JP5909728B2 - 遊技台 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技台に関する。
従来、遊技台の一つとして、例えば、スロットマシン(パチスロ)が知られている。このスロットマシンは、所定の数の遊技媒体を使用し、かつスタートレバーが操作されることで、複数ある役の中から内部当選役を決定する抽選を行うとともに、複数あるリールを回転させ、決定された内部当選役とストップボタンの操作結果に基づいてリールを停止させる。そして、停止されたリールの態様によって入賞したと判定された役に応じた利益を付与するように構成されている。この一連の処理は例えば主制御部が行うように構成されている。
このようなスロットマシンは、遊技者が有利な状態における遊技を盛り上げるためにBGMを再生している(例えば、特許文献1)。BGMの種類が豊富であるほど遊技を盛り上げることができるため、有利な状態に対して複数種類のBGMを再生可能とし、様々な条件でBGMを変更している。
特許第4815529号公報
しかし、有利な状態においては、遊技者の注目がBGM以外のところに集まることも多く、せっかく変更したBGMが遊技者に認識されづらいという問題がある。
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであって、変更したBGMを認識させ易くすることができる遊技台を提供することを目的とする。
本発明によれば、
遊技の状態を制御する状態制御手段と、
BGMを出力するBGM出力手段と、
前記BGM出力手段を制御するBGM制御手段と、を備え、遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能な遊技台であって、
前記状態制御手段は、
遊技者に有利な特定の状態を設定可能であり、
第一の値が第二の値となったことに基づいて前記特定の状態を終了させ、
前記第一の値が前記第二の値となる方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第一の更新を実行可能であり、
前記第一の値が前記第二の値とならない方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第二の更新を実行可能であり、
前記第二の更新として、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が公表される第三の更新と、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が秘匿される第四の更新と、を実行可能であり、
前記BGM制御手段は、
前記特定の状態において、第一のBGMおよび該第一のBGMとは異なる第二のBGMを出力させることが可能であり、
前記特定の状態が開始されたことに基づいて前記第一のBGMを出力させることが可能であり、
所定の変更条件が少なくとも充足され、かつ所定の遊技操作がなされたことに基づいて前記第一のBGMに替えて前記第二のBGMを出力させるものであり、
前記所定の変更条件は、
前記第四の更新による更新量が所定の更新量以上となる場合に充足される条件であり、
前記所定の更新量によって前記特定の状態が維持される遊技に要する最小の時間は、
前記第二のBGMが最初から最後まで一度再生されるのに要する時間以上の時間であることを特徴とする遊技台が提供される。
本発明によれば、変更したBGMを認識させ易くすることができる遊技台を提供することができる。
スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 制御部の回路ブロック図。 スロットマシン100に設けられた図柄表示窓113および各リール110乃至112を正面から見た正面図。 各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図。 (a)は内部当選役(作動役を含む)の種類、各役に対応する図柄組み合わせ、付与数を示す図、(b)は各役の抽選データを示す図。 スロットマシン100の遊技状態の変遷推移図及び移行条件を示す図。 主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部300のリール回転開始処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 (a)は、第1副制御部400のメイン処理のフローチャート、(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャート、(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャート。 第1副制御部400の演出制御状態の変遷推移図及び移行条件を示す図。 第1副制御部400の演出制御処理の流れを示すフローチャート。 第1副制御部400の内部当選コマンド受付時処理の流れを示すフローチャート。 第1副制御部400のAT状態内部当選コマンド受付時処理の流れを示すフローチャート。 第1副制御部400の遊技状態更新コマンド受付時処理の流れを示すフローチャート。 第1副制御部400のAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理の流れを示すフローチャート。 第1副制御部400のBGM変更処理の流れを示すフローチャート。 (a)は、第2副制御部500のメイン処理のフローチャート、(b)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャート、(c)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャート、(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャート。 (a)はBGMの変更条件の説明図、(b)はゲーム数とBGMの再生時間との関係性の説明図。 (a)はBGMの変更条件の変形例の説明図、(b)はゲーム数とBGMの再生時間との関係性の説明図。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技台(ここではスロットマシン))について詳細に説明する。
まず、図1および図3を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図3は、スロットマシン100に設けられた図柄表示窓113および各リール110乃至112を正面から見た正面図である。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され(それぞれを図柄表示領域と呼ぶ場合がある)、合計9つの図柄が見えるようになっている。
図3を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、中リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼ぶ。
各リール110乃至112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することになる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。別の表現をすれば、各リール110乃至112は、複数種類の図柄が施され、回転駆動されるようにスロットマシン100に設けられている。
なお、このような表示装置としてはリール以外にも演出画像表示装置157等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。後述する主制御部300は、このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判定し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。入賞ラインとは、後述する図5で説明する役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことであり、本実施形態では、図3に示すように、左リール中段図柄、中リール中段図柄および右中段図柄で構成される中段ラインL1、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段ラインL2、左リール下段図柄、中リール下段図柄および右リール下段図柄で構成される下段ラインL3、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がりラインL4、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がりラインL5の5つの入賞ラインが設けられている。
有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。それぞれ例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段ラインおよび下段ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右上りラインおよび右下がりラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではない。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の役(具体的には、特別役)に内部当選していること、または、特別役内部当選状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数投入するためのボタンである。本実施形態においては、1枚賭けベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、2枚賭けベットボタン131が押下されると2枚投入され、MAXベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。
1枚賭けベットボタン130、2枚賭けベットボタン131およびMAXベットボタン132は貯留手段に電子的に記憶されている遊技媒体を所定の投入指示操作を受け付ける操作部である。また、さらに限定すると、1枚賭けベットボタン130、2枚賭けベットボタン131およびMAXベットボタン132は遊技に用いるための遊技媒体を電子的に記憶する貯留手段に電子的に記憶されている遊技媒体を遊技に使用するための指示のための操作を受け付ける投入操作部である。
なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。すなわち、1枚賭けベットボタン130、2枚賭けベットボタン131およびMAXベットボタン132を操作すること、および、メダル投入口141にメダルを投入することは投入操作にあたる。また、後述するが、投入操作が行われることで遊技の開始操作の受付が可能となるため、投入操作は遊技を進行するための複数種類の遊技操作の1つである。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器である。
スタートレバー135は、遊技を開始させるために操作されるレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作するか、再遊技役の入賞による自動投入がされたときに、スタートレバー135を操作すると、遊技が開始され、リール110乃至112が回転を開始することとなる。
スタートレバー135に対する操作は遊技の開始を指示するものであり、開始操作にあたる。開始操作が行われることでリール110乃至112の回転が開始するため、開始操作は遊技を進行するための複数種類の遊技操作の1つである。また、スタートレバー135は遊技者の操作を受け付ける複数の操作部のうちの所定の操作部であり、特に、開始操作を受け付ける開始操作受付部である。換言すると、スタートレバー135は、遊技者による操作により各リール110乃至112を回転開始させる指示のための操作を受け付ける回転指示操作部である。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、回転中の複数のリール110乃至112を個別に停止させるために操作されるボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。
より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール111を停止させることができる。
以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、回転中の各リール110乃至112を停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を停止操作順序又は単に操作順序という。
各ストップボタン137乃至139の内部には発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
演出ボタン142は演出に関する遊技者の操作を受け付けるボタン型のスイッチである。本実施形態の場合、演出ボタン142が操作を受け付けた場合にBGMを切り替える場合がある。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔180はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。
この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された演出画像表示装置157を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが演出画像表示装置157の手前で水平方向外側に開くと演出画像表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。演出画像表示装置157は遊技に関する種々の情報を表示したり、演出画像を表示したりするものである。演出装置160が行う演出には、ストップボタン137〜139に対する操作条件に関する演出も含まれる。
なお、シャッタ163によって遮蔽される表示部材は演出画像表示装置157でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。
なお、スピーカ272およびスピーカ277や各種ランプなども演出手段に該当する。つまり、演出手段には、演出画像表示装置157、各種スピーカ、各種ランプなどが含まれ得る。また、後述する第1副制御部400や第2副制御部500は、これらの演出手段を制御する制御部(たとえば第1副制御部400、第2副制御部500など)である。すなわち、第1副制御部400または第2副制御部500は、演出手段を制御するものであり演出制御手段に相当する。
なお、演出画像表示装置157を直接制御する制御部は第2副制御部500であるが、第1副制御部400は第2副制御部500に対してどのような演出画像を表示するかを指示するものであり、演出画像表示装置157を間接的に制御するものであるから、第1副制御部400が演出画像表示装置157を制御するというように表現してもよい。
また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
次に、図2を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、図2は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンドを受信し、コマンドに応じた処理を実行する副制御部(第1副制御部400、第2副制御部500)と、によって構成されている。本実施形態の場合、副制御部は、主制御部300からコマンドを受信して演出の制御に関わる処理を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに記憶された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(メダル投入操作検出センサ、スタートレバー135センサ、ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダルセレクタのメダル検出センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110〜112の各インデックスセンサ等)の状態を監視している。CPU304は各センサの状態をI/O310の所定のポートから取得可能である。
なお、スタートレバー135に対する開始操作を受け付け可能な状態で開始操作を検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
なお、メダル投入操作検出センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者による開始操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者による停止操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110〜112のインデックスセンサは、例えば、リールに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
主制御部300は第1副制御部400に対して情報を出力する(または出力可能にしている)が、第1副制御部400が主制御部300に対して情報を出力しない(または出力不可能にしている)理由(つまり一方向の通信にしている理由)は、外部装置や不正に改造された第1副制御部から主制御部300に対して不正な信号が入力されることで主制御部が行う役の抽選などの処理において不正な処理が行われないようにするためである。また、別の理由としては一方向通信とすることで遊技台のプログラムを検査する検査機関の検査負担を軽減するという理由がある。本実施形態における主制御部300は第1副制御部400が行う処理の結果を入力することができないように設けられている。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412とを搭載している。
基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに記憶された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404の制御により、アンプおよびスピーカ272、277からBGM等の音声を出力させる。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、センサ回路424が設けられ、センサ回路424には演出ボタンセンサ423が接続されている。演出ボタンセンサ423は演出ボタン142に設けられており、演出ボタン142に対する操作を検知する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに記憶された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM306に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、図4は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では10種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「スイカ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「セブン1」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の役の種類について説明する。なお、図5(a)は内部当選役(作動役を含む)の種類、各役に対応する図柄組合せ、各役の付与数(入賞した場合のメダルの払出し数)を示す図である。本実施形態では停止された複数のリール110〜112の態様(ここでは図柄組合せ)に応じた利益としてメダルを付与する。
図5(b)は各役の抽選データを示す図であり、遊技状態毎の内部当選確率を示す。遊技状態には、再遊技低確率状態(RT0と呼ぶ場合がある)、特別役内部当選状態(RT1と呼ぶ場合がある)及び特別遊技状態(RT2と呼ぶ場合がある)がある。
図5(b)における「条件装置」は内部抽選の対象の役の種類を示している。内部当選確率は抽選値を65536で除算した値に100を乗算した値である。たとえば、RT0においては、小役1の抽選値が1024であり、小役1の当選確率は1024/65536*100≒1.6%である。各々の役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。なお、図示しないが、ハズレも抽選結果の1つである。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた複数の設定(例えば設定1〜設定6)が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
スロットマシン100の役には、特別役と、再遊技役と、小役(小役1〜小役3)とがある。なお、役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
本実施形態における役のうち、特別役は特別遊技状態に移行する役とされ、再遊技役は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「役」には、作動役である、特別役および再遊技役が含まれる。
また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役、再遊技役への入賞が含まれる。
特別役は、入賞により特別遊技が開始される役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「BAR−BAR−BAR」である。本実施形態の場合、特別役に入賞した場合、メダルの払出は行われない。特別役は、RT0において内部当選可能であり、比較的高確率で内部当選確率(16384/65536=25%)が設定されている。RT1、RT2では内部抽選の対象とされない。
特別役についてはフラグ持越しを行う。すなわち、特別役に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技において特別役に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でも特別役に内部当選中となり、特別役に対応する図柄組み合わせ「BAR−BAR−BAR」が、揃って入賞する状態にある。
なお、主制御部300は、この図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態をRT2(特別遊技状態のことであり、後述する図6で詳細に説明する)に移行させる。
再遊技役は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。再遊技役が入賞した場合、主制御部300は、前回の賭け枚数と同じ賭け枚数を自動的に投入する。対応する図柄組合せは「リプレイ−リプレイ−リプレイである。再遊技役は、RT0及びRT1において内部当選可能であり、RT0の方が内部当選確率が低く設定されている。
小役(小役1〜小役3)は、入賞により所定数のメダルが払い出される役で、対応する図柄組合せは、小役1が「スイカ−スイカ−スイカ」(スイカ)、小役2が「ANY−チェリー−ANY」(チェリー)、小役3が「ベル−ベル−ベル」(ベル)である。小役2の図柄組合せの「ANY−チェリー−ANY」は、有効ラインのうちの中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよいことを意味する。
小役1〜小役3に入賞した場合のメダルの払出枚数は、図5(a)の「付与数」に示す通りである。小役3については、入賞した場合のメダルの払出枚数が遊技状態に応じて異なり、RT2においては2枚であり、RT0及びRT1においては9枚である。
小役1及び小役2は、RT0及びRT1において内部当選可能であり、いずれの遊技状態においても内部当選確率が同じに設定されている。小役3はRT0〜RT2のいずれにおいても内部当選可能である。RT0及びRT1においては内部当選確率が同じに設定され、RT2においては内部当選確率がRT0及びRT1よりも高く設定されており、本実施形態の場合、100%内部当選する。
小役3は、本実施形態の場合、ストップボタン137〜139に対する操作条件が設定される役であり、小役3に入賞するためには、小役3に内部当選し、かつ、操作条件を充足することが必要とされる。操作条件としては、例えば、ストップボタン137〜139の操作順序や、操作タイミングを挙げることができる。本実施形態の場合、操作条件をストップボタン137〜139の操作順序とする。
操作順序は、第1乃至第3停止操作の全てを規定してもよいし、第1停止操作のみを規定して第2及び第3停止操作は規定しない場合のように、いずれか1つの停止操作を規定してもよい。また、いずれか2つの停止操作を規定してもよい。
操作順序は、最大で6種類(左→中→右、左→右→中、中→左→右、中→右→左、右→左→中、右→中→左)の中から設定可能であるが、4種類(中→左→右、中→右→左、右→左→中、右→中→左)としてもよい。
操作条件の設定は、例えば、小役3に内部当選した場合に、抽選によりいずれかを決定することで設定してもよい。また、例えば、操作条件毎に、小役3と他の役とを組み合わせた役を複数種類設定し、小役3に内部当選した場合に、同時に操作条件も決定される構成としてもよい。
<遊技状態の種類>
次に、図6を用いて、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図6はスロットマシン100の遊技状態の変遷推移図及び移行条件を示す図である。
図6を参照して、既に述べたとおり、本実施形態では遊技状態を、RT0〜RT3に区分けしている。遊技状態は同図の矢印にしたがって推移する。RT0は電源投入時等、初期状態の場合に設定される。RT0において特別役に内部当選し、かつ、その遊技で入賞しなかった場合、遊技状態がRT1に設定される。RT0において特別役に内部当選し、かつ、その遊技で入賞した場合、遊技状態がRT2に設定される。
RT1において特別役に入賞すると遊技状態がRT2に設定される。RT2では、いわゆる2枚掛けの遊技となり、メダルの払出し数の合計が所定枚数(ここでは一例として32枚)を超えると遊技状態がRT1に設定される。RT1では小役3に100%内部当選するが払出しは2枚であるため、RT1は純増枚数の増加が見込めない遊技状態としている。本実施形態の場合、特別役に内部当選する確率は上記のとおり比較的高く(25%)、RT1に移行し易い。リール停止データによって特別役に入賞しずらくした場合、RT1で遊技する期間が長くなる仕様となる。
<主制御部の処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、図7は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU304が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU304が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、S1において各種の初期設定処理が実行される。S2では、掛け数設定・スタート操作受付に関する処理を行う。主制御部300はまず、1枚賭けベットボタン130、2枚賭けベットボタン131およびMAXベットボタン132による電子的なメダル投入操作、または、投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合は、受け付けたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、メダルの追加投入をすることなく前回の遊技と同じ賭け数の遊技を行うことができる。
また、主制御部300は、賭け枚数が3枚になったことに伴ってスタートレバー135の操作がされたか否かをセンサ回路320による検出する状態に遊技を進行し、スタートレバー135の操作がなされたと判定した場合は、投入されたメダル枚数を確定し、S3に進む。
S3では、有効となる入賞ラインを確定する。S4では、乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。S5では、役の内部抽選処理を行う。ここでは役の内部当選の当否を抽選する内部抽選を少なくとも行う。また、演出に関わる抽選(例えば、複数種類の中から演出内容を選択する抽選)を行ってもよい。
役の内部抽選は、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている役抽選テーブルを読み出し、これとS4で取得した乱数値とを用いて抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの役に内部当選した場合、その役の内部当選フラグをONにする。また、決定された内部当選役を識別可能な情報を少なくとも含む内部当選コマンドを送信する準備を行う。準備されたコマンドは後述する図9の主制御部タイマ割込処理のS26にて第1副制御部400に送信される。
S5の内部抽選処理では、また、内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。停止操作の操作条件が問われる役のリール停止データについては、その操作条件も設定されており、これらに対応するリール停止データが選択されると、その操作条件も設定されたことになる。こうして特定の役に内部当選した場合に操作条件が設定されることになる。操作条件に反する停止操作がなされた場合は、対応図柄組み合わせが表示されないように制御されることになる。
S6では全リール110乃至112の回転を開始させるリール制御を行う。詳細は後述する。
S7ではリール停止制御処理を行う。ここでは、まず、所定の条件を満たすことで、ストップボタン137乃至139の受付を有効化する。所定の条件とは、例えば、リール110〜112の駆動制御の設定が、全てのリール110〜112の加速制御状態の後に設定される定速制御状態となり、かつ全てのリール110〜112に設けられたインデックスセンサを検知し、正確な図柄位置を確認できた場合である。
その後、有効なストップボタンが操作された場合に、操作されたストップボタンに対応するリールを引き込み制御状態とし、S5での選択に基づき準備されたリール停止データに基づいて目標位置まで回転させ、目標位置まできたらブレーキ制御状態とし、その目標位置でリールを停止させるように制御する。
つまり、リールの停止制御は、S5の役の内部抽選の結果と、停止操作のタイミングとに基づいたものとなる。リールの停止制御は、基本的には、内部当選した役がある場合は、その役に対応する図柄組み合わせが表示されることは許容し、ハズレ等の場合はいずれの役に対応する図柄組み合わせも表示されないように、いわゆる引き込み・蹴飛ばしといったリールの停止制御を行う。
S7では、また、第1停止操作、第2停止操作および第3停止操作を受け付けるごとに、どのストップボタンが操作されたかに関する情報およびどのタイミングでストップボタンが操作されたかに関する情報を含むコマンドを送信する準備を行う。準備されたコマンドは後述する図9の主制御部タイマ割込処理のS26にて第1副制御部400に送信される。
全リール110乃至112が停止するとS8へ進む。S8では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの役に対応する図柄組合せが表示された場合にその役に入賞したと判定する。また、フラグ持ち越しの場合を除き、内部当選フラグをリセットする。
S9ではメダル付与処理を行う。ここでは、払い出しのある何らかの役に入賞していれば、その役に対応する枚数のメダルを払い出す。こうして、停止された複数のリール110〜112の態様(ここでは図柄組合せ)に応じた利益としてメダルが付与される。
S10では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われる。例えば、特別役が入賞した場合には次回の遊技から特別遊技状態(RT2)を開始できるよう準備し、特別遊技状態において所定枚数以上の払出枚数を払い出した場合には、次回から再遊技低確率遊技状態(RT0)が開始できるよう準備する。また、例えば、特別役が内部当選し、かつ、入賞しなかった場合は次回から特別役内部当選遊技状態(RT1)が開始できるよう準備する。また、現在の遊技状態を示す情報を含むコマンドを送信する準備を行う。準備されたコマンドは後述する図9の主制御部タイマ割込処理のS26にて第1副制御部400に送信される。
こうして本実施形態では、停止表示された図柄の組み合わせに基づいて遊技者に特典を付与している。以上により1ゲームが終了する。以降S2へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
次に、図8を用いてS6のリール回転開始処理について説明する。なお、図8は主制御部300が行うリール回転開始処理の流れを示すフローチャートである。
S11では遊技間隔カウンタが0か否かを判定する。遊技間隔カウンタが0である場合はS12へ進み、0でない場合はS11に戻る。本カウンタは、単位時間あたりの遊技回数を制限して、射幸性を抑制するカウンタであり、具体的には、一の遊技のリール回転開始から次の遊技のリール回転開始までの時間を所定の時間以上とするタイマである。この遊技間隔カウンタによって遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能となる。なお、この所定の時間は任意の時間でよいが、本実施形態では4.1sとしており、一の遊技あたり最低4.1sの時間を要することとなる。
S12では遊技間隔カウンタに初期値を設定する。S13では、S5での選択に基づき第1停止用のリール停止データを準備する。S14では各リール110〜112を所定の速度まで加速するための処理を行う。以上により一単位の処理を終了する。
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行するタイマ割込処理について説明する。なお、図9は主制御部300が行うタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
S21では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。S22ではWDT(ウォッチドッグタイマ)のリスタートを行う。
S23では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、センサ回路320に接続された複数のセンサの検出結果をI/0310の入力ポートを介して監視し、監視結果をRAM308に各センサごとに区画して設けた信号状態記憶領域を記憶する。
S24では、各種遊技処理を行う。ここでは割込み制御状態に応じた各種処理を行う。逆に言うと、割込み制御状態とは遊技処理の内容を選択するための情報である。例えば、割込み制御状態がリール制御状態である場合には、各リールに設定されている制御状態を参照し、各リールに設けられているモータに対して設定されている制御状態に対応する励磁データを順次設定し、各リールを制御している。例えば、リール制御状態が加速制御状態である場合には、加速制御状態に対応する励磁データを順次設定し、対応するリールを加速させている。
S25では、タイマ更新処理を行う。上述した遊技間隔カウンタ等の各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。S26では、コマンド設定送信処理を行い、設定された各種のコマンドが副制御部400に送信される。副制御部400では、受信したコマンドにより、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になる。S27では、外部信号設定処理を行う。ここでは、情報出力回路334から外部装置の情報入力回路652に対して所定の情報(たとえば遊技状態に関する情報など)を送信する。
S28では、デバイス監視処理を行う。ここでは、メダルセレクタ170などの各種デバイスのエラー状態などを監視する。S29では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはS31に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはS30に進む。
S30では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、S31で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。一方、S31では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。
<第1副制御部の処理>
図10を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図10は第1副制御部400のCPU404が実行する処理のフローチャートであって、同図(a)は、メイン処理のフローチャートである。同図(b)は、コマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、タイマ割込処理のフローチャートである。
第1副制御部400のメイン処理は第1副制御部400にリセット信号の入力があった場合に実行される。まず、同図(a)のS41では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS41で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
S42では、第1副制御部400のRAM408の所定の記憶領域であるタイマ変数記憶領域に記憶されたタイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、S43の処理に移行する。S43では、タイマ変数に0を代入する。
S44では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別し、コマンドを受信した場合には、受信したコマンドに応じた所定の処理を行う。例えば主制御部300の内部情報(遊技状態、内部当選結果、入賞結果等)が更新された場合、これに対応して第1副制御部400の内部情報を更新する。
S45では、演出制御処理を行う。ここでは、S44にて実行された処理に基づいて演出データの設定など、演出制御に関する処理を行う。詳細は後述する。
S46では、S45で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。S47では、S45で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。S48では、S45で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、S42へ戻る。以上により一単位のメイン処理が終了する。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
S51では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。以上により一単位のコマンド受信割込処理が終了する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のタイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
S61では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるS42において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、同図(a)のS32において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
S62では、各種更新処理を行う。たとえば、第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値等の各種乱数の更新処理等を行う。以上により一単位のタイマ割込処理が終了する。
<演出制御状態>
第1副制御部400の演出制御状態について図11を用いて説明する。同図は第1副制御部400の演出制御状態の変遷推移図及び移行条件を示す図である。第1副制御部400の演出制御状態は、演出制御状態を示すフラグをRAM408の所定のエリアに格納することで管理することができる。
本実施形態の場合、第1副制御部400の演出制御状態は通常状態とAT状態とに大別される。AT状態では、ストップボタン137〜139に対する操作条件に関する演出(以下、操作演出と呼ぶ場合がある)を行う。通常状態では操作演出を行わないようにすることができる。なお、図6を参照して説明した遊技状態と、演出制御状態との関係言うと、例えば、RT1が設定されている場合にのみ、AT状態に移行可能とすることができる。
操作演出には、遊技者に操作条件を報知する報知演出が含まれる。上記のとおり、小役3については操作条件が設定される。遊技者は、設定されている操作条件が報知されない限り、これを認識することができない。報知演出により操作条件が報知されることで、遊技者が有利になる。したがって、AT状態は遊技者によって有利な遊技状態ということができ、AT状態が設定されている演出制御状態での遊技のことをAT遊技と呼ぶ場合がある。
AT遊技中はスピーカ272、277からBGMを出力する。AT遊技中のBGMとは通常状態での遊技とは異なるBGMとすることができる。AT遊技中にBGMを出力することによりAT遊技を盛り上げることができる。本実施形態の場合、AT遊技中に第一のBGM(初期BGMと呼ぶ場合がある)及び第一のBGMとは異なる第二のBGM(変更BGMと呼ぶ場合がある)を出力可能である。ここでBGMが異なるとは、BGMを出力するためのデータが異なること、同一のBGMの再生速度が異なること、同一のBGMの音量が異なることなど、一般人の可聴領域で違いが認識できる程度の違いがあることを言い、異なる箇所はそのBGM全体の少なくとも一部であればよい。
初期BGMはAT遊技の開始に基づいて出力し、変更条件が充足されたことに基づいて初期BGMに代えて変更BGMを出力する。BGMが変更されることでAT遊技を更に盛り上げることができる場合がある。
AT状態は、通常状態において移行抽選に当選することによって設定される。移行抽選は、本実施形態の場合、小役1又は小役2に内部当選したことを条件として行う。移行抽選に当選すると、所定回数(前兆ゲーム数と呼ぶ)の前兆演出遊技の消化の後、AT状態が設定される。前兆ゲーム数は固定値でもよいし、抽選で決定される変動値としてもよい。前兆演出遊技中は、AT遊技が開始されることを期待させる演出を行うことができる。
AT状態は、第一の値が第二の値となったことに基づいて終了する。本実施形態の場合、第一の値はAT状態における残遊技回数(ATゲーム数と呼ぶ)とする。ATゲーム数は遊技者に常時報知してもよい。ATゲーム数はAT状態が設定されると初期値が設定され、AT遊技の進行により更新される。更新は、本実施形態の場合、1回の遊技が消化される度にATゲーム数を1つ減算することにより行う。
本実施形態の場合、第二の値は0とする。ATゲーム数が0になるとAT状態が終了して通常状態が設定される。
本実施形態の場合、第一の値をATゲーム数とし、第二の値を0としたがこれに限られない。例えば、第一の値をAT状態における遊技消化回数とし、第二の値をAT遊技の上限遊技回数としてもよい。上限遊技回数は固定値(例えば50回)でもよいし、抽選で決定される変動値としてもよい。更新は、1回の遊技が消化される度に遊技消化回数を1つ加算し、遊技消化回数が上限遊技回数になるとAT状態が終了して通常状態を設定する。ことができる。
また、本実施形態の場合、AT状態の終了を判定するために、第一の値を更新する方式としているが、第一の値、第二の値の内容によっては第二の値を更新する方式を採用することも勿論可能であり、また、第一の値、第二の値の内容によっては第一の値と第二の値の双方を更新してもよい。
次に、本実施形態では、AT状態において所定の条件が成立した場合に遊技者に特典を与える抽選を行う。本実施形態の場合、小役1又は小役2に内部当選した場合に遊技者に特典を与える抽選を行う。
特典の内容は遊技者が有利となるものであればどのようなものでもよいが、本実施形態では、特典の内容をATゲーム数の上乗せとする。ATゲーム数の上乗せがあるとAT状態が延長されるので遊技者に有利となる。上乗せするか否かの抽選を上乗せゲーム数抽選と呼ぶ。1回の当選で上乗せする遊技回数(上乗せゲーム数と呼ぶ場合がある)は、固定値でもよいし、抽選で決定される変動値としてもよい。
上乗せゲーム数抽選に当選すると、上乗せゲーム数分、AT状態が延長される。本実施形態の場合、上乗せゲーム数分、ATゲーム数を加算すことでATゲーム数を更新する。例えば、ATゲーム数が10であり、上乗せゲーム数が100である場合、ATゲーム数が110に更新される。なお、上述したように第二の値として上限遊技回数を採用する場合、上乗せゲーム数分、上限遊技回数を加算することにより上限遊技回数を更新可能であり、第一の値、第二の値の内容によって上乗せゲーム数の処理は適宜選択可能である。
上乗せゲーム数抽選に当選した場合、ATゲーム数の更新が決定されたことになるが、本実施形態の場合、この決定に基づき、ATゲーム数の更新量である上乗せゲーム数が遊技者に公表される場合と、秘匿される場合とがある。公表される場合の上乗せゲーム数を公表上乗せゲーム数と呼び、秘匿される場合の上乗せゲーム数を秘匿上乗せゲーム数と呼ぶ。本実施形態の場合、秘匿上乗せゲーム数は一時的な秘匿とし、所定の段階で遊技者に報知する。
本実施形態の場合、公表上乗せゲーム数については上乗せゲーム数抽選に当選したタイミング(1回分の遊技の処理の中)においてATゲーム数に加算し、秘匿上乗せゲーム数についてはATゲーム数が0となるタイミング(1回分の遊技の処理の中)においてATゲーム数に加算するが、加算タイミングはこれに限られるわけではない。
本実施形態の場合、公表上乗せゲーム数については上乗せゲーム数抽選に当選した遊技において遊技者に報知するが、上乗せゲーム数抽選に当選した遊技から所定回数の遊技以内に報知してもよい。秘匿上乗せゲーム数についてはATゲーム数が0となって秘匿上乗せゲーム数が消化される段階で遊技者に報知するがこれに限られるわけではなく、少なくとも公表上乗せゲーム数の報知タイミングよりも遅いタイミングで報知すればよい。
上乗せゲーム数の報知は、例えば、演出画像表示装置157に上乗せゲーム数を表示することによって行うことができる。
<副制御部400の演出制御処理例>
<演出制御処理>
上述したAT状態の制御やBGMの出力制御に関する副制御部400の処理例について図12を用いて説明する。同図は図10のS45の演出制御処理の流れを示すフローチャートである。
S71では、S44のコマンド処理の対象コマンドが、内部当選コマンドか否かを判定する。該当する場合はS72へ進み、該当しない場合はS76へ進む。S72では内部当選コマンド受付時処理を行う。詳細は後述する。
S73ではS44のコマンド処理の対象コマンドが遊技状態更新コマンドか否かを判定する。該当する場合はS74へ進み、該当しない場合はS75へ進む。S74では遊技状態更新コマンド受付時処理を行う。詳細は後述する。S75ではその他のコマンド受付時処理を行う。
S76では演出ボタン142に対する遊技者の操作を受け付けたか否かを判定する。該当する場合はS77へ進み、該当しない場合は一単位の演出制御処理を終了する。S77ではBGM変更処理を行う。ここではAT遊技におけるBGMの切り替え(第一のBGMから第二のBGMへの切り替え)に関する処理を行う。BGM変更処理の詳細は後述する。このように本実施形態では、BGMの変更条件に遊技者の操作を加えている。必ずしもBGMの変更条件に操作を加える必要はないが、このようにすることでBGMの変化を認識させ易くすることができる。なお、この操作は、例えば、遊技を開始させるスタートレバーに対する操作や、リールを停止させるストップボタンに対する操作などの遊技を進行させる操作であってもよいし、本実施形態のように遊技を進行させる操作とは異なる操作であってもよい。
<内部当選コマンド受付時処理>
次にS82の内部当選コマンド受付時処理について図13を用いて説明する。同図は内部当選コマンド受付時処理の流れを示すフローチャートである。
S81では第1副制御部400の演出制御状態が通常状態か否かを判定する。通常状態である場合はS82へ進み、通常状態でない場合(AT状態の場合)はS83へ進む。
S82では通常状態内部当選コマンド受付時処理を行う。ここでは、前兆ゲーム数が設定されている場合には、前兆ゲーム数を減算する処理を行う。前兆ゲーム数が設定されていない場合には、小役1、2の内部当選時に前兆ゲーム数を設定するか否かの抽選を行い、当選した場合には前兆ゲーム数を設定する。なお、この前兆ゲーム数が0となった場合には、後述する通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理(図15のS102)にて第1副制御部400の演出制御状態としてAT状態が設定されることとなる。
S83ではAT状態内部当選コマンド受付時処理を行う。詳細は後述する。その後、一単位の処理を終了する。
<AT状態内部当選コマンド受付時処理>
次に、S83のAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理について図14を用いて説明する。同図はAT状態内部当選コマンド受付時処理の流れを示すフローチャートである。
S91ではATゲーム数を更新(1つ減算)する。S92では内部当選コマンドが小役1又は小役2の内部当選を示すか否かを判定する。該当する場合はS93へ進み、該当しない場合はS99へ進む。
S93では上乗せゲーム数抽選を行う。S94ではS93の上乗せゲーム数抽選に当選したか否かを判定する。1回以上のゲーム数に当選した場合はS95へ進み、0回の場合は一単位の処理を終了する。S95では報知抽選を行う。この報知抽選では上乗せゲーム数を遊技者に公表するか、秘匿するかのいずれとするかの判定を行う。報知抽選に当選した場合は、上乗せゲーム数を遊技者に公表するものとしS97へ進む。報知抽選に当選しなかった場合は、上乗せゲーム数を遊技者に一時的に秘匿するものとしS98へ進む。
なお、本実施形態では、上乗せゲーム数を遊技者に公表するか、秘匿するかのいずれとするかの判定を内部当選コマンド受付時に行うようにしているが、判定タイミングはいずれのタイミングであってもよく、例えば、第3停止操作時など当該遊技の結果が導出された以降であってもよい。
また、本実施形態では、上乗せゲーム数を遊技者に公表するか、秘匿するかのいずれとするかの判定を抽選によって決定しているが、例えば、連動演出などの当該遊技より前の遊技に基づいた演出が行われている場合や、当該遊技において小役1や小役2に入賞しなかった場合などを条件として抽選によらずに、秘匿することを選択する等、秘匿することを選択する条件としてどのような条件を採用してもよいし、無条件に全ての上乗せゲーム数を秘匿するようにしてもよい。
S97ではS93で当選した上乗せゲーム数を公表上乗せゲーム数に加算し、一単位の処理を終了する。公表上乗せゲーム数はRAM408の所定のエリアに記憶しておくことができる。S98ではS93で当選した上乗せゲーム数を秘匿上乗せゲーム数に加算し、一単位の処理を終了する。秘匿上乗せゲーム数はRAM408の所定のエリアに記憶しておくことができる。
S99では内部当選コマンドが小役3の内部当選を示すか否かを判定する。該当する場合はS100へ進み、一単位の処理を終了する。S100ではストップボタン137〜139の操作条件として正解の操作順序を示す操作演出のデータを設定する。正解の操作順序とは内部当選した小役3を入賞させるための操作順序である。AT状態は、小役3内部当選時に正解の操作順序を示す演出が行われるため、遊技者にとっては有利な状態である。その後、一単位の処理を終了する。
<遊技状態更新コマンド受付時処理>
次に、S74の遊技状態更新コマンド受付時処理について図15を用いて説明する。同図は遊技状態更新コマンド受付時処理の流れを示すフローチャートである。
S101では第1副制御部400の演出制御状態が通常状態か否かを判定する。通常状態である場合はS102へ進み、通常状態でない場合(AT状態の場合)はS103へ進む。
S102では通常状態遊技状態更新コマンド受付時処理を行う。ここでは前兆ゲーム数が設定されている状態において、前兆ゲーム数が0となったことに基づいて第1副制御部400の演出制御状態としてAT状態を設定し、ATゲーム数の初期値として50を設定する。ATゲーム数を報知する構成とする場合にはATゲーム数を報知する設定を行う。更に初期BGMの出力設定を行い、初期BGMがAT状態が設定されたことに基づいて出力が開始されるようにする。なお、ATゲーム数は複数種類の初期値から一の初期値を抽選等によって決定してもよい。S103ではAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理を実行する。詳細は後述する。
<AT状態遊技状態更新コマンド受付時処理>
次に、S103のAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理について図16を用いて説明する。同図はAT状態遊技状態更新コマンド受付時処理の流れを示すフローチャートである。
S111ではATゲーム数が0か否かを判定する。0の場合はS115へ進み、0でない場合はS112へ進む。S112では公表上乗せゲーム数が0よりも大きいか否かを判定する。該当する場合はS113へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
S113ではATゲーム数に公表上乗せゲーム数を加算することでATゲーム数を更新する。これによりAT状態が延長される。公表上乗せゲーム数は0にクリアする。
なお、本実施形態では図14のS93で当選した上乗せゲーム数が公表上乗せゲーム数に加算されると、その回の遊技処理でATゲーム数に加算される処理としているが、当選した上乗せゲーム数が公表上乗せゲーム数に加算されてから所定のゲーム数が経過してからATゲーム数に加算されるものであってもよい。すなわち、公表上乗せゲーム数とは、ATゲーム数へ加算される(公表上乗せゲーム数を示す演出が行われる)タイミングが、上乗せゲーム数が決定された遊技、または上乗せゲーム数が決定された遊技に基づいて決定されるものである。
S114では公表上乗せゲーム数を示す演出データを設定する。これにより公表上乗せゲーム数が遊技者に報知されることになる。その後、一単位の処理を終了する。
S115では秘匿上乗せゲーム数が0か否かを判定する。0の場合はS118へ進み、0でない場合はS116へ進む。S116ではATゲーム数に秘匿上乗せゲーム数を加算することでATゲーム数を更新する。これによりAT状態が延長される。このように本実施形態ではATゲーム数が0となるタイミングで秘匿上乗せゲーム数が加算される。なお、本実施形態ではATゲーム数が0となるタイミングとしているが、例えば、ATゲーム数が5となったタイミングとしてもよい。つまり、公表上乗せゲーム数と異なり、秘匿上乗せゲーム数とは、ATゲーム数へ加算される(上乗せゲーム数を示す演出が行われる)タイミングが、上乗せゲーム数が決定された遊技に基づいて決定されないものである。加算後、秘匿上乗せゲーム数は0にクリアする。
S117では秘匿上乗せゲーム数を示す演出データを設定する。これにより秘匿上乗せゲーム数が遊技者に報知されることになる。その後、一単位の処理を終了する。
S118では第1副制御部400の演出制御状態を通常状態に設定する。以上により一単位の処理が終了する。
<BGM変更処理>
次に、S77のBGM変更処理について図17を用いて説明する。同図はBGM変更処理の流れを示すフローチャートである。
S121では秘匿上乗せゲーム数が100以上であるか否かを判定する。100以上である場合はS122へ進み、100未満の場合は一単位の処理を終了する。S122ではBGMを初期BGMから変更BGMに切り替える処理を行う。つまり、秘匿上乗せゲーム数が100未満である場合は初期BGMを変更BGMに切り替えない。以上により一単位の処理が終了する。
S121の判定は、秘匿上乗せゲーム数によってAT状態が維持される遊技に要する最小の時間が、変更BGMが一通り出力されるのに要する時間以上であるか否かの判定であり、この条件は、本実施形態におけるBGM変更(初期BGM→変更BGM)の必須条件である。
図19(a)はBGMの変更条件の説明図である。本実施形態では変更BGMが一通り出力される再生時間が300sである場合を想定している。ここで、一通り出力されると、BGMの楽曲が最初から最後まで一度再生されることを意味し、楽曲が最後まで再生された後、再び最初から再生される場合、2度目以降の再生は含まない意味である。
本実施形態では、既に述べたとおり、図9のS21の処理により、一の遊技あたり最低4.1sの時間を要することになる。秘匿上乗せゲーム数が100以上である場合、秘匿上乗せゲーム数分の遊技の消化に必要な最短時間は100×4.1s=410sとなり、変更BGMを一通り出力する時間よりも多くなる。
よって、秘匿上乗せゲーム数が100以上である場合、例えば、図19(b)に示すように、変更条件の充足により直ぐに変更BGMの再生が開始されると、AT状態の終了前に変更BGMを完奏することができ、変更BGMの再生が途中で終了してしまう場合に比べて遊技者に変更BGMが再生されることを印象付けることができる。このように図19(a)に示す必須条件が充足されていれば少なくとも秘匿上乗せゲーム数の最短消化時間が変更後のBGMの再生時間以上となり、BGMの変化を遊技者に認識させ易くすることができる。特に、秘匿上乗せゲーム数が設定されるとAT状態の延長によって遊技者に有利となるところ、秘匿上乗せゲーム数が秘匿されている間、遊技者はこれを認識することができないので、遊技者により注意深くBGMを聞かせることができ、特にATゲーム数が0に近づくにつれて遊技者の関心をBGMの変化に向けることが可能となる。
更に本実施形態では、遊技者が演出ボタン142が操作することもBGM変更の条件としていることから、遊技者に対してBGMの変化に注意を向けさせることができ、変更BGMを遊技者に認識させ易くすることができる。
なお、本実施形態ではBGM変更条件を構成する秘匿上乗せゲーム数の閾値を100としているが、本図に示す通り、秘匿上乗せゲーム数の最短消化時間が変更後BGMの再生時間以上となる閾値であればいずれの値を採用してもよい。
本実施形態では、S121で秘匿上乗せゲーム数≧100と判定した場合にBGMを切り替えるようにしているが、さらにBGMを変更するか否かの抽選を行い、抽選に当選した場合にBGMを変更するようにしてもよい。
本実施形態では、初期BGMから変更BGMに切り替えた後は、初期BGMに戻らないようにしている。変更前の初期BGMに戻る場合があってもよいが、変更BGMを一通り出力する時間以上の時間が経過した以降に戻るようにすることが好ましい。
<変形例>
図19(a)の例ではBGM変更の必須条件を、秘匿上乗せゲーム数によってAT状態が維持される遊技に要する最小の時間が、変更BGMが一通り出力されるのに要する時間以上である、としたが、これに代えて、公表上乗せゲーム数及び秘匿上乗せゲーム数によってAT状態が維持される遊技に要する最小の時間が、変更BGMが一通り出力されるのに要する時間以上である、としてもよい。図20(a)はその説明図である。
図20(a)に示すように、変更BGMが一通り出力されるのに要する時間と対比されるのは、秘匿上乗せゲーム数分の遊技の消化に必要な最短時間だけでなく、これと公表上乗せゲーム数分の遊技の消化に必要な最短時間との合計時間とされる。公表上乗せゲーム数はBGM変更の必須条件の判定タイミングでのゲーム数(つまりRAM408に格納されている最新のゲーム数)とし、既にATゲーム数に加算済みの公表上乗せゲーム数は含まない。つまり、変形例でのBGM変更条件の判定タイミングは、公表上乗せゲーム数が決定されてから公表上乗せゲーム数がATゲーム数に加算されるまでの期間とすればよい。
変更BGMが一通り出力されるのに要する時間がこの合計時間未満の場合は、初期BGMを変更BGMに切り替えず、合計時間以上の場合は、初期BGMを変更BGMに切り替える。
図20(b)は、初期BGMを変更BGMに切り替えた場合の例を示す。変更条件の充足により直ぐに変更BGMの再生が開始されると、AT状態の終了前に変更BGMを完奏することができる。図20(a)に示す必須条件が充足されていれば上乗せゲーム数の最短消化時間が変更BGMの再生時間以上となり、BGMの変化を遊技者に認識させ易くすることができる。特に、変形例も図19の例と同様に、秘匿上乗せゲーム数を遊技者は認識することができないので、遊技者により注意深くBGMを聞かせることができる。
また、変形例の必須条件によれば、秘匿上乗せゲーム数が0であっても初期BGMから変更BGMへBGMが切り替えられる場合があることから、BGMの変化を遊技者に認識させる機会を増やすことができ、したがって、BGMの変化を遊技者に認識し易くすることができる。
<BGMの変更及びAT状態に関する他の例>
BGMの変更条件としては、上述した条件の他に、例えば、AT状態が開始されてから所定の期間が経過しているとの条件を含んでもよい。これにより初期BGMが再生される期間を確保することができ、その結果、変更後のBGMをより認識させ易くすることができる。この場合の所定の期間は、例えば、初期BGMが一通り出力されるのに要する時間以上のものであることが好ましい。初期BGMを一通り再生可能にすることで、変更BGMをより認識させ易くすることができる。所定の期間は、例えば、時間又は遊技回数で管理することができる。時間で管理する場合、初期BGMの再生時間を基準とすることができる。遊技回数で管理する場合、初期BGMの再生時間を4.1秒で割った値を基準とすることができる。
図17のBGM変更処理では、BGMの変更条件の判定タイミングとBGMの変更タイミングを一致させているが、必ずしも一致させる必要はない。例えば、判定タイミングでBGM変更条件が充足された後に所定の遅延期間(例えば遊技回数)が経過したことに基づいてBGMを変更するようにしてもよい。この場合、上記所定の遅延期間が経過した時点においても変更BGMが一通り出力されるのに要する時間が確保されるように変更条件を採用すればよい。このように、AT状態終了までに変更BGMが一通り出力されるのに要する時間が確保されば、BGM変更条件の判定内容および判定タイミングは問わない。
上記所定の遅延期間とは、例えば、公表上乗せゲーム数の前兆中に行われる連動演出や単発演出など秘匿上乗せゲーム数とは無関係の演出が行われる期間であってもよいし、演出が行われない期間であってもよい。
上記所定の遅延期間においては、変更前の初期BGMを出力していてもよいが、変更前の初期BGMおよび変更後の変更BGMとは異なるBGMが出力したり、そもそもBGM自体を出力しないようにしてもよく、このように変更前と変更後のBGMを連続的に再生しないことで、よりBGMの変化を遊技者に認識させ易くすることができる。
なお、AT遊技中には、上記のBGMの他に効果音を出力することも可能である。効果音は、遊技者の操作に基づいて出力される音であって連続する複数の遊技に亘って出力されない音とすることができ、このような効果音と対比すると、BGMは複数回の遊技に亘って出力される音であると言える。
また、本実施形態におけるBGM(初期BGM、変更BGM)は、その出力後中断することなく出力され続けるものであるが、必ずしも出力され続けるものでなくてもよく、中断する場合や、ボリュームが0になる場合や、最初から出力し直される場合があってもよく、このような場合が生じない場合が少なくとも存在すればよい。
上記実施形態におけるAT状態はATゲーム数が0となった場合に終了するようにしているが、AT状態において遊技者が獲得したまたは獲得できるメダルの枚数が閾値となった場合や、AT状態において所定の役が内部当選または入賞した回数が閾値となった場合にAT状態を終了するようにしてもよく、その場合、上記実施形態の上乗せゲーム数に対応するものとしては、順に、上乗せ枚数、上乗せ回数と呼ぶことができる。
なお、それぞれの場合における上乗せ分の最短消化時間は、順に、上乗せ枚数÷純増枚数(1ゲーム当たりに増加が期待できるメダルの枚数)×4.1s、上乗せ回数÷所定の役の内部当選確率×4.1sとすることができる。
つまり、AT状態の終了は遊技回数を必ずしも基準とする必要はなく、したがって、AT状態は、第1の値が第2の値となった場合に終了するものと定義できる。そして、このように定義した場合、AT状態における遊技の進行に基づく第1の値の更新は、第1の値が第2の値となる方向の更新と定義でき、また、本実施形態における上乗せゲーム数の加算は、第1の値が第2の値とならない方向の更新と定義することができ、それぞれの更新における更新対象は、それぞれの方向を満たせば第1の値であっても第2の値であってもよいし、第1の値および第2の値の両方であってもよい。また、第1の値が第2の値となった後に抽選を行い、この抽選ではずれた場合にAT状態を終了させるようにしてもよく、AT状態は第1の値が第2の値となったことに少なくとも基づいて終了するものであればよい。なお、第1の値が第2の値となったとは、第1の値と第2の値が一致した場合の他、第1の値と第2の値の大小関係が逆転した場合を含むことができる。
<第2副制御部の処理>
次に図18を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。図18は第2副制御部500のCPU504が実行する処理のフローチャートである。同図(a)は、第2副制御部500のメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のタイマ割込み処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のS131では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずS131で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
S132では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、S203の処理に移行する。
S133では第1副制御部400からの受信コマンドを未処理コマンドとして保存する。S134では、タイマ変数に0を代入する。S1355では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。S136では、演出制御処理を行う。例えば、S135で新たなコマンドがあったと判定した場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
S137では、S136で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。S138では、S136で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、S132へ戻る。たとえば、第1副制御部400から操作演出に関する画像制御命令(画像表示コマンド)があった場合には、この制御命令に基づいて画像による操作演出を演出画像表示装置157に行わせる。以上により一単位のメイン処理が終了する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のS141では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。以上により一単位のコマンド受信割込処理が終了する。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。S151では同図(a)のS132で参照されるタイマ変数をインクリメントする。S152では各種の更新処理を行う。以上により、一単位のタイマ割込み処理が終了する。
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるS138の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
S161では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP536は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
S162では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はS163に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
S163では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、S161でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに記憶された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
S164では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。S165では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はS166に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。S166では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して一単位の画像制御処理を終了する。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技の状態を制御する状態制御手段(例えば404)と、
BGMを出力するBGM出力手段(例えば418,272,277)と、
前記BGM出力手段を制御するBGM制御手段(例えば404)と、を備え、遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能(例えばS11)な遊技台であって、
前記状態制御手段は、
遊技者に有利な特定の状態(例えばAT状態)を設定可能であり(例えばS102)、
第一の値(例えばATゲーム数)が第二の値(例えば0)となったことに基づいて前記特定の状態を終了させ(例えばS118)、
第一の値が第二の値となる方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第一の更新を実行可能であり(例えばS91)、
前記第一の値が前記第二の値とならない方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第二の更新を実行可能であり(例えばS113,S116)、
前記第二の更新として、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が公表される第三の更新(例えばS113)と、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が秘匿される第四の更新(例えばS116)と、を実行可能であり、
前記BGM制御手段は、
前記特定の状態において、第一のBGM(例えば初期BGM)および該第一のBGMとは異なる第二のBGM(例えば変更BGM)を出力させることが可能であり、
前記特定の状態が開始されたことに基づいて前記第一のBGMを出力させることが可能であり(例えばS102)、
変更条件が充足されたことに基づいて前記第一のBGMに替えて前記第二のBGMを出力させるものであり(例えばS122)、
前記変更条件は、
前記第四の更新による更新量によって前記特定の状態が維持される遊技に要する最小の時間が、前記第二のBGMが一通り出力されるのに要する時間以上であるとの条件を少なくとも含むものである(例えばS121)ことを特徴とする。
この構成によれば、秘匿更新量分の消化時間で変更後のBGMを一通り再生可能にすることで、変更後のBGMを認識させ易くすることができる。
2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記変更条件は、
前記特定の状態が開始されてから所定の期間が経過しているとの条件を含むものであることを特徴とする。
この構成によれば、変更前のBGMを再生する時間を担保することで、変更後のBGMをより認識させ易くすることができる。
3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記所定の期間は、
前記第一のBGMが一通り出力されるのに要する時間以上のものであることを特徴とする。
この構成によれば、変更前のBGMを一通り再生可能にすることで、変更後のBGMをより認識させ易くすることができる。
4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記BGM制御手段は、
前記変更条件が充足されたことに基づいて前記第一のBGMに替えて前記第二のBGMを出力させる場合、前記第一のBGMの終了後、前記第二のBGMを出力する前に、前記第一のBGMおよび前記第二のBGMのいずれも出力されていない期間を設けることが可能なものであることを特徴とする。
この構成によれば、変更前と変更後のBGMを連続的に再生しないことで、変更後のBGMをより認識させ易くすることができる。
5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第四の更新による更新量によって前記特定の状態が維持される遊技に要する最小の時間が、前記第二のBGMが一通り出力されるのに要する時間以上であるとは、前記第四の更新による更新量が所定量以上のことである(例えばS121)ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技回数等の更新量を基準として、条件充足を判定することができ、実際に最小の時間を演算することなく、比較的簡単な処理とすることができる。
6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の値とは前記特定の状態の残り遊技回数(例えばATゲーム数)であり、
前記第二の値とは0であり、
前記第一の更新とは前記残り遊技回数を減算する処理(例えばS91)であり、
前記第二の更新とは前記残り遊技回数を加算する処理(例えばS113,S116)であり、
前記第三の更新とは更新量が決定したタイミングで前記残り遊技回数を加算する処理(例えばS113)であり、
前記第四の更新とは前記残り遊技回数が0となるタイミングで前記残り遊技回数を加算する処理(例えばS116)であり、
前記BGM制御手段は、前記第四の更新が行われる前に前記変更条件が充足されたか否かを判定可能なものである(例えばS121)ことを特徴とする。
7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の値とは前記特定の状態の遊技消化回数であり、
前記第二の値とは前記特定の状態の上限遊技回数であり、
前記第一の更新とは前記遊技消化回数を加算する処理であり、
前記第二の更新とは前記上限遊技回数を加算する処理であり、
前記第三の更新とは更新量が決定したタイミングで前記上限遊技回数を加算する処理であり、
前記第四の更新とは前記遊技消化回数が前記上限遊技回数となるタイミングで前記上限遊技回数を加算する処理であり、
前記BGM制御手段は、前記第四の更新が行われる前に前記変更条件が充足されたか否かを判定可能なものであることを特徴とする。
8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技者の操作を受け付ける操作手段(例えば142)を更に備え、
前記変更条件は、前記操作手段が操作を受け付けたとの条件を含むものである(例えばS76,S77)ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者に対してBGMの変化に注意を向けさせることができ、変更BGMを遊技者に認識させ易くすることができる。
9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技の状態を制御する状態制御手段(例えば404)と、
BGMを出力するBGM出力手段(例えば418,272,277)と、
前記BGM出力手段を制御するBGM制御手段(例えば404)と、を備え、遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能(例えばS11)な遊技台であって、
前記状態制御手段は、
遊技者に有利な特定の状態(例えばAT状態)を設定可能であり(例えばS102)、
第一の値(例えばATゲーム数)が第二の値(例えば0)となったことに基づいて前記特定の状態を終了させ(例えばS118)、
第一の値が第二の値となる方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第一の更新を実行可能であり(例えばS91)、
前記第一の値が前記第二の値とならない方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第二の更新を実行可能であり(例えばS113,S116)、
前記第二の更新として、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が公表される第三の更新(例えばS113)と、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が秘匿される第四の更新(例えばS116)と、を実行可能であり、
前記BGM制御手段は、
前記特定の状態において、第一のBGM(例えば初期BGM)および該第一のBGMとは異なる第二のBGM(例えば変更BGM)を出力させることが可能であり、
前記特定の状態が開始されたことに基づいて前記第一のBGMを出力させることが可能であり(例えばS102)、
変更条件が充足されたことに基づいて前記第一のBGMに替えて前記第二のBGMを出力させるものであり(例えばS122)、
前記変更条件は、
前記第三の更新及び前記第四の更新による更新量によって前記特定の状態が維持される遊技に要する最小の時間が、前記第二のBGMが一通り出力されるのに要する時間以上であるとの条件を少なくとも含むものである(例えば図20)ことを特徴とする。
この構成によれば、更新量分の消化時間で変更後のBGMを一通り再生可能にすることで、変更後のBGMを認識させ易くすることができる。
10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技の状態を制御する状態制御手段(例えば404)と、
BGMを出力するBGM出力手段(例えば418,272,277)と、
前記BGM出力手段を制御するBGM制御手段(例えば404)と、を備え、遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能(例えばS11)なスロットマシンであって、
前記状態制御手段は、遊技者に有利な特定の状態を設定可能であり(例えばS102)、
前記特定の状態は、遊技者に対して一時的に秘匿される上乗せ遊技回数分、延長可能であり(例えばS116)、
前記BGM制御手段は、
前記特定の状態が開始されたことに基づいて第一のBGMを出力させることが可能であり(例えばS102)、
前記第一のBGMの出力開始後、前記上乗せ遊技回数が規定回数以上であることを少なくとも条件として、前記第一のBGMに替えて第二のBGMを出力させるものである(例えばS121,S122)ことを特徴とする。
この構成によれば、延長分の消化時間で変更後のBGMを一通り再生可能にすることで、変更後のBGMを認識させ易くすることができる。
11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技の状態を制御する状態制御手段(例えば404)と、
BGMを出力するBGM出力手段(例えば418,272,277)と、
前記BGM出力手段を制御するBGM制御手段と、を備え、遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能(例えばS11)な遊技台であって、
前記状態制御手段は、
遊技者に有利な特定の状態(例えばAT状態)を設定可能であり(例えばS102)、
第一の値(例えばATゲーム数)が第二の値(例えば0)となったことに基づいて前記特定の状態を終了させ(例えばS118)、
前記第一の値が前記第二の値となる方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第一の更新を実行可能であり(例えばS91)、
前記第一の値が前記第二の値とならない方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第二の更新を実行可能であり(例えばS113,S116)、
前記第二の更新として、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が公表される第三の更新(例えばS113)と、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が秘匿される第四の更新(例えばS116)と、を実行可能であり、
前記BGM制御手段は、
前記特定の状態において、第一のBGM(例えば初期BGM)および該第一のBGMとは異なる第二のBGM(例えば変更BGM)を出力させることが可能であり、
前記特定の状態が開始されたことに基づいて前記第一のBGMを出力させることが可能であり(例えばS102)、
第一の変更条件が少なくとも充足されたことに基づいて前記第一のBGMに替えて前記第二のBGMを出力させるものであり(例えばS122)、
前記第一の変更条件は、
前記第四の更新による更新量が所定の更新量以上となる場合に充足される条件であり(例えばS121)、
前記所定の更新量によって前記特定の状態が維持される遊技に要する最小の時間は、前記第二のBGMが最初から最後まで一度再生されるのに要する時間以上の時間であることを特徴とする。
12.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技の状態を制御する状態制御手段(例えば404)と、
BGMを出力するBGM出力手段(例えば418,272,277)と、
前記BGM出力手段を制御するBGM制御手段と、を備え、遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能(例えばS11)な遊技台であって、
前記状態制御手段は、
遊技者に有利な特定の状態(例えばAT状態)を設定可能であり(例えばS102)、
第一の値(例えばATゲーム数)が第二の値(例えば0)となったことに基づいて前記特定の状態を終了させ(例えばS118)、
前記第一の値が前記第二の値となる方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第一の更新を実行可能であり(例えばS91)、
前記第一の値が前記第二の値とならない方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第二の更新を実行可能であり(例えばS113,S116)、
前記第二の更新として、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が公表される第三の更新(例えばS113)と、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が秘匿される第四の更新(例えばS116)と、を実行可能であり、
前記BGM制御手段は、
前記特定の状態において、第一のBGM(例えば初期BGM)および該第一のBGMとは異なる第二のBGM(例えば変更BGM)を出力させることが可能であり、
前記特定の状態が開始されたことに基づいて前記第一のBGMを出力させることが可能であり(例えばS102)、
所定の変更条件が少なくとも充足され、かつ所定の遊技操作(例えば演出ボタン操作)がなされたことに基づいて前記第一のBGMに替えて前記第二のBGMを出力させるものであり(例えばS122)、
前記所定の変更条件は、
前記第四の更新による更新量が所定の更新量以上となる場合に充足される条件であり(例えばS121)、
前記所定の更新量によって前記特定の状態が維持される遊技に要する最小の時間は、前記第二のBGMが最初から最後まで一度再生されるのに要する時間以上の時間であることを特徴とする。

Claims (1)

  1. 遊技の状態を制御する状態制御手段と、
    BGMを出力するBGM出力手段と、
    前記BGM出力手段を制御するBGM制御手段と、を備え、遊技が開始されてから予め定められた時間が経過したことで次の遊技を開始可能な遊技台であって、
    前記状態制御手段は、
    遊技者に有利な特定の状態を設定可能であり、
    第一の値が第二の値となったことに基づいて前記特定の状態を終了させ、
    前記第一の値が前記第二の値となる方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第一の更新を実行可能であり、
    前記第一の値が前記第二の値とならない方向に前記第一の値および前記第二の値のうちの少なくともいずれか一方を更新する第二の更新を実行可能であり、
    前記第二の更新として、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が公表される第三の更新と、更新の実行が決定されたことに基づいて更新量が秘匿される第四の更新と、を実行可能であり、
    前記BGM制御手段は、
    前記特定の状態において、第一のBGMおよび該第一のBGMとは異なる第二のBGMを出力させることが可能であり、
    前記特定の状態が開始されたことに基づいて前記第一のBGMを出力させることが可能であり、
    所定の変更条件が少なくとも充足され、かつ所定の遊技操作がなされたことに基づいて前記第一のBGMに替えて前記第二のBGMを出力させるものであり、
    前記所定の変更条件は、
    前記第四の更新による更新量が所定の更新量以上となる場合に充足される条件であり、
    前記所定の更新量によって前記特定の状態が維持される遊技に要する最小の時間は、
    前記第二のBGMが最初から最後まで一度再生されるのに要する時間以上の時間であることを特徴とする遊技台。
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