JP5900921B2 - 細胞増殖抑制剤、細胞または臓器の保存液 - Google Patents

細胞増殖抑制剤、細胞または臓器の保存液 Download PDF

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Description

本発明は、細胞増殖抑制剤、細胞または臓器の保存液に関する。
医療技術の進歩に伴い、臓器の移植手術が広く行われるようになっている。傷病者における臓器の障害が甚だ大きく、通常の治療による回復が見込めない場合には、提供者の臓器を被提供者に移植して治療する。移植手術のために臓器提供者(ドナー)から摘出された移植臓器は、血流が途絶し血流を介した酸素の供給がない状態(虚血状態)で、移植まで数分から数時間に渡り保存される。この際、保存温度や保存液などの保存条件が適切に選択されない場合や移植までに長時間を要する場合がある。こうした場合、移植によって移植臓器内の血流が回復した際(再灌流時)に、移植臓器に基質的あるいは機能的な障害が生じる場合がある。例えば、肝臓移植においては、移植後に凝固活性の亢進や血栓形成を伴って微小循環障害に陥り、グラフト肝機能不全が認められる場合がある。このような障害は、一般的に移植臓器の虚血後再灌流障害とよばれている。
こうした症状を防ぎ、移植用臓器を生理的に良好な状態で保存するための方法についての検討がなされてきた。そして、現在までに報告されている臓器保存法は、1)灌流法、2)単純浸漬保存方法、の2つの方法に大別される。
灌流法は、保存期間中に臓器灌流を行って、細胞に必要な酸素や栄養素を補給し、かつ老廃物を除去することで、臓器の代謝を維持し、保存期間の延長を図るものである。しかしながら、灌流法による臓器保存には、灌流温度、灌流圧、灌流量、灌流液の組成など様々な因子が関係するため、詳細な至適条件が確立されていない。
一方、単純浸漬保存法は、臓器を低温に保持して細胞の代謝を抑制することで、酸素欠乏による組織障害を防止する方法であり、簡便かつ有効な方法として、臨床現場では、広く用いられている。具体的には、摘出前あるいは摘出後に、流入血管などから、低温の保存液を用いて臓器の血管床から血液成分を洗浄後、摘出臓器を同保存液に浸漬する方法が一般的である。
実用化されている臓器保存液としては、グルコースと諸種の電解質を含んでなるユーロコリンズ液と、不浸透成分、膠質浸透圧成分、エネルギー代謝促進成分及びホルモンをそれぞれ含んでなるウィスコンシン液がよく知られている。しかしながら、ユーロコリンズ液は生存能力の高い腎臓には有効であるが、腎臓以外の臓器に対しては、組織・細胞に対する保護効果が十分でないと言われており、また、ウィスコンシン液は製剤として不安定であり、調製後は低温保存しなければならない欠点があると言われている。
このような欠点を克服するため、様々な臓器保存液も提案されている(例えば、特許文献1、2、3)。しかしながら、これらの臓器保存液も、製剤の調製と恒常性の維持が難しく、また、溶解度が低いなどの問題を有しているものもある。
さらに、上記のいずれの臓器保存液においても、臓器を低温に保持する必要があるため、移植後の臓器の機能回復が妨げられているという根本的な問題もある。さらに、冷却装置などを必要とし、臓器の搬送時の負担が大きいことも改善すべき点として指摘されている。
一方、本発明者らは、ヤママユガ科(Saturniidae)の天蚕(Antheraea yamamai)に関する研究の中で、アミノ酸配列、アスパラギン酸−イソロイシン−ロイシン−アルギニン−グリシン(DILRG)を有し、C末端がアミド化されており、分子量が570.96である新規なペプチドを見出し、このペプチドの休眠制御作用、ガン細胞の増殖抑制作用を明らかにすることで、特許を取得している(特許文献4、5)。なお、このペプチドは、本発明者らによって、「ヤママリン」と命名されてもいる。
また、本発明者らは、前記ペプチドの細胞浸透性および細胞増殖抑制活性を上昇させるために、ペプチド誘導体についての研究を進め、パルミチン酸との結合体(「C16−ヤママリン」と命名されている)の顕著な細胞増殖抑制活性を報告している(非特許文献1)。
さらに、本発明者らは、C16−ヤママリン(以下、C16-DILRG-NH2と記載することがある)についての更なる研究を進め、既に、C16−ヤママリンを有効成分とした臓器の保存液を提案している(特許文献6)。この臓器の保存液は、臓器を低温で保存しなくとも、酸素欠乏による臓器の組織障害を防止することができるため有用性が高いと考えられる。
特開2000-191401号公報 特開2002-60301号公報 特開2005-306749号公報 特許第3023790号 特許第3579711号 特開2010-239963号公報
Yang et al., A Palmitonyl Conjugate of an Insect Pentapeptide Causes Growth Arrest in Mammalian Cells and Mimics the Action of Diapause Hormone (2007).
ただし、C16−ヤママリン(C16-DILRG-NH2)は、ヤママリン(DILRG-NH2)に比べ、優れた細胞増殖抑制効果を有し、ヤママリンよりも低濃度でその効果を発揮するものの、溶解度が極めて低いという特徴がある。このため、例えば、C16−ヤママリン(C16-DILRG-NH2)を、細胞増殖抑制剤や臓器(細胞)の保存液に応用する場合、有効濃度のC16−ヤママリン(C16-DILRG-NH2)を含む培地や保存液を調製すると、有効成分(C16−ヤママリン(C16-DILRG-NH2))が析出してしまう場合があり、実用性の面では更なる検討の余地が残されていた。
本発明は、以上の事情に鑑み、細胞増殖抑制剤、細胞または臓器の保存液の有効成分として有用な新規化合物を提供することを課題としている。また、移植臓器の虚血後再灌流障害の発生を防ぎ、さらに、臓器の保存温度を低温としなくとも、十分な保存効果を発揮する臓器保存液、特に、使用する上で、有効成分が溶液中で析出することのない、実用性の高い臓器保存液を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の化合物、細胞増殖抑制剤、細胞または臓器の保存液などを提供する。
<1>次式で表される化合物。
Figure 0005900921
<2>この化合物では、アシル基の炭素数が6〜28であることが好ましい。
<3>この化合物では、アシル基の炭素数が12〜20であることがより好ましい。
<4>この化合物では、アシル基の炭素数が16であることがさらに好ましい。
<5>前記化合物を有効成分として含む細胞増殖抑制剤。
<6>前記化合物を有効成分として含む細胞または臓器の保存液。
<7>この保存液では、有効成分の濃度が0.1μM〜1000μMであることが好ましい。
<8>前記の保存液に、細胞または臓器を浸漬することを特徴とする細胞または臓器の保存方法。
<9>この細胞または臓器の保存方法では、保存液に有効成分として含有される化合物は、アシル基の炭素数が6から28であることが好ましい。
<10>この細胞または臓器の保存方法では、保存液の有効成分の濃度が0.1μM〜1000μMであることが好ましい。
<11>この細胞または臓器の保存方法では、保存液の温度は、5〜37℃であることが好ましい。
<12>前記の細胞増殖抑制剤を添加した培地で細胞を培養することを特徴とする細胞培養方法。
本発明の細胞増殖抑制剤は、細胞の増殖を顕著に抑制することができる。従って、継代培養のインターバルを柔軟に変化させることができ、さらに、使用中の有効成分の析出が抑制され、取扱いが容易なことから、細胞培養従事者等の労力を著しく軽減することができる。また、本発明の保存液は、細胞または臓器を効果的かつ容易に保存することができるとともに、有効成分の析出が抑制されているため、実用性に優れている。
K562細胞に対するC16−NIPRL−NHの添加濃度と培養日数による細胞増殖抑制効果の変化を確認した図である。 K562細胞に対する、C16−NIPRL−NH2、C16−DILRG−NH2(C16−ヤママリン)、DILRG−NH2(ヤママリン)の増殖抑制効果を比較した図である。
本発明者らの鋭意検討によって、次式で表される、アスパラギン−イソロイシン−プロリン−アルギニン−ロイシン(NIPRL)のアミノ酸配列を基本骨格とし、C末端がアミド化され、N末端にアシル基を有する新規なペプチド誘導体(以下、N末端アシル化NIPRL-NH2と記載する場合がある)が、細胞増殖抑制剤、細胞または臓器の保存液の有効成分として有用であり、かつ、この有効成分が溶液中で析出することがないことが新たに見出された。このペプチド誘導体(N末端アシル化NIPRL-NH2)は、その基本骨格(アミノ酸配列)が、従来のヤママリン(DILRG-NH2)とは異なるものである。
具体的には、N末端アシル化NIPRL-NH2は、以下の化学式で示される。
Figure 0005900921
この化合物における式中のRは、アシル基を示しており、このN末端アシル化NIPRL−NH2は、基本骨格として「アスパラギン−イソロイシン−プロリン−アルギニン−ロイシン(NIPRL)」を有し、C末端がアミド化されたペプチド(以下、「NIPRL−NH2」と記載することがある)のN末端に、アシル基を導入することで合成することができる。このNIPRL−NH2は、公知のペプチド合成法により製造したものを使用することができ、またその他の方法によって取得することもできるが、経済性、大量生産性等を考慮すれば、ペプチド合成法による取得が好ましい。
アシル基の導入は公知の方法で行なうことができる。細胞浸透性、細胞の酸素消費量抑制効果などの観点から、N末端アシル化NIPRL−NH2におけるアシル基の炭素数は、炭素数=6〜28であることが好ましく、炭素数=12〜20であることがより好ましい。なかでも、炭素数16のアシル基(パルミトイル基)を有するペプチド誘導体(以下、C-16-NIPRL-NH2と記載することがある)は、細胞浸透性、細胞増殖抑制効果、細胞の酸素消費量抑制効果に優れているため、特に好ましい。
本発明の細胞増殖抑制剤は、上記の化合物、N末端アシル化NIPRL−NH2を有効成分として含有する。
本発明の細胞増殖抑制剤の対象となる細胞は特に限定されず、例えば、ヒトまたは非ヒト動物の組織から単離した幹細胞、皮膚細胞、粘膜細胞、肝細胞、膵島細胞、神経細胞、軟骨細胞、内皮細胞、上皮細胞、骨細胞、筋細胞を含み、さらに、家畜などの動物や魚類の精子、卵子または受精卵、昆虫細胞、植物細胞などが含まれる。
さらに、本発明の細胞増殖抑制剤は、例えば、公知の培地(イスコフ改変ダルベッコ培地、イスコフ培地、RPMI培地、ダルベッコMEM培地、MEM培地、F12培地など)で培養されている細胞に対して適量(例えば、終濃度0.1μM〜10mM程度)添加して使用することができる。本発明の細胞増殖抑制剤の添加量は、培養細胞の種類や細胞増殖を抑制すべき期間などを考慮して適宜設定することができる。
また、本発明の細胞増殖抑制剤を添加した細胞培養においては、その増殖抑制活性を阻害しないことを条件に、その他各種の公知の成分を添加することができる。具体的には、例えば、ペニシリン、ストレプトマイシン、ピルビン酸ナトリウム、ビタミン、アミノ酸、チオグリセロール、塩化カルシウム、血清アルブミンなどの成分を例示することができる。
本発明の細胞増殖抑制剤を使用することで、培養細胞の増殖を抑制し、継代培養のインターバルを柔軟に変化させることができるため、細胞培養従事者等の労力を著しく軽減することができる。
さらに、N末端アシル化NIPRL−NH2は溶解性が高いため、本発明の細胞増殖抑制剤では、培地中の細胞増殖抑制剤の濃度を培養に適した範囲に設定した場合にも、培養中の有効成分(N末端アシル化NIPRL−NH2)の析出が抑制され、取扱いが容易であり、好適な環境での培養が可能となるため、細胞培養従事者等の労力が一層軽減される。
同様に、本発明の細胞または臓器の保存液は、上記の化合物、N末端アシル化NIPRL−NH2を有効成分として含有する。本発明の保存液は、N末端アシル化NIPRL−NH2が、細胞および臓器の酸素消費量を可逆的に抑制するというヤママリン(DILRG-NH2)あるいはC16−ヤママリン(C16−DILRG-NH2)と同様の機序に基づいている(特許文献6を参照)。
すなわち、酸素消費抑制効果が可逆的であることは、細胞および臓器の保存剤として有用であることを意味している。本発明の保存液は、N末端アシル化NIPRL−NH2を含む溶液として調製したものであるが、例えば、移植臓器を保存する場合、保存期間中は、臓器を保存液に浸漬することで酸素消費量を抑制し、移植前に、保存液から臓器を取り出すことで、再び、臓器の酸素消費量を正常に戻すことができる。したがって、酸素欠乏による臓器の組織障害を防止することができる。
さらに、N末端アシル化NIPRL−NH2は、化学構造の骨格となるアミノ酸の数が5と少なく、極めて短い低分子であることから、例えば、保存液の調製および恒常性の維持が容易である。また、常温での保存が可能で、保存性、取扱い性にも優れ、長時間の保存も可能である。
さらに、本発明の保存剤によって、細胞、臓器を保存する場合は、保存液中のN末端アシル化NIPRL−NH2の濃度は、例えば、0.1μM〜1000μM、好ましくは、1μM〜100μMの範囲とするのが好ましい。
本発明の保存液による保存の対象となる細胞も特に限定されず、例えば、細胞増殖抑制剤の対象として例示した各種の細胞などが含まれる。また、本発明の保存液の対象となる臓器は、特に限定されず、例えば、皮膚、血管、角膜、腎臓、心臓、肝臓、臍帯、腸、神経、肺、胎盤、膵臓などが含まれる。
本発明の保存液は、N末端アシル化NIPRL−NH2単独で構成することもできるが、例えば、臓器保存液に通常一般に配合される成分のうちの1種または2種以上を配合することもできる。具体的には、本発明の保存液に配合可能な成分としては、例えば、グルコース、マルトース、シュークロース、ラクトース、ラフィノース、トレハロース、マンニトール、ヒドロキシエチル澱粉、プルランなどの糖質、グルコン酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、β−ヒドロキシ酪酸、クエン酸などの有機酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの電解質、L−アスコルビン酸、ビタミンEなどのビタミン、グリシン、グルタミン酸、リジンなどのアミノ酸、抗利尿ホルモン、インスリンなどのホルモン、クエン酸、クエン酸塩、ヘパリン、エデト酸ナトリウムなどの抗凝固剤、カルシウム拮抗剤、アドレナリンβ受容体拮抗剤、アンギオテンシン変換酵素阻害剤などの降圧剤、アデノシン三リン酸などの核酸塩基、凍結防止蛋白質などの凍結防止剤、活性酸素消去剤、細胞賦活剤、抗生物質、抗血小板因子、肝障害抑制剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、分散剤、粘性剤、再吸収促進剤、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、防腐剤、乳化剤、等張化剤、安定化剤、緩衝剤、pH調整剤などを例示することができる。
また、本発明の保存液を、例えば、ユーロコリンズ液やウィスコンシン液などの公知の臓器保存液に配合して用いることもでき、これによって、従来の臓器保存液の臓器保存能や実用性を改善することもできる。
そして、本発明の保存液を使用する条件として好ましい適用温度は、5〜37℃、特に好ましくは、25〜37℃である。本発明の保存液は、従来のように、必ずしも低温で臓器を保存する必要がないため、移植後の臓器の機能回復がスムーズに行われることになる。もちろん、臓器移植においては機能回復の問題はあるが、保存液の温度を低温(例えば、5℃以下)とすることもでき、この場合は、さらに長期間の細胞、臓器の保存が可能となる。
さらに、本発明の保存液では、保存液中の有効成分(N末端アシル化NIPRL−NH2)の濃度を臓器の保存に好適な範囲に設定した場合にも、保存液中の有効成分(N末端アシル化NIPRL−NH2)の析出が抑制されているため、取扱い性、実用性に優れている。
以下に、本発明の実施例について説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<1>N末端アシル化NIPRL−NH2(N末端がアシル化されており、C末端がアミド化されているNIPRLペプチド)の合成
ペプチド合成装置(PSSM−8、(株)島津製作所製)を用いて、通常の方法によって樹脂上にN末端遊離、保護基(NH2)付ペプチド:アスパラギン−イソロイシン−プロリン−アルギニン−ロイシン−NH2(NIPRL−NH2)を合成した。そして、上記ペプチド樹脂をジメチルホルムアミド(DMF)とピリジンの混合溶媒に懸濁し、パルミチン酸(C16カルボン酸)およびWSCD(1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)-carbodiimide hydrochloride)を加え、室温で一晩攪拌した。反応終了後、樹脂を濾集し、DMFおよびメタノールで洗浄した。このようにして得たアシル化ペプチド樹脂を通常の方法で切り落としカクテル処理し、N末端に炭素数が16のアシル基(パルミトイル基)を有する粗N末端アシル化NIPRL−NH2(C16−NIPRL−NH2)を得た。
なお、ここで行ったパルミチン酸とWSCDの混合物によるペプチド樹脂のアシル化は、対応するカルボン酸の塩化物(塩化パルミトイル)で処理することによっても達成できる。
次いで、精製は逆相カラム Develosil-ODS HG-5(20mm×250mm、野村化学(株)製)をHPLCのシステム(ガリバー、(株)日本分光)に接続して行った。溶出は、4mL/分の流速で、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)の存在下でアセトニトリルの濃度勾配(0〜120分で0〜100%)を用いて行い、活性画分を溶出せしめた。吸光度は220nmで測定した。ペプチドは、サンプルプレート上で等量のマトリックス(40%アセトニトリル/0.1%TFAα−CHCAを飽和させたもの)と混合した後乾燥させ、MALDI-TOF MS(Discovery、(株)島津製作所製)によって構造を確認した。
また、上記以外の手法としては、一旦、N末端遊離のNIPRL−NH2を得た後に、そのN末端に、パルミチン酸を結合させてパルミトイル基を導入して(アシル化)、C16−NIPRL−NH2を合成することもできる。
なお、C16−NIPRL−NH2の分子量は849.16であった。
また、以下の実施例で使用するその他のペプチド誘導体についても、基本骨格のペプチド鎖及びアシル化試薬を適宜変えることで、前述の方法と同様の方法により合成を行った。具体的には、C16−NIPRL−NH2との比較のため、ヤママリン(DILRG−NH2)およびN末端アシル化ヤママリン(C6,C10,C16- DILRG−NH2)の他、以下のペプチド誘導体を合成した。
(1)Penetratin−DILRG−NH2:「RQIKIWFQNRRMKWKK」のアミノ酸16残基配列を有するペプチドのC末端をDILRG−NH2のN末端に酸アミド結合させた化合物
(2)Oligoarginine−DILRG−NH2:「RRRRRRRRRR」のアミノ酸10残基配列を有するペプチドC末端をDILRG−NH2のN末端に酸アミド結合させた化合物
〈参考文献:生化学(第81巻、第11号、992-995、中瀬生彦、二木史朗 (京都大学化学研究所生体機能設計化学研究領域))〉
(3)AHPN−DILRG−NH2およびAHPN−FGPRL−NH2:AHPN(6−(3−(1−Adamantyl)−4−hydroxyphenyl)−2−naphtalene carboxylic acid)をDILRG−NH2またはFGPRL−NH2のN末端に酸アミド結合させた化合物
<2>細胞増殖抑制試験の組織培養方法及び測定方法
(1)K562(CML、慢性骨髄性白血病)
培地はRPMI1640(10%FBS 添加)を用い、1×105Cell/mL の濃度のK562細胞液を96wellのマイクロプレートに100μL/wellで捲き込んだ後、ペプチド誘導体各種につき、ヤママリン(DILRG−NH2)はリン酸バッファーに、その他のペプチド誘導体はDMSOに溶解し、それぞれの終濃度(以下の表1に記載)になるように調整後、各wellにヤママリン(DILRG−NH2)は10μL、その他のペプチド誘導体は0.5μLを添加した。37℃、5%CO2の条件下で、48時間培養した後、Premix WST-1 試薬(タカラバイオ株式会社製)を用いて、細胞数を測定した。すなわち、Premix WST-1試薬を各wellに試薬10μLを直接添加後、37℃、5%CO2の条件下で1時間反応させ、450/620nmで吸光度を測定した。
(2)HepG2(ヒト肝がん細胞)
培地はDMEM(10%FBS 添加)を用い、1×105Cell/mL の濃度のHepG2細胞液を96wellのマイクロプレートに100μL/wellで捲き込み、37℃、5%CO2条件下で24時間培養後、ペプチド誘導体各種につき、ヤママリン(DILRG−NH2)はリン酸バッファーに、その他のペプチド誘導体はDMSOに溶解し、それぞれの終濃度(以下の表1に記載)になるように調整後、各wellにヤママリン(DILRG−NH2)は10μL、その他のペプチド誘導体は0.5μLを添加した。37℃、5%CO2の条件下で、48時間培養した後、Premix WST-1 試薬(タカラバイオ(株))を用いて、細胞数を測定した。すなわち、Premix WST-1試薬を各wellに試薬10μLを直接添加後、37℃、5%CO2の条件下で1時間反応させ、450/620nmで吸光度を測定した。
(3)NHDF(正常ヒト皮膚繊維芽細胞)
培地はNHDF専用培地(LIFELINE社製)を用い、0.8 ×104Cell/mLあるいは2.5×104cell/mL の濃度のNHDF細胞液を96wellのマイクロプレートに100μL/wellで捲き込み、37℃、5%CO2条件下で24時間培養後、ペプチド誘導体各種につき、ヤママリン(DILRG−NH2)はリン酸バッファーに、その他のペプチド誘導体はDMSOに溶解し、それぞれの終濃度(以下の表1に記載)になるように調整後、各wellにはヤママリン(DILRG−NH2)10μL、その他のペプチド誘導体は0.5μLを添加した。37℃、5%CO2の条件下で、48時間培養した後、Premix WST-1 試薬(タカラバイオ(株)製)を用いて、細胞数を測定した。すなわち、Premix WST-1試薬を各wellに試薬10μLを直接添加後、37℃、5%CO2の条件下で2時間反応させ、450/620nmで吸光度を測定した。
<3>細胞増殖抑制試験の結果
前記の方法により行った細胞増殖抑制試験の結果を表1に示す。細胞増殖抑制効果については、以下のように評価した。◎:高い効果を示した、○:効果を示した、△:やや効果を示した、×:効果は認められなかった、−:未実施
Figure 0005900921
<4>K562細胞に対するC16−NIPRL−NH2添加効果の確認
(1)細胞増殖抑制試験の組織培養方法及び測定方法
培地はRPMI1640(10%FBS 添加)を用い、1×105Cell/mL の濃度のK562細胞液を96wellのマイクロプレートに100μL/wellで捲き込んだ後、C16−NIPRL−NH2をDMSOに溶解し、それぞれの終濃度(0.1μM、1μM、10μM、25μM)になるように調整後、各wellに0.5μL添加した。37℃、5%CO2の条件下で、1、2、3、4、5日後培養した後、Premix WST-1 試薬(タカラバイオ(株)製)を用いて、細胞数を測定した。すなわち、Premix WST-1試薬を各wellに試薬10μLを直接添加後、37℃、5%CO2の条件下で1時間反応させ、450/620nmで吸光度を測定した。また、DILRG−NH2(ヤママリン)10mM、C16−DILRG−NH2(C16−ヤママリン)25μM、C16−NIPRL−NH2:0.1μM、1μM、10μM、25μM(いずれも終濃度)添加3日後のK562細胞に対する細胞増殖制御効果を比較した。
(2)添加効果の確認
前記の方法により行った細胞増殖抑制試験の結果を図1、図2に示す。
図1は、K562細胞に対するC16−NIPRL−NHの添加濃度と培養日数による細胞増殖抑制効果の変化を確認した図である。
K562細胞に対するC16−NIPRL−NH2の添加濃度と培養日数による細胞増殖抑制効果の変化を観察したところ、C16−NIPRL−NH2は添加後3日目では、濃度1μMで数%、10μMで50%、25μMで75%程度細胞増殖抑制効果を示すことがわかった。また添加濃度25μMでは、添加初日から細胞増殖抑制効果が顕著に現れ、少なくとも3、4日間は効果が持続することがわかった(図1)。
図2は、K562細胞に対する、C16−NIPRL−NH2、C16−DILRG−NH2(C16−ヤママリン)、DILRG−NH2(ヤママリン)の増殖抑制効果を比較した図である。
C16−NIPRL−NH2は、C16−DILRG−NH2(C16−ヤママリン)と使用濃度が同じ場合(25μM)、約2倍の細胞増殖抑制効果を示した。また、図2中では、C16−NIPRL−NH2の細胞増殖抑制効果は、DILRG−NH2(ヤママリン)の約2割増として示されているが、ヤママリンの使用濃度が10mMであることから換算すると、実際は、約480倍の効果を有すると考えられる。以上より、C16−NIPRL−NH2は、DILRG−NH2(ヤママリン)、C16−DILRG−NH2(C16−ヤママリン)に比べ、低濃度で細胞増殖抑制作用を示すことが判明した(図2)。
<5>ペプチド誘導体各種の溶解性
DILRG−NH2(ヤママリン)、C16−DILRG−NH2(C16−ヤママリン)、C16−NIPRL−NH2の、通常使用される培地各種への溶解性を調べた。その結果を表2に示す。なお、NHDF専用培地は、LIFRLINE社製のものを使用した。
Figure 0005900921
通常使用される3種類の培地に、C16−DILRG−NH2及びC16−NIPRL−NH2を、有効性を示す同一濃度(12.5μM)で添加したところ、C16−DILRG−NH2では培養中にNHDF専用培地で結晶の析出が認められたが、C16−NIPRL−NH2ではいずれの培地でも、結晶の析出は見られなかった。このことから、C16−NIPRL−NH2は、有効濃度で使用する場合、通常の培地では、培養中C16−DILRG−NH2に比べ培地中で結晶が析出することがなく、実用性が高いことが確認された。

Claims (12)

  1. 次式で表される化合物。
    Figure 0005900921
  2. アシル基の炭素数が6〜28である請求項1の化合物。
  3. アシル基の炭素数が12〜20である請求項1の化合物。
  4. アシル基の炭素数が16である請求項1の化合物。
  5. 請求項1から4のいずれかの化合物を有効成分として含む細胞増殖抑制剤。
  6. 請求項1から4のいずれかの化合物を有効成分として含む細胞または臓器の保存液。
  7. 有効成分の濃度が0.1μM〜1000μMであることを特徴とする請求項6の保存液。
  8. 請求項6の保存液に、細胞または臓器を浸漬することを特徴とする細胞または臓器の保存方法。
  9. 保存液に有効成分として含有される化合物は、アシル基の炭素数が6〜28であることを特徴とする請求項8の細胞または臓器の保存方法。
  10. 保存液の有効成分の濃度が0.1μM〜1000μMであることを特徴とする請求項8または9の細胞または臓器の保存方法。
  11. 保存液の温度は、5〜37℃であることを特徴とする請求項8から10のいずれかの細胞または臓器の保存方法。
  12. 請求項5の細胞増殖抑制剤を添加した培地で細胞を培養することを特徴とする細胞培養方法。
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