JP5905714B2 - 筋交い金具を用いた接合構造 - Google Patents
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Description
(1)筋交い22、柱3及び土台や梁等の横架材4の三部材を接合するものであり、柱及び横架材で構成する内部空間に配置する箱状のもの(図8)
(2)筋交い22及び柱3を接合するものであり、筋交い22、柱3及び横架材4で構成される内部空間に配置するL字状のもの(図9)
(3)筋交い22,柱3及び土台や梁等の横架材4の三部材を表面から接合する平板状のもの(図10)
(1)箱状、L字状のものは内部空間に配置するものであり、同じく内部空間に配置する断熱パネルと干渉するため、断熱パネル工法にはそのままでは使用することができない。
(2)箱状、L字状の筋交い金具を断熱パネル工法に用いるためには、断熱パネル2配置前に予め柱3に筋交い金具を配置するとともに、断熱パネル2の枠材21や筋交い22、断熱材23を筋交い金具の厚み分、現場にて削る必要がある(図11)。
(2.1)予め筋交い金具を配置すると、断熱パネル2配置時に施工手間になるとともに、誤差が生じやすい。
(2.2)断熱パネル2の枠材21や筋交い22を現場にて削る必要があるため、施工手間が大きい。
(2.3)断熱材23表面を筋交い金具の厚み分削ることは、極めて困難である。
(2.4)柱3と断熱パネル2の枠材21間に筋交い金具が挿入されるため、金具が熱橋となり断熱欠損が生じ、結露が発生する可能性がある。
(3)平板状の筋交い金具は表面から筋交い22、柱3及び横架材4を接合するため、室内側に筋交いを設置する場合は、床根太や梁、床板などの床部材と干渉し、接合は困難である。
(4)平板状の筋交い金具は表面に配置するため、その厚みにより、上面に配置する耐力面材や内装材に不陸が生じる。
本願の第二発明は、筋交いと柱とを固定する筋交いと柱との接合構造であって、前記筋交い金具は、厚さ0.8乃至1mmの平板状であり、両側辺の一方は円弧状の凸辺であり、他方の側辺には前記円弧と対応するように円弧状の凹部を有し、表面には前記凸辺及び凹部に沿って、複数の固定用孔を有し、前記筋交い金具の前記凹部を前記柱側に配置するとともに、前記凸辺が前記筋交い上に位置するように配置し、前記筋交い金具を介して前記筋交いと前記柱とを結合することを特徴とするものである。
(1)厚さ0.8乃至1mmの平板状であるため、外側から筋交いと柱材とを連結するように筋交い金具を表面に配置しても、その上面に配置する耐力面材や内装材に不陸が生じることがない。
(2)外側から筋交いと柱材とを連結することができるため、断熱パネル工法においても容易に使用することができる。
(3)外側から筋交いと柱材とを連結するため、断熱パネルの縦枠や断熱材を現場にて削る必要がなく、施工手間が小さい。
(4)筋交い金具を外側に配置するため、内部に断熱欠損が生じない。
(5)筋交いと柱とを接合するものであるため、室内側からでも、床根太や床板などの床部材と干渉することなく接合することができる。
本発明の筋交い金具1は、木造住宅において筋交いと柱とを接合するものであり、厚さ0.8〜1mmのステンレス製の板体からなる(図1)。
筋交い金具1は、対向する両側辺の一方は円弧状の凸辺11であり、他方の側辺12には前記円弧と対応するように凹部121を有する、略三日月状に構成する。
また、筋交い金具1の表面には前記凸辺11及び凹部121に沿って、複数の固定用孔13を有する。
筋交い金具1は平板状であるため、容易に製造することができる。
また、筋交い金具1は略三日月状であるため、製造時に材料の取り無駄がなく、低コストで製造することができる。
断熱パネル工法は断熱パネル2を、柱3と土台4や梁(図示しない)等の横架材とで構成される内部空間Aに配置するものである(図2)。
断熱パネル2は、内部空間Aと同形状の枠材21と、枠材21内に配置する筋交い22と、断熱材23とを一体に成型して構成する。
そして、内部空間Aに断熱パネル2を嵌合し、柱3と断熱パネル2の筋交い22とを、本発明の筋交い金具1を介して接合する。
筋交い金具1は、凸辺11が筋交い22上に位置するように配置するとともに、凹部121が柱3上に位置するように配置する(図3)。
そして、各固定用孔13にビスや釘等の固定材5を挿通して筋交い22や柱3に打設して、筋交い22と柱3とを接合する。
このように、筋交い金具1は内部空間Aではなく、断熱パネル2と柱3の表面に配置して接合するため、断熱パネル2の枠材21や断熱材23を現場にて削る必要がなく、容易に施工することができる。
また、固定用孔13は筋交い金具1の凸辺11や凹部121に沿って形成してあるため、固定材5は直線状ではなく円弧状に打設される。これにより、平板状であっても、筋交い22と柱3とを強固に接合することができる。
筋交い金具1は、筋交い22側に配置する凸辺11が円弧状であるため、下辺が土台4から150mm離れた上方に配置することができる(図4)。これにより、床根太や床板6などの床部材と干渉しないため、室内側においても筋交い22と柱3とを接合することができる。
筋交い金具1は、厚さ0.8〜1mmの板体である。このため、断熱パネル2や柱3に切り欠きをしなくても、表面の不陸が非常に小さくなり、筋交い金具1の上面に耐力面材や内装材7を貼る場合にも使用することができる(図5)。
このとき、筋交い金具1の柱3側には凹部121が設けられている。そして凹部121が、耐力面材や内装材7を固定するためのビスや釘等の固定材8の打設スペースとなるため、固定材8を等間隔で打設することができ、耐力面材や内装材7の不陸を抑制することができる。
上記実施例においては、断熱パネル工法に筋交い金具1を用いたが、断熱パネル2と一体としない、従来の筋交い22においても使用することができる。
既存の木造住宅の耐震改修工事においては、屋外側に補強材を設置する方法もあるが、この方法は外装の意匠低下となるため、室内側から新たな筋交い22aを追加する方法が好まれる(図6)。
筋交い金具1は、筋交い22や柱材3の表面に配置するため、室内側からの耐震改修工事も容易に行うことができる。
筋交い金具1は床板6などの床部材とも干渉しないため、既存の床部材を撤去する必要がなく、耐震改修工事を低コストで行うことができる。
近年、柱3と土台4や梁等の横架材との接合には、接合金物9が用いられることが多い(図7)。接合金物9は、柱3や土台4等の横架材にドリフトピン91を挿通して柱3と土台4等の横架材を接合する。接合金物9は内部空間Aに突出することがないため、断熱パネル工法を容易に施工することができる。
筋交い金具1は柱3と土台4等の横架材との接合部よりも離れた位置に配置するため、接合金物9やドリフトピン91との接触がなく、容易に筋交い22と柱3とを接合することができる。
11 凸辺
12 側辺
121 凹部
13 固定用孔
2 断熱パネル
21 枠材
22 筋交い
23 断熱材
3 柱
4 土台
5 固定材
6 床板
7 内装材
8 固定材
9 接合金物
91 ドリフトピン
Claims (2)
- 筋交いと柱とを固定する筋交い金具を用いた、筋交いと柱との接合構造であって、
前記筋交い金具は、厚さ0.8乃至1mmの平板状であり、両側辺の一方は円弧状の凸辺であり、他方の側辺には前記円弧と対応するように円弧状の凹部を有し、表面には前記凸辺及び凹部に沿って、複数の固定用孔を有し、
筋交いと断熱材を一体成形した断熱パネルを前記柱と横架材で構成される内部空間に配置し、
前記筋交い金具の前記凹部を前記柱側に配置するとともに、前記凸辺が前記筋交い上に位置するように配置し、
前記筋交い金具を介して前記筋交いと前記柱とを接合することを特徴とする、接合構造。 - 筋交いと柱とを固定する筋交い金具を用いた、筋交いと柱との接合構造であって、
前記筋交い金具は、厚さ0.8乃至1mmの平板状であり、両側辺の一方は円弧状の凸辺であり、他方の側辺には前記円弧と対応するように円弧状の凹部を有し、表面には前記凸辺及び凹部に沿って、複数の固定用孔を有し、
前記筋交い金具の前記凹部を前記柱側に配置するとともに、前記凸辺が前記筋交い上に位置するように配置し、
前記筋交い金具を介して前記筋交いと前記柱とを接合することを特徴とする、接合構造。
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