JP5899531B2 - 有機el素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL素子の製造方法に関する。
近年、固体蛍光性物質の電界発光現象を利用した発光素子である有機EL素子の研究・開発が進んでいる。有機EL素子は自発光を行うため視認性が高く、さらに完全固体素子であるため耐衝撃性に優れるなどの特徴を有する。有機EL素子は画素電極(陽極)および共通電極(陰極)の電極対の間に、キャリア(正孔と電子)の再結合による電界発光現象を行う有機発光層を含む機能層を積層して構成される。
上記機能層の製法の例として、蒸着方式と塗布方式(例えば、特許文献1)が存在する。塗布方式では、機能層材料を溶媒に溶解させてインク(塗布液)とし、そのインクをインクジェット法(液滴吐出法)等で基板上に塗布する。塗布後はインクから溶媒を蒸発乾燥させて有機発光層を形成する。したがって、塗布方式においてはプロセスを真空容器中で行なう必要がなく、量産化の点で好ましいとされている。
特開2009−267299号公報
ところで、有機EL素子の発光特性は機能層における断面形状(以下、単に「機能層の膜形状」と記載する。)に敏感であるため、機能層を塗布方式で形成する際には、目標とする発光特性に応じた膜形状の機能層を形成することが求められる。
しかしながら、機能層の膜形状は、インクの沸点、表面張力、粘度といったインク物性によって変化し易いうえに、これらの物性間の相互関係が不明であるため、機能層の膜形状をコントロールすることは容易ではない。そこで、所望の膜形状を有する機能層を簡便に形成することができる技術が求められている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、目標とする発光特性に応じた膜形状の機能層を簡便に形成することが可能な有機EL素子の製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法は、第1電極が形成された素子基板を準備する素子基板準備工程と、機能層を構成する機能層材料と第1溶媒を溶媒として少なくとも含む機能層用インクを、前記第1電極上に塗布し、前記第1溶媒を蒸発乾燥させることにより前記機能層を形成する機能層形成工程と、前記機能層の上方に第2電極を形成する第2電極形成工程と、を含み、前記第1溶媒は、前記機能層材料と第2溶媒を溶媒として少なくとも含む試料用インクを試料用基板に塗布し、前記第2溶媒を蒸発乾燥させることにより試料用機能層を形成し、前記機能層を所望の断面形状とするための粘度が、前記第2溶媒の粘度から上昇させる方向にあるのか又は低下させる方向にあるのかを、前記第2溶媒の粘度、前記試料用機能層の断面形状および前記所望の断面形状との関係に基づき求め、前記第2溶媒と同等の沸点と表面張力であり、かつ、前記求めた方向にある粘度を有する溶媒として選択されたものである。
インクの沸点、表面張力、粘度といったインク物性はそれぞれ、インクに含まれる溶媒の沸点、表面張力、粘度に依存する。そこで、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法では、機能層用インクに含まれる第1溶媒を以下の手順に沿って決定する。まず、第2溶媒を含む試料用インクにより試料用機能層を形成する。その上で、機能層を所望の断面形状とするための粘度が、第2溶媒の粘度から上昇させる方向にあるのか又は低下させる方向にあるのかを求める。そして、第2溶媒と同等の沸点と表面張力であり、かつ、上記求めた方向にある粘度を有する溶媒を第1溶媒として選択することにより、最終的に第1溶媒が決定される。
すなわち、本発明の一態様では、インク物性に影響する溶媒の沸点、表面張力、粘度のうち沸点および表面張力を可能な限り維持しながら、粘度のみが調整されるように溶媒を選択する。よって、沸点、表面張力、粘度の3要件を調整する場合と比較して、所望の膜形状を有する機能層を容易に形成することが可能になる。
したがって、本発明によれば、目標とする発光特性に応じた膜形状の機能層を簡便に形成することが可能な有機EL素子の製造方法の提供することができる。
実施の態様に係る有機EL表示パネルの構成を示す部分断面図である。 実施の態様に係る有機EL表示パネルの隔壁層の形状を示す模式図である。 実施の態様に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 実施の態様に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 塗布工程における溶媒の蒸発乾燥過程を説明するための模式断面図である。 駆動力と制動力の大小と、膜形状との関係を説明するための図である。 インクの粘度、溶媒の沸点、溶媒の表面張力の関係を示した図(インク物性マップ)である。 実施の態様における有機発光層用インクの構造を模式的に示す図である。 粘度調整済溶媒を決定するための手順を説明するための図である。 粘度調整済溶媒を決定するための手順を説明するための図である。 溶媒の粘度と膜形状との関係を示す図(膜形状マップ)である。 膜形状マップの作成方法を説明するための図である。 主骨格とこれに結合した置換基を有する各溶媒において、置換基を変更した場合の粘度の変化を示す図である。 本発明の一態様に係る有機EL表示装置等を示す斜視図である。 本発明の一態様に係る有機EL表示装置1000の全体構成を示す図である。 本発明の一態様に係る有機EL発光装置200を示す図である。
≪本発明の一態様の概要≫
本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法は、第1電極が形成された素子基板を準備する素子基板準備工程と、機能層を構成する機能層材料と第1溶媒を溶媒として少なくとも含む機能層用インクを、前記第1電極上に塗布し、前記第1溶媒を蒸発乾燥させることにより前記機能層を形成する機能層形成工程と、前記機能層の上方に第2電極を形成する第2電極形成工程と、を含み、前記第1溶媒は、前記機能層材料と第2溶媒を溶媒として少なくとも含む試料用インクを試料用基板に塗布し、前記第2溶媒を蒸発乾燥させることにより試料用機能層を形成し、前記機能層を所望の断面形状とするための粘度が、前記第2溶媒の粘度から上昇させる方向にあるのか又は低下させる方向にあるのかを、前記第2溶媒の粘度、前記試料用機能層の断面形状および前記所望の断面形状との関係に基づき求め、前記第2溶媒と同等の沸点と表面張力であり、かつ、前記求めた方向にある粘度を有する溶媒として選択されたものである。
本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記第2溶媒は、主骨格とこれに結合した置換基からなり、前記第1溶媒は、前記第2溶媒の前記主骨格と同一の主骨格を有する溶媒の中から選択される。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記機能層用インクには、さらに、第3溶媒が含まれ、前記機能層材料は、前記第1溶媒および前記第3溶媒に溶解している。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記機能層用インクには、さらに、第3溶媒が含まれ、前記機能層材料および前記第1溶媒は前記第3溶媒に溶解している。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法の特定の局面では、前記機能層用インクに含まれる溶媒は、前記第1溶媒のみである。
本発明の一態様に係る有機EL表示パネルは、上記本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法により製造された有機EL素子を用いたものである。
本発明の一態様に係る有機EL表示装置は、上記本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法により製造された有機EL素子を用いたものである。
本発明の一態様に係る有機EL発光装置は、上記本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法により製造された有機EL素子を用いたものである。
≪実施の態様≫
[全体構成]
図1は、実施の態様に係る有機EL表示パネル100の構成を示す部分断面図である。有機EL表示パネル100は、複数の有機EL素子15が配されてなる。本実施の態様における有機EL表示パネル100は、同図上側を表示面とする、いわゆるトップエミッション型である。
図1に示すように、基板1上には、TFT層2、給電電極3、平坦化膜4、画素電極6、正孔注入層9が順次積層されている。正孔注入層9の上には、有機発光層11の形成領域となる複数の開口部17が形成された隔壁層7が設けられている。開口部17の内部では、正孔輸送層10、有機発光層11、電子輸送層12、電子注入層13、共通電極14が順次積層されている。本実施の態様においては、正孔輸送層10および有機発光層11が本発明における機能層に相当する。
<基板、TFT層、給電電極>
基板1は有機EL表示パネル100における背面基板であり、その表面には有機EL表示パネル100をアクティブマトリクス方式で駆動するためのTFT(薄膜トランジスタ)を含むTFT層2が形成されている。TFT層2の上面には、各TFTに対して外部から電力を供給するための給電電極3が形成されている。
<平坦化膜>
平坦化膜4は、TFT層2および給電電極3が配設されていることにより生じる表面段差を平坦に調整するために設けられており、絶縁性に優れる有機材料で構成されている。
<コンタクトホール>
コンタクトホール5は、給電電極3と画素電極6とを電気的に接続するために設けられ、平坦化膜4の表面から裏面にわたって形成されている。コンタクトホール5は、Y方向に配列されている開口部17の間に位置するように形成されており、隔壁層7により覆われた構成となっている。コンタクトホール5が隔壁層7により覆われていない場合には、コンタクトホール5の存在により、有機発光層11が平坦な層とはならず、発光ムラ等の原因となる。これを避けるため、上記のような構成としている。
<画素電極>
画素電極6は陽極であり、開口部17に形成される一の有機発光層11毎に形成されている。有機EL表示パネル100はトップエミッション型であるため、画素電極6の材料としては高反射性材料が選択されている。画素電極6は本発明の第1電極に相当し、画素電極6が形成された状態の基板1が本発明の素子基板に相当する。
<正孔注入層>
正孔注入層9は、画素電極6から有機発光層11への正孔の注入を促進させる目的で設けられている。
<隔壁層>
隔壁層7は、有機発光層11を形成する際、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応する有機発光層材料(本発明の機能層材料に相当する。)と溶媒を含むインクが互いに混入することを防止する機能を果たす。
コンタクトホール5の上方を覆うように設けられている隔壁層7は、全体的にはXY平面またはYZ平面に沿った断面が台形の断面形状を有している。
図2は有機EL表示パネル100を表示面側から見た隔壁層7の形状を模式的に示す図であり、説明の都合上、正孔輸送層10、有機発光層11、電子輸送層12、電子注入層13、共通電極14を取り除いた状態を示している。また、図1の部分断面図は、図2におけるA−A’断面図に相当する。
まず、図2に示すように、有機EL表示パネル100は、Rに対応する有機EL素子15R、Gに対応する有機EL素子15G、Bに対応する有機EL素子15BがXY方向に(行列状に)複数配列されてなる。有機EL素子15R,15G,15Bがそれぞれサブピクセルであり、当該有機EL素子15R,15G,15Bの3つのサブピクセルの組み合わせが1ピクセル(1画素)に相当する。
隔壁層7に設けられた開口部17は、有機EL素子15R,15G,15Bに対応してXY方向に複数配列されている。開口部17は、有機発光層11が形成される領域であり、有機発光層11の配置および形状は、開口部17の配置および形状により規定される。開口部17はY方向に長辺を有する矩形状であり、例えば、X方向(行方向)に沿った辺が約30〜130[μm]、Y方向(列方向)に沿った辺が約150〜600[μm]の寸法で形成されている。
開口部17には、R,G,Bの各色に対応する開口部17R,17G,17Bがある。開口部17RにはR、開口部17GにはG、開口部17BにはBにそれぞれ対応する有機発光層11が形成される。つまり、開口部17Rが有機EL素子15Rに、開口部17Gが有機EL素子15Gに、開口部17Bが有機EL素子15Bにそれぞれ対応することになる。また、開口部17はR,G,Bの色単位に列毎に配列されており、同一列に属する開口部17は同色に対応する開口部である。
コンタクトホール5は、Y方向に配列された開口部17の間、すなわち隔壁層7の下部に位置している。なお、上記で画素電極6は開口部17に形成される一の有機発光層11毎に形成されていることを述べたが、これはすなわち、画素電極6がサブピクセル毎に設けられていることを意味する。
<正孔輸送層>
図1の部分断面図に戻り、正孔輸送層10は、画素電極6から注入された正孔を有機発光層11へ輸送する機能を有する。
<有機発光層>
有機発光層11は、キャリアの再結合による発光を行う部位であり、R,G,Bのいずれかの色に対応する有機発光層材料を含むように構成されている。開口部17RにはRに対応する有機発光層材料、開口部17GにはGに対応する有機発光層材料、開口部17BにはBに対応する有機発光層材料をそれぞれ含む有機発光層11が形成される。
本実施形態に係る正孔輸送層10および有機発光層11は、目標とする発光特性に応じた膜形状を有するように形成されたものである。そのため、このような正孔輸送層10および有機発光層11を有する有機EL素子15が配されてなる有機EL表示パネル100は、発光特性が良好である。目標とする発光特性に応じた膜形状を有するように、正孔輸送層10および有機発光層11を形成する方法は後ほど詳細に説明する。
<電子輸送層>
電子輸送層12は、共通電極14から注入された電子を有機発光層11へ輸送する機能を有する。
<電子注入層>
電子注入層13は、共通電極14から有機発光層11への電子の注入を促進させる機能を有する。
<共通電極>
共通電極14は陰極であり、本発明における第2電極に相当する。有機EL表示パネル100はトップエミッション型であるため、共通電極14の材料としては光透過性材料が選択されている。
<その他>
図1には図示しないが、共通電極14の上には、有機発光層11が水分や空気等に触れて劣化することを抑制する目的で封止層が設けられる。有機EL表示パネル100はトップエミッション型であるため、封止層の材料としては、例えばSiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の光透過性材料を選択する。
また、画素電極6と正孔注入層9との間に、各層間の接合性を良好にする目的でITO層(酸化インジウムスズ層)、IZO層(酸化インジウム亜鉛層)が設けられることもある。さらに、各開口部17に形成される有機発光層11を、すべて同色の有機発光層とすることもできる。
<各層の材料>
次に、上記で説明した各層の材料を例示する。言うまでもなく、以下に記載した材料以外の材料を用いて各層を形成することも可能である。
基板1:無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、アルミナ等の絶縁性材料
平坦化膜4:ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂
画素電極6:Ag(銀)、Al(アルミニウム)、銀とパラジウムと銅との合金、銀とルビジウムと金との合金、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)
隔壁層7:アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂
有機発光層11:F8−F6(F8(ポリジオクチルフルオレン)とF6(ポリジヘキシルフルオレン)との共重合体)のほか、特開平5−163488号公報に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物およびアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質
正孔注入層9:MoOx(酸化モリブデン)、WOx(酸化タングステン)又はMoxWyOz(モリブデン−タングステン酸化物)等の金属酸化物、金属窒化物又は金属酸窒化物
正孔輸送層10:トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)
電子輸送層12:バリウム、フタロシアニン、フッ化リチウム
電子注入層13:ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)
共通電極14:ITO、IZO
[製造方法]
ここでは、先に有機EL素子15および有機EL表示パネル100の全体的な製造方法を例示する。その後、塗布工程により成膜された機能層の膜形状、ならびに塗布工程で用いる機能層用インクについての詳細を説明する。
<概略>
まず、TFT層2および給電電極3が形成された基板1を準備する(図3(a))。
その後、フォトレジスト法に基づき、TFT層2および給電電極3の上に絶縁性に優れる有機材料を用いて、厚み約4[μm]の平坦化膜4を形成する。このとき、コンタクトホール5をY方向に隣接する各開口部17の間の位置に合わせて形成する(図3(b))。所望のパターンマスクを用いたフォトレジスト法を行うことで、平坦化膜4とコンタクトホール5を同時に形成することができる。なお、当然ながらコンタクトホール5の形成方法はこれに限定されない。例えば、一様に平坦化膜4を形成した後、所定の位置の平坦化膜4を除去して、コンタクトホール5を形成することもできる。
続いて、真空蒸着法またはスパッタ法に基づき、厚み150[nm]程度の金属材料からなる画素電極6を、給電電極3と電気接続させながら、サブピクセル毎に形成する。このように、基板1の上方に画素電極6を形成することにより、素子基板を準備する。この素子基板を準備する工程が、本発明の素子基板準備工程に相当する。
続いて、反応性スパッタ法に基づき、正孔注入層9を形成する(図3(c))。
次に、隔壁層7をフォトリソグラフィー法に基づいて形成する。まず隔壁層材料として、感光性レジストを含むペースト状の隔壁層材料を用意する。この隔壁層材料を正孔注入層9上に一様に塗布する。この上に、図2に示した開口部17のパターンに形成されたマスクを重ねる。続いてマスクの上から感光させ、隔壁層パターンを形成する。その後は、余分な隔壁層材料を水系もしくは非水系エッチング液(現像液)で洗い出す。これにより、隔壁層材料のパターニングが完了する。以上で有機発光層形成領域となる開口部17が規定されるとともに、表面が少なくとも撥水性の隔壁層7が完成する(図3(d))。
なお、隔壁層7の形成工程においては、さらに、後の工程において開口部17に塗布する正孔輸送層用インクおよび有機発光層用インクに対する隔壁層7の接触角を調節する、もしくは、表面に撥水性を付与するために隔壁層7の表面を所定のアルカリ性溶液や水、有機溶媒等によって表面処理するか、プラズマ処理を施すこととしてもよい。
次に、正孔輸送層10を構成する正孔輸送層材料と溶媒を所定比率で混合し、正孔輸送層用インクを調製する。正孔輸送層材料は本発明の機能層材料に相当し、正孔輸送層用インクは本発明の機能層用インクに相当する。この正孔輸送層用インクをヘッド部301に供給し、塗布工程に基づき、各開口部17に対応するノズル3030から、正孔輸送層用インクからなる液滴18を吐出する(図3(e))。その後、正孔輸送層用インクに含まれる溶媒を蒸発乾燥させ、必要に応じて加熱焼成すると正孔輸送層10が形成される(図4(a))。
次に、有機発光層11を構成する有機発光層材料と溶媒を所定比率で混合し、有機発光層用インクを調製する。有機発光層用インクは本発明の機能層用インクに相当する。この有機発光層用インクも、正孔輸送層用インクと同様に、この有機発光層用インクをヘッド部301に供給し、塗布工程に基づき、開口部17に対応するノズル3030から、有機発光層用インクからなる液滴19を吐出する(図4(b))。その後、有機発光層用インクに含まれる溶媒を蒸発乾燥させ、必要に応じて加熱焼成すると有機発光層11が形成される(図4(c))。正孔輸送層10および有機発光層11を形成する工程が、本発明における機能層形成工程に相当する。
次に、有機発光層11の表面に、電子輸送層12を構成する材料を真空蒸着法に基づいて成膜する。これにより、電子輸送層12が形成される。続いて、電子注入層13を構成する材料を蒸着法、スピンコート法、キャスト法などの方法により成膜し、電子注入層13が形成される。そして、ITO、IZO等の材料を用い、真空蒸着法、スパッタ法等で成膜する。これにより共通電極14が形成される(図4(d))。共通電極14を形成する工程が、本発明における第2電極形成工程に相当する。
なお、図示しないが、共通電極14の表面には、SiN、SiON等の光透過性材料をスパッタ法、CVD法等で成膜することで、封止層を形成する。
以上の工程を経ることにより、有機EL素子15、および有機EL素子15がXY方向に複数配された有機EL表示パネル100が完成する。
<塗布工程により成膜された機能層の膜形状>
図5は、塗布工程における溶媒の蒸発乾燥過程を説明するための模式断面図である。ここでは、機能層として有機発光層を例に挙げて説明する。また、図5においては、簡略化のため、基板1、隔壁層7、有機発光層用インク19A,19B,19C,19D,19Eのみを図示している。
図5(a)は、隔壁層7により構成される開口部に有機発光層用インク19Aが塗布された直後の状態を示している。有機発光層用インク19Aから溶媒が蒸発することにより、図5(b)に示すように、有機発光層用インク19B内における有機発光層材料の濃度に差が生じる。この濃度差により、図5(c)において矢印で示すように、有機発光層用インク19C内で溶媒が移動し、対流が発生する。
そして、溶媒の蒸発が進行した有機発光層用インク19Dの内部では、粘度が上昇するのに伴って次第に対流が小さくなっていき(図5(d))、さらに溶媒の蒸発が進むと、有機発光層用インク19E内での対流は停止する(図5(e))。最終的に溶媒が完全に蒸発乾燥することにより、有機発光層11が成膜される(図5(f))
有機発光層の膜形状は、図5(c),(d)で述べた対流において、溶媒がどの方向に流れ易いかに依存する。すなわち、有機発光層の膜形状は、有機発光層用インク内で濃度差が生じた場合に、溶媒を開口部の外側方向に向かって動かそうとする力である駆動力、もしくは、溶媒を開口部の中心方向に向かって動かそうとする力である制動力のどちらがより強く働くかによって決まる。
図6は、駆動力と制動力の大小と、膜形状との関係を説明するための図である。
図6における表の上段は有機発光層用インク19C内部における駆動力と制動力の大小を、下段は有機発光層の膜形状をそれぞれ示している。なお、表の上段には有機発光層用インク19C(図5(c))を示しているが、有機発光層用インク19D(図5(d))でも同様である。
(a)は制動力が駆動力よりも大きい場合を示している。この場合、溶媒の蒸発乾燥過程において有機発光層材料が開口部の中央へ偏るため、成膜される有機発光層11の膜形状は中央部が盛り上がった凸形状となる。
(b)は駆動力と制動力が同程度である場合を示している。この場合、溶媒の蒸発乾燥過程において、有機発光層材料が開口部の中央部もしくは外側へ偏るということはない。その結果、成膜される有機発光層11の膜形状は平坦となる。
(c)は駆動力が制動力よりも大きい場合を示している。この場合、溶媒の蒸発乾燥過程において有機発光層材料が開口部の外側へ偏るため、成膜される有機発光層11の膜形状は外側部分が膜厚な凹形状となる。
このように、駆動力と制動力の大小を調整することで、有機発光層の膜形状を制御することが可能であることがわかる。では、どのような場合に有機発光層の膜形状を制御する必要があるのか、具体例を挙げて説明する。
有機発光層11の上面を平坦にしようとしているにも関わらず、製造工程中の何らかの原因により、正孔輸送層10の膜形状が凹形状となってしまうという問題があるとする。この場合に、正孔輸送層10の上面に塗布される有機発光層用インクを、制動力が駆動力よりも大きくなるようなインクに調整する。そうすると、製造工程に関するパラメータ(例えば、乾燥温度、乾燥時間等が挙げられる。)を変更することなく、上面が平坦な有機発光層11を得ることができる。
この駆動力と制動力の大小は、有機発光層用インクに含まれる溶媒の粘度、沸点、表面張力をそれぞれ調整することにより制御することができる。溶媒の粘度、沸点、表面張力の3要件全てを意図的に調整することにより、駆動力と制動力の大小を制御することも可能である。しかしながら、本実施の態様では、沸点および表面張力を可能な限り維持しながら、粘度のみを意図的に調整するように、有機発光層用インクに含有させる溶媒を選択することとしている。これについて図7を用いて説明する。
図7は、インクの粘度、溶媒の沸点、溶媒の表面張力の関係を示した図(以下、インク物性マップと記載する。)である。インク物性マップにおいて、縦軸はそれぞれ、溶媒の沸点[℃]および表面張力[mN/m]であり、丸のプロットは沸点を、四角のプロットは表面張力を示している。横軸は、溶媒A〜Gのそれぞれに対し有機発光層材料を1.2[vol%]の濃度で溶解させることにより調製したインクの粘度[mPa・s]を示している。有機発光層材料として、上記のF8−F6を用いた。ここで、有機発光層濃度が一定である場合には、インクの粘度は溶媒の粘度上昇に伴って上昇する。すなわち、インクの粘度の大小は、溶媒の粘度の大小とみなすことができる。なお、溶媒A〜Gは「C65COOR」(Rは任意の置換基である。)で表される芳香族系の溶媒である。
まず、溶媒Dと溶媒Eにおけるインクの粘度、溶媒の沸点、溶媒の表面張力の関係に着目し、インクに含まれる溶媒を溶媒Dから溶媒Eに変更する場合を考える。この場合、13[mPa・s]程度であったインクの粘度が約17[mPa・s]に変化するにも関わらず、沸点は同等であることがわかる。同様に、インクに含まれる溶媒を溶媒Dから溶媒Fに変更する場合、13[mPa・s]程度であったインクの粘度が約18[mPa・s]に変化するにも関わらず、表面張力は同等である。
このように、インクの粘度は変化するにも関わらず、沸点または表面張力が同等である溶媒の組合せがあることがわかる。本実施の態様においては、このことを利用することで、溶媒の沸点および表面張力を可能な限り維持しながら、粘度のみが調整されるようにしている。このようにすることで、沸点、表面張力、粘度の3要件全てを調整する場合と比較して、所望の膜形状を有する有機発光層を形成することが可能になる。したがって、目標とする発光特性に応じた膜形状の有機発光層を簡便に形成することができる。
次に、機能層用インクの構造、およびその調整方法について説明する。
<機能層用インク>
まず、機能層用インク、すなわち、正孔輸送層用インクおよび有機発光層用インクの構造について説明する。両インクとも基本的な概念は同じであるので、ここでは有機発光層用インクを例に挙げて説明する。
(機能層用インクの構造)
図8は、本実施の態様における有機発光層用インクの構造を模式的に示す図である。
本実施の態様における有機発光層用インクは、図8(a)に示す単一溶媒系と、図8(b),(c)に示す混合溶媒系の2種に大別される。
図8(a)に示す単一溶媒系有機発光層用インク26(以下、単にインク26と記載する。)においては、含まれる溶媒は溶媒αの1種のみであり、言うまでもなく有機発光層材料は溶媒αに溶解している。図8(b)に示す第1の混合溶媒系有機発光層用インク27(以下、単にインク27と記載する。)においては、含まれる溶媒は溶媒S、溶媒Tの2種である。溶媒Sは本発明における第3溶媒に相当し、有機発光層材料は溶媒S、溶媒Tの両方に、すなわち第1溶媒と第3溶媒の両方に溶解している。図8(c)に示す第2の混合溶媒系有機発光層用インク28(以下、単にインク28と記載する。)においては、含まれる溶媒は、溶媒X、溶媒Y、溶媒Zの3種である。溶媒Xと溶媒Yからなる混合溶媒が本発明における第3溶媒に相当し、有機発光層材料および溶媒Zは溶媒Xと溶媒Yからなる混合溶媒に、すなわち、有機発光層材料および第1溶媒は第3溶媒に溶解している。
隔壁層7により構成される開口部にインク26を塗布し、溶媒αを蒸発乾燥させることにより、有機発光層11が成膜される。同様に、インク27を開口部に塗布し、溶媒Sおよび溶媒Tを蒸発乾燥させることにより、有機発光層11が成膜される。また、インク28を開口部に塗布し、溶媒X、溶媒Yおよび溶媒Zを蒸発乾燥させることにより、有機発光層11が成膜される。
インク27において、有機発光層材料を溶解する機能を主に有する溶媒Sは、有機発光層材料を溶解する性質を有していることは勿論のことであるが、さらに、溶媒Tよりも高い沸点を有する。同様に、インク28では、溶媒Xは溶媒Y、溶媒Zよりも高い沸点を有する。ここで、本実施の態様においては、対流時の駆動力と制動力の大小を調整することで有機発光層の膜形状を制御している。仮に、有機発光層材料を溶解する機能を主に有する溶媒が他の溶媒よりも沸点が低いとした場合、有機発光層材料を溶解している溶媒が他の溶媒よりも先に蒸発してしまう結果、蒸発乾燥過程における早い段階で対流の停止が起きる。対流が停止するのに合わせて有機発光層材料の移動も停止するため、折角、所望の膜形状を得られるような有機発光層用インクを準備したとしてもその効果を十分に発揮できなくなってしまうおそれがある。
本実施の態様において、図8(a)〜(c)に示す各インク26〜28には少なくとも粘度調整済溶媒が含まれている。この粘度調整済溶媒は、本発明における第1溶媒に相当する。以下、溶媒α、溶媒T、溶媒Zが粘度調整済溶媒であるとして説明する。この粘度調整済溶媒は、所望の膜形状を有する有機発光層を形成することを目的として、すなわち、駆動力と制動力が所望の大小関係となるようにすることを目的として選択された溶媒である。
(粘度調整済溶媒の決定)
図9,10は、粘度調整済溶媒を決定するための手順を説明するための図である。図9(a),(a)’,(b),(b)’はインク26の場合、図9(c),(c)’,(d),(d)’はインク27の場合、図10はインク28の場合を示している。図9,10においては、目標とする有機発光層の膜形状が平坦なものである場合を例に挙げて説明する。すなわち、有機発光層の膜形状が平坦となるようなインク26,27,28を得たい場合を例に挙げる。
まず、インク26の場合について説明する。図9(a)はインク26の構造を、図9(b)はインク26の前駆体である単一溶媒系試料用インク26’(以下、単に試料用インク26’と記載する。)の構造を模式的に示す図である。試料用インク26’は本発明における試料用インクに相当する。
図9(b)’は、試料用インク26’により形成される試料用有機発光層31の膜形状を示しており、ここでは凹形状としている。試料用有機発光層31は、具体的には、有機発光層材料と溶媒α’を溶媒として少なくとも含む試料用インク26’を、試料用基板29上の試料用隔壁層30により構成される開口部内に塗布し、溶媒α’を蒸発乾燥させることにより形成したものである。試料用インク26’には粘度調整用溶媒が含まれており、溶媒α’がこの粘度調整用溶媒に相当する。粘度調整用溶媒は本発明における第2溶媒に相当する。図9(b)は、インク26により形成される有機発光層11の膜形状を示している。上述のように、ここでは目標とする有機発光層11の膜形状が平坦であるため、ここでは有機発光層11を平坦な膜形状として図示している。
粘度調整済溶媒の決定は以下のような手順に沿って行われる。まず、試料用有機発光層31を形成する。次に、有機発光層11を所望の膜形状とするための粘度が、粘度調整用溶媒の粘度から上昇させる方向にあるのか又は低下させる方向にあるのかを、粘度調整用溶媒の粘度、試料用有機発光層31の膜形状および上記所望の膜形状との関係に基づき求める。そして、粘度調整用溶媒と同等の沸点と表面張力であり、かつ、上記で求めた方向にある粘度を有する溶媒を粘度調整済溶媒として選択することにより、最終的に粘度調整済溶媒が決定される。
具体的に図9(a),(a)’,(b),(b)’を用いて説明すると、図9(a)’示す試料用インク26’を用いて、図9(b)’示すように試料用有機発光層31を形成する。次に、有機発光層11を図9(b)のような平坦な膜形状とするために必要な溶媒の粘度が、溶媒α’よりも高い方向にあるのか低い方向にあるのかを、溶媒α’含有の試料用インク26’を用いると試料用有機発光層31が凹形状となる事実と有機発光層11の膜形状との関係に基づき求める。最後に、溶媒α’と同等の沸点と表面張力であり、かつ、上記で求めた方向にある粘度を有する溶媒を溶媒αとして選択する。
次に、有機発光層11を所望の膜形状とするための粘度が、粘度調整用溶媒の粘度から上昇させる方向にあるのか又は低下させる方向にあるのかを求める方法を説明する。
(溶媒の粘度と膜形状との関係)
図11は、溶媒の粘度と膜形状との関係を示す図(以下、膜形状マップと記載する。)である。
図11に示す膜形状マップは、所定粘度における膜形状を数値化し、これを粘度の異なる複数の溶媒について行うことによりマッピングしたものである。まず、図12を用いて膜形状マップの作成方法について説明する。
図12は、膜形状マップの作成方法を説明するための図である。図12では、粘度xを有する溶媒を用いた場合と、粘度yを有する溶媒を用いた場合を例に挙げて説明する。
図12(a)は、粘度xに有機発光層材料(上記のF8−F6である。)を1.2[vol%]の濃度で溶解させることにより調製したインクを用いて、有機発光層材料からなる層を形成した場合の膜形状を示している。有機発光層材料からなる層は、平面視において矩形状かつライン状のものを、短辺方向の幅が60[μm]、平均膜厚(短辺方向における両端部間の平均膜厚)が80[nm]となるように形成した。図12(a)において、横軸は有機発光層材料からなる層の短辺方向の幅を示し、縦軸は有機発光層材料からなる層の膜厚を示す。なお、特に言及しない場合は、他の図においても、有機発光層材料からなる層は上記の条件で形成した。
図12(a)に示すように、粘度xを有する溶媒を用いた場合、有機発光層材料からなる層の膜形状は凹形状であることがわかる。図12(b)は、粘度yを有する溶媒を用いて有機発光層材料からなる層を形成した場合の膜形状を示している。粘度yを有する溶媒を用いた場合の膜形状はほぼ平坦形状であることがわかる。
次に、図12(a),(b)に示す各溶媒において、Leftで示す地点の膜厚からCenterで示す地点の膜厚を差し引いたもの(Center−Left間の膜厚差)、Rightで示す地点の膜厚からCenterで示す地点の膜厚を差し引いたもの(Center−Right間の膜厚差)、mLeftで示す地点の膜厚からCenterで示す地点の膜厚を差し引いたもの(Center−mLeft間の膜厚差)、mRightで示す地点の膜厚からCenterで示す地点の膜厚を差し引いたもの(Center−mRight間の膜厚差)を算出する。これらの値を、粘度を横軸に膜厚差を縦軸にとったグラフにプロットしたものが図12(c)に示すものである。図12(c)では、各溶媒におけるCenter−Left間の膜厚差およびCenter−Right間の膜厚差の平均値を四角(Left−Right)で、Center−mLeft間の膜厚差およびCenter−mRight間の膜厚差の平均値を丸(mLeft−mRight)で示している。
図12(c)において、粘度xを有する溶媒のように膜形状が凹形状となる場合には、四角および丸で示すプロットがともにCenterで示す線よりも上方に位置することがわかる。また、粘度yを有する溶媒のように膜形状がほぼ平坦形状となる場合には、2つのプロットがともにCenterで示す線付近に位置することがわかる。図12では図示していないが、膜形状が凸形状となる場合には、2つのプロットがともにCenterで示す線よりも下方に位置することになる。
このように、溶媒の粘度と当該溶媒を用いて有機発光層材料からなる層を作成した場合における当該層の膜形状との関係についての情報を、粘度の異なる複数の溶媒について取得することにより、図11に示す膜形状マップを作成することができる。
図11に戻り、当図に示す膜形状マップの作成にあたっては、粘度が約13[mPa・s]、15[mPa・s]、17.5[mPa・s]、18[mPa・s]、20[mPa・s]、22[mPa・s]の溶媒を用いた。膜形状マップに示すように、溶媒の粘度を上昇させるにつれて膜形状が凹形状から凸形状へ変化することがわかる。これは、溶媒の粘度が上昇するほど、有機発光層用インク内で生じる対流において、駆動力よりも制動力が強く働くことが理由として考えられる。
したがって、図9(a),(a)’,(b),(b)’に戻って、有機発光層11の膜形状を図9(b)のような平坦とするための溶媒の粘度は、凹形状となる溶媒α’(図9(b)’)の粘度よりも上昇させる方向にあることがわかる。このように、溶媒α’の粘度、試料用有機発光層31の形状、および目標とする有機発光層11の膜形状との関係を、膜形状マップを用いて照らし合わせることにより、有機発光層11を所望の膜形状とするための粘度が、溶媒α’(粘度調整用溶媒)の粘度から上昇させる方向にあるのか又は低下させる方向にあるのかを求めることができる。
有機発光層11の膜形状を平坦とするための溶媒の粘度が、凹形状となる溶媒α’の粘度よりも上昇させる方向にあることがわかったので、次は、溶媒α’と同等の沸点と表面張力であり、かつ、溶媒α’よりも粘度の高い溶媒を探索する。そして、探索された溶媒を溶媒αとして選択することにより、インク26に用いる溶媒αが決定される。
以上、図9(a),(a)’,(b),(b)’を用いて、インク26における粘度調整済溶媒(溶媒α)の決定方法について説明した。インク27における溶媒T、およびインク28における溶媒Zも同様の方法で決定することができる。以下、図9(c),(c)’,(d),(d)’を参照しながらインク27の場合について、図10を参照しながらインク28の場合について簡単に説明する。
図9(c)はインク27の構造を、図9(c)’はインク27の前駆体である第1の混合溶媒系試料用インク27’(以下、単に試料用インク27’と記載する。)の構造を模式的に示す図である。試料用インク27’は本発明における試料用インクに相当する。図9(d)’は試料用インク27’により形成される試料用有機発光層32の膜形状を示しており、凹形状である。試料用有機発光層32は、試料用インク27’を試料用隔壁層30により構成される開口部内に塗布し、溶媒Sおよび溶媒T’を蒸発乾燥させることにより形成したものである。溶媒T’が粘度調整用溶媒、すなわち、本発明における第2溶媒に相当する。また、ここでも目標とする有機発光層11の膜形状は平坦である(図9(d))。
図11に示す膜形状マップより、有機発光層11の膜形状を図9(d)のような平坦とするための溶媒の粘度は、凹形状となる溶媒T’の粘度よりも上昇させる方向にあることがわかる。次に、溶媒T’と同等の沸点と表面張力であり、かつ、溶媒T’よりも粘度の高い溶媒を探索する。そして、探索された溶媒を溶媒Tとして選択することにより、インク27に用いる溶媒Tが決定される。
図10(a)はインク28の構造を、図10(a)’はインク28の前駆体である第2の混合溶媒系試料用インク28’(以下、単に試料用インク28’と記載する。)の構造を模式的に示す図である。試料用インク28’は本発明における試料用インクに相当する。図10(b)’は試料用インク28’により形成される試料用有機発光層33の膜形状を示しており、凸形状である。試料用有機発光層33は、試料用インク28’を試料用隔壁層30により構成される開口部内に塗布し、溶媒X、溶媒Yおよび溶媒Z’を蒸発乾燥させることにより形成したものである。溶媒Z’が粘度調整用溶媒、すなわち、本発明における第2溶媒に相当する。また、ここでも目標とする有機発光層11の膜形状は平坦である(図10(b))。
図11に示す膜形状マップより、有機発光層11の膜形状を図10(b)のような平坦とするための溶媒の粘度は、凸形状となる溶媒Z’の粘度よりも低下させる方向にあることがわかる。次に、溶媒Z’と同等の沸点と表面張力であり、かつ、溶媒Z’よりも粘度の低い溶媒を探索する。そして、探索された溶媒を溶媒Zとして選択することにより、インク28に用いる溶媒Zが決定される。
(粘度調整済溶媒の探索)
粘度調整用溶媒と同等の沸点と表面張力であり、かつ、目標とする方向にある粘度を有する溶媒の探索方法としては、例えば、粘度調整用溶媒が主骨格とこれに結合した置換基からなる場合に、当該主骨格と同一の主骨格を有する溶媒の中から粘度調整済溶媒を選択する方法が挙げられる。
図13は、主骨格とこれに結合した置換基を有する各溶媒において、置換基を変更した場合の粘度の変化を示す図である。図13に示す例においては、符号34で示す「C65COO」の部分が主骨格であり、主骨格を除く部分35,36,37,38,39が置換基である。図13に示すように、同一の主骨格を有している溶媒であっても、主骨格に結合している置換基が異なれば溶媒の粘度は異なる。
粘度調整済溶媒の探索方法は、図13に示すような、共通の主骨格を有する溶媒群の中から粘度調整済溶媒を選択する方法に限定されない。例えば、全く異なる化学構造を有する溶媒群の中から粘度調整済溶媒を選択することも、もちろん可能である。
(粘度調整用溶媒と粘度調整済溶媒との沸点差および表面張力差)
本実施の態様においては、粘度調整用溶媒と同等の沸点と表面張力を有する溶媒の中から粘度調整済溶媒を選択することとしている。ここで、「粘度調整済溶媒が粘度調整用溶媒と同等の沸点と表面張力を有する」には、粘度調整用溶媒と粘度調整済溶媒との間で沸点および表面張力が全く変化しない場合だけでなく、沸点および表面張力の差が、有機発光層11の膜形状にさほど影響を与えない程度の差である場合も含まれる。例えば、粘度調整用溶媒と粘度調整済溶媒との間で沸点に差があるものの、この沸点の差によっては両溶媒の蒸発速度に差がさほど変化しないために、有機発光層11の膜形状にさほど影響を与えないといった場合である。
[有機EL表示装置]
図14は、本発明の一態様に係る有機EL表示装置等を示す斜視図である。図14に示すように、有機EL表示装置1000は有機ELディスプレイであり、上述した有機EL表示パネル100を備える。
図15は、本発明の一態様に係る有機EL表示装置1000の全体構成を示す図である。図15に示すように、有機EL表示装置1000は、有機EL表示パネル100と、これに接続された駆動制御部20とを備える。駆動制御部20は、4つの駆動回路21〜24と制御回路25とから構成されている。なお、実際の有機EL表示装置1000では、有機EL表示パネル100に対する駆動制御部20の配置や接続関係については、これに限られない。
有機EL表示装置1000が備える有機EL表示パネル100を構成する有機EL素子においては、その正孔輸送層および有機発光層が目標とする発光特性に応じた膜形状となるように形成されている。したがって、有機EL表示装置1000は画質が優れている。
[有機EL発光装置]
図16は、本発明の一態様に係る有機EL発光装置200を示す図であって、図16(a)は縦断面図、図16(b)は横断面図である。図16に示すように、有機EL発光装置200は、本発明の一態様に係る製造方法により形成された複数の有機EL素子210と、有機EL素子210が上面に実装されたベース220と、ベース220にそれら有機EL素子210を挟むようにして取り付けられた一対の反射部材230と、から構成されている。各有機EL素子210は、ベース220上に形成された導電パターン(不図示)に電気的に接続されており、前記導電パターンにより供給された駆動電力によって発光する。各有機EL素子210から出射された光の一部は、反射部材230によって配光が制御される。
有機EL発光装置200が備える有機EL素子210においては、その正孔輸送層および有機発光層が目標とする発光特性に応じた膜形状となるように形成されている。したがって、有機EL発光装置200は発光特性が良好である。
[変形例・その他]
以上、実施の態様について説明したが、本発明は上記の実施の態様に限られない。例えば、以下のような変形例等が考えられる。
(1)上記の実施の態様においては、正孔輸送層および有機発光層を機能層とし、これらの層を塗布工程により形成することとしたが、本発明はこれに限定されない。正孔輸送層および有機発光層以外の正孔注入層、電子輸送層、電子注入層を塗布工程により形成することとしてもよい。例えば、電子注入層を塗布工程により形成する場合には、電子注入層が本発明における機能層となる。すなわち、第1電極(陽極)と第2電極(共通電極)との間に積層された層であって、塗布工程により形成される層が機能層となる。また、正孔輸送層を塗布工程で形成せず、有機発光層のみを塗布工程で形成する場合には、有機発光層のみが機能層となる。
(2)上記の実施の態様においては、有機EL素子が正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、および電子注入層を備える構成としたが、これらは必須の構成要件ではない。これらの層のうち、いずれかの層を欠いていることとしてもよい。
(3)上記の実施の態様において説明した有機EL素子および有機EL表示パネルの製造方法は単なる一例であり、例えば、真空成膜法を用いて成膜すると説明した層を、例えばインクジェット法等の塗布法によって形成することとしてもよいし、逆に、インクジェット法を用いて成膜すると説明した層を、例えば真空成膜法によって形成することとしてもよい。また、他の構成要素、例えば、正孔阻止層等を形成する工程が含まれていてもよい。
(4)上記の実施の態様においては、共通電極側から光を取り出す方式の有機EL素子の製造方法を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。この他の方式としては、例えば、陽極側から光を取り出す方式(いわゆるボトムエミッション型)、陽極側および共通電極側の両方から光を取り出す方式等がある。
(5)上記の実施の態様においては、隔壁層を井桁状(格子状)に形成し、隔壁層によって各サブピクセルの周囲を囲繞する、いわゆるピクセルバンク方式を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。複数のライン状の隔壁層を並設し、有機発光層をストライプ状に区画するラインバンク方式とすることもできる。
(6)上記の実施の態様においては、開口部の形状が角のとれた矩形状であるとしたが、このほか、例えば、正六角形、正方形、円形、楕円形等の形状とすることもできる。
(7)上記の実施の態様における有機EL表示パネルは、RGB各色に対応する有機EL素子を有し、フルカラー表示に適用できるものであるとしたが、本発明はこれに限定されない。いずれか1色のみの有機EL素子を有する単色表示の有機EL表示パネルであってもよい。
本発明の有機EL素子の製造方法は、例えば、家庭用もしくは公共施設、あるいは業務用の各種表示装置、テレビジョン装置、携帯型電子機器用ディスプレイ等に用いられる有機ELパネルおよび有機EL表示装置等に好適に利用可能である。
1 基板
2 TFT層
3 給電電極
4 平坦化膜
5 コンタクトホール
6 画素電極(陽極)
7 隔壁層
9 正孔注入層
10 正孔輸送層
11 有機発光層
12 電子輸送層
13 電子注入層
14 共通電極(陰極)
15 有機EL素子(サブピクセル)
17 開口部
18 正孔輸送層用インクからなる液滴
19 有機発光層用インクからなる液滴
19A、19B、19C、19D、19E 有機発光層用インク
20 駆動制御部
21〜24 駆動回路
25 制御回路
26 単一溶媒系有機発光層用インク
27 第1の混合溶媒系有機発光層用インク
28 第2の混合溶媒系有機発光層用インク
29 試料用基板
30 試料用隔壁層
31、32、33 試料用有機発光層
34 主骨格
35、36、37、38、39 置換基
100 有機EL表示パネル
200 有機EL発光装置
210 有機EL素子
220 ベース
230 反射部材
301 ヘッド部
1000 有機EL表示装置
3030 ノズル

Claims (6)

  1. 第1電極が形成された素子基板を準備する素子基板準備工程と、
    機能層を構成する機能層材料と第1溶媒を溶媒として少なくとも含む機能層用インクを、前記第1電極上に塗布し、前記第1溶媒を蒸発乾燥させることにより前記機能層を形成する機能層形成工程と、
    前記機能層の上方に第2電極を形成する第2電極形成工程と、を含み、
    前記第1溶媒は、
    前記機能層材料と第2溶媒を溶媒として少なくとも含む試料用インクを試料用基板に塗布し、前記第2溶媒を蒸発乾燥させることにより試料用機能層を形成し、
    前記機能層を所望の断面形状とするための粘度が、前記第2溶媒の粘度から上昇させる方向にあるのか又は低下させる方向にあるのかを、前記第2溶媒の粘度、前記試料用機能層の断面形状および前記所望の断面形状との関係に基づき求め、
    前記第2溶媒と同等の沸点または表面張力であり、かつ、前記求めた方向にある粘度を有する溶媒として選択されたものである、
    有機EL素子の製造方法。
  2. 前記第2溶媒は、主骨格とこれに結合した置換基からなり、
    前記第1溶媒は、前記第2溶媒の前記主骨格と同一の主骨格を有する溶媒の中から選択される、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 前記機能層用インクには、さらに、第3溶媒が含まれ、
    前記機能層材料は、前記第1溶媒および前記第3溶媒に溶解している、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  4. 前記機能層用インクには、さらに、第3溶媒が含まれ、
    前記機能層材料および前記第1溶媒は前記第3溶媒に溶解している、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  5. 前記機能層用インクに含まれる溶媒は、前記第1溶媒のみである、
    請求項1に記載の有機EL素子の製造方法。
  6. 前記機能層用インクと前記試料用インクとにおいて前記機能層材料の濃度は一定である請求項1から5の何れか1項に記載の有機EL素子の製造方法。
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