する。停止図柄コマンドは、第3図柄表示装置81において実行される変動演出の停止図柄のパターンを、主制御装置110が演出制御装置117に指示するためのコマンドであり、主制御装置110から演出制御装置117へ送信される。停止図柄コマンドは、「停止図柄コマンド01」〜「停止図柄コマンド07」までの7種類設けられており、各停止図柄コマンドは、停止図柄のパターンにそれぞれ対応している。
主制御装置110において、停止図柄のパターンが決定されると、その停止図柄のパターンに対応する停止図柄コマンドが、RAM203の所定領域に設定され、その後、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、停止図柄コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において変動演出の停止図柄を表示させる場合に、その停止図柄コマンドに対応する停止図柄のパターンとなるように停止図柄を表示させる。
より具体的には、図12(a)に示すように、主制御装置110において停止図柄のパターンが「確変大当たり図柄」と決定された場合には、「停止図柄コマンド01」が演出制御装置117へ送信される。そして、演出制御装置117は、「停止図柄コマンド01」を受信すると、第3図柄表示装置81において変動演出の停止図柄を表示させる場合に、「確変大当たり図柄」となる停止図柄を表示させる。
以下同様に、主制御装置110において、停止図柄のパターンが「通常大当たり図柄」と決定された場合には「停止図柄コマンド02」が、「完全外れ図柄」と決定された場合には「停止図柄コマンド03」が、それぞれ演出制御装置117へ送信される。尚、停止図柄のパターンが他のパターンに決定された場合についても同様に、それぞれのパターンに対応する停止図柄コマンドが演出制御装置117へ送信されるので、その説明を省略する。そして、演出制御装置117は、各停止図柄コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において変動演出の停止図柄を表示させる場合に、各停止図柄コマンドに対応する停止図柄のパターンとなるように停止図柄を表示させる。
次に、変動パターンコマンドについて説明する。変動パターンコマンドは、第3図柄表示装置81において実行開始させる変動演出の変動時間を、主制御装置110が演出制御装置117に指示するためのコマンドであり、主制御装置110から演出制御装置117へ送信される。変動パターンコマンドは、「変動パターンコマンド01」〜「変動パターンコマンド12」までの12種類設けられており、各変動パターンコマンドは、第1変動種別カウンタCS1の値および第2変動種別カウンタCS2の値の組み合わせにより決定される変動時間の合計値にそれぞれ対応している。
主制御装置110において、第1変動種別カウンタCS1の値および第2変動種別カウンタCS2の値により各変動時間が決定され、その変動時間の合計値が算出されると、その合計値に対応する変動パターンコマンドが、RAM203の所定領域に設定され、その後、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、変動パターンコマンドを受信すると、変動パターンコマンドに対応する変動時間の変動演出を、第3図柄表示装置81において実行開始させる。
より具体的には、図12(b)に示すように、第1変動種別カウンタCS1の値により変動時間が「11秒間」と決定され、第2変動種別カウンタCS2の値により変動時間が「±0秒」が決定され、その結果、変動時間の合計値が「11秒」となる場合には、「変動パターンコマンド01」が演出制御装置117へ送信される。そして、演出制御装置117は、「変動パターンコマンド01」を受信すると、変動時間が「11秒」となる変動演出を、第3図柄表示装置81において実行開始させる。
以下同様に、主制御装置110において、第1変動種別カウンタCS1の値および第2変動種別カウンタCS2の値の組み合わせにより決定される変動時間の合計値が「11.5秒」の場合には「変動パターンコマンド02」が、変動時間の合計値が「10秒」の場合には「変動パターンコマンド03」が、それぞれ演出制御装置117へ送信される。尚、変動時間の合計値が、他の合計値となる場合についても同様に、それぞれの合計値に対応する変動パターンコマンドが演出制御装置117へ送信されるので、その説明は省略する。そして、演出制御装置117は、変動パターンコマンドを受信すると、その変動パターンコマンドに対応する変動時間の変動演出を、第3図柄表示装置81において実行開始させる。
次に、演出時間加算コマンドについて説明する。演出時間加算コマンドは、第3図柄表示装置81において実行する変動演出の予告演出についての指示を、主制御装置110が演出制御装置117に指示するためのコマンドであり、主制御装置110から演出制御装置117へ送信される。演出時間加算コマンドは、「演出時間加算コマンド01」〜「演出時間加算コマンド04」までの4種類設けられており、各演出時間加算コマンドは、第3変動種別カウンタCS3の値により決定される延長・短縮時間にそれぞれ対応している。
主制御装置110において、第3変動種別カウンタCS3の値により延長・短縮時間が決定されると、その延長・短縮時間に対応する演出時間加算コマンドが、RAM203の所定領域に設定され、その後、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、演出時間加算コマンドを受信すると、演出時間加算コマンドに対応する延長・短縮時間を、第3図柄表示装置81において実行される変動演出の変動時間に加算して、変動時間を調整する。また、その延長・短縮時間に対応する予告演出を、第3図柄表示装置81において実行される変動演出の中で行わせる。尚、延長・短縮時間が「±0秒」の場合には、予告演出は行われない。
より具体的には、図12(c)に示すように、主制御装置110において、第3変動種別カウンタCS3の値により延長・短縮時間が「±0秒」と決定された場合には、「演出時間加算コマンド01」が演出制御装置117へ送信される。しかし、延長・短縮時間は「±0秒」なので、演出制御装置117は、「演出時間加算コマンド01」を受信しても、第3図柄表示装置81において実行する変動演出の中では予告演出が行わさない。
また、主制御装置110において、第3変動種別カウンタCS3の値により延長・短縮時間が「+1秒」と決定された場合には、「演出時間加算コマンド02」が演出制御装置117へ送信される。そして、演出制御装置117は、「演出時間加算コマンド02」を受信すると、その「演出時間加算コマンド02」に対応する延長・短縮時間「+1秒」を第3図柄表示装置81において実行する変動演出の実行時間に加算して、変動時間を調整する。また、その「+1秒」に対応する予告演出を、第3図柄表示装置81において実行する変動演出の中で行わせる。
以下同様に、主制御装置110において、延長・短縮時間が「+2秒」と決定された場合には「演出時間加算コマンド03」が、延長・短縮時間が「−1秒」と決定された場合には「演出時間加算コマンド04」が、それぞれ演出制御装置117へ送信される。そして、演出制御装置117は、演出時間加算コマンドを受信すると、演出時間加算コマンドに対応する延長・短縮時間を第3図柄表示装置81において実行する変動演出の実行時間に加算して、変動時間を調整する。また、その延長・短縮時間に対応する予告演出を、第3図柄表示装置81において実行する変動演出の中で行わせる。
ここで、図8に戻り、主制御装置110の電気的構成の説明を続ける。ROM202は、MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ROM202には、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者により入力された演出番号に対応する変動演出を実行させるための演出番号テーブル202aが格納されている。
ここで、図13を参照して、演出番号テーブル202aについて説明する。図13は、演出番号テーブル202aの内容を模式的に示した模式図である。上述したように、パチンコデモ機10には、複数種類の変動演出が用意されており、その中から選定された一部の変動演出には予め演出番号(例えば、「01」〜「20」まで)が定められている。そして、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合には、操作者が手を使って球を入賞させるなどの操作を行って演出番号を入力することにより、入力した演出番号に対応する変動演出を実行させることができる。
演出番号テーブル202aは、操作者により入力された演出番号に対応する変動演出を実行させるためのデーブルであり、演出番号と、その演出番号に対応するカウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値とが対応づけられている。この演出番号テーブル202aのカウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値は、変動演出の実行開始時に主制御装置110に参照させるための値であり、演出番号に対応するカウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値が、変動演出の実行開始時に主制御装置110によって参照されると、演出番号に対応する変動演出の実行に必要な各種コマンドが必ず主制御装置110において設定されるように、カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値が予め定められている。
主制御装置110では、操作者により演出番号が入力されると、その演出番号に対応するカウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値が演出番号テーブル202aから取得され、その値が特図保留球格納エリア203aの保留エリアに記憶される。ここで取得され記憶された各カウンタ値は、その後、保留球実行エリア203bへシフトされ(移動させられ)、そして、変動演出を実行開始するための設定に使用される。
そして、これらのカウンタ値が、主制御装置110において変動演出を実行開始するための設定に使用されると、主制御装置110では、その演出番号に対応する変動演出の実行に必要な各種コマンドがそれぞれ設定される。尚、設定された各種コマンドは、その後、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、主制御装置110から演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、主制御装置110から送信されてくる各種コマンドを受信すると、その受信したコマンドに従って変動演出や予告演出等の各種制御を行う。その結果、操作者により入力された演出番号に対応する変動演出が、第3図柄表示装置81において実行される。
図13に示すように、演出番号テーブル202aにおいて、演出番号「01」には、カウンタC1の値「0」、カウンタC2の値「0」、カウンタCS1の値「50」、カウンタCS2の値「0」、及びカウンタCS3の値「0」がそれぞれ対応づけられている。以下同様に、演出番号「02」には、カウンタC1の値「0」、カウンタC2の値「0」、カウンタCS1の値「50」、カウンタCS2の値「0」、及びカウンタCS3の値「100」がそれぞれ対応づけられている。他の演出番号についても同様な説明となるので、その説明を省略する。
パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者により演出番号が入力されると、その演出番号に対応するカウンタ値がそれぞれ演出番号テーブル202aから取得され、その取得された各カウンタ値が、特図保留球格納エリア203aの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203a1、第1当たり種別カウンタ格納エリア203a2、第1変動種別カウンタ格納エリア203a3、第2変動種別カウンタ格納エリア203a4、第3変動種別カウンタ格納エリア203a5に記憶される。
その後、主制御装置110が変動演出の実行開始を演出制御装置117に指示するタイミングとなり(図30のS1306,1307参照)、特図保留球格納エリア203aに記憶された各カウンタ値が、保留球実行エリア203bにシフトされると、そのシフトされた各カウンタ値に基づいて各種コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド)が、主制御装置110によりRAM203の所定領域に設定される。そして、その設定された各種コマンドは、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、各種コマンドを受信すると、それらのコマンドに対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行する。
図13に示すように、例えば、演出番号「01」は、60秒間の変動演出(スペシャルリーチ変動)を実行すると共に、「確変大当たり図柄」となる停止図柄を表示する変動演出として定められている。そして、操作者により演出番号「01」が入力されると、演出番号「01」に対応するカウンタ値であるカウンタC1の値「0」、カウンタC2の値「0」、カウンタCS1の値「50」、カウンタCS2の値「0」、及びカウンタCS3の値「0」がそれぞれ演出番号テーブル202aから取得される。そして、その取得された各カウンタ値が、特図保留球格納エリア203aに記憶される。
その後、主制御装置110が変動演出の実行開始を演出制御装置117に指示するタイミングとなり(図30のS1306,1307参照)、特図保留球格納エリア203aに記憶された各カウンタ値が、保留球実行エリア203bにシフトされると、そのシフトされた各カウンタ値に基づいて各種コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド)が、主制御装置110によりRAM203の所定領域に設定される。
この場合は、カウンタCS1およびカウンタCS2の各値の組み合わせにより、変動時間の合計値が「60秒」と決定されるので、「変動パターンコマンド10」が設定される(図12(b)参照)。また、カウンタCS3の値により延長・短縮時間が「±0秒」と決定されるので、「演出時間加算コマンド01」が設定される(図12(c)参照)。また、カウンタC1およびカウンタC2の各値により、抽選結果が「15R確変大当たり」と判定されるので、「停止図柄コマンド01」が設定される(図12(a)参照)。その結果、「変動パターンコマンド10」、「演出時間加算コマンド01」、「停止図柄コマンド01」が、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117では、各種コマンドを受信すると、変動時間が「60秒」となる変動演出を、第3図柄表示装置81において実行開始させるが、予告演出は行わない。また、変動演出の停止図柄を表示させる場合に、「確変大当たり図柄」となる停止図柄を表示させる。
よって、主制御装置110において、操作者により演出番号「01」が入力されると、第3図柄表示装置81において、60秒間の変動演出(スペシャルリーチ変動)が実行されると共に、「確変大当たり図柄」となる停止図柄が表示される。尚、他の演出番号が入力された場合についても同様に、その入力された演出番号に応じた変動演出、予告演出が実行されると共に、停止図柄が表示されるのでその説明を省略する。
尚、本実施形態の演出番号テーブル202aは、パチンコデモ機10が試打モードや説明Bモードで動作している場合には使用されないが、説明Bモードで動作している場合に、この演出番号テーブル202aを使用して変動演出を実行させるように構成しても良い。例えば、パチンコデモ機10にコントローラ300が接続され、パチンコデモ機10が説明Bモードで動作している場合に、操作者がコントローラ300を操作して、実行させたい変動演出の演出番号を入力したとする。この場合に、入力された演出番号に対応する変動演出が新たに保留されるように、その演出番号に対応するカウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値を演出番号テーブル202aから取得し、その値を特図保留球格納エリア203aの保留エリアに記憶する。ここで取得され記憶された各カウンタ値は、大当たりの抽選が行われる場合に、保留球実行エリア203bへシフトされ(移動させられ)、その各カウンタ値に基づいて各種コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド)が設定される。その結果、各種コマンドが演出制御装置117に送信され、第3図柄表示装置81においてコントローラ300により入力された演出番号に応じた変動演出が実行される。
ここで、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者が演出番号を入力する操作方法について説明する。本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している間、操作者は、第1図柄表示装置37(図4参照)と、第1入球口64(図3参照)と、第2入球口A67(図3参照)と、第2入球口B670(図3参照)とを使用して、演出番号を入力できるように構成されている。
パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している間は、第1図柄表示装置37には第1図柄の変動表示や第1図柄の抽選結果に代えて、操作者が選択中の演出番号が表示される。より具体的には、7セグメント表示器37b1(図4参照)には、操作者が選択中の演出番号のうち10の位の数字が表示され、7セグメント表示器37b1(図4参照)には、操作者が選択中の演出番号のうち1の位の数字が表示される。操作者は、この表示を確認することにより、入力する演出番号を確認することができる。従って、操作者は所望する演出番号を適切に選択(又は、入力)することができる。
そして、操作者は、選択中の演出番号を変更したい場合、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に投入し通過させたり、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に停滞させることにより、選択中の演出番号を変更することができる。具体的には、手を使って球を第2入球口B670に投入し通過させる度に、演出番号を1増加させることができ、手を使って球を第2入球口B670に2秒間停滞させる度に、演出番号を1減少させることができる。同様に、手を使って球を第2入球口A67に投入し通過させる度に、演出番号を10増加させることができ、手を使って球を第2入球口A67に2秒間停滞させる度に、演出番号を10減少させることができる。尚、これらの操作により演出番号が変更されると、変更後の演出番号が第1図柄表示装置37に表示される。また、この演出番号は「01〜20」の範囲内で、値が変化する。
このように、演出番号を変更する場合に、第2入球口A67によって演出番号の10の位を操作でき、第2入球口B670によって演出番号の1の位を操作できるので、第2入球口A67,B670の区別無くそれぞれによって演出番号の1の位を操作する場合よりも、演出番号を変更するための操作回数を抑制することができる。即ち、演出番号の変化幅が大きい場合(例えば、±10する場合など)でも、第2入球口A67を使用することにより操作回数が抑制でき、短時間で演出番号を変更できるので、効率良く入力操作を行うことができる。また、操作者にとって扱いやすく、操作性に優れる。
尚、日常生活などにおいて2桁の数値を取り扱う場合には、左側を10の位とし、右側を1の位としている。本実施形態では、演出番号の10の位を変更する場合には、遊技盤13に向かって左側に配設されている第2入球口A67(図3参照)を使用するようにし、演出番号の1の位を変更する場合には、遊技盤13に向かって右側に配設されている第2入球口B670を使用するようにしている。よって、操作者が変更操作を直感的に行うことができ、操作方法が分かり易い。
なお、上述したように、本実施形態では、遊技盤13に向かって左側に第2入球口A67(図3参照)を配設し、遊技盤13に向かって右側に第2入球口B670を配設しているが、遊技盤13に向かって左側に第2入球口B670を配設し、遊技盤13に向かって右側に第2入球口A67を配設しても良い。これにより、説明担当者は、ホール関係者などに不快な印象を与えずに、所望する演出番号を選択できる。
即ち、変動演出の内容などを説明担当者がホール関係者などに説明する場合、一般的にホール関係者などはパチンコデモ機10の正面に位置するため、説明担当者はホール関係者などの邪魔にならないように、又、パチンコデモ機10の操作や説明が直ぐに行えるように、パチンコデモ機10の側面側(パチンコデモ機10に向かって右側または左側)に位置する。例えば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作しており、説明担当者がパチンコデモ機10の入力操作を行う場合、説明担当者は、パチンコデモ機10に向かって右側および左側のうち、自身が第1図柄表示装置37の表示を確認し易い方、即ち、パチンコデモ機10に向かって左側(第1図柄表示装置37に近い場所)に位置する。しかし、パチンコデモ機10に向かって左側に説明担当者が位置すると、説明担当者は演出番号の1の位を操作する場合に、第3図柄表示装置81の正面を遮りながら手を伸ばし、遊技盤13に向かって右側に配設されている第2入球口670に球を投入したり、停滞させなければならない。よって、ホール関係者などが第3図柄表示装置81における表示を見ている場合に、説明担当者が入力操作を行ってしまうと、ホール関係者などに不快な印象を与えてしまう場合がある。尚、パチンコデモ機10に向かって右側に説明担当者が位置すると、説明担当者は第1図柄表示装置37に表示される演出番号を確認しづらいので、入力操作を行いづらい場合がある。
そこで、遊技盤13に向かって左側に第2入球口B670を配設し、遊技盤13に向かって右側に第2入球口A67を配設しておき、説明担当者は、パチンコデモ機10に向かって左側に位置するようにする。更に、説明担当者は、第2入球口A67を使用せず、第2入球口B670だけを使用して演出番号を変更するようにする。このようにすれば、説明担当者は、選択中の演出番号を所望する演出番号を変更できる共に、第3図柄表示装置81の正面を手で遮ることも無い。よって、ホール関係者などに不快な印象を与えずに、所望する演出番号を選択できる。
また、本実施形態では、遊技盤13に向かって左側に第2入球口A67(図3参照)を配設し、遊技盤13に向かって右側に第2入球口B670を配設しており、第2入球口A67によって演出番号の10の位を操作でき、第2入球口B670によって演出番号の1の位を操作できる。しかし、選択可能な演出番号は「01」〜「20」までなので、第2入球口A67によって演出番号の10の位を操作する頻度よりも、第2入球口B670によって演出番号の1の位を操作する頻度の方が高い。よって、説明担当者は、パチンコデモ機10に向かって左側に位置すると、説明担当者が第3図柄表示装置81の正面を手で遮る頻度が高くなるので、ホール関係者などに不快な印象を与えてしまう可能性が高くなる。
そこで、遊技盤13に向かって左側に第2入球口B670を配設し、遊技盤13に向かって右側に第2入球口A67を配設する。これにより、説明担当者が第3図柄表示装置81の正面を手で遮る頻度を低くできるので、ホール関係者などに不快な印象を与えてしまう可能性を低減できる。尚、説明担当者が、第2入球口A67を使用せず、第2入球口B670だけを使用して演出番号を変更するようにすれば、選択中の演出番号を所望する演出番号を変更できる共に、第3図柄表示装置81の正面を手で遮ることも無くなる。よって、ホール関係者などに不快な印象を与えずに、所望する演出番号を選択できる。
また、上述したように、本実施形態では、遊技盤13における遊技領域の正面視左側下部(図3の左側下部)の領域Dに、第1図柄表示装置37を配置しているが、遊技盤13における遊技領域の正面視右側下部(図3の右側下部)の領域に、第1図柄表示装置37を配置しても良い。これにより、説明担当者は、ホール関係者などに不快な印象を与えずに、所望する演出番号を選択できる。更に、演出番号の選択を直感的に行うことができるので操作方法も分かり易い。
即ち、本実施形態では、遊技盤13に向かって左側に第2入球口A67(図3参照)が配設され、遊技盤13に向かって右側に第2入球口B670が配設されているので、遊技盤13における遊技領域の正面視右側下部(図3の右側下部)の領域に、第1図柄表示装置37を配置しておき、説明担当者は、パチンコデモ機10に向かって右側に位置するようにする。このようにすれば、説明担当者は、第2入球口B670の近くに位置することとなり、第1図柄表示装置37の表示が見易く好適である。更に、説明担当者が第2入球口A67を使用せず、第2入球口B670だけを使用して演出番号を変更するようにすれば、選択中の演出番号を所望する演出番号を変更できる共に、第3図柄表示装置81の正面を手で遮ることも無い。よって、ホール関係者などに不快な印象を与えずに、所望する演出番号を選択できる。また、日常生活などにおいて2桁の数値を取り扱う場合には、左側を10の位とし、右側を1の位としている。演出番号の1の位を変更する場合には、遊技盤13に向かって右側に配設されている第2入球口B670を使用すれば良いので、操作者が変更操作を直感的に行うことができ、操作方法が分かり易い。
また、操作者は、選択中の演出番号を変更したい場合に、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に停滞させておけば、選択中の演出番号を順次変更することができる。よって、選択中の演出番号を変更する場合に、所望する演出番号が選択されるまで手を使って繰り返し球を第2入球口A67や第2入球口B670に投入し通過させなくても良い。従って、操作者の入力操作の手間を軽減できる。また、操作者にとって扱いやすく、操作性に優れる。
また、本実施形態では、手を使って球を第2入球口B670に投入し通過させる度に演出番号を1増加させ、手を使って球を第2入球口B670に2秒間停滞させる度に演出番号を1減少させているが、増加数や減少数は任意に決定すれば良い。また、増加数や減少数が異なっていても良い。また、停滞時間を2秒間としているが任意に決定すれば良い。同様に、手を使って球を第2入球口A67に投入し通過させる度に演出番号を10増加させ、手を使って球を第2入球口A67に2秒間停滞させる度に演出番号を10減少させているが、増加数や減少数は任意に決定すれば良い。また、増加数や減少数が異なっていても良い。また、停滞時間を2秒間としているが任意に決定すれば良い。また、第2入球口A67、B670の種類に関わらず、球が通過する度に演出番号を1増加させ、球が2秒間停滞する度に演出番号を1減少させても良い。
そして、操作者は、選択中の演出番号をパチンコデモ機10に入力したい場合、手を使って球を第1入球口64に入球(入賞)させることにより、第1図柄表示装置37に表示されている演出番号を、パチンコデモ機10に入力することができる。パチンコデモ機10に演出番号が入力されると、上述した通り、入力された演出番号に対応する変動演出が第3図柄表示装置81において実行される。
また、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている間に、手を使って球を第1入球口64に入球(入賞)させた場合には、その入球回数が最大4回まで保留され、その保留回数が第1図柄表示装置37のLED37aにより示される。
また、本実施形態では、パチンコデモ機10が試打モード、説明Aモード、説明Bモードの何れのモードで動作していても、連続チャンス目演出が実行されるように構成されているが、特に、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合には、同一の演出番号が1秒以上の間隔を空けずに2つ以上連続で入力されると、必ず連続チャンス目演出が実行されるように構成されている。
より具体的には、同一の演出番号が1秒以上の間隔を空けずに2つ以上連続で入力されると、その2つ以上の各変動演出について、停止図柄がチャンス目(「外れチャンス目」又は「リーチチャンス目」)に設定される連続チャンス目演出が実行される(尚、最後の変動演出はそのままの停止図柄となる)。例えば、同一の演出番号が3回連続で入力されると、その3回の入力に応じて実行される3つの変動演出において連続チャンス目演出が実行される。この場合の連続チャンス目演出では、1回目および2回目に実行される変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され、最後(3回目)に実行される変動演出の停止図柄が演出番号に対応する停止図柄に設定される。よって、操作者は、かかる入力操作を行えば連続チャンス目演出を確実に実行できるので、連続チャンス目演出が偶然に実行されるまで変動演出の実行を繰り返し指示する必要がない。従って、操作者にとって扱い易く、操作性に優れる。
尚、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合には、所定の条件を満たしている場合に限り、連続チャンス目演出が実行され、パチンコデモ機10が説明Bモードで動作している場合には、この条件は適用されず、所定の指示が入力された場合に限り、連続チャンス目演出が実行される。
また、本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作しており、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されていない場合に演出番号が入力されると、その演出番号が入力されてから変動演出の実行開始が1秒間保留され、1秒以内に次の演出番号の入力がなければ、保留されている変動演出が実行開始される。同様に、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている場合に演出番号が入力されても、その演出番号が入力されてから1秒経過するまでは、実行中の変動演出が終了しても、変動演出の実行開始が保留される。
また、演出番号が入力されてから変動演出の実行開始が保留されている間(1秒以内)に、次の演出番号が入力されると、そこから更に変動演出の実行開始が1秒間保留される。そして、1秒以内に次の演出番号の入力がなければ、保留されている変動演出が実行開始される。よって、演出番号を入力してから1秒以内に、次の演出番号を入力するという操作を繰り返せば、変動演出の実行開始を保留させたまま、4回分の変動演出の実行を保留させることができる。
従って、デモンストレーション会場などで、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、実行させたい変動演出を纏めて保留させてから(即ち、設定を行ってから)、変動演出を実行させることができる。故に、デモンストレーション会場などにおいて、説明担当者は入力操作や変動演出の説明にそれぞれ集中できるので説明を行い易い。
このように、本実施形態では、演出番号が入力された場合に、そこから1秒間待ち、次の演出番号の入力が無ければ、保留されている変動演出の実行開始させている。よって、変動演出の実行中か否かに関わらず、1秒の間隔を空けずに、演出番号を連続で入力すれば、所望する変動演出を纏めて保留させることができる。これに対して、演出番号が入力された場合に1秒間待たない構成だと、変動演出が実行されていなければ、演出番号を連続で入力しても、1つ目の演出番号の入力とほぼ同時にその1つ目の演出番号に対応する変動演出が実行されてしまう。よって、所望する変動演出の一部を保留することができない。従って、本実施形態のように構成することにより、所望する変動演出を纏めて保留させることができるので、デモンストレーション会場などで、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、実行させたい変動演出を纏めて保留させてから(即ち、設定を行ってから)、変動演出を実行させることができる。故に、デモンストレーション会場などにおいて、説明担当者は入力操作や変動演出の説明にそれぞれ集中できるので説明を行い易い。
尚、これまでは、遊技機における変動演出の内容を営業マン(説明担当者)がホール関係者などに説明する場合に、遊技機を用いるのではなく、遊技機における変動演出を表示可能な表示装置を用いて説明していた。この種の表示装置では、実行させる変動演出を一つしか指示できないため、実行中の変動演出が終了するのを待たないと次に実行させる変動演出を指示できなかった。しかしながら、本実施形態のパチンコデモ機10では、操作者により指示された変動演出の実行を保留できるので、操作者は変動演出が実行されているか否かに関わらず、いつでも変動演出の実行を指示できる。従って、操作者が指示したいタイミングで、操作者が変動演出の実行を指示できるので、遊技機の操作性を向上させることができる。また、操作者にとっても扱い易い。
以上、操作者が演出番号を入力する操作方法について説明したが、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している間は、同様な入力操作(手で球を入賞させる操作)を行うことにより、操作者は実行中の変動演出を終了(中止)させることもできる。より具体的には、操作者は、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を終了させたい場合、第1特定入賞口(小開放口)640に付属する電動役物640aが閉鎖されている期間に、手で強制的に電動役物640aを開放し、その第1特定入賞口640に球を入球(入賞)させることにより、実行中の変動演出を終了させることができる。尚、パチンコデモ機10は、試打モードで動作している場合には、変動演出の中止は行えず、説明Bモードで動作している場合には、コントローラ300(図8参照)から指示を入力することにより、実行中の変動演出を終了(中止)できるように構成されている。
説明Aモードでも、説明Bモードでも、実行中の変動演出が中止される場合には、RAM203の所定領域に停止コマンドが設定される。この停止コマンドは、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、停止コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を強制的に終了させる。
通常の遊技機であれば、第1特定入賞口(小開放口)640に付属する電動役物640aが閉鎖されている期間には、第1特定入賞口640に球は入球しない。もし、球が入球した場合は、それは異常入球であり、センサなどの異常が発生したか、又は、不正行為が行われた可能性が高いため、エラー報知が行われる。
しかし、本実施形態では、通常なら入球が起こり得ない期間に、異常入球が検出されてもエラー報知は行わず、その代わりに実行中の変動演出を終了(中止)させている。よって、パチンコデモ機10に、実行中の変動演出を終了(中止)させるためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
また、パチンコデモ機10が試打モードで動作している間、又は、説明Aモードで動作している間は、同様な入力操作(手で球を入賞させる操作)を行うことにより、操作者は動作モードの切り替えを行うこともできる。操作者は、パチンコデモ機10の動作モードを変更したい場合、第2特定入賞口(大開放口)65aが閉鎖されている期間に、手で強制的に第2特定入賞口65aを開放し、その第2特定入賞口65aに球を入球(入賞)させることにより、動作モードを試打モード又は説明Aモードに交互に切り替えることができる。尚、パチンコデモ機10は、説明Bモードで動作している場合には、モードの切り替えは不可能に構成されている。
通常の遊技機であれば、第2特定入賞口(大開放口)65aが閉鎖されている期間には、第2特定入賞口65aに球は入球しない。もし、球が入球した場合は、それは異常入球であり、センサなどの異常が発生したか、又は、不正行為が行われた可能性が高いため、エラー報知が行われる。
しかし、本実施形態では、通常なら入球が起こり得ない期間に、異常入球が検出されてもエラー報知は行わず、その代わりに動作モードを変更している。よって、パチンコデモ機10に、動作モードを変更するためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。
従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、パチンコデモ機10に複数のモード(試打モード、説明Aモード)が設けられている場合に、モードの切り替えを行って、それぞれのモードでパチンコデモ機10を動作させることができる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
以上、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者が演出番号を入力する操作方法や、操作者が実行中の変動演出を終了(中止)させる操作方法や、操作者が動作モードを切り替える操作方法について説明したが、これらの操作は、手で行うことに限定するものではない。例えば、操作者が器具などを用いて球を第2入球口A67,B670に投入し通過させても良いし、停滞させても良い。同様に、操作者が器具などを用いて、球を第1特定入賞口640や第2特定入賞口65aに入球(入賞)させても良い。
ここで、図8に戻り、主制御装置110の電気的構成の説明を続ける。RAM203は、図9に図示した各種カウンタのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。また、RAM203は、図14(a)に示すように、特図保留球格納エリア203aと、保留球実行エリア203bと、特図保留球カウンタ203cと、変動開始保留フラグ203dと、変動開始保留カウンタ203eと、演出番号メモリ203fと、第2入球口A停滞カウンタ203gと、第2入球口B停滞カウンタ203hと、連続演出実行フラグ203iとを有している。RAM203の内容の説明については、図14を参照しつつ後述する。
なお、RAM203は、パチンコデモ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコデモ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図29参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図28参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図27参照)が即座に実行される。
ここで、図14を参照しつつ、主制御装置110のRAM203の内容について説明する。図14(a)は、主制御装置110のRAM203の内容を模式的に示した概略図であり、図14(b)は、RAM203の連続演出実行フラグ203iの内容を模式的に示した模式図である。図14(a)に示すように、RAM203には、特図保留球格納エリア203aと、保留球実行エリア203bと、特図保留球カウンタ203cと、変動開始保留フラグ203dと、変動開始保留カウンタ203eと、演出番号メモリ203fと、第2入球口A停滞カウンタ203gと、第2入球口B停滞カウンタ203hと、連続演出実行フラグ203iとが設けられている。
特図保留球格納エリア203aは、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)で構成されており(図9参照)、この4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)にはそれぞれ、第1当たり乱数カウンタ格納エリア203a1と、第1当たり種別カウンタ格納エリア203a2と、第1変動種別カウンタ格納エリア203a3と、第2変動種別カウンタ格納エリア203a4と、第3変動種別カウンタ格納エリア203a5とが設けられている。各格納エリア203a1〜203a2には、各カウンタC1,C2の値が記憶され、各格納エリア203a3〜203a5には、各カウンタCS1〜CS3の値が記憶される。
球が第1入球口64へ入球(始動入賞)した場合には、その入球タイミングに合わせて各カウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が取得され、それらのカウンタ値(入賞のデータ)が4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞のデータが記憶される。
例えば、保留第1エリアにのみ入賞のデータが記憶されており、保留第2エリア〜保留第4エリアが空いている場合に、球が第1入球口64へ入球(始動入賞)したとする。この場合には、その入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1(図9参照)、第1当たり種別カウンタC2、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3の各値がそれぞれ取得される。そして、取得された各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値が、保留第2エリアの各格納エリア203a3〜203a5にそれぞれ記憶される。尚、保留第1エリア〜保留第4エリアの全てに入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が記憶されている場合には、入賞のデータを保留できないので、球が第1入球口64へ入球(始動入賞)しても、特図保留球格納エリア203aには何も記憶されない。
尚、本実施形態では、特図保留球格納エリア203aの中に、第1当たり乱数カウンタ格納エリア203a1と、第1当たり種別カウンタ格納エリア203a2と、第1変動種別カウンタ格納エリア203a3と、第2変動種別カウンタ格納エリア203a4と、第3変動種別カウンタ格納エリア203a5とを一体に設けているが、5つの各エリア203a1〜203a5を一体に設ける必要はない。例えば、RAM203の中に、5つの各エリア203a1〜203a5をそれぞれ設けても良いし、5つの各エリア203a1〜203a5を複数の群に分けておき、その群単位で記憶領域を設けても良い。
保留球実行エリア203bは、大当たりの判定や、第1図柄表示装置37の表示の設定等の処理の実行時に参照される入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が記憶されるメモリである。
大当たりの判定処理が実行される場合には、保留球格納エリア順送り処理(図31参照)が実行され、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が、この保留球実行エリア203bにシフトされてくる。そして、保留球実行エリア203bにシフトされた入賞のデータは、変動開始処理(図32参照)において参照され、参照されたデータに基づいて大当たりの抽選結果が決定され、その抽選結果に応じた変動表示や停止表示が、第1図柄表示装置37や、第3図柄表示装置81において行われることになる。
ここで、入賞のデータのシフトについて説明する。保留球格納エリア順送り処理(図31参照)により実行される入賞のデータのシフトとは、データが記憶されている領域から、そのデータを別の領域へ移動させることを示す。
保留球格納エリア順送り処理(図31参照)が実行されると、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203a1の乱数値が、保留球実行エリア203bの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1へシフトされる。同様に、第1当たり種別カウンタ格納エリア203a2の乱数値が、第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2へシフトされ、第1変動種別カウンタ格納エリア203a3の乱数値が、第1変動種別カウンタ格納エリア203b3へシフトされ、第2変動種別カウンタ格納エリア203a4の乱数値が、第2変動種別カウンタ格納エリア203b4へシフトされ、第3変動種別カウンタ格納エリア203a5の乱数値が、第3変動種別カウンタ格納エリア203b5へシフトされる。
そして、保留球実行エリア203bへのデータのシフトが終了すると、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアが空き状態となる。そこで、特図保留球格納エリア203aの各保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。なお、本実施形態では、特図保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア〜第4保留エリア)についてのみデータのシフトを行う。
例えば、保留第1エリアに記憶されている入賞のデータが保留球実行エリア203bにシフトされた後、保留第2エリアにのみデータが記憶されており、保留第3エリア〜保留第4エリアが空いている場合には、保留第2エリアのデータのみが、保留第1エリアへシフトされ、以上でデータのシフトが終了する。
特図保留球カウンタ203cは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留回数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特図保留球カウンタ203cは、初期値が0に設定されており、第1入球口64へ球が入球されて変動表示の保留回数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図23のS602参照)。一方、特図保留球カウンタ203cは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づく変動表示が実行される毎に、1減算される(図31のS1404参照)。尚、第1図柄表示装置37では、この特図保留球カウンタ203cの値(即ち、保留回数)と同一数のLED37aが点灯される。例えば、保留回数が2回の場合には、LED37aが2個点灯される。
変動開始保留フラグ203dは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、変動演出の実行開始を保留するか否かを示すフラグである。変動開始保留フラグ203dは、初期状態ではオフに設定されており、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者によって演出番号が入力されるとオンに設定される。そして、演出番号が入力されてから、1秒以内に次の演出番号の入力がなければオフに設定される。
よって、操作者は演出番号を入力してから1秒以内に、次の演出番号を入力するという操作を繰り替えすことにより、変動演出の実行開始を保留させたまま、4回分の変動演出の実行を保留させることができる。従って、デモンストレーション会場などで、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、実行させたい変動演出を纏めて保留させてから(即ち、設定を行ってから)、変動演出を実行させることができる。故に、デモンストレーション会場などにおいて、説明担当者は入力操作や変動演出の説明にそれぞれ集中できるので説明を行い易い。
変動開始保留カウンタ203eは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、演出番号が最後に入力されてからの経過時間を計時するためのカウンタである。変動開始保留カウンタ203eは、初期状態では0にクリアされており、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に演出番号が入力されると、演出番号が入力されてからの経過時間が計時され、演出番号が入力されてから1秒が経過すると0にクリアされると共に計時が終了する。また、演出番号が入力されてから、1秒以内に次の演出番号が入力されると0にクリアされ、その入力からの経過時間が計時される。即ち、演出番号が最後に入力されてからの経過時間が計時される。尚、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、この変動開始保留カウンタ203eによる計時が開始され、その計時が終了するまでは、変動開始保留フラグ203dがオンに設定され、変動開始カウンタ203eによる計時が行われていない間は、変動開始保留フラグ203dがオフに設定される。
演出番号メモリ203fは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者が選択中の演出番号を記憶するためのメモリである。パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している間は、第1図柄表示装置37には、第1図柄の変動表示や第1図柄の抽選結果に代えて、演出番号メモリ203fに記憶されている演出番号が表示される。操作者は、その表示を確認しつつ、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に投入し通過させたり、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に停滞させることにより、選択中の演出番号を変更することができる。
演出番号メモリ203fは、初期状態では1に設定されており、第2入球口A67や第2入球口B670を球が通過したり、第2入球口A67や第2入球口B670に球が停滞すると、その値が変更される。具体的には、第2入球口B670を球が通過する度に、演出番号に1が加算され、第2入球口B670に球が2秒間停滞する度に、演出番号から1が減算される(図19参照)。同様に、第2入球口A67を球が通過する度に、演出番号に10が加算され、第2入球口A67に球が2秒間停滞する度に、演出番号から10が減算される(図19参照)。そして、演出番号が変更されると、変更後の演出番号が第1図柄表示装置37に表示される。
尚、日常生活などにおいて2桁の数値を取り扱う場合には、左側を10の位とし、右側を1の位としている。本実施形態では、演出番号の10の位を変更する場合には、遊技盤13に向かって左側に配設されている第2入球口A67(図3参照)を使用するようにし、演出番号の1の位を変更する場合には、遊技盤13に向かって右側の第2入球口B670を使用するようにしている。よって、操作者が変更操作を直感的に行うことができ、操作方法が分かり易い。
そして、操作者は、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、手を使って球を第1入球口64に入球(入賞)させることにより、選択中の演出番号(演出番号メモリ203fの演出番号)を、パチンコデモ機10に入力することができる。パチンコデモ機10に演出番号が入力されると、上述した通り、第3図柄表示装置81において入力された演出番号に対応する変動演出が実行される。
第2入球口A停滞カウンタ203gは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口A67に球が停滞している停滞時間を計時するためのメモリである。第2入球口A停滞カウンタ203gは、初期状態では0にクリアされており、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口A67に球が停滞すると、球の停滞時間が計時される。尚、第2入球口A67に球が停滞しているか否かは、MPU201により判定される。具体的には、MPU201は、第2入球口A67における球の通過を検出する第2入球口Aセンサ208b(図15参照)が、球の最大通過時間(例えば、0.5秒)を超えて、球を検出し続けているかを判定する。ここで、球の検出期間(オン信号の出力期間)が、球の最大通過時間を超えなかった場合には、MPU201は、球が通過したと判定し、球の最大通過時間を超えている場合には、球が停滞していると判定する。また、球の最大通過時間を超えた後に、球が検出されなくなった場合には、停滞していた球が通過したと判定する。
そして、球が停滞している間は、計時が継続される共に、2秒経過する毎に0にクリアされる。また、球の停滞が解消(球が通過)すると、0にクリアされると共に計時が終了する。尚、球が停滞している間に、2秒経過する毎に0にクリアされる場合には、演出番号メモリ203fに記憶されている演出番号から10が減算される(図19参照)。
第2入球口B停滞カウンタ203hは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口B670に球が停滞している停滞時間を計時するためのメモリである。第2入球口B停滞カウンタ203hは、初期状態では0にクリアされており、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口B670に球が停滞すると、球の停滞時間が計時される。尚、第2入球口A67の場合と同様に、第2入球口B670に球が停滞しているか否かも、MPU201により判定される。具体的には、MPU201は、第2入球口B670における球の通過を検出する第2入球口Bセンサ208c(図15参照)が、球の最大通過時間(例えば、0.5秒)を超えて、球を検出し続けているかを判定する。ここで、球の検出期間(オン信号の出力期間)が、球の最大通過時間を超えなかった場合には、MPU201は、球が通過したと判定し、球の最大通過時間を超えている場合には、球が停滞していると判定する。また、球の最大通過時間を超えた後に、球が検出されなくなった場合には、停滞していた球が通過したと判定する。
そして、球が停滞している間は、計時が継続されると共に、2秒経過する毎に0にクリアされる。また、球の停滞が解消(球が通過)すると、0にクリアされると共に計時が終了される。尚、球が停滞している間に、2秒経過する毎に0にクリアされる場合には、演出番号メモリ203fに記憶されている演出番号から1が減算される(図19参照)。
連続演出実行フラグ203iは、第3図柄表示装置81において実行される変動演出の停止図柄を設定する場合に、停止図柄が「チャンス目」となるように設定するか否かを判定するために用いるフラグである。ここで、図14(b)を参照して、連続演出実行フラグ203iについて説明する。図14(b)は、連続演出実行フラグの内容を模式的に示した模式図である。
連続演出実行フラグ203iは、図14(b)に示すように、1バイト(8ビット)で構成されており、ビット0が保留球実行エリア203bに対応づけられ、ビット1からビット4までがそれぞれ、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアから保留第4エリアに対応づけられている。連続演出実行フラグ203iは、初期状態では全ビット「0」に設定されており、ビット5からビット7までは未使用となっている。
本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作しており、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されていない場合に演出番号が入力されると、その演出番号が入力されてから変動演出の実行開始が1秒間保留され、1秒以内に次の演出番号の入力がなければ、連続チャンス目演出を実行するか否かが判定され、その後、保留されている変動演出が実行開始される。
同様に、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている場合に演出番号が入力されても、その演出番号が入力されてから1秒経過するまでは、実行中の変動演出が終了しても、変動演出の実行開始が保留される。
更に、演出番号が入力されてから変動演出の実行開始が保留されている間(1秒以内)に、次の演出番号が入力されると、そこから更に変動演出の実行開始が1秒間保留される。そして、保留期間である1秒以内に次の演出番号の入力がなければ、連続チャンス目演出を実行するか否かが判定され、その後、保留されている変動演出が実行開始される。
このように、主制御装置110では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、演出番号が入力されてから、1秒以内に次の演出番号が入力されなければ、まず、連続チャンス目演出を開始するか否かが判定される。より具体的には、同一の演出番号が2つ以上連続で入力されたかが判定され、同一の演出番号が2つ以上連続で入力されている場合には、連続チャンス目演出を開始すると判定される。
連続チャンス目演出を開始すると判定されると、その連続で入力した各変動演出において、停止図柄が「チャンス目(外れチャンス目、又は、リーチチャンス目)」に設定される連続チャンス目演出が実行される。尚、連続チャンス目演出における最後の変動演出では本来の停止図柄が表示される。例えば、同一の演出番号が3回連続で入力されると、その3回の入力に応じて実行される3つの変動演出において連続チャンス目演出が実行される。この場合の連続チャンス目演出では、1回目および2回目に実行される変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され、最後(3回目)に実行される変動演出の停止図柄が演出番号に対応する停止図柄に設定される。尚、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合には、演出番号は入力できないため、別の所定の条件が満たされている場合に連続チャンス目演出が実行される。
より具体的には、連続チャンス目演出を開始すると判定されると、主制御装置110において実行が保留されている変動演出のうち、停止図柄を「チャンス目」とする変動演出が決定される。そして、連続演出実行フラグ203iのビット1〜ビット4のうち、決定された変動演出に対応するビットのビット値が「1」に設定される(図24のS705,S706、図25のS806)。
例えば、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリア〜保留第4エリアに記憶されている入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)のうち、保留第1エリアのデータに応じて実行される変動演出の停止図柄を「チャンス目」とする場合には、連続演出実行フラグ203iのビット1が「1」に設定される。その他の保留エリアのデータについても同様に、そのデータに応じて実行される変動演出の停止図柄を「チャンス目」とする場合には、各保留エリアに対応する連続演出実行フラグ203iの各ビット1が「1」に設定される。
この連続演出実行フラグ203iの各ビットは、保留されている変動演出が実行開始される場合に、下位ビットの方向に1ビットずつシフトされる(図31のS1403参照)。尚、このシフトが行われると、最上位ビット(ビット7)には0が設定される。そして、シフトの結果、連続演出実行フラグ203iのビット0のビット値が「1」であれば、実行開始する変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定される(図32のS1511)。また、ビット0のビット値が「0」であれば、保留球実行エリア203bの内容に基づいて停止図柄が設定される(図32のS1510)。
ここで、図8に戻り、説明を続ける。主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。
入出力ポート205には、払出制御装置111、演出制御装置117、発射制御装置112、第1図柄表示装置37、遊技状態表示装置38、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、コントローラ300、パチンコデモ機10の各種状態を検出するためのスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ・センサ208、電動役物640aや開閉板65bを駆動するためのソレノイドからなるソレノイド209とが接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
コントローラ300は、所望する変動演出の実行開始や、変動演出の中止を、操作者が主制御装置110に指示するための入力装置であり、入出力ポート205に対して脱着可能に構成されている。コントローラ300が入出力ポート205に接続されると、主制御装置110は、自動的に説明Bモードに切り替わり動作し、コントローラ300が接続されていない間は、試打モードまたは説明Aモードで動作する。操作者は、そのコントローラ300を使用して、変動演出の演出番号や、変動演出の実行開始などの各種指示を入力することにより、その入力操作に応じた制御を実行させることができる。
尚、詳細については後述するが、本実施形態では、コントローラ300および各種スイッチ・センサ208のうち、操作者により選択された一方が入出力ポート205に接続される。これは、コントローラ300をパチンコデモ機10に接続する場合に、通常の遊技機に設けられている各種スイッチ・センサ208を接続するコネクタ端子を利用して、コントローラ300を接続するためである。これにより、コントローラ300をパチンコデモ機10に接続するために、接続用の新たなコネクタ端子をパチンコデモ機10に設けなくても良いので、通常の遊技機のハード構成を変更することなくそのまま利用して、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。
また、入出力ポート205には、電源装置115に設けられたRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ・センサ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
尚、図示はしないが、バスライン204は、主基板(主制御装置110)上に形成された配線パターンであり、その配線パターンによりMFP201と入出力ポート205とは、主基板上において直接接続されている。一方、払出制御装置111、演出制御装置117、発射制御装置112、第1図柄表示装置37、遊技状態表示装置38、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、各種スイッチ・センサ208、ソレノイド209については、それぞれがハーネス(非図示)を介して主基板上の入出力ポート205に接続されている。また、コントローラ300については、コントローラ300の出力ケーブルを介して主基板上の入出力ポート205に接続されている。
ここで、入出力ポート205に接続されるハーネス(非図示)と、入出力ポート205に接続されるコントローラ300とについて説明する。まず、入出力ポート205に接続されるハーネスについて説明する。各ハーネス両端のうち、一端には各種装置などが接続されており、他端にはコネクタ端子(メス側)が圧着されている。一方、主基板上には、そのコネクタ端子(メス側)に対応するコネクタ端子(オス側)が実装されている。これらのコネクタ端子(メス側、オス側)は、脱着可能に構成されており、各コネクタ端子(メス側、オス側)が結合されると、コネクタ端子間が電気的に導通するように構成されている。本実施形態では、ハーネスの他端のコネクタ端子(メス側)が、主基板上の所定のコネクタ端子(オス側)へ挿入し結合されており、そのハーネスに接続されている各種装置などが入出力ポート205に電気的に接続されている。
次に、入出力ポート205に接続されるコントローラ300について説明する。上述したように、本実施形態では、コントローラ300および各種スイッチ・センサ208のうち、操作者により選択された一方が入出力ポート205に接続される。操作者は、パチンコデモ機10を試打モードまたは説明Aモードで動作させたい場合には、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスを、主基板(主制御装置110)上の所定のコネクタ端子(オス側)に接続する。
一方、操作者は、パチンコデモ機10にコントローラ300を接続したい場合(即ち、説明Bモードで動作させたい場合)には、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスを主基板上から取り外し、そのハーネスに代えて、コントローラ300の出力ケーブルを接続する。このコントローラ300の出力ケーブルの先端は、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスのうち、主基板側に接続される方の先端と同一形状のコネクタ端子(メス側)が圧着されており、そのハーネスに代えて、主基板上に脱着可能になっている。
尚、本実施形態では、各種スイッチ・センサ208が一のハーネスによって、主基板(主制御装置110)に接続されているが、各種スイッチ・センサ208のうち、第1入球口への入賞(始動入賞)を検出する第1入球口スイッチ208aの信号だけを伝達するハーネスを別途設けて、そのハーネスを主基板へ直接繋ぐように構成しても良い。これは、遊技機において、第1入球口スイッチ208aの信号を主基板に接続するハーネスが非常に重要だからである。即ち、このハーネスにより伝達される信号に基づいて、大当たりの抽選が実行されるので、他のハーネスよりも不正行為者によって不正行為が行われる可能性が高い。しかしながら、第1入球口スイッチ208aを主基板に接続するハーネスを、他のハーネスと容易に区別可能にしておけば、不正行為者によってハーネスが改造されたか否かの点検を容易に行えるので、不正行為を発見し易い。尚、このように構成する場合には、各種スイッチ・センサ208のハーネスのコネクタ端子(メス側)が接続される主基板側のコネクタ端子(オス側)と、第1入球口スイッチ208aのハーネスのコネクタ端子(メス側)が接続される主基板側のコネクタ端子(オス側)とを、主基板上において近い位置に実装しておくと好適である。そして、コントローラ300の出力ケーブルの先端には、2つのハーネスに使用される各コネクタ端子(メス側)と同一の形状のものをそれぞれ圧着しておく。これにより、操作者は、その2つのハーネスを主基板に接続する作業や、取り外し作業を行う場合に、主基板において各コネクタ(オス側)の実装位置を見つけ易いので、実装位置が離れている場合よりも作業が行い易い。また、コントローラ300を主基板に接続する作業や、取り外し作業を行う場合についても同様である。
以上説明したように、本実施形態のパチンコデモ機10は、操作者が動作させたいモードに応じて、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスと、コントローラ300の出力ケーブルとを、操作者が繋ぎ替えできるように構成されている。これは、コントローラ300をパチンコデモ機10に接続する場合に、通常の遊技機に設けられている各種スイッチ・センサ208を接続するコネクタ端子を利用して、コントローラ300を接続するためである。これにより、コントローラ300をパチンコデモ機10に接続するために、接続用の新たなコネクタ端子をパチンコデモ機10に設けなくても良いので、通常の遊技機のハード構成を変更することなくそのまま利用して、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。
払出制御装置111は、払出モータ(非図示)を駆動させて賞球や貸出球の払い出し制御を行うものであるが、パチンコデモ機10は、デモンストレーションを行うためのものなので、賞球の払い出しは行っていない。よって、本実施形態では、この払出制御装置111は不用であるが、この払出制御装置111を取り外すことなく、機能を停止させている。このように、不用な装置であってもそのまま残すことにより、通常の遊技機のハード構成を変更しなくて良い。よって、通常の遊技機を利用して簡単にデモンストレーション用の遊技機を製作できるので、開発時間や製造コストを抑制することができる。
各種スイッチ・センサ208は、パチンコデモ機10の各種状態を検出するためのスイッチ群やセンサ群などにより構成されている。ここで、図15を参照して、各種スイッチ・センサ208の内容について説明する。図15は、主制御装置110に接続される各種スイッチ・センサ208の内容を模式的に示した模式図である。
各種スイッチ・センサ208は、第1入球口スイッチ208aと、第2入球口Aセンサ208bと、第2入球口Bセンサ208cと、第1特定入賞口スイッチ208dと、第2特定入賞口スイッチ208eと、磁石センサ208fと、誘導磁界センサ208gと、電波センサ208hと、タッチセンサ208iと、打ち止めスイッチ208jと、操作ハンドル用可変抵抗器208kとにより構成されている。
第1入球口スイッチ208aは、第1入球口64への球の入球を検出するスイッチであり、球が第1入球口64へ入球した場合にオンとなり、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。また、球が第1入球口64へ入球していない場合はオフとなり、オフ信号を出力する。また、第1入球口スイッチ208aは、第1入球口64の奥(遊技盤13の裏側)に取り付けられている。
第2入球口Aセンサ208bは、第2入球口A67における球の通過、又は、球の停滞を検出するためのセンサであり、第2入球口A67を通過する球を検出した場合に、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。また、第2入球口A67において球を検出していない場合は、オフ信号を出力する。また、第2入球口Aセンサ208bは、第2入球口A67と一体に構成されおり、遊技盤13に取り付けられている。
本実施形態では、球が第2入球口A67を通過したか、又は、球が第2入球口A67に停滞しているかは、MPU201により判定される。具体的には、MPU201は、第2入球口Aセンサ208bからオン信号が出力される場合に、そのオン信号の出力期間が、球の最大通過時間(例えば、0.5秒)を超えたかを判定する。ここで、オン信号の出力期間が、球の最大通過時間を超えなかった場合には、MPU201は、球が通過したと判定し、球の最大通過時間を超えている場合には、球が停滞していると判定する。また、オン信号が検出され続けた後に、オフ信号となったら、停滞していた球が通過したと判定する。
第2入球口Bセンサ208cは、第2入球口B670における球の通過、又は、球の停滞を検出するためのセンサであり、第2入球口B670を通過する球を検出した場合に、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。また、第2入球口B670において球を検出していない場合は、オフ信号を出力する。また、第2入球口Bセンサ208cは、第2入球口B670と一体に構成されおり、遊技盤13に取り付けられている。
本実施形態では、第2入球口A67と同様に、球が第2入球口B670を通過したか、又は、球が第2入球口B670に停滞しているかは、MPU201により判定される。具体的には、MPU201は、第2入球口Bセンサ208cからオン信号が出力される場合に、そのオン信号の出力期間が、球の最大通過時間(例えば、0.5秒)を超えたかを判定する。ここで、オン信号の出力期間が、球の最大通過時間を超えなかった場合には、MPU201は、球が通過したと判定し、球の最大通過時間を超えている場合には、球が停滞していると判定する。また、オン信号が出力され続けた後に、オフ信号となったら、停滞していた球が通過したと判定する。
第1特定入賞口スイッチ208dは、第1特定入賞口(小開放口)640への球の入球を検出するスイッチであり、球が第1特定入賞口(小開放口)640へ入球した場合にオンとなり、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。尚、球が第1特定入賞口640へ入球していない場合はオフとなり、オフ信号を出力する。また、第1特定入賞口スイッチ208dは、第1特定入賞口640の奥(遊技盤13の裏側)に取り付けられている。
第2特定入賞口スイッチ208eは、第2特定入賞口(大開放口)65aへの球の入球を検出するスイッチであり、球が第2特定入賞口(大開放口)65aへ入球した場合にオンとなり、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。尚、球が第2特定入賞口65aへ入球していない場合はオフとなり、オフ信号を出力する。また、第2特定入賞口スイッチ208eは、第2特定入賞口65aの奥(遊技盤13の裏側)に取り付けられている。
磁石センサ208fは、遊技盤13に磁石が近接しているか否かを検出するセンサであり、遊技盤13の裏面の複数箇所に配設されている。磁石が近接していることが検出されている間は、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。一方、磁石が検出されていない間は、オフ信号を出力する。
この磁石センサ208fは不正行為を監視するために使用される。例えば、不正行為として、遊技中に磁石を使用して、遊技盤13の遊技領域上で球を詰まらせ、その詰まらせた球により不正に球の通路を形成し、第1入球口64や、第1特定入賞口(小開放口)640や、第2特定入賞口(大開放口)65aなどに球が入り易くするという行為が行われる。
よって、通常の遊技機では、遊技盤13に磁石が近接していると検出されると、不正行為が行われているか、又は、センサに異常が発生している可能性が高いので、エラー報知が行われる。しかしながら、本実施形態のパチンコ機は、デモンストレーション用のパチンコ機であるのでエラー報知は行っていない。
誘導磁界センサ208gは、遊技盤13に誘導コイルが近接しているか否かを検出するセンサであり、遊技盤13の裏面の複数箇所に配設されている。誘導コイルが近接していることが検出されている間は、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。一方、誘導コイルが検出されていない場合は、オフ信号を出力する。
この誘導磁界センサ208gは不正行為を監視するために使用される。例えば、不正行為として、誘導コイルを磁石として使用し、遊技盤13の遊技領域上で球を詰まらせ、その詰まらせた球によりを不正に球の通路を形成し、第1入球口64や、第1特定入賞口(小開放口)640や、第2特定入賞口(大開放口)65aなどに球が入り易くするという行為が行われる。
よって、通常の遊技機では、遊技盤13に誘導コイルが近接していると検出されると、不正行為が行われているか、又は、センサに異常が発生している可能性が高いので、エラー報知が行われる。しかしながら、本実施形態のパチンコ機は、デモンストレーション用のパチンコ機であるのでエラー報知は行っていない。
電波センサ208hは、パチンコデモ機10に設けられている各種スイッチや、各種センサ、各種MPUなどを誤動作させるための電波が照射されているか否かを検出するセンサであり、遊技盤13の裏面の複数箇所に配設されている。電波の照射が検出されている間は、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。一方、電波が検出されていない間は、オフ信号を出力する。
この電波センサ208hは不正行為を監視するために使用される。例えば、不正行為として、各種MPUや、各種スイッチや、各種センサなどに対して電波を照射し、それぞれを誤動作させて、大当たりの抽選や球の払い出しを不正に発生させるという行為が行われる。
よって、通常の遊技機では、遊技盤13に電波が照射されていると検出されると、不正行為が行われているか、又は、センサに異常が発生している可能性が高いので、エラー報知が行われる。しかしながら、本実施形態のパチンコ機は、デモンストレーション用のパチンコ機であるのでエラー報知は行っていない。
タッチセンサ208iは、操作者がハンドル51に触れているか否かを検出するセンサであり、操作者がハンドル51に触れている場合にオンとなり、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。MPU201は、タッチセンサ208iからオン信号が入力されている間、球発射ユニット112aの駆動を許可する。尚、操作者がハンドル51に触れていない場合にはオフとなる。
打ち止めスイッチ208jは、操作者による球の発射停止の指示を検出するための押しボタン式のスイッチであり、押下されている場合にオンとなり、オン信号を主制御装置110のMPU201へ出力する。MPU201は、打ち止めスイッチ208jからオン信号が入力されている間、発射制御装置112による球の発射が停止される。尚、操作者が打ち止めスイッチ208jを押下していない場合はオフとなる。
操作ハンドル用可変抵抗器208kは、ハンドル51の回動操作量を検出するための可変抵抗器である。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、操作ハンドル用可変抵抗器208kの抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて回転量を示す信号が、MPU201に入力される。MPU201は、入力された回転量に対応した強さで球が発射するように、発射制御装置112に球の発射を指示する。これにより操作者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。
ここで、図8に戻り、説明を続ける。ソレノイド209は、第1特定入賞口(小開放口)640に付随する電動役物640aを駆動するための電動役物用ソレノイド209aと、第2特定入賞口(大開放口)65aの開閉板65bの下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口用ソレノイド209bとにより構成されている。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、主制御装置110は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ208iにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ208jがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に応じた発射コマンドをRAM203の所定領域に設定する。この発射コマンドは、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、発射制御装置112へ送信される。発射制御装置112は、発射コマンドを受信すると、発射ソレノイドを励磁させ、操作ハンドル51の回動量に応じた強さで球を発射する。
演出制御装置117は、主制御装置110から送信されてくる各種コマンドに基づいて、第3図柄表示装置81や、音声出力装置226や、電飾部29〜33や、表示ランプ34などを受動的に制御する装置である。主制御装置110は、演出制御装置117に実行させたい処理がある場合、その処理に対応するコマンド(図12(a)〜図12(c)参照)を演出制御装置117に送信することで、実行させたい処理だけを行わせることができる。演出制御装置117は共通部品化されており、このパチンコデモ機10には、通常の遊技機に搭載されるものと同一の演出制御装置117が搭載されている。これにより、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とのコスト低減が共に図られている。
演出制御装置117は、MPU271と、画像コントローラ274と、キャラクタROM275と、ビデオRAM276と、入出力ポート277と、出力ポート278と、バスライン279,280とを有している。入出力ポート277には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン279を介してMPU271が接続されている。また、入出力ポート277には、主制御装置110、画像コントローラ274、音声出力装置226、電飾部29〜33、及び表示ランプ34などがそれぞれ接続されている。
また、画像コントローラ274には、キャラクタROM275、ビデオRAM276がそれぞれ接続されると共に、バスライン280を介して出力ポート278が接続されている。出力ポート278の出力側には、第3図柄表示装置81が接続されている。
尚、本実施形態では、音声出力の制御や、各種ランプの点灯および消灯の制御や、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動演出(変動表示)の制御を一括して演出制御装置117で行うよう構成しているが、各種制御を複数の制御装置で分担して行うように構成しても良い。例えば、音声出力の制御と、各種ランプの点灯および消灯の制御とを音声ランプ制御装置で行い、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動演出(変動表示)の制御を表示制御装置で行うように構成しても良い。
MPU271は、1チップマイコンとしての演算装置である。MPU271には、MPU271により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM272と、ワークメモリ等として使用されるRAM273などの各種回路とが内蔵されている。
画像コントローラ274は、キャラクタROM275、ビデオRAM276、入出力ポート277、出力ポート278のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM276に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
キャラクタROM275は、第3図柄表示装置81に表示する図柄(背景図柄や第3図柄や装飾図柄)などの演出用のデータが、圧縮された形式で格納されているメモリである。このキャラクタROM275には、例えば、変動演出に用いられる演出用の各種データや、第3図柄のキャラクタ図柄や、背景図柄や、予告キャラクタ図柄などが記憶されている。
キャラクタROM275には、記憶するデータ量を少なくするために、上記のような演出用のデータが圧縮された状態で記憶されている。本実施形態では、演出用のデータは約1024Mバイトで構成されており、その約1024Mバイトのデータが、約768Mバイトに圧縮されてキャラクタROM275に記憶されている。キャラクタROM275に圧縮され記憶されている演出用のデータは、必要なものだけが読み出されて、解凍された後に、ビデオRAM276の所定の領域に書き込まれる。例えば、背景図柄や装飾図柄などの素材となるキャラクタデータなどが、ビデオRAM276の所定の領域に書き込まれる。
ビデオRAM276は、第3図柄表示装置81に表示する演出用のデータを、解凍した状態(直ぐに使用可能な状態)で記憶するためのメモリである。このビデオRAM276の内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置81の表示内容を変更できる。尚、各種データをキャラクタROM275から読み出し、ビデオRAM276に記憶するのは、一般的に処理速度がROMよりRAMの方が高速であるためである。例えば、演出データをキャラクタROM275から読み出しながら第3図柄表示装置(LCD)81に表示する構成にすると、読み出すデータ量が大きい場合には読み出しに時間を有し、スムーズな表示ができなかったり鮮明な表示ができない場合があるからである。また、RAMに記憶する方が、表示データの加工(例えば、装飾図柄の大きさの変更や背景図柄の色の変更)などが容易であるからでもある。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図7参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110,112,117等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。この電源部251は、筐体本体1a内に取り付けられている電源トランス(非図示)と接続されている。尚、本実施形態の電源トランスは、交流100Vの電源から、遊技機の動作電圧である交流24Vの電圧を発生させるものである。交流100Vは、事務所や、展示会場など、一般的な場所で使用することができるので、パチンコデモ機10を様々場所へ持ち運んで、容易にデモンストレーションを行うことができる。
電源部251は、電源トランスから供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ・センサ208や、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧のうち、各制御装置110,112,117等が必要とする電圧を各々に供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU(非図示)の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理(図27参照)を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図27参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図7参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。通常の遊技機であれば、主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2が入力されると、RAM203におけるバックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。しかしながら、本実施形態では、払出制御装置111の機能を停止させているので、払出制御装置111にはコマンドを送信しない。
次に、パチンコデモ機10の製作方法について説明する。上述したように、本実施形態のパチンコデモ機10は、通常の遊技機のハード構成を極力変更せずに利用して製作したものである。よって、ここでは通常の遊技機からの変更方法についてのみ説明する。具体的には、まず初めに、通常の遊技機の主制御装置110に搭載されているMPUを取り外し、デモンストレーション用の各種プログラムを有するMPU201に交換する。
ここで、デモンストレーション用の各種プログラムとは、ROM202に記憶されている各種の制御プログラムや固定値データのことであり、例えば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口A67,B670を通過する球の数や、球が停滞する時間に応じて、選択中の演出番号を変更するプログラムである。また、例えば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、異常入球が検出されたら、エラー報知に代えて実行中の変動演出を終了(中止)するプログラムである。また、例えば、パチンコデモ機10が試打モードまたは説明Aモードで動作している場合に、異常入球が検出されたら、エラー報知に代えて動作モードを変更するプログラムである。
これらのプログラムの詳細については後述するが、本実施形態のプログラムは、通常の遊技機に設けられているセンサの検出結果に基づいて、各種処理を実行するように構成されているので、選択中の演出番号を変更するためのボタンや、実行中の変動演出を終了(中止)するためのボタンや、動作モードを変更するためのボタンなどを、パチンコデモ機10に新たに設ける必要がない。よって、通常の遊技機のハード構成を極力変更することなくそのまま利用して、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、パチンコデモ機10に複数のモード(試打モード、説明Aモード)が設けられている場合に、モードの切り替えを行って、それぞれのモードでパチンコデモ機10を動作させることができる。
次に、球の貸し出しや、賞球の払い出しを行うための払出ユニット93や、払出制御装置111や、カードユニット接続基板116を取り外さずに、単に機能だけを停止させる。パチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるので、球の貸し出しや、賞球の払い出しを行わないので、払出ユニット93や、払出制御装置111や、カードユニット接続基板116は不用である。しかしながら、本実施形態では、これらのユニットや装置を取り外さずに、単に機能だけを停止させている。このように、不用な装置であってもそのまま残すことにより、通常の遊技機のハード構成を極力変更することなく、デモンストレーション用の遊技機を製作できる。よって、開発時間や製造コストを抑制することができる。
次に、入賞口63,64,640,65aに入球した球と、アウト口66に入った球とが、それぞれ上皿17へ案内される(戻される)ように、遊技盤13の裏面に設けられている球の通路を変更する。より具体的には、遊技機内に回収された球を遊技ホールの島設備へ排出する球排出路(非図示)と、上皿17とを接続して、遊技機10内で球が循環するように変更する。本実施形態では、賞球の払い出しが行われない代わりに、入賞口63,64,640,65aに入球した球も、アウト口66に入った球も、それぞれ上皿17へ案内している(戻している)。よって、球を多数用意しなくても、必要最小限の数だけ用意しておけば、試打モードで試打を行うことができる。
尚、コントローラ300(図8参照)については、上述したように、コントローラ300の出力ケーブルを、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスに代えて、主基板(主制御装置110)の入出力ポート205(図8参照)に接続できるように加工する。具体的には、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスのうち、主基板側に接続される方の先端に圧着されているコネクタ端子(メス側)と同一形状のものを、コントローラ300の出力ケーブルの先端に圧着する。そして、操作者は、パチンコデモ機10を試打モードまたは説明Aモードで動作させたい場合には、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスを、主基板(主制御装置110)上の所定のコネクタ端子(オス側)に接続する。一方、操作者は、パチンコデモ機10にコントローラ300を接続したい場合(即ち、説明Bモードで動作させたい場合)には、各種スイッチ・センサ208が接続されているハーネスを主基板上から取り外し、そのハーネスに代えて、コントローラ300の出力ケーブルを接続する。このように、本実施形態では、コントローラ300をパチンコデモ機10に接続する場合に、通常の遊技機に設けられている各種スイッチ・センサ208を接続するコネクタ端子を利用している。よって、コントローラ300をパチンコデモ機10に接続するために、接続用の新たなコネクタ端子をパチンコデモ機10に設けなくても良いので、通常の遊技機のハード構成を変更することなくそのまま利用して、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。
このように、パチンコデモ機10は、通常の遊技機のハード構成を極力変更することなく利用しているので、簡単に製作することができる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
次に、図16〜図32(図20,図21は概略図)のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図16は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S101)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では2309)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、及び第2当たり乱数カウンタC3の更新を実行する(S102)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、及び第2当たり乱数カウンタC3をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、2309,19,250)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、コントローラ300(図8参照)が、主制御装置110の入出力ポート205に接続されているかを判定し(S103)、コントローラ300が入出力ポート205に接続されている場合は(S103:Yes)、コントローラ300からの入力のみを受け付ける(説明Bモード中)。即ち、コントローラ300から入力された指示に応じて、特図保留球格納エリア203aの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)に、カウンタ値を記憶する(S104)。
操作者は、コントローラ300を操作して、実行させたい変動演出の演出番号や、変動演出の実行開始の指示や、変動演出の中止の指示などの各種指示を入力することができる。ここで、外れ変動の演出番号と、変動演出の実行開始の指示とが入力されると、S104の処理では、外れ変動の実行が新たに保留されるように、所定のテーブル等に基づいて、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアに、カウンタC1の値「70」、カウンタC2の値「0」、カウンタCS1の値「0」、カウンタCS2の値「0」、及びカウンタCS3の値「0」が記憶される。尚、大当たりの抽選を行うタイミングとなると(図30のS1306,1307参照)、保留第1エリアに記憶された各カウンタ値が、保留球実行エリア203bにシフトされ、各カウンタ値に基づいて各種コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド)が設定され、その後、演出制御装置117に送信される。その結果、第3図柄表示装置81において、外れ変動が実行される。このS104の処理は、コントローラ300によって入力された指示が、変動演出の中止など、変動演出の保留に関係ない指示であればスキップされる。
次に、コントローラ300から入力された指示に応じて、特図保留球カウンタ203cの値を更新する(S105)。このS105の処理では、例えば、S104の処理において変動演出が保留された場合に、特図保留球カウンタ203cに1が加算される。
次に、コントローラ300から入力された指示に応じて、各種コマンド(例えば、停止コマンドなど)を設定する(S106)。例えば、変動演出の中止の指示が入力された場合には、ここで停止コマンドが設定されて、その後、演出制御装置117に送信される。その結果、第3図柄表示装置81において、実行中の変動演出が中止される。尚、変動演出が実行されていない場合には、変動演出の中止の指示が入力されても、停止コマンドは設定されない。そして、S106の処理が終了したら、S113の処理へ移行する。
S103の処理において、コントローラ300が入出力ポート205に接続されていない場合は(S103:No)、パチンコデモ機10が試打モード、又は、説明Aモードで動作している場合である。この場合は、まず、各種スイッチ・センサ208の読み込み処理を実行する(S107)。即ち、入出力ポート205に接続されている各種スイッチ群やセンサ群の状態を読み込むと共に、当該スイッチ群やセンサ群の状態を判定して検出情報(入賞検知情報など)を保存する。
次に、第2特定入賞口入賞判定処理を実行して(S108)、第2入球口通過判定処理を実行する(S109)。尚、第2特定入賞口入賞判定処理、及び、第2入球口通過判定処理の詳細は、それぞれ図17および図18を参照して後述する。第2入球口通過判定処理を実行した後は、第1入球口入賞判定処理を実行して(S110)、第1特定入賞口入賞判定処理を実行する(S111)。尚、第1入球口入賞判定処理、及び、第1特定入賞口入賞判定処理の詳細は、それぞれ図22および図26を参照して後述する。
第1特定入賞口入賞判定処理を実行した後は、エラー処理や、定期的に実行すべき処理などを含むその他の判定処理を実行して(S112)、S113の処理へ移行する。そして、S113の処理では、発射制御処理を実行し(S113)、タイマ割込処理を終了する。尚、発射制御処理(S113)は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ208iにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ208jが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
次に、図17を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第2特定入賞口入賞判定処理(S108)について説明する。図17は、この第2特定入賞口入賞判定処理(S108)を示すフローチャートである。この第2特定入賞口入賞判定処理(S108)は、タイマ割込処理(図16参照)の中で実行される処理であり、試打モード中または説明Aモード中に限り実行される。
また、この第2特定入賞口入賞判定処理(S108)は、パチンコデモ機10が試打モード又は説明Aモードで動作している場合に、第2特定入賞口(大開放口)65aへの球の入球タイミングに基づいて、パチンコデモ機10の動作モードを試打モード又は説明Aモードに切り替えるための処理である。
この第2特定入賞口入賞判定処理では、まず、第2特定入賞口(大開放口)65aへ球が入賞したかを判定し(S201)、第2特定入賞口(大開放口)65aへ球が入賞していない場合には(S201:No)、何も実行することなく、この第2特定入賞口入賞判定処理を終了して、タイマ割込処理に戻る。一方、第2特定入賞口(大開放口)65aへ球が入賞した場合には(S201:Yes)、第2特定入賞口(大開放口)65aの開閉板65bの開放期間中であるかを判定する(S202)。
S202の処理において、第2特定入賞口(大開放口)65aの開閉板65bの開放期間中である場合は(S202:Yes)、通常の遊技機であれば賞球を行うが、パチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるため賞球を行わない。よって、この場合は、第2特定入賞口入賞判定処理を終了する。
S202の処理において、第2特定入賞口(大開放口)65aの開閉板65bの開放期間中でない場合は(S202:No)、通常なら入球が起こり得ない期間に第2特定入賞口(大開放口)65aへ球が入球した場合、即ち、異常入球があった場合である。この場合には、動作モードの切り替えを行う(S203)。具体的には、試打モード中に第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入球が検出されたら、動作モードを説明Aモードに切り替え、説明Aモード中に第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入球が検出されたら、動作モードを試打モードに切り替える。
上述した通り、本実施形態では、第2特定入賞口(大開放口)65aにおいて、異常入球が検出されてもエラー報知は行わず、その代わりに動作モードを変更している。これにより、パチンコデモ機10に、動作モードを変更するためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
次に、RAM203に設けられている各領域203a〜203iをそれぞれクリアして、初期状態に戻し(S204)、RAM203の所定領域に停止コマンドを設定する(S205)。尚、変動演出が実行されていない場合には、停止コマンドは設定しない。ここで設定された停止コマンドは、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、停止コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を強制的に終了させる。また、本実施形態では、操作者が変動演出の中止を指示できるように構成されているので(後述する第1特定入賞口入賞判定処理(図26参照)のS905の処理)、ここでは停止コマンドを設定しないようにしても良い。このように構成した場合、変動演出の中止と、動作モードの変更とを操作者が別々に行うことができるので、操作の幅が広がり、操作者にとって使い勝手が良い。例えば、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、説明内容によって、変動演出の中止と、動作モードの変更とを使い分けることができる。
次に、第1図柄表示装置37の表示を初期状態に戻す設定を行う(S206)。ここで設定が行われると、次にメイン処理(図29参照)の第1図柄表示制御処理(S1205)が実行された場合に、第1図柄表示装置37の表示が初期状態に戻る。この第2特定入賞口入賞判定処理を終了する。そして、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
以上の図17の第2特定入賞口入賞判定処理によれば、パチンコデモ機10が試打モードまたは説明Aモードで動作している場合に、第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入球を検出したら、パチンコデモ機10の動作モードを試打モードまたは説明Aモードに交互に変更できる。これにより、パチンコデモ機10に、動作モードを変更するためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
また、S203、S205、およびS206の各処理により、動作モードの変更と、実行中の変動演出の中止とを一度に行うことができるので、操作者は、動作モードを変更した後に、別途、実行中の変動演出を中止させなくても良いし、また、実行中の変動演出が終了するのを待ってから、動作モードを変更しなくても良い。よって、操作者の手間を軽減できる。
次に、図18を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第2入球口通過判定処理(S109)について説明する。図18は、この第2入球口通過判定処理(S109)を示すフローチャートである。この第2入球口通過判定処理(S109)は、タイマ割込処理(図16参照)の中で実行される処理であり、試打モード中または説明Aモード中に限り実行される。
また、この第2入球口通過判定処理(S109)は、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、第2入球口A67(スルーゲート)や第2入球口B670(スルーゲート)に球が通過したら、第2図柄の抽選を行うためのカウンタ値を保存すると共に、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者が選択中の演出番号を第1図柄表示装置37に表示するための処理である。
この第2入球口通過判定処理では、まず、通過停滞判定処理を実行する(S301)。
この通過停滞判定処理(S301)は、球が第2入球口A67または第2入球口B670を通過したかや、球が第2入球口A67または第2入球口B670に停滞しているかを、
第2入球口Aセンサ208bの検出状態、第2入球口Bセンサ208cの検出状態に基づいて判定する処理である。
具体的には、第2入球口Aセンサ208bからオン信号が出力される場合に、そのオン信号の出力期間が、球の最大通過時間(例えば、0.5秒)を超えたかを判定する。ここで、オン信号の出力期間が、球の最大通過時間を超えなかった場合には、球が通過したと判定し、球の最大通過時間を超えている場合には、球が停滞していると判定する。また、オン信号が検出され続けた後に、オフ信号となったら、停滞していた球が通過したと判定する。尚、第2入球口Bセンサ208cについても、第2入球口Aセンサ208bと同様に判定が行われるので、その説明は省略する。
次に、パチンコデモ機10の動作モードが試打モード中であるかを判定し(S302)、試打モード中である場合には(S302:Yes)、球が第2入球口A67(スルーゲート)および第2入球口B670(スルーゲート)の何れかを通過したかを判定する(S303)。
S303の処理において、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れかを通過した場合には(S303:Yes)、第2当たり乱数カウンタ値格納処理を実行する(S304)。尚、第2当たり乱数カウンタ値格納処理(S304)は、第2図柄の抽選を行うためのカウンタ値(第2当たり乱数カウンタC3)を取得して、RAM203の所定領域に記憶する処理である。但し、第2図柄の抽選の保留回数が最大保留回数(4回)の場合には、カウンタ値の記憶は行われない。
次に、第2図柄保留ランプ84の表示を更新する(S305)。これにより、第2図柄保留ランプ84では、2つのLEDの点灯および消灯の組み合わせが更新され、その点灯状態によって、0から4までの保留回数が示される。そして、この第2入球口通過判定処理を終了し、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
S303の処理において、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れも通過していない場合には(S303:No)、S304およびS305の処理をスキップして、この第2入球口通過判定処理を終了し、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
S302の処理において、パチンコデモ機10の動作モードが説明Aモード中である場合には(S302:No)、演出番号メモリ203fの演出番号を取得する(S306)。そして、取得した演出番号の10の位の数値を、第1図柄表示装置37における左側の7セグメント表示器37b1に表示する設定を行い(S307)、更に、取得した演出番号の1の位の数値を、第1図柄表示装置37における右側の7セグメント表示器37b2に表示する設定を行う(S308)。
ここでS307およびS308の処理により設定が行われると、次にメイン処理(図29参照)の第1図柄表示制御処理(S1205)が実行された場合に、第1図柄表示装置37の表示が更新される。このように、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合には、第1図柄表示装置37に演出番号が表示される。この演出番号は、操作者が選択中の演出番号を示しており、操作者は、この表示を確認することにより、入力する演出番号を確認することができる。従って、操作者は所望する演出番号を適切に選択(又は、入力)することができる。
次に、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れかを通過したかを判定し(S309)、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れかを通過した場合には(S309:Yes)、S311の処理へ移行する。一方、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れも通過していない場合には(S309:No)、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れかに停滞しているかを判定する(S310)。
S310の処理において、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れかに停滞している場合には(S310:Yes)、S311の処理へ移行し、球が第2入球口A67および第2入球口B670の何れにも停滞していない場合には(S310:No)、この第2入球口通過判定処理を終了して、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
S311の処理では、説明Aモード通過停滞処理を実行する(S311)。尚、説明Aモード通過停滞処理の詳細は、図19を参照して後述する。この説明Aモード通過停滞処理が実行されると、操作者の入力操作に応じて、演出番号メモリ203fの演出番号が変更される。
説明Aモード通過停滞処理を実行した後は、演出番号メモリ203fの演出番号を取得し(S312)、取得した演出番号の10の位の数値を、第1図柄表示装置37における左側の7セグメント表示器37b1に表示する設定を行い(S313)、更に、取得した演出番号の1の位の数値を、第1図柄表示装置37における右側の7セグメント表示器37b2に表示する設定を行う(S314)。ここでS313およびS314の処理により設定が行われると、次にメイン処理(図29参照)の第1図柄表示制御処理(S1205)が実行された場合に、第1図柄表示装置37の表示が更新される。これにより、操作者により変更された演出番号が、第1図柄表示装置37に表示される。そして、この第2入球口通過判定処理を終了して、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
以上の図18の第2入球口通過判定処理によれば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1図柄表示装置37に演出番号を表示できる。この演出番号は、操作者が選択中の演出番号を示しており、操作者は、この表示を確認することにより、入力する演出番号を確認することができる。従って、操作者は所望する演出番号を適切に選択(又は、入力)することができる。
次に、図19を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される説明Aモード通過停滞処理(S311)について説明する。図19は、この説明Aモード通過停滞処理(S311)を示すフローチャートである。この説明Aモード通過停滞処理(S311)は、第2入球口通過判定処理(図18参照)の中で実行される処理であり、説明Aモード中に限り実行される。
この説明Aモード通過停滞処理(S311)は、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、球が第2入球口A67や第2入球口B670を通過すれば、又は、球が第2入球口A67や第2入球口B670に停滞していれば、その通過や停滞に応じて、操作者が選択中の演出番号を変更するための処理である。
上述した通り、本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合、操作者は、手を使って球を第2入球口A67(スルーゲート)や第2入球口B670(スルーゲート)に投入し通過させたり、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に停滞させることにより、選択中の演出番号を変更することができる。より具体的には、操作者は、手を使って球を第2入球口A67に投入し通過させる度に、演出番号を10増加させることができ、手を使って球を第2入球口A67に2秒間停滞させる度に、演出番号を10減少させることができる。同様に、手を使って球を第2入球口B670に投入し通過させる度に、演出番号を1増加させることができ、手を使って球を第2入球口B670に2秒間停滞させる度に、演出番号を1減少させることができる。
この説明Aモード通過停滞処理では、まず、球が第2入球口A67を通過したかを判定し(S401)、球が第2入球口A67を通過していない場合には(S401:No)、球が第2入球口A67に停滞しているかを判定する(S402)。
S402の処理において、球が第2入球口A67に停滞していない場合には(S402:No)、S403〜S406の各処理をスキップして、S410の処理へ移行する。一方、球が第2入球口A67に停滞している場合には(S402:Yes)、第2入球口A停滞カウンタ203gに2msを加算する(S403)。
この第2入球口A停滞カウンタ203gは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口A67に球が停滞している停滞時間を計時するものである。尚、球が停滞している間は、計時が継続されると共に、2秒経過する毎に0にクリアされる。この説明Aモード通過停滞処理は、タイマ割込処理の実行タイミング(2ms)で実行されるので、ここでは、第2入球口A停滞カウンタ203gに2msを加算して、球が停滞してからの停滞時間を更新している。
次に、第2入球口A停滞カウンタ203gの値が2秒を経過したか(超えたか)を判定し(S404)、第2入球口A停滞カウンタ203gの値が2秒を経過していなければ(2秒以下ならば)(S404:No)、S405およびS406の各処理をスキップして、S410の処理へ移行する。一方、第2入球口A停滞カウンタ203gの値が2秒を経過した場合には(S404:Yes)、演出番号メモリ203fから10を減算し(S405)、第2入球口A停滞カウンタ203gをリセット(0にクリア)して(S406)、S410の処理へ移行する。
一方、S401の処理において、球が第2入球口A67を通過した場合には(S401:Yes)、第2入球口A67に停滞していた球が通過したかを判定する(S407)。S407の処理において、第2入球口A67を通過した球が第2入球口A67に停滞していた球でなければ(S407:No)、演出番号メモリ203fに10を加算する(S408)。一方、第2入球口A67に停滞していた球が通過した場合には(S407:Yes)、第2入球口A停滞カウンタ203gをリセット(0にクリア)する(S409)。そして、S410の処理へ移行する。
S410の処理では、球が第2入球口B670を通過したかを判定し(S410)、球が第2入球口B670を通過していない場合には(S410:No)、球が第2入球口B670に停滞しているかを判定する(S411)。S411の処理において、球が第2入球口B670に停滞していない場合には(S411:No)、S412〜S415の各処理をスキップして、この説明Aモード通過停滞処理を終了し、第2入球口通過判定処理(図18参照)に戻る。
一方、球が第2入球口B670に停滞している場合には(S411:Yes)、第2入球口B停滞カウンタ203hに2msを加算する(S412)。第2入球口B停滞カウンタ203hは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口B670に球が停滞している停滞時間を計時するものであり、第2入球口A停滞カウンタ203gと同様に構成されている。また、ここで2msを加算している理由についても同様であるので、その説明を省略する。
次に、第2入球口B停滞カウンタ203hの値が2秒を経過したか(超えたか)を判定し(S413)、第2入球口B停滞カウンタ203hの値が2秒を経過していなければ(2秒以下ならば)(S413:No)、S414およびS415の各処理をスキップして、この説明Aモード通過停滞処理を終了し、第2入球口通過判定処理(図18参照)に戻る。
一方、第2入球口B停滞カウンタ203hの値が2秒を経過した場合には(S413:Yes)、演出番号メモリ203fから1を減算し(S414)、第2入球口B停滞カウンタ203hをリセット(0にクリア)して(S415)、この説明Aモード通過停滞処理を終了し、第2入球口通過判定処理(図18参照)に戻る。
そして、S410の処理において、球が第2入球口B670を通過した場合には(S410:Yes)、第2入球口B670に停滞していた球が通過したかを判定する(S416)。S416の処理において、第2入球口B670を通過した球が第2入球口B670に停滞していた球でなければ(S416:No)、演出番号メモリ203fに1を加算する(S417)。一方、第2入球口B670に停滞していた球が通過した場合には(S416:Yes)、第2入球口B停滞カウンタ203hをリセット(0にクリア)する(S418)。そして、この説明Aモード通過停滞処理を終了し、第2入球口通過判定処理(図18参照)に戻る。
以上の図19の説明Aモード通過停滞処理によれば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、球が第2入球口A67を通過する度に、演出番号を10増加させることができ、球が第2入球口A67に2秒間停滞する度に、演出番号を10減少させることができる。同様に、球が第2入球口B670を通過する度に、演出番号を1増加させることができ、球が第2入球口B670に2秒間停滞する度に、演出番号を1減少させることができる。
よって、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者は、手を使って球を第2入球口A67(スルーゲート)や第2入球口B670(スルーゲート)に投入し通過させたり、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に停滞させることにより、選択中の演出番号を変更することができる。
このように、パチンコデモ機10では、通常の遊技機に設けられている第2入球口A67,B670を利用して演出番号を選択できるので、選択中の演出番号を変更するためのボタンなどを、パチンコデモ機10に新たに設ける必要がない。よって、通常の遊技機のハード構成を極力変更することなくそのまま利用して、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、コストを抑制しつつ、変動演出の演出番号を選択することができる。
ここで、図20および図21を参照して、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、選択中の演出番号を操作者が変更する方法の一例について説明する。図20および図21は、説明Aモードにおける操作者の入力操作の概略を示す概略図である。
本実施形態では、遊技盤13(図3参照)の領域Dに、第1図柄表示装置37が設けられている。この第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37b1,37b2(図4参照)には、パチンコデモ機10が試打モードまたは説明Bモードで動作していれば、主に第1図柄の変動表示や第1図柄の抽選結果が表示される。一方、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作していれば、演出番号メモリ203fに記憶されている演出番号(即ち、操作者が選択中の演出番号)が表示される。尚、左側の7セグメント表示器37b1には、演出番号の10の位の数値が表示され,右側の7セグメント表示器37b2には、演出番号の1の位の数値が表示される。
まず、図20を参照して、選択中の演出番号を操作者が大きい番号に変更する方法について説明する。例えば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、演出番号メモリ203fに演出番号「01」が記憶されていると、図20(a)に示すように、左側の7セグメント表示器37b1には「0」が表示され、右側の7セグメント表示器37a1には「1」が表示される。
ここで、操作者が、手を使って球を第2入球口A67に投入し通過させると、演出番号メモリ203fの演出番号が10増加する。その結果、演出番号は「11」となるので、図20(b)に示すように、左側の7セグメント表示器37b1には、「1」が表示され、右側の7セグメント表示器37a1には「1」が表示される。
同様に、操作者が、手を使って球を2回続けて第2入球口B670に投入し各球を通過させると、演出番号メモリ203fの演出番号が2増加する。その結果、演出番号は、「13」となるので、図20(c)に示すように、左側の7セグメント表示器37b1には「1」が表示され、右側の7セグメント表示器37a1には「3」が表示される。
そして、操作者は、第1図柄表示装置37に表示されている演出番号(即ち、「13」)をパチンコデモ機10に入力したい場合、手を使って球を第1入球口64に入球(入賞)させることにより入力することができる。パチンコデモ機10に演出番号が入力されると、図13を参照して説明した通り、入力された演出番号に対応するカウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が演出番号テーブル202aから取得され、その取得された各カウンタ値が、特図保留球格納エリア203aに記憶される。
その後、大当たりの抽選を行うタイミングとなり(図30のS1306,1307参照)、特図保留球格納エリア203aに記憶された各カウンタ値が、保留球実行エリア203bにシフトされると、入力された演出番号に対応する変動演出が実行されるように、主制御装置110により各種コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド)が設定され、それらのコマンドが演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、各種コマンドを受信すると、それらのコマンドに対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行する。よって、操作者は、入力した演出番号に対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行させることができる。
次に、図21を参照して、選択中の演出番号を操作者が小さい番号に変更する方法について説明する。例えば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作しており、演出番号メモリ203fには演出番号「20」が記憶されているとする。この場合は、図21(a)に示すように、左側の7セグメント表示器37b1には「2」が表示され、右側の7セグメント表示器37a1には「0」が表示される。
ここで、操作者が、手を使って球を第2入球口A67に2秒間停滞させると(その後、球は通過させる)、演出番号メモリ203fの演出番号が10減少する。その結果、演出番号は、「10」となるので、図21(b)に示すように、左側の7セグメント表示器37b1には、「1」が表示され、右側の7セグメント表示器37a1には「0」が表示される。
同様に、操作者が、手を使って球を第2入球口B670に停滞させたまま2秒間経過すると、演出番号メモリ203fの演出番号が1減少する。その結果、演出番号は「09」となるので、図21(c)に示すように、左側の7セグメント表示器37b1には「0」が表示され、右側の7セグメント表示器37a1には「9」が表示される。
そして、引き続き操作者が、球を第2入球口B670に停滞させたまま2秒間待機すると(その後、球は通過させる)、演出番号メモリ203fの演出番号が更に1減少する。その結果、演出番号は「08」となるので、図21(d)に示すように、左側の7セグメント表示器37b1には「0」が表示され、右側の7セグメント表示器37a1には「8」が表示される。
そして、操作者は、第1図柄表示装置37に表示されている演出番号(即ち、「08」)をパチンコデモ機10に入力したい場合、手を使って球を第1入球口64に入球(入賞)させることにより入力することができる。パチンコデモ機10に演出番号が入力されると、図20において説明した通り、入力したコマンドに対応する変動演出が、第3図柄表示装置81において実行される。
このように、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合、操作者は、第1図柄表示装置37の表示を確認しつつ、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に投入し通過させたり、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に停滞させることにより、所望する演出番号を選択することができる。その後、操作者は、手を使って球を第1入球口64に入球(入賞)させることにより、選択中の演出番号をパチンコデモ機10に入力することができる。その結果、操作者は、入力した演出番号に対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行させることができる。
また、演出番号を変更する場合に、第2入球口A67によって演出番号の10の位を操作でき、第2入球口B670によって演出番号の1の位を操作できるので、第2入球口A67,B670の区別無くそれぞれによって演出番号の1の位を操作する場合よりも、演出番号を変更するための操作回数を抑制することができる。即ち、演出番号の変化幅が大きい場合(例えば、±10する場合など)でも、第2入球口A67を使用することにより操作回数が抑制でき、短時間で演出番号を変更できるので、効率良く入力操作を行うことができる。また、操作者にとって扱いやすく、操作性に優れる。
また、日常生活などにおいて2桁の数値を取り扱う場合には、左側を10の位とし、右側を1の位としている。本実施形態では、演出番号の10の位を変更する場合には、遊技盤13に向かって左側に配設されている第2入球口A67(図3参照)を使用するようにし、演出番号の1の位を変更する場合には、遊技盤13に向かって右側の第2入球口B670を使用するようにしている。よって、操作者が変更操作を直感的に行うことができ、操作方法が分かり易い。
また、操作者は、選択中の演出番号を変更したい場合に、手を使って球を第2入球口A67や第2入球口B670に停滞させておけば、選択中の演出番号を順次変更することができる。よって、選択中の演出番号を変更する場合に、所望する演出番号が選択されるまで手を使って繰り返し球を第2入球口A67や第2入球口B670に投入し通過させなくても良い。従って、操作者の入力操作の手間を軽減できる。また、操作者にとって扱いやすく、操作性に優れる。
次に、図22を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第1入球口入賞判定処理(S110)について説明する。図22は、この第1入球口入賞判定処理(S110)を示すフローチャートである。この第1入球口入賞判定処理(S110)は、タイマ割込処理(図16参照)の中で実行される処理であり、試打モード中または説明Aモード中に限り実行される。また、この第1入球口入賞判定処理(S110)は、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、演出番号が入力されたら(即ち、第1入球口64に球が入球したら)、それから1秒間、変動演出の実行開始を保留させるための処理である。
本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作しており、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されていない場合に演出番号が入力されると、その演出番号が入力されてから、変動演出の実行開始が1秒間保留され、1秒以内に演出番号の入力がなければ、保留されている変動演出が実行開始される。同様に、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている場合に演出番号が入力されても、その演出番号が入力されてから1秒経過するまでは、実行中の変動演出が終了しても、変動演出の実行開始が保留される。
また、演出番号が入力されてから変動演出の実行開始が保留されている間(1秒以内)に、次の演出番号が入力されると、そこから更に変動演出の実行開始が1秒間保留される。そして、1秒以内に次の演出番号の入力がなければ、保留されている変動演出が実行開始される。よって、変動演出の保留が無い場合に、1秒以上の間隔を空けずに演出番号を4回入力すれば、(最大保留回数)4回分の変動演出の実行を保留させることができる。
従って、デモンストレーション会場などで、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、実行させたい変動演出を纏めて保留させてから(即ち、設定を行ってから)、変動演出を実行させることができる。故に、デモンストレーション会場などにおいて、説明担当者は入力操作や変動演出の説明にそれぞれ集中できるので説明を行い易い。
この第1入球口入賞判定処理では、まず、第1入球口64へ球が入賞(入球)したかを判定し(S501)、第1入球口64へ球が入賞した場合には(S501:Yes)、第1入球口入賞処理を実行する(S502)。尚、第1入球口入賞処理の詳細は、図23を参照して後述する。
第1入賞口入賞処理を実行した後は、パチンコデモ機10が説明Aモード中かを判定する(S503)。尚、この第1入球口入賞判定処理は、試打モード中または説明Aモード中しか実行されないので、パチンコデモ機10が説明Aモード中でない場合は(S503:No)、試打モード中である。この場合は、試打連続演出開始判定処理を実行して(S504)、この第1入球口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。尚、試打連続演出開始判定処理の詳細は、図24を参照して後述する。
S503の処理において、パチンコデモ機10が説明Aモード中の場合には(S503:Yes)、変動開始保留フラグ203dがオンであるかを判定する(S505)。変動開始保留フラグ203dがオフの場合には(S505:No)、変動開始保留フラグ203dをオンに設定し(S506)、S507の処理へ移行する。一方、変動開始保留フラグ203dがオンの場合には(S505:Yes)、S506の処理をスキップして、S507の処理へ移行する。S507の処理では、変動開始保留カウンタ203eをリセット(0にクリア)して(S507)、この第1入球口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
このS507の処理により、説明Aモード中に第1入球口64へ球が入賞する度に、変動開始保留カウンタ203eをリセットできるので、演出番号が最後に入力されてからの経過時間を変動開始保留カウンタ203eにより計時することができる。
S501の処理において、第1入球口64へ球が入賞していない場合には(S501:No)、変動開始保留フラグ203dがオンであるかを判定し(S508)、変動開始保留フラグ203dがオフの場合には(S508:No)、S509〜S512の各処理をスキップして、この第1入球口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
一方、変動開始保留フラグ203dがオンの場合には(S508:Yes)、変動開始保留カウンタ203eに2msを加算する(S509)。尚、この第1入球口入賞判定処理は、タイマ割込処理の実行タイミング(2ms)で実行されるので、ここでは、変動開始保留カウンタ203eに2msを加算して、演出番号が最後に入力されてからの経過時間を更新している。
次に、変動開始保留カウンタ203eの値が1秒を経過したか(超えたか)を判定し(S510)、変動開始保留カウンタ203eの値が1秒を経過していなければ(1秒以下ならば)(S510:No)、S511およびS512の各処理をスキップして、この第1入球口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
一方、変動開始保留カウンタ203eの値が1秒を経過した場合には(S510:Yes)、変動開始保留フラグ203dをオフに設定し(S511)、説明A連続演出開始判定処理を実行する(S512)。尚、この説明A連続演出開始判定処理の詳細は、図25を参照して後述する。そして、説明A連続演出開始判定処理を実行した後は、この第1入球口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理(図16参照)に戻る。
以上の図19の第1入球口入賞判定処理によれば、演出番号が最後に入力されてからの経過時間を変動開始保留カウンタ203eにより計時でき、その変動開始保留カウンタ203eによる計時を行っている間は、変動開始保留フラグ203dをオンに設定できる。また、演出番号が最後に入力されてからの経過時間が1秒を経過した場合に、変動開始保留フラグ203dをオフに設定できる。この変動開始保留フラグ203dがオンの間は、保留されている変動演出の実行開始が保留されるので(図30のS1305参照)、例えば、変動演出の保留が無い場合に、1秒以上の間隔を空けずに演出番号を4回入力すれば、(最大保留回数)4回分の変動演出の実行を保留させることができる。
従って、デモンストレーション会場などで、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、実行させたい変動演出を纏めて保留させてから(即ち、設定を行ってから)、変動演出を実行させることができる。故に、デモンストレーション会場などにおいて、説明担当者は入力操作や変動演出の説明にそれぞれ集中できるので説明を行い易い。
次に、図23を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第1入球口入賞処理(S502)について説明する。図23は、この第1入球口入賞処理(S502)を示すフローチャートである。この第1入球口入賞処理(S502)は、第1入球口入賞判定処理(図22参照)の中で実行される処理であり、パチンコデモ機10が試打モードまたは説明Aモードで動作している場合に、第1入球口64へ球が入賞(入球)すると実行される処理である。
また、この第1入球口入賞処理(S502)は、動作モードに応じて、大当たりの抽選や変動演出の表示の設定に使用するカウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を、特図保留球格納エリア203aに記憶するための処理である。
第1入球口入賞処理では、まず、特図保留球カウンタ203cの値(主制御装置110において保留されている変動演出の保留回数N)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判別する(S601)。
そして、特図保留球カウンタ203cの値が上限値(本実施形態では4)であれば(S601)、何も実行せずに、第1入球口入賞判定処理(図22参照)へ戻る。一方、特図保留球カウンタ203cの値が上限値未満であれば(S601:Yes)、特図保留球カウンタ203c(保留回数N)に1を加算する(S602)。
次に、パチンコデモ機10が試打モード中かを判定する(S603)。尚、この第1入球口入賞処理は、試打モード中または説明Aモード中しか実行されないので、パチンコデモ機10が試打モード中でない場合は、説明Aモード中となる。
S603の処理において、パチンコデモ機10が試打モード中の場合には(S603:Yes)、RAM203のカウンタ用バッファから、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、第3変動種別カウンタCS3の各値を取得する(S604)。
一方、パチンコデモ機10が説明Aモード中の場合には(S603:No)、RAM203の演出番号メモリ203fに記憶されている演出番号を取得し(S605)、その取得した演出番号に対応する各カウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を、ROM202の演出番号テーブル202aから取得する(S606)。
ここで、演出番号テーブル202aから取得されたカウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)は、その後、主制御装置110により変動演出の実行開始時に参照される(図32参照)。すると、主制御装置110では、演出番号に対応する変動演出の実行に必要な各種コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド)がそれぞれ設定され、それらのコマンドが演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、各種コマンドを受信すると、それらのコマンドに対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行する。その結果、演出番号メモリ203fの演出番号に対応する変動演出が、第3図柄表示装置81において実行される。
次に、S604またはS606の処理で取得した各カウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を、RAM203の特図保留球格納エリア203aの空き保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)に応じたエリアの中の各格納エリア203a1〜203a5に記憶する(S607)。
例えば、S602の処理により更新された特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)が「1」である場合には、保留第1エリアの各格納エリア203a1〜203a5に、各カウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を記憶する。つまり、保留回数Nが「X(X=1〜4)」であれば、保留第Xエリアの各格納エリア203a1〜203a5に、各カウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を記憶する。
次に、新たな保留回数を表示するために、第1図柄表示装置37の表示を更新する設定を行う(S608)。S608の処理により設定が行われると、次にメイン処理(図29参照)の第1図柄表示制御処理(S1205)が実行された場合に、第1図柄表示装置37において、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)と同一数のLED37aを点灯され、新たな保留回数が点灯状態により示される。S608の処理が終了したら、この第1入球口入賞処理を終了し、第1入球口入賞判定処理に戻る。
以上の図23の第1入球口入賞処理によれば、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、大当たりの抽選や変動演出の表示の設定に使用するカウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を、RAM203のカウンタ用バッファから取得して、特図保留球格納エリア203aに記憶することができる。一方、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、大当たりの抽選や変動演出の表示の設定に使用するカウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を、演出番号テーブル202aから取得して、特図保留球格納エリア203aに記憶することができる。
よって、試打モード中は、操作者がハンドル51を操作して試打を行い、その試打による入賞の抽選結果に対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行させることができる。従って、操作者は、試打により遊技性や変動演出の内容などを確認できる。また、説明Aモード中は、操作者が入力した演出番号に対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行させることができる。
次に、図24を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される試打連続演出開始判定処理(S504)について説明する。図24は、この試打連続演出開始判定処理(S504)を示すフローチャートである。この試打連続演出開始判定処理(S504)は、第1入球口入賞判定処理(図22参照)の中で実行される処理であり、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、第1入球口64へ球が入賞(入球)すると実行される処理である。また、この試打連続演出開始判定処理(S504)は、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、保留されている変動演出に基づいて連続チャンス目演出を実行するか否かを判定すると共に、その設定を行うための処理である。
本実施形態では、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合、第1入球口64へ球が入賞(入球)する度に、保留されている各入賞の抽選結果予測や、変動時間などの条件に基づいて、連続チャンス目演出を行うか否かが判定される。より具体的には、今回の入賞の抽選結果予測が大当たりであり、且つ、前回の入賞の抽選結果予測が外れである場合に、連続チャンス目演出を行うと判定される。尚、「今回の入賞」とは、この試打連続演出開始判定処理が実行される直前に検出された第1入球口への入賞のことを示し、「前回の入賞」とは、今回の入賞の1回前に検出された第1入球口64への入賞のことを示す。また、今回の入賞の抽選結果予測が外れであり、且つ、今回の入賞により実行される変動演出の基本となる変動時間が60秒であり、更に、前回の入賞の抽選結果予測が外れである場合にも、連続チャンス目演出を行うと判定される。その他の場合については、連続チャンス目演出を行わないと判定される。
例えば、保留回数Nが2(今回の入賞および前回の入賞のみ)である場合に、今回の入賞が(確変または通常)大当たりであり、且つ、前回の入賞が外れであれば、今回の入賞により実行される変動演出と、前回の入賞により実行される変動演出との2つの変動演出において連続チャンス目演出が実行される。この場合の連続チャンス目演出では、1回目に実行される変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され、最後(2回目)に設定される変動演出の停止図柄が入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)に基づいて設定される。
また、例えば、保留回数Nが3(今回の入賞と、前回(1回前)の入賞と、前々回(2回前)の入賞のみ)である場合に、今回の入賞が(確変または通常)大当たりであり、且つ、前回(1回前)の入賞および前々日回(2回前)の入賞が外れであれば、今回の入賞により実行される変動演出と、前回(1回前)の入賞により実行される変動演出と、前々回(2回前)の入賞により実行される変動演出との3つの変動演出において連続チャンス目演出が実行される。この場合の連続チャンス目演出では、1回目および2回目に実行される変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され、最後(3回目)に設定される変動演出の停止図柄が入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)に基づいて設定される。
尚、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合には、これらの条件は適用されず、別の所定の条件が満たされている場合に限り、連続チャンス目演出が実行される。この別の所定の条件とは、同一の演出番号が1秒以上の間隔を空けずに2つ以上連続で入力されるという条件である。
試打連続演出開始判定処理では、まず、第1入球口64について保留されている各入賞の抽選結果予測をそれぞれ取得する(S701)。具体的には、RAM203の特図保留球格納エリア203aの各保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)から、第1当たり乱数カウンタC1の値をそれぞれ取得し、その取得された第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、抽選結果が大当たりとなるか外れとなるかを予測する。
次に、今回の入賞の抽選結果予測が大当たりであるかを判定し(S702)、今回の入賞の抽選結果予測が大当たりである場合には(S702:Yes)、S704の処理へ移行する。一方、今回の入賞の抽選結果予測が外れである場合には(S702:No)、今回の入賞に対応する変動演出が実行された場合に、基本となる変動時間が60秒(スペシャルリーチ変動)となるかを判定する(S703)。具体的には、今回の入賞の抽選結果予測に使用した第1当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている保留エリアから、第1変動種別カウンタCS1の値を取得し、基本となる変動時間が60秒と決定されるかを判定する。
S703の処理において、今回の入賞に対応する変動演出が実行された場合に、基本となる変動時間が60秒(スペシャルリーチ変動)となる場合には(S703:Yes)、S704の処理へ移行する。一方、今回の入賞に対応する変動演出が実行された場合に、基本となる変動時間が60秒(スペシャルリーチ変動)とならない場合には(S703:No)、S704〜S706の各処理をスキップして、この試打連続演出開始判定処理を終了し、第1入球口入賞判定処理に戻る。
S704の処理では、前回の入賞の抽選結果予測が外れであるかを判定し(S704)、前回の入賞の抽選結果予測が大当たりである場合には(S704:No)、S705およびS706の各処理をスキップして、この試打連続演出開始判定処理を終了し、第1入球口入賞判定処理に戻る。一方、前回の入賞の抽選結果予測が外れである場合は(S704:Yes)、連続チャンス目演出を実行する場合である。この場合は、連続演出実行フラグ203i(図14(b)参照)の各ビット(ビット1〜ビット4)のうち、前回の入賞に対応するビットのビット値を「1」に設定する(S705)。
ここで、前回の入賞に対応するビットとは、前回の入賞についてのデータが記憶されている保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)に対応するビットのことを意味する。図14(b)を参照して説明したように、連続演出実行フラグ203iは、1バイト(8ビット)で構成されており、ビット0が保留球実行エリア203bに対応づけられ、ビット1からビット4までがそれぞれ、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアから保留第4エリアに対応づけられている。
次に、連続演出実行フラグ203iの各ビット(ビット1〜ビット4)のうち、前回の入賞と実行順序が連続し、且つ、抽選結果予測が外れである各入賞に対応するビットのビット値をそれぞれ「1」に設定する(S706)。そして、この試打連続演出開始判定処理を終了し、第1入球口入賞判定処理に戻る。尚、S705の処理では、前回の入賞に対応する変動演出が実行される場合に、停止図柄を「チャンス目」にするための設定を行っており、S706の処理では、前回の入賞よりも古い各入賞のうち、前回の入賞と実行順序が連続し、且つ、抽選結果予測が外れである各入賞に対応する変動演出がそれぞれ実行される場合に、各停止図柄をそれぞれ「チャンス目」するための設定を行っている。
S705やS706の処理により、連続演出実行フラグ203iの各ビット(ビット1〜ビット4)のビット値が「1」に設定されると、その「1」に設定されたビットに対応する保留エリアの変動演出が実行された場合に、その変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され、その結果、連続チャンス目演出が実行される。
次に、図25を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される説明A連続演出開始判定処理(S512)について説明する。図25は、この説明A連続演出開始判定処理(S512)を示すフローチャートである。この説明A連続演出開始判定処理(S512)は、第1入球口入賞判定処理(図22参照)の中で実行される処理であり、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1入球口64へ球が入賞(入球)した後、次の第1入球口64への球の入賞が1秒間無ければ実行される処理である。即ち、第1入球口64へ最後に球が入賞(入球)してから、1秒後に実行される処理である。
また、この説明A連続演出開始判定処理(S512)は、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、保留されている変動演出に基づいて連続チャンス目演出を実行するか否かを判定すると共に、その設定を行うための処理である。
本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、同一の演出番号が1秒以上の間隔を開けずに2つ以上連続で入力されると、その連続で入力した各変動演出において連続チャンス目演出が実行される。例えば、同一の演出番号が3回連続で入力されると、その3回の入力に応じて実行される3つの変動演出において連続チャンス目演出が実行される。この場合の連続チャンス目演出では、1回目および2回目に実行される変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され、最後(3回目)に実行される変動演出の停止図柄が演出番号に対応する停止図柄に設定される。
よって、操作者は、かかる入力操作を行えば連続チャンス目演出を確実に実行できるので、連続チャンス目演出が偶然に実行されるまで変動演出の実行を繰り返し指示する必要がない。従って、操作者にとって扱い易く、操作性に優れる。
説明A連続演出開始判定処理では、まず、RAM203の特図保留球格納エリア203aの各保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を、保留エリア単位でそれぞれ取得する(S801)。次に、一の保留エリアのデータを一のデータ群として、保留エリア同士のデータの比較を行う(S802)。
次に、各保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の中で、データの内容が同一の保留エリアが連続しているかを判定する(S803)。ここで、データの内容が同一の保留エリアが連続しているとは、データの内容が同一である保留エリアのエリア番号が連番であることを意味する。S803の処理において、データの内容が同一の保留エリアが連続していない場合には(S803:No)、S804〜S806の各処理をスキップして、この説明A連続演出開始判定処理を終了し、第1入球口入賞判定処理に戻る。
一方、各保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の中で、データの内容が同一の保留エリアが連続している場合は(S803:Yes)、連続チャンス目演出を実行する場合である。この場合は、各保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち、データの内容が同一であり、且つ、エリア番号が連番となる保留エリアの各エリア番号をそれぞれ取得し(S804)、取得した各エリア番号のうち、エリア番号が最大のものを取り除く(S805)。
次に、連続演出実行フラグ203iの各ビット(ビット1〜ビット4)のうち、S805の処理で残ったエリア番号の保留エリアに対応するビットのビット値をそれぞれ「1」に設定する(S806)。そして、この説明A連続演出開始判定処理を終了し、第1入球口入賞判定処理に戻る。図14(b)を参照して説明したように、連続演出実行フラグ203iは、1バイト(8ビット)で構成されており、ビット0が保留球実行エリア203bに対応づけられ、ビット1からビット4までがそれぞれ、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアから保留第4エリアに対応づけられている。
本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者により同一の演出番号が連続で入力されると、演出番号が入力される度に、その演出番号に対応する各カウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が、演出番号テーブル203aから取得され、特図保留球格納エリア203aに記憶される。その結果、特図保留球格納エリア203aには、同一の各カウンタ値(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)が、エリア番号の連続する保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)にそれぞれ記憶される。
上述したS804〜S806の処理では、操作者により同一の演出番号が連続(2つ以上)で入力されれば、その連続で入力された演出番号に対応する変動演出がそれぞれ実行される場合に(最後に実行される変動演出は除く)、停止図柄を「チャンス目」にするための設定を行っている。S806の処理により、連続演出実行フラグ203iの各ビット(ビット1〜ビット4)のビット値が「1」に設定されると、その「1」に設定されたビットに対応する保留エリアの変動演出が実行された場合に、その変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され、その結果、連続チャンス目演出が実行される。
次に、図26を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される第1特定入賞口入賞判定処理(S111)について説明する。図26は、この第1特定入賞口入賞判定処理(S111)を示すフローチャートである。この第1特定入賞口入賞判定処理(S111)は、タイマ割込処理(図16参照)の中で実行される処理であり、試打モード中または説明Aモード中に限り実行される。
また、この第1特定入賞口入賞判定処理(S111)は、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1特定入賞口(小開放口)640への球の入球タイミングに基づいて、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を中止させるための処理である。
この第1特定入賞口入賞判定処理では、まず、第1特定入賞口(小開放口)640へ球が入賞したかを判定する(S901)。第1特定入賞口(小開放口)640へ球が入賞していない場合は(S901:No)、通常の遊技機であれば賞球を行うが、パチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるため賞球を行わない。よって、この場合は、何も実行することなく、この第1特定入賞口入賞判定処理を終了して、タイマ割込処理に戻る。一方、第1特定入賞口(小開放口)640へ球が入賞した場合には(S901:Yes)、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作しているかを判定する(S902)。
S902の処理において、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合には(S902:No)、S903〜S905の処理をスキップして、この第1特定入賞口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。一方、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合には(S902:Yes)、第1特定入賞口(小開放口)640に付随する電動役物640aの開放期間中であるかを判定し(S903)、電動役物640aの開放期間中である場合には(S903:Yes)、S904およびS905の処理をスキップして、この第1特定入賞口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。
S903の処理において、電動役物640aの開放期間中でない場合は(S903:No)、電動役物640aが閉鎖されており、通常なら入球が起こり得ない期間に第1特定入賞口(小開放口)640へ球が入球した場合、即ち、異常入球があった場合である。この場合には、第1図柄表示装置37において実行中の変動演出を終了(中止)する設定を行う(S904)。S904の処理により設定が行われると、次にメイン処理(図29参照)の第1図柄表示制御処理(S1205)が実行された場合に、第1図柄表示装置37における変動表示が中止される。
次に、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を終了させるための停止コマンドを、RAM203の所定領域に設定する(S905)。尚、変動演出が実行されていない場合には、停止コマンドは設定しない。この停止コマンドは、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、停止コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を強制的に終了させる。そして、この第1特定入賞口入賞判定処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。
このように本実施形態では、第1特定入賞口(小開放口)640において、異常入球が検出されてもエラー報知は行わず、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を停止させている。よって、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者は、手で強制的に電動役物640aを開放し、その第1特定入賞口640に球を入球(入賞)させることにより、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を強制的に終了させることができる。
以上の図26の第1特定入賞口入賞判定処理によれば、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1特定入賞口(小開放口)640への異常入球を検出したら、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を終了(中止)させることができる。これにより、パチンコデモ機10に、実行中の変動演出を終了(中止)させるためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
また、操作者が所望するタイミングで実行中の変動演出を中止することができるので、説明担当者が変動演出について説明を行う場合に、変動演出を部分的に表示させることができる。よって、説明に不用な表示を抑制することができるので説明を行い易い。また、ホール関係者が変動演出を確認する場合にも、変動演出を部分的に確認できるので確認時間を短縮することができる。
図27は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコデモ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコデモ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S1001)、NMI割込処理を終了する。
次に、図28を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図28は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1101)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(発射制御装置112、演出制御装置117等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S1102)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S1103)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図7参照)がオンされているか否かを判別し(S1104)、オンされていれば(S1104:Yes)、処理をS1110へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S1104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1105)、記憶されていなければ(S1105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS1110へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1105:Yes)、RAM判定値を算出し(S1106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S1107:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS1110へ移行する。なお、図29のS1213の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S1110の処理では、RAM203の初期化処理(S1110,S1111)を実行する。上述したように、本パチンコデモ機10では、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S1110,S1111)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S1110,S1111)を実行する。RAMの初期化処理(S1110,S1111)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S1110)、その後、RAM203の初期値を設定する(S1111)。RAM203の初期化処理の実行後は、S1109の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S1104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S1105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S1107:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアして(S1108)、S1109の処理へ移行する。S1109の処理では、割込みを許可する(S1109)。そして、後述するメイン処理に移行する。
次に、図を28参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU101により実行されるメイン処理について説明する。図29は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS1201〜S1206の各処理が実行され、その残余時間でS1209,S1210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、RAM203の所定領域に記憶された各種コマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S1201)。具体的には、第3図柄表示装置81において変動演出を実行開始させるために必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、停止コマンド等を演出制御装置117に送信する。また、第3図柄表示装置81において実行中の変動演出を終了させるために必要な停止コマンドを演出制御装置117に送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3の更新を実行する(S1202)。具体的には、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、99,99,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタCS1〜CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、変動処理を実行する(S1203)。尚、この変動処理の詳細は、図30を参照して後述する。そして、変動処理を実行した後は、パチンコデモ機10が大当たり状態である場合に、可変入賞装置65の第2特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大開放口開閉処理を実行する(S1204)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に第2特定入賞口65aを開放し、第2特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は第2特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると第2特定入賞口65aを閉鎖する。この第2特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に、第1図柄表示制御処理を実行し(S1205)、続けて、第2図柄表示制御処理を実行する(S1206)。S1205の処理では、第1図柄表示装置37について表示の設定がなされている場合に、その設定に対応する表示が第1図柄表示装置37において行われるようにする。例えば、第2特定入賞口入賞判定処理(図17参照)のS206の処理が実行されていれば、第1図柄表示装置37の表示を初期状態に戻す。また、第2入球口通過判定処理(図18参照)のS307,S308の処理や、S313,S314の処理が実行されていれば、第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37a1,37b1に、演出番号メモリ203fの値(演出番号)を表示する。また、第1入球口入賞処理(図23参照)のS608の処理が実行されていれば、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)と同一数のLED37aを点灯し、新たな保留回数が点灯状態により示す。また、第1特定入賞口入賞判定処理(図26参照)のS904の処理が実行されていれば、第1図柄表示装置37において実行中の変動演出を終了(中止)する。
S1206の処理では、第2図柄表示装置83において第2図柄の変動表示(LEDの点灯および非点灯の切り替え)を行うための制御処理を実行する。本実施形態では、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合に、球が第2入球口A(スルーゲート)67、又は、球が第2入球口B(スルーゲート)670を通過すると、第2入球口通過判定処理(図18参照)の第2当たり乱数カウンタ値格納処理(S304)によって、第2当たり乱数カウンタC3が取得され、RAM203の所定領域に記憶される。
S1206の処理では、このカウンタ値がRAM203の所定領域に記憶されていれば、第2図柄表示装置83において第2図柄の変動表示を実施すると共に、記憶されている第2当たり乱数カウンタC3の値に基づいて第2図柄の抽選を実施する。そして、変動表示が終了後に、抽選結果を示す第2図柄を表示する。ここで、第2図柄の抽選結果が当たりになると、第1特定入賞口(小開放口)640に付随する電動役物640aが所定時間開放される。
S1207の処理では、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判定し(S1207)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1207:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S1208)、既に所定時間が経過していれば(S1208:Yes)、処理をS1201へ移行し、上述したS1201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S1208:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3の更新を繰り返し実行する(S1209,S1210)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S1209)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では2309、19)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3の更新を、S1202の処理と同一の方法によって実行する(S1210)。
ここで、S1201〜S1206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC3の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S1207の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1207:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図27のNMI割込処理が実行されたということなので、S1211以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S1211)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(演出制御装置117等の周辺制御装置)に対して送信する(S1212)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S1213)、RAM203のアクセスを禁止して(S1214)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S1207の処理は、S1201〜S1206で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS1209とS1210の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS1201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS1201の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(図28のS1101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S1201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図30を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動処理(S1203)について説明する。図30は、この変動処理(S1203)を示すフローチャートである。この変動処理(S1203)は、メイン処理(図29参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において行う変動表示を制御するための処理である。
この変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判定する(S1301)。大当たり中としては、大当たりの際に第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。S1301の処理において、大当たり中であれば(S1301:Yes)、遊技状態表示装置38の表示を更新して(S1302)、この変動処理を終了し、メイン処理に戻る。
S1302の処理では、大当たり中のラウンド数や、各種遊技状態(確変中や、時短中など)の表示を更新する。
一方、大当たり中でなければ(S1301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S1303)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S1303:No)、特図保留球カウンタ203cの値(主制御装置110において保留されている変動表示の保留回数N)を取得する(S1304)。
そして、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)が0よりも大きいか否かを判定し(S1305)、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)が0であれば(S1305:No)、S1306〜S1308の各処理をスキップして、この変動処理を終了し、メイン処理へ戻る。一方、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)が0でなければ(S1305:Yes)、RAM203の変動開始保留フラグ203dがオンであるかを判定する(S1306)。
変動開始保留フラグ203dがオンである場合には(S1306:Yes)、S1307およびS1308の処理をスキップして、この変動処理を終了し、メイン処理へ戻る。一方、変動開始保留フラグが203dがオフである場合には(S1306:No)、保留球格納エリア順送り処理を実行して(S1307)、変動開始処理を実行する(S1308)。尚、保留球格納エリア順送り処理、及び、変動開始処理の詳細は、それぞれ図31および図32を参照して後述する。そして、この変動処理を終了して、メイン処理へ戻る。
本実施形態では、変動開始保留フラグ203dがオン(S1306:Yes)であれば、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81において変動演出を実行開始させるための制御が保留される。この変動開始保留フラグ203dは、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者により演出番号が入力されるとオンに設定され、その後、演出番号が入力された後に、次の演出番号が1秒以内に入力されなければオフに設定される。
よって、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合には、操作者は、1秒以上の間隔を開けずに演出番号を連続で入力することにより、入力した各演出番号に対応する変動演出の実行を全て保留させることができる。例えば、変動演出の保留が無い場合に、1秒以上の間隔を空けずに演出番号を4回入力すれば、(最大保留回数)4回分の変動演出の実行を保留させることができる。
従って、デモンストレーション会場などで、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、実行させたい変動演出を纏めて保留させてから(即ち、設定を行ってから)、変動演出を実行させることができる。故に、デモンストレーション会場などにおいて、説明担当者は入力操作や変動演出の説明にそれぞれ集中できるので説明を行い易い。
S1303の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S1303:Yes)、変動時間が経過したか否かを判別する(S1309)。第1図柄表示装置37の変動中の表示時間は、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタ、及び第3変動種別カウンタCS3により決定される。この変動時間が経過していなければ(S1309:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新して(S1310)、この変動処理を終了し、メイン処理へ戻る。S1310の処理では、7セグメント表示器37b1,37b2の表示を更新し、変動中であることを点灯状態により示す。なお、メイン処理(図29参照)は4ミリ秒毎に実行されるので、この変動処理のS1310の処理も4ミリ秒毎に実行されるが、4ミリ秒毎に表示を更新すると、点灯状態の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者が点灯状態の変化を確認することができるように、S1310の処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、7セグメント表示器37b1,37b2の表示を更新する。即ち、0.4s毎に表示の更新を行っている。なお、カウンタの値は、表示の更新を行ったら、0にリセットする。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S1309:Yes)、第1図柄表示装置37に表示する停止図柄(第1図柄、表示態様)を設定する(S1311)。設定すべき停止図柄は、図32を参照して後述する変動開始処理(S1308)によって予め決定される。より具体的には、保留球格納エリア順送り処理(S1307)によって、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアから保留球実行エリア203bに入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)がシフトされると、次に変動開始処理(S1308)が実行される。
そして、その変動開始処理により、保留球実行エリア203bの第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たりか外れかが決定されると共に、大当たりである場合には第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、その大当たり種別が決定される。大当たり種別は、大当たり後に15R確変大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となるか、2R確変大当たり(最大ラウンド数が2ラウンドの大当たり後に高確率状態へ移行する確変大当たり)となるか、15R通常大当たり(最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する大当たり)となるかの3つが設けられており、何れか一つが選定される。S1312の処理では、ここで決定された抽選結果を示す停止図柄(第1図柄)が設定される。
本実施形態では、大当たり後に15R確変大当たりになる場合の第1図柄(表示態様)と、大当たり後に2R確変大当たりになる場合の第1図柄(表示態様)と、大当たり後に15R通常大当たりになる場合の第1図柄(表示態様)と、抽選結果が外れである場合の第1図柄(表示態様)とが、それぞれ個別に定められている。また、何れかの第1図柄(表示態様)が表示された後は、次の変動表示が開始される場合にその表示が解除される。尚、次の変動表示が開始される場合にその表示を解除する代わりに、変動の停止後数秒間のみ第1図柄を表示させるものとしても良い。
S1311の処理により、第1図柄表示装置37に表示する停止図柄(第1図柄、表示態様)が設定されると、第3図柄表示装置81における変動表示の停止を第1図柄表示装置37における停止図柄の表示に同調させるために停止コマンドが設定される(S1312)。この停止コマンドは、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へ送信される。演出制御装置117は、停止コマンドを受信すると、第3図柄表示装置81の変動表示を終了(中止)させる。尚、第3図柄表示装置81では、変動時間が経過すると変動表示が停止すると共に、停止した際の表示がなされたまま待機状態となる。そして、この変動処理を終了して、メイン処理へ戻る。
次に、図31を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される保留球格納エリア順送り処理(S1307)について説明する。図31は、この保留球格納エリア順送り処理(S1307)を示すフローチャートである。この保留球格納エリア順送り処理(S1307)は、メイン処理(図29参照)の変動処理(図30参照)の中で実行される処理であり、大当たりの判定等に用いる入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアから保留球実行エリア203bへシフトする(移動させる)ための処理である。尚、この処理は、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)が1以上である場合に実行される処理である。
この保留球格納エリア順送り処理では、まず、特図保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている各データを、保留球実行エリア203bへシフトする(S1401)。S1401の処理では、具体的には、保留第1エリアの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203a1に記憶されているデータを、保留球実行エリア203bの第1当たり乱数カウンタ格納エリア203b1へシフトする(移動させる)。
同様に、第1当たり種別カウンタ格納エリア203a2に記憶されているデータを第1当たり種別カウンタ格納エリア203b2へ、第1変動種別カウンタ格納エリア203a3に格納されるデータを第1変動種別カウンタ格納エリア203b3へ、第2変動種別カウンタ格納エリア203a4に格納されるデータを第2変動種別カウンタ格納エリア203b4へ、第3変動種別カウンタ格納エリア203a5に格納されるデータを第3変動種別カウンタ格納エリア203b5へシフトする(移動させる)。
次に、保留第2エリア〜保留第4エリアに記憶されている各データを、エリア番号の1小さいエリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)へそれぞれシフトする(S1402)。尚、本実施形態では、データが記憶(保留)されている保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)についてのみデータのシフトを行う。よって、データが記憶(保留)されていない保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)については、データのシフト処理が行われないので、データのシフト回数を軽減することができ、制御的負担を軽減することができる。
尚、データの有無に関わらず、各保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)の各データを、エリア番号が1小さいエリアにそれぞれシフトするように構成しても良い。その場合は、各保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)にデータが記憶(保留)されているか否かの判定が不用となるので、プログラムのステップ数を軽減することができる。よって、プログラムの容量を小さくすることができるので、ROM202の空き容量を増やすことができる。
次に、連続演出実行フラグ203iにおける各ビット(ビット0〜ビット7)のビット値を、下位ビットの方向に1ビットずつシフトする(S1403)。尚、このビットのシフトが行われると、最上位ビット(ビット7)には0が設定される。また、このビットのシフトにより、連続演出実行フラグ203iのビット0のビット値が「1」になると、第3図柄表示装置81において実行開始される変動演出の停止図柄が「チャンス目」に設定され(図32のS1511)、ビット0のビット値が「0」になると、第3図柄表示装置81において実行開始される変動演出の停止図柄が、保留球実行エリア203bの内容に基づいて設定される(図32のS1510)。
次に、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)を1減算して(S1404)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S1405)。そして、この保留球格納エリア順送り処理を終了し、変動処理へ戻る。S1405の処理では、第1図柄表示装置37において、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)と同一数のLED37aを点灯させ、新たな保留回数を点灯状態により示す。
次に、図32を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される変動開始処理(S1308)について説明する。図32は、この変動開始処理(S1308)を示したフローチャートである。この変動開始処理(S1308)は、メイン処理(図29参照)の変動処理(図30参照)の中で実行され、保留球実行エリア203bに記憶されている入賞のデータ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)に基づいて、「大当たり」又は「外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の変動時間等を決定するための処理である。尚、この処理は、特図保留球カウンタ203cの値(保留回数N)が1以上である場合に実行される処理である。
変動開始処理では、まず、保留球実行エリア203bに記憶されている各データ(各カウンタC1,C2,CS1〜CS3の各値)を取得する(S1501)。そして、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか外れかの抽選結果を取得(決定)すると共に、大当たりと決定された場合には取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて大当たりの種別を取得(決定)する(S1502)。
S1502の処理では、取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、ROM202の大当たり乱数テーブルにより設定されている大当たりとなる乱数値(図10(a)参照)とを比較し、値が一致する場合に大当たりと判定する。また、取得した第1当たり種別カウンタC2の値と、ROM202の大当たり種別乱数テーブルにより設定されている各大当たりの種別(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり)の乱数値(図10(b)参照)とを比較し、値が一致するものを選定する。
このS1502の処理より、第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりと判定され、第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて「15R確変大当たり」と選定されると、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する。同様に、第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて「2R確変大当たり」と選定されると、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行し、第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて「15R通常大当たり」と選定されると、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行すると共に、100変動回数の間は時短状態になる。
尚、上述したように、時短状態とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、第2図柄の当たり確率のみがアップして、第1特定入賞口640(小開放口)へ球が入球し易くなる遊技の状態のことである。この時短状態になると、第2図柄の当たり確率がアップするので、第2図柄の当たりになり易くなり、第2図柄の当たりになると、一定期間だけ電動役物用ソレノイド209a(図8参照)が駆動されて、第1特定入賞口640に付随する電動役物640aが開放状態となる。その結果、その開放状態の間は、第1特定入賞口640へ球が入球し易くなる。
本実施形態では、この第1特定入賞口640を、球が入賞した場合に単に賞球が払い出される一般入賞口63と同様に使用しているが、この第1特定入賞口640を、第1入球口64と同様に始動口として使用しても良い。より具体的には、第1入球口64または第1特定入賞口640へ球が入球した場合に、その入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、第1変動種別カウンタCS1、第2変動種別カウンタCS2、及び第3変動種別カウンタCS3の各値をそれぞれ、特図保留球格納エリア203a記憶する。例えば、第1入球口64または第1特定入賞口640への入球は、入賞口64,640ごとに最大4回まで保留するようにし、合計8回まで保留されるように構成する。尚、その場合の最大回数や、合計回数は、4回や、8回に限定せずに、任意(3回以下や、5回以上)に設定しても良い。また、入賞口64,640ごとに、最大回数を変化させても良い(例えば、入賞口64は、最大回数3回、入賞口640は最大回数5回など)。
次に、取得された抽選結果が大当たりであるかを判定し(S1503)、抽選結果が大当たりであると判定された場合には(S1503:Yes)、取得した大当たりの種別に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S1504)。この処理では、取得した大当たりの種別(15R確変大当たりか、2R確変大当たりか、15通常大当たりか)に基づいて、遊技状態表示装置38の表示態様(LEDや7セグメント表示器の点灯状態)が設定される。また、取得した大当たりの種別に基づいて、第1図柄表示装置37において停止表示される大当たりの停止図柄(第1図柄)と、第3図柄表示装置81において停止表示される大当たりの停止図柄(第3図柄)のパターンとが設定される。尚、第3図柄表示装置81において停止表示される大当たりの停止図柄(第3図柄)のパターンは、大当たりの種別が確変大当たりなら「確変大当たり図柄」が設定され、大当たりの種別が通常大当たりなら「通常大当たり図柄」が設定される。
S1503の処理において、取得された抽選結果が大当たりではないと判定された場合には(S1503:No)、外れ時の表示態様を設定する(S1505)。S1505の処理では、第1図柄表示装置37において停止表示される外れの停止図柄(第1図柄)と、第3図柄表示装置81において停止表示される外れの停止図柄(第3図柄)のパターンとが設定される。尚、第3図柄表示装置81において停止表示される外れの停止図柄(第3図柄)のパターンは、保留球実行エリア203bに記憶されている第1変動種別カウンタCS1の値(基本となる変動時間)に基づいて「前後外れリーチ図柄」か、「前後外れ以外リーチ図柄」か、「完全外れ図柄」かの3つのうち、何れかが一つが選定される。より具体的には、基本となる変動時間(図柄変動の大まかな変動時間)が「20秒間」、「40秒間」、又は「60秒間」であれば、「前後外れリーチ図柄」および「前後外れ以外リーチ図柄」の何れか一方が選定され、基本となる変動時間が「11秒間」であれば、「完全外れ図柄」が選定される。
次に、S1502の処理で取得した抽選結果と、S1501の処理で取得した第1変動種別カウンタCS1の値および第2変動種別カウンタCS2の値とに基づいて、変動時間を決定する(S1506)。S1506の処理では、S1502の処理で取得した抽選結果と、S1501の処理で取得した第1変動種別カウンタCS1の値および第2変動種別カウンタCS2の値と、第1変動種別カウンタCS1の値から図柄変動の大まかな変動時間を一つ決定する乱数値を格納したテーブルと、第2変動種別カウンタCS2の値から変動時間を一つ決定する乱数値を格納したテーブルとを比較して、変動時間を決定する(図11(a)、図11(b)参照)。
次に、S1501の処理で取得した第3変動種別カウンタCS3の値に基づいて、延長・短縮時間を決定する(S1507)。S1507の処理では、S1501の処理で取得した第3変動種別カウンタCS3の値と、第3変動種別カウンタCS3の値から予告演出を実行するために必要な延長・短縮時間を一つ決定する乱数値を格納したテーブルとを比較して、延長・短縮時間を決定する(図11(c)参照)。
次に、S1506の処理で決定された変動時間に対応する変動パターンコマンド(図12(b)参照)を、RAM203の所定領域に設定する(S1508)。そして、RAM203の連続演出実行フラグ203i(図14(b)参照)におけるビット0のビット値が「1」であるかを判定する(S1509)。連続演出実行フラグ203iのビット0のビット値が「0」である場合には(S1509:No)、S1504またはS1505により設定した表示態様(第3図柄の停止図柄のパターン)に対応する停止図柄コマンド(図12(a)参照)を、RAM203の所定領域に設定して(S1510)、S1513の処理へ移行する。
一方、連続演出実行フラグ203iのビット0のビット値が「1」である場合には(S1509:Yes)、S1504またはS1505において設定した表示態様に関係なく、「チャンス目」に対応する停止図柄コマンドを、RAM203の所定領域に設定する(S1511)。尚、S1511の処理では、基本となる変動時間が「11秒間」であれば、「外れチャンス目」に対応する停止図柄コマンドが設定され、基本となる変動時間が「20秒」、「40秒」、又は「60秒」であれば、「リーチチャンス目」に対応する停止図柄コマンドが設定される。次に、連続演出実行フラグ203iのビット0のビット値を「0」に設定して(S1512)、S1513の処理へ移行する。
本実施形態では、試打連続演出開始判定処理(図24参照)または説明A連続演出開始判定処理(図25参照)において連続チャンス目演出を行うと判定された場合に、保留されている入賞の中から連続チャンス目演出を行う入賞が決定されると共に、その決定された入賞に対応する連続演出実行フラグ203iの各ビット(ビット1〜ビット4)がそれぞれ「1」に設定される。その後、そのビット値「1」に設定されたビットに対応する入賞の変動演出が実行されると、その変動演出では停止図柄が「チャンス目」に設定されて、連続チャンス目演出が実行される。
S1513の処理では、S1507の処理により決定された延長・短縮時間に対応する演出時間加算コマンド(図12(c)参照)を、RAM203の所定領域に設定して(S1513)、この変動開始処理を終了し、変動処理へ戻る。S1508、S1510、S1511、S1513の各処理で設定された各種コマンドは、メイン処理(図29参照)の外部出力処理が実行された場合に、演出制御装置117へそれぞれ送信される。演出制御装置117は、各種コマンドを受信すると、その受信したコマンドに対応する変動演出を、第3図柄表示装置81において実行開始させる。
以上の図32の変動開始処理によれば、連続演出実行フラグ203iのビット0のビット値が「1」である場合には、大当たりや外れなどの抽選結果に関係なく、停止図柄のパターンを必ず「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」に設定することができる。尚、通常の遊技機であれば、抽選結果が外れの場合に「チャンス目」が表示されるが、本実施形態のパチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるので、抽選結果が大当たりの場合でも「チャンス目」が表示されるように構成している。これにより、大当たりや外れなどの抽選結果に関係なく、連続チャンス目演出を実行させることができるので、操作者が連続チャンス目演出を実行させ易く、連続チャンス目演出についての説明を行い易い。また、本実施形態のパチンコデモ機10は、デモンストレーション用の遊技機であるので、抽選結果が大当たりの場合に「チャンス目」が表示されても特に問題はない。
本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者により同一の演出番号が連続(2つ以上)で入力されると、その連続で入力された演出番号に対応する変動演出(最後に実行される変動演出は除く)において停止図柄が「チャンス目」となるように、連続演出実行フラグ203iの各ビット(ビット1〜ビット4)にビット値「1」が設定される。よって、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、操作者は強制的に連続チャンス目演出を実行させることができる。
尚、パチンコデモ機10が試打モードで動作している場合には、通常の遊技機と同様に、抽選結果予測が外れである入賞が保留されている場合に、抽選結果予測が大当たりである入賞が新たに保留されると、保留されている各入賞について連続チャンス目演出が実行される。よって、操作者は試打を行って、連続チャンス目演出を確認することができるので、遊技性を確認することができる。
以上説明したように、本実施形態では、パチンコデモ機10が試打モード、説明Aモード、説明Bモードの3つのモードのうち、何れか一つもモードで動作するように構成されている。尚、試打モードは、操作者が実際に球を打つことができ、試打を行いながら遊技性や変動演出の内容などを確認できるモードである。また、説明Aモードは、操作者が手を使って球を入賞させるなどの予め定められた入力操作を行い、その入力操作に応じた制御のみを実行するモードであり、変動演出の実行開始や中止の制御を行えるモードである。また、説明Bモードは、パチンコデモ機10を制御するコントローラ300(図8参照)をパチンコデモ機10に接続し、操作者がそのコントローラ300により入力操作を行い、その入力操作に応じた制御のみを実行するモードであり、変動演出の実行開始や中止などを含む各種制御を行えるモードである。
そして、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している間は、第1図柄表示装置37には、パチンコデモ機10の遊技状態に代えて、操作者が選択中の演出番号が表示されるので、操作者は、この表示を確認することにより、入力する演出番号(選択中の演出番号)を確認することができる。また、操作者は、選択中の演出番号を変更したい場合、手を使って球を第2入球口B670に投入し通過させる度に、演出番号を1増加させることができ、第2入球口B670に球を2秒間停滞させる度に、演出番号を1減少させることができる。同様に、手を使って球を第2入球口A67に投入し通過させる度に、演出番号を10増加させることができ、第2入球口A67に球を2秒間停滞させる度に、演出番号を10減少させることができる。尚、これらの操作により演出番号が変更されると、変更後の演出番号が第1図柄表示装置37に表示される。
このように、演出番号を変更する場合に、第2入球口A67によって演出番号の10の位を操作でき、第2入球口B670によって演出番号の1の位を操作できるので、第2入球口A67,B670の区別無くそれぞれによって演出番号の1の位を操作する場合よりも、演出番号を変更するための操作回数を抑制することができる。即ち、演出番号の変化幅が大きい場合(例えば、±10する場合など)でも、第2入球口A67を使用することにより操作回数が抑制でき、短時間で演出番号を変更できるので、効率良く入力操作を行うことができる。
そして、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している間、操作者は、手を使って球を第1入球口64に入球(入賞)させることにより、第1図柄表示装置37に表示されている演出番号を、パチンコデモ機10に入力することができる。すると、第3図柄表示装置81では、入力された演出番号に対応する変動演出が実行される。更に、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている間に、球を第1入球口64に入球(入賞)させた場合には、その入球回数が最大4回まで保留される。
また、本実施形態では、パチンコデモ機10が試打モード、説明Aモード、説明Bモードの何れのモードで動作していても、連続チャンス目演出が実行されるように構成されているが、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合には、同一の演出番号が1秒以上の間隔を空けずに2つ以上連続で入力されると、必ず連続チャンス目演出が実行されるように構成されている。
また、本実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作しており、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されていない場合に、操作者により演出番号が入力されると、その演出番号が入力されてから、変動演出の実行開始が1秒間保留され、1秒以内に演出番号の入力がなければ、保留されている変動演出が実行開始される。同様に、第3図柄表示装置81において変動演出が実行されている場合に演出番号が入力されても、その演出番号が入力されてから1秒経過するまでは、実行中の変動演出が終了しても、変動演出の実行開始が保留される。
また、演出番号が入力されてから、変動演出の実行開始が保留されている間(1秒以内)に、次の演出番号が入力されると、そこから更に変動演出の実行開始が1秒間保留される。そして、1秒以内に次の演出番号の入力がなければ、保留されている変動演出が実行開始される。よって、演出番号を入力してから1秒以内に、次の演出番号を入力するという操作を繰り返せば、変動演出の実行開始を保留させたまま、4回分の変動演出の実行を保留させることができる。
従って、デモンストレーション会場などで、説明担当者が変動演出についての説明を行う場合に、実行させたい変動演出を纏めて保留させてから(即ち、設定を行ってから)、変動演出を実行させることができる。故に、デモンストレーション会場などにおいて、説明担当者は入力操作や変動演出の説明にそれぞれ集中できるので説明を行い易い。
また、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している間、操作者は、第1特定入賞口(小開放口)640に付属する電動役物640aが閉鎖されている期間に、手で強制的に電動役物640aを開放し、その第1特定入賞口640に球を入球(入賞)させることにより、実行中の変動演出を中止することができる。
通常の遊技機であれば、第1特定入賞口(小開放口)640に付属する電動役物640aが閉鎖されている期間には、第1特定入賞口640に球は入球しない。もし、球が入球した場合は、それは異常入球であり、センサなどの異常が発生したか、又は、不正行為が行われた可能性が高いため、エラー報知が行われる。
しかし、本実施形態では、通常なら入球が起こり得ない期間に、異常入球が検出されてもエラー報知は行わず、その代わりに実行中の変動演出を終了(中止)させている。よって、パチンコデモ機10に、実行中の変動演出を終了(中止)させるためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
また、パチンコデモ機10が試打モードで動作している間、又は、説明Aモードで動作している間は、同様な入力操作(手で球を入賞させる操作)を行うことにより、操作者は動作モードの切り替えを行うこともできる。具体的には、操作者は、パチンコデモ機10の動作モードを変更したい場合、第2特定入賞口(大開放口)65aが閉鎖されている期間に、手で強制的に第2特定入賞口65aを開放し、その第2特定入賞口65aに球を入球(入賞)させることにより、動作モードを試打モード又は説明Aモードに交互に切り替えることができる。
通常の遊技機であれば、第2特定入賞口(大開放口)65aが閉鎖されている期間には、第2特定入賞口65aに球は入球しない。もし、球が入球した場合は、それは異常入球であり、センサなどの異常が発生したか、又は、不正行為が行われた可能性が高いため、エラー報知が行われる。
しかし、本実施形態では、通常なら入球が起こり得ない期間に、異常入球が検出されてもエラー報知は行わず、その代わりに動作モードを変更している。よって、パチンコデモ機10に、動作モードを変更するためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、パチンコデモ機10に複数のモード(試打モード、説明Aモード)が設けられている場合に、モードの切り替えを行って、それぞれのモードでパチンコデモ機10を動作させることができる。
また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、パチンコデモ機10の動作モードを切り替えるための処理として、第2特定入賞口入賞判定処理(図17参照)を説明したが、これに限られるものではない。
ここで、図33を参照して、パチンコデモ機10の動作モードを切り替えるための処理の変形例について説明する。図33は、主制御装置110内のMPU201により実行される動作モード切替処理を示すフローチャートである。尚、動作モード切替処理の中で、第2特定入賞口入賞判定処理(図17参照)と同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略する。第2特定入賞口入賞判定処理では、第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入球(又は、センサ異常)を検出した場合に、エラー報知は行わず、その代わりに動作モードを変更しているが、この動作モード切替処理では、磁石センサ208fにより磁石の近接や、誘導磁界センサ208gにより誘導コイルの近接や、電波センサ208hにより電波の照射を検出した場合に、エラー報知は行わず、その代わりに動作モードを変更している。
これにより、操作者は、遊技盤13に磁石を近づけることで、遊技盤13に誘導コイルを近づけることで、又は、遊技盤13に電波を照射することで、パチンコデモ機10の動作モードを試打モード又は説明Aモードに交互に切り替えることができる。よって、操作者は、手で強制的に第2特定入賞口65aを開放し、その第2特定入賞口65aに球を入球(入賞)させるよりも簡単に、動作モードを試打モード又は説明Aモードに交互に切り替えることができる。尚、パチンコデモ機10においてエラー報知を行っていないのは、パチンコデモ機10がデモンストレーション用の遊技機なので、そもそもエラー報知を行う必要が無いからである。
尚、第2特定入賞口入賞判定処理および動作モード切替処理のうち、一方だけをパチンコデモ機10で実行するように構成しても良いし、第2特定入賞口入賞判定処理および動作モード切替処理の両方をそれぞれ実行するように構成しても良い。
この動作モード切替処理は、例えば、タイマ割込処理(図16参照)における第2特定入賞口入賞判定処理(S108)に代えて実行される処理であり、試打モード中または説明Aモード中に限り実行される。
この動作モード切替処理では、まず、磁石センサ208fにより磁石の近接が検出されているかを判定し(S1601)、磁石の近接が検出されている場合には(S1601:Yes)、S203〜S206の各処理を実行して、この動作モード切替処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。一方、磁石の近接が検出されていない場合には(S1601:No)、誘導磁界センサ208gにより誘導コイルの近接が検出されているかを判定する(S1602)。
誘導磁界センサ208gにより誘導コイルの近接が検出されている場合には(S1602:Yes)、S203〜S206の各処理を実行して、この動作モード切替処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。一方、誘導磁界センサ208gにより誘導コイルの近接が検出されていない場合には(S1602:No)、電波センサ208hにより電波の照射が検出されているかを判定する(S1603)。
電波センサ208hにより電波の照射が検出されている場合には(S1603:Yes)、S203〜S206の各処理を実行して、この動作モード切替処理を終了し、タイマ割込処理に戻る。一方、S電波センサ208hにより電波の照射が検出されていない場合には(S1603:No)、S203〜S206の各処理をスキップして、この動作モード切替処理を終了して、タイマ割込処理に戻る。尚、本実施形態では、操作者が変動演出の中止を指示できるように構成されているので(第1特定入賞口入賞判定処理(図26参照)のS905の処理)、ここではS205の処理を実行しないように(停止コマンドを設定しないように)しても良い。
以上の図33の動作モード切替処理によれば、磁石センサ208fにより磁石の近接や、誘導磁界センサ208gにより誘導コイルの近接や、電波センサ208hにより電波の照射を検出した場合に、エラー報知は行わず、その代わりに動作モードを変更することができる。
これにより、操作者は、遊技盤13に磁石を近づけることで、遊技盤13に誘導コイルを近づけることで、又は、遊技盤13に電波を照射することで、パチンコデモ機10の動作モードを試打モード又は説明Aモードに交互に切り替えることができる。よって、操作者は、手で強制的に第2特定入賞口65aを開放し、その第2特定入賞口65aに球を入球(入賞)させるよりも簡単に、動作モードを試打モード又は説明Aモードに交互に切り替えることができる。尚、パチンコデモ機10においてエラー報知を行っていないのは、パチンコデモ機10がデモンストレーション用の遊技機なので、そもそもエラー報知を行う必要が無いからである。
また、通常の遊技機には、不正行為を抑制するために、磁石センサ208fや、誘導磁界センサ208gや、電波センサ208hが設けられている。動作モード切替処理では、その各センサ208f,208g,208hを利用して、動作モードを試打モード又は説明Aモードに交互に切り替えている。よって、パチンコデモ機10に、動作モードを変更するためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、パチンコデモ機10に複数のモード(試打モード、説明Aモード)が設けられている場合に、モードの切り替えを行って、それぞれのモードでパチンコデモ機10を動作させることができる。
また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
尚、上述した動作モード切替処理では、磁石センサ208fによる磁石の近接と、誘導磁界センサ208gによる誘導コイルの近接と、電波センサ208hによる電波の照射との3種類のセンサ状態を確認しているが、3種類のうち何れか1種類又は2種類のセンサのセンサ状態を確認する構成としても良い。その場合には、パチンコデモ機10に配設するセンサ208f,208g,208hの数を減らすことができるので、パチンコデモ機10の製造コストを抑制できる。また、遊技盤13の振動(例えば、殴打による衝撃)を検出する振動センサを、遊技盤13の裏面に配設しておき、振動センサにより振動が検出された場合に、動作モードを切り替えるように構成しても良い。
また、上述した動作モード切替処理では、磁石センサ208fによる磁石の近接と、誘導磁界センサ208gによる誘導コイルの近接と、電波センサ208hによる電波の照射とのうち、何れか一つの状態が検出された場合に、パチンコデモ機10の動作モードを変更しているが、複数の状態が検出された場合に、パチンコデモ機10の動作モードを変更しても良い。このようにすれば、複数の条件が満たされた場合に、動作モードの切り替えを行うことができるので、デモンストレーションが行われる場所の環境条件(例えば、外来の電波が強いなど)により、操作者の意図とは関係なく動作モードが切り替わることを抑制できる。
また、タイマ割込処理(図16)において、第2特定入賞口入賞判定処理(図17参照)と、動作モード切替処理とをそれぞれ実行させても良い。これにより、動作モードを切り替えることができる入力操作の種類(選択肢)が増えるので、デモンストレーションが行われる場所や、説明時間などに応じて、説明担当者が適切な入力操作で動作モードの切り替えを行うことができる。以上が、パチンコデモ機10の動作モードを切り替えるための処理の変形例について説明である。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入賞を検出したら動作モードの切り替えを行っているが、第2特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板65bの開閉状態(開放された状態か閉鎖された状態か)を検出するセンサを設けておき、その開閉板65bの閉鎖期間中に、開閉板65bが開放された状態であると検出されたら、動作モードの切り替えを行うように構成しても良い。これにより、操作者は手を使って閉鎖状態の開閉板65bを開放しつつ球を第2特定入賞口65aへ入賞させなくても、単に、手を使って閉鎖状態の開閉板65bを開放させるだけで動作モードを切り替えることができるので、簡単に動作モードを切り替えることができる。また、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している時に、第1特定入賞口(小開放口)640への異常入賞を検出した場合や、一般入賞口63への入賞を検出した場合や、球が第2入球口A67または第2入球口670を通過した場合や、球が第2入球口A67または第2入球口B670に所定時間(例えば、2秒)停滞した場合や、遊技盤13の振動を検出する検出センサにより振動が検出された場合に、動作モードの切り替えを行うように構成しても良い。尚、第2入球口A67や、第2入球口B670は、スルーゲートであるので、基本的には球は停滞せず、操作者などにより、意図的に球が停滞させられないと球は停滞しない。よって、第2入球口A67や、第2入球口B670を使用して動作モードを切り替える場合にも、操作者によって動作モードの切り替えが行われる。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2特定入賞口65aへの異常入賞を検出したら動作モードの切り替えを行っているが、磁石センサ208fにより磁石の近接が検出された場合や、誘導磁界センサ208gにより誘導コイルの近接が検出された場合や、電波センサ208hにより電波の照射が検出された場合に、動作モードの切り替えを行うように構成しても良い。これにより、操作者は遊技盤13に触れて操作を行わなくても、遊技盤13に磁石を近づけたり、誘導コイルを近づけたり、電波を照射するという簡単な操作で動作モードの切り替えを行えるので、簡単に動作モードを切り替えることができる。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1特定入賞口(小開放口)640への異常入賞を検出したら実行中の変動演出を終了(中止)させているが、第1特定入賞口640に付随する電動役物640aの開閉状態(開放された状態か閉鎖された状態か)を検出するセンサを設けておき、その第1特定入賞口640の閉鎖期間中に、第1特定入賞口640が開放された状態であると検出されたら、実行中の変動演出を終了(中止)させるように構成しても良い。これにより、操作者は手を使って閉鎖状態の電動役物640aを開放しつつ球を第1特定入賞口640へ入賞させなくても、単に、手を使って閉鎖状態の電動役物640aを開放させるだけで実行中の変動演出を終了(中止)させることができるので、簡単に実行中の変動演出を終了(中止)させることができる。また、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している時に、第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入賞を検出した場合や、一般入賞口63への入賞を検出した場合や、球が第2入球口A67または第2入球口B670を通過した場合や、球が第2入球口A67または第2入球口670に所定時間(例えば、2秒)停滞した場合や、遊技盤13の振動を検出する検出センサにより振動が検出された場合に、実行中の変動演出を終了(中止)させるように構成しても良い。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1特定入賞口640への異常入賞を検出したら実行中の変動演出を終了(中止)させているが、磁石センサ208fにより磁石の近接が検出された場合や、誘導磁界センサ208gにより誘導コイルの近接が検出された場合や、電波センサ208hにより電波の照射が検出された場合に、実行中の変動演出を終了(中止)させるように構成しても良い。これにより、操作者は遊技盤13に触れて操作を行わなくても、遊技盤13に磁石を近づけたり、誘導コイルを近づけたり、電波を照射するという簡単な操作で実行中の変動演出を終了(中止)させることができるので、簡単に実行中の変動演出を終了(中止)させることができる。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入賞を検出したら動作モードの切り替えを行い、第1特定入賞口(小開放口)640への異常入賞を検出したら実行中の変動演出を終了(中止)させているが、第1特定入賞口(小開放口)640への異常入賞を検出した場合に動作モードの切り替えを行い、第2特定入賞口(大開放口)65aへの異常入賞を検出した場合に、実行中の変動演出を終了(中止)させても良い。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、球が第2入球口A67(スルーゲート)を通過する度に演出番号を10増加させ、球が第2入球口A67に2秒間停滞する度に演出番号を10減少させ、球が第2入球口B670(スルーゲート)を通過する度に演出番号を1増加させ、球が第2入球口B670に2秒間停滞する度に演出番号を1減少させているが、第2入球口A67,B670の区別無く、単に、演出番号を1増加または1減少させるように構成しても良い。即ち、球が第2入球口A67または第2入球口B670を通過する度に演出番号を1増加させ、球が第2入球口A67または第2入球口B670に2秒間停滞する度に演出番号を1減少させる。このようにすれば、演出番号の変更操作が単純となるので、操作者が容易に変更操作を行うことができる。特に、スルーゲートが3つ以上有る場合に、操作者が操作方法について悩まなくて良いので好適である。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、球が第2入球口A67,B670を通過する度に演出番号を増加させ、球が第2入球口A67,B670に2秒間停滞する度に演出番号を減少させているが、球が第2入球口A67,B670に停滞している場合には、演出番号を増加させるようにし、球が第2入球口A67,B670を通過した場合には、演出番号を減少させるようにしても良い。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、球が第2入球口A67を通過する度に演出番号を10増加させ、球が第2入球口A67に2秒間停滞する度に演出番号を10減少させ、球が第2入球口B670を通過する度に演出番号を1増加させ、球が第2入球口B670に2秒間停滞する度に演出番号を1減少させているが、球が第2入球口A67を通過する度に演出番号を1増加させ、球が第2入球口B670を通過する度に演出番号を1減少させるようにしても良い。操作者は、左右のスルーゲートに球を通過させる度に、演出番号を1ずつ変更することができるので、操作方法が単純になり、直感的に操作を行うことができ分かり易い。また、球が第2入球口A67に2秒停滞する度に演出番号を1増加させ、球が第2入球口B670に2秒停滞する度に演出番号を1減少させるようにしても良い。この場合も、操作者は、左右のスルーゲートに球を2秒間停滞させる度に、演出番号を1ずつ変更することができるので、操作が単純になり、操作を直感的に行うことができ分かり易い。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、球が第2入球口A67(スルーゲート)を通過する度に演出番号を10増加させ、球が第2入球口A67に2秒間停滞する度に演出番号を10減少させ、球が第2入球口B670(スルーゲート)を通過する度に演出番号を1増加させ、球が第2入球口B670に2秒間停滞する度に演出番号を1減少させているが、演出番号が最小値を下回った場合は新たな演出番号を最大値とし、演出番号が最大値を上回った場合は新たな演出番号を最小値とするように構成しても良い。これにより、操作者が演出番号を最大値から最小値へ、又は、最小値から最大値へ変更する操作が簡単になるので、操作者が容易に変更操作を行うことができる。また、球が第2入球口A67または第2入球口B670を通過した場合に演出番号を増加させると共に、球が第2入球口A67または第2入球口B670に停滞した場合に演出番号を減少させているが、これとは逆に、球が第2入球口A67または第2入球口B670を通過した場合に演出番号を減少させると共に、球が第2入球口A67または第2入球口B670に停滞した場合に演出番号を増加させても良い。
また、上記実施形態では、第2入球口A67と、第2入球口B670との2つのスルーゲートを使用して演出番号を変更するように構成しているが、何れか一方のスルーゲートだけを使用して演出番号を変更するように構成しても良い。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口A67と、第2入球口B670との2つのスルーゲートを使用して演出番号を変更するように構成しているが、一般入賞口63への入賞を検出した場合や、第1特定入賞口(小開放口)640への入賞を検出した場合や、第2特定入賞口(大開放口)65aへの入賞を検出した場合に、演出番号を変更するように構成しても良い。例えば、一般入賞口63へ球が入賞する度に演出番号を1増加させ、第1特定入賞口640へ球が入賞する度に演出番号を10増加させる。このように構成すれば、操作者は演出番号を変更する際に、球を入賞させる入賞口63,640を使い分けることができる。例えば、演出番号の変化幅が大きい場合(例えば、±10する場合など)には、球を第1特定入賞口640させることで、球を入賞させる回数を抑制できる。よって、操作者は操作回数を抑制でき、短時間で演出番号を変更できるので、効率良く入力操作を行うことができる。また、操作者にとって扱いやすく、操作性に優れる。また、通常の遊技機に設けられている一般入賞口63、第1特定入賞口(小開放口)640、または第2特定入賞口(大開放口)65a利用して演出番号を選択できるので、選択中の演出番号を変更するためのボタンなどを、パチンコデモ機10に新たに設ける必要がない。よって、通常の遊技機のハード構成を極力変更することなくそのまま利用して、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、コストを抑制しつつ、変動演出の演出番号を選択することができる。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第2入球口A67と、第2入球口B670との2つのスルーゲートを使用して演出番号を変更するように構成しているが、一般入賞口63への入賞を検出した場合や、第1特定入賞口(小開放口)640への入賞を検出した場合や、第2特定入賞口(大開放口)65aへの入賞を検出した場合に、演出番号を変更するように構成しても良い。例えば、例えば、一般入賞口63へ球が入賞する度に演出番号を1増加させ、第1特定入賞口640へ球が入賞する度に演出番号を1減少させる。尚、増加させる数値や、減少させる数値は適宜決めれば良い。
また、上記実施形態では、主制御装置110から演出制御装置117へ送信される各種コマンドは、パチンコデモ機10が3つのモード(試打モード、説明Aモード、説明Bモード)のうちどのモードで動作しているかに関係なく、共通のコマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、演出時間加算コマンド、停止コマンド)が送信されるが、デモンストレーション時にのみ使用可能なコマンド(デモコマンド)を設けておき、それを主制御装置110から演出制御装置117へ送信しても良い。例えば、一つのデモコマンドを主制御装置110から演出制御装置117へ送信することで、第3図柄表示装置81において複数の変動演出が実行されるようしても良いし、第3図柄表示装置81において連続チャンス目演出が実行されるようにしても良い。
また、上記実施形態では、「演出時間加算コマンド」を設けているが、これを設けずに、「演出時間加算コマンド」が示す情報を「変動パターンコマンド」の中に含める構成としても良い。
また、上記実施形態では、第3図柄表示装置81において変動演出を開始させるために、主制御装置110から演出制御装置117へ、まず「変動パターンコマンド」を送信し、次に「停止図柄コマンド」を送信し、次に「演出時間加算コマンド」を送信しているが、これらのコマンドは、順序を入れ替えて送信しても良い。
また、上記実施形態では、主制御装置110のメイン処理(図29参照)において、外部出力処理(S1201)が実行されると、RAM203の所定領域に設定されている各種コマンドがそれぞれ出力されるが、1回の外部出力処理において外部へ送信するコマンドの最大数を所定数(例えば、3個)までに制限するようにしても良い。例えば、送信するコマンドの数が多い場合(例えば、6個)であれば、2回のメイン処理(今回実行されるメイン処理、及び、次回実行されるメイン処理)にわたって送信する。これは、一度に送信するコマンドが多い場合には、送信に時間が掛かり、メイン処理を4msごとに実行できなくなる可能性があるからである。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が試打モードで動作する場合に、大当たり確率が低確率状態や高確率状態に変化するが、常に高確率状態となるように固定しても良い。これにより、操作者は試打を行っている間、大当たり(特別遊技状態)になり易くなるので、大当たりになる時の遊技性や、大当たりになる時の変動演出の内容を確認し易くなる。よって、パチンコデモ機10の特徴や特性を容易に操作者に認識させることができる。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37b1,37b2に演出番号を表示しているが、第1図柄表示装置37に代えて、遊技状態表示装置38の7セグメント表示器や、第3図柄表示装置81の一部に演出番号を表示させても良い。また、第1図柄表示装置37と、遊技状態表示装置38と、第3図柄表示装置81とのうち、複数の表示装置37,38,81にそれぞれ演出番号を表示させても良い。
また、上記実施形態では、大当たりの判定が開始(変動演出が実行)される入球口として第1入球口64を一つ設けているが、これとは別に入球口(例えば、第3入球口)を1つ以上設けて、第3入球口へ入賞した場合にも、大当たりの判定が開始(変動演出が実行)されるように構成しても良い。このように構成した場合には、第3入球口を、操作者が動作モードの切り替えの指示を入力するための入球口として、又は、操作者が変動演出の終了(中止)指示を入力するための入球口として使用しても良い。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10が説明Aモードで動作している場合に、第1特定入賞口640への異常入賞を検出したら動作モードの切り替えを行い、第2特定入賞口65aへの異常入賞を検出したら実行中の変動演出を終了(中止)させているが、パチンコデモ機10の前面に設けられている枠ボタン22を使用して、動作モードの切り替えを行ったり、実行中の変動演出を終了(中止)させても良い。この場合にも、動作モードを変更するためのボタンや、実行中の変動演出を終了(中止)させるためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
また、上記実施形態では、パチンコデモ機10がAモードで動作している場合に、操作者により同一の演出番号が連続(2つ以上)で入力されると、保留されている変動演出において連続チャンス目演出が実行されるが、実行中の変動演出の停止図柄を指定する停止図柄コマンドが演出制御装置117へ送信される前なら、実行中の変動演出の停止図柄がチャンス目となるように停止図柄コマンドを変更して送信し、実行中の変動演出と、保留されている変動演出とにおいて連続チャンス目演出が実行されるように構成しても良い。
また、上記実施形態では、大当たりの抽選を行う始動口(第1入球口64)が一つの遊技機を利用して、デモンストレーション用の遊技機を製作する一例について説明したが、大当たりの抽選を行う始動口が複数ある遊技機に、本発明を適用しても良い。この場合にも、パチンコデモ機10の場合と同様に、デモンストレーション用の遊技機を容易に製作できる。大まかに言えば、主制御装置のROMに記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更すれば、デモンストレーション用の遊技機を製作できるので、パチンコデモ機の開発時間や製造コストを抑制できる。
また、上記実施形態では、大当たりの抽選を行う始動口(第1入球口64)が一つの遊技機を利用して、デモンストレーション用の遊技機を製作しているが、大当たりの抽選を行う始動口が複数ある遊技機を利用して、デモンストレーション用の遊技機を製作しても良い。この場合には、複数の始動口のうち、一つを本実施形態の第1入球口64として使用し、他の始動口を、例えば、本実施形態の一般入賞口63、第1特定入賞口(小開放口)640、または第2特定入賞口(大開放口)65aとして使用すれば良い。よって、この場合にも、動作モードを変更するためのボタンや、実行中の変動演出を終了(中止)させるためのボタンなどを新たに設けることが不用となるので、通常の遊技機のハード構成を利用して、パチンコデモ機10を製作できる。より具体的には、ハード構成は通常の遊技機とし、主制御装置110のROM202に記憶される各種の制御プログラムや固定値データを変更するだけで、パチンコデモ機10を製作できる。従って、パチンコデモ機10の開発時間や製造コストを抑制できる。また、通常の遊技機のハード構成を利用してパチンコデモ機10を製作できるので、パチンコデモ機10のためだけに発射制御装置112や、演出制御装置117などのサブ制御装置を開発する必要が無い。よって、通常の遊技機と、パチンコデモ機10とにおいて各種装置を共通化できるので、コスト低減を共に図ることができる。
また、上記実施形態では、払出ユニット93や、払出制御装置111や、カードユニット接続基板116などが不用であっても、それぞれ取り外すことなく、そのまま残すしているが、取り外しても良い。これにより、パチンコデモ機10の重量が軽くなるので、持ち運びがし易くなる。
また、上記実施形態では、第2入球口Aセンサ208bのオン信号の出力期間に基づいて、MPU201が、第2入球口A67に球が通過したか、球が停滞しているかを判定している。これは、第2入球口Aセンサ208bが、第2入球口A67を通過する球を検出するセンサであって、球の停滞を検出できないためである。そこで、この第2入球口Aセンサ208bに代えて、第2入球口A67における球の停滞を検出できるセンサを使用しても良い。このように構成すれば、MPU201が、球の停滞を判定しなくてよいので、制御的負担を軽減することができる。尚、第2入球口Bセンサ208cについても同様である。
また、上記実施形態の連続チャンス目演出では、停止図柄を「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」とする変動演出を連続で行っているが、停止図柄を「チャンス目」とする代わりに、変動演出中の効果音(動的表示の効果音の態様、例えば、第3図柄の停止音など)や、停止図柄を停止表示する場合の効果音(停止表示の効果音の態様)を、通常の変動演出中とは異なる効果音に変えても良い。この効果音により、連続チャンス目演出中であることを遊技者に認識させることができるので、遊技者の関心を引きつけることができる。よって、遊技への参加を遊技者に促すことができる。また、停止図柄を「チャンス目」とした上に、更に、変動演出中の効果音(動的表示の効果音の態様、例えば、第3図柄の停止音など)や、停止図柄を停止表示する場合の効果音(停止表示の効果音の態様)を、通常の変動演出中とは異なる効果音に変えても良い。
また、上記実施形態の連続チャンス目演出では、停止図柄を「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」とする変動演出を連続で行っているが、停止図柄を「チャンス目」とする代わりに、変動演出中の電飾部29〜33や、表示ランプ34の点灯パターン(動的表示の演出の態様)や、停止図柄を停止表示する場合の電飾部29〜33や、表示ランプ34の点灯パターン(停止表示の演出の態様)を、通常の変動演出中とは異なるパターンに変えても良い。通常とは異なる点灯パターンにより、連続チャンス目演出中であることを遊技者に認識させることができるので、遊技者の関心を引きつけることができる。よって、遊技への参加を遊技者に促すことができる。また、停止図柄を「チャンス目」とした上に、更に、変動演出中の電飾部29〜33や、表示ランプ34の点灯パターン(動的表示の演出の態様)や、停止図柄を停止表示する場合の電飾部29〜33や、表示ランプ34の点灯パターン(停止表示の演出の態様)を、通常の変動演出中とは異なるパターンに変えても良い。
また、上記実施形態の連続チャンス目演出では、停止図柄を「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」とする変動演出を連続で行っているが、その代わりに、通常とは異なる特別な変動演出を連続で行うようにしても良い。例えば、同一の変動演出(動的表示の演出の態様が同一)を連続で行っても良いし、それぞれ異なる変動演出を所定の順番に連続で行っても良い。また、例えば、同一の停止図柄(停止表示の演出の態様が同一)を連続で停止表示させても良いし、それぞれ異なる停止図柄を所定の順番に連続で停止表示させても良い。この特別な変動演出により、連続チャンス目演出中であることを遊技者に認識させることができるので、遊技者の関心を引きつけることができる。よって、遊技への参加を遊技者に促すことができる。
また、上記実施形態の連続チャンス目演出では、停止図柄を「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」とする変動演出を連続で行っているが、その代わりに、通常とは異なる特別な変動演出を連続で行うようにしても良い。例えば、各変動演出において、同一のキャラクタを出現させる演出を行っても良い。その場合には、各変動演出のうち、実行される順序が後の変動演出になるほど、その同一のキャラクタの出現数を増加させても良いし、減少させても良い。また、各変動演出のうち一部のものだけ、同一のキャラクタの出現数を増加させても良いし、減少させても良い。また、同一のキャラクタの出現数を変化させずに、各変動演出においてそれぞれ同じ数にしても良い。この特別な変動演出により、連続チャンス目演出中であることを遊技者に認識させることができるので、遊技者の関心を引きつけることができる。よって、遊技への参加を遊技者に促すことができる。
また、上記実施形態の連続チャンス目演出では、停止図柄を「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」とする変動演出を連続で行っているが、その代わりに、通常とは異なる特別な変動演出を連続で行うようにしても良い。例えば、各変動演出における背景を、通常は表示しない背景にしても良い。その場合、各変動演出における背景をそれぞれ同一にしても良いし、実行中の変動演出が変わる度に背景を切り替えても良い。この特別な変動演出により、連続チャンス目演出中であることを遊技者に認識させることができるので、遊技者の関心を引きつけることができる。よって、遊技への参加を遊技者に促すことができる。
また、上記実施形態の連続チャンス目演出では、停止図柄を「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」とする変動演出を連続で行っているが、それに加えて、通常とは異なる特別な変動演出を連続で行うようにしても良い。例えば、各変動演出において、同一のキャラクタを出現させる演出を行っても良いし、各変動演出における背景を、通常は表示しない背景にしても良い。この特別な変動演出により、連続チャンス目演出中であることを遊技者に認識させることができるので、遊技者の関心を引きつけることができる。よって、遊技への参加を遊技者に促すことができる。
また、上記実施形態の連続チャンス目演出では、停止図柄を「チャンス目(外れチャンス目、リーチチャンス目)」とする変動演出を連続で行っているが、その際に、変動演出中の効果音(動的表示の効果音の態様、例えば、第3図柄の停止音など)や、停止図柄を停止表示する場合の効果音(停止表示の効果音の態様)を、通常の変動演出中とは異なる効果音に変えたり、変動演出中の電飾部29〜33や表示ランプ34の点灯パターン(動的表示の演出の態様)や、停止図柄を停止表示する場合の電飾部29〜33や、表示ランプ34の点灯パターン(停止表示の演出の態様)を、通常の変動演出中とは異なるパターンに変えたり、通常とは異なる特別な変動演出を連続で行うようにしても良い。また、それぞれを複数組み合わせて行っても良い。
また、上記実施形態では、第3図柄表示装置81に、同一の第3図柄が3つ停止表示される停止図柄を「外れチャンス目」としているが、予め定められた3つの第3図柄(例えば、「3」「4」「1」などの図柄)が第3図柄表示装置81に停止表示される停止図柄を「外れチャンス目」としても良い。
また、上記実施形態では、音声出力の制御や、各種ランプの点灯および消灯の制御や、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動演出(変動表示)の制御を一括して演出制御装置117で行うよう構成しているが、各種制御を複数の制御装置で分担して行うように構成しても良い。例えば、音声出力の制御と、各種ランプの点灯および消灯の制御とを音声ランプ制御装置で行い、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動演出(変動表示)の制御を表示制御装置で行うように構成しても良い。
また、上記実施形態では、大当たりの判定が開始される入球口として、第1入球口64を一つ設ける構成としたが、この第1入球口は1つでも良いし、3つ以上であっても良い。そして、第1入球口を複数設けている場合には、遊技球が入賞した第1入球口に応じて、連続チャンス目演出の演出態様を変化させる(例えば、演出のスクロール方向(縦横)を変化させる)ように構成しても良い。
また、上記実施形態では、第3図柄表示装置81で表示される変動パターン(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ等)は、カウンタC1〜C2,CS1〜CS3の各値の組み合わせに基づいて決定しているが、カウンタC1〜C2,CS1〜CS3の各値のうち、一部のカウンタ値の組み合わせに基づいて決定しても良い。また、変動パターンを決定するためのカウンタを設けて、そのカウンタ値に基づいて決定するように構成しても良い。
また、上記実施形態における第1当たり乱数カウンタC1では、0〜2309の範囲の数値をカウントしているが、カウントする範囲は適宜決定すれば良い。ここで、0〜2309の範囲の数値をカウントするには、少なくとも2バイトの領域(2バイトでカウント可能な範囲は0〜65535)が必要である。例えば、第1当たり乱数カウンタC1が2バイトで構成されているなら、2バイトによりカウント可能な最大範囲である0〜65535の範囲の数値をカウントしても良いし、0〜32768(最上位ビットのみビット値が「1」、その他のビットはビット値「0」)の範囲の数値をカウントしても良い。
同様に、上記実施形態における第1当たり種別カウンタC2では、0〜19の範囲の数値をカウントしているが、カウントする範囲は適宜決定すれば良い。ここで、0〜19の範囲の数値をカウントするには、少なくとも1バイトの領域(1バイトでカウント可能な範囲は0〜255)が必要である。例えば、第1当たり種別カウンタC2が1バイトで構成されているなら、1バイトによりカウント可能な最大範囲である0〜255の範囲の数値をカウントしても良いし、0〜128(最上位ビットのみビット値が「1」、その他のビットはビット値「0」)の範囲の数値をカウントしても良い。
ここで、カウントする範囲の最大値を分母とし、一のカウント値を分子として確率を算出する場合に、カウントする範囲が広ければ広いほど、様々な確率を設けることが容易となる。例えば、分母が100であれば、1%毎にしか確率を設けることができないが、分母が1000であれば、0.1%毎に確率を設けることができる。つまり、カウントする範囲が広ければ広いほど、確率の微調整を簡単に行うことができる。パチンコ機では、変動演出や大当たり演出が同一で大当たりの確率が異なる機種を製作することが一般的に行われるので、確率の微調整を簡単に行うことができるようパチンコ機を構成することにより、大当たりの確率の微調整を機種毎に簡単に行うことができ、設計負担を軽減することができる。
また、上記実施形態では、「演出時間加算コマンド」を設けているが、本発明を、「演出時間加算コマンド」が設けられていないパチンコ機等で実施しても良い。即ち、パチンコ機等において「演出時間加算コマンド」を設けなくても良い。
また、上記実施形態においては、第1入球口64への入賞(入球)は、最大4回保留できるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。
また、上記実施形態では、第1入球口64についての保留回数Nを計数するカウンタとして特図保留球カウンタ203cを設けるように構成したが、カウンタ203cを設けずに、必要に応じて(例えば、変動開始の際に)、特図保留球格納エリア203aの内容を確認する(データがあるエリアの数を計数)ことによって、第1入球口64についての保留回数Nを得るように構成しても良い。この場合は、シフト元のエリアから、シフト先のエリアにデータをシフトさせた後に、シフト元のエリアのデータをクリアするように構成する。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を横方向にスクロールさせるものに限定されず、縦方向や、L字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであっても良い。また、斜めにスクロールさせても良い。また、一直前上でスクロールさせても良い。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
また、上記実施形態においては、第2入球口A67または第2入球口B670における球の通過は、合計で最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有するいわゆる第2種パチンコ遊技機などに実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球など他の遊技機として実施するようにしても良い。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組み合わせが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した各種実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。予め定められた複数の演出のうち指示された演出を実演する実演実行手段と、所定の始動条件の成立を検出する成立検出手段と、その成立検出手段により検出される始動条件の成立に伴う抽選の抽選結果を示す抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に応じた演出の実演を前記実演実行手段に指示する第1実演指示手段と、前記抽選情報取得手段および第1実演指示手段を実行し前記実演実行手段に演出を実演させる制御を行う第1制御手段と、遊技における異常状態を検出する異常検出手段とを備えた遊技機において、前記複数の演出から操作者に指示された一の演出を特定する特定手段と、その特定手段により特定された演出の実演を前記実演実行手段に指示する第2実演指示手段と、前記特定手段および第2実演指示手段を実行し前記実演実行手段に演出を実演させる制御を行う第2制御手段と、前記異常検出手段により異常状態であることが検出された場合に、前記実演実行手段に演出を実演させる制御を前記第1制御手段または第2制御手段に切り替える制御切替手段とを備えていることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、所定の始動条件の成立が成立検出手段により検出され、その始動条件の成立に伴う抽選の抽選結果を示す抽選情報が抽選情報取得手段により取得された場合に、その抽選情報に応じた演出の実演を第1実演指示手段により実演実行手段に指示させて、その指示した演出を実演実行手段に実演させるという制御が第1制御手段により行われる。また、複数の演出から操作者に指示された一の演出が特定手段により特定されると、その特定された演出の実演を第2実演指示手段により実演実行手段に指示させて、その指示した演出を実演実行手段に実演させるという制御が第2制御手段により行われる。そして、遊技における異常状態が異常検出手段により検出されると、実演実行手段に演出を実演させる制御が第1制御手段または第2制御手段に制御切替手段により切り替えられる。このように、遊技機に一般的に設けられている異常検出手段を利用して、第1制御手段による制御と、第2制御手段による制御とを切り替えるので、かかる制御を切り替えるためのスイッチ等の新たなハード構成は不要である。従って、製造コストを抑制しつつ、所定の始動条件の成立に基づく演出を実演させる第1制御手段による制御と、操作者に指示された一の演出を実演させる第2制御手段による制御とをそれぞれ実行できる。
遊技機A1において、前記所定の始動条件の成立を許容または阻止する成立許容阻止手段を備え、前記異常検出手段は、前記成立検出手段により始動条件の成立が検出された場合に、前記成立許容阻止手段により所定の始動条件の成立が阻止される非成立期間であるかを判定する第1判定手段を備え、その第1判定手段により前記非成立期間であると判定された場合に、異常状態であると検出することを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、所定の始動条件の成立が成立許容阻止手段により許容または阻止される。そして、成立検出手段により始動条件の成立が検出された場合に、成立許容阻止手段により所定の始動条件の成立が阻止される非成立期間であるかが第1判定手段により判定される。ここで、非成立期間であると判定されると、異常状態であると異常検出手段により検出され、その結果、実演実行手段に演出を実演させる制御が第1制御手段または第2制御手段に制御切替手段により切り替えられる。よって、所定の始動条件が非成立期間に検出された場合に、実演実行手段に演出を実演させる制御を制御切替手段により切り替えることができる。非成立期間は、所定の始動条件の成立が阻止される期間なので、基本的には、操作者が意図的に所定の始動条件の成立を起こさない限り、非成立期間において所定の始動条件の成立は検出されない。従って、操作者の意思により実演実行手段に演出を実演させる制御を切り替えることができる。
遊技機A1またはA2において、遊技媒体が進入する進入口と、その進入口への遊技媒体の進入を検出する進入検出手段と、その進入検出手段による遊技媒体の検出を許容または阻止する検出許容阻止手段とを備え、前記異常検出手段は、前記進入検出手段により遊技媒体の進入が検出された場合に、前記検出許容阻止手段により遊技媒体の検出が阻止される検出阻止期間であるかを判定する第1判定手段を備え、その第1判定手段により前記検出阻止期間であると判定された場合に、異常状態であると検出することを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、進入口への遊技媒体の進入が進入検出手段により検出され、その進入検出手段による遊技媒体の検出が検出許容阻止手段により許容または阻止される。そして、進入検出手段により遊技媒体の進入が検出された場合に、検出許容阻止手段により遊技媒体の検出が阻止される検出阻止期間であるかが第1判定手段により判定される。ここで、検出阻止期間であると判定されると、遊技機が異常であると異常検出手段により検出され、その結果、実演実行手段に演出を実演させる制御が第1制御手段または第2制御手段に制御切替手段により切り替えられる。よって、進入口への遊技媒体の進入が検出阻止期間に検出された場合に、実演実行手段に演出を実演させる制御を制御切替手段により切り替えることができる。検出阻止期間は、進入検出手段による遊技媒体の検出が阻止される期間なので、基本的には操作者が意図的に、遊技媒体を進入検出手段に検出させないと遊技媒体は検出されない。従って、操作者の意思により、実演実行手段に演出を実演させる制御を切り替えることができる。
尚、進入口としては、電動役物が付属する入賞口であってその電動役物が解放状態になると遊技媒体が入賞可能な入賞口や、開閉板による開閉動作が行われると共にその開閉板が開放状態なると遊技媒体が入賞可能な入賞口などが例示される。また、遊技媒体としては、遊技球が例示される。
遊技機A1からA3の何れかにおいて、遊技媒体が通過する通過ゲートと、その通過ゲートへの前記遊技媒体の通過または停滞を検出する通過停滞検出手段とを備え、前記異常検出手段は、前記通過停滞検出手段により前記遊技媒体の停滞が検出された場合に、異常状態であると検出することを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、通過ゲートにおける遊技媒体の通過または停滞が通過停滞検出手段により検出される。そして、通過停滞検出手段により遊技媒体の停滞が検出されると、異常状態であると異常検出手段により検出され、その結果、実演実行手段に演出を実演させる制御が第1制御手段または第2制御手段に制御切替手段により切り替えられる。よって、通過ゲートにおいて遊技媒体が停滞した場合に、実演実行手段に演出を実演させる制御を制御切替手段により切り替えることができる。通過ゲートは遊技媒体を通過させるものなので、基本的には、操作者が意図的に通過ゲートにおいて遊技媒体を停滞させない限り、通過ゲートにおける遊技媒体の停滞は検出されない。従って、操作者の意思により、実演実行手段に演出を実演させる制御を切り替えることができる。
遊技機A1からA4の何れかにおいて、前記遊技機における磁界の強度または電磁波の強度を検出する強度検出手段を備え、前記異常検出手段は、前記強度検出手段により検出される磁界の強度または電磁波の強度が所定値を超えたかを判定する第3判定手段を備え、その第3判定手段により磁界の強度または電磁波の強度が所定値を超えたと判定された場合に、異常状態であると検出することを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機における磁界の強度または電磁波の強度が強度検出手段により検出され、その強度検出手段により検出される磁界の強度または電磁波の強度が所定値を超えたかが第3判定手段により判定される。ここで、磁界の強度または電磁波の強度が所定値を超えたと判定されると、異常状態であると異常検出手段により検出され、その結果、実演実行手段に演出を実演させる制御が第1制御手段または第2制御手段に制御切替手段により切り替えられる。よって、磁界の強度または電磁波の強度が所定値を超えた場合に、実演実行手段に演出を実演させる制御を制御切替手段により切り替えることができる。従って、例えば、操作者が意図的に磁石や誘導コイルを遊技機に近づけたり電波を遊技機に照射する操作を行わない限り、磁界の強度または電磁波の強度が所定値を超えないように、所定値を設定しておくことで、かかる操作が行われない限り、磁界の強度または電磁波の強度が所定値を超えることはない。その結果、操作者の意思により、実演実行手段に演出を実演させる制御を切り替えることができる。
遊技機A1からA5の何れかにおいて、前記異常検出手段により異常状態が検出された場合に、前記実演実行手段により実演されている演出を途中で中止する実演中止手段を備えていることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、異常検出手段により異常状態が検出された場合に、実演実行手段により実演されている演出が途中で実演中止手段により中止される。即ち、実演実行手段に演出を実演させる制御を制御切替手段により切り替えた場合には、実演実行手段により実演されている演出が途中であっても中止される。よって、制御の切り替え前に実行されていた演出が終了するのを待つことなく、切り替え後の制御で実演実行手段に演出を実演させることができる。
遊技機A2からA6の何れかにおいて、前記異常検出手段により異常状態が検出された場合に、前記実演実行手段により実演されている演出を途中で中止する実演中止手段を備え、前記制御切替手段は、前記成立検出手段、進入検出手段、通過停滞検出手段、または強度検出手段のうち、いずれかの検出結果に基づいて前記異常検出手段により異常状態が検出された場合に、前記実演実行手段に演出を実演させる制御を前記第1制御手段または第2制御手段に切り替えるものであり、前記実演中止手段は、前記成立検出手段、進入検出手段、通過停滞検出手段、または強度検出手段のうち、前記検出結果とは異なる検出結果に基づいて前記異常検出手段により異常状態が検出された場合に、前記実演実行手段により実演されている演出を途中で中止することを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、異常検出手段により異常状態が検出された場合に、実演実行手段により実演されている演出が途中で実演中止手段により中止される。そして、成立検出手段、進入検出手段、通過停滞検出手段、または強度検出手段のうち、いずれかの検出結果に基づいて異常検出手段により異常状態が検出された場合に、実演実行手段に演出を実演させる制御が第1制御手段または第2制御手段に制御切替手段により切り替えられる。また、成立検出手段、進入検出手段、通過停滞検出手段、または強度検出手段のうち、制御切替手段の切り替えに使用される検出結果とは異なる検出結果に基づいて異常検出手段により異常状態が検出された場合に、実演実行手段により実演されている演出が実演中止手段により中止される。よって、実演実行手段に演出を実演させる制御の切り替えと、実演実行手段により実演されている演出の中止とを、操作者が別々に指示することができるので、操作の幅が広がり、操作者にとって使い勝手が良い。例えば、制御を切替えることなく、実演されている演出を途中で中止することができる。また、実演されている演出を途中で中止させることなく、その演出が終了した後で制御を切替えることもできる。
遊技の主な制御を行う主制御手段と、予め定められた複数の演出のうち前記主制御手段から指示される演出を実演する制御を行う周辺制御手段と、遊技における異常状態を検出する異常検出手段とを備えた遊技機において、前記主制御手段は、所定の始動条件の成立を検出する成立検出手段と、その成立検出手段により検出される始動条件の成立に伴う抽選の抽選結果を示す抽選情報を取得する抽選情報取得手段と、その抽選情報取得手段により取得された抽選情報に応じた演出の実演を前記周辺制御手段に指示する第1実演指示手段と、前記抽選情報取得手段および第1実演指示手段を実行し前記周辺制御手段に演出の実演を指示する制御を行う第1制御手段と、前記複数の演出から操作者に指示された一の演出を特定する特定手段と、その特定手段により特定された演出の実演を前記周辺制御手段に指示する第2実演指示手段と、前記設定手段および第2実演指示手段を実行し前記周辺制御手段に演出の実演を指示する制御を行う第2制御手段と、前記異常検出手段により異常状態であることが検出された場合に、前記周辺制御手段に演出の実演を指示する制御を前記第1制御手段または第2制御手段に切り替える制御切替手段とを備えていることを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、主制御手段では、所定の始動条件の成立が成立検出手段により検出され、その始動条件の成立に伴う抽選の抽選結果を示す抽選情報が抽選情報取得手段により取得された場合に、その抽選情報に応じた演出の実演を第1実演指示手段により周辺制御手段に指示させるという制御が第1制御手段により行われる。また、複数の演出から操作者に指示された一の演出が特定手段により特定されると、その特定された演出の実演を第2実演指示手段により周辺制御手段に指示させるという制御が第2制御手段により行われる。そして、遊技における異常状態が異常検出手段により検出されると、周辺制御手段に演出の実演を指示する制御が第1制御手段または第2制御手段に制御切替手段により切り替えられる。一方、周辺制御手段では、主制御手段から演出の実演が指示されると、その指示された演出を実演する制御が行われる。このように、遊技機に一般的に設けられている異常検出手段を利用して、第1制御手段による制御と、第2制御手段による制御とを切り替えるので、かかる制御を切り替えるためのスイッチ等の新たなハード構成は不要である。従って、製造コストを抑制しつつ、所定の始動条件の成立に基づく演出を実演させる第1制御手段による制御と、操作者に指示された一の演出を実演させる第2制御手段による制御とをそれぞれ実行できる。また、周辺制御手段は、主制御手段において行われる制御の切り替えには関係なく、単に、主制御手段からの指示に基づいて演出を実演するものなので、既存の周辺制御手段をそのまま使用することができるので、製造コストをより抑制することができる。
予め定められた複数の演出のうち指示された演出を実演する実演実行手段を備えた遊技機において、前記複数の演出から操作者に指示された一の演出を特定する特定手段と、その特定手段により特定された演出の実演を保留する保留手段と、その保留手段により前記演出の実演が保留されている場合、前記実演実行手段により演出が実演されていないことを条件に、その保留されている演出の実演を前記実演実行手段に指示する実演指示手段とを備えていることを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、複数の演出から操作者に指示された一の演出が特定手段により特定されると、その特定された演出の実演が保留手段により保留される。保留手段により演出の実演が保留されている場合に、実演実行手段により演出が実演されていないことを条件に、その保留されている演出の実演が実演指示手段により実演実行手段に指示され、その指示された演出が実演実行手段により実演される。このように、演出の実演中か否かに関わらず特定手段により特定された演出を保留させることができる。そのため、操作者は演出の実演中であっても、その演出の終了を待つ必要がなく、実演させたい演出を所望するタイミングで指示することができる。従って、操作者にとって、扱い易く、操作性に優れる。
遊技機B1において、第1の演出と、その第1の演出の次に実演される第2の演出とが同じ演出であるかを判定する同一演出判定手段と、その同一演出判定手段により同じ演出であると判定された場合に、前記実演実行手段により実演される前記第1の演出における停止表示態様と、前記実演実行手段により実演される前記第2の演出における停止表示態様とを同じ停止表示態様に設定する停止表示態様設定手段とを備えていることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、第1の演出と、その第1の演出の次に実演される第2の演出とが同じ演出であると同一演出判定手段により判定されると、実演実行手段により実演される第1の演出における停止表示態様と、その次に実演実行手段により実演される第2の演出における停止表示態様とが同じ停止表示態様に停止表示態様設定手段により設定される。よって、操作者は、同一の演出を連続で指示することにより、その同一の演出のそれぞれの停止表示態様を同じものすることができるので、演出の停止表示態様が連続で同じにものなる連続演出を確実に実行させることができる。従って、操作者は連続演出が偶然に実行されるまで演出の指示を繰り替えす必要がなく、操作者にとって、一層、扱い易く、操作性に優れる。
尚、第1の演出における停止表示態様と、第2の演出における停止表示態様とをそれぞれ同一にする代わりに、第1の演出と、第2の演出とにおいて、それぞれ同一のキャラクタを出現させても良い。ここで、同一のキャラクタを出現させる場合には、第1の演出において出現させる同一のキャラクタ数と、第2の演出において出現させる同一のキャラクタ数とを同一にしても良い。また、第1の演出において出現させる同一のキャラクタ数よりも、第2の演出において出現させる同一のキャラクタ数の方を多くしても良いし、少なくしても良い。また、第1の演出における停止表示態様と、第2の演出における停止表示態様とをそれぞれ同一にする代わりに、第1の演出における背景と、第2の演出における背景とをそれぞれ、通常は表示しない同一の背景にしても良い。また、第1の演出における停止表示態様と、第2の演出における停止表示態様とをそれぞれ同一にした上、さらに、第1の演出と、第2の演出とにおいてそれぞれ同一のキャラクタを出現させても良いし、第1の演出における背景と、第2の演出における背景とをそれぞれ、通常は表示しない同一の背景にしても良い。
遊技機B1またはB2において、前記特定手段により一の演出が特定された場合に、特定されてからの時間を計時する特定計時手段と、その特定計時手段により計時される時間が所定時間を経過したかを判定する経過時間判定手段と、その経過時間判定手段により前記所定時間を経過したと判定される前に、次の演出が前記特定手段により特定された場合は、その次の演出が特定されてからの時間を前記特定計時手段により計時させる計時制御手段とを備え、前記実演指示手段は、前記経過時間判定手段により前記所定時間を経過したと判定されるまで、前記実演実行手段への指示を待機することを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、特定手段により一の演出が特定されると、特定されてからの時間が特定計時手段により計時され、その時間が所定時間を経過したかが経過時間判定手段により判定される。また、経過時間判定手段により所定時間を経過したと判定される前に、次の演出が特定手段により特定されると、特定計時手段はその演出が特定されてからの時間を計時制御手段により計時させられる。そして、経過時間判定手段により所定時間を経過したと判定されるまで、実演指示手段において実演実行手段への指示が待機される。よって、操作者は、所定時間の間隔を空けずに演出を繰り返し指示することで、指示した演出をそれぞれ保留させることができる。従って、例えば、操作者としての営業マンが、実演実行手段により実演される演出の説明を行うような場合に、説明予定の演出を纏めて保留させておくことで、営業マンは、演出の説明と、演出を指示する操作とを並行して行う必要がなく、演出の説明に集中することができる。その結果、操作者にとって、一層、扱い易く、操作性に優れる。
遊技機B1からB3の何れかにおいて、前記特定手段は、遊技媒体が通過する第1通過ゲートと、その第1通過ゲートへの前記遊技媒体の通過を検出する第1通過検出手段とを備え、その第1通過検出手段により前記遊技媒体の通過が検出されたことに基づいて、前記複数の演出から一の演出を特定することを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、第1通過ゲートへの遊技媒体の通過が第1通過検出手段により検出されると、その検出に基づいて、複数の演出から一の演出が特定手段により特定される。よって、遊技機に一般的に設けられている通過ゲートを利用して、複数の演出から一の演出を特定することができるので、一の演出を特定するためのボタンなどのハード構成を遊技機に設ける必要がない。従って、コストを抑制しつつ、複数の演出から一の演出を特定することができる。
尚、例えば、複数の演出の各演出ごとに、遊技媒体の検出回数を重複しないようにそれぞれ対応づけておき、特定手段は第1通過検出手段により検出される遊技媒体の検出回数に対応する一の演出を特定することが例示される。
遊技機B4において、前記特定手段は、前記第1通過ゲートとは別に設けられ遊技媒体が通過する第2通過ゲートと、その第2通過ゲートへの前記遊技媒体の通過を検出する第2通過検出手段とを備え、その第2通過検出手段により前記遊技媒体の通過が検出されたことに基づいて、前記第1通過検出手段により前記遊技媒体の通過が検出されたことに基づいて特定される一の演出とは異なる一の演出を、前記複数の演出から特定することを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、第1通過ゲートとは別に設けられている第2通過ゲートへの遊技媒体の通過が第2通過検出手段により検出される。そして、第2通過検出手段により遊技媒体の通過が検出されると、その検出に基づいて、第1通過検出手段による遊技媒体の検出に基づいて特定される一の演出とは異なる一の演出が複数の演出から特定手段により特定される。よって、操作者は指示したい演出に応じて、遊技媒体を通過させる通過ゲートを使い分けることができるので、操作者が演出を指示し易くなる。
尚、例えば、複数の演出の各演出ごとに、重複しないように順序をそれぞれ付しておき、特定手段は第1通過検出手段による遊技媒体の検出回数が多い程、より順序の大きい演出を特定し、第2通過検出手段による遊技媒体の検出回数が多い程、より順序の小さい演出を特定することが例示される。
遊技機B1からB5の何れかにおいて、前記特定手段は、遊技媒体が通過する第1通過ゲートと、その第1通過ゲートにおける遊技媒体の停滞を検出する第1停滞検出手段と、その第1停滞検出手段により遊技媒体の停滞が検出されてからの経過時間を計時する第1停滞計時手段とを備え、その第1停滞計時手段により計時される経過時間に基づいて、前記複数の演出から一の演出を特定することを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、第1通過ゲートにおける遊技媒体の停滞が第1停滞検出手段により検出されると、その停滞が検出されてからの経過時間が第1停滞計時手段により計時され、その経過時間に基づいて、複数の演出から一の演出が特定手段により特定される。よって、操作者は、演出を指定する場合に、繰り返し入力操作などを行わなくても、遊技媒体を通過ゲートに停滞させておけば演出を指定できる。従って、操作者の入力操作の手間を軽減できる。
尚、例えば、複数の演出の各演出ごとに、重複しないように経過時間をそれぞれ対応づけておき、特定手段は第1停滞計時手段により計時される経過時間に対応する一の演出を特定することが例示される。
遊技機B6において、前記特定手段は、前記第1通過ゲートとは別に設けられ遊技媒体が通過する第2通過ゲートと、その第2通過ゲートにおける遊技媒体の停滞を検出する第2停滞検出手段と、その第2停滞検出手段により遊技媒体の停滞が検出されてからの経過時間を計時する第2停滞計時手段とを備え、その第2停滞計時手段により計時される経過時間に基づいて、前記第1停滞計時手段により計時される経過時間に基づいて特定される一の演出とは異なる一の演出を、前記複数の演出から特定することを特徴とする遊技機B7。
遊技機B7によれば、第1通過ゲートとは別に設けられている第2通過ゲートにおける遊技媒体の停滞が第2停滞検出手段により検出されると、その停滞が検出されてからの経過時間が第2停滞計時手段により計時される。そして、その経過時間に基づいて、第1停滞計時手段により計時される経過時間に基づいて特定される一の演出とは異なる一の演出が特定手段により特定される。よって、操作者は指示したい演出に応じて、遊技媒体を停滞させる通過ゲートを使い分けることができるので、操作者が演出を指示し易くなる。
尚、例えば、複数の演出の各演出ごとに、重複しないように順序をそれぞれ付しておき、特定手段は第1停滞検出手段により計時される経過時間が長い程、より順序の大きい演出を特定し、第2停滞検出手段により計時される経過時間が長い程、より順序の小さい演出を特定することが例示される。
遊技機B1からB7の何れかにおいて、前記特定手段は、遊技媒体が進入する第1進入口と、その第1進入口への前記遊技媒体の進入を検出する第1進入検出手段とを備え、その第1進入検出手段により前記遊技媒体の進入が検出されたことに基づいて、前記複数の演出から一の演出を特定することを特徴とする遊技機B8。
遊技機B8によれば、第1進入口への遊技媒体の進入が第1進入検出手段により検出されると、その検出に基づいて、複数の演出から一の演出が特定手段により特定される。よって、遊技機に一般的に設けられている進入口を利用して、複数の演出から一の演出を特定することができるので、一の演出を特定するためのボタンなどのハード構成を遊技機に設ける必要がない。従って、コストを抑制しつつ、複数の演出から一の演出を特定することができる。
尚、例えば、複数の演出の各演出ごとに、遊技媒体の検出回数を重複しないようにそれぞれ対応づけておき、特定手段は第1進入検出手段により検出される遊技媒体の検出回数に対応する一の演出を特定することが例示される。また、第1進入口としては、始動入賞口や、特定入賞口や、一般入賞口が例示される。
遊技機B8において、前記特定手段は、前記第1進入口とは別に設けられ遊技媒体が進入する第2進入口と、その第2進入口への前記遊技媒体の進入を検出する第2進入検出手段と、その第2進入検出手段により前記遊技媒体の進入が検出されたことに基づいて、前記第1進入検出手段により前記遊技媒体の進入が検出されたことに基づいて特定される一の演出とは異なる一の演出を、前記複数の演出から特定することを特徴とする遊技機B9。
遊技機B9によれば、第1進入口とは別に設けられている第2進入口への遊技媒体の進入が第2進入検出手段により検出される。そして、第2進入検出手段により遊技媒体の進入が検出されると、その検出に基づいて、第1進入検出手段による進入の検出に基づいて特定される一の演出とは異なる一の演出が複数の演出から特定手段により特定される。よって、操作者は指示したい演出に応じて、遊技媒体を進入させる進入口を使い分けることができるので、操作者が演出を指示し易くなる。
尚、例えば、複数の演出の各演出ごとに、重複しないように順序をそれぞれ付しておき、特定手段は第1進入検出手段による遊技媒体の検出回数が多い程、より順序の大きい演出を特定し、第2進入検出手段による遊技媒体の検出回数が多い程、より順序の小さい演出を特定することが例示される。
遊技機B1からB9の何れかにおいて、表示手段と、前記特定手段により特定された一の演出を示す情報を前記表示手段に表示させる表示制御手段とを備えていることを特徴とする遊技機B10。
遊技機B10によれば、特定手段により特定された一の演出を示す情報が表示制御手段により表示手段に表示される。よって、操作者は、表示手段に表示される情報を確認しながら入力操作を行って演出を指定できるので、所望する演出の特定情報を適切に指定できる。
尚、表示手段としては、遊技機の遊技状態を表示する表示装置や、識別情報を表示する表示装置などが例示される。
<その他>
従来より、液晶表示装置等の表示装置で演出を行って、遊技の興趣向上を図ったパチンコ機が知られている(例えば、特許文献1:特開2002−204881号公報)。演出とは、例えば、始動口に遊技球が入賞することで開始される演出であり、液晶表示装置の表示領域内に設けられた3×3の升目に合計9個の図柄等を表示するものである。より具体的には、遊技球が始動口へ入賞した場合に、図柄等のスクロールを開始し、その後、スクロール中の図柄等を順次停止して合計9個の図柄等を停止表示する。かかる演出では、例えば、遊技者に期待感を持たせるための演出や、遊技者の遊技への参加意欲を高めるための演出など、様々なパターンの演出が実行される。
一方で、ホール関係者は、新たな遊技機を購入しようとする場合、その遊技機で行われる演出の内容などを確認するが、近年の遊技機では、演出のパターンや、その内容が多様化、複雑化してきており、通常の遊技を行っている中で、所望する演出を実行させるのが困難になってきている。そのため、営業マンや、ホール関係者などの操作者により指定された演出を実行可能なデモンストレーション用の表示装置が遊技機とは別に開発されていた。
しかしながら、上述したデモンストレーション用の表示装置では、操作者により指定された演出しか実行できず、通常の遊技における流れの中で演出を実行させることができなかった。一方で、操作者により指定された演出を実行可能なデモンストレーション用の機能を遊技機に搭載することも考えられるが、上述したデモンストレーション用の表示装置では、操作者が指定した一の演出が終了した後でなければ、次に実行させる演出を指定することができなかった。即ち、操作者は実演させたい演出を指示するタイミングが制限されており、操作者にとって扱い難く、操作性に劣るという恐れがあった。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、操作者が実演させたい演出を、操作者が所望するタイミングで指示することができる遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、予め定められた複数の演出のうち指示された演出を実演する実演実行手段を備えたものであり、前記複数の演出から操作者に指示された一の演出を特定する特定手段と、その特定手段により特定された演出の実演を保留する保留手段と、その保留手段により前記演出の実演が保留されている場合、前記実演実行手段により演出が実演されていないことを条件に、その保留されている演出の実演を前記実演実行手段に指示する実演指示手段とを備えている。
技術的思想2の遊技機は、技術的思想1の遊技機において、第1の演出と、その第1の演出の次に実演される第2の演出とが同じ演出であるかを判定する同一演出判定手段と、その同一演出判定手段により同じ演出であると判定された場合に、前記実演実行手段により実演される前記第1の演出における停止表示態様と、前記実演実行手段により実演される前記第2の演出における停止表示態様とを同じ停止表示態様に設定する停止表示態様設定手段とを備えている。
技術的思想3の遊技機は、技術的思想1または2の遊技機において、前記特定手段により一の演出が特定された場合に、特定されてからの時間を計時する特定計時手段と、その特定計時手段により計時される時間が所定時間を経過したかを判定する経過時間判定手段と、その経過時間判定手段により前記所定時間を経過したと判定される前に、次の演出が前記特定手段により特定された場合は、その次の演出が特定されてからの時間を前記特定計時手段により計時させる計時制御手段とを備え、前記実演指示手段は、前記経過時間判定手段により前記所定時間を経過したと判定されるまで、前記実演実行手段への指示を待機するものである。
技術的思想4の遊技機は、技術的思想1から3の何れかの遊技機において、前記特定手段は、遊技媒体が通過する第1通過ゲートと、その第1通過ゲートへの前記遊技媒体の通過を検出する第1通過検出手段とを備え、その第1通過検出手段により前記遊技媒体の通過が検出されたことに基づいて、前記複数の演出から一の演出を特定するものである。
<効果>
技術的思想1の遊技機によれば、複数の演出から操作者に指示された一の演出が特定手段により特定されると、その特定された演出の実演が保留手段により保留される。保留手段により演出の実演が保留されている場合に、実演実行手段により演出が実演されていないことを条件に、その保留されている演出の実演が実演指示手段により実演実行手段に指示され、その指示された演出が実演実行手段により実演される。このように、演出の実演中か否かに関わらず特定手段により特定された演出を保留させることができる。そのため、操作者は演出の実演中であっても、その演出の終了を待つ必要がなく、実演させたい演出を所望するタイミングで指示することができる。従って、操作者にとって、扱い易く、操作性に優れるという効果がある。
技術的思想2の遊技機によれば、技術的思想1の遊技機の奏する効果に加え、第1の演出と、その第1の演出の次に実演される第2の演出とが同じ演出であると同一演出判定手段により判定されると、実演実行手段により実演される第1の演出における停止表示態様と、その次に実演実行手段により実演される第2の演出における停止表示態様とが同じ停止表示態様に停止表示態様設定手段により設定される。よって、操作者は、同一の演出を連続で指示することにより、その同一の演出のそれぞれの停止表示態様を同じものすることができるので、演出の停止表示態様が連続で同じにものなる連続演出を確実に実行させることができる。従って、操作者は連続演出が偶然に実行されるまで演出の指示を繰り替えす必要がなく、操作者にとって、一層、扱い易く、操作性に優れるという効果がある。
尚、第1の演出における停止表示態様と、第2の演出における停止表示態様とをそれぞれ同一にする代わりに、第1の演出と、第2の演出とにおいて、それぞれ同一のキャラクタを出現させても良い。ここで、同一のキャラクタを出現させる場合には、第1の演出において出現させる同一のキャラクタ数と、第2の演出において出現させる同一のキャラクタ数とを同一にしても良い。また、第1の演出において出現させる同一のキャラクタ数よりも、第2の演出において出現させる同一のキャラクタ数の方を多くしても良いし、少なくしても良い。また、第1の演出における停止表示態様と、第2の演出における停止表示態様とをそれぞれ同一にする代わりに、第1の演出における背景と、第2の演出における背景とをそれぞれ、通常は表示しない同一の背景にしても良い。また、第1の演出における停止表示態様と、第2の演出における停止表示態様とをそれぞれ同一にした上、さらに、第1の演出と、第2の演出とにおいてそれぞれ同一のキャラクタを出現させても良いし、第1の演出における背景と、第2の演出における背景とをそれぞれ、通常は表示しない同一の背景にしても良い。
技術的思想3の遊技機によれば、技術的思想1または2の遊技機の奏する効果に加え、特定手段により一の演出が特定されると、特定されてからの時間が特定計時手段により計時され、その時間が所定時間を経過したかが経過時間判定手段により判定される。また、経過時間判定手段により所定時間を経過したと判定される前に、次の演出が特定手段により特定されると、特定計時手段はその演出が特定されてからの時間を計時制御手段により計時させられる。そして、経過時間判定手段により所定時間を経過したと判定されるまで、実演指示手段において実演実行手段への指示が待機される。よって、操作者は、所定時間の間隔を空けずに演出を繰り返し指示することで、指示した演出をそれぞれ保留させることができる。従って、例えば、操作者としての営業マンが、実演実行手段により実演される演出の説明を行うような場合に、説明予定の演出を纏めて保留させておくことで、営業マンは、演出の説明と、演出を指示する操作とを並行して行う必要がなく、演出の説明に集中することができる。その結果、操作者にとって、一層、扱い易く、操作性に優れるという効果がある。
技術的思想4の遊技機によれば、技術的思想1から3の何れかの遊技機の奏する効果に加え、第1通過ゲートへの遊技媒体の通過が第1通過検出手段により検出されると、その検出に基づいて、複数の演出から一の演出が特定手段により特定される。よって、遊技機に一般的に設けられている通過ゲートを利用して、複数の演出から一の演出を特定することができるので、一の演出を特定するためのボタンなどのハード構成を遊技機に設ける必要がない。従って、コストを抑制しつつ、複数の演出から一の演出を特定することができるという効果がある。
尚、例えば、複数の演出の各演出ごとに、遊技媒体の検出回数を重複しないようにそれぞれ対応づけておき、特定手段は第1通過検出手段により検出される遊技媒体の検出回数に対応する一の演出を特定することが例示される。
10 パチンコデモ機(遊技機の一例
29〜33 電飾部(報知手段の一例)
34 表示ランプ(報知手段の一例)
64 第1入球口(入球口の一例)
81 第3図柄表示装置(表示手段の一例)
110 主制御装置(主制御手段の一例)
117 演出制御装置(周辺制御手段の一例)
203 特図保留球格納エリア(入球情報記憶手段の一例)
208a 第1入球口スイッチ(検出手段の一例)
S201 動的表示指示手段の一例
S604 入球情報取得手段の一例

Claims (2)

  1. 識別情報を表示する表示手段と、
    遊技球が入球可能な入球口と、
    その入球口への遊技球の入球を検出する検出手段と、
    その検出手段により遊技球の入球が検出された場合に前記表示手段に前記識別情報の動的表示を実行させる周辺制御手段と、
    その周辺制御手段を制御すると共に、遊技に関する主な制御を行う主制御手段とを備えた遊技機において、
    前記主制御手段は
    前記検出手段により遊技球の入球が検出された場合に、その入球に伴う入球情報を取得する入球情報取得手段と、
    その入球情報取得手段により取得した前記入球情報に基づく情報を前記周辺制御手段へ送信する入球情報送信手段と、
    前記入球情報取得手段により取得した入球情報を記憶する入球情報記憶手段と、
    その入球情報記憶手段に記憶された入球情報に基づく前記識別情報の動的表示を開始する場合に、その動的表示時間を決定する動的表示時間決定手段と、
    前記入球情報記憶手段に記憶された前記入球情報に基づく前記動的表示の実行を前記周辺制御手段に指示する動的表示指示手段とを備え、
    前記周辺制御手段は、
    前記動的表示指示手段の指示に基づいて、前記識別情報の動的表示を実行する動的表示実行手段と、
    前記入球情報送信手段より前記入球情報に基づく情報を受信したことに基づいて、既に前記動的表示実行手段により実行されている動的表示における停止表示の態様を、前記決定された動的表示時間内で予め定められた特定の停止態様に変更可能かを判定する変更可否判定手段と、
    その変更可否判定手段により変更可能と判定された場合に、既に前記動的表示実行手段により実行されている動的表示における停止表示の態様を前記特定の停止態様に変更する第1変更手段と、
    前記特定の停止態様で停止表示される動的表示が行われる場合に、所定の報知を行う報知手段と、
    前記識別情報の動的表示開始からの経過時間に対応する所定の契機に基づいて、前記第1変更手段により変更された前記特定の停止態様を表示する停止態様表示手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記表示手段は液晶表示装置であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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