JP5907773B2 - 電線・ケーブル接続用筐体 - Google Patents
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Description
そのため、この作業には熟練技能者を必要とし、非常に多くの時間と手間を要していたのである。
特許文献1に記載のものは、「架線端部接続用器具」に係る発明であり、架線の断線箇所を少ない人員で早急に仮復旧できるものである。
この発明は、導電性を有し、断線した架線の端部のそれぞれを挟持する一対の挟持部と、一対の挟持部に接続される導電体部と、一対の挟持部に接続されると共に伸縮自在に構成されたフレームと、フレームに連結され、フレームの伸縮状体を調整可能な張線器とを備えることを特徴とするものである。
その構成は、導電板を端子台に嵌合させることにより電気的に接続でき、端子台は、開放面を有する導電性箱状体と、この箱状体の側壁面に導電板に接続されたケーブルが出入可能な幅で箱状体の底面まで延びる切溝部とを有するものである。
また上記した通り、これらの電線・ケーブルが断線した際には、熟練技能者による手びねり・半田付けの手作業によって断線の修復が行われていたため、その作業には熟練技能者を必要とし、しかも非常に多くの時間と労力を要していたのである。
このような接続用筐体として、やはり作業は修復作業者の手作業となるのではあるが、その際に熟練技能者を必要とせず、より簡単・確実に作業することができ、屋外の修復作業を考慮して筐体内部への雨水等の浸入の防止等をも考慮することなどもその課題となるのである。
接続作業は、開閉蓋部を開放して行うが、その際、断線したケーブル等の端部の絶縁被覆部を剥ぎ取り、内部の導線を露出させ、この導線を入力側及び出力側の導線接続用端子に順次容易に接続することが可能となり、従来のような導線部同士を手びねりで接続し、半田付けを行う作業と比較すれば、格段にその接続作業が容易と成り、作業時間の短縮、作業効率の向上に繋がることとなる。
従って、ケーブル等の導線端末部を上方から押し込み嵌合すればよく、従来のように相互に手びねりで接続する作業に比較して格段に容易な作業と成り、作業時間の短縮と労力の削減となる。
即ち、切込溝部の下方先端部に所定の一定幅の溝部を形成し、この一定幅を接続されるケーブル等の導線の外径よりも小さくしたことである。
これにより、ケーブル等の導線を前記切込溝部の下方先端部に嵌合するだけで、容易に導線端末部と入力側及び出力側接続端子とが接続されるのである。
即ち、これらの接続端子の形態を、所定数の接続端子を1ユニットとしたブロック(略直方体)形状の入力側端子ブロック及び出力側端子ブロックとして形成し、これら入力側端子ブロック及び出力側端子ブロックをそれぞれ本体部の長手方向と直交する方向にそれぞれ並列設置して、入力側端子ブロックと出力側端子ブロックとを中央の対称線を挟んで相互に対称に並列設置したものである。
これにより、入力線の側は一方の側に配置してブロック化して配線でき、他方の出力線の側も他方の側に配置してブロック化して配線することができ、配線・接続作業を容易なものとすることができる。
これにより、入力側及び出力側の何れの側においても、ブロックの内部にケーブル等を配線し、その後両側の側縁上端部の切込溝部に導線を押し込み嵌合させて、簡単に接続することができるのである。
これにより、配線・接続作業がより容易となる。即ち、手前側が低く、奥側が高い位置に切込溝部が配列されている為に、切込溝部内に導線を嵌合させ易いこととなるのである。
これにより、配線された後に端子ブロックの上端部の蓋部が閉鎖されることなり、防水の効果もより向上すると共に、ケーブル等の配線の固定、導線の切込溝部からの離脱等をも防止することができるのである。
図1は、本発明の電線・ケーブル接続用筐体に係る一実施形態の斜視図であって、その(A)が開閉蓋部を取り除いた状態を示し、その(B)が開閉蓋部を取り付け固定した状態を示している。
本体部11と開閉蓋部12とを相互に固定した状態において、入力ケーブル(入力線)53が筐体10内に導入される入力口13と、出力ケーブル(出力線)54が導出される出力口14が形成される。
それぞれの端子ブロックの構成については、後に詳述するが、これらの入力側及び出力側端子ブロック23、24は、それぞれ直方体形状を有し、本体部11の長手方向の中央線に対して対称に、その長手方向に対して直交する方向に10個ずつ配列されている。
入力ケーブル53及び出力ケーブル54は、それぞれその端部部分を切断した状態に描写しているが、これは本発明に係る筐体10の内部構造を明確化するためである。実際には、これらの入力ケーブル53及び出力ケーブル54の導線端末部がそれぞれの入力側及び出力側端子ブロック23、24に設けられた略V字形状の切込溝部に工具を用いて嵌合され、接続されるのである。
図中、Sは、本体部の長手方向中心線を示し、中心線Sの上方に位置するのが入力側端子ブロック23であり、中心線Sの下方に位置するのが出力側端子ブロック24である。中心線Sが、両端子ブロック23、24の対称線となる。
図中25は、内部配線を示しており、この内部配線25により入力側及び出力側端子ブロック23、24のそれぞれの同じ符号「A1B」から「A10B」の接続端子が相互に接続されているのである。
入力側端子ブロック23及び出力側端子ブロック24は、その何れも同じ構成であって、この図3に記載のものから成る。
この図からよく解る通り、入力又は出力ケーブルの束は、矢印Dの方向から導入されて、端子ブロック23の内部に導入される。
この実施形態では、この切込溝部26は、それぞれの側に20個ずつ設けられている。
つまり、従来のように、導線端末部同士を手でひねって接続し、その後半田付けを行う作業が全く不要となるのである。
この蓋部30は、端子ブロック23の上端面のほぼ全体を被覆できる長方形の合成樹脂製プレートから形成されており、その一方の端部で、端子ブロック30の短辺側端部と枢着されている。
蓋部の他方の端部32も全く同一の構成であって、この端部32の両端に形成された突起部32tが端子ブロック23の対応する位置に設けられた凹部と嵌合することにより、蓋部32は端子ブロック23の上端部を被覆し、閉鎖することができる。
このような構成により、この端子ブロックは、入力側及び出力側の何れの側においても使用可能となる。
尚、蓋部30の長手方向両側には、下方に延長する延長部33、33が設けられ、これらの延長部33、33が端子ブロック23の長手方向両側の上端部の側面と接合し、相互に堅固に嵌合される構成としている。
この図から端子ブロック23の上端部に設けられた略V字形状の切込溝部26の形状を見て取ることができる。
即ち、この切込溝部26は、入力側及び出力側のそれぞれの接続端子27に設けられているものであって、正面視略V字形状を有しており、更に、その切込溝部26の下端部分は、同一幅の溝部26mから形成されている。
これにより、ケーブルの導線端末部cが上記溝部26m内に強制嵌合されて、接続端子である溝部26mに導線端末部cが接続されるのである。
これにより、ケーブルの導線端末部cを前記溝部26mに強制嵌合するだけで接続が完了する。
尚、この嵌合接続の際には、工具により行うのであるが、この嵌合接続の際に、ケーブルの導線端末部cの余分な部分は当該工具により切断できるのである。
これにより、作業時間の短縮化並びに作業効率の向上が実証されている。
先ず、本発明においては、事故による断線の場合ばかりでなく、必要に応じて電線・ケーブル等を接続する必要のある箇所において適宜使用することができるものである。
開閉蓋部は、本体部の一方の側縁部に枢着することも自由であり、分離できる構成とするのも自由である。
入力側接続端子及び出力側接続端子を構成する入力側端子ブロックと出力側端子ブロックとは、同じ構成、同じ形態を有しており、これらそれぞれのブロックに設ける接続端子(切込溝部)の数も自由に設定することができる。
それぞれの接続端子は、上記実施形態にあるように、略V字形状の切込溝部から形成され、しかも、その切込溝部の下端部には一定幅の溝部が形成され、この溝部内に接続されるケーブルの導線端末部が嵌合する構成である。
従って、一定幅の溝部の幅は、ケーブルの導線の外径よりも小さいことが必要となる。
これにより強制嵌合を行うのみで、接続が完了するからである。
勿論、ケーブルの導線端末部をUターンさせて、2つの切込溝部に嵌合させて接続させることも可能である。
従って、蓋部を閉鎖すると、これら両突起部が端子ブロックの凹部と嵌合して閉鎖状態を維持することができる。
しかし、この高さは、作業効率を考慮すれば、あまり高く設定することは望ましくなく、入力側及び出力側共に端子ブロックの上端面の傾斜角度を略20度から45度程度までの範囲内にするのが好適である。
11 本体部
12 開閉蓋部
13 入力口
14 出力口
23 入力側端子ブロック
23u、24u 上端部
24 出力側端子ブロック
26 切込溝部
26m 溝部
30 蓋部
53 入力ケーブル
54 出力ケーブル
Claims (3)
- 電線・ケーブルの端部を相互に接続する電線・ケーブル接続用筐体において、
この接続用筐体が本体部と本体部の上方部分を開閉する開閉蓋部とから成り、
この筐体は、少なくとも入力線を導入する入力口と出力線を導出する出力口を有し、且つ、その内部には入力線の各導線端末部を接続する多数の入力側接続端子と、出力線の各導線端末部を接続する多数の出力側接続端子とが配備され、これら入力側接続端子と出力側接続端子とはそれぞれ相互に接続されており、
前記入力側接続端子のそれぞれに入力線の導線端末部を接続し、且つ出力側接続端子のそれぞれに出力線の導線端末部を接続することにより、電線・ケーブルのそれぞれの端部が相互に接続され、
前記入力側接続端子及び出力側接続端子のそれぞれが略V字形状の切込溝部(26)を有しており、この略V字形状の切込溝部(26)に入力線及び出力線の対応するそれぞれの導線端末部を上方から強制的に嵌合させることにより電線・ケーブルが相互に接続され、
前記切込溝部(26)の下方先端部が所定の一定幅の溝部(26m) を有し、この一定幅が接続される電線・ケーブルの導線の外径よりも小さく形成され、
前記入力側接続端子の所定数のものを1ユニットとしてブロック形状の入力側端子ブロック(23)を形成し、これら入力側端子ブロック(23)を本体部の長手方向と直交する方向に並列設置し、これと対称に、出力側接続端子の所定数のものを1ユニットとしてブロック形状の出力側端子ブロック(24)を形成し、これら出力側端子ブロック(24)を本体部(11)の長手方向と直交する方向に並列設置し、
前記入力側端子ブロック(23)及び出力側端子ブロック(24)のそれぞれの長手方向の両側の上端部(23u, 24u)に前記切込溝部(26)を列設し、これら入力側及び出力側端子ブロック(23, 24)の中央部に入力用及び出力用電線・ケーブルを配線して、これらの導線を内側から前記切込溝部(26)に嵌合できることを特徴とする電線・ケーブル接続用筐体。 - 前記対称に配列された入力側端子ブロック(23)と出力側端子ブロック(24)の対称線(S) の側を他の部分よりも高い位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載の電線・ケーブル接続用筐体。
- 上記それぞれの入力側端子ブロック(23)及び出力側端子ブロック(24)の上端部に蓋部(30)を設け、それぞれの端子の切込溝部(26)の開口部を被覆したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電線・ケーブル接続用筐体。
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