JP5905589B2 - 海藻類逆方向養殖方法および装置 - Google Patents

海藻類逆方向養殖方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、紅藻類、褐藻類、緑藻類などの海藻類を陸上で大量の海水を使用せず養殖するための方法及び装置に関するものである。
海に生きる植物を海藻類と呼び、浮遊生活をする植物プランクトンや付着生活をする大型の海藻類に区分される。通常は後者のみの海藻類と称する。海藻類は分類上、緑藻植物、褐藻植物、紅藻植物や紅藻植物と藍藻植物の中で海に生きる種類が含まれる。これらの海藻類は、胞子による無性生殖方法と配偶者による有性生殖の方法を用いて増殖し、胞子を形成する個体を配偶体とする。
海藻類養殖は、通常の海上に一定の区画を定め、網台や支持台を設置し、ここに陸上の水槽で遊走子や胞子などが採苗されて付着した合成繊維などを海上の養殖場に設置した網台や支持台に巻いて移植する方法が主になっている。
陸上の水槽で藻類類を生産する方法も、人工菜苗された合成繊維などを成長のための水槽内の構造物に移植して養殖する方法が使用されてきた。陸上の水槽を利用する海藻類養殖方法は、海洋の環境を人工的に陸上水槽に移したものを利用する方法であるため、海藻類を浮力により支え、栄養素を供給するための大量の海水が必要となる。これにより海水を濾過するための濾過装置、温度調節装置などの大規模な施設が必要であり、養殖で使用するための海水を供給また処理するための多くの費用発生が生じる。しかし、これらの欠点に比べて海上での環境変化による対処が困難な点を考慮すると、陸上の人工的養殖装置は、水温、塩分などの環境条件を人為的に調節しやすい利点を有している。
一方、陸上植物が根から養分を吸収し、植物全体に運搬することに対し、海藻類において根は藻類類の成長や生活環境に適した海低の基質に定置するための接着手段としての機能を持ち、個体の成長に必要な水分と栄養素は藻類類の体全体から吸収することで、個体の成長が行われる。これらの海藻類が体全体から栄養分を吸収し、根が単純な基質に付着するための属性を持つ性質を利用すれば、陸上で多くの海水を必要とせず、経済的な方法で藻を形成することができる。
したがって、これらの陸上施設の環境制御が便利な長所と海藻類養殖に必要な大量の海水を排除した養殖方法が確立されれば室内での農作物の水耕栽培のように大量の海藻類を栽培することができる。
本発明では、海洋に生息する有用な海藻類を陸上で大量に養殖するための方法及び装置を提供する。
海藻類の養殖と関連した特許文献は、韓国特許登録第10-0491210号でスジアオノリの種苗を自然的または人工的に獲得する菜苗段階;菜苗段階で獲得されたスジアオノリの種苗を養成する種苗養成段階と、種苗養成段階で養成されたスジアオノリを採取する採取段階を含むことを特徴とするスジアオノリ養殖方法が開示されている。韓国登録特許第10-0898416号には、子嚢盤が形成された成熟したツルアラメ母藻から遊走子を得る菜苗段階;遊走子を培養して柳葉を得る段階;柳葉を培養する段階と、培養した葉体を海に移植する段階で構成されているツルアラメ(Ecklonia stolonifera)の養殖方法が開示されている。
先行文献として、韓国特許登録第10-08611340号は、水深200m以下の低温の海洋深層水を取水して表層海水を海藻類の養殖に適した5〜10℃に調整する段階と、水温が調整された海水にワカメ、昆布、ダイオウ、ひじきや青海苔などの海藻類を養殖する第1の海藻類養殖段階、貝類や魚類の生育に適した温度(15〜20℃)で水温を調整する段階;貝類または魚類の生育に適した温度で調整された海水に海藻類を飼料として供給しながらアワビ、サザエなどの貝類を養殖する段階、魚類を養殖する段階、第2の海藻類養殖段階からなることを特徴とする海洋深層水と表層海水を利用して海藻類を養殖する方法が開示されている。
韓国登録特許第10-1000346号には、付着藻類の自動養殖と収穫装置に関するものであり、放流水が流入される入口と放流水が流出される出口を備えた水槽と;水槽内に間隔を置いて配置され、放流水内にに含まれる付着藻類を増殖させる付着藻類媒質板と;付着藻類と付着藻類の媒質板を定期的に上昇、下降させる昇降駆動部、及び昇降駆動部によって付着藻類媒質版が上昇したとき、付着藻類媒質板に付着した付着藻類を下方に掃くワイパーを含む構成が開示されている。
これらの養殖の方法は、既存の海上で行われる藻類の養殖段階の構成と類似な構成で、この出願発明の目的とする海藻類を陸上で海水中ではなく、空気中で逆方向に向けて養殖する技術的特徴とは異なる。
本発明は、通常の基質に菜苗された海藻類を海水中に浸漬して養殖する従来の海藻類を養殖方法から脱皮して、大量の海水を使用せず、海藻類を養殖するため、基質面に海藻類を付着させ、付着された基質面が重力方向に向くよう、ひっくり返して設置した状態で成長させることを特徴とする海藻類逆方向養殖方法を提供する。
上記課題を解決するため、基質面に海藻類を付着させて、付着された基質面が重力方向に向うようにひっくり返して設置し、海藻類が向かう重力方向の床や側面には、海藻類に水分と栄養素を噴射させる噴霧器を設置し、噴霧装置の噴射周期と噴霧量を噴霧装置制御コントローラによって制御し、海藻類が向かう重力の反対方向、あるいは上部や側部には、海藻類に光合成作用を起こすための光源を設置して光源の点灯周期と照射量を光源制御コントローラにによって制御することを特徴とする海藻類逆方向養殖方法および養殖装置を提供する。
本発明によると、陸上施設の環境制御が便利な長所と海藻の養殖に必要な大量の海水を使用しない新しい養殖方法が確立されることにより、海藻類も陸上の室内で農作物の水耕栽培のように、工場型で大量栽培生産が可能である。
図1は海藻類逆方向養殖養殖装置の基本構成を示した模式図であり、10:海藻類逆方向養殖装置、20:光源、30:噴霧器、40: 基質、50:海水箱、60:光源コントローラ、70:噴霧コントローラ、80:海水温度制御コントローラを示す。
図2は海藻類逆方向養殖装置を示した写真である。
図3は海藻類逆方向養殖養殖装置の上部水槽と下部水槽の模式図であり、11:上部水槽、12:下部水槽、13:付着した海藻類を示す。
図4は海藻類逆方向養殖養殖装置の上部水槽と下部水槽を用いた菜苗方法を示した模式図であり、11:上部水槽、12:下部水槽、13:付着した海藻類、14:培養水槽の受け台を示す。
図5は海藻類逆方向養殖装置を構成する噴霧器と光源を制御するコントローラの写真である。
図6は海藻類逆方向養殖装置を構成する噴霧器を使用して、基質に付着した海藻類に海水と栄養素を供給している様子を表した写真である。
図7は海藻類逆方向養殖養殖装置で成長している海藻類の写真である。
図8は海藻類逆方向養殖養殖装置に設置された光源と海藻類が付着された透明プラスチック基質写真である。
図9は海藻類の大量生産が可能な複数の上部水槽と下部水槽の縦断面の配列を示した海藻類逆方向養殖養殖装置の模式図である。
図10は海藻類の大量生産が可能な複数の上部水槽と下部水槽の横断面配列を示した多段式海藻類逆方向養殖装置の模式図である。
図11は、工場型海藻類逆方向養殖養殖装置のシステム構成を示し、60:光源コントローラ、70:噴霧コントローラ、90:ろ過器、95:殺菌器、100:海藻類逆方向養殖装置システム、101:海藻類逆方向養殖養殖水槽群、110:栄養塩補足装置、120:海水貯蔵タンクを示す。
本発明の目的を達成するために、本発明は、基質面に海藻類を付着させ、付着した基質面が重力方向を向くようにひっくり返して設置した状態で成長させることを特徴とする海藻類逆方向養殖養殖装置を提供する。
図1は海藻類逆方向養殖養殖装置の基本構成を示し、図2は海藻類逆方向養殖養殖装置を示した写真である。海藻類から放出される遊走子や胞子などを付着させるための菜苗用の基質として使用される材料は、海藻類から放出された遊走子や胞子などが付着可能な基質材料であれば使用可能である。通常の海藻類養殖方法では、天然繊維、合成繊維などが多く使用されているが、本発明において海藻類の遊走子や胞子などを付着させるために使用される菜苗用基質は高分子化合物、天然繊維、合成繊維、ガラスの中から選択されるいずれか一つの材質からなるものを使用することができる。
また、図3は海藻類逆方向養殖養殖装置の上部水槽と下部水槽を示す。海藻類逆方向養殖養殖装置の構成部としての海藻類が付着される基質は、上部水槽と下部水槽に区別できる。
上部水槽の目的は、養殖しようとする海藻類の付着基質あるいは付着基質を固定させる役割を果たし、下部水槽は、噴霧された海水の回収および排水の集めの役割と初期海藻類の遊走子と胞子体の菜苗水槽で使用することができる。
図4は海藻類逆方向養殖養殖装置の上部水槽と下部水槽を用いた菜苗方法を示したもので、上部水槽の背面気質に海藻類を菜苗するために、下部水槽に海藻類の遊走子や胞子などが混合された海水を入れたまま、上部水槽を下部水槽にひっくり返しておいた状態を示す。
上部水槽は菜苗水槽として使用するには、上部水槽をひっくり返して下部水槽の上に重ねて上部水槽天井面に海藻類の遊走子や胞子体などを菜苗して、一定期間が過ぎ、海藻類の基部(根)を着床させたり、高分子化合物、天然繊維、合成繊維、ガラスの中から選択されるいずれか一つの材質に菜苗されたものを、上部水槽の天井部に固定させる用途に使用する。
海藻類育成のためには、上部水槽の天井部に海藻類配偶体や胞子体などが付着したり、固定された上部水槽を下部水槽の上に裏返し、図3のように安置させればよい。海藻類が付着した基質が向かう重力の反対方向の上部水槽は海藻類に光合成作用を起こすための光源の設置、飼育過程を観察する必要性を考慮すると、光の透過率が良い材質の使用が必要である。
図5は、噴霧器と光源を制御するコントローラの写真であり、図6は、海藻類逆方向養殖養殖装置に設備された噴霧器を利用して、基質に付着した海藻類に海水および栄養素を供給している様子を示した写真である。光合成に使用される光源は、人工光源または自然光源の中から選択されるいずれか一つ以上を使用することができ、室内の場合は、白熱灯系列の光源、放電灯系列光源、半導体系列の光源、蛍光系列の光源の中から選択されるいずれか一つ以上の人工光源を使用することができる。
白熱電球は、フィラメントによって発光されるもので、白熱灯が代表的であり、放電灯の系列は、ガラス管の内部にガスを注入し、電圧をかけて放電される効果で光を発光させるもので水銀灯、メタルハライド灯が代表的である。半導体系は、通常LEDに通用する発光ダイオードが代表的な光源である。発光ダイオードは青色が開発され、従来の白、オレンジ、青紫色、緑、赤色などを組み合わせ、可視光線の全波長を自由に表現することができる。蛍光系列灯はガラス管の内部に塗布された蛍光物質の電気作用によって発光されたもので、ネオンサイン、蛍光灯が代表的である。これらの光源の点灯周期と照射量、光源の波長などは、光源制御コントローラによって制御することができる。
海藻類が向かう重力方向の床や側面、海藻類が向かう反対方向である天井には、海藻類に水分と栄養素を噴射させる噴霧器を設置することができる。噴霧器に供給される海水は、海水貯蔵タンクから導出された海水パイプが噴霧器制御コントローラに接続され、噴霧器の噴射周期と噴霧量の制御が行われる。図7は、海藻類逆方向養殖養殖装置で成長している海藻類の写真を示し、図8は、海藻類逆方向養殖養殖装置に設置された光源と海藻類が付着された透明プラスチック基質の写真を示す。
以下、本発明による海藻類逆方向養殖養殖方法を海藻類の特性と一緒に詳細に説明する。
i)海藻類を高分子化合物、天然繊維、合成繊維、ガラス材質の中から選択されるいずれか一つの基質に付着させるため、選択された基質を培養された海藻類の胞子、遊走子が含まれている水槽に沈殿させて海藻類の胞子が基質に着想されることを待つ。
より詳細には菜苗水槽として使用するためには、上部水槽と下部水槽で区分された海藻類逆方向養殖養殖装置の上部水槽をひっくり返し、下部水槽の上に重ねて置き、養殖しようとする海藻類の付着基質あるいは付着基質を固定させる役割をする上部水槽天井面に海藻類の遊走子や胞子体などを菜苗して海藻類の基部(根)を着床させる。
海藻類は分類上、緑藻植物、褐藻植物、紅藻植物と藍藻植物の中で海に生きる種類が含まれる。これらの海藻類は、胞子による無性生殖方法と配偶者による有性生殖方法により増殖するが、胞子を形成する個体を胞子体、配偶者を形成する固体を配偶体とする。胞子体は、一般的に複相体(2n)であり、配偶体は単相体(n)で、世代交番して生活する。しかし、藍藻植物のように有性生殖のための配偶者の形成しない、または褐藻植物のホンダワラ類のように胞子を形成せず、有性生殖のみをする種類もあり、そのライフサイクルは非常に多様である。特にアオサ、オゴノリ、ウミウチワのように胞子体と配偶体が形や大きさが同じく、同型世代交番をする種類もあり、ワカメ、昆布のように配偶体は顕微鏡的な大きさをして胞子体は巨大になる異形世代交番をする種類もある。
一方、海藻類は、ほとんどの寿命を通常の海中や水中で固着生活をするが、成長時期によっては、プランクトンのように海の中を浮遊する時期もある。浮遊期が過ぎると、適切な海洋環境を持つところに着床することになり、着床した海藻類の胞子、遊走子などは一生を同じ所で過ごすことになる。
ii)海藻類が着床された上部水槽または着床された基質を上部水槽の天井面に固定して海藻着床面を地面方向にひっくり返して地面と一定空間を持ち、養殖装置に設置する。
海藻類の養成のためには、上部水槽の天井部に海藻類配偶体や胞子体などが付着したり、固定されたことを確認して、上部水槽を下部水槽の上にひっくり返して置けばいい。この時、下部水槽は噴霧された飼育用海水の回収と排水の集めの役割と初期海藻類の遊走子と胞子体菜苗水槽として利用することができる。
一般的にはプランクトンなどの単細胞藻類は、200mの水深まで生育が可能なことが知られているが、一般の海藻類は、通常5〜20mまで分布し、50mの深さまで生育していることが見られる。特に海岸では、朝夕の潮の変動があり、満潮時に水中に浸かる部分から干潮時に空気中に露出される所を潮間帯とする。それより上に波が打つとき水滴がはじか濡らす部分を飛沫帯、潮間帯より下の部分を亜潮帯または漸深帶とし、各地域ごとに生育する海藻類の種類が異なることが見られる。
韓国の場合、飛沫帯には多くの種類が棲息していなく、潮間帯から押し上げられたフクロフノリ、石海苔など藍藻類が棲息している。潮間帯上部にはカブサアオノリ、フクロフノリ、フノリ、石海苔、青海苔などが、潮間帯中部にはイシゲ、岩ひげなどが、潮間帯下部にはヒジキ、ウミトラノオ、ユナ、ケンダワラが代表的に生きている。海藻類は一般的に環境条件の変化に対応して形を変化させて生きていく適応力が強く、そのため、同じ種類でも寿命や季節的な成長が生育地の環境条件によって変化する場合が多い。
このほか、海藻類の水平分布と垂直分布をみると、水平分布の場合、緑藻類は難海産が多く、褐藻類の中でも大型褐藻類は、寒海産が多い。海藻類において根は藻類の成長や生活環境に適した海域の基質に定置するための接着手段としての機能を有しており、個体の成長に必要な水分と栄養素は海藻類の体全体から吸収することで、個体の成長が行われる。これらの海藻類が体全体から栄養素を吸収し、根が単純な基質に付着するための属性を持つという性質を利用すると、基質に付着した藻類の成長方向を任意に調節することができる。
iii)光源を海藻類が設置されて上方または下方や側方から照射して光合成を誘導しながら、海藻類の上方または下方または側方に設置された噴霧器装置を利用して海水を噴射させ、水分と栄養素を海藻の体が濡れるように噴射する。
海藻類逆方向養殖方法および装置で養成可能な海藻類種には、エゾイシゲ、フノリ、フクロフノリ、テングサ、オオムカデノリ、マツノリ、ツノマタ、エゴノリ、イシゲ、フサイワズタ、イギズ、ユナ、ノリなどがあり種苗生産のために養成出来る海藻種はヒジキ、コンブ、ワカメ、スジメ、オゴノリ、カジメ、ホンダワラなどがある。海岸では、朝夕の潮の変動があり、満潮時に水中に浸かる部分から干潮時に空気中に漏出されるところまでを潮間帯とする。それより上に波が打つとき水滴がはじか濡らす部分を飛沫帯、潮間帯より下の部分を亜潮帯または漸深帶とし、各地域ごとに生育する海藻類の種類が異なることが見られる。
韓国の場合、飛沫帯には多くの種類が棲息していなく、潮間帯から押し上げられたフクロフノリ、石海苔など藍藻類が棲息している。潮間帯上部にはカブサアオノリ、フクロフノリ、フノリ、石海苔、青海苔などが、潮間帯中部にはイシゲ、岩ヒゲなどが、潮間帯下部にはヒジキ、ウミトラノオ、ユナ、ケンダワラが代表的に棲息している。
したがって、海藻類の生活史からみると、潮間帯に棲息する海藻類は、海水に継続的に浸漬していなくても生育が可能であることがわかり、海藻類養殖から菜苗された基質を海水に浸して置かなくても、必要な量の水分と養分を供給することにより、成長させることができる。海藻類の垂直分布は、陸上植物とは異なり、わずか数十cmの中でも明確な層位構造を見ることができる。これは、光合成に必要な光の水深ごとの透過程度、そして潮間帯に生きる植物が潮汐干満によって空気中に露出される時間の長さに応じた環境の変化などに耐えて適応できる程度が海藻の種類によって異なるからである。
一般的に、太陽の光が海の中に入るときの光線は吸収、散乱され、水深が深いほど弱くなる。また、長波長の光線は、順番に吸収される。そして、赤色光などは浅いところで消滅されて、青緑色は深いところまで入ることができる。これによって緑藻類は比較的浅く、明るい場所に、褐藻類および紅藻類は、順番的に、徐々に深く、暗い場所で生きる垂直分布の特徴を示している。
海藻の種類によって持っている色素体が互いに異なる。紅藻植物に該当するノリ、テングサはクロロフィルa、dとカロチン、キサントフィル、フイコビリンを持ち、カジメ、ホンダワラ、ワカメ類などの褐藻類は、クロロフィルa、cおよびカロチン、キサントフィルを含有しており、青海苔、カブサアオノリなどの緑藻植物は葉緑素a、bとカロチノイドを含有している。
したがって、光源波長の使用は、海藻類の種類や海藻類が持っている葉緑素の種類に応じて適切に調節されなければならない。また、緑藻、褐藻、紅藻の中でも種類によって暖海性、温海性、寒海性などに区分され、それぞれの種で生育できる温度範囲内で生きることが見られる。つまり、暖海性海藻類には、海サボテンなどがあり、温海性海藻類には、ワカメ、ひじき、ホンダワラ、テングサなどが、寒海性海藻類には昆布、コカルプスなどがある。
iv)空気中に露出した海藻類の環境温度を維持しながら、藻類の成長速度に応じて水分や栄養素の供給を継続する一方、光合成のために光の照射を継続して成長させる。
図9は、海藻類逆方向養殖養殖装置による海藻類の大量生産が可能な複数の上部水槽と下部水槽縦断面の配列を示す。図10は、海藻類逆方向養殖養殖装置による海藻類の大量生産が可能な複数の上部水槽と下部水槽の横断面配列を示す。図9と10によれば、上部水槽の側面に多くの空間を維持し、この空間を通して、自然または換気装置により、空気が流れることができるよう、自然の状態の海藻類が露出状態で乾燥される効果を得ることができるようにしたことから、陸上で海藻類を工場型で大量栽培生産が可能である。
また、海藻類の成長に必要な温度は、ワカメの場合は、配偶体の発芽と生長は水温が17〜20度で最も良いことが知られている。このように、栄養素と一緒に噴射される水温が海藻類の成長に最適な水温を維持するように温度調節をして海水を噴射させることにより、空気中に露出された海藻類の環境温度を維持することができる。
図11は、工場型海藻類逆方向養殖養殖装置のシステム構成を示したもので、海藻類の大量生産が可能な複数の上部水槽と下部水槽を持つ海藻類逆方向養殖養殖装置で使用された海水は、培養海水補充水槽に集まるようになる。集められた海水は、ポンプを使用して、ろ過器に送られる。ろ過器では、フィルターなどの濾過装置を用いて不純物をこし、ろ過された海水は再び海水殺菌消毒装置に送られる。殺菌装置では、病原体などの海藻類養殖に不必要な細菌を殺菌する。殺菌方法は、高温、低温殺菌、あるいは紫外線やオゾン、薬品による殺菌などを使用することができる。
殺菌された海水は海藻類に栄養素を供給するための媒質として使用されるために栄養塩類、ミネラルなどを定量注入装置を用いて添加したり、上記の物質を溶解した濃縮液を混合する過程を経る。培養液として製造された海水は、噴霧コントローラによって基質に付着した海藻類に自動的に噴射される循環プロセスを持つ。
v)一定期間、適正の大きさに成長すると、海藻類を採取して、商品包装する。
海藻類は、同じ種でも一年生または多年生の区別とか年中出現と 繁茂時期などの環境によっても異なる。しかし、一般的に海藻類の季節的な生長を見ると、晩秋に現れ始め、冬から春にかけて大きく繁茂し、夏には徐々に消える年中変化を示す種類が多い。このような一連の過程は、海藻類養殖装置を多数個設置し、アパート型工場として行うことができ、大気温度、水温、露出時間、光の波長などの環境調節を介して海藻類の成長に必要な環境を任意に設定して栽培することにより、既存の海洋の環境や季節の変化だけを待っていた養殖法とは異なり、海藻類生長に必要な環境を積極的に変化させ、商品的価値を持つ海藻類を生産することができ、また、商品化のために一定の加工方法に応じて加工することもできる。
陸上施設の環境制御が便利な長所と海藻類の養殖に必要な大量の海水を使用しない新しい養殖方法が確立されることにより、海藻類も陸上の室内で農作物の水耕栽培のように、工場型で大量栽培の生産可能である。このことから、海洋の水温、天候などの環境の変化にかかわらず、必要な海藻類を必要に応じて、安定的に供給することができ、養殖者の収入源と新たな産業として利用可能である。

Claims (9)

  1. 海藻類の遊走子または胞子が含まれている海水に基質を浸し、前記海藻類の遊走子または胞子が前記基質に着床した後、前記基質を前記海水の上へと持ち上げひっくり返すことによって、前記海藻類の遊走子または胞子が着床した前記基質の面を重力方向に向けることによって、前記海藻類を重力方向へと成長させる海藻類の養殖方法であって、当該養殖方法を陸上で行うことを特徴とする海藻類逆方向養殖方法
  2. 海藻類の遊走子または胞子が含まれている海水に基質を浸し、前記海藻類の遊走子または胞子が前記基質に着床した後、前記基質を前記海水の上へと持ち上げひっくり返すことによって、前記海藻類の遊走子または胞子が着床した前記基質の面を重力方向に向けてから、前記基質に着床した海藻類へと水分と栄養分を噴射することによって、前記海藻類を重力方向へと成長させる海藻類の養殖方法であって、当該養殖方法を陸上で行うことを特徴とする海藻類逆方向養殖方法
  3. 海藻類の遊走子または胞子が含まれている海水に基質を浸し、前記海藻類の遊走子または胞子が前記基質に着床した後、前記基質を前記海水の上へと持ち上げひっくり返すことによって、前記海藻類の遊走子または胞子が着床した前記基質の面を重力方向に向けてから、前記基質に着床した海藻類へと光を照射することによって、前記海藻類を重力方向へと成長させる海藻類の養殖方法であって、当該養殖方法を陸上で行うことを特徴とする海藻類逆方向養殖方法
  4. 前記海藻類が、エゾイシゲ、フノリ、フクロフノリ、テングサ、オオムカデノリ、マツノリ、ツノマタ、エゴノリ、イシゲ、フサイワズタ、イギズ、ユナ、ノリ、ヒジキ、コンブ、ワカメ、スジメ、オゴノリ、カジメ、ホンダワラの中から選択される一つ以上の海藻類であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の海藻類逆方向養殖方法。
  5. 海藻類の遊走子または胞子が含まれている海水を入れておくことができるようになっている下部水槽と、海藻類の遊走子または胞子を着床させるための基質を固定することができるようになっている上部水槽とを有し、海藻類を重力方向へと成長させることができるように構成された海藻類逆方向養殖装置であって、
    前記上部水槽は、そこに固定された前記基質を、前記下部水槽に入っている海水に浸すことができるように構成されており、かつ、海水に浸された前記基質をひっくり返した状態で、前記下部水槽の上において、前記基質が前記下部水槽に入っている海水とは一定の空間を持ちながら置かれるように構成されていることを特徴とする海藻類逆方向養殖装置。
  6. 前記海藻類に水分と栄養素を噴射させる噴霧器が設置されていることを特徴とする請求項5に記載の海藻類逆方向養殖装置。
  7. 前記噴霧器の噴射周期と噴霧量を制御する噴霧制御コントローラが設置されていることを特徴とする請求項6に記載の海藻類逆方向養殖装置。
  8. 前記海藻類に光を照射するための光源が設置されていることを特徴とする請求項5に記載の海藻類逆方向養殖装置。
  9. 前記光源の点灯周期と照射量を制御する光源制御コントローラが設置されていることを特徴とする請求項8に記載の海藻類逆方向養殖装置。
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