JP5896838B2 - コイルバネの端部保持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コイルバネの端部保持装置に関する。尚、本願発明では、コイルバネを形成している線材を素線という用語で表現している。
従来から、コイルバネの端部を保持する構成として、種々の構成を備えた装置が採用されている。コイルバネの端部を保持する構成としては、コイルバネの端部におけるコイル間の弾性力を利用した構成などによって、コイルバネの端部を保持している。
このようなコイルバネの端部を保持する構成としては、バネ組立体(特許文献1参照)、コイルバネの固定構造(特許文献2参照)、圧縮機支持装置(特許文献3参照)、コイルバネ取付構造(特許文献4参照)などが提案されている。
特許文献1に記載されたバネ組立体では、環状の基板に、周方向に沿って複数のコイルバネを等間隔に取り付けた構成が開示されている。即ち、基板には、各コイルバネをそれぞれ取り付けるため、スリット状の取付孔が複数形成されている。各コイルバネの端部には、折り曲げて直線状に形成したフック部が設けられており、このフック部を取付孔内に挿入して、挿入したフック部と基板の裏面とが略平行な配置構成にする。その後、平行になったフック部と基板の裏面との間に係止板を差し込むことにより、コイルバネを基板に取り付ける構成になっている。
特許文献2に記載されたコイルバネの固定構造では、コイルバネを組付ける組付け構造物に、対向して配され、断面形状が略逆L字状に形成されて所定間隔離間して配された一対のガイド部が設けられており、対向して配した一対のガイド部間にコイルバネの端縁部を挿入する構成になっている。ガイド部に沿ってコイルバネの端縁部を挿入するときの挿入量は、ガイド部の奥に形成したストッパによって規制されている。また、ガイド部の挿入開口部とストッパとの間の部位には、凸状の抜け止め部が形成されており、コイルバネの端縁部をガイドに沿って挿入したとき、コイルバネの1周回目が凸状の抜け止め部を乗り越えることにより、コイルバネの抜け止めを行っている。
特許文献3に記載された圧縮機支持装置では、コイルバネの端部を取り付ける台板に、コイルバネの端部における略半周部分を挿入できる挿入スリットが形成されている。挿入スリットには半円形状の凸部が形成されており、この凸部は、挿入スリット内に挿入したコイルバネの端部の半周部分を覆う天板として構成されている。
コイルバネの端部における最初の1周回を挿入スリット内に挿入して、天板の下方に配すると共に、2周回目を天板の上に配して、コイルバネの1周回目と2周回目との間で天板を挟み込む構成になっている。そして、挿入スリットに挿入したコイルバネの1周回目の抜け止めを行うため、天板の裏面には抜け止め用の爪が形成されている。
特許文献4に記載されたコイルバネ取付構造では、コイルバネの端部においてコイル部の直径方向に突出して配された一対の突出部が、コイル部から連続したゼムクリップ状に形成されている。コイルバネの端部に形成した一対の突出部を係止するため、コイルバネを取り付ける基台には、一対のキー穴が形成されている。一対のキー穴間には、コイルバネを回転させたときに一対の突出部も一体的に回転することができるように、大径の環状凹部が形成されている。そして、環状凹部における径の中心側に配される面は吹き抜け状に形成されている。
実願昭60−17611号(実開昭61−135033号)のマイクロフィルム 実願昭63−127666号(実開平02−47440号)のマイクロフィルム 実願昭62−101101号(実開昭64−6376号)のマイクロフィルム 特開平05−10355号公報
特許文献1に記載された発明では、コイルバネの取付作業では、係止板を差し込むときにフック部を撓ませる力を必要とするが、バネ力を伸張させる力を必要としないので、取付作業中に誤ってコイルバネが跳ね飛んでしまう心配はない。しかし、コイルバネを基板に取り付けるためには、係止板を必要としているので、両手にコイルバネと係止板とをそれぞれ持って取付作業を行わなければならない。
特に、特許文献1に記載された発明のように多数個のコイルバネを基板に取り付けるためには、一々係止板を差し込んでいかなければならず、取付作業における作業性が悪くなってしまう。しかも、係止板を必要とするので、部品点数が増えてしまうことになる。
特許文献2に記載された発明では、一対のガイド部間に挿入して、組付け構造物に係合するコイルバネの係合箇所は、コイルバネの下端部である。コイルバネを一対のガイド部間に挿入する作業を行う上において、挿入作業を行い易くするには、通常コイルバネの中間部分かその上方の部分を持って行う方法が採用される。
しかし、コイルバネの中間部分かその上方の部分を持って挿入作業を行うと、コイルバネの下端部側は、一対のガイド部によって挿入方向に対して抵抗力を受けている。このため、コイルバネは撓んだ状態に変形してしまい、コイルバネの取付作業における作業性を悪化させてしまうことになる。
また、コイルバネの下端部を押しながら、一対のガイド部間に挿入する作業を、手作業にて行うことも考えられるが、コイルバネの1周回目と2周回目との間を開かせながら一対のガイド部間にコイルバネを挿入することは相当難しいものがある。そこで、押し込み治具などの専用の作業補助手段を用いて行うことが必要になる。しかしこの場合には、コイルバネを一対のガイド部間にセットした後に、作業補助手段に持ち替えて行うなどの手順が必要となり、作業性はよくないものになってしまう。
しかも、コイルバネを取り付けるためには、コイルバネの1周回目を凸状の抜け止め部を乗り越えさせなければならない。そのため、乗り越えさせるための作業としては、力仕事になってしまうことになり、また、作業中に誤ってコイルバネが跳ね飛んでしまう心配もある。
特許文献3に記載された発明では、円筒状のコイルバネにおいて天板を挟んでいる半円弧状の領域と、天板を挟んでいない半円弧状の領域とが、一つの円周上において二分された取付構成になる。そのため、天板を挟んだコイルバネとしては、天板の板厚分だけ天板を挟んでいない方に傾いた状態になってしまう。そのため、台板に取り付けられたコイルバネとしては、ピサの斜塔のように土台側から傾いた状態で台板に取り付けられることになる。
また、特許文献3に記載された発明では、コイルバネを構成する素線の端部を折り曲げ
て回り止めを形成した構成も開示されている。しかし、この回り止めは、挿入スリットに挿入したコイルバネに対して略半周部分の回転を行わせるときには、天板の裏面側に強接しながら摺動することになる。
そのため、例えば、台板が鋼板によって構成されている場合には、台板をコーティングしている防錆コーティングを回り止めによって傷付けてしまうことになる。また、台板が樹脂製によって構成されている場合には、回り止めによって台板に対してカジリ傷を発生させてしまうことになる。
その結果、台板に対して経時的な強度低下を発生させてしまう懼れが生じるとともに、コイルバネの取付作業中には、回り止めが天板に形成した係止孔に係合するまでの間、取付作業に対して回り止めが継続的な抵抗力になってしまう。そのため、取付作業自体が力仕事になってしまう。
また、コイルバネの取付作業では、特許文献2における取付作業における問題点と同様の問題点を有している。即ち、コイルバネを挿入スリット内に挿入し、挿入したコイルバネを回転させるときに、コイルバネの中間部分かその上方の部分を持って挿入作業を行うと、コイルバネが撓んでしまうことになり、取付作業の作業性を悪化させてしまうことになる。
特許文献4に記載された発明では、ゼムクリップ状に形成した一対の突出部を一対のキー穴に挿入し、コイルバネを回転させることで一対の突出部を大径の環状凹部内で回転させる構成になっている。そのため、特許文献4の発明を適用することができる基台としては、一対のキー穴と大径の環状凹部とが形成できる基台に限定されてしまうことになる。
本願発明では、上述した従来の問題点を解決し、コイル部の端末から周回外に素線を延出させた腕部を有するコイルバネにおいて、コイルバネの取付作業性を向上させることのできるコイルバネの端部保持装置の提供を目的としている。
本願発明の課題は、請求項1〜5に記載された各発明により達成することができる。
即ち、本願発明のコイルバネの端部保持装置では、素線を周回状に形成したコイル部と、前記コイル部の端末から周回外に前記素線を延出させた腕部と、を有するコイルバネの端部保持装置であって、
前記端部保持装置は、前記腕部を設けた前記コイル部の端部において、隣接するコイル間に挟持される板状の基台部を備え、前記隣接するコイル間に前記基台部を挟持したときに、前記腕部が載置される前記基台部の支持面には、前記支持面から立設した案内部と前記腕部を保持する規制部とが形成され、
前記案内部は、コイルの内周部における内径と同径の外形を有する案内面を有し、前記規制部は、前記コイルバネを前記案内面に沿って、前記基台部側に向かって前進させる順方向に所定の回転角度以上回転動させたときに、前記腕部を収納して前記腕部がそれ以上順方向に回転するのを規制するとともに、この規制後には、前記順方向とは反対の方向に前記腕部が回転するのを規制するように構成されてなることを最も主要な特徴としている。
また、本願発明では、前記規制部は、隣接するコイル間に前記基台部を挟持しながら、前記腕部を前記順方向に回転させた際に、少なくとも前記所定の回転角度まで前記腕部を回転動させ終わるまでに、前記腕部の先端部を前記基台部の支持面から持ち上げて離間させる傾斜面と、前記コイルバネを前記所定の回転角度だけ順方向に回転動を行ったときに前記腕部の前記傾斜面上での移動終端となる前記傾斜面の端部と前記基台部の支持面との
間に形成した段差部と、前記段差部との間で前記腕部を収納する係合凹部を形成する、前記基台部の支持面から立設した係止部と、を有してなることを主要な特徴としている。
更に、本願発明では、前記傾斜面は、前記腕部を前記基台部の支持面上に載置して、前記コイルの内周面を前記案内面に沿わせたときから、前記腕部を前記係合凹部に収納するまでの間、前記腕部の先端部を持ち上げて離間させてなることを主要な特徴としている。
更にまた、本願発明では、前記案内面は、前記コイルバネの前記順方向に沿った連続した面として構成されてなることを主要な特徴としている。
また、本願発明では、前記案内面は、所定間隔離間して前記基台部に立設された複数の案内部材の外周によって包絡される包絡面として構成されてなることを主要な特徴としている。
本願発明に係わるコイルバネの端部保持装置では、コイル部の端部に形成した腕部を規制部によって規制する構成になっている。そして、腕部を規制部で規制することができるようにするため、隣接するコイル間に挟持される板状の基台部の支持面には、案内部と規制部とを形成している。しかも、案内部には、コイルバネを順方向に回転動させたときに、腕部に連続しているコイルの内周部を、その内周部の周方向に沿って案内する案内面を形成している。即ち、案内面の外周径は、コイルの内周部における内径と同径に形成されている。
このように構成しているので、隣接するコイル間に基台部を挟持する際には、腕部を基台部の支持面上に載置して、コイル部を回転させることにより簡単にしかも確実に行うことができる。コイル部を回転させることによって、コイル部は案内部の案内面に沿って案内されながら回転を行うが、このとき回転軸は案内面によって規制されているので一定の位置から動くことがない。また、腕部が順方向に回転することにより、コイル部は基台部に対して螺旋状に捻じ込まれて行き、隣接するコイル間に基台部を容易に挿入することができる。
このとき、隣接するコイル間に基台部を挿入するのに必要とする操作力は、隣接するコイル間をコイルスプリングの長さ方向に引っ張って挿入用の隙間を形成する場合よりも小さな回転操作力ですむ。
しかも、コイルバネを回転させる際には、案内部の案内面によってコイルバネの回転方向が規制されているので、コイルバネの他端部側を持ってコイルバネを回転させても、腕部が規制部に収納されるように腕部を正確に回転させることができる。そして、腕部を規制部に収納させるためにコイルバネを回転させる際にも、回転を行わせるのに大きな操作力を必要としない。
そのため、コイルバネの他端部側を持ってコイルバネを回転させても、コイルバネを撓ませずにコイルバネを回転させることができる。しかも、コイルバネの基台部への取付作業は、コイルバネを回転させることによって行うことができるので、取付作業中にコイルバネが跳ね飛んでしまう心配はない。また、コイル部の略全周で基台部の支持面を挟持することができるので、コイルバネが傾いた状態で基台部に固定されてしまうことがない。
このように、簡単な操作で、しかも確実に基台部にコイルバネを取付ける作業を行うことができる。そして、手動でコイルバネの取付作業を行う場合であっても、片手だけで簡単に取付作業を行うことができる。その結果、取付作業における作業性を大幅に向上させることができる。
本願発明では、案内部に形成した案内面に沿ってコイルバネを回転させるときに、腕部が規制部に収納され易くするため、規制部として傾斜面を構成しておくことができる。コイルバネの回転に伴って腕部も回転することになり、腕部が回転することによって腕部は傾斜面上を摺動しながら基台部の支持面から離れる方向に離間することができる。そして、腕部が傾斜面を乗り越えて傾斜面から外れることによって、腕部を規制部の係合凹部内に確実に収容することができる。
このように本願発明では、コイルバネを回転させる操作力を殆ど変えることなく、腕部を傾斜面に沿って上昇させることができ、傾斜面を登り切った腕部を係合凹部内に収納させることができる。
このように、簡単な操作で、しかも確実に基台部にコイルバネを取付ける作業を行うことができる。しかも、手動で取付作業を行う場合には、片手だけで簡単に行うことができる。
規制部に形成した傾斜面としては、隣接するコイル間に基台部を挟持して、コイルの内周面を前記案内面に沿わせた状態のときから、規制部に腕部を収納する手前までの領域に亘って連続した傾斜面として形成しておくことも、規制部に腕部を収納する手前の部位において形成しておくこともできる。
案内部に形成した案内面としては、連続した面として構成しておくことも、所定間隔離間して基台部に立設した複数の案内部材の外周によって包絡される包絡面として構成しておくこともできる。
案内面を、コイルの内周部と同径の外周面を有する形状に構成しておくことができるので、基台部を間に挟んだコイルバネを回転させていく際には、そのときの回転中心を動かすことなく安定した状態でコイルバネを回転させることができる。
基台部を上方から見たときの斜視図である。(実施例) 腕部を基台部に挿入する前の状態を示す平面図である。(実施例) 腕部を基台部に挿入した直後の状態を示す平面図である。(実施例) 腕部を規制部に収納した状態を示す平面図である。(実施例) 基台部にコイルバネの端部を保持した状態を示す斜視図である。(実施例) 図5の要部拡大図である。(実施例) 案内部における他の案内面を示す斜視図である。(実施例) 規制部における他の傾斜面を示す斜視図である。(実施例)
本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。本願発明に係わるコイルバネの端部保持装置としては、図1〜図8に示す図を用いて説明を行う。本願発明に係わるコイルバネの端部保持装置としては、以下に説明する実施例に限定されるものではなく、多様な変更が可能である。
図1〜図8を用いて、本願発明に係わるコイルバネの端部保持装置の構成について説明する。図1には、コイルバネ1の端部を保持する基台部5の斜視図を示しており、図5、図6には、コイルバネ1が基台部5に取り付けられた状態での斜視図を示している。また、図2〜図4には、コイルバネ1を基台部5に取り付けるときの取り付け手順を示している。
基台部5は、コイルバネ1の最終端末側における一周回部分2aと二周回部分2bとに挟持される支持面5bと、支持面5bの両側にそれぞれ延設された第一部位5a及び第二部位5cとを備えた形状に形成されている。
支持面5bは、平板状に形成されており、表面上には案内部7と規制部8とが形成されている。案内部7は、コイルバネ1(図5、図6参照)の端部に延設した腕部3を、コイルバネ1の一周回部分2aにおける内周部に沿って案内する案内面7aと、案内面7aから延設された直線部7bとを有した形状に構成されている。腕部3の長さ寸法としては、コイルバネ1を支持面5b上に保持するときに、腕部3が支持面5b上に載置できる長さ寸法以上の適宜の長さ寸法として構成しておくことができる。
案内面7aは、コイルバネ1の一周回部分2aにおける内周部の内径と同等の外形を有する円弧面として形成されており、直線部7bは、案内面7aの円弧面から接線方向に延設した形状に形成されている。また、案内面7aと基台部5の第二部位5cにおける側面との最短距離は、コイルバネ1の腕部3における外周径よりも多少広い幅寸法に形成されている。即ち、案内面7aと第二部位5cの側面との間に、腕部3を挿入できる案内路6が形成されている。
規制部8は、腕部3の先端側を支持面5bから持ち上げて離間させる傾斜面8aと腕部3を収納する係合凹部8bとを備えている。傾斜面8aは、腕部3の先端側を支持面5bから持ち上げる一端側から傾斜面8aによって持ち上げられた腕部3を傾斜面8aから開放する他端部との間を連続的に滑らかに繋げた斜面として構成されている。
係合凹部8bは、傾斜面8aの他端部と支持面5bとの間に形成した段差部9aと案内部7の直線部7bを用いた係止部9bとの間に形成されている。係合凹部8bの幅寸法は、腕部3における外周径よりも多少広い幅寸法に形成されている。
図2、図5、図6に示すように、コイルバネ1は、素線4を周回状に形成したコイル部2(図5参照)と、コイル部2の端末から周回外に素線4を延出させた腕部3とを備えた構成になっている。素線4としては、バネ鋼材やピアノ線等からなる単線又は撚り線を用いることができる。図5では、コイルバネ1の一端部に腕部3を形成した構成を示しているが、コイルバネ1の他端部に腕部3を形成した構成にしておくこともできる。
コイルバネ1の一端部だけに腕部3を形成した場合であっても、コイルバネ1の両端部に腕部3を形成した場合であっても、本願発明に係るコイルバネの端部保持装置を用いてコイルバネ1の腕部3を保持することができる。また、図5では、円筒状に形成されたコイルバネ1を示しているが、本願発明は円筒状のコイルバネ1に限定されるものではなく、例えば、円錐状のコイルバネ等の端部に形成した腕部に対しても好適に保持することができる。
次に、図2〜図6を用いて、コイルバネ1を基台部5に取り付ける取付構成について説明する。図2には、コイルバネ1の腕部3を基台部5の案内路6に挿入する前の状態を示している。図3に示すように、腕部3の先端部3aを案内面7aと第二部位5cにおける側面との間に形成した案内路6内に挿入すると、腕部3の先端部3aは傾斜面8aに沿って支持面5bから持ち上がる方向に傾いていく。
ここで、案内路6の形状を、傾斜面8aに向かって緩やかな上り傾斜を有する形状に構成しておくことができる。このように案内路6を構成しておくことにより、腕部3の先端部3aを案内路6内に挿入していくときには、コイルバネ1の一周回分2aから腕部3の先端部3aまでが、案内路6における傾斜に沿って容易に上方に持ち上げられることになる。
しかも、腕部3の先端部3aは、しなやかに撓みながら変形することができるので、先端部3aによって案内路6に傷を付けることがなく、また、コイルバネ1を基台部5に取り付けるときの作業性を良好にすることができる。
また、腕部3における先端部3aまでの長さ寸法を、図3に示すように基台部5におけるコイルバネ1の挿入側とは反対側の端部を超えることができる長さ寸法に形成しておくことができる。
このように腕部3における先端部3aまでの長さ寸法を形成しておくことにより、基台部5におけるコイルバネ1の挿入側とは反対側の端部を腕部3の先端部3aが超えた後では、先端部3aが基台部5から離間した状態になるので、先端部3aに対して摺動抵抗が掛からない状態にしておくことができる。
図4に示すように、図3に示す状態からコイル部2を回転させると、腕部3に接続したコイルバネ1の一周回部分2aの内周部が、案内面7aに沿って回転を行い、コイル部2は支持面5bを挟み込みながら螺旋状に前進回転動を行うことになる。そして、図4〜図6に示すように、コイルバネ1が螺旋状の捻り回転を行うことによって、コイルバネ1の一周回部分2aと二周回部分2bとの間に支持面5bを挟み込むことができる。しかも、傾斜面8aに沿って回転していた腕部3は、傾斜面8aから離れて、係合凹部8b内に収納されることになる。
腕部3の先端部3aまでの長さ寸法として、基台部5におけるコイルバネ1の挿入側とは反対側の端部を超えることのできる長さ寸法として形成しておくことで、コイル部2の前進回転動におけるほとんどの動作中において、腕部3の先端部3aが基台部5の傾斜面8aに接触せず、先端部3aと基台部5との干渉を最小限に抑えておくことができる。
これにより、コイルバネ1を基台部5に取り付けるときの作業性を向上させることができ、腕部3の先端部3aによって基台部5を傷付けてしまうのを防止しておくことができる。
尚、腕部3の先端部3aにおける形状としては、素線4を単にカットしたままの断面形状としておくこともできるが、先端部3aの外周縁、特に、案内路6や傾斜面8aに摺接する部位に丸みを付けるなどの加工を施しておくこともできる。
あるいは、先端部3aが案内路6や傾斜面8aに接触しないように、先端部3aを少し上方に曲げた加工などを施しておくことができる。このように先端部3aを加工しておけば、先端部3aが案内路6や傾斜面8aに接触することがなく、腕部3と基台部5との摺接をより一層円滑に行わせることができる。
更には、先端部3aを折り曲げて小円弧状の形状に形成しておくこともできる。そして、係合凹部8b内に収納された腕部3において、小円弧状に形成した先端部3aが、係合凹部8bから突出した状態になるようにすることができる。このように先端部3aを形成しておくことにより、先端部3aと基台部5との摺接をより一層円滑に行わせることができる。
また、腕部3を係合凹部8bから外すときには、小円弧状に形成した先端部3aに取り外し工具を係合させ易くすることができ、コイルバネ1の基台部5からの取り外しを容易に行うことができる。
図4〜図6に示すように、係合凹部8b内に腕部3が収納されることにより、コイルバネ1を順方向及び順方向とは反対の方向に回転させるのを規制しておくことができる。これにより、コイルバネ1の端部、即ち、コイルバネ1の腕部3を基台部5に保持することができる。
このように、本願発明では、端部に腕部3を形成したコイルバネ1を支持面5bの案内路6
内に挿入した後に、コイルバネ1を回転させることにより簡単に、しかも確実にコイルバネ1の端部を基台5に取り付けることができる。
案内部7における案内面の構成としては、図7に示すように支持面5b上に立設した複数の案内部材10a〜10dにおける各外周面によって形成される包絡面として構成しておくこともできる。このとき、直線部7bの構成として、支持面5b上に立設した複数の案内部材における各外周面を包絡した外接面として構成しておくこともできる。
また、直線部7bとしては、段差部9aに対向する部位に配した係止部9bとして構成しておくこともできる。
傾斜面としては、図8に示すように係合凹部8bの直前に傾斜面11を形成した構成にしておくこともできる。案内路6から傾斜面11の立ち上がり端部までの間は、支持面5bの表面が露呈している。即ち、案内路6内に挿入された腕部3は、コイルバネ1を順方向に回転させることにより、傾斜面11に接触するまでの間は支持面5b上を摺動することになる。
本願発明では、腕部3を案内路6内に挿入したときから回転を行っているときの間、平面状の支持面5b上及び滑らかに形成された傾斜面8a、11上を腕部3が滑らかに摺動できる構成になっている。この構成によって、腕部3の動きによって基台部5の表面を傷つけることなく、しかも、腕部3の動きを滑らかにしかも軽く行うことができる。そして、腕部3を係合凹部8b内に収納させることができ、コイルバネ1で基台部5を挟持しておくことができるので、コイルバネ1を確実に基台部5に取り付けておくことができる。
また、コイルバネ1の取付作業を片手にて行うことができる。しかも、コイルバネ1の取付作業を短時間で行うことができ、取付作業中にコイルバネ1が跳ね飛んでしまうような反発力をコイルバネ1に生じさせることがない。このように、本願発明では、コイルバネ1の取付作業性を大幅に向上させることができる。
本願発明の技術思想を、コイルバネを用いた装置において、コイルバネの端部を保持する構成として適用することができる。例えば、車両の車室内に配されたグローブボックスに適用することができる。即ち、グローブボックスの開く方向にバイアス付勢力を与えるコイルバネの端部を保持する保持装置として適用することができる。また、椅子の座面をコイルバネで下支えする構造において、座面を上方に付勢するコイルバネの端部を保持する保持装置として、適用することもできる。
1・・・コイルバネ、2・・・コイル部、2a・・・一周回部分、2b・・・二周回部分、3・・・腕部、5・・・基台部、5b・・・支持面、6・・・案内路、7・・・案内部、8・・・規制部、8a・・・傾斜面、8b・・・係合凹部、9a・・・段差部、9b・・・係止部、10a〜10d・・・案内部材、11・・・傾斜面。

Claims (5)

  1. 素線を周回状に形成したコイル部と、前記コイル部の端末から周回外に前記素線を延出させた腕部と、を有するコイルバネの端部保持装置であって、
    前記端部保持装置は、前記腕部を設けた前記コイル部の端部において、隣接するコイル間に挟持される板状の基台部を備え、
    前記隣接するコイル間に前記基台部を挟持したときに、前記腕部が載置される前記基台部の支持面には、前記支持面から立設した案内部と前記腕部を保持する規制部とが形成され、
    前記案内部は、コイルの内周部における内径と同径の外形を有する案内面を有し、
    前記規制部は、前記コイルバネを前記案内面に沿って、前記基台部側に向かって前進させる順方向に所定の回転角度以上回転動させたときに、前記腕部を収納して前記腕部がそれ以上順方向に回転するのを規制するとともに、この規制後には、前記順方向とは反対の方向に前記腕部が回転するのを規制するように構成されてなることを特徴とするコイルバネの端部保持装置。
  2. 前記規制部は、隣接するコイル間に前記基台部を挟持しながら、前記腕部を前記順方向に回転させた際に、少なくとも前記所定の回転角度まで前記腕部を回転動させ終わるまでに、前記腕部の先端部を前記基台部の支持面から持ち上げて離間させる傾斜面と、前記コイルバネを前記所定の回転角度だけ順方向に回転動を行ったときに前記腕部の前記傾斜面上での移動終端となる前記傾斜面の端部と前記基台部の支持面との間に形成した段差部と、前記段差部との間で前記腕部を収納する係合凹部を形成する、前記基台部の支持面から立設した係止部と、を有してなることを特徴とする請求項1に記載のコイルバネの端部保持装置。
  3. 前記傾斜面は、前記腕部を前記基台部の支持面上に載置して、前記コイルの内周面を前記案内面に沿わせたときから、前記腕部を前記係合凹部に収納するまでの間、前記腕部の先端部を持ち上げて離間させてなることを特徴とする請求項2に記載のコイルバネの端部保持装置。
  4. 前記案内面は、前記コイルバネの前記順方向に沿った連続した面として構成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコイルバネの端部保持装置。
  5. 前記案内面は、所定間隔離間して前記基台部に立設された複数の案内部材の外周によって包絡される包絡面として構成されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコイルバネの端部保持装置。
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