本開示はポペットバルブ、該ポペットバルブを備える流体作動機械及びポペットバルブの製造方法に関する。
流体作動機械における作動室と高圧マニホールドとの間に設けられたポペットバルブは、典型的には複数の主要バルブ部品、すなわち、弁座と該弁座に接続されたポペットロッドとを含む下側被収容部と、ポペットロッドを受け入れるために少なくとも部分的に内部を通って延在する凹部を有するソレノイドと、ポペットロッドによって案内されるポペットと、開放又は閉鎖位置にポペットを付勢するためのスプリングのような付勢手段と、から組み立てられる。
流体作動機械におけるポペットバルブは、典型的には、大きな圧力差の存在下で高速に開閉することが求められる。したがって、ポペットが弁閉鎖位置へ移動するときにポペットによって弁座上に、及びポペットが弁開放位置へ移動するときにポペットによってソレノイド上に、大きな衝突力が作用する可能性がある。これらの衝突力によってソレノイド、弁座及び/又はポペットに損傷が生じる場合があり、該損傷によってバルブを交換しなければならなくなる可能性がある。
本発明の少なくとも一実施形態の目的は、そのようなポペットバルブ、特に、メンテナンスの目的でのアクセスが困難な流体作動機械で使用するためのものの信頼性を如何に向上するかという技術的課題に対処することを目的とする。
本発明に係る第1態様は、
少なくとも一つの弁座を含む少なくとも一つのバルブ本体と、
ポペットロッド上を弁開放位置と弁閉鎖位置との間でスライド可能な少なくとも一つのポペットであって、前記弁閉鎖位置では一つ以上のシーリングラインに沿って前記弁座と密封的に係合し、弁開放位置では前記弁座から離間するポペットと、
前記ポペットを前記弁開放位置又は前記弁閉鎖位置に向けて付勢するための付勢機構と、
前記付勢機構の付勢に抗して前記ポペットを作動させるためのソレノイドであって、前記バルブ本体と連結されるソレノイドと、
を備えるポペットバルブであって、
前記ポペットロッドは、第1端部及び該第1端部と反対側の第2端部とを含み、
前記第1端部は、少なくとも一つの前記シーリングラインによって規定される平面に対して前記バルブ本体から実質的に直角に延在するように前記バルブ本体に強固に取り付けられ、
前記ポペットロッドの前記第2端部は、前記ロッドの直角度が前記ソレノイドを前記弁座に連結する前に測定可能であるように、そして前記ポペットロッドの直角度が前記弁座への及び/又はからの前記ソレノイドの連結及び/又は分離によって影響を受けないように、強固に取り付けられていないポペットバルブを提供する。
バルブが完全に組み立てられたときにポペットロッドの第2端部が強固に取り付けられていないため、ソレノイドをバルブ本体に連結するプロセスにおいてポペットロッドの第2端部とバルブの他の何れの構成との間の相互作用も必要ではない。したがって、ポペットロッドの直角度は、ソレノイドをバルブ本体に機械的に連結することによる影響を受けず、これらの構成を連結する前に行われた直角度測定もこのため実質的に影響を受けない。これは、ポペットが弁開放位置又は弁閉鎖位置にあるときにポペットにそれぞれ係合するソレノイドの係合面若しくは弁座の係合面又はポペットに損傷が生じるのを防ぐために、ポペットロッドの直角度が狭い範囲内に維持されなければならないときに特に重要である。例えば、バルブが流体作動機械の作動室と高圧マニホールドとの間で使用されるときに、該バルブは作動油の圧力差に抗して高速で開放する及び/又は閉鎖することが求められる。したがって、弁開放位置と弁閉鎖位置との間の移動期間におけるポペットの運動エネルギーは高くなることがある。ポペットが弁開放位置又は弁閉鎖位置に到達したときにソレノイドの係合面及び弁座の係合面とポペットとの衝突ダメージを防ぐために、ポペットロッドは、少なくとも一つの前記シーリングラインによって規定される平面に対して0.3度以内の公差で直角に設けられていることが好ましい。これにより、ソレノイド又はバルブとポペットとの衝突ダメージの可能性が減少するため、バルブの予想作動寿命が延びる。
さらに、ポペットロッドの直角度がより正確に制御できるため、ポペットが弁開放位置と弁閉鎖位置の間を移動するときに、バルブの摩耗がより均等に分散される。これによってもバルブの予想作動寿命が延びる。
バルブの作動寿命の延長はメンテナンスを最小にし、このことは、洋上風力発電装置のようにアクセスが困難な機械にポペットが使用される場合に特に重要である。
ポペットは、典型的にはソレノイド係合面を含み、該ソレノイド係合面は、ポペットが弁開放位置にあるときにソレノイドと係合する。典型的には、ソレノイド係合面はポペットアーマチュアの一部を形成し、該ポペットアーマチュアはソレノイドによって駆動される
。好ましくは、ポペットのソレノイド係合面はソレノイドと係合する抗スティクションディスクを含む。
ポペットは、典型的には、ポペットが弁閉鎖位置にあるときに弁座と密封的に係合するシールをソレノイド係合面と反対側に含む。
典型的には前記シールは環状である。
典型的には、前記シールは一つ以上のシーリングリッジを含み、該シーリングリッジは、バルブが弁閉鎖位置にあるときに弁座と係合する。この場合、シーリングライン(複数可)は、シーリングリッジの頂部と弁座との係合によって規定される。
典型的には、前記一つ以上のシーリングラインのうち一つ以上が、弁座の少なくとも一部を含む平面と同一平面又は平行な平面を規定する。
一実施形態では、弁座は、実質的に単一の弁座平面上に存在する。この場合、前記一つ以上のシーリングラインのうち一つ以上は、好ましくは前記弁座平面と同一平面又は実質的に平行な平面を規定する。
ポペットロッドの直角度測定は、前記シーリングラインのうち前記一つによって規定される平面と同一平面上又は平行な平面上に存在する弁座に対して又は弁座の一部に対して行ってもよい。ただし、直角度測定は、例えば弁開放位置でソレノイドと係合するポペットのソレノイド係合面に対して代替的に行ってもよい。この場合、ソレノイド係合面は、典型的には、前記シーリングラインのうちの前記一つによって規定される平面に平行な平面上に存在する。付加的又は代替的に、弁開放位置でポペットと係合するソレノイドの係合面に対してポペットロッドの直角度測定を行ってもよい。この場合、ソレノイドの係合面は、典型的には、前記シーリングラインのうちの前記一つによって規定される平面に平行な平面上に存在する。
前記弁座の少なくとも一部は、流体作動機械の本体の一部を形成してもよい。好ましくは、弁座全体が流体作動機械の本体の一部を形成してもよい。
前記弁座(又は前記弁座の少なくとも一部)は、流体作動機械の本体鋳物の一部を形成してもよい。
好ましくは、前記弁座(又は前記弁座の少なくとも一部)は、流体作動機械の本体と一体的に形成されてもよい。
典型的には、ソレノイドは、バルブ本体に取り外し可能に連結される。この場合、ポペットロッドの直角度は、バルブ本体に対する連結及び離脱による影響を実質的に受けない。
典型的には、ソレノイドはソレノイドコア及びソレノイドコイルを含み、ソレノイドはコイルに通電することによって作動する。
『付勢機構』という表現は、ポペットを弁開放位置又は弁閉鎖位置に向けて(適切に)押すような方向に作用する力を供する機構を意味することとする。
付勢機構は、ポペットに作用するコイルスプリングのようなスプリングを含んでもよい。付勢機構によってポペットに作用する力は、ソレノイドが通電されていないときに、典型的には弁開放位置又は弁閉鎖位置でポペットを保持するために、及び、(付勢機構がポペットを弁閉鎖位置に向けて付勢する場合には)弁開放位置から弁閉鎖位置へポペットを移動させるために又は(付勢機構がポペットを弁開放位置に向けて付勢する場合には)弁閉鎖位置から弁開放位置へポペットを移動させるために、十分な大きさを有する。付勢機構によってポペットに作用する力は、ソレノイドが通電されていないときに、好ましくは、ポペットに設けられたポートに接続された油圧ラインと、弁座に隣接するポートに流体的に接続された作動室との圧力差が小さい場合(2バールまで、好ましくは5バールまで、さらに好ましくは10バールまで)であっても、弁開放位置又は弁閉鎖位置でポペットを保持するために、及び、(付勢機構がポペットを弁閉鎖位置に向けて付勢する場合には)弁開放位置から弁閉鎖位置へポペットを移動させるために又は(付勢機構がポペットを弁開放位置に向けて付勢する場合には)弁閉鎖位置から弁開放位置へポペットを移動させるために、十分な大きさを有する。
好ましくは、付勢機構はポペットを弁閉鎖位置に向かって付勢する。付勢機構は、例えば、ポペットとソレノイドコアの間に圧縮されたコイルスプリングを備えていてもよい。これにより、スプリングがソレノイドコアとポペットの両方に伸長力を及ぼす。ソレノイドコアはスプリングに対して静止しているため、ソレノイドコアは、ポペットを弁閉鎖位置へ向けて付勢するのに供するスプリング上に反力を及ぼす。この場合、ポペットは、ソレノイドコイルへの通電によって弁座から引き離されて(典型的には持ち上げられて)弁開放位置へ移動してもよい。
しかしながら、如何なる適切な代替的な付勢機構が採用されてもよいことを理解されたい。
バルブは、ポペットとバルブ本体とソレノイドとを収容するバルブケーシングを備えていてもよい。ポペットは、典型的には、バルブケーシングと弁座との間に設けられる。
ソレノイドは、第1ケーシング部内に設けられてもよく、該第1ケーシング部は、バルブ本体(故に及び弁座)を含む第2ケーシング部に取り外し可能に連結される。ポペットは独立して設けられていてもよく、あるいはポペットは第1ケーシング部又は第2ケーシング部内に設けられてもよい。
バルブは、シリンダ組立体の一部として設けられてもよく、シリンダは流体作動機械の作動室の一部を画定する。この場合、シリンダの作動室に流体的に接続する油圧ラインに接続するポートが弁座に隣接して設けられてもよく、及び/又は、ポペットは高圧マニホールドに流体的に接続する油圧ラインに流体的に接続するポートを含んでいてもよい。
ポペットは、典型的には、ソレノイド係合面と環状シールの間に延在するポペット本体を含む。典型的には、ポペット本体には、ポペットを高圧油ラインに接続するためのポートが設けられる。
ポペットロッドがバルブ本体に強固に固定されていないため、ポペットロッドは、バルブの使用時にバルブ本体に対して静止するよう構成されている。
典型的には、弁座は、バルブの使用時にポペットロッドに対して静止した状態を維持するよう構成されている。
典型的には、弁座は、環状弁座部材を含む。
好ましくは、弁座は、弁座部材の環の中に設けられた中央ランドの少なくとも一部を更に含み、バルブ本体の一部を形成する。
環状ポートは、典型的には、中央ランドの前記一部と弁座部材との間に設けられる。
典型的には、ポペットは環状シールを含み、該環状シールは、ポペットが弁閉鎖位置にあるときに弁座部材と中央ランドの両方に密封的に係合する。
典型的には、環状シールは、第1環状シーリングリッジと第2環状シーリングリッジを含み、第1環状シーリングリッジは、ポペットが弁閉鎖位置にあるときに第1(典型的には環状)シーリングラインに沿って弁座部材に密封的に係合し、第2環状シーリングリッジは、ポペットが弁閉鎖位置にあるときに第2(典型的には環状)シーリングラインに沿って中央ランドに密封的に係合する。第2シーリングリッジ(故に及び第2シーリングライン)は、典型的には、第1シーリングリッジ(故に及び第1シーリングライン)よりも小さな直径を有する。
中央ランドの前記一部と弁座部材は、実質的に平面であってもよい。中央ランドの前記一部と弁座部材は、同一平面上にあってもよい。
第1及び第2シーリングラインによって規定される平面は、同一平面であってもよい。
幾つかの実施形態では、弁座部材は、中央ランドの前記一部から軸方向にずれていてもよい(すなわち、ポペットロッドによって規定されるポペットの移動軸に沿ってずれてもよい)。この場合、第1シーリングラインが第1平面を規定し、第1平面から軸方向にずれた第2平面を第2シーリングラインが規定する。第1及び第2平面は、典型的には、ポペットロッドが第1及び第2平面の両方に直角に延在するように平行である。
環状ポペットバルブ(複数)は、本体内に大きな流路を有するため、高速で開くことができ、典型的には流体作動機械の高圧バルブとして使用するのに好適である。したがって、これらのバルブは、ポペットが高速で移動することを要求される適用対象では頻繁に使用されるため、ポペットロッドの直角度として知られる正確性を改善することは特に環状ポペットバルブにおいて望ましい。
典型的には、ポペットロッドは、中央ランドに強固に取り付けられる。
ポペットロッドは、弁開放位置と弁閉鎖位置との間でポペットを案内するために、
バルブ本体からポペットのスリーブ内へ延在してもよい。
典型的には、ポペットロッドはバルブ本体とソレノイドとの間全体には延在しない。
典型的には、ポペットスリーブによって受け入れるポペットロッドの部分長は、ポペットロッドの真上(すなわち、ポペットロッドの外周から鉛直方向上方に向かって延びる仮想容積内)に設けられたソレノイドの一部と弁座との間の最短距離の80%未満、好ましくは70%未満、さらに好ましくは60%未満であり、より一層好ましくは50%未満である。ポペットロッドをできるだけ短くすることにより、バルブの組立中又は動作中にポペットロッドの直角度が変化する確率が大幅に低減する。
好ましくは、ポペットロッドによって案内されるポペットのスライド移動は、ダンピング機構によってダンピングをかけられる。
ポペットバルブが高速で及び/又は圧力差に抗して開閉することを要求される場合に、ポペットは、高レベルの運動エネルギーを有するため、それが弁座及び/又はソレノイドと対応して係合するときに、高レベルのエネルギーがソレノイド又は弁座とポペットとによって失われなければならない。この結果、ポペットの直角度が上述したように正確にコントロールされている場合であっても、ポペット、ソレノイド又は弁座(又は実際に他のバルブ構成)に時間の経過とともに亀裂が生じることがある。通常動作中にバルブに構造的損傷が生じる確率を減少させるために、ポペットの移動にダンピングをかけることによってポペットとソレノイド又は弁座との間の衝突力を低減することができる。
一実施形態では、ダンピング機構は、ポペットとポペットロッド及び/又はバルブ本体との間に設けられる。
ポペットとポペットロッド及び/又はバルブ本体との間にダンピング機構を設けることによって、バルブのコンパクトな配置を実現することができる。
ダンピング機構は、ポペットとポペットロッド及び/又はバルブ本体との間から一つ以上のダンピング流路を介して作動油を押し出すことにより動作してもよい。ダンピング機構(複数可)は、作動油の流れを制限し、その結果、ポペットロッドに沿ったポペットのスライド移動にダンピングがかかる。
ダンピング流路によって制限が生じた結果、流れが制限された作動油によって(最終的にはポペットに)及ぼされる反力により、ポペットロッドによって案内されるポペットのスライド移動にダンピング効果が生じる。
ダンピング流路(複数可)の幅は、ダンピングの要求レベルを満たすために選択されてもよい。
ポペットロッド及びポペットは、ダンピング機構の一部を構成してもよい。
作動油は、例えば、ポペットの内面とポペットロッド及び/又はバルブ本体との間に設けられた空洞から一つ以上のダンピング流路を介して押し出されてもよい。
好ましくは、ポペットが(完全な)弁開放位置(ポペットがソレノイドに係合する位置)及び/又はポペットが弁閉鎖位置(ポペットが弁座に密封的に係合する位置)に近づくときに、ダンピング機構はポペットの移動にかかるダンピングのレベルを増大させるよう動作可能である。
好ましくは、ポペットにかかるダンピングはスライド通路の最後の30%の間に増大してもよく、ポペットは弁開放位置と弁閉鎖位置との間を該スライド通路に沿ってポペットロッドによって案内され、及び/又はスライド通路の最後の30%の間に増大してもよく、ポペットは弁閉鎖位置と弁開放位置との間を該スライド通路に沿ってポペットロッドによって案内される。好ましくは、弁開放位置と弁閉鎖位置との間の移動の最後の30%においてポペットにかかるダンピングのレベルは、ポペットが弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間位置にあるときにかかるダンピングのレベルと比較して、少なくとも50%増大する。
ポペットが弁開放位置及び/又は弁閉鎖位置に近づくときにポペットにかかるダンピングのレベルを増大することにより、より小さい(好ましくは無視できる)レベルのダンピングを、上記二つの位置の間の移動の最後の段階に到達する前にポペットにかけることができる。これにより、ダンピング機構によってダンピングをかけられてもポペットが高速で開閉することができる。
一実施形態では、前記ダンピング機構は、前記ポペットが弁閉鎖位置にあるときに第2係合構造に係合するよう構成された第1係合構造を含み、前記第2係合構造は、前記ポペットロッド上及び/又は前記バルブ本体上に設けられ、前記ダンピング機構は、前記第1及び第2係合構造の間から前記ダンピング流路を介して作動油を押し出すことによって、前記ポペットロッドによって案内される前記ポペットのスライド移動にダンピングをかけるよう動作可能である。
前記第1係合構造は不連続な構成であってもよい。この場合、第1係合構造は、典型的にはポペットロッドにスライド可能に取り付けられ、典型的にはポペット又はバルブ本体に接続されない又は一体的に形成されない。代替的には、第1係合構造は、例えばポペットと接続され又は一体的に形成されてもよい。
第1係合構造が不連続な構成である場合、ポペットが弁閉鎖位置に向かって移動するときにポペットが第1係合構造に係合してそれを第2係合構造に向かって押すように、第1係合構造がスリーブ及び/又はポペットの内面に係合可能に配置されてもよい。
一実施形態では、ダンピング機構は、第1係合構造を第2係合構造から離れるように付勢するよう配置された付勢機構を更に備えていてもよい。
好ましくは、付勢機構は弾性を有する。
典型的には、第1係合構造がポペットスリーブ又はポペットの内面によって第2係合構造に向かって押されているときに、第1係合構造がダンピング機構の付勢機構の付勢に抗して第2係合構造に向かって押されるように、付勢機構及び第1係合構造が配置されている。典型的には、ポペットが弁閉鎖位置から弁開放位置へ移動するときに第1係合構造が付勢機構の作用下で第2係合構造から離れるように、付勢機構及び第1係合構造が構成される。
ダンピング機構は、さらにエンドストップを備えていてもよく、該エンドストップは、例えばポペットロッド上に設けられていてもよい。ポペットが弁閉鎖位置から弁開放位置へ移動するときに第1係合構造がエンドストップに係合するように、第1係合構造とエンドストップは共に配置される。エンドストップは、第1係合構造が第2係合構造からさらに離れることを防ぐ。好ましくは、第1係合構造がエンドストップと係合したときに第1及び第2係合構造は係合しない。
典型的には、バルブ本体上に係合構造が設けられる場合、それは、(前記)弁座部材の(前記)環の中に設けられたバルブ本体の(前記)中央ランド上に設けられてもよい。
ダンピング機構は、ポペットが弁開放位置にあるときに第4係合構造と係合するよう構成された第3係合構造と、ポペットロッド及び/又はソレノイド上に設けられた第4係合構造と、を必要に応じて含んでいてもよい。ダンピング機構は、第3及び第4係合構造の間から一つ以上のダンピング流路を介して作動油を押し出すことにより、ポペットロッドによって案内されるポペットのスライド移動にダンピングをかけるよう動作可能である。
一つ以上のダンピング流路は、第1及び第2係合構造及び/又は第3及び第4係合構造の間に設けられてもよい。
一つ以上のダンピング流路は一時的に存在してもよい。一つ以上のダンピング流路は、弁開放位置及び弁閉鎖位置からポペットの移動の少なくとも一部の間に形成されてもよい(又は狭められてもよい)。付加的又は代替的に、ポペットとポペットロッド/バルブ本体との間の一つ以上のダンピング流路は、弁開放位置と弁閉鎖位置との間のポペットの全ての位置において同じ幅を維持してもよい。
付加的又は代替的に、一つ以上のダンピング流路は、第1及び/又は第2係合構造内を通って、及び/又は、第3及び/又は第4係合構造内を通って延在してもよい。
一実施形態では、ポペットロッドは段付きフランジを有し、ポペットはポペットロッド上の段付きフランジに係合するよう構成された係合構造を有する。ダンピング機構は、ダンピング流路(複数可)を介して作動油を押し出すことにより、ポペットロッドによって案内されるポペットのスライド移動にダンピングをかけるよう動作可能である。一つ以上のダンピング流路は、ポペット上の係合構造とポペットロッド上の段付きフランジとの間に設けられる。
他の実施形態では、バルブ本体が段付きフランジを有し、ポペットがバルブ本体上の段付きフランジに係合するよう形成された係合構造を有する。ダンピング機構は、ダンピング流路(複数可)を介して作動油を押し出すことにより、ポペットロッドによって案内されるポペットのスライド移動にダンピングをかけるよう動作可能である。一つ以上のダンピング流路は、ポペット上の係合構造とバルブ本体上の段付きフランジとの間に設けられる。
代替的には、段付きフランジの一部は、ポペットロッドに設けられてもよく、段付きフランジの一部は、バルブ本体に設けられてもよい。
付加的又は代替的に、一つ以上のダンピング流路が段付きフランジ及び/又は係合構造を貫通して延在してもよい。
段付きフランジ及び/又は係合構造は、必須ではないが方形の縁部を有していてもよいことを理解されたい。一実施形態では、段付きフランジ及び/又は係合構造は丸みを帯びた縁部を有していてもよい。
付加的又は代替的に、ポペットロッドによって案内されるポペットのスライド移動は、バルブが収容されるバルブケーシングとポペットとの間のダンピング機構によってダンピングをかけられてもよい。
一実施形態では、バルブケーシング及び/又はポペットは、バルブケーシングとポペットとの間にダンピング流路を形成するよう配置された一つ以上の突出部を含む。ダンピング流路は作動油の流れを制限する。ダンピング機構は、ポペットとバルブケーシングとの間からダンピング流路を介して作動油を押し出すことにより、ポペットロッドによって案内されるポペットのスライド移動にダンピングをかけるように動作可能である。
典型的には、ポペットバルブが開く又は閉じる間に、ポペットがソレノイド及び/又は弁座にそれぞれ近づくときにポペットにダンピングがかかるように一つ以上の突出部が配置され、ポペットとバルブケーシングとの間のダンピング流路を介して作動油が排出される。
好ましくは、ダンピング流路は、スライド通路の一部のためにのみ形成され(又は狭められ)、ポペットは、弁開放位置及び弁閉鎖位置の間をスライド通路に沿ってポペットロッドによって案内される。より好ましくは、ダンピング流路は、スライド通路の最後の30%の間にのみ形成され、ポペットは弁開放位置と弁閉鎖位置との間を該スライド通路に沿ってポペットロッドによって案内され、及び/又は、スライド通路の最後の30%の間にのみ形成され、ポペットは弁閉鎖位置と弁開放位置との間を該スライド通路に沿ってポペットロッドによって案内される。好ましくは、弁開放位置と弁閉鎖位置との間の移動の最後の30%においてポペットにかかるダンピングのレベルは、ポペットが弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間位置にあるときにかかるダンピングのレベルと比較して、ダンピング流路を形成する(又は狭める)ことによって少なくとも50%増大する。
好ましくは、前記バルブケーシング及び/又は前記ポペットは、前記弁開放位置と前記弁閉鎖位置との間における前記ポペットの中間位置に前記ダンピング流路の幅を大きくするために一つ以上の凹部が配置され、これにより、前記中間位置において前記ダンピング流路によるダンピングのレベルを低下させる。これは、典型的には失くす衝突力が存在しない前記中間位置におけるバルブの速度を増加させるのに役立つ。これにより、バルブに高速で開閉することが要求される適用先(例えば流体作動機械の高圧バルブ)に前記バルブを用いることが可能となる。
一実施形態では、前記ポペットはスリーブを含み、前記ポペットロッドは該スリーブ内の少なくとも一部を通って延在し、前記ポペットロッドによって案内される前記ポペットのスライド移動は、前記ポペットロッドと前記スリーブとの間のダンピング機構によってダンピングをかけられる。
この場合、前記ダンピング機構は、一つ以上のダンピング流路を含む空洞内を往復運動するように動作可能なピストンを備えていてもよく、前記ピストンが前記空洞内を往復運動するときに、前記ポペットのスライド移動にダンピングをかけるように前記一つ以上のダンピング流路のうち一つ以上を介して作動油が前記空洞へ吸入され又は前記空洞から排出される。
典型的には、複数のダンピング流路が設けられ、前記複数のダンピング流路のうちピストンの片側の一つ以上から作動油が排出され、前記複数のダンピング流路のうちピストンの反対側の他の一つ以上を介して作動油が前記空洞内へ引き入れられる。
ピストンに対する前記空洞の移動に起因してピストンが前記空洞内を往復運動してもよいし、又はその逆でもよい。
一実施形態では、ピストンは、ポペットロッドから延在する一つ以上の突出部を含む。
一実施形態では、一つ以上の自由移動孔が空洞と流体的に連通して設けられており、弁開放位置と弁閉鎖位置との間のポペットの通路の中間行程(中間ストローク)の間に作動油が前記自由移動孔を介して流れることができる。このため、前記中間行程においてダンピング機構によってかかるダンピングのレベルが減少する。これにより、前記中間行程の間にバルブが移動する速度が増加し、バルブが開閉するのに要する時間を短縮することができる。
好ましくは、ポペットが弁開放位置及び/又は弁閉鎖位置に近づくときにポペットの移動にかかるダンピングのレベルを増大するように、ポペットが弁開放位置及び/又は弁閉鎖位置に近づくときに前記自由移動孔が少なくとも部分的にピストンによって塞がれる。
付加的又は代替的に、ポペットが弁開放位置及び/又は弁閉鎖位置に近づくときにポペットの移動にかかるダンピングのレベルが増大するように、ポペットが弁開放位置及び/又は弁閉鎖位置に近づくときに一つ以上のダンピング流路が少なくとも部分的にピストンによって塞がれてもよい。
典型的には、前記空洞はスリーブ内に設けられる。
好ましくは、前記ポペットが前記弁閉鎖位置から前記弁開放位置へ及び/又は前記弁開放位置から前記弁閉鎖位置へそれぞれ移動するときに、前記ポペットが前記ソレノイド及び/又は前記弁座に近づくにつれて前記ポペットのスライド移動にかかるダンピングのレベルを増大させるように、前記一つ以上のダンピング流路及び前記ピストンが配置される。これにより、ポペットが弁開放位置と弁閉鎖位置との間を高速で移動することができるが、弁開放位置と弁閉鎖位置の近くでダンピングが増大することによって、ポペットが弁開放位置又は弁閉鎖位置に到達するときにポペット、ソレノイド及び弁座が受ける衝突力は制限される。
本発明は、本発明の第1態様にかかるポペットバルブを含む流体作動機械にも及ぶ。本発明の第2態様では、ブレードが取り付けられるハブと、前記ハブに接続されるメインシャフトと、前記メインシャフトに接続される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから供給される圧油によって駆動される油圧モータと、前記油圧モータに連結された発電機と、を備える風力発電装置であって、前記油圧ポンプと前記油圧発電機のうち少なくとも一つは本発明の第1態様に記載のポペットバルブを備える流体作動機械である、風力発電装置が提供される。
流体作動機械は、典型的には、周期的に容積が変化する作動室と高圧マニホールドとを少なくとも備える。本発明の第1態様におけるポペットバルブは、典型的には、油圧室と流体マニホールドとの間の流体の流れを調節するために、作動室と流体マニホールドとの間に設けられる。
好ましくは、流体作動機械はコントローラを更に備え、該コントローラは、(前記又は各)作動室毎にサイクル単位で作動油の正味押しのけ容積を決定するために(それによって前記作動機械又は前記作動室の一つ以上のグループによる作動油の押しのけ容積の時間平均を決定するために)、作動室容積のサイクルの位相に関係してソレノイドを流れる電流を調節することで、前記バルブ及び必要に応じて他の一つ以上のバルブを能動的に制御するように動作可能である。
流体作動機械は、高圧マニホールド及び低圧マニホールドを備えていてもよく、本発明の第1態様におけるバルブは、作動室と高圧マニホールドとの間、及び/又は作動室と低圧マニホールドとの間の流体の流れを調節してもよい。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において、『高圧マニホールド』及び『低圧マニホールド』という表現は、互いに対して高圧及び低圧であるマニホールドを意味する。高圧マニホールドと低圧マニホールドの間の圧力差と、高圧マニホールドと低圧マニホールドの圧力の絶対値とは、適用対象次第である。流体作動機械は、一つより多数の低圧マニホールドを有していてもよく、一つより多数の高圧マニホールドを有していてもよい。
ソレノイドは、好ましくは、ポペット内に設けられたポートに接続された高圧油ラインと、弁座に隣接するポートに流体的に接続された作動室と、の間のポペットの前後圧力差に抗してポペットを弁開放位置と弁閉鎖位置との間で移動させるように通電可能である。
前記付勢機構は、好ましくは、ポペットが通電されていないときに、ポペット内に設けられたポートに接続された高圧油ラインと、弁座に隣接するポートに流体的に接続された作動室と、の間のポペットの前後圧力差に抗してポペットを弁開放位置と弁閉鎖位置との間で移動させるよう動作可能である。
前記作動室は、低圧バルブを介して低圧油ラインに流体的に接続されてもよい。
シリンダ圧力は、好ましくは、低圧バルブが閉じている期間に増大する。
本発明の第3態様は、ポペットバルブの製造方法であって、
弁座を含むバルブ本体を設けることと、
前記バルブ本体に強固に取り付けられる第1端部と、前記第1端部とは反対側の強固に取り付けられない第2端部と、を有するポペットロッドを設けることと、
ポペットが弁開放位置と弁閉鎖位置との間をスライド可能となるように、ポペットをポペットロッドに覆うように嵌めることと、ここで、前記ポペットは、前記弁閉鎖位置において一つ以上のシーリングラインに沿って前記弁座と密封的に係合し、前記ポペットは、前記弁開放位置において前記弁座から離間し、
一つ以上の前記シーリングラインによって規定される平面に対して前記ポペットロッドの直角度を測定することと、
ソレノイドを前記バルブ本体に連結することと、
を含むポペットバルブの製造方法を提供する。
一実施形態では、バルブ本体に強固に取り付けられる第1端部と強固に取り付けられない第2端部とを有するポペットロッドを設けるステップは、ポペットからの衝撃に対する耐久性を向上させるために弁座の表面を硬化することと、バルブ本体における取り付け領域の硬化を防止する、又は該取り付け領域の硬化された部分を除去することと、ポペットロッドの第1端部を前記取り付け領域に強固に取り付ける(ただしポペットロッドにおける第1端部とは反対側の第2端部を強固に取り付けない)こととを含む。
バルブの予想寿命を延ばすためには、典型的には、ポペットに係合する弁座の一部を硬化する必要がある。しかしながら、上述したように、ポペットロッドの第1端部をバルブ本体に強固に取り付ける(ただしポペットロッドの第2端部を強固に取り付けない)ことが有益である。この結果、少なくとも一つのシーリングライン(ポペットが弁閉鎖位置にあるときに、該シーリングラインに沿ってポペットが弁座に密封的に係合する)によって規定される平面に対するポペットロッドの直角度は、典型的には、その後のバルブ組立プロセスによる影響を受けない。また、バルブ本体の取り付け領域が硬化されている場合には、ポペットロッドをバルブ本体に強固に取り付けることは難しい場合がある。したがって、前記ロッドの第1端部をバルブ本体に強固に取り付ける前に、バルブ本体の一部が硬化するのを防止するか、又はバルブ本体の硬化した部分を除去することが有益である。
弁座の硬化は、典型的には、弁座に硬化剤を塗布することによって行われる。
バルブ本体の取り付け領域の硬化を防止するステップは、弁座の前記表面を硬化する期間において、該取り付け領域をシールドすることを含む。
代替的に、バルブ本体の取り付け領域は隆起部を含んでいてもよく、前記方法は、弁座の表面を硬化する期間に取り付け領域の隆起部を硬化することと、取り付け領域の硬化された隆起部を除去することと、ポペットロッドの第1端部を取り付け領域の残部に強固に取り付けることと、を含む。
取り付け領域の前記残部は、典型的には弁座と同一平面上に存在する。
代替的な実施形態では、バルブ本体に強固に取り付けられる第1端部と強固に取り付けられない第2端部とを有するポペットロッドを設けるステップは、ポペットロッドの第1端部がバルブ本体に強固に取り付けられ、ポペットロッドの第1端部とは反対側の第2端部が強固に取り付けられないように、ポペットロッドをバルブ本体と一体的に形成することを含む。
ポペットロッドをバルブ本体と一体的に形成することは、バルブ本体からポペットロッドを機械加工により形成することを含んでもいてもよい。
前記方法における複数のステップは、上述した順序で実施される必要はない。実際には、前記直角度の測定は、典型的にはポペットをポペットロッドに覆うように嵌める前に行われる。
好ましくは、ソレノイドは、バルブ本体に取り外し可能に連結される。
典型的には、ソレノイドは第1ケーシング部内に設けられ、バルブ本体は第2ケーシング部内に設けられ、ソレノイドをバルブ本体に連結するステップは、第1ケーシング部を第2ケーシング部に連結することを含む。この場合、第1ケーシング部及び第2ケーシング部は、典型的には、全体としてポペットロッドを取り囲む。
一実施形態では、第1ケーシング部及び第2ケーシング部は、結合可能なねじ部を有する。この場合、第1ケーシング部を第2ケーシング部と連結するステップは、第1ケーシング部を第2ケーシング部にねじ留めすることを含む。
典型的には、ソレノイドがバルブ本体と連結されるときに、ポペットロッドは視界から遮られる。
本発明の例示的な実施形態は、以下の図面を参照して示される。
図1は、本発明の一実施形態における風力タービンの概略図である。
図2は、図1の風力タービンにおける油圧ポンプ又はモータの概略図である。
図3は、図1の風力タービンにおけるモータのモータリングサイクルを示している。
図4は、図1,2のポンプ及び/又はモータに用いられる高圧ポペットバルブの概略断面図である。
図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、弁開放位置から弁閉鎖位置へのポペットの移動にダンピングをかけるための、図4に示したものに類似した高圧ポペットバルブのダンピング機構の断面図である。図5(c)は、閉鎖位置におけるダンピング機構を示しており、図5(d)、5(e)及び5(f)は、図5(a)、5(b)及び5(c)に示したものと類似するダンピング機構の断面図であり、ただし弁閉鎖位置から弁開放位置へのポペットの移動にダンピングをかけるためのものである。図5(d)は、弁閉鎖位置におけるダンピング機構を示しており、図5(e)は、弁閉鎖位置と弁開放位置との間の中間位置でのダンピング機構を示しており、図5(f)は弁開放位置でのダンピング機構を示している。
図6は、図5(a)〜5(c)に示したものに対する代替的なダンピング機構の断面拡大図である。
図7(a)〜7(c)は、図4に示したものと類似する代替的な高圧ポペットバルブの断面図であり、ただし、バルブケーシングとポペットとの間のダンピング機構を備えるものである。
図8は、ダッシュポットダンピング機構を備える他の代替的な高圧ポペットバルブの一部の断面図である。
図9(a)〜(c)は、空洞内を往復運動するピストンを含むダンピング機構を有する更に別の代替的な高圧ポペットバルブの断面図である。図9(a)は弁閉鎖位置におけるダンピング機構を示しており、図9(b)は弁閉鎖位置と弁開放位置との間の中間位置でのダンピング機構を示しており、図9(c)は弁開放位置におけるダンピンング機構を示している。図9(d)は、図9(a)〜9(c)の高圧ポペットバルブにおいて変更されたダンピング機構を有するものの断面図であり、弁閉鎖位置におけるポペットバルブが示されている。
図10(a)及び10(b)はせん断損失を低減するために適用された代替的な高圧ポペットバルブの半分ずつを示す断面図であり、弁閉鎖位置におけるバルブが示されている。
図11(a)〜11(d)は、図4の高圧バルブの製造方法を示している。
図12(a)〜(d)は、図4の高圧バルブの代替的な製造方法を示している。
図1は、可変ピッチタービン2及び同期発電機4を備える風力タービン1を概略的に示している。発電機4は、(典型的には50Hzまたは60Hzで動作する)3相グリッド6に接続されている。タービン2からの風力エネルギーは、油圧トランスミッションを介して発電機4に伝達される。油圧トランスミッションは、駆動シャフト12によって駆動可能にタービンに接続された可変容量型油圧ポンプ10と、別の駆動シャフト16によって発電機のロータに接続された可変容量型油圧モータ14とを含んでいる。可変容量型油圧ポンプ10及びモータ14のさらなる詳細を以下に述べる。
(高圧伝達マニホールドとして機能する)加圧流体マニホールド18は、油圧ポンプの出口からの油圧モータの入口へ延設されている。幾つかの実施形態では、それは、並列に接続された複数の油圧モータであって各々が別個の発電機を独立して駆動することができる複数の油圧モータの入口へ延設されている。加圧流体マニホールド18はまた、作動油のリザーバとして機能する空油圧式(oleo-pneumatic)アキュムレータ20にポートを介して接続されている。空油圧式アキュムレータは、比較的高い圧力(通常は少なくとも100バール)の不活性ガスでプリチャージされており、更に加圧された不活性ガスはこれに流体的に接続されたガスボトルに保持されてもよい。ポンプ10及びモータ14は、それぞれの低圧バルブ(不図示)を介して低圧マニホールド26に連結されている。低圧マニホールドはまた、作動油のためのリザーバタンク又は低圧アキュムレータ28へと延設されており、使用時に油圧モータ(複数可)の出口から油圧ポンプの入口に作動油を導くよう機能する。
(油圧ポンプ及びモータ:作動原理)
図2は、クランクシャフト(不図示)上に配置されピストンシリンダ装置32を駆動する(又は、モータの場合は、によって駆動される)偏心カム30を備えるポンプ10及び/又はモータ14のシリンダ組立体の概略図である。ただ一つのカム30と一つのピストンシリンダ装置32は、図2に示されているが、典型的には他の複数のカムと複数のピストンシリンダ装置とが提供されることを理解されたい。
ピストンシリンダ装置32は、シリンダ36の内面とシリンダ36内で往復運動するピストン38とによって画定される容積を有する作動室34を備え、ピストンは、作動室の容積を周期的に変化させるように往復運動する。ピストン38は、偏心カム30と、したがってそれが配置されたクランクシャフトとによって駆動される(又は、機械がモータとして動作しているときは、を駆動する)。ピストン38は、力が底部40を介してクランクシャフトとピストン38との間で伝達されるように、偏心カム30に係合するような形をした底部40を有する。
シャフト位置と速度のセンサ42は、瞬間的な角度位置とシャフトの回転速度を判定し、マシンコントローラ44にシャフト位置と速度の信号を送信し、該信号は、個々の各作動室のサイクルの瞬時位相をコントローラが判定することを可能にする。
マシンコントローラ44は、典型的には、記憶されたプログラムを使用時に実行するマイクロコントローラなどのプロセッサを含む。
ピストンシリンダ装置32は、さらに、電子制御可能な面シーリングポペットバルブの形態で能動的に制御される低圧バルブ46を備え、該バルブは作動室34の方へ内側に向いており、作動室34から低圧マニホールド48へと延設された流路を選択的に密閉するよう動作可能である。低圧マニホールド48は、油圧ポンプ又はモータの入口又は出口をそれぞれ通ってメイン低圧マニホールドへ連通している。作動室34は、高圧バルブ49を更に備えている。高圧バルブ49は、作動室34から外側に向いており、作動室34から高圧マニホールド50へと延設された流路を密閉するよう動作可能であり、高圧マニホールド50は、油圧ポンプ10又はモータ14の出口又は入口をそれぞれ通って加圧流体マニホールド18へ連通している。
低および高圧バルブ46,49はコントローラ44により能動的に制御される。低圧バルブ46は、典型的には、開位置に向かって付勢され、コントローラ44によって開位置と閉位置との間で切り替えることができる。高圧バルブは、典型的には、閉位置に向かって付勢され、コントローラ44によって開位置と閉位置との間で切り替えることができる。しかしながら、低圧バルブ46が代替的に閉位置に付勢されるとともに高圧バルブ49が代替的に開位置に付勢されてもよいことを理解されたい。高圧バルブ49は、後でより詳細に説明する。
油圧ポンプ10及び油圧モータ14は、それぞれ、ポンピング又はモータリングサイクルのみを実行することができる。しかしながら、いずれかまたは両方の装置はポンプモータであってもよく、該ポンプモータは、選択的動作モードにおいてポンプまたはモータとして動作することができ、それにより、ポンピング又はモータリングサイクルを実行することができる。
フルストローク・モータリングサイクルは、例えば、油圧モータ14によって使用時に実行され、図3を参照して説明される。図3は、下記プロットによってモータリングサイクルの6つのステージを示している。プロットは、時刻に対するピストンストローク位置60と、時刻に対する高圧バルブ制御信号70と、時刻に対する高圧バルブ位置80と、時刻に対する低圧バルブ制御信号90と、時刻に対する低圧バルブ位置100と、時刻に対する作動室の圧力110とである。6つのステージは、それぞれ図3の数値1−6によって識別される。
収縮行程の間(ステージ1)、ピストン38はシリンダ内で往復運動し、下死点(BDC)から上死点(TDC)に向かって移動する。このステージでは、高圧バルブ49が閉じている間、低圧バルブ46は開いている。ピストンがシリンダの中へさらに移動するにつれて作動室34の容積の減少し、これにより流体は低圧バルブ46を通って低圧マニホールド48へ排出される。
第2段階(ステージ2)において、第1スイッチング信号92は、ピストン38がTDCに到達する直前に、コントローラ44によって低圧バルブ46に送信される。この第1スイッチング信号92によって、ピストンがTDCに達する前に低圧バルブ46が閉鎖し、これにより作動室の容積が減少し続けるとともに作動室34内の圧力が上昇する。
低圧バルブ46が完全に閉じられたとき、第2スイッチング信号72は、コントローラ44によって高圧バルブ49に送信される。高圧バルブ49が第2スイッチング信号72に反応するまでに、作動室34には、高圧バルブ49が第2スイッチング信号に応答して開くように十分な圧力が生じている。したがって、ステージ3において、高圧バルブ49が(TDC直後に)開き、流体が高圧マニホールド50から作動室34に流入する。この高圧油がピストン38をシリンダ36の外へ作動させ、これによりピストン底部40と偏心カム30を介してクランクシャフトが回転する。
ピストン38がBDCの方へ戻るときに、高圧バルブ49は、コントローラ44によって与えられる電気パルス74によって開いた状態を維持する(ステージ4)。BDCの直前に、電気パルス74が停止し、高圧バルブ49の閉付勢によって高圧バルブ49が閉じる。この時点で、作動室34内の圧力は低下する。なぜなら、ピストンがまだBDCに達していないためにその容積がまだ増加しているからであり、もはや高圧マニホールド50と連通していないからである。ピストン38がBDCに達すると(ステージ5)、低圧バルブ46の開付勢が低圧マニホールド48と作動室34との間の圧力差に打ち勝つのに十分に、作動室の圧力が低下し、低圧バルブ46が開く(ステージ6)。
ピストン38がBDCからTDCへ移動するように上記サイクルが繰り返されてもよい。
このサイクルの変形は、例えば、EP0361927に記載のサイクルのようなポンピングを実現するように採用されてもよい。作動室34の膨張行程の間、低圧バルブ46が開放され、低圧マニホールド50から作動油が受け取られる。BDCにおいて、又はBDCの前後において、コントローラ44は、低圧バルブ46が閉じられるべきか否かを判定する。低圧バルブ46が閉じられると、作動室34内の作動油がピストン38(該ピストンはクランクシャフトによってピストン底部40を介して駆動される)のシリンダ36内への移動によって加圧され、続く収縮段階において高圧バルブ49へ排出される。これにより、ポンピングサイクルが生じ、流体の体積が高圧マニホールドに押しのけられる。低圧バルブ46は、その後、上死点で又は上死点直後で再び開く。低圧バルブが開いた状態を維持していれば、作動室内の作動油が低圧マニホールドに排出されて戻り、アイドルサイクルが生じる。アイドルサイクルでは、高圧マニホールド50への流体の正味の押しのけ容積がない。
幾つかの実施形態では、アイドルサイクルかフルストローク・ポンピング及び/又はモータリングサイクルかを選択する代わりに、マシンコントローラ44は、部分ストローク・ポンピング及び/又は部分ストローク・モータリングサイクルを生成するために、バルブタイミングの正確な位相を変更するように動作可能でもある。
部分ストローク・ポンピングサイクルでは、作動室34の最大ストローク容積の一部のみが高圧マニホールド50へ押しのけられるように、低圧バルブ46は、排出ストロークにおいて遅く閉じられる。典型的には、低圧バルブ46の閉鎖は、上死点の少し手前まで遅延させられる。
部分ストローク・モータリングサイクルでは、膨張ストロークの途中で高圧バルブ49が閉じられて低圧バルブ46が開かれることにより、高圧マニホールド50から受け取った流体の体積及びその結果として流体の正味の押しのけ容積は、そうでない場合より少なくなる。
なお、油圧ポンプ10のコントローラ及び/又は油圧モータ14のコントローラは、油圧ポンプ10及び油圧モータ14から離れていてもよい。例えば、モータ14とポンプ10の両方を制御するために単一の集中制御装置が用いられてもよい。しかしながら、典型的には、油圧ポンプ10及び油圧モータ14は、別々のコントローラを有する。
(高圧バルブ)
図4は、高圧バルブ49の拡大概略断面図を示す。高圧バルブ49は、第2被収容部122に連結された第1被収容部120と、第1及び第2被収容部120,122の間に設けられたポペット124と、第1被収容部120とポペット124との間に設けられたコイルスプリング132と、を備えている。第1被収容部120は、ソレノイドコア128内部に巻かれたソレノイドコイル126を保持する第1ケーシング125を備えている。第2被収容部122は、バルブ本体138を保持する第2ケーシングを備える。バルブ本体138は、環状ポート142の周囲に設けられた環状弁座部材140と、ポート142の環状部の中に設けられた中央ランド144とを備える。環状ポート142は、典型的には、上記の流体作動機械(ポンプ10及び/又はモータ14)の作動室34に流体的に接続された入口である。
第2ケーシングは、典型的には、流体作動機械(上述したポンプ10又はモータ14)の本体鋳物の一部である。典型的には、第2ケーシングが流体作動機械の本体鋳物と一体で形成されている。
ポペットロッド134は、中央ランド144に強固に取り付けられた基端部145を有し、ポペット124の移動を案内するために設けられている。ポペットロッド134は、中央ランド144とは別々に形成され、その後、中央ランド144に取り付けられてもよい。あるいは、ポペットロッド134が中央ランド144と一体的に形成されてもよい。ポペット124は、スリーブ147を含み、該スリーブを通ってポペットロッド134が中央ランド144から延在している。ポペット124は、ポペット124をポペットロッド134に沿って(図4に示される)弁開放位置と弁閉鎖位置とにスライド可能である。弁開放位置では、(典型的にはポペットアーマチュアの一部を形成する)ポペット124の(上部の)環状ソレノイド係合面150がソレノイドコア128に係合し、弁閉鎖位置では、ポペット124の環状シール152は、環状入口142を通る流体の流れを妨げるように弁座に密封的に係合する。弁座は、弁座部材140と中央ランド144の半径方向外側部分とを含む。環状シール152は、ポペット124が弁閉鎖位置にあるときに、第1環状シーリングラインに沿って弁座部材140と密封的に係合する第1環状リッジ152aと、第2環状シーリングラインに沿って中央ランド144(の前記半径方向外側部分)に係合する第2環状リッジ152bとを備えている。第1環状リッジ152aは第2環状リッジ152bより大きな直径を有する。第1シーリングラインは、(図4に点線で示される)第1平面を規定し、第2シーリングラインが第2平面を規定する。この例示的な実施形態において、第1及び第2平面は同一平面である。以下に説明するように、ポペットロッド124がバルブ本体138の中央ランド144に片持ち支持されるように、ポペットロッド134は強固に装着されていない末端部148を有する。
ポペットロッド134は、第1及び第2シーリングラインによって規定される平面に対して実質的に直角に中央ランド144から延在している。典型的には、ポペットロッド134はポペットスリーブの全長を貫通して延在しているが、中央ランド144とソレノイドコア128との間すべてに延在しているわけではない。典型的には、ポペットスリーブ147によって受け入れられるポペットロッド134の部分長は、中央ランド144とソレノイドコア128の一部との間の最短距離の80%未満、好ましくは70%未満、より好ましくは60%未満、さらにより好ましくは50%未満である。ソレノイドコア128は、ポペットロッド134の末端部の真上(すなわちポペットロッド134の外周から上方に鉛直方向に延びる仮想容積内)に設けられている。できるだけ短いポペットロッドを保持することによって、バルブ組立体の間、例えば第1ケーシング部分が第2ケーシング部分に連結されるときに、ポペットロッドの直角度が変化する可能性が大幅に低減される。
ポペット124は、ポペット本体154をさらに含み、ポペット本体は、ソレノイド係合面150と環状シール152の第1環状リッジ152aとの間で先細になっており(ソレノイド係合面150は環状シール152の第1環状リッジ152aよりも小さな直径を有し)、ポペット本体154は、ソレノイド係合面150と環状シール152との間の中間位置において、高圧マニホールド50とバルブ49とを接続するための高圧ポート155を含む。
ソレノイドコア128は、スプリング132の第1端部がソレノイドコア128と係合しスプリング132の第2端部がポペット124と係合するように、スプリング132を収容するための凹部130を備える。スプリング132は、それがソレノイドコア128とポペット124の両方に伸長力を及ぼすように圧縮されている。ソレノイドコア128はスプリングに対して静止状態を維持しているため、ソレノイドコア128はスプリング132に反力を与え、ポペット124を弁閉鎖位置に向かって付勢するのを助ける。ソレノイドコイル126が通電されると、ポペット124はソレノイドコア128の方へ電磁的に引き寄せられ、このときスプリング132の付勢力に打ち勝ってポペット124がポペットロッドに沿って弁閉鎖位置から弁開放位置にスライドする。
弁開放位置では、作動油は、ポート142,155を介して作動室34と高圧マニホールド50との間を流れることができる。
スプリング132は、典型的には、ソレノイドコイル126が通電されていないときに、スプリング132によってソレノイドコア128及びポペット124に及ぼされる伸長力(及びソレノイドコア128によってスプリング132に及ぼされる対応する反力。該反力はスプリング132を介してポペット124に伝達される。)が、ポート142,155の間の圧力差が小さい(例えば2バールまで、好ましくは5バールまで、より好ましくは10バールまで)場合であっても弁閉鎖位置へのポペット124の移動を行うために十分な大きさとなるように、選択される。
高圧バルブ49は、使用時において、典型的には作動室34と高圧マニホールドとの間の比較的小さな圧力差(例えば2バールまで、好ましくは5バールまで、より好ましくは10バールまで)に抗して迅速に開く必要がある。高圧バルブ49に求められる開放又は閉鎖の速度は、発電機の速度による。発電機の速度は、1000〜3600回転/分(rpm)以上であってもよく、高圧バルブ49は開又は閉動作を1回転当たりに少なくとも2回(ここで発電機シャフトの1回転が例えばモータの1サイクルに対応する)行う必要がある。したがって、ポペット124は、モータ又はポンピングサイクルを成功させるために非常に高速で開閉しなければならず、かなりの量の運動エネルギーを要する。
バルブの開放時にポペット124のソレノイド係合面150がソレノイドコアに突き当たり、バルブの閉鎖時にポペット124の環状シール152が弁座(すなわち弁座部材140及び中央ランド144の半径方向外側部分)に突き当たる。バルブ49の開放時にポペット124のソレノイド係合面150がソレノイドコア128の係合面と同一平面上で突き当たって重なると、ポペットの運動エネルギーが最大表面積上で散逸されるため、ポペット124及びソレノイドコア128へのダメージが最小となる。同様に、バルブ49の閉鎖時に環状シール152の第1及び第2環状リッジ152a,152bが弁座と同一平面上で突き当たって重なる(すなわち、環状リッジ152a,152bが、弁座部材140及び中央ランド144の係合面に対して実質的に同時に係合する)と、ポペット124の運動エネルギーが最大表面積上で散逸されるため、ポペット124、弁座部材140及び中央ランド144へのダメージが最小となる。これを実現するために、ポペットロッド134はポペット124を正確に案内しなければならない。
ポペットロッド134がポペット124を正確に案内するために、ポペットロッド134は、シーリングラインによって規定される平面に対して実質的に直角でなければならない(典型的には、シーリングラインによって規定される平面に対してロッドが直角から0.3度以内である)。第1及び第2被収容部120,122を互いに連結する前に、ポペットロッドの直角度が測定されてもよい。
このタイプの以前のポペットバルブでは、ポペットロッドがその基端部でバルブ本体に強固に連結されており、またその末端部もソレノイドコアに連結されていた。バルブ組立プロセスではポペットロッドがソレノイドコアと係合する必要があり、シーリングラインによって規定される平面に対するポペットロッドの直角度にバルブ組立プロセスが影響を与えることが発見された。したがって、バルブ組立の前に行われる直角度の測定は、組立後に信頼することができない。これにより、使用中にバルブにダメージを与える可能性が高まり、その作動寿命の減少を招いていた。
しかしながら、バルブ49では、ポペットロッド134がバルブ本体のみに強固に取り付けられているため(すなわち、ポペットロッド134が片持ち支持されているため)、ポペットロッド134はバルブ組立中にソレノイドコア128(又は第1ケーシング部分125内に設けられた他の構成)と係合しない。該ポペットロッド134は、組立済みのバルブにおける中央ランド144及びソレノイドコア128の間の全てに亘って延在しているわけではなく、この点でも有益である。したがって、バルブ組立の前に行われる直角度の測定は、バルブ組立を完了した後においても正確性が維持される。すなわち、バルブ組立の前に行われる直角度測定の結果、バルブのシーリングラインによって画定される面に対してポペットロッド134が十分な直角度を有すると思われる場合には、ポペットロッド134は、組立後においてもポペット134を正確に案内するために十分な直角度に維持される。これは、バルブの製造公差を大幅に減少させ、予想される作動寿命を延ばす。これは、メンテナンスのためのアクセスが困難な洋上風力タービンのような用途において特に重要である。
ポペットのソレノイド係合面150は、ソレノイドコア128に係合する抗スティクションディスクを必要に応じて備えていてもよい。
(ダンピング)
ポペット124におけるソレノイド係合面150及び環状シール152と、ソレノイドコア128の係合面及び弁座部材140及び中央ランド144との衝突力をさらに低減するために、ダンピング機構が設けられてもよい。
図5(a)−5(c)の各々はバルブ200におけるダンピング機構の一部の概略断面図を示しており、図5(a)は弁開放位置におけるダンピング機構を示しており、図5(b)は弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間位置におけるダンピング機構を示しており、図5(c)は、弁閉鎖位置におけるダンピング機構を示している。バルブ200は、上述したバルブ49と類似しているが、ポペットロッドとポペットがダンピング機構の部品を形成するように適用されている。バルブ200の構成のうちバルブ49の構成と対応するものは同一の参照符号を付する。
バルブ200は、ポペットスリーブ247を有するポペットを含み、ポペットロッドがポペットスリーブ内を通って延在する。ポペットは、ポペットロッド234上をスライド可能であり、ポペットロッドはポペットを弁開放位置と弁閉鎖位置との間で案内する。弁開放位置においてポペットの(典型的には環状の)ソレノイド係合面がソレノイドコアに係合し、弁閉鎖位置においてポペットの環状シールがバルブ本体の弁座に係合する。弁座は、環状弁座部材と、弁座部材の環の中に設けられた中央ランドの半径方向外側部分とを含む(上述のバルブ49の弁座と同様)。
環状シールは、弁座部材と係合する第1環状シーリングリッジと、中央ランドの半径方向外側部分と係合する第2環状シーリングリッジとを含み、第1環状リッジは、第2環状リッジよりも大きな直径を有する。
ポペットロッド234は、バルブ本体138の中央ランドに強固に取り付けられた基端部245と、強固に取り付けられていない末端部とを含む(すなわちポペットロッド234は中央ランドに片持ち支持されている)。ポペットロッド234は、ポペットロッドの基端部245に近接する段付きフランジ202(第1係合構造)を含む。図5(a)〜(c)の例では、段付きフランジは、中央ランド144からポペット234のスリーブ247内に設けられた空洞275内へ延設されている。段付きフランジ202の底面は、弁座の一部を形成する中央ランド144の前記部分と同一平面上にある。ポペットロッド234の細長部分203は、ポペットを案内するために、段付きフランジ202からポペットスリーブ247内へと延設されている。ポペットスリーブ247は、ポペットが弁閉鎖位置(図5(c)参照)にあるときに段付きフランジ202と係合するよう構成された(第2)係合構造204を更に含む。段付きフランジ202の底面は中央ランド144の前記部分と同一平面上にある必要はなく、代替的に、段付きフランジ202の底面は、ポペットロッド234の基端部245に近接する中央ランド144内の(例えば機械加工によって形成された)空洞内へ嵌め込まれてもよい。
作動油は係合構造204と段付きフランジ202との間の空洞275に供給される。図5(b)及び図5(c)に最も明瞭に示されるように、ポペットが弁閉鎖位置に近づくときに段付きフランジ202と係合構造204との間に第1ダンピング流路206が形成される。必要に応じて、一つ又は(好ましくは)二つ以上のL型ダンピング流路207が段付きフランジ202に設けられていてもよく、各L型ダンピング流路は段付きフランジ202の軸方向の面に第1開口207aを含み、段付きフランジ202の側面に第2開口207bを含む。
段付きフランジ202、係合構造204、作動油及びダンピング流路206,207は、全体でダンピング機構を構成する。より具体的には、ポペットが弁開放位置から弁閉鎖位置へ移動するときに、ダンピング流路206,207に作動油を押し込むことによって油圧ダンピングが実現される。ポペットが弁開放位置(図5(a)参照)にあるときには、作動油がダンピング流路207の第1及び第2開口207a,207bの間を自由に流れるように、係合構造204は段付きフランジ202と重ならない。このとき、ダンピング流路206は段付きフランジ202と係合構造204との間にまだ形成されていないため、作動油は、係合構造204と段付きフランジ202との間から、係合構造204の外面とポペット本体(図5(a)〜(C)に不図示)の内面との間の容積部へ自由に流れることができる。したがって、ポペットが弁開放位置にあるときに、ポペットに(もしあれば)最小のダンピングがかかる。ポペットが弁開放位置から弁閉鎖位置の方へ移動するときに、係合構造204は段付きフランジ202と重なり始め、ダンピング流路207の側面の開口207が係合構造204によって次第に覆われる。係合構造204は、したがってダンピング流路207を通る作動油の流れを次第に制限し、その結果、作動油が係合構造204及び段付きフランジ202に及ぼす反力が増大する。この結果、ポペットが弁座に近づくにつれて、ポペットロッド234に沿ったポペットの移動にかけられるダンピングのレベルが増大する。このダンピングのレベルの増大は、ポペットが弁閉鎖位置に到達したときにおけるポペットの環状シールと弁座との間の衝突力を失くすのに有益であり、これによりバルブ200の予想寿命が延びる。
ポペットが弁閉鎖位置にあるときに、係合構造204はダンピング流路207の開口207bを部分的にのみ覆う。開口207bを全体的には覆わないことで、弁開放位置から弁閉鎖位置の方へのポペットの移動に対して小さなレベルのダンピングのみを確実にかけることができる。その上、係合構造204がポペットロッド234の細長部分203に隣接しているときには(すなわち弁開放位置と弁閉鎖位置との間におけるその通路に沿った中間位置にあるときには)、作動油の流れが大きく制限されない。なぜなら、作動油が第2ダンピング流路207を通って係合構造204と段付きフランジ202との間を自由に流れることができるからである。したがって、ダンピング機構は、ポペットが弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間位置にあるときに、最小のダンピングを生じさせる。このため、ポペットは、弁閉鎖位置に近づくにつれてその移動がダンピングを受けても、流体作動機械の高圧バルブとして用いられるために十分に高速で弁開放位置と弁閉鎖位置との間を移動するよう動作することが可能である。
ポペットが弁座に近づくにつれて、ダンピング機構によってポペットにかかるダンピングは、弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間でポペットにかかるダンピングレベルに対して典型的には少なくとも50%増大する。
ダンピング流路206,207の幅は、ダンピングの要求レベルを満たすために設計段階で調節されてもよい。
第2ダンピング流路207は段付きフランジ202から省略してもよく(代替的に中空でないブロックであってもよく)。係合構造204内に代替的に設けられた第2ダンピング流路であってもよいことを理解されたい。この場合、係合構造内の第2ダンピング流路は弁開放位置から弁閉鎖位置へポペットが移動するにつれて段付きフランジによって次第に覆われてもよく、それが弁閉鎖位置に近づくにつれてポペットの移動にかかるダンピングレベルが増大する。第2ダンピング流路は、バルブの高速な開放を可能とするために、弁閉鎖位置において段付きフランジによって部分的にのみ覆われていることが好ましい。この場合、ポペットが弁閉鎖位置に近づいたときに、第1ダンピング流路206は、段付きフランジ202と係合構造204との間に形成されたままであってもよい。
段付きフランジ202はポペットロッド234ではなくバルブ本体の中央ランド上に設けられてもよいことも理解されたい。代替的に、段付きフランジ202の一部がポペットロッド234上に設けられ、段付きフランジ202の一部がバルブ本体の中央ランド付近に設けられてもよい。
図5(d)〜図5(f)は、ポペットが弁開放位置に近づくにつれてポペットの移動にかかるダンピングを増大するために設けられる同様のダンピング機構を示している。図5(d)は、弁閉鎖位置におけるポペットを示しており、図5(e)は弁閉鎖位置と弁開放位置との間の中間位置におけるポペットを示しており、図5(f)は弁開放位置におけるポペットを示している。図5(d)〜図5(f)に示されるダンピング機構は、ソレノイドコア128の下側上(及び/又はその末端部に隣接したポペットロッド234上)に設けられた第2段付きフランジ202b(第3係合構造)と、ソレノイドコア128に最も近いポペットスリーブ247の端部に設けられた同様の(第4)係合構造204b(及び反対側の第1係合構造204)と、(第4)係合構造204bは、バルブ200が弁開放位置にあるときに段付きフランジ202bと係合するよう構成される(図5(f)参照)。L型ダンピング流路249は段付きフランジ202b内を通って設けられており、ポペットが弁開放位置に近いたときに、更なるダンピング流路206bが(第4)係合構造204bと段付きフランジ202bとの間に形成される。段付きフランジ202b内のダンピング流路249は、段付きフランジ202bの軸方向の面に設けられた第1開口249aと、段付きフランジ202bの側面の第2開口249bとを含む。ポペットが弁閉鎖位置(図5(d)参照)にあるときに、開口249a,249bは完全に開放され、流体がダンピング流路249を通って流体が自由に流れることができる。しかしながら、ダンピング流路249の開口249a,249bは、ポペットが弁開放位置に近づくにつれて係合構造204bによって次第に覆われてもよく(図5(e)及び図5(f)参照)、それによりポペットが弁開放位置に近づくにつれてポペットの移動にかかるダンピングのレベルが増大する。これは、ポペットのソレノイド係合面とソレノイドコアとの衝突力を失くすのに有益であり、バルブ200の予想寿命をさらに伸ばす。この場合もやはり、ポペットがソレノイドコアに近づくにつれて、ダンピング機構によってポペットにかかるダンピングは、弁閉鎖位置と弁開放位置との間の中間位置でポペットにかかるダンピングに対して典型的には少なくとも50%増大する。
ポペットとポペットロッド234との間にダンピング機構を設けることによって、コンパクトな配置を実現することができる。
如何なる適切な係合構造も、前記係合構造の間の一つ以上のダンピング流路を通る作動油の流れを制限することによって要求されるダンピングをそれぞれ提供するために、係合構造204、ポペット上の段付きフランジ202、ポペットロッド234/中央ランド/ソレノイドの代わりに用いられることを理解されたい。
図6は、代替的なダンピング機構250を示している。ダンピング機構250は図5(a)〜(c)のダンピング機構に類似しており、同一の構成には同一の参照符号を付することとする。ダンピング機構250は、図5(a)〜(c)に示されるものと類似するポペットロッド234上に設けられた段付きフランジ252を備えているが、段付きフランジ250の中を通って延びるダンピング流路が設けられていない。ダンピング機構250は、ポペットロッド234にスライド可能に取り付けられた不連続な係合構造部材254と、係合構造254と段付きフランジ252の間に延在する弾性付勢機構256(例えば部分的に圧縮されたスプリング)とを更に含んでおり、弾性付勢機構は、不連続な係合構造254を段付きフランジ252から離れるように付勢する(押す)。ダンピング機構250のポペットロッド234は凹部258を含んでおり、該凹部は不連続な係合構造254の一部を受け入れる。凹部258は、凹部258によって受け入れた係合構造254の一部に係合可能な天井260を含んでいる。ポペットロッドとポペットの間の空洞275には作動油が供給される。ダンピング流路262は係合構造254の(軸方向)上面264を貫通して設けられる(ただし、付加的又は代替的に係合構造254の側面266をダンピング流路が貫通して設けられてもよいことを理解されたい)。ポペットスリーブ247の底面268は、ポペットが弁閉鎖位置に近づいたときに係合構造254の軸方向の面264に係合するように配置される。ただし、ポペットが弁閉鎖位置に近づいたときに係合構造254の軸方向の面264に係合するように、ポペットの内面の底が代替的に配置されてもよい。
係合構造254は、(図6に示されるように)ポペットロッド234の基端部245又は末端部248に隣接してポペットロッド234上にスライド可能に設けられ、これにより、ポペットが弁閉鎖位置に近づくにつれてポペットの移動にかかるダンピングのレベルが増大する。この点について、以下により詳細に説明する。
弁開放位置では、係合構造254の前記部分は凹部258の天井260に係合し、係合構造254と段付きフランジ252とは重ならない。したがって、ポペットが弁開放位置にあるときに、ポペットに(もしあれば)最小のダンピングがかけられる。ポペットが弁開放位置から弁閉鎖位置の方へ移動するときに、ポペットスリーブ247の底面268が係合構造254の軸方向の面264に係合し、係合構造254を段付きフランジ252に向けて移動させる。これによって係合構造と段付きフランジ252の間の容積が減少する。係合構造254が段付きフランジ252と重なり始める前には、作動油は空洞275から自由に流出可能である。しかしながら、係合構造254が段付きフランジ252と重なり始める(又は係合する)と、係合構造254と段付きフランジ252の間において、空洞275からダンピング流路262及びダンピング流路270を通りぬける作動油の流れが制限される。係合構造254と段付きフランジ254との重なりは、空洞275からの作動油の流れをこのように制限し、その結果、空洞275内の作動油が係合構造254及び段付きフランジ252に及ぼす反力が増大する。この結果、ポペットが弁座に近づくにつれて、ポペットロッド234に沿ったポペットの移動にかけられるダンピングレベルが増大する。このダンピングレベルの増大は、ポペットが弁閉鎖位置に到達したときにおけるポペットの環状シールと弁座との間の衝突力を失くすのに有益であり、これによりバルブの予想寿命が延びる。
ポペットが弁閉鎖位置から弁開放位置の方へ移動するときに、付勢機構が係合構造254を段付きフランジから離れるように押す。係合構造254の移動は、ポペットスリーブ247のそれに最初に追従してもよく、代替的には、ポペットが弁開放位置に向けて移動するとすぐにポペットスリーブ247が係合構造から離脱してもよい。ポペットロッドにおける凹部258の天井260に係合構造254が係合すると、段付きフランジ252から離れるような係合構造254の更なる移動は妨げられる。したがって、天井260は、段付きフランジから離れるような係合構造の更なる移動を妨げるエンドストップとして機能する。さらに、ポペットが弁開放位置に向けて更に移動するときに、まだそうしていなければ、ポペットスリーブ247は係合構造254から離脱する。
上述したように、ポペットが弁閉鎖位置にあるときに、係合構造254は段付きフランジ252に重なる。ただし、作動油はダンピング流路262(及び段付き構造254の周囲)を自由に流れる。したがって、弁閉鎖位置から弁開放位置の方へのポペットの移動には小さなレベルのダンピングのみがかかる。さらに、係合構造254がエンドストップ260に係合するときに係合構造254と段付きフランジ252とに重なりが無いため、ポペットが弁閉鎖位置と弁開放位置の間の中間位置にあるときに、流体が係合構造254と段付きフランジ252との間を自由に流れることができる。したがって、係合構造と段付きフランジが重なるようにポペットが係合構造254を段付きフランジ252に向かって移動させるまで、ダンピング機構250によって生じるダンピングレベルは最小である。
付勢機構は、典型的にはダンピング流路262の直径とともに以下のように評価される(すなわち、付勢機構によって付与される付勢力の大きさが選択される)。すなわち、ポペットが弁閉鎖位置から弁開放位置へ移動するときに、係合構造254がその『準備』位置(すなわち、それがエンドストップ260と係合する位置)に戻るのに要する時間がポペットの動作の要求周波数に適合するように評価される。これは、典型的には、ポペットが弁開放位置から弁閉鎖位置の方へ戻り始める時までに係合構成254がその『準備』位置へ戻るように、付勢機構256及びダンピング流路262の直径が選択されることを意味している。
ポペットが弁閉鎖位置へ接近していない時にダンピングレベルを最小化することによって、また付勢機構とダンピング流路の直径を適切に調節することによって、ポペットは、弁閉鎖位置に近づくときにその移動がダンピングを受けても、流体作動機械の高圧バルブとして用いられるために十分に高速で弁開放位置と弁閉鎖位置との間を移動するように動作可能である。
図7(a)は、代替的なダンピング機構を含む代替的なバルブ300を示している。代替的なバルブ300は、上述したバルブ49と類似しているが、ポペットと第1ケーシングとの間にダンピング機構を設けるように、ポペットと第1ケーシング部分が適用されている。バルブ300の構成のうちバルブ49の対応構成と同一のものには同一の参照符号を付している。
バルブ300は、適応した第1バルブケーシング325と適応したポペット324とを備えており、第1バルブケーシング325及びポペット324は第1バルブケーシング325とポペット324との間にダンピング機構の一部を設けるように適応している。前述のように、ポペット324はポペットロッド334に沿って(及び、によって案内され)弁開放位置と弁閉鎖位置との間をスライド可能である。弁開放位置では、ポペット124のソレノイド係合面350がソレノイドコア128に係合し、弁閉鎖位置では、ポペット124の環状シール352が弁座に係合する(図7(a)に不図示)。上述のように、弁座は、典型的には、環状ポートの周りに設けられた環状弁座部材140と、弁座部材の環の中に設けられた中央ランドの半径方向外側部分とを含む。
ポペット324は、ポペット324の外面304上に、そのソレノイド係合面350に近接して凹部302が設けられているが、該凹部はそのソレノイド係合面350から環状シール352の方向へ離れている。凹部302は、ポペット324の外面304の第1及び第2部分304a,304bの間に延在している。第1ケーシング325は、第1ケーシングの内面308からポペット324の方へ突出した突出部306を含む。作動油は第1ケーシング325とポペット324の間に供給される。突出部306、凹部302、ポペット324の側面の第1及び第2部分304a,304bは、ケーシング325とポペット324との間で幅が変化するダンピング流路312を形成する。
ポペット304が弁閉鎖位置にあるときに、ポペット324の外面304の第1部分304aは、凹部302とソレノイド係合面350との間に延在し、突出部306と一列に配置され、ダンピング流路312を狭めることによって流路312からの作動油の流れを制限する。したがって、ポペットを弁開放位置へ向けて移動させるためにソレノイドが通電されるときに、ポペットのソレノイド係合面350から狭められたダンピング流路を通って作動油が押し出されるので、ポペットの最初の動きにダンピングがかけられる。しかし、ポペットが更に弁開放位置の方へ移動すると、凹部302は突出部306と一列に並ぶ。これにより、ダンピング流路312の幅が大きくなり、作動油の流れの抵抗が小さくなるとともにポペットの移動にかかるダンピングのレベルが減少する。したがって、ダンピング機構は、ポペット324が弁開放位置と弁閉鎖位置との中間位置にあるときに最小のダンピングを生じさせる。これにより、ポペット324は、流体作動機械の高圧バルブとして使用するために十分に高速で弁開放位置と弁閉鎖位置との間で移動することができる。
ポペット324のソレノイド係合面350がソレノイドコア128に近づくにつれて、ポペット324の外面304の一部304bであって凹部302よりも環状シール352に近い該一部は、第1ケーシング325の内面の突出部306と一列に並び、先と同様にダンピング流路312が狭められてそれを通る作動油の流れが制限される。ポペット324のソレノイド係合面350がソレノイドコア128に近づくにつれて、ソレノイド係合面350とソレノイドコア128との間の容積がケーシング325とポペット324との間の容積へと減少することによって作動油310が押しのけられる。作動油310のこの流れは、ダンピング流路312を狭めることによって制限され、その結果、作動油がポペットの第1表面350上に反力を及ぼし、これによりポペットがソレノイドコア128に近づいたときにポペット324の移動にダンピングがかかる。このダンピングは、ポペット324のソレノイド係合面350とソレノイドコア128との衝突力を失くすのに有益であり、したがってバルブ300の予想寿命が延びる。
ポペットが弁閉鎖位置に近づくときに、ポペット324の環状シール352と弁座との衝突力を失くすのに役立てるために、ポペットの移動をダンピングするのとは逆の動作をダンピング機構が行ってもよい。これによりバルブ300の予想寿命が延びる。
凹部302は、代替的にはバルブケーシング325の内面308上に設けられてもよく、一方、突出部306は、代替的にはポペット324の外面304上に設けられてもよい(図7(b)参照)。
所望のダンピング効果を得るために、一つ以上の付加的又は代替的な突出部及び/又は凹部が、ポペット324の外面304及び/又はバルブケーシングに設けられてもよい。例えば、図7(c)は、図6(a)及び図6(b)に示したバルブ300に類似する代替的なバルブ360を示しているが、ダンピング機構が変更されている。同一の構成には同一の参照符号を付することとする。図7(c)の実施形態では、ケーシング325の内面308は、凹部366によって分離された二つの突出部362,364を、突出部362とソレノイドコア128との間の更なる凹部367と共に含んでいる。ポペット324の外面304は、凹部372によって分離された二つの突出部368,370を含んでいる。
ポペット324が弁閉鎖位置(図7(c)参照)にあるときに、ポペット324の突出部368,370はケーシング325の突出部362,364と一列になる。これにより、突出部362,368と364,370との間に、作動油の流れを制限する狭いダンピング流路が形成される。ポペット324が弁開放位置へ移動するときに、作動油は、ポペット324のソレノイド係合面350とソレノイドコア128との間から、突出部362,368及び364,370の間のダンピング流路を通って押しのけられる。ダンピング流路が狭いので、作動油の流れが制限される。したがって、作動油がポペット324に反力を及ぼし、その移動にダンピングがかかる。
ポペット324が弁開放位置の方へ更に移動するときに、ポペット324上の突出部368はケーシング325内の凹部366と一列に並び、同時に、突出部370がケーシング325の他の凹部367と一列に並ぶ。この結果、ダンピング流路の幅が大きくなり、これによりポペット324の移動にかかるダンピングのレベルが低下する。したがって、ダンピング機構は、ポペット324が弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間位置にあるときに、最小のダンピングを生じさせる。これにより、ポペット324は、流体作動機械の高圧バルブとして使用するために十分に高速で弁開放位置と弁閉鎖位置との間で移動することができる。
ポペット324が弁開放位置に近づいたときに、ポペット上の突出部368はケーシング325の内面308から延在する突出部362と一列に並び、再びダンピング流路が狭められる。ダンピング流路が狭められることにより、ソレノイド係合面350とソレノイドコア128との間からの作動油の流れが制限される。作動油によってポペット324のソレノイド係合面350上にかかる反力は、このようにして、ポペットがソレノイドコアに近づくときにポペット324の移動をダンピングする。このダンピングは、ポペット324のソレノイド係合面350とソレノイドコア128との衝突力を失くすのに有益であり、したがってバルブ300の予想寿命が延びる。
図7(c)に示した突出部と凹部は、図7(a)及び図7(b)に示した段階的な突出部及び凹部よりもポペットの移動にかかるダンピングが徐々に増減するように、面取りされた面を備えている。
図8は、他の代替的な(この場合、ダッシュポット)ダンピング機構を含む他の代替的なバルブ400の一部についての概略断面図である。バルブ400は、図4,5及び7(a)〜(c)に示したバルブと類似しており、同一の構成については同一の参照符号を付することとする。バルブ400は、バルブ本体(図8に不図示)に強固に取り付けられた基端部(図8に不図示)と、強固に取り付けられていない末端部(図8に不図示)とを有するポペットロッド434を備えている。ポペットロッド434は、環状クレードル形状の係合構造402を更に含み、該係合構造は、ポペット424が弁閉鎖位置にあるときにポペット424のスリーブ447の底部447aと係合するよう構成されている。スリーブ447内の空洞475には作動油が供給される。ポペット424が弁開放位置にあるときには、スリーブ447の底部447aはクレードル402から離間しており、作動油がそれらの間に供給される。ポペット424が弁閉鎖位置に近づくときに、スリーブ447の底部447aがクレードル402に入り込み、作動油がスリーブ447の底部447aとクレードル402との間からクレードル402とスリーブ447の間の狭いダンピング流路を通って空洞475へ押しのけられる。狭いダンピング流路は作動油の流れを制限し、その結果、作動油がスリーブ447上に反力を及ぼし、これにより、それが弁閉鎖位置に近づくときにその移動にダンピングがかかる。これにより、ポペット324が弁閉鎖位置に到達したときに、(上述したバルブ200,300,360と同様の方法で)ポペット424の環状シールと環状シールが係合する弁座との間の衝突力が低減され、これにより、バルブの予想寿命の見込みを延ばすことができる。
図9(a)〜図9(c)は、更に別の代替的なダンピング機構を含む更に別の代替的なバルブ500の一部についての概略断面図である。バルブ500は、図4,5(a)〜(c),6,7(a)〜(c)及び8に示したバルブと類似しており、同一の構成については同一の参照符号を付することとする。バルブ500は、ポペットロッド534を備えており、該ポペットロッドは、中央ランドに強固に取り付けられた基端部と強固に取り付けられていない末端部との間のその長手に沿った方向の中間位置に突出部502を有する。バルブ500は、ポペット524を更に備えており、該ポペットはポペットロッド534が中を通って延在するスリーブ547を有する。ポペットロッドの突出部502は、ポペットロッド534からスリーブ547内の空洞575へと突出している。スリーブ547はダンピング領域538を含んでおり、該ダンピング領域には、ポペット524が弁開放位置及び弁閉鎖位置の間を移動するときに突出部502が収容される。スリーブ547は、ダンピング領域538の第1端部538aに設けられた第1ダンピング流路550と、ダンピング領域538の第2端部538bに設けられた第2ダンピング流路551とを備えている。第1端部538aは、(弁閉鎖位置においてポペットの環状シールが係合する)中央ランドに対してよりも(弁開放位置においてソレノイド係合面が係合する)ソレノイドコアに対して近く、第2端部538bは、ソレノイドコアに対してよりも中央ランドに対して近い。スリーブ547は、第1及び第2の径方向自由移動孔(又は溝)552,553を含んでおり、該孔はダンピング流路551,552から離れている。第1自由移動孔552は、典型的には、ダンピング領域の中間位置Mに対してよりも第1ダンピング流路550に対して近く、第2自由移動孔553は、典型的には、ダンピング領域538の中間位置Mに対してよりも第2ダンピング流路551に対して近い。ダンピング流路551,552の各々と自由移動孔552,553とは、空洞575と、スリーブ547とバルブ本体の内面との間に設けられた空洞504と、を流体的に接続することができる。ダンピング流路550,551の各々は、典型的には、自由移動孔552,553の各々よりもより狭い流路を形成する。空洞575には作動油が供給される。
ポペット524が(図9(a)に示されるように)弁閉鎖位置にあるときに、ポペットロッド534の突出部502は、第1ダンピング孔550を覆っていないが、第1自由移動孔552を空洞575の内側から覆っている。ポペットが弁閉鎖位置から弁開放位置の方へ移動するときに、突出部502は空洞575内でピストンとして振る舞う。その結果、突出部502とダンピング領域538の第2端部538bとの間の容積は減少する。これにより、第2自由移動孔553及び第2ダンピング孔551から作動油が押し出される。同時に、作動油は、空洞504から第1ダンピング孔550、次いで第1自由移動孔552を通って、空洞575を引きこまれる。ポペット524が弁開放位置に近づくときに、突出部502は第2自由移動孔553を覆うが、第2ダンピング流路551は覆わない。ダンピング流路551を介した空洞575から空洞504への流体の流れが制限されることにより、作動油が突出部502に反力を及ぼし、ポペットが弁開放位置に近づくときに該反力がポペット524の移動にダンピングをかける。このように、ダンピング機構は、ポペットのソレノイド係合面とソレノイドコアとの間の衝突力が低減するのに有益であり、バルブの予想寿命の見込みを延ばすことができる。
ポペット524が弁開放位置から弁閉鎖位置へ移動するときに同様のプロセスが起こることを理解されたい。すなわち、ダンピング流路550を介した流体の流れが制限されることによって、ポペットが弁閉鎖位置に近づくときにポペット524の移動にダンピングがかかり、自由移動孔552が突出部502によって覆われる。このため、ダンピング機構は、ポペット524の環状シールと弁座との間の衝突力を失くすのに有益であり、バルブ500の予想寿命を延ばす。
ポペット524が弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間行程(すなわち中間ストローク)にあるときには、自由移動孔552,553が覆われておらず空洞575と504との間により大きな流路断面積が生じるため、より小さい程度のダンピングがポペット524の移動にかかる。この効果は、ダンピング孔550,551よりも幅の広い流路が自由移動孔552,553によって形成されることにより高められる。これにより、ポペットが弁開放位置から閉鎖位置に近づくときにポペットの移動にダンピングがかかっても、バルブが非常に高速で開閉する。これにより、高速な開閉が典型的に求められる流体作動機械の高圧バルブとして該バルブを使用することができる。
図9(d)は、図9(a)に示ししたバルブ500を代替するバルブ590の一部を示している。バルブ590は、図9(a)から図9(c)に示したバルブ500とほぼ同一であり、同一の構成については同一の参照符号を付することとする。バルブ590とバルブ500の違いは、以下の通りである。すなわち、バルブ590は移動孔552,553を備えておらず、バルブ590のダンピング孔591,592はバルブ500のダンピング孔550,551よりも幅が大きく、バルブ590の突出部502は該突出部からその長手(前記中間部分は突出部502の全長よりも短い長さを有する)の中間部分に沿って空洞575内へ延在する更なる突出部596を有する。突出部590の端部は、突出部502の端部から引っ込んでおり、該突出部502からそれが延在している。
バルブ590のポペット524が(図9(d)に示すように)弁閉鎖位置にあるときに、ポペッロッド534の更なる突出部596は、第1ダンピング孔591の少なくとも一部を覆う。ポペット524が弁閉鎖位置から弁開放位置へ移動するときに、突出部502,596は空洞575内でピストンとして振る舞う。この結果、突出部とダンピング領域538の第2端部538bとの間の容積が減少する。この結果、作動油が第2ダンピング孔592の外へ押し出される。同時に、作動油は、第1ダンピング孔が突出部596から離れるときに、空洞504から第1ダンピング孔591(該第1ダンピング孔の幅はポペット524が弁開放位置の方へ移動するにつれて増大する)を通って空洞575へ引きこまれる。ポペット524が弁開放位置に近づくにつれて、突出部596が第2ダンピング孔592を覆う部分が増える。この結果、ポペットが弁開放位置に近づくときに、空洞575から空洞504への作動油の流れの制限が強化され、この結果さらに、突出部502,596上へ及ぼされる反力が増大し、該反力がポペット524の移動にダンピングをかける。したがって、ダンピング機構は、ポペットのソレノイド係合面とソレノイドコアとの間の衝突力を失くし、バルブ590の作動寿命の見込みを延ばす。
ポペット524が弁開放位置から弁閉鎖位置へ移動するときに同様のプロセスが起こることを理解されたい。すなわち、ダンピング流路591が突出部596によって徐々に覆われ、これにより空洞575と504との間の流体の流れにかかる制限が強化され、この結果、ポペットが弁閉鎖位置に近づくときにポペット524の移動にダンピングがかかる。したがって、ダンピング機構は、ポペット524の環状シールと弁座との間の衝突力を失くすのに有益であり、このためバルブ590の予想寿命を延ばすことができる。ポペット524が弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間行程(すなわち中間ストローク)にあるときには、空洞575と流体的に連通するダンピング孔591,592のうち幅の広い方に起因して、より小さい程度のダンピングがポペット524の移動にかかる。これにより、ポペットが弁開放位置から閉鎖位置に近づくときにポペットの移動にダンピングがかかっても、バルブが非常に高速で開閉する。これにより、高速な開閉が典型的に求められる流体作動機械の高圧バルブとして該バルブ使用することができる。
上述した実施形態の全てにおいて(及び図9(d)に示したように)、典型的には、弁開放位置と弁閉鎖位置との間でポペット524の移動を案内するために、ポペットロッドとポペットとの間に案内軸受599が設けられることが理解できる。
上記の図6,7(a)〜(c),8,9(a)〜9(d)に示したダンピングメカニズムに関して、ポペットが弁開放位置及び/又は弁閉鎖位置に近づくにつれて、ダンピング機構によって生じるダンピングのレベルは、(典型的には、弁開放位置と弁閉鎖位置との間の中間位置でポペットにかかるダンピングに対して少なくとも50%)増大することを理解されたい。
要求されるダンピングを得るために、上述した何れか一つのダンピング機構又は複数のダンピング機構の組み合わせを採用してもよい。
上記実施形態の幾つか又は全てにおいて、図10(a)に示すように、ポペットスリーブ147,247,447,547の内面に凹部600を形成してもよい。凹部600は、スリーブの内面に沿って長手方向に延在する。結果として、スリーブ147,247,447,547の内面のうち凹部600の両側の第1及び第2部分602,604のみがポペットロッド134,234,334,434,534と係合する。これにより、互いに直接的に近接して移動するポペットのスリーブとポペットロッドの表面領域が減少し、バルブのせん断損失の低減に役立つ。
図10(b)に示すように、ポペットロッド134,234,334,434,534の外面上に凹部610を付加的又は代替的に設けてもよい。典型的には、凹部610はポペットロッドの細長部分に沿って長手方向に延在している。この場合、ポペットロッド134,234,334,434,534のうち凹部610の両側の第1及び第2部分606,608のみがスリーブ147,247,447,547の内面に係合する。この場合も、これにより、互いに直接的に近接して移動するポペットのスリーブとポペットロッドの表面領域が減少し、これはバルブのせん断損失の低減に役立つ。
(高圧バルブの製造)
図11,12は、上述したポペットバルブ49の製造方法を示している。図11(a)に示す第1ステップでは、(上述したポンプ10やモータ14のような)流体作動機械の本体ケーシングに一体的に形成されたケーシングにバルブ本体が設けられる。次のステップでは、図11(b)に示すように、環状ポート142がバルブ本体内に機械加工によって形成されてもよく、これにより環状弁座140と中央ランド144とを形成する。しかし、このステップは、より典型的には、バルブ本体の製造中にすでに行われていることを理解されたい。図11の(c)に示す第3ステップでは、弁座部材140の表面は、ポペット124からの衝撃に対する耐久性を向上させるために硬化剤800(例えば窒化硬化処理では窒素)を用いて処理される。このステップの間、中央ランド144は、それが硬化剤で処理されないようにシールドされる。
次のステップでは、図11(d)に示すように、(硬化されていない)中央ランド144内に凹部が機械加工によって形成され、ポペットロッド134の基端部は、中央ランド144の凹部に強固に取り付けられる。中央ランド144は、硬化剤で処理されていないため、このステップは、容易に成し遂げられる。
次に、上述したようにバルブのシーリングラインによって規定される平面に対するポペットロッド134の直角度測定が行われる。実用上、この直角度測定は、(図4の例の場合のように、弁座が複数のシーリングラインによって規定される平面と実質的に同一平面上にあると仮定して)弁座に対してなされてもよいし、前記シーリングラインの一つによって規定される平面と同一平面上または平行な平面上に位置する弁座の一部に対してなされてもよい。ロッドの直角度が不十分な場合、調節されてもよいし廃棄されてもよい。ロッド134の直角度が十分に直角であれば又はあるとき、ポペット124は、ポペットスリーブ147を介してポペットロッド134に覆うように嵌められる。ソレノイド126を含む第1ケーシング部125は、その後バルブ本体に取り外し可能に連結される。このステップでは、ポペットロッド134はバルブの他のどの構成とも相互作用することは求められない。その結果、第1ケーシング125をバルブ本体に連結する前に行われる直角度測定が、第1ケーシング125がバルブ本体に連結された後も正確なままである。ポペットロッド134上にポペット124を嵌めるステップでは、シーリングラインによって規定される平面に対するポペットロッド134の直角度に変化を引き起こす可能性は低いことを理解されたい。
硬化剤によって中央ランドが処理されることを防ぐために、中央ランド144をシールドすることに替えて、図12(a)に示すように中央ランドに隆起部900を設けてもよい。この場合、図12(b)に示すように、中央ランド144は、弁座部材140と同時に硬化剤で処理されてもよい。しかし、この場合には、(図12(c)に示すように)硬化した隆起部を除去する付加的な次のステップが、中央ランド144の凹部を機械加工によって形成する前に行われ、それから、図12(d)に示すように、ポペットロッド134の基端部を中央ランド144に強固に取付ける。
図11−12に示されるように、中央ランド144全体をシールドする必要がないことを理解されたい。実際には、典型的には、ポペット124の環状シール152と係合する中央ランドの一部を硬化することが有益である。したがって、ポペットロッド134がその後強固に取り付けられる中央ランドの中央領域のみが、硬化剤からシールドされてもよい(または中央ランド144の中央領域だけが隆起していて、その後中央ランド144にポペットロッド134を強固に取り付ける前に除去されてもよい)。
代替的な方法では、ポペットロッド134は、直角度測定が行われる前に中央ランド144と一体的に形成してもよい。この場合、中央ランド144の一部の硬化を防ぐ必要がなく、硬化後に中央ランドの硬化部を除去する必要もない。
ここに開示した発明の範囲内で更なる改良や変形を行ってもよい。
1 風力タービン
2 可変ピッチタービン
4 発電機
6 3相グリッド
10 油圧ポンプ
12 駆動シャフト
14 油圧モータ
16 駆動シャフト
18 加圧流体マニホールド
20 空油圧式アキュムレータ
26 低圧マニホールド
28 低圧アキュムレータ
30 偏心カム
32 ピストンシリンダ装置
34 作動室
36 シリンダ
38 ピストン
40 ピストン底部
42 速度センサ
44 マシンコントローラ
46 低圧バルブ
48 低圧マニホールド
49 ポペットバルブ
50 高圧マニホールド
60 時刻に対するピストンストローク位置のプロット
70 時刻に対する高圧バルブ制御信号のプロット
72 第2スイッチング信号
74 電気パルス
80 時刻に対する高圧バルブ位置のプロット
90 時刻に対する低圧バルブ制御信号のプロット
92 第1スイッチング信号
100 時刻に対する低圧バルブ位置のプロット
110 時刻に対する作動室圧力のプロット
120 バルブの第1被収容部
122 バルブの第2被収容部
124 バルブのポペット
125 バルブの第1ケーシング
126 ソレノイドコイル
128 ソレノイドコア
130 ソレノイドコアの凹部
132 コイルスプリング
134 ポペットロッド
138 バルブ本体
140 弁座部材
142 ポート
144 中央ランド
145 ポペットロッドの基端部
147 ポペットのポペットスリーブ
148 ポペットロッドの末端部
150 ポペットのソレノイド係合面
152 ポペットの環状シール
152a 環状リッジ
152b 環状リッジ
154 ポペットのポペット本体
155 ポペットの高圧ポート
200 ポペットバルブ
202 段付きフランジ
202b 段付きフランジ
203 ポペットロッドの細長部分
204 係合構造
204b 係合構造
206 ダンピング流路
206b ダンピング流路
207 L型ダンピング流路
207a 開口
207b 開口
234 ポペットロッド
245 ポペットの基端部
247 ポペットスリーブ
248 ポペットロッドの末端部
249 ダンピング流路
249a 開口
249b 開口
250 ダンピング機構
252 段付きフランジ
254 不連続な係合構造
256 付勢機構
258 凹部
260 エンドストップ
262 ダンピング流路
264 軸方向の面
266 側面
268 底面
270 ダンピング流路
275 ポペットロッドとポペットの間の空洞
300 ポペットバルブ
302 凹部
304 ポペットの外面
304a ポペットの外面の一部
304b ポペットの外面の一部
306 突出部
308 第1ケーシング部の内面
312 バルブのダンピング流路
324 バルブのポペット
325 バルブの第1ケーシング部
334 バルブのポペットロッド
350 ポペットのソレノイド係合面
352 ポペットの環状シール
360 ポペットバルブ
362 突出部
364 突出部
366 凹部
367 凹部
368 突出部
370 突出部
372 凹部
400 ポペットバルブ
402 係合構造
424 ポペット
434 ポペットロッド
447 スリーブ
447a スリーブの底部
500 ポペットバルブ
502 突出部/ピストン
504 空洞
524 ポペット
534 ポペットロッド
538 ダンピング領域
538a ダンピング領域の端部
538b ダンピング領域の端部
545 ポペットロッドの基端部
547 ポペットスリーブ
548 ポペットロッドの末端部
550 ダンピング流路
551 ダンピング流路
552 自由移動孔
553 自由移動孔
575 空洞
590 ポペットバルブ
591 ダンピング孔
592 ダンピング孔
596 突出部
599 案内軸受
600 凹部
602 スリーブの内面の第1係合部
604 スリーブの内面の第2係合部
606 凹部
608 ポペットロッドの第1係合部
610 ポペットロッドの第2係合部
800 硬化剤
900 取り付け領域隆起部