JP5904811B2 - 位置センサ - Google Patents

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この発明は、可動子の動作位置を検出する為に使用されるものであって、固定子コイルが形成された固定子固定板と、固定子固定板と隙間を介して対向しながら動作可能に設けられた可動子と、を有する位置センサに関するものである。
従来、この種の技術として、例えば、各分野で広く用いられている回転角センサを挙げることが出来る。自動車に搭載されるエンジンには、その回転速度や回転位相を検出する為に、回転角センサの1つであるクランク角センサが採用されている。
特許文献1には、リニアパルスモータの位置検出センサに関する技術が開示されている。可動子に励磁コイルと検出コイルが重ねて配置され、櫛歯状の磁性体で形成された固定子との位置変動を検出する。検出コイルからの出力変動で、可動子の位置を検出する位置センサである。
特許文献2には、レゾルバに関する技術が開示されている。位相差方式のレゾルバであり、励磁信号が入力する励磁コイル及び検出信号が検出する検出コイルを有し、励磁コイル又は検出コイルを設けた受動体の変位量に応じて変位する検出信号に基づいて変位量を検出するレゾルバにおいて、励磁コイルに励磁信号により高周波信号を変調した変調信号を復調して検出信号を得る方式を採用している。
特許文献3には、回転角度検出用センサに関する技術が開示されている。回転体と、回転体と共に回転可能に取り付けられた導体パターンとを有し、この導体パターンの幅寸法が周期的に変化するエンコーダ構造と、複数のインダクタンス素子とを有し、エンコーダ構造と間隔を有して対向配置されたセンサ本体とから回転角度検出用センサを構成している。エンコーダ構造を簡略化した導体パターンによって構成することで、特許文献1の手法よりもエンコーダ構造の製造コストを下げることが期待出来る。
特開昭61−226613号公報 特開2000−292205号公報 特開2009−128312号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献3の技術を位置センサに用いるには、次のような課題がある。
位置センサ、殊にクランク角センサ等の車載される位置センサは小型化、高精度化が要求される。しかし、特許文献1乃至特許文献3の技術を用いた位置センサでは、シート型コイルにはプリント基板を用いて形成されていると思われ、これらの方式では小型化に限界がある。これを解決するために、出願人はインクジェット方式で絶縁基板上にコイルを描画して形成する方法を提案している。しかし、磁性体とコイルとが対向していない時でも検出出力がある程度大きくなるため振幅比が小さくなってしまう点は共通しており、位置センサの高精度化の要求を満たすことが難しい。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、振幅比を大きくすることが可能な位置センサを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明による位置センサは以下のような特徴を有する。
(1)平面状に形成された励磁コイル及び検出コイルを有する固定子と、前記固定子に対向して配置され、磁気特性の異なる領域が移動方向に周期的に配置された可動子と、を有する位置センサにおいて、前記励磁コイルの第1励磁コイルパターンと隣接して形成される第2励磁コイルパターンとで、前記可動子の移動方向に挟まれるように前記検出コイルの検出コイルパターンが配置され、前記第1励磁コイルパターンに対して、前記第2励磁コイルパターンは逆方向に励磁用電流が流れるように巻回されること、を特徴とする。
(2)(1)に記載の位置センサにおいて、前記第1励磁コイルパターンと前記第2励磁コイルパターンのそれぞれが有する、互いに向かい合う側の配線が、前記検出コイルパターンの有する配線の一部と、絶縁層を介して重なる位置に配置されていること、を特徴とする。
(3)(1)又は(2)に記載の位置センサにおいて、前記検出コイルにより検出される検出信号に、前記励磁コイルに与えられる励磁信号成分を加算させるための結合部分と、前記検出コイルに接続される包絡線検波回路と、を有し、前記検出コイルからの検出信号が前記包絡線検波回路を通して得られた包絡信号を用いて、角度を検出すること、を特徴とする。
(4)(3)に記載の位置センサにおいて、前記包絡線検波回路の後に、前記励磁信号成分の加算による信号のオフセット分を調整する調整回路を備えること、を特徴とする。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の位置センサにおいて、前記励磁コイルと前記検出コイルはフレキシブルプリント基板上に形成され、前記励磁コイル及び前記検出コイルの裏面に磁性材層が形成され、前記磁性材層は、樹脂フィルムに覆われていること、を特徴とする。
このような特徴を有する本発明による位置センサにより、以下のような作用、効果が得られる。
まず、(1)に記載の発明は、平面状に形成された励磁コイル及び検出コイルを有する固定子と、固定子に対向して配置され、磁気特性の異なる領域が移動方向に周期的に配置された可動子と、を有する位置センサにおいて、励磁コイルの第1励磁コイルパターンと隣接して形成される第2励磁コイルパターンとで、可動子の移動方向に挟まれるように検出コイルの検出コイルパターンが配置され、第1励磁コイルパターンに対して、第2励磁コイルパターンは逆方向に励磁用電流が流れるように巻回されるものである。
その結果、位置センサの検出精度を向上させることが可能となる。これは、第1励磁コイルパターンと第2励磁コイルパターンに対して、検出コイルパターンが可動子の移動方向に挟まれ設けられ、第1励磁コイルパターンと第2励磁コイルパターンとではコイルの巻回方向が逆とされ、逆方向に励磁用電流が流れるため、可動子の動きによって磁性の強い領域を通過する磁束密度の変化を大きくできるからである。
具体的には、例えば第1励磁コイルパターンだけが磁性領域に重なっている状態では、右ネジの法則により第1励磁コイルパターンの巻回方向と同じ方向に検出コイルパターン内で電流が発生する。逆に第2励磁コイルパターンだけが磁性の強い領域に重なっている状態では、第1励磁コイルパターンと第2励磁コイルパターンとが逆方向に励磁用電流が流れるので、検出コイルパターン内では第1励磁コイルパターンと磁性の強い領域が重なっている時とは逆方向に電流が発生する。このため、検出コイル内に発生する電流の振幅比を大きくすることが出来る。この結果、位置コイルの検出精度を向上させることが可能となる。
次に、(2)に記載の態様では、(1)に記載の位置センサにおいて、第1励磁コイルパターンと第2励磁コイルパターンのそれぞれが有する、互いに向かい合う側の配線が、検出コイルパターンの有する配線の一部と、絶縁層を介して重なる位置に配置されている。このため、検出コイルと励磁コイルの距離を最短とすることができ、結果的に検出コイルで検出する電流の出力が大きくなる。この結果、位置コイルのS/N比を向上させることができ、位置センサの精度向上に寄与することができる。
次に、(3)に記載の態様では、(1)又は(2)に記載の位置センサにおいて、検出コイルにより検出される検出信号に、励磁コイルに与えられる励磁信号成分を加算させるための結合部分と、検出コイルに接続される包絡線検波回路と、を有し、検出コイルからの検出信号が包絡線検波回路を通して得られた包絡信号を用いて、角度を検出するので、検出コイルで検出する電流波形をオフセットさせることができる。第1励磁コイルパターンと第2励磁コイルパターンとは電気的に渡り線で結ばれているので当然渡り線にも電流が流れ、磁界を発生させる。この磁界が磁性の強い領域で磁束密度を高められて、検出コイル内での起電力を生じる。この起電力の発生によって検出コイル内に発生する電流波形にオフセット効果が生じるので、第1励磁コイルパターンと第2励磁コイルパターンの何れから発生する磁束の効果が、第1励磁コイルパターンと第2励磁コイルパターンのどちらの影響が支配的になっても、検出コイル内に発生する電流波形が反転することが無く、信号処理が容易になる。この結果、回路構成が単純化され、コストダウンに貢献することができる。
次に、(4)に記載の態様は、(3)に記載の位置センサにおいて、包絡線検波回路の後に、励磁信号成分の加算による信号のオフセット分を調整する調整回路を備えるものである。位置センサに複数の検出コイルを備える場合、検出コイルパターンの製作精度にも限界があるため、オフセット分の微調整が困難な場合がある。こうしたケースに調整回路を備えることで対応し易くなり、結果的に位置センサの検出精度の向上に寄与することが出来る。
次に、(5)に記載の態様は、(1)乃至(4)のいずれか1に記載の位置センサにおいて、励磁コイルと検出コイルはフレキシブルプリント基板上に形成され、励磁コイル及び検出コイルの裏面に磁性材層が形成され、磁性材層は、樹脂フィルムに覆われているものである。磁性材層がバックヨークとして働くので、励磁コイルで発生させる磁束の密度を高めることができ、結果的に位置センサの検出精度を向上させることができる。
第1実施形態の、ロータリーエンコーダの構成についての模式的な斜視図である。 第1実施形態の、ステータの構成を示す斜視図である。 第1実施形態の、検出コイルと励磁コイルとロータパターンの対応関係についての模式図である。 第1実施形態の、フレキシブルプリント基板とバックヨークの構成についての模式断面図である。 第1実施形態の、バックヨークの構成について示した模式斜視図である。 第1実施形態の、ロータリーエンコーダの検出ブロック図である。 第1実施形態の、出力波形をグラフにまとめたものである。 (a)第1実施形態の、ロータとステータの位置関係についての模式図である。(b)第1実施形態の、(a)における出力波形を示すグラフである。 (a)第1実施形態の、ロータとステータの位置関係についての模式図である。(b)第1実施形態の、(a)における出力波形を示すグラフである。 (a)第1実施形態の、ロータとステータの位置関係についての模式図である。(b)第1実施形態の、(a)における出力波形を示すグラフである。 (a)第1実施形態の、ロータとステータの位置関係についての模式図である。(b)第1実施形態の、(a)における出力波形を示すグラフである。 第1実施形態の、励磁コイルと検出コイルに関する等価回路図である。 第2実施形態の、ロータリーエンコーダの検出ブロック図である。 第2実施形態の、調整回路の概念図である。 第3実施形態の、ロータリーエンコーダの検出ブロック図である。
次に、本発明の第1の実施形態について、自動車のクランク軸に用意される回転角を検出する為のロータリーエンコーダに用いた具体例にて図面を参照しつつ説明する。
図1に、第1実施形態のロータリーエンコーダ8の構成について模式的な斜視図で示す。位置センサの一種であるロータリーエンコーダ8は、図示しない回転軸に取り付けられた可動子となるロータ10と、ロータ10の外周の一部に対向して固設された固定子となるステータ9より成る。ロータ10は非磁性導電体金属を用いることが好ましいので、本実施形態では非磁性のステンレスを用いた外径80mm、幅10mmの円筒形状体を用いている。材質は非磁性で導電性を有する金属であれば良いので、例えばアルミニウム等を用いることもできる。
図2に、ステータ9の構成を斜視図に示す。図3に、検出コイル16と励磁コイル17とロータパターン13の対応関係について模式図で示す。図5に、フレキシブルプリント基板23とバックヨーク15の構成について模式斜視図に示す。なお、ロータパターン13はロータ10の外周面に形成される。また、検出コイル16及び励磁コイル17についても、対応関係が分かるように平面に描かれている。ロータ10の構成は、非磁性導電領域となる非磁性体部12を形成する非磁性金属と、フェライト等を用いた磁性材によりなる磁性体部11とが交互に配列される。
磁性体部11は、フェライト等の磁性体粉末に樹脂バインダを混合したものを、スクリーン印刷によりロータ10の外周表面に塗布して形成される。一方、非磁性導電領域である非磁性体部12は、磁性体部11が塗布されないロータ10の地金部分となる。つまり、磁性体部11が所定の間隔で所定の幅に形成されることで、ロータ10の外周表面にストライプのパターンとしてロータパターン13が形成される。すなわち、磁性体部11及び非磁性体部12により、磁気特性の異なる領域をロータ10の外周表面に形成することになる。
ステータ9の構成は、図2に示すように、ステータ本体26には、フランジ状の取付部材24が固設されている。又、ステータ本体26の上面には、回路部25が付設されている。なお、回路部25は製品としてはモールド材に覆われて外部より見えない構造と成っているが、説明のために図2ではモールド材を省いて描かれている。ステータ本体26の先端面には、フレキシブルプリント基板23が設けられている。フレキシブルプリント基板23の表面には検出コイル16と励磁コイル17が設けられている。また、図5に示すバックヨーク15が磁性体部11同様に磁性体粉末に樹脂バインダを混合したものを塗布し、検出コイル16の下にPIフィルム(polyimide film)30を介して備えられる。バックヨーク15は励磁コイル17をカバーするだけの幅で設けられている。図2には、励磁コイル17のコイルパターンが現れている。
ステータ9のフレキシブルプリント基板23には、検出コイル16と励磁コイル17とが片面ずつに形成されている。図4に、フレキシブルプリント基板23とバックヨーク15の模式側面図を示す。フレキシブルプリント基板23には検出コイル16及び励磁コイル17がそれぞれ積層して設けられている。図4では、励磁コイル17はフレキシブルプリント基板23の上面に形成され、その上にPIフィルム30でラミネートされている。検出コイル16はフレキシブルプリント基板23の下面に形成され、PIフィルム30でラミネートされている。バックヨーク15はPIフィルム30によってラミネートされている。したがって、バックヨーク15と検出コイル16とステータ本体26とはそれぞれPIフィルム30によって隔てられた状態となっている。なお、図4では、説明のためにPIフィルム30とステータ本体26の間に隙間が設けられているが、実際は密着した状態である。
検出コイル16は、図3に示すように第1検出コイルパターン16aと第2検出コイルパターン16bと第3検出コイルパターン16cとを有している。第1検出コイルパターン16aと第2検出コイルパターン16bと第3検出コイルパターン16cとは等間隔に配置され、同じ方向で図3に示すように時計回りに巻回されたプリントコイルより成る。検出コイル16の配置間隔は、ロータパターン13の磁性体部11の幅に対して2.5倍の間隔が、検出コイル16のコイルパターン同士の中心間距離として設定されている。
励磁コイル17は、第1励磁コイルパターン17aと第2励磁コイルパターン17bと第3励磁コイルパターン17cと第4励磁コイルパターン17dとを有している。第1励磁コイルパターン17aと第3励磁コイルパターン17cは反時計回りに、第2励磁コイルパターン17bと第4励磁コイルパターン17dは時計回りに巻回されて形成されたコイルパターンより成る。したがって、励磁コイル17は交互にコイルのターン方向が異なるコイルパターンより構成される。
また、第1励磁コイルパターン17aの巻き終わりと第2励磁コイルパターン17bの巻き始めは、接続部17abで接続される。第2励磁コイルパターン17bの巻き終わりと第3励磁コイルパターン17cの巻き始めは、接続部17bcで接続される。第3励磁コイルパターン17cの巻き終わりと第4励磁コイルパターン17dの巻き始めは、接続部17cdで接続される。第1励磁コイルパターン17a乃至第4励磁コイルパターン17dは等間隔に配置される。配置間隔は検出コイル16に準ずる。
次に、検出コイル16と励磁コイル17との位置関係について説明する。第1検出コイルパターン16aは、第1励磁コイルパターン17aと第2励磁コイルパターン17bとの間に形成され、第1励磁コイルパターン17aの一辺と、第2励磁コイルパターン17bの一辺とに、第1検出コイルパターン16aのコイルパターンの配線がそれぞれ重なるように構成されている。
第2検出コイルパターン16bは、第2励磁コイルパターン17bと第3励磁コイルパターン17cとの間に形成され、第2励磁コイルパターン17bの一辺と、第3励磁コイルパターン17cの一辺とに、第2検出コイルパターン16bのコイルパターンの配線がそれぞれ重なるように構成されている。
第3検出コイルパターン16cは、第3励磁コイルパターン17cと第4励磁コイルパターン17dとの間に形成され、第3励磁コイルパターン17cの一辺と、第4励磁コイルパターン17dの一辺とに、第3検出コイルパターン16cのコイルパターンの配線がそれぞれ重なるように構成されている。
すなわち、検出コイル16は励磁コイル17のコイルパターンに配線の一部が重なるように構成されている。そして図3に示す通り、電流の流れる方向は第1励磁コイルパターン17aと第3励磁コイルパターン17cは検出コイル16と配線が重なる部分で電流が同じ方向に流れるよう設計されている。又、第2励磁コイルパターン17bと第4励磁コイルパターン17dは検出コイル16と配線が重なる部分で電流が逆に流れるように設計されている。
図6に、ロータリーエンコーダ8の検出ブロック図を示す。励磁コイル17には、2MHzの高周波正弦波を入力している。これにより励磁コイル17の巻き線数を少なくすることが可能となる。第1検出コイルパターン16aの端子は差動アンプ31に接続されて信号S1を差動アンプ31に入力する。差動アンプ31では信号S1を差動増幅して信号S5を得る。第2検出コイルパターン16bの端子は差動アンプ32に接続されて信号S2を差動アンプ32に入力する。第3検出コイルパターン16cの端子は差動アンプ33に接続されて信号S3を差動アンプ33に入力する。それぞれで差動増幅され、差動アンプ32からは信号S6が、差動アンプ33からは信号S7が得られる。
次に、差動アンプ31から得られた高周波信号S5の外側包絡線を、包絡線検波器41で包絡線検波して信号S8を得る。同様に差動アンプ32から得られた高周波信号S6及び差動アンプ33から得られた高周波信号S7は、それぞれ包絡線検波器42、包絡線検波器43に入力されて、信号S9及び信号S10を得る。包絡線検波器42の高周波信号S9は、包絡線検波器41の高周波信号S8に対して90度位相がずれている。包絡線検波器43の高周波信号S10は、包絡線検波器41の高周波信号S8に対して180度位相がずれている。これは、図3に示すように第1検出コイルパターン16aに対して第2検出コイルパターン16bが半周期ずらされて配置され、第3検出コイルパターン16cは更に半周期ずらされて配置されているためである。
包絡線検波器41の出力波形S8と、包絡線検波器42の出力波形S9とを差動アンプ34に入力して両者を差動増幅して、信号S11を得る。信号S11をコンパレータ51に入力してパルス信号S13を得る。包絡線検波器42の出力波形S9と、包絡線検波器43の出力波形S10とを差動アンプ35に入力して両者を差動増幅して、信号S12を得る。信号S12をコンパレータ52に入力してパルス信号S14を得る。パルス信号S13とパルス信号S14を用いてステータ9に対するロータ10の回転角度を算出することが出来る。
図7に、波形を1つのグラフにまとめたものを示す。信号S8はSinθの波形を示し、信号S9はSin(θ+90)の波形を示し、信号S10はSin(θ+180)の波形を示す。差動アンプ34により信号S9と信号S8との差分を採ることで得られる信号S11は、Sin(θ+90)−Sinθとなり225度位相ズレの波形を得ることが出来る。一方、差動アンプ35により信号S10と信号S9との差分を採ることで得られる信号S12は、Sin(θ+180)−Sin(θ+90)となり135度位相ズレの波形を得ることができる。
図8(a)に、ロータ10とステータ9の位置関係を示す。図8(b)に(a)における出力波形Sを示す。図9(a)に、ロータ10とステータ9の位置関係を示す。図9(b)に(a)における出力波形Sを示す。図10(a)に、ロータ10とステータ9の位置関係を示す。図10(b)に(a)における出力波形Sを示す。図11(a)に、ロータ10とステータ9の位置関係を示す。図11(b)に(a)における出力波形Sを示す。図12に、励磁コイルと検出コイルに関する等価回路を示す。図8から図11にかけて、ロータ10が進角してロータパターン13が移動している。これに伴い、検出コイル16で得られる出力波形Sの状態が変化ずる。説明のためロータパターン13の磁性体部11及び非磁性体部12には、位置を示す符号をa〜hまで付してある。検出コイル16及び励磁コイル17との対応関係を図12と対応させて説明していく。
等価回路100は、図12に示すように第1検出コイルパターン16aが第1励磁コイルパターン17a、及び第2励磁コイルパターン17bに重なったときに生じる電流を示す為に構成された回路である。第1結合部C1は、第1励磁コイル右辺17arと第1検出コイル左辺16alとが対向して形成される。第2結合部C2は、第2励磁コイル左辺17blと第1検出コイル右辺16arとが対向して形成される。第3結合部C3は、回路短辺16a1と接続部17abとが対向して形成される。したがって、励磁コイル17に交流信号を入力した際、第1検出コイルパターン16aにおいて、第1結合部C1と第2結合部C2とは逆向きの起電力が発生するように接続され、第1結合部C1と第3結合部C3とは同じ向きの起電力が発生するように接続されている。つまり、第1結合部C1での起電力を起電力V1、第2結合部C2での起電力を起電力V2、第3結合部C3での起電力を起電力V3とすると、第1検出コイルパターン16aの出力V4は、(起電力V1)―(起電力V2)+(起電力V3)となる。
具体的には、まず、図8(a)の状態では、第1励磁コイル右辺17arは、磁性体部11cに重なっている。この状態で励磁コイル17に高周波正弦波信号が入力されると、磁束が発生する。第1励磁コイル右辺17arで発生する磁束は磁性体部11cを通過する。通過する磁束の変化により第1検出コイル左辺16alに大きな起電力が発生する。第2励磁コイル左辺17blは、非磁性体部12cに重なっている。よって、第2励磁コイル左辺17blで発生する磁束は、非磁性体部12cを通過する。非磁性体部12cでは、この磁束の変化を打ち消す方向の渦電流が発生する為、検出コイル16の第1検出コイル右辺16arに発生する起電力は小さくなる。図12に示す等価回路100で考えると、第1励磁コイル右辺17arと第1検出コイル左辺16alからなる第1結合部C1で発生する起電力V1は、磁性体部11cを通過するので大きくなり、第2励磁コイル左辺17blと第1検出コイル右辺16arからなる第2結合部C2で発生する起電力V2は、非磁性体部12cを通過するので小さくなる。よって、等価回路100には起電力V1と起電力V2の差で示される起電力が発生し振幅Am1は最大となる。そこに第3結合部C3の起電力V3が加えられて、図8(b)に示すようなオフセット幅Ofだけ基準電圧よりオフセットされた波形Saを得る。なお、回路短辺16a1と接続部17abとは直接重ならないように配置されている。
次に、図9(a)の状態では、ロータパターン13が回転することで移動し、第1励磁コイル右辺17arは、磁性体部11cと非磁性体部12bの境界部に位置する。第2励磁コイル左辺17blは、磁性体部11cと非磁性体部12cの境界部に位置する。図12に示す等価回路100で考えると、第1結合部C1で発生する起電力V1と第2結合部C2で発生する起電力V2が、非磁性体部12b、磁性体部11c、及び非磁性体部12cと重なる部分の関係で等しくなる。よって、等価回路100には起電力V1と起電力V2の差で示される起電力は0となるが起電力V3が加えられるので、図9(b)に示すような基準電圧よりオフセット幅Ofだけオフセットされた振幅Am2の波形Sbを得る。振幅Am2は振幅Am1より小さくなる。
次に、図10(a)の状態では、さらにロータパターン13が回転することで移動し、第1励磁コイル右辺17arは、非磁性体部12bと重なる。一方、第2励磁コイル左辺17blは、磁性体部11cと重なる。図12に示す等価回路100で考えると、第1結合部C1で発生する起電力V1は、非磁性体部12bと重なって小さくなり、第2結合部C2で発生する起電力V2は、磁性体部11cと重なって大きくなる。よって、等価回路100には起電力V1と起電力V2の差で示される起電力はマイナスとなるが、起電力V3が加えられるので、図10(b)に示すような基準電圧よりオフセット幅Ofだけオフセットされた振幅Am3の波形Scを得る。振幅Am3は最小となる。この際に出力V4がマイナスにならないように第3結合部C3の結合の大きさが調整される。具体的には回路短辺16a1と接続部17abとの距離や、それぞれの長さによって調整される。
次に、図11(a)の状態では、更にロータパターン13が回転することで移動し、第1励磁コイル右辺17arは、磁性体部11bと非磁性体部12bの境界部に位置する。一方、第2励磁コイル左辺17blは、磁性体部11cと非磁性体部12bの境界部に位置する。図12に示す等価回路100で考えると、第1結合部C1で発生する起電力V1と第2結合部C2で発生する起電力V2が、非磁性体部12b、磁性体部11c、及び非磁性体部12cと重なる部分の関係で等しくなる。よって、等価回路100には起電力V1と起電力V2の差で示される起電力は0となるが起電力V3が加えられるので、図11(b)に示すような基準電圧よりオフセット幅Ofだけオフセットされた振幅Am2の波形Sbを得る。
なお、第1検出コイルパターン16aについて説明したが、第2検出コイルパターン16b及び第3検出コイルパターン16cについても同様に、対応する第2励磁コイルパターン17b、第3励磁コイルパターン17c及び第4励磁コイルパターン17dと、磁性体部11及び非磁性体部12との関係で、出力波形が得られる。ただし、第1検出コイルパターン16aとは、図7に示した出力波形S8と、出力波形S9及び出力波形S10との関係に示される様になる。これは、第1検出コイルパターン16aとの距離が磁性体部11のピッチに比べて2.5倍のピッチで配置されていることによる。なお、第2検出コイルパターン16bの回路短辺16b1と接続部17bc、第3検出コイルパターン16cの回路短辺16c1と接続部17cdが作用して、第2検出コイルパターン16bにも第3検出コイルパターン16cにも第1検出コイルパターン16aと同様にオフセットの効果が得られる。
上述した様に、ロータパターン13の移動によって、検出コイル16で検出される起電力の波形が出力波形S8、出力波形S9及び出力波形S10の様に得られ、図6のブロック図で説明するようにA信号としてパルス信号S13が得られ、B信号としてパルス信号S14が得られる。これらの信号は前述した通り、225度位相ズレの信号と135度位相ズレの信号となっている。これらの信号を用いてロータ10の位置をステータ9によって検出することが可能となる。
第1実施形態の位置センサは、上記に説明した構成であるので、以下に説明する作用及び効果を奏する。
まず、振幅比を大きくすることが可能な位置センサであるロータリーエンコーダ8を提供が可能である点が効果として挙げられる。本実施形態のロータリーエンコーダ8の構成は、平面状に形成された励磁コイル17及び検出コイル16を有するステータ9と、ステータ9に対向して配置され、磁性体部11と非磁性体部12が移動方向に周期的に交互に配置されたロータ10を有するロータリーエンコーダ8において、励磁コイル17の第1励磁コイルパターン17aと隣接して形成される第2励磁コイルパターン17bとで、ロータ10の移動方向に挟まれるように検出コイル16の第1検出コイルパターン16aが配置される。そして、第1励磁コイルパターン17aに対して第2励磁コイルパターン17bは逆方向に励磁用電流が流れるように巻回されるものである。
その結果、ロータリーエンコーダ8の検出精度を向上させることが可能となる。これは、次に示すような理由による。つまり、第1励磁コイルパターン17aと第2励磁コイルパターン17bに対して、第1検出コイルパターン16aがロータ10の回転方向に挟まれて設けられている。また同様に、第2励磁コイルパターン17bと第3励磁コイルパターン17cとに、第2検出コイルパターン16bが挟まれ、第3励磁コイルパターン17cと第4励磁コイルパターン17dとに、第3検出コイルパターン16cが挟まれて設けられている。
そして、第1励磁コイルパターン17aと第2励磁コイルパターン17b、第2励磁コイルパターン17bと第3励磁コイルパターン17c、第3励磁コイルパターン17cと第4励磁コイルパターン17dは、それぞれ図3に示すように隣り合うコイルパターンが逆方向に巻回されている。このため、励磁コイル17に励磁されると、ロータ10の動きによって磁性体部11を通過する磁束密度は連続的に変化し、例えば第1検出コイルパターン16aでは、第1励磁コイルパターン17aが発生する磁束と、第2励磁コイルパターン17b発生する磁束とでは磁束の方向が逆方向となる。
このため、磁性体部11を通過する磁束が第1励磁コイルパターン17aの影響が支配的である場合と、第2励磁コイルパターン17bの影響が支配的である場合とでは、第1検出コイルパターン16aの回路内に生じる起電力の差が大きくなり、図8の波形Saに示すように振幅比を大きく採ることが可能となる。
また、ロータリーエンコーダ8のS/N比を向上させることが可能となる点が効果として挙げられる。これは、第1励磁コイルパターン17aと第2励磁コイルパターン17bのそれぞれが有する、互いに向かい合う側の配線が、第1検出コイルパターン16aの有する配線の一部と、絶縁層を介して重なる位置に配置されている。このため、検出コイル16と励磁コイル17の距離を最短とすることができる。電界の強度は配線を中心に距離に反比例して弱くなるので、励磁コイル17と検出コイル16の距離が離れると条件が悪化してしまうが、検出コイル16と励磁コイル17の距離を近くすることで、検出コイル16で検出する電流の出力が大きくなり、その結果、位置コイルのS/N比を向上させることができる。
また、オフセット効果によって回路構成を単純化することが可能となる点が効果として挙げられる。検出コイル16により検出される検出信号に、励磁コイル17に与えられる励磁信号成分を加算させるための結合部分となる第1結合部C1乃至第3結合部C3と、検出コイル16に接続される包絡線検波器41乃至包絡線検波器43と、を有し、検出コイル16からの検出信号が包絡線検波回路を通して得られた包絡信号を用いて、角度を検出する。第1励磁コイルパターン17aと第2励磁コイルパターン17bとは、接続部17abで接続され、第2励磁コイルパターン17bと第3励磁コイルパターン17cとは接続部17bcで、第3励磁コイルパターン17cと第4励磁コイルパターン17dとは接続部17cdで接続されている。それに対応する第1検出コイルパターン16a乃至第3検出コイルパターン16cは、それぞれのコイルパターンの有する短辺が接続部17ab乃至接続部17cdとそれぞれ重なる。
このため、励磁コイル17に電力を供給することで、接続部17ab乃至接続部17cdを通過する電力によっても磁束が発生し、磁性体部11で磁束密度が高められて検出コイル16で起電力を得て、出力波形Sをオフセットさせることに繋がる。図12の等価回路100で説明する起電力V3により、起電力V1と起電力V2の差の電力とに起電力V3を足すことでオフセットさせ、出力V4を得る。この結果、図8(b)乃至図11(b)で示すような波形Sa乃至波形Scの様な波形が得られる。波形Scは検出コイル16で検出される出力波形Sの振幅が最も低い状態である。この波形Scは波形Saと同じ周期の波形を示しているが、オフセットの効果が無いと波形が反転してしまう。
しかし、オフセット効果によって波形Saと波形Scとは同じ周期の波形となっているので、補正回路を必要とせずに波形を比較してパルス信号S13やパルス信号S14の信号を取得することができる。よって、ロータリーエンコーダ8のコストダウンが可能となる。
また、効果としてバックヨーク15を設けることで位置センサの検出精度を向上させることができる点が挙げられる。励磁コイル17と検出コイル16とバックヨーク15とはPIフィルム30に隔てられて、図4に示すように積層されて形成されている。PIフィルム30は、磁性材料で形成されたバックヨーク15をフレキシブルプリント基板23上に保持する機能も兼ねる。励磁コイル17で発生した磁束は磁性体部11等の磁性材料を通過することで磁束密度を高める効果が得られる。この結果、ロータリーエンコーダ8の検出精度を向上させることが可能である。
また、バックヨーク15はPIフィルム30で抑えられていることで剥落を防ぐことができるので、バックヨーク15に用いる磁性材料に混入するバインダの量を減らすことが可能となる。バインダは磁性材料をフレキシブルプリント基板23の上に剥落せずに保持する機能を有するが、同時に磁性材料の密度を低下させる原因ともなる。したがって、PIフィルム30を用いてバックヨーク15を保持する事で、バックヨーク15に用いるバインダの量を減らすことが可能となる。図4及び図5に示される様に、バックヨーク15は2枚のPIフィルム30によって挟まれた状態となっている。このため、PIフィルム30を用いてバックヨーク15を保持することを可能とし、必要に応じてバックヨーク15の厚みを厚くすることも可能である。この結果、バックヨーク15が励磁コイル17の発生する磁束密度を高める効果をより高めることが可能となり、ロータリーエンコーダ8の検出精度の向上に繋がる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2実施形態は第1実施形態とほぼ構成は同じだが、位置センサの回路構成が若干異なる。以降、異なる点について説明して行く。
図13に、第2実施形態のロータリーエンコーダ8の検出ブロック図を示す。図14に、調整回路の概念図を示す。調整回路61は出力波形S8にDC成分を注入する目的で設けられており、出力波形S8にDC成分を注入することで、出力波形S8の位置がオフセットする。調整回路61は、図13に示すように包絡線検波器41の後に設けられ、図14に示すように12VのDC成分を回路に接続している。こうすることで、出力波形S8よりオフセット波形S21が得られる。同様に、調整回路62は、包絡線検波器42の後に追加され、出力波形S9をオフセットさせてオフセット波形S22を得る。また、調整回路63は、包絡線検波器43の後に追加され、出力波形S10をオフセットさせてオフセット波形S23を得る。
第2実施形態の位置センサは、上記に説明した構成であるので、以下に説明する作用及び効果を奏する。
ロータリーエンコーダ8の回路に設けられた包絡線検波器41乃至包絡線検波器43の後に、励磁信号成分の加算による信号のオフセット分を調整する調整回路を備えるものである。ロータリーエンコーダ8に複数の検出コイル16を備える場合、検出コイルパターンの製作精度にも限界があるため、オフセット分の微調整が困難な場合がある。こうしたケースに調整回路61、62、63を備えることで対応し易くなり、結果的に位置センサの検出精度の向上に寄与することが出来る。
オフセット波形S21とオフセット波形S22とは、差動アンプ34によって加算され、コンパレータ51を通して最終的にパルス信号S13を得る。オフセット波形S22とオフセット波形S23とは、差動アンプ35によって加算され、コンパレータ52を通して最終的にパルス信号S14を得る。このようにして得たパルス信号S13とパルス信号S14は、出力波形S8、出力波形S9、出力波形S10でそれぞれの調整回路61、62、63によってオフセットレベルが調整される。
オフセットレベルを出力波形S8乃至出力波形S10の個別に調整することで、第3結合部C3での調整とは別の調整が可能となり、ロータリーエンコーダ8の検出精度を向上させることに貢献出来る。出力波形S8乃至出力波形S10のオフセット位置を合わせるためには、検出コイル16及び励磁コイル17の描画精度を高める必要があるが、製造可能な精度の限界を超える部分での位置合わせを必要とするケースがある。この描画精度の問題を補完するために調整回路61、62、63を用いることで、微調整が可能となる。この微調整により更なるロータリーエンコーダ8の検出精度を向上させることに貢献出来る。なお、第2実施形態では調整回路61を包絡線検波器41の後に、調整回路62を包絡線検波器42の後に、調整回路63を包絡線検波器43の後に設けているが、包絡線検波器41乃至包絡線検波器43のいずれか1つを基準として、調整回路61乃至調整回路63の何れか1つを省く構成であっても同等の効果が得られる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3実施形態は第1実施形態とほぼ構成は同じだが、位置センサの回路構成が若干異なる。以降、異なる点について説明して行く。
図15に、第3実施形態のロータリーエンコーダ8の検出ブロック図を示す。第3実施形態では、第2実施形態に用いた調整回路61乃至調整回路63の代わりに調整回路71及び調整回路72を用いて波形をオフセットさせている。調整回路71として、コンパレータ51に基準電圧VREFを入力し、調整回路72として、コンパレータ52に基準電圧VREFを入力している。
第3実施形態の位置センサは、上記に説明した構成であるので、以下に説明する作用及び効果を奏する。
信号S11の信号は、出力波形S8と出力波形S9とがそれぞれ基準位置がずれている状態で差動アンプ34に入力され、得られたものである。従って、出力波形S8はSinθ+オフセット量Vaで表され、出力波形S9はSin(θ+90)+オフセット量Vbで表される。なお、ここで言うオフセット量Va及びオフセット量Vbは、検出コイル16及び励磁コイル17を製造時に発生する精度誤差に起因するものである。そして、差動アンプ34に入力されることで、Sin(θ+90)−Sinθ+Vb−Vaという出力結果の信号S11を得る。本来はSin(θ+90)−Sinθという信号を得たいので、基準電圧VREFにVb−Vaと同値の電圧を基準電圧としてコンパレータ51に入力することで、理論的にはオフセットのズレを補正する事が可能となる。コンパレータ52でも同様の処理を行うことで、結果的に、パルス信号S13及びパルス信号S14は誤差の少ない状況で得られ、ロータリーエンコーダ8の検出精度を向上させることが可能となる。
以上において、実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。例えば、本発明では検出コイル16を3つ、励磁コイル17を4つといった構成でステータ9を構成しているが、これに限定されるものではない。また、検出コイル16や励磁コイル17の製造方法はプリント基板で形成する場合の他に、インクジェットで描画して形成する方法など、他の製造方法で形成することを妨げない。また、例示した材料はその機能を果たす別の材料に置き換えることを妨げない。
また、バックヨーク15に関してはステータ本体26に埋め込んだ状態で形成されていても良い。また、検出コイル16と励磁コイル17がフレキシブルプリント基板23の上に2層に形成された形態であっても良い。
8 ロータリーエンコーダ
9 ステータ
10 ロータ
11 磁性体部
12 非磁性体部
13 ロータパターン
15 バックヨーク
16 検出コイル
16a 第1検出コイルパターン
16b 第2検出コイルパターン
16c 第3検出コイルパターン
17 励磁コイル
17a 第1励磁コイルパターン
17b 第2励磁コイルパターン
17c 第3励磁コイルパターン
17d 第4励磁コイルパターン
23 フレキシブルプリント基板
24 取付部材
25 回路部
26 ステータ本体
31、32、33、34、35 差動アンプ
41、42、43 包絡線検波器
51、52 コンパレータ

Claims (5)

  1. 平面状に形成された励磁コイル及び検出コイルを有する固定子と、前記固定子に対向して配置され、磁気特性の異なる領域が移動方向に周期的に配置された可動子と、を有する位置センサにおいて、
    前記可動子には、前記磁気特性の異なる領域として非磁性導電体部と磁性体部が、前記移動方向に交互に配置され、
    前記励磁コイルの第1励磁コイルパターンと隣接して形成される第2励磁コイルパターンとで、前記可動子の移動方向に挟まれるように前記検出コイルの検出コイルパターンが配置され、
    前記第1励磁コイルパターンに対して、前記第2励磁コイルパターンは逆方向に励磁用電流が流れるように巻回されること、
    を特徴とする位置センサ。
  2. 請求項1に記載の位置センサにおいて、
    前記第1励磁コイルパターンと前記第2励磁コイルパターンのそれぞれが有する、互いに向かい合う側の配線が、前記検出コイルパターンの有する配線の一部と、絶縁層を介して重なる位置に配置されていること、
    を特徴とする位置センサ。
  3. 平面状に形成された励磁コイル及び検出コイルを有する固定子と、前記固定子に対向して配置され、磁気特性の異なる領域が移動方向に周期的に配置された可動子と、を有する位置センサにおいて、
    前記励磁コイルの第1励磁コイルパターンと隣接して形成される第2励磁コイルパターンとで、前記可動子の移動方向に挟まれるように前記検出コイルの検出コイルパターンが配置され、
    前記第1励磁コイルパターンに対して、前記第2励磁コイルパターンは逆方向に励磁用電流が流れるように巻回され、
    前記検出コイルにより検出される検出信号に、前記励磁コイルに与えられる励磁信号成分を加算させるための結合部分と、
    前記検出コイルに接続される包絡線検波回路と、を有し、
    前記検出コイルからの検出信号が前記包絡線検波回路を通して得られた包絡信号を用いて、角度を検出すること、
    を特徴とする位置センサ。
  4. 請求項3に記載の位置センサにおいて、
    前記包絡線検波回路の後に、前記励磁信号成分の加算による信号のオフセット分を調整する調整回路を備えること、
    を特徴とする位置センサ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の位置センサにおいて、
    前記励磁コイルと前記検出コイルはフレキシブルプリント基板上に形成され、
    前記可動子と対向する側を表面側とした場合の前記フレキシブルプリント基板の裏面磁性材層が形成され、
    前記磁性材層は、樹脂フィルムに覆われていること、
    を特徴とする位置センサ。
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