以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示や回転等による更新表示など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図3に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のそれぞれに対応して、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第1始動入賞口に対応した表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている第2始動入賞口に対応した表示領域のうち左端の表示部位)を赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)が成立したときには、例えば第1始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば青色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。また、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)が成立したときには、例えば第2始動入賞口に対応した表示部位のうちの1つ(例えば赤色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を非表示に戻す。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した有効始動入賞球数としての第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、特図ゲームに対応した可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより実行される特図ゲームにて可変表示される特別図柄を、飾り図柄とは別個に特定可能として表示する特別図柄可変表示エリアが設けられていてもよい。一例として、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにて特別図柄の可変表示が開始されたことに対応して、特別図柄可変表示エリアにて特別図柄の可変表示に対応した「◎」や「○」、「×」などを示す演出画像の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示が終了して確定特別図柄が停止表示されることに対応して、特別図柄可変表示エリアにて確定特別図柄に対応して予め定められた「◎」や「○」、「×」などの演出画像を停止表示すればよい。例えば、特図ゲームにおける確定特別図柄が大当り図柄である場合には特別図柄可変表示エリアに「◎」を停止表示し、小当り図柄である場合には「○」を停止表示し、ハズレ図柄である場合には「×」を停止表示すればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図3に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図3に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図3に示すカウントスイッチ23によって検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ30が取り付けられている。図2は、スティックコントローラ30の構成例を示している。スティックコントローラ30は、遊技者が把持する操作桿30Aを含み、操作桿30Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿30Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン31Aが設けられている。トリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿30Aの内部には、トリガボタン31Aに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ35A(図3を参照)が内蔵されていればよい。スティックコントローラ30の下部における下皿の本体内部などには、操作桿30Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット32が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニット32は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿30Aの中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ30の取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ30の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35B(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ30の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン31Bとスティックコントローラ30の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aは、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作がてきるように構成されている。その一方で、プッシュボタン31Bは、スティックコントローラ30とは別個に上皿を形成する遊技機用枠3の所定位置に設けられており、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを把持しない状態などにおいて、操作手で押下操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。したがって、トリガボタン31Aは、プッシュボタン31Bに比べて、連続的な指示操作となる連打操作が困難である。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図3に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図3に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は15ラウンド大当り図柄となり、「1」の数字を示す特別図柄は2ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口60に遊技球が入賞するたびに15個の出玉(賞球)が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉(賞球)が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、非確変大当り図柄(「通常大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R非確変大当り」(「15R通常大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮される時短制御とともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、15ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示された後には、小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が、第2回数(第2ラウンド数に等しい実行回数)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、特別可変入賞球装置7を第1状態とする期間が第2期間となることと、第1状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。可変入賞動作により特別可変入賞球装置7を第1状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。また、高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施の形態における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態である。
確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないものが含まれていてもよい。一例として、特図ゲームにおける可変表示結果が「15R確変大当り」となったことに基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態ともいう)に制御される。その後、特図表示結果が「大当り」となることなく、特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)に達したときには、確変制御は継続して行われるものの、時短制御や高開放制御が終了して行われなくなる第2確変状態(高確低ベース状態ともいう)に制御されるようにしてもよい。また、通常状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第2確変状態へと移行して、確変制御のみが行われ、時短制御や高開放制御は行われないようにしてもよい。その一方で、確変状態や時短状態であるときに特図ゲームにおける可変表示結果が「突確大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態へと移行して、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるようにしてもよい。あるいは、「15R確変大当り」に基づく15ラウンド大当り状態の終了後には、再び特図表示結果が「大当り」となるまで第1確変状態に制御される一方、「突確大当り」に基づく2ラウンド大当り状態の終了後には、第1確変状態に移行して、特図表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が所定回数に達したときに、第2確変状態へと移行するようにしてもよい。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に(連動して)行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了と必ずしも連動するものでなくてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて仮停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図4(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図4(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型(可動部材)が動作するように制御されてもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性などが高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば演出用模型など)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「第1ステップアップ表示」や「第2ステップアップ表示」といった表示系予告、及び、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった操作系予告など、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「ステップアップ表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。この実施の形態では、「ステップアップ表示」の予告演出として、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の2種類の予告演出を設けている。また、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出のいずれも、最大5段階(5ステップ)まで実行可能に構成されている。ここで、段階(ステップともいう)とは、遊技者により認識可能に演出態様が変化したことをいう。例えば、キャラクタが画面上に登場するステップアップ予告の場合は、キャラクタが登場することにより遊技者が次の段階に演出に変化(発展、ステップアップ)したと認識可能となる。なお、「ステップアップ表示」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り換えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、演出画像を切り換えて表示させる演出表示に代えて、あるいは、このような演出表示とともに、例えば演出用の可動部材を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われるようにしてもよい。
こうしたステップアップが可能な予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に1個の遊技球が進入したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等による演出内容)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出とも称される。一般的には変化する段階数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R非確変大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった操作系予告となる予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われるようにすればよい。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示領域における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるプッシュボタン31Bやトリガボタン31Aの操作を促す演出動作であればよい。遊技者による操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作行為を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作行為が検出されたことに応じて、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
「プッシュボタン単発」や「トリガボタン単発」の予告演出では、操作有効期間内に遊技者による所定の指示操作(例えばプッシュボタン31Bの押下操作やトリガボタン31Aの押引操作など)が1回検出されたことに基づいて、予告演出における演出態様(演出内容)が変化する。その後、さらに遊技者による指示操作が検出されても、その検出結果に対応した演出態様の変化は生じないように制御されればよい。あるいは、遊技者による指示操作が1回検出されたときに、操作有効期間を終了させて、以後は遊技者による指示操作が検出されないようにしてもよい。
「プッシュボタン連打」や「トリガボタン連打」の予告演出では、操作有効期間内に遊技者による所定の指示操作(例えばプッシュボタン31Bの押下操作やトリガボタン31Aの押引操作など)が検出された回数などに基づいて、予告演出における演出態様(演出内容)が変化する。例えば、遊技者による指示操作が検出されるごとに、予告演出における演出態様を少しずつ変化させることで、指示操作が検出された回数に応じて演出態様が変化する程度を異ならせるようにすればよい。あるいは、所定時間内に検出された指示操作の合計回数に応じて、演出態様が変化する程度を異ならせるようにしてもよい。
また、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の予告演出では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて、予告演出における演出態様(演出内容)が変化する。例えば、遊技者による傾倒操作が検出されたときには、検出された傾倒方向に対応する演出画像の切換表示を行うことにより、演出画像の表示による演出態様が変化する。したがって、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の予告演出では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作と、トリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて、予告演出における演出態様が変化する。これに対して、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」の予告演出では、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて、予告演出における演出態様が変化する。
なお、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出態様が変化する演出動作や、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出態様が変化する演出動作は、予告演出に限定されず、例えば変動パターンに対応して実行されるリーチ演出や再変動演出などとして、実行されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、上記の予告演出とは別に、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることや、さらに「15R確変大当り」となる可能性を遊技者に報知するための演出(桜柄演出)が実行されることがある。桜柄演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)、または/及び、リーチ状態となった以後に実行される。この実施の形態では、桜柄演出として、予告演出やリーチ演出における演出態様を、通常演出態様(桜柄演出が実行されないときの演出態様)とは異なる特定のデザイン(この実施の形態では桜柄)を使用した特殊演出態様とする演出が実行される。なお、特殊演出態様は、桜柄に限定されず、通常使用されるデザインとは色彩、模様、柄などが異なる特定のデザインとするものであればよい。なお、この実施の形態では、桜柄演出は、リーチ状態となる前、リーチ状態となった以後に実行可能であるものとする。なお、桜柄演出は、リーチ状態となる前、リーチ状態となった以後に、それぞれ1回ずつ以上実行するようにしてもよい。また、リーチ状態となる前における特殊演出態様と、リーチ状態となった以後における特殊演出態様と、を異なるデザインとするようにしてもよい。また、リーチ状態となる前とリーチ状態となった以後に通常演出態様から特殊演出態様に変化させる対象(例えばキャラクタなど)を同一にして、その対象のデザインが変化するようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち非確変大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の非確変大当り組合せ(「通常大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が非確変大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「非確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態に制御される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「非確変」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「非確変」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄や確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、まとめて大当り組合せ(特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、確変昇格演出の一種として、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。こうした変動中昇格失敗演出と変動中昇格成功演出とを含む再抽選演出は、変動中昇格演出とも称される。
非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。こうした大当り中昇格演出も、確変昇格演出の一種である。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が非確変大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて非確変図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
こうした変動中昇格演出や大当り中昇格演出として、例えば「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった複数種類の確変昇格演出から、いずれかが選択されて実行可能に設定されてもよい。すなわち、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出態様が変化する演出動作や、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出態様が変化する演出動作は、変動中昇格演出や大当り中昇格演出として、実行されるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合や、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図4(B)に示すような2回開放チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示領域における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常状態の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとする。また、時短状態では、例えば「時短中」といった時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、画像表示装置5の表示領域における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常状態の演出モード、確変状態の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、時短状態であることを遊技者が認識できる時短中の演出モードとする。
あるいは、確変状態では、例えば通常状態や時短状態と同様の演出モードとなることにより、確変状態であることを遊技者が認識不可能あるいは認識困難になることがあってもよい(いわゆる潜伏確変)。こうした潜伏確変が行われる期間は、遊技状態が潜伏確変中であるともいう。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図3に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「大当り」及び「小当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを遊技状態が通常状態である場合に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われる高確高ベース状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとし、コマンド9502Hを遊技状態が確変状態で時短制御や高開放制御が行われない高確低ベース状態(潜伏確変中)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを遊技状態が時短状態である場合に対応した第4遊技状態指定コマンドとすればよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態又は可変入賞動作における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から、あるいは、飾り図柄の可変表示開始時点から、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時点まで、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかに応じて、異なる演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。なお、2ラウンド大当り状態及び/又は小当り遊技状態に制御されるときには、当り開始指定コマンドや大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドの一部又は全部が伝送されず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンにより、2ラウンド大当り状態中及び/又は小当り遊技状態中における演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する特図保留記憶数通知コマンドである。特図保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。特図保留記憶数通知コマンドでは、例えば図14に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「0」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときや、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立して特図ゲームの実行が開始されるときなどに、主基板11から伝送された特図保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(ReadOnlyMemory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(RandomAccessMemory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(CentralProcessingUnit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、乱数回路104やI/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図14に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR5の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。すなわち、普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける可変表示結果に基づき普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しがたい状態(通常開放状態)から遊技球が通過(進入)しやすい状態(拡大開放状態)へと変化させるか否かなどの決定を行うために用いられる。
図7は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合と「突確」である場合、さらには、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンは、当り変動パターンと称される。
図7に示すように、この実施の形態では、非リーチ変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5と、変動パターンPB1−1及び変動パターンPB1−2とが、予め用意されている。また、リーチ変動パターンとして、変動パターンPA2−1、変動パターンPA2−2、変動パターンPB2−1、変動パターンPB2−2、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1、変動パターンPB4−2、変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合や、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンとしては、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合にのみ対応した当り変動パターンとして、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、予め用意されている。
図8は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図7に示す各変動パターンは、図8に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類(グループ化)された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」の可変表示演出の有無や擬似連変動(再変動)の実行回数で分類(グループ化)して、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を1回とする変動パターンが含まれる変動パターン種別と、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)の実行回数を2回以上とする変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。さらに他の一例として、複数の変動パターンを「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出の有無、あるいは、飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図8に示す例では、可変表示結果が「ハズレ」で「非リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で「リーチ」の可変表示態様となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「非確変」又は「確変」の可変表示態様(大当り種別)に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3が、予め用意されている。可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合や可変表示結果が「小当り」である場合に対応して、変動パターン種別CA4−1が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で「突確」の可変表示態様(大当り種別)である場合のみに対応して、変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。
変動パターン種別CA1−1は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−2は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、合計保留記憶数としての特図保留記憶数が2〜4個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留2〜4個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−3は、遊技状態が通常状態などの低ベース中であるときに、合計保留記憶数が5〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「保留5〜8個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−3を含んでいる。
変動パターン種別CA1−4は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」や「滑り」などの可変表示演出が実行されない「短縮なし(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−1を含んでいる。変動パターン種別CA1−5は、遊技状態が時短状態などの高ベース中であるときに、合計保留記憶数が2〜8個であることに対応して、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されない「保留2〜8個短縮(高ベース中)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB1−2を含んでいる。変動パターン種別CA1−6は、可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行される「滑り、擬似連」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA1−4及び変動パターンPA1−5を含んでいる。
変動パターン種別CA2−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に通常のリーチ演出となるノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(ハズレ)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB2−1及び変動パターンPB2−2を含んでいる。変動パターン種別CA2−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチ(スーパーリーチα又はスーパーリーチβ)を伴い、リーチ演出が終了したときにリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(ハズレ)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−2、変動パターンPB3−1、変動パターンPB3−2を含んでいる。
変動パターン種別CA3−1は、「擬似連」の可変表示演出が実行されずに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連なし」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行されて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にノーマルリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ(大当り)擬似連あり」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2を含んでいる。変動パターン種別CA3−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かにかかわらず、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後にスーパーリーチを伴い、リーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ(大当り)」の変動パターン種別であり、予め対応付けられた変動パターンPA5−1、変動パターンPA5−2、変動パターンPB5−1、変動パターンPB5−2を含んでいる。
変動パターン種別CA4−1は、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を導出表示する「2回開放チャンス目停止」の変動パターン種別であり、「2回開放チャンス目停止」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3が、確定飾り図柄を2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−1に含まれることになる。変動パターン種別CA4−2は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてからリーチ組合せの確定飾り図柄を導出表示する「2回開放時リーチハズレ」の変動パターン種別であり、「2回開放時リーチハズレ」と予め対応付けられた変動パターンを含んでいる。図7に示す変動パターンの例では、変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5が、確定飾り図柄をリーチ組合せとする変動パターンとなっており、変動パターン種別CA4−2に含まれることになる。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図9は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立したときや、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立したときに、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果のいずれかに割り当てられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、同一の特図表示結果決定テーブル130を参照して特図表示結果が決定される。
これに対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合とでは、「小当り」の特図表示結果に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。一例として、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの場合に比べて、「小当り」の特図表示結果に決定される割合が低くなるように、各特図表示結果に決定値が割り当てられるようにしてもよい。
このような設定により、第2特図を用いた特図ゲームでは、第1特図を用いた特図ゲームに比べて、可変表示結果が「小当り」となる確率を低下させて、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、特図表示結果が「小当り」となって賞球がほとんど得られない小当り遊技状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により確変状態や時短状態(特に確変状態)から15ラウンド大当り状態となるまでの時間が短縮されて、遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの場合には、「小当り」の特図表示結果に決定されることがないように決定値が割り当てられるようにしてもよい。
図10は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定(事前決定)されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、可変表示態様を「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図14に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」などの大当り種別に割り当てられている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「1」となり、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに「2」となる。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「非確変」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「非確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図10に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、「確変」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「37」〜「72」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に「37」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる。「突確」の大当り種別に対しては、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に「73」〜「100」の範囲の決定値が割り当てられる一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には決定値が割り当てられていない。
図10に示す設定例では、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。このような設定により、確変状態や時短状態における高開放制御で第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」となって賞球がほとんど得られない2ラウンド大当り状態に制御されてしまうことを防止して、確変状態や時短状態での遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。特に、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行される場合には、確変状態や時短状態で第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが実行される頻度が高められることから、このような設定により遊技興趣の減退を抑制できる効果が大きい。さらに、このような設定とともに、第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームが第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームよりも優先して実行されることで、確変状態や時短状態から15ラウンド大当り状態となる割合を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、例えば変動特図指定バッファ値が「1」であるときよりも少ない決定値が、「突確」の特図表示結果に対して割り当てられるようにしてもよい。また、遊技状態が時短状態であるときには、大当り種別が「突確」となって2ラウンド大当り状態の終了後に確変状態へと移行すれば、遊技者にとっての有利度合いが増大することになる。そこで、遊技状態が時短状態であるときには、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の特図表示結果に対して決定値が割り当てられるように、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを構成してもよい。
図11及び図12は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図11(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図12(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、図12(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bと、図12(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てをことならせてもよい。これにより、いずれの変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が実行されるかに応じて、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度を異ならせることができる。例えば、大当り種別が「確変」の場合に多くの決定値が割り当てられる一方、大当り種別が「非確変」の場合に少ない決定値が割り当てられる変動パターン種別に含まれる変動パターンによる可変表示が行われたときには、可変表示結果が「15R確変大当り」となる期待度が高められる。
小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、特図表示結果を「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を決定するために参照されるテーブルである。小当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される全ての数値(決定値)が、変動パターン種別CA4−1に対して割り当てられている。ここで、変動パターン種別CA4−1には、図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおいて、大当り種別が「突確」である場合に応じて決定値の一部が割り当てられている。このように、変動パターン種別CA4−1は、大当り種別が「突確」となる場合と、特図表示結果が「小当り」となる場合とで、共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。なお、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bは、大当り種別が「突確」である場合に決定可能な変動パターン種別とは異なる変動パターン種別に対しても、決定値が割り当てられるように設定されてもよい。すなわち、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにて大当り種別が「突確」に対応したテーブルデータと、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを構成するテーブルデータとには、共通の変動パターン種別が含まれるとともに、それぞれに固有の変動パターン種別が含まれるように設定されてもよい。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bは、遊技状態が時短状態であるときに、使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cは、遊技状態が確変状態であるときに、使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに割り当てられている。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cを比べると、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3に対する決定値の割当てが異なっている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態であるか確変状態であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cでは、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bでは、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−3に対して決定値が割り当てられていない一方で、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CA1−5に対しては、特図保留記憶数に応じて決定値が割り当てられることがある。これにより、遊技状態が通常状態であるか時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
この実施の形態では、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cのいずれかを参照することにより、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6や変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3のいずれかに決定することができる。ここで、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−6は、図8に示すように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。また、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−3は、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別である。したがって、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133B、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cのいずれかを参照して変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定することができる。
図13は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図13(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル134Aと、図13(B)に示す当り変動パターン決定テーブル134Bとが、予め用意されている。
ハズレ変動パターン決定テーブル134Aは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル134Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「ハズレ」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(ハズレ変動パターン)に割り当てられている。
当り変動パターン決定テーブル134Bは、特図表示結果を「大当り」や「小当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル134Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」や「小当り」とする場合に対応した1つ又は複数の変動パターン(当り変動パターン)に割り当てられている。
この実施の形態では、遊技状態に応じて、信頼度(大当り信頼度)が異なるリーチ態様がある。リーチ態様の信頼度は、(全ての可変表示における「大当り」のときのリーチ態様の出現率)/(全ての可変表示における「大当り」のときのリーチ態様の出現率+全ての可変表示における「ハズレ」のときのリーチ態様の出現率)で表せる。
例えば、通常状態や時短状態において「大当り」となる割合は約0.3%であり(図9参照)、そのうちスーパーリーチを伴う変動パターン種別CA3−3に決定される割合は、102/251(約40%:非確変大当りのとき)〜202/251(約80%:確変大当りのとき)となっている(図11(A)参照)。従って、全ての可変表示における「大当り」のときのスーパーリーチの出現率は、約0.18%である。
また、通常状態や時短状態において可変表示結果が「ハズレ」となる割合は約99.5%であり(図9参照)、そのうちスーパーリーチを伴う変動パターン種別CA2−3に決定される割合は、22/251(約9%)になっている(図12(A)、(B)参照)。従って、全ての可変表示における「ハズレ」のときのスーパーリーチの出現率は、約9%である。
従って、通常状態や時短状態におけるスーパーリーチの信頼度は、0.18/(0.18+9)=約2%である。
一方、確変状態において「大当り」となる割合は約3%であり(図9参照)、そのうちスーパーリーチを伴う変動パターン種別CA3−3に決定される割合は、102/251(約40%:非確変大当りのとき)〜202/251(約80%:確変大当りのとき)となっている(図11(A)参照)。従って、全ての可変表示における「大当り」のときのスーパーリーチの出現率は、約1.8%である。
また、確変状態において可変表示結果が「ハズレ」となる割合は約97%であり(図9参照)、そのうちスーパーリーチを伴う変動パターン種別CA2−3に決定される割合は、47/251(約19%)になっている(図12(C)参照)。従って、全ての可変表示における「ハズレ」のときのスーパーリーチの出現率は、約18.4%である。
従って、確変状態におけるスーパーリーチの信頼度は、1.8/(1.8+18.4)=約9%である。
このように、スーパーリーチの信頼度は確変状態と、通常状態、時短状態と、で異なっている。このようにすることで、遊技の進行によってリーチの信頼度を異ならせることができ、遊技者の期待感に抑揚をつけることができ、遊技の興趣が向上する。なお、通常状態と時短状態とでもスーパーリーチの信頼度を異ならせるようにしてもよい。なお、スーパーリーチ全体ではなく、スーパーリーチのうち特定のもの(例えば、「擬似連」を伴わないスーパーリーチαなど)だけの信頼度を遊技状態に応じて異ならせるようにしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図14に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図14に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。なお、保留データとして、変動パターン種別決定用の乱数値MR3や変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データも記憶するようにしてもよい。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示す保留記憶情報となる。なお、保留データとして、変動パターン種別決定用の乱数値MR3や変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データも記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図32のステップS15や図33に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図32のステップS16や図40に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに特図表示結果を「小当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。
確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態となるときに、時短制御などが開始されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短制御が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、高ベース中における時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短制御を終了して高ベース中から低ベース中へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンド遊技が終了して次回のラウンド遊技が開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図9に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、トリガボタン31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット32から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図15は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1や操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2、確変昇格演出決定用の乱数値SR3、確変昇格パターン決定用の乱数値SR4、桜柄演出決定用の乱数値SR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる最終停止図柄決定用の乱数値を示す数値データなどが、カウント可能に制御されてもよい。
表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1は、画像表示装置5の表示領域に所定の演出画像を表示することによる予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2は、スティックコントローラ30(操作桿30Aやトリガボタン31Aを含む)やプッシュボタン31Bに対する所定の指示操作に応じた演出動作による予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「377」の範囲の値をとり、操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「491」の範囲の値をとる。
表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1は、表示系予告種別のいずれかに決定された場合に、予告演出となる演出動作の内容に対応した予告パターンである表示系予告パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2は、操作系予告種別のいずれかに決定された場合に、予告演出となる演出動作の内容に対応した予告パターンである操作系予告パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1は「1」〜「643」の範囲の値をとり、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2は「1」〜「779」の範囲の値をとる。
確変昇格演出決定用の乱数値SR3は、確変昇格演出として大当り中昇格演出を実行する場合に、その確変昇格演出が開始されるタイミングに対応した昇格演出実行時を、予め定められた複数のタイミングのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、確変昇格演出決定用の乱数値SR3は、「1」〜「511」の範囲の値をとる。確変昇格演出パターン決定用の乱数値SR4は、確変昇格演出として大当り中昇格演出が実行される場合に、その演出内容に対応した確変昇格演出パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、確変昇格演出パターン決定用の乱数値SR4は、「1」〜「551」の範囲の値をとる。なお、各乱数値がとる値の範囲は一例として示したものであり、任意の範囲に設定可能である。桜柄演出決定用の乱数値SR5は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる前、または、リーチ状態となった以後に、可変表示結果が大当りとなる可能性を予告する桜柄演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値である。一例として、桜柄演出決定用の乱数値SR5は、「1」〜「1000」の範囲の値をとる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図16は、ROM121に記憶される予告種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、予告種別決定テーブルとして、図16(A)に示す表示系予告種別決定テーブル140Aと、図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bとが、予め用意されている。表示系予告種別決定テーブル140Aは、画像表示装置5の表示領域に所定の演出画像を表示することによる表示系予告種別の予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における表示系予告種別を複数種類のいずれとするかを、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。操作系予告種別決定テーブル140Bは、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bに対する所定の指示操作に応じた操作系予告種別の予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における操作系予告種別を複数種類のいずれとするかを、操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。
表示系予告種別決定テーブル140Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告なし、あるいは、ステップアップ表示CAY1(第1ステップアップ予告)、ステップアップ表示CAY2(第2ステップアップ予告)の表示系予告種別のいずれかに、表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、ステップアップ表示CAY1,CAY2の表示系予告種別は、「ステップアップ表示」の予告演出に含まれる演出動作として、画像表示装置5の表示領域にて複数種類の演出画像を所定の順番に従って表示可能とする演出表示が実行される予告種別である。
操作系予告種別決定テーブル140Bでは、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数や、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告なし、あるいは、プッシュボタン単発CBY1、プッシュボタン連打CBY2、トリガボタン単発CBY3、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別のいずれかに、操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別は、「プッシュボタン単発」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bの指示操作を1回行ったことに応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様(演出内容)が変化する予告種別である。プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別は、「プッシュボタン連打」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bを指示操作した回数(例えば合計回数や単位時間あたりの操作回数、操作間隔など)に応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様が変化する予告種別である。トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別は、「トリガボタン単発」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内に遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを傾倒操作したことやトリガボタン31Aの指示操作を1回行ったことに応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様が変化する予告種別である。トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別は、「トリガボタン連打」の予告演出に含まれる演出動作として、操作有効期間内にスティックコントローラ30の操作桿30Aを傾倒操作したことやトリガボタン31Aを指示操作した回数(例えば合計回数や単位時間あたりの操作回数、操作間隔など)に応じて、演出画像の切換表示などにより演出態様が変化する予告種別である。
図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bの設定例では、変動パターンPA1−1や変動パターンPA1−4あるいは変動パターンPA1−5といった、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターンの場合でも、操作系予告なし以外の操作系予告種別に決定されることがある。これに対して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンの場合には、操作系予告なし以外の操作系予告種別に決定されることがないように設定してもよい。一般的に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンの場合には、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短いものが多く、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bを用いた予告演出による演出効果を高めることが困難である。また、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bを用いた予告演出が実行されたにもかかわらず、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にもならなければ、遊技者の落胆が大きく、遊技興趣の低下を招く。そこで、リーチ状態とならない場合には操作系予告となる予告演出が実行されないように設定することで、こうした問題の発生を防止できる。
図17及び図18は、ROM121に記憶される表示系予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、表示系予告パターン決定テーブルとして、図17に示す表示系予告パターン決定テーブル141Aと、図18に示す表示系予告パターン決定テーブル141Bとが、予め用意されている。表示系予告パターン決定テーブル141Aは、ステップアップ表示CAY1の表示系予告種別に決定された場合に、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1に基づいて、表示系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン決定テーブル141Bは、ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別に決定された場合に、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1に基づいて、表示系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
表示系予告パターン決定テーブル141Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−10のいずれかに、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、表示系予告パターン決定テーブル141Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−5のいずれかに決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−5のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−5は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。表示系予告パターンYAP1−6〜表示系予告パターンYAP1−10は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。
表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−5では、例えば演出画像の切換表示が行われるステップ数を異ならせることや、演出画像の外枠の表示態様(例えば額縁の柄や表示色など)を異ならせること、第1段階となる第1ステップで所定の演出画像を表示させるか否かを異ならせること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他のステップアップ表示における任意の表示態様を異ならせることなどにより、「ステップアップ表示」の予告演出における信頼度が異なることを、遊技者が認識できるようにすればよい。表示系予告パターンYAP1−6〜表示系予告パターンYAP1−10では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−5のいずれかによる予告演出と同様のステップアップ表示あるいは異なるステップアップ表示が行われるように設定されていればよい。
表示系予告パターン決定テーブル141Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに、表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、表示系予告パターン決定テーブル141Bでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−5のいずれかに決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−5のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−5は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。表示系予告パターンYAP2−6〜表示系予告パターンYAP2−10は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、所定の演出態様で予告演出を実行するものとなっている。
表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−5では、例えば演出画像の切換表示が行われるステップ数を異ならせることや、演出画像の外枠の表示態様(例えば額縁の柄や表示色など)を異ならせること、第1段階となる第1ステップで所定の演出画像を表示させるか否かを異ならせること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他のステップアップ表示における任意の表示態様を異ならせることなどにより、「ステップアップ表示」の予告演出における信頼度が異なることを、遊技者が認識できるようにすればよい。表示系予告パターンYAP2−6〜表示系予告パターンYAP2−10では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−5のいずれかによる予告演出と同様のステップアップ表示あるいは異なるステップアップ表示が行われるように設定されていればよい。
表示系予告パターンには、「擬似連」の可変表示演出による初回変動及び擬似連変動の一部において、表示系予告となる予告演出を行わないものが含まれていてもよい。ただし、擬似連変動の実行後(再変動後)における変動表示に対応して実行される予告演出の信頼度が、前回の変動表示(初回変動又は擬似連変動)に対応して実行される予告演出の信頼度以上となればよい。また、初回変動又は擬似連変動のいずれかにおいて表示系予告となる予告演出が一旦行われた場合には、それ以降すべての擬似連変動に対応して、表示系予告となる予告演出が行われるように設定する。これにより、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連変動の回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことや、予告演出が途切れてしまうことによる、遊技興趣の低下を防止できる。
なお、リーチを伴う変動パターンについては、1段階〜5段階のステップアップ予告の表示系予告パターン(全てのステップアップ予告の表示系予告パターン)の中から選択することが可能であるが、リーチを伴わない変動パターンについては、第1ステップアップ予告については1段階〜4段階のステップアップ予告の表示系予告パターンの中から選択し、第2ステップアップ予告については1段階〜3段階のステップアップ予告の表示系予告パターンの中から選択するように構成するのが好ましい。リーチとならないのに、リーチ後のステップの演出を実行するステップアップ予告が実行されるような事態を防止するためである。この場合も、ステップアップ予告の段階数の多い程、信頼度が高くなるように設定されていればよい。
図19及び図20は、ROM121に記憶される操作系予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、操作系予告パターン決定テーブルとして、図19(A)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Aと、図19(B)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Bと、図20(A)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Cと、図20(D)に示す操作系予告パターン決定テーブル142Dとが、予め用意されている。操作系予告パターン決定テーブル142Aは、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。操作系予告パターン決定テーブル142Bは、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。操作系予告パターン決定テーブル142Cは、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。操作系予告パターン決定テーブル142Dは、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に決定された場合に、操作系予告パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
操作系予告パターン決定テーブル142Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP1−1〜操作系予告パターンYBP1−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP1−1及び操作系予告パターンYBP1−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP1−1及び操作系予告パターンYBP1−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP1−1及び操作系予告パターンYBP1−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「プッシュボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP1−3〜操作系予告パターンYBP1−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「プッシュボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP2−1〜操作系予告パターンYBP2−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Bでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP2−1及び操作系予告パターンYBP2−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP2−1及び操作系予告パターンYBP2−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP2−1及び操作系予告パターンYBP2−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「プッシュボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP2−3〜操作系予告パターンYBP2−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「プッシュボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Cでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP3−1〜操作系予告パターンYBP3−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Cでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP3−1及び操作系予告パターンYBP3−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP3−1及び操作系予告パターンYBP3−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP3−1及び操作系予告パターンYBP3−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「トリガボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP3−3〜操作系予告パターンYBP3−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「トリガボタン単発」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Dでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告パターンYBP4−1〜操作系予告パターンYBP4−8のいずれかに、操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。そして、操作系予告パターン決定テーブル142Dでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合に、操作系予告パターンYBP4−1及び操作系予告パターンYBP4−2に決定値が割り当てられている。その一方で、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には、操作系予告パターンYBP4−1及び操作系予告パターンYBP4−2のいずれに対しても決定値が割り当てられていない。したがって、操作系予告パターンYBP4−1及び操作系予告パターンYBP4−2は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない場合に対応して、「トリガボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。操作系予告パターンYBP4−3〜操作系予告パターンYBP4−8は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数(合計回数)に対応して、「トリガボタン連打」の予告演出を実行するためのものである。
操作系予告パターン決定テーブル142Aを用いて決定された操作系予告パターンによる「プッシュボタン単発」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばプッシュボタン31Bを示す演出画像と、「ボタンを押して狙ってね」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、プッシュボタン31Bに対する1回の指示操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えばルーレットに向かって弓矢を構えたキャラクタの演出画像を表示することなどにより、遊技者がタイミングを見計らってプッシュボタン31Bの指示操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内に遊技者による操作行為が検出された場合には、その検出時点で弓矢が放たれて的に当たる演出画像を表示することなどにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、信頼度を遊技者が認識可能に報知できればよい。
一例として、ルーレットの的には、「まだまだ」や「激熱」といった信頼度を示唆する枠が設けられており、操作系予告パターンYBP1−1では操作検出時に「まだまだ」の枠に弓矢が当たることで、信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP1−2では操作検出時に「激熱」の枠に弓矢が当たることで、信頼度が高い旨を報知すればよい。こうしたプッシュボタン31Bの操作検出時における演出態様を異ならせるとともに、演出画像として表示されるキャラクタの種類を異ならせること、同一キャラクタを示す演出画像の表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、あるいは、その他の任意の演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、操作有効期間内にプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されなかったときには、弓矢が放たれることなく予告演出が終了して、遊技者が信頼度を認識できないようにしてもよい。これにより、プッシュボタン31Bに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。「プッシュボタン単発」の予告演出における演出動作としては、ルーレットを用いたゲームを行うものに限定されず、例えば伸縮する棒グラフを所定位置で止めるゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、プッシュボタン31Bに対する指示操作により所定のメッセージが報知されるものであってもよい。
操作系予告パターン決定テーブル142Bを用いて決定された操作系予告パターンによる「プッシュボタン連打」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばプッシュボタン31Bを示す演出画像と、「ボタンを連打して綱引きに勝ってね」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、プッシュボタン31Bに対する連打操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えば自己キャラクタと相手キャラクタとが綱引きを行う演出画像を表示することなどにより、遊技者がプッシュボタン31Bの連打操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内での遊技者による操作行為の検出回数や検出間隔などに基づいて、綱引きの優勢や劣勢の度合いが変化する演出画像を表示して、操作有効期間が終了したときに、綱引きの勝負結果を示す演出画像を表示することなどにより、信頼度を遊技者に報知できればよい。
一例として、操作系予告パターンYBP2−1では綱引きの勝負結果が負けとなることで、信頼度が低い旨を報知する一方、操作系予告パターンYBP2−2では綱引きの勝負結果が勝ちとなることで、信頼度が高い旨を報知すればよい。もっとも、操作系予告パターンYBP2−2の場合でも、操作有効期間内にプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されないときや、検出回数が所定数未満であるときには、綱引きの勝負結果が負けとなることで、本来の信頼度が報知されないようにしてもよい。これにより、プッシュボタン31Bに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。こうしたプッシュボタン31Bの連打操作後における演出態様を異ならせるとともに、演出画像として表示される自己キャラクタや相手キャラクタの種類を異ならせること、同一の自己キャラクタや相手キャラクタを示す演出画像の表示態様(例えば服の色など)を異ならせること、自己キャラクタや相手キャラクタとは異なる演出画像の表示態様(例えば装飾品の有無や綱の色、太さ、長さ、本数など)を異ならせること、あるいは、その他の任意の演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。「プッシュボタン連打」の予告演出における演出動作としては、綱引きとなるゲームを行うものに限定されず、例えばプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されるに従って伸長する棒グラフを所定長以上に伸ばすゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、プッシュボタン31Bに対する指示操作の検出回数が所定回数に達したことを条件に所定のメッセージが報知されるものであってもよい。
操作系予告パターン決定テーブル142Cを用いて決定された操作系予告パターンによる「トリガボタン単発」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばスティックコントローラ30を示す演出画像と、「照準を合わせて発射せよ!」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、操作桿30Aの傾倒操作とトリガボタン31Aに対する1回の指示操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えば飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示することなどにより、遊技者が操作桿30Aの傾倒操作を行いながらタイミングを見計らってトリガボタン31Aの指示操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出された場合には、その検出時点で砲弾が発射される演出画像を表示し、敵機の撃墜に成功したか否かを示す演出画像を表示することなどにより、信頼度を遊技者が認識可能に報知できればよい。
一例として、操作系予告パターンYBP3−1では操作桿30Aの傾倒操作態様にかかわらず照準が敵機に合致せず、敵機に砲弾が命中せず撃墜できないことで、信頼度が低い旨を報知する。その一方、操作系予告パターンYBP3−2では操作桿30Aの傾倒操作に応じて照準が敵機に合致し、このときに発射された砲弾が敵機に命中して撃墜できることで、信頼度が高い旨を報知する。なお、操作系予告パターンYBP3−2であっても、照準が敵機に合致しない状態で砲弾が発射された場合には、敵機が撃墜されないようにしてもよい。あるいは、操作系予告パターンYBP3−2では、照準が敵機に合致しない状態で砲弾が発射された場合でも、その砲弾が敵機に命中して撃墜できるようにしてもよい。こうしたトリガボタン31Aの操作検出時における演出態様を異ならせるとともに、演出画像として表示される敵機の種類(例えばプロペラ機、ジェット戦闘機、仮想飛行物など)を異ならせること、同じ種類の敵機を示す演出画像の表示態様(例えば機体の色など)を異ならせること、あるいは、その他の任意の演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。なお、操作有効期間内にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されなかったときには、例えば敵機の攻撃により自機が撃墜されるなどして、予告演出が終了してもよい。これにより、操作桿30Aやトリガボタン31Aに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。「トリガボタン単発」の予告演出における演出動作としては、敵機を撃墜するゲームを行うものに限定されず、例えば逃げ回る1匹の獲物を捕獲するゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、複数枚のカードからいずれかを選択すれば、そのカードに記された所定のメッセージが報知されるものなどであってもよい。
操作系予告パターン決定テーブル142Dを用いて決定された操作系予告パターンによる「トリガボタン連打」の予告演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、あるいは、可変表示が開始されると同時に、例えばスティックコントローラ30を示す演出画像と、「照準を合わせて連射せよ!」といったメッセージ画像とを画像表示装置5の表示領域に表示させることなどにより、操作桿30Aの傾倒操作とトリガボタン31Aに対する連打操作を遊技者に促すボタン操作促進演出が実行される。続いて、例えば「トリガボタン単発」の予告演出と同様に、飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示することなどにより、遊技者が操作桿30Aの傾倒操作を行いながらトリガボタン31Aの連打操作をできるような演出動作を実行する。そして、操作有効期間内にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されるごとに、その検出時点で砲弾が発射される演出画像を表示し、照準の合致度合いや指示操作の検出回数、検出間隔などに基づいて、敵機が破壊される度合いが変化する演出画像を表示する。その後、操作有効期間が終了したときに、敵機の撃墜に成功したか否かを示す演出画像を表示することなどにより、信頼度を遊技者が認識可能に報知できればよい。
一例として、操作系予告パターンYBP4−1では砲弾が敵機に命中した程度にかかわらず敵機が撃墜できないことで、信頼度が低い旨を報知する。その一方、操作系予告パターンYBP4−2では敵機が1回でも被弾していれば、敵機を撃墜できることで、信頼度が高い旨を報知する。あるいは、操作系予告パターンYBP4−2では、敵機が被弾していなくても、砲弾が発射されたことさえあれば、敵機を撃墜できるようにしてもよい。これに対して、操作系予告パターンYBP4−2であっても、敵機が被弾していない場合や、被弾回数が所定数未満である場合、敵機が破壊された度合いが一定程度に達していない場合には、敵機が撃墜されないことで、本来の信頼度が報知されないようにしてもよい。これにより、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する操作を促進して、予告演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができる。また、「トリガボタン単発」の予告演出と同様に、敵機の種類や敵機の表示態様などを異ならせることにより、信頼度が異なることを遊技者に報知できるようにすればよい。「トリガボタン連打」の予告演出における演出動作としては、敵機を撃墜するゲームを行うものに限定されず、例えば逃げ回る複数の獲物を捕獲するゲームといった、任意のゲームを行うものであってもよいし、複数枚のカードを順次に選択すれば、各カードの組合せによって特有の意味をなす所定のメッセージが報知されるものなどであってもよい。
操作系予告となる予告演出における操作有効期間は、ボタン操作促進演出が実行されたことにより開始された後、例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示される以前(飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる以前)に、終了すればよい。あるいは、可変表示結果が「大当り」となる可能性を報知する場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にも、所定時間が経過するまで操作有効期間が継続するようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP1−3〜操作系予告パターンYBP1−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP1−1や操作系予告パターンYBP1−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、プッシュボタン31Bに対する1回の指示操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、プッシュボタン31Bに対する1回の指示操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP2−3〜操作系予告パターンYBP2−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP2−1や操作系予告パターンYBP2−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP3−3〜操作系予告パターンYBP3−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP3−1や操作系予告パターンYBP3−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する1回の指示操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する1回の指示操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンYBP4−3〜操作系予告パターンYBP4−8では、初回変動及び擬似連変動のそれぞれに対応して、操作系予告パターンYBP4−1や操作系予告パターンYBP4−2のいずれかによる予告演出と同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する連打操作に応じた演出動作が行われるように設定されていればよい。あるいは、初回変動及び擬似連変動の全体にわたる一連の演出動作により、操作桿30Aの傾倒操作やトリガボタン31Aに対する連打操作に応じて信頼度を報知する予告演出が行われるようにしてもよい。
操作系予告パターンには、「擬似連」の可変表示演出による初回変動及び擬似連変動の一部において、操作系予告となる予告演出を行わないものが含まれていてもよい。ただし、擬似連変動の実行後(再変動後)における変動表示に対応して実行される予告演出の信頼度が、前回の変動表示(初回変動又は擬似連変動)に対応して実行される予告演出の信頼度以上となればよい。また、初回変動又は擬似連変動のいずれかにおいて操作系予告となる予告演出が一旦行われた場合には、それ以降すべての擬似連変動に対応して、操作系予告となる予告演出が行われるように設定する。これにより、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連変動の回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことや、予告演出が途切れてしまうことによる、遊技興趣の低下を防止できる。
図21は、ROM121に記憶される確変昇格演出実行時決定テーブル143の構成例を示している。確変昇格演出実行時決定テーブル143は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」であり、確変昇格演出として大当り中昇格演出が実行される場合に、その確変昇格演出が実行されるタイミングや期間を、確変昇格演出決定用の乱数値SR3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。確変昇格演出実行時決定テーブル143では、確変昇格演出決定用の乱数値SR3と比較される数値(決定値)が、例えば「第3ラウンド」、「第6ラウンド」、「第9ラウンド」、「第12ラウンド」、「第15ラウンド」、「エンディング時」といった、予め定められた複数種類の実行期間となる昇格演出実行時に割り当てられている。なお、確変昇格演出実行時決定テーブル143では、実行される大当り中昇格演出が昇格失敗演出であるか昇格成功演出であるかに応じて、各々の昇格演出実行時に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。この場合には、大当り中昇格演出が実行されるタイミングに応じて、昇格成功演出により確変状態となる旨が報知される可能性(期待度)を異ならせることができる。
図22は、ROM121に記憶される確変昇格演出パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、確変昇格演出パターン決定テーブルとして、図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aと、図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bとが、予め用意されている。確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aは、確変昇格演出として大当り中昇格失敗演出が実行される場合に、確変昇格演出パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bは、確変昇格演出として大当り中昇格成功演出が実行される場合に、確変昇格演出パターンを複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aでは、複数種類の昇格演出実行時に応じて、確変昇格演出パターンZAP1−1、確変昇格演出パターンZAP1−2、確変昇格演出パターンZBP1−1及び確変昇格演出パターンZBP1−2のいずれかに、確変昇格演出パターン決定用の乱数値SR4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。したがって、確変昇格演出パターンZAP1−1や確変昇格演出パターンZAP1−2、確変昇格演出パターンZBP1−1、確変昇格演出パターンZBP1−2はいずれも、大当り中昇格失敗演出における演出態様に対応した確変昇格演出パターンとなっている。
確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bでは、複数種類の昇格演出実行時に応じて、確変昇格演出パターンZAP2−1、確変昇格演出パターンZAP2−2、確変昇格演出パターンZBP2−1及び確変昇格演出パターンZBP2−2のいずれかに、確変昇格演出パターン決定用の乱数値SR4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。したがって、確変昇格演出パターンZAP2−1や確変昇格演出パターンZAP2−2、確変昇格演出パターンZBP2−1及び確変昇格演出パターンZBP2−2はいずれも、大当り中昇格成功演出における演出態様に対応した確変昇格演出パターンとなっている。
確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aや確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bを用いて決定された確変昇格演出パターンによる確変昇格演出では、操作系予告の予告演出と同様の演出動作あるいは一部又は全部が異なる演出動作として実行されればよい。一例として、確変昇格演出パターンZAP1−1や確変昇格演出パターンZAP2−1では、ルーレットを用いたゲームが行われる点では操作系予告パターンYBP1−1や操作系予告パターンYBP1−2と同様であるものの、ルーレットの的には確変図柄と非確変図柄の枠が設けられている点で、これらの操作系予告パターンとは異なる演出動作が行われればよい。そして、確変昇格演出パターンZAP1−1では操作検出時に非確変図柄の枠に弓矢が当たることで、確変昇格がない旨を報知する一方、確変昇格演出パターンZAP2−1では操作検出時に確変図柄の枠に弓矢が当たることで、確変昇格がある旨を報知すればよい。なお、他のゲームやメッセージの報知などが行われるものであってもよい。
図23は、ROM121に記憶される桜柄演出決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、桜柄演出決定テーブルとして、図23(A)に示す桜柄演出決定テーブル(通常時)145Aと、図23(B)に示す桜柄演出決定テーブル(時短時)145Bと、図23(C)に示す桜柄演出決定テーブル(確変時)145Cと、が予め用意されている。桜柄演出決定テーブル(通常時)144Aは、遊技状態が通常状態のときに桜柄演出を実行するか否か、及び、桜柄演出の実行タイミングを決定するために参照されるテーブルである。桜柄演出決定テーブル(時短時)144Bは、遊技状態が時短状態のときに桜柄演出を実行するか否か、及び、桜柄演出の実行タイミングを決定するために参照されるテーブルである。桜柄演出決定テーブル(確変時)144Cは、遊技状態が確変状態のときに桜柄演出を実行するか否か、及び、桜柄演出の実行タイミングを決定するために参照されるテーブルである。
この実施の形態では、桜柄演出の実行タイミングは、ステップアップ予告演出における各ステップ(第1ステップから第5ステップ)のいずれか、または、ステップアップ予告演出における2つのステップ(第3ステップおよび第5ステップ)となっている。なお、第1ステップアップ予告演出では、第1ステップから第4ステップまでがリーチ状態となる前に実行され、第5ステップのみがリーチ状態となった後に実行される。また、第1ステップアップ予告演出では、第1ステップから第3ステップまでがリーチ状態となる前に実行され、第4ステップおよび第5ステップがリーチ状態となった後に実行される。
桜柄演出決定テーブル145A〜145Cでは、桜柄演出を実行しない(「なし」)、ステップアップ予告演出の各ステップ(「su1」〜「su5」)のいずれか、ステップアップ予告演出における2つのステップ(「su3」及び「su5」)という決定結果に桜柄演出決定用の乱数値SR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。「リーチ前」に実行することに決定された場合、予告演出の演出態様が、通常演出態様とは異なる桜柄を使用した特殊演出態様とする演出が実行される。例えば、予告演出におけるキャラクタの服の柄が通常演出態様では無地であるが、桜柄演出が実行される場合は桜柄となる。なお、この実施の形態では、ステップアップ予告演出を実行するときに桜柄演出が実行可能となるように、ステップアップ予告演出の決定処理にてステップアップ予告演出が実行すると決定された場合に桜柄演出の決定処理が実行されるように構成されている。
桜柄演出決定テーブル145A〜145Cでは、可変表示結果が「リーチハズレ」、「非確変大当り」、「確変大当り」(突確除く)、のいずれであるかによって、桜柄演出の実行割合、及び、実行タイミングの決定割合が異なるように決定値が割り当てられている。具体的には、桜柄演出決定テーブル145A〜145Cでは、可変表示結果が「リーチハズレ」である場合には、「非確変大当り」、「確変大当り」である場合よりも、桜柄演出を実行しないことに決定されやすくなっている。可変表示結果が「リーチハズレ」である場合には、桜柄演出の実行タイミングとしては第1ステップから第3ステップのいずれかに決定されるようになっている。
桜柄演出決定テーブル145A〜145Cでは、可変表示結果が「非確変大当り」である場合には、「確変大当り」である場合よりも、桜柄演出を実行しないことに決定されやすくなっている。可変表示結果が「非確変大当り」である場合には、桜柄演出の実行タイミングとしては第1ステップから第5ステップのいずれかに決定されるようになっている。
桜柄演出決定テーブル145A〜145Cでは、可変表示結果が「確変大当り」である場合には、「リーチハズレ」や「非確変大当り」である場合よりも、桜柄演出を実行することに決定されやすくなっている。可変表示結果が「確変大当り」である場合には、桜柄演出の実行タイミングとしては、第1ステップから第5ステップのいずれか、第3ステップ及び第5ステップに決定されるようになっている。
このように、可変表示結果に応じて、桜柄演出の実行割合や実行されるタイミングの割合が異なっている。
また、桜柄演出決定テーブル145A〜145Cの比較において、遊技状態に応じて桜柄演出の実行割合、及び、実行タイミングの決定割合が異なるように決定値が割り当てられている。具体的には、遊技状態が通常状態であるときに使用される桜柄演出決定テーブル(通常時)145Aでは、桜柄演出決定テーブル(時短時)145B、桜柄演出決定テーブル(確変時)145Cよりも、桜柄演出を実行しないことに決定されやすくなっている。また、遊技状態が時短状態であるときに使用される桜柄演出決定テーブル(時短時)145Bでは、桜柄演出決定テーブル(確変時)145Cよりも、桜柄演出を実行しないことに決定されやすくなっている。また、遊技状態が確変状態であるときに使用される桜柄演出決定テーブル(確変時)145Cでは、桜柄演出決定テーブル(通常時)145Aや桜柄演出決定テーブル(時短時)145Bよりも、桜柄演出を実行することに決定されやすくなっている。
このように、遊技状態に応じて、桜柄演出の実行割合が異なっている。さらに、遊技状態に応じて桜柄演出の実行タイミングの決定割合も異なっている。
なお、「非確変大当り」の場合も、リーチ前(第3ステップ)及びリーチ後(第5ステップ)に乱数値を割り当ててリーチ前とリーチ後の2回の桜柄演出を実行可能に構成してもよい。また、1回の変動(可変表示)中に3回以上の桜柄演出を実行可能に構成してもよい。この場合、3つのステップ(例えば、第1ステップ、第3ステップ及び第5ステップ)にて桜柄演出を実行する場合や4つのステップ(例えば、第1ステップ、第3ステップ、第4ステップ及び第5ステップ)にて桜柄演出を実行する場合などに乱数値を割り当てる。さらに、大当りにならない場合(リーチハズレになる場合)は、1回の変動における桜柄演出の実行回数が所定回数以内の制限されるように構成するのが好ましい。この場合、2回以内に制限する場合は、3回以上の桜柄演出を実行する場合に対して乱数値を割り当てないようにすればよい。
上記の図23に示した例では、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告のいずれも同一の桜柄演出決定テーブルで桜柄演出の実行の有無および実行タイミングを決定するように構成していたが、このような構成に限らず、第1ステップアップ予告用の桜柄演出決定テーブルで第1ステップアップ予告の実行中の桜柄演出の実行の有無および実行タイミングを決定し、第2ステップアップ予告用の桜柄演出決定テーブルで第2ステップアップ予告の実行中の桜柄演出の実行の有無および実行タイミングを決定するようにしてもよい。この場合、第1ステップアップ予告では、リーチ前に第4ステップ(第4段階)まで実行可能であるので、桜柄演出決定テーブルにおける「リーチハズレ」において「su1」〜「su4」まで乱数値を割り振り、第4ステップの演出にて桜柄演出を実行するようにしてもよい。
図24は、各遊技状態における桜柄演出の出現率を示す図である。図24(A)に示すように、遊技状態が通常状態である場合における可変表示全体における「リーチハズレ」の出現率は約50%であり、「非確変大当り」の出現率は約0.1%であり、「確変大当り」の出現率は約0.1%である。
通常状態において「ハズレ」となる割合は、図9の特図表示結果決定テーブル130に示すように、乱数値MR1が8001〜8190、30001〜30100以外となる割合であり65245/65535=約99.5%である。そのうち「リーチハズレ」になる割合は、図12(A)のハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aにおいて、変動パターン種別CA2−1、CA2−2、またはCA2−3に決定される割合である。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aにおいて、変動パターン種別CA2−1、CA2−2、またはCA2−3に決定される割合は、特図保留記憶数によって異なるが、約50%(152/251(約61%)、132/251(約53%)、112/251(約45%))である。即ち、通常状態の全体の可変表示における「リーチハズレ」の割合は約50%(「ハズレ」となる約99.5%のうちの約50%)となる。
また、通常状態において「大当り」となる割合は、図9の特図表示結果決定テーブル130に示すように、乱数値MR1が8001〜8190となる割合であり190/65535=約0.3%である。そのうち「非確変大当り」となる割合は、図10の大当り種別決定テーブル131において、大当り種別が「非確変」に決定される割合であり、「確変大当り」となる割合は、大当り種別が「確変」に決定される割合である。通常状態においては、主に第1特図の可変表示が実行されることとなるので、大当り種別が「非確変」に決定される割合は36/100(36%)であり、大当り種別が「確変」に決定される割合は、36/100(36%)である。即ち、通常状態の全体の可変表示における「非確変大当り」、「確変大当り」の割合はそれぞれ約0.1%(「大当り」となる約0.3%のうちの36%)となる。
そして、各可変表示結果の出現率に、図23(A)に示した桜柄演出決定テーブル(通常時)145Aにおける桜柄演出の実行タイミングの決定割合を乗算したものが、桜柄演出の出現率となる。即ち、通常状態において「リーチハズレ」となるときは、1/1000の確率で、「su1」〜「su3」のいずれかに決定されるので、通常状態の可変表示全体において、「su1」〜「su3」のいずれかに桜柄演出が実行され「リーチハズレ」となる割合は、それぞれ約0.05%(「リーチハズレ」となる約50%の1/1000)である。同様に、通常状態の可変表示全体において、「su1」〜「su3」のいずれかに桜柄演出が実行され「非確変大当り」となる割合は0.005%であり、「su4」〜「su5」のいずれかに桜柄演出が実行され「非確変大当り」となる割合は0.0025%であり、「su1」〜「su4」のいずれかに桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.005%であり、「su5」に桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.004%であり、「su3及びsu5」に桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.001%である。
図24(B)に示すように、遊技状態が時短状態である場合における可変表示全体における「リーチハズレ」の出現率は約25%であり、「非確変大当り」の出現率は約0.1%であり、「確変大当り」の出現率は約0.2%である。
時短状態において「ハズレ」となる割合は、通常状態と同じであり、約99.5%である。そのうち「リーチハズレ」になる割合は、図12(B)のハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bにおいて、変動パターン種別CA2−1、CA2−2、またはCA2−3に決定される割合である。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bにおいて、変動パターン種別CA2−1、CA2−2、またはCA2−3に決定される割合は、特図保留記憶数によって異なるが、約25%(72/251(約29%)、62/251(約25%)、52/251(約21%))である。即ち、時短状態の全体の可変表示における「リーチハズレ」の割合は約25%(「ハズレ」となる約99.5%のうちの約25%)となる。
また、時短状態において「大当り」となる割合は、図9の特図表示結果決定テーブル130に示すように、通常状態と同じであり、約0.3%である。そのうち「非確変大当り」となる割合は、図10の大当り種別決定テーブル131において、大当り種別が「非確変」に決定される割合であり、「確変大当り」となる割合は、大当り種別が「確変」に決定される割合である。時短状態においては、主に第2特図の可変表示が実行されることとなるので、大当り種別が「非確変」に決定される割合は36/100(36%)であり、大当り種別が「確変」に決定される割合は、74/100(74%)である。即ち、時短状態の全体の可変表示における「非確変大当り」の割合は約0.1%(「大当り」となる約0.3%のうちの36%)であり、「確変大当り」の割合は約0.2%(「大当り」となる約0.3%のうちの74%)となる。
そして、各可変表示結果の出現率に、図23(B)に示した桜柄演出決定テーブル(時短時)145Bにおける桜柄演出の実行タイミングの決定割合を乗算したものが、桜柄演出の出現率となる。即ち、時短状態の可変表示全体において、「su1」〜「su3」のいずれかに桜柄演出が実行され「リーチハズレ」となる割合は0.025%であり、「su1」〜「su5」のいずれかに桜柄演出が実行され「非確変大当り」となる割合は0.001%であり、「su1」〜「su4」のいずれかに桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.03%であり、「su5」に桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.0024%であり、「su3及びsu5」に桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.006%である。
図24(C)に示すように、遊技状態が確変状態である場合における可変表示全体における「リーチハズレ」の出現率は約70%であり、「非確変大当り」の出現率は約1%であり、「確変大当り」の出現率は約2%である。なお、確変状態において、時短状態である場合と同様に、通常状態より「リーチハズレ」の出現率を低くしてもよい。このようにすることで、確変状態における可変表示の消化が早くなる。なお、確変状態において、時短状態である場合より「リーチハズレ」の出現率を低くしてもよい。
確変状態において「ハズレ」となる割合は、図9の特図表示結果決定テーブル130に示すように、乱数値MR1が8001〜9900、30001〜30100以外となる割合であり63535/65535=約97%である。そのうち「リーチハズレ」になる割合は、図12(C)のハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cにおいて、変動パターン種別CA2−1、CA2−2、またはCA2−3に決定される割合である。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cにおいて、変動パターン種別CA2−1、CA2−2、またはCA2−3に決定される割合は、特図保留記憶数によって異なるが、約70%(202/251(約80%)、182/251(約73%)、1622/251(約65%))である。即ち、確変状態の全体の可変表示における「リーチハズレ」の割合は約70%(「ハズレ」となる約97%のうちの約70%)となる。
また、確変状態において「大当り」となる割合は、図9の特図表示結果決定テーブル130に示すように、乱数値MR1が8001〜9900となる割合であり1900/65535=約3%である。そのうち「非確変大当り」となる割合は、図10の大当り種別決定テーブル131において、大当り種別が「非確変」に決定される割合であり、「確変大当り」となる割合は、大当り種別が「確変」に決定される割合である。確変状態においては、主に第2特図の可変表示が実行されることとなるので、大当り種別が「非確変」に決定される割合は36/100(36%)であり、大当り種別が「確変」に決定される割合は、74/100(74%)である。即ち、確変状態の全体の可変表示における「非確変大当り」の割合は約1%(「大当り」となる約3%のうちの36%)であり、「確変大当り」の割合は約2%(「大当り」となる約3%のうちの74%)となる。
そして、各可変表示結果の出現率に、図23(C)に示した桜柄演出決定テーブル(確変時)145Cにおける桜柄演出の実行タイミングの決定割合を乗算したものが、桜柄演出の出現率となる。即ち、確変状態の可変表示全体において、「su1」〜「su5」のいずれかに桜柄演出が実行され「リーチハズレ」となる割合は0%であり、「su1」〜「su5」のいずれかに桜柄演出が実行され「非確変大当り」となる割合は0.001%であり、「su1」〜「su3」のいずれかに桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.032%であり、「su4」に桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.03%であり、「su5」に桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.034%であり、「su3及びsu5」に桜柄演出が実行され「確変大当り」となる割合は0.02%である。
図25は、各遊技状態における桜柄演出の信頼度と確変期待度を示す図である。ここで、桜柄演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる割合である。確変期待度とは、桜柄演出が実行されて「大当り」となったときに、その「大当り」が「確変大当り」である可能性である。
信頼度と可変期待度は図24に示した桜柄演出の出現率により計算できる。信頼度は、(「非確変大当り」における桜柄演出の出現率+「確変大当り」における桜柄演出の出現率)/(「リーチハズレ」における桜柄演出の出現率+「非確変大当り」における桜柄演出の出現率+「確変大当り」における桜柄演出の出現率)である。また、確変期待度は、(「確変大当り」における桜柄演出の出現率)/(「非確変大当り」における桜柄演出の出現率+「確変大当り」における桜柄演出の出現率)である。
図25(A)に示すように、通常状態において、「su1」〜「su3」のいずれかに桜柄演出が実行されたときの信頼度は約18%であり、確変期待度は約50%である。通常状態において、「su4」に桜柄演出が実行されたときの信頼度は100%であり、確変期待度は約66%である。「su5」に桜柄演出が実行されたときの信頼度は100%であり、確変期待度は約65%である。通常状態において、「su3及びsu5」に桜柄演出が実行されたときの信頼度及び確変期待度は100%である。
図25(B)に示すように、時短状態において、「su1」〜「su3」のいずれかに桜柄演出が実行されたときの信頼度は約55%であり、確変期待度は約97%である。時短状態において、「su4」に桜柄演出が実行されたときの信頼度は100%であり、確変期待度は約97%である。「su5」に桜柄演出が実行されたときの信頼度は100%であり、確変期待度は約96%である。時短状態において、「su3及びsu5」に桜柄演出が実行されたときの信頼度及び確変期待度は100%である。
図25(C)に示すように、確変状態において、「su1」〜「su5」のいずれかに桜柄演出が実行されたときの信頼度は100%であり、確変期待度は約97%である。確変状態において、「su3及びsu5」に桜柄演出が実行されたときの信頼度は100%であり、確変期待度も100%である。
このように、この実施の形態では、現在の遊技状態や桜柄演出が実行されるタイミングに応じて、信頼度や確変期待度が異なっており、遊技者の期待感に抑揚をつけることができ、遊技の興趣が向上する。特に、「リーチ前」に桜柄演出が実行された場合よりも、「リーチ後」に桜柄演出が実行された場合の方が、信頼度及び確変期待度が高くなっている。これにより、可変表示状態がリーチ状態となったことで遊技者の期待感が向上したときに、さらに期待感を煽ることができるので、遊技の興趣が向上する。なお、図25において、信頼度や確変期待度が100%のものについて、99%等、極めて割合が高いものであってもよい。
ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを構成するパターンデータが、予め複数種類記憶されている。こうした演出制御パターンとしては、例えば図26に示す図柄変動制御パターンや、図27及び図28に示す予告演出制御パターン、図29に示す確変昇格演出制御パターンなどが含まれていればよい。
図柄変動制御パターンは、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域での飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容を示すパターンデータなどから構成され、飾り図柄の変動パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。また、パチンコ遊技機1における複数種類の演出モードに対応して、互いに異なる図柄変動制御パターンが用意されてもよい。こうした複数の図柄変動制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。ここで、最終停止図柄や仮停止図柄などは、主基板11から演出制御基板12へと伝送された変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンなどに基づいて、可変表示の開始時に決定されるものであればよい。なお、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンに対応した図柄変動制御パターンは、通常演出態様に対応したものと、桜柄を使用した特殊演出態様に対応したものと、2パターンずつ用意される。桜柄演出が実行されるか否かに応じて、いずれかの図柄変動制御パターンが選択される。
予告演出制御パターンは、予告演出における演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、予告演出における演出動作の内容に応じた予告演出パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。例えば、複数の予告演出制御パターンには、例えば図27に示す表示系予告種別に対応した予告演出制御パターンのように、表示系予告種別に分類されて「ステップアップ表示」などの予告演出を実行するために予め用意された複数の表示系予告パターンのいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順などのタイムスケジュールを規定するものが含まれていればよい。また、複数の予告演出制御パターンには、例えば図28に示す操作系予告種別に対応した予告演出制御パターンのように、操作系予告種別に分類されて「プッシュボタン単発」、「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」などの予告演出を実行するために予め用意された複数の操作系予告パターンのいずれかに対応して、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、遊技者による操作行為を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切換設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。なお、予告演出制御パターンは、通常演出態様に対応したものと、桜柄を使用した特殊演出態様に対応したものと、2パターンずつ用意される。桜柄演出が実行されるか否かに応じて、いずれかの図柄変動制御パターンが選択される。
確変昇格演出制御パターンは、確変昇格演出における演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成され、確変昇格演出における演出動作の内容に応じた確変昇格演出パターンごとに予め複数用意されたものであればよい。例えば、複数の確変昇格演出制御パターンはそれぞれ、演出画像の表示位置や大きさ、更新表示手順、遊技者による操作行為を有効に検出する操作有効期間の設定、操作検出時における演出動作の切換設定などのタイムスケジュールを規定していればよい。
図29に示す確変昇格演出制御パターンのうち、確変昇格演出制御パターンSUA1−1は確変昇格演出パターンZAP1−1に対応して、また、確変昇格演出制御パターンSUB1−1は確変昇格演出パターンZBP1−1に対応して、「プッシュボタン単発」の確変昇格演出を実行するためのプロセスデータから構成されている。確変昇格演出制御パターンSUA1−2は確変昇格演出パターンZAP1−2に対応して、また、確変昇格演出制御パターンSUB1−2は確変昇格演出パターンZBP1−2に対応して、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出を実行するためのプロセスデータから構成されている。確変昇格演出制御パターンSUA2−1は確変昇格演出パターンZAP2−1に対応して、また、確変昇格演出制御パターンSUB2−1は確変昇格演出パターンZBP2−1に対応して、「トリガボタン単発」の確変昇格演出を実行するためのプロセスデータから構成されている。確変昇格演出制御パターンSUA2−2は確変昇格演出パターンZAP2−2に対応して、また、確変昇格演出制御パターンSUB2−2は確変昇格演出パターンZBP2−2に対応して、「トリガボタン連打」の確変昇格演出を実行するためのプロセスデータから構成されている。
図30(A)は、こうした各々の演出制御パターンの構成例を示している。図30(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図31に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。
操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間、あるいは、プッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間や、各々の操作を有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、遊技者の操作行為に応じた演出動作態様を示すデータが含まれている。ここで、操作検出制御データは、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とを有効に検出する操作有効期間において、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されないように制限(禁止)する設定がなされていればよい。また、操作検出制御データは、プッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出する操作有効期間において、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作の検出とトリガボタン31Aに対する指示操作の検出とを制限(禁止)するように設定されていればよい。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図30(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aあるいはプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図3に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図31に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図31に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。一例として、演出制御カウンタ設定部193には、演出動作の進行を制御するために用いられる乱数値(演出用乱数)を示す数値データの一部又は全部をカウントするためのランダムカウンタが設けられていればよい。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図3に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや、トリガセンサ35A、プッシュセンサ35B及び傾倒方向センサユニット32から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図32のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図32に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図33は、特別図柄プロセス処理として、図32に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図34及び図35は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図34及び図35に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図34のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図35のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図34に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図34に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。
ステップS217の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1、MR2を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1、MR2を示す数値データがセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS220)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、ROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、ROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納して、第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図32に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS220における設定の後には、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図32に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図34に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図34に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図34に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図35に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図34に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図34に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図35に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図33に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS110〜S120の各処理を実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグや小当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。さらに、大当りフラグ及び小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」であることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、ラウンド遊技の実行回数となる大入賞口の開放回数を「2回」に設定する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り種別に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定するとともに、可変入賞動作における大入賞口の開放回数を「2回」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図36は、図33のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第2保留記憶数カウンタが記憶する第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行され、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。したがって、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」、「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、特図表示結果を「大当り」や「小当り」、「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、ステップS240にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。
ステップS241にて「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが、「非確変」や「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれとするかを決定する(ステップS244)。ここで、ステップS234の処理にて変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、非確変大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、突確大当り図柄「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図37は、図33のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであって、かつ確変フラグがオフであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップS266)。このとき、遊技状態が時短状態でない場合には(ステップS266;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が確変状態であるか否かを判定する(ステップS267)。
ステップS267にて遊技状態が確変状態ではない場合には(ステップS267;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを選択してセットする(ステップS268)。また、ステップS266にて遊技状態が時短状態である場合には(ステップS266;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bを選択してセットする(ステップS269)。ステップS267にて遊技状態が確変状態である場合には(ステップS267;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cを選択してセットする(ステップS270)。
ステップS263、S265、S268〜S270の処理のいずれかを実行した後には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。ここで、ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1、MR2とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS271にて変動パターン種別を決定した後には、特図表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」又は「小当り」であるかに応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル134Aと当り変動パターン決定テーブル134Bのいずれかを選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS272)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS272にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS273)。変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS273の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1、MR2とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データとして記憶しておいてもよい。
ステップS273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS273の処理では、ステップS271における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS273にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS274)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS275)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS275の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS276)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS274での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図32に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS277)、変動パターン設定処理を終了する。
図38は、図33のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。ここで、特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、後述するステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;No)、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。このときには、飾り図柄停止コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。また、特図確定表示時間として予め定められた一定時間(例えば1000ミリ秒)を設定する(ステップS294)。例えば、ステップS294の処理では、特図確定表示時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。そして、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。こうして、ステップS292の処理により確定特別図柄が導出表示された後に、ステップS294にて設定された特図確定表示時間が経過するまでは、タイマ割込みの発生に応じた特別図柄プロセス処理にて特別図柄停止処理が実行されるごとに、ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであると判定されることになる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;Yes)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。例えば、ステップS296の処理では、ステップS294の処理によりタイマ初期値が設定された遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を読み取り、そのタイマ値が「0」となったか否かに応じて、特図確定表示時間が経過したか否かを判定すればよい。なお、遊技制御プロセスタイマ値は、そのタイマ値が「0」以外の値であれば、タイマ割込みの発生に基づき遊技制御用タイマ割込み処理が実行されるごとに、1減算されるように更新すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;No)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;Yes)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS298)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS298;Yes)、大当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS299)。また、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS301)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS302)。例えば、ステップS302の処理として、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、高ベース中において実行される特図ゲームの残り回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS303)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS304)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS304;Yes)、小当り開始時演出待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS305)。続いて、特図表示結果が「小当り」となったことに対応した当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS306)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS307)。また、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS308)。
ステップS304にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS304;No)、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップS309)。ステップS308、S309の処理のいずれかを実行した後には、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了させるか否かの判定を行ってから(ステップS310)、特別図柄停止処理を終了する。例えば、ステップS310の処理では、時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値を、例えば1減算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値(例えば「0」など)と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、高ベース中における時短制御や高開放制御などを終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS310の処理を終了すればよい。なお、遊技状態が確変状態であるときでも時短フラグがオンであれば時短制御を終了するか否かの判定を行い、終了するとの判定結果に基づき時短制御を終了するようにしてもよい。こうして時短制御を終了する一方で、確変制御については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、あるいは、さらに所定回数の特図ゲームが実行されるまで、継続させてもよい。これにより、遊技状態が潜伏確変中となることができる。あるいは、時短フラグがオンであるとともに確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。
また、ステップS310の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変制御終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変制御中における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変制御を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS310の処理では、確変制御を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変制御終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変制御を終了するか否かを判定する処理は、例えば図36に示すステップS240にて特図表示結果を決定(事前決定)する以前に、実行されるようにしてもよい。
図39は、図33のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図33に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態を時短状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。その一方で、大当り種別が「確変」又は「突確」と判定された場合には(ステップS323;No)、遊技状態を確変状態とする制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットする。
なお、大当り種別が「確変」と判定された場合と、大当り種別が「突確」と判定された場合とで、種類が異なる確変状態へと制御するための設定を行うようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短回数カウント値の初期値設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定する。これに対して、大当り種別が「突確」と判定された場合には、確変フラグと時短フラグをともにオン状態にセットして、時短状態に制御される場合と同様に時短回数カウント値の初期値設定を行い、確変制御は次に特図表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる一方、時短制御は特図ゲームの実行回数が所定回数(例えば「100」)に達するまで継続するように設定してもよい。あるいは、大当り種別が「突確」と判定された場合には、所定の時短中突確フラグがオンであれば、確変制御とともに時短制御を開始するための設定を行う一方、時短中突確フラグがオフであれば、確変制御のみを開始するための設定を行うようにしてもよい。ここで、時短中突確フラグは、例えば図38に示すステップS298にて大当りフラグがオンであると判定されたときに、大当り種別が「突確」であること、及び、時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、オン状態にセットされればよい。あるいは、例えば図36に示すステップS244にて大当り種別が「突確」に決定されたときに、時短フラグがオンであり時短制御が行われていることに対応して、特別図柄等の可変表示が開始されるときに時短中突確フラグがオン状態にセットされてもよい。
ステップS324、S325の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
図40は、普通図柄プロセス処理として、図32のステップS16にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図40に示す普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、ゲート通過判定処理を実行する(ステップS130)。例えば、ステップS130のゲート通過判定処理では、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づき、ゲートスイッチ21がオンであるか否かを判定し、オフであれば、そのままゲート通過判定処理を終了する。これに対して、ゲートスイッチ21がオンであるときには、普図保留記憶部151Cにおける保留データの記憶数である普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウント値が、普図保留上限値として予め定められた値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留上限値に達していれば、通過ゲートにおける今回の遊技球の通過を無効として、ゲート通過判定処理を終了する。その一方で、普図保留上限値に達していない場合には、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。このとき抽出した乱数値MR5を示す数値データが、保留データとして普図保留記憶部151Cにおける空きエントリの先頭にセットされることで、乱数値MR5が記憶される。この場合には、普図保留記憶数カウント値を1加算するように更新してから、ゲート通過判定処理を終了する。
ステップS130のゲート通過判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた普図プロセスフラグの値に応じて、図40に示すステップS140〜S143の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部151Cに格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部151Cに格納された保留データがある場合には、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果である普図表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかを決定する普図表示結果決定処理が実行してから、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
普図表示結果決定処理では、普図保留記憶部151Cから読み出した保留データに含まれる普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどに基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンである場合に、時短フラグがオフである場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなるように、決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。
また、普図表示結果決定処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも普図変動時間が短くなるように設定される。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。さらに、普図表示結果決定処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回数を設定してもよい。このとき、時短フラグがオンである場合には、時短フラグがオフである場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、確変状態や時短状態において時短制御や高開放制御が行われる高ベース中といった特別遊技状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくなる。なお、第2始動入賞口を拡大開放状態とする設定は、ステップS142の普通図柄停止処理やステップS143の普通電動役物作動処理にて行うようにしてもよい。
ステップS141の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20において普通図柄を変動させるための設定が行われるとともに、その普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。また、こうして計測された経過時間が所定の普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。
ステップS142の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普図変動時間が経過したことに基づき、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動を停止させ、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)させるための設定などを行う。ステップS143の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果(普図表示結果)が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させるための設定などが行われる。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図41のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図41に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図42は、演出制御プロセス処理として、図41のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示中演出設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示中演出設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図43は、図42のステップS171にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図43に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされれば(ステップS501;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS501にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS501;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS505)。このとき、大当り種別が「突確」又は特図表示結果が「小当り」であると判定されれば(ステップS505;Yes)、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかといった、大当り種別が「突確」の場合や特図表示結果が「小当り」の場合に対応した飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜変動パターンPC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、2回開放チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4及び変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS504と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS505にて特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS505;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS507)。一例として、ステップS507の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。例えば、大当り種別が「非確変」である場合には、非確変図柄(例えば「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す飾り図柄)から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。大当り種別が「確変」である場合には、例えば確変昇格演出の有無などに応じて、非確変図柄と確変図柄(例えば「1」、「3」、「5」、「7」の数字を示す飾り図柄)のいずれかが選択されればよい。より具体的には、変動中昇格演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出が実行される場合には、大当り種別が「非確変」である場合と同様に、非確変図柄から1つが選択されて、非確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。これに対して、確変昇格演出が実行されない場合には、確変図柄から1つが選択されて、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる。あるいは、大当り種別が「確変」である場合には、非確変図柄と確変図柄のいずれかが所定割合で選択され、その選択結果に対応して、確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。この場合、非確変図柄が選択されたときには確変昇格演出を実行することに決定される一方、確変図柄が選択されたときには確変昇格演出を実行しないことに決定されればよい。
ステップS503、S504、S506、S507の処理のいずれかを実行した後には、「擬似連」や「滑り」といった可変表示演出を実行するための設定が行われる(ステップS508)。例えば、ステップS508の処理では、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取って特定された変動パターンなどに応じて、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する。このとき、「擬似連」や「滑り」の可変表示演出が実行されると判定した場合には、「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示されて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄や、「滑り」の可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄などを決定する。
ステップS508の処理に続いて、変動中昇格演出を実行するための設定が行われる(ステップS509)。例えば、ステップS509の処理では、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合に、変動中昇格演出を実行するか否かや、実行する場合における変動中昇格演出の演出態様に対応した変動中昇格演出パターンなどが、決定されるようにすればよい。このときには、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される変動中昇格演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の変動中昇格演出決定テーブルを参照することなどにより、変動中昇格演出を実行するか否かや、実行する場合における変動中昇格演出パターンなどが決定されるようにしてもよい。あるいは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、変動中昇格演出を実行するか否かが決定されるようにしてもよい。この場合には、変動中昇格演出の有無が、主基板11の側において変動パターンを決めることにより、決定されることになる。また、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、変動中昇格演出を実行するか否かとともに、実行する場合における変動中昇格演出パターンも決定されるようにしてもよい。この場合には、変動中昇格演出の有無と種類の双方が、主基板11の側において変動パターンを決めることにより、決定されることになる。なお、変動パターンとは別個に、変動中昇格演出の有無が主基板11の側において決定されてもよいし、変動中昇格演出の有無と種類の双方が主基板11の側において決定されてもよい。
ステップS509の処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS510)。図44は、ステップS510にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図44に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出画像の表示による予告演出を実行するか否かや、実行する場合における表示系予告種別を決定するための使用テーブルとして、表示系予告種別決定テーブル140Aを選択してセットする(ステップS701)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される表示系予告種別決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS702)。そして、ステップS702にて抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、表示系予告種別決定テーブル140Aを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、表示系予告なし、あるいは、ステップアップ表示CAY1,CAY2の表示系予告種別のうち、いずれかに決定する(ステップS703)。このとき、ステップS703にて表示系予告なしに決定されたか否かを判定する(ステップS704)。
そして、ステップアップ表示CAY1,CAY2の表示系予告種別のいずれかに決定されたときには(ステップS704;No)、決定された表示系予告種別に対応して、表示系予告パターン決定テーブル141Aと、表示系予告パターン決定テーブル141Bとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS705)。すなわち、ステップS703にてステップアップ表示CAY1の表示系予告種別に決定された場合には表示系予告パターン決定テーブル141Aをセットする一方、ステップアップ表示CAY2の表示系予告種別に決定された場合には表示系予告パターン決定テーブル141Bをセットする。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される表示系予告パターン決定用の乱数値SR2−1を示す数値データを抽出する(ステップS706)。続いて、ステップS706にて抽出した乱数値SR2−1を示す数値データに基づき、ステップS705にてセットした表示系予告パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、表示系予告パターンを決定する(ステップS707)。
ステップS704にて表示系予告なしと判定された場合や(ステップS704;Yes)、ステップS707の処理を実行した後には、操作系予告種別に分類される予告演出を実行するか否かや、実行する場合における操作系予告種別や操作系予告パターンを決定するための処理を実行する。なお、表示系予告種別に分類される予告演出を実行する場合には、操作系予告種別に分類される予告演出が実行されないように制限してもよい。この場合には、ステップS707の処理を実行した後に、予告演出設定処理を終了させればよい。このように、表示系予告種別に分類される予告演出と、操作系予告種別に分類される予告演出とのうち、いずれか一方の予告演出のみが実行され、他方の予告種別に分類される予告演出が実行されないように制限することにより、予告演出の競合を防止して予告演出による演出効果を高め、遊技興趣を向上させることができる。
操作系予告種別に分類される予告演出を決定する処理においては、まず、予告演出を実行するか否かや、実行する場合における操作系予告種別を決定するための使用テーブルとして、操作系予告種別決定テーブル140Bを選択してセットする(ステップS708)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される操作系予告種別決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する(ステップS709)。そして、ステップS709にて抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、ステップS708にてセットした操作系予告種別決定テーブル140Bを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、プッシュボタン単発CBY1、プッシュボタン連打CBY2、トリガボタン単発CBY3及びトリガボタン連打CBY4の操作系予告種別のうち、いずれかに決定する(ステップS710)。
なお、ステップS710の処理では、特図ゲームに用いられて可変表示する特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに対応して、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数を特定する。すなわち、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドを受信したことに基づき、第1特図を用いた特図ゲームが実行される場合に対応して、第1特図保留記憶数を特定する。これに対して、主基板11から伝送された第2変動開始コマンドを受信したことに基づき、第2特図を用いた特図ゲームが実行される場合に対応して、第2特図保留記憶数を特定する。そして、特定された第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が「0」〜「3」であるか「4」であるかに応じて、操作系予告種別決定テーブル140Bで参照するテーブルデータを異ならせるようにすればよい。これにより、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数としての特図保留記憶数が所定数(例えば「4」)に達したか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定することができる。
その後、ステップS710にて操作系予告なしに決定されたか否かを判定する(ステップS711)。そして、操作系予告なしと判定されたときには(ステップS711;Yes)、予告演出設定処理を終了する。これに対して、操作系予告種別のいずれかに決定されたときには(ステップS711;No)、決定された操作系予告種別に対応して、操作系予告パターン決定テーブル142Aと、操作系予告パターン決定テーブル142Bと、操作系予告パターン決定テーブル142Cと、操作系予告パターン決定テーブル142Dとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS712)。すなわち、ステップS710にてプッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Aをセットし、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Bをセットし、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Cをセットし、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に決定された場合には操作系予告パターン決定テーブル142Dをセットする。
ステップS712の処理に続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される操作系予告パターン決定用の乱数値SR2−2を示す数値データを抽出する(ステップS713)。そして、ステップS713にて抽出した乱数値SR2−2を示す数値データに基づき、ステップS712にてセットした操作系予告パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンに応じて異なる割合で、操作系予告パターンを決定してから(ステップS714)、予告演出設定処理を終了する。
図44に示す予告演出設定処理では、ステップS701〜S707の処理により表示系予告種別に分類される予告演出を先に決定してから、ステップS708〜S714の処理により操作系予告種別に分類される予告演出を後に決定している。これに対して、操作系予告種別に分類される予告演出を先に決定してから、表示系予告種別に分類される予告演出を後に決定するようにしてもよい。この場合、操作系予告種別に分類される予告演出を実行するための操作系予告パターンが決定されたときには、予告演出設定処理を終了して、表示系予告種別に分類される予告演出が実行されないようにしてもよい。すなわち、操作系予告種別に分類される予告演出は、表示系予告種別に分類される予告演出よりも優先的に実行されるようにしてもよい。あるいは、予告演出設定処理が開始されたときに、まず、表示系予告種別に分類される予告演出と、操作系予告種別に分類される予告演出とのうち、いずれに分類される予告演出を実行するかが決定されてもよい。そして、決定された予告種別に分類される予告演出を実行するための予告パターンなどを決める処理が実行されればよい。
図43に示すステップS510にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、桜柄演出設定処理を実行する(ステップS511)。図45は、ステップS511にて実行される桜柄演出設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図45に示す桜柄演出設定処理は、図44に示す予告演出設定処理にて表示系予告が決定された場合(つまり、ステップアップ予告演出が決定された場合)に限り実行されるものとする。図45に示す桜柄演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部191に設けられたリーチ前桜柄演出実行フラグ及びリーチ後桜柄演出実行フラグをリセットする(ステップS751)。リーチ前桜柄演出実行フラグは、リーチ状態となる前に桜柄演出を実行することを示すフラグであって、ステップS757にてセットされる。また、リーチ後桜柄演出実行フラグは、リーチ状態となった以後に桜柄演出を実行することを示すフラグであって、ステップS759にてセットされる。なお、ステップS707にて予告演出を実行すると決定されたかどうかを判定し、予告演出を実行しないと決定されたときは、桜柄演出設定処理を終了するように構成されているのが好ましい。この実施の形態では、予告演出の実行時に桜柄演出を実行するように構成されているので、予告演出を実行しない場合にステップS752以降の処理を実行しないようにすることにより、無駄な処理を省略することが可能となる。
続いて、演出制御用CPU120は、今回の可変表示が時短状態終了後、最初の可変表示であるか否かを判定する(ステップS752)。ここで、時短状態や確変状態では、通常状態とは異なる演出モードとなるが、時短状態が終了して通常状態に移行するときには、通常状態に移行することを報知する演出が実行されることになる。その演出との重複を避けるため、この実施の形態では、時短状態終了後、最初の可変表示である場合には、桜柄演出を実行しないようにしている。従って、今回の可変表示が時短状態終了後、最初の可変表示である場合には(ステップS752;Yes)、桜柄演出設定処理を終了する。このような制御は、例えば、通常状態への移行演出と同様の予告演出が実行されるようになっており、その予告演出を桜柄演出とすることがある場合に特に有効である。
なお、ステップS752における、今回の可変表示が時短状態終了後、最初の可変表示であるか否かの判定は、主基板11から通常状態に移行したことを示す遊技状態指定コマンドを受信してから最初の可変表示であるか否かなどにより判定すればよい。また、演出制御基板12において、時短状態になってからの可変表示の回数をカウントし、時短状態が終了する回数+1回目の可変表示であるか否かを判定するようにしてもよい。
ステップS752にて、今回の可変表示が時短状態終了後、最初の可変表示でないと判定された場合(ステップS752;No)、演出制御用CPU120は、桜柄演出を実行するか否かや、実行する場合における実行タイミングを決定するための使用テーブルとして、現在の遊技状態に応じて、桜柄演出決定テーブル145A〜145Cのいずれかを選択してセットする(ステップS753)。
そして、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される桜柄演出決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS754)。続いて、ステップS754にて抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、ステップS753にてセットした桜柄演出決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「リーチハズレ」、「非確変大当り」、「確変大当り」のいずれであるかに応じて、桜柄演出の実行の有無、及び、実行する場合の実行タイミングを決定する(ステップS755)。
ステップS755において、「リーチ前」に桜柄演出を実行することに決定された場合は(ステップS756;Yes)、リーチ前桜柄演出実行フラグをセットする(ステップS757)。その後、ステップS758の処理に移行する。
ステップS755において、「リーチ後」に桜柄演出を実行することに決定された場合は(ステップS758;Yes)、リーチ後桜柄演出実行フラグをセットする(ステップS759)。その後、桜柄演出設定処理を終了する。
ステップS755において、「リーチ前及びリーチ後」に桜柄演出を実行することに決定された場合は(ステップS756;Yes、ステップS758;Yes)、リーチ前桜柄演出実行フラグ、及び、リーチ後桜柄演出実行フラグをセットする(ステップS757、S759)。その後、桜柄演出設定処理を終了する。
ステップS755において、桜柄演出を実行しないことに決定された場合は(ステップS756;No、ステップS758;No)、いずれのフラグもセットせずに桜柄演出設定処理を終了する。
図43に示すステップS511にて以上のような桜柄演出設定処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、ステップS510の予告演出設定処理において、いずれかの予告演出が実行されることに決定されたか否かを判定する(ステップS512)。
予告演出が実行される場合には(ステップS512;Yes)、演出制御用CPU120は、桜柄演出実行フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS513)。桜柄演出実行フラグがオンであれば(ステップS513;Yes)、桜柄演出を実行することに対応した予告演出制御パターンを決定する(ステップS514)。例えば、図44に示すステップS707にて決定された表示系予告パターンや、ステップS714にて決定された操作系予告パターンに対応した予告演出制御パターンのうち、桜柄演出に対応した特殊演出態様の予告演出制御パターンを選択して、使用パターンとしてセットする。なお、図43に示していないが、予告演出を実行しない場合は(ステップS512;No)、通常の演出制御パターン(図柄変動制御パターン)を選択する。例えば、変動パターン指定コマンドにより指定された図柄変動制御パターンを選択して、使用パターンとしてセットする。また、予告演出を実行するが桜柄演出を実行しない(桜柄演出実行フラグがオンとなっていない)場合には、通常の予告演出制御パターンを選択する。例えば、ステップS707にて決定された表示系パターンや、ステップS714にて決定された操作系予告パターンに対応した予告演出制御パターンのうち、通常演出態様の予告演出制御パターンを選択して、使用パターンとしてセットする。
ステップS512にて、予告演出が実行されないと判定された場合や(ステップS512;No)、ステップS513にて、桜柄演出実行フラグがオンしていない場合(ステップS513;No)、ステップS514の処理の後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS519)。そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS520)。このときには、例えばステップS511にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS521)、可変表示中演出設定処理を終了する。
図46は、図42のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図46に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS531)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS532)。
ステップS532にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS532;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの一部又は全部)あるいは終了コードを読み出す(ステップS533)。ここで、ステップS532にて演出制御パターンで示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS533にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS533にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS534)。このとき、終了コードではないと判定された場合には(ステップS534;No)、ステップS533にて読み出された演出制御実行データに従った指令や設定を行うための演出制御指令処理を実行してから(ステップS535)、可変表示中演出処理を終了する。なお、予告(表示系予告、操作系予告)を実行すると決定されている場合には、ステップS535の処理(特に図47のステップS723)にて、対応する演出制御実行データにもとづいて予告の演出が実行される。また、予告の演出が実行されるときに、桜柄演出を実行すると決定されている場合には、ステップS535の処理(特に図47のステップS723)にて、対応する演出制御実行データにもとづいて桜柄演出が実行される。また、リーチ演出を実行すると決定されている場合には、ステップS535の処理(特に図47のステップS723)の処理にて、対応する演出制御実行データにもとづいてリーチ演出が実行される。
ステップS534にて終了コードであると判定された場合には(ステップS534;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS536)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS537)、可変表示中演出処理を終了する。これにより、次回のタイマ割込み発生時には、特図当り待ち処理が実行され、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに当り開始指定コマンドの受信がなければ、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。その一方で、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに当り開始指定コマンドの受信があれば、特図表示結果が「小当り」であるか「大当り」であるかに応じて、演出制御プロセスフラグの値が“4”又は“6”に更新されることにより、小当り時や大当り時における演出動作の制御が行われるようにすればよい。
また、ステップS532にてタイマ判定値のいずれとも合致しなかったときにも(ステップS532;No)、可変表示中演出処理を終了する。ただし、ステップS532の処理を実行した後に、あるいは、ステップS532の処理を実行する以前に、主基板11から伝送された飾り図柄停止コマンドを受信したと判定された場合には、ステップS536の処理に進み、次回のタイマ割込み発生時には特図当り待ち処理が実行されるようにしてもよい。
図47は、図46のステップS535にて実行される演出制御指令処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御指令処理において、演出制御用CPU120は、まず、図46に示すステップS533の処理で読み出された演出制御実行データの種類を特定する(ステップS721)。このときには、演出制御実行データに含まれる表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データのうち、いずれの制御データであるかが特定されればよい。
その後、特定された演出制御実行データが表示制御データであるか否かを判定する(ステップS722)。このとき、表示制御データであると判定された場合には(ステップS722;Yes)、その表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して送出するための設定を行う(ステップS723)。
ステップS722にて表示制御データではないと判定された場合や(ステップS722;No)、ステップS723の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データが音声制御データであるか否かを判定する(ステップS724)。このとき、音声制御データであると判定された場合には(ステップS724;Yes)、その音声制御データが指定する音番号データに応じた効果音信号を音声制御基板13に対して送出するための設定を行う(ステップS725)。
ステップS724にて音声制御データではないと判定された場合や(ステップS724;No)、ステップS725の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データがランプ制御データであるか否かを判定する(ステップS726)。このとき、ランプ制御データであると判定された場合には(ステップS726;Yes)、そのランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して送出するための設定を行う(ステップS727)。
ステップS726にてランプ制御データではないと判定された場合や(ステップS726;No)、ステップS727の処理を実行した後には、特定された演出制御実行データが操作検出制御データであるか否かを判定する(ステップS728)。このとき、操作検出制御データではないと判定された場合には(ステップS728;No)、演出制御指令処理を終了する。これに対して、操作検出制御データであると判定された場合には(ステップS728;Yes)、その操作検出制御データに基づいて、遊技者のプッシュボタン31Bに対する所定の指示操作(例えば押下操作など)を有効に検出して、検出結果に応じて演出動作を切換可能な期間であるプッシュボタン有効検出期間であるか否かを判定する(ステップS729)。例えば、プッシュボタン単発CBY1やプッシュボタン連打CBY2に分類される予告演出において、プッシュボタン31Bの操作を促す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたときから所定時間が経過するまでをプッシュボタン有効検出期間とするように、所定の演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた操作検出制御データにより予め規定しておけばよい。
ステップS729にてプッシュボタン有効検出期間であると判定された場合には(ステップS729;Yes)、スティックコントローラ30に設けられたトリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作を検出しないように制限するための検出制限設定を行う(ステップS730)。例えば、ステップS730の処理では、トリガボタン31Aに対する指示操作を検出するトリガセンサ35Aの動作を停止させることなどにより、トリガボタン31Aに対する指示操作を検出しないように制限できればよい。あるいは、トリガセンサ35Aから伝送される操作検出信号をチェックしないように制御することなどにより、指示操作の検出を制限してもよい。また、トリガボタン31Aに対する指示操作を検出しないように制限するときには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作も検出しないように制限してもよい。
ステップS730の処理に続いて、プッシュボタン31Bに対する指示操作の検出結果に基づく演出制御を実行してから(ステップS731)、演出制御指令処理を終了する。例えば、ステップS731の処理では、プッシュセンサ35Bから演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、プッシュボタン31Bに対する所定の指示操作(例えば押下操作など)が検出されたか否かを判定する。そして、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われればよい。なお、プッシュボタン有効検出期間である場合でも、トリガボタン31Aに対する遊技者の指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われるようにしてもよい。この場合、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときには、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときと同様に演出内容を変更してもよいし、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときとは異なる態様で演出内容を変更してもよい。
ステップS729にてプッシュボタン有効検出期間ではないと判定された場合には(ステップS729;No)、操作検出制御データに基づいて、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する遊技者の傾倒操作やトリガボタン31Aに対する所定の指示操作(例えば押引操作など)を有効に検出して、検出結果に応じて演出動作を切換可能な期間であるスティックコントローラ有効検出期間であるか否かを判定する(ステップS732)。例えば、トリガボタン単発CBY3やトリガボタン連打CBY4に分類される予告演出において、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aの操作を促す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させたときから所定時間が経過するまでをスティックコントローラ有効検出期間とするように、所定の演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた操作検出制御データにより予め規定しておけばよい。
ステップS732にてスティックコントローラ有効検出期間であると判定された場合には(ステップS732;Yes)、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作を検出しないように制限するための検出制限設定を行う(ステップS733)。例えば、ステップS733の処理では、プッシュボタン31Bに対する指示操作を検出するプッシュセンサ35Bの動作を停止させることなどにより、プッシュボタン31Bに対する指示操作を検出しないように制限できればよい。あるいは、プッシュセンサ35Bから伝送される操作検出信号をチェックしないように制限することなどにより、指示操作の検出を制限してもよい。
ステップS733の処理に続いて、トリガボタン31Aに対する指示操作の検出結果等に基づく演出制御を実行してから(ステップS734)、演出制御指令処理を終了する。例えば、ステップS734の処理では、トリガセンサ35Aから演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、トリガボタン31Aに対する所定の指示操作(例えば押引操作など)が検出されたか否かを判定する。また、傾倒方向センサユニット32から演出制御基板12へと伝送される操作検出信号に基づいて、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作が検出されたか否かを判定する。そして、操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われればよい。なお、トリガボタン有効検出期間である場合でも、プッシュボタン31Bに対する遊技者の指示操作が検出されたときには、その検出結果に応じて演出内容の変更などを行うための設定が行われるようにしてもよい。この場合、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときには、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときと同様に演出内容を変更してもよいし、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときとは異なる態様で演出内容を変更してもよい。
ステップS732にてスティックコントローラ有効検出期間ではないと判定された場合には(ステップS732;No)、操作検出制御データに基づくその他の操作検出制御を行ってから(ステップS735)、演出制御指令処理を終了する。例えば、ステップS735の処理では、操作検出制御データに基づいて、プッシュボタン有効検出期間やスティックコントローラ有効検出期間を終了して、遊技者による指示操作等が以後に検出されないように制限するための設定を行えばよい。
こうした演出制御指令処理のステップS731にて実行される処理の一例として、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されるときなどには、図48のフローチャートに示すようなプッシュボタン連打時処理が実行されればよい。図48に示すプッシュボタン連打時処理において、演出制御用CPU120は、まず、操作検出制御データなどに基づいて、所定の演出開始時であるか否かを判定する(ステップS801)。例えば、ステップS801の処理では、プッシュボタン連打CBY2の操作予告種別に分類される操作系予告パターンによる予告演出にてプッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出するプッシュボタン有効検出期間が開始されるときに、演出開始時であると判定すればよい。
ステップS801にて演出開始時であると判定された場合には(ステップS801;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられた操作検出カウンタをクリアすることなどにより、操作検出カウント初期値(例えば「0」など)を設定する(ステップS802)。続いて、操作系予告パターン等に応じた演出変更判定値を設定する(ステップS803)。ステップS803にて設定される演出変更判定値は、所定の演出開始から最初に演出内容を変更するまでに必要とされるプッシュボタン31Bに対する指示操作の検出回数を示し、例えば使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンなどに応じて、異なる数値となるものであればよい。例えば、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高い操作系予告パターンである場合には、大当り信頼度が低い操作系予告パターンの場合(例えば「10」)に比べて小さい数値(例えば「5」)が演出変更判定値に設定されることにより、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じて演出内容が変更されやすくなればよい。
ステップS801にて演出開始時ではないと判定された場合や(ステップS801;No)、ステップS803の処理を実行した後には、プッシュボタン31Bに対する指示操作によるボタンオン検出があったか否かを判定する(ステップS804)。このとき、ボタンオン検出なしと判定された場合には(ステップS804;No)、プッシュボタン連打時処理を終了することにより、演出内容の変更が行われないように制限すればよい。これに対して、ボタンオン検出ありと判定された場合には(ステップS804;Yes)、操作検出カウント値を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS805)。そして、更新後の操作検出カウント値が演出変更判定値に達したか否かを判定する(ステップS806)。
ステップS806にて操作検出カウント値が演出変更判定値に達していない場合には(ステップS806;No)、プッシュボタン連打時処理を終了する。これに対して、操作検出カウント値が演出変更判定値に達した場合には(ステップS806;Yes)、演出内容を変更するための設定を行う(ステップS807)。例えば、ステップS807の処理では、操作検出制御データに基づいて、演出制御パターンに含まれるプロセスデータの切換えを行うことなどにより、プッシュボタン31Bに対する連打操作に応じて演出内容が変更されるようにすればよい。ここで、切換後のプロセスデータの種類や、複数種類のプロセスデータのいずれに切り換えるかの決定割合などは、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンや予告演出における演出内容の進行状況、ステップS806にて操作検出カウント値が演出変更判定値に達したと判定されたタイミングなどの一部又は全部に応じて、異ならせるようにしてもよい。
ステップS807の処理に続き、変更後の演出内容等に応じて新たな演出変更判定値を設定してから(ステップS808)、プッシュボタン連打時処理を終了する。ステップS808の処理では、演出動作の進行状況(演出内容が変化した程度)に応じて異なる数値が、演出変更判定値として設定されるようにすればよい。例えば、所定演出が開始されてから短時間のうちにプッシュボタン31Bに対する指示操作が多数回検出されたことにより、予め定められた演出内容の最終段階付近まで演出動作が進行している場合には、演出変更判定値として通常の場合(例えば「10」)よりも大きな値(例えば「20」)を設定することにより、演出内容が変更されにくくなるようにすればよい。また、ステップS808の処理においても、ステップS803の処理と同様に、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて、演出変更判定値の設定を異ならせてもよい。例えば、信頼度が高い旨を報知する操作系予告パターンの場合には、予告演出における最終的な達成演出(例えば綱引きで相手を引き倒す場面など)が実行可能となるように、演出変更判定値が現実的に発生可能な数値(例えば「10」など)に設定されればよい。これに対して、信頼度が低い旨を報知する操作系予告パターンの場合には、予告演出が所定段階まで進行しているときには、最終的な達成演出が実行されないように、演出変更判定値が現実的に発生不可能な数値(例えば「9999」など)に設定されればよい。あるいは、信頼度が低い旨を報知する操作系予告パターンの場合には、予告演出が所定段階まで進行しているときには、ステップS804の処理によるボタンオン検出をすべて無効として(ステップS804;No)、それ以降は演出内容の変更が行われないようにしてもよい。ステップS808の処理では、操作系予告パターンではなく可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、演出変更判定値の設定を異ならせることがあってもよい。例えば、可変表示結果が「大当り」となる場合には、前述した信頼度が高い旨を報知する操作系予告パターンの場合と同様に、最終的な達成演出が実行可能となる演出変更判定値が設定される。これに対して、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、前述した信頼度が低い旨を報知する操作系予告パターンの場合と同様に、最終的な達成演出が実行されないように、演出変更判定値の設定などが行われればよい。
図48に示すプッシュボタン連打時処理では、操作検出カウント値が演出変更判定値に達すると、常に演出内容を変更する設定が行われる。これに対して、操作検出カウント値に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かの決定が行われるようにしてもよい。例えば、操作検出カウント値に応じて、演出内容を変更するか否かの決定結果に対する決定値の割当てが異なる演出内容変更決定テーブルを用意する。そして、図48に示すステップS805にて操作検出カウント値を更新した後には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される演出内容変更決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、抽出した演出内容変更決定用の乱数値に基づき、演出内容変更決定テーブルを参照することにより、操作検出カウント値に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かが決定されるようにすればよい。
また、演出内容の進行状況に応じて、演出内容を変更するか否かの決定結果に対する決定値の割当てが異なる演出内容変更決定テーブルを参照することにより、操作検出カウント値と演出内容の進行状況とに応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かが決定されるようにしてもよい。こうした演出内容を変更するか否かの決定に代えて、あるいは、演出内容を変更するか否かの決定とともに、演出内容の進行状況や操作検出カウント値に応じて異なる割合で、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。あるいは、プッシュボタン連打時処理では、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されるごとに、現時点における演出内容の進行状況に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。
図47に示す演出制御指令処理のステップS731にて実行される処理の他の一例として、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン単発」の予告演出が実行されるときなどに、プッシュボタン連打時処理とは異なるプッシュボタン単発時処理が実行されてもよい。プッシュボタン単発時処理において、演出制御用CPU120は、例えばプッシュボタン有効検出期間が開始されてからの経過時間を計測し、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときの経過時間などに基づいて、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定できればよい。また、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて異なる割合で、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときに予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。あるいは、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときに予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。
このように、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン単発」の予告演出が実行されるか、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されるかに応じて、ステップS731にて異なる処理が実行されるようにする。これにより、予告演出の実行中にプッシュボタン31Bに対する1回の指示操作が検出されたときでも、「プッシュボタン単発」の予告演出において演出内容を変更するための処理と、「プッシュボタン連打」の予告演出において演出内容を変更するための処理との間に、混同が生じることはない。
演出制御指令処理のステップS734にて実行される処理の一例として、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に分類される「トリガボタン単発」の予告演出が実行されるときになどに、トリガボタン単発時処理が実行されてもよい。トリガボタン単発時処理において、演出制御用CPU120は、例えば傾倒方向センサユニット32から伝送される操作検出信号などに基づき、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて演出画像の切換表示を行うか否かや、切換後に表示する演出画像などを決定できればよい。そして、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたタイミングにおける演出画像の表示内容などに基づいて、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定できればよい。また、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて異なる割合で、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときに、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。
演出制御指令処理のステップS734にて実行される処理の他の一例として、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に分類される「トリガボタン連打」の予告演出が実行されるときなどに、トリガボタン単発時処理とは異なるトリガボタン連打時処理が実行されてもよい。トリガボタン連打時処理では、例えば図48に示すプッシュボタン連打時処理をトリガボタン31Aに適合させた処理とともに、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて演出画像の切換表示を行うための処理などが実行されればよい。すなわち、トリガボタン連打時処理において、演出制御用CPU120は、トリガボタン単発時処理の場合と同様に、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて演出画像の切換表示を行うか否かや、切換後に表示する演出画像などを決定できればよい。そして、トリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数が所定回数に達したタイミングにおける演出画像の表示内容などに基づいて、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定できればよい。また、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて異なる割合で、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作が検出されたときやトリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数が所定回数に達したときに、予告演出における演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などを決定してもよい。あるいは、演出内容の進行状況やトリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。あるいは、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されるごとに、現時点における演出内容の進行状況に応じて異なる割合で、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容が決定されるようにしてもよい。
このように、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に分類される「トリガボタン単発」の予告演出が実行されるか、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に分類される「トリガボタン連打」の予告演出が実行されるかに応じて、ステップS734にて異なる処理が実行されるようにする。これにより、予告演出の実行中にトリガボタン31Aに対する1回の指示操作が検出されたときでも、「トリガボタン単発」の予告演出において演出内容を変更するための処理と、「トリガボタン連打」の予告演出において演出内容を変更するための処理との間に、混同が生じることはない。
図49は、図42のステップS173にて実行される特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。図49に示す特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、図42のステップS536にて設定された当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。そして、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していれば(ステップS551;Yes)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS552)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS551にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS553)。このとき、当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS553;No)、特図当り待ち処理を終了する。その一方で、当り開始指定コマンドの受信があった場合には(ステップS553;Yes)、特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS554)。そして、特図表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS554;No)、特図表示結果が「小当り」であることから、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新した後(ステップS555)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS554にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には(ステップS554;Yes)、大当り中昇格演出の実行があるか否かを判定する(ステップS556)。ステップS556の処理では、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄などに基づいて、大当り中昇格演出が実行されるか否かを判定してもよい。例えば、飾り図柄の可変表示結果として、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されたときには、常に大当り中昇格演出が実行されると判定してもよい。あるいは、大当り種別が「確変」である場合に、飾り図柄の可変表示結果として非確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されたときには常に大当り中昇格演出が実行されると判定する一方、大当り種別が「非確変」である場合には、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値を示す数値データなどに基づいて、所定割合で大当り中昇格演出が実行されるか否かを決定してもよい。
ステップS556にて大当り中昇格演出の実行があると判定された場合には(ステップS556;Yes)、確変昇格演出としての大当り中昇格演出が実行されるタイミングを決定するための使用テーブルとして、確変昇格演出実行時決定テーブル143を選択してセットする(ステップS557)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される確変昇格演出決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する(ステップS558)。そして、ステップS558にて抽出した乱数値SR3を示す数値データに基づき、ステップS557にてセットした確変昇格演出実行時決定テーブル143を参照することにより、予め複数用意された実行タイミングのうちから、昇格演出実行時を決定する(ステップS559)。
ステップS559の処理を実行した後には、確変昇格演出パターンを決定するための使用テーブルとして、確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aと確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bのいずれかを選択してセットする(ステップS560)。例えば、大当り種別が「非確変」であり昇格失敗演出が実行される場合には確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aをセットする一方、大当り種別が「確変」であり昇格成功演出が実行される場合には確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bをセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される確変昇格演出パターン決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する(ステップS561)。そして、ステップS561にて抽出した乱数値SR4を示す数値データに基づき、ステップS560にてセットした確変昇格演出パターン決定テーブルを参照することにより、昇格演出実行時に応じて異なる割合で、確変昇格演出パターンを複数パターンのいずれかに決定する(ステップS562)。
ステップS556にて大当り中昇格演出の実行がないと判定された場合や(ステップS556;No)、ステップS562の処理を実行した後には、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新してから(ステップS563)、特図当り待ち処理を終了する。
次に、ステップアップ予告演出の各ステップの実行タイミングについて説明する。図50は、第1ステップアップ予告演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。図50に示すように、第1ステップアップ予告演出は、変動が開始されてから所定時間経過後に第1ステップ(第1段階)の演出が開始される。第1ステップの演出が終了すると、続けて第2ステップ(第2段階)の演出が開始される。その後、第2ステップの演出が終了すると、第3ステップの演出が開始され、第3ステップの演出が終了すると、第4ステップの演出が開始される。この実施の形態では、第4ステップの演出まで発展した場合は、当該第4ステップの演出の実行中(第4ステップの演出の途中)に左図柄5L(第1停止図柄)が停止され、第4ステップの演出が終了するタイミングで右図柄5R(第2停止図柄)が停止される。このとき、左図柄と右図柄が同一図柄で揃った場合は、リーチ状態に発展する。さらに、この実施の形態では、リーチ状態に発展した後も、引き続いて、第5ステップの演出が実行可能となっている。第5ステップの演出が終了した後に、リーチ演出が開始され、リーチ演出の終了後に中図柄(第3停止図柄、最終停止図柄)が停止し、停止図柄が確定する。なお、桜柄演出は各ステップ(su1〜su5)のいずれかの演出実行中、または、ステップ3およびステップ5の演出実行中に実行可能である。
図51は、第2ステップアップ予告演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。図51に示すように、第2ステップアップ予告演出は、変動が開始されてから所定時間経過後に第1ステップ(第1段階)の演出が開始される。第1ステップの演出が終了すると、続けて第2ステップ(第2段階)の演出が開始される。その後、第2ステップの演出が終了すると、第3ステップの演出が開始される。この実施の形態では、第3ステップの演出まで発展した場合は、当該第3ステップの演出の実行中(第3ステップの演出の途中)に左図柄5L(第1停止図柄)が停止され、第3ステップの演出が終了するタイミングで右図柄5R(第2停止図柄)が停止される。このとき、左図柄と右図柄が同一図柄で揃った場合は、リーチ状態に発展する。さらに、この実施の形態では、リーチ状態に発展した後も、引き続いて、第4ステップおよび第5ステップの演出が実行可能となっている。第4ステップの演出と第5ステップの演出が終了した後に、リーチ演出が開始され、リーチ演出の終了後に中図柄(第3停止図柄、最終停止図柄)が停止し、停止図柄が確定する。なお、第1ステップアップ予告演出と同様に、桜柄演出は各ステップ(su1〜su5)のいずれかの演出実行中、または、ステップ3およびステップ5の演出実行中に実行可能である。
この実施の形態では、図50および図51に示すように、2種類のステップアップ予告を備え、それぞれのステップアップ予告はリーチ成立前とリーチ成立後にステップの演出を実行可能である。また、第1ステップアップ予告では、リーチ成立後に実行可能なステップは第5ステップのみであるが、第2ステップアップ予告では、リーチ成立後に実行可能なステップは第4および第5ステップとなっている。すなわち、リーチ成立後のステップ数(段階数)がステップアップ予告の種類(種別)により異なる。
なお、図50および図51に示すタイミングチャートでは、説明の便宜上、第1ステップアップ予告も第2ステップアップ予告も最終ステップ(最終段階)の演出まで実行するものと説明したが、段階数の選択にて最終ステップまで選択されなかったときは、当然その先のステップの演出は実行されない。具体的には、表示系予告パターンYAP1−1,YAP2−1が選択されたときは、第1ステップのみ実行され、表示系予告パターンYAP1−2,YAP2−2が選択されたときは、第2ステップまで実行され、表示系予告パターンYAP1−3,2−3が選択されたときは、第3ステップまで実行され、表示系予告パターンYAP1−4,2−4が選択されたときは、第4ステップまで実行され、表示系予告パターンYAP1−5,2−5が選択されたときは、第5ステップまで実行される。
次に、桜柄演出を実行する場合の実行タイミングの変形例について説明する。図52は、桜柄演出が実行されるときの画像表示装置5における表示動作例を示している。上述した実施の形態では、桜柄演出は、ステップアップ予告の各ステップの演出のいずれかにおいて実行されるように構成されているが、図52(E2)に示すように、リーチ演出において実行されるように構成されていてもよい。また、図52(B1)(B2)に示すように、リーチ状態となる前の上述した表示系予告(ステップアップ予告)や操作系予告以外の予告を設け、当該予告にて桜柄演出を実行するように構成されていてもよい。図52(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始された後、キャラクタAを画像表示装置5に表示させる予告演出(ステップアップ予告や操作系予告ではない単純予告演出;当該予告演出は大当りの予告やリーチの予告のいずれでもよい)が実行される。ここで、単純予告演出にて桜柄演出を実行することが決定された場合には、図52(B2)に示すように、桜柄の服を着たキャラクタAが画像表示装置5に表示される予告演出が実行される。
その後、図52(C)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄が揃って仮停止表示される一方、「中」の飾り図柄表示エリア5Cでは飾り図柄の変動が継続して行われることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このとき、リーチ態様がノーマルリーチであって、可変表示結果が「リーチハズレ」であれば、例えば、図52(D)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rとは異なる「8」の数字を示す飾り図柄が停止表示される。
また、リーチ態様がスーパーリーチであれば、画像表示装置5にキャラクタ画像などを表示させるリーチ演出が実行される。なお、リーチ演出において桜柄演出を実行する場合には、図52(E2)に示すように、桜柄の服を着たキャラクタ画像が画像表示装置5に表示されるリーチ演出が実行される。このように、リーチ前は桜柄演出を単純予告演出で実行し、リーチ後は桜柄演出をリーチ演出で実行するように構成されていてもよい。なお、単純予告演出を設けずに、リーチ前は桜柄演出をステップアップ予告演出で実行し、リーチ後は桜柄演出をリーチ演出で実行するように構成されていてもよい。
その後、可変表示結果が「リーチハズレ」であれば、例えば図52(F1)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rとは異なる「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示される。可変表示結果が「大当り」であれば、例えば図52(F2)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rと同じ「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示され、大当り遊技状態に移行する。
例えば、図7における変動パターンPA2−1(ノーマルリーチハズレ)に決定され、桜柄演出を実行しないと決定された場合は、図52(A)→(B1)→(C)→(D)という演出動作になる。変動パターンPA2−1に決定され、単純予告演出にて桜柄演出を実行すると決定された場合は、図52(A)→(B2)→(C)→(D)という演出動作になる。
また、変動パターンPB3−1(スーパーリーチαハズレ)に決定され、桜柄演出を実行しないと決定された場合は、図52(A)→(B1)→(C)→(E1)→(F1)という演出動作になる。変動パターンPB3−1に決定され、単純予告演出にて桜柄演出を実行すると決定された場合は、図52(A)→(B2)→(C)→(E1)→(F1)という演出動作になる。
また、変動パターンPB5−1(スーパーリーチα大当り)に決定され、桜柄演出を実行しないと決定された場合は、図52(A)→(B1)→(C)→(E1)→(F2)という演出動作になる。変動パターンPB5−1に決定され、単純予告演出にて桜柄演出を実行すると決定された場合は、図52(A)→(B2)→(C)→(E1)→(F2)という演出動作になる。変動パターンPB5−1に決定され、リーチ演出にて桜柄演出を実行すると決定された場合は、図52(A)→(B1)→(C)→(E2)→(F2)という演出動作になる。変動パターンPB5−1に決定され、単純予告演出及びリーチ演出にて桜柄演出を実行すると決定された場合は、図52(A)→(B2)→(C)→(E2)→(F2)という演出動作になる。
なお、ここでは、表示系の予告演出における表示動作例を示しているが、操作系の予告演出においても、同様に桜柄演出が実行される。操作系の予告演出において桜柄演出が実行される場合には、例えば、スティックコントローラ30により操作される対象物(照準の表示)や、操作系の予告演出において画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の一部などに桜柄が表示される。
また、リーチ演出においてスティックコントローラ30やブッシュボタン31Bなどの操作手段を使用した演出を実行するようにして、その演出中に桜柄演出を実行するようにしてもよい。例えば、主基板11の側で、リーチ後に操作手段を使用した演出を実行するか否かを決定し、その決定結果に対応した変動パターン指定コマンドを演出制御基板12に送信して、演出制御基板12の側で変動パターン指定コマンドに対応してリーチ後に操作手段を使用した演出を実行する。または、主基板11から送信された変動パターン指定コマンドがリーチを伴う変動パターンを指定するものである場合、演出制御基板12の側でリーチ後に操作手段を使用した演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合にそのような演出を実行するようにしてもよい。そして、リーチ演出における桜柄演出の決定と同様に、可変表示結果に基づいてリーチ後の操作手段を使用した演出において桜柄演出を実行するか否かを決定するようにすればよい。例えば、図7における変動パターンPA3−1、PA3−2、PB3−1、PB3−2(スーパーリーチ後、ハズレになる変動パターン)や、変動パターンPA5−1、PA5−2、PB5−1、PB5−2(スーパーリーチ後、大当りになる変動パターン)に決定された場合、演出制御基板12の側でリーチ後に操作手段を使用した演出を実行するか否かを決定し、また、リーチ後の操作手段を使用した演出において桜柄演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
リーチ演出にて桜柄演出を実行するかどうかを決定する処理としては、例えば、特定のリーチ(例えばスーパーリーチα,β)を伴う変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信した場合に、桜柄演出の有無に対して乱数値が割り振られたテーブルを用いて、リーチ演出にて桜柄演出を実行するか否か決定するように構成する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。演出制御基板12では、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに基づき、例えば演出制御用CPU120が図43に示す可変表示中演出設定処理を実行することなどにより、飾り図柄の可変表示中における各種の演出動作について設定を行う。
このとき、ステップS510にて実行される予告演出設定処理では、図44に示すステップS708〜S710の処理により、操作系予告種別が複数種別のいずれかに決定される。操作系予告種別の具体例として、この実施の形態では、例えば図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bを参照することで決定可能なプッシュボタン単発CBY1、プッシュボタン連打CBY2、トリガボタン単発CBY3、トリガボタン連打CBY4の4種別が、予め定められている。このうち、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に分類される「トリガボタン単発」の予告演出や、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に分類される「トリガボタン連打」の予告演出では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出内容の変更が行われる。その一方で、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン単発」の予告演出や、プッシュボタン連打CBY4の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン連打」の予告演出では、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出内容の変更が行われる。そして、図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告なしに対する決定値の割当て、あるいは、各々の操作系予告種別に対する決定値の割当てが異なっている。
一例として、変動パターン指定コマンドにより大当り変動パターンが指定された場合には、ハズレ変動パターンが指定された場合に比べて、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定される割合が高くなる一方、プッシュボタン単発CBY1やプッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に決定される割合が低くなるように、決定値が割り当てられている。このような設定により、いずれの操作系予告種別に含まれる予告演出が実行されるかに応じて、特図表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)を異ならせることができる。すなわち、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に分類される「トリガボタン単発」の予告演出が実行されたときには、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン単発」の予告演出が実行されたときや、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されたときに比べて、特図表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。
ここで、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンは、図36に示すステップS240の処理により決定された特図表示結果に基づき、図37に示すステップS261〜S271の処理により変動パターン種別が決定された後、ステップS272及びS273の処理が実行されることによって決定される。したがって、操作系予告種別に分類される予告演出を実行するか否かや、実行する場合にいずれの操作系予告種別とするかは、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に基づいて決定される。なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンによらず、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に基づいて、操作系予告種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、可変表示結果通知コマンドにより通知される特図表示結果などに対応して、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられた決定テーブルを参照することにより、操作系予告種別を決定すればよい。
また、図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたか、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたかに応じて、操作系予告なしに対する決定値の割当て、あるいは、各々の操作系予告種別に対する決定値の割当てが異なっている。加えて、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数に応じて、操作系予告なしに対する決定値の割当て、あるいは、各々の操作系予告種別に対する決定値の割当てが異なっている。
一例として、図7に示す複数種類の変動パターンのうち、変動パターンPA4−1、変動パターンPA4−2、変動パターンPB4−1及び変動パターンPB4−2は、いずれも特図表示結果が「大当り」となる場合に対応して、ノーマルリーチのリーチ演出を実行してから大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する変動パターンである。そして、変動パターンPA4−1や変動パターンPA4−2では「擬似連」の可変表示演出が実行されない一方で、変動パターンPB4−1や変動パターンPB4−2では「擬似連」の可変表示演出が実行される。また、変動パターンPB4−1では「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数が「1回」である一方で、変動パターンPB4−2では「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数が「2回」である。図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bの設定例では、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPA4−1又は変動パターンPA4−2が指定された場合に、変動パターンが「上記以外」に対応した割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される。これに対して、変動パターンPB4−1又は変動パターンPB4−2が指定された場合には、変動パターンPA4−1又は変動パターンPA4−2が指定された場合とは異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される。加えて、変動パターンPB4−1が指定された場合と、変動パターンPB4−2が指定された場合とでは、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される割合が異なるように、決定値が割り当てられている。例えば、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンが指定された場合には、「擬似連」の可変表示演出が実行されない変動パターンが指定された場合に比べて、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定される割合が高くなるようにすればよい。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行回数が多くなるに従って、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定される割合が高くなるようにすればよい。
なお、図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定するようにしている。そして、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンは、「擬似連」の可変表示演出において実行される擬似連変動の合計回数を指定している。したがって、操作系予告種別決定テーブル140Bを参照して操作系予告種別の決定を行う際には、擬似連変動の合計回数に応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定されることになる。これに対して、「擬似連」の可変表示演出における何回目の擬似連変動であるかに応じて、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される割合を異ならせてもよい。例えば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンにかかわらず、「擬似連」の可変表示演出において実行される擬似連変動が何回目であるかに対応して、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられた決定テーブルを用意する。そして、各回の擬似連変動(初回変動を含む)に対応して、操作系予告種別の決定を行うようにすればよい。
特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合には、図37に示すステップS267の処理により遊技状態が潜伏確変中であるか否かが判定され、潜伏確変中でなく通常状態であればステップS268の処理によりハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aが選択される一方、潜伏確変中であればステップS270の処理によりハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cが選択される。そして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cとでは、各変動パターン種別に対する決定値の割当てが異なっている。そのため、各々の変動パターンについての決定割合も、遊技状態が通常状態であるか潜伏確変中であるかに応じて異なるものとなる。図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定するようにしている。したがって、操作系予告種別決定テーブル140Bを参照して操作系予告種別の決定を行う際には、遊技状態が潜伏確変中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定されることになる。
なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンにかかわらず、遊技状態が潜伏確変中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、主基板11から伝送される遊技状態指定コマンドにより遊技状態が潜伏確変中であるか否かを特定可能に指定して、この遊技状態指定コマンドにより指定される遊技状態に対応して、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられた決定テーブルを参照することにより、操作系予告種別を決定すればよい。この場合には、図37に示すステップS267の処理を実行せず、遊技状態が潜伏確変中であるときには通常状態であるときと同一のハズレ変動パターン種別決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定が行われるようにしたとしても、遊技状態が潜伏確変中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定することができる。このように、主基板11の側から指定された変動パターン以外の情報に基づく割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定することにより、各々の操作系予告種別に決定される割合を変化させるようにしてもよい。あるいは、主基板11の側から指定される情報によらず、演出制御基板12の側で独自に遊技状態が潜伏確変中であるか否かを管理して、潜伏確変中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定してもよい。例えば、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御された経緯(時短中突確か他の突確かなど)や、大当り遊技状態の終了後における遊技の進行状況(可変表示回数や大当りの有無など)を特定するための情報をRAM122の所定領域などに記憶しておき、これらの情報から、現在の遊技状態が潜伏確変中であるか否かを管理できればよい。また、特図表示結果が「小当り」や「大当り」に決定された場合でも、遊技状態が潜伏確変中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定されるようにしてもよい。
図43に示すステップS510の予告演出設定処理では、図44に示すステップS701〜S703の処理により、表示系予告種別が複数種別のいずれかに決定された後、ステップS704にて表示系予告ありと判定された場合には(ステップS704;No)、ステップS705〜S707の処理により、表示系予告パターンが複数パターンのいずれかに決定される。表示系予告種別の具体例として、この実施の形態では、例えば図16(A)に示す表示系予告種別決定テーブル140Aを参照することで決定可能なステップアップ表示CAY1及びステップアップ表示CAY2の2種別が、予め定められている。そして、ステップS703の処理にてステップアップ表示CAY2の表示系予告種別に決定された場合には、ステップS705〜S707の処理により、「ステップアップ表示」の予告演出を実行する場合における表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに決定される。図27に示すように、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10では、「ステップアップ表示」の予告演出において予告態様が変化する段階数(ステップ数)などが、互いに異なっている。
図16(A)に示す表示系予告種別決定テーブル140Aでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告なし、あるいは、各々の表示系予告種別に決定される割合が異なるように、決定値が割り当てられている。また、図18に示す表示系予告パターン決定テーブル141Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10の各々に決定される割合が異なるように、決定値が割り当てられている。図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでも、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される割合が異なるように、決定値が割り当てられている。したがって、操作系予告種別決定テーブル140Bを参照して操作系予告種別の決定を行う際には、「ステップアップ表示」の予告演出が実行されるか否かや、「ステップアップ表示」の予告演出において予告態様が変化する段階数(ステップ数)に応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定されることになる。
なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンにかかわらず、「ステップアップ表示」の予告演出が実行されるか否かや、「ステップアップ表示」の予告演出において予告態様が変化する段階数(ステップ数)に応じて異なる割合で、操作系予告種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、図44に示すステップS707の処理にて表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれに決定されたかに対応して、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられた決定テーブルを参照することにより、操作系予告種別を決定すればよい。
図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bにおいて、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が「4」である場合には、これらの保留記憶数が「0」〜「3」である場合よりも多くの決定値が、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に割り当てられている。したがって、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が「4」に達した場合には、これらの保留記憶数が「0」〜「3」である場合よりも高い割合で、「トリガボタン単発」の予告演出を実行する旨の決定がなされる。また、図12(A)〜(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cでは、合計保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて、各々の変動パターン種別に対する決定値の割当てが異なっている。図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定するようにしている。したがって、操作系予告種別決定テーブル140Bを参照して操作系予告種別の決定を行う際には、合計保留記憶数や第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定されることになる。
なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンにかかわらず、合計保留記憶数等といった特図保留記憶数に応じて異なる割合で、操作系予告種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、主基板11から伝送される保留記憶数通知コマンドにより通知された合計保留記憶数に対応して、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられた決定テーブルを参照することにより、操作系予告種別を決定すればよい。あるいは、主基板11から伝送された第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信回数と第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信回数との差分から、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を特定し、特定された第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に対応して、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられた決定テーブルを参照することにより、操作系予告種別を決定すればよい。
特図表示結果が「ハズレ」に決定された場合には、図37に示すステップS266の処理により遊技状態が高ベース中であるか否かが判定され、高ベース中でなければステップS268又はS270の処理によりハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133A又はハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cが選択される。その一方で、高ベース中であればステップS269の処理によりハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bが選択される。そして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aやハズレ変動パターン種別決定テーブル(確変時)133Cと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短時)133Bとでは、各変動パターン種別に対する決定値の割当てが異なっている。そのため、各々の変動パターンについての決定割合も、遊技状態が通常状態や潜伏確変中であるか高ベース中であるかに応じて異なるものとなる。図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定するようにしている。したがって、操作系予告種別決定テーブル140Bを参照して操作系予告種別の決定を行う際には、遊技状態が高ベース中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定されることになる。
なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンにかかわらず、遊技状態が高ベース中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告種別の決定が行われるようにしてもよい。例えば、主基板11から伝送される遊技状態指定コマンドにより遊技状態が高ベース中であるか否かを特定可能に指定して、この遊技状態指定コマンドにより指定される遊技状態に対応して、操作系予告種別なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられた決定テーブルを参照することにより、操作系予告種別を決定すればよい。あるいは、主基板11から伝送される演出制御コマンドによらず、演出制御基板12の側で独自に遊技状態が高ベース中であるか否かを管理して、高ベース中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定してもよい。例えば、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御された経緯(大当り種別など)や、大当り遊技状態の終了後における遊技の進行状況(可変表示回数や大当りの有無など)を特定するための情報をRAM122の所定領域などに記憶しておき、これらの情報から、現在の遊技状態が高ベース中であるか否かを管理できればよい。また、特図表示結果が「小当り」や「大当り」に決定された場合でも、遊技状態が高ベース中であるか否かに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定されるようにしてもよい。
図44に示すステップS710の処理により操作系予告種別を決定するとともに、ステップS714の処理により操作系予告パターンを決定した後には、図43に示すステップS511の処理により、操作系予告パターンに対応した予告演出制御パターンが決定される。その後、図46に示すステップS533の処理により、予告演出制御パターンに含まれる操作検出制御データが読み出されたときには、図47に示すステップS729〜S735の処理により、操作検出制御データに基づく指令や設定が行われる。
ここで、操作検出制御データなどに基づきステップS729の処理にてプッシュボタン有効検出期間であると判定されたときには(ステップS729;Yes)、ステップS730でのトリガボタン検出制限設定により、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されないように制限する。したがって、「プッシュボタン単発」の予告演出や「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されて、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出内容が変更されるときには、トリガボタン31Aに対する指示操作は検出されず、トリガボタン31Aに対する指示操作で演出内容が変更されてしまうことを防止する。このときには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作についても、検出されないように制限すればよい。
また、操作検出制御データなどに基づきステップS732の処理にてトリガボタン有効検出期間であると判定されたときには(ステップS732;Yes)、ステップS733でのプッシュボタン検出制限設定により、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されないように制限する。したがって、「トリガボタン単発」の予告演出や「トリガボタン連打」の予告演出が実行されて、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出内容が変更されるときには、プッシュボタン31Bに対する指示操作は検出されず、プッシュボタン31Bに対する指示操作で演出内容が変更されてしまうことを防止する。
図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、変動パターン指定コマンドによりいずれの変動パターンが指定された場合でも、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に比べて高い割合で、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に決定されるように、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられている。したがって、図44に示すステップS710の処理では、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別とする旨の決定に比べて高い割合で、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別とする旨の決定がなされる。したがって、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に分類される「プッシュボタン連打」の予告演出が実行される頻度は、トリガボタン連打CBY4の操作系予告種別に分類される「トリガボタン連打」の予告演出が実行される頻度よりも高くなる。こうして、連打操作が困難なトリガボタン31Aに対する連打操作が要求される「トリガボタン連打」の予告演出の実行頻度を、連打操作が容易なプッシュボタン31Bに対する連打操作が要求される「プッシュボタン連打」の予告演出の実行頻度よりも低下させる。
「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されるときには、図47のステップS731にて図48に示すようなプッシュボタン連打時処理が実行される。こうしたプッシュボタン連打時処理が実行されることにより、プッシュボタン31Bに対する指示操作の検出回数や、「プッシュボタン連打」の予告演出における演出内容の進行状況などに応じて、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などが決定される。また、「トリガボタン連打」の予告演出が実行されるときには、図47のステップS734にてトリガボタン連打時処理が実行されることにより、トリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数や、「トリガボタン連打」の予告演出における演出内容の進行状況などに応じて、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などが決定される。したがって、「プッシュボタン連打」の予告演出の実行中にプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときや、「トリガボタン連打」の予告演出の実行中にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときには、各々の予告演出における演出内容の進行状況などに応じて異なる割合で、演出内容を変化させることができる。
図48に示すステップS803の処理やステップS808の処理では、使用パターンとしてセットされた操作系予告パターンに応じて、演出変更判定値の設定を異ならせることができる。また、トリガボタン連打時処理においても同様の設定ができるようにすればよい。そして、特図表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)は、使用パターンとしてセットされる操作系予告パターンごとに異なるように設定されている。したがって、特図表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)に応じて異なる割合で、「プッシュボタン連打」の予告演出や「トリガボタン連打」の予告演出における演出内容を変化させることができる。
このように、図44に示すステップS710の処理にて操作系予告種別のいずれかに決定されたときには、ステップS714にて決定された操作系予告パターンに基づき、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」のうち、いずれかの予告演出を実行することができる。こうした操作系予告となる予告演出に代えて、あるいは、これらの予告演出とともに、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときに実行されるリーチ演出として、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作が実行されてもよい。すなわち、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始された後、その可変表示における表示結果が導出表示されるまでの所定期間において、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出内容が変化する演出動作、及び、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出内容が変化する演出動作のうち、いずれかが選択されて実行できればよい。
「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作のうち、いずれかをリーチ演出として選択して実行する場合には、例えば図37に示すステップS271にて決定された変動パターン種別に基づきステップS273にて決定した変動パターンに対応して、これらの演出動作のいずれかを実行するか否かが決定されるようにすればよい。あるいは、変動パターン指定コマンドにより所定のリーチ演出を実行する変動パターンが指定されたときに、演出制御用CPU120が所定のリーチ演出決定処理を実行することにより、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作のうち、いずれかを実行するか否かが決定されるようにしてもよい。ここで、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に基づいて変動パターンが決定されるので、いずれかの演出動作をリーチ演出として実行するか否かは、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に基づいて決定されることになる。
また、飾り図柄の可変表示において非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示された後に、確変状態に制御されるか否かを報知する確変昇格演出として、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作が実行されてもよい。例えば、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されて大当り遊技状態へと制御されるときに、図49に示すステップS556の処理により大当り中昇格演出ありと判定されたことに基づいて(ステップS556;Yes)、ステップS557〜S562の処理により、大当り中昇格演出の実行期間(タイミング)や演出内容に対応した確変昇格演出パターンが決定される。
ステップS560の処理では、確変状態に制御されない旨を報知する昇格失敗演出であるか、確変状態に制御される旨を報知する昇格失敗演出であるかに応じて、確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144A及び確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bのうち、いずれかの決定テーブルが選択される。図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aを参照することで決定可能な確変昇格演出パターンZAP1−1、確変昇格演出パターンZAP1−2、確変昇格演出パターンZBP1−1、確変昇格演出パターンZBP1−2は、それぞれ、図29に示すように、「プッシュボタン単発」、「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」の確変昇格演出を実行するためのものである。図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bを参照することで決定可能な確変昇格演出パターンZAP2−1、確変昇格演出パターンZAP2−2、確変昇格演出パターンZBP2−1、確変昇格演出パターンZBP2−2は、それぞれ、図29に示すように、「プッシュボタン単発」、「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」の確変昇格演出を実行するためのものである。
「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の確変昇格演出では、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出内容の変更が行われる。その一方で、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」の確変昇格演出では、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出内容の変更が行われる。そして、図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aや図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bでは、大当り中昇格演出の実行期間(タイミング)である昇格演出実行時に応じて、各々の確変昇格演出パターンに対する決定値の割当てが異なっている。
一例として、図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aでは、昇格演出実行時が「エンディング時」である場合に、昇格演出実行時が「第3ラウンド」である場合と比べて、「トリガボタン単発」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZBP1−1に対する決定値の割当てが少なくなっている。また、図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bでも、昇格演出実行時が「エンディング時」である場合に、昇格演出実行時が「第3ラウンド」である場合と比べて、「トリガボタン単発」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZBP2−1に対する決定値の割当てが少なくなっている。
こうして、大当り遊技状態の終了時に実行されるエンディング演出では、大当り中昇格演出として「トリガボタン単発」の確変昇格演出が実行される割合を低下させる。ここで、大当り遊技状態の終了時には、パチンコ遊技機1から賞球として払い出された遊技球をパチンコ遊技機1の外部へと排出する玉抜き作業が行われることが多くなる。この玉抜き作業では、スティックコントローラ30の操作桿30Aを把持するための操作手と同じ左手が使われる。そのため、玉抜き作業と「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の確変昇格演出とが競合すれば、確変昇格演出に対する遊技者の参加意欲が低下する。そこで、玉抜き作業が行われることの多い期間では、「トリガボタン単発」などの確変昇格演出が実行される割合を低下させて、確変昇格演出に対する遊技者の参加意欲が低下することを防止する。なお、玉抜き作業が行われることの多い期間は、パチンコ遊技機1における遊技の統計などに基づいて、予め特定されればよい。
図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aと、図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bとでは、確変昇格演出における演出内容の決定割合が異なるように、各々の確変昇格演出パターンに決定値が割り当てられている。一例として、いずれの昇格演出実行時でみても、図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bでは、「トリガボタン単発」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZBP2−1に対する決定値の割当てが、図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aで「トリガボタン単発」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZBP1−1に対する決定値の割当てよりも、多くなるように設定されている。したがって、大当り遊技状態の終了後に確変状態へと制御されるか否かに応じて異なる割合で、確変昇格演出における演出内容を決定することができる。例えば、「トリガボタン単発」の確変昇格演出が実行されたときには、他の種類の確変昇格演出が実行されたときに比べて、昇格成功演出により確変状態となる旨の報知が行われる可能性(信頼度)が高くなる。
図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aでは、いずれの昇格演出実行時でみても、「トリガボタン連打」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZBP1−2に比べて高い割合で、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZAP1−2に決定されるように、各々の確変昇格演出パターンに決定値が割り当てられている。また、図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bでも、いずれの昇格演出実行時でみても、「トリガボタン連打」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZBP2−2に比べて高い割合で、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出に対応した確変昇格演出パターンZAP2−2に決定されるように、各々の確変昇格演出パターンに決定値が割り当てられている。したがって、図49に示すステップS562の処理では、「トリガボタン連打」の確変昇格演出とする旨の決定に比べて高い割合で、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出とする旨の決定がなされる。したがって、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出が実行される頻度は、「トリガボタン連打」の確変昇格演出が実行される頻度よりも高くなる。こうして、連打操作が困難なトリガボタン31Aに対する連打操作が要求される「トリガボタン連打」の確変昇格演出の実行頻度を、連打操作が容易なプッシュボタン31Bに対する連打操作が要求される「プッシュボタン連打」の確変昇格演出の実行頻度よりも低下させる。
図42に示すステップS176の大当り中演出処理においても、図47に示す演出制御指令処理と同様の処理が実行され、操作検出制御データなどに基づきステップS729の処理にてプッシュボタン有効検出期間であると判定されたときには(ステップS729;Yes)、ステップS730でのトリガボタン検出制限設定により、トリガボタン31Aに対する指示操作が検出されないように制限する。また、操作検出制御データなどに基づきステップS732の処理にてトリガボタン有効検出期間であると判定されたときには(ステップS732;Yes)、ステップS733でのプッシュボタン検出制限設定により、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されないように制限する。
したがって、「プッシュボタン単発」の確変昇格演出や「プッシュボタン連打」の確変昇格演出が実行されて、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出内容が変更されるときには、トリガボタン31Aに対する指示操作は検出されず、トリガボタン31Aに対する指示操作で演出内容が変更されてしまうことを防止する。このときには、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作についても、検出されないように制限すればよい。また、「トリガボタン単発」の確変昇格演出や「トリガボタン連打」の確変昇格演出が実行されて、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出内容が変更されるときには、プッシュボタン31Bに対する指示操作は検出されず、プッシュボタン31Bに対する指示操作で演出内容が変更されてしまうことを防止する。
さらに、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出が実行されるときには、図48に示すプッシュボタン連打時処理が実行されればよい。これにより、プッシュボタン31Bに対する指示操作の検出回数や、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出における演出内容の進行状況などに応じて、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などが決定される。また、「トリガボタン連打」の確変昇格演出が実行されるときには、図47に示すステップS734の処理と同様に、トリガボタン連打時処理が実行されることにより、トリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数や、「トリガボタン連打」の確変昇格演出における演出内容の進行状況などに応じて、演出内容を変更するか否かや、変更後の演出内容などが決定される。したがって、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出の実行中にプッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されたときや、「トリガボタン連打」の確変昇格演出の実行中にトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されたときには、各々の確変昇格演出における演出内容の進行状況などに応じて異なる割合で、演出内容を変化させることができる。
このとき、使用パターンとしてセットされた確変昇格演出パターンに応じて、図48に示すステップS803の処理やステップS808の処理で設定される演出変更判定値を異ならせてもよい。また、トリガボタン連打時処理においても同様の設定ができるようにすればよい。そして、昇格成功演出により確変状態となる旨の報知が行われる可能性(信頼度)は、使用パターンとしてセットされる確変昇格演出パターンに対応する確変昇格演出の種類ごとに異なるように設定されている。したがって、大当り遊技状態の終了後に確変状態へと制御される可能性(信頼度)に応じて異なる割合で、「プッシュボタン連打」の確変昇格演出や「トリガボタン連打」の確変昇格演出における演出内容を変化させることができる。
このように、図49に示すステップS556の処理にて大当り中昇格演出ありと判定されたときには、ステップS562にて決定された確変昇格演出パターンなどに基づき、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」のうち、いずれかの確変昇格演出を実行することができる。こうした大当り中昇格演出となる確変昇格演出に代えて、あるいは、これらの大当り中昇格演出とともに、例えば変動中昇格演出となる再抽選演出として、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」の確変昇格演出が実行されてもよい。すなわち、非確変大当り組合せの飾り図柄が導出表示された後、大当り遊技状態が終了するまでの所定期間において、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作とトリガボタン31Aに対する指示操作とに応じて演出内容が変化する演出動作、及び、プッシュボタン31Bに対する指示操作に応じて演出内容が変化する演出動作のうち、いずれかが選択されて実行できればよい。
「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作のうち、いずれかを再抽選演出として選択して実行する場合には、例えばリーチ演出の場合と同様に、図37に示すステップS271にて決定された変動パターン種別に基づいて、ステップS273にて決定した変動パターンに対応して、これらの演出動作のいずれかを実行するか否かが決定されるようにすればよい。あるいは、図43に示すステップS509の処理にて変動中昇格演出となる再抽選演出を実行するか否かを決定し、実行する場合の演出動作として、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」のいずれかが決定されるようにしてもよい。
図53〜図55は、「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の確変昇格演出が、変動中昇格演出となる再抽選演出として実行されるときの画像表示装置5における表示動作例などを示している。この表示動作例では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が行われた後、例えば図53(A)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて非確変図柄である「6」の数字を示す飾り図柄が揃って仮停止表示される一方、「中」の飾り図柄表示エリア5Cでは飾り図柄の変動が継続して行われることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。こうしてリーチ状態となったことに基づくリーチ演出が実行された後には、例えば図53(B)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄が一旦停止表示される。
具体的な一例として、図43に示すステップS509の処理にて「トリガボタン単発」の確変昇格演出を実行すると決定されたときには、例えば図53(C1)に示すように、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する指示操作を促す操作促進演出が行われる。その後、例えば図53(D1)に示すような演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されるとともに、スティックコントローラ30に対する各種操作を有効に検出するトリガボタン有効検出期間となる。
図53(D1)に示す表示動作が行われた後には、例えば図54(A1)に示すように、飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示する。この演出画像は、図54(A2)に示すようなスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて、表示位置が変更可能に切換表示される。一例として、傾倒方向センサユニット32において、垂直センサ対により操作桿30Aが遊技者からみて奥側へと傾倒されたことを検出したときには、画像表示装置5の表示領域において照準が上方向へと移動する一方、手前側へと傾動されたことを検出したときには、照準が下方向へと移動するように、演出画像が切換表示される。また、傾倒方向センサユニット32において、平行センサ対により操作桿30Aが遊技者からみて左側へと傾倒されたことを検出したときには、照準が左方向へと移動する一方、右側へと傾動されたことを検出したときには、照準が右方向へと移動するように、演出画像が切換表示される。垂直センサ対と平行センサ対の双方により操作桿30Aの傾倒操作が検出されたときには、各センサ対での検出結果を組み合わせた方向(例えば左上方向など)へと照準が移動するように、演出画像が切換表示される。なお、照準の表示位置を変更可能に切換表示するものではなく、例えば操作桿30Aが手前側へと傾倒されたときには自己の飛行機(自機)が上向きになることに対応した演出画像の切換表示といった、傾倒操作の検出結果に対応した任意の演出動作が実行されてもよい。こうした演出動作を実現するための処理は、例えば図47のステップS734にて実行されるトリガボタン単発時処理などに含まれていればよい。
そして、例えば図54(B1)に示すように、敵機に照準が合致した段階で、図54(B2)に示すようにスティックコントローラ30の操作を停止することで、敵機を打ち落とすための照準を定めることができればよい。このとき、例えば図54(C2)に示すようにトリガボタン31Aに対する1回の押引操作がなされたことに対応して、例えば図54(C1)に示すように砲弾を1回発射する演出画像が表示される。続いて、例えば図54(D)に示すような敵機が撃墜される演出画像とともに、「7」の数字を示す飾り図柄を揃って「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示することなどにより、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されればよい。
他の一例として、図43に示すステップS509の処理にて「トリガボタン連打」の確変昇格演出を実行すると決定されたときには、例えば図53(C2)に示すように、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する連続的な指示操作である連打操作を促す操作促進演出が行われる。その後、例えば図53(D2)に示すような演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されるとともに、スティックコントローラ30に対する各種操作を有効に検出するトリガボタン有効検出期間となる。
図53(D2)に示す表示動作が行われた後には、例えば図55(A1)に示すように、飛来する飛行機(敵機)を狙う照準(スコープ)の演出画像を、表示位置の変更が可能となるように表示する。この演出画像は、図55(A2)に示すようなスティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作に応じて、表示位置が変更可能に切換表示される。そして、例えば図55(B1)に示すように、敵機に照準が合致した段階で、図55(B2)に示すようにスティックコントローラ30の操作を停止することで、敵機を打ち落とすための照準を定めることができればよい。このとき、例えば図55(C2)に示すようにトリガボタン31Aに対する複数回の押引操作がなされたことに対応して、例えば図55(C1)に示すように砲弾を複数回発射する演出画像が表示される。そして、例えばトリガボタン31Aに対する指示操作の検出回数(合計回数)が所定回数に達したことに応じて、図55(D)に示すような敵機が撃墜される演出画像とともに、「7」の数字を示す飾り図柄を揃って「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示することなどにより、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されればよい。
昇格成功演出である場合には、図54(D)や図55(D)に示したように敵機が撃墜される演出画像の表示などとともに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることで、確変状態となる旨の報知が行われる。これに対して、昇格失敗演出である場合には、例えばスティックコントローラ30の操作桿30Aに対するいかなる傾倒操作が検出されても照準が敵機と合致しないように演出画像を切換表示すること、あるいは、照準が敵機と合致しても砲弾が敵機には当たらず敵機が撃墜されない演出画像を表示すること、あるいは、敵機に砲弾が当たっても敵機が撃墜されない演出画像を表示することなどにより、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されるとともに、確変状態となる旨の報知が行われないようにすればよい。
図56は、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」の確変昇格演出が、変動中昇格演出となる再抽選演出として実行される画像表示装置5における表示動作例などを示している。この表示動作例でも、図53(A)及び(B)と同様に、例えば図53(B)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、非確変大当り組合せを構成する飾り図柄が一旦停止表示される。
具体的な一例として、図43に示すステップS509の処理にて「プッシュボタン単発」の確変昇格演出を実行すると決定されたときには、例えば図56(C1)に示すように、確変昇格演出が実行される旨を報知する演出画像が表示された後に、例えば図56(D1)に示すように、プッシュボタン31Bに対する指示操作を促す操作促進演出が行われる。その後、例えば図56(E1)に示すような演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されるとともに、プッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出するプッシュボタン有効検出期間となる。続いて、プッシュボタン有効検出期間にてプッシュボタン31に対する1回の押下操作がなされたことに対応して、例えば図56(F1)に示すような演出画像とともに、「7」の数字を示す飾り図柄を揃って「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示することなどにより、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されればよい。
他の一例として、図43に示すステップS509の処理にて「プッシュボタン連打」の確変昇格演出を実行すると決定されたときには、例えば図56(C2)に示すように、確変昇格演出が実行される旨を報知する演出画像が表示された後に、例えば図56(D2)に示すように、プッシュボタン31Bに対する連続的な指示操作である連打操作を促す操作促進演出が行われる。その後、例えば図56(E2)に示すような演出画像が画像表示装置5の表示領域に表示されるとともに、プッシュボタン31Bに対する指示操作を有効に検出するプッシュボタン有効検出期間となる。続いて、プッシュボタン有効検出期間にてプッシュボタン31Bに対する複数回の押下操作がなされたことに対応して、例えば図56(F2)に示すような演出画像とともに、「7」の数字を示す飾り図柄を揃って「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示することなどにより、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されればよい。
昇格成功演出である場合には、図56(F1)や図56(F2)に示したような演出画像の表示などとともに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されることで、確変状態となる旨の報知が行われる。これに対して、昇格失敗演出である場合には、例えばルーレットでハズレとなる演出画像を表示することや、綱引きに負ける演出画像を表示することなどにより、非確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示されるとともに、確変状態となる旨の報知が行われないようにすればよい。
次に、ステップアップ予告の演出表示例について説明する。
図57は、第1ステップアップ予告演出が実行されるときの画像表示装置における表示動作例などを示す図である。第1ステップアップ予告では、5つの演出(su1〜su5)で構成されている。図57に示すように、左中右の演出図柄5L,5C,5Rの変動が開始されてから所定時間経過すると、人のキャラクタA500が登場する。この演出が第1ステップの演出である。そして、所定時間が経過すると、人のキャラクタB501が登場し、画面上にキャラクタA,Bが表示される。この演出が第2ステップの演出である。さらに、人のキャラクタC502が登場し、画面上にキャラクタA〜Cが表示される。この演出が第3ステップの演出である。さらに、人のキャラクタD503が登場し、画面上にキャラクタA〜Dが表示される。この演出が第4ステップの演出である。
第1ステップアップ予告では、第4ステップの演出中に左図柄5Lが停止し、第4ステップの演出が終了するタイミングで右図柄5Rが停止する。図57に示す例では、左右の図柄として同一図柄「7」が停止し、リーチ状態に発展している。この実施の形態では、リーチ状態になった後に第5ステップの演出に発展可能に構成されている。第5ステップの演出は、人のキャラクタE504が登場し、画面上にキャラクタA〜Eが表示される演出である。
なお、第1ステップアップ予告演出にて桜柄演出を実行する場合は、例えば人のキャラクタの服の柄を桜柄にするようにすればよい。
図58は、第2ステップアップ予告演出が実行されるときの画像表示装置における表示動作例などを示す図である。第2ステップアップ予告も、5つの演出(su1〜su5)で構成されている。図58に示すように、左中右の演出図柄5L,5C,5Rの変動が開始されてから所定時間経過すると、画像表示装置5の表示画面の中央からウインドウ(小さな画面)600が徐々に拡大表示され、所定の大きさで拡大表示が停止する。このウインドウ600を表示する演出が第1ステップの演出である。なお、図58に示す例ではウインドウの中に女の子のキャラクタが表示されている。そして、所定時間が経過すると、再度、ウインドウが徐々に拡大表示され、所定の大きさで拡大表示が停止する。このウインドウ601を表示する演出が第2ステップの演出である。さらに、所定時間が経過すると、再度、ウインドウが徐々に拡大表示され、所定の大きさで拡大表示が停止する。このウインドウ602を表示する演出が第3ステップの演出である。
第2ステップアップ予告では、第3ステップの演出中に左図柄5Lが停止し、第3ステップの演出が終了するタイミングで右図柄5Rが停止する。図58に示す例では、左右の図柄として同一図柄「7」が停止し、リーチ状態に発展している。この実施の形態では、リーチ状態になった後に第4ステップの演出および第5ステップの演出に発展可能に構成されている。第4ステップの演出は、再度、ウインドウが徐々に拡大表示され、所定の大きさのウインドウ603まで拡大表示が停止する演出である。また、第5ステップの演出は、再度、ウインドウが徐々に拡大表示され、所定の大きさのウインドウ604まで拡大表示が停止する演出である。なお、図58に示す例では、第2ステップアップ予告が開始された後は、飾り図柄が画面の右下で小さく変動表示されるようにしているが、図57に示す場合と同様に、飾り図柄が画面の中央で変動表示するように構成されていてもよい。この場合、第2ステップアップ予告の演出内容が見えにくくなるのを防止するために、飾り図柄を半透明にする制御を実行することが望ましい。さらに、ウインドウの拡大表示とともに、ウインドウの中に表示されているキャラクタの種類を変更していくようにしてもよい。
なお、第2ステップアップ予告演出にて桜柄演出を実行する場合は、例えば女の子のキャラクタの服の柄を桜柄にするようにすればよい。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、2種類のステップアップ予告を備え、それぞれのステップアップ予告はリーチ成立前とリーチ成立後にステップの演出を実行可能であり、第1ステップアップ予告ではリーチ成立後に実行可能なステップは第5ステップのみであるが、第2ステップアップ予告ではリーチ成立後に実行可能なステップは第4および第5ステップとしているので、リーチ成立前だけでなくリーチ成立後も期待感を持たせることができるため、期待感を長期間持続させることができるとともに、ステップアップ予告演出の種別に注目させて遊技興趣のさらなる向上を図ることができる。
また、図25に示すように、桜柄演出が実行されるタイミングに応じて、大当り信頼度が異なっている。また、桜柄演出が実行されるタイミングに応じて、確変期待度が異なっている。このようにすることで、遊技者の期待感に抑揚をつけることができ、遊技の興趣が向上する。さらに、現在の遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであるかによっても、大当り信頼度や確変期待度が異なっている。これにより、遊技の進行状況に応じて大当り信頼度や確変期待度を異ならせることができ、遊技者の期待感にさらに抑揚をつけることができ、遊技の興趣が向上する。
図25に示すように、リーチ前に桜柄演出が実行される場合よりも、リーチ後に桜柄演出が実行された方が、大当り信頼度や確変期待度が高くなっている。このようにすることで、可変表示状態がリーチ状態となったことで、遊技者の期待感が向上したときに、さらに期待感を煽ることができるので、遊技の興趣が向上する。
また、スーパーリーチの信頼度を確変状態と、通常状態、時短状態と、で異ならせている。このようにすることで、遊技の進行によってリーチの信頼度を異ならせることができ、遊技者の期待感に抑揚をつけることができ、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、桜柄演出は、リーチ状態となる前、リーチ状態となった以後に、それぞれ1回ずつ実行する。これにより、桜柄演出が分かりやすくなり、遊技者が桜柄に注目しやすくなるので、遊技の興趣が向上する。
また、時短状態が終了した後の最初の可変表示においては、桜柄演出を実行しない(図45のステップS752)。このようにすることで、時短状態から通常状態になったことで、演出モードが移行する演出が実行される場合、桜柄演出との重複を避けることができ、桜柄演出を分かりやすくすることができる。
また、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ30の所定位置に設けられて、遊技者がスティックコントローラ30の操作桿30Aを把持した状態で押引操作などの指示操作が可能なトリガボタン31Aに対する指示操作に応じた「トリガボタン単発」や「トリガボタン連打」の演出動作と、スティックコントローラ30とは別個の上皿などにおける所定位置に設けられて、遊技者が押下操作などの指示操作を可能なプッシュボタン31Bに対する指示操作に応じた「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」の演出動作とのうち、いずれかの演出動作を選択的に実行することができる。これにより、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bを用いた多様な演出を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
また、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に基づいて、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」のうち、いずれかの演出動作をリーチ演出や予告演出として実行するか否かが決定される。これにより、いずれの演出動作が実行されるか否かに応じて特図表示結果が「大当り」となる期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
例えば図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bでは、トリガボタン単発CBY3の操作系予告種別に決定されて「トリガボタン単発」の予告演出が実行されるときに、プッシュボタン単発CBY1の操作系予告種別に決定されて「プッシュボタン単発」の予告演出が実行されるときや、プッシュボタン連打CBY2の操作系予告種別に決定されて「プッシュボタン連打」の予告演出が実行されるときよりも、特図表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように、各々の操作系予告種別に決定値が割り当てられている。これにより、スティックコントローラ30の操作桿30Aやトリガボタン31Aを用いた演出動作が実行されたときに特図表示結果が「大当り」となる期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図47に示すステップS729にてプッシュボタン有効検出期間であると判定されたときには、ステップS730でのトリガボタン検出制限設定により、スティックコントローラ30の操作桿30Aに対する傾倒操作やトリガボタン31Aに対する指示操作が検出されないように制限する。また、ステップS732にてトリガボタン有効検出期間であると判定されたときには、ステップS733でのプッシュボタン検出制限設定により、プッシュボタン31Bに対する指示操作が検出されないように制限する。これにより、演出内容に応じた適切な操作のみを検出して演出内容を変更させ、不適切な操作による演出内容の変更を防止することで、演出効果を高めて遊技興趣を向上させることができる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動の合計回数や、何回目の擬似連変動であるかに応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される。これにより、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の実行に応じた期待感の高揚にあわせて、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった演出動作の実行による期待感の高揚を図り、遊技興趣を向上させることができる。
遊技状態が潜伏確変中である場合には、通常状態であるときとは異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される。これにより、いずれかの演出動作が実行されるか否かによって、潜伏確変中であることへの期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
「ステップアップ表示」の予告演出が実行されるか否かや、実行される場合に予告態様が変化する段階数(ステップ数)に応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される。これにより、「ステップアップ表示」の予告演出に応じた期待感の高揚にあわせて、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」といった演出動作の実行による期待感の高揚を図り、遊技興趣を向上させることができる。
合計保留記憶数や第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数としての特図保留記憶数に応じて異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される。これにより、例えば特図保留記憶数が多くなるに従って操作系予告なしに決定される割合を高めれば、可変表示時間の長期化による遊技機の稼働率低下を防止して、遊技興趣を向上させることができる。あるいは、例えば特図保留記憶数が所定数以上であるときには所定数未満である時に比べて「トリガボタン単発」の演出動作が実行される割合を高めれば、遊技者が止め打ちをする場合などに、演出に対する参加意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。
遊技状態が高ベース状態である場合には、通常状態や潜伏確変中であるときとは異なる割合で、操作系予告なし、あるいは、各々の操作系予告種別に決定される。これにより、例えば高ベース状態であるときには操作系予告なしに決定される割合を高めれば、可変表示時間の長期化による高ベース中における遊技の間延びを防止して、遊技興趣を向上させることができる。
図16(B)に示す操作系予告種別決定テーブル140Bや、図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144A、図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bなどでは、「トリガボタン連打」の演出動作に比べて高い割合で、「プッシュボタン連打」の演出動作を実行する旨の決定がなされるように、決定値が割り当てられている。これにより、連打操作が困難なスティックコントローラ30のトリガボタン31Aに対する連打操作が要求される演出動作の実行頻度を低下させ、遊技者の参加意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。
図48に示すプッシュボタン連打時処理では、演出内容の進行状況に応じて異なる割合で、演出内容の変更を行うか否かや、変更後の演出内容が決定されるように、演出変更判定値の設定などが行われる。これにより、「トリガボタン連打」や「プッシュボタン連打」の演出動作による演出効果を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
また、図48に示すプッシュボタン連打時処理では、操作系予告パターンなどに応じて異なる割合で、演出内容の変更を行うか否かや、変更後の演出内容が決定されるように、演出変更判定値の設定などが行われ、特図表示結果が「大当り」となるか否かに応じて、演出内容の変更を行うか否かの決定割合や、変更後の演出内容の決定割合を異ならせる。これにより、「トリガボタン連打」や「プッシュボタン連打」の演出動作における演出内容の変化に応じて特図表示結果が「大当り」となる期待感を異ならせて、遊技興趣を向上させることができる。
図22(A)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格失敗時)144Aや、図22(B)に示す確変昇格演出パターン決定テーブル(昇格成功時)144Bでは、確変昇格演出の実行期間(タイミング)を示す昇格演出実行時に応じて異なる割合で、各々の確変昇格演出パターンが決定される。これにより、例えば遊技者が玉抜き作業などを行う可能性が高いときには「トリガボタン単発」の確変昇格演出の実行頻度を低下させれば、遊技者の参加意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。また、「トリガボタン連打」の確変昇格演出を実行するための確変昇格演出パターンZBP1−2や確変昇格演出パターンZBP2−2に決定される割合は、他の確変昇格演出パターンに決定される割合に比べて低くなるように、決定値が割り当てられている。これにより、例えば遊技者が玉抜き作業などを行う可能性が常にある大当り遊技状態中に「トリガボタン連打」の確変昇格演出の実行頻度を低下させて、遊技者が複雑な操作行為を要求される確変昇格演出が実行されにくくすることで、遊技者の参加意欲を高めて遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、図23に示した桜柄演出決定テーブル(時短時)145B、桜柄演出決定テーブル(確変時)145Cの設定では、時短状態や確変状態において可変表示結果が「非確変大当り」となる場合にも桜柄演出を実行するようになっていたが、時短状態や確変状態において可変表示結果が「非確変大当り」となる場合にも桜柄演出を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、時短状態や確変状態において桜柄演出が実行されたときの確変期待度を100%にすることができ、大当りになれば必ず確変大当りであることが確定するので、遊技者に高い期待感を与えることができる。
また、桜柄演出の実行タイミングは、「リーチ前」、「リーチ後」、「リーチ前及びリーチ後」の3種類であったが、「リーチ前及びリーチ後」に実行するものがなくてもよい。また、「リーチ前」や「リーチ後」においても、より細かく実行タイミングを区切ってもよい。例えば、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合の、何回目の再変動において桜柄演出を実行するか決定するようにしてもよい。
また、図25に示すように、上記実施の形態では、「リーチ前」に桜柄演出が実行された場合よりも、「リーチ後」に桜柄演出が実行された場合の方が信頼度や確変期待度が高くなっていた。これとは逆に、「リーチ後」に桜柄演出が実行された場合よりも、「リーチ前」に桜柄演出が実行された場合の方が信頼度や確変期待度が高くしてもよい。このようにすることで、「リーチ前」に桜柄演出が実行された場合には、リーチ態様の種類によらず大当りとなる可能性が高くなるので、遊技者が期待感を持続できるようになり、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、遊技状態に応じてリーチの信頼度が異なっていたが、遊技状態によらず、共通の信頼度としてもよい。
また、上記実施の形態では、桜柄演出は、可変表示状態がリーチ状態となる前、リーチ状態となった以後において、それぞれ1回ずつ実行するが、1回ずつ以上実行するようにしてもよい。例えば、「擬似連」の可変表示演出による初回変動及び擬似連変動の一部において予告演出を実行する場合や、「ステップアップ表示」の予告演出を実行する場合など、桜柄演出を実行する機会が複数回ある場合には、2回以上実行するようにしてもよい。また、桜柄演出を実行する機会が複数回ある場合には、どのタイミングで桜柄演出が実行されたかによって信頼度や確変期待度を異ならせることに加え、桜柄演出が実行された回数によって信頼度や確変期待度を異ならせるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、時短状態が終了した後の最初の可変表示においては、桜柄演出を実行しない(図45のステップS752)ようにしていたが、時短状態から通常状態に移行する際のモード移行演出と競合しないような場合などは、時短状態が終了した後の最初の可変表示においても桜柄演出を実行可能にしてもよい(ステップS752の判定を実行しないようにしてもよい)。
上記実施の形態では、桜柄演出決定テーブル145A〜145Cを用いて、1回の処理で桜柄演出の実行の有無、及び、実行タイミングを決定していたが、先ず、桜柄演出の実行の有無を決定してから、実行する場合に実行タイミングを決定するなど、2段階以上の処理で決定するようにしてもよい。
例えば、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作は、リーチ演出や予告演出、変動中昇格演出、大当り中昇格演出のうち一部又は全部の演出として、実行可能に設定されていればよい。リーチ演出や予告演出、変動中昇格演出、大当り中昇格演出のうち一部又は全部の演出として、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作の全部が実行可能となるものに限定されず、これらの演出動作の一部が実行可能となるものであってもよい。また、リーチ演出や予告演出、変動中昇格演出、大当り中昇格演出のいずれであるかに応じて、実行可能となる演出動作の組合せを異ならせてもよく、例えばリーチ演出では「トリガボタン単発」又は「トリガボタン連打」の演出動作が実行可能となる一方、予告演出では「プッシュボタン単発」又は「プッシュボタン連打」の演出動作が実行可能となるようにしてもよい。このように、演出動作の実行タイミングに応じて、全ての演出動作の組合せが異なっていてもよいし、例えば「プッシュボタン連打」の演出動作はリーチ演出でも予告演出でも実行可能になるといったように、一部に同じ演出動作を含む組合せであってもよい。いずれの演出動作を実行するかは、特図表示結果の決定結果、変動パターンの決定結果、パチンコ遊技機1における遊技状態、特図保留記憶数、その他に実行される演出動作の内容のうち、一部又は全部に基づいて、決定されるものであればよい。より一般的に、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作の一部又は全部は、パチンコ遊技機1における遊技制御の決定結果や進行状況、その他の演出動作の決定結果や進行状況の一部又は全部に基づいて、各々の演出動作を実行するか否かが決定されるものであればよい。
また、「プッシュボタン単発」や「プッシュボタン連打」、「トリガボタン単発」、「トリガボタン連打」となる演出動作の全部から、いずれかの演出動作を選択して実行するか否かが決定されてもよいし、一部の演出動作から、各々の演出動作を選択して実行するか否かが決定されてもよい。例えば、「プッシュボタン単発」と「トリガボタン単発」の演出動作だけを実行可能にしたパチンコ遊技機1が提供されてもよいし、「プッシュボタン連打」と「トリガボタン連打」の演出動作だけを実行可能にしたパチンコ遊技機1が提供されてもよい。
上記実施の形態では、スティックコントローラ30の操作桿30Aが傾倒操作可能なものであるとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばスライド操作可能なスライド式レバーといった、遊技者が把持して多方向に操作可能な任意の操作装置が用いられてもよい。すなわち、スティックコントローラ30の操作桿30Aは、遊技者が方向に関する指示操作を可能な任意の方向操作装置であればよい。
なお、上記の実施の形態では、ステップアップ予告の種別(種類)を決定した後に、決定した種別のステップアップ予告の段階数を決定するように構成していたが、ステップアップ予告の種別(種類)とステップアップ予告の段階数とをテーブルに設定し、一括してステップアップ予告の種別(種類)とステップアップ予告の段階数を決定するように構成されていてもよい。
また、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告は、いずれも同じ段階数(最大5段階)まで実行可能に構成されていたが、異なる段階数まで実行可能に構成されていてもよい。例えば、第1ステップアップ予告は第5段階まで実行可能で、第2ステップアップ予告は第6段階まで実行可能に構成されていてもよい。
上記の実施の形態では、ステップアップ予告の種類を2種類としていたが、3種類以上のステップアップ予告を設けてもよい。また、リーチ後のステップは2段階でなく3段階以上設けてもよく、すべてのステップアップ予告で複数段階発展可能に構成してもよい。
また、リーチ後のステップアップ予告については、ボタン操作を条件にステップ(段階)が発展するものでもよい。例えば、第5ステップまで実行されるステップアップ予告が選択された場合において、リーチ後の第4ステップの演出にてボタン操作を促して、ボタン操作が行われたことを条件に第5ステップの演出に発展するように構成されていてもよい。なお、この場合、ボタン操作が行われなかった場合は、第5ステップの演出に発展しない。また、大当りと決定されているときにリーチ後の段階数が多い方のステップアップ予告を選択しやすいようにしてもよく、その場合には、リーチ後にステップが発展するかどうかをさらに強烈に煽ることができる。また、大当りと決定されているときにリーチ後の段階数が少ない方のステップアップ予告を選択しやすいようにしてもよい。
上記実施の形態では、特図表示結果が「大当り」に決定されたときに、大当り種別が「突確」に決定されることがあるものとして説明した。また、特図表示結果が「小当り」に決定されることもあるものとして説明した。これに対して、特図表示結果は「ハズレ」又は「大当り」に決定され、特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別が「非確変」又は「確変」に決定されて、大当り種別が「突確」に決定されたり特図表示結果が「小当り」に決定されたりすることがないようにしてもよい。この場合には、例えば2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態にて賞球(出玉)がほとんど得られない2回開放遊技が実行されることを防止して、遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図43に示すステップS510にて図44に示すような予告演出設定処理を実行することや、図46に示すステップS535にて図47に示すような演出制御指令処理を実行すること、図49に示すステップS556〜S562の処理を実行することなどにより、スティックコントローラ30やプッシュボタン31Bに対する各種操作に応じた演出動作の実行を可能にするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の実行を可能にしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図44に示すような予告演出設定処理を実行することや、図47に示すような演出制御指令処理を実行すること、図49に示すステップS556〜S562の処理を実行することなどにより、各種の演出動作を実行するための決定などを行うようにしてもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。また、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図43のステップS511にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図3に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。また、本発明を、遊技メダルなどの遊技媒体を投入して賭け数を設定し遊技を行うスロットマシンに適用してもよい。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。