遊技場に複数設置される遊技機に対応して設けられている台間機と、遊技場の従業員が所持する従業員用携帯端末と、前記台間機及び前記従業員用携帯端末と通信可能に接続されている管理装置と、を有し、前記台間機は、運営モードの切替を指令するモード切替信号を受信すると、自身の運営モードをテストモードとテストモード以外のモードに切り替える切替手段と、遊技媒体の払い出しを指令する払出信号を受信すると、所定量の遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、を備え、前記従業員用携帯端末は、前記台間機の運営モードを切り替えるための所定の切替操作を受け付ける切替操作手段と、遊技媒体を払い出すための所定の払出操作を受け付ける払出操作手段と、前記切替操作の受け付けを前記切替操作手段を通じて認識すると前記モード切替信号を前記管理装置に送出し、また前記払出操作の受け付けを前記払出操作手段を通じて認識すると前記払出信号を前記管理装置に送出する携帯端末制御手段と、を備え、前記管理装置は、前記モード切替信号を受信すると、当該モード切替信号を前記台間機に送出し、また前記払出信号を受信すると、当該払出信号を前記台間機に送出する管理装置制御手段を備え、前記台間機の運営モードがテストモードに切り替わると、前記払出操作手段が所定の払出操作を受け付けることが可能となる構成としたため、遊技場の従業員等のユーザは、遊技場に複数台設置されている各台間機や、事務所に設置されている管理装置を操作しなくても、自らが携帯している従業員用携帯端末を操作することによって遊技媒体の払い出しを行うことができ、遊技場の従業員等のユーザの作業負担を極力抑制することができる。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施例を詳細に説明する。ただし、この実施例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<管理システムの構成>
図1は、本実施例に係る管理システムのシステム構成を例示的に示したブロック図である。
図1に示すように、本実施例の管理システムは、遊技機100、台間機200、中継器300、台管理装置400、島管理装置500、管理装置600、従業員用携帯端末700及びこれらの機器を接続するネットワーク801、802から構成されている。各機器等については以下に詳述する。
なお、図1に例示した管理システムの構成は、本実施例に係る構成を説明するための基本的なものである。実際の遊技場において管理システムを運用する場合は、管理装置600が遊技機100の稼働状況に係る稼働信号を取得できるならば、用途や目的、或いは、機器の配置等の制約条件に基づいて、多様な構成を取ることができる。例えば、図2のように、管理装置600に遊技機100及び台間機200が接続され、管理装置600は遊技機100から直に稼働状況に関する稼働信号を取得するように構成してもよい。
<遊技機100の構成>
遊技機100については、所定の入賞イベントの発生に応じて、遊技媒体であるパチンコ玉の払い出しを行うパチンコ機を例に説明する。
遊技機100の構成について、図3を参照して説明する。図3は、遊技機100の外観構成の概略を例示した模式図である。
遊技機100には盤面111が設けられ、盤面111上には外レール112が配設され、パチンコ玉が転動可能な遊技領域Aを区画形成している。遊技領域Aには、図柄表示装置113、始動入賞口114、大当たり入賞口115、アウト口116、通常入賞口(図示省略)、遊技媒体の流下に変化を与える谷釘117等の多数の遊技釘(図示省略)等が備えられている。また外レール112の内側に内レール118が配設され、遊技媒体発射領域Bを区画形成している。また、遊技機100の下部には、盤面111へ打ち込むパチンコ玉や払い出されたパチンコ玉を格納する上皿121や、上皿121から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿122と、パチンコ玉の打ち込みの強さを調整するハンドル123等が備えられている。ハンドル123を遊技者が操作すると、発射モータや打球槌を備えた発射装置(図示省略)が動作する。つまり発射モータが駆動し、打球槌が動作等して、上皿121内に格納されている遊技媒体が弾発発射される。発射された遊技媒体は、遊技機100内の遊技媒体発射領域Bを通過して遊技領域Aに放出される。そして、遊技領域Aの上部に到達したパチンコ玉は、遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に落下し、始動入賞口114や大当たり入賞口115等の入賞口に入賞するか、いずれの入賞口にも入賞することなく、アウト口116に到達し、回収される。
図柄表示装置113は、図柄の組合せやデモ表示等により抽選結果の報知や演出表示を行う例えばCRT、液晶等である。また図柄表示装置113は、始動入賞口114をパチンコ玉が通過し、始動入賞が発生したことを条件として、複数種類の図柄を上から下に向かってスクロールさせ可変表示する。また図柄表示装置113は、抽選が終了すると抽選の結果に応じて、予め複数種類定められた特定の図柄のうちのいずれかを表示する。例えば、抽選の結果大当たりに当選した場合には、「777」や「333」等の大当たり図柄を表示する。
始動入賞口114は、ハンドル123等の操作により遊技機100内に発射されたパチンコ玉が入賞すると、パチンコ玉の入賞を検知する。その結果、始動入賞が発生し、遊技機100の内部に設けられている遊技制御基板(図示省略)等において抽選が実施される。当選した場合(上述したように、図柄表示装置113において特定の図柄が確定した場合)は大当たり状態が発生する。そして、大当たり状態が発生すると、遊技機100は、大当たり信号の外部への送出を開始し(=大当たり信号が立ち上がる)、遊技機100の大当たり状態が終了すると、大当たり信号の送出を停止する(=大当たり信号が立ち下がる)。
大当たり入賞口115は、通常はパチンコ玉が入賞しないように閉鎖されているが、大当たりに当選した場合に開放される。大当たり入賞口115にパチンコ玉が入賞すると、相当数(例えば、入賞したパチンコ玉1個につき15個)のパチンコ玉が払い出される。大当たり入賞口115の開放は、大当たり発生後、所定時間(例えば、30秒)が経過するまで、又は、所定数のパチンコ玉が大当たり入賞口115に入賞するまで継続する。この一回の開放をラウンドと呼ぶ。一般的に、大当たり入賞口115はパチンコ玉が通過しやすい位置に設けられるため、大当たりの発生期間(ラウンド中)においては大量のパチンコ玉が払い出されることになる。
次に、遊技機100の遊技状態の1つである、確率変動状態(確変状態)について説明する。確率変動状態とは、大当たりに当選する確率が通常の遊技時より高くなっている状態であり、例えば、始動入賞口114やその他の所定の領域をパチンコ玉が通過したこと等を契機として行われる確変発生に係る抽選に当選した場合に発生し、確率変動状態が発生すると、遊技機100は確率変動状態信号の外部への送出を開始し(=確率変動状態信号が立ち上がる)、遊技機100の確率変動状態が終了すると、確率変動状態信号の送出を停止する(=確率変動状態信号が立ち下がる)。なお、確変状態においては、例えば、図柄表示装置113の背景色を通常と異なる色にすることで、遊技者に確変中であることが通知される。
アウト口116は、遊技機100内に発射された遊技媒体が、始動入賞口114、大当たり入賞口115等のいずれの入賞口にも入賞しなかった場合に当該遊技媒体を回収する回収口である。
また、遊技機100は、遊技機100の稼働状況を示す稼働信号を外部装置へ送出するためのインタフェース(図示省略)を備える。
遊技機100から外部に送出される稼働信号には、遊技機100から排出された遊技媒体(=打玉)数に係る打玉信号と、遊技機100から払い出された遊技媒体(=出玉)数に係る出玉信号と、遊技機100が大当たり状態であることを示す大当たり信号と、遊技機100が確率変動状態であることを示す確率変動状態信号と、始動入賞口114に遊技媒体が入ったことを示す始動信号と、図柄表示装置113において図柄が確定した際に出力される図柄確定信号とを含む。なお、後述のように、打玉信号は厳密には遊技機100から外部に送出される信号ではないが、本明細書においては遊技機100から出力される稼働信号として取り扱うものとする。打玉信号は、例えば、遊技機100からの遊技媒体の排出に応じてパルスを出力するように構成することができる。以下、具体的に説明する。
遊技機100に設けられている始動入賞口114等のいずれかの入賞口を通過した遊技媒体及びいずれの入賞口にも入賞せず遊技機100のアウト口116を通過した遊技媒体は、遊技機100の背面下部等に設けられた遊技媒体排出口(図示省略)から遊技機100の外部に排出される。そしてこの遊技媒体排出口付近にはいわゆるアウトボックス(図示省略)が設けられている。アウトボックスには遊技媒体を受ける受け皿と、遊技媒体を計数する計数手段が備えられている。アウトボックスは、遊技機100から排出された遊技媒体を受け皿で受け、これらの遊技媒体を遊技機100内に発射された遊技媒体(=打玉)とみなして計数手段で計数すると共に、排出樋(図示省略)に導き回収させる。そして計数手段は、計数した遊技媒体10個につき打玉信号を1パルス出力する。なお、打玉信号は遊技機100に備えられたインタフェース(図示省略)から出力される構成としても良い。
また出玉信号は、入賞に伴う遊技機100からの遊技媒体の払い出しに応じてパルスを出力するように構成することができる。即ち、遊技機100に遊技媒体の払い出しを検知する払出検知手段を設け(図示省略)、払出検知手段は遊技媒体の払い出しを検知すると、その払い出し個数10個につき出玉信号を1パルス出力する。
また、本実施例では排出個数10個につき打玉信号を1パルス出力し、払出個数10個ごとに出玉信号を1パルス出力する構成としているが、これに限られるものではなく、例えば排出個数1個につき打玉信号を1パルス出力し、払出個数1個につき出玉信号を1パルス出力する構成としても良いし、1パルスを出力する遊技媒体の単位数をそれ以外としても良い。
また、本実施例における管理システムが、例えば、図1に例示したような構成の場合は、これらの信号は台管理装置400及び島管理装置500を経由して、遊技機100から管理装置600へ転送される。或いは、例えば、図2に例示したような構成の場合は、遊技機100から直接管理装置600へ転送される。なお、図1のような構成の場合、台管理装置400や島管理装置500等の中継装置において、アナログ信号をデジタル信号に変換する処理や、信号を所定フォーマットのパケットに変換する処理等がなされる場合がある。これらの処理は、当業者にとって自明であるため、本実施例では説明を省略する。
なお本実施例においては説明の便宜上、遊技機100から外部に送出される稼働信号として出玉信号、打玉信号、大当たり信号、確率変動状態信号、始動信号、図柄確定信号を用いる構成を示したが、稼働信号はこれらの信号に限定されるわけではない。
<台間機200の構成>
台間機200は、玉貸機、メダル貸機であり、遊技機100に対応して設けられている。この台間機200は、遊技者による現金の投入や遊技に使用可能な価値としての残金情報を記録した遊技者用記録媒体(図示省略)を受付けて、所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払出し、遊技者による遊技機100での遊技を可能にする。
台間機200は、図4に示すように少なくとも遊技者用記録媒体(会員用記録媒体及びビジター用記録媒体)を挿入可能な挿入口(図示省略)に連設されているカードリーダライタ等の読み取り/書き込み手段210と、紙幣の挿入口(図示省略)に連設されている紙幣識別手段215と、払出信号を受信すると、所定量の遊技媒体を払い出して、遊技機100に供給する払出機構である払出手段220と、外部機器との通信を行う通信手段230と、遊技場の遊技者等のユーザからの操作を受け付けるボタン、テンキー、タッチパネル等の入力手段235と、対応する遊技機100の遊技関連情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示手段240と、台間機200全体を管理し動作を制御するマイクロプロセッサ等の台間機制御手段245と、後述する各台計数機900で計数された遊技媒体数(=いわゆる持玉数)を記憶するフラッシュメモリ等の持玉数記憶手段250と、遊技者により台間機200に挿入された現金のうち遊技媒体の貸し出しに使用されていない金額に係る情報(残金情報)を記憶するフラッシュメモリ等の残金情報記憶手段255と、遊技者が遊技場に預け入れた遊技媒体数(=いわゆる貯玉数)を記憶するフラッシュメモリ等の貯玉数記憶手段260と、これらの各装置を接続する信号線であるバス265から構成されている。なお、紙幣識別手段215は、紙幣挿入口に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を行う。また、台間機200に投入される現金として、硬貨を受け付ける構成を、紙幣を受け付ける構成に代えて、または紙幣を受け付ける構成と共に設けても良い。
遊技場に会員登録されている遊技者(会員)が、遊技開始時に台間機200に自己の会員用記録媒体を挿入すると、台間機制御手段245は、読み取り/書き込み手段210を通じて、会員用記録媒体の挿入を認識し、会員用記録媒体に記憶されている遊技者識別情報を読み取ると、通信手段230を通じて、読み取った遊技者識別情報を外部に送出する制御を行う。
そして、管理装置600は、遊技者識別情報を受信すると、受信した遊技者識別情報と、記憶手段605内に各会員の貯玉数と関連付けて記憶されている遊技者識別情報とを比較する。その結果、同一の遊技者識別情報が見つかった場合には、当該遊技者識別情報に関連付けて記憶されている貯玉数を台間機200に送出する。
また、台間機制御手段245は貯玉数を管理装置600から受信すると、当該貯玉数を貯玉数記憶手段260に記憶させる制御を行う。そして入力手段235を通じて遊技者等のユーザからの遊技媒体払戻操作を受け付けると、貯玉数記憶手段260に記憶されている貯玉数の残高から引落としを行い、払出手段220を通じて所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払い出し、遊技者に払い戻すと共に、再プレイ信号を外部に送出する制御を行う。具体的には例えば、25個の遊技媒体の払い出しが行われる毎に1パルスの再プレイ信号が出力される。
また台間機制御手段245は、挿入された会員用記録媒体に残金情報が存在する場合は、当該残金情報を残金情報記憶手段255に記憶させる制御を行う。また、入力手段235を通じて遊技者等のユーザからの遊技媒体貸出操作を受け付けると、残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報から引落としを行い、払出手段220を通じて所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払い出す制御(玉貸し制御)を行うと共に、いわゆる貸玉の払い出しを行ったことを示す売上信号を外部に送出する。具体的には例えば、25個の遊技媒体の貸し出しが行われる毎に1パルスの売上信号が出力される。なお、通常は一度の遊技媒体貸出操作によって払い出される遊技媒体の数が設定されているため、例えば一度に125玉が貸玉として払い出されるよう設定されている場合は、一度の遊技媒体貸出操作によって5パルスの売上信号が出力されることとなる。
遊技開始時に、当該遊技者が会員用記録媒体を挿入せずに、台間機200に紙幣を挿入した場合には、台間機制御手段245は紙幣識別手段215を通じて、紙幣の挿入を認識する。そして入力手段235を通じて遊技者等のユーザからの遊技媒体貸出操作を受け付けると、挿入されている現金から引落としを行い、払出手段220を通じて所定量のパチンコ玉、メダル等の遊技媒体を払い出す制御(玉貸し制御)を行うと共に、いわゆる貸玉の払い出しを行ったことを示す売上信号を外部に送出する。
そして、入力手段235が遊技者等のユーザからビジター用記録媒体の排出操作を受け付けると、台間機制御手段245は予め格納されているビジター用記録媒体を台間機200から排出させる制御を行う。このとき、残金情報や持玉数情報が残金情報記憶手段255や持玉数記憶手段250に記憶されていれば、それらの情報を当該ビジター用記録媒体に書き込む制御を行う。更に台間機制御手段245は、その時点で残金情報記憶手段255に記憶されている残金情報を外部に送出する。
また台間機制御手段245は、切替手段としての役割を果たし、通信手段230を通じて台間機200の運営モードの切替を指令するモード切替信号を受信すると、台間機200の運営モードを、通常の運営モードから、通常の運営モードとは異なるテストモードに切り替える制御を行う。又は、通常の運営モードとは異なるテストモードから、通常の運営モードに切り替える制御を行う。また、この切替が完了すると管理装置600に対して切替完了信号を送出する制御を行う。なおこの際、自身を識別する台間機識別情報を、切替完了信号と共に送出する構成としても良い。ここで「テストモード」とは、現金や遊技者用記録媒体を用いずに払出操作を行うことにより、台間機200から遊技媒体の払出しを行うことが可能となるモードを指す。
また台間機制御手段245は、自身の運営モードがテストモードである場合に、通信手段230を通じて遊技媒体を払い出す旨の指令である払出信号を受信すると、当該払出信号を払出手段220に送出する制御を行う。
また台間機制御手段245は、自身の運営モードがテストモードである場合に、遊技媒体を払い出す旨の指令である払出信号を送出すると、タイマ等の計時手段(図示省略)を用いて計時を開始し、所定の時間が経過すると、払出手段220に対し払出信号を送出する制御を行う。
本実施例における台間機200は、運営モードとして、少なくとも、テストモード、遊技場の閉店後に使用する通常閉店モード、遊技場の営業時に使用する通常営業モードを有している。遊技場の営業時間中は通常営業モードで運用し、営業時間以外は閉店処理がなされた後の通常閉店モードとして運用する(本実施例ではこの通常営業モードと通常閉店モードを総称して、「通常の運営モード」と称する。そしてテスト打ちを実施する場合にはテストモードで運用する。)。ただし、必ずしもこの3つのモードを有する構成に限定されるわけではなく、少なくとも本実施例におけるテストモードに相当する運営モードと、遊技場の営業時間中に使用する通常営業モードに相当する運営モードが台間機200に存在すればよい。したがって、通常閉店モードとテストモードとを区別せず、通常閉店モードにおいて本実施例におけるテストモードで行う処理を可能とする構成としても良い。
また、通常閉店モードとは、台間機200においては、通常営業モードで可能な機能の一部(例えば台間機への現金の入金等)が禁止されるモードである。
また図3で示されているように、台間機200には各台計数機900が接続されている。この各台計数機900は、遊技機100の下皿122の下部等に配置され、遊技者が遊技機100で遊技を行った結果獲得した遊技媒体のうち、遊技機100の上皿121又は下皿122から流下した遊技媒体(=いわゆる持玉)を検知し、検知信号を台間機200に送出する構成となっている。台間機制御手段245は、検知信号に基づき持玉数を算出し、当該持玉数を持玉数記憶手段250に累積的に記憶する。
なお、台間機200は、玉貸時等に遊技媒体の払い出しを遊技機100に対して指令可能な、いわゆるCRユニットであっても良いことは当然である。また、本実施例においては、遊技者等に遊技者用記録媒体を挿入させる構成の台間機200を想定して説明したが、この構成に限定されるわけではなく、遊技者等に遊技者用記録媒体を近接させる構成の台間機200としても良い。
<中継器300の構成>
中継器300は、本実施例においては遊技機100毎に対応して配置され、対応する遊技機100に関する各種情報および遊技者からの呼出しを表示する。即ち、中継器300は、遊技中トラブル等が発生し遊技者が呼出ボタン(図示省略)を押した場合、あるいは大当たりが発生した場合等に、その旨を遊技場の従業員及び周囲の遊技者に知らせるものである。また中継器300は、対応する遊技機100の本日、前日、前々日の大当たり回数及び確変回数、ゲーム数等の遊技機100に関する情報を表示する。また中継器300は、遊技機100から稼働信号を受信して、台管理装置400等に送出する。従って中継器300は、稼働信号を受信し、当該信号を送出する中継基板(図示省略)を備えている。
<台管理装置400の構成>
台管理装置400は、接続された遊技機100から稼働状況に係る稼働信号及び接続された台間機200から売上信号や再プレイ信号を取得し、島管理装置500、管理装置600等に送出する情報処理装置であり、本実施例では図1に示すように1台の台管理装置400に、2組の遊技機100及び台間機200の組み合わせが接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限らず、1台の台管理装置400にさらに多くの遊技機100及び台間機200の組み合わせが接続される構成としても良いし、台管理装置400と、遊技機100及び台間機200の組み合わせが1対1で接続される構成としても良い。なお、本実施例では、台管理装置400は接続された遊技機100から稼働信号を取得すると、予め各遊技機100との接続ポートに対応して設定されたポート番号と、台管理装置400自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された台管理装置特定情報とを付加して、当該稼働信号を島管理装置500に送出する構成としている。また同様に、予め各台間機200との接続ポートに対応して設定されたポート番号と、台管理装置特定情報とを付加して、台間機200から受信した売上信号等を島管理装置500に送出する構成としている。
<島管理装置500の構成>
島管理装置500は、台管理装置400と管理装置600との接続を仲介する情報処理装置である。本実施例の管理システムにおいては、複数の台管理装置400は1以上のグループに分類され、各グループ毎に、島管理装置500は、台管理装置400を管理する。すなわち、図1に示すように、島管理装置500は複数台の台管理装置400と接続される構成としている。ただし、他の実施例ではこれに限られないことは当然である。なお、本実施例では、島管理装置500は接続された台管理装置400から送出された稼働信号又は売上信号等を取得すると、島管理装置500自身に設けられたロータリースイッチ等で設定された島管理装置特定情報を付加して、当該稼働信号等を管理装置600に送出する構成としている。
<管理装置600の構成>
管理装置600は、管理システムの全体を管理し、各遊技機100のゲーム回数、大当たり回数、出玉数、打玉数等の稼働情報や各台間機200の売上信号等を集計・管理する情報処理装置である。管理装置600は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等で実現される。
次に、管理装置600のハードウェア構成について、図5を参照して説明する。図5は、管理装置600のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
外部記録媒体接続手段603は、メディアへのアクセスを実現するためのものであり、メディア(記録媒体)604に記憶されたプログラム等を管理装置600にロードすることができる。尚、メディア604には、例えば、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、ICメモリカード、MO、メモリスティック等が含まれる。
記憶手段605は、大容量メモリとして機能する、例えばHDD(=ハードディスクドライブ)を有しており、記憶手段605には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が記憶される。
また、この記憶手段605には識別情報対応テーブル記憶領域651、遊技情報記憶領域652、機器情報記憶領域653、モード情報記憶領域654が設けられている。ただし、この構成に限定されるわけではなく、例えば識別情報対応テーブル記憶領域651や遊技情報記憶領域652や機器情報記憶領域653やモード情報記憶領域654をメディア604に設ける構成としてもよい。
<識別情報対応テーブル記憶領域651の構成>
識別情報対応テーブル記憶領域651は、図6に示すように遊技場に設置されている遊技機100を識別する遊技機識別情報と、遊技機100に対応して設けられている台間機200を識別する台間機識別情報と、遊技機100の台番号との対応関係を示す識別情報対応テーブルが記憶されている。この識別情報対応テーブルを参照することにより、例えば台間機識別情報U003の台間機200が出力した売上信号は、遊技機識別情報A003(すなわち台番号3の遊技機)についての売上であると関連付けることができるようになる。
<遊技情報記憶領域652の構成>
遊技情報記憶領域652には、遊技機100毎に区分けされて、遊技機100から受信した出玉信号等の稼働信号に基づいて算出した出玉数、打玉数等の遊技情報がそれぞれ累積的に記憶されている。また、当該遊技機100に対応する台間機200から受信した売上信号や再プレイ信号に基づいて算出した売上数、再プレイ数等の遊技情報が遊技機100毎に区分けされてそれぞれ記憶されている。
<機器情報記憶領域653の構成>
また、この記憶手段605には島管理装置特定情報、台管理装置特定情報及びポート番号と、遊技機識別情報及び台間機識別情報とを対応させて記憶している機器情報記憶領域653が設けられている。これにより、例えば1番の島管理装置500の1番の台管理装置400のポート1に接続されているのは台番号1の遊技機100である、というように遊技機100及び台間機200を特定可能となる。
<モード情報記憶領域654の構成>
記憶手段605内には、モード情報記憶領域654が設けられており、遊技場に設置されている各台間機200のモード情報が、各台間機200の台間機識別情報に関連付けて記憶されている。すなわち、ある台間機200の運営モードが、例えばテストモードに切り替わって、当該台間機200から切替完了の信号を受信したとき、その信号に基づいて、制御手段610はモード情報記憶領域654に記憶されている、当該台間機200のモード情報をテストモードに書き換える。
なお記憶手段605に、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する、例えばROM(=Read Only Memory)を有する構成としても良い。また記憶手段605に、各種データを一時記憶するための制御手段610(管理装置制御手段の一例)の主メモリ、ワークエリア等として機能する、例えばRAM(=Random Access Memory)を有する構成としても良い。
入力手段606は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。入力手段606を用いて、遊技場の従業員等は、管理装置600に対して、管理装置600を制御するコマンド等を入力指示する。
表示手段607は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTであり、入力手段606から入力されたコマンドや、それに対する管理装置600の応答出力等を表示するものである。
バス609は、管理装置600内のデータの流れを司るものであり、管理装置600内の制御手段610や記憶手段605等の各装置を接続する信号線である。608は通信手段であり、この通信手段608を介して外部装置とのデータのやり取りを行う。
制御手段610は、例えばCPU(=Central Processing Unit)であって、記憶手段605に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段605にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶する制御を行う。
また、制御手段610は、遊技情報記憶領域652に、各遊技機100の出玉数、打玉数等の遊技情報を、累積的に記憶させる。詳しくは、制御手段610は、例えば、出玉信号を受信すると、該当する遊技機100の出玉数を加算更新する制御を行う。この制御は、出玉信号、打玉信号等の信号を受信するたびに随時行われる。
また、制御手段610は、台間機200から売上信号、再プレイ信号を受信すると、識別情報対応テーブル記憶領域651に記憶されている識別情報対応テーブルを参照する。そして当該信号を送出した台間機200に対応する遊技機100を特定し、特定した遊技機100の識別情報に関連付けて、売上信号に係る売上数、再プレイ信号に係る再プレイ数を、累積的に記憶させる制御を行う。この制御は、売上信号、再プレイ信号を受信するたびに随時行われる。
また制御手段610は、従業員用携帯端末700から、台間機200を識別する台間機識別情報の一例である台間機番号と、モード切替信号又は払出信号とを受信すると、モード切替信号又は払出信号を当該台間機番号に係る台間機200に送出する制御を行う。
また制御手段610は、台間機200から切替完了信号を受信すると、モード情報記憶領域654に記憶されている当該台間機200のモード情報を、テストモード又は通常の運営モードに書き換える制御を行う。また、制御手段610は切替完了信号を従業員用携帯端末700に送出する制御を行う。
また制御手段610は、自身の運営モードをテストモード又は通常の運営モードに切り替える制御を行う。管理装置600において、通常営業モードとは遊技場の営業時間帯(基本的には10:00〜23:00)において使用されるモードであり、遊技機100や台間機200等の機器から各種情報を収集し、管理する。また、通常閉店モードとは、遊技場の営業時間終了後にその日の遊技機100からの稼働情報及び台間機200からの売上数等を集計して、営業データを作成し記憶する、いわゆる「締め処理」に用いる運営モードである。また本実施例では、管理装置600自身のモードがテストモードになっているときに、台間機200に対して前述のモード切替信号又は払出信号を送出可能としている。
尚、以上の各手段と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
本実施例では、メディア604から本実施例に係るプログラム及び関連データを直接記憶手段605のRAM等にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施例に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされている記憶手段605のHDD等から記憶手段605のRAM等にロードするようにしてもよい。また、本実施例に係るプログラムを記憶手段605のROM等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接制御手段610で実行することも可能である。
また、本実施例では、説明の便宜のため、管理装置600を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、管理装置600上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
<従業員用携帯端末700の構成>
従業員用携帯端末700は、遊技場の従業員等が携帯する情報処理装置であって、具体的には例えば、リモコン、ハンディターミナル、PDA(=Personal Digital Assistant)、タブレット端末、スマートフォン等で構成することが可能である。即ち、従業員用携帯端末700は、下記のハードウェア構成を少なくとも有するものであればよく、従業員用携帯端末700としての機能しか有していない専用のリモコン等であっても良く、従業員用携帯端末700としての機能以外に多様な機能を有していても良い。なお、従業員用携帯端末700がタブレット端末やスマートフォンである場合には、従業員用携帯端末700として使用する前に該当するアプリケーションプログラムを起動させる必要がある。
従業員用携帯端末700のハードウェア構成について、図7を参照して説明する。図7は、従業員用携帯端末700のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
従業員用携帯端末700は、図7に示すように少なくとも入力手段710と表示手段720と制御手段730(携帯端末制御手段の一例)と通信手段740とを有している。
入力手段710は例えばテンキー、キーボード、タッチパネルであって、遊技場の従業員等のユーザからの情報やコマンドの入力操作を受け付ける。特に入力手段710は、遊技場の従業員等のユーザから台間機識別情報の一例である台間機番号の入力操作、台間機200に対するモード切替操作、台間機200に対する遊技媒体の払出操作を受け付ける。
表示手段720は例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイであって、入力手段710から入力されたコマンドや、それに対する従業員用携帯端末700の応答出力等を表示するものである。
制御手段730は例えばマイクロプロセッサであって、入力手段710を通じてユーザからの台間機識別情報の入力操作、台間機200に対するモード切替操作、台間機200に対する遊技媒体の払出操作を認識し、入力された台間機識別情報、モード切替信号、払出信号を外部に送出させる制御を行う。通信手段740は、外部機器との通信を司るものであり、制御手段730からの命令に応じて台間機識別情報、モード切替信号、払出信号を、電波等に変換して外部に送出する。
<ネットワークの構成>
ネットワーク801は、典型的には、LAN(Local Area Network)であるが、有線/無線を問わずデータ送受信可能な回線であればどのような構成でもよい。例えば、公衆回線(アナログ回線、ISDN(Integrated Services Digital Network)等)やWAN(WideArea Network)、無線LAN等により構成してもよい。ネットワーク802は、例えば、データ送受信可能な無線LAN等の回線である。なお、ネットワーク801、802上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
<管理システムの具体的な処理の流れ>
次に、本実施例の管理システムの具体的な処理の流れを、図8〜10を用いて説明する。まず、予め管理装置600の運営モードをテストモードに切り替える。この操作は、管理装置600に設けられた入力手段606から行っても良いし、従業員用携帯端末700に設けられた入力手段710から行っても良い。そして図8に示すように、テスト打ちの実施対象となった台間機200の運営モードが、テストモード以外の通常の運営モード(本実施例では通常閉店モード)である場合に、遊技場の従業員等のユーザは従業員用携帯端末700を用いて、テスト打ちの実施対象の台間機200の台間機番号の入力操作と、当該台間機200の運営モードの切替操作を行う(ステップS801)。従業員用携帯端末700はこれらの操作に応じて、入力された台間機番号とモード切替信号とを管理装置600に対し送出する(ステップS802)。管理装置600は台間機番号等を受信すると、当該台間機番号に係る台間機200に対し、モード切替信号を送出する(ステップS803)。
モード切替信号を受信した台間機200は、自身の運営モードをテストモードに切り替えると(ステップS804)、切替完了信号を管理装置600に送出する(ステップS805)。この切替完了信号を受信すると、管理装置600は、モード情報記憶領域654に記憶されている当該台間機200のモード情報を、テストモードに書き換える(ステップS806)。また、管理装置600は切替完了通知を従業員用携帯端末700に送出する(ステップS807)。切替完了通知を受信した従業員用携帯端末700は、遊技場の従業員等のユーザが指定した台間機200の運営モードがテストモードに切り替わった旨を表示手段720上に表示させる(ステップS808)。以上で、台間機200のテストモードへの切り替えは完了する。
次に図9に示すように、遊技場の従業員等のユーザは従業員用携帯端末700を用いて、テスト打ちの実施対象の台間機200の台間機番号の入力操作と、当該台間機200に対する遊技媒体の払出操作を行う(ステップS901)。従業員用携帯端末700はこれらの操作に応じて、入力された台間機番号と、払出信号とを管理装置600に対し送出する(ステップS902)。管理装置600は台間機番号等を受信すると、当該台間機番号に係る台間機200に対し、払出信号を送出する(ステップS903)。
自身の運営モードがテストモードの状態で、払出信号を受信した台間機200の台間機制御手段245は、払出手段220を通じて遊技機100の上皿121等に対し所定量の遊技媒体の払い出しを行う(ステップS904)。
また台間機制御手段245は、払出手段220を通じて遊技媒体の払い出しを行うと、計時手段(図示省略)を用いて、計時を開始する(ステップS905)。遊技者は、上皿121等に払い出された遊技媒体を用いて、遊技を行う。遊技機100は、遊技の状況に応じて出玉信号や打玉信号等の遊技情報に係る信号を管理装置600に対し、送出する。そして所定の時間が経過すると(ステップS906でYES)、台間機制御手段245は、払出手段220を通じて遊技機100の上皿121等に対し所定量の遊技媒体の払い出しを行う(ステップS907)。
そして台間機制御手段245は、払出信号を送出すると、計時手段(図示省略)を用いて、計時を開始する(ステップS905)。テストモードの終了操作を受け付けるまで、以上のステップS905〜ステップS907を繰り返す。
テストモードを終了する場合には、図10に示すように、台間機200の運営のモードをテストモードから、テストモード以外の通常の運営モード(本実施例では通常閉店モード)に切り替える。具体的には、遊技場の従業員等のユーザが、従業員用携帯端末700を用いて、テスト打ちを終了する台間機200の台間機番号の入力操作と、当該台間機200の運営モードの切替操作を行う(ステップS1001)。従業員用携帯端末700はこれらの操作に応じて、入力された台間機番号とモード切替信号とを管理装置600に対し送出する(ステップS1002)。管理装置600は台間機番号等を受信すると、当該台間機番号に係る台間機200に対し、モード切替信号を送出する(ステップS1003)。
モード切替信号を受信した台間機200は、自身の運営モードを通常閉店モードに切り替えると(ステップS1004)、切替完了信号を管理装置600に送出する(ステップS1005)。この切替完了信号を受信すると、管理装置600は、モード情報記憶領域654に記憶されている当該台間機200のモード情報を、通常閉店モードに書き換える(ステップS1006)。また、管理装置600は切替完了通知を従業員用携帯端末700に送出する(ステップS1007)。切替完了通知を受信した従業員用携帯端末700は、遊技場の従業員等のユーザが指定した台間機200の運営モードが通常閉店モードに切り替わった旨を表示手段720上に表示させる(ステップS1008)。以上で、台間機200の通常の運営モードへの切り替えは完了する。なお、台間機200の運営モードをテストモードと通常の運営モードとに切り替える場合、本実施例ではテストモードと通常閉店モードとに切り替えることとしているが、テストモードと通常営業モードとに切り替え可能としても良い。また、管理装置600についても運営モードをテストモードから通常の運営モード(通常閉店モード或いは通常営業モード)へ切り替える。
このように管理システムを構成することにより、遊技場の従業員等のユーザは自らが携帯している従業員用携帯端末を操作することによってテスト打ちを実施することができ、遊技場の従業員等のユーザの作業負担を極力抑制することができる。
なお、本実施例では台間機200毎にモードの切り替え及び遊技媒体の払出しを従業員用携帯端末700から指令する構成を示したが、モードの切り替え及び遊技媒体の払出しは、島単位または遊技場のすべての台間機200について1の操作で一斉に行わせる構成としても良い。
なお本実施例では、台間機制御手段245が、所定時間経過毎に、払出手段220に払出信号を送出し、遊技媒体の追加の払い出しが自動的に行われる構成を示したが、この構成に限定されるものではない。以下、遊技媒体の追加払い出しの変形例を説明する。
<追加払出しの変形例1>
例えば、上述したように管理装置600は、遊技機100から受信した打玉信号に基づいて打玉数を算出し、算出した打玉数を遊技情報として遊技機100毎に区分けして記憶している。そこで、管理装置600の制御手段610は、所定時間の経過に替えて、打玉数が予め設定した所定の量に達すると、当該遊技機100に対応して設けられている台間機200から遊技媒体の追加の払い出しを自動的に行わせる構成としても良い。
<追加払出しの変形例2>
また例えば、上述したように台間機200には各台計数機900が接続されている。この各台計数機900は、遊技機100の下皿122の下部等に配置され、遊技者が遊技機100で遊技を行った結果獲得した遊技媒体のうち、遊技機100の上皿121又は下皿122から流下した遊技媒体(=いわゆる持玉)を検知し、検知信号を台間機200に送出する構成となっている。そこで、管理装置600の制御手段610は、各台計数機900から送出された検知信号を、台間機200を通じて受信し、当該検知信号に基づいて持玉数を算出し、算出した持玉数が所定の量に達すると、台間機200に対して払出信号を送出し、遊技媒体の追加の払い出しを自動的に行わせる構成としても良い。なお、この場合、下皿122から各台計数機900に遊技媒体が流通可能なように、予め下皿122に備えられたシャッター(図示省略)を開放して固定しておく。
<追加払出しの変形例3>
また例えば、上述したように管理装置600は、遊技機100から受信した打玉信号及び出玉信号に基づいて打玉数及び出玉数を算出し、算出した打玉数及び出玉数を遊技情報として遊技機100毎に区分けして記憶している。また管理装置600は、台間機200から受信した売上信号に基づいて売上数を算出し、算出した売上数を遊技情報として当該台間機200に対応する遊技機100毎に区分けして記憶している。そこで、上述したように制御手段610は、台間機200から受信した検知信号に基づいて持玉数を算出する。そして制御手段610は、売上数と出玉数とを加算した遊技媒体数から、打玉数及び持玉数を減算する演算を行い、演算値と予め設定した所定値とを比較して、当該演算値が所定値よりも小さい場合に、当該遊技機100に対応して設けられている台間機200から遊技媒体の追加の払い出しを自動的に行わせる構成としても良い。これにより、遊技機100の上皿121に存在する遊技媒体の数が予め設定した所定値を下回ったと判断されると、自動的に遊技媒体の払い出しが行われるようになる。なお、この予め設定した所定値としては、遊技機100の上皿121に存在するべき適正な遊技媒体数を設定する。また、この変形例3において、テストモード時の売上数とは、算出した持玉数が所定値以下の場合で台間機200から払い出した遊技媒体の数を示している。
なお本実施例及び上記変形例では、遊技媒体の追加の払い出しが自動的に行われる構成を示したが、遊技媒体の追加の払い出しが必要になった場合に随時、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末700を用いてテスト打ちの実施対象の台間機200の台間機番号の入力操作と、当該台間機200に対する遊技媒体の払出操作を行う構成としても良いことはもちろんである。
また本実施例では、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末700を用いて、テスト打ちの実施対象の台間機200の台間機番号の入力操作を行うと、台間機200の運営モードが切り替わる構成を示したが、この構成に限定されるものではない。
例えば、遊技場の従業員等に、内部に識別情報が記憶されているICタグ等の従業員用記憶媒体(図示省略)を、予め配布する。また従業員用携帯端末700に、従業員用記憶媒体から識別情報を読み取るカードリーダ等の読取手段(図示省略)を設ける。また、記憶手段605内に、従業員用記憶媒体の各識別情報を記憶する識別情報記憶領域(図示省略)を設ける。そして制御手段610は、従業員用携帯端末700から識別情報を受信すると、識別情報記憶領域に記憶されている各識別情報を呼び出して、受信した識別情報と比較し、一致するか否かの認証を行う認証手段としての役割を果たす構成とする。
そして、この識別情報を用いた認証が成功すると、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末700を用いて、テスト打ちの実施対象の台間機200の台間機番号の入力操作を行うことが可能となる構成としても良い。
なお、通常の運営モードとは異なるテストモードから、通常の運営モードへの切替方法としては、従業員用携帯端末700からモード切替信号を送出し、遊技場に設置されている複数の台間機200の運営モードを一括して変更させる本実施例の方法の他に、例えば、各台間機200に取消ボタン(図示省略)を設け、当該取消ボタンが押し下げられると、当該台間機200の運営モードがテストモードから、通常の運営モードに切り替わり、切替完了信号が管理装置600に送出される構成としても良い。このように構成することで、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末700を所持していない場合でも簡易にテストモードから通常の運営モードに切り替えることができ、便宜である。
さらに、従業員用携帯端末700で管理装置600の運営モードを通常の運営モードからテストモードへ切り替えたとき、或いはテストモードから通常の運営モードへ切り替えたときに、台間機200の運営モードもこれに対応して自動的に管理装置600と同じモードに切り替わるように構成しても良い。
また、本実施例においては、テスト打ち制御に関する台間機200に対する従業員用携帯端末700の操作として、台間機200の運営モードの切り替え、遊技媒体の払い出しが可能な構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、従業員用携帯端末700の操作として、遊技媒体の払い出しの一時停止及び再開が可能な構成としても良い。遊技媒体の払い出しを実行中の台間機200に対し、当該払出制御を一時停止可能な構成とすれば、便宜である。
また本実施例においては、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末700で台間機番号の入力操作を行うことによって、テスト打ちの実施対象の台間機200を特定する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末700で遊技機100を識別する遊技機識別情報(例えば台番号)や遊技機100の機種を識別する機種識別情報の入力操作を行うことによって、テスト打ちの実施対象の台間機200を特定する構成としても良い。機種識別情報の入力による場合には、管理装置600の記憶手段605内に遊技場に設置されている遊技機100の各遊技機識別情報と機種識別情報とを対応させた対応テーブル(図示省略)があらかじめ記憶され、管理装置600は、機種識別情報を受信すると、対応テーブル及び上述した識別情報対応テーブルを参照して、当該機種に該当する遊技機100に対応する台間機200に対し、モード切替信号等を送出する。このような構成とすることによって、テスト打ちの実施対象の台間機200を夫々特定しなくても、機種単位で特定することができ、便宜である。
また本実施例においては、台間機200に計時手段を設け、所定時間経過毎に、遊技媒体の追加の払い出しを行う構成を示したが、この構成に限定されるものではない。管理装置600に計時手段(図示省略)を設け、管利装置600は所定時間経過毎に台間機200に払出信号を送出し、台間機200に遊技媒体の払い出しを行わせる構成としても良い。
また、本実施例においては遊技機100をパチンコ機を例に説明したが、遊技機100はスロットマシンであっても良い。
上記実施例1では、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末を操作して管理装置と通信を行い、管理装置を通じてテスト打ちを実施する構成を示した。一方、本実施例では、遊技場の従業員等のユーザが従業員用携帯端末を操作してテスト打ちを実施した際に、遊技場に設置されている各遊技機から送出される打玉信号に基づいて算出した打玉数等や、各遊技機に対応して設けられている台間機から送出される売上信号に基づいて算出した売上数等を、仮想遊技情報として遊技機毎に区分けして管理装置が記憶し、遊技場の従業員等のユーザが当該仮想遊技情報を、従業員用携帯端末で閲覧可能な構成を示す。なお、上記実施例1と同様の構成要素・機能については同符号を用い、説明を省略する。また、変形例についても同様であるため、説明を省略する。
<管理装置1600の構成>
本実施例における管理装置1600は、管理システムの全体を管理し、各遊技機100のゲーム回数、大当たり回数、出玉数、打玉数等の稼働情報や各台間機200の売上信号等を集計・管理する情報処理装置である。管理装置1600は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)やワークステーション(WS)等で実現される。
次に、管理装置1600のハードウェア構成について、図15を参照して説明する。図15は、管理装置1600のハードウェア構成を模式的に示したブロック図である。
記憶手段1605は、大容量メモリとして機能する、例えばHDD(=ハードディスクドライブ)を有しており、記憶手段1605には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が記憶される。
また、この記憶手段1605には識別情報対応テーブル記憶領域651、遊技情報記憶領域652、機器情報記憶領域653、モード情報記憶領域654、仮想遊技情報記憶領域1655が設けられている。ただし、この構成に限定されるわけではなく、例えば識別情報対応テーブル記憶領域651や遊技情報記憶領域652や機器情報記憶領域653やモード情報記憶領域654や仮想遊技情報記憶領域1655をメディア604に設ける構成としてもよい。
<仮想遊技情報記憶領域1655の構成>
仮想遊技情報記憶領域1655には、図16に示すように、遊技機100毎に区分けされて、テスト打ち実施時に遊技機100から受信した出玉信号等の稼働信号に基づいて算出した出玉数、打玉数がそれぞれ累積的に記憶されている。また、テスト打ち実施時に当該遊技機100に対応する台間機200から受信した売上信号や再プレイ信号に基づいて算出した売上数、再プレイ数がそれぞれ記憶されている。また、仮想遊技情報記憶領域1655には、テスト打ち実施時の遊技機100毎に大当回数、確変回数、始動回数、スタート回数がそれぞれ累積的に記憶されている。
また例えば、出玉数、打玉数、売上数、再プレイ数に基づいて算出した理論上の持玉数を仮想遊技情報として仮想遊技情報記憶領域1655に記憶する構成としても良い。詳しくは、この理論上の持玉数は「売上数+再プレイ数+出玉数−打玉数」の演算式を用いて制御手段1610が算出した遊技媒体数であり、遊技者の交替がないと仮定した場合の当該遊技者の手持ちの遊技媒体数を示すものである。
また本実施例では、テスト打ち実施時の遊技機100毎の出玉数等を仮想遊技情報記憶領域1655に累積的に記憶する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば図17に示すように、テスト打ち実施時に各遊技機100から受信した稼働信号に基づいて算出した出玉数等を、通常状態、大当たり状態、確変状態、確変大当状態といった遊技機100の遊技状態毎に区分けして、仮想遊技情報記憶領域1655に累積的に記憶する構成としても良い。
ここで、図18を参照して遊技機100の各遊技状態と、管理装置1600の各遊技機100の遊技状態の判断方法について説明する。図18は、稼働信号のうち遊技状態に関する大当たり信号、確率変動状態信号の関係を示すタイミングチャートである。なお、大当たり信号、確率変動状態信号は、遊技機100が大当たり状態、確率変動状態の間継続して送出され(=大当たり信号又は確率変動状態信号が立ち上がる)、遊技機100の大当たり状態、確率変動状態が終了すると、送出を停止する(=大当たり信号又は確率変動状態信号が立ち下がる)構成となっている。
図18に示すように、大当たり信号、確率変動状態信号のいずれの信号も出力されていない場合は、管理装置1600は通常の遊技状態であると判断する(図18の(A))。また、その後大当たりに当選した場合、遊技機100から送出される大当たり信号を管理装置1600が受信し、管理装置1600では遊技機100が大当たり状態であると判断する(図18の(B))。なお、管理装置1600は、大当り信号を受信した場合、その直前の遊技状態も参照して、遊技機100の遊技状態を判断する。したがって図18の(B)の場合は、通常状態の直後に大当り信号を受信しているため、通常の大当たりと判断する。また、管理装置1600が確率変動状態信号を受信した場合、管理装置1600は遊技機100が確率変動状態であると判断する(図18の(C))。さらに、この確率変動状態で大当たりに当選した場合、管理装置1600は大当たり信号を受信する直前の遊技状態も参照し、確率変動状態中の大当たり(以下、確変大当たりという。)と判断する(図18の(D))。管理装置1600では、以上のように遊技機100の遊技状態を判断し、テスト打ち実施時に各遊技機100から受信した稼働信号に基づいて算出した出玉数等を、遊技機100の遊技状態毎に区分けして、仮想遊技情報記憶領域1655に累積的に記憶する。
また例えば図19に示すように、テスト打ち実施時に各遊技機100から受信した稼働信号に基づいて算出した出玉数等を、通常状態、大当たり状態、確変状態、確変大当状態といった遊技機100の遊技状態毎に時系列で区分けして、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶する構成としても良い。その場合には、制御手段1610は、遊技機100の遊技状態が変わるたびに新たな記憶領域を作成する。なお、当該記憶領域には通常状態、大当たり状態、確変状態、確変大当たり状態といった遊技機100の遊技状態を示す遊技状態情報16521と当該遊技状態の開始時刻16522とを関連付けて記憶させる。
詳しくは、テスト打ち実施時の各遊技機100から受信した稼働信号に基づいて算出した出玉数等を、通常状態、大当たり状態、確変状態、確変大当状態といった遊技機100の遊技状態毎に累積的に記憶する累積記憶領域(図示省略)を記憶手段1605内に別途設け、制御手段1610は当該累積記憶領域に遊技機100から受信した出玉数等を遊技機100の遊技状態毎に区分けして記憶する。そして制御手段1610は、この累積記憶領域に記憶されている出玉数等が更新されると、更新前の出玉数等と比較する。その結果、更新された(=増加した)出玉数等に係る遊技状態を判明させ、判明させた当該遊技状態と既に仮想遊技情報記憶領域1655内に作成されている最新の記憶領域の遊技状態情報16521とを比較して、遊技状態が異なる場合には、新たな記憶領域を作成し、更新前から更新後の増加分の出玉数等を新たに作成した記憶領域に記憶させる。なお、制御手段1610は新たに作成した記憶領域に、更新された出玉数等に係る遊技状態情報16521と、記憶領域の作成時を遊技状態の開始時刻16522として関連付けて記憶させる。一方、遊技状態が同一の場合には、既に仮想遊技情報記憶領域1655内に作成されている最新の記憶領域に更新前から更新後の増加分の出玉数等を加算して記憶させる。
また例えば図20に示すように、テスト打ち実施時に各遊技機100から受信した稼働信号に基づいて算出した出玉数等を、所定の時間で時間を区切って仮想遊技情報記憶領域1655に記憶する構成としても良い。その場合には、制御手段1610は、所定の時間が経過する毎に新たな記憶領域を作成する。なお、当該記憶領域には、時間帯を示す時間帯情報16523が関連付けて記憶されている。詳しくは、制御手段1610は、時間帯情報16523に係る時間帯に遊技機100から受信した稼働信号に基づいて算出した出玉数等を累積的に記憶させ、当該時間帯を経過すると新たな記憶領域を作成し、当該記憶領域に遊技機100から受信した稼働信号に基づいて算出した出玉数等を累積的に記憶させる。なお、図20では、所定の時間が「1時間毎」である構成を示したが、所定の時間はこの構成に限定されるものではなく、各遊技場の用途・目的に応じて、例えば「5分毎」、「30分毎」、「2時間毎」としても良い。
なお記憶手段1605に、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データを記憶する、例えばROM(=Read Only Memory)を有する構成としても良い。また記憶手段1605に、各種データを一時記憶するための制御手段1610(管理装置制御手段の一例)の主メモリ、ワークエリア等として機能する、例えばRAM(=Random Access Memory)を有する構成としても良い。
制御手段1610は、例えばCPU(=Central Processing Unit)であって、記憶手段1605に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段1605にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶する制御を行う。
また、制御手段1610は、遊技情報記憶領域652に、各遊技機100の出玉数、打玉数等の遊技情報を、累積的に記憶させる。詳しくは、制御手段1610は、例えば、出玉信号を受信すると、該当する遊技機100の出玉数を加算更新する制御を行う。この制御は、出玉信号、打玉信号等の信号を受信するたびに随時行われる。
また、制御手段1610は、台間機200から売上信号、再プレイ信号を受信すると、識別情報対応テーブル記憶領域651に記憶されている識別情報対応テーブルを参照する。そして当該信号を送出した台間機200に対応する遊技機100を特定し、特定した遊技機100の識別情報に関連付けて、売上信号に係る売上数、再プレイ信号に係る再プレイ数を、累積的に記憶させる制御を行う。この制御は、売上信号、再プレイ信号を受信するたびに随時行われる。
また制御手段1610は、従業員用携帯端末700から、台間機200を識別する台間機識別情報の一例である台間機番号と、モード切替信号又は払出信号とを受信すると、モード切替信号又は払出信号を当該台間機番号に係る台間機200に送出する制御を行う。
また制御手段1610は、台間機200から切替完了信号を受信すると、モード情報記憶領域654に記憶されている当該台間機200のモード情報を、テストモード又は通常の運営モードに書き換える制御を行う。また、制御手段1610は切替完了信号を従業員用携帯端末700に送出する制御を行う。
また、制御手段1610は、図16に示すように、仮想遊技情報記憶領域1655に、テスト打ち実施時の各遊技機100の出玉数、打玉数を、累積的に記憶させる。詳しくは、制御手段1610は、例えば、出玉信号を受信すると、該当する遊技状態の記憶領域の出玉数を加算更新する制御を行う。この制御は、出玉信号、打玉信号を受信するたびに随時行われる。
また、制御手段1610は、テスト打ち実施時に台間機200から売上信号、再プレイ信号を受信すると、識別情報対応テーブル記憶領域651に記憶されている識別情報対応テーブルを参照する。そして当該信号を送出した台間機200に対応する遊技機100を特定し、特定した遊技機100の識別情報に関連付けて、売上信号に係る売上数、再プレイ信号に係る再プレイ数を、仮想遊技情報記憶領域1655に累積的に記憶させる制御を行う。この制御は、売上信号、再プレイ信号を受信するたびに随時行われる。
また、制御手段1610は、テスト打ち実施時に各遊技機100から送出される大当信号を受信すると、当該大当信号を送出した遊技機100に関連付けて、仮想遊技情報記憶領域1655の大当回数をインクリメントし、始動信号を受信すると始動回数をインクリメントし、図柄確定信号を受信するとスタート回数をインクリメントする制御を行う。この制御は、大当信号、始動信号、図柄確定信号を受信するたびに随時行われる。
このように、制御手段1610は、テスト打ち実施時以外の通常の営業時間中等は、遊技機100から受信した打玉信号に基づいて算出した打玉数等の遊技情報を遊技情報記憶領域652に記憶する。一方、台入替や釘調整などに伴って行われる動作テストであるテスト打ち実施時は、遊技機100から受信した打玉信号に基づいて算出した打玉数等を仮想遊技情報として仮想遊技情報記憶領域1655に記憶する。
また、制御手段1610は、現在時刻を計測するリアルタイムクロック(図示省略)から時計、カレンダーの各データを受信して、現在時刻を参照する。
また制御手段1610は、従業員用携帯端末700から、遊技機100を識別する遊技機識別情報の一例である台番号及び、表示させようとする情報を特定する表示特定情報を受信すると、記憶手段1605から該当する情報を呼び出して、従業員用携帯端末700に送出する制御を行う。
尚、以上の各手段と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
本実施例では、メディア604から本実施例に係るプログラム及び関連データを直接記憶手段1605のRAM等にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施例に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされている記憶手段1605のHDD等から記憶手段1605のRAM等にロードするようにしてもよい。また、本実施例に係るプログラムを記憶手段1605のROM等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接制御手段1610で実行することも可能である。
また、本実施例では、説明の便宜のため、管理装置1600を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、管理装置1600上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
<従業員用携帯端末700の構成>
従業員用携帯端末700は、少なくとも入力手段710(特定情報入力手段の一例)と表示手段720と制御手段730(携帯端末制御手段の一例)と通信手段740とを有している。
本実施例では実施例1で説明した機能の他、入力手段710は、遊技場の従業員等のユーザから遊技機識別情報の一例である遊技機100の台番号及び表示特定情報の入力操作を受け付け可能としている。ここで表示特定情報とは、従業員用携帯端末700に表示させる仮想遊技情報を特定するための情報である。例えば、テスト打ち実施時の台番号1の遊技機100の出玉数、打玉数等を表示させたい場合には、その旨の表示特定情報と、遊技機識別情報として台番号1を入力すればよい。
また表示手段720は、本実施例では実施例1で説明した機能の他、指定した台番号等の遊技機識別情報を有する遊技機100の、テスト打ち実施時の出玉数、打玉数等の仮想遊技情報を表示可能としている。
また、制御手段730は、本実施例では実施例1で説明した機能の他、入力手段710を通じて入力された遊技機識別情報と表示特定情報とを管理装置1600に対し送出する制御を行う。また制御手段730は、管理装置1600から通信手段740を通じて、指定した遊技機100の、テスト打ち実施時の出玉数、打玉数等の仮想遊技情報を受信すると、当該情報を表示手段720に表示させる制御を行う。通信手段740は、外部機器との通信を司るものであり、制御手段730からの命令に応じて台間機識別情報、モード切替信号、払出信号を、電波等に変換して外部に送出する。また通信手段740は、制御手段730からの命令に応じて遊技機識別情報及び表示特定情報を、電波等に変換して外部に送出すると共に、管理装置1600から送出された指定した遊技機100の、テスト打ち実施時の出玉数、打玉数等の仮想遊技情報に係る電波等を受信する。
<管理システムの処理の流れ>
次に、本実施例における管理システムが実行する仮想遊技情報閲覧処理の流れを、図21を用いて説明する。
図21に示すように、従業員用携帯端末700が、入力手段710を通じて遊技場の従業員等のユーザから遊技機特定情報の一例である台番号及び表示特定情報の入力操作(ステップS2101)及び入力された台番号及び表示特定情報の送出を実行する旨の操作を受け付けると(ステップS2102)、従業員用携帯端末700は、入力された台番号及び表示特定情報を管理装置1600に送出する(ステップS2103)。管理装置1600は、受信した台番号に基づき記憶手段1605内を検索し(ステップS2104)、当該台番号に関連付けて記憶されている仮想遊技情報であって、表示特定情報に基づいて表示するのに必要な仮想遊技情報を、仮想遊技情報記憶領域1655から呼び出す。そして当該台番号及び表示特定情報に基づいて呼び出された仮想遊技情報を従業員用携帯端末700に送出する(ステップS2105)。なお、このとき、記憶手段1605には記憶しておらず、記憶手段1605に記憶している仮想遊技情報から演算する必要がある場合は、管理装置1600の制御手段1610において所定の演算を行い、その演算結果を従業員用携帯端末700に送出する。そして従業員用携帯端末700は、これらの情報を受信すると、受信した仮想遊技情報を当該台番号とともに表示手段720に表示する(ステップS2106)。
次に、表示手段720に表示させる情報の種類に応じた表示例を説明する。なお、ここで説明する表示例はあくまで例示である。管理装置1600の記憶手段1605から呼び出す情報の組み合わせを替えることで、表示手段720に表示させる情報を様々に替えることができる。
<表示例1>
まず、図22及び図23を用いて特定の遊技機100の累積出玉数等を、通常状態、大当たり状態、確率変動状態、確変大当たり状態といった遊技状態毎に、時系列で区分けして表示させる流れについて説明する。
遊技場の従業員等のユーザが、特定の遊技機100(台番号:515)の累積出玉数、累積差玉数を、通常状態、大当たり状態、確率変動状態、確変大当たり状態といった遊技状態毎に、時系列で区分けして表示させる旨の表示特定情報を、入力手段710を用いて入力した場合には、制御手段1610は、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶されている台番号515という遊技機特定情報に関連付けて、遊技状態毎に、時系列で区分けされて記憶されている累積出玉数、累積打玉数を呼び出して、従業員用携帯端末700に対し送出する。図22に示すように、これらの仮想遊技情報を受信した従業員用携帯端末700は、台番号515を有する遊技機100の累積出玉数、累積差玉数を、通常状態、大当たり状態、確率変動状態、確変大当たり状態といった遊技状態毎に、時系列で区分けして表示する。抜粋して説明すると、台番号515の遊技機100について、14時18分14秒から確変大当たり状態となり、この確変大当たり状態は3分51秒間継続し、その間の打玉数は340個であり、差玉数は−1460個(すなわちこの確変大当たり中の出玉は1800個であったこととなる)であった。なお、回数とは当該営業日における連続大当たり(いわゆる連チャン)の累積発生回数を示している。次に、14時22分5秒から確率変動状態となり、この確率変動状態は8分37秒間継続し、その間の打玉数は820個であり、差玉数は60個であった。なお、図22に示されている「差玉」とは、累積打玉数から累積出玉数を減じて算出した差玉数である。
上記では図22に示す「出玉視点」の表示について説明したが、その横に並んでいる項目を指定すれば、それぞれの観点における数値を示す画像を表示することができる。一例として「ベース視点」について図23を用いて説明する。遊技場の従業員等のユーザが、特定の遊技機100(台番号:515)のベース、S%を、通常状態、大当たり状態、確率変動状態、確変大当たり状態といった遊技状態毎に、時系列で区分けして表示させる旨の表示特定情報を、入力手段710を用いて入力した場合には、制御手段1610は、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶されている台番号515という遊技機特定情報に関連付けて、遊技状態毎に、時系列で区分けされて記憶されている累積打玉数、累積スタート回数を呼び出して、表示特定情報(ここではベース、S%)に沿うように演算を行い、その演算結果を従業員用携帯端末700に対し送出する。なお、「ベース」は通常状態における打玉100個当たりの出玉数を示し、「S%」は通常状態における打玉100個当たりのスタート回数を示す。ただし、いずれについても、打玉100個を基準とする代わりに1分間としてもよい。すなわち、「ベース」については通常状態における1分間当たりの出玉数、「S%」については通常状態における1分間当たりのスタート回数、を算出するようにしても良い。図23に示すように、これらの仮想遊技情報を受信した従業員用携帯端末700は、台番号515を有する遊技機100のベース、S%を、通常状態、大当たり状態、確率変動状態、確変大当たり状態といった遊技状態毎に、時系列で区分けして表示する。抜粋して説明すると、台番号515の遊技機100について、14時18分14秒から確変大当たり状態となり、この確変大当たり状態は3分51秒間継続し、その時点におけるベースは10.00であり、S%は10.00%であった。次に、14時22分5秒から確率変動状態となり、この確率変動状態は8分37秒間継続し、その時点におけるベースは10.00であり、S%は10.30%であった。
<表示例2>
次に、図24を用いて特定の遊技機100の累積出玉数等を表示させる流れについて説明する。
遊技場の従業員等のユーザが、特定の遊技機100(台番号:1235)の累積持玉数、累積出玉数等を、表示させる旨の表示特定情報を、入力手段710を用いて入力した場合には、制御手段1610は、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶されている台番号1235という遊技機特定情報に関連付けて記憶されている累積出玉数、累積打玉数、累積売上数、累積再プレイ数、累積スタート回数、累積大当たり回数を呼び出して、従業員用携帯端末700に対し送出する。また、制御手段1610は、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶されている台番号1235という遊技機特定情報に関連付けて記憶されている通常時及び確変時のスタート回数や通常時の始動回数を呼び出して、従業員用携帯端末700に対し送出する。また、制御手段1610は、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶されている台番号1235という遊技機特定情報に関連付けて記憶されている遊技機100の遊技状態が確率変動状態の場合の累積打玉数及び累積出玉数、遊技機100の遊技状態が通常状態の場合の累積打玉数及び累積出玉数、を呼び出して、従業員用携帯端末700に対し送出する。また、制御手段1610は、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶されている台番号1235という遊技機特定情報に関連付けて記憶されている累積持玉数を呼び出して、従業員用携帯端末700に対し送出する。さらに、「ベース」等の演算が必要な表示項目について、所定の演算を行ってその演算結果を従業員用携帯端末700に対し送出する。そして図24に示すように、これらの情報を受信した従業員用携帯端末700は、台番号1235を有する遊技機100の累積持玉数数、累積出玉数等を表示する。なお、図24に示されている「千FT」は、現金千円当たりのスタート回数を示すものである。また「SF」は、大当たりの確率を示すものであり、スタート回数を大当たり回数(確変大当たりを除く)で除したものである。また「KS%」は、遊技機100の遊技状態が確率変動状態の場合の打玉数100個当たりのスタート回数を示すものである。また「確変ベース」は、遊技機100の遊技状態が確率変動状態の場合の打玉数100個当たりの出玉数を示すものである。また「売上」は、売上数に単位遊技媒体の価値(例えば、遊技媒体1個当たり4円)を乗じたものである。また「補売」は、再プレイ売上(再プレイ数に予め設定された再プレイ手数料(例えば15%)の割合を乗じて算出した売上額)と上述した売上とを合算して算出した補正売上を示したものである。また「始%」は、始動確率を示しており、遊技機100の遊技状態が通常状態の場合の打玉数100個当たりの始動回数である。
<表示例3>
次に、図25を用いて遊技場に設置されている遊技機100の売上状況を表示させる流れについて説明する。
遊技場の従業員等のユーザが、遊技場に設置されている遊技機100の売上状況を表示させる旨の表示特定情報を、入力手段710を用いて入力した場合には、制御手段1610は、仮想遊技情報記憶領域1655に記憶されている各遊技機100の累積売上数を呼び出して、従業員用携帯端末700に対し送出する。また、「機粗」(機械粗利を表わす)等の演算が必要な表示項目について、所定の演算を行ってその演算結果を従業員用携帯端末700に送出する。そして図25に示すように、これらの情報を受信した従業員用携帯端末700は、遊技場に設置されている遊技機100の売上状況を表示する。詳しくは、遊技機100で使用される遊技媒体の単位当たりの価値(例えば、1円、4円)で区分けして、あるいは遊技機の種類(例えば、パチンコ、スロット)で区分けして、売上及び補売(売上に再プレイ手数料を合算したもの)を表示する。
なお、本実施例では記憶手段1605の各記憶領域から受信した情報が、表示特定情報が要求する形式に適合しない場合には、管理装置1600の制御手段1610において演算・加工等した上で従業員用携帯端末700に送出する構成を示したが、管理装置1600から演算に必要な素データを受信し、従業員用携帯端末700の制御手段730で演算・加工等した上で、表示手段720に表示させる構成としても良い。例えば、売上状況を表示させるためには、仮想遊技情報記憶領域1655から呼び出した各遊技機100の累計売上数を、遊技機100で使用される遊技媒体の単位当たりの価値毎に合算し、当該合算値を表示させる。また、表示項目として決められている項目については、予め演算して演算結果を各記憶領域に記憶しておき、従業員用携帯端末700からこれらの項目に関する表示特定情報を受信すると、管理装置1600がこれらの項目を必要な記憶領域から呼び出して従業員用携帯端末700に送出する構成としても良い。
このように、管理システムを構成することによって、例えば釘調整後にテスト打ちを行えば、調整した釘による稼働情報を、従業員等が遊技機100付近に居ながらにして確認することができるようになる。したがって、例えばテスト打ちによる稼働情報が芳しくないと感じたら、直ちに釘の再調整を行うことができるようになり、便宜である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様を取ることが可能である。
また本発明は、前述した実施例の機能を実現するプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、このコンピュータにインストールされるプログラム自体も本発明の技術的範囲に含まれる。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含む。この場合、プログラムの提供方法としては、CD−ROM、DVD等の記憶媒体を用いて提供する方法や、電気通信回線を介して提供する方法等が含まれる。