以下に添付図面を参照して、本発明にかかる遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。以下で説明する実施の形態では、本発明にかかる遊技機をぱちんこ遊技機に適用した例を説明するが、本発明をぱちんこ遊技機に限定するものではない。また、以下の実施の形態で示す具体的な数値などは一例であって、本発明を限定するものではない。
(遊技機の基本的な構成)
まず、本発明の実施の形態にかかる遊技機の基本的な構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる遊技機の正面図である。図1に示すように、遊技機100は遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部には遊技球を発射するための発射部が配置されている。発射部によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技領域103の上部に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103内には多数の釘が設けられており、遊技球は遊技領域103内を落下する際にこの釘に衝突する。これによって、遊技球の落下軌道が変化して、遊技球は予測不可能な方向に落下することになる。また、遊技領域103内には遊技球の落下軌道を変化させるための風車などを設けてもよい。
遊技盤101の中央には画像表示部104が配置されている。画像表示部104には液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)などを用いることができる。画像表示部104は、大当たり抽選の抽選結果をあらわす特別図柄に対応して設けられた装飾図柄(以下「特図装飾図柄」という)を表示する。さらに、画像表示部104は、遊技機100により実行された演出に関する画像(以下「演出画像」という)なども表示したりもする。また、画像表示部104は、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす普通図柄に対応して設けられた装飾図柄(以下「普図装飾図柄」という)を表示してもよい。大当たり抽選や普通図柄抽選については後述する。
遊技盤101において画像表示部104の下方には遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域としての第1始動口105と第2始動口106とが配置されている。第1始動口105と第2始動口106とには遊技球を検出するスイッチが設けられている。このスイッチにより第1始動口105や第2始動口106への遊技球の入賞を検出した場合、遊技機100は特別図柄用の判定用情報(以下「特図判定用情報」という)を取得する。そして、この特図判定用情報を用いて大当たり抽選(特別図柄抽選)をおこなう。また、遊技機100は第1始動口105や第2始動口106への入賞を検出した場合には所定個数(たとえば3個)の賞球の払い出しをおこなう。
第2始動口106には可変入賞装置(いわゆる電動チューリップ。以下「電動チューリップ」という)107が設けられている。たとえば、電動チューリップ107は一対の可動片を備えている。一対の可動片を閉鎖した場合、可動片は第2始動口106への遊技球の入賞を阻害するように機能する。一方、可動片を開放した場合、可動片は第2始動口106への遊技球の入賞を補助するように機能する。つまり、遊技機100は、電動チューリップ107を開閉動作させることで、第2始動口106への遊技球の入賞機会を増減させることができるようになっている。
たとえば、遊技機100は通常時、電動チューリップ107を閉鎖した状態とする。ゲート108を遊技球が通過したことを検出した場合、遊技機100は普通図柄用の判定用情報(以下「普図判定用情報」という)を取得する。そして、この普図判定用情報を用いて普通図柄抽選をおこなう。この普通図柄抽選の抽選結果が特定の結果であった場合に(本実施の形態では普図当たりに当選した場合に)、遊技機100は電動チューリップ107を所定期間だけ開放する。
遊技盤101において第2始動口106の下方には大入賞口109が設けられている。大入賞口109も電動チューリップ107のように開閉動作可能な構成とされている。大入賞口109は、閉鎖された状態であるときには遊技球の大入賞口109への入賞を遮断して、開放された状態であるときのみ遊技球を大入賞口109内へ誘導する。これによって、遊技球は大入賞口109が開放されている場合のみ、大入賞口109へ入賞することができる。
たとえば、遊技機100は通常時、大入賞口109を閉鎖した状態とする。遊技機100は取得した特図判定用情報を用いて大当たり抽選をおこなって、大当たりに当選した場合に、大入賞口109を所定期間だけ開放する。遊技機100が大入賞口109を開放させる期間は、たとえば当選した大当たりの種別に応じる。遊技機100は大入賞口109への入賞を検出した場合には所定個数(たとえば10個)の賞球の払い出しをおこなう。
画像表示部104の側部や下方などには普通入賞口110が配置されている。遊技機100は普通入賞口110への入賞を検出した場合には所定個数(たとえば8個)の賞球の払い出しをおこなう。なお、前述した第1始動口105や第2始動口106、大入賞口109や普通入賞口110などは、図示の位置に限らず遊技領域103内の任意の位置に配置してよい。遊技領域103の最下部にはいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の右下部分には遊技に関する遊技情報を遊技者に示唆するための情報表示部112が設けられている。情報表示部112にはランプ表示器(たとえばドット表示器や7セグメントディスプレイ)などを用いることができる。情報表示部112は、大当たり抽選の抽選結果をあらわす特別図柄を表示したり、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす普通図柄を表示したりする。
また、遊技盤101には遊技領域103の外周を囲うように枠部材113が設けられている。枠部材113は遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲み、遊技者側に突出した形状を有している。枠部材113にはスピーカ114や演出ライト部115などが組み込まれている。演出ライト部115は複数のランプやモータを有しており、このモータの駆動によりランプによる光の照射方向を上下・左右方向に変更可能に構成されている。
また、枠部材113の右下部分には操作ハンドル116が設けられている。操作ハンドル116は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材117が設けられている。発射指示部材117は、操作ハンドル116により回転可能に保持されている。遊技者は発射部により遊技球を発射させる場合、発射指示部材117を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材117を回転させる角度により遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。また、操作ハンドル116には遊技者が発射指示部材117を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。これによって、発射指示部材117が遊技者によって直接操作されていることを検出した場合のみ、遊技機100は発射部に遊技球を発射させる。
また、枠部材113において遊技領域103の下方には演出ボタン(チャンスボタン)118や十字キー119、打球供給皿120などが設けられている。演出ボタン118や十字キー119は、遊技者からの操作を受け付けるための操作受付部を構成している。打球供給皿120は遊技球を収容可能な形状を有しており、収容している遊技球を発射部へ送り出す。また、本実施の形態では詳細な説明は省略するが、画像表示部104の近傍には所定演出時に動作する可動役物130なども設けられている。
(情報表示部の詳細)
つぎに、情報表示部112の詳細について説明する。図2は、本実施の形態の情報表示部を示す説明図である。図2において、情報表示部112は、特別図柄表示部201と、普通図柄表示部202と、保留数表示部203と、ラウンド数表示部204とを備えている。各表示部201〜204にはLED(Light Emitting Diode)表示器などを用いることができる。
ここで、第1特別図柄表示部201aは、第1始動口105へ遊技球が入賞しておこなわれた大当たり抽選の抽選結果をあらわす特別図柄を表示する。第2特別図柄表示部201bは、第2始動口106へ遊技球が入賞しておこなわれた大当たり抽選の抽選結果をあらわす特別図柄を表示する。たとえば、第1特別図柄表示部201aと第2特別図柄表示部201bとは8つのLEDを有するLED表示器となっており、8つのLEDの点灯態様により特別図柄を表示する。
本実施の形態の大当たりには、15ラウンドの第1大当たりと第2大当たり、4ラウンドの第3大当たりとがあるものとする。第1特別図柄表示部201aや第2特別図柄表示部201bにおいて全LEDを点灯させた場合は第1大当たりをあらわす。左から2つ目、3つ目、6つ目のLEDを点灯させた場合は第2大当たりをあらわす。左から1つ目、4つ目、7つ目のLEDを点灯させた場合は第3大当たりをあらわす。また、一番右のLEDのみを点灯させた場合はハズレをあらわす。なお、各大当たりをあらわす点灯態様は1パターンでなく複数パターンとしてもよい。なお、それぞれの大当たりの違いについては後述する。
また、第1特別図柄表示部201aと第2特別図柄表示部201bとは大当たり抽選がおこなわれると直ちにその抽選結果をあらわすわけでなく、抽選結果をあらわす前に特別図柄を所定期間、変動表示する。変動表示時、第1特別図柄表示部201aと第2特別図柄表示部201bとは、たとえば図中の左から右へ流れるように各LEDを点灯および消灯させる。
また、特別図柄表示部201の上部には普通図柄抽選の抽選結果をあらわす普通図柄表示部202が設けられている。たとえば、普通図柄表示部202は3つのLEDを有するLED表示器となっており、3つのLEDのうちのいずれか1つのLEDを点灯させることにより普通図柄を表示する。本実施の形態の普図当たりには長開放当たりと短開放当たりとがあるものとする。「○」に対応するLEDを点灯させた場合は長開放当たりをあらわす。「△」に対応するLEDを点灯させた場合は短開放当たりをあらわす。「×」に対応するLEDを点灯させた場合はハズレ(普図ハズレ)をあらわす。
また、普通図柄表示部202も普通図柄抽選がおこなわれると直ちにその抽選結果をあらわすわけでなく、抽選結果をあらわす前に普通図柄を所定期間、変動表示する。変動表示時、普通図柄表示部202は、たとえば図中の時計回りに「○」→「×」→「△」→「○」→…といったように各LEDを点灯および消灯させる。
普通図柄表示部202の左方には記憶している特図判定用情報の数や普図判定用情報の数をあらわす保留数表示部203が設けられている。保留数表示部203は、第1特別図柄保留数表示部203aと、第2特別図柄保留数表示部203bと、普通図柄保留数表示部203cとを備えている。ここで、第1特別図柄保留数表示部203aは第1始動口105への入賞により取得された特図判定用情報数を表示する。第2特別図柄保留数表示部203bは第2始動口106への入賞により取得された特図判定用情報数を表示する。普通図柄保留数表示部203cは普図判定用情報数を表示する。たとえば、各保留数表示部203a〜203cは4つのLEDを有するLED表示器となっており、4つのLEDの点灯態様により各々の判定用情報数を表示する。なお、遊技機100は特図判定用情報や普図判定用情報を、規定数(たとえば4つ)を上限に記憶することができるものとする。
普通図柄表示部202の左方にはラウンド数表示部204が設けられている。ラウンド数表示部204は大当たり時にこの大当たりのラウンド数を表示する。前述のように、本実施の形態では、第1大当たりと第2大当たりとは15ラウンドの大当たりであるため、これらの大当たり時にラウンド数表示部204は「15」に対応するLEDを点灯させる。第3大当たりとは4ラウンドの大当たりであるため、第3大当たり時にラウンド数表示部204は「4」に対応するLEDを点灯させる。
(遊技機による遊技進行の流れ)
つぎに、遊技機100による遊技進行の流れについて説明する。遊技者が発射指示部材117を操作することにより発射された遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞すると、遊技機100は特図判定用情報を取得して記憶する。その後、特別図柄の始動条件が成立すると、遊技機100は記憶していた特図判定用情報を用いて大当たり抽選をおこなう。大当たり抽選をおこなうと、特別図柄表示部201の特別図柄を変動させる(変動表示する)。
特別図柄を変動させている際に、遊技機100は画像表示部104の表示画面上では特図装飾図柄を変動させる。また、この際には大当たりへの期待度をあらわす特図演出をおこなったりもする。ここで特図演出は特図変動演出と予告演出とを含む。たとえば、特図変動演出はリーチ演出や疑似連演出など主に特図装飾図柄を用いて大当たりへの期待度をあらわす演出である。また、たとえば、予告演出はステップアップ予告演出(以下「SU予告演出」と略す)などキャラクタやこのキャラクタの台詞などにより大当たりへの期待度をあらわして特図変動演出に対して補助的な役割を果たす(たとえば発展先の特図変動演出を予告する)演出である。なお、リーチ演出については公知の技術であるため詳細な説明は省略し、SU予告演出については後述する。
特別図柄を所定期間変動させると、遊技機100は大当たり抽選の抽選結果を示すように特別図柄を停止させる(停止表示する)。大当たり抽選で大当たりに当選していれば、遊技機100はここで大当たりを示す特別図柄を停止させて大当たり遊技を開始する。大当たり遊技において、遊技機100は当選した大当たりの種別に応じたラウンド数分、大入賞口109を開放する。この開放中に遊技球が大入賞口109に入賞すれば、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。
大当たり遊技を完了すると、遊技機100は所定期間だけ高確率遊技状態とする。高確率遊技状態では大当たりへの当選確率を高めた大当たり抽選をおこなう。たとえば、高確率遊技状態でない場合(以下「低確率遊技状態」という)、遊技機100は大当たりへの当選確率を1/200とした大当たり抽選をおこなう。一方、高確率遊技状態の場合には大当たりへの当選確率を1/40とした大当たり抽選をおこなう。ここで高確率遊技状態とする期間は、大当たり後に所定回数(本実施の形態では60回とする)の大当たり抽選をおこなうまでの期間とする。この期間を経過したときには低確率遊技状態へ復帰する。
また、遊技者が発射指示部材117を操作することにより発射された遊技球がゲート108を通過すると、遊技機100は普図判定用情報を取得して記憶する。その後、普通図柄の始動条件が成立すると、遊技機100は記憶していた普図判定用情報を用いて普通図柄抽選をおこなう。普通図柄抽選をおこなうと、普通図柄表示部202の普通図柄を変動させる。普通図柄を所定期間変動させると、遊技機100は普通図柄抽選の抽選結果を示すように普通図柄を停止させる。普通図柄抽選で普図当たりに当選していれば、遊技機100はここで普図当たりを示す普通図柄を停止させて、電動チューリップ107を所定期間開放する。
大当たり遊技後、遊技機100は所定期間だけ補助遊技状態とする。補助遊技状態では第2始動口106への遊技球の入賞機会を増加させる。たとえば、補助遊技状態である場合、遊技機100は補助遊技状態でない場合(以下「非補助遊技状態」という)よりも普図当たりへの当選確率を高めた普通図柄抽選をおこなう。また、普図当たりに当選した場合の電動チューリップ107の開放時間を延長させる。さらに、遊技機100は、単位時間あたり(たとえば1分間あたり)の普通図柄抽選の抽選回数を増加させるために普通図柄の変動時間を短くしてもよい。ここで補助遊技状態とする期間は、大当たり後に所定回数(本実施の形態では30回または100回とする)の大当たり抽選をおこなうまでの期間とする。この期間を経過したときには非補助遊技状態へ復帰する。
また、遊技機100は普通図柄を変動させている際に、特別図柄の変動時と同様に、画像表示部104の表示画面上で普図装飾図柄を変動させたり、普図当たり(たとえば長開放当たり)への期待度をあらわす普図演出をおこなったりしてもよい。
(遊技システムについて)
前述のように遊技機100は単独でも遊技可能に構成したものであるが、以下に説明する遊技システムに組み込まれて遊技者にパチログ遊技をおこなわせることで一層と興趣性を高めた遊技を提供することができるようになる。ここでパチログ遊技とは、遊技機100での遊技履歴を蓄積してこの遊技履歴に応じた特典を獲得可能な遊技である。
(遊技システムの概要)
ここで遊技システムの概要構成について説明する。図3は、本実施の形態の遊技システムを示す概要構成を示す説明図である。図3に示すように、遊技システム300は、遊技機100と、端末機310と、サーバ320とを備えている。端末機310とサーバ320とは公衆回線(たとえばインターネット)330を介して通信可能に設けられている。
遊技機100は遊技履歴をあらわす情報(以下「遊技履歴情報」という)を記憶可能に構成されている。たとえば、遊技機100は、特別図柄を変動させた回数(以下「変動回数」という)や、大当たりに当選した回数(以下「大当たり回数」という)や、行った演出の履歴(演出履歴)などを遊技履歴情報として記憶する。また、遊技機100は記憶している遊技履歴情報をあらわすQRコードを生成する。遊技機100はQRコードを生成すると、このQRコードを画像表示部104などに表示する。
端末機310は、公衆回線330に接続可能な機器であり、遊技機100により表示されたQRコードを読み取り可能なカメラ機能を有している。たとえば、端末機310はカメラ機能付の携帯電話とすることができる。端末機310は、遊技機100により表示されたQRコードを読み取ると、このQRコードがあらわす遊技履歴情報を、公衆回線330を介してサーバ320へ送信する。
サーバ320は、公衆回線330に接続可能な情報処理装置であり、端末機310と情報の送受信をおこなう。たとえば、サーバ320は端末機310から遊技履歴情報を受信する。ここで、サーバ320はデータベースDBを有しており、遊技履歴情報を受信すると、この遊技履歴情報をデータベースDBに記憶する。また、サーバ320はデータベースDBに記憶している遊技履歴情報に基づいて、遊技履歴が所定条件を満たした遊技者には特典を付与する。たとえば、サーバ320は遊技履歴が所定条件を満たした遊技者の端末機310に対しては所定コンテンツ(たとえば画像データや楽曲データ)のダウンロード権を付与する。これによって、遊技者は端末機310により遊技履歴に応じたコンテンツをサーバ320からダウンロードして、このコンテンツを楽しむことができる。
なお、図3で遊技システム300が1台の遊技機100を備えた構成を示しているが、遊技システム300は複数台の遊技機100を備えていてもよい。また、本実施の形態では、遊技機100をぱちんこ遊技機として説明しているが、遊技機100は回胴式遊技機(いわゆるスロットマシン)としてもよく、さらにはアレンジボール遊技機などであってもよい。また、ぱちんこ遊技機と回胴式遊技機などの異なる種別の遊技機において、本実施の形態の遊技システム300を共有して採用すれば、遊技機の種別の枠を超えて、新たな遊技の楽しみを提供することができる。
(遊技システムの動作概要)
つぎに、遊技システム300の動作概要について説明する。図4は、遊技システムの動作概要を示すシーケンス図である。図4において、左列は遊技者の行為または端末機310の処理や動作を示している。また、中央列は遊技機100の処理や動作を示し、右列はサーバ320の処理や動作を示している。
まず、遊技機100でパチログ遊技を開始する場合、遊技者は端末機310によりサーバ320へアクセスする。サーバ320は端末機310からアクセスがあると、開始情報生成処理をおこなう(ステップS421)。開始情報生成処理において、まず、サーバ320は端末機310の端末固有情報(たとえば携帯電話であれば製造番号やユーザID(以下UID)と略す)を取得する。つぎに、データベースDBを参照して、取得された端末固有情報と対応づけられた遊技履歴情報を取得する。端末固有情報と遊技履歴情報とを取得すると、これらに基づいて遊技機100でのパチログ遊技を開始させるための開始情報を生成する。ここで開始情報は、端末固有情報や遊技履歴情報などをあらわすためのパスワードとなっている。開始情報を生成すると、サーバ320はこの開始情報を端末機310へ送信する。端末機310はサーバ320から送信された開始情報を受信し、この開始情報があらわすパスワードなどを遊技者に報知する。
遊技者がパスワードを遊技機100に入力すると、遊技機100は入力されたパスワードの認証をおこなう(ステップS411)。この認証が成功した場合、遊技機100は記憶している遊技履歴情報をクリアし(ステップS412)、これから行われる遊技に対する遊技履歴情報の蓄積を許可する(ステップS413)。これにより、パチログ遊技が開始されることになる。遊技者が遊技を開始すると(たとえば遊技球の打ち出しを開始すると)、遊技機100は大当たり抽選や特別図柄の変動および停止などをおこなうための遊技処理をおこなう(ステップS414)。そして、この遊技処理に対応して遊技履歴情報を記憶・更新していく(ステップS415)。
遊技をやめる場合、遊技者は遊技機100に対して終了操作をおこなう。遊技機100は遊技者から終了操作を受け付けると、QRコード表示処理をおこなう(ステップS416)。QRコード表示処理において、まず、遊技機100は、パチログ遊技開始時に入力されたパスワードにより取得された端末固有情報と、遊技により蓄積した遊技履歴情報と、サーバ320にアクセスするためのアドレス(いわゆるWebページのURL)との情報などが含まれたQRコードを生成する。そして、生成したQRコードを画像表示部104に表示する。遊技者は端末機310により表示されたQRコードを読み取って、サーバ320へアクセスする。換言すれば、この場合、端末機310はQRコードに含まれた遊技履歴情報や端末固有情報などをサーバ320へ送信することになる。
端末機310から遊技履歴情報を受信すると、サーバ320はQR認証処理をおこなう(ステップS422)。QR認証処理において、サーバ320はQRコードに含まれた端末固有情報と、今回アクセスした端末機310の端末固有情報とを取得し、両者が一致するか否かを判定する。そして、両者の端末固有情報が一致した場合(QR認証処理における認証が成功したとき)のみ、QRコードに含まれた遊技履歴情報をデータベースDBに記憶する。
また、QR認証処理で認証が成功した場合、サーバ320は遊技履歴情報を端末機310に表示させるため、遊技履歴情報をあらわすような画像(遊技履歴画像)データを生成する遊技履歴情報の表示処理をおこなって(ステップS423)、生成した遊技履歴画像データを端末機310へ送信する。一方、QR認証処理で認証が失敗した場合には、認証に失敗した旨を報知するエラー画像のデータを端末機310へ送信する。
また、遊技者は、これまでの遊技履歴情報を確認したいときには、サーバ320に直接アクセスする。サーバ320は、端末機310からアクセスがあると、アクセスされた端末機310の端末固有情報を読み取り、アクセスされた端末機310の端末固有情報がデータベースDBに登録されているか否かを判定する表示用認証処理をおこなう(ステップS424)。そして、データベースDBに登録されている端末固有情報であれば、その端末固有情報に対応する遊技履歴情報を端末機310に表示させるため、遊技履歴画像データを生成する遊技履歴情報の表示処理をおこなって(ステップS423)、生成した遊技履歴画像データを端末機310へ送信する。
このように遊技システム300によれば、遊技履歴情報が含まれたQRコードの画像自体を、第三者に譲渡することを目的としてインターネットにアップロードしても、QRコードを生成した端末機と異なる端末機からでは、QRコードの認証が成功することはない。これにより、遊技システム300はQRコードの画像自体を譲渡目的でアップロードするという不正行為を防止することができる。なお、上述したシーケンス図における遊技機100やサーバ320の各処理はこれらがおこなうすべての処理を示したものではない。遊技機100やサーバ320はこの他にも多数の機能を果たすための処理がおこなわれているものとする。
(データベースの一例)
ここでサーバ320のデータベースDBの一例について説明する。図5は、本実施の形態のサーバのデータベースの一例を示す説明図である。データベースDBでは、端末固有情報に対して遊技履歴情報が対応づけられている。前述のように、遊技履歴情報には、変動回数や大当たり回数や演出履歴(たとえば特定演出の実行回数)などをあらわす情報からなる。また、たとえば、遊技履歴情報は、直近に受け付けた1回分の遊技履歴情報(図示の例では「本日データ」)と、過去に受け付けた遊技履歴情報の累計(図示の例では「累計データ」)とに区分して記憶してもよい。
また、端末固有情報には、遊技履歴情報に基づき算出された獲得ポイントが対応づけられている。たとえば、サーバ320は、変動回数100回ごとに+10、大当たり1回ごとに+100点、特定演出1回ごとに+100点といったように獲得ポイントを算出し、これを端末固有情報に対応づける。なお、データベースDBには遊技機の機種ごとに独立して遊技履歴情報を記憶するように構成してもよい。
遊技機100は、遊技システム300に組み込まれることで特定演出を行った場合に、その場で(たとえば遊技場で)珍しい演出を体験できたといった喜びを遊技者に与えるだけでなく、パチログ遊技上の特典によっても遊技者に喜びを与えることができるようになる。これによって、遊技機100は、遊技者に一層と喜びを与えることができ、遊技者の遊技意欲を一層と高めることができる。
(遊技機の機能的構成)
つぎに、遊技機100の機能的構成について説明する。図6は、本実施の形態の遊技機の機能的構成を示すブロック図である。遊技機100は、遊技制御部610と、演出部620とを備えている。遊技制御部610は、遊技の進行を制御する機能を有する。たとえば、ここで遊技制御部610は、取得部611と、特別遊技判定部612と、図柄制御部613と、特別遊技実行部614とを備えている。
取得部611は、遊技盤101上の始動領域を遊技球が通過した場合に特別遊技に関する判定をおこなうための判定用情報を取得する機能を有する。本実施の形態において、取得部611は、第1始動口105や第2始動口106に遊技球が入賞した場合に特図判定用情報を取得することとするが、ゲート108を遊技球が通過した場合に普図判定用情報を取得することとしてもよい。
特別遊技判定部612は、始動条件が成立した場合に、取得部611により取得された判定用情報に基づいて遊技者にとって有利な特別遊技に関する判定をおこなう機能を有する。たとえば、ここで始動条件は、判定用情報が取得済みであること、他の判定用情報により図柄の変動中でないこと、特別遊技中でないことなどが挙げられる。
また、ここで特別遊技は、大入賞口109を開放することで遊技者を有利にする大当たりや、ゲート108を開放することで遊技者を有利にする普図当たりなどが挙げられる。本実施の形態において、特別遊技判定部612は、特図判定用情報に基づいて第1大当たりや第2大当たり、第3大当たりなどの各種大当たりに当選し得る大当たり抽選をおこなう。なお、前述のように取得部611が普図判定用情報を取得する場合には、特別遊技判定部612は普通図柄抽選をおこなったりする。
図柄制御部613は、特別遊技判定部612の判定結果に基づいて、この判定結果をあらわすための図柄を変動させた後に判定結果をあらわすように停止させる機能を有する。たとえば、図柄制御部613は特別図柄表示部201と接続されている。そして、大当たり抽選の抽選結果をあらわすための特別図柄を変動させた後に、大当たり抽選の抽選結果をあらわす図柄で停止させる。図柄制御部613は画像表示部104と接続されて、特別図柄と対応するように設けられた複数列の特図装飾図柄を変動させた後に大当たり抽選の抽選結果をあらわす組み合わせで停止させてもよい。また、普通図柄表示部202と接続されて、普通図柄抽選の抽選結果をあらわすための普通図柄を変動させた後に、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす図柄で停止させてもよい。
特別遊技実行部614は、図柄制御部613により特別遊技をあらわす図柄が停止された場合に特別遊技をおこなう機能を有する。たとえば、特別遊技実行部614は、大当たりをあらわす図柄が停止された場合に、大入賞口109の作動を制御して大入賞口109を所定期間開放し、大当たりをおこなう。このとき、特別遊技実行部614は、停止された特別遊技をあらわす図柄の種別、すなわち、当選した大当たりの種別に応じた期間、大入賞口109を開放するようにしてもよい。
また、遊技制御部610は、高確率遊技制御部615と補助遊技制御部616とを備えてもよい。ここで高確率遊技制御部615は、特別遊技実行部614による特別遊技後の所定期間、低確率遊技状態よりも特別遊技をおこなうと判定する確率を高めた高確率遊技状態とする機能を有する。本実施の形態で高確率遊技制御部615は、大当たり後、60回の大当たり抽選が行われるまで高確率遊技状態とし、高確率遊技状態であることを示す情報を特別遊技判定部612へ出力する。特別遊技判定部612は、高確率遊技制御部615により高確率遊技状態とされた場合にはそれ以外の場合に比べて特別遊技をおこなうと判定する確率を高めた判定をおこなう。
補助遊技制御部616は、特別遊技実行部614による特別遊技後の所定期間、非補助遊技状態よりも始動領域に遊技球が入賞し易くした補助遊技状態とする機能を有する。たとえば、補助遊技制御部616は、電動チューリップ107の作動を制御して、電動チューリップ107の開放時間を非補助遊技状態よりも延長させたり、電動チューリップ107の開放頻度を増加させたりして、非補助遊技状態よりも第2始動口106に遊技球が入賞し易くする。本実施の形態で補助遊技制御部616は、大当たり後、30回または100回の大当たり抽選が行われるまで補助遊技状態とする。
なお、遊技制御部610は、特別遊技判定部612の判定結果をあらわす情報や、図柄制御部613による図柄の変動状態(たとえば変動中であること)をあらわす情報や、特別遊技実行部614による特別遊技状態(たとえば大当たり中であること)をあらわす情報などを含む遊技に関する情報を演出部620へ出力する。さらに、遊技制御部610は高確率遊技制御部615による高確率遊技状態であることをあらわす情報や、補助遊技制御部616による補助遊技状態であることをあらわす情報を演出部620へ出力してもよい。
演出部620は、遊技制御部610から遊技に関する情報を受け付けて、遊技機100がおこなう演出を制御する機能を有する。たとえば、演出部620は画像表示部104と接続されて、画像表示部104に実行対象の演出に応じた画像を表示させることで各種演出をおこなう。演出部620は予め用意された複数の演出から実行対象の演出を選択し、この演出をおこなう。ここで、演出部620が実行可能なそれぞれの演出には実行対象の演出として選択される確率が予め定められている。演出部620はこの確率で複数の演出から実行対象の演出を選択する。なお、たとえば、それぞれの演出の選択される確率は、特別遊技をおこなうと判定された場合と、特別遊技をおこなわないと判定された場合とで異なるようになっている。これによって、演出部620はおこなう演出により遊技者に特別遊技に対する期待度を示唆できるようになっている。
たとえば、本実施の形態において演出部620がおこなう演出にはSU予告演出やプレミア予告演出などがあるものとする。そして、演出部620は所定条件下において特定演出(ここではプレミア予告演出とする)を実行対象の演出として選択する確率を変動させることができる。具体的には、演出部620は設定部621と接続されている。ここで設定部621は、非特殊モードと、非特殊モードよりも特定演出の選択確率が高くなるように定めた特殊モードとの一方を設定する。設定部621は通常時には非特殊モードを設定しており、所定条件が成立した場合に特殊モードへ切り替えて設定する。
ここで特殊モードへ切り替えるための条件としては、演出ボタン118や十字キー119などにより遊技者からの操作を受付可能に構成された受付部622を介して、遊技者から所定操作を受け付けたこととすることができる。また、さらに、所定のタイミングで遊技者から所定操作を受け付けたこととしてもよい。本実施の形態では、設定部621は特定遊技の開始時(後述のオープニング)で遊技者から所定操作を受け付けた場合に特殊モードを設定するものとしている。
また、遊技機100は遊技者の操作に限らず、たとえば、所定回数図柄の変動がおこなわれたときや、所定回数大当たりに当選したときや、所定時刻になったときや、モードを移行させるための抽選に当選したときなどに、特殊モードを設定するようにしてもよい。また、たとえば、設定部621は、高確率遊技制御部615による高確率遊技状態が終了した場合や補助遊技制御部616による補助遊技状態が終了した場合に、非特殊モードにモードの設定をリセットする。たとえば、演出部620は抽選により実行対象の演出を選択するが、設定部621により設定されたモードごとに異なる抽選テーブルを用いて実行対象の演出を選択する抽選をおこなうことで、設定部621により設定されたモードに応じて異なる確率で特定演出をおこなうことができる。
記憶部623は、演出部620により実行された特定演出の実行履歴を記憶する機能を有する。たとえば、記憶部623は特定演出の実行回数を記憶する。出力部624は、記憶部623により記憶された実行履歴を出力する。たとえば、出力部624は特定演出の実行回数を画像表示部104に表示させることで出力する。これによって、遊技機100は、特定演出実行時だけでなく、特定演出の実行履歴出力時にも遊技者に「○回、特定演出を引けた」といった喜びを与えることができるようになる。
また、演出部620は、各々のSU予告演出ごとに予め定められた上限ステップまで段階的に発展する複数種類のSU予告演出を実行することもできる。SU予告演出を実行した際にこのSU予告演出が上限ステップまで達した場合、演出部620は上限ステップに達したことを遊技者に示唆する。たとえば、この場合、演出部620は上限ステップに達した場合にはそれぞれのSU予告演出で共通した演出態様(たとえば表示態様)で演出することにより、上限ステップまで達したことを遊技者に示唆する。
(遊技機のハードウェア構成の一例)
つぎに、遊技機100が前述した動作を実現するための詳細なハードウェア構成の一例について説明する。図7は、本実施の形態の遊技機のハードウェア構成の一例を示す説明図(その1)である。遊技機100は、遊技の主たる進行を制御する主制御部701と、賞球の払い出しなどを制御する賞球制御部702と、演出の進行を制御する演出制御部703とを備えている。
(1.主制御部)
まず、主制御部701について説明する。主制御部701は、CPU(Central Processing Unit)711と、ROM(Read Only Memory)712と、RAM(Random Access Memory)713と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。
CPU711は主制御部701の全体の制御を司る。ROM712は遊技の進行に関するプログラムやデータなどを記憶している。RAM713はCPU711のワークエリアとして使用される。CPU711はROM712からプログラムやデータを読み出して、RAM713をワークエリアとして使用しながら読み出したプログラムを実行し、主制御部701を制御する。
また、主制御部701には、遊技を進行させる上で必要となる情報を取得するために遊技球を検出するスイッチ(以下「SW」と略す)が接続されている。たとえば、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW714aと、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW714bと、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW715と、大入賞口109へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW716と、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW717とが接続されている。各種SW714〜717には近接スイッチなどを用いることができる。各種SW714〜717は遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部701へ入力する。主制御部701は、各種SW714〜717から入力される検出信号に基づいて特図判定用情報(図9参照)を記憶したり、普図判定用情報(図10参照)を記憶したり、賞球制御部702に対して賞球の払い出し指示をおこなったりする。
また、主制御部701には、電動チューリップ107を開閉動作させるための電動チューリップソレノイド718と、大入賞口109を開閉動作させるための大入賞口ソレノイド719とが接続されている。電動チューリップソレノイド718と大入賞口ソレノイド719とは、主制御部701から入力された電気エネルギーを機械的な運動に変換して、電動チューリップ107や大入賞口109を開閉動作させる。
さらに、主制御部701には、遊技に関する情報を表示するための情報表示部112が接続されている。前述のように、情報表示部112は、特別図柄表示部201(第1特別図柄表示部201aと第2特別図柄表示部201b)と、普通図柄表示部202と、保留数表示部203と、ラウンド数表示部204とを備えている。
主制御部701は、大当たり抽選の抽選結果をあらわすように第1特別図柄表示部201aや第2特別図柄表示部201bの表示制御をおこなう。また、主制御部701は、普通図柄抽選の抽選結果をあらわすように普通図柄表示部202の表示制御をおこなう。特図判定用情報数や普図判定用情報数をあらわすように保留数表示部203の表示制御をおこなう。
(主制御部のプログラムや記憶領域などの一例)
ここでROM712に記憶されたプログラムやプログラムが実行されることでRAM713に記憶される情報の一例について説明する。なお、以下では本実施の形態において特に重要となる特徴的なもののみを説明している。ROM712には以下で説明するプログラムのほかにも不図示のプログラムが多数記憶されており、RAM713には以下で説明する記憶領域のほかにも不図示の記憶領域が多数設定されている。
メイン処理プログラム712aは、主制御部701に電源が供給された場合に実行されて、主制御部701の初期設定(たとえば割込周期の設定)や復旧(たとえば前回の電源遮断時の状態への復旧)などをおこなわせる。また、メイン処理プログラム712aは、主制御部701の電源遮断時にバックアップ情報を生成させて、このバックアップ情報をRAM713に記憶させる。
たとえば、RAM713にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(たとえば1日)電源が供給されるようになっている。このため、RAM713は、遊技機100の電源が遮断されても一定期間はバックアップ情報を保持することができる。また、RAM713には、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)などの不揮発性のRAMや、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを用いてもよい。この場合、RAM713はバックアップ電源を必要とせずにバックアップ情報を保持することができる。
タイマ割込処理プログラム712bは、設定された割込周期でメイン処理プログラム712aに対して割り込み実行される。タイマ割込処理プログラム712bは、乱数更新処理プログラム712c、スイッチ処理プログラム712d、図柄処理プログラム712i、電動役物制御処理プログラム712l、賞球処理プログラム712p、出力処理プログラム712qなどのサブプログラムを順次実行させる。
乱数更新処理プログラム712cは、特別図柄用当たり乱数(以下「特図当たり乱数」と略す)、特別図柄用図柄乱数(以下「特図図柄乱数」と略す)、特図変動パターン判定用乱数(以下「特図変動パターン乱数」と略す)、初期値乱数、普通図柄用当たり乱数(以下「普図当たり乱数」と略す)、普通図柄用図柄乱数(以下「普図図柄乱数」と略す)など、主制御部701が管理する乱数の更新をおこなわせる。RAM713には上記の各種乱数を管理するためのカウンタ記憶領域713aが設定されている。
図8は、カウンタ記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。カウンタ記憶領域713aには、特別図柄用の乱数カウンタのカウント値として、特図当たり乱数カウンタのカウント値と、特図図柄乱数カウンタのカウント値と、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値と、初期値乱数カウンタのカウント値とが記憶されている。また、普通図柄用の乱数カウンタのカウント値として、普図当たり乱数カウンタのカウント値と、普図図柄乱数カウンタのカウント値とが記憶されている。
乱数更新処理プログラム712cは、1回実行されるごとにカウンタ記憶領域713aに記憶された各カウント値を「+1」カウントアップさせる。また、特図当たり乱数カウンタ以外の乱数カウンタのカウント値が上限値に達した場合には、上限値に達したカウンタのカウント値を「0」に戻させる。特図当たり乱数カウンタのカウント値が上限値に達した場合には、特図当たり乱数カウンタのカウント値をそのときの初期値乱数カウンタのカウント値と同値となるように設定する。
本実施の形態においては一例として、特図当たり乱数カウンタと初期値乱数カウンタとには「0〜199」の整数の範囲でカウントさせるものとする。特図図柄乱数カウンタと特図変動パターン乱数カウンタとには「0〜99」の整数の範囲でカウントさせるものとする。また、普図当たり乱数カウンタと普図図柄乱数カウンタとには「0〜9」の整数の範囲でカウントさせるものとする。
スイッチ処理プログラム712dは、始動口スイッチ処理プログラム712e、ゲートスイッチ処理プログラム712f、大入賞口スイッチ処理プログラム712g、普通入賞口スイッチ処理プログラム712hなどのサブプログラムを順次実行させる。
始動口スイッチ処理プログラム712eは、第1始動口105や第2始動口106への遊技球の入賞を検出させる。そして、第1始動口105や第2始動口106への遊技球の入賞が検出されたタイミングでカウンタ記憶領域713aを参照させ、特図当たり乱数カウンタのカウント値と、特図図柄乱数カウンタのカウント値と、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値とを特図判定用情報として取得させる。RAM713には取得された特図判定用情報を記憶するための特図判定用情報記憶領域713bが設定されている。
図9は、特図判定用情報記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。特図判定用情報記憶領域713bは、特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8を有している。特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8には、取得された特図当たり乱数カウンタのカウント値と、特図図柄乱数カウンタのカウント値と、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値とが関連づけられて特図判定用情報として記憶される。
また、特図判定用情報記憶領域713bに記憶された特図判定用情報には、第1始動口105への入賞により取得された特図判定用情報なのか、第2始動口106への入賞により取得された特図判定用情報なのかも記憶される(入賞始動口)。特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8には、第1始動口105と第2始動口106のそれぞれの始動口ごとに4つを上限として最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができるようになっている。
また、特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8には、大当たり抽選を受けるための優先順位が設定されている。図示の例では、特図判定用情報格納領域TJ1から特図判定用情報格納領域TJ2、特図判定用情報格納領域TJ3…特図判定用情報格納領域TJ8といったように、番号が若い特図判定用情報格納領域に記憶された特図判定用情報ほど、大当たり抽選を受けるための優先順位が高く設定されている。
本実施の形態では、時系列的に先に取得された特図判定用情報の方から、番号が若い特図判定用情報格納領域に記憶される。また、本実施の形態では、第2始動口106への入賞により取得された特図判定用情報が、第1始動口105への入賞により取得された特図判定用情報よりも番号が若い特図判定用情報格納領域に記憶されるようになっている。
また、始動口スイッチ処理プログラム712eは、特図判定用情報が記憶された際に、大当たり抽選(特図当たり判定や特図図柄判定)や特図変動パターン判定などをおこなわせて、これらの結果を事前判定結果として事前判定結果記憶領域713eに記憶させてもよい。これによって、主制御部701は、記憶された特図判定用情報の大当たり抽選結果や特図変動パターン判定結果を、各々の特図判定用情報の始動条件が成立する前に得ることができる。このように各々の特図判定用情報の始動条件が成立する前に得ることで、遊技機100は、複数回の特別図柄の変動を跨ぐような一連の演出(以下「連続演出」という)をおこなうことができる。なお、特図当たり判定や特図図柄判定、特図変動パターン判定などについては後述する。
ゲートスイッチ処理プログラム712fは、ゲート108への遊技球の通過を検出させる。そして、ゲート108への遊技球の通過が検出されたタイミングでカウンタ記憶領域713aを参照させ、普図当たり乱数カウンタのカウント値と、普図図柄乱数カウンタのカウント値とを普図判定用情報として取得させる。RAM713には取得された普図判定用情報を記憶するための普図判定用情報記憶領域713cが設定されている。
図10は、普図判定用情報記憶領域の記憶内容の一例を示す説明図である。普図判定用情報記憶領域713cは、普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4を有している。普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4には、取得された普図当たり乱数カウンタのカウント値と、普図図柄乱数カウンタのカウント値とが関連づけられて普図判定用情報として記憶される。普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4には4つを上限に、普図判定用情報を記憶することができるようになっている。
また、普図判定用情報格納領域FJ1〜FJ4には、普通図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。図示の例では、普図判定用情報格納領域FJ1から普図判定用情報格納領域FJ2…普図判定用情報格納領域FJ4といったように、番号が若い普図判定用情報格納領域に記憶された普図判定用情報ほど、普通図柄抽選を受けるための優先順位が高く設定されている。本実施の形態では、時系列的に先に取得された普図判定用情報の方から、番号が若い普図判定用情報格納領域に記憶されるようになっている。
大入賞口スイッチ処理プログラム712gは大入賞口109に入賞した遊技球を検出させ、普通入賞口スイッチ処理プログラム712hは普通入賞口110に入賞した遊技球を検出させる。
図柄処理プログラム712iは、特別図柄処理プログラム712j、普通図柄処理プログラム712kを順次実行させる。特別図柄処理プログラム712jは、所定の始動条件が成立した場合に、特図判定用情報記憶領域713bのもっとも優先順位の高い特図判定用情報格納領域TJ1に記憶された特図判定用情報を用いて、大当たり抽選(特図当たり判定や特図図柄判定)や特図変動パターン判定をおこなわせる。RAM713には、これらの判定結果を記憶するための特図判定結果記憶領域713dが設定されている。
具体的に、まず、特別図柄処理プログラム712jは、ROM712に記憶された特図当たり判定テーブルTAtと特図判定用情報の特図当たり乱数とを比較する特図当たり判定をおこなわせる。ここで、ROM712に記憶された特図当たり判定テーブルTAtについて説明する。
(特図当たり判定テーブル)
図11−1は、特図当たり判定テーブルの一例を示す説明図(その1)である。図11−2は、特図当たり判定テーブルの一例を示す説明図(その2)である。特図当たり判定テーブルTAtは、図11−1に示す低確特図当たり判定テーブルTAt1と、図11−2に示す高確特図当たり判定テーブルTAt2とを有する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定時に、高確率遊技状態(たとえば確変遊技状態)であることを示す高確遊技フラグがOFFに設定されていれば低確特図当たり判定テーブルTAt1を用いて特図当たり判定をおこなわせる。一方、高確遊技フラグがONに設定されていれば高確特図当たり判定テーブルTAt2を用いて特図当たり判定をおこなわせる。
低確特図当たり判定テーブルTAt1および高確特図当たり判定テーブルTAt2は、大当たりに対して、大当たりへの当選確率を定めた判定値を対応づけて構成される。本実施の形態では、一例として、低確特図当たり判定テーブルTAt1では大当たりに対して判定値「0(1個)」を割り当てている。一方、高確特図当たり判定テーブルTAt2では大当たりに対して判定値「0〜4(5個)」を割り当てている。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定させる。特図当たり乱数が大当たりの判定値に一致しない場合にはハズレと判定させる。前述したように、本実施の形態で取得される特図当たり乱数は0〜199までのいずれかの整数となる。このため、低確特図当たり判定テーブルTAt1を用いて特図当たり判定をおこなった場合には、1/200の確率で大当たりに当選するようになっている。また、高確特図当たり判定テーブルTAt2を用いて特図当たり判定をおこなった場合には、5/200(=1/40)の確率で大当たりに当選するようになっている。これによって、遊技機100では高確特図当たり判定テーブルTAt2を用いた場合の方が大当たりへの当選確率を高めた特図当たり判定がおこなわれるようになっている。
特図当たり判定で大当たりに当選した場合には、特別図柄処理プログラム712jは、つづいて、ROM712に記憶された特図図柄判定テーブルTZtと特図判定用情報の特図図柄乱数とを比較する特図図柄判定をおこなわせる。ここで、ROM712に記憶された特図図柄判定テーブルTZtについて説明する。
(特図図柄判定テーブル)
図12−1は、特図図柄判定テーブルの一例を示す説明図(その1)である。図12−2は、特図図柄判定テーブルの一例を示す説明図(その2)である。特図図柄判定テーブルTZtは、図12−1に示す第1特図図柄判定テーブルTZt1と、図12−2に示す第2特図図柄判定テーブルTZt2とを有する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図図柄判定に用いる特図判定用情報が第1始動口105への入賞により取得されたものであれば第1特図図柄判定テーブルTZt1を用いて特図図柄判定をおこなわせる。一方、特図図柄判定に用いる特図判定用情報が第2始動口106への入賞により取得されたものであれば第2特図図柄判定テーブルTZt2を用いて特図図柄判定をおこなわせる。
第1特図図柄判定テーブルTZt1および第2特図図柄判定テーブルTZt2は、各大当たり(本実施の形態では第1大当たり、第2大当たり、第3大当たり)に対して、各大当たりへの当選確率を定めた判定値を対応づけて構成される。本実施の形態では、一例として、第1特図図柄判定テーブルTZt1では第1大当たりに対して判定値「0〜4(5個)」を割り当て、第2大当たりに対して判定値「5〜39(35個)」を割り当て、第3大当たりに対して判定値「40〜99(60個)」を割り当てている。一方、第2特図図柄判定テーブルTZt2では第1大当たりに対して判定値「0〜39(40個)」を割り当て、第2大当たりには判定値を割り当てず、第3大当たりに対して判定値「40〜99(60個)」を割り当てている。
特別図柄処理プログラム712jは、特図図柄乱数が第1大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には第1大当たりに当選したと判定させる。特図図柄乱数が第2大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には第2大当たりに当選したと判定させる。特図図柄乱数が第3大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には第3大当たりに当選したと判定させる。
前述したように、本実施の形態で取得される特図図柄乱数は0〜99までのいずれかの整数となる。このため、第1特図図柄判定テーブルTZt1を用いて特図図柄判定をおこなった場合には、5/100の確率で第1大当たりに当選し、35/100の確率で第2大当たりに当選し、60/100の確率で第3大当たりに当選するようになっている。また、第2特図図柄判定テーブルTZt2を用いて特図図柄判定をおこなった場合には、40/100の確率で第1大当たりに当選し、60/100の確率で第3大当たりに当選するようになっている。
遊技機100で当選し得る大当たりのうち、第1大当たりがもっとも大入賞口109を開放させる期間の長い大当たりとなっている。このため、第1大当たりへの当選確率を高く定めた第2特図図柄判定テーブルTZt2を用いた場合の方が遊技者にとって有利な特図図柄判定がおこなわれるようになっている。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定や特図図柄判定(大当たり時のみ)をおこなわせると、つづいて、ROM712に記憶された特図変動パターンテーブルTHtと特図判定用情報の特図変動パターン乱数とを比較する特図変動パターン判定をおこなわせる。ここで、ROM712に記憶された特図変動パターンテーブルTHtについて説明する。
(特図変動パターンテーブル)
図13−1は、特図変動パターンテーブルの一例を示す説明図(その1)である。図13−2は、特図変動パターンテーブルの一例を示す説明図(その2)である。特図変動パターンテーブルTHtは、図13−1に示すハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1と、図13−2に示す当たり用特図変動パターンテーブルTHt2とを有する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定の判定結果がハズレであればハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1を用いて特図変動パターン判定をおこなわせる。一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりであれば当たり用特図変動パターンテーブルTHt2を用いて特図変動パターン判定をおこなわせる。
ハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1および当たり用特図変動パターンテーブルTHt2は、特図変動パターンTHp1〜THp6に対して、各々の当選確率を定めた判定値を対応づけて構成される。ここで特図変動パターンTHp1〜THp6は特別図柄の変動態様を定めたもので、たとえば、図示のように特別図柄の変動時間を定めたものとすることができる。
特別図柄処理プログラム712jは、特図変動パターン判定において、特図判定用情報の特図変動パターン乱数と一致する判定値を有する特図変動パターンに当選したと判定させる。なお、遊技機100では、長い期間の変動時間を定めた特図変動パターンほど大当たり時に判定され易くハズレ時に判定され難くなっている。換言すれば、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たりに対する期待度が高くなるように、各特図変動パターンTHp1〜THp6の判定値が定められている。
(特図判定結果記憶領域)
特別図柄処理プログラム712jは、特図当たり判定や特図図柄判定や特図変動パターン判定の判定結果を特図判定結果記憶領域713dに記憶させる。図14は、特図判定結果記憶領域の一例を示す説明図である。特図判定結果記憶領域713dには、特図当たり判定の判定結果、特図図柄判定の判定結果、特図変動パターン判定の判定結果が対応づけられて記憶される。
なお、特図判定結果記憶領域713dには、特図当たり判定の判定結果および特図図柄判定の判定結果の双方をあらわす図柄を示す情報を記憶するようにしてもよい。たとえば、この場合、第1大当たりでは「1」という図柄を記憶し、第2大当たりでは「2」という図柄を記憶する。また、第3大当たりでは「3」という図柄を記憶する。そして、ハズレでは「−」という図柄を記憶する。
特別図柄処理プログラム712jは、特図判定結果記憶領域713dに記憶された内容に基づいて、特別図柄の表示制御をおこなわせる。たとえば、特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動をおこなった後、特図当たり判定の判定結果および特図図柄判定の判定結果の双方をあらわす図柄で特別図柄を停止させる。
図15は、事前判定結果記憶領域の一例を示す説明図である。前述のように、主制御部701は特図判定用情報が記憶された際に、大当たり抽選(特図当たり判定や特図図柄判定)や特図変動パターン判定などをおこなわせて、これらの結果を事前判定結果として事前判定結果記憶領域713eに記憶させることもできる。事前判定結果記憶領域713eには、特図判定用情報格納領域TJ1〜TJ8に格納された各特図判定用情報に対する大当たり抽選結果や特図変動パターン判定結果などが対応づけて記憶されている。
普通図柄処理プログラム712kは、所定の始動条件が成立した場合に、普図判定用情報記憶領域713cのもっとも優先順位の高い普図判定用情報格納領域FJ1に記憶された普図判定用情報を用いて、普通図柄抽選などをおこなわせる。RAM713には、これらの判定結果を記憶するための普図判定結果記憶領域713fが設定されている。
普図当たり判定において、普通図柄処理プログラム712kは、特図当たり判定と同様に、普図判定用情報の普図当たり乱数が普図当たり判定テーブルFAtで普図当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する普図当たり判定をおこなわせる。普図当たりに対応づけられた判定値と一致すれば普図当たりに当選したと判定させ、一致しなければ普図当たりに落選したと判定させる。普図当たりに当選した場合には、普図判定用情報の普図図柄乱数が普図図柄判定テーブルFZtでいずれの種別の普図当たり(長開放当たり、短開放当たり)に対応づけられた判定値と一致するかを判定する普図図柄判定をおこなわせる。
また、普通図柄処理プログラム712kは、普図当たり判定の判定結果や補助遊技状態であることを示す補助遊技フラグの設定状況(ONかOFFか)などに基づき、普図変動パターンテーブルFHtから普図変動パターンを判定させる。普通図柄処理プログラム712kは、普図当たり判定や普図図柄判定、普図変動パターン判定などをおこなわせると、これらの判定結果を普図判定結果記憶領域713fに記憶させ、普図判定結果記憶領域713fに記憶された内容に基づいて、普通図柄の表示制御をおこなわせる。たとえば、普図変動パターンが示す変動時間だけ普通図柄の変動をおこなった後、普図当たり判定の判定結果および普図図柄判定の判定結果の双方をあらわす図柄で普通図柄を停止させる。
電動役物制御処理プログラム712lは、大入賞口処理プログラム712m、電動チューリップ処理プログラム712oなどのサブプログラムを順次実行させる。大入賞口処理プログラム712mは、特別図柄処理プログラム712jの処理結果に基づき大入賞口開放パターンテーブルKPt1から大入賞口開放パターンを設定させ、この大入賞口開放パターンにしたがって大入賞口109を開閉動作させる。
(大入賞口開放パターンテーブル)
ここで、ROM712に記憶された大入賞口開放パターンテーブルKPt1について説明する。図16は、大入賞口開放パターンテーブルの一例を示す説明図である。大入賞口開放パターンテーブルKPt1は、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp3に対して、大当たりの種別を対応づけて構成される。ここで大入賞口開放パターンDKp1〜DKp3は、それぞれの大当たりにおける大入賞口109の開放態様を定めている。具体的に、たとえば、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp3は、それぞれの大当たりにおけるラウンド数と、各ラウンドでの大入賞口109の開放時間と、オープニング時間と、インターバル時間と、エンディング時間とを定めている。
また、大入賞口処理プログラム712mは、サブプログラムとして遊技状態設定処理プログラム712nを実行させる。遊技状態設定処理プログラム712nは大当たり遊技に高確率遊技状態とするための高確遊技フラグや補助遊技状態とするための補助遊技フラグなどをRAM713に設定させる。
電動チューリップ処理プログラム712oは、普通図柄処理プログラム712kの処理結果や補助遊技フラグの設定状況(ON/OFF)に基づき電動チューリップ開放パターンテーブルKPt2から電動チューリップ開放パターンを設定させ、この電動チューリップ開放パターンにしたがって電動チューリップ107を開閉動作させる。
賞球処理プログラム712pは、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110の各入賞口への入賞に対して、所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示(賞球コマンド)をRAM713に設定させる。
出力処理プログラム712qは、RAM713に設定された各記憶領域の記憶内容を示す情報(たとえばコマンド)を主制御部701に接続された各制御部(たとえば賞球制御部702や演出制御部703)に対して出力させる。
また、主制御部701は、RAM713に設定された各記憶領域の記憶内容を示す情報を、盤用外部情報端子基板791を介して外部(たとえば遊技場のホールコンピュータ)に出力してもよい。たとえば、主制御部701は主制御基板によりその機能を実現することができる。
(2.賞球制御部)
つぎに、賞球制御部702について説明する。賞球制御部702は、CPU721と、ROM722と、RAM723と、不図示の入出力インターフェースなどを備えている。CPU721は賞球制御部702の全体の制御を司る。ROM722は賞球の払い出しなどに関するプログラムやデータなどを記憶している。RAM723はCPU721のワークエリアとして使用される。CPU721はROM722からプログラムやデータを読み出して、RAM723をワークエリアとして使用しながら読み出したプログラムを実行し、賞球制御部702を制御する。これによって、賞球制御部702は、主制御部701からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づいて賞球の払い出しをおこなうよう機能する。
また、賞球制御部702には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。たとえば、賞球制御部702には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW724と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW725と、枠体前面に設けられた打球供給皿120内の遊技球の有無を検出する球有り検出SW726と、打球供給皿120が遊技球で満たされていることを検出する満タン検出SW727とが接続されている。
各種SW724〜727は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部702へ入力する。賞球制御部702は、主制御部701から出力された払い出し指示や、各種SW724〜727から入力された検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部702は、各種SW724〜727から入力された検出信号を主制御部701へ出力してもよい。
また、賞球制御部702には、発射部728や払出部729が接続される。賞球制御部702は、発射部728に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部728は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部702は、発射部728のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。
また、賞球制御部702は、払出部729に対して入賞時の賞球数を払い出す制御をおこなう。払出部729は、遊技球を貯留する不図示の貯留部から所定数を払い出すための払出駆動モータを備える。賞球制御部702は、この払出駆動モータを駆動させて、払出部729に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御をおこなう。
また、賞球制御部702は、枠用外部情報端子基板792が接続されており、賞球制御部702が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。たとえば、賞球制御部702は賞球制御基板によってその機能を実現することができる。
(3.演出制御部)
つぎに、演出制御部703について説明する。図17は、本実施の形態の遊技機のハードウェア構成の一例を示す説明図(その2)である。演出制御部703は、演出制御部703全体を統括する演出統括部703aと、画像表示部104の表示制御やスピーカ114の音声出力制御をおこなう画像・音声制御部703bと、ランプの点灯制御や可動役物130の駆動制御をおこなうランプ制御部703cとを備えている。
(3−1.演出統括部)
まず、演出統括部703aについて説明する。演出統括部703aは、CPU731と、ROM732と、RAM733と、RTC(Real−Time Clock)734と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。CPU731は演出統括部703aの全体の制御を司る。ROM732は演出制御部703を統括するためのプログラムやデータなどを記憶している。RAM733はCPU731のワークエリアとして使用される。CPU731はROM732からプログラムやデータを読み出して、RAM733をワークエリアとして使用しながら読み出したプログラムを実行し、演出統括部703aを制御する。
RTC734は実時間を計時出力する。RTC734にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(たとえば1日)電源が供給されるようになっている。このため、RTC734は遊技機100の電源が遮断されても一定期間は計時動作を継続することができる。なお、ここではRTC734を演出統括部703a内に設けたが、主制御部701内や画像・音声制御部703b内などに設けてもよい。また、RTC734を単独で配置して、演出統括部703aなどに対して計時された実時間を示す情報を出力するように構成してもよい。
また、演出統括部703aには、遊技者からの操作を受け付けるための演出ボタン118や十字キー119が接続されている。演出ボタン118や十字キー119は、遊技者により操作(たとえば押下)されたキーに対応する制御信号を演出統括部703aへ入力する。
(演出統括部のプログラムや記憶領域などの一例)
ここで、ROM732に記憶されたプログラムやこれらのプログラムが実行されることでRAM733に記憶される情報の一例について説明する。なお、以下では本実施の形態において特に重要となる特徴的なもののみを説明している。ROM732には以下で説明するプログラムのほかにも不図示のプログラムが多数記憶されており、RAM733には以下で説明する記憶領域のほかにも不図示の記憶領域が多数設定されている。
演出メイン処理プログラム732aは、演出統括部703aに電源が供給された場合に実行されて、演出統括部703aの初期設定(たとえば割込周期の設定)や、演出用乱数などの演出統括部703aが管理する乱数カウンタのカウント値を更新させる(たとえば1回実行されるごとに「+1」カウントアップさせる)。
演出タイマ割込処理プログラム732bは、設定された割込周期で演出メイン処理プログラム732aに対して割り込み実行される。演出タイマ割込処理プログラム732bは、コマンド受信処理プログラム732c、操作受付処理プログラム732g、コマンド送信処理プログラム732hなどのサブプログラムを順次実行させる。
コマンド受信処理プログラム732cは、主制御部701から送信された各種コマンドを受信して、受信されたコマンドに応じた処理をおこなわせる。たとえば、コマンド受信処理プログラム732cは、特図演出処理プログラム732d、普図演出処理プログラム732e、当たり演出処理プログラム732fなどのサブプログラムを順次実行させる。
特図演出処理プログラム732dは、主制御部701から特別図柄に関するコマンドが受信された場合に特図演出に関する処理をおこなわせる。たとえば、特図演出処理プログラム732dは、特図変動演出パターンテーブルTEtから一つの特図変動演出パターンを選択してRAM733に設定させたり、予告演出パターンテーブルYEtから一つの予告演出パターンを選択してRAM733に設定させたりする。
(特図変動演出パターンテーブルの一例)
ここで特図変動演出パターンテーブルTEtの一例について説明する。図18は、特図変動演出パターンテーブルの一例を示す説明図である。特図変動演出パターンテーブルTEtは、それぞれ異なる特図変動演出を定めた特図変動演出パターンTEp1〜TEp6に対して特図変動パターンTHp1〜THp6を対応づけて構成されている。たとえば、特図演出処理プログラム732dは特図変動演出パターンの設定に際し、特図変動開始コマンドに含まれた特図変動パターンに対応づけられた特図変動演出パターンを特図変動演出パターンテーブルTEtの中から判定して、この特図変動演出パターンをRAM733に設定させる。
(予告演出パターンテーブルの一例)
つぎに、予告演出パターンテーブルYEtの一例について説明する。図19−1は、予告演出パターンテーブルの一例を示す説明図である。図19−1に示すように、本実施の形態において予告演出パターンテーブルYEtは、予告演出の演出内容を定めた予告演出パターンYEp1〜YEp23から構成される。たとえば、ここで予告演出パターンYEp1は予告演出なしを定めている。また、予告演出パターンYEp2〜YEp22はSU予告演出を定めており、予告演出パターンYEp23はプレミア予告演出を定めている。特図演出処理プログラム732dによる予告演出パターンの詳細な設定手順については後述する。
(SU予告演出について)
ここで遊技機100がおこなうSU予告演出の概要について説明する。図19−2は、SU予告演出の概要を示す説明図である。遊技機100は、SU予告演出として、SU予告演出A(たとえば小キャラSU予告演出)と、SU予告演出B(たとえば台詞SU予告演出)と、SU予告演出C(たとえばウインドウSU予告演出)とをおこなうことができる。
ここで、SU予告演出Aは最大で3ステップ目まで発展可能なSU予告演出であり、SU予告演出Bは最大で4ステップ目まで発展可能なSU予告演出であり、SU予告演出Cは最大で5ステップ目まで発展可能なSU予告演出となっている(図19−2の斜線などを参照)。それぞれのSU予告演出において発展可能な最大のステップを以下「上限ステップ」という。遊技機100は、それぞれのSU予告演出における上限ステップでの演出画像を所定の表示態様(たとえば表示サイズ)で表示する。たとえば、本実施の形態ではそれぞれのSU予告演出の上限ステップでの演出画像を全画面表示するようにしている。これによって、遊技機100は、上限ステップに達した場合にその表示態様により上限ステップに達したことを遊技者に示唆することができる。
また、本実施の形態では、SU予告演出Aであれば3ステップ、SU予告演出Bであれば4ステップ、SU予告演出Cであれば5ステップといったように上限ステップが異なる複数種類のSU予告演出を用意したが、これには以下のような意義がある。
もし、上限ステップを一定(たとえば4ステップ)として複数種類のSU予告演出を作ろうとすると、この制約により演出制作者の自由度が低下し、SU予告演出制作の手間や労力が増大する恐れがある。また、この制約により、SU予告演出によって無理矢理、その上限ステップで終らせたり、その上限ステップまで引っ張ったりした印象を遊技者に与えるSU予告演出になってしまう恐れもある。このような場合は、遊技者に違和感を与えかねず、この違和感により遊技者が興ざめしてSU予告演出の演出効果が低下してしまう。また、上限ステップを一定とすると、それぞれの差異が小さいものとなってしまい、折角、複数種類のSU予告演出を用意しても、単調なSU予告演出により遊技者がすぐに飽きてしまったりする恐れもある。
その点、本実施の形態では、それぞれのSU予告演出で上限ステップを異ならせて、それぞれのSU予告演出に個性を与えて、それぞれのSU予告演出に応じた楽しみを遊技者に与えることができる。また、単純に、上限ステップの異なる複数種類のSU予告演出を用意しただけでは、それぞれのSU予告演出で上限ステップまで達したか否かが遊技者にとってわかりづらいものとなってしまうことも考えられる。そこで、本実施の形態では、どのSU予告演出であっても上限ステップまで発展した場合には所定の表示態様(上記の例では全画面表示)として、上限ステップに達したことを遊技者に示唆できるようにしている。これによって、遊技機100は上限ステップが異ならせた多彩なSU予告演出をおこないつつも、それぞれのSU予告演出の期待度を直感的に遊技者が理解し易いものとして、遊技者にSU予告演出を楽しませることができる。
なお、本実施の形態では表示態様により上限ステップに達したことを示唆するようにしたが、これに限らない。遊技機100は、たとえばそれぞれのSU予告演出での上限ステップのBGMを共通のものとしたり、上限ステップに達した場合には所定のランプを点灯させたりするなど、遊技者が知覚可能な任意の方法により示唆することで、本実施の形態と同等の効果を得ることができる。
特図演出処理プログラム732dは、特図変動演出パターンや予告演出パターンを設定させると、これらによりあらわされる特図演出を開始させる特図演出開始コマンドを生成させてRAM733に設定させる。また、演出統括部703aのRAM733には遊技履歴を記憶するための遊技履歴記憶領域が設定されており、特図演出処理プログラム732dは特図変動開始コマンドが受信された場合や特定の演出パターンを設定させた場合に、この遊技履歴記憶領域を更新させる。
(遊技履歴記憶領域の一例)
ここで遊技履歴記憶領域の一例について説明する。図20は、遊技履歴記憶領域の一例を示す説明図である。遊技履歴記憶領域2000には、変動回数と、大当たりの当選回数と、演出履歴とが記憶されている。たとえば、特図演出処理プログラム732dは、特図変動開始コマンドが受信されるごとに変動回数の値を「+1」カウントアップして記憶させる。また、特図変動開始コマンドが大当たりに当選したことを示していれば大当たり当選回数の値を「+1」カウントアップして記憶させる。
また、演出履歴にはプレミア予告演出の実行回数が記憶される。特図演出処理プログラム732dは、プレミア予告演出を定めた予告演出パターンYEp23を設定させた場合にはプレミア予告演出の実行回数を「+1」カウントアップして記憶させる。なお、演出統括部703aは遊技者の操作に応じて、適宜、遊技履歴記憶領域2000のそれぞれの値を「0」にリセットすることができる。また、入力されたパスワードなどに基づいて、遊技履歴記憶領域2000のそれぞれの値に所定値(たとえば前回のパチログ遊技から継続するように)を設定してもよい。
図17に戻り、普図演出処理プログラム732eは、主制御部701から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、普図演出に関する処理をおこなわせる。たとえば、普図演出処理プログラム732eは、普図変動開始コマンドが受信された場合に、普図演出パターンテーブルFEtの中から一つの普図演出パターンをRAM733に設定させる。そして、この普図演出パターンにより定められた普図演出を開始させる普図演出開始コマンドを生成させてRAM733に設定させる。
当たり演出処理プログラム732fは、主制御部701から大当たりに関するコマンドが受信された場合に、当たり演出に関する処理をおこなわせる。たとえば、当たり演出処理プログラム732fは、当たり開始時に送信されるオープニングコマンドが受信された場合に、当たり演出パターンテーブルAEtの中から当たり演出パターンを設定させる。たとえば、ここで当たり演出パターンテーブルAEtには、第1大当たり用の当たり演出を定めた当たり演出パターンと、第2大当たり用の当たり演出を定めた当たり演出パターンと、第3大当たり用の当たり演出を定めた当たり演出パターンとが含まれている。当たり演出処理プログラム732fは、当選した大当たりに応じた当たり演出パターンをRAM733に設定させ、この当たり演出パターンにより定められた当たり演出を開始させる当たり演出開始コマンドを生成させてRAM733に設定させる。
操作受付処理プログラム732gは、演出ボタン118や十字キー119からの制御信号を受け付けさせて、この制御信号に応じた操作コマンドを生成させてRAM733に設定させる。コマンド送信処理プログラム732hは、RAM733に設定された各種コマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信させる。また、コマンド送信処理プログラム732hは、RAM733に設定されたタイムテーブル(たとえば特図演出タイムテーブル)にしたがって各種コマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信させたりもする。
(3−2.画像・音声制御部)
画像・音声制御部703bは、CPU741と、ROM742と、RAM743と、VRAM744と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。CPU741は、画像・音声制御部703bの全体の制御を司る。ROM742は、演出統括部703aにより指示された演出に関する画像や音声を出力するためのプログラムやデータなどを記憶している。RAM743は、CPU741のワークエリアとして使用される。
たとえば、ROM742には演出用データが記憶されている。ここで、演出用データは装飾図柄(特図装飾図柄や普図装飾図柄)をあらわす画像データや、背景画像をあらわす画像データや、リーチ演出用の演出画像をあらわす画像データ、各種予告演出用の演出画像をあらわす画像データなどを含んでいる。さらに、演出用データはBGM(Background music)の音声データや効果音の音声データなども含んでいる。
CPU741は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する画像データを演出用データから読み込んで、この画像データから表示用データを生成させてVRAM744に記憶させる。また、CPU741は、演出統括部703aにより設定された演出モードに対応した背景画像の画像データを演出用データから読み込んで、この画像データから表示用データを生成させてVRAM744に記憶させる。表示用データの生成に際して、CPU741は、たとえばZバッファ法などの陰面消去法などを用いて、背景画像が特図装飾図柄などよりも背面側となるようにしたりする。Zバッファ法については公知の技術であるため、ここでの説明は省略する。VRAM744に記憶された表示用データは所定のタイミングで画像表示部104に対して出力される。これによって、この表示用データがあらわす画像が画像表示部104の表示画面上に表示される。
また、CPU741は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する音声データを演出用データから読み込んで、音声出力用データを生成させてRAM743に記憶させる。RAM743に格納された音声出力用データは所定のタイミングでスピーカ114に対して出力される。これによって、この音声出力用データがあらわす音声がスピーカ114から出力される。
(3−3.ランプ制御部)
ランプ制御部703cは、CPU751と、ROM752と、RAM753と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えている。CPU751は、ランプ制御部703cの全体の制御を司る。ROM752は、演出統括部703aにより指示された演出に関するランプの点灯を制御したり可動役物130の駆動を制御したりするためのプログラムやデータなどを記憶している。RAM753は、CPU751のワークエリアとして使用される。
たとえば、ROM752には制御用データが記憶されている。ここで制御用データは、可動役物130を駆動させるための駆動制御データや演出ライト部115や盤ランプLpの各ランプを点灯させるための点灯制御データを含んでいる。CPU751は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する駆動制御データを制御用データから読み込んでRAM753に記憶させ、この駆動制御データに応じた制御信号を所定のタイミングで可動役物130のモータへ入力する。これにより、ランプ制御部703cは可動役物130を駆動させることができる。また、ランプ制御部703cは可動役物130の位置検出をおこなうセンサS1とも接続されており、センサS1から検出信号を受け付けて、この検出信号に基づいて可動役物130の駆動を制御することもできる。
また、CPU751は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する点灯制御データを制御用データから読み込んでRAM753に記憶させ、この点灯制御データに応じた制御信号を所定のタイミングで演出ライト部115や盤ランプLpの点灯制御回路へ入力する。これにより、ランプ制御部703cは演出ライト部115や盤ランプLpのランプを点灯させることができる。
本実施の形態では、演出制御部703は、演出統括部703aと、画像・音声制御部703bと、ランプ制御部703cとがそれぞれ異なる基板として設けられるが、これらは同じプリント基板上に組み込んで構成してもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であってもそれぞれの機能は独立しているものとする。
なお、たとえば、前述した遊技制御部610は主制御部701のCPU721がROM722に記憶されたプログラムを実行することによってその機能を実現することができる。また、前述した演出部620と設定部621と記憶部623と出力部624とは、演出統括部703aのCPU731がROM732に記憶されたプログラムを実行することによってその機能を実現することができる。
(遊技機がおこなう処理)
(1.主制御部がおこなう処理)
つぎに、前述の動作を実現するために遊技機100がおこなう詳細な処理の一例について説明する。まず、遊技機100の主制御部701がおこなう処理について説明する。なお、以下に説明する主制御部701の各処理は、主制御部701のCPU711がROM712に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(メイン処理)
図21は、メイン処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、主制御部701は、電源が供給されて主制御部701が起動した際にメイン処理の実行を開始する。そして、主制御部701の起動中は継続的にメイン処理を実行している。メイン処理において、まず、主制御部701は、1000ms待機して(ステップS2101)、RAM713へのアクセスを許可する(ステップS2102)。
つづいて、主制御部701は、RAMクリアスイッチがONであるかを判定する(ステップS2103)。RAMクリアスイッチがONであれば(ステップS2103:Yes)、RAMクリアをおこなう(ステップS2104)。RAMクリアについては公知の技術のため詳細な説明は省略するが、主制御部701はRAMクリアによりRAM713に記憶されたバックアップ情報を破棄(クリア)する。この場合、主制御部701は、所定の初期状態(たとえば補助遊技フラグOFF、高確遊技フラグOFFの状態)で起動することになる。
つづいて、主制御部701は、RAM713上に作業領域を設定して(ステップS2105)、周辺部の初期設定をおこなう(ステップS2106)。ステップS2106において、たとえば、主制御部701は、賞球制御部702や演出制御部703などの各周辺部に対して所定の初期設定をおこなうように指示する初期設定コマンドを送信する。
一方、RAMクリアスイッチがOFFであれば(ステップS2103:No)、主制御部701は、RAM713にバックアップ情報が記憶されていることを示すバックアップフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2107)。バックアップフラグがOFFに設定されていれば(ステップS2107:No)、ステップS2104へ移行する。バックアップフラグがONに設定されていれば(ステップS2107:Yes)、主制御部701は、チェックサムが正常であるかを判定する(ステップS2108)。チェックサムに異常があれば(ステップS2108:No)、ステップS2104へ移行する。
チェックサムが正常であれば(ステップS2108:Yes)、主制御部701は、RAM713に記憶されたバックアップ情報に基づいて、前回の電源遮断時の状態に復旧するための復旧処理をおこなう(ステップS2109)。また、復旧処理において、主制御部701は、賞球制御部702や演出制御部703などの各周辺部に対して所定の初期設定をおこなうように指示する初期設定コマンドを送信する。また、復旧処理において、主制御部701は、バックアップ情報などを賞球制御部702や演出制御部703に送信してもよい。
つづいて、主制御部701は、CTC(タイマカウンタ)の周期(たとえば4ms)をRAM713に設定する(ステップS2110)。ここで設定された周期で、主制御部701は後述のタイマ割込処理をおこなうことになる。つづいて、主制御部701は、主制御部701へ供給された電源の遮断を監視する電源遮断監視処理をおこなう(ステップS2111)。図示および詳細な説明は省略するが、電源遮断監視処理において、主制御部701は電源の遮断を監視して、電源が遮断された場合にはRAM713に記憶された情報に基づいてバックアップ情報を生成して、このバックアップ情報をRAM713に記憶する。
つづいて、主制御部701は、特図変動パターン乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする特図変動パターン乱数更新をおこなって(ステップS2112)、タイマ割込処理の割込禁止設定をおこなう(ステップS2113)。タイマ割込処理はメイン処理に対して割込実行されるが、割込禁止設定が設定されている間はこの割込実行が規制されることになる。つづいて、主制御部701は、初期値乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする初期値乱数更新をおこなう(ステップS2114)。そして、タイマ割込処理の割込禁止設定を解除する割込許可設定をおこなって(ステップS2115)、ステップS2111へ移行し、以降はステップS2111〜S2115までのステップを繰り返す。
(タイマ割込処理)
図22は、タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。前述のように、主制御部701は、設定された所定周期で(たとえば4msごとに)メイン処理に対してタイマ割込処理を割込実行する。タイマ割込処理において、まず、主制御部701は、主制御部701が管理する各種乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする乱数更新処理をおこなう(ステップS2201)。なお、前述のように、主制御部701はカウント値が上限値に達した場合は所定値に戻す。
つづいて、主制御部701は、各種スイッチにより検出をおこなうスイッチ処理を実行する(ステップS2202)。このスイッチ処理において、主制御部701は、始動口(第1始動口105、第2始動口106)に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ処理(後述)、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ処理、大入賞口109に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ処理、普通入賞口110に入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ処理などをおこなう。
つづいて、主制御部701は、特別図柄および普通図柄に関する図柄処理を実行する(ステップS2203)。ここで、図柄処理は、特別図柄に関する特別図柄処理(後述)や普通図柄に関する普通図柄処理などを含んでいる。たとえば、特別図柄処理において、主制御部701は大当たり抽選をおこなって特別図柄の表示制御をおこなう。また、普通図柄処理において、主制御部701は普通図柄抽選をおこなって普通図柄の表示制御をおこなう。
つづいて、主制御部701は、大入賞口109および電動チューリップ107の動作制御に関する電動役物制御処理を実行する(ステップS2204)。ここで、電動役物制御処理は、大入賞口109の動作を制御する大入賞口処理(後述)や電動チューリップ107の動作を制御する電動チューリップ処理などを含んでいる。たとえば、大入賞口処理において、主制御部701は大当たり抽選の抽選結果に基づき大入賞口109の動作制御をおこなう。また、電動チューリップ処理において、主制御部701は普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップ107の動作制御をおこなう。
つづいて、主制御部701は、賞球の払い出し制御に関する賞球処理を実行する(ステップS2205)。賞球処理において、主制御部701は、大入賞口109や普通入賞口110に遊技球が入賞した際に所定個数の賞球を払い出すように賞球制御部702に指示する賞球コマンドをRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は、ステップS2201〜S2205の各処理によりRAM713に設定されたコマンドを賞球制御部702や演出制御部703などに対して出力する出力処理を実行し(ステップS2206)、タイマ割込処理を終了する。タイマ割込処理を終了すると、主制御部701はメイン処理へ復帰する。
(始動口スイッチ処理)
図23は、始動口スイッチ処理の処理内容を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理において、まず、主制御部701は、第1始動口SW714aがONになったかを判定する(ステップS2301)。第1始動口SW714aがONになっていなければ(ステップS2301:No)、ステップS2306へ移行する。
第1始動口SW714aがONになっていれば(ステップS2301:Yes)、主制御部701は、第1始動口105に入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報の数(以下「第1特図判定用情報数」という)U1が4未満であるか(U1<4)を判定する(ステップS2302)。第1特図判定用情報数U1が4以上であれば(ステップS2302:No)、ステップS2306へ移行する。
第1特図判定用情報数U1が4未満であれば(ステップS2302:Yes)、主制御部701は、第1特図判定用情報数U1に「1」を加算した値を、新たな第1特図判定用情報数U1とする(ステップS2303)。つづいて、カウンタ記憶領域713aを参照して、その際の特図当たり乱数カウンタと特図図柄乱数カウンタと特図変動パターン乱数カウンタとの各カウント値を特図判定用情報として取得し、この特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域713bに記憶する(ステップS2304)。そして、取得された特図判定用情報を用いて事前判定処理(後述)をおこない(ステップS2305)、ステップS2306へ移行する。
つぎに、主制御部701は、第2始動口SW714bがONになったかを判定する(ステップS2306)。第2始動口SW714bがONになっていなければ(ステップS2306:No)、始動口スイッチ処理を終了する。第2始動口SW714bがONになっていれば(ステップS2306:Yes)、第2始動口106に入賞した遊技球に対して取得された特図判定用情報の数(以下「第2特図判定用情報数」という)U2が4未満であるか(U2<4)を判定する(ステップS2307)。第2特図判定用情報数U2が4以上であれば(ステップS2307:No)、始動口スイッチ処理を終了する。
第2特図判定用情報数U2が4未満であれば(ステップS2307:Yes)、主制御部701は、第2特図判定用情報数U2に「1」を加算した値を、新たな第2特図判定用情報数U2とする(ステップS2308)。つづいて、カウンタ記憶領域713aを参照して、その際の特図当たり乱数カウンタと特図図柄乱数カウンタと特図変動パターン乱数カウンタとの各カウント値を特図判定用情報として取得し、この特図判定用情報を特図判定用情報記憶領域713bに記憶する(ステップS2309)。そして、取得された特図判定用情報を用いて事前判定処理をおこない(ステップS2310)、始動口スイッチ処理を終了する。
なお、ステップS2309で特図判定用情報を記憶する場合、主制御部701は、ここで取得した特図判定用情報を、第1始動口105に入賞することにより取得された特図判定用情報よりも、優先順位が高くなるような特図判定用情報格納領域に記憶する。そして、第1始動口105に入賞することにより取得された特図判定用情報を、1つずつ、優先順位が低くなる特図判定用情報格納領域へシフトする。
(事前判定処理)
図24は、事前判定処理の処理内容を示すフローチャートである。事前判定処理において、まず、主制御部701は、高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2401)。高確遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2401:Yes)、高確特図当たり判定テーブルTAt2をRAM713に設定して(ステップS2402)、ステップS2404へ移行する。高確遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2401:No)、低確特図当たり判定テーブルTAt1をRAM713に設定して(ステップS2403)、ステップS2404へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特図当たり判定をおこなう(ステップS2404)。特図当たり判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図当たり乱数の値と、ステップS2402またはステップS2403で設定された特図当たり判定テーブルの判定値とを比較する。そして、特図当たり乱数の値が、特図当たり判定テーブルにおいて大当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。これで一致すれば大当たりと判定する。一致しなければハズレと判定する。このように導出された判定結果を主制御部701はRAM713に設定する。
また、ステップS2404で大当たりと判定された場合、主制御部701はつづいて特図図柄判定をおこなう。特図図柄判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図図柄乱数の値と、この特図判定用情報を取得した契機となった入賞始動口に応じた特図図柄判定テーブルを比較して、特図図柄乱数の値と一致する判定値に対応づけられた大当たりの種別を判定し、導出された判定結果をRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は、ステップS2404での判定結果が大当たりであるかを判定する(ステップS2405)。大当たりであれば(ステップS2405:Yes)、当たり用特図変動パターンテーブルTHt2をRAM713に設定して(ステップS2406)、ステップS2408へ移行する。ハズレであれば(ステップS2405:No)、ハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1をRAM713に設定して(ステップS2407)、ステップS2408へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特図変動パターン判定をおこなう(ステップS2408)。特図変動パターン判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図変動パターン乱数の値と、ステップS2406またはステップS2407で設定された特図変動パターンテーブルの判定値とを比較する。これによって、主制御部701は、特図変動パターン乱数の値と一致する判定値に対応づけられた特図変動パターンを判定して、この判定結果をRAM713に設定する。そして、ステップS2404の判定結果とステップS2408の判定結果とを対応づけて、今回の判定対象の特図判定用情報の事前判定結果としてRAM713に記憶する(ステップS2409)。そして、今回の事前判定結果をあらわす事前判定コマンドを生成してRAM713に設定し(ステップS2410)、事前判定処理を終了する。
(特別図柄処理)
図25は、特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。特別図柄処理において、まず、主制御部701は、大当たり中であることを示す当たり遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2501)。当たり遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2501:Yes)、特別図柄処理を終了する。当たり遊技フラグがONに設定されていなければ(ステップS2501:No)、特別図柄の変動中であるかを判定する(ステップS2502)。特別図柄の変動中であれば(ステップS2502:Yes)、ステップS2511へ移行する。
特別図柄の変動中でなければ(ステップS2502:No)、主制御部701は、第2特図判定用情報数U2が1以上(U2≧1)であるかを判定する(ステップS2503)。第2特図判定用情報数U2が1以上であれば(ステップS2503:Yes)、第2特図判定用情報数U2から「1」を減算した値を、新たな第2特図判定用情報数U2として(ステップS2504)、ステップS2507へ移行する。
また、第2特図判定用情報数U2が1未満であれば(ステップS2503:No)、主制御部701は、第1特図判定用情報数U1が1以上(U1≧1)であるかを判定する(ステップS2505)。第1特図判定用情報数U1が1以上であれば(ステップS2505:Yes)、第1特図判定用情報数U1から「1」を減算した値を、新たな第1特図判定用情報数U1として(ステップS2506)、ステップS2507へ移行する。
つづいて、主制御部701は、大当たり抽選処理(後述)をおこなって(ステップS2507)、特図変動パターン設定処理(後述)をおこなう(ステップS2508)。そして、大当たり抽選処理の処理結果と特図変動パターン設定処理の処理結果とに基づいた特別図柄の変動を開始する(ステップS2509)。ここで、主制御部701は、遊技球が第2始動口106に入賞して取得された特図判定用情報により大当たり抽選をおこなった場合には第2特別図柄表示部201bで特別図柄を変動させる。第1始動口105に入賞して取得された特図判定用情報により大当たり抽選をおこなった場合には第1特別図柄表示部201aで特別図柄を変動させる。
つづいて、主制御部701は、特図変動開始コマンドを生成してRAM713に設定する(ステップS2510)。たとえば、ここで、特図変動開始コマンドは、大当たり抽選結果や特図変動パターン、遊技フラグの設定(たとえば補助遊技フラグや高確遊技フラグのONまたはOFF)などをあらわすコマンドとすることができる。主制御部701は、出力処理をおこなった際に、この特図変動開始コマンドを演出制御部703などに送信する。
つづいて、主制御部701は、所定の変動時間が経過したかを判定する(ステップS2511)。ステップS2511で、たとえば、主制御部701は、今回の特別図柄の変動開始時に設定された特図変動パターンにより定められた変動時間が経過したかを判定する。所定の変動時間が経過していなければ(ステップS2511:No)、特別図柄処理を終了する。所定の変動時間が経過していれば(ステップS2511:Yes)、変動開始時におこなった大当たり抽選の抽選結果をあらわすように特別図柄を停止させる(ステップS2512)。
つづいて、主制御部701は、特図変動停止コマンドを生成してRAM713に設定する(ステップS2513)。たとえば、ここで、特図変動停止コマンドは、大当たり抽選結果や特図変動パターン、遊技フラグの設定(たとえば補助遊技フラグや高確遊技フラグのONまたはOFF)などをあらわすコマンドとすることができる。主制御部701は、出力処理をおこなった際に、この特図変動停止コマンドを演出制御部703などに送信する。そして、停止中処理(後述)をおこなって(ステップS2514)、特別図柄処理を終了する。
また、ステップS2505で第1特図判定用情報数U1が1未満であれば(ステップS2505:No)、主制御部701は客待ちコマンドをRAM713に設定して(ステップS2515)、特別図柄処理を終了する。
(大当たり抽選処理)
図26は、大当たり抽選処理の処理内容を示すフローチャートである。大当たり抽選処理において、まず、主制御部701は、高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2601)。高確遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2601:Yes)、高確特図当たり判定テーブルTAt2をRAM713に設定する(ステップS2602)。高確遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2601:No)、低確特図当たり判定テーブルTAt1をRAM713に設定する(ステップS2603)。
つづいて、主制御部701は特図当たり判定をおこなう(ステップS2604)。前述のように、特図当たり判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図当たり乱数の値と、ステップS2602またはステップS2603で設定された特図当たり判定テーブルの判定値とを比較する。そして、特図当たり乱数の値が、特図当たり判定テーブルにおいて大当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。これで一致すれば大当たりと判定する。一致しなければハズレと判定する。このように導出された判定結果を主制御部701はRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は、特図当たり判定の判定結果が大当たりであるかを判定する(ステップS2605)。大当たりでなければ(ステップS2605:No)、特図当たり判定の判定結果がハズレと判定してハズレをあらわすハズレ図柄をRAM713に設定して(ステップS2606)、大当たり抽選処理を終了する。
また、ステップS2605で大当たりであれば(ステップS2605:Yes)、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報が第1始動口105への入賞によって取得されたものであるかを判定する(ステップS2607)。第1始動口105への入賞によって取得されたものであれば(ステップS2607:Yes)、第1特図図柄判定テーブルTZt1をRAM713に設定する(ステップS2608)。第2始動口106への入賞によって取得されたものであれば(ステップS2607:No)、第2特図図柄判定テーブルTZt2をRAM713に設定する(ステップS2609)。
つづいて、主制御部701は、特図図柄判定をおこなう(ステップS2610)。特図図柄判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図図柄乱数の値と、ステップS2608またはステップS2609で設定された特図図柄判定テーブルの判定値とを比較する。これによって、主制御部701は、特図図柄乱数の値と一致する判定値に対応づけられた大当たりの種別を判定する。そして、主制御部701は、特図図柄判定の判定結果をあらわす大当たり図柄をRAM713に設定して(ステップS2611)、大当たり抽選処理を終了する。たとえば、大当たり図柄の設定に際して、主制御部701は、第1大当たりに当選していた場合には第1大当たり図柄を、第2大当たりに当選していた場合には第2大当たり図柄を、第3大当たりに当選していた場合には第3大当たり図柄をRAM713に設定する。
(特図変動パターン設定処理)
図27は、特図変動パターン設定処理の処理内容を示すフローチャートである。特図変動パターン設定処理において、主制御部701は、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであるかを判定する(ステップS2701)。大当たりであれば(ステップS2701:Yes)、当たり用特図変動パターンテーブルTHt2をRAM713に設定して(ステップS2702)、ステップS2704へ移行する。ハズレであれば(ステップS2701:No)、ハズレ用特図変動パターンテーブルTHt1をRAM713に設定して(ステップS2703)、ステップS2704へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特図変動パターン判定をおこなう(ステップS2704)。前述のように、特図変動パターン判定において、主制御部701は、今回の判定対象の特図判定用情報の特図変動パターン乱数の値と、ステップS2702またはステップS2703で設定された特図変動パターンテーブルの判定値とを比較する。これによって、主制御部701は、特図変動パターン乱数の値と一致する判定値に対応づけられた特図変動パターンを判定し、この判定結果である特図変動パターンをRAM713に設定して(ステップS2705)、特図変動パターン設定処理を終了する。
(停止中処理)
図28は、停止中処理の処理内容を示すフローチャートである。停止中処理において、まず、主制御部701は、補助遊技状態であることを示す補助遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2801)。補助遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2801:No)、ステップS2805へ移行する。補助遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2801:Yes)、補助遊技カウンタのカウント値Yhから「1」を減算した値を、新たなカウント値Yhとする(ステップS2802)。そして、カウント値Yhが「0」となったかを判定する(ステップS2803)。
カウント値Yhが「0」となれば(ステップS2803:Yes)、主制御部701は補助遊技フラグをOFFに設定して(ステップS2804)、ステップS2805へ移行する。カウント値Yhが「0」となっていなければ(ステップS2803:No)、ステップS2805へ移行する。
つづいて、主制御部701は、高確遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2805)。高確遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2805:No)、ステップS2809へ移行する。高確遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2805:Yes)、高確遊技カウンタのカウント値Ykから「1」を減算した値を、新たなカウント値Ykとする(ステップS2806)。そして、カウント値Ykが「0」となったかを判定する(ステップS2807)。
カウント値Ykが「0」となれば(ステップS2807:Yes)、主制御部701は高確遊技フラグをOFFに設定して(ステップS2808)、ステップS2809へ移行する。カウント値Ykが「0」となっていなければ(ステップS2807:No)、ステップS2809へ移行する。
つづいて、主制御部701は、特別図柄を大当たり図柄で停止させたか(大当たりに当選したか)を判定する(ステップS2809)。大当たり図柄で停止させていなければ(ステップS2809:No)、そのまま停止中処理を終了する。大当たり図柄を停止させていれば(ステップS2809:Yes)、補助遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS2810)。つまり、ステップS2810では補助遊技状態で大当たりに当選したか否かを判定する。補助遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS2810:No)、ステップS2812へ移行する。
補助遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS2810:Yes)、つまり、補助遊技状態で大当たりに当選した場合、主制御部701は補助遊技中当選フラグをONに設定する(ステップS2811)。つづいて、当選した大当たりが第1大当たりであるか(第1大当たり図柄を停止させたか)を判定する(ステップS2812)。第1大当たりであれば(ステップS2812:Yes)、第1大当たり遊技フラグをONに設定して(ステップS2813)、ステップS2817へ移行する。
第1大当たりでなければ(ステップS2812:No)、主制御部701は当選した大当たりが第2大当たりであるかを判定する(ステップS2814)。第2大当たりであれば(ステップS2814:Yes)、第2大当たり遊技フラグをONに設定して(ステップS2815)、ステップS2817へ移行する。第2大当たりでなければ(ステップS2814:No)、第3大当たりと判定して第3大当たり遊技フラグをONに設定して(ステップS2816)、ステップS2817へ移行する。
つづいて、主制御部701は高確遊技カウンタのカウント値Ykと補助遊技カウンタのカウント値Yhとを「0」にリセットして(ステップS2817)、高確遊技フラグと補助遊技フラグとをOFFに設定する(ステップS2818)。つづいて、当選した大当たりに応じた大入賞口開放パターンを設定する(ステップS2819)。そして、オープニングを開始して(ステップS2820)、オープニングコマンドをRAM713に設定し(ステップS2821)、停止中処理を終了する。
(大入賞口処理)
図29は、大入賞口処理の処理内容を示すフローチャートである。大入賞口処理において、まず、主制御部701は、当たり遊技フラグ(第1大当たり遊技フラグや第2大当たり遊技フラグや第3大当たり遊技フラグ)がONに設定されているかを判定する(ステップS2901)。当たり遊技フラグがOFFであれば(ステップS2901:No)、そのまま大入賞口処理を終了する。
当たり遊技フラグがONであれば(ステップS2901:Yes)、オープニング中であるかを判定する(ステップS2902)。オープニング中であれば(ステップS2902:Yes)、オープニング処理(後述)をおこなって(ステップS2903)、ステップS2904へ移行する。オープニング中でなければ(ステップS2902:No)、ステップS2904へ移行する。
つづいて、主制御部701は、大入賞口109の開放中(ラウンド中)であるかを判定する(ステップS2904)。大入賞口109の開放中であれば(ステップS2904:Yes)、後述の開放中処理をおこなう(ステップS2905)。大入賞口109の開放中でなければ(ステップS2904:No)、ステップS2906へ移行する。
つづいて、主制御部701は、インターバル中であるかを判定する(ステップS2906)。インターバル中であれば(ステップS2906:Yes)、インターバル処理(後述)をおこなって(ステップS2907)、ステップS2908へ移行する。インターバル中でなければ(ステップS2906:No)、ステップS2908へ移行する。
つづいて、主制御部701は、エンディング中であるかを判定する(ステップS2908)。エンディング中であれば(ステップS2908:Yes)、後述のエンディング処理をおこなって(ステップS2909)、大入賞口処理を終了する。エンディング中でなければ(ステップS2908:No)、大入賞口処理を終了する。
(オープニング処理)
図30は、オープニング処理の処理内容を示すフローチャートである。オープニング処理において、主制御部701は、まず、大当たりの種別ごとに予め定められたオープニング時間が経過したかを判定する(ステップS3001)。オープニング時間が経過していなければ(ステップS3001:No)、そのままオープニング処理を終了する。
オープニング時間が経過していれば(ステップS3001:Yes)、主制御部701はオープニングを終了して(ステップS3002)、ラウンド数カウンタのカウント値Rを1に設定し(ステップS3003)、ラウンド進行コマンドをRAM713に設定する(ステップS3004)。たとえば、ここでラウンド進行コマンドには、ラウンド数カウンタのカウント値R(何ラウンド目になるのか)を示す情報などが含まれている。主制御部701は、出力処理を実行した際に、このラウンド進行コマンドを演出統括部703aに送信する。つづいて、主制御部701は、1ラウンド目の大入賞口109の開放を開始して(ステップS3005)、オープニング処理を終了する。
(開放中処理)
図31は、開放中処理の処理内容を示すフローチャートである。開放中処理において、主制御部701は、まず、開放時間が経過したかを判定する(ステップS3101)。開放時間が経過していなければ(ステップS3101:No)、主制御部701は今回の大入賞口109の開放中に、大入賞口109へ規定個数(たとえば10個)の遊技球の入賞があったかを判定する(ステップS3102)。規定個数の入賞がなければ(ステップS3102:No)、そのまま開放中処理を終了する。
開放時間が経過した場合(ステップS3101:Yes)、または規定個数の入賞があった場合には(ステップS3102:Yes)、主制御部701は、大入賞口109を閉口させる(ステップS3103)。そして、ラウンド数カウンタのカウント値Rが設定された大入賞口開放パターンのRmaxと一致するかを判定する(ステップS3104)。前述のように、たとえば第1大当たりと第2大当たりとではRmaxは「15」とされ、第3大当たりではRmaxは「4」とされている。
ラウンド数カウンタのカウント値RがRmaxと一致しなければ(ステップS3104:No)、主制御部701はインターバルを開始して(ステップS3105)、開放中処理を終了する。ラウンド数カウンタのカウント値RがRmaxと一致すれば(ステップS3104:Yes)、主制御部701は最終ラウンドが終了したと判定して、エンディングを開始する(ステップS3106)。
エンディングを開始すると、主制御部701はエンディングコマンドをRAM713に設定して(ステップS3107)、開放中処理を終了する。このエンディングコマンドには、今回の大当たりのエンディング時間を示す情報などが含まれている。主制御部701は、出力処理を実行した際に、このエンディングコマンドを演出統括部703aに送信する。
(インターバル処理)
図32は、インターバル処理の処理内容を示すフローチャートである。インターバル処理において、主制御部701は、まず、所定のインターバル時間が経過したかを判定する(ステップS3201)。インターバル時間が経過していなければ(ステップS3201:No)、そのままインターバル処理を終了する。
インターバル時間が経過していれば(ステップS3201:Yes)、主制御部701はインターバルを終了し(ステップS3202)、ラウンド数カウンタのカウント値Rに「1」加算した数値を新たなカウント値Rとする(ステップS3203)。そして、ラウンド進行コマンドをRAM713に設定する(ステップS3204)。つづいて、主制御部701は、次ラウンドの大入賞口109の開放を開始して(ステップS3205)、インターバル処理を終了する。
(エンディング処理)
図33は、エンディング処理の処理内容を示すフローチャートである。エンディング処理において、主制御部701は、まず、所定のエンディング時間が経過したかを判定する(ステップS3301)。エンディング時間が経過していなければ(ステップS3301:No)、そのままエンディング処理を終了する。
エンディング時間が経過していれば(ステップS3301:Yes)、主制御部701は、エンディングを終了し(ステップS3302)、ラウンド数カウンタのカウント値Rを「0」にリセットする(ステップS3303)。そして、今回の大当たり遊技後の遊技状態を設定する遊技状態設定処理(後述)をおこなう(ステップS3304)。そして、当たり遊技フラグをOFFに設定して(ステップS3305)、エンディング処理を終了する。
(遊技状態設定処理)
図34は、遊技状態設定処理の処理内容を示すフローチャートである。遊技状態設定処理において、まず、主制御部701は高確遊技フラグをONに設定し(ステップS3401)、つづいて高確遊技カウンタのカウント値Ykに「60」を設定する(ステップS3402)。つぎに補助遊技フラグをONに設定して(ステップS3403)、補助遊技中当選フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS3404)。
補助遊技中当選フラグがONに設定されていれば(ステップS3404:Yes)、主制御部701は補助遊技中当選フラグをOFFに設定して(ステップS3405)、補助遊技カウンタのカウント値Yhに「100」を設定し(ステップS3406)、遊技状態設定処理を終了する。補助遊技中当選フラグがOFFに設定されていれば(ステップS3404:No)、今回終了させる大当たりが第1大当たりであるかを判定する(ステップS3407)。第1大当たりであれば(ステップS3407:Yes)、ステップS3406へ移行する。第1大当たりでなければ(ステップS3407:No)、補助遊技カウンタのカウント値Yhに「30」を設定し(ステップS3408)、遊技状態設定処理を終了する。
(2.演出制御部がおこなう処理)
つぎに、遊技機100の演出制御部703がおこなう処理について説明する。なお、以下に説明する演出制御部703の各処理は、演出統括部703aのCPU731がROM732に記憶されたプログラムを実行することによりおこなう。
(演出メイン処理)
図35は、演出メイン処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、演出統括部703aは、電源が供給されて演出統括部703aが起動した際に演出メイン処理の実行を開始する。そして、演出統括部703aの起動中は継続的に演出メイン処理を実行している。演出メイン処理において、まず、演出統括部703aは、初期設定処理をおこなう(ステップS3501)。たとえば、初期設定処理において、演出統括部703aは、主制御部701から初期設定コマンドを受信すると、後述の演出タイマ割込処理の割込周期を設定したりする所定の初期設定をおこなう。
つづいて、演出統括部703aは、演出用乱数更新処理をおこなって(ステップS3502)、以降はこの演出用乱数更新処理を繰り返しおこなう。演出用乱数更新処理において、演出統括部703aは、演出統括部703aが管理する演出用乱数(本実施の形態では第1演出用乱数と第2演出用乱数と第3演出用乱数と第4演出用乱数)の更新をおこなう。たとえば、演出用乱数更新処理により、演出統括部703aはRAM733上に設定された各演出用乱数カウンタ(本実施の形態では第1演出用乱数カウンタと第2演出用乱数カウンタと第3演出用乱数カウンタと第4演出用乱数カウンタ)のカウント値を「+1」カウントアップする。
(演出タイマ割込処理)
図36は、演出タイマ割込処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、演出統括部703aは、この演出タイマ割込処理を、初期設定処理により設定された所定周期で(たとえば4msごとに)演出メイン処理に対して割込実行する。演出タイマ割込処理において、まず、演出統括部703aは、コマンド受信処理(後述)をおこなう(ステップS3601)。詳細は後述するがコマンド受信処理において、演出統括部703aは、主制御部701から各種コマンドを受信して、受信されたコマンドに応じた処理をおこなう。
つづいて、演出統括部703aは操作受付処理をおこなう(ステップS3602)。操作受付処理において、演出統括部703aは、演出ボタン118や十字キー119が押下された場合に押下されたボタンやキーに応じた操作コマンドを生成してRAM733に設定する。つづいて、演出統括部703aはコマンド送信処理をおこなう(ステップS3603)。コマンド送信処理において、演出統括部703aは、コマンド受信処理や操作受付処理をおこなったことによりRAM733に設定されたコマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cへ送信する。
つづいて、演出統括部703aは客待ち中かを判定する(ステップS3604)。たとえば、演出統括部703aは主制御部701から客待ちコマンド受信後に特図変動開始コマンドを受信していなければ客待ち中であると判定する。客待ち中であれば(ステップS3604:Yes)、パチログ遊技開始処理(後述)をおこなって(ステップS3605)、パチログ遊技終了処理(後述)をおこなって(ステップS3606)、演出タイマ割込処理を終了する。客待ち中でなければ(ステップS3604:No)、そのまま演出タイマ割込処理を終了する。
(コマンド受信処理)
図37は、コマンド受信処理の処理内容を示すフローチャートである。コマンド受信処理において、まず、演出統括部703aは、主制御部701から事前判定結果を示す事前判定コマンドを受信したかを判定する(ステップS3701)。事前判定コマンドを受信していなければ(ステップS3701:No)、ステップS3704へ移行する。事前判定コマンドを受信していれば(ステップS3701:Yes)、受信された事前判定コマンドに基づいて、RAM733に設定された事前判定結果記憶領域の記憶内容を、主制御部701の事前判定結果記憶領域の記憶内容と同期させるように更新する(ステップS3702)。そして、保留増加コマンドを生成してRAM733に設定する(ステップS3703)。たとえば、ここで、保留増加コマンドは、特図判定用情報数が増加したことや増加した特図判定用情報の事前判定結果をあらわすコマンドとすることができる。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701から特別図柄に関する特別図柄コマンドを受信したかを判定する(ステップS3704)。たとえば、ここで、特別図柄コマンドは、特図変動開始コマンドや特図変動停止コマンドとすることができる。特別図柄コマンドを受信していなければ(ステップS3704:No)、ステップS3706へ移行する。特別図柄コマンドを受信していれば(ステップS3704:Yes)、受信された特別図柄コマンドに基づいて、特図演出に関する特図演出処理(後述)をおこなう(ステップS3705)。詳細は後述するが特図演出処理において、演出統括部703aは、特図演出を開始させたり、おこなっている特図演出を終了させたりする。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701から普通図柄に関する普通図柄コマンドを受信したかを判定する(ステップS3706)。たとえば、ここで、普通図柄コマンドは、普図変動開始コマンドや普図変動停止コマンドとすることができる。普通図柄コマンドを受信していなければ(ステップS3706:No)、ステップS3708へ移行する。普通図柄コマンドを受信していれば(ステップS3706:Yes)、受信された普通図柄コマンドに基づいて、普図演出に関する普図演出処理をおこなう(ステップS3707)。
たとえば、普図演出処理において、演出統括部703aは、主制御部701から普図変動開始コマンドを受信して、受信された普図変動開始コマンドに基づいて、普図演出の演出内容を決定する。そして、この普図演出を開始させるための普図演出開始コマンドを生成してRAM733に設定する。また、普図演出処理において、演出統括部703aは、主制御部701から普図変動停止コマンドを受信して、おこなっている普図演出を終了させるための普図演出終了コマンドを生成してRAM733に設定する。なお、普図演出をおこなわない遊技機であれば、ステップS3706およびステップS3707の処理は必要ない。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701から当たりに関する当たりコマンドを受信したかを判定する(ステップS3708)。たとえば、ここで、当たりコマンドは、オープニングコマンドやラウンド進行コマンドやエンディングコマンドとすることができる。当たりコマンドを受信していなければ(ステップS3708:No)、コマンド受信処理を終了する。当たりコマンドを受信していれば(ステップS3708:Yes)、受信された当たりコマンドに基づいて、当たり演出処理をおこなって(ステップS3709)、コマンド受信処理を終了する。図示および詳細な説明は省略するが当たり演出処理において、演出統括部703aは、当たり演出を開始させたり、おこなっている当たり演出を進行させたり、おこなっている当たり演出を終了させたりする。
(特図演出処理)
図38は、特図演出処理の処理内容を示すフローチャートである。特図演出処理において、まず、演出統括部703aは、主制御部701から特図変動開始コマンドを受信したかを判定する(ステップS3801)。特図変動開始コマンドを受信していなければ(ステップS3801:No)、ステップS3808へ移行する。特図変動開始コマンドを受信していれば(ステップS3801:Yes)、受信された特図変動開始コマンドを解析して(ステップS3802)、この特図変動開始コマンドがあらわす情報を取得する。前述したように、特図変動開始コマンドには、大当たり抽選の抽選結果や、この抽選結果を示す際の特別図柄の変動時間(特図変動パターン)や、大当たり抽選時の遊技状態などをあらわす情報が含まれている。ステップS3802ではこれらの情報を取得する。
つづいて、演出統括部703aは、特図変動演出パターン設定処理をおこなう(ステップS3803)。特図変動演出パターン設定処理において、演出統括部703aは、ステップS3802で取得した各種情報などに基づいて、今回おこなう特図変動演出の演出内容をあらわす特図変動演出パターンをRAM733に設定する。
つづいて、演出統括部703aは、停止させる特図装飾図柄の組み合わせを設定する特図装飾図柄設定処理をおこなう(ステップS3804)。たとえば、特図装飾図柄設定処理において、演出統括部703aは、大当たり抽選の抽選結果がハズレで、且つ、特図変動演出パターン設定処理でノーマルハズレ演出をあらわす特図変動演出パターンが設定されていた場合にはバラケ目(たとえば「3・1・5」)となる特図装飾図柄の組み合わせをRAM733に設定する。大当たり抽選の抽選結果がハズレで、且つ、特図変動演出パターン設定処理でリーチ演出をあらわす特図変動演出パターンが設定されていた場合にはリーチハズレ(たとえば「7・8・7」)となる特図装飾図柄の組み合わせをRAM733に設定する。
また、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであった場合にはゾロ目(たとえば「7・7・7」)となる特図装飾図柄の組み合わせをRAM733に設定する。また、ここでは第1大当たりであった場合には奇数のゾロ目、第2大当たりや第3大当たりであった場合には偶数のゾロ目としてもよい。さらに、第1大当たりであっても所定の確率で偶数のゾロ目としてもよい。このように、第1大当たりで偶数のゾロ目とした場合には、その後に昇格演出をおこなうことで、遊技機100は遊技者に驚きと喜びを与えることができる。
つづいて、演出統括部703aは、予告演出パターン設定処理(ステップS3805)(後述)により予告演出パターンをRAM733に設定し、特図演出を開始させるための特図演出開始コマンドを生成してRAM733に設定する(ステップS3806)。たとえば、ここで、特図演出開始コマンドは、ステップS3803で設定された特図変動演出パターンや、ステップS3804で設定された特図装飾図柄の組み合わせや、ステップS3805で設定された予告演出パターンをあらわすコマンドとすることができる。そして、演出統括部703aは遊技履歴記憶領域2000の記憶内容を更新する遊技履歴更新処理をおこなって(ステップS3807)、ステップS3808へ移行する。
つづいて、演出統括部703aは、特図変動停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS3808)。特図変動停止コマンドを受信していなければ(ステップS3808:No)、特図演出処理を終了する。特図変動停止コマンドを受信していれば(ステップS3808:Yes)、演出モードの移行に関する演出モード変更処理をおこなう(ステップS3809)。なお、演出モードを有さない遊技機であれば、ステップS3809の処理は必要ない。そして、おこなっている特図演出を終了させるための特図演出終了コマンドをRAM733に設定して(ステップS3810)、特図演出処理を終了する。
(予告演出パターン設定処理)
図39は、予告演出パターン設定処理の処理内容を示すフローチャートである。予告演出パターン設定処理において、まず、演出統括部703aはRAM733上に設定された第1演出用乱数カウンタのカウント値を第1演出用乱数として取得する(ステップS3901)。なお、本実施の形態で演出統括部703aは第1演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得することにする。
つづいて、演出統括部703aは特図変動開始コマンドの解析結果に基づいて、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであるかを判定する(ステップS3902)。大当たりでなければ(ステップS3902:No)、ここではハズレであれば、ハズレ時予告演出実行抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS3903)。
大当たりであれば(ステップS3902:Yes)、演出統括部703aは特殊モードフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS3904)。特殊モードフラグがOFFに設定されていれば(ステップS3904:No)、当たり時予告演出実行抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS3905)。特殊モードフラグがONに設定されていれば(ステップS3904:Yes)、特殊予告演出実行抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS3906)。そして、演出統括部703aは取得した第1演出用乱数と設定した予告演出実行抽選テーブルとを用いて、予告演出実行抽選をおこなう(ステップS3907)。予告演出実行抽選により予告演出の種別(予告演出なしかSU予告演出かプレミア予告演出か)が決定される。
つづいて、演出統括部703aは、予告演出実行抽選によりSU予告演出をおこなうことが決定されたかを判定する(ステップS3908)。SU予告演出をおこなうと決定されたら(ステップS3908:Yes)、SU予告演出処理(後述)をおこなって(ステップS3909)、ステップS3910へ移行する。SU予告演出処理ではSU予告演出の種別やステップアップ数や上限ステップでの演出内容などが決定される。SU予告演出でなければ(ステップS3908:No)、そのままステップS3910へ移行する。
つづいて、演出統括部703aは予告演出パターンテーブルYEtから今回おこなう予告演出の予告演出パターンをRAM733に設定して(ステップS3910)、予告演出パターン設定処理を終了する。ステップS3909で、演出統括部703aは、予告演出なしの場合には予告演出パターンYEp1を、プレミア予告演出の場合には予告演出パターンYEp23をRAM733に設定する。また、SU予告演出の場合にはSU予告演出処理で決定されたSU予告演出の種別やステップアップ数や上限ステップでの演出内容に基づいて、この処理結果に対応する予告演出パターンを予告演出パターンテーブルYEtから特定し、この予告演出パターンをRAM733に設定する。たとえば、SU予告演出の種別がSU予告演出Aであり、ステップアップ数が「1」であれば、演出統括部703aは予告演出パターンテーブルYEtから予告演出パターンYEp2を設定する。
(予告演出実行抽選テーブルの一例)
ここで前述した予告演出実行抽選テーブルの一例について説明する。図40−1は、ハズレ時予告演出実行抽選テーブルの一例を示す説明図である。図40−2は、当たり時予告演出実行抽選テーブルの一例を示す説明図である。図40−3は、特殊予告演出実行抽選テーブルの一例を示す説明図である。
予告演出実行抽選テーブルは、予告演出の種別(予告演出なし、SU予告演出、プレミア予告演出)に対して、それぞれの選択確率を定めた判定値を対応づけて構成される。本実施の形態では、一例として、ハズレ時予告演出実行抽選テーブル4010では予告演出なしに対して判定値「0〜69(70個)」を割り当て、SU予告演出に対して判定値「70〜99(30個)」を割り当て、プレミア予告演出に対して判定値を割り当てていない。
前述のように、演出統括部703aは第1演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得する。そして、予告演出実行抽選では取得した第1演出用乱数と、予告演出実行抽選テーブルでそれぞれ予告演出の種別と対応づけられた判定値とを比較し、一致した判定値を有する予告演出の種別に当選したと判定する。このため、ハズレ時予告演出実行抽選テーブル4010を用いた予告演出実行抽選では、70/100の確率で予告演出なしに当選し、30/100の確率でSU予告演出に当選し、プレミア予告演出には当選しないことになる。
また、当たり時予告演出実行抽選テーブル4020では予告演出なしに対して判定値「0〜4(5個)」を割り当て、SU予告演出に対して判定値「5〜89(85個)」を割り当て、プレミア予告演出に対して判定値「90〜99(10個)」を割り当てている。このため、当たり時予告演出実行抽選テーブル4020を用いた予告演出実行抽選では、5/100の確率で予告演出なしに当選し、85/100の確率でSU予告演出に当選し、10/100の確率でプレミア予告演出に当選することになる。
そして、特殊予告演出実行抽選テーブル4030では予告演出なしに対して判定値「0〜4(5個)」を割り当て、SU予告演出に対して判定値「5〜49(45個)」を割り当て、プレミア予告演出に対して判定値「50〜99(50個)」を割り当てている。このため、特殊予告演出実行抽選テーブル4030を用いた予告演出実行抽選では、5/100の確率で予告演出なしに当選し、45/100の確率でSU予告演出に当選し、50/100の確率でプレミア予告演出に当選することになる。このように、特殊予告演出実行抽選テーブル4030を用いる特殊モードでは、他の予告演出実行抽選テーブルを用いる場合よりもプレミア予告演出が出現し易い傾向となる。
なお、たとえば、ハズレ時予告演出実行抽選テーブル4010と、当たり時予告演出実行抽選テーブル4020と、特殊予告演出実行抽選テーブル4030とは、演出統括部703aのROM732に予め記憶されているものとする。
(SU予告演出処理)
図41は、SU予告演出処理の処理内容を示すフローチャートである。SU予告演出処理において、まず、演出統括部703aはRAM733上に設定された第2演出用乱数カウンタのカウント値を第2演出用乱数として取得する(ステップS4101)。なお、本実施の形態で演出統括部703aは第2演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得することにする。
つづいて、演出統括部703aは特図変動開始コマンドの解析結果に基づいて、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであるかを判定する(ステップS4102)。大当たりでなければ(ステップS4102:No)、ここではハズレであれば、ハズレ時SU予告種別抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS4103)。大当たりであれば(ステップS4102:Yes)、当たり時SU予告種別抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS4104)。
つづいて、演出統括部703aは取得した第2演出用乱数と設定したSU予告種別抽選テーブルとを用いてSU予告種別抽選をおこなう(ステップS4105)。SU予告種別抽選によりSU予告演出の種別(SU予告演出AかSU予告演出BかSU予告演出Cか)が決定される。つづいて、演出統括部703aはRAM733上に設定された第3演出用乱数カウンタのカウント値を第3演出用乱数として取得する(ステップS4106)。なお、本実施の形態で演出統括部703aは第3演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得することにする。
つづいて、演出統括部703aは特図変動開始コマンドの解析結果に基づいて、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであるかを判定する(ステップS4107)。大当たりでなければ(ステップS4107:No)、ここではハズレであれば、ハズレ時ステップアップ数抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS4108)。大当たりであれば(ステップS4107:Yes)、当たり時ステップアップ数抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS4109)。
つづいて、演出統括部703aは取得した第3演出用乱数と設定したステップアップ数抽選テーブルとを用いてステップアップ数抽選をおこなう(ステップS4110)。ステップアップ数抽選によりSU予告演出においてステップアップさせるステップ数が決定される。そして、ステップアップ数抽選の抽選結果が、上限ステップであるかを判定する(ステップS4111)。
たとえば、SU予告種別抽選の抽選結果がSU予告演出Aであった場合、ステップアップ数抽選の抽選結果が「3」となるとステップS4111では上限ステップであると判定する。SU予告種別抽選の抽選結果がSU予告演出Bであった場合、ステップアップ数抽選の抽選結果が「4」となるとステップS4111では上限ステップであると判定する。SU予告種別抽選の抽選結果がSU予告演出Cであった場合、ステップアップ数抽選の抽選結果が「5」となるとステップS4111では上限ステップであると判定する。また、上記以外の場合は上限ステップでないと判定する。上限ステップでなければ(ステップS4111:No)、SU予告演出処理を終了する。
上限ステップであれば(ステップS4111:Yes)、演出統括部703aはRAM733上に設定された第4演出用乱数カウンタのカウント値を第4演出用乱数として取得する(ステップS4112)。なお、本実施の形態で演出統括部703aは第4演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得することにする。
つづいて、演出統括部703aは特図変動開始コマンドの解析結果に基づいて、大当たり抽選の抽選結果が大当たりであるかを判定する(ステップS4113)。大当たりでなければ(ステップS4113:No)、ここではハズレであれば、ハズレ時上限ステップ内容抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS4114)。大当たりであれば(ステップS4113:Yes)、当たり時上限ステップ内容抽選テーブル(後述)をRAM733に設定する(ステップS4115)。つづいて、演出統括部703aは取得した第4演出用乱数と設定した上限ステップ内容抽選テーブルとを用いて上限ステップ内容抽選をおこなって(ステップS4116)、SU予告演出処理を終了する。
(SU予告種別抽選テーブルの一例)
ここで前述したSU予告種別抽選テーブルの一例について説明する。図42−1は、ハズレ時SU予告種別抽選テーブルの一例を示す説明図である。図42−2は、当たり時SU予告種別抽選テーブルの一例を示す説明図である。
SU予告種別抽選テーブルは、SU予告演出の種別(SU予告演出A、SU予告演出B、SU予告演出C)に対して、それぞれの選択確率を定めた判定値を対応づけて構成される。本実施の形態では、一例として、ハズレ時SU予告種別抽選テーブル4210ではSU予告演出Aに対して判定値「0〜49(50個)」を割り当て、SU予告演出Bに対して判定値「50〜79(30個)」を割り当て、SU予告演出Cに対して判定値「80〜99(20個)」を割り当てている。
前述のように、演出統括部703aは第2演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得する。そして、SU予告種別抽選では取得した第2演出用乱数と、SU予告種別抽選テーブルでそれぞれSU予告演出の種別と対応づけられた判定値とを比較し、一致した判定値を有するSU予告演出の種別に当選したと判定する。このため、ハズレ時SU予告種別抽選テーブル4210を用いた予告演出実行抽選では、50/100の確率でSU予告演出Aに当選し、30/100の確率でSU予告演出Bに当選し、20/100の確率でSU予告演出Cに当選する。
また、当たり時SU予告種別抽選テーブル4220ではSU予告演出Aに対して判定値「0〜19(20個)」を割り当て、SU予告演出Bに対して判定値「20〜49(30個)」を割り当て、SU予告演出Cに対して判定値「50〜99(50個)」を割り当てている。このため、当たり時SU予告種別抽選テーブル4220を用いた予告演出実行抽選では、20/100の確率でSU予告演出Aに当選し、30/100の確率でSU予告演出Bに当選し、50/100の確率でSU予告演出Cに当選する。つまり、SU予告演出のうち、ハズレ時に当選し易く大当たり時に当選し難いSU予告演出Aは大当たりへの期待度が低いSU予告演出となっている。逆に、ハズレ時に当選し難く大当たり時に当選し易いSU予告演出Cは大当たりへの期待度が高いSU予告演出となっている。
なお、たとえば、ハズレ時SU予告種別抽選テーブル4210と、当たり時SU予告種別抽選テーブル4220とは、演出統括部703aのROM732に予め記憶されているものとする。
(ステップアップ数抽選テーブルの一例)
つぎに、前述したステップアップ数抽選テーブルの一例について説明する。図43−1は、ハズレ時ステップアップ数抽選テーブルの一例を示す説明図である。図43−2は、当たり時ステップアップ数抽選テーブルの一例を示す説明図である。
ステップアップ数抽選テーブル4310,4320では、SU予告演出の種別(SU予告演出A、SU予告演出B、SU予告演出C)ごとにステップアップ可能なステップアップ数が定められている。それぞれのステップアップ数には、それぞれの選択確率を定めた判定値が対応づけられている。前述のように、演出統括部703aは第3演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得する。そして、取得した第3演出用乱数とステップアップ数抽選テーブルでそれぞれステップアップ数に対応づけられた判定値とを比較し、一致した判定値を有するステップアップ数に当選したと判定する。
ここでSU予告演出の種別ごとに、ハズレ時と大当たり時との各ステップアップ数の選択確率に着目すれば、ステップアップ数が多いほど大当たり時の選択確率が高くなりハズレ時の選択確率が低くなるようになっている。逆にいえば、ステップアップ数が少ないほどハズレ時の選択確率が高くなり大当たり時の選択確率が低くなるようになっている。つまり、SU予告演出ではステップアップするほど大当たりへの期待度が高くなるようになっている。
なお、たとえば、ハズレ時ステップアップ数抽選テーブル4310と、当たり時ステップアップ数抽選テーブル4320とは、演出統括部703aのROM732に予め記憶されているものとする。
(上限ステップ内容抽選テーブルの一例)
つぎに、前述した上限ステップ内容抽選テーブルの一例について説明する。図44−1は、ハズレ時上限ステップ内容抽選テーブルの一例を示す説明図である。図44−2は、当たり時上限ステップ内容抽選テーブルの一例を示す説明図である。
上限ステップ内容抽選テーブル4410,4420では、上限ステップでの演出内容(全画面表示キャラクタa、全画面表示キャラクタb、全画面表示キャラクタc、全画面表示オールキャスト)に対して、それぞれの選択確率を定めた判定値を対応づけて構成される。前述のように、演出統括部703aは第4演出用乱数として0〜99までのいずれか一つの整数を取得する。そして、取得した第4演出用乱数と上限ステップ内容抽選テーブルでそれぞれ演出内容に対応づけられた判定値とを比較し、一致した判定値を有する演出内容に当選したと判定する。ここでハズレ時上限ステップ内容抽選テーブル4410と当たり時上限ステップ内容抽選テーブル4420とを比べると、上限ステップでの演出内容の判定値が異なっており、ハズレ時と当たり時とで異なる傾向で演出されることになる。
ここでハズレ時と大当たり時との上限ステップの演出内容の選択確率に着目すれば、全画面表示オールキャストは大当たり時の選択確率が高くなっておりハズレ時の選択確率が低くなっている。逆に、上限ステップでの演出内容が全画面表示キャラクタaはハズレ時の選択確率が高くなっており、大当たり時の選択確率は低くなっている。このため、SU予告演出の上限ステップでは全画面表示オールキャストの大当たりへの期待度がもっとも高く、これに全画面表示キャラクタc、全画面表示キャラクタbと続く。そして、全画面表示キャラクタaの期待度がもっとも低くなっている。
なお、たとえば、ハズレ時上限ステップ内容抽選テーブル4410と、当たり時上限ステップ内容抽選テーブル4420とは、演出統括部703aのROM732に予め記憶されているものとする。
(当たり演出処理)
図45は、当たり演出処理の処理内容を示すフローチャートである。当たり演出処理において、まず、演出統括部703aは、主制御部701からオープニングコマンドを受信したかを判定する(ステップS4501)。オープニングコマンドを受信していなければ(ステップS4501:No)、ステップS4503へ移行する。オープニングコマンドを受信していれば(ステップS4501:Yes)、当たり演出を開始させるための当たり演出開始処理をおこなう(ステップS4502)。
たとえば、当たり演出開始処理において、演出統括部703aは受信したオープニングコマンドを解析して、当選した大当たりの種別を示す情報を取得する。そして、取得した情報に基づいて、当選した大当たりの種別に応じた当たり演出パターンを判定し、この当たり演出を開始させるための当たり演出開始コマンドをRAM733に設定する。
つぎに、演出統括部703aはオープニング中であるかを判定する(ステップS4503)。たとえば、ステップS4503において、演出統括部703aは、オープニングコマンドを受信後、1ラウンド目のラウンド進行コマンドを受信していなければオープニング中と判定する。オープニング中でなければ(ステップS4503:No)、ステップS4506へ移行する。
オープニング中であれば(ステップS4503:Yes)、演出統括部703aは、演出ボタン118や十字キー119により遊技者から所定操作を受け付けたかを判定する(ステップS4504)。所定操作を受け付けていなければ(ステップS4504:No)、ステップS4506へ移行する。所定操作を受け付けていれば(ステップS4504:Yes)、特殊モードフラグをONに設定する(ステップS4505)。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701からラウンド進行コマンドを受信したかを判定する(ステップS4506)。ラウンド進行コマンドを受信していなければ(ステップS4506:No)、ステップS4508へ移行する。ラウンド進行コマンドを受信していれば(ステップS4506:Yes)、当たり演出中処理をおこなう(ステップS4507)。
つづいて、演出統括部703aは、主制御部701からエンディングコマンドを受信したかを判定する(ステップS4508)。エンディングコマンドを受信していなければ(ステップS4508:No)、当たり演出処理を終了する。エンディングコマンドを受信していれば(ステップS4508:Yes)、当たり演出終了処理をおこなって(ステップS4509)、演出モード設定処理(後述)をおこなって(ステップS4510)、当たり演出処理を終了する。
(演出モード設定処理)
図46は、演出モード設定処理の処理内容を示すフローチャートである。演出モード設定処理において、まず、演出統括部703aはすべての演出モードフラグをOFFに設定し、すべての演出モードカウンタのカウント値を「0」にリセットする演出モードリセット処理をおこなう(ステップS4601)。
つづいて、演出統括部703aは、終了した当たりが第1大当たりであるかを判定する(ステップS4602)。第1大当たりであれば(ステップS4602:Yes)、ラッシュ演出モードフラグをONに設定して(ステップS4603)、ラッシュ演出モードカウンタのカウント値Em1に「100」を設定して(ステップS4604)、演出モード設定処理を終了する。画像・音声制御部703bは演出統括部703aからラッシュ演出モードであることをあらわす情報を含んだコマンドを受信すると、ラッシュ演出モード用の背景画像を画像表示部104に表示させる。
第1大当たりでなければ(ステップS4602:No)、今回の大当たりが補助遊技状態で当選したものかを判定する(ステップS4605)。たとえば、前述のように特図変動開始コマンドには、遊技状態を示す情報が含まれている。演出統括部703aは、直近に受信した特図変動開始コマンドに補助遊技状態であることを示す情報が含まれていた場合に補助遊技状態で当選したと判定する。補助遊技状態で当選していれば(ステップS4605:Yes)、ステップS4603へ移行する。
補助遊技状態で大当たりに当選していなければ(ステップS4605:No)、演出統括部703aは大チャンス演出モードフラグをONに設定して(ステップS4606)、大チャンス演出モードカウンタのカウント値Em2に「30」を設定して(ステップS4607)、演出モード設定処理を終了する。画像・音声制御部703bは演出統括部703aから大チャンス演出モードであることをあらわす情報を含んだコマンドを受信すると、大チャンス演出モード用の背景画像を画像表示部104に表示させる。
(演出モード変更処理)
図47は、演出モード変更処理の処理内容を示すフローチャートである。演出モードフラグ変更処理において、まず、演出統括部703aはラッシュ演出モードフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS4701)。ラッシュ演出モードフラグがONに設定されていれば(ステップS4701:Yes)、ラッシュ演出モードカウンタのカウント値Em1から「1」を減算したものを、新たなカウント値Em1とする(ステップS4702)。そして、カウント値Em1が「0」となったかを判定する(ステップS4703)。カウント値Em1が「0」となっていなければ(ステップS4703:No)、そのまま演出モード変更処理を終了する。
カウント値Em1が「0」となれば(ステップS4703:Yes)、演出統括部703aはラッシュ演出モードフラグをOFFに設定して(ステップS4704)、通常演出モードフラグをONに設定する(ステップS4705)。つぎに、通常演出モードカウンタのカウント値Em4に「10000」を設定する(ステップS4706)。そして、特殊モードフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS4707)。特殊モードフラグがONに設定されていれば(ステップS4707:Yes)、特殊モードフラグをOFFに設定して(ステップS4708)、演出モード変更処理を終了する。特殊モードフラグがONに設定されていなければ(ステップS4707:No)、そのまま演出モード変更処理を終了する。
また、ラッシュ演出モードフラグがOFFに設定されていれば(ステップS4701:No)、演出統括部703aは大チャンス演出モードフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS4709)。大チャンス演出モードフラグがONに設定されていれば(ステップS4709:Yes)、大チャンス演出モードカウンタのカウント値Em2から「1」を減算したものを、新たなカウント値Em2とする(ステップS4710)。そして、カウント値Em2が「0」となったかを判定する(ステップS4711)。カウント値Em2が「0」となっていなければ(ステップS4711:No)、そのまま演出モード変更処理を終了する。
カウント値Em2が「0」となれば(ステップS4711:Yes)、演出統括部703aは大チャンス演出モードフラグをOFFに設定して(ステップS4712)、チャンス演出モードフラグをONに設定する(ステップS4713)。そして、チャンス演出モードカウンタのカウント値Em3に「30」を設定して(ステップS4714)、演出モード変更処理を終了する。画像・音声制御部703bは演出統括部703aからチャンス演出モードであることをあらわす情報を含んだコマンドを受信すると、チャンス演出モード用の背景画像を画像表示部104に表示させる。
また、大チャンス演出モードフラグがOFFに設定されていれば(ステップS4709:No)、演出統括部703aはチャンス演出モードフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS4715)。チャンス演出モードフラグがONに設定されていれば(ステップS4715:Yes)、チャンス演出モードカウンタのカウント値Em3から「1」を減算したものを、新たなカウント値Em3とする(ステップS4716)。そして、カウント値Em3が「0」となったかを判定する(ステップS4717)。カウント値Em3が「0」となっていなければ(ステップS4717:No)、そのまま演出モード変更処理を終了する。カウント値Em3が「0」となれば(ステップS4717:Yes)、チャンス演出モードフラグをOFFに設定して(ステップS4718)、ステップS4705へ移行する。
また、チャンス演出モードフラグがOFFに設定されていれば(ステップS4715:No)、演出統括部703aは通常演出モードと判定して、通常演出モードカウンタのカウント値Em4から「1」を減算したものを、新たなカウント値Em4とする(ステップS4719)。そして、カウント値Em4が「0」となったかを判定する(ステップS4720)。カウント値Em4が「0」となっていなければ(ステップS4720:No)、そのまま演出モード変更処理を終了する。カウント値Em4が「0」となれば(ステップS4720:Yes)、再度、カウント値Em4に「10000」を設定して(ステップS4721)、演出モード変更処理を終了する。画像・音声制御部703bは演出統括部703aから通常演出モードであることをあらわす情報を含んだコマンドを受信すると、通常演出モード用の背景画像を画像表示部104に表示させる。
(パチログ遊技開始処理)
図48は、パチログ遊技開始処理の処理内容を示すフローチャートである。パチログ遊技開始処理において、まず、演出統括部703aはパチログ遊技開始要求を受け付けたかを判定する(ステップS4801)。パチログ遊技開始要求を受け付けていなければ(ステップS4801:No)、パチログ遊技開始処理を終了する。パチログ遊技開始要求を受け付けたら(ステップS4801:Yes)、新規ユーザかを判定する(ステップS4802)。たとえば、演出統括部703aは画像表示部104上に新規ユーザか否かを確認するための表示画面を表示させ、この表示画面を表示した際に遊技者から受け付けた操作に応じて新規ユーザかを判定する。新規ユーザでなければ(ステップS4802:No)、ステップS4805へ移行する。
新規ユーザであれば(ステップS4802:Yes)、演出統括部703aはパチログ遊技をおこなうためのユーザ登録をおこなうWebページ(たとえばサーバ320上のWebページ)にアクセスするためのQRコードを生成する(ステップS4803)。そして、このQRコードを画像表示部104に表示させるためのQRコード表示指示を画像・音声制御部703bへ送信する(ステップS4804)。遊技者はこのQRコードを端末機310へ読み取って、Webページへアクセスすることでユーザ登録をおこなうことができる。
つづいて、演出統括部703aはパスワード入力画面を表示させるためのパスワード入力画面表示指示を画像・音声制御部703bへ送信する(ステップS4805)。そして、このパスワード入力画面でパスワードの入力を受け付けたかを判定する(ステップS4806)。パスワードの入力を受け付けるまでパスワード入力画面を表示させたまま、待機する(ステップS4806:Noのループ)。パスワードの入力を受け付けたら(ステップS4806:Yes)、入力されたパスワードに間違いがないかなどを判定するパチログ遊技開始認証処理をおこなう(ステップS4807)。
つづいて、演出統括部703aは遊技履歴記憶領域2000の記憶内容をクリア(たとえば各値を「0」にリセット)する(ステップS4808)。そして、パチログ遊技フラグをONに設定して(ステップS4809)、パチログ遊技を開始することを遊技者に報知するためのパチログ遊技開始報知表示指示を画像・音声制御部703bへ送信し(ステップS4810)、パチログ遊技開始処理を終了する。
(パチログ遊技終了処理)
図49は、パチログ遊技終了処理の処理内容を示すフローチャートである。パチログ遊技終了処理において、まず、演出統括部703aはパチログ遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS4901)。パチログ遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS4901:No)、そのままパチログ遊技終了処理を終了する。
パチログ遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS4901:Yes)、演出統括部703aは遊技の終了操作を受け付けたかを判定する(ステップS4902)。終了操作を受け付けていなければ(ステップS4902:No)、そのままパチログ遊技終了処理を終了する。
終了操作を受け付けたら(ステップS4902:Yes)、パチログ遊技開始時に入力されたパスワードにより取得された端末固有情報や遊技履歴記憶領域2000の記憶内容に基づいた遊技履歴情報などに基づいて、これらサーバ320へ送信するためのQRコードを生成して(ステップS4903)、このQRコードを画像表示部104に表示させるためのQRコード表示指示を画像・音声制御部703bへ送信する(ステップS4904)。そして、パチログ遊技フラグをOFFに設定して(ステップS4905)、パチログ遊技終了処理を終了する。
(3.サーバがおこなう処理)
つぎに、遊技システム300のサーバ320がパチログ遊技のパスワードを生成するためにおこなう処理について説明する。図50は、開始情報生成処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、サーバ320は起動時より所定周期でこの開始情報生成処理を実行する。開始情報生成処理において、まず、サーバ320は端末機310からのアクセスがあったかを判定する(ステップS5001)。端末機310のアクセスがなければ(ステップS5001:No)、今回の開始情報生成処理を終了する。
端末機310からのアクセスがあれば(ステップS5001:Yes)、サーバ320はアクセスしてきた端末機310の端末固有情報を取得する(ステップS5002)。つづいて、サーバ320はデータベースDBを参照して(ステップS5003)、ステップS5002で取得した端末固有情報が新規の端末固有情報であるかを判定する(ステップS5004)。ここでは、ステップS5002で取得した端末固有情報がデータベースDBに登録済みであるかを判定し、データベースDBに登録済みでなければ新規の端末固有情報であると判定する。新規の端末固有情報でなければ(ステップS5004:No)、つまり既にデータベースDBに登録済みの端末固有情報であればステップS5006へ移行する。
新規の端末固有情報であれば(ステップS5004:Yes)、端末固有情報ごとに遊技履歴情報を記憶するため、サーバ320はこの新規の端末固有情報をデータベースDBに登録する(ステップS5005)。つづいて、サーバ320はデータベースDBからステップS5002で取得した端末固有情報に対応する遊技履歴情報を取得するとともに、サーバ320に備えられた時刻を計時する計時手段から現在の日時情報を取得する(ステップS5006)。
そして、サーバ320はパスワードを生成するためのパスワードの生成をおこなう(ステップS5007)。このパスワードの生成時に、サーバ320はステップS5005で取得した端末固有情報や、データベースDBにおいてこの端末固有情報と対応する遊技履歴情報をあらわすパスワードを生成する。そして、生成したパスワードをあらわす文字データをアクセスしてきた端末機310へ送信するパスワード送信処理をおこなって(ステップS5008)、開始情報生成処理を終了する。
(QR認証処理)
つぎに、遊技システム300のサーバ320がデータベースDBに記憶された遊技履歴情報を更新するためにおこなうQR認証処理について説明する。図51は、QR認証処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、サーバ320は起動時より所定周期でこのQR認証処理を実行する。QR認証処理において、まず、サーバ320は端末機310からのアクセスがあったかを判定する(ステップS5101)。端末機310のアクセスがなければ(ステップS5101:No)、今回のQR認証処理を終了する。
端末機310からのアクセスがあれば(ステップS5101:Yes)、サーバ320はアクセスしてきた端末機310の端末固有情報を第1端末固有情報として取得する(ステップS5102)。つづいて、サーバ320はステップS5101でのアクセスがQRコードからのアクセスであるかを判定する(ステップS5103)。たとえば、ここでサーバ320は、端末機310からQRコード情報(たとえば遊技履歴情報)を受信したか否かを判定する。QRコードからのアクセスでなければ(ステップS5103:No)、今回のQR認証処理を終了する。
つづいて、QRコードからのアクセスであれば(ステップS5103:Yes)、サーバ320は端末機310が送信してきたQRコード情報に含まれる端末固有情報(第2端末固有情報)や遊技履歴情報を取得する(ステップS5104)。そして、ステップS5102で取得した第1端末固有情報と、ステップS5104で取得した第2端末固有情報とが一致するかを判定する(ステップS5105)。
第1端末固有情報と第2端末固有情報とが一致すれば(ステップS5105:Yes)、サーバ320は受け付けたQRコード情報に含まれた遊技履歴情報によりデータベースDBを更新して(ステップS5106)、遊技履歴情報の更新が成功したことを示す更新成功データを端末機310へ送信し(ステップS5107)、QR認証処理を終了する。第1端末固有情報と第2端末固有情報とが一致しなければ(ステップS5105:No)、エラーを報知するための更新失敗データを端末機310へ送信し(ステップS5108)、QR認証処理を終了する。
(遊技機による具体的な表示例)
(SU予告演出の表示例)
つぎに、遊技機100による具体的な表示例について説明する。まず、SU予告演出における遊技機100の表示例を説明する。図52は、本実施の形態の遊技機によるSU予告演出の表示例を示す説明図(その1)である。図52(a)に示すように、SU予告演出Aの1ステップ目で遊技機100は、男性キャラクタ(たとえばキャラクタaとする)が家の玄関から外を覗く演出画像を表示する。
SU予告演出Aの2ステップ目に発展すると、図52(b)に示すように、遊技機100は、男性キャラクタの家の前を女性キャラクタ(たとえばキャラクタbとする)が横切って、これに反応した男性キャラクタが家から飛び出してくる演出画像を表示する。SU予告演出Aの3ステップ目に発展すると、図52(c)に示すように、遊技機100は、男性キャラクタが女性キャラクタに声をかける演出画像を表示する。前述のようにSU予告演出Aは上限ステップを「3」としたSU予告演出であるため、遊技機100はSU予告演出Aの3ステップ目の演出画像を全画面表示する。
図53は、本実施の形態の遊技機によるSU予告演出の表示例を示す説明図(その2)である。図53には、SU予告演出Bでの表示例を示している。図53(a)に示すように、SU予告演出Bの1ステップ目で遊技機100は、男性キャラクタ(たとえばキャラクタaとする)が「退屈だなぁ」といった台詞を言っている演出画像を表示する。SU予告演出Bの2ステップ目に発展すると、図53(b)に示すように、遊技機100は、男性キャラクタが「あれ?!」と驚いた台詞を言っている演出画像を表示する。
SU予告演出Bの3ステップ目に発展すると、図53(c)に示すように、遊技機100は、男性キャラクタが遠くに知り合いの女性キャラクタがいたことに気づいて「あそこにいるのはb子?!」と喜んだ台詞を言っている演出画像を表示する。SU予告演出Bの4ステップ目に発展すると、図53(d)に示すように、遊技機100は、男性キャラクタがA子に声をかけに行くために「もえてきたぜ!」といった気合いを入れる台詞を言っている演出画像を表示する。前述のようにSU予告演出Bは上限ステップを「4」としたSU予告演出であるため、遊技機100はSU予告演出Bの4ステップ目の演出画像を全画面表示する。
図54は、本実施の形態の遊技機によるSU予告演出の表示例を示す説明図(その3)である。図54には、SU予告演出Cでの表示例を示している。図54(a)に示すように、SU予告演出Cの1ステップ目で遊技機100は、ハート型のウインドウ内にキョロキョロと辺りを見回す男性キャラクタがいる演出画像を表示する。SU予告演出Cの2ステップ目に発展すると、図54(b)に示すように、遊技機100は、ハート型のウインドウ内に驚いた表情をした男性キャラクタがいる演出画像を表示する。
SU予告演出Cの3ステップ目に発展すると、図54(c)に示すように、遊技機100は、ハート型のウインドウ内に女性キャラクタを見つけたことにより目がハートになった表情をした男性キャラクタがいる演出画像を表示する。SU予告演出Cの4ステップ目に発展すると、図54(d)に示すように、遊技機100は、ハート型のウインドウ内に女性キャラクタがいる演出画像を表示する。SU予告演出Cの5ステップ目に発展すると、図54(e)に示すように、遊技機100は、女性キャラクタをアップにした演出画像を表示する。前述のようにSU予告演出Cは上限ステップを「5」としたSU予告演出であるため、遊技機100はSU予告演出Cの5ステップ目の演出画像を全画面表示する。
(プレミア予告演出の表示例)
つぎに、プレミア予告演出における遊技機100の表示例を説明する。図55は、本実施の形態の遊技機によるプレミア予告演出の表示例を示す説明図である。図55に示すように、遊技機100は、たとえばプレミア予告演出では前述した男性キャラクタや女性キャラクタとは異なる特別なキャラクタ(図55の例ではタヌキのキャラクタ)を表示する。たとえば、このキャラクタはプレミア予告演出時以外には登場しない。これによって、遊技機100は遊技者に直感的にプレミア予告演出であることを示唆することができる。
(パチログ遊技に関する表示例)
つぎに、パチログ遊技に関する遊技機100の表示例を説明する。図56は、本実施の形態の遊技機によるトップメニュー表示画面の表示例を示す説明図である。たとえば、遊技機100は、客待ち時に演出ボタン118が押下されることにより図56に示すトップメニュー表示画面を表示する。
トップメニュー表示画面には、項目として、「(1)本日の遊技履歴を見る」と、「(2)パチログ遊技開始」と、「(3)遊技終了」とが表示される。遊技機100は、十字キー119の上ボタンが押下されればカーソルCを上へ1コマ動かして表示し、十字キー119の下ボタンが押下されればカーソルCを下へ1コマ動かして表示する。遊技者は所望する項目にカーソルCを合わせて演出ボタン118を押下することにより、遊技機100は遊技者による項目選択を受け付けることができる。
図57は、本実施の形態の遊技機による遊技履歴表示画面の表示例を示す説明図である。たとえば、遊技機100は、図56に示したトップメニュー表示画面で「(1)本日の遊技履歴を見る」の項目が遊技者により選択された場合に図57に示す遊技履歴表示画面を表示する。遊技履歴表示画面には、遊技履歴表示画面を表示するように指示されたときの遊技履歴記憶領域2000の記憶内容が表示される。具体的に、本実施の形態では、変動回数と大当たり回数とプレミア予告演出の実行回数を表示している。これによって、遊技者は今回の遊技におけるそれぞれの回数を知ることができる。また、図4で述べたようにサーバ320は端末機310からアクセスがあると遊技履歴画像データを端末機310へ送信する。端末機310はこの遊技履歴画像データに基づいて、図57で示すような遊技履歴表示画面を端末機310の表示画面上に表示させてもよい。これによって、遊技者は任意の場所や任意のタイミングで遊技履歴を確認できるようになり、遊技者の利便性を向上させることができる。
図58は、本実施の形態の遊技機によるパチログ遊技表示画面の表示例を示す説明図である。たとえば、遊技機100は、図56に示したトップメニュー表示画面で「(2)パチログ遊技開始」の項目が遊技者により選択された場合に図58に示すパチログ遊技表示画面を表示する。パチログ遊技表示画面には、項目として、「(1)新規ユーザ」と、「(2)ユーザ登録済み」とが表示される。遊技機100は、十字キー119の上ボタンが押下されればカーソルCを上へ1コマ動かして表示し、十字キー119の下ボタンが押下されればカーソルCを下へ1コマ動かして表示する。遊技者は所望する項目にカーソルCを合わせて演出ボタン118を押下することにより、遊技機100は遊技者による項目選択を受け付けることができる。
図59は、本実施の形態の遊技機による新規ユーザ向け表示画面の表示例を示す説明図である。たとえば、遊技機100は、図58に示したパチログ遊技表示画面で「(1)新規ユーザ」の項目が遊技者により選択された場合に図59に示す新規ユーザ向け表示画面を表示する。新規ユーザ向け表示画面には、ユーザ登録用のWebページへアクセスさせるためのQRコードが表示される。遊技者は端末機310によりこのQRコードを読み取ることでユーザ登録用のWebページへアクセスし、ユーザ登録をおこなうことができる。なお、ユーザ登録をおこなうとパスワードが発行される。遊技者はこのパスワードを図60に示すパスワード入力表示画面にて入力することでパチログ遊技をおこなうことができる。
図60は、本実施の形態の遊技機によるパスワード入力表示画面の表示例を示す説明図である。たとえば、遊技機100は、図58に示したパチログ遊技表示画面で「(2)ユーザ登録済み」の項目が遊技者により選択された場合に図60に示すパスワード入力表示画面を表示する。パスワード入力表示画面には、ソフトウェアキーボードKBとカーソルCとが表示される。遊技機100は、十字キー119の上ボタンが押下されればソフトウェアキーボードKB内においてカーソルCを上へ1段動かして表示する。同様に、十字キー119の下ボタンが押下されればソフトウェアキーボードKB内においてカーソルCを下へ1段動かして表示する。また、十字キー119の左右ボタンが押下されれば、押下されたボタンの方向へ1文字分カーソルCを動かして表示する。遊技者は所望する文字(図60の例ではアルファベット)にカーソルCを合わせて演出ボタン118を押下することにより、この文字を選択することができる。たとえば、遊技機100は、複数回の文字選択を受け付けることでパスワードの入力を受け付けることができる。
図61は、本実施の形態の遊技機による遊技終了確認表示画面の表示例を示す説明図である。たとえば、遊技機100は、図56に示したトップメニュー表示画面で「(3)遊技終了」の項目が遊技者により選択された場合に図61に示す遊技終了確認表示画面を表示する。遊技終了確認表示画面には、項目として、「(1)はい」と、「(2)いいえ」とが表示される。遊技機100は、十字キー119の上ボタンが押下されればカーソルCを上へ1コマ動かして表示し、十字キー119の下ボタンが押下されればカーソルCを下へ1コマ動かして表示する。遊技者は所望する項目にカーソルCを合わせて演出ボタン118を押下することにより、遊技機100は遊技者による項目選択を受け付けることができる。遊技者により「(1)はい」が選択されれば、遊技機100はこれを遊技終了操作として受け付ける。
図62は、本実施の形態の遊技機による遊技終了表示画面の表示例を示す説明図である。たとえば、遊技機100は、図61に示した遊技終了確認表示画面で「(1)はい」の項目が遊技者により選択された場合に図62に示す遊技終了表示画面を表示する。遊技終了表示画面には、遊技者用のパチログ専用WebページへアクセスさせるためのQRコードが表示される。遊技者は端末機310によりこのQRコードを読み取ることで遊技者用のパチログ専用Webページへアクセスして自身のこれまでの遊技履歴などを確認することができる。
以上に説明したように、遊技機100は所定条件の成立で一時的に特定演出の出現率の高い特殊モードとするようにした。これによって、遊技機100は一時的にプレミア予告演出を出現させ易くできるので、遊技者がプレミア予告演出を体験できる機会を増加させることができ、プレミア予告演出を遊技者に楽しませることができる。また、遊技機100は通常時には特定演出の出現率の低い非特殊モードとしておくことで、通常時には遊技者に「プレミア予告演出=レアな演出」といった印象を遊技者に与えておくことができる。このため、遊技機100は特殊モードにてプレミア予告演出の出現率を高めてプレミア予告演出を頻発させても、その都度、遊技者に大きな喜びを与えることができる。
また、遊技機100はプレミア予告演出の実行履歴(たとえば実行回数)を出力するようにした。これによって、遊技機100はプレミア予告演出実行時だけでなく、実行履歴出力時(たとえば遊技終了時)にも、プレミア予告演出を体験できたことを遊技者に再確認させることができる。このため、遊技機100は実行履歴出力時に、遊技者にプレミア予告演出実行時のことを思い出させてもう一度喜びを与えたり、プレミア予告演出を引けたといった達成感を与えたりすることができる。特に、遊技機100は、複数回のプレミア予告演出を実行した遊技者に対しては「今日はこんなにプレミア予告演出を引けたのか」といった大きな達成感を与えることができる。これによって、遊技機100は、プレミア予告演出によって遊技者に複数回喜びを与えたり、達成感を与えたりすることができるので、一層とプレミア予告演出の演出効果を高め、遊技者を楽しませることができる。
さらに、遊技機100は特殊モードでのプレミア予告演出の実行履歴と、非特殊モードでのプレミア予告演出の実行履歴とを一括出力するようにした。具体的に、たとえば、遊技機100は特殊モードでのプレミア予告演出の実行回数と、非特殊モードでのプレミア予告演出の実行回数とを合算した値を出力するようにした。特殊モードでの実行回数と非特殊モードでの実行回数とを区別して出力すると、「プレミア予告演出を引けたが特殊モードだったから珍しいことではないな」といったように遊技者に与えられる喜びが小さいものとなってしまうこともありえる。その点、遊技機100は特殊モードでの実行回数と非特殊モードでの実行回数とを合算した値を出力し、プレミア予告演出が特殊モードで実行されたのか非特殊モードで実行されたのかを遊技者に明示しないので、遊技者に「プレミア予告演出の出現率が低い非特殊モードでもプレミア予告演出を引けたのかもしれない」と思わせることもでき、遊技者に喜びを与えることができる。
また、プレミア予告演出はパチログ遊技において獲得ポイントを獲得可能な演出となっているので、遊技機100はプレミア予告演出の実行履歴を出力することで、遊技者に獲得ポイントを獲得させることができる。これによって、遊技機100は、プレミア予告演出実行時の喜びやプレミア予告演出実行後の遊技終了時の達成感に加えて、パチログ遊技における獲得ポイントが獲得できるといった喜びを遊技者に与えることもできる。したがって、遊技機100は一層と遊技者に喜びを与えることができる。
また、遊技機100では演出モードは背景画像などにより遊技者に現在の演出モードを明示する外部モードとしたが、特殊モードは遊技者に明示しない内部モードとした。たとえば、特殊モード時に特殊モード用の背景画像を表示するようにすると、特殊モード用の背景画像を表示した場合に遊技者は「これからプレミア予告演出が出るぞ」と心の準備ができてしまう。この場合、プレミア予告演出をおこなっても遊技者に与える驚きや喜びが小さいものとなってしまう。そこで、遊技機100は特殊モードを遊技者に明示しない内部モードとすることで、遊技者に上記のような心の準備をさせず意外性を与えて、プレミア予告演出実行時に遊技者に大きな驚きを与えて楽しませることもできる。
また、遊技機100は遊技者によって所定操作が行われた場合に特殊モードへと移行させるようにした。これによって、遊技機100はプレミア予告演出を見たい遊技者の操作を促すことができる。これにより、遊技機100は遊技者の遊技への参加意識を高めて、遊技者に一層と遊技を楽しませることができる。また、遊技機100は、操作を受け付けた場合に複数回の図柄の変動を跨いで継続する特殊モードとするために、遊技者の操作により影響が生じる期間を長くして、一層と遊技者の操作を促し、遊技者の遊技への参加意識を高めて、遊技者に一層と遊技を楽しませることができる。
また、遊技システム300において特典獲得が容易すぎると遊技者によっては早々と特典を獲得してしまい、特典獲得への興味を失ってしまう。一方、特典獲得が難しすぎると遊技者によっては特典獲得へのやる気を途中で(特典獲得前に)失ってしまう。このような場合は遊技機100での継続的な遊技を見込めなくなってしまう。そこで、遊技機100は遊技者からの操作に基づいて特殊モードを設定することで、遊技者は所望の難易度で特典獲得にチャレンジできるようになる。このため、遊技機100は特典獲得に対する遊技者の興味ややる気を維持でき、遊技者の継続的な遊技を促すことができ、遊技機100で長期間遊技を楽しませることができる。
そして、遊技機100は補助遊技状態や高確率遊技状態を終了させた際に、通常演出モードへ復帰させるとともに非特殊モードへリセットするようにした。これによって、遊技機100は、いわゆる「やめ時」で非特殊モードへリセットすることができる。このため、遊技機100は、次に遊技機100で遊技する遊技者に対しても前の遊技者と同様の楽しみを与えることができる。
さらに、遊技機100は特殊モードへ移行させるための操作を大当たり開始時のオープニング中で受け付けるようにした。大当たり中、遊技者には遊技球の打ち出し操作や、払い出された賞球を入れるための受皿の交換などの作業があり、遊技者が多忙であることもある。そこで、遊技機100では上記の作業が生じ難いオープニング中などに遊技者から操作を受け付けるようにすることで、操作を容易にして、一層と遊技者の操作を促すことができるようになる。特に、本実施の形態の第2大当たりにように大当たりの後半ラウンド(本実施の形態では5ラウンド目以降)での大入賞口109の開放時間が短時間となるようにした大当たりを搭載した場合には、大当たりの終了時期が遊技者にとってわかりづらいものとなることもある。このような場合、遊技機100は、特殊モードへ移行させるための操作を大当たりのオープニングで受け付けることがより好ましい。
また、本実施の形態では、特殊モードをプレミア予告演出の出現率を高めたモードとしたがこれに限らない。たとえば、遊技機100において、非特殊モードでは1変動ごとに「1P」の獲得ポイントを遊技者が獲得できるようにして、特殊モードでは1変動ごとに「2P」の獲得ポイントを遊技者が獲得できるようにしてもよい。このように特殊モードをプレミア予告演出頻発モードとしたり獲得ポイントの倍増モードとしたりと、特殊モードで遊技者に享受させる特典は遊技機100の製造者が任意に定めることができる。また、出現率の低い非特殊モードでのプレミア予告演出は1回ごとに「10P」の獲得ポイントを遊技者が獲得できるようにして、出現率の高い特殊モードでのプレミア予告演出は1変動ごとに「5P」の獲得ポイントを遊技者が獲得できるようにしてもよい。これによって、遊技機100は出現率の低い非特殊モードでプレミア予告演出を出現させた遊技者には特殊モードでプレミア予告演出を出現させた遊技者によりも大きな特典を与え、プレミア予告演出を出現させる難易度に合った特典を遊技者に付与することできる。
また、本実施の形態ではオープニングで所定操作が行われた場合に、特殊モードを設定したがこれに限らない。たとえば、オープニングで所定操作が行われた場合、遊技機100はさらにパチログ遊技中であるかを判定して、パチログ遊技中であれば特殊モードを設定するようにしてもよい。これによって、遊技機100は特殊モードへの設定条件の一つにパチログユーザであることを加えることができ、パチログユーザを非パチログユーザよりも有利にして、非パチログユーザのパチログ遊技への参加意識を高めることができる。
なお、遊技者が成立可能な条件が成立した場合に特殊モードへ移行させる場合、遊技機100は所定のタイミングでこの条件を遊技者に告知するようにしてもよい。図63は、特殊モード設定条件告知処理の処理内容を示すフローチャートである。たとえば、遊技機100の演出統括部703aがその起動中、所定周期で(たとえば4msごとに)この特殊モード設定条件告知処理を実行する。
特殊モード設定条件告知処理において、まず、演出統括部703aはパチログ遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS6301)。パチログ遊技フラグがOFFに設定されていれば(ステップS6301:No)、そのまま特殊モード設定条件告知処理を終了する。パチログ遊技フラグがONに設定されていれば(ステップS6301:Yes)、特殊モードフラグがONに設定されているかを判定する(ステップS6302)。特殊モードフラグがONに設定されていれば(ステップS6302:Yes)、特殊モード設定条件告知処理を終了する。
特殊モードフラグがOFFに設定されていれば(ステップS6302:No)、演出統括部703aは所定のタイミングとなったかを判定する(ステップS6303)。たとえば、ここで演出統括部703aは変動回数が所定回数(たとえば1000回)となった場合に所定のタイミングと判定する。また、RTC734により計時された現在時刻が所定時刻となった場合に所定のタイミングと判定してもよい。さらに、大当たり中の所定ラウンドとなった場合に所定のタイミングと判定してもよいし、特殊モードを設定するための条件を告知させるタイミングは遊技機100の製造者が任意に定めることができる。
ステップS6303で所定のタイミングと判定すれば(ステップS6303:Yes)、演出統括部703aは特殊モードを設定するための条件を告知させるための告知コマンドをRAM733に設定して(ステップS6304)、特殊モード設定条件告知処理を終了する。所定のタイミングでなければ(ステップS6303:No)、そのまま特殊モード設定条件告知処理を終了する。
(特殊モード設定条件告知の一例)
図64は、本実施の形態の遊技機による特殊モード設定条件告知の一例を示す説明図である。図64に示すように、遊技機100による特殊モード設定条件告知は、たとえば、特殊モード設定条件をあらわす文字列からなるテロップ6400を画像表示部104に表示することによりおこなわれる。このよう告知することで、遊技機100は特図演出など実行中の任意の演出(図示の例では特図装飾図柄Z1〜Z3の変動)を中断させることなく、特殊モード設定条件を遊技者に告知することができる。これによって、遊技機100は実行中の演出を楽しませつつも特殊モード設定条件を遊技者に告知することができる。
また、遊技機100では大当たりに当選した場合にこの大当たりの種別によらず、プレミア予告演出を出現可能にしたがこれに限らない。たとえば、プレミア予告演出を遊技者に与える利益量がもっとも多い特定の大当たり(本実施の形態では第1大当たり)時のみに出現可能としてもよい。たとえば、遊技機100は第1大当たり当選時と、第2大当たりおよび第3大当たり当選時とで、異なる予告演出実行抽選テーブルを用いることでこれを実現することができる。これによって、遊技機100はプレミア予告演出を出現させる機会を抑えて、プレミア予告演出を一層と特別な演出とすることができ、プレミア予告演出実行時に遊技者に与える喜びや達成感を一層と大きくすることができる。
また、遊技機100は上限ステップに達した場合にその演出態様(本実施の形態では表示態様とした)により上限ステップに達したことを遊技者に示唆するようにした。前述のようにSU予告演出はステップアップ数が多くなればなるほど大当たりへの期待度が高くなるように定められている。遊技機100は上限ステップに達したか否かを示唆することでこのSU予告演出がもっとも期待度の高いステップまで発展したことを遊技者に示唆することができ、上限ステップに達したことを知った遊技者の期待感を大きく高めることができる。
また、遊技機100は、SU予告演出Aであれば3ステップ、SU予告演出Bであれば4ステップ、SU予告演出Cであれば5ステップといったように上限ステップが異なる複数種類のSU予告演出を実行できるようにした。これにより、遊技機100は、それぞれのSU予告演出で上限ステップを異ならせて、それぞれのSU予告演出に個性を与えて、それぞれのSU予告演出に応じた楽しみを遊技者に与えることができる。
また、遊技機100では上限ステップまで達したか否かを遊技者が直感的に理解し易いようにしたので、演出制作者は上限ステップを一定にするといった制約を受けずに複数種類のSU予告演出を作成できるので、SU予告演出制作の手間や労力が低減させることができる。さらに、遊技機100は、それぞれのSU予告演出に応じて適切なステップでそのSU予告演出を終了させることができるため、遊技者に違和感などを与えることなく、興趣性の高いSU予告演出を遊技者に見せて遊技者を楽しませることができる。
なお、本実施の形態では表示態様により上限ステップに達したことを示唆するようにしたが、これに限らない。遊技機100は、たとえばそれぞれのSU予告演出での上限ステップのBGMを共通のものとしたり、上限ステップに達した場合には所定のランプを点灯させたりするなど、遊技者が知覚可能な任意の方法により示唆することで、本実施の形態と同等の効果を得ることができる。
以上に説明したように、本発明にかかる遊技機によれば、複数種類のステップアップ予告演出により遊技者を楽しませつつ期待感を高めることができ、遊技の興趣性を高めることができる。