JP6455463B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ機等に代表される遊技機に関するものである。
始動条件の成立を契機として抽選を行い、その抽選結果が当選であった場合には、遊技者に有利なたり状態(特別遊技状態)が発生し、遊技者は多くの遊技価値(賞球)を得ることが可能となるパチンコ機が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2004−000736号公報
しかしながら、さらなる遊技の興趣向上が求められているという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の遊技機は、遊技が行われる遊技態様として、少なくとも第1遊技態様と、その第1遊技態様とは異なる第2遊技態様のうち現在設定されている遊技態様を記憶する遊技態様記憶手段と、判定条件の成立に基づいて、判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果が所定の判定結果である場合に、第1特定遊技を実行する第1特定遊技実行手段と、前記判定手段による判定結果が前記所定の判定結果のうち、特定の第1判定結果である場合に、前記第1特定遊技実行手段により実行される前記第1特定遊技の終了後に、第2特定遊技を実行可能な第2特定遊技実行手段と、前記判定手段の判定結果を示すための識別情報として、複数の図柄を組み合わせた表示態様を決定する表示態様決定手段と、その表示態様決定手段により決定された前記表示態様を表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、前記複数の図柄を構成する個々の図柄は、前記遊技態様記憶手段に前記第1遊技態様が記憶されている場合と、前記第2遊技態様が記憶されている場合とで同一の図柄であり、前記表示態様決定手段は、記判定手段による判定結果が前記第1判定結果であることを示すための前記識別情報として前記複数の図柄の組み合わせを、前記遊技態様記憶手段に前記第1遊技態様が記憶されている場合には特定の同一の図柄揃いとし、前記遊技態様記憶手段に前記第2遊技態様が記憶されている場合には同一の図柄揃い以外の特定の組み合わせとする手段を備える。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記遊技機は、パチンコ機、スロットマシン、又は、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものである。
本発明の遊技機によれば、遊技が行われる遊技態様として、少なくとも第1遊技態様と、その第1遊技態様とは異なる第2遊技態様のうち現在設定されている遊技態様を記憶する遊技態様記憶手段と、判定条件の成立に基づいて、判定を実行する判定手段と、その判定手段による判定結果が所定の判定結果である場合に、第1特定遊技を実行する第1特定遊技実行手段と、前記判定手段による判定結果が前記所定の判定結果のうち、特定の第1判定結果である場合に、前記第1特定遊技実行手段により実行される前記第1特定遊技の終了後に、第2特定遊技を実行可能な第2特定遊技実行手段と、前記判定手段の判定結果を示すための識別情報として、複数の図柄を組み合わせた表示態様を決定する表示態様決定手段と、その表示態様決定手段により決定された前記表示態様を表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、前記複数の図柄を構成する個々の図柄は、前記遊技態様記憶手段に前記第1遊技態様が記憶されている場合と、前記第2遊技態様が記憶されている場合とで同一の図柄であり、前記表示態様決定手段は、記判定手段による判定結果が前記第1判定結果であることを示すための前記識別情報として前記複数の図柄の組み合わせを、前記遊技態様記憶手段に前記第1遊技態様が記憶されている場合には特定の同一の図柄揃いとし、前記遊技態様記憶手段に前記第2遊技態様が記憶されている場合には同一の図柄揃い以外の特定の組み合わせとする手段を備える。
よって、遊技の興趣を向上させることができるという効果がある。
一実施の形態におけるパチンコ機の正面図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 (a)は、遊技仕様Aのパチンコ機のROMの構成を示すブロック図であり、(b)は、遊技仕様Bのパチンコ機のROMの構成を示すブロック図である。 遊技仕様Aのパチンコ機のROMに記憶されていテーブルを模式的に示す模式図であり、(a)は、遊技判定結果テーブルを示す模式図であり、(b)は、最大開放回数テーブルを模式図であり、(c)は、大当たり制御タイマテーブルの模式図であり、(d)は、停止図柄コード振分テーブルを示す模式図である。 遊技仕様Bのパチンコ機のROMに記憶されていテーブルを模式的に示す模式図であり、(a)は、遊技判定結果テーブルを示す模式図であり、(b)は、最大開放回数テーブルを模式図であり、(c)は、大当たり制御タイマテーブルの模式図である。 各種カウンタの概要を示す図である。 (a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示す図であり、(b)は、実際の表示画面を例示する図である。 主制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 主制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 図11のメイン処理の中で実行される変動処理を示すフローチャートである。 遊技仕様Bのパチンコ機において図12の変動処理の中で実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 遊技仕様Aのパチンコ機において図12の変動処理の中で実行される変動開始処理を示すフローチャートである。 図13又は図14の変動開始処理の中で実行される遊技結果設定処理を示すフローチャートである。 図12の変動処理の中で実行される変動終了処理を示すフローチャートである。 図16の変動終了処理の中で実行される大当たり遊技設定処理を示すフローチャートである。 図11のメイン処理の中で実行される大当たり処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 図19のタイマ割込処理の中で実行される始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込処理を示すフローチャートである。 払出制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 払出制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置内のMPUにより実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。 表示制御装置内のMPUにより実行される外部割込み処理を示すフローチャートである。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81で表示される変動表示の演出パターンを変更したり、リーチ演出時の演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
加えて、前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。
また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ(図示せず)と、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、前述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14cを通じて内枠13の前面側から視認することができる。以下に、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数のLED37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、パチンコ機10が確変中(確変状態)か時短中(時短状態)か通常中(通常状態)であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か普通大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すものである。7セグメント表示装置37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、上述したパチンコ機10が確変中とは、大当たり確率がアップして特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態である。さらに、本実施の形態における確変中は、第2図柄の当たり確率がアップして第1入球口64(図3参照)へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が時短中とは、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第1入球口64(図3参照)へ球が入球し易い遊技の状態である。また、パチンコ機10が通常中とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。なお、パチンコ機10の遊技状態に応じて、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開放する時間や、1回の当たりで電動役物が開放する回数を変更するものとしても良い。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入球口64への入賞をトリガとして第3図柄を変動表示する液晶ディスプレイ(以下単に「LCD」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、第2入球口67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示する発光ダイオード(以下、「LED」と略す)で構成される第2図柄表示装置82とが設けられている。
第3図柄表示装置81は、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御され、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。また、本実施の形態では、第3図柄表示装置81は8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成され、可変表示装置ユニット80には、この第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。本実施の形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、その第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、LCDに代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
また、第1図柄表示装置37にて停止図柄(確変大当たり図柄、普通大当たり図柄、外れ図柄のいずれか1つ)が表示されるまでの間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留回数は第1図柄表示装置37により示されると共に保留ランプ85の点灯個数においても示される。保留ランプ85は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の上方に左右対称に配設されている。なお、本実施の形態においては、第1入球口64への入賞は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、保留ランプ85を削除し、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ85により点灯表示を行わないものとしても良い。
第2図柄表示装置82は、第2図柄の表示部83と保留ランプ84とを有し、球が第2入球口67を通過する毎に、表示部83において表示図柄(第2図柄)としての「○」の図柄と「×」の図柄とが交互に点灯して変動表示が行われ、その変動表示が所定図柄(本実施の形態においては「○」の図柄)で停止した場合に第1入球口64が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。球の第2入球口67の通過回数は最大4回まで保留され、その保留回数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に保留ランプ84においても点灯表示される。なお、第2図柄の変動表示は、本実施の形態のように、表示部83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留回数が示されるので、保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110での抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最大で、大当たりの態様に応じて規定されている最大開放回数(最大ラウンド数)だけ繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(ソレノイド209(図4参照)の一部)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35を通じて視認することができる。
さらに、遊技盤13には、アウト口66と第2入球口(スルーゲート)67とが設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(種制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図4参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4及び図5を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図であり、図5は、パチンコ機10のROM202の構成を具体的に示すブロック図である。なお、詳細は後述するが、本実施の形態のパチンコ機10は、遊技仕様違いの2機種(遊技仕様A及び遊技仕様B)が存在するシリーズ機種として構成されており、図5(a)は、遊技仕様Aのパチンコ機10のROM202の構成を示すブロック図であり、図5(b)は、遊技仕様Bのパチンコ機10のROM202の構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、ROM202と、RAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、データ送受信回路によって、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
ROM202は、MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したものである。図5に示すように、本実施の形態のパチンコ機10では、遊技仕様が遊技仕様Aであるか遊技仕様Bであるかに応じて、ROM202の構成が異なっている。
具体的には、遊技仕様Aのパチンコ機10のROM202は、図5(a)に示すように、遊技結果設定テーブル202aと、最大開放回数テーブル202bと、大当たり制御タイマテーブル202cと、停止図柄コード振分テーブル202dと、電源投入コマンドメモリ202eと、電源復帰コマンドメモリ202fと、客待ちデモコマンドメモリ202gとを備えている。
一方で、図5(b)に示すように、遊技仕様Bのパチンコ機10のROM202は、停止図柄コード振分テーブル202dを有さない点において遊技仕様Aのパチンコ機10とは異なる。即ち、遊技仕様Bのパチンコ機10のROM202は、遊技結果設定テーブル202aと、最大開放回数テーブル202bと、大当たり制御タイマテーブル202cと、電源投入コマンドメモリ202eと、電源復帰コマンドメモリ202fと、客待ちデモコマンドメモリ202gとを備えている。
遊技結果判定テーブル202aは、1の停止図柄コードと、その停止図柄コードに対応する遊技設定値(変動時間短縮機能作動設定値及び変動時間短縮機能作動回数)並びにラウンド設定値とを記憶したテーブルである。この遊技結果判定テーブル202aは、後述する遊技結果設定処理(図15参照)において、停止図柄コードに対応する1の遊技設定値及びラウンド設定値を取得するために参照される。
なお、変動時間短縮作動設定値は、大当たり終了後の遊技状態を時短状態(変動時間短縮状態)とするか確変状態とするかを指定する0又は1の値である。ここで、変動時間短縮作動設定値が1である場合には、後述する高確率フラグ203cがオフされて大当たり終了後の遊技状態は時短状態とされる。一方で、変動時間短縮作動設定値が0である場合には、高確率フラグ203cがオンされて大当たり終了後の遊技状態は時短状態ではなく確変状態とされる。
また、変動時間短縮機能作動回数は、遊技状態が時短状態に遷移された場合に、その実行期間を規定する値である。本実施の形態のパチンコ機では、時短状態の実行期間は、第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81における特別図柄の変動表示の回数が最大100回であるように構成されているため、遊技状態が時短状態に遷移される場合(変動時間短縮作動設定値が1である場合)の変動時間短縮機能作動回数は100であり、この値が後述する時短カウンタ203dに設定される。
一方、確変状態は、時短カウンタ203dの値にかかわらず(即ち、変動表示の実行回数にかかわらず)次に大当たりとなるまで無制限に継続されるように構成されているため、変動時間短縮機能作動回数として0が設定されており、遊技状態が確変状態に遷移される場合(変動時間短縮作動設定値が0である場合)には、この変動時間短縮機能作動回数の値(即ち、0)が後述する時短カウンタ203dに設定される。
また、ラウンド設定値は、特別遊技状態(大当たり状態)における大当たり遊技を規定する値であり、このラウンド設定値によって、大当たり状態において行われる各ラウンドで特定入賞口65aを開放する回数の最大値(最大開放回数)や、ラウンド中における特定入賞口65aの開放1回あたりの最大開放時間や、ラウンド中における特定入賞口65aの閉鎖1回あたりの閉鎖時間などが規定される。
最大開放回数テーブル202bは、1のラウンド設定値と、大当たり状態における特定入賞口65aの最大開放回数、その最大開放回数を第1図柄表示装置37の7セグメント表示器37bに表示するための値である連続作動回数報知データ、及び、第3図柄表示装置81にて表示する大当たりのオープニング演出を音声ランプ制御装置へ指定する値である大当たりオープニングコマンドとを記憶したテーブルである。このこの最大開放回数テーブル202bは、後述する大当たり遊技設定処理(図17参照)において、ラウンド設定値に対応する各値を取得するために参照される。
大当たり制御タイマテーブル202cは、1のラウンド設定値と、大当たり制御タイマ値とを記憶したテーブルである。なお、大当たり制御タイマ値とは、大当たり遊技の開始時に出力されるオープニング演出の出力時間(大当たりオープニング時間)、大当たり遊技の終了時に出力されるエンディング演出の出力時間(大当たりエンディング時間)、大当たり遊技中における特定入賞口65aの開放1回あたりの最大開放時間(ソレノイドON時間)、及び、大当たり遊技中における特定入賞口65aの閉鎖1回あたりの閉鎖時間(ソレノイドOFF時間)である。この大当たり制御タイマテーブル202cは、後述する大当たり遊技設定処理(図17参照)において、ラウンド設定値に対応する各値を取得するために参照される。
ここで、詳細は後述するが、遊技仕様の違いとされる相違点、即ち、遊技仕様Aと遊技仕様Bとの相違点の1つは、遊技仕様Aの大当たり種別が3種類(第1の確変大当たり、第2の確変大当たり、時短大当たり(第1の時短大当たり))設定されていることに対し、一方の遊技仕様Bの大当たり種別が4種類(第1の確変大当たり、第2の確変大当たり、第3の確変大当たり、時短大当たり(第2の時短大当たり))設定されている点である。
かかる相違点に起因し、上記した遊技結果判定テーブル202a、最大開放回数テーブル202b、及び、大当たり制御タイマテーブル202cは、遊技仕様が遊技仕様Aであるか遊技仕様Bであるかに応じたテーブルがROM202に記憶されている。
ここで、図6(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)を参照して、遊技仕様違いによるテーブル202a〜202cの内容の違いについて説明する。図6(a)〜(c)は、遊技仕様Aのパチンコ機10のROM202に記憶されているテーブル202a〜202cを模式的に示す模式図である。一方で、図7(a)〜(c)は、遊技仕様Bのパチンコ機10のROM202に記憶されているテーブル202a〜202cを模式的に示す模式図である。なお、図6及び図7の両方において、(a)は、遊技判定結果テーブル202aを示す模式図であり、(b)は、最大開放回数テーブル202bを模式図であり、(c)は、大当たり制御タイマテーブル202cの模式図である。
説明の便宜上、先に、図7(a)〜(c)を参照して、遊技仕様Bにおけるテーブル202a〜202cの構成について説明する。図7(a)〜(c)に示すように、4種類の大当たり種別を含む遊技仕様Bは、4つの停止図柄コード(1,2,3,4)の各々に1の大当たり種別、即ち、1の確変大当たり、第2の確変大当たり、第3の確変大当たり、又は、時短大当たりのいずれかが割り当てられている。
具体的には、図7(a)に示すように、遊技結果判定テーブル202aにおいて、停止図柄コード「1」に対し、変動時間短縮機能作動設定値として「1」と、変動時間短縮機能作動回数として「100」とが対応づけられており、一方で、停止図柄コード「2,3,4」に対し、変動時間短縮機能作動設定値として「0」と、変動時間短縮機能作動回数として「0」とが対応づけられている。即ち、停止図柄コード「1」に対応する停止図柄に対して、時短大当たりが割り当てられており、停止図柄コード「2,3,4」に対応する停止図柄に対して、確変大当たり(第1〜第3確変大当たり)が割り当てられている。
また、図7(a)に示すように、遊技結果判定テーブル202aでは、停止図柄コード「1〜4」に対し、それぞれ、ラウンド設定値「0〜3」が対応付けられている。これらのラウンド設定値は、図7(b)及び図7(c)に示すように、最大開放回数テーブル202b及び大当たり制御タイマテーブル202cにおいて、1ラウンドあたりの特定入賞口65aの最大開放回数などの大当たり種別を特徴付ける値に対応付けられている。
例えば、図7(b)及び図7(c)に示すように、ラウンド設定値「1」に対応付けられている最大開放回数は「15」であり、連続作動回数報知データは「連続作動回数報知データB2」であり、大当たりオープニングコマンドは「大当たりオープニングコマンドB2」であり、大当たりオープニング時間は「大当たりオープニング時間B2」であり、ソレノイドON時間は「ソレノイドON時間B2」であり、ソレノイドOFF時間は「ソレノイドOFF時間B2」であり、大当たりエンディング時間は「大当たりエンディング時間B2」である。これらの値によって大当たり種別が特徴付けられる。なお、本実施の形態における遊技仕様Bのパチンコ機10において、ソレノイドON時間B1,B2,B4として、30sに対応する値(7500)が設定されており、ソレノイドON時間B3として、0.6sに対応する値(150)が設定されている。また、ソレノイドOFF時間B1〜B4はいずれも1sに対応する値(250)が設定されている。
よって、停止図柄コード「2,3,4」は、いずれも確変大当たりであるが、ラウンド設定値によって第1〜第3の確変大当たりに分類することができる。即ち、停止図柄コード「2」に対する停止図柄に対応する確変大当たりは、第1の確変大当たりであり、停止図柄コード「3」に対する停止図柄に対応する確変大当たりは、第3の確変大当たりであり、停止図柄コード「4」に対する停止図柄に対応する確変大当たりは、第2の確変大当たりである。
ここで、停止図柄コードは、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において変動表示の後に表示される停止図柄を所定区分に分類する値である。具体的には、停止図柄を、外れに対応する停止図柄(外れ図柄)と大当たりに対応する停止図柄(大当たり図柄)とに分類する値である。なお、本実施の形態では、大当たり図柄が、さらに、大当たり種別に応じた区分で分類されているので、大当たり図柄に対応する停止図柄コードは複数設定されている。
本実施の形態のパチンコ機10では、大当たり図柄を4区分に分類しているため、大当たり図柄に対応する停止図柄コードとして「1」〜「4」を割り当てている。なお、外れ図柄に対応する停止コードには「0」が割り当てられている(図5(d)参照)。
本実施の形態では、停止図柄コード「1」を偶数図柄揃いの停止図柄に対応する値とし、停止図柄コード「2」を7揃いの停止図柄に対応する値とし、停止図柄コード「3」を特定の非同一の組合せの停止図柄に対応する値とし、停止図柄コード「4」を7以外の奇数図柄揃いの停止図柄に対応する値としている。
従って、第3図柄表示装置81において表示される7揃いの停止図柄は、大当たりの大当たり種別が第1の確変大当たりであることを遊技者に示唆するものとなる。同様に、特定の非同一の組合せの停止図柄は、第3の確変大当たりを示唆し、7以外の奇数図柄揃いの停止図柄は、第2の確変大当たりを示唆する。さらに、第3図柄表示装置81において偶数図柄揃いの停止図柄が表示された場合の大当たり種別は、時短大当たりである。
一方で、図6(a)〜(c)に示すように、3種類の大当たり種別を含む遊技仕様Aは、3つの停止図柄コード(1,2,3)の各々に1の大当たり種別、即ち、1の確変大当たり、第2の確変大当たり、又は、時短大当たりのいずれかが割り当てられている。
具体的には、図6(a)に示すように、遊技結果判定テーブル202aにおいて、停止図柄コード「3」に対し、変動時間短縮機能作動設定値として「1」と、変動時間短縮機能作動回数として「100」とが対応づけられており、一方で、停止図柄コード「1,2」に対し、変動時間短縮機能作動設定値として「0」と、変動時間短縮機能作動回数として「0」とが対応づけられている。即ち、停止図柄コード「3」に対応する停止図柄に対して、時短大当たりが割り当てられており、停止図柄コード「1,2」に対応する停止図柄に対して、確変大当たり(第1確変大当たり又は第2確変大当たり)が割り当てられている。
また、図6(a)に示すように、遊技結果判定テーブル202aでは、上記した遊技仕様Bの場合(図7(a)参照)と同様に、停止図柄コード「1〜3」に対し、それぞれ、ラウンド設定値「0〜2」が対応付けられている。これらのラウンド設定値もまた、上記した遊技仕様Bの場合と同様に、最大開放回数テーブル202b(図7(b))及び大当たり制御タイマテーブル202c(図7(c))において、大当たり種別を特徴付ける値に対応付けられている。
例えば、図6(b)及び図6(c)に示すように、ラウンド設定値「1」に対応付けられている最大開放回数は「15」であり、連続作動回数報知データは「連続作動回数報知データA2」であり、大当たりオープニングコマンドは「大当たりオープニングコマンドA2」であり、大当たりオープニング時間は「大当たりオープニング時間A2」であり、ソレノイドON時間は「ソレノイドON時間A2」であり、ソレノイドOFF時間は「ソレノイドOFF時間A2」であり、大当たりエンディング時間は「大当たりエンディング時間A2」である。なお、本実施の形態における遊技仕様Aのパチンコ機10において、ソレノイドON時間A1,A2,A4として、30sに対応する値(7500)が設定されており、ソレノイドON時間A3として、0.6sに対応する値(150)が設定されている。また、ソレノイドOFF時間A1〜A4はいずれも1sに対応する値(250)が設定されてる。
よって、停止図柄コード「1,2」は、いずれも確変大当たりであるが、ラウンド設定値によって第1の確変大当たり又は第2の確変大当たりに分類することができる。即ち、停止図柄コード「1」に対する停止図柄に対応する確変大当たりは、第2の確変大当たりであり、停止図柄コード「2」に対する停止図柄に対応する確変大当たりは、第1の確変大当たりである。
ここで、停止図柄コードは、上記した通り、第3図柄表示装置81において外れ又は大当たりの表示をする際に表示される停止図柄を所定区分に分類した値である。従来から一般的に実施されている方式では、1の大当たり種別に対して1の停止図柄コードを割り当てることを前提としていたため、遊技仕様に応じて使用される停止図柄コードの種類、即ち、遊技仕様の種類とは無関係に共通して存在する停止図柄を如何に分類するかが異なっていた。例えば、上記した遊技仕様Bでは、大当たりに対応する停止図柄を、停止図柄コード「1」〜「4」によって、それぞれ、(1)偶数図柄揃い、(2)7揃い、(3)特定の非同一の組合せの停止図柄、(4)7以外の奇数図柄揃いの4区分に分類する一方で、遊技仕様Aでは、大当たりに対応する停止図柄を、停止図柄コード「1」〜「3」によって、それぞれ、(1)偶数図柄揃い又は7以外の奇数図柄揃い、(2)7揃い、(3)特定の非同一の組合せの停止図柄の3区分に分類していた。しかし、このように、停止図柄の区分が異なる場合、その相違点を反映させるために、制御プログラムの書き換えが必要とされる。このような制御プログラムの書き換えは、プログラム設計者への設計負担を強いる作業となる。
ここで、詳細は後述するが、本実施の形態の遊技仕様Aのパチンコ機10では、遊技結果判定テーブル202aから一旦取得した停止図柄コードを、振り分け処理によって、再度振り分けることによって、遊技仕様Bより少ない大当たり種別を含む遊技仕様Aで使用される停止図柄コードの種類が、遊技仕様Bで使用される停止図柄コードの種類(即ち、「1」〜「4」)に等しくなるように構成されている。
具体的には、変動開始処理(図14参照)において遊技結果判定テーブル202aから停止図柄コード「1」が取得されると、その後の振り分け処理によって、遊技仕様Aの遊技結果判定テーブル202aから取得された停止図柄コード「1」、又は、遊技仕様Bの遊技結果判定テーブル202aからは取得し得る値であるが、遊技仕様Aの遊技結果判定テーブル202aには含まれておらず取得し得ない値である停止図柄コード「4」のいずれかに振り分けられる。
従って、遊技仕様Aのパチンコ機10が3種類の大当たり種別しか含まないにもかかわらず、遊技仕様Aのパチンコ機10においても、遊技仕様Bで使用される停止図柄コードと同じ種類(即ち、「1」〜「4」)の停止図柄コードを使用することができる。その結果、仕様違いの機種(遊技仕様A及び遊技仕様B)間において制御プログラムの流用可能な部分が増えることになる。換言すれば、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量が抑制されることになるので、プログラム設計者が負う設計負担の増大を抑制することができる。その結果として、かかる設計負担の増大に伴う新機種の開発効率の悪化などの弊害の発生を防止できる。
なお、本実施の形態では、遊技仕様Aのパチンコ機10において、停止図柄コード「1」を振り分け処理によって「1」又は「4」に振り分ける際には、停止図柄コード振分テーブ202dの内容に基づいて、停止図柄コード「1」に振り分けられる確率と、停止図柄コード「4」に振り分けられる確率とが等しくなるように構成されている。
ここで、図6(d)を参照して、停止図柄コード振分テーブル202dについて説明する。図6(d)は、遊技仕様Aのパチンコ機10のROM202に記憶されている停止図柄コード振分テーブル202dを示す模式図である。
図6(d)に示すように、停止図柄コード振分テーブル202dでは、停止図柄コード「1」及び「4」のそれぞれに対し、各停止図柄コードの振り分け比率(確率)を示す判定値が対応付けられている。本実施の形態では、停止図柄コード振分テーブル202dに記憶される判定値は、停止図柄コード「1」又は「4」のいずれに対しても「50」とされている。従って、変動開始処理(図14参照)において遊技結果判定テーブル202aから停止図柄コード「1」が取得された場合には、その後の振り分け処理によって、各々50%の確率で停止図柄コード「1」又は「4」が振り分けられることになる。
このように、振り分け先の停止図柄コードの選択確率が同一に規定されている場合には、見かけ上、偶数図柄揃いの停止図柄と7以外の奇数図柄揃いの停止図柄とからなる1区分の中から、停止図柄コード「1」に対応する偶数図柄揃いの停止図柄、又は、停止図柄コード「4」に対応する7以外の奇数図柄揃いの停止図柄のいずれかが無作為に取得される。即ち、変動開始処理(図14参照)において遊技結果判定テーブル202aから取得された停止図柄コード「1」に対応する第2の確変大当たりは、その後の振り分け処理によって、偶数図柄揃いの停止図柄又は7以外の奇数図柄揃いの停止図柄のいずれかが見かけ上無作為に第3図柄表示装置81に表示されることになる。
なお、遊技仕様Aで使用される停止図柄コードの種類は、上記のように、遊技仕様Bで使用される停止図柄コードの種類と同一であるので、変動開始処理(図14参照)において遊技結果判定テーブル202aから取得された停止図柄コード「2」に対応する第1の確変大当たりは、7揃いの停止図柄が第3図柄表示装置81に表示され、停止図柄コード「3」に対応する時短大当たりは、特定の非同一の組合せの停止図柄が第3図柄表示装置81に表示される。
なお、本実施の形態では、遊技仕様Aにおける時短大当たり(第1の時短大当たり)は、遊技仕様Bにおける時短大当たり(第2の時短大当たり)に比べて、特別遊技状態中(大当たり遊技中)における特定入賞口65aの開放1回あたりの最大開放時間、即ち、ソレノイドON時間が短く設定されている。即ち、遊技仕様Aの大当たり制御タイマテーブル202c(図6(c)参照)におけるソレノイドON時間A3(0.6sに対応する値)は、遊技仕様Bの大当たり制御タイマテーブル202c(図7(c)参照)におけるソレノイドON時間B1(30sに対応する値)に比べて短く設定されている。よって、遊技仕様Aにおける時短大当たり(第1の時短大当たり)は、特別遊技状態中における特定入賞口65aの最大開放時間の点においても、最大開放回数の点においても、遊技仕様Bにおける時短大当たり(第2の時短大当たり)に比べて遊技者が遊技価値を獲得し難い(即ち、有利度の低い)時短大当たりであるといえる。
また、本実施の形態では、遊技仕様Bにおける確変大当たりの1つである第3の確変大当たりは、他の確変大当たり(第1の確変大当たり及び第2の確変大当たり)に比べて、特別遊技状態中(大当たり遊技中)における特定入賞口65aの開放1回あたりの最大開放時間、即ち、ソレノイドON時間が短く設定されている。即ち、遊技仕様Bの大当たり制御タイマテーブル202c(図5(c)参照)におけるソレノイドON時間B3(0.6sに対応する値)は、ソレノイドON時間B2やソレノイドON時間B4(いずれも30sに対応する値)に比べて短く設定されている。よって、遊技仕様Bにおける第3の確変大当たりは、特別遊技状態中における特定入賞口65aの最大開放時間の点においても、最大開放回数の点においても、他の確変大当たり(第1の確変大当たり及び第2の確変大当たり)に比べて遊技者が遊技価値を獲得し難い(即ち、有利度の低い)確変大当たりであるといえる。
このように、種々の有利度の確変大当たりや種々の有利度の時短大当たりを適宜組み合わせて種々の遊技仕様の機種を構成することができる。このように種々の遊技仕様の機種を生産する場合には、仕様違いによる制御プログラムの書き換えが必須となるが、本実施の形態のパチンコ機10では、制御プログラムの流用部分が増えるようにテーブル202a〜202cが構成されている。その結果、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなくバリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することが可能となるのである。
電源投入コマンドメモリ202eは、RAM消去スイッチ122(図3参照)を押しながらパチンコ機10の電源が投入された場合に、音声ランプ制御装置113へ送信する電源投入コマンドを記憶する領域である。
電源復帰コマンドメモリ202fは、RAM消去スイッチ122(図3参照)を押すことなくパチンコ機10の電源が投入された場合に、音声ランプ制御装置113へ送信する電源復帰コマンドを記憶する領域である。
客待ちデモコマンドメモリ202gは、客待ちデモコマンドを記憶する領域である。なお、この客待ちデモコマンドメモリ202gに記憶されている客待ちデモコマンドは、第3図柄表示装置81において変動表示や大当たり遊技中の動画表示がされていない場合に、第3図柄遊技装置81に客待ち表示(タイトル表示やデモ表示などの遊技状態とは無関係の表示)を表示させるように音声ランプ制御装置113へ指示するコマンドである。
上記した電源投入コマンドメモリ202eに記憶される電源投入コマンド、電源復帰コマンドメモリ202fに記憶される電源復帰コマンド、及び客待ちデモコマンドメモリ202gに記憶される客待ちデモコマンドは、いずれも、主制御装置110が制御する遊技仕様に応じた特定のコマンドが記憶されている。本実施の形態のパチンコ機10は、遊技仕様違いの2機種が存在するシリーズ機種として構成されており、電源投入コマンドメモリ202e、電源復帰コマンドメモリ202f、及び客待ちデモコマンドメモリ202gには、それぞれ、2つの遊技仕様(遊技仕様A又は遊技仕様B)のうちのいずれかの遊技仕様に対応する電源投入コマンド、電源復帰コマンド、客待ちデモコマンドが記憶されている。
詳細は後述するが、これらの遊技仕様に応じたコマンド(電源投入コマンド、電源復帰コマンド、客待ちデモコマンド)を音声ランプ制御装置113に送信することによって、音声ランプ制御装置113、及び音声ランプ制御装置によって制御される表示制御装置114に、主制御装置110の制御する遊技仕様が遊技仕様Aであるか遊技仕様Bであるかを認識させることができる。
その結果、主制御装置110から、遊技仕様に応じた区別のない演出用コマンド(変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、大当たりオープニングコマンドなど)が出力された場合であっても、その演出用コマンドを受信した音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、電源投入コマンドなどによって予め認識した遊技仕様(本実施の形態では遊技仕様A又は遊技仕様B)に応じた演出(画像表示や音声出力やランプ点灯態様など)を、第3図柄表示装置81や音声出力装置226やランプ表示装置227から出力するように制御を行う。
RAM203は、ROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するものであり、デモ開始要求フラグ203aと、大当たりフラグ203bと、高確率フラグ203cと、時短カウンタ203dとを備えている。
デモ開始要求フラグ203aは、客待ちデモコマンドメモリ202gに記憶されている客待ちデモコマンドを音声ランプ制御装置113へ出力するタイミングであるか否かを示すフラグである。このデモ開始要求フラグ203aは、後述する大当たり処理(図18参照)において、大当たりエンディングの終了が確認された場合、又は、後述する変動終了処理(図16参照)において、外れ時の変動表示の終了が確認された場合にオンされる。そして、後述する変動処理(図12参照)において、客待ちデモコマンドが音声ランプ制御装置113へ出力するべく出力用リングバッファ(図示せず)に設定されるとオフされる。また、大当たりエンディングの終了が確認されたか、外れ時の変動表示の終了が確認されて、デモ開始要求フラグ203aがオンされたものの、保留球の存在によって、引き続き、変動表示が行われる場合も、このデモ開始要求フラグ203aはオフされる。
大当たりフラグ203bは、第1入球口64への球の入賞を条件として実行される抽選結果が大当たりであるか否かを示すフラグである。この大当たりフラグ203bは、後述する変動開始処理(図13又は図14参照)において、抽選結果が大当たりであると判定されるとオンされ、後述する大当たり処理(図18参照)において、大当たりエンディングの終了が確認されるとオフされる。
高確率フラグ203cは、大当たり終了後の大当たり確率を高確率とするか、大当たり終了後の大当たり確率を低確率とするかを示す値であり、具体的には、大当たり終了後の大当たり確率が高確率とされる場合にはオンを示し、大当たり終了後の大当たり確率が低確率とされる場合にはオフを示す。この高確率フラグ203cは、後述する遊技結果設定処理(図15参照)において、停止図柄コードの値に基づいて遊技結果設定テーブル202aから取得した変動時間短縮機能設定値が1であった場合にオンされ、一方で、変動時間短縮機能設定値が0であった場合にオフされる。
時短カウンタ203dは、遊技状態が時短状態に遷移された場合に、その実行期間を計数するものである。時短状態の実行期間は、時短状態への遷移後(時短状態への遷移の条件を満たした大当たりの終了後)に、第1入球口64への球の入賞(始動条件の成立、始動入賞)を条件として行われる抽選回数(第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81における特別図柄の変動表示の回数)により規定されている(本実施の形態では100回)。
そのため、時短カウンタ203dは、抽選結果(本実施の形態では、第1当たり種別カウンタC2(図8参照)の値)が時短状態への遷移の条件を満たした場合、即ち、抽選の結果として選択された停止図柄コードの値が時短状態への遷移を示す値(遊技仕様Aの場合には「3」、遊技仕様Bの場合には「1」)である場合に、後述する遊技結果設定処理(図15参照)において、規定値(本実施の形態では100)に設定される。そして、その大当たりの終了後、後述する変動終了処理(図16参照)が実行される毎に、時短カウンタ203dの値は1ずつ減算され、時短カウンタ203dの値が「0」になった場合に、時短状態の実行期間が終了したと判断される。
また、RAM203は、上記したフラグ及びカウンタの他に、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図11参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図10参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図21参照)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置82や、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ206や、特定入賞口65aの開閉板を開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続されている。
払出制御装置111は、払出モータ216により賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを備えている。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを備えている。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図21参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサにより検出し、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置227(電飾部29〜33や表示ランプ34など)における点灯および消灯の出力、表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。
音声ランプ制御装置113の演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを備えている。
ここで、音声ランプ制御装置113のRAM223は、機種形式メモリ223aを備えている。この機種形式メモリ223aは、主制御装置110が制御する遊技仕様を特定する値(遊技仕様に対応する値)を記憶するものであり、主制御装置110から出力された遊技仕様(本実施の形態では遊技仕様A又は遊技仕様B)に応じた各種コマンド(電源投入コマンド、電源復帰コマンド、客待ちデモコマンド)を受信した場合に、受信したコマンドに対応する遊技仕様を特定する値を記憶する。なお、これらのコマンド(電源投入コマンド、電源復帰コマンド、客待ちデモコマンド)に対応する遊技仕様を特定する値は、受信した各コマンドに基づいて、ROM222内のテーブル(図示せず)から読み出される。
音声ランプ制御装置113のMPU221は、機種形式メモリ223aに記憶されている値を参照することによって、主制御装置110が制御する遊技仕様を認識し、その認識に基づいて、音声出力装置226における音声の出力、ランプ表示装置227における点灯および消灯の出力、表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御する。
よって、主制御装置110から受信した演出用コマンドが、遊技仕様に応じて区別されないものであっても、音声ランプ制御装置113は、機種形式メモリ223aに記憶されている値に基づいて主制御装置110で制御される遊技仕様を認識することができるので、遊技状態に応じた各演出を音声出力装置226やランプ表示装置227や第3図柄表示装置81から出力させることができる。
従って、シリーズ機種間において音声ランプ制御装置113を流用する場合であっても、遊技仕様に応じて区別された演出用コマンドをROM222に記憶させる必要がないので、ROM222の記憶量の増大を抑制できる。その結果、ROM222の記憶容量を増大させることに伴う装置コストの増加が抑制され、遊技仕様違いのパチンコ機10を低コストで製造することを可能とする。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226やランプ表示装置227などがそれぞれ接続されている。
表示制御装置114は、第3図柄表示装置(LCD)81における第3図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置114は、MPU231と、ROM(プログラムROM)232と、ワークRAM233と、ビデオRAM234と、キャラクタROM235と、画像コントローラ236と、入力ポート237と、出力ポート238と、バスライン239,240とを備えている。入力ポート237の入力側には音声ランプ制御装置113の出力側が接続され、入力ポート237の出力側には、MPU231、ROM232、ワークRAM233、画像コントローラ236が接続されると共にバスライン240を介して出力ポート238が接続されている。出力ポート238の出力側には第3図柄表示装置81が接続されている。
表示制御装置114のMPU231は、音声ランプ制御装置113から入力された図柄表示用のコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81の表示内容を制御する。ROM232は、MPU231により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。ワークRAM233は、MPU231による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリであり、演出許可フラグ233aと変動開始フラグ233bと、機種形式メモリ233cとを備えている。
演出許可フラグ233aは、主制御装置110の初期設定の処理後に送信される演出許可コマンドを、音声ランプ制御装置113を介して受信するとオンされ、電源断の発生によりオフされるフラグである。変動開始フラグ233bは、主制御装置110から出力された変動パターンコマンドに対応するコマンドを音声ランプ制御装置113から受信した場合にオンされると共に第3図柄表示装置81において変動表示が開始されたらオフされるフラグである。
機種形式メモリ233cは、主制御装置110が制御する遊技仕様を特定する値を記憶するものであり、主制御装置110から出力された遊技仕様(本実施の形態では遊技仕様A又は遊技仕様B)に応じた各種コマンド(電源投入コマンド、電源復帰コマンド、客待ちデモコマンド)にそれぞれ対応するコマンドを音声ランプ制御装置113から受信した場合に、受信したコマンドに対応する遊技仕様を特定する値を記憶するものである。なお、これらのコマンドに対応する遊技仕様を特定する値は、受信した各コマンドに基づいて、ROM232内のテーブル(図示せず)から読み出される。
表示制御装置114のMPU231は、機種形式メモリ233cに記憶されている値を参照することによって、主制御装置110が制御する遊技仕様を認識し、その認識に基づいて、演出用コマンドに応じたキャラクタ情報を読み出し、第3図柄表示装置81に表示する。
よって、主制御装置110から出力される演出用コマンドが、遊技仕様に応じて区別されないものであっても、表示制御装置114は、機種形式メモリ233cに記憶されている値に基づいて主制御装置110で制御される遊技仕様を認識することができるので、遊技状態に応じた各演出を第3図柄表示装置81に表示させることができる。
従って、シリーズ機種間において表示制御装置114を流用する場合であっても、遊技仕様に応じて区別された演出用コマンドをROM(プログラムROM)232に記憶させる必要がないので、ROM232の記憶量の増大を抑制できる。その結果、ROM232の記憶容量を増大させることに伴う装置コストの増加が抑制され、遊技仕様違いのパチンコ機10を低コストで製造することを可能とする。
キャラクタROM235は、第3図柄表示装置81に表示される図柄(背景図柄や装飾図柄)などのキャラクタ情報が記憶されたキャラクタ情報メモリ235aを備えている。このキャラクタ情報メモリ235aに記憶されているキャラクタ情報としては、変動表示される第3図柄の数字データ(例えば、0〜9)や、数字データ以外の図柄データ(例えば、箱の図柄やヘルメットの図柄(図9(b))参照)、背景図柄、予告キャラクタ図柄やキャラクタ図柄(例えば、男の子(図9(b)参照))などが記憶されている。
キャラクタ情報メモリ235aには、記憶するデータ量を少なくするために、上記のようなキャラクタ情報が圧縮形式のデータで記憶されている。本実施の形態では、キャラクタ情報は約1024Mバイトで構成されており、その約1024Mバイトのキャラクタ情報が、約768Mバイトに圧縮されてキャラクタ情報メモリ235aに記憶されている。キャラクタ情報メモリ235aに圧縮形式のデータとして記憶されているキャラクタ情報は、読み出されると、解凍された後にキャラクタ情報記憶領域234bに書き込まれる。なお、本実施の形態のパチンコ機10は遊技仕様違いの2機種(遊技仕様A及び遊技仕様B)が存在するシリーズ機種として構成されているので、キャラクタROM235には、遊技仕様A及び遊技仕様Bにおいて必要とされるキャラクタ情報が全て記憶されている。
ビデオRAM234は、第3図柄表示装置81に表示される表示内容(変動表示の演出パターンや、リーチ演出時の演出内容など)に対応する演出データが記憶される表示用記憶領域234aと、キャラクタROM235のキャラクタ情報メモリ235aに記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を解凍したデータが記憶されるキャラクタ情報記憶領域234bとを備えている。
表示用記憶領域234aは、第3図柄表示装置81に表示される演出データを記憶するためのメモリであり、その表示用記憶領域234aの内容を書き替えることにより、第3図柄表示装置81の表示内容が変更される。キャラクタ情報記憶領域234bには、背景図柄や装飾図柄などの素材となるキャラクタデータが記憶され、このキャラクタ情報記憶領域234bから第3図柄表示装置81に表示するための必要なデータが読み出されて表示用記憶領域234aに書き込まれる。
なお、キャラクタ情報をビデオRAM234のキャラクタ情報記憶領域234bに記憶させるのは、一般的に処理速度がROMよりRAMの方が高速であるためであり、キャラクタ情報をキャラクタROM235から直接、表示用記憶領域234aに直接書き込む場合、読み出すデータ量が大きいと読み出しに時間を有しスムーズな表示ができなかったり鮮明な表示ができないからである。更に、RAMにおいて表示データの加工(例えば、装飾図柄の大きさの変更や背景図柄の色の変更)などが容易であるためである。
画像コントローラ236は、MPU231、ビデオRAM234、出力ポート238のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM234に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して第3図柄表示装置81に表示させるものである。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)とを有するRAM消去スイッチ回路253とを備えている。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201及び払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110及び払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110及び払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110及び払出制御装置111は、NMI割込処理(図21参照)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110及び払出制御装置111は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信すると共に、音声ランプ制御装置113へ電源投入コマンドを送信する。
ここで、図8を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定、第2図柄表示装置82の表示結果の抽選などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
大当たり抽選や第1図柄表示装置37の表示の設定には、大当たりの抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、大当たり図柄の選択に使用する第1当たり種別図柄カウンタC2と、停止パターン選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1,CS2,CS3とが用いられる。また、第2図柄表示装置82の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、メイン処理(図11参照)の実行間隔である4ms間隔、またはタイマ割込処理(図19参照)の実行間隔である2ms間隔で更新され、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への球の入賞タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜619)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜619の値を取り得るカウンタの場合は619)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜619の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜619の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図19参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図11参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時(時短中又は通常中)用と、その低確率時より大当たりとなる確率の高い高確率時(確変中)用との2種類が設定されている。
第1当たり種別カウンタC2は、大当たりの際の第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜15)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜7の値を取り得るカウンタの場合は15)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
よって、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数でなければ、即ち、外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は外れ時のものとなる。
一方で、保留球格納エリアに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ保留球格納エリアに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
なお、本実施の形態のパチンコ機10は遊技仕様違いの2機種が存在するシリーズ機種として構成されており、遊技仕様Aのパチンコ機10と遊技仕様Bのパチンコ機10とでは、大当たり確率及び当たり種別が異なるように構成されている。
遊技仕様Aのパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜619の範囲のループカウンタとして構成されている。この遊技仕様Aの第1当たり乱数カウンタC1では、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「310,608」であり、一方で、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は20で、その値は「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」である。よって、遊技仕様Aのパチンコ機Aでは、低確率時に大当たりとなる確率が1/310であり、高確率時には、大当たりとなる確率が10倍上昇して1/31となるように構成されている。
また、遊技仕様Aのパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜15の範囲のループカウンタとして構成されている。この遊技仕様Aの第1当たり種別カウンタC2において、乱数の値が「1,2,3,4,9,10,11,12」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(第1の確変大当たり)であり、一方で、「5,6,7,13,14,15」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が7ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(第2の確変大当たり)である。また、第1当たり種別カウンタC2の値が「0,8」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する時短大当たり(第1の時短大当たり)である。
このように、遊技仕様Aのパチンコ機10は、第1当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、3種類の大当たり種別が決定されるように構成されている。上記したように、遊技仕様Aのパチンコ機10では、第1当たり乱数カウンタC1が示す乱数の値が大当たりであった場合に、第1の確変大当たりとなる確率、第2の確変大当たりとなる確率、及び時短大当たりとなる確率が、それぞれ、1/2、3/8、及び1/8となるように構成されている。
ここで、上記した「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動(確変)の時をいう。また、本実施の形態では、この「高確率状態(確変状態、確変中)」において、大当たり確率のアップに加えて、(1)第1図柄表示装置37における変動時間を短くする、(2)第2図柄表示装置82における変動時間を短くする、(3)第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)の開閉処理に関わる規定時間(開放時間)を通常状態(通常中)に比べて比べて長くする、又は、規定個数(入賞個数)を通常状態に比べて多くする、(4)第2図柄表示装置82において「○」図柄が停止表示される旨の当選結果が得られた場合一回につき行う第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)の開閉処理の実行回数を通常状態に比べて多くする、(5)第2図柄表示装置82において「○」図柄が停止表示される確率(当選確率)を通常状態の当選確率より高くすることが実行される。より具体的には、「高確率状態(確変状態、確変中)」にある場合には、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開状態となり、規定時間(例えば、3秒)を経過した場合又は規定個数(例えば、3個)の遊技球の入球があった場合に閉状態となる。そして、この状態が2回繰り返し行われる。これによって、第1入球口64が頻繁に開放されるようになり、大当たり抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。これに限らず、「高確率状態(確変状態、確変中)」としては、大当たり確率のアップに加えて、上記(1)〜(5)の構成の任意の組み合わせ(例えば、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(1)と(5)、(2)と(3)、(2)と(4)、(2)と(5)、(3)と(4)、(3)と(5)、(4)と(5)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(2)と(5)、(1)と(3)と(4)、(1)と(3)と(5)、(1)と(4)と(5)、(2)と(3)と(4)、(2)と(3)と(5)、(2)と(4)と(5)、(3)と(4)と(5)、(1)と(2)と(3)と(4)、(1)と(2)と(3)と(5)、(1)と(2)と(4)と(5)、(1)と(3)と(4)と(5)、(2)と(3)と(4)と(5))を採用できる。
一方で、「低確率状態」とは、確変でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。ここで、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)は、大当たり確率が通常の状態であると共に、第1入球口64における単位時間あたりの閉状態に対する開状態の割合が通常状態(通常中)の割合より高い遊技状態である。本実施の形態では、(1)第1図柄表示装置37における変動時間を短くする、(2)第2図柄表示装置82における変動時間を短くする、(3)第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)の開閉処理に関わる規定時間(開放時間)を通常状態に比べて比べて長くする、又は、規定個数(入賞個数)を通常状態に比べて多くする、(4)第2図柄表示装置82において「○」図柄が停止表示される旨の当選結果が得られた場合一回につき行う第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)の開閉処理の実行回数を通常状態に比べて多くする、(5)第2図柄表示装置82において「○」図柄が停止表示される確率(当選確率)を通常状態の当選確率より高くすることが実行される。より具体的には、「時短状態(時短中)」にある場合には、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)が開状態となり、規定時間(例えば、3秒)を経過した場合又は規定個数(例えば、3個)の遊技球の入球があった場合に閉状態となる。そして、この状態が2回繰り返し行われる。これによって、第1入球口64が頻繁に開放されるようになり、大当たり抽選が連続してなされると共に、玉持ちのよい状態となる。これに限らず、「時短状態(時短中)」としては、上記(1)〜(5)の構成の任意の組み合わせ(例えば、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(1)と(5)、(2)と(3)、(2)と(4)、(2)と(5)、(3)と(4)、(3)と(5)、(4)と(5)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(2)と(5)、(1)と(3)と(4)、(1)と(3)と(5)、(1)と(4)と(5)、(2)と(3)と(4)、(2)と(3)と(5)、(2)と(4)と(5)、(3)と(4)と(5)、(1)と(2)と(3)と(4)、(1)と(2)と(3)と(5)、(1)と(2)と(4)と(5)、(1)と(3)と(4)と(5)、(2)と(3)と(4)と(5))を採用できる。
また、遊技仕様Bのパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜719の範囲のループカウンタとして構成されている。この遊技仕様Bの第1当たり乱数カウンタC1において、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「355,717」であり、一方で、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は20で、その値は「32,70,102,145,181,219,254,290,323,360,401,435,469,503,543,582,611,646,680,719」である。よって、遊技仕様Bのパチンコ機10では、低確率時に大当たりとなる確率が1/360であり、高確率時には、大当たりとなる確率が10倍上昇して1/36となるように構成されている。
また、遊技仕様Bのパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2は、0〜19の範囲のループカウンタとして構成されている。この遊技仕様Bの第1当たり種別カウンタC2の値が「3,4,5,6,7,13,14,15,16」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(第1の確変大当たり)であり、「7,8,17,18」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が7ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(第2の確変大当たり)である。また、遊技仕様Bのパチンコ機10において、第1当たり種別カウンタC2の値が「9,19」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が2ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たり(第3の確変大当たり)であり、「0,1,2,10,11,12」であった場合の大当たり種別は、最大ラウンド数が7ラウンドの大当たりの後に低確率状態へ移行する時短大当たり(第2の時短大当たり)である。
このように、遊技仕様Bのパチンコ機10では、第1当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、4種類の大当たり種別が決定されるように構成されている。上記したように、遊技仕様Bのパチンコ機10では、第1当たり乱数カウンタC1が示す乱数の値が大当たりであった場合に、第1の確変大当たりとなる確率、第2の確変大当たりとなる確率、第3の確変大当たりとなる確率、及び時短大当たりとなる確率が、それぞれ、2/5、1/5、1/10、及び3/10となるように構成されている。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態のパチンコ機10(遊技仕様A及び遊技仕様B)では、停止パターン選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される演出のパターンが選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば0〜8の範囲)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば9〜38の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば39〜238の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止パターン選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施の形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の保留球格納エリアに格納される。
また、停止パターン選択カウンタC3には、停止パターンの選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられている。これは、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか(即ち保留個数)等に応じて、停止パターンの選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が10〜238と広いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が0〜5と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も6〜9と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態で保留球格納エリアに各乱数値が格納されていなければ、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が51〜238と狭いテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。このテーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止パターンに対応した乱数値の範囲が9〜50と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、第1入球口64への球の入球時間を確保できるので、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。
2つの変動種別カウンタCS1,CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。
第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。また、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)が決定される。変動種別カウンタCS1,CS2により決定された変動時間に基づいて、表示制御装置114により第3表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組み合わせで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。変動種別カウンタCS1,CS2の値は、後述するメイン処理(図11参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。
変動種別カウンタCS3の値は、例えば、0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後に0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS3を「第3変動種別カウンタ」ともいう。本実施の形態の第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示態様に応じた装飾的な演出を行うものであり、図柄の変動以外に、変動している図柄を滑らせたり、リーチ演出の発生を予告するための予告キャラクタを通過させるなどの予告演出が行われる。その予告演出の演出パターンが変動種別カウンタCS3により選択される。具体的には、予告演出に必要となる時間を変動時間に加算したり、反対に変動表示される時間を短縮するために変動時間を減算したり、変動時間を加減算しない演出パターンが選択される。なお、変動種別カウンタCS3は、停止パターン選択カウンタC3と同様に、演出パターンが選択される乱数値の範囲が異なる複数のテーブルが設けられ、現在のパチンコ機10の状態が高確率状態であるか低確率状態であるか、保留球格納エリアのどのエリアに各乱数値が格納されているか等に応じて、各演出パターンの選択比率が異なるよう構成されている。
上述したように、変動種別カウンタCS1,CS2により図柄変動の変動時間が決定されると共に、変動種別カウンタCS3により変動時間に加減算される時間が決定される。よって、最終停止図柄が停止するまでの最終的な変動時間は、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3により決定される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施の形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」となっている。なお、第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込処理(図19参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図11参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
次に、図9を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図9は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図9(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示す図であり、図9(b)は、実際の表示画面を例示する図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄と、この主図柄より小さく形成された花びら形状の1種類の副図柄とにより構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にお守り、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
図9(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出やキャラクタを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmには、左・中・右の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、前述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配列されている。このため、各図柄列には、10個の主図柄と10個の副図柄の計20個の第3図柄が設定され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。従って、第3図柄表示装置81には、3段×3列の計9個の第3図柄が表示される。この主表示領域Dmには、5つの有効ライン、即ち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に所定の組合せで図柄が揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
本実施の形態におけるパチンコ機10のうち、遊技仕様Aのパチンコ機10では、大当たり終了後に高確率状態(確変状態)へ移行する場合には、同一の主図柄が有効ライン上に揃うように構成されている。ここで、第1の確変大当たりであった場合には、7が付加された主図柄が揃うように構成され、一方で、第2の確変大当たりであった場合には、7以外の奇数番号が付加された主図柄又は偶数番号が付加された主図柄が揃うように構成されている。
なお、遊技仕様Aのパチンコ機10では、時短大当たり(第1の時短大当たり)であった場合には、上記の確変大当たりの場合のような同一の組み合わせではなく、特定の非同一の組み合わせで停止表示されると大当たりが発生するように構成されている。
一方、遊技仕様Bのパチンコ機10では、第1の確変大当たり、第2の確変大当たり、及び時短大当たりであった場合には、それぞれの大当たり種別に対応する同一の主図柄が有効ライン上に揃うように構成されている。具体的には、第1の確変大当たりであった場合には、7が付加された主図柄が揃うように構成され、第2の確変大当たりであった場合には、7以外の奇数番号が付加された主図柄が揃うように構成され、時短大当たり(第2の時短大当たり)であった場合には、偶数番号が付加された主図柄が揃うように構成されている。
その一方で、第3の確変大当たりであった場合には、上記した遊技仕様Aにおける時短大当たりの場合と同様に、特定の非同一の組み合わせで停止表示されると大当たりが発生するように構成されている。
遊技仕様Aにおける時短大当たり(第1の時短大当たり)、及び遊技仕様Bにおける第3の確変大当たりは、上記のように、第3図柄表示装置81の主表示領域Dmに表示される停止図柄が、同一の組み合わせではないので、遊技者は液晶表示画面の表示からは予期し得ない大当たりを経験することになり、遊技の興趣が高まる。
副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの予告領域Ds1〜Ds3に等区分されている。ここで、左右の予告領域Ds1,Ds3は、ソレノイド(図示せず)で電気的に開閉される両開き式の不透明な扉で通常覆われており、時としてソレノイドが励磁されて扉が手前側に開放されることにより遊技者に視認可能となる表示領域となっている。中央の予告領域Ds2は、扉で覆い隠されずに常に視認できる表示領域となっている。
図9(b)に示すように、実際の表示画面では、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄と副図柄とが合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、左右の扉が閉鎖された状態となっており、左右の予告領域Ds1,Ds3が覆い隠されて表示画面が視認できない状態となっている。変動表示の途中において、左右のいずれか一方、または両方の扉が開放されると、左右の予告領域Ds1,Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の予告領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施の形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して予告演出が行われる。なお、第3図柄表示装置81の表示画面は、原則として上下の表示領域Dm,Dsに区分されているが、各表示領域Dm,Dsを跨いでより大きく第3図柄やキャラクタ等を表示して表示演出を行うことができる。
次に、図10から図21のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2ms周期で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図19は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、主制御装置110のMPU201により例えば2ms毎に実行される。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S501)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S502)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では738)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では250)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S503)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止パターン選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では、遊技仕様Aの場合には、それぞれ、619,15,238,250であり、遊技仕様Bの場合には、それぞれ、719,19,238,250である)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
その後は、第1入球口64への入賞に伴う始動入賞処理(図20参照)を実行し(S504)、発射制御処理を実行して(S505)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサにより検出し、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
ここで、図20のフローチャートを参照して、S504の処理で実行される始動入賞処理を説明する。図20は、タイマ割込処理(図19参照)の中で実行される始動入賞処理(S504)を示すフローチャートである。
この始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判別する(S601)。球が第1入球口64に入賞したと判別されると(S601:Yes)、第1図柄表示装置37の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する(S602)。第1入球口64への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であれば(S602:Yes)、作動保留球数Nを1加算し(S603)、更に、前記ステップS503で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値を、RAM203の保留球格納エリアの空き保留エリアのうち最初のエリアに格納する(S604)。一方、第1入球口64への入賞がないか(S601:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても作動保留球数N<4でなければ(S602:No)、S603及びS604の各処理をスキップし、始動入賞処理を終了してタイマ割込処理へ戻る。
図21は、NMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S701)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出発射制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図10を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合の立ち上げ処理について説明する。図10は、主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S101)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウェイト処理(本実施の形態では1秒)を実行する。次いで、RAM203のアクセスを許可する(S103)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S104)、オンされていれば(S104:Yes)、処理をS112(初期化処理の一部)へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S104:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S105)、記憶されていなければ(S105:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS112(初期化処理の一部)へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S105:Yes)、RAM判定値を算出し(S106)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S107:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS112(初期化処理の一部)へ移行する。なお、図11のS213の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S112〜S115では、パチンコ機10の初期化処理を行う。この初期化処理において、まず、S112の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S112)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S112の処理後、電源投入コマンドメモリ202eに記憶されている電源投入コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する(S113)。上記したように、電源投入コマンドメモリ202eに記憶されている電源投入コマンドは、主制御装置110が制御する遊技仕様に応じた特定のコマンドであり、S113の結果として、音声ランプ制御装置113がこの電源投入コマンドを受信すると、受信した電源投入コマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を示す値が機種形式メモリ223aに記憶される(図24参照)。また、受信した電源投入コマンドに対応する値に応じたコマンド(機種形式メモリ223aに記憶された値に対応するコマンド)と、電源投入コマンドに応じた表示(初期化中を示す表示)を第3図柄表示装置81に表示させるためのコマンドとが表示制御装置114へ送信される。表示制御装置114では、音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに基づいて、S113において主制御装置110から出力された電源投入コマンドに対応する値を機種形式メモリ233cに記憶すると共に、第3図柄表示装置81に初期化中を示す表示の表示を行う。
よって、このS113において電源投入コマンドが音声ランプ制御装置113へ送信された結果として、音声ランプ制御装置113における機種形式メモリ223a、及び、表示制御装置114における機種形式メモリ233cに、主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を示す値が記憶され、その値を参照することによって、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、主制御装置110がどの遊技仕様に従う制御を行うかを認識することが可能となる。
S113の処理後、主制御装置110は、RAM203の初期化処理(S114,S115)を実行する。上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAM203の初期化処理(S114,S115)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S114,S115)を実行する。
このRAM203の初期化処理(S114,S115)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S114)、その後、RAM203の初期値を設定する(S115)。RAM203の初期化処理の実行後は、S111の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S104:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S105:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S107:Yes)、パチンコ機10の復電処理として、S108〜S110の処理を行う。この復電処理において、まず、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S108)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信する(S109)。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S109の処理後、電源復帰コマンドメモリ202fに記憶されている電源復帰コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する(S110)。上記したように、電源復帰コマンドメモリ202fに記憶されている電源復帰コマンドは、主制御装置110が制御する遊技仕様に応じた特定のコマンドであり、S110の結果として、音声ランプ制御装置113がこの電源復帰コマンドを受信すると、受信した電源復帰コマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を示す値が機種形式メモリ223aに記憶される(図24参照)。また、受信した電源復帰コマンドに対応する値に応じたコマンド(機種形式メモリ223aに記憶された値に対応するコマンド)と、電源復帰コマンドに応じた表示(電源復帰中を示す表示)を第3図柄表示装置81に表示させるためのコマンドとが表示制御装置114へ送信される。表示制御装置114では、音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに基づいて、S110において主制御装置110から出力された電源復帰コマンドに対応する値を機種形式メモリ233cに記憶すると共に、第3図柄表示装置81に電源復帰中を示す表示の表示を行う。
よって、このS110において電源復帰コマンドが音声ランプ制御装置113へ送信された結果として、音声ランプ制御装置113における機種形式メモリ223a、及び、表示制御装置114における機種形式メモリ233cに、主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を示す値が記憶され、その値を参照することによって、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、主制御装置110がどの遊技仕様に従う制御を行うかを認識することが可能となる。
一般的に、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114のように、遊技者の利益に直接的な関わりのない制御を行う制御装置は、製造コストや部品コストを低減するために、主制御装置110や払出制御装置111のような電源遮断時にデータをバックアップする構成が省略されている。そのため、機種形式メモリ223a及び機種形式メモリ233cに、主制御装置110の遊技仕様を示す値が記憶され、この値を参照することによって、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114が主制御装置110の制御する遊技仕様を認識することができたとしても、停電などの発生によって電源が遮断されると、機種形式メモリ223a及び機種形式メモリ233cの内容はバックアップされずにクリアされ、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、主制御装置110が制御する遊技仕様を再び認識できない状態に陥る。
しかし、停電からの復帰時(復電時)には、S110の処理によって、遊技仕様に応じた電源復帰コマンドが音声ランプ制御装置113へ送信され、この電源復帰コマンドに基づいて、機種形式メモリ223a及び機種形式メモリ233cに再度、遊技仕様を示す値が記憶されることになる。よって、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114にバックアップ機能を設けなくとも、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、停電からの復帰後も停電前と同様に、主制御装置110が制御する遊技仕様を認識することができるのである。
S110の処理後、S111の処理へ移行する。このS111の処理では、割込みを許可して、後述するメイン処理に移行する。
次に、図11を参照して、上記した立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図11は、主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4ms周期の定期処理としてS201〜S206の各処理が実行され、その残余時間でS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する(S201)。具体的には、S501のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、停止コマンド、演出時間加算コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。さらに、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の各値を更新する(S202)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S203)、第1図柄表示装置37による表示を行うための処理や第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する変動処理を実行する(S204)。なお、この変動処理(S204)の詳細は図12を参照して後述する。
変動処理の終了後は、大当たり状態である場合において可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり処理を実行する(S205)。即ち、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。このような特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。なお、この大当たり処理(S205)の詳細は図18を参照して後述する。
次に、第2図柄表示装置82による第2図柄(例えば「○」又は「×」の図柄)の表示制御処理を実行する(S206)。簡単に説明すると、球が第2入球口(スルーゲート)67を通過したことを条件に、その通過したタイミングで第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置82の表示部83にて第2図柄の変動表示が実施される。そして、第2当たり乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間開放される。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S207)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S207:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち前回のメイン処理の開始から所定時間(本実施の形態では4ms)が経過したか否かを判別し(S208)、既に所定時間が経過していれば(S208:Yes)、処理をS201へ移行し、前述したS201以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、前回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S208:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を繰り返し実行する(S209,S210)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S209)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では738、250)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
次に、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新を実行する(S210)。具体的には、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3を1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240,162)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1,CS2,CS3の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。
ここで、S201〜S206の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1,CS2,CS3についてもランダムに更新することができる。
また、S207の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S207:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図21のNMI割込処理が実行されたということなので、S211以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S211)、電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S212)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S213)、RAM203のアクセスを禁止して(S214)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S207の処理は、S201〜S206で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS209とS210の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS201の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS201の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S101)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S201の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
次に、図12を参照して、上記した変動処理(S204)について説明する。図12は、メイン処理(図11参照)の中で実行される変動処理(S204)を示すフローチャートである。この変動処理では、まず、今現在大当たり中であるか否かを判別する(S301)。大当たり中としては、大当たりの際に第3図柄表示装置81及び第1図柄表示装置37で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判別の結果、大当たり中であれば(S301:Yes)、そのまま本処理を終了する。
大当たり中でなければ(S301:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを確認し(S302)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S302:No)、作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する(S303)。作動保留球数Nが0であれば(S303:No)、デモ開始要求フラグ203aがオンであるかを確認する(S312)。
S312の処理により確認した結果、デモ開始要求フラグ203aがオンであれば(S312:Yes)、客待ちデモコマンドを音声ランプ制御装置113へ出力するタイミングであるので、客待ちデモコマンドメモリ202gに記憶されている客待ちデモコマンドを、出力用リングバッファ(図示せず)に設定し(S313)、デモ開始要求フラグ203aをオフして(S314)、この変動処理(S204)を終了する。
S313の処理によって、客待ちデモコマンドが出力用リングバッファに設定された結果、客待ちデモコマンドが音声ランプ制御装置113へ送信される。すると、音声ランプ制御装置113において、客待ち表示(タイトル表示やデモ表示などの遊技状態とは無関係の表示)を第3図柄遊技装置81に表示される設定が行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114へ送信され(図25参照)、そのコマンドに基づいて、第3図柄遊技装置81に客待ち表示が表示される。
また、上記したように、客待ちデモコマンドメモリ202gに記憶されている客待ちデモコマンドは、主制御装置110が制御する遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)に応じた特定のコマンドであり、S313の結果として、音声ランプ制御装置113が客待ちデモコマンドを受信すると、受信した客待ちデモコマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様を示す値が機種形式メモリ223aに記憶されると共に、受信した電源投入コマンドに対応する値に応じたコマンドが表示制御装置114へ送信される(図25参照)。表示制御装置114では、音声ランプ制御装置113から受信したコマンドに基づいて、S313の結果として主制御装置110から出力された客待ちデモコマンドに対応する値を機種形式メモリ233cに記憶する。
従って、遊技状態が大当たり中でもなく、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でもない場合に、作動保留球数Nが0であったことにより、第3図柄表示装置81に客待ち表示をさせるべく、客待ちデモコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信した結果として、音声ランプ制御装置113における機種形式メモリ223a、及び、表示制御装置114における機種形式メモリ233cに、主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を示す値が記憶され、その値を参照することによって、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、主制御装置110がどの遊技仕様に従う制御を行うかを認識することができる。
音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114は、ノイズなどの原因によってリセットされることがある。この場合、機種形式メモリ223a及び機種形式メモリ233cに記憶されていた内容もまたリセットされるため、その後は、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114はいずれも、主制御装置110が制御する遊技の遊技仕様を認識することができない状況に陥る。この状況下では、主制御装置110から演出用コマンドを受信しても、遊技仕様に応じたキャラクタ情報を読み出すことができなくなる。
しかし、客待ちデモコマンドの出力に伴って第3図柄表示装置81で開始される客待ち表示は、演出用コマンドとは無関係の表示であるので、この客待ち表示の開始を指示する客待ちデモコマンドを主制御装置110が制御する遊技仕様に応じた特定のコマンドとし、このコマンドをノイズ対策として利用することは有用である。即ち、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114がリセットされたとしても、客待ちデモコマンドが音声ランプ制御装置113へ送信される毎に、機種形式メモリ223a及び機種形式メモリ233cに、主制御装置110の遊技仕様を示す値が記憶されるので、ノイズなどの原因によるリセットの影響を回避できるのである。
また、客待ちデモコマンドの出力に伴って開始される客待ち表示は、第1入球口64への球の入賞を契機として、音声ランプ制御装置113へ変動パターンコマンドなどの演出用コマンドが出力される状況が生じた場合に終了される。従って、次の変動表示を実行させるための演出用コマンドが出力される前に、客待ちデモコマンドによって機種形式メモリ223a及び機種形式メモリ233cの内容を維持するので、次に出力される演出用コマンドがどの遊技仕様に従うものであるかを、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114に確実に認識させることができ、その結果、遊技仕様に応じたキャラクタ情報を確実に読み出すことができる。
一方で、S312の処理により確認した結果、デモ開始要求フラグ203aがオフであれば(S312:No)、第3図柄表示装置81にて客待ち表示の実行中であるため、このまま、この変動処理(S204)を終了する。
また、S303の処理により確認した結果、作動保留球数N>0であれば(S303:Yes)、作動保留球数Nを1減算し(S304)、保留球格納エリアに格納されたデータをシフト処理する(S305)。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
S305によってデータシフト処理を行った後は、客待ち表示ではなく変動表示を開始するため、デモ開始要求フラグ203aをオフし(S306)、第1図柄表示装置37の変動開始処理を実行する(S307)。なお、本実施の形態のパチンコ機10では、変動開始処理(S307)において、遊技仕様Aと遊技仕様Bとで若干異なる処理が行われる。遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)については、図14を参照しつつ後述し、遊技仕様Bのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)については、図13を参照しつつ後述する。
一方で、S302の処理により確認した結果、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S302:Yes)、RAM203に設けられた特図制御タイマ(図示せず)を参照して変動時間が経過したか否かを判別する(S308)。なお、特図制御タイマ(図示せず)は、変動開始から変動終了までの時間を管理するタイマである。第1図柄表示装置37の変動時間は、変動種別カウンタCS1,CS2により選択された変動パターンと変動種別カウンタCS3により選択された加算時間とに応じて決められており、この変動時間が経過していなければ(S308:No)、第1図柄表示装置37の表示を更新する(S309)。
本実施の形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる表示態様が設定される。
なお、第1図柄表示装置37の表示態様の変動には、第1図柄表示装置37のLED37aの点灯状態が実際に変動する実変動と、実変動後に所定の停止保持期間だけLED37aの点灯状態が保持される停止表示とが含まれる。よって、S309において行われる「第1図柄表示装置37の表示の更新」には、実変動から停止表示に表示が変更されることも含まれる。
ここで、第1図柄表示装置37の停止表示にて表示される停止図柄は、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて大当たりか否かの停止図柄が決定される。さらに、大当たりの停止図柄については、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて、大当たり後に高確率状態となる場合の停止図柄と、大当たり後に低確率状態となる停止図柄とに区別される。例えば、本実施の形態の形態における遊技仕様Aのパチンコ機10の場合には、第1の確変大当たりであれば、停止図柄として青色のLEDを点灯させ、第2の確変大当たりであれば、停止図柄として赤色のLEDを点灯させ、時短大当たりであれば、停止図柄として赤色のLEDと青色のLEDとを点灯させる。一方で、抽選結果(第1当たり乱数カウンタC1の値)が外れである場合には停止図柄として、赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
なお、変動処理は4ms毎に実行されるが、その変動処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、変動処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行っている。なお、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
一方、第1図柄表示装置37の変動時間が経過していれば(S308:Yes)、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において実行中の変動表示を終了するために、図16を参照しつつ後述する変動終了処理を実行する(S310)。なお、この変動終了処理(S310)については、図16を参照して後述する。
変動終了処理(S310)の実行後、第3図柄表示装置81の変動停止を第1図柄表示装置37におけるLEDの点灯と同調させるために停止コマンドが設定される(S311)。音声ランプ制御装置113は、この停止コマンドを受信すると、表示制御装置114に対して停止指示をする。第3図柄表示装置81は、変動時間が経過すると変動が停止し、停止コマンドを受信することで、第3図柄表示装置81における1の変動演出が終了する。
次に、図13及び図14を参照して、上記した変動開始処理(S307)について説明する。図13は、遊技仕様Bのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)を示すフローチャートであり、図14は、遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)を示すフローチャートである。
まず、図13を参照して、遊技仕様Bのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)について説明する。遊技仕様Bのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)では、まず、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する(S401)。大当たりか否かは第1当たり乱数カウンタC1の値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。例えば、本実施の形態における遊技仕様Aのパチンコ機10の場合には、前述した通り、通常の低確率時には、第1当たり乱数カウンタC1の値0〜619のうち、「310,608」が当たり値であり、高確率時には、「28,63,90,127,154,188,210,250,278,305,343,375,400,426,471,509,535,568,598,618」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合(S401:Yes)、大当たりフラグ203bをオンし(S402)、第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、図柄判定テーブルから停止図柄コードを取得する。即ち、大当たり後の移行状態を決定する第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、第3図柄表示装置81で停止表示される大当たりの停止図柄を設定する。よって、S403の処理により大当たり後の移行状態を設定することで、第3図柄表示装置81における停止図柄が設定される。
S403の処理後、遊技結果設定処理を行う(S404)。この遊技結果設定処理(S404)では、S403において設定された停止図柄コードに応じた大当たり後の移行状態や、大当たり遊技の内容を指定する値であるラウンド設定値などの設定を行う。なお、遊技結果設定処理(S404)については、図15を参照して後述する。
遊技結果設定処理(S404)の実行後、大当たり時の変動パターンを決定する(S405)。S405の処理で大当たり時の変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな図柄変動の変動時間を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄Z2)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。
なお、第1変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と変動時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上記変動時間は、第2変動種別カウンタCS2の値を使わずに第1変動種別カウンタCS1の値だけを用いて設定することも可能であり、第1変動種別カウンタCS1の値だけで設定するか又は両変動種別カウンタCS1,CS2の両値で設定するかは、その都度の第1変動種別カウンタCS1の値や遊技条件などに応じて適宜決められる。
一方で、S401の処理で大当たりではないと判別された場合には(S401:No)、停止図柄コードを「0」に設定し(S410)、外れ時の表示態様を設定する(S411)。S411の処理では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている停止パターン選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる演出を、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。本実施の形態では、高確率フラグがオンを示す高確率状態(確変状態)であるか、高確率フラグがオフを示す低確率状態(時短状態、通常状態)であるか、及び作動保留個数Nに応じて、停止パターン選択カウンタC3の各停止パターンに対応する値の範囲が異なるようテーブルが設定されている。
次いで、外れ時の変動パターンを決定する(S412)。S412の処理で外れ時の変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S405の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等の大まかな図柄変動の変動時間を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄Z2)が停止するまでの変動時間(言い換えれば、変動図柄数)を決定する。
S405の処理またはS412の処理が終わると、第1及び第2種別カウンタCS1,CS2により決定された変動時間に加減算される演出時間が決定される(S406)。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている第3種別カウンタCS3の値に基づいて演出時間の加減算が決定され、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81の変動時間が設定される。本実施の形態では、演出時間の加減算の決定は、第3変動種別カウンタCS3の値に応じて、変動表示の時間を変更しない場合と変動表示時間を1秒加算する場合、変動表示時間を2秒加算する場合、変動表示時間を1秒減算する場合との4種類の加算値が決定される。
なお、変動表示時間が加減算される場合には、第3図柄表示装置81で大当たりの期待値が高くなる予告演出(例えば、変動図柄の変動時間を通常より長くしてスベリを伴わせるスベリ演出や予告キャラを表示させる演出、1の変動図柄の変動時間を通常より短くして即停止させる演出など)が行われる。また、第1当たり乱数カウンタC1の値が大当たりである場合は、2秒の加算値が選択される確率が高く設定されているので、遊技者は予告演出を確認することで大当たりを期待することができる。
S406の処理後、S405又はS412の処理で決定された変動パターン(変動時間)に応じて変動パターンコマンドを設定し(S407)、S403又はS410の処理で設定された停止図柄コードに応じて停止図柄コマンドを設定する(S408)。そして、S408の処理で決定された演出時間の加算値に応じて演出時間加算コマンドを設定して(S409)、この変動開始処理(S307)を終了し、変動処理へ戻る。
次に、図14を参照して、遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)について説明する。図13のフローチャートとの比較から明らかなように、図14に示す遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)は、遊技仕様Bのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)におけるS407とS408との間に、振り分け処理としてS4001,S4002の処理が追加されている。なお、遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)において、上述した遊技仕様Bのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)と同一の処理については、同一のステップ番号を付し、その説明を省略する。
図14に示すように、遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される変動開始処理(S307)では、S407の処理後、停止図柄コードが「1」であるかを確認し(S4001)、停止図柄コードが「1」であれば(S4001:Yes)、停止図柄コードの振り分け(変換)を行う停止図柄コード変換処理を実行した後(S4002)、S408の処理へ移行する。
停止図柄コード変換処理(S4002)を具体的に説明すると、まず、「0」〜「99」までの値を取り得る乱数カウンタ(図示せず)から1の乱数を取得し、その取得した乱数から、停止図柄コード振分テーブル202dにおける停止図柄コード「1」に対応する判定値(即ち、「50」)を減算する。そして、その減算結果が負の値となった場合には、停止図柄コードを「1」のままとし、一方で、減算結果が正の値である場合には、停止図柄コードを「4」に変換する。この停止図柄コード変換処理(S4002)で使用される乱数カウンタ(図示せず)が取り得る乱数の個数は「100」であるため、停止図柄コード変換処理(S4002)において、停止図柄コード振分テーブル202dにおける判定値が「50」である停止図柄コード「1」が選択される確率は50%[=(50/100)*100%]であり、同様に、停止図柄コード「4」が選択される確率もまた50%である。
一方で、S4001の処理により確認した結果、停止図柄コードが「1」でない、即ち、「2」又は「3」である場合には(S4001:No)、停止図柄コードを振り分ける(変換する)必要がないので、停止図柄コード変換処理(S4002)をスキップし、S408の処理へ移行する。
上記のように、本実施の形態のパチンコ機10では、遊技仕様が遊技仕様Bより大当たり種別の少ない遊技仕様Aである場合に、S403の処理によって図柄判定テーブル202aから一旦取得した停止図柄コード「1」を、振り分け処理(S4001,S4002)によって、この停止図柄コード「1」か、遊技仕様Bの遊技結果判定テーブル202aからは取得し得る値であるが、遊技仕様Aの遊技結果判定テーブル202aには含まれておらず取得し得ない値である停止図柄コード「4」のいずれかに振り分けられる。その結果として、従来から一般的に実施されている方式では異なっていた各遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A及び遊技仕様B)の間で異なっていた停止図柄コードの種類(種類数)を同一にすることが可能となる。
そのため、仕様違いの機種(遊技仕様A及び遊技仕様B)間において制御プログラムの流用可能な部分が増えることになり、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量が抑制される。よって、プログラム設計者が負う設計負担の増大を抑制することができ、かかる設計負担の増大に伴う新機種の開発効率の悪化などの弊害の発生を防止できるのである。
また、振り分け処理(S4001,S4002)による振り分け先となる停止図柄コードは、停止図柄コード振分テーブル202dによって、それらの選択確率が同一、即ち、それぞれが50%の選択確率に規定されている。よって、S403の処理により遊技結果判定テーブル202aから取得された停止図柄コード「1」に対応する第2の確変大当たりは、その後の振り分け処理によって、偶数図柄揃いの停止図柄又は7以外の奇数図柄揃いの停止図柄のいずれかが見かけ上無作為に第3図柄表示装置81に表示される。
次に、図15を参照して、上記した遊技結果設定処理(S404)について説明する。図15は、変動開始処理(図14参照)の中で実行される遊技結果設定処理(S404)を示すフローチャートである。
図15に示すように、この遊技結果設定処理(S404)では、まず、遊技結果設定テーブル202aから、S403の処理によって設定された停止図柄コードに対応する遊技設定値(変動時間短縮機能作動設定値及び変動時間短縮機能作動回数)及びラウンド設定値を取得する(S1421)。
S1421の処理後、取得された変動時間短縮機能作動設定値が1であるかを確認し(S1422)、1であれば(S1422:Yes)、高確率フラグ203cをオフする(S1426)。一方で、S1421の処理により確認した結果、変動時間短縮機能作動設定値が0であれば(S1422:No)、高確率フラグ203cをオンする(S1423)。
S1423又はS1426の処理後、取得された変動時間短縮機能作動時間が100であるかを確認する(S1424)。S1424の処理により確認した結果、変動時間短縮機能作動回数が100であれば(S1424:Yes)、時短カウンタ203dを100に設定し(S1427)、この遊技結果設定処理(S404)を終了する。なお、本実施の形態では、大当たり終了後の遊技状態を時短状態に遷移する場合に、S1429の処理が実行される。よって、このS1427の処理により、時短カウンタ203dが100に設定されたことによって、時短状態の実行期間が最大100回として設定される。
一方で、S1424の処理により確認した結果、変動時間短縮機能作動回数が0であれば(S1424:No)、時短カウンタ203dを0に設定し(S1425)、この遊技結果設定処理(S404)を終了する。なお、本実施の形態では、大当たり終了後の遊技状態を確変状態に遷移する場合に、S1425の処理が実行される。よって、このS1425の処理により、時短カウンタ203dが0に設定されたことによって、確変状態の実行期間が変動表示の実行回数にかかわらず次に大当たりとなるまで無制限に継続されるものとして設定される。
次に、図16を参照して、変動終了処理(S310)について説明する。図16は、変動処理(図12参照)の中で実行される変動終了処理(S310)を示すフローチャートである。
図16に示すように、この変動終了処理(S310)では、まず、大当たりフラグ203bがオンであるか確認し(S421)、オンであれば(S421:Yes)、現在実行中の動的表示(変動表示)を終了して、大当たり遊技を開始する(大当たり状態へ遷移する)タイミングであるので、大当たり開始時のデータ設定を行う大当たり遊技設定処理を実行し(S422)、この変動終了処理(S307)を終了する。なお、大当たり遊技設定処理(S422)については、図17を参照して後述する。
一方で、S421の処理により確認した結果、大当たりフラグ203bがオフであれば(S421:No)、大当たり遊技を開始することなく現在実行中の変動表示を終了するタイミングであるので、この場合には、特図図柄表示データテーブル(図示せず)から、S410の処理によって設定された停止図柄コードに対応する特図図柄データ(外れ図柄表示データ)を取得し(S423)、取得した特図図柄データをRAM203における所定のバッファ領域に設定(記憶)する(S424)。S424の処理の結果として、メイン処理(図10参照)の次の1サイクルにより、第1図柄表示装置37における複数のLED37aが外れ図柄に対応した表示態様に点灯し、抽選に外れたことが遊技者に通知される。
S424の処理後、時短カウンタ203dの値が0であるかを確認する(S425)。S425の処理により確認した結果、時短カウンタ203dの値が0でなければ(S425:No)、時短カウンタ203dの値を1減算し(S426)、時短カウンタ203dの値が0であるかを再度確認する(S427)。ここで時短カウンタ203dの値が0であれば(S427:Yes)、時短状態を終了するタイミングであるので、時短終了時のデータを設定する(S428)。
S428において時短終了時のデータを設定した結果として、第1図柄表示装置37における複数のLED37aの点灯状態の変化によって、遊技状態が時短状態から通常状態に遷移したことが通知される。また、第3図柄表示装置81において、時短状態が終了したことを示す演出が実行される。
また、S425の処理により確認した結果、時短カウンタ203dの値が0であった場合(S425:Yes)、または、S427の処理により確認した結果、時短カウンタ203dの値が0でなかった場合(S427:No)には、変動終了時(時短状態終了時以外の変動終了時)に対応したデータの設定をする(S430)。
S430において変動終了時のデータを設定した結果として、第3図柄表示装置81においては、通常の変動終了時の演出が実行されると共に、第1図柄表示装置37におけるLED37aの点灯状態は、現状のまま維持される。
なお、本実施の形態では、1回の確変状態における実行期間を、確変状態への遷移後(確変状態への遷移の条件を満たした大当たりの終了後)から、次に大当たりが生じるまでとして構成するが、これに換えて、確変状態の実行期間を、確変状態への遷移後に、第1入球口64への球の入賞(始動条件の成立、始動入賞)を条件として行われる抽選回数(第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81における特別図柄の変動表示の回数)により規定する構成としてもよい(例えば、100回)。このように、確変状態の実行期間を抽選回数の数によって規定する構成の場合には、「変動終了時」が確変状態終了のタイミングであれば、S430の処理の結果として、第1図柄表示装置37における複数のLED37aの点灯状態の変化によって、遊技状態が確変状態から通常状態に遷移したことが通知されると共に、第3図柄表示装置81において、変動時間短縮状態が終了したことを示す演出が実行される。なお、「変動終了時」が確変状態終了のタイミングであるか否かは、RAM203に時短カウンタ203dと同様のカウンタを設け、確変状態への遷移の条件を満たした大当たり(確変大当たり)が生じた場合に、規定値(例えば、100回)に設定し、その大当たりの終了後に変動終了処理が実行される毎に、カウンタの値を1ずつ減算し、カウンタの値が「0」になった場合に、確変状態の実行期間が終了したと判断するようにすればよい。
S428又はS430の実行後、デモ開始要求フラグ203aをオンして(S429)、この変動終了処理(S310)を終了する。S429の処理によって、デモ開始要求フラグ203aがオンされた結果、次回実行される変動処理(図12参照)において、作動保留球数Nが0であれば、客待ちデモコマンドメモリ202gに記憶されている客待ちデモコマンドが音声ランプ表示装置113へ出力されることになる。
次に、図17を参照して、上記した大当たり遊技設定処理(S422)について説明する。図17は、変動終了処理(図16参照)の中で実行される大当たり遊技設定処理(S422)を示すフローチャートである。
図17に示すように、この大当たり遊技設定処理(S422)では、まず、最大開放回数テーブル202bから、遊技結果設定処理(図15参照)において設定されたラウンド設定値に対応する最大開放回数、連続作動回数報知データ、及び大当たりオープニングコマンドを取得し(S1441)、取得した最大開放回数をRAM203における対応するバッファ領域に設定(記憶)する(S1442)。
S1442の処理後、取得した連続作動回数報知データをRAM203における対応するバッファ領域に設定(記憶)する(S1443)。また、S1443の処理後、取得した大当たりオープニングコマンドを、出力用リングバッファ(図示せず)に設定する(S1444)。
S1444の処理後、特図図柄表示データテーブル(図示せず)から、S403の処理によって設定された停止図柄コードに対応する特図図柄表示データを取得し(S1445)、取得した値(特図図柄表示データ)をRAM203における所定のバッファ領域に設定(記憶)する(S1446)。
よって、S1441〜S1446の処理の結果として、メイン処理(図11参照)の次の1サイクルにより、遊技が大当たり状態に遷移すると共に、大当たりのオープニング演出が開始され、第1図柄表示装置37における7セグメント表示器37bにラウンド数が表示される。また、第1図柄表示装置37における複数のLED37aによって、始動入賞(第1入球口64への入球)を契機とした大当たりの抽選結果、例えば、遊技仕様Aのパチンコ機10の場合には、第1の確変大当たりであるか、第2の確変大当たりであるか、時短大当たり(第1の時短大当たり)であるかが通知される。
S1446の処理後、大当たり制御タイマテーブル202cから、遊技結果設定処理(図15参照)において設定されたラウンド設定値に対応する大当たり制御タイマ値(大当たりオープニング時間、大当たりエンディング時間、ソレノイドON時間、及びソレノイドOFF時間)を取得する(S1447)。
S1447の処理後、取得した大当たり制御タイマ値のうち、大当たりオープニング時間を大当たり制御タイマ204に設定し(S1448)、残りの大当たりエンディング時間、ソレノイドON時間、及びソレノイドOFF時間を、それぞれ、RAM203における対応するバッファ領域に設定(記憶)し(S1449)、この大当たり遊技設定処理(S422)を終了する。
S1449の処理の結果として所定のバッファ領域に書き込まれた大当たりオープニング時間、大当たりエンディング時間、ソレノイドON時間、及びソレノイドOFF時間は、後述する大当たり処理(図18参照)において、それぞれ、特定入賞口65aの開放、特定入賞口65aの閉鎖、及びエンディングのタイミングが到来した場合に大当たり制御タイマ204に設定される。
なお、本実施の形態では、大当たりパターンに応じた時間を、大当たりの実行毎に行われる大当たり遊技設定処理(S422)において設定するように構成しているが、必ずしも、大当たり遊技設定処理(S422)の実行毎に設定を行う必要はない。
次に、図18を参照して、上記した大当たり処理(S205)について説明する。図18は、メイン処理(図11参照)の中で実行される大当たり処理(S205)を示すフローチャートである。
図18に示すように、この大当たり処理(S205)では、まず、S301(図12参照)と同様に大当たり中であるかを確認し(S321)、大当たり中でなければ(S321:No)、この大当たり処理(S205)を終了する。
一方で、S321の処理により確認した結果、大当たり中であれば(S321:Yes)、現在が大当たりオープニング中であるかを確認し(S322)、現在が大当たりオープニング中であれば、その大当たりオープニングを管理する大当たりオープニング処理を実行して(S330)、この大当たり処理(S205)を終了する。大当たりオープニング処理(S330)は、実行される毎に、大当たり制御タイマ204を1ずつ減算し、大当たり制御タイマ204の値が0になった場合に、S1442の結果としてRAM203における所定のバッファ領域に設定(記憶)されている大当たり開放時間の値を大当たり制御タイマ204に設定すると共に、大開放口ソレノイド(ソレノイド209)をオンし、開放中の演出表示を音声ランプ表示装置113へ指示するコマンドである開放中表示コマンドを出力用リングバッファ(図示せず)に設定する。
一方で、S322の処理により確認した結果、現在が大当たりオープニング中でなければ(S322:No)、特定入賞口65aが閉鎖中、即ち、大開放口ソレノイド(ソレノイド209)がオフされているかを確認し(S323)、特定入賞口65aが閉鎖中であれば(S323:Yes)、大当たり制御タイマ204の値を1減算する(S324)。
S324の処理後、大当たり制御タイマ204の値が0であるかを確認する(S325)。S325の処理により確認した結果、大当たり制御タイマ204の値が0でなければ(S325:No)、特定入賞口65aの閉鎖を継続するために、そのまま、この大当たり処理(S205)を終了する。
一方で、S325の処理により確認した結果、大当たり制御タイマ204の値が0であれば(S325:Yes)、特定入賞口65aの閉鎖期間を終了するタイミング、又は、大当たりエンディングを終了するタイミングのいずれかであるので、現在が大当たりエンディング中であるかを確認する(S326)。
S326の処理により確認した結果、現在が大当たりエンディング中でなければ(S326:No)、現在行われている特定入賞口65aの閉鎖が最終開放終了後の閉鎖であるか、即ち、特定入賞口65aが最大開放回数(最大ラウンド数)だけ開放された後の閉鎖であるかを確認する(S327)。
S327の処理により確認した結果、現在行われている特定入賞口65aの閉鎖が最終開放終了後の閉鎖であれば(S327:Yes)、S1444の結果としてRAM203における所定のバッファ領域に設定されている大当たりエンディング時間の値を大当たり制御タイマ204に設定する(S328)。次いで、遊技結果設定処理(図15参照)において設定されたラウンド設定値に応じたエンディングコマンドを出力用リングバッファ(図示せず)に設定し(S329)、この大当たり処理(S205)を終了する。
一方で、S327の処理により確認した結果、現在行われている特定入賞口65aの閉鎖が最終開放終了後の閉鎖でなければ(S327:No)、特定入賞口65aを開放させるための開放回数判定処理を行い(S335)、この大当たり処理(S205)を終了する。開放回数判定処理(S335)では、S1444の結果としてRAM203における所定のバッファ領域に記憶されている大当たり開放時間の値を大当たり制御タイマ204に設定すると共に、大開放口ソレノイド(ソレノイド209)をオンし、さらに、開放中の演出表示を音声ランプ表示装置113へ指示するコマンドである開放中表示コマンドを出力用リングバッファ(図示せず)に設定する。
また、S326の処理により確認した結果、現在が大当たりエンディング中であれば(S326:Yes)、大当たり遊技を終了するにあたっての各種設定を行う大当たり終了処理を実行し(S332)、大当たりフラグ203bをオフし(S333)、デモ開始要求フラグ203aをオンし(S334)、この大当たり処理(S205)を終了する。
ここで、S335の処理によって、デモ開始要求フラグ203aがオンされた結果、次回実行される変動処理(図12参照)において、作動保留球数Nが0であれば、客待ちデモコマンドメモリ202gに記憶されている客待ちデモコマンドが音声ランプ表示装置113へ出力されることになる。
また、S323の処理により確認した結果、特定入賞口65aが閉鎖中でなければ(S323:No)、特定入賞口65aの開放を管理する大当たり開放中処理を実行し(S331)、この大当たり処理(S205)を終了する。大当たり開放中処理(S331)では、実行される毎に、大当たり制御タイマ204を1ずつ減算し、大当たり制御タイマ204の値が0になった場合に、S1444の結果としてRAM203における所定のバッファ領域に記憶されている大当たり閉鎖時間の値を大当たり制御タイマ204に設定すると共に、大開放口ソレノイド(ソレノイド209)をオフし、閉鎖中の演出表示を音声ランプ表示装置113へ指示するコマンドである閉鎖中表示コマンドを出力用リングバッファ(図示せず)に設定する。一方で、開放中の特定入賞口65aに規定数(例えば、10個)の球の入賞が確認された場合もまた、大当たり制御タイマ204の値が0になった場合と同様の処理を行う。
次に、図22及び図23を参照して、払出制御装置111内のMPU211により実行される払出制御について説明する。図22は、払出制御装置111の立ち上げ処理を示すフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S801)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。そして、RAMアクセスを許可すると共に(S802)、外部割込ベクタの設定を行う(S803)。
その後は、MPU211内のRAM213に関してデータバックアップの処理を実行する。具体的には、RAM213に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S804)、記憶されていなければ(S804:No)、バックアップデータは記憶されていないので、処理をS811へ移行する。RAM213に電源断の発生情報が記憶されていれば(S804:Yes)、RAM判定値を算出し(S805)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S805:No)、即ち算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS811へ移行する。図23のS917の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM213の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM213の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S811,S812のRAMの初期化処理では、RAM213の全ての領域を0クリアした後(S811)、RAM213の初期値を設定する(S812)。その後、MPU211の周辺デバイスの初期設定を行い(S809)、割込みを許可して(S810)、メイン処理へ移行する。
一方、電源断の発生情報が設定されており(S804:Yes)、且つRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S806:Yes)、RAM213にバックアップされたデータを保持したまま、電源遮断の発生情報をクリアすると共に(S807)、賞球の払い出しを待機させるために、払出許可フラグ213dをオフする(S808)。その後、MPU211の周辺デバイスの初期設定を行い(S809)、割込みを許可して(S810)、メイン処理へ移行する。
次に、図23のフローチャートを参照して、払出制御装置111内のMPU211により実行されるメイン処理を説明する。このメイン処理は、まず主制御装置110からの賞球コマンドや払出復帰コマンド、払出初期化コマンドを受信し、それらコマンドの種別を判定するコマンド判定処理を行う(S901)。該処理では、主制御装置110から送信された正常なコマンドを受信すると、払出許可フラグがオンされ、賞球や貸出球の払い出しが許可される。
コマンド判定処理(S901)が終わると、払い出しが許可されているか否か、即ち、払出許可フラグの状態が判別され(S902)、払い出しが許可されていなければ(S902:No)、未だ主制御装置110は立ち上がった状態にないので、かかる場合には、コマンド判定処理(S901)において払い出しの許可がなされるまでコマンド判定処理(S901)を繰り返し実行する。一方、S902の処理において払い出しが許可されていれば(S902:Yes)、状態復帰スイッチ120をチェックし、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する(S903)。
その後、下皿50の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する(S904)。即ち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿50の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時に、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時に、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する(S905)。即ち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時に、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時に、タンク球無し解除状態の設定を実行する。その後、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には、払出制御装置111に設けた7セグメントLEDにより報知する(S906)。
次に、S907〜S909の各処理により、賞球払出の処理を実行する。即ち、賞球の払出不可状態でなく且つ記憶した総賞球個数が0でなければ(S907:No,S908:No)、賞球の払い出しを行うために賞球制御処理を開始する(S909)。一方、賞球の払出不可状態(S907:Yes)または総賞球個数が0であれば(S908:Yes)、貸球払出の処理に移行する。
S910〜S912の貸球払出の処理では、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(S910:No,S911:Yes)、貸球を払い出しために貸球制御処理を開始する。一方、貸球の払出不可状態(S910:Yes)または貸球払出要求を受信していない場合には(S911:No)、処理をS913へ移行する。また、貸球制御処理(S912)の終了後も、同様に、処理をS913へ移行する。
S913の処理では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ134の制御(バイブモータ制御)を実行する(S913)。その後は、RAM213に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S914)、電源断の発生情報が記憶されていなければ(S914:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていないので、かかる場合には、処理をS901へ移行して、S901からS913のメイン処理を繰り返し実行する。
一方、S914の処理において、電源断の発生情報が記憶されていれば(S914:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図21のNMI割込処理が実行されたということである。よって、かかる場合には、各割込処理の発生の禁止をし(S915)、主制御装置110から送信されるコマンドの受信漏れを防止するために、再度コマンド判定処理を実行する(S916)。そして、RAM判定値を算出してRAM213に保存し(S917)、RAM213のアクセスを禁止して(S918)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、例えば、RAM判定値は、RAM213のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S914の処理は、払出制御装置111のメイン処理の1サイクルが終わるタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断前の状態から復帰する場合には、処理を立ち上げ処理の終了後、S901の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、メイン処理を開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU211が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S801)において、スタックポインタを所定値(初期値)に設定することで、処理をS901から開始することができる。従って、払出制御装置111の制御負担を軽減することができると共に、払出制御装置111が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。また、各処理が終わったタイミングで電源断の処理が実行されるので、RAM213にバックアップする情報量を少なくすることができる。
次に、図24及び図25を参照して、音声ランプ制御装置113で行われる処理について説明する。図24は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を示すフローチャートであり、この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1001)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1118の電源断処理の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1002)。図25を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図25のS1115参照)、S1118の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1118の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1002:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1118の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1003)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1006の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1003:Yes)、S1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1003:No)、S1007へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、電源断によってRAM223の記憶が喪失するので、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されておらず、RAM22のデータ破壊と判断されて(S1003:Yes)、S1004へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1118の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM22のデータは正常と判断されて(S1003:No)、S1007へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1002:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1115の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1004へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1004の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1004)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1005:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1006)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1005:No)、RAM223の異常を報知して(S1014)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良い。
S1007の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1007)。電源断フラグはS1115の電源断処理の実行時にオンされるので(図25のS1117参照)、電源断フラグがオンされた状態でS1007の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1115の電源断処理の実行を完了しない状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1007:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S1008)、S1009の処理へ移行する。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1007の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1004からS1006の処理を経由してS1008の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1008:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1008をスキップして、処理をS1009へ移行する。
なお、S1008のクリア処理をスキップするのは、S1004からS1006の処理を経由してS1007の処理へ至った場合には、S1004の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
S1009の処理では、主制御装置110から電源復帰コマンド又は電源投入コマンドを受信したかを確認する(S1009)。S1009の処理により確認した結果、主制御装置110から電源復帰コマンド又は電源投入コマンドを受信した場合には(S1009:Yes)、受信した電源投入コマンド又は電源復帰コマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を示す値を機種形式メモリ223aに記憶する(S1010)。S1010の処理の結果、機種形式メモリ223aに記憶された内容によって、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110の遊技仕様を認識することが可能となる。
よって、ホールの営業開始時などにRAM消去スイッチ122を押しながら電源を投入したことによってRAMデータが初期化された場合であっても、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源投入コマンドを受信することによって、主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を認識することができるのである。
また、音声ランプ制御装置113は、一般的に、電源遮断時にデータをバックアップする構成が省略されているが、停電後から復帰した場合に主制御装置110から電源復帰コマンドを受信することによって、主制御装置110の遊技仕様を認識することができるのである。
このように、S1010の処理の結果として、音声ランプ制御装置113が主制御装置110の遊技仕様を認識することができるようになったことにより、後述するメイン処理(図25参照)では、その認識に基づいて、主制御装置110から受信した演出用コマンド(変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、大当たりオープニングコマンドなど)を処理する。従って、主制御装置110から出力される演出用コマンドが遊技仕様に応じて区別されていなくても、遊技仕様に応じた演出を音声出力装置226やランプ表示装置227から出力することができるのである。
よって、シリーズ機種間において音声ランプ制御装置113を流用する場合であっても、遊技仕様毎に区別された演出用コマンドを使用する必要がないので、音声ランプ制御装置113のROM222記憶される演出用コマンドの数の増加を抑制することができる。その結果、装置コストを増大させることなく音声ランプ装置113の流用が可能となり、パチンコ機10全体の製造コストも抑制することが可能となる。
S1010の処理後、受信した電源投入コマンドに応じたコマンド(電源投入コマンド)又は電源復帰コマンドに応じたコマンド(電源復帰コマンド)を表示制御装置114へ送信し(S1011)、S1012の処理へ移行する。
一方で、S1009の処理により確認した結果、主制御装置110から電源復帰コマンド又は電源投入コマンドを受信しなかった場合には(S1009:No)、S1010,S1011の処理をスキップして、S1012の処理へ移行する。
S1012の処理では、RAM223の初期値を設定する(S1012)。S1012の処理後、割込み許可を設定して(S1013)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
次に、図25を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に実行されるメイン処理について説明する。図25は、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、主制御装置110から客待ちデモコマンドを受信したかを確認する(S1101)。
S1101の処理により確認した結果、客待ちデモコマンドを受信した場合には(S1101:Yes)、受信した客待ちデモコマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を示す値を機種形式メモリ223aに記憶し(S1102)、受信した客待ちデモコマンドに応じたコマンド(客待ちデモコマンド)を表示制御装置114へ送信し(S1103)、S1104の処理へ移行する。
S1102の処理の結果、機種形式メモリ223aに記憶された内容によって、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)を認識することが可能となる。
音声ランプ制御装置113は、ノイズなどの原因によってリセットされることがあるが、主制御装置110から客待ちデモコマンドを受信する毎に、機種形式メモリ223aに主制御装置110の遊技仕様を示す値が記憶されるので、ノイズなどによるリセットの影響を回避し、確実に主制御装置110の遊技仕様を認識することができる。
よって、音声ランプ制御装置113は、客待ちコマンドの受信後に受信する主制御装置110から受信した演出用コマンド(変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、大当たりオープニングコマンドなど)を、主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A又は遊技仕様B)に応じて確実に処理する。従って、主制御装置110から出力される演出用コマンドが遊技仕様に応じて区別されていなくても、遊技仕様に応じた演出を音声出力装置226やランプ表示装置227から出力することができるのである。
その結果、シリーズ機種間において音声ランプ制御装置113を流用する場合であっても、遊技仕様毎に区別された演出用コマンドを使用する必要がないので、音声ランプ制御装置113のROM222記憶される演出用コマンドの数の増加を抑制することができ、それによって、装置コストを増大させることなく音声ランプ制御装置113の流用が可能となり、パチンコ機10全体の製造コストも抑制することが可能となる。
一方で、S1101の処理により確認した結果、客待ちデモコマンドを受信しなかった場合には(S1101:No)、S1102,S1103の処理をスキップして、S1104の処理へ移行する。
S1104の処理では、メイン処理が開始されてから1ms以上が経過したか否かが確認される(S1104)。S1104の処理により確認した結果、1ms以上経過していなければ(S1104:No)、S1105〜S1112の処理を行わずにS1113の処理へ移行する。S1104の処理で、1ms経過したか否かを判別するのは、S1105〜S1112が表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1ms以内)で編集する必要がないのに対して、S1113の各カウンタの更新処理やS1114のコマンドの受信処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。これにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止できる。
S1104の処理で1ms以上経過していれば(S1104:Yes)、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1110の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定する(S1105)。
S1105の処理後、電源投入報知処理を実行する(S1106)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合(電源投入コマンド又は電源復帰コマンドを受信した場合)に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信する。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1107の処理へ移行する。
S1106の処理後、客待ち表示処理が実行される(S1107)。この客待ち表示処理では、主制御装置110から客待ちデモコマンドを受信した場合、あるいは、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。
S1107の処理後、保留個数表示更新処理が実行される(S1108)。この保留個数表示更新処理では、作動保留球Nに応じて保留ランプ85を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1109)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。例えば、変動表示開始時に予告キャラが出現した場合に枠ボタン22を押すことで今回の変動による大当たりの期待値を表示したり、リーチ演出中に枠ボタン22を押すことで大当たりへの期待感を持てる演出に変更したり、複数のリーチ演出のうち1のリーチ演出を選択するための決定ボタンとしても良い。なお、枠ボタン22が配設されていない場合には、S1109の処理は省略される。
枠ボタン入力監視・演出処理(S1109)が終わると、ランプ編集処理が実行され(S1110)、その後音編集・出力処理が実行される(S1111)。ランプ編集処理では、演出用コマンドに従って第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、演出用コマンドに従って第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力させる。なお、これらのランプ編集処理(S1110)及び音編集・出力処理(S1111)では、機種形式メモリ223aに記憶されている内容に従って、演出用コマンドが処理されて、電飾部29〜33の点灯パターンや、音声出力装置226の出力パターンなどが設定される。即ち、例えば、主制御装置110から演出用コマンドとしてコマンドXを受信した場合に、機種形式メモリ223aに記憶されている内容が遊技仕様Aを示すものであれば、遊技仕様AにおけるコマンドXとして処理され、機種形式メモリ223aに記憶されている内容が遊技仕様Bを示すものであれば、遊技仕様BにおけるコマンドXとして処理され、その処理に応じた電飾部29〜33の点灯パターンや、音声出力装置226の出力パターンなどが設定される。
その後、液晶演出実行管理処理が実行され(S1112)、S1113の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理(S1112)では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドや演出時間加算コマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1110のランプ編集処理やS1111の音編集・出力処理の演出時間が設定される。
S1112の実行後、第3図柄表示装置81の変動表示処理が実行される(S1113)。この変動表示処理では、音声ランプ制御装置113に搭載された複数のカウンタ(大当たり時の停止図柄を設定するカウンタ、外れ時の停止図柄を選択するカウンタなど)が更新され、そのカウンタの値と主制御装置110から送信される変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づき第3図柄表示装置81で停止表示される図柄を設定したり、変動表示のパターン(前後外れリーチ、前後外れ以外リーチ、完全外れ)などが設定される。その停止図柄や変動パターンは、コマンド(変動パターンコマンド)として表示制御装置114に送信される。
S1113の処理では、例えば、主制御装置110から送信される変動パターンのコマンドが「完全外れ」である場合、完全外れに対応した複数のパターンのうち完全外れAパターンが選択され、第3図柄表示装置81で完全外れAパターンの演出が行われるように、表示制御装置110に対してコマンドが送信される。よって、主制御装置110により決定された1の変動パターンに対して、第3図柄表示装置81で表示される詳細な変動パターンが音声ランプ制御装置113で決定されるので、主制御装置110の制御負担を軽減することができる。さらに、主制御装置110において決定される各演出のパターンを少なくできるので、ROM202の記憶容量を少なくすることができ、コスト低減を図ることができる。
また、この変動表示処理(S1113)では、機種形式メモリ223aに記憶されている内容に従って、変動パターンコマンドや停止図柄コマンドなどの演出用コマンドが処理されるので、設定される変動表示のパターン(変動パターン)や停止図柄などは、主制御装置110の遊技仕様に応じたものが設定されることになる。
即ち、例えば、停止図柄コマンドとしてコマンドXを、音声ランプ制御装置113が受信した場合に、機種形式メモリ223a,233cに記憶されている内容が遊技仕様Aを示すものであれば、コマンドXを、時短大当たり(2Rの時短大当たり)用の停止図柄コマンドであるとして処理し、その結果として、第3図柄表示装置81で時短大当たり(2Rの時短大当たり)を示す停止図柄が表示されるように、表示制御装置110に対してコマンドが送信される。その一方で、機種形式メモリ223a,233cに記憶されている内容が遊技仕様Bを示すものであれば、コマンドXを、第3の確変大当たり(2Rの確変大当たり)であるとして処理し、その結果として、第3図柄表示装置81で第3の確変大当たり(2Rの確変大当たり)を示す停止図柄が表示されるように、表示制御装置110に対してコマンドが送信される。
よって、主制御装置110か出力される演出用コマンドを遊技仕様に応じて区別する必要がなく、その結果として、ROM202に記憶させるコマンド数が減り、ROM202の記憶量の増大を抑制することができ、コスト削減を図ることができる。
そして、主制御装置110からのコマンドを受信する(S1114)。主制御装置110からのコマンドを受信すると、そのコマンドに応じて音声ランプ制御装置113で用いるコマンドであればそのコマンドに対応した処理を行い、処理結果をRAM233に記憶し、表示制御装置114で用いるコマンドであればそのコマンドを表示制御装置114に送信する。
S1114の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1115)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1115の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1115:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1117)、電源断処理を実行する(S1118)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1119)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1115の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1115:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1116)、RAM223が破壊されていなければ(S1116:No)、S1101の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1116:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図26と図27とを参照して、表示制御装置114で行われる処理について説明する。なお、説明の便宜上、図27の外部割込み処理を先に説明し、その後、図26のメイン処理を説明する。
図27は、表示制御装置114内のMPU241により実行される外部割込み処理を示すフローチャートであり、音声ランプ制御装置113からコマンドを受信した場合に実行される。外部割込み処理が実行されると、S1301〜S1305の処理により受信したコマンドの判定が行われる。
受信したコマンドが演出許可コマンドであれば(S1301:Yes)、ワークRAM233の演出許可フラグ233aをオンして(S1307)、外部割込み処理を終了する。また、受信したコマンドが変動パターンコマンドであれば(S1301:No、S1302:Yes)、ワークRAM233の変動開始フラグ233bをオンして(S1308)、外部割込み処理を終了する。
一方で、受信したコマンドが電源投入コマンドであれば(S1303:Yes)、受信した電源投入コマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様又は遊技仕様B)を示す値を機種形式メモリ233cに記憶し(S1309)、外部割込み処理を終了する。
また、受信したコマンドが電源復帰コマンドであれば(S1304:Yes)、受信した電源復帰コマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様を示す値を機種形式メモリ233cに記憶し(S1310)、外部割込み処理を終了する。
さらに、受信したコマンドが電源投入コマンドであれば(S1304:Yes)、受信した客待ちデモコマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様を示す値を機種形式メモリ233cに記憶し(S1311)、外部割込み処理を終了する。
従って、S1309、S1310、又はS1311の結果として機種形式メモリ233cに記憶された値を参照することによって、表示制御装置114は、主制御装置110の遊技仕様を認識することが可能となる。即ち、ホールの営業開始時などにRAM消去スイッチ122を押しながら電源を投入したことによってRAMデータが初期化された場合や、電源遮断によってデータがバックアップされていない場合や、ノイズなどによって表示制御装置114がリセットされた場合であっても、表示制御装置114は、主制御装置110から出力された電源投入コマンド、電源復帰コマンド、及び客待ちデモコマンドにそれぞれ応じたコマンドを受信することによって、主制御装置110の遊技仕様を認識することができるのである。
その結果、表示制御装置114は、その認識に基づいて、音声ランプ制御装置113を介して主制御装置110から受信した演出用コマンド(変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、大当たりオープニングコマンドなど)を処理する。従って、主制御装置110から出力される演出用コマンドが遊技仕様に応じて区別されていなくても、遊技仕様に応じた演出を第3図柄表示装置81に表示させることができるのである。
例えば、停止図柄コマンドとしてコマンドXを、表示制御装置114が受信した場合に、機種形式メモリ223a,233cに記憶されている内容が遊技仕様Aを示すものであれば、コマンドXを、時短大当たり(2Rの時短大当たり)用の停止図柄コマンドであるとして処理し、その結果として、第3図柄表示装置81には、変動終了後に時短大当たり(2Rの時短大当たり)を示す停止図柄が表示される。その一方で、機種形式メモリ223a,233cに記憶されている内容が遊技仕様Bを示すものであれば、コマンドXを、第3の確変大当たり(2Rの確変大当たり)であるとして処理し、その結果として、第3図柄表示装置81には、変動終了後に第3の確変大当たり(2Rの確変大当たり)を示す停止図柄が表示される。
よって、シリーズ機種間において表示制御装置114を流用する場合に、各遊技仕様に必要とされるキャラクタ情報を全てキャラクタROM235に記憶させておかなければならないものの、各キャラクタ情報を読み込むための演出用コマンドについては、遊技仕様毎に区別する必要はないので、ROM232記憶される演出用コマンドの数の増加を抑制することができる。その結果、装置コストを増大させることなく表示制御装置114の流用が可能となり、パチンコ機10全体の製造コストも抑制することが可能となる。
また、受信したコマンドが、演出許可コマンドでも、変動パターンコマンドでも、電源復帰コマンドでも、電源投入コマンドでも、客待ちデモコマンドでもなければ(S1301:No,S1302:No,S1303:No,S1304:No,S1305:No)、その他の受信したコマンドに対応した処理が実行され(S1303)、外部割込み処理を終了する。例えば、受信したコマンドが停止コマンドであれば、第3図柄表示装置81で行われている変動を停止する処理が実行される。
図26は、表示制御装置114内のMPU241により実行されるメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時に起動される。まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1205)。具体的には、MPU231を初期設定し、ワークRAM233,ビデオRAM234の記憶をクリアする処理などが行われる。その後、キャラクタROM235のキャラクタ情報メモリ235aに記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出す(S1206)。なお、S1206では、機種形式メモリ233cに記憶されている内容に応じたキャラクタ情報が読み出される。
S1206の処理後、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をキャラクタ情報記憶領域234bに記憶する(S1207)。更に、初期画面を表示するために、キャラクタ情報記憶領域234bに書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出して表示用記憶領域234aに書き込む(S1208)。
次に、主制御装置110から送信される演出許可コマンドを受信したかを判定するために演出許可フラグ233aがオンされているか否かを判別し(S1209)、演出許可フラグ233aがオンでなければ(S1209:No)、演出許可フラグ233aがオンされるまで、S1210以降の処理を待機する。
S1209の処理の結果、演出許可フラグ233aがオンされていれば(S1209:Yes)、大当たり中であるか否かが判別され(S1210)、大当たり中でなければ(S1210:No)、変動開始フラグ233bがオンされているか否かが判別される(S1211)。その結果、変動開始フラグ233bがオンされていれば(S1211:Yes)、1サイクル後のS1211の処理で既に変動開始されていることを判別可能とするために変動開始フラグ233bをオフして(S1212)、第3図柄表示装置81の表示画面に変動パターンコマンドに対応した変動を開始させる(S1213)。
一方、S1211の処理で確認した結果、変動開始フラグ233bがオフであった場合(S1211:No)、又は、S1213の処理で変動が開始されると、変動演出処理が行われる(S1214)。変動演出処理では、変動表示が継続して行われる場合には、キャラクタ情報や演出パターン情報が更新して設定され(キャラクタ情報記憶領域234bからのキャラクタ情報の新たな抽出と抽出されたキャラクタ情報の表示用記憶領域234aへの書き込み)、変動表示が行われていない場合には特に処理を行わずにS1215の処理へ移行する。ここで、S1215の処理では、第3図柄表示装置81における演出を行う処理(S1210〜S1224)を20ms毎に実行するために、S1210の処理が開始されてから20ms以上が経過したか否かを確認し(S1225)、否であれば20ms以上を経過するまで待機し(S1225:No)、20ms以上が経過していれば(S1225:Yes)、その処理をS1210の処理へ移行する。
また、S1210の処理の結果、大当たり中であれば(S1210:Yes)、大当たりの演出処理が実行される(S1216)。大当たり演出処理では、ラウンド数を更新したり、賞球数を更新したり、ラウンド毎に異なる背景の画像などの更新(キャラクタ情報記憶領域234bからのキャラクタ情報の新たな抽出と抽出されたキャラクタ情報の表示用記憶領域234aへの書き込み)を行う。大当たり演出処理(S1216)の終了後は、その処理をS1225の処理に移行する。
以上、説明したように、本実施の形態のパチンコ機10によれば、遊技仕様が遊技仕様Bより大当たり種別の少ない遊技仕様Aである場合に、図柄判定テーブル202aから一旦取得した停止図柄コード(本実施の形態では、停止図柄コード「1」)を、振り分け処理(変動開始処理(図14参照)におけるS4001,S4002)によって、その停止図柄コードか、遊技仕様Bの遊技結果判定テーブル202aからは取得し得る値であるが、遊技仕様Aの遊技結果判定テーブル202aには含まれておらず取得し得ない値である停止図柄コード(本実施の形態では、停止図柄コード「4」)のいずれかに振り分けられる。その結果として、従来から一般的に実施されている方式では異なっていた各遊技仕様(本実施の形態では、遊技仕様A及び遊技仕様B)の間で異なっていた停止図柄コードの種類(種類数)を同一にすることが可能となる。
そのため、仕様違いの機種(遊技仕様A及び遊技仕様B)間において制御プログラムの流用可能な部分が増えることになり、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量が抑制される。よって、プログラム設計者が負う設計負担の増大を抑制することができ、かかる設計負担の増大に伴う新機種の開発効率の悪化などの弊害の発生を防止できるのである。
また、上記の振り分け処理による振り分け先となる停止図柄コードは、停止図柄コード振分テーブル202dによって、それらの選択確率が同一に規定されている。よって、見かけ上、偶数図柄揃いの停止図柄と7以外の奇数図柄揃いの停止図柄とからなる1区分の中から、停止図柄コード「1」に対応する偶数図柄揃いの停止図柄、又は、停止図柄コード「4」に対応する7以外の奇数図柄揃いの停止図柄のいずれかが無作為に取得される。例えば、上記した本実施の形態のパチンコ機10の場合には、変動開始処理(図14参照)において遊技結果判定テーブル202aから取得された停止図柄コード「1」に対応する第2の確変大当たりは、その後の振り分け処理によって、偶数図柄揃いの停止図柄又は7以外の奇数図柄揃いの停止図柄のいずれかが見かけ上無作為に第3図柄表示装置81に表示されることになる。
ここで、本実施の形態のパチンコ機10では、特別遊技状態の発生を伴う大当たり遊技を実行する際に参照される最大開放回数テーブル202bや大当たり制御タイマテーブル202cにおいて、ラウンド設定値を介して停止図柄コードに対応付けられる値として、特別遊技状態における1ラウンドあたりの特定入賞口65aの最大開放回数や、特定入賞口65aのの開放1回あたりの最大開放時間(ソレノイドON時間)や、特定入賞口65aのの閉鎖1回あたりの閉鎖時間(ソレノイドOFF時間)が記憶されている。よって、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、特別遊技状態の間における特定入賞口65aの最大開放回数や最大開放時間や閉鎖時間の相違による様々な特別遊技状態を発生させることが可能である。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することが可能となる。
また、本実施の形態のパチンコ機10では、特別遊技状態の発生を伴う大当たり遊技を実行する際に参照される遊技結果設定テーブル202aにおいて、停止図柄コードに対応付けられる値として、大当たり遊技後に確変状態へ移行(確変状態を創出)するか時短状態へ移行(時短状態を創出)するかを指定する変動時間短縮機能作動設定値が記憶されている。よって、同じ大当たりであっても、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、特別遊技状態の終了後に確変状態又は時短状態のいずれかを創出することが可能となる。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することが可能となる。
以上、一実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態では、遊技仕様Aのパチンコ機10において、振り分け処理(変動開始処理(図14参照)におけるS4001,S4002)に供される停止図柄コードは「1」の1種類のみであるが、振り分け処理に供される停止図柄コードの種類(種類数)は1種類に限定されるものではない。振り分け処理に供される停止図柄コードの種類は、遊技仕様Aにおける大当たり種別の種類(種類数)と、その遊技仕様Aより多くの大当たり種別の種類を含む遊技仕様Bにおける大当たり種別の種類(種類数)との差に応じて適宜設定することができる。例えば、遊技仕様Aにおける大当たり種別の種類が3種類であり、遊技仕様Aにおける大当たり種別の種類が5種類である場合に、遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される振り分け処理によって、停止図柄コード「1」を、停止図柄コード「1」又は停止図柄コード「4」のいずれかに振り分け、停止図柄「3」を、停止図柄コード「3」又は停止図柄コード「5」のいずれかに振り分けるように構成してもよい。
また、上記実施の形態では、振り分け処理による振り分け先の停止図柄コードを、停止図柄コード「1」又は停止図柄コード「4」の2種類としたが、振り分け先となる停止図柄コードの種類(種類数)は2種類に限定されるものではない。振り分け先となる停止図柄コードの種類は、遊技仕様Aにおける大当たり種別の種類(種類数)と、その遊技仕様Aより多くの大当たり種別の種類を含む遊技仕様Bにおける大当たり種別の種類(種類数)との差に応じて適宜設定することができる。例えば、遊技仕様Aにおける大当たり種別の種類が3種類であり、遊技仕様Aにおける大当たり種別の種類が5種類である場合に、遊技仕様Aのパチンコ機10で実行される振り分け処理によって、停止図柄コード「1」を、停止図柄コード「1」、停止図柄コード「4」、又は停止図柄コード「5」のいずれかに振り分けるように構成してもよい。
また、上記実施の形態は、振り分け処理によって停止図柄コードの種類を遊技仕様問わずに同一にする構成とすることによって、仕様違いの機種間における制御プログラムの流用可能な部分を増やし、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制したが、振り分け処理による振り分けを行う設定値(第1設定値)は、上記した停止図柄コードに限定されるものではない。即ち、停止図柄コードに限らず、遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作を実行する際に制御プログラムによって参照される値であって、該遊技態様の各種類に対応付けられている値が、振り分け処理による振り分けられた制御プログラムの流用部分を多少問わずに増やすことができる値であれば、本発明を達成できる。
また、上記実施の形態では、停止図柄コード振分テーブル202dにおいて、停止図柄コードの振り分け比率(確率)を示す判定値を、停止図柄コード「1」又は「4」のいずれに対しても「50」としたが、この判定値の数値は、停止図柄の現出確率を所望とする確率に応じて変化させてもよい。判定値の数値を適宜変化させることによって、停止図柄の現出確率を適宜変化させることが可能となる。
また、上記実施の形態では、1回の時短状態における実行期間(最大継続回数)を、時短状態への遷移後(時短状態への遷移の条件を満たした大当たりの終了後)に、第1入球口64への球の入賞を条件として行われる抽選回数(第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81における特別図柄の変動表示の回数)が100回としたが、この回数は100回に限定されるものではなく、100回未満の数又は100回以上の数を適宜使用できる。その場合には、遊技結果設定テーブル202aにおいて、時短大当たりに対応する停止図柄コードに対する変動時間短縮機能作動時間を、所望する実行期間の値に設定すればよい。
あるいは、1回の時短状態における実行期間(最大継続回数)を、時短状態への遷移後(時短状態への遷移の条件を満たした大当たりの終了後)から、次に大当たりが生じるまでとして構成してもよい。その場合には、遊技結果設定テーブル202aにおいて、時短大当たりに対応する停止図柄コードに対する変動時間短縮機能作動時間を「0」に設定すればよい。
よって、同じ時短大当たりであっても、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、1回の時短状態の実行期間(最大継続回数)を適宜設定することが可能となる。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することが可能となる。
また、上記実施の形態では、1回の確変状態における実行期間(最大継続回数)を、確変状態への遷移後(確変状態への遷移の条件を満たした大当たりの終了後)から、次に大当たりが生じるまでとして構成しているため、遊技結果設定テーブル202aにおいて、確変大当たりに対応する停止図柄コード(例えば、遊技仕様Bでは「2」〜「4」(図7(a)参照))に対する変動時間短縮機能作動時間が「0」に設定されている。しかし、確変状態の実行期間はこれに限定されるものではなく、確変状態の実行期間を、例えば、確変状態への遷移後に、第1入球口64への球の入賞(始動条件の成立、始動入賞)を条件として行われる抽選回数(第1図柄表示装置37又は第3図柄表示装置81における特別図柄の変動表示の回数)により規定する構成としてもよい。この場合には、遊技結果設定テーブル202aにおいて、確変大当たりに対応する停止図柄コードに対する変動時間短縮機能作動時間を、実行期間として規定する抽選回数(例えば、100回)に設定すればよい。
よって、同じ確変大当たりであっても、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、1回の確変状態の実行期間(最大継続回数)を適宜設定することが可能となる。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することが可能となる。
また、上記実施の形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしても良い。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成しても良い。さらに、音声ランプ制御装置と表示制御装置とを1の制御装置として構成するものとしても良い。
また、上記実施の態様では、電源投入コマンド、電源復帰コマンド、及び客待ちデモコマンドに対応する主制御装置110の遊技仕様に対応する値を、音声ランプ制御装置113の機種形式メモリ223aと、表示制御装置114の機種形式メモリ233cとに記憶するように構成したが、機種形式メモリ233cには記憶しない構成であってもよい。この場合には、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へ遊技仕様を反映させたコマンドを出力したり、コマンドを出力する毎に遊技仕様を示すコマンドを送信し、表示制御装置114に遊技仕様に応じた表示制御をさせるように構成すればよい。
また、上記実施の形態では、電源投入コマンド、電源復帰コマンド、及び客待ちデモコマンドを、主制御装置110の制御する遊技仕様に対応するコマンドとしたが、電源投入コマンド、電源復帰コマンド、又は客待ちデモコマンドと、遊技仕様に対応するコマンドを別コマンドとして構成してもよい。しかし、コマンド数の増加抑制という点を考慮すれば、本実施の形態のように、電源投入コマンド、電源復帰コマンド、及び客待ちデモコマンドを、主制御装置110の制御する遊技仕様に対応するコマンドとする方が好ましい。
また、上記実施の形態では、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114のノイズ対策として、客待ちデモコマンドを利用したが、客待ちデモコマンドを出力するタイミングではなく、客待ちデモコマンドの出力時又は出力後から、次に演出用コマンドが出力されるまでの間に少なくとも1回、遊技仕様を示すコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、第1入球口64への入賞および第2入球口67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留回数を、第3図柄表示装置81の一部においても、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留回数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良く、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留回数を通知するように構成しても良い。
また、上記実施の形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、横方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであっても良い。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
本発明を上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有するいわゆる第2種パチンコ遊技機などに実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球など他の遊技機として実施するようにしても良い。
本発明を上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施しても良い。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
以下に、本発明の遊技機および変形例を示す。遊技の主な制御を行う主制御手段を備え、その主制御手段が、始動条件の成立を契機として抽選を行い、その抽選による抽選結果に応じて、複数種類の中から選択される1種類の遊技態様の遊技を実行する遊技機であって、遊技の内容の相違によって複数の遊技仕様が存在する遊技機において、前記遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作を実行する際に前記主制御手段によって参照される値であって前記遊技態様の各種類に対応付けられている値である第1設定値の1つを取得する設定値取得手段を備え、最も多くの前記遊技態様の種類を有する第1の遊技仕様に比べて前記遊技態様の種類が少ない第2の遊技仕様として設計される遊技機は、さらに、前記設定値取得手段により取得された1の第1設定値を、その取得された第1設定値と、前記第1の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は可能であるが該第2の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は不可能である第1設定値の少なくとも1つとから構成される一組の中のいずれか1つの第1設定値に振り分ける振り分け手段を備え、前記振り分け手段による振り分けにより、前記第2の遊技仕様として設計される遊技機で使用される前記第1設定値の種類が、前記第1の遊技仕様として設計される遊技機において前記遊技態様の各種類に対応付けられている第1設定値の種類に等しくされていることを特徴とする遊技機1。
遊技機1によれば、始動条件の成立を契機として実行される抽選による抽選結果に応じて、複数種類の中から選択される1種類の遊技態様の遊技が実行される。かかる遊技機1には遊技の内容の相違によって複数の遊技仕様が存在するが、いずれの遊技機もかかる遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作を実行する際に主制御手段によって参照される値である第1設定値が、設定値取得手段によって取得されるように構成されている。なお、設定値取得手段により取得される第1設定値は、遊技仕様の各種類に対応する1の第1設定値である。なお、遊技機1において、「遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作」としては、例えば、表示手段(例えば、第1図柄表示装置37や第3図柄表示装置81など)への図柄の表示(例えば、停止図柄の表示や図柄の変動表示)などが例示される。
ここで、遊技機1が最も多くの遊技態様の種類を有する第1の遊技仕様に比べて遊技態様の種類が少ない第2の遊技仕様として設計される遊技機である場合には、設定値取得手段により取得された1の第1設定値は、さらに、振り分け手段によって、第1設定値からなる所定の組の中のいずれか1つの第1設定値に振り分けられる。なお、かかる振り分け手段による振り分け先となる所定の組とは、第2の遊技仕様の設定値取得手段によって取得された第1設定値と、第1の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は可能であるが該第2の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は不可能である第1設定値の少なくとも1つとから構成される組である。第2の遊技仕様として設計される遊技機では、かかる振り分け手段による振り分けによって、該第2の遊技仕様において使用される第1設定値の種類が、第1の遊技仕様として設計される遊技機において遊技態様の各種類に対応付けられている第1設定値の種類に等しくされている。即ち、各遊技機が有する遊技態様の種類数とは無関係に、遊技仕様の異なる遊技機に含まれる第1設定値の種類を等しくすることができる。
よって、所定の動作(例えば、図柄の表示)を実行する際に主制御手段によって参照される第1設定値の種類が、仕様違いの機種であっても同一となるように構成されているので、その分、仕様違いの機種間において制御プログラムの流用可能な部分が増えることになる。換言すれば、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量が抑制されることになるので、プログラム設計者が負う設計負担の増大が抑制されて、かかる設計負担の増大に伴う新機種の開発効率などの弊害の発生を防止することができるのである。
遊技機1において、前記振り分け手段による振り分け先の候補となる複数の第1設定値の各々の振り分け確率を規定する振分条件記憶手段を備えていることを特徴とする遊技機2。
遊技機2によれば、振り分け手段による振り分け先は、振分条件記憶手段に記憶されている振り分け確率に応じた第1設定値とされるので、振り分け先の第1設定値に対応する動作(例えば、図柄の表示)を振分条件記憶手段に記憶されている振り分け確率に応じた確率で現出させることができる。例えば、振分条件記憶手段において、振り分け先の候補となる複数の第1設定値の各々の選択確率が同一に規定されている場合には、見かけ上、振分条件記憶手段に記憶されている振り分け先の候補の中から1の第1設定値が無作為に取得されて、その取得された第1設定値に対応する動作が実行されることになる。その一方で、例えば、振分条件記憶手段において、振り分け先の候補となる複数の第1設定値の各々の選択確率を所望とする動作の現出確率に応じて設定した場合には、振分条件記憶手段に記憶されている振り分け確率に応じた確率の動作が実行されることになる。
遊技機1又は2において、前記第1設定値は、前記遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作を所定の分類に区分する値であることを特徴とする遊技機3。
遊技機3によれば、実際の遊技では、第1の遊技仕様と第2の遊技仕様とに共通する所定の動作(例えば、図柄の表示)を区分する数が第1の遊技仕様と第2の遊技仕様とにおいて異なる場合であっても、第2の遊技仕様として設計された遊技機に設けられた振り分け手段による振り分ける構成とした結果として、第1の遊技仕様として設計される遊技機で使用される第1設定値と第2の遊技仕様として設計される遊技機で使用される第1設定値とを等しくすることができる。例えば、第1の遊技仕様において、第1の区分の停止表示態様(例えば、図柄が偶数図柄揃い)と第2の区分の停止表示態様(例えば、図柄が7以外の奇数図柄揃い)とに対し、それぞれ、別々の種類の遊技態様が割り当てられている一方で、第2の遊技仕様において、1種類の遊技態様に対応する停止表示態様が、第1の遊技仕様における第1区分及び第2区分を1つにした区分(例えば、図柄が偶数図柄揃い又は7以外の奇数図柄揃い)である場合に、かかる第2の遊技仕様において、1種類の遊技態様に対し、第1の遊技仕様における第1区分の停止表示態様に対応する第1設定値に対応する設定値を取得した後、振り分け手段によって、第1の遊技仕様における第1区分の停止表示態様に対応する第1設定値又は第1の遊技仕様における第2区分に対応に対応する第1設定値のいずれかに振り分ける構成とすることにより、第2の遊技仕様において使用される第1設定値の種類を、第1の遊技仕様において使用される第1設定値の種類と等しくすることができる。よって、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量が抑制されることになるので、プログラム設計者が負う設計負担の増大が抑制されて、かかる設計負担の増大に伴う新機種の開発効率などの弊害の発生を防止することができるのである。
遊技機1から3のいずれかにおいて、前記抽選を契機として図柄を変動表示し、所定時間後に、該図柄を所定の停止表示態様で表示する表示手段(例えば、第3図柄表示装置81、第1図柄表示装置37)を備え、前記第1設定値は、互いに区別可能な前記図柄の停止表示態様を所定の区分に区分けする値である。
遊技機4によれば、表示手段において、抽選を契機として図柄が変動表示されて、所定時間後に、該図柄が所定の停止表示態様で表示される。ここで、第1設定値は、互いに区別可能な図柄の停止表示態様を所定の区分に区分けする値である。
よって、例えば、第1の遊技仕様において、第1の区分の停止表示態様(例えば、図柄が偶数図柄揃い)と第2の区分の停止表示態様(例えば、図柄が7以外の奇数図柄揃い)とに対し、それぞれ、別々の種類の遊技態様が割り当てられている一方で、第2の遊技仕様において、1種類の遊技態様に対応する停止表示態様が、第1の遊技仕様における第1区分及び第2区分を1つにした区分(例えば、図柄が偶数図柄揃い又は7以外の奇数図柄揃い)である場合に、かかる第2の遊技仕様において、1種類の遊技態様に対し、第1の遊技仕様における第1区分の停止表示態様に対応する第1設定値に対応する設定値を取得した後、振り分け手段によって、第1の遊技仕様における第1区分の停止表示態様に対応する第1設定値又は第1の遊技仕様における第2区分に対応に対応する第1設定値のいずれかに振り分けることにより、第2の遊技仕様において使用される第1設定値の種類を、第1の遊技仕様において使用される第1設定値の種類と等しくすることができる。その結果、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制でき、プログラム設計者が負う設計負担の増大を抑制することができる。
遊技機1から4のいずれかにおいて、前記抽選結果に応じて選択される前記遊技態様は、通常状態が続行される第1遊技態様(外れ遊技態様)、又は、前記通常状態に比べて遊技価値を得やすく遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生を伴う第2遊技態様(大当たり遊技態様)のいずれかであり、遊技媒体が通過可能な第1遊技媒体通過手段と、その第1遊技媒体通過手段の入口近傍に設置される第1通過妨害手段(特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板)と、その第1通過妨害手段を、前記通常状態にある期間は前記第1遊技媒体通過手段への前記遊技媒体の通過を困難又は不可能にする位置とする一方で、前記特別遊技状態における少なくとも一部の期間には前記第1遊技媒体通過手段への前記遊技媒体の通過を容易にする位置とする第1通過制御手段と、前記第1遊技媒体通過手段に前記遊技媒体が通過した場合に、遊技者へ所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、前記設定値取得手段によって取得し得る第1設定値と、前記1種類の遊技態様の遊技を実行する際に前記主制御手段によって参照される第2設定値とを対応付ける遊技内容記憶手段とを備え、前記第2設定値は、前記通過制御手段が前記特別遊技状態の間に前記通過妨害手段を前記遊技媒体通過手段への前記遊技媒体の通過が容易な位置とする回数を指示する値、前記通過制御手段が前記特別遊技状態の間に前記通過妨害手段を前記遊技媒体通過手段への前記遊技媒体の通過が容易な位置とする1回あたりの期間、又は、前記通過制御手段が前記特別遊技状態の間に前記通過妨害手段を前記遊技媒体通過手段への前記遊技媒体の通過が困難又は不可能な位置とする1回あたりの期間を指示する値の少なくとも1つの値であることを特徴とする遊技機5。
遊技機5によれば、抽選結果に応じて選択される遊技態様は、通常状態が続行される第1遊技態様であるか、通常状態に比べて遊技価値を得やすく遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生を伴う第2遊技態様のいずれかである。ここで、遊技内容記憶手段において、第1設定値に対応付けられる第2設定値は、特別遊技状態の間に通過制御手段により通過妨害手段が遊技媒体通過手段への遊技媒体の通過を容易もしくは困難にする(不可能にする)位置とする回数を指示する値、又は、特別遊技状態の間に通過制御手段により通過妨害手段が遊技媒体通過手段への遊技媒体の通過を容易にする位置とする1回あたりの期間を指示する値の少なくとも一方の値である。
よって、遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生を伴う第2遊技態様において、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、特別遊技状態の間に通過制御手段により通過妨害手段が遊技媒体通過手段への遊技媒体の通過を容易にする位置とする回数や、特別遊技状態の間に通過制御手段により通過妨害手段が遊技媒体通過手段への遊技媒体の通過を容易もしくは困難にする(不可能にする)位置とする1回あたりの期間の違いによる異なる第2遊技態様を実行させることが可能となる。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することができる。
遊技機1から5のいずれかにおいて、前記抽選結果に応じて選択される前記遊技態様は、通常状態が続行される第1遊技態様(外れ遊技態様)、又は、前記通常状態に比べて遊技価値を得やすく遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生を伴うと共に、該特別遊技状態の終了後に前記通常状態に比べて遊技者にとって有利な第1特定遊技状態(例えば、確変状態又は時短状態の一方)又は第2特定遊技状態(例えば、確変状態又は時短状態の他方)のいずれかを創出する第2遊技態様のいずれかであり、前記設定値取得手段によって取得し得る第1設定値と、前記1種類の遊技態様の遊技を実行する際に前記主制御手段によって参照される第2設定値とを対応付ける遊技内容記憶手段とを備え、前記第2設定値は、前記特別遊技状態の終了後に前記第1特定遊技状態の創出を指示する値、又は、前記特別遊技状態の終了後に前記第2特定遊技状態の創出を指示する値であることを特徴とする遊技機6。
遊技機6によれば、抽選結果に応じて選択される遊技態様は、通常状態が続行される第1遊技態様であるか、通常状態に比べて遊技価値を得やすく遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生を伴うと共に、該特別遊技状態の終了後に通常状態に比べて遊技者にとって有利な第1特定遊技状態又は第2特定遊技状態のいずれかを創出する第2遊技態様のいずれかである。ここで、遊技内容記憶手段において、第1設定値に対応付けられる第2設定値は、特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態が創出されることを指示する値、又は、特別遊技状態の終了後に第2特定遊技状態が創出されることを指示する値である。
よって、第2遊技態様において、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、特別遊技状態の終了後に通常状態に比べて遊技者にとって有利な第1特定遊技状態又は第2特定遊技状態のいずれかを創出することが可能となる。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することができる。
遊技機6において、前記第1特定遊技状態は、前記始動条件の成立を契機とする抽選によって前記第2遊技態様が選択される確率が前記通常状態に比べて向上されることを少なくとも含む状態であり、遊技媒体が通過可能であり、該遊技媒体の通過が前記始動条件の成立とされる第2遊技媒体通過手段と、その第2遊技媒体通過手段の入口近傍に設置される第2通過妨害手段とを備え、前記第2特定遊技状態は、前記始動条件の成立を契機とする抽選によって前記第2遊技態様が選択される確率が前記通常状態と同一であることと、前記第2通過妨害手段が前記第2遊技媒体通過手段への前記遊技媒体の通過を困難又は不可能にする位置にある期間に対する、該第2通過妨害手段が前記第2遊技媒体通過手段への前記遊技媒体の通過を容易にする位置にある期間の割合が、前記通常状態に比べて高くされていることとを少なくとも含む状態であることを特徴とする遊技機7。
遊技機7によれば、第1特定遊技状態は、始動条件の成立を契機とする抽選によって第2遊技態様が選択される確率が通常状態に比べて向上されることを少なくとも含む状態であり、第2特定遊技状態は、第2通過妨害手段により第2遊技媒体通過手段への遊技媒体の通過が困難又は不可能な位置にある期間に対する、該第2通過妨害手段により第2遊技媒体通過手段への遊技媒体の通過が容易にされる位置にある期間の割合が、通常状態に比べて高くされていることと、始動条件の成立を契機とする抽選によって第2遊技態様が選択される確率が通常状態と同一であることとを少なくとも含む状態である。
よって、第2遊技態様において、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、特別遊技状態の終了後に通常状態に比べて遊技者にとって有利な第1特定遊技状態又は第2特定遊技状態のいずれかを創出することが可能となる。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求に応じた遊技を提供することができる。
遊技機6又は7において、前記第2設定値は、前記特別遊技状態の終了後に前記第1特定遊技状態又は前記第2特定遊技状態を継続して創出する場合における最大継続回数を指定する値であることを特徴とする遊技機8。
遊技機8によれば、遊技内容記憶手段において、第1設定値に対応付けられる第2設定値は、特別遊技状態の終了後に第1特定遊技状態又は第2特定遊技状態を継続して創出する場合における最大継続回数を指定する値である。よって、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を抑制しつつ、第1特定遊技状態又は第2特定遊技状態の最大継続回数が異なる第2遊技態様を実行させることが可能となる。即ち、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量を過度に増加させることなく、バリエーションに富んだ遊技仕様の機種を生産することができ、ホールや遊技者の要求する遊技仕様の機種を提供することができる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機9。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機10。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機1から8のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機11。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
遊技の主な制御を行う主制御手段を有し、その主制御手段が、始動条件の成立を契機として抽選を行い、その抽選による抽選結果に応じて、複数種類の中から選択される1種類の遊技態様の遊技を実行する遊技機であって、遊技の内容の相違によって複数の遊技仕様が存在し、各遊技仕様に含まれる遊技態様の種類数が異なる遊技機を製造する方法(設計する方法)において、前記遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作を実行する際に前記主制御手段によって参照される値であって前記遊技態様の各種類に対応付けられている値である第1設定値の1つを取得する設定値取得手段を前記遊技機に設ける第1の設計工程を備え、最も多くの前記遊技態様の種類を有する第1の遊技仕様に比べて前記遊技態様の種類が少ない第2の遊技仕様として設計される遊技機を製造する(設計する)場合には、さらに、前記設定値取得手段により取得された1の第1設定値を、その取得された第1設定値と、前記第1の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は可能であるが該第2の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は不可能である第1設定値の少なくとも1つとから構成される一組の中のいずれか1つの第1設定値に振り分ける振り分け手段を前記第2の遊技仕様として設計される遊技機に設ける第2の設計工程を備え、前記第2の遊技仕様として設計される遊技機に前記第2の設計工程により設けられる前記振り分け手段は、前記第2の遊技仕様として設計される遊技機で使用される第1設定値の種類を、前記第1の遊技仕様として設計される遊技機において前記遊技態様の各種類に対応付けられている第1設定値の種類に等しくするように振り分けるものであることを特徴とする遊技機の製造方法(設計方法)。
この遊技機の製造方法(設計方法)によれば、第1の設計工程により、設定値取得手段が設けられ、その結果、この遊技機の製造方法(設計方法)によって得られた遊技機は、遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作を実行する際に主制御手段によって参照される値である第1設定値が、設定値取得手段によって取得される。なお、第1の設計工程により設けられる設定値取得手段によって取得される第1設定値は、遊技仕様の各種類に対応する1の第1設定値である。なお、この遊技機の製造方法(設計方法)において、「遊技仕様の種類とは無関係に共通する所定の動作」としては、例えば、表示手段(例えば、第1図柄表示装置37や第3図柄表示装置81など)への図柄の表示(例えば、停止図柄の表示や図柄の変動表示)などが例示される。
ここで、最も多くの前記遊技態様の種類を有する第1の遊技仕様に比べて前記遊技態様の種類が少ない第2の遊技仕様として設計される遊技機を製造する(設計する)場合には、さらに、第2の工程により、振り分け手段がさらに設けられ、その結果、第2の遊技仕様として設計される遊技機は、設定値取得手段により取得された1の第1設定値が、振り分け手段によって、第1設定値からなる所定の組の中のいずれか1つの第1設定値に振り分けられ、該第2の遊技仕様において使用される第1設定値の種類が、第1の遊技仕様として設計される遊技機における遊技態様の各種類に対応付けられている第1設定値の種類に等しくされる。なお、かかる振り分け手段による振り分け先となる所定の組とは、第2の遊技仕様の設定値取得手段によって取得された第1設定値と、第1の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は可能であるが該第2の遊技仕様として設計される遊技機における前記設定値取得手段による取得は不可能である第1設定値の少なくとも1つとから構成される組である。
よって、この遊技機の製造方法(設計方法)によれば、各遊技機に対して予め設定されている遊技態様の種類数とは無関係に、遊技仕様の異なる遊技機に含まれる第1設定値の種類を等しくすることができる。その結果、所定の動作(例えば、図柄の表示)を実行する際に主制御手段によって参照される第1設定値の種類が、仕様違いの機種であっても同一となるように構成された遊技機を得ることができるので、その分、仕様違いの機種間において制御プログラムの流用可能な部分が増えることになる。換言すれば、仕様違いによる制御プログラムの書き換え量が抑制されることになるので、プログラム設計者が負う設計負担の増大が抑制されて、かかる設計負担の増大に伴う新機種の開発効率などの弊害の発生を防止することができるのである。
10 パチンコ機(遊技機)
114 表示制御装置(表示制御手段の一例)
223a 機種形式メモリ(遊技態様記憶手段)
S205 第1特定遊技実行手段
S401 判定手段
S404 第2特定遊技実行手段
S1113 表示態様決定手段

Claims (2)

  1. 遊技が行われる遊技態様として、少なくとも第1遊技態様と、その第1遊技態様とは異なる第2遊技態様のうち現在設定されている遊技態様を記憶する遊技態様記憶手段と、
    判定条件の成立に基づいて、判定を実行する判定手段と、
    その判定手段による判定結果が所定の判定結果である場合に、第1特定遊技を実行する第1特定遊技実行手段と、
    前記判定手段による判定結果が前記所定の判定結果のうち、特定の第1判定結果である場合に、前記第1特定遊技実行手段により実行される前記第1特定遊技の終了後に、第2特定遊技を実行可能な第2特定遊技実行手段と、
    前記判定手段の判定結果を示すための識別情報として、複数の図柄を組み合わせた表示態様を決定する表示態様決定手段と、
    その表示態様決定手段により決定された前記表示態様を表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、
    前記複数の図柄を構成する個々の図柄は、前記遊技態様記憶手段に前記第1遊技態様が記憶されている場合と、前記第2遊技態様が記憶されている場合とで同一の図柄であり、
    前記表示態様決定手段は、
    記判定手段による判定結果が前記第1判定結果であることを示すための前記識別情報として前記複数の図柄の組み合わせを、前記遊技態様記憶手段に前記第1遊技態様が記憶されている場合には特定の同一の図柄揃いとし、前記遊技態様記憶手段に前記第2遊技態様が記憶されている場合には同一の図柄揃い以外の特定の組み合わせとする手段を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技機は、パチンコ機、スロットマシン、又は、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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