JP5910318B2 - 近傍生成装置、近傍生成方法、およびプログラム - Google Patents

近傍生成装置、近傍生成方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、近傍生成装置、近傍生成方法、およびプログラムに関する。
昨今、移動携帯端末に屋内地図を表示させ、現在地から所望の場所までのルートを表示させるようなサービスが提案されている。例えば、所定のアプリケーションをインストールすることにより、移動携帯端末の表示部に表示させた駅構内の地図上に現在位置を表示し、トイレなどの目的地までのルートを表示することができる。
2点間の道のりを考慮した距離を、経路ネットワークを用いて求める技術も知られている。例えば、施設の出入口等の位置を考慮した経路探索を実現することができる。このような場合、通常のノードとリンクに加え、施設内にもノードとリンクを持たせるとともに、施設の中と外とを結ぶ出入口にもノードを持たせる経路検索を行うことがある。これにより、出発地が施設外で、かつ、目的地が施設内である経路探索において、これらのノードおよびリンクをシームレスに用いることにより、最適な出入口を経由する経路を探索することが可能となる。
また、“ある地点から一定の距離の範囲(対象領域)にあるオブジェクトを返す”といった空間に対する問合せ方式において、調べたい対象領域を円、矩形、多角形といった単純な幾何形状によって指定して、問い合わせを行う技術が知られている。このような技術は、例えば都市の地価や、犯罪発生状況などの分析を目的としている。このため、利用する地図のスケールは比較的広域(街区レベル)であり、また、Grobal Positioning System(GPS)の誤差も大きいため、上のような単純な幾何形状による対象領域指定に大きな不都合は生じにくい。
特開2007−248472号公報
しかしながら、今後は、屋内であっても経路ネットワークが整備される可能性がある。屋内の経路ネットワークが地図と同時に提供されれば、屋内においてもスポット間の経路距離を求めることができるようになる。しかし、スポットとして登録されていない任意の点間の経路距離を求める場合には、経路ネットワークの利用は現実的でない。
また、測位の技術開発が進み、屋内における人の位置情報が高精度化しているとともに、地図も、屋外のみならず屋内に対応したものが作られ、高精細化が進んでいる。このため、屋内などの空間構造が複雑にいりくんだ場所で、人の高精度な位置情報を活かしたサービスを提供することを考えた場合、従来のように単純な形によって対象領域を指定すると不都合が頻発する。
例えば、屋内で自分の近くに誰かが近付いたらアラームを鳴らすサービスを想定する。このとき、円形の対象領域を用いて近接判定を行なうと、円は壁を突き抜け、隣の部屋にいる人が抽出されてしまう可能性がある。この場合、自分のいる部屋には誰もいないのにアラームが鳴ることになり、利用者には違和感があるため、誤判定となる。このように、空間検索の際の領域指定方法は単純なままであり、円や矩形、多角形などの固定された形状による領域指定しか行なえず、高精度化する位置検出、高精細化する地図に対応した空間に対する問い合わせ方式は、まだ存在していない。
そこで、各移動体毎に定義され、連続的な分布をもつ、各移動体の潜在的な移動範囲を、空間構造が複雑な場所においても高精度に生成する、近傍生成装置、近傍生成方法、およびプログラムを提供する。
ひとつの態様である近傍生成装置は、位置取得部、移動体データ生成部、障害物データ取得部、近傍情報生成部を有する。位置取得部は、移動体の位置を示す位置情報を取得する。移動体データ生成部は、前記位置情報に基づき、前記移動体の所定領域内での位置を示す移動体データを生成する。障害物データ取得部は、前記移動体が移動することができない領域の前記所定領域内での位置を示す障害物データを取得する。近傍情報生成部は、前記移動体データおよび前記障害物データに基づいて、前記所定領域におけるポテンシャルの分布であって、連続した滑らかな曲面で表され、前記移動体データが示す位置を該分布における最大値とし、前記障害物データが示す位置を該分布における最小値とする該分布を、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を示す近傍情報として生成する。
別の態様である近傍生成方法は、移動体の位置を示す位置情報を取得し、前記位置情報に基づき、前記移動体の所定領域内での位置を示す移動体データを設定し、前記移動体が移動することができない領域の前記所定領域内での位置を示す障害物データを取得する。そして、前記移動体データおよび前記障害物データに基づいて、前記所定領域におけるポテンシャルの分布であって、連続した滑らかな曲面で表され、前記移動体データが示す位置を該分布における最大値とし、前記障害物データが示す位置を該分布における最小値とする該分布を、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を示す近傍情報として生成することを特徴としている。
なお、上述した本発明に係る方法をコンピュータに行わせるためのプログラムであっても、このプログラムを当該コンピュータによって実行させることにより、上述した本発明に係る方法と同様の作用効果を奏するので、前述した課題が解決される。
上述した態様の近傍生成装置、近傍生成方法、およびプログラムによれば、各移動体毎に定義され、連続的な分布をもつ、各移動体の潜在的な移動範囲である近傍領域を、空間構造が複雑な場所においても高精度に生成することができる。
第1の実施の形態による近傍作成システムの構成を示す図である。 第1の実施の形態による近傍生成装置の機能を示すブロック図である。 第1の実施の形態によるラプラスポテンシャルによる携帯端末の近傍生成の一例を説明する図である。 第1の実施の形態による代用電荷法を説明する図である。 第1の実施の形態による地図データに基づく標本点と電荷点との配置を説明する図である。 第1の実施の形態による地図データに基づく標本点と電荷点との配置を説明する図である。 第1の実施の形態による移動体を中心に拡がるポテンシャル分布の生成の一例を説明する図である。 第1の実施の形態による移動体を中心に拡がるポテンシャル分布の生成の一例を説明する図である。 第1の実施の形態による移動体を中心に拡がるポテンシャル分布の生成の一例を説明する図である。 第1の実施の形態による移動体位置を取り囲む標本点、電荷点の配置の例を示す図である。 第1の実施の形態による標本点・電荷点の配置の一例を示す図である 第1の実施の形態による代用電荷法の関数重ね合わせの例を示す図である。 第1の実施の形態によるポテンシャル生成を説明する図である。 第1の実施の形態による代用電荷法を用いて計算されたポテンシャルの平面上における分布を示す図である。 第1の実施の形態によるポテンシャルの値と閾値との関係を示す図である。 第1の実施の形態による最大範囲の一例を示す図である。 第1の実施の形態による位置情報の構成例を示す図である。 第1の実施の形態による標本点データの構成例を示す図である。 第1の実施の形態による近傍生成装置の出力データの構成例を示す図である。 第1の実施の形態によるポテンシャルによる近傍領域の表示例を示す図である。 第1の実施の形態による移動体位置に対する近傍領域の時間的変化を示す表示例である。 第1の実施の形態による近傍生成装置の動作を示すフローチャートである。 第1の実施の形態による携帯端末の動作を示すフローチャートである。 変形例による範囲設定例を示す図である。 第2の実施の形態による近傍生成装置の機能を示すブロック図である。 第2の実施の形態による近接判定を説明する図である。 第2の実施の形態による近接判定の結果を説明する図である。 第2の実施の形態による複数の移動体が壁内部の空間に存在する場合の近接判定について説明する図である。 第2の実施の形態による複数の移動体の近接判定の表示例を示す図である。 第2の実施の形態による近接判定において、移動体数が変化した場合の処理時間の変化を示す図である。 第2の実施の形態において予測される移動体数の変化による処理時間を示す図である。 第2の実施の形態による近接判定処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態による近傍生成装置の機能を示すブロック図である。 第3の実施の形態による位置修正を説明する図である。 第4の実施の形態による近傍作成システムの構成を示す図である。 標準的なコンピュータの構成を示す図である。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照しながら、第1の実施の形態による近傍作成システム1について説明する。図1は、第1の実施の形態による近傍作成システム1の構成を示す図である。図1に示すように、近傍作成システム1は、近傍生成装置3、少なくとも1つの携帯端末5−1、・・・、5−n、少なくとも3つの無線Local Area Network(LAN)のAccess Point(AP)9−1、9−2、9−3、・・・を備えている。携帯端末5−1、・・・、5−nは、以下、まとめて、あるいは代表して携帯端末5ともいう。AP9−1、9−2、・・・は、以下、まとめて、あるいは代表してAP9ともいう。ここで、例えば、携帯端末5は、近傍生成装置3および位置推定装置7と無線通信網を介して接続されている。無線通信網は、携帯電話用通信網、無線LANを介した通信網等とすることができる。携帯端末5とAP9とは、無線LANを介して接続されている。近傍生成装置3と位置推定装置7とは、有線通信網または無線通信網を介して接続されている。
近傍生成装置3は、携帯端末5の位置と、携帯端末5の周囲の地図とに基づき、携帯端末5の近傍生成を行う装置である。例えば、携帯端末5の近傍領域とは、現時点以降の携帯端末5の存在場所の予測、すなわち、携帯端末5の潜在的な移動範囲を示し、携帯端末5が存在する平面における連続的な数値の分布を表す。本実施の形態における移動体(携帯端末5)の近傍領域は、移動体を中心としながら壁など通行不能な箇所を避け、なおかつ通行可能な領域に沿って連続的に拡がるのが好ましい。このような近傍領域の形状を自然に表現する方法として、ポテンシャルを用いる。
携帯端末5は、例えば人11−1、11−2、・・・(以下、まとめて、あるいは代表して、人11という)に所持されて移動する、例えば、携帯情報端末、携帯電話等の端末装置である。本実施の形態においては、携帯端末5を移動体の一例として説明する。携帯端末5は、例えばタッチパネルなどの入力手段を備えた表示部5a、いずれも不図示の無線LAN受信装置、近傍生成装置3からの情報を受信する無線受信装置、動作を制御する制御装置、記憶装置等を有している。携帯端末5は、情報の入力が可能であるとともに、地図や、生成された近傍領域等の情報を表示可能である。
携帯端末5は、少なくとも3つのAP9からの通信を受信することにより、AP9の識別情報、通信に要した時間に関する情報を取得し、携帯端末5の位置を推定するための情報として、位置推定装置7に送信する。また、携帯端末5は、近傍生成装置3から生成された近傍情報を受信し、提示を行う。本実施の形態においては、携帯端末5の近傍領域を生成することにより、人11の近傍領域を生成する場合を例にして説明する。
位置推定装置7は、携帯端末5から取得した情報に基づき、携帯端末5の位置を推定し、通信17を介して近傍生成装置3に送信する。位置推定装置7は、例えば、無線通信手段を備えた演算処理装置である。
位置推定装置7には、各AP9の識別情報、および設置場所を記憶させておく。位置推定装置7は、携帯端末5から、携帯端末5が通信を行ったAP9の識別情報を取得することにより、AP9の設置場所を取得するとともに、携帯端末5からAP9との通信にかかった時間を取得することにより、携帯端末5とAP9との間の距離を計算する。位置推定装置7は、AP9の場所と、携帯端末5と、少なくとも3つのAP9との間のそれぞれの距離とから、携帯端末5の位置を推定する。位置の推定は、例えば3点計測法を用いることができる。
図2は、近傍生成装置3の機能を示すブロック図である。図2に示すように、近傍生成装置3は、位置取得部21、近傍生成部23、壁データ生成部25、地図記憶部27、出力部30を有している。位置取得部21は、位置推定装置7から、携帯端末5の位置の座標と、携帯端末5がその位置に存在していた時刻を位置情報として取得する。地図記憶部27は、携帯端末5の周囲を示す地図である。壁データ生成部25は、移動体が通行不能な場所に関する条件を示す壁データを、地図記憶部27に基づき生成する。壁データの詳細については後述するが、地図に基づく標本点および電荷点に関する情報を含んでいる。
近傍生成部23は、移動体データ配置部31、速度計算部33、範囲配置部35、壁データ記憶部37、壁データ取得部39、求解部41、ポテンシャル生成部43を有している。移動体データ配置部31は、位置取得部21が取得した携帯端末5の位置情報に基づき、近傍領域を生成するために携帯端末5に対応して設定する条件を示す移動体データを配置する。移動体データの詳細については後述するが、移動体の位置に基づく標本点および電荷点に関する情報を含んでいる。
速度計算部33は、位置取得部21が取得した携帯端末5の位置情報、および対応する時刻情報、例えば、1つ前の時刻の位置と現在の位置との差分に基づき、携帯端末5の移動速度を計算する。速度計算部33は、携帯端末5の移動方向を計算するようにしてもよい。
範囲配置部35は、携帯端末5の近傍領域を生成する際の計算範囲となる最大範囲を決定し、最大範囲の境界に基づき、後述する標本点、電荷点を配置する。最大範囲は、例えば、移動体の位置を中心とする円とすることができる。円の半径は、例えば速度計算部33により計算された携帯端末5の移動速度に応じて決定するようにしてもよい。
詳細は後述するが、本実施の形態においては、近傍領域生成のために代用電荷法を用いる。代用電荷法においては、標本点および電荷点が配置され、対応する条件が設定される。標本点とは、携帯端末5が存在する平面において連続的なポテンシャル分布を生成するための条件として、ポテンシャルの値を設定する点である。標本点は、境界上に設けられる。すなわち、壁データの場合には、壁とそれ以外の空間との境界に設けられ、移動体データの位置に基づく場合には、後述する仮想境界上に設けられ、最大範囲に基づく場合には、最大範囲の境界に設けられる。電荷点は、それぞれの標本点に対応して、ポテンシャルが発生する点として設定する点である。上述の壁データ、移動体データは、少なくとも1つの標本点におけるポテンシャルの設定値、それぞれの標本点の座標、少なくとも1つの電荷点の座標を含む情報である。
壁データ記憶部37は、壁データ生成部25が生成した壁データを記憶する。壁データ取得部39は、壁データ記憶部37に記憶された壁データを読み出す。求解部41は、移動体データ、最大範囲、および壁データに基づき連立方程式を生成し、解を求める。ポテンシャル生成部43は、求解部41の解に基づき、携帯端末5の近傍領域のポテンシャルの分布を生成する。出力部30は、近傍生成部23によるポテンシャル分布の結果を出力する通信装置などである。
以下、移動体の近傍領域を表現する方法についてさらに説明する。ポテンシャルの表現として最も一般的に用いられるものに、ラプラスポテンシャルがある。ラプラスポテンシャルは、ラプラス方程式Δψ=0の解として表すことができる。ラプラス方程式の解には、次のような特徴と利点がある。
すなわち、ラプラス方程式の解は、連続で滑らかであり、最大点の他に極値が存在しない。よって、人(移動体)の存在位置を最大、壁面を最小とする分布を生成することによって、移動体を中心として壁を避けて拡がる形を、自然に表現するのに適している。また、ラプラス方程式の解は、場所の関数であるため、地図上の任意の点に量(ポテンシャルの標高)が存在する。これは移動体の位置(ポテンシャル中心)から離れるにつれ減少する量であるため、移動体との経路を考慮した距離の指標として利用するのに適している。これらの利点より、近傍領域の表現方法としてラプラスポテンシャルを用いる。
図3は、ラプラスポテンシャルによる携帯端末5の近傍生成の一例を説明する図である。図3は、近傍生成例50およびポテンシャル分布58を示している。近傍生成例50は、壁51、壁53が存在する平面において、移動体位置55に対応するポテンシャルを等高線57−1〜57−6により示している。ポテンシャル分布58は、ポテンシャルPを3次元的に示している。このように、本実施の形態による近傍生成により、携帯端末5の近傍領域は、壁51、壁53などの通行不能な領域を避け、連続的に広がるポテンシャル分布として表される。
ところで、例えば、本実施の形態のような近傍生成を利用して、人が近付くとアラームを鳴らすようなサービスを提供する場合、人が近づいたことを遅くとも1秒以内に行なうことが要求される。そのためには、測位によって刻々とアップデートされる位置情報から遅延なく近傍領域を生成する必要がある。しかし、通常、ラプラスポテンシャルの生成計算にはとても時間がかかる。
一般に、偏微分方程式を数値的に解く際は、空間を格子に分割して計算を行なうが、ラプラス方程式は楕円型の偏微分方程式であり、これら格子の値を陽に求めることができず、分割してできた格子の数を変数とする大規模な連立方程式を解く必要がある。これには多くの計算時間がかかる。例として、縦横それぞれ100分割した領域(100×100=10、000格子)上で1つの移動体のポテンシャル生成計算を行なうと、連立方程式の求解に1分程度の計算時間がかかる(例えば、Central Processing Unitの動作周波数=2.8GHz、連立方程式の解法には、LU分解法を利用)。複雑な屋内構造の中に分布する近傍領域を表現するためには、格子の数(空間の解像度)が増加しがちである。また、多くの移動体の近傍領域を同時に計算する必要があることを考えると、一般的な格子解法は時間がかかりすぎて利用できない。
そこで、計算時間の問題に対応するため、代用電荷法を応用してポテンシャルの生成計算を行なう。代用電荷法を応用することにより、これまで分単位を要していたポテンシャルの生成時間を、数ミリ秒程度まで短縮することができる。
代用電荷法とは、偏微分方程式の近似解法である。代用電荷法は、単純なアルゴリズムであるため、近似解を得るために必要な計算時間が短く、なめらかな境界に対しては比較的高い近似精度が得られる特徴がある。反面、代用電荷法は、境界形状が複雑である場合には、誤差が増加して適用が困難という特徴をもっている。代用電荷法のアルゴリズムを次に述べる。
図4は、代用電荷法を説明する図である。代用電荷法においては、上述のように、標本点および電荷点を定める。代用電荷法においては、以下の処理が行われる。
処理1)ポテンシャルを求める解析領域を領域Ωとし、領域Ωの内部に標本点Xi(i=1、2、・・・、n:nは自然数)を選ぶ。
処理2)選択した各標本点Xiの位置に対応するポテンシャルの値biを指定する。
処理3)領域Ωの外側に、電荷点Yi(i=1、2、・・・、n:nは自然数)を選ぶ。
処理4)解u(X)を以下の式1のように仮定し、式2によって、u(Xi)が指定した条件biを満たすように係数Qiを決定する。
ここで、|X−Yi|は、標本点Xと電荷点Yiとの距離を表す。
代用電荷法においても、最終的にはこの連立方程式を解く必要がある。しかし未知数の数が従来の格子解法と比較して少なくなるため、計算に要する時間が圧倒的に短くなる。例えば、格子解法において、格子数=10、000のとき、格子解法では、例えば58msec以上かかる計算が、代用電荷法において、電荷点数=60とすると、1msec程度となる。
代用電荷法では、解析する空間の境界に沿って電荷・標本点を幾つか選ぶことにより、境界間を滑らかに分布し、かつ境界上で指定した条件を満たすポテンシャルが計算される。この性質を用いて、近傍生成装置3は、屋内地図上で壁面に沿って標本点と対応する電荷点とを配置することにより、屋内の通行可能領域に沿って拡がるポテンシャル分布を生成する。本実施の形態においては、屋内地図データから生成した通行可能領域と不可領域を表す2値データから、通行可能領域に沿って自動的に標本点と電荷点とを配置する。
図5、図6は、地図データに基づく標本点と電荷点との配置を説明する図である。図5に示すように、地図93から壁96を抽出した2値化データ95を生成し、標本点98、電荷点99を含む壁データ97を自動的に配置する。
図6に示すように、2値データから電荷点・標本点を自動配置する手順は、以下の通りである。
手順1)地図100のように、壁101および壁103が2値化された2値データにおいて、輪郭抽出例108のように、通行不可領域である壁101、壁103部分の輪郭105、輪郭107を抽出する。
手順2)領域収縮例110のように、壁101、壁103をわずかに収縮させ、収縮領域109、収縮領域111を得る画像処理(クロージング)を行なう。
手順3)収縮輪郭抽出例112のように、収縮した壁部分の収縮領域109、収縮領域111から、それぞれ収縮輪郭113、収縮輪郭114を抽出する。この収縮輪郭113、収縮輪郭114は、手順1で抽出した輪郭105、輪郭107の通行不可能領域側に存在する輪郭となる。
手順4)標本点配置例115のように、外側の輪郭105、輪郭107に沿って等間隔で複数の標本点117、標本点119を配置する。
手順5)電荷点位置決定方法116に示すように、手順4で配置した標本点117、標本点119に最も近く、かつ内側の収縮輪郭113または収縮輪郭114の線上に存在する点を決定し、電荷点配置例120のように複数の電荷点121、電荷点123を配置する。
図7A〜図7Cは、移動体を中心に拡がるポテンシャル分布の生成の一例を説明する図である。図7A〜図7Cの例では、建物の壁54が存在し、壁54の内部に人11(携帯端末5)が存在している。代用電荷法は、境界値問題の解法であるため、境界上での値しか指定できない。例えば、図7Aでは、図の左側の壁54(区別するため壁54aという)の境界部に配置された標本点45がポテンシャル=1に拘束され、図の右側の壁54(壁54b)の境界部に配置された標本点46が、ポテンシャル=0に拘束された例を示している。また、図7Bでは、壁54aの境界部に配置された標本点47がポテンシャル=0に拘束され、壁54bの境界部に配置された標本点48が、ポテンシャル=1に拘束された例を示している。
ところで、ラプラスポテンシャルは、任意の2つの境界地点の間を必ず単調に増加(あるいは減少)して分布する。よって、図7A、図7Bに示すように、建物の壁面54に沿って電荷・標本点を配置して拘束値を指定するだけでは、移動体の存在する位置を極値とするポテンシャルを生成できない。
そこで、図7Cに示すように、移動体位置55を中心(最大)とするポテンシャルを計算する。このため、移動体位置55の周りをとり囲むように仮想的な境界59を設け、その境界上の標本点63での値を最大ポテンシャル=1とし、壁54の標本点61での値を最小ポテンシャル=0とする。このような条件を指定して計算を行なうことで、移動体位置55を中心として拡がるポテンシャル分布65を生成できるようにする。
図8は、移動体位置55を取り囲む標本点63、電荷点69の配置の例を示す図である。図8に示すように、移動体データ130において、格子のそれぞれが画素131であるとするとき、移動体位置55の周りの画素に、数個の標本点63、電荷点69を配置して、移動体位置55を囲めばよい。
図9は、標本点・電荷点の配置の一例を示す図である。図9に示すように、移動体位置55の周囲に壁54が存在している空間において、壁54の境界66に複数の標本点61を配置し、壁54にクロージング処理を行うことにより、各標本点61に対応する電荷点67を配置する。移動体位置55の周囲には、仮想境界59を配置し、仮想境界59上に、複数の標本点63を配置する。また、仮想境界59にクロージング処理を施すことにより、各標本点63に対応する電荷点69を配置する。なお、範囲71に含まれる各標本点、電荷点等は、移動体位置55の移動に伴い移動させる。
図10は、上記のような方法によってポテンシャル分布を生成する際の、代用電荷法の関数重ね合わせの例を示す図である。図10においては、移動体位置55の周囲に壁54が存在している場合の、移動体位置55を通る鉛直方向の断面での標本点61、標本点63、電荷点67a、67b(まとめて電荷点67ともいう)、電荷点69a、69b(まとめて電荷点69ともいう)の配置の例に対応して、生成されたポテンシャル分布の形状が示されている。
図10に示すように、例えば仮想電位141は、電荷点67aから発生する仮想電位曲線である。仮想電位143は、電荷点67bから発生する仮想電位曲線である。仮想電位144は、電荷点69aから発生する仮想電位曲線であり、仮想電位145は、電荷点69bから発生する仮想電位曲線である。なお、仮想電位141〜仮想電位145には、上記式2により求められたそれぞれの係数Qiが考慮されている。
不図示の点も含む全ての電荷点67、電荷点69から発生する仮想電位曲線を全て足し合わせ、標本点61、標本点63における条件を満たすようにすることにより、ポテンシャル分布147が得られる。すなわち、標本点61、標本点63における条件に基づき、ポテンシャル分布147において、壁境界132、壁境界137におけるポテンシャル=0、仮想境界133、仮想境界135におけるポテンシャル=1となっている。
図11は、ポテンシャル生成を説明する図である。図11に示すように、地図150において、壁151、壁152がある場合に、図5、図6を参照しながら説明したように、近傍生成装置3は、壁151、壁152の輪郭を抽出するとともにクロージングを行う。これにより、壁データ153に示すように、複数の標本点156、電荷点157が配置される。また、近傍生成装置3は、携帯端末5の近傍領域に仮想境界を生成してポテンシャル生成を行い、出力部30を介して結果を出力する。結果は、例えば、表示例158のポテンシャル等高線159のように、等高線で表示させるための等高線の座標に関する情報である。このとき、ポテンシャル等高線159は、壁151、壁152を避けて広がっている。
次に、図12、図13を参照しながら計算誤差について説明する。代用電荷法の大きな欠点は、計算誤差を抑えるための有効な手段がないことである。誤差を少なくする電荷点の最適な配置を解析的に算出しようとする試みも行なわれているが、境界の形状が複雑になると、誤差の増加を防ぐことは基本的に難しい。代用電荷法はポテンシャル問題を超高速に解くことが可能でありながら、工学的な応用事例が少ないのはこの誤差のため思われる。しかし、本実施の形態における近傍生成という用途では、代用電荷法の誤差の影響を比較的少なくすることができる。
図12は、代用電荷法を用いて計算されたポテンシャルの平面上における分布を示す図、図13は、ポテンシャルの値と閾値との関係を示す図である。図12は、壁84に囲まれた空間に移動体位置55が存在する例を示している。ポテンシャルの計算結果は、ポテンシャル等高線73〜ポテンシャル等高線83により表されている。
例えば、ポテンシャル等高線73においては、ポテンシャル=0.3である。ポテンシャル等高線75においては、ポテンシャル=0.2、ポテンシャル等高線77においては、ポテンシャル=0.1、ポテンシャル等高線79においては、ポテンシャル=0.05である。また、ポテンシャル等高線81においては、ポテンシャル=0.01、ポテンシャル等高線82においては、ポテンシャル=0.005、ポテンシャル等高線83においては、ポテンシャル=0.001である。
代用電荷法の誤差は、境界上で最大となることが知られている(誤差の最大値原理)。図12において、境界である壁84付近ではあきらかにポテンシャル分布の形が歪んでおり、逆にポテンシャルの高い中心付近の部分は、滑らかな分布を保っていることがわかる。すなわち、例えば、ポテンシャル等高線73〜ポテンシャル等高線ポテンシャル等高線79は、比較的誤差が少ない。しかし、ポテンシャル等高線81〜ポテンシャル等高線83は、壁84の外側の外部85まで存在する歪んだ形になっており、中心付近と比べて誤差が大きい。このように、ポテンシャルの裾野ほど誤差が大きい。
本実施の形態においては、近傍作成システム1は、移動体の「近傍領域」を計算する。例えば、複数の移動体が近接しているか否かを判定する近接判定などの利用を想定した場合、近傍領域の範囲は、ポテンシャルの中心から離れて広くとる必要はない。つまり本実施の形態においては、代用電荷法によって生成するポテンシャルの誤差が少ない部分(標高の高い中心付近)の情報のみを利用できるため、代用電荷法の欠点である誤差の影響を少なく抑えることができる。
図13に示すように、ポテンシャル分布87において、例えば閾値88を設け、閾値88より大きいポテンシャルの部分を使用範囲89として用いるようにする。これにより、誤差の小さい部分のポテンシャルのみを用いることになり、誤差の影響が抑制される。
さらに、計算量を削減するため、ポテンシャルの計算に用いる標本点、電荷点の範囲を定める最大範囲を設定することが考えられる。図14は、最大範囲の一例を示す図である。図14に示すように、範囲設定例90において、人11の近傍領域に最大範囲として最大範囲91が設定され、最大範囲91にそって仮想的な壁が移動体の周囲に配置される。この最大範囲91に基づく仮想境界は、移動体位置55の周囲の仮想境界59とは異なり、周囲の壁と同じ扱いであるポテンシャル=0の境界とする。このような最大範囲91によって、ポテンシャル分布の拡がりは、設定した最大範囲内に収まる。ここで、最大範囲91は、移動体位置55の位置を中心とした円とすることができる。
最大範囲91に対応して、複数の標本点91aが最大範囲91の境界上に配置され、最大範囲91の外部に、上述のように、対応する電荷点91bが配置される。最大範囲91のような最大範囲を設定すると、移動体位置55から例えば範囲設定例90のマップ全域に拡がるようなポテンシャルは生成できなくなる。しかし、計算の対象とする電荷・標本点を最大範囲内に存在するものに絞ることにより、計算量を削減できる。
図15は、位置情報162の構成例を示す図である。図15に示すように、位置情報162は、各移動体の位置を示す情報であり、タイムスタンプ164、移動体ID165、移動体位置166を有している。位置情報162は、位置推定装置7から位置取得部21により取得される。
タイムスタンプ164は、位置情報162を取得した時刻である。移動体ID165は、各移動体の識別情報である。移動体位置166は、各移動体の、タイムスタンプ164の時刻における座標であり、x座標およびy座標で表される。位置情報162は、例えば2012年4月27日17時14分32秒に、移動体ID=001の移動体は、x=12.380、y=45.173の位置にあったことを示している。位置情報162は、所定時間ごとに取得され、近傍生成装置3において不図示の記憶部に記憶される。
図16は、標本点データ168の構成例を示す図である。標本点データ168は、ID170、X座標171、Y座標172を有している。ID170は、標本点の識別情報である。X座標171、Y座標172は、標本点の座標である。標本点データ168は、例えばid=001の標本点が、x=24、y=18の点であることを示している。上述のように、標本点は、地図記憶部27に保持された地図に基づいて抽出された輪郭上、仮想境界59上、または最大範囲91の境界上に配置される。なお、電荷点も同様の構成の電荷点データとして構成される。標本点データ168、及び電荷点データは、求解部41に入力される。
図17は、近傍生成装置3の出力データの構成例を示す図である。近傍情報175は、近傍生成装置3の出力データであり、移動体ID176、X座標177、Y座標178、ポテンシャル179を有している。近傍情報175は、例えば、移動体ID176=101について、X=10、Y=15の点におけるポテンシャル=0.05と計算されたことを示している。
図18は、上述のようにして計算されたポテンシャルによる近傍領域の表示例を示す図である。図18に示すように、表示例180は、移動体位置55−1〜移動体位置55−6について生成された近傍領域を、ポテンシャル等高線により示している。移動体位置55−1〜移動体位置55−6に対応する近傍領域は、それぞれ移動不可能な壁を避けて広がっていることが分かる。
図19は、移動体位置55に対する近傍領域の時間的変化を示す表示例である。図19は、表示例183〜表示例194において、移動体位置55に対する近傍領域が等高線57−1〜等高線57−12のように移動していく状態を示している。表示例183〜表示例194において、移動体位置55に対する近傍領域は、壁151、壁152を避けるように広がりながら移動している。
以上のように構成される近傍作成システム1の動作を、フローチャートを参照しながら説明する。図20は、近傍生成装置3の動作を示すフローチャートである。図20に示すように、近傍生成装置3において、位置取得部21は、ある時刻の位置情報162を取得する。また、壁データ取得部39は、壁データ記憶部37において標本点データ168、および標本点データ168と同様の構成の電荷点データを取得する(S201)。
移動体データ配置部31は、取得した位置情報162に基づき、例えば図7Cを参照しながら説明したように、移動体位置55に関する仮想境界59を設定し、図8のように、仮想境界59に対応する標本点63、電荷点69を配置する(S202)。
範囲配置部35は、図14において説明したように、最大範囲91を決定して、最大範囲91に基づき、標本点および電荷点を配置する(S203)。壁データ取得部39は、壁データ生成部25で生成され、壁データ記憶部37に記憶された例えば標本点データ168、および対応する電荷点データを取得することにより、地図記憶部27に基づく壁データを配置する(S204)。
求解部41は、式2の連立方程式を解くことにより、重ね合わせの係数Qiを決定する(S205)。ポテンシャル生成部43は、S205で決定された係数Qiを反映させ他ポテンシャルを全て重ね合わせ、ポテンシャル分布を生成する(S206)。
図21は、携帯端末5の動作を示すフローチャートである。図21に示すように、携帯端末5は、少なくとも3箇所のAP9からの通信を受信し、それらAP9の識別情報と、通信に要した時間に関する情報とを、位置推定装置7に送信する(S207)。図20を参照しながら説明した近傍生成装置3における近傍生成が終了すると、携帯端末5は、生成された近傍情報を取得する(S208)。携帯端末5は、取得した情報を、例えば図18の表示例180や、図19の表示例183〜表示例194のように、表示部5aに表示させる。
以上説明したように、第1の実施の形態による近傍作成システム1によれば、携帯端末5が、少なくとも3箇所のAP9と通信を行い、結果を位置推定装置7へ送信することにより、位置推定装置7は、携帯端末5の位置を特定する。近傍生成装置3は、位置推定装置7から携帯端末5の位置データを取得する。近傍生成装置3は、取得した位置データに基づき、移動体データ配置部31が例えば移動体データ130を配置するとともに、速度計算部33の計算結果に基づき範囲配置部35は、近傍領域の最大範囲を決定する。一方、壁データ取得部39は、地図に基づく例えば壁データ97を取得し、標本点、電荷点を配置する。求解部41は、配置された移動体データ130および壁データ97に基づき式2のように連立方程式を生成し、解として係数Qiを求める。ポテンシャル生成部43は、求解部41の解に基づき、移動体に応じたポテンシャルの分布を生成する。
以上のように、第1の実施の形態による近傍作成システム1によれば、例えば、壁と廊下の2値画像データに変換された地図を用いて、移動体が移動不可能な壁等を抽出し、輪郭を抽出する。さらに、壁に関して、クロージングを行って輪郭を検出し、壁の輪郭に沿って標本点、クロージングを行った輪郭に沿って電荷点を配置する。これにより、地図に基づく標本点および電荷点の情報を含む壁データを、自動配置することができる。
一方、携帯端末5と位置推定装置7とにより特定された携帯端末5の移動体55を取得することにより、移動体位置55に基づく標本点および電荷点である移動体データを自動配置することができる。
このとき、上記のように、駅や商業施設など、GPSの信号が届かない場所で位置情報を取得する屋内測位技術の方式として、例えば、無線LAN−APを利用することにより取得される高精度の位置検出を利用して、近傍生成を行うことが可能である。
また、近傍作成システム1によれば、人11が移動不可能な壁などを考慮した近傍領域の生成が可能であり、移動経路等の実情に即した近傍生成が可能である。すなわち、例えば屋内地図上で壁面に沿って電荷点と標本点を配置することにより、屋内の通行可能領域に沿って拡がるポテンシャル分布を生成することができる。また、ポテンシャルを高速に計算する方法として、偏微分方程式の数値解法である代用電荷法を採用することにより、リアルタイムでの近傍生成処理が可能な速度で処理を行うことが可能となっている。
近傍生成の際に用いるラプラス方程式の解には、次のような特徴とメリットがある。すなわち、ラプラス方程式の解は、連続で滑らかであり、最大点の他に極値が存在しない。よって、人(移動体)の存在位置を最大、壁面を最小とする分布を生成することによって、移動体を中心として壁をさけて拡がる形を自然に表現できる。また、ラプラス方程式の解は、場所の関数であるため、地図上の任意の点に量(ポテンシャルの標高)が存在する。これは移動体の位置(ポテンシャル中心)から離れるにつれ減少する量であり、移動体の近傍生成に適している。
近傍作成システム1によれば、高精度な位置、高精細な地図を活かし、各移動体ごとに定義され、連続的な分布をもつ、移動体の行動や、周囲の空間構造に応じて変化する近傍領域を高速に生成することができる。よって、屋内において、誤判定ないきめ細かな近傍生成のサービスを実現させることができる。
このとき、移動体の存在位置を最大点としながら、障害物(壁)を避けて廊下などの通行可能領域に沿って拡がるポテンシャル分布を、移動体の近傍領域として利用することができる。すなわち、代用電荷法の計算処理として、壁に沿って配置する標本点と、移動体中心をとり囲むように配置する標本点を設定し、移動体周辺の標本点での値を最大、壁の標本点での値を最小とする条件を指定する。これにより、移動体の位置を中心としながら壁をさけて拡がるポテンシャル分布を高速に計算することができる。また近傍領域の範囲を限定することで代用電荷法特有の誤差の影響を受けにくくすることができる。
移動体を中心として例えば円状に標本点91aおよび電荷点91bを配置し、仮想的な壁とすることにより、範囲設定例90の範囲内の標本点および電荷点のみが計算対象となり、処理が高速化する。また、近傍領域の最大範囲を任意に指定できる。
このように、屋内位置情報サービスを実現するうえで必要となる、移動オブジェクトの「近傍領域」を高速に生成できる。近傍作成システム1によれば、屋内では建物の構造によって人が通過、存在できる場所が制限されるため、その構造を考慮した上で、近傍領域を定義する方法を提供することができる。
(変形例)
以下、変形例について説明する。本変形例による近傍作成システムの構成は、第1の実施の形態による近傍作成システム1と同様の構成である。よって、同一の構成には同一の符号を付し、重複説明を省略する。
本変形例において、図2に示した速度計算部33は、位置取得部21が取得した携帯端末5の位置情報、および対応する時刻情報、例えば、1つ前の時刻の位置と現在の位置との差分に基づき、携帯端末5の移動速度および移動方向を計算する。
本変形例において、範囲配置部35は、携帯端末5の近傍領域を生成する際の計算範囲を配置する際に、速度計算部33で計算された移動速度、および移動方向に基づき、最大範囲を変形する。変形の方法については後述する。求解部41は、移動体データ、速度に基づく最大範囲、および壁データに基づき連立方程式を生成し、解を求めることにより、変形された最大範囲に基づく解を求める。
図22は、図14に示した範囲設定例90の変形例を示す図である。図22に示すように、本変形例においては、範囲設定例212に示すように、速度214に応じて最大範囲213を変形させる。このとき、速度計算部33は、位置情報162に基づき、人11(携帯端末5)の速度214と進行方向を計算する。範囲配置部35は、算出された速度ベクトル214に基づき、例えば最大範囲213の長軸と短軸との比を変化させ、携帯端末5の進行方向に長軸を一致させる楕円とする。楕円の中心と長軸、短軸を、移動体の速度および進行方向に応じて変化させることも考えられる。他の構成および動作は、第1の実施の形態による近傍作成システム1と同様であるので、説明を省略する。
本変形例のように、最大範囲213の形状を、単純な円ではなく楕円とし、速度214および進行方向に応じて変形する。これによって近傍領域が、空間構造のみではなく、移動体の行動も考慮したものとなり、予測も含めた近接判定が可能となる。
(第2の実施の形態)
以下、図23から図30を参照しながら、第2の実施の形態による近傍作成システムについて説明する。本実施の形態において、第1の実施の形態および変形例と同一の構成および動作については、同一符号を付し詳細説明を省略する。
図23は、第2の実施の形態による近傍生成装置3−2の機能を示すブロック図である。図23に示すように、近傍生成装置3−2は、位置取得部21、近傍生成部23、壁データ生成部25、地図記憶部27、近接判定部29、出力部30を有している。
本実施の形態による近傍生成装置3−2は、第1の実施の形態および変形例による近傍生成装置3に加え、近接判定部29を有している。近傍生成部23は、複数の移動体のそれぞれについて近傍領域を生成し、近接判定部29は、複数の移動体のそれぞれに関して生成された近傍領域を示すポテンシャル分布に基づき、互いに所定の近傍領域に存在しているか否かの近接判定を行う。出力部30は、近接判定部29による判定結果を出力する。
図24は、近接判定を説明する図である。図24に示すように、移動体が存在する空間の鉛直方向の一断面において、位置a1〜a4の移動体に関して、それぞれポテンシャル分布215、216、218、219が生成されている。近接判定のための閾値として、閾値=P0が設定されている。この閾値とは、異なる移動体に関してそれぞれ生成されたポテンシャル分布の交点において、閾値より高いポテンシャルであれば当該移動体同士が近接していると判定するための基準値である。
図24の例において、ポテンシャル分布215、216、218、219から、閾値P0以上の部分を抽出する。これにより、太線で表示されたポテンシャル分布217、ポテンシャル分布220が抽出される。このとき、ポテンシャル分布215、216に対応する移動体は、互いに同一グループのポテンシャル分布217に含まれるため、近接していると判定される。同様に、ポテンシャル分布218、219に対応する移動体は、互いに同一グループのポテンシャル分布220に含まれるため、互いに近接していると判定される。実際には、全ての移動体の近傍領域のポテンシャル分布から、閾値以上の部分を抽出し、近接判定を行う。
図25は、近接判定の結果を説明する図である。図25の近接判定227のように、壁221の存在を考慮しない場合には、移動体223と移動体224との最短距離を示す経路225は、壁221と交点226で交わってしまい、実際には移動不可能な経路を示している。近接判定229においては、壁221を避けて近傍領域が生成されるため、経路228は、壁221を考慮した経路となり、その経路228に基づき近接判定が行われる。
図26は、移動体231〜移動体233が壁230内部の空間に存在する場合の近接判定について説明する図である。表示例240、表示例241、表示例242、表示例243の順に時間が経過しているとする。図26に示すように、壁230では、移動体231〜移動体233は、互いに壁230に隔てられた場所に存在している。表示例241から表示例243では、移動体233が移動体231に徐々に接近している。表示例243においては、移動体231と移動体233とは、近接と判定されている。しかしながら、移動体231と移動体232とは、壁230を隔てているため、互いのポテンシャル分布は重なることはなく、同一のグループとは判定されないので、近接とは判定されない。
図27は、複数の移動体の近接判定の表示例を示す図である。この表示例245は、対象とする地図上を自由に動き回る複数の移動体のダミー軌道を予め作成し、そのダミー軌道に沿って動く移動体同士の近接判定を近傍生成装置3に実行させることにより作成した。図27の例では、単独の移動体の近傍領域246に加え、互いに近接と判定された2つの移動体のグループ247、3つの移動体のグループ248が区別可能に表示されている。
図28は、第2の実施の形態による近接判定において、移動体数が変化した場合の処理時間の変化を示す図であり、図29は、図28の関係から予測される移動体数の変化による処理時間を示す図である。移動体数とは、近接判定部29の近接判定のために近傍生成部23により近傍領域生成の対象となった移動体の数である。処理時間とは、移動体の一つである携帯端末5が、位置推定装置7に位置特定のための情報を送信してから、結果の表示を完了するまでの時間の例を示している。
図28において、横軸は、移動体の数、縦軸は処理時間を示す。なお、計算に用いた地図のスケールから換算すると、1画素あたりの長さは1.24mとなる。電荷点の数は534個であり、計算に用いた近傍生成装置3の動作周波数は、2.8GHzである。
図28には、移動体数=1〜10の場合にそれぞれ実測された処理時間の範囲が、実測値249−1〜249−10として示されている。これらの実測値249−1〜249−10に基づき、移動体数と処理時間との関係は、直線249で表されると考えられる。すなわち、移動体数の増加に応じて処理時間は線形に増加していると考えられる。図28の例では、移動体1体あたり約44msecの処理時間によって近接判定の処理が可能である。
直線249により移動体数に応じた処理時間を予測すると、図29に示すように、移動体数=20の場合には、処理時間は、922msであり、移動体数=30の場合には、処理時間は1356msである。同様に、例えば移動体数100の場合には、処理時間は4391msである。
図30は、第2の実施の形態による近接判定処理を示すフローチャートである。図30に示すように、近傍生成装置3−2は、位置取得部21において、位置が更新されるまで待機する(S251)。位置が更新されない間は(S252:NO)、待機状態を維持する。
位置が更新されると(S252:YES)、近傍生成装置3−2は、第1の実施の形態また、第1の変形例において説明した処理と同様の処理により、移動体の近傍領域を生成する(S253)。近接判定部29は、生成された各移動体の近傍領域のポテンシャル分布を重ねあわせ、例えば図24に示したような、ポテンシャル分布215〜219よりなる1つの分布を生成する(S254)。近接判定部29は、生成した分布において、閾値以上である領域を抽出する(S255)。すなわち、図24の例では、ポテンシャルが閾値P0以上であるポテンシャル分布217、ポテンシャル分布220を抽出する。
近接判定部29は、ラベリング処理により、S255で抽出された閾値以上の領域から、連続した領域を区別する(S256)。すなわち、図24の例では、ポテンシャル分布217と、ポテンシャル分布220とが、別の領域として区別される。近接判定部29は、同じ領域内に存在する移動体を近接と判定する(S257)。すなわち、図24の例では、位置a1に存在する移動体と、位置a2に存在する移動体とが近接していると判定される。また、位置a3に存在する移動体と、位置a4に存在する移動体とが近接していると判定される。近傍生成装置3は、例えば、携帯端末5から処理終了が指示されない間は(S258:NO)、S251に戻って処理を繰り返し、処理終了が指示されると(S258:YES)、処理を終了する。
以上説明したように、第2の実施の形態による近傍作成システムにおいては、空間構造を考慮した近傍領域を用いることによって、人(移動体)の通行場所が制限される屋内で、近接判定を行う。このとき、直線距離ではなく実際の移動経路の距離に基づく人(移動体)同士の近接検知を行なえるようになる。実際の移動経路とは、移動体が実際に移動すると予測される経路であり、移動体が通行不可能な壁などを避けるように広がるポテンシャル分布を生成することにより、実際の移動経路に基づく近接判定を行なうことができる。
第2の実施の形態による近接判定においては、上記のように、複数の移動体についてそれぞれ求められたポテンシャル分布を重ね合わせ、閾値以上の部分を抽出し、ラベリング処理により連続した領域を区別する。よって、移動体周囲の空間構造を考慮した違和感のない近接判定を高速に行なえるようになる。このとき、移動体を携帯端末5を所持した人とすれば、壁の向こう側にいる人は近いと判断せず、壁に隔てられていない同じ場所にいる人のみを近いと判定できる。また、単なる近接判定のみでなく、例えば、経路228のような、移動体同士の経路を考慮した近さを、数値で算出することも可能となる。
第2の実施の形態によれば、移動体同士の全ての組み合わせについて近接判定を行うといった処理が不要であり、移動体数が増えても、処理時間は線形に増加するのみである。よって、移動体数が増加するにつれ、組合せで近接判定を行う場合に比べて処理時間が相対的に短くてすむ。
(第3の実施の形態)
以下、図31、図32を参照しながら、第3の実施の形態による近傍作成システムについて説明する。本実施の形態において、第1の実施の形態、変形例、または第2の実施の形態と同一の構成および動作については、同一符号を付し詳細説明を省略する。
図31は、第3の実施の形態による近傍生成装置3−3の機能を示すブロック図である。図31に示すように、近傍生成装置3−3は、位置取得部21、近傍生成部23、壁データ生成部25、地図記憶部27、位置修正部259、出力部30を有している。
本実施の形態による近傍生成装置3−3は、第1の実施の形態および変形例による近傍生成装置3に加え、位置修正部259を有している。位置修正部259は、近傍生成部23により生成された近傍領域、位置取得部21により取得された携帯端末5の移動体位置166、および壁データに基づき、移動体位置166を修正する。位置修正部259は、移動体位置166に修正があった場合には、移動体データ配置部31に修正した移動体位置166をフィードバックする。出力部30は、位置修正部259よる修正結果を出力する。
図32は、第3の実施の形態による位置修正を説明する図である。図32の実軌跡260に示すように、移動体262が壁264に沿って移動体位置262aから移動体位置262bに至る軌跡266のように移動している場合について説明する。このとき、近傍作成システム1により、生成結果270として、移動体262は、移動体位置262c〜移動体262eに至る算出軌跡272、274、276のように移動したと検出されたとする。このとき、移動体262の移動に伴い、近傍領域282、284、286が生成される。
ここで、近傍領域286は、図32において、壁264の左側にのみ生成されている。しかしながら、位置取得部21の計測に基づく算出軌跡276は、壁264を跨いでしまっている。このような場合には、移動体位置移動体262fが、算出された近傍領域286内部に存在しないため、算出軌跡276は誤りであると判定し、移動体262の位置が、壁264の左側になるように移動体位置166を修正する。
以上のように、第3の実施の形態による近傍作成システムによれば、測位の誤差を補正するフィルタとして使える可能性がある。例えば部屋などの固定領域に移動体が入室したことを検出する場合、移動体がその部屋の壁の外側間際に位置していると、小さな測位の誤差が内外判定の誤判定の原因となる。これを解消するため、毎度更新される測位位置について、1ステップ前の位置において計算した近傍領域を用いて、その近傍領域の内部領域に現在位置が含まれていなければ、不正な値として測位位置を近傍領域内に補正する処理が考えられる。近傍領域は壁を越えないため、これによって入室の誤判定を防止することができる。
また、近傍領域を移動体の潜在的な移動範囲と解釈すれば、近傍領域を測位座標が間欠した際の位置補正フィルタとして利用することもできる。すなわち、間欠した測位座標を、近傍作成システム1ステップ前に生成された近傍領域内に設定することもできる。
(第4の実施の形態)
以下、図33を参照しながら、第4の実施の形態による近傍作成システム1−2について説明する。本実施の形態において、第1の実施の形態、変形例、第2の実施の形態、または第3の実施の形態と同一の構成および動作については、同一符号を付し詳細説明を省略する。
図33は、第4の実施の形態による近傍作成システム1−2の構成を示す図である。図33に示すように、近傍作成システム1−2は、近傍生成装置3、少なくとも1つの携帯端末6−1、・・・、6−n、初期位置特定装置8を備えている。携帯端末6−1、・・・、6−nは、以下、まとめて、あるいは代表して携帯端末6ともいう。
携帯端末6は、例えば人11−1、11−2、・・・に所持されて移動する、例えば、携帯情報端末、携帯電話等の端末装置である。本実施の形態においては、携帯端末6が移動体の一例となる。携帯端末6は、例えばタッチパネルなどの入力手段を備えた表示部6a、いずれも不図示の近傍生成装置3、初期位置設定装置8からの情報を受信する無線受信装置、携帯端末6の動きを検出する、ジャイロセンサ、または加速度センサなどの動き検出センサ、動作を制御する制御装置、記憶装置等を有している。携帯端末6は、情報の入力が可能であるとともに、地図や、生成された近傍領域等の情報を表示可能に構成される。
携帯端末6は、初期位置設定装置8との間で無線通信網を介して通信を行うことにより、自己の初期位置を取得する。携帯端末6は、設定された初期位置および、動き検出センサにより検出される情報を、無線15を介して位置推定装置7に送信する。位置推定装置7は、受信した情報に基づき携帯端末6の位置を推定する。また、携帯端末6は、近傍生成装置3から無線19を介して生成された近傍情報を受信し、提示を行う。本実施の形態において、自己位置の検出方法以外の処理は、上記第1の実施の形態、変形例、第2の実施の形態、または第3の実施の形態のいずれを適用してもよい。
以上説明したように、第4の実施の形態による近傍作成システム1−2によれば、初期位置を取得した後は、携帯端末6に実装されているジャイロセンサや加速度センサ等を利用した自律航法を組み合わせた高精度測位技術を利用することが可能となり、例えば1m以下の測位精度も期待される。また、近傍作成システム1−2によれば、人の位置はより高精度かつ実用的に測位できるようになる。また、それに応じて、地図も屋外のみでなく屋内の間取り情報までを含めたものが多く作成される動機付けとなり得るため、人の状況と連動したさらに決め細やかなサービスを利用者に提供することが可能となる。
なお、壁データ97,壁データ153は、障害物データの一例であり、壁データ取得部39は、障害物データ取得部の一例である。また、移動体データ配置部31は、移動体データ生成部の一例であり、範囲配置部35は、範囲設定部の一例である。
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を採ることができる。例えば、上記第1から第4の実施の形態、および変形例は、可能な範囲で組み合わせるようにしてもよい。例えば、第1の実施の形態において、S203の最大範囲を、例えば、周囲の壁の形状に基づく領域とするなど、円、または楕円以外の領域に規定するようにしてもよい。
携帯端末5、または携帯端末6に自己位置推定機能が搭載されている場合には、位置推定装置7を介さず、近傍生成装置3に直接自己位置を通知するようにしてもよい。無線LAN測位と携帯端末に実装されているジャイロセンサや加速度センサ等を利用した自律航法とを組み合わせることにより、高精度測位を可能とすることもできる。近傍生成装置3から携帯端末5への処理結果の通知は、電子メールで行うようにしてもよい。 上記第1から第4の実施の形態または変形例による近傍作成システムを、近接判定や、位置修正以外の用途に応用するようにしてもよい。例えば、任意の点間の経路距離が必要となる例として、仮想現実における音場の再現、位置に応じたサービスを提供するためのトリガーエリアといった用途に幅広く応用できる可能性がある。
仮想現実における音場の再現において、現実空間内で、音源から聴こえてくる音を仮想的に再現する際、音源から聴者に伝わる音量を、音源と聴者の経路距離によって変化させると、より臨場感のある音響再現が可能になると考えられる。このとき、聴者位置の僅かな変化にも追従して音量も変化することが好ましい。このような目的を想定すると、離散的に設定されたスポット点ではなく、地図上の連続的な場所において音源との経路距離を求める必要があるため、上記第1から第4の実施の形態および変形例による近傍作成システムの利用が可能である。
別の利用例として、ポテンシャルを用いてロボットの大域経路計画を効率的に行うことができる。さらに一般化し、状態空間内での最適経路をポテンシャル法で求めることによって、例えばマニピュレータの軌道生成を行うことも可能である。しかも上記第1から第4の実施の形態および変形例による近傍作成システムによれば、経路生成や軌道生成が高速に行なえる。
また、電荷・標本点の配置は計算精度に大きく影響する。一般に、配置間隔が広いと計算の誤差が多くなる傾向がある。また点の数が多くなりすぎると計算負荷が大きくなる。狭い場所(壁が密に存在している場所)には点を密に配置し、広い場所には粗く配置するなどして点の数を節約するなどの工夫をすることもできる。
ここで、上記第1から第4の実施の形態および変形例による近傍生成方法の動作をコンピュータに行わせるために共通に適用されるコンピュータの例について説明する。図34は、標準的なコンピュータのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図34に示すように、コンピュータ300は、Central Processing Unit(CPU)302、メモリ304、入力装置306、出力装置308、外部記憶装置312、媒体駆動装置314、ネットワーク接続装置等がバス310を介して接続されている。
CPU302は、コンピュータ300全体の動作を制御する演算処理装置である。メモリ304は、コンピュータ300の動作を制御するプログラムを予め記憶したり、プログラムを実行する際に必要に応じて作業領域として使用したりするための記憶部である。メモリ304は、例えばRandom Access Memory(RAM)、Read Only Memory(ROM)等である。入力装置306は、コンピュータの使用者により操作されると、その操作内容に対応付けられている使用者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をCPU302に送付する装置であり、例えばキーボード装置、マウス装置などである。出力装置308は、コンピュータ300による処理結果を出力する装置であり、表示装置などが含まれる。例えば表示装置は、CPU302により送付される表示データに応じてテキストや画像を表示する。
外部記憶装置312は、例えば、ハードディスクなどの記憶装置であり、CPU302により実行される各種制御プログラムや、取得したデータ等を記憶しておく装置である。媒体駆動装置314は、可搬記録媒体316に書き込みおよび読み出しを行うための装置である。CPU302は、可搬型記録媒体316に記録されている所定の制御プログラムを、記録媒体駆動装置314を介して読み出して実行することによって、各種の制御処理を行うようにすることもできる。可搬記録媒体316は、例えばCompact Disc(CD)−ROM、Digital Versatile Disc(DVD)、Universal Serial Bus(USB)メモリ等である。ネットワーク接続装置318は、有線または無線により外部との間で行われる各種データの授受の管理を行うインタフェース装置である。バス310は、上記各装置等を互いに接続し、データのやり取りを行う通信経路である。
上記第1から第4の実施の形態および変形例による近傍生成方法をコンピュータに実行させるプログラムは、例えば外部記憶装置312に記憶させる。CPU302は、外部記憶装置312からプログラムを読み出し、コンピュータ300に近傍生成の動作を行なわせる。このとき、まず、近傍生成の処理をCPU302に行わせるための制御プログラムを作成して外部記憶装置312に記憶させておく。そして、入力装置306から所定の指示をCPU302に与えて、この制御プログラムを外部記憶装置312から読み出させて実行させるようにする。また、このプログラムは、可搬記録媒体316に記憶するようにしてもよい。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
移動体の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
前記位置情報に基づき、前記移動体の移動範囲に関する条件を示す移動体データを生成する移動体データ生成部と、
前記移動体が移動することができない場所に関する条件を示す障害物データを取得する障害物データ取得部と、
前記移動体データおよび前記障害物データが示す条件を満たす、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を連続的に示す近傍情報を生成する近傍情報生成部と、
を有することを特徴とする近傍生成装置。
(付記2)
前記障害物データは、前記移動体周辺の地図から生成された、前記移動体が通行不能な場所に関する条件であることを特徴とする付記1に記載の近傍生成装置。
(付記3)
前記移動体データ、および前記障害物データに基づき連立方程式を生成し、前記連立方程式の解を求める求解部、
をさらに有し、
前記求解部は、前記連立方程式としてラプラス方程式を用い、前記連立方程式を代用電荷法により解くことを特徴とする付記2に記載の近傍生成装置。
(付記4)
前記移動体データ生成部は、前記移動体データとして、前記移動体の移動範囲に関するポテンシャルを設定する標本点および前記ポテンシャルが発生する電荷点を生成し、
前記障害物データ取得部は、前記障害物データとして、前記移動体が通行不能な場所に関するポテンシャルを設定する標本点および前記ポテンシャルが発生する電荷点を取得し、
前記求解部は、前記移動体データにおける標本点では、前記障害物データにおける標本点よりも高いポテンシャルとなるように条件を設定して、前記電荷点から発生するポテンシャルを重ね合わせた際に前記標本点におけるポテンシャルが前記条件を満たすように、前記それぞれのポテンシャルに乗ずる係数を前記連立方程式の解として求め、
前記近傍情報生成部は、前記解に基づき前記近傍情報としてポテンシャルを算出することを特徴とする付記3に記載の近傍生成装置。
(付記5)
前記位置情報に基づき、前記近傍情報の計算を行う最大範囲を決定し、前記最大範囲に関するポテンシャルを設定する標本点および前記ポテンシャルが発生する電荷点を示す範囲データを設定する範囲設定部、
をさらに有し、
前記求解部は、前記移動体データにおける標本点では、前記範囲データにおける標本点および前記障害物データにおける標本点よりも高いポテンシャルとなるように条件を設定して、前記連立方程式を代用電荷法により解くことを特徴とする付記3または付記4に記載の近傍生成装置。
(付記6)
前記位置情報に基づき前記移動体の速度および移動方向を算出する速度計算部、
をさらに有し、
前記範囲設定部は、前記速度および前記移動方向に基づき前記最大範囲を設定することを特徴とする付記5に記載の近傍生成装置。
(付記7)
複数の前記移動体が近接しているか否かを判別する近接判定部、
をさらに有し、
前記位置取得部は、複数の移動体の位置を取得し、
前記移動体データ生成部、および前記近傍情報生成部は、前記複数の移動体のそれぞれについて処理を行うことによりそれぞれの前記近傍情報の2次元分布を生成し、
前記近接判定部は、前記複数の移動体の前記近傍情報の2次元分布の重なり具合に基づき、近接しているか否かを判別することを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載の近傍生成装置。
(付記8)
前記近接判定部は、前記近傍情報の閾値を設定し、前記閾値以上の値を有する前記近傍情報の2次元分布を作成し、連続した前記近傍情報の2次元分布内の前記移動体同士を近接していると判別することを特徴とする付記7に記載の近傍生成装置。
(付記9)
前記近傍情報を異なる時間において生成することにより、前記移動体の位置情報を修正する位置修正部、
をさらに有することを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載の近傍生成装置。
(付記10)
移動体の位置を示す位置情報を取得し、
前記位置情報に基づき、前記移動体の移動範囲に関する条件を示す移動体データを設定し、
前記移動体が移動することができない場所に基づく条件を示す障害物データを取得し、
前記移動体データおよび前記障害物データが示す条件を満たす、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を連続的に示す近傍情報を生成することを特徴とする近傍生成方法。
(付記11)
前記障害物データは、前記移動体周辺の地図から生成された、前記移動体が通行不能な場所に関する条件であることを特徴とする付記10に記載の近傍生成方法。
(付記12)
前記移動体データ、および前記障害物データに基づきラプラス方程式による連立方程式を生成し、前記連立方程式を代用電荷法により解くことを特徴とする付記11に記載の近傍生成方法。
(付記13)
前記移動体データを生成する際には、前記移動体データとして、前記移動体の移動範囲に関するポテンシャルを設定する標本点および前記ポテンシャルが発生する電荷点を生成し、
前記障害物データを取得する際には、前記障害物データとして、前記移動体が通行不能な場所に関するポテンシャルを設定する標本点および前記ポテンシャルが発生する電荷点に関する情報を取得し、
前記解を求める際には、前記移動体データにおける標本点では、前記障害物データにおける標本点よりも高いポテンシャルとなるように条件を設定して、前記電荷点から発生するポテンシャルを重ね合わせた際に前記標本点におけるポテンシャルが前記条件を満たすように、前記それぞれのポテンシャルに乗ずる係数を前記連立方程式の解として求め、
前記近傍情報を生成する際には、前記解に基づき前記近傍情報としてポテンシャルを算出することを特徴とする付記12に記載の近傍生成方法。
(付記14)
さらに、前記位置情報に基づき、前記近傍情報の計算を行う最大範囲を決定し、前記最大範囲に関するポテンシャルを設定する標本点および前記ポテンシャルが発生する電荷点を示す範囲データを設定し、
前記解を求める際には、前記移動体データにおける標本点では、前記範囲データにおける標本点および前記障害物データにおける標本点よりも高いポテンシャルとなるように条件を設定して、前記連立方程式を代用電荷法により解くことを特徴とする付記12または付記13に記載の近傍生成装置。
(付記15)
移動体の位置を示す位置情報を取得し、
前記位置情報に基づき、前記移動体の移動範囲に関する条件を示す移動体データを設定し、
前記移動体が移動することができない場所に基づく条件を示す障害物データを取得し、
前記移動体データおよび前記障害物データが示す条件を満たす、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を連続的に示す近傍情報を生成する処理を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
1 近傍作成システム
3 近傍生成装置
5 携帯端末
7 位置推定装置
9 AP
11 人
21 位置取得部
23 近傍生成部
25 壁データ生成部
27 地図記憶部
29 近接判定部
31 移動体データ配置部
33 速度計算部
35 範囲配置部
37 壁データ記憶部
39 壁データ取得部
41 求解部
43 ポテンシャル生成部
45〜48 標本点
50 近傍生成例
51、53 壁
53 壁
55 移動体
57 等高線
58 ポテンシャル分布
59 仮想境界
61、63 標本点
65 ポテンシャル分布
67、69 電荷点

Claims (11)

  1. 移動体の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
    前記位置情報に基づき、前記移動体の所定領域内での位置を示す移動体データを生成する移動体データ生成部と、
    前記移動体が移動することができない領域の前記所定領域内での位置を示す障害物データを取得する障害物データ取得部と、
    前記移動体データおよび前記障害物データに基づいて、前記所定領域におけるポテンシャルの分布であって、連続した滑らかな曲面で表され、前記移動体データが示す位置を該分布における最大値とし、前記障害物データが示す位置を該分布における最小値とする該分布を、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を示す近傍情報として生成する近傍情報生成部と、
    を有することを特徴とする近傍生成装置。
  2. 前記所定領域は、前記移動体周辺の地図で表されている領域であり、
    前記障害物データは前記移動体が通行不能な領域の前記地図上の位置を示すことを特徴とする請求項1に記載の近傍生成装置。
  3. 前記移動体データ、および前記障害物データに基づき連立方程式を生成し、前記連立方程式の解を求める求解部、
    をさらに有し、
    前記求解部は、前記連立方程式としてラプラス方程式を用い、前記連立方程式を代用電荷法により解くことによって前記連立方程式の解を求め、
    前記近傍情報生成部は、前記求解部が求めた前記連立方程式の解に基づいて、前記ポテンシャルの分布を生成することを特徴とする請求項2に記載の近傍生成装置。
  4. 前記移動体データ生成部は、前記移動体データとして、前記移動体の前記所定領域内での位置に前記ポテンシャルを設定する標本点およびポテンシャル発生させる電荷点を生成し、
    前記障害物データ取得部は、前記障害物データとして、前記移動体が通行不能な領域の前記地図上の位置にポテンシャルを設定する標本点およびポテンシャル発生させる電荷点を取得し、
    前記求解部は前記移動体データについての電荷点から発生するポテンシャルを重ね合わせた際に前記移動体データについての標本点におけるポテンシャルが前記最大値となり、且つ、前記障害物データについての電荷点から発生するポテンシャルを重ね合わせた際に前記障害物データについての標本点におけるポテンシャルが前記最小値となる場合における、前記電荷点の各々が発生させるポテンシャルに乗ずる係数を前記連立方程式の解として求めことを特徴とする請求項3に記載の近傍生成装置。
  5. 前記位置情報に基づき、前記近傍情報の計算を行う最大範囲を決定し、前記所定領域内での前記最大範囲の境界位置前記ポテンシャルを設定する標本点およびポテンシャル発生させる電荷点を示す範囲データを設定する範囲設定部、
    をさらに有し、
    前記求解部は、更に、前記障害物データについての電荷点から発生するポテンシャルを重ね合わせた際に前記障害物データについての標本点におけるポテンシャルが前記最小値となる場合における、前記電荷点の各々が発生させるポテンシャルに乗ずる係数を、前記連立方程式の解として求めることを特徴とする請求項4に記載の近傍生成装置。
  6. 前記位置情報に基づき前記移動体の速度および移動方向を算出する速度計算部、
    をさらに有し、
    前記範囲設定部は、前記速度および前記移動方向に基づき前記最大範囲を設定することを特徴とする請求項5に記載の近傍生成装置。
  7. 複数の前記移動体が近接しているか否かを判別する近接判定部、
    をさらに有し、
    前記位置取得部は、複数の移動体の位置を取得し、
    前記移動体データ生成部、および前記近傍情報生成部は、前記複数の移動体のそれぞれについて処理を行うことによりそれぞれの前記近傍情報の2次元分布を生成し、
    前記近接判定部は、前記複数の移動体の前記近傍情報の2次元分布の重なり具合に基づき、近接しているか否かを判別することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の近傍生成装置。
  8. 前記近接判定部は、前記複数の移動体の近傍情報の2次元分布の重なり具合が所定の閾値以上である場合に、該複数の移動体同士近接していると判別することを特徴とする請求項7に記載の近傍生成装置。
  9. 前記近傍情報を異なる時間において生成することにより、前記移動体の位置情報を修正する位置修正部、
    をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の近傍生成装置。
  10. 移動体の位置を示す位置情報を取得し、
    前記位置情報に基づき、前記移動体の所定領域内での位置を示す移動体データを設定し、
    前記移動体が移動することができない領域の前記所定領域内での位置を示す障害物データを取得し、
    前記移動体データおよび前記障害物データに基づいて、前記所定領域におけるポテンシャルの分布であって、連続した滑らかな曲面で表され、前記移動体データが示す位置を該分布における最大値とし、前記障害物データが示す位置を該分布における最小値とする該分布を、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を示す近傍情報として生成することを特徴とする近傍生成方法。
  11. 移動体の位置を示す位置情報を取得し、
    前記位置情報に基づき、前記移動体の所定領域内での位置を示す移動体データを設定し、
    前記移動体が移動することができない領域の前記所定領域内での位置を示す障害物データを取得し、
    前記移動体データおよび前記障害物データに基づいて、前記所定領域におけるポテンシャルの分布であって、連続した滑らかな曲面で表され、前記移動体データが示す位置を該分布における最大値とし、前記障害物データが示す位置を該分布における最小値とする該分布を、前記移動体近傍の前記移動体の移動範囲を示す近傍情報として生成する処理を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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