JP5900090B2 - ボトム検知回路 - Google Patents

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Description

本願明細書で開示される技術は、センサ出力のボトム値を検知するボトム検知回路に関する。
脈動的に変化する事象をセンサで検知し、そのセンサ出力を処理することが必要とされる場面が多く存在する。例えば、エンジンのシリンダ内の脈動的に変化する燃焼圧を圧力センサで検知し、その圧力センサのセンサ出力を利用してエンジンの点火時期を制御することが行われている。通常、センサ出力には、各種の要因によるオフセット値が重畳される。このオフセット値は、脈動波形のボトム値として現れる。
オフセット値が常に一定であれば、センサ出力からオフセット値を減じることで、脈動波形を求めることができる。しかしながら、オフセット値は、様々な要因で変動することが知られている。例えば、オフセット値は、温度変化に応じて変動する温度依存性を有することがある。温度依存性を有するオフセット値は、センサが設置された環境の温度変化によって変動する。
このため、センサ出力のうちの脈動波形を正確に検知するためには、センサ出力のボトム値を正確に検知することが必要である。従来技術では、保持されているボトム値(以下、ボトム保持値という)を一定速度で上昇させることで、オフセット値の変動に追従させることが行われている。この技術によれば、例えば、オフセット値が温度変化に依存して上昇するような場合でも、ボトム保持値を上昇させることで、オフセット値の変動に追従させることができる。しかしながら、ボトム保持値を上昇させる速度が速すぎると、脈動波形の一部の信号が消失するという問題がある。一方、ボトム保持値を上昇させる速度が遅すぎると、オフセット値の変動に追従させることができないという問題がある。
特許文献1には、上記トレードオフ関係を改善する技術の一例が開示されている。特許文献1の技術では、センサ出力のボトム値を第1上昇速度で増加する第1ボトム保持値及び第2上昇速度で増加する第2ボトム保持値として保持する。第1ボトム保持値の第1上昇速度は相対的に速く設定されており、オフセット値の変動に対して確実に追従できるように設定される。第2ボトム保持値の第2上昇速度は相対的に遅く設定されている。第2ボトム保持値が、センサ出力のボトム値として利用される。この例では、第1ボトム保持値と第2ボトム保持値の差が閾値以上となったときに、第2ボトム保持値を第1ボトム保持値に一致させ、第2ボトム保持値をオフセット値に追従させる。このように、特許文献1の技術では、上昇速度が異なる2つのボトム保持値を利用することで、上記トレードオフ関係を改善することができる。
特開2004−108896号公報(図12)
しかしながら、第1ボトム保持値と第2ボトム保持値の差が閾値以上となったときに、第2ボトム保持値を第1ボトム保持値に一致させるときの変化が急峻であり、波形歪みが生じてしまう。本明細書で開示される技術は、波形歪みが抑えられたボトム検知回路を提供することを目的としている。
本明細書で開示される技術は、センサ出力のボトム値を検知するボトム検知回路に具現化される。ボトム検知回路は、入力端子とボトム保持回路と補正回路と出力端子とを備える。入力端子には、センサ出力が入力する。ボトム保持回路は、入力端子に接続されており、センサ出力のボトム値を第1上昇速度で増加する第1ボトム保持値及び第1上昇速度よりも遅い第2上昇速度で増加する第2ボトム保持値として保持する。補正回路は、第1ボトム保持値と第2ボトム保持値の差に基づいて、第2ボトム保持値を第2上昇速度よりも速い第3上昇速度で上昇させる。出力端子には、第2ボトム保持値が出力される。第3上昇速度は、第2ボトム保持値が第1ボトム保持値に達しないように調整される。
上記態様のボトム検知回路では、第1ボトム保持値と第2ボトム保持値の差に基づいて、第2ボトム保持値を第1ボトム保持値に一致させるのではなく、第2ボトム保持値の上昇速度を速くすることで、第2ボトム保持値をセンサ出力のオフセット値に追従させる。これにより、第2ボトム保持値の急峻な変化が抑えられる。
本実施例のセンサ出力処理回路の構成の概略を示す。 第1ボトム保持回路の回路構成の一例を示す。 第1ボトム保持回路の第1ボトム保持値の動作波形を示す。 本実施例のセンサ出力処理回路の動作波形を示す。 従来例のセンサ出力処理回路の動作波形を示す。 第1ボトム保持回路の回路構成の他の一例を示す。 時定数を変更可能なボトム保持回路の回路構成の一例を示す。 図7の抵抗切替スイッチ部の制御表を示す。 時定数を変更可能なボトム保持回路の回路構成の他の一例を示す。 図9の抵抗切替スイッチ部の制御表を示す。
以下、本明細書で開示される技術の特徴を整理する。なお、以下に記す事項は、各々単独で技術的な有用性を有している。
(特徴1)本明細書で開示されるボトム検知回路は、入力端子とボトム保持回路と補正回路と出力端子とを備えていてもよい。入力端子には、センサ出力が入力するように構成されていてもよい。ボトム保持回路は、入力端子に接続されており、センサ出力のボトム値を第1上昇速度で増加する第1ボトム保持値及び第1上昇速度よりも遅い第2上昇速度で増加する第2ボトム保持値として保持してもよい。なお、ボトム保持回路は、必要に応じて、第1上昇速度及び第2上昇速度とは異なる上昇速度で増加するボトム保持値をさらに保持してもよい。ここで、上昇速度とは、ボトム値が単位時間当たりに増加する量をいう。例えば、ボトム値が電圧値の場合、上昇速度とは、単位時間当たりに増加する電圧量をいう。補正回路は、第1ボトム保持値と第2ボトム保持値の差に基づいて、第2ボトム保持値を第2上昇速度よりも速い第3上昇速度で上昇させてもよい。なお、補正回路は、第2ボトム保持値を第3上昇速度で上昇させた後に、必要に応じて、第1ボトム保持値と第2ボトム保持値の差に基づいて、第2ボトム保持値を第3上昇速度とは異なる上昇速度で上昇させてもよい。出力端子には、第2ボトム保持値が出力されてもよい。第3上昇速度は、第2ボトム保持値が第1ボトム保持値に達しないように調整されてもよい。
(特徴2)ボトム保持回路は、センサ出力を入力して第1ボトム保持値を出力する第1ボトム保持回路と、第1ボトム保持値を入力して第2ボトム保持値を出力する第2ボトム保持回路と、を有していてもよい。
(特徴3)第1ボトム保持回路は、センサ出力のボトム値に応じた電荷を充電し、センサ出力のボトム値を保持するときに電荷量を第1変化率で変化させることで第1ボトム保持値を第1上昇速度で増加させる第1コンデンサを有していてもよい。第2ボトム保持回路は、第1ボトム保持値のボトム値に応じた電荷を充電し、第1ボトム保持値のボトム値を保持するときに電荷量を第1変化率よりも小さい第2変化率で変化させることで第2ボトム保持値を第2上昇速度で増加させる第2コンデンサを有していてもよい。ここで、変化率とは、単位時間当たりにコンデンサに充電される電荷量又はコンデンサから放電される電荷量をいう。この態様の第1ボトム保持回路及び第2ボトム保持回路はいずれも、コンデンサを利用してボトム保持値を保持する。さらに、ボトム保持値を保持するときに、コンデンサの充放電を利用してそのボトム保持値を上昇させる。
(特徴4)補正回路は、第1ボトム保持値と第2ボトム保持値の差に基づいて、第2コンデンサの電荷量を第2変化率よりも速い第3変化率で変化させることで第2ボトム保持値を第2上昇速度よりも速い第3上昇速度で上昇させてもよい。すなわち、補正回路は、第2コンデンサの充放電速度を制御可能に構成されている。なお、必要に応じて、補正回路は、第1コンデンサの充放電速度も制御可能に構成されていてもよい。
(特徴5)第1ボトム保持回路は、第1入力端子と第1出力端子と第1電源端子と第1基準端子と第1オペアンプと第1ダイオードと第1抵抗とをさらに有していてもよい。この場合、第1ボトム保持回路では、センサ出力が第1入力端子に入力され、第1入力端子が第1オペアンプの非反転入力端子に接続され、第1オペアンプの反転入力端子が第1出力端子に接続され、第1オペアンプの出力端子が第1ダイオードのカソードに接続され、第1ダイオードのアノードが第1出力端子に接続され、第1抵抗の一方の端子が第1出力端子に接続され、第1抵抗の他方の端子が第1電源端子に接続され、第1コンデンサの一方の端子が第1出力端子に接続され、第1コンデンサの他方の端子が第1基準端子に接続されてもよい。第1出力端子には、第1ボトム保持値が出力されてもよい。
(特徴6)第2ボトム保持回路は、第2入力端子と第2出力端子と第2電源端子と第2基準端子と第2オペアンプと第2ダイオードと第2抵抗とをさらに有していてもよい。第2ボトム保持回路では、第1ボトム保持値が第2入力端子に入力され、第2入力端子が第2オペアンプの非反転入力端子に接続され、第2オペアンプの反転入力端子が第2出力端子に接続され、第2オペアンプの出力端子が第2ダイオードのカソードに接続され、第2ダイオードのアノードが第2出力端子に接続され、第2抵抗の一方の端子が第2出力端子に接続され、第2抵抗の他方の端子が第2電源端子に接続され、第2コンデンサの一方の端子が第2出力端子に接続され、第2コンデンサの他方の端子が第2基準端子に接続されてもよい。第2出力端子に第2ボトム保持値が出力されてもよい。
図1に示されるように、センサ出力処理回路1は、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1を処理するために用いられる。ここで、燃焼圧センサ3の一例には、ピエゾ抵抗素子を有する半導体圧力センサが用いられる。ピエゾ抵抗素子は、一端が接地され、他端が定電流源2に接続される。燃焼圧に応じた圧力がピエゾ抵抗素子に加わると、ピエゾ抵抗素子の抵抗値が変化し、ピエゾ抵抗素子の他端の電圧が変化する。燃焼圧センサ3は、ピエゾ抵抗素子の他端の電圧をセンサ出力V1として出力する。
センサ出力処理回路1は、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のボトム値を検知するボトム検知回路4と、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のうちの脈動波形成分を抽出する差動増幅器7を備えている。ボトム検知回路4は、入力端子IN1と出力端子OUT1を有しており、入力端子IN1に燃焼圧センサ3のセンサ出力V1が入力し、出力端子OUT1に燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のボトム値が出力される。差動増幅器7は、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1とそのセンサ出力V1のボトム値を入力しており、その差分を増幅して脈動波形電圧V3として出力する。
ボトム検知回路4は、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のボトム値を保持するボトム保持回路5と、保持されているボトム値が異常になったと判断したときに補正する補正回路6を有している。ボトム保持回路5は、第1ボトム保持回路11と第2ボトム保持回路12を有している。第1ボトム保持回路11は、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のボトム値を第1ボトム保持値V2として保持する。第1ボトム保持値V2は、保存されているときに、相対的に速い上昇速度で増加する。第2ボトム保持回路12は、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のボトム値を第2ボトム保持値V2aとして保持する。第2ボトム保持値V2aは、保存されているときに、相対的に遅い上昇速度で増加する(すなわち、第1ボトム保持値V2の上昇速度よりも遅い上昇速度で増加する)。ボトム検知回路4では、第2ボトム保持回路12で保持される第2ボトム保持値V2aが出力端子OUT1に出力される。
図2に、第1ボトム保持回路11の回路構成を例示する。第1ボトム保持回路11は、入力端子IN11と出力端子OUT11と電源端子11PとGND端子11NとオペアンプOP11とダイオードD11と固定抵抗R11とコンデンサC11と、を有している。入力端子IN11には、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1が入力される。オペアンプOP11では、非反転入力端子が入力端子IN11に接続され、反転入力端子が出力端子OUT11に接続される。ダイオードD11では、カソードにオペアンプOP11の出力が入力され、アノードが出力端子OUT11に接続される。固定抵抗R11では、一方の端子が出力端子OUT11に接続され、他方の端子が電源端子11Pに接続される。電源端子11Pには直流電圧Vccが入力される。コンデンサC11では、一方の端子が出力端子OUT11に接続され、他方の端子がGND端子11Nに接続される。GND端子11Nには接地電圧が入力される。出力端子OUT11には、第1ボトム保持値V2が出力される。ここで、第2ボトム保持回路12も、第1ボトム保持回路11と共通した回路構成を有している。ただし、コンデンサC11と固定抵抗R11で構成される時定数を比較すると、第2ボトム保持回路12の時定数は、第1ボトム保持回路11の時定数よりも大きく調整されている。また、図1に示されるように、第2ボトム保持回路12は、第1ボトム保持回路11の第1ボトム保持値V2を入力している。なお、この例に代えて、第2ボトム保持回路12も、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1を直接入力してもよい。
次に、図3を参照し、第1ボトム保持回路11が燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のボトム値を保持する動作を説明する。図3に示されるように、時間t1,t3,t5において、センサ出力V1のボトム値の保持が開始される。V2<V1の期間では、オペアンプOP11がコンパレータ状態であり、オペアンプOP11の出力がハイとなる。このとき、ダイオードD11が非導通となるように、直流電圧Vccが設定されている。このため、V2<V1の期間では、ダイオードD11が非導通状態である。ダイオードD11が非導通状態のときは、固定抵抗R11を介してコンデンサC11に電流が流れ、所定の増加率でコンデンサC11に電荷が充電される。コンデンサC11に電荷が充電されるときの増加率は、固定抵抗R11とコンデンサC11の時定数で決定される。コンデンサC11に充電される電荷量が増加すると、出力端子OUT11に提供される第1ボトム保持値V2も増加する。すなわち、第1ボトム保持値V2の増加率も、固定抵抗R11とコンデンサC11の時定数によって決まる。時定数を大きくすると第1ボトム保持値V2の増加率が小さくなり、時定数を小さくすると第1ボトム保持値V2の増加率が大きくなる。
図3に示されるように、第1ボトム保持値V2が徐々に増加し、センサ出力V1がピーク値を超えて徐々に低下すると、時間t2,t4,t6において、V2>V1となり、ダイオードD11が導通する。ダイオードD11が導通すると、オペアンプOP11を含む回路が、ボルテージフォロワ回路となる。この結果、オペアンプOP11の入力と出力が一致するので、入力端子IN11に入力するセンサ出力V1と出力端子OUT11に出力する第1ボトム保持値V2が概ね一致する。これにより、ダイオードD11が導通状態のときは、コンデンサC11は、その両端電圧がセンサ出力V1と一致するように充放電される。
図3に示されるように、センサ出力V1が徐々に低下し、ボトム値に達した後に再度上昇に転じると、V2<V1となり、ダイオードD11は非導通状態となる。このように、第1ボトム保持回路11は、燃焼圧センサ3のセンサ出力V1のボトム値を境にして、ダイオードD11が導通状態から非導通状態に切換わる。この結果、第1ボトム保持回路11は、センサ出力V1のボトム値を第1ボトム保持値V2として保持する。
図1に戻る。補正回路6は、第1補正用オペアンプOP1と第2補正用オペアンプOP2とスイッチ素子SW1と参照電源Vrとを有している。第1補正用オペアンプOP1では、非反転入力端子に第1ボトム保持回路11の第1ボトム保持値V2が入力し、反転入力端子に第2ボトム保持回路12の第2ボトム保持値V2aが入力する。第2補正用オペアンプOP2では、非反転入力端子に第1補正用オペアンプOP1の出力Vaが入力し、反転入力端子に参照電圧Vrが入力する。スイッチ素子SW1では、一方の入出力端子が第1ボトム保持回路11の出力端子に接続され、他方の入出力端子が第2ボトム保持回路12の出力端子に接続され、ゲートに第2補正用オペアンプOP2の出力である補正信号Vcが入力される。
第1補正用オペアンプOP1は、第1ボトム保持値V2と第2ボトム保持値V2aの差電圧Vaを生成する。第2補正用オペアンプOP2は、差電圧Vaを参照電圧Vrと比較し、差電圧Vaが参照電圧Vr以上になると、補正信号Vcを生成する。スイッチ素子SW1は、補正信号Vcが入力すると閉じるように構成されている。このため、スイッチ素子SW1は、補正信号Vcが入力すると、第1ボトム保持回路11の出力端子と第2ボトム保持回路12の出力端子を短絡させる。
次に、図4を参照し、センサ出力処理回路1の動作を説明する。なお、図4では、センサ出力V1に断続的に増加するオフセット値が重畳する場合を例示する。前記したように、センサ出力処理回路1のボトム保持回路5は、第1ボトム保持回路11を利用して上昇速度が相対的に速い第1ボトム保持値V2を保持し、さらに、第2ボトム保持回路12を利用して上昇速度が相対的に遅い第2ボトム保持値V2aを保持する。第1ボトム保持値V2は、センサ出力V1のオフセット値の上昇によく追従している。一方、第2ボトム保持値V2aは、ほとんど一定である。なお、前記したように、脈動波形電圧V3は、センサ出力V1から第2ボトム保持値V2aを減じて生成される。
第1ボトム保持値V2と第2ボトム保持値V2aの差が広がり、差電圧Vaが参照電圧Vr以上になると、補正信号Vcが生成され、スイッチ素子SW1が閉じる。これにより、第1ボトム保持回路11のコンデンサC11に充電される電荷の一部が第2ボトム保持回路12のコンデンサC11に移動する。これにより、第1ボトム保持回路11のコンデンサC11に対する電荷の増加率が低下し、第2ボトム保持回路12のコンデンサC11に対する電荷の増加率が増加する。この結果、第1ボトム保持回路11の第1ボトム保持値V2の増加率も低下し、第2ボトム保持回路12の第2ボトム保持値V2aの増加率も増加する。
上記現象の理解を助けるために、正確ではないけれども、上記現象を簡単化して説明する。例えば、第1ボトム保持回路11において、直流電源Vccから固定抵抗R11を介してコンデンサC11に供給される電荷の単位時間当たりの量が「10」であるとする。第2ボトム保持回路12において、直流電源Vccから固定抵抗R11を介してコンデンサC11に供給される電荷の単位時間当たりの量が「2」であるとする。第1ボトム保持値V2と第2ボトム保持値V2aの差電圧Vaが参照電圧Vr以上になると、スイッチ素子SW1が閉じて、第1ボトム保持回路11のコンデンサC11と第2ボトム保持回路11のコンデンサC11が短絡する。これにより、第1ボトム保持回路11のコンデンサC11から第2ボトム保持回路11のコンデンサC11に単位時間当たりに「4」の電荷量が移動する。この結果、第1ボトム保持回路11のコンデンサC11では、電荷量の単位時間当たりの増加率が「6」となる。第2ボトム保持回路12のコンデンサC11でも、電荷量の単位時間当たりの増加率が「6」となる。このように、第1ボトム保持回路11のコンデンサC11に対する電荷の増加率を低下させ、第1ボトム保持回路11の第1ボトム保持値V2の増加率を低下させる。第2ボトム保持回路12のコンデンサC11に対する電荷の増加率を増加させ、第2ボトム保持回路12の第2ボトム保持値V2aの増加率を増加させる。第2ボトム保持値V2a(すなわち、ボトム保持値)は、センサ出力V1のオフセット値の変動が大きい場合でも、センサ出力V1のオフセット値に追従することができる。
ここで、図5に、背景技術で説明した従来例の動作波形を簡単に説明する。従来例では、第1ボトム保持値V2と第2ボトム保持値V2aの差電圧Vaが参照電圧Vr以上になると、第2ボトム保持値V2aを第1ボトム保持値V2に一致させ、第2ボトム保持値V2aをリセットする。図5に示されるように、このようなリセット動作の場合、脈動波形電圧V3に波形歪みが生じる。一方、図4に示される本実施例では、第1ボトム保持値V2と第2ボトム保持値V2aの差電圧Vaが参照電圧Vr以上になると、第2ボトム保持値V2aの上昇速度を増加させることによって、第2ボトム保持値V2aをセンサ出力V1のオフセット値に追従させる。このため、脈動波形電圧V3に波形歪みが生じないので、高精度な検知が可能となる。
上記実施例では、第1及び第2ボトム保持値V2,V2aを保持するときに、第1及び第2ボトム保持回路11,12のコンデンサC11に充電される電荷を増加させることで、第1及び第2ボトム保持値V2,V2aを徐々に増加させている。この例に代えて、第1及び第2ボトム保持回路11,12のコンデンサC11から電荷を放電させることで、第1及び第2ボトム保持値V2,V2aを徐々に増加させることもできる。この場合、図6に示されるように、コンデンサC11が抵抗R11に対して平行に接続される。第1及び第2ボトム保持値V2,V2aは、直流電圧VccからコンデンサC11の両端電圧を減じた値となる。この例では、コンデンサC11から電荷が放電されることで、第1及び第2ボトム保持値V2,V2aが徐々に増加する。
上記実施例では、第1ボトム保持値V2と第2ボトム保持値V2aの差電圧Vaが参照電圧Vr以上になると、第1及び第2ボトム保持回路11,12のコンデンサC11を短絡させることで、それぞれのコンデンサC11に充電される電荷の変化率を変更させている。この例に代えて、第1及び第2ボトム保持回路11,12の固定抵抗R11とコンデンサC11の時定数を変更するように構成することもできる。
図7に、時定数を変更させることが可能なボトム保持回路11Aの一例を例示する。なお、この例のボトム保持回路11Aは、第2ボトム保持回路に少なくとも用いられる。必要に応じて、この例のボトム保持回路11Aは、第1ボトム保持回路に用いられてもよい。ボトム保持回路11Aは、3つの固定抵抗R1,R2,R3と抵抗切替スイッチ部を有している。3つの固定抵抗R1,R2,R3は、並列に接続されている。抵抗切替スイッチ部は、3つの切替スイッチ素子SW11,SW12,SW13を有している。抵抗切替スイッチ部は、3つの切替スイッチ素子SW11,SW12,SW13を適宜選択することで、3つの固定抵抗R1,R2,R3の合成抵抗値を調整し、合成抵抗値とコンデンサC11の時定数を調整することができる。
図8に、図7の抵抗切替スイッチ部の制御表を示す。この制御表では、3つの各固定抵抗R1,R2,R3の抵抗値が等しい場合、及び3つの各固定抵抗R1,R2,R3の抵抗値が異なる場合を例示する。なお、制御表内の「遅い」とは、時定数が大きく調整されることでボトム保持値の上昇速度が遅くなることをいい、制御表内の「速い」とは、時定数が小さく調整されることでボトム保持値の上昇速度が速くなることをいう。この例では、複数の参照電圧Vrを用意するのが望ましい。複数の参照電圧Vrに基づいて、切替スイッチ素子SW11,SW12,SW13を適宜選択するのが望ましい。例えば、第1ボトム保持値V2と第2ボトム保持値V2aの差電圧Vaが大きくなるほど、時定数を小さく調整するのが望ましい。なお、3つの切替スイッチ素子SW11,SW12,SW13の全てが開いている場合、合成抵抗値は無限大である。この場合、コンデンサC11に対する電荷の充電が行われないので、ボトム保持値を一定に保持することとなる。
図9に、時定数を変更させることが可能なボトム保持回路11Bの他の一例を例示する。ボトム保持回路11Bは、3つの固定抵抗R1,R2,R3と抵抗切替スイッチ部を有している。3つの固定抵抗R1,R2,R3は、直列に接続されている。抵抗切替スイッチ部は、3つの切替スイッチ素子SW11,SW12,SW13を有している。抵抗切替スイッチ部は、3つの切替スイッチ素子SW11,SW12,SW13を適宜選択することで、3つの固定抵抗R1,R2,R3の合成抵抗値を調整し、合成抵抗値とコンデンサC11の時定数を調整することができる。
図10に、図9の抵抗切替スイッチ部の制御表を示す。この例では、3つの各固定抵抗R1,R2,R3の抵抗値を任意に設定することができる。この例でも、複数の参照電圧Vrを用意し、複数の参照電圧Vrに基づいて切替スイッチ素子SW11,SW12,SW13を適宜選択するのが望ましい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1:センサ出力処理回路
4:ボトム検知回路
5:ボトム保持回路
6:補正回路
11:第1ボトム保持回路
12:第2ボトム保持回路
V2:第1ボトム保持値
V2a:第2ボトム保持値
IN1:入力端子
OUT1:出力端子

Claims (5)

  1. センサ出力のボトム値を検知するボトム検知回路であって、
    前記センサ出力が入力する入力端子と、
    前記入力端子に接続されており、前記センサ出力のボトム値を第1上昇速度で増加する第1ボトム保持値及び前記第1上昇速度よりも遅い第2上昇速度で増加する第2ボトム保持値として保持するボトム保持回路と、
    前記第1ボトム保持値と前記第2ボトム保持値の差に基づいて、前記第2ボトム保持値を前記第2上昇速度よりも速い第3上昇速度で上昇させる補正回路と、
    前記第2ボトム保持値が出力される出力端子と、を備えており、
    前記第3上昇速度は、前記第2ボトム保持値が前記第1ボトム保持値に達しないように調整されるボトム検知回路。
  2. 前記ボトム保持回路は、前記センサ出力を入力して前記第1ボトム保持値を出力する第1ボトム保持回路と、前記第1ボトム保持値を入力して前記第2ボトム保持値を出力する第2ボトム保持回路と、を有しており、
    前記第1ボトム保持回路は、前記センサ出力のボトム値に応じた電荷を充電した後に、前記センサ出力のボトム値を前記第1ボトム保持値として保持するときに電荷量を第1変化率で変化させることで前記第1ボトム保持値を前記第1上昇速度で増加させる第1コンデンサを有しており、
    前記第2ボトム保持回路は、前記第1ボトム保持値のボトム値に応じた電荷を充電した後に、前記第1ボトム保持値のボトム値を前記第2ボトム保持値として保持するときに電荷量を前記第1変化率よりも小さい第2変化率で変化させることで前記第2ボトム保持値を前記第2上昇速度で増加させる第2コンデンサを有しており、
    前記補正回路は、前記第1ボトム保持値と前記第2ボトム保持値の差に基づいて、前記第2コンデンサの電荷量を前記第2変化率よりも速い第3変化率で変化させることで前記第2ボトム保持値を前記第2上昇速度よりも速い前記第3上昇速度で上昇させる請求項1に記載のボトム検知回路。
  3. 前記補正回路は、
    前記第1ボトム保持値と前記第2ボトム保持値の差が閾値以上となったときに補正信号を生成する補正信号生成回路と、
    一端が前記第1コンデンサに接続されており、他端が前記第2コンデンサに接続されており、前記補正信号が入力したときに閉じるように構成されているスイッチ素子と、を有し、
    前記スイッチ素子が閉じたときに、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサの間で電荷の移動が生じる請求項2に記載のボトム検知回路。
  4. 前記第1ボトム保持回路は、第1入力端子と第1出力端子と第1電源端子と第1基準端子と第1オペアンプと第1ダイオードと第1抵抗と、をさらに有しており、
    前記第1ボトム保持回路では、前記センサ出力が前記第1入力端子に入力され、前記第1入力端子が前記第1オペアンプの非反転入力端子に接続され、前記第1オペアンプの反転入力端子が前記第1出力端子に接続され、前記第1オペアンプの出力端子が前記第1ダイオードのカソードに接続され、前記第1ダイオードのアノードが前記第1出力端子に接続され、前記第1抵抗の一方の端子が前記第1出力端子に接続され、前記第1抵抗の他方の端子が前記第1電源端子に接続され、前記第1コンデンサの一方の端子が前記第1出力端子に接続され、前記第1コンデンサの他方の端子が第1基準端子に接続され、
    前記第1出力端子に前記第1ボトム保持値が出力される請求項2又は3に記載のボトム検知回路。
  5. 前記第2ボトム保持回路は、第2入力端子と第2出力端子と第2電源端子と第2基準端子と第2オペアンプと第2ダイオードと第2抵抗と、をさらに有しており、
    前記第2ボトム保持回路では、前記第1ボトム保持値が前記第2入力端子に入力され、前記第2入力端子が前記第2オペアンプの非反転入力端子に接続され、前記第2オペアンプの反転入力端子が前記第2出力端子に接続され、前記第2オペアンプの出力端子が前記第2ダイオードのカソードに接続され、前記第2ダイオードのアノードが前記第2出力端子に接続され、前記第2抵抗の一方の端子が前記第2出力端子に接続され、前記第2抵抗の他方の端子が前記第2電源端子に接続され、前記第2コンデンサの一方の端子が前記第2出力端子に接続され、前記第2コンデンサの他方の端子が第2基準端子に接続され、
    前記第2出力端子に前記第2ボトム保持値が出力される請求項2〜4のいずれか一項に記載のボトム検知回路。
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