JP5911161B1 - 地盤改良材の注入システム及び柱列式連続壁工法 - Google Patents

地盤改良材の注入システム及び柱列式連続壁工法 Download PDF

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Abstract

【課題】1台のポンプで対応することを可能にする。【解決手段】柱列式連続壁工法に用いる地盤改良材の注入システム1は、地盤改良材を脈動で供給する1台のポンプ2と、ポンプ2から供給された地盤改良材の経路の分岐点に設けられ、地盤改良材の脈動に同期して地盤改良材の経路を切り替える1個の切替弁3と、直管状で鉛直に且つ回転及び昇降可能に各々が横に並ぶように配置され、切替弁3を経由した地盤改良材を地盤の穴に対して注入する経路として機能すると共に、地盤の穴に注入された地盤改良材を原位置土と撹拌する複数のロッド7a,7b,7cと、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、地盤改良材の注入システム及び柱列式連続壁工法に関する。
複数本の掘削ロッドを備えた多軸混練オーガ機(地盤改良機)により、同時に複数本のソイルセメント柱列を構築する工法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この工法は、複数本の掘削ロッドの各々の下端からセメントミルクを噴射しながら、掘削ロッド(ロッド)の下端に取り付けられた掘削ヘッドで地盤を掘削すると共に、掘削ヘッドの上方に突設された撹拌翼で、セメントミルクを掘削土(原位置土)と撹拌することで、同時に複数本のソイルセメント柱列を構築する。
この工法において、セメントミルク(地盤改良材)の供給には、土木建設工事で広く普及しているポンプを用いることができる。
特開2012−117336号公報
上記の工法では、ロッドの本数に対応した台数のポンプが必要になる。このため、コストの低減や作業負担の軽減等の観点から、1台のポンプで対応できることが望まれていた。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、1台のポンプで対応することを可能にした地盤改良材の注入システム及び柱列式連続壁工法を提供することを目的とする。
(1)本発明は、柱列式連続壁工法に用いる地盤改良材の注入システムであって、地盤改良材を脈動で供給する1台のポンプ(スクイズポンプを除く。)と、ポンプ(スクイズポンプを除く。)から供給された地盤改良材の経路の分岐点に設けられ、地盤改良材の脈動に同期して地盤改良材の経路を切り替える1個の切替弁と、直管状で鉛直に且つ回転及び昇降可能に各々が横に並ぶように配置され、1台の同じポンプ(スクイズポンプを除く。)から供給され1個の同じ切替弁を経由した地盤改良材を地盤の穴に対して注入する経路として機能すると共に、地盤の穴に注入された地盤改良材を原位置土と撹拌する複数のロッドと、を備え、前記切替弁は、前記複数のロッドの各々から同じ量の前記地盤改良材を前記地盤の穴に注入するために機能していることを特徴とする地盤改良材の注入システムである。
本発明によれば、地盤改良材の経路を切替弁で切り替えるので、1台のポンプから地盤改良材をそのまま複数のロッドの各々に順番に供給することができる。これにより、複数のロッドの各々から同じ量の地盤改良材を地盤の穴に注入することができるので、地盤の穴に注入される地盤改良材の量に斑を生じさせない。
ところで、柱列式連続壁工法では、地盤改良材を原位置土と十分に撹拌しなければならず、地盤改良材を原位置土と継続して撹拌しながら、適量の地盤改良材を注入する必要がある。このため、大量の地盤改良材を急いで注入した場合であっても、地盤改良材を原位置土と十分に撹拌することができず、問題である。
一方、本発明によれば、地盤改良材を原位置土と撹拌している間に、地盤改良材の経路を切り替えながら順番に地盤改良材を注入するので、ポンプを高出力で駆動させた場合であっても、大量の地盤改良材を一か所に急いで注入してしまうことはなく、注入された適量の地盤改良材を原位置土と十分に撹拌することができる。
また、本発明によれば、土木建設工事で広く普及しているポンプを用いることができる。このため、ポンプの入手が容易であり、地盤改良材の注入システムを誰でも簡単に利用することができる。
(2)本発明はまた、切替弁は、回転式の弁であって、回転中心に位置する1個の入力ポートから、自身の外周に位置する1個の第1中間ポートに連続する第1流路を有する回転体と、回転体が回転可能に収容されており、回転体の外周が摺接する自身の内周に周方向に等間隔に位置して第1中間ポートに連続可能な複数の第2中間ポートから、自身の外周に位置する複数の出力ポートに一対一で連続する複数の第2流路を有する筐体と、を備えていることを特徴とする上記(1)に記載の地盤改良材の注入システムである。
上記発明によれば、簡単な構造の1個の切替弁でありながら、ポンプから供給される地盤改良材の経路を切り替えることができる。
(3)本発明はまた、ポンプ(スクイズポンプを除く。)の動作状況に基づいて切替弁を制御する手段を備えていることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の地盤改良材の注入システムである。
(4)本発明はまた、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の地盤改良材の注入システムに用いることを特徴とする柱列連続壁工法である。
本発明の上記(1)〜(3)に記載の地盤改良材の注入システム、及び上記(4)に記載の柱列連続壁工法によれば、1台のポンプで対応することが可能になる。
本発明の実施形態に係る地盤改良材の注入システムの概略図である。 (A)は切替弁の縦断面図であり、(B)は(A)の矢印IIB−IIB方向に視た切替弁の断面図である。 制御ユニットの構成を示すブロック図である。 柱列連続壁工法における地盤改良材の注入システムの動作のタイミングを示すタイミングチャートであり、(A)はポンプによる地盤改良材の供給量の時刻歴を示し、(B)は切替弁における回転体の回転速度の時刻歴を示す。 地盤改良材の経路を説明する切替弁の縦断面図であり、(A)は一つ目の経路に切り替えた状態を示し、(B)は二つ目の経路に切り替えた状態を示し、(C)は三つ目の経路に切り替えた状態を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る地盤改良材の注入システム1について詳細に説明する。
まず、図1〜図3を用いて、柱列式連続壁工法に用いる地盤改良材の注入システム1の構成について説明する。図1は、地盤改良材の注入システム1の概略図である。図2(A)は、切替弁3の縦断面図である。図2(B)は、図2(A)の矢印IIB−IIB方向に視た切替弁3の断面図である。図3は、制御ユニット6の構成を示すブロック図である。
図1に示す地盤改良材の注入システム1は、柱列式連続壁工法に用いられる。柱列式連続壁工法は、例えば、複数のソイルセメント柱を造成することで地中に壁を築造する工法であり、築造された壁は、主に止水を兼ねた山留壁として機能する。具体的に、柱列式連続壁工法は、地盤に複数の穴を掘削して、原位置土にセメント系硬化材等の地盤改良材を注入すると共に、地盤の穴に注入された地盤改良材を原位置土と撹拌することで、複数のソイルセメント柱を列状に築造する。
地盤改良材の注入システム1は、セメント系硬化材等の地盤改良材を脈動で供給する1台のポンプ2と、ポンプ2から供給された地盤改良材の経路の分岐点に設けられている1個の切替弁3と、切替弁3を動作させる駆動機構4と、ポンプ2の動作状況を検出するセンサ5と、センサ5の検出結果に基づいて切替弁3を制御する制御ユニット6と、複数のロッド7a,7b,7cを有している地盤改良機7等を備えている。
このような地盤改良材の注入システム1は、制御ユニット6によって統括的に制御される。すなわち、地盤改良材の注入システム1は、制御ユニット6の制御下において動作して、その動作状況が制御ユニット6によって管理される。例えば、地盤改良材の注入システム1は、センサ5の検出結果などに基づいて、切替弁3の動作が所望する状況となるように制御する。
ポンプ2は、往復運動等をしたりすることで地盤改良材を圧送する周知のポンプであり、地盤改良材を脈動で供給する。ポンプ2としては、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、その他の往復ポンプ等、種々のポンプを採用することが可能である。このポンプ2は、ホース8を介して切替弁3の入力ポート300に接続されており、切替弁3に対して地盤改良材を供給する。なお、脈動を作り出すポンプとしてスクイズポンプが知られているが、スクイズポンプは本発明におけるポンプには含まれないものとする。
図1及び図2に示す切替弁3は、回転式の弁であって、1個の入力ポート300と、複数の出力ポート311a,311b,311cとを有し、地盤改良材の脈動に同期して地盤改良材の経路を切り替える。具体的に、切替弁3は、回転体30と、回転体30が回転可能に収容されている筐体31等を有する。
回転体30は、回転中心Cに位置する1個の入力ポート300から、自身の外周に位置する1個の第1中間ポート301に連続する第1流路302を有する。入力ポート300には、スイベルジョイント9を介してホース8が接続されており、ポンプ2からホース8を介して供給された地盤改良材が入力ポート300に入力される。入力ポート300に入力された地盤改良材は、第1流路302を経由して、第1中間ポート301から出力される。スイベルジョイント9は、ホース8を入力ポート300に接続する回り継手として機能している。
筐体31は、回転体30の外周が摺接する自身の内周に周方向に等間隔(回転中心Cの周りを120度置き)に位置して第1中間ポート301に連続可能な複数の第2中間ポート310a,310b,310cから、自身の外周に位置する複数の出力ポート311a,311b,311cに一対一で連続する複数の第2流路312a,312b,312cを有する。
このような切替弁3は、筐体31内で回転体30を回転中心C回りに回転させてから停止させ、第1中間ポート301を第2中間ポート310a,310b,310cのいずれかに連続させることで、地盤改良材の経路を切り替える。
第1中間ポート301が第2中間ポート310aに連続する場合(図5(A)参照)、一つ目の経路であって、第1中間ポート301から出力された地盤改良材は、第2中間ポート310aに入力される。第2中間ポート310aに入力された地盤改良材は、第2流路312aを経由して、出力ポート311aから出力される。出力ポート311aは、ホース10a等を介してロッド7aの上端に接続されており、出力ポート311aから出力された地盤改良材は、ホース10a等を介してロッド7aに供給される。
第1中間ポート301が第2中間ポート310bに連続する場合(図5(B)参照)、二つ目の経路であって、第1中間ポート301から出力された地盤改良材は、第2中間ポート310bに入力される。第2中間ポート310bに入力された地盤改良材は、第2流路312bを経由して、出力ポート311bから出力される。出力ポート311bは、ホース10b等を介してロッド7bの上端に接続されており、出力ポート311bから出力された地盤改良材は、ホース10b等を介してロッド7bに供給される。
第1中間ポート301が第2中間ポート310cに連続する場合(図5(C)参照)、三つ目の経路であって、第1中間ポート301から出力された地盤改良材は、第2中間ポート310cに入力される。第2中間ポート310cに入力された地盤改良材は、第2流路312cを経由して、出力ポート311cから出力される。出力ポート311cは、ホース10c等を介してロッド7cの上端に接続されており、出力ポート311cから出力された地盤改良材は、ホース10c等を介してロッド7cに供給される。
図1及び図2(B)に示す駆動機構4は、制御ユニット6からの信号に基づいて、切替弁3の回転体30を間欠的に回転させる。具体的に、駆動機構4は、モーター40と、モーター40の駆動軸40aに取り付けられ駆動軸40aと一体に回転する駆動プーリー41と、切替弁3の回転体30に取り付けられ回転体30と一体に回転する従動プーリー42と、駆動プーリー41及び従動プーリー42に架け渡されているエンドレス駆動ベルト43等を備えている。
モーター40は、制御ユニット6からの制御信号に基づいて、駆動軸40aを間欠的に回転させる。駆動プーリー41は、モーター40の駆動軸40aと一体となって間欠的に回転する。エンドレス駆動ベルト43は、駆動プーリー41の間欠的な回転に伴って、間欠的に走行する。従動プーリー42は、エンドレス駆動ベルト43の間欠的な走行に伴って、間欠的に回転することで、切替弁3の回転体30を間欠的に回転させる。
図1に示すセンサ5は、ポンプ2の動作信号を検出することで、ポンプ2の動作状況を直接検出するものであってもよいし、あるいは、ポンプ2から供給されホース8内を流れる地盤改良材の流量又は圧力を検出することで、ポンプ2の動作状況を間接的に検出するものであってもよい。このセンサ5は、ポンプ2の動作状況の検出結果を、検出信号として出力する。センサ5から出力された検出信号は、制御ユニット6に入力される。
図1及び図3に示す制御ユニット6は、ポンプ2の動作状況に基づいて切替弁3を制御する手段として機能する。具体的に、制御ユニット6は、記憶部60とCPU(Central Processing Unit)61とを有している。
記憶部60は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記録媒体によって構成されている。この記憶部60には、CPU61が各種処理を実行するための処理プログラムと各種処理を実行する際に用いる各種データ及び各種フラグが記憶されている。
CPU61は、記憶部60に記憶された処理プログラムを実行することによって、通信部610、判定部611及び制御部612として機能する。
通信部610は、地盤改良材の注入システム1の各部の間で信号を送受信する。具体的に、通信部610は、センサ5から出力される検出信号を、判定部611に転送する。また、通信部610は、制御部612が出力する制御信号を、駆動機構4のモーター40に転送する。
判定部611は、センサ5から出力された検出信号に基づいて判定を行うことで、ポンプ2の運転状態を決定する。そして、判定部611は、判定結果を判定信号にして出力する。判定部611が出力した判定信号は、制御部612に入力される。
制御部612は、判定部611が出力した判定信号に基づく制御信号を出力する。制御部612が出力した制御信号は、駆動機構4のモーター40に入力される。
図1に示す地盤改良機7は、ポンプ2から供給される地盤改良材を用い、複数のソイルセメント柱を造成することで、地中に壁を築造する多軸連壁用重機(本実施形態では、3軸連壁用重機)である。この地盤改良機7は、直管状で鉛直に且つ回転及び昇降可能に各々が横に並ぶように配置される複数のロッド7a,7b,7cと、複数のロッド7a,7b,7cの各々を軸回りに回転させる回転機構(図示省略)と、複数のロッド7a,7b,7cの各々を昇降させる昇降機構(図示省略)等を備えている。
複数のロッド7a,7b,7cは、1台の同じポンプ2から供給され1個の同じ切替弁3を経由した地盤改良材を地盤の穴に対して注入する経路として機能する。これら複数のロッド7a,7b,7cは、掘削具70a,70b,70c及び撹拌翼71a,71b,71cを有しており、回転及び昇降に伴って、地盤に穴を掘削すると共に地盤の穴に注入された地盤改良材を原位置土と撹拌する。
ロッド7aの上端には、スイベルジョイント11aを介してホース10aが接続されており、切替弁3の出力ポート311aから出力された地盤改良材がロッド7aに供給される。ロッド7aに供給された地盤改良材は、ロッド7aの下端から出力され、地盤の穴に注入される。スイベルジョイント11aは、ホース10aをロッド7aの上端に接続する回り継手として機能している。
ロッド7bの上端には、スイベルジョイント11bを介してホース10bが接続されており、切替弁3の出力ポート311bから出力された地盤改良材がロッド7bに供給される。ロッド7bに供給された地盤改良材は、ロッド7bの下端から出力され、地盤の穴に注入される。スイベルジョイント11bは、ホース10bをロッド7bの上端に接続する回り継手として機能している。
ロッド7cの上端には、スイベルジョイント11cを介してホース10cが接続されており、切替弁3の出力ポート311cから出力された地盤改良材がロッド7cに供給される。ロッド7cに供給された地盤改良材は、ロッド7cの下端から出力され、地盤の穴に注入される。スイベルジョイント11cは、ホース10cをロッド7cの上端に接続する回り継手として機能している。
次に、図1を用いて、地盤改良材の注入システム1を用いた柱列連続壁工法の手順を説明する。
地盤改良材の注入システム1を用いた柱列連続壁工法においては、まず、地盤改良機7が、ロッド7a,7b,7cを回転させながら下降させることで、地盤に、所望の深さの穴を掘削する。その後、地盤改良機7が、ポンプ2から供給され切替弁3を経由した地盤改良材を、ロッド7a,7b,7cの下端から地盤の穴に注入すると共に、ロッド7a,7b,7cを上昇させながら回転させることで、地盤の穴に注入された地盤改良材を原位置土と撹拌する。これにより、複数のソイルセメント柱が造成される。この作業を繰り返すことで、地中に壁が築造される。
次に、図4及び図5を用いて、柱列連続壁工法における地盤改良材の注入システム1の動作のタイミングを説明する。図4は、柱列連続壁工法における地盤改良材の注入システム1の動作のタイミングを示すタイミングチャートである。図4(A)は、ポンプ2による地盤改良材の供給量の時刻歴を示す。図4(B)は、切替弁3における回転体30の回転速度の時刻歴を示す。図5は、地盤改良材の経路を説明する切替弁3の縦断面図である。図5(A)は、一つ目の経路に切り替えた状態を示す。図5(B)は、二つ目の経路に切り替えた状態を示す。図5(C)は、三つ目の経路に切り替えた状態を示す。
なお、図4(A)及び図4(B)は、ポンプ2による地盤改良材の供給のタイミングと、切替弁3における回転体30の回転のタイミングとの関連性を示すものに過ぎない。すなわち、図4(A)に示すポンプ2による地盤改良材の供給量の変遷は一例であり、ポンプ2による地盤改良材の供給量の変遷は、図4(A)に示す変遷に限定されるものではない。また、図4(B)に示す切替弁3における回転体30の回転速度の変遷は一例であり、切替弁3における回転体30の回転速度の変遷は、図4(B)に示す変遷に限定されるものではない。
図4(A)に示すように、ポンプ2は、押圧ローラ(図示省略)による弾性チューブ(図示省略)の押圧とその解除を繰り返すことで、地盤改良材を脈動で供給する。
図4(B)に示すように、切替弁3は、ポンプ2による地盤改良材の供給の合間に、回転体30を120度回転させて、地盤改良材の経路を切り替える。
図5(A)に示すように、第1中間ポート301が第2中間ポート310aに連続する一つ目の経路に切り替えられている場合、ポンプ2から供給された地盤改良材は、ロッド7aの下端から地盤の穴に注入される。脈動による一周期分の注入後、切替弁3は、ポンプ2による地盤改良材の供給が途絶えた合間に、回転体30を120度回転させて、地盤改良材の経路を、一つ目の経路から二つ目の経路に切り替える(図5(A)→図5(B)参照)。
図5(B)に示すように、第1中間ポート301が第2中間ポート310bに連続する二つ目の経路に切り替えられている場合、ポンプ2から供給された地盤改良材は、ロッド7bの下端から地盤の穴に注入される。脈動による一周期分の注入後、切替弁3は、ポンプ2による地盤改良材の供給が途絶えた合間に、回転体30を120度回転させて、地盤改良材の経路を、二つ目の経路から三つ目の経路に切り替える(図5(B)→図5(C)参照)。
図5(C)に示すように、第1中間ポート301が第2中間ポート310cに連続する三つ目の経路に切り替えられている場合、ポンプ2から供給された地盤改良材は、ロッド7cの下端から地盤の穴に注入される。脈動による一周期分の注入後、切替弁3は、ポンプ2による地盤改良材の供給が途絶えた合間に、回転体30を120度回転させて、地盤改良材の経路を、三つ目の経路から一つ目の経路に切り替える(図5(C)→図5(A)参照)。
このように、地盤改良材の注入システム1によれば、地盤改良材の経路を切替弁3で切り替えるので、1台のポンプ2から地盤改良材をそのまま複数のロッド7a,7b,7cの各々に順番に供給することができる。これにより、複数のロッド7a,7b,7cの各々から同じ量の地盤改良材を地盤の穴に注入することができるので、地盤の穴に注入される地盤改良材の量に斑を生じさせない。
ところで、柱列式連続壁工法では、地盤改良材を原位置土と十分に撹拌しなければならず、地盤改良材を原位置土と継続して撹拌しながら、適量の地盤改良材を注入する必要がある。このため、大量の地盤改良材を急いで注入した場合であっても、地盤改良材を原位置土と十分に撹拌することができず、問題である。
一方、地盤改良材の注入システム1によれば、地盤改良材を原位置土と撹拌している間に、地盤改良材の経路を切り替えながら順番に地盤改良材を注入するので、ポンプ2を高出力で駆動させた場合であっても、大量の地盤改良材を一か所に急いで注入してしまうことはなく、注入された適量の地盤改良材を原位置土と十分に撹拌することができる。
また、地盤改良材の注入システム1によれば、土木建設工事で広く普及しているポンプを用いることができる。このため、ポンプ2の入手が容易であり、地盤改良材の注入システム1を誰でも簡単に利用することができる。
また、地盤改良材の注入システム1によれば、簡単な構造の1個の切替弁3でありながら、ポンプ2から供給される地盤改良材の経路を切り替えることができる。このように、地盤改良材の注入システム1によれば、1台のポンプ2で対応することが可能になる。
本発明は、上記各実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。すなわち、各構成の位置、大きさ、長さ、数量、形状、材質、時間、タイミングなどは適宜変更できる。
すなわち、上記実施形態において、3本のロッド7a,7b,7cを採用している場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のロッドを採用しているものであればよく、2本又は4本以上のロッドを採用しているものであってもよい。また、3個の出力ポート311a,311b,311cを有している切替弁3を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロッドの本数に応じた数の出力ポートを有する切替弁を採用しているものであればよい。
あるいは、上記実施形態において、ポンプ2による地盤改良材の供給が途絶えた合間に、切替弁3が地盤改良材の経路を切り替える場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定のタイミングに切替弁3が地盤改良材の経路を切り替えるものであってもよい。所定のタイミングには、予め定められた時間の周期によるタイミングや、ポンプ2による地盤改良材の供給が予め定められた流量又は圧力の値以下となるタイミングなどが挙げられる。
あるいは、上記実施形態において、地盤改良材の脈動による一周期分の注入後に、切替弁3の回転体30を回転させて地盤改良材の経路を切り替える場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ポンプ2の能力等に応じて、地盤改良材の脈動による複数周期分の注入後に、切替弁3の回転体30を回転させて地盤改良材の経路を切り替えるものであってもよい。例えば、地盤改良材の脈動による二周期分の注入後に、切替弁3の回転体30を回転させて地盤改良材の経路を切り替えるものであってもよい。
あるいは、上記実施形態において、駆動プーリー41、従動プーリー42及びエンドレス駆動ベルト43を介すことで、モーター40の動力が間接的に切替弁3の回転体30に伝達される場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、モーター40の駆動軸40aを、切替弁3の回転体30の回転中心Cと同軸に配置することで、モーター40の動力が直接切替弁3の回転体30に伝達されるものであってもよい。
1 地盤改良材の注入システム
2 ポンプ
3 切替弁
30 回転体
300 入力ポート
301 第1中間ポート
302 第1流路
31 筐体
310a,310b,310c 第2中間ポート
311a,311b,311c 出力ポート
312a,312b,312c 第2流路
4 駆動機構
40 モーター
40a 駆動軸
41 駆動プーリー
42 従動プーリー
43 エンドレス駆動ベルト
5 センサ
6 制御ユニット
60 記憶部
61 CPU
610 通信部
611 判定部
612 制御部
7 地盤改良機
7a,7b,7c ロッド
70a,70b,70c 掘削具
71a,71b,71c 撹拌翼
8 ホース
9 スイベルジョイント
10a,10b,10c ホース
11a,11b,11c スイベルジョイント
C 回転中心

Claims (4)

  1. 柱列式連続壁工法に用いる地盤改良材の注入システムであって、
    前記地盤改良材を脈動で供給する1台のポンプ(スクイズポンプを除く。)と、
    前記ポンプ(スクイズポンプを除く。)から供給された前記地盤改良材の経路の分岐点に設けられ、前記地盤改良材の脈動に同期して前記地盤改良材の経路を切り替える1個の切替弁と、
    直管状で鉛直に且つ回転及び昇降可能に各々が横に並ぶように配置され、1台の同じ前記ポンプ(スクイズポンプを除く。)から供給され1個の同じ前記切替弁を経由した前記地盤改良材を地盤の穴に対して注入する経路として機能すると共に、前記地盤の穴に注入された前記地盤改良材を原位置土と撹拌する複数のロッドと、を備え
    前記切替弁は、前記複数のロッドの各々から同じ量の前記地盤改良材を前記地盤の穴に注入するために機能していることを特徴とする
    地盤改良材の注入システム。
  2. 前記切替弁は、回転式の弁であって、
    回転中心に位置する1個の入力ポートから、自身の外周に位置する1個の第1中間ポートに連続する第1流路を有する回転体と、
    前記回転体が回転可能に収容されており、前記回転体の外周が摺接する自身の内周に周方向に等間隔に位置して前記第1中間ポートに連続可能な複数の第2中間ポートから、自身の外周に位置する複数の出力ポートに一対一で連続する複数の第2流路を有する筐体と、を備えていることを特徴とする
    請求項1に記載の地盤改良材の注入システム。
  3. 前記ポンプ(スクイズポンプを除く。)の動作状況に基づいて前記切替弁を制御する手段を備えていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の地盤改良材の注入システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良材の注入システムを用いることを特徴とする
    柱列式連続壁工法。
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