JP5908011B2 - クリアランス計測装置、回転機械、クリアランス計測方法及びプログラム - Google Patents

クリアランス計測装置、回転機械、クリアランス計測方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、クリアランス計測装置、回転機械、クリアランス計測方法及びプログラムに関する。
タービンロータの動翼とタービンケーシングとのクリアランスを、静電容量式のセンサを用いて計測するクリアランス計測方法及びこれを用いたガスタービンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−082734号公報
ガスタービンの動翼は、回転の遠心方向の変化に加え、スラスト力、ロータ熱伸び等によって、回転軸方向にもその位置を変化させる場合がある。一方、動翼は、例えば、その延伸方向の中央付近から両端にかけて翼厚が薄くなるように形成される。したがって、センサの設置位置に対して回転軸方向に動翼の先端面の相対的位置が変化する場合、その翼厚の変化によって対向面積も変化する場合がある。すなわち、遠心方向のクリアランスの変化による静電容量の変化分に、対向面積が変化することによる静電容量の変化分が加算されることになり、クリアランスの測定精度が低下することになる。
本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであって、クリアランスの測定精度を向上できるクリアランス計測装置、回転機械、クリアランス計測方法及びプログラムを提供することにある。
本発明の一態様は、ロータを覆うケーシングに固定設置され、前記ロータの回転軸回りに回転する動翼とのクリアランスに応じた静電容量を検出可能なセンサが、前記ロータの回転軸方向の異なる位置に複数配されてなるセンサ部と、複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて特定される特定値と、当該センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定するクリアランス特定部と、複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて、前記動翼の前記回転軸方向のずれ幅を前記特定値として特定するずれ幅特定部と、を備え、前記クリアランス特定部は、前記ずれ幅特定部が特定したずれ幅と、前記センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定し、前記ずれ幅特定部は、少なくとも2つの前記静電容量の比又は差に基づいて前記ずれ幅を特定するクリアランス計測装置である。
また、本発明の一態様は、上述のクリアランス計測装置において、前記クリアランス特定部が、前記動翼と前記センサとの前記回転軸方向の相対的位置と、前記動翼と前記センサとのクリアランスに応じた静電容量と、の対応関係が記録された対応テーブルを有することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上述のクリアランス計測装置と、前記ロータ及び前記ケーシングと、を備える回転機械である。
また、本発明の一態様は、ロータを覆うケーシングに固定設置され、前記ロータの回転軸回りに回転する動翼とのクリアランスに応じた静電容量を検出可能なセンサが、前記ロータの回転軸方向の異なる位置に複数配されてなるセンサ部を用いたクリアランス計測方法であって、複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて特定される特定値と、当該センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定するクリアランス特定ステップと、複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて、前記動翼の前記回転軸方向のずれ幅を前記特定値として特定するずれ幅特定ステップと、を有し、前記クリアランス特定ステップにおいて、前記ずれ幅特定部が特定したずれ幅と、前記センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定し、前記ずれ幅特定ステップにおいて、少なくとも2つの前記静電容量の比又は差に基づいて前記ずれ幅を特定することを特徴とするクリアランス計測方法である。
また、本発明の一態様は、ロータを覆うケーシングに固定設置され、前記ロータの回転軸回りに回転する動翼とのクリアランスに応じた静電容量を検出可能なセンサが、前記ロータの回転軸方向の異なる位置に複数配されてなるセンサ部を備えるクリアランス計測装置のコンピュータを、複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて特定される特定値と、当該センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定するクリアランス特定手段、複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて、前記動翼の前記回転軸方向のずれ幅を前記特定値として特定するずれ幅特定手段、として機能させ、前記クリアランス特定手段は、前記ずれ幅特定部が特定したずれ幅と、前記センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定し、前記ずれ幅特定手段は、少なくとも2つの前記静電容量の比又は差に基づいて前記ずれ幅を特定するプログラムである。
上述のクリアランス計測装置、回転機械、クリアランス計測方法及びプログラムによれば、クリアランスの測定精度を向上させることができる。
第1の実施形態に係るガスタービンの概要を示す図である。 第1の実施形態に係るガスタービンの構造の一部を詳細に示す図である。 第1の実施形態に係るセンサ部の構造を説明する図である。 第1の実施形態に係るクリアランス計測装置の機能構成を示す図である。 第1の実施形態に係るセンサ部の特性を説明する第1の図である。 第1の実施形態に係るセンサ部の特性を説明する第2の図である。 第1の実施形態に係る動翼の回転軸方向のずれ幅を説明する図である。 第1の実施形態に係るCPUの処理手順を示すフローチャート図である。 第1の実施形態に係るずれ幅特定部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係るクリアランス特定部の機能を説明する図である。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係るガスタービンについて説明する。
[ガスタービンの全体構成]
図1は、第1の実施形態に係るガスタービンの概要を示す図である。
図1に示すように、回転機械の一例であるガスタービン1は、外気を圧縮して圧縮空気を生成する空気圧縮機2と、燃料ガスに圧縮空気を混合して燃焼させ高温の燃焼ガスを生成する燃焼器3と、燃焼ガスにより駆動するタービン4と、を備えている。
空気圧縮機2は、圧縮機ロータ5と、これを回転可能に覆う圧縮機ケーシング6とを有している。
燃焼器3は、燃料ガス及び空気圧縮機2からの圧縮空気を受け入れてこれらを噴出する燃料供給器7と、燃料供給器7から燃料ガス及び圧縮空気が内部に噴射されて、燃料ガスの燃焼領域を形成する燃焼筒8とを有している。
タービン4は、燃焼ガスにより回転するロータ9(タービンロータ)と、このロータ9を回転可能に覆うケーシング10(タービンケーシング)とを有している。ロータ9の側面には、複数の動翼Y1、Y2、Y3、・・・が取り付けられている。各動翼Y1、Y2、Y3、・・・は、ロータ9とともにその回転軸回りに回転する。
一方、ケーシング10の内面には、複数の動翼Y1、Y2、Y3、・・・と交互に設けられる、複数の静翼11が取り付けられている。空気圧縮機2の圧縮機ロータ5は、回転軸9aを介してロータ9と接続され、このロータ9と一体となって回転する。
また、ケーシング10には、ケーシング10の内面と、ロータ9に取り付けられた動翼Y1、Y2、Y3、・・・とのクリアランス(図2に示すクリアランスd)を計測するためのセンサ部20が取り付けられている。このセンサ部20は、ロータ9の動翼と対向する位置に設置されており、ケーシング10の内面に露出するように埋設されている。センサ部20は、後述するように、センサ面Sc(図2)動翼の先端面Sw(図2)間に生じる静電容量を検出可能としている。また、センサ部20は、後述するクリアランス計測装置30(図1には図示せず)と電気的に接続されており、上記静電容量の検出信号(出力電圧)を、当該クリアランス計測装置30に出力する。
図2は、第1の実施形態に係るガスタービンの構造の一部を詳細に示す図である。
図2は、ガスタービン1の断面Z−Z’(図1)の構造を模式的に表している。
図2に示すように、ロータ9は、当該ロータ9の回転方向に沿って複数の動翼Y1が短冊形状に設けられている。これら動翼Y1の基端は、全てロータ9の側面に固定されている。これにより、動翼Y1の遠心方向先端の面(先端面Sw)は、ロータ9の回転により、センサ部20のセンサ面Scと対向する位置を通過する。
図2に示すように、センサ部20は、ロータ9を覆うケーシング10に固定設置されるとともに、ケーシング10の内面において、そのセンサ面Scが露出して、ロータ9の回転に応じて通過する動翼Y1の先端面Swと対向する。また、センサ部20は、動翼Y1の先端面Swと対向する際に生じる静電容量Cを検出する。ここで、センサ部20が検出する静電容量Cは、式(1)のように表される。
Figure 0005908011
なお、式(1)において、“ε”はケーシング10の室内の空気の比誘電率、“ε”は、真空の誘電率である。また、“A”は、センサ面Scに対する先端面Swの投影面積(対向面積)である。したがって、投影面積Aを一定と仮定した場合、センサ部20により検出された静電容量Cに基づいて、クリアランスdを特定することができる。
なお、センサ部20は、検出した静電容量Cを、これに比例する出力電圧Vとして出力する。後述するように、クリアランス計測装置30は、センサ部20から出力電圧Vの入力を受け付けて、ケーシング10と動翼Y1のクリアランスd(図2)を算出する。
なお、図2は、動翼Y1を含む断面Z−Z’(図1)のみについて説明したが、他の動翼Y2、Y3、・・・を含む断面についても同様の構造をなしている。
図3は、第1の実施形態に係るセンサ部の構造を説明する図である。
図3に示すように、センサ部20は、第1センサ200と、第2センサ201と、を備えている。第1センサ200及び第2センサ201は、いわゆる静電容量方式のセンサである。第1センサ200及び第2センサ201は、各々が、ロータ9の回転軸回りに回転する動翼Y1、Y2、・・・の先端面Sw(図2)に対向するセンサ面Scを有するとともに、当該動翼Y1、Y2、・・・の先端面Swとの間隔に応じた静電容量C(図2)を個別に検出可能とする。
第1センサ200及び第2センサ201は、回転軸方向(±X方向)の異なる位置に複数配されている。具体的には、図3に示すように、第1センサ200及び第2センサ201は、それぞれ、回転軸方向(±X方向)の所定の位置Xa、Xbに、所定幅hだけ離れて配されている。
なお、図3に示すように、センサ部20は、回転方向の複数箇所、例えば、4か所に設置されてもよい。
[クリアランス計測装置の構成]
図4は、第1の実施形態に係るクリアランス計測装置の機能構成を示す図である。
図4に示すように、第1の実施形態に係るクリアランス計測装置30は、計測装置本体部30aにセンサ部20(第1センサ200、第2センサ201)が電気的に接続されてなる。
計測装置本体部30aは、CPU(Central Processing Unit)300と、RAM(Random Access Memory)310と、HDD(Hard Disk Drive)311と、操作入力部312と、画像表示部313と、外部接続インターフェイス314と、を備えている。
CPU300は、クリアランス計測装置30全体の制御を司る。CPU300は、所定の記憶領域(RAM310等)に読み込まれた測定用プログラムに基づいて動作することで、ずれ幅特定部301、クリアランス特定部302としての機能を発揮する。
RAM310は、測定用プログラムに基づいて動作するCPU300のワークエリアとなる記憶領域である。
HDD311は、各種プログラムまたはクリアランス特定部302が取得したクリアランス計測結果等を記憶する記憶手段である。
操作入力部312は、例えばマウス、キーボード、タッチパネル等から構成され、オペレータによる各種操作の入力を受け付ける。
画像表示部313は、液晶ディスプレイ等であって、オペレータの操作において必要な情報や、クリアランスの計測結果等を表示する。
外部接続インターフェイス314は、外部装置との通信を行うための通信インターフェイスであり、特に本実施形態においては、専用の通信ケーブルを介して複数のセンサ部20に接続される。
図4に示すように、CPU300、RAM310、HDD311、操作入力部312、画像表示部313、外部接続インターフェイス314は、システムバス315を介して相互に電気的に接続されている。
次に、測定用プログラムに基づくCPU300の動作によって実現されるずれ幅特定部301、クリアランス特定部302について簡単に説明する。
ずれ幅特定部301は、複数のセンサ(第1センサ200、第2センサ201)が検出する複数の静電容量Cに基づいて、動翼Y1、Y2、・・・の回転軸方向(±X方向)のずれ幅(ずれ幅r(図7、図8参照))を特定する。
また、クリアランス特定部302は、ずれ幅特定部301が特定したずれ幅rと、第1センサ200(または、第2センサ201)に検出された静電容量Cと、に基づいて、ケーシング10と動翼Y1、Y2、・・・とのクリアランスdを特定する。
ずれ幅特定部301、クリアランス特定部302の各機能の詳細については後述する。
[動作説明]
図5は、第1の実施形態に係るセンサ部の特性を説明する第1の図である。
第1センサ200及び第2センサ201は、それぞれのセンサ面Scが動翼Y1の先端面Swと対向する面積(式(1)の投影面積A)に比例する静電容量Cを検出する。
回転軸方向(±X方向)の位置Xaに取り付けられた第1センサ200のセンサ面Scは、動翼Y1の先端面Swのうち位置Xaに対応する部分に対向する。この場合において、第1センサ200のセンサ面Scに対する先端面Swの投影面積Aが最大となるのは、動翼Y1の回転位置が位置Paとなったときである(図5参照)。このときの投影面積Aを最大投影面積Amax_aと記載する。
一方、回転軸方向(±X方向)の位置Xbに取り付けられた第2センサ201のセンサ面Scは、動翼Y1の先端面Swのうち位置Xbに対応する部分に対向する。この場合において、第2センサ201のセンサ面Scに対する先端面Swの投影面積Aが最大となるのは、動翼Y1の回転位置が位置Pbとなったときである(図5参照)。このときの投影面積Aを最大投影面積Amax_bと記載する。
ここで、本実施形態においては、動翼Y1の先端面Swの形状は、図5に示すように、回転軸方向における中央付近から両端にかけて翼厚が徐々に薄くなる形状を成している。また、第1センサ200は、動翼Y1が回転して図5に示す方向に移動することによって、動翼Y1の翼厚が比較的厚く形成された箇所と対向する位置(位置Xa)に配されている。一方、第2センサ201は、動翼Y1が回転して移動することによって、動翼Y1の翼厚が比較的薄く形成された箇所と対向する位置(位置Xb)に配されている。したがって、第2センサ201に対向する先端面Swの最大投影面積Amax_bに比べて、第1センサ200に対向する先端面Swの最大投影面積Amax_aの方が大きくなる。
図6は、第1の実施形態に係るセンサ部の特性を説明する第2の図である。
図5を用いて説明したように、動翼Y1は、回転軸方向(±X方向)に、その翼厚が変化するように形成されている。したがって、動翼Y1に対する第1センサ200(第2センサ201)の回転軸方向の位置に応じて、当該第1センサ200と対向する最大投影面積Amaxが変化する。第1センサ200回転軸方向の位置と、最大投影面積Amaxと、の関係を図6に示す。
なお、図6に示すグラフの縦軸は、第1センサ200(第2センサ201)から出力される最大出力電圧Va(Vb)[V]を表している。ここで、第1センサ200(第2センサ201)から出力される最大出力電圧Va(Vb)[V]は、最大静電容量Cmax[C]に比例、すなわち、最大投影面積Amax[mm]に比例する。
動翼Y1は、回転軸方向中央付近から両端にかけて翼厚が徐々に薄くなる形状のため、図6に示すグラフの通り、第1センサ200(第2センサ201)の回転軸方向の位置Xに対する最大出力電圧Va(Vb)(すなわち最大投影面積Amax)の特性は、山なりの特性曲線Q1、Q2を描く。
なお、図6において、特性曲線Q1は、クリアランスdが“d1”であったときの最大出力電圧Va、Vbの特性であり、特性曲線Q2は、クリアランスdが“d2”(d1<d2)であったときの最大出力電圧Va、Vbの特性である。クリアランスdが“d1”の場合、第1センサ200、第2センサ201それぞれの最大出力電圧Va、Vbは、Va=Va1、Vb=Vb1となる。同様に、クリアランスdが“d2”の場合、第1センサ200、第2センサ201それぞれの最大出力電圧Va、Vbは、Va=Va2(Va1>Va2)、Vb=Vb2(Vb1>Vb2)となる。このように、第1センサ200、第2センサ201それぞれの最大出力電圧Va、Vbは、クリアランスdの変化に対して同比率で変化する。
[動翼の回転軸方向のずれについて]
図7は、第1の実施形態に係る動翼の回転軸方向のずれ幅を説明する図である。
一般に、ガスタービン1の運転開始後や運転終了後等においては、ロータ9とケーシング10との熱容量の差異等に起因して、センサ部20と動翼Y1との回転軸方向の相対的な位置関係が変化する。具体的に説明すると、例えば、ガスタービン1の運転終了直後では、体積が大きく熱容量が大きいロータ9よりも、壁厚が薄く熱容量が小さいケーシング10の方が早く冷却される。そうすると、ロータ9よりもケーシング10の方が、熱収縮が早く進行することにより、相対的に、ロータ9は、ケーシング10に対して回転軸方向(±X方向)に伸びた状態となる(ロータロングの状態)。また、ガスタービン1の運転開始直後においては、ロータ9よりもケーシング10の方が早く熱せられて熱膨張するため、相対的に、ロータ9がケーシング10に対して回転軸方向(±X方向)に縮んだ状態となる(ロータショートの状態)。さらに、ロータ9の回転に応じたスラスト力が動翼Y1に加わることによっても、センサ部20に対する動翼Y1の回転軸方向の相対的な位置関係が変化する。
図7は、センサ部20に対する動翼Y1の回転軸方向の位置が、ずれ幅rだけ+X方向に変化した様子を示している。ここで、運転開始前の冷却状態における動翼Y1の回転軸方向の位置Paを基準(ずれ幅r=0)とすると、ガスタービン1の運転時においては、動翼Y1は、例えば、回転軸方向(+X方向)にずれ幅rだけ移動した位置Pa’に配される。これにより、動翼Y1の先端面Swのうち、第1センサ200及び第2センサ201のセンサ面Scと対向する位置もずれ幅rだけずれるため、当該センサ面Scに対向する最大投影面積Amax_a、Amax_bの値も変化する。そうすると、式(1)において、投影面積Aが不変であることを前提としてクリアランスdを求めようとした場合、動翼Y1の回転軸方向のずれに応じた投影面積Aの変化により、算出されたクリアランスdに誤差を生じさせてしまう。したがって、本実施形態に係るクリアランス計測装置30は、以下に説明するように、ずれ幅rに応じて生じ得る誤差を補正しながらクリアランスdを算出する処理を行う。
[CPUの処理手順]
図8は、第1の実施形態に係るCPUの処理手順を示すフローチャート図である。
次に、クリアランスdの計測時におけるCPU300の処理手順を、図8を参照しながら順を追って説明する。
まず、ずれ幅特定部301は、第1センサ200、第2センサ201が出力する出力電圧の入力を受け付けて、各々についての最大出力電圧Va、Vbを取得する(ステップS01)。最大出力電圧Va、Vbは、上述したように、位置Xa、Xbにおける先端面Swの最大投影面積Amax_a、Amax_bに対応している。
次に、ずれ幅特定部301は、ずれ幅算出テーブル(後述)を参照して、ステップS01で取得した最大出力電圧Va、Vbに基づいて、現時点におけるずれ幅rを特定する(ステップS02)。ここで、ずれ幅特定部301が、最大出力電圧Va、Vbに基づいてずれ幅rを特定する具体的な処理について、図9を参照しながら説明する。
[ずれ幅特定部の機能]
図9は、第1の実施形態に係るずれ幅特定部の機能を説明する図である。
図9(a)には、回転軸方向のずれ幅rが生じた場合においてセンサ部20が出力する最大出力電圧Va(Vb)の変化を説明するグラフ図を示している。また、図9(b)には、ずれ幅対応テーブルの例を示している。
回転軸方向の位置Xと最大出力電圧Va(Vb)との関係を示す特性曲線Q1は、動翼Y1の回転軸方向のずれ幅rに応じて、当該ずれ幅rだけ±X方向に平行移動する。例えば、図9(a)に示すように、ガスタービン1がロータロングの状態となって、動翼Y1が基準位置Paからずれ幅r=r1だけ+X方向側にずれた位置Pa’に移動したとき、特性曲線Q1も、当該ずれ幅r=r1だけ+X方向側に平行移動する(特性曲線Q1’)。
ここで、ずれ幅r=r1が未知であったとして、ずれ幅特定部301が第1センサ200及び第2センサ201の各々から出力される最大出力電圧Va、Vbからずれ幅r=r1を特定する処理について説明する。
ずれ幅r=0の状態において第1センサ200及び第2センサ201の各々から出力される最大出力電圧Va、Vbは、曲線Q1に基づいてVa=Va1、Vb=Vb1となる。一方、ずれ幅r=r1の状態において第1センサ200及び第2センサ201の各々から出力される最大出力電圧Va、Vbは、Va=Va1’、Vb=Vb1’となる(図9(a))。
ずれ幅特定部301は、第1センサ200及び第2センサ201の最大出力電圧Va、Vbの比である最大出力電圧比Vb/Vaを算出する。例えば、ずれ幅r=0のとき、ずれ幅特定部301が算出する最大出力電圧比Vb/Vaは、Vb1/Va1となる。一方、ずれ幅r=r1のとき、第1センサ200が出力する最大出力電圧Vaは、Va1’(Va1’<Va1)となるのに対し、第2センサ201が出力する最大出力電圧Vbは、Vb1’(Vb1’>Vb1)となる。したがって、ずれ幅特定部301がずれ幅r=r1のときに取得する最大出力電圧比Vb1’/Va1’は、ずれ幅r=0のときに取得する最大出力電圧比Vb1/Va1に比べて大きい値となる。
このように、動翼Y1の回転軸方向の位置Xと最大出力電圧Va(Vb)との関係が曲線(特性曲線Q1)を描くため、第1センサ200及び第2センサ201の最大出力電圧比Vb/Vaは、回転軸方向のずれ幅rに応じて変化する。なお、最大出力電圧Va、Vbは、クリアランスdの変化に対して同比率で変化する(図6参照)ため、最大出力電圧比Vb/Vaは、クリアランスdとの相関性を有さない。したがって、最大出力電圧比Vb/Vaとずれ幅rとは、クリアランスdによらず、一対一に対応付けることができる。
本実施形態に係るHDD311は、最大出力電圧比Vb/Vaとずれ幅rとの対応関係が記録された「ずれ幅対応テーブル」(図9(b))を予め記憶している。そして、ずれ幅特定部301は、ずれ幅対応テーブルを参照して、算出した最大出力電圧比Vb/Vaに対応するずれ幅rを特定する。
次に、図8に示す処理手順において、クリアランス特定部302は、クリアランス対応テーブル(後述)を参照して、ステップS02で特定されたずれ幅rに基づくクリアランスdを特定する(ステップS03)。ここで、クリアランス特定部302が、ずれ幅r、及び、センサ部20(第1センサ200)から取得する最大出力電圧Vaに基づいてクリアランスdを特定する具体的な処理について、図10を参照しながら説明する。
[クリアランス特定部の機能]
図10は、第1の実施形態に係るクリアランス特定部の機能を説明する図である。
本実施形態に係るHDD311には、さらに、第1センサ200の最大出力電圧Vaとクリアランスdとの対応関係が記録された「クリアランス対応テーブル」(図10)が記憶されている。なお、図10は、最大出力電圧Vaとクリアランスdとの対応関係をグラフで示しているが、実際には、HDD311には、図10に示すグラフと同等の対応関係が記述されたデータテーブルが記憶されている。
図10に示すように、クリアランス対応テーブルには、動翼Y1、Y2、・・・と第1センサ200との回転軸方向の相対的位置、すなわち、ずれ幅r(r=r1、r2、・・・)の各々に紐付けられた複数の特性曲線D1、D2、・・・が記録されている。各特性曲線D1、D2、・・・は、式(1)においてそれぞれ異なる投影面積Aが代入された場合における、静電容量Cとクリアランスdとの相関性を表している。ここで、オペレータは、ずれ幅rをr1、r2、・・・と振りながら、第1センサ200の最大出力電圧Vaとクリアランスdとの対応関係を計測することで、事前にクリアランス対応テーブルを作成しておく。
本実施形態に係るクリアランス特定部302は、まず、ステップS02でずれ幅特定部301が特定したずれ幅r=r1を取得して、当該ずれ幅r=r1に対応づけられた一つの特性曲線D1を決定する。そして、クリアランス特定部302は、クリアランス対応テーブルのうち決定された特性曲線D1を参照して、第1センサ200の最大出力電圧Va(Va=Va1)に対応するクリアランスd(d=d1)を特定する(図10参照)。
以上の処理をまとめると、本実施形態に係るクリアランス計測装置30は、まず、2つのセンサ(第1センサ200、第2センサ201)を介して2つの最大出力電圧を取得する(ステップS01)。そして、クリアランス計測装置30は、最大出力電圧比Vb/Vaを算出するとともにずれ幅対応テーブル(図9(b))を参照して、当該最大出力電圧比Vb/Vaに対応するずれ幅rを特定する(ステップS02)。さらに、クリアランス計測装置30は、最大出力電圧Vaとクリアランスdとの相関性(特性曲線D1、D2、・・・(図10))のうち特定したずれ幅rに対応するものを参照して、センサが出力する最大出力電圧Va(最大静電容量Cmax)に応じたクリアランスdを特定する(ステップS03)。
[作用効果]
上述の処理により、クリアランス計測装置30は、回転軸方向のずれ幅r(すなわち最大投影面積Amax)に応じた特性曲線D1、D2、・・・を選択し、当該選択された特性曲線D1、D2、・・・に基づいてクリアランスdを特定する。すなわち、センサが検出する最大静電容量Cmaxは、動翼Y1、Y2、・・・の遠心方向の位置の変化及び回転軸方向の位置の変化の両方に起因して変化し得るところ、クリアランス計測装置30は、まず、2つのセンサの出力電圧を用いてずれ幅rを特定した上で、動翼Y1、Y2、・・・の遠心方向の位置の変化(クリアランスd)を特定する。このようにすることで、回転軸方向のずれ幅rに起因するクリアランスdの計測誤差要因が除去され、精度の高いクリアランス計測を行うことができる。
なお、動翼の遠心方向の変化(すなわちクリアランスd)を計測するセンサとは別に、動翼の回転軸方向の変化を計測する専用のセンサを設けて、これら2つの異なるセンサの検出結果を用いてクリアランスを算出する手法も考えられる。しかし、この場合、異なる2つのセンサのうちの一つをケーシング内面とは異なる位置に設置する必要があるため、ガスタービン1への設置の際に生じる負担が大きい。一方、本実施形態に係るクリアランス計測装置30は、同種の静電容量式センサを用いて、各々を同等の位置(ケーシング10の内面)に設置するため、センサの設置の際に生じる負担を軽減することができる。
また、動翼の遠心方向の変化を計測するセンサと、回転軸方向の変化を計測するセンサの2つの検出結果を用いてクリアランスを計測する手法では、少なくとも動翼の遠心方向の変化を計測するセンサが故障した場合、クリアランス計測の実施が不可能となる。一方、本実施形態に係るクリアランス計測装置30は、2つのセンサ(第1センサ200、第2センサ201)がともにクリアランスdを計測可能であるため、何れか一方が故障したとしても、クリアランス計測を継続することができる。したがって、クリアランス計測装置の信頼性を高めることができる。
以上、第1の実施形態に係るクリアランス計測装置によれば、動翼とケーシングとのクリアランスの計測精度を向上させることができる。
<第1の実施形態の変形例>
なお、第1の実施形態に係るクリアランス計測装置30は、以下のように変形可能である。
例えば、上述したクリアランス特定部302は、予めHDD311に記憶されたクリアランス対応テーブルのうちずれ幅rに対応する特性曲線D1、D2、・・・を選択してクリアランスdを特定するものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、他の実施形態に係るクリアランス特定部302は、ずれ幅rの関数である所定の補正関数h(r)を用いて、クリアランスdを算出して特定してもよい。具体的には、クリアランス特定部302は、第1センサ200の最大出力電圧Va(最大静電容量Cmax)に基づいて、式(1)より、仮クリアランスd’を算出する。そして、クリアランス特定部302は、当該算出された仮クリアランスd’に、ずれ幅rに応じた補正係数h(r)を乗算して、真のクリアランスdを特定する処理を行う。なお、この場合、オペレータは、ずれ幅rを、r=r1、r2、・・・と振りながら、ずれ幅rごとの最大出力電圧Va(最大静電容量Cmax)を計測することで、当該ずれ幅rの関数である補正係数h(r)を事前に規定しておく。
また、クリアランス特定部302は、ずれ幅特定部301が特定したずれ幅rに基づいて、第1センサ200(または、第2センサ201)における先端面Swの最大投影面積Amaxを特定してもよい。この場合、HDD311には、ずれ幅rと最大投影面積Amaxとの対応関係が規定された投影面積対応テーブルが予め記憶されているものとする。また、クリアランス特定部302は、ずれ幅rに対応する最大投影面積Amaxと、第1センサ200の最大出力電圧Vaに応じた最大静電容量Cmaxと、をそれぞれ式(1)に代入してクリアランスdを算出するものとする。
また、上述したクリアランス特定部302は、2つのセンサのうち、第1センサ200の最大出力電圧Vaに基づいてクリアランスdを特定するものとして説明しているが、これに限定されず、第2センサ201の最大出力電圧Vbに基づいてクリアランスdを特定してもよい。この場合、クリアランス対応テーブルには、第2センサ201の最大出力電圧Vbとクリアランスdとの対応関係が記録されているものとする。
さらに、他の実施形態においては、センサ部20は、各々が回転軸方向の異なる位置に配された3つ以上のセンサを備えていてもよい。これにより、各センサから出力される最大出力電圧の数が増すため、ずれ幅rを複数通りの最大出力電圧比(図9(b))で特定することができ、結果として、クリアランスdの計測精度を一層向上させることができる。
また、上述したずれ幅特定部301は、最大出力電圧比Vb/Vaを算出してずれ幅rを特定するものとして説明したが、他の実施形態においてはこの態様に限定されない。
例えば、他の実施形態に係るずれ幅特定部301は、第1センサ200及び第2センサ201の最大出力電圧Va、Vbの差ΔV(ΔV=Va−Vb)に基づいて、ずれ幅rを特定してもよい。この場合、HDD311には、差ΔVとずれ幅rとの対応関係を規定したずれ幅対応テーブルが予め記憶されているものとする。
このように、回転軸方向の位置Xと最大出力電圧Va、Vbとの相関性を示す特性曲線Q1(図6、図9)に基づいて、ずれ幅rと最大出力電圧Va、Vbとの対応関係を一意に特定できる手法であれば、如何なる手法を用いてもよい。
さらに、上述の各実施形態に係るクリアランス計測装置30は、ずれ幅特定部301がずれ幅を特定する処理を行い、クリアランス特定部302が、当該特定されたずれ幅に基づいてクリアランスを特定する態様としている。しかし、他の実施形態に係るクリアランス計測装置30は、ずれ幅特定部301がずれ幅rを特定するのではなく、クリアランス特定部302が、複数のセンサに検出された複数の静電容量に基づいて特定される特定値と、当該センサに検出された静電容量と、に基づいて、クリアランスdを特定する態様としてもよい。
例えば、クリアランス特定部302は、上記特定値として、第1センサ200及び第2センサ201の2つの静電容量に基づいて特定される最大出力電圧比Vb/Vaまたはその差ΔVを用いる。この場合、クリアランス対応テーブルには、上記特定値の各々に対応する、第1センサ200(または第2センサ201)の最大出力電圧Va(Vb)とクリアランスdとの対応関係が記録されているものとする。
また、上述の各実施形態におけるCPU300の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより工程を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
1 ガスタービン
2 空気圧縮機
3 燃焼器
4 タービン
5 圧縮機ロータ
6 圧縮機ケーシング
7 燃料供給器
8 燃焼筒
9 ロータ(タービンロータ)
10 ケーシング(タービンケーシング)
11 静翼
20 センサ部
200、201 センサ
30 クリアランス計測装置
30a 計測装置本体部
300 CPU
301 ずれ幅特定部
302 クリアランス特定部
310 RAM
311 HDD
312 操作入力部
313 画像表示部
314 外部接続インターフェイス
315 システムバス

Claims (5)

  1. ロータを覆うケーシングに固定設置され、前記ロータの回転軸回りに回転する動翼とのクリアランスに応じた静電容量を検出可能なセンサが、前記ロータの回転軸方向の異なる位置に複数配されてなるセンサ部と、
    複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて特定される特定値と、当該センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定するクリアランス特定部と、
    複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて、前記動翼の前記回転軸方向のずれ幅を前記特定値として特定するずれ幅特定部と、
    を備え、
    前記クリアランス特定部は、
    前記ずれ幅特定部が特定したずれ幅と、前記センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定し、
    前記ずれ幅特定部は、
    少なくとも2つの前記静電容量の比又は差に基づいて前記ずれ幅を特定する
    クリアランス計測装置。
  2. 前記クリアランス特定部は、
    前記動翼と前記センサとの前記回転軸方向の相対的位置と、前記動翼と前記センサとのクリアランスに応じた静電容量と、の対応関係が記録された対応テーブルを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のクリアランス計測装置。
  3. 請求項1または請求項2の何れか一項に記載のクリアランス計測装置と、
    前記ロータ及び前記ケーシングと、
    を備える回転機械。
  4. ロータを覆うケーシングに固定設置され、前記ロータの回転軸回りに回転する動翼とのクリアランスに応じた静電容量を検出可能なセンサが、前記ロータの回転軸方向の異なる位置に複数配されてなるセンサ部を用いたクリアランス計測方法であって、
    複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて特定される特定値と、当該センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定するクリアランス特定ステップと、
    複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて、前記動翼の前記回転軸方向のずれ幅を前記特定値として特定するずれ幅特定ステップと、
    を有し、
    前記クリアランス特定ステップにおいて、
    前記ずれ幅特定部が特定したずれ幅と、前記センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定し、
    前記ずれ幅特定ステップにおいて、
    少なくとも2つの前記静電容量の比又は差に基づいて前記ずれ幅を特定する
    ことを特徴とするクリアランス計測方法。
  5. ロータを覆うケーシングに固定設置され、前記ロータの回転軸回りに回転する動翼とのクリアランスに応じた静電容量を検出可能なセンサが、前記ロータの回転軸方向の異なる位置に複数配されてなるセンサ部を備えるクリアランス計測装置のコンピュータを、
    複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて特定される特定値と、当該センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定するクリアランス特定手段、
    複数の前記センサに検出された複数の静電容量に基づいて、前記動翼の前記回転軸方向のずれ幅を前記特定値として特定するずれ幅特定手段、
    として機能させ
    前記クリアランス特定手段は、
    前記ずれ幅特定部が特定したずれ幅と、前記センサに検出された静電容量と、に基づいて、前記ケーシングと前記動翼とのクリアランスを特定し、
    前記ずれ幅特定手段は、
    少なくとも2つの前記静電容量の比又は差に基づいて前記ずれ幅を特定する
    プログラム。
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