JP5896305B2 - 分析試料作成装置、及び分析試料作成装置の使用方法 - Google Patents

分析試料作成装置、及び分析試料作成装置の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、河川水などサンプリングした水から分析試料を作成する際に使用する分析試料作成装置、及び分析試料作成装置の使用方法に関する。
本県の河川における水質事故については、明らかになっているものだけでも年間200件程度発生している。これらの事故の中には原因物質が不明なケースも多く見られることから、その原因物質を迅速に特定する手法が行政機関、住民から強く望まれている。
有機化学物質の計測分野においては、技術の進歩に伴い分析機器の自動化、高速化、高感度化が急速に進んでいる。一方で前処理については、試料からの抽出作業や溶媒の濃縮作業に多くの時間を必要とし、分析に熟達した技術者の手作業に依存するところが多い。このため分析に携わる企業やその技術者からは、前処理の迅速化、簡素化が強く求められている。
水質分析における一般的な分析前処理方法としては、有機溶媒を用いて、目的成分、たとえば水に溶解した農薬などを抽出する液液抽出法がよく知られている。従来の液液抽出法は、大量の溶媒を必要とし、処理時間も長いことが課題とされ、これらの点を改善すべく膜を使用したマイクロ液液抽出法であるMASE法、固相抽出法、固相マイクロ抽出法(SPME)、スターバー抽出法(SBME)などが開発されている(例えば非特許文献1参照)。この他、有機化学物質の分析において、夾雑物を除去する分析前処理方法も開発されている(例えば特許文献1参照)
特許第4780109号公報
http://www.env.kitakyu-u.ac.jp/ja/kenkyuka/kadokami/text4.pdf
MASE法は、溶媒の使用量が少なく、さらに試料水と溶媒とが膜で隔てられているためエマルションが生成しない利点がある一方で、処理時間、さらには濃縮率については十分とは言い難い。固相抽出法は、カラムに疎水性の固相を充填し、試料水を通水し、固相に目的成分を吸着させ、その後溶媒で溶出させる。固相マイクロ抽出法及びスターバー抽出法も固相抽出法の一種であり、ほとんど溶媒を使用する必要がない。固相抽出法等は、溶媒の使用量が少ないなどの利点がある一方で、固相を適切に選択する必要があるなどの課題がある。
本発明の目的は、従来の方法とは異なる手法を用いて、少ない溶媒使用量で短時間内に試料水から有機化学物質を分離し分析試料を作成することができる分析試料作成装置、及び分析試料作成装置の使用方法を提供することである。
本発明は、有機化学物質が溶解した水に溶媒を加え、液液抽出により前記有機化学物質を分離し分析試料を作成するための装置であって、疎水性膜を装着することなく、有機化学物質が溶解した水及び溶媒を収容し、液液抽出及び水相と溶媒相とに分離させる相分離を行うことが可能な抽出容器と、水からの溶媒の分離とエマルションの除去に使用する疎水性膜と、前記疎水性膜を支持し、疎水性膜通過液排出口を備える膜カートリッジと、を有し、前記抽出容器は、収容する液体を加圧可能な容器であり、前記膜カートリッジは、前記疎水性膜が液液抽出時に前記水及び溶媒で濡れることを回避すべく前記抽出容器に着脱可能に構成されていることを特徴とする分析試料作成装置である。
また本発明の分析試料作成装置において、前記抽出容器は、外部から荷重が加えられることで内容積を減少させ収容する液体を加圧する容器、又は外側が加圧されることで内容積を減少させ収容する液体を加圧する容器であることを特徴とする。
また本発明の分析試料作成装置は、前記膜カートリッジが、先端部に、分析用バイアルに直接疎水性膜通過液を注ぐことが可能な注出ノズルを備え、前記注出ノズルには、使用する溶媒の比重が水よりも大きい溶媒用、使用する溶媒の比重が水よりも小さい溶媒用、全溶媒共用の3種類の注出ノズルがあり、各注出ノズルの形状が異なることを特徴とする。
また本発明の分析試料作成装置において、使用する溶媒の比重が水よりも小さい溶媒用及び全溶媒共用の前記膜カートリッジの注出ノズル前記抽出容器に取付けられた前記膜カートリッジを上向きにして用いることで前記疎水性膜を通過した液を貯留可能なことを特徴とする。
また本発明は、前記分析試料作成装置の使用方法であり、前記抽出容器に前記膜カートリッジを取り付けることなく、有機化学物質が溶解した水と溶媒とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質と塩とを充填し、前記抽出容器を振とうさせ前記有機化学物質を液液抽出により溶媒抽出し、溶媒抽出後、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させた後に前記膜カートリッジを取り付け、又は溶媒抽出後、前記膜カートリッジを取り付け、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させ、その後、溶媒相を疎水性膜に通じ、溶媒を分離回収することを特徴とする分析試料作成装置の使用方法である。
また本発明の分析試料作成装置の使用方法は、前記溶媒の比重が水の比重よりも小さいときは、使用する溶媒の比重が水よりも小さい溶媒用又は全溶媒用の前記膜カートリッジを備える分析試料作成装置を使用し、前記抽出容器に前記膜カートリッジを取り付けることなく、有機化学物質が溶解した水と溶媒とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質と塩とを充填し、前記抽出容器を振とうさせ前記有機化学物質を液液抽出により溶媒抽出し、溶媒抽出後、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させた後に前記膜カートリッジを取り付け、又は溶媒抽出後、前記膜カートリッジを取り付け、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させ、その後、前記膜カートリッジの注出ノズルを上向きとし、抽出容器を加圧し溶媒相を疎水性膜に通じ、疎水性膜を通過した溶媒を前記注出ノズルに貯留し、その後、抽出容器への加圧を停止し、前記注出ノズルを横向き又は下向きとし貯留した溶媒を回収することを特徴とする。
本発明の分析試料作成装置及び本発明の分析試料作成装置の使用方法を用いることで、少ない溶媒使用量で簡便な操作により短時間内に試料水から有機化学物質を分離し分析試料を作成することができる。
本発明の実施の一形態としての分析試料作成方法の手順を示す図である。 本発明の第1の分析試料作成装置のうち抽出容器を示す斜視図である。 本発明の第1の分析試料作成装置のうち抽出容器及び膜カートリッジを示す斜視図である。 本発明の第1の分析試料作成装置の第1使用例を示す図である。 本発明の第1の分析試料作成装置の第2使用例を示す図である。 本発明の第2の分析試料作成装置を示す斜視図である。 本発明の分析試料作成装置で使用する他の膜カートリッジ及び使用例を示す図である。 本発明の分析試料作成装置で使用するさらに他の膜カートリッジを示す図である。
図1は、本発明の実施の一形態としての分析試料作成方法の手順を示す図である。本発明の分析試料作成方法は、有機化学物質が溶解した水に溶媒を加え、有機化学物質を液液抽出により溶媒抽出する抽出工程(ステップS1)と、抽出工程後、静置し水相と溶媒相とに相分離させる相分離工程(ステップS2)と、疎水性膜により溶媒を分離する分離工程(ステップS3)とを含む。
第1ステップである抽出工程では、有機化学物質が溶解した水(以下、試料水と記す)に溶媒を加え、液液抽出により有機化学物質を溶媒で抽出する。試料水としては、河川、湖沼、排水などから採取される水が例示される。試料水に溶解した有機化学物質は、疎水性化学物質であり、殺虫剤、除草剤、殺菌剤などの農薬が例示される。
有機化学物質は、具体的にはジクロルボス(DDVP)、イソプロカルブ(MIPC)、フェノブカルブ(BPMC)、ジメトエート、ダイアジノン、エチルチオメトン、フェニトロチオン、マラソン(マラチオン)、フェンチオン(MPP)、クロルピリホス、イソフェンホス、フェントエート、メチダチオン(DMTP)、α−エンドスルファン、ブプロフェジン、イソキサチオン、β−エンドスルファン、エンドスルファンサルファネート、ピリダフェンチオン、EPN,ピリプロキシフェン、エトフェンプロックスなどの殺虫剤が例示される。
またジクロベニル(DBN)、モリネート、トリフルラリン、ベンフルラリン(ベスロジン)、シマジン(CAT)、アトラジン、プロピザミド、ブロモブチド、テルブカルブ(MBPE)、シメトリン、アラクロール、ジチオピル、エスプロカルブ、チオベンカルブ、ジメタメトリン、ペンディメタリン、メチルダイムロン、ジメピペレート、ナプロパミド、ブタミホス、プレチラクロール、クロルニトロフェン(CNP)、テニルクロール、ピリブチカルブ、ピペロホス、ビフェノックス、アニロホス、メフェナセット、カフェンストロールなどの除草剤が例示される。
またエトリジアゾール(エクロメゾール)、クロロネブ、ペンシクロン、ピロキロン、クロロタロニル(TPN)、イプロベンホス(IBP)、トルクロホスメチル、メタラキシル、フサライド、キャプタン、フルトラニル、イソプロチオラン(IPT)、メプロニル、エディフェンホス(EDDP)、イプロジオンなどの殺菌剤が例示される。
液液抽出法は、水及び溶媒に対する有機化学物質の溶解度の差を利用した方法であり、試料水に疎水性の溶媒を加え、これを振とうし、有機化学物質を溶媒で抽出する。ここで用いる液液抽出法の原理は、従来から使用されている液液抽出法と変わるところはないが、液液抽出法後の溶媒分離に疎水性膜を使用するため、使用する試料水量及び溶媒の量が少ないという特徴がある。抽出工程で使用する試料水量及び溶媒量は、後述の実施例で示すように試料水量が50mL、溶媒量が2mL程度である。
溶媒は、水への溶解度が低く、水と混合したときに2層(相)に分離する溶媒を使用する。具体的には、水よりも比重が小さい溶媒としてヘキサン、ヘキサンとトルエンとの混合溶媒、水よりも比重が大きい溶媒としてジクロロメタンを好適に使用することができる。ジクロロメタン、ヘキサンとトルエンとの混合溶媒は、幅広い有機化学物質の抽出に使用することができる。ヘキサンは、対象とする化学物質が限定されるが、取扱いの点からは好ましい溶媒である。
抽出工程後、水と溶媒との混合物を静置し、水相と溶媒相とに相分離させる(ステップS2)。これは次工程である疎水性膜により溶媒を分離回収するとき、疎水性膜に直接水が接触しないようにするためである。疎水性膜を用いた溶媒の分離では、疎水性膜に水が接触すると、溶媒が通過し難くなるため相分離後の溶媒相のみを疎水性膜を通過させる。但し、ここでの相分離は、長時間かけて水相と溶媒相とを完全に分離する必要はなく、後述の実施例で示すように1分程度の静置による相分離でよい。
第3ステップである分離工程では、相分離後の溶媒相を疎水性膜に通じ、溶媒のみを分離する(ステップS3)。具体的には、水相と溶媒相とに相分離させた後に、溶媒相を取出し、この溶媒相を疎水性膜に通す。これにより溶媒相に混入しているエマルションが疎水性膜で分離され、目的物である有機化学物質が溶解した溶媒のみを分離することができる。水相と溶媒相とに相分離させた後の溶媒相の取出しは、例えば分液ロートを使用することができる。
他の方法としては、後述の分析試料作成装置を使用し、抽出容器内で溶媒抽出を行った後、静置し、水相と溶媒相とに相分離させ、その後に抽出容器に疎水性膜を取付け、溶媒の比重により必要に応じて抽出容器を反転させ、さらに必要に応じて抽出容器を加圧し、溶媒相を疎水性膜に通す。これにより溶媒相に混入しているエマルションが疎水性膜で分離され、目的物である有機化学物質が溶解した溶媒のみを分離することができる。
ここで使用可能な疎水性膜としては、ふっ素樹脂系の膜、例えば疎水性PTFE膜が例示される。
ガスクロマトグラフィー(GC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)の定量分析用試料を作成する場合は、前記抽出工程において、溶媒の他、内部標準物質を添加し溶媒抽出する。内部標準物質を添加する方法は、従来の機器分析で一般的に使用されている内部標準法と同じ考え方に基づくものである。この方法を用いることで必ずしも添加した溶媒を100%回収する必要がなくなる。なお、ガスクロマトグラフィー(GC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)で定性分析を行う場合には、抽出工程において内部標準物質を添加しなくてもよい。
内部標準物質としては、多数の物質が使用可能であり、9−ブロモアントラセン、ピレン−d10、p−ターフェニル−d14、クリセン−d12などが例示される。添加量は、後述の実施例に示すように50ng程度である。例えば、溶媒に内部標準物質の濃度が25ng/mLとなるように添加し、内部標準物質を含む溶媒2mL程度を50mLの試料水に添加することができる。
さらに抽出工程において、溶媒と共に、あるいは溶媒及び内部標準物質と共に塩を添加することが好ましい。塩を添加することで塩析効果により有機化合物が溶媒に抽出され易くなる。ここで使用可能な塩としては、塩化ナトリウムNaClが例示される。添加量は、後述の実施例に示すように50mLの試料水に対して5g程度である。但し、海水のようにもともと塩濃度が高い試料水、イオン性の物質が多量に溶解している試料水の場合には、塩を添加しなくてもよい。
上記方法で得られる溶媒は、そのまま機器分析の検体とすることができる。但し、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)用の場合、得られた溶媒に、最終的な分析サンプルの液量を把握するためにフェナンスレンd10などのシリンジスパイクを添加することが好ましい。また、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)用の場合、得られた溶媒に窒素ガスを吹き付け、乾固寸前まで溶媒を蒸発させ、その後、アセトニトリル又はメタノールに転溶させる。
図2は、本発明の分析試料作成装置のうち抽出容器を示す斜視図である。図3は、本発明の分析試料作成装置のうち抽出容器及び膜カートリッジを示す斜視図である。図4は、本発明の分析試料作成装置の第1使用例を、図5は、本発明の分析試料作成装置の第2使用例を示す図である。
本発明の分析試料作成装置は、抽出容器10と、抽出操作の際、抽出容器10に装着し使用するねじキャップ17と、疎水性膜23を支持する膜カートリッジ21(21a、21b)と、膜カートリッジ21を抽出容器10に取り付けるアダプター19とを含む。
抽出容器10は、円筒のシリンジ13とシリンジ13に摺動自在に嵌合するピストン15とを有する。シリンジ13は、透明な合成樹脂材で形成され、頭部には、ねじキャップ17又はアダプター19を取付けるための雄ねじ部14が設けられている。シリンジ13とピストン15とは、通常の注射筒と類似の形状、構造からなり、ピストン15の頭部には液漏洩を防止するシール手段(図示省略)が設けられ、液密が確保されている。
抽出容器10の大きさの一例を示せば、内容積が100mL程度である。この程度の大きさであれば、抽出容器10を手で振って、容易に振とうさせることができる。抽出容器10の内容積は、特定の大きさに限定されないが、試料水等を収容したとき空気層が残る大きさとする。抽出容器10内が完全に試料水等で満たされると、手で振とうさせても試料水と溶媒とを十分に混合させることができないことによる。
ねじキャップ17は、抽出容器10内に試料水と溶媒、又は試料水と溶媒と内部標準物質、又は試料水と溶媒と内部標準物質と塩とを投入し、溶媒抽出する際に使用する部材であり、シリンジ13の頭部の雄ねじ部14に螺合する雌ねじ部(図示省略)及び液漏洩を防止するシール手段(図示省略)を備える。
アダプター19は、シリンジ13に膜カートリッジ21を取付けるための部材であり、シリンジ13の頭部の雄ねじ部14に螺合する雌ねじ部(図示省略)を備え、シリンジ13の頭部にねじ込むことで固定することができる。アダプター19は、中心部に膜カートリッジ21を取付けるための円筒パイプ状の取付部20を有する。この取付部20に膜カートリッジ21を挿入することでアダプター19に対して膜カートリッジ21を固定することができる。
膜カートリッジ21は、疎水性膜23を支持固定し、アダプターの取付部20に嵌り込む円筒パイプ部25と、円筒パイプ部25の先端部に設けられたノズル部27(27a、27b)とからなる。膜カートリッジ21のノズル部27を下向きとし、疎水性膜23を被せたリング(図示省略)を円筒パイプ部25に嵌め込むことで疎水性膜23を装着、固定する。リングの外径は、円筒パイプ部25の内径にちょうど嵌り込む大きさである。
膜カートリッジ21は、水よりも比重の小さい溶媒用と水よりも比重の大きい溶媒用とでノズル部27の形状が異なっている。水よりも比重の小さい溶媒用の膜カートリッジ21aは、ノズル部27aを上向きとして使用し、疎水性膜23を通過した溶媒を溜めるためにノズル部27aが大きくなっている。一方、水よりも比重の大きい溶媒用の膜カートリッジ21bは、ノズル部27bを下向きとして使用し、疎水性膜23を通過した溶媒を直ちに分析用バイアル(図示省略)に投入するため、ノズル部27bに溶媒が残らないような形状でかつ小さいノズルとなっている。
本発明の分析試料作成装置の使用例を説明する。抽出容器10内に試料水と溶媒、又は試料水と溶媒と内部標準物質、又は試料水と溶媒と塩、又は試料水と溶媒と内部標準物質と塩を投入した後、ねじキャップ17を取付け、抽出容器10を手で振り振とうさせ、溶媒抽出を行う。抽出容器10内を試料水と溶媒等で満杯にすると、振とうしても試料水と溶媒等とを十分に混合させることができないので、抽出容器10内には空気層があるようにする。振とう時間は、1分程度でよい。
溶媒抽出後、ねじキャップ17を取り去り、代わりに膜カートリッジ21を取り付けたアダプター19を抽出容器10に固定する。膜カートリッジ21は、使用する溶媒の比重により、水よりも比重の小さい溶媒用、水よりも比重の大きい溶媒用を選択し使用する。抽出容器10に膜カートリッジ21を取り付けた後、1分程度静置し、水相と溶媒相とに相分離させる。なお、先に水相と溶媒相とに相分離させ、その後に抽出容器10に膜カートリッジ21を取り付けてもよい。
次に溶媒(溶媒相)を疎水性膜23を通過させ、エマルションの除去された溶媒を回収する。具体的には、比重が水よりも大きい溶媒の場合、図4に示すように膜カートリッジ21bのノズル部27bが下向きとなるように容器本体10を反転させ、ノズル部27bから溶媒を排出させ、分析用バイアルに回収する。溶媒の透過速度が遅い場合には、ピストン15を押込み、抽出容器10内を加圧してもよい。なお溶媒は、必ずしも全量回収しなくてもよく、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)用であれば1mL程度あればよい。
比重が水よりも小さい溶媒の場合、図5に示すように膜カートリッジ21aのノズル部27aを上向きとしたままゆっくりとピストン15を押込み、抽出容器10内の空気を排出し、続いて溶媒を排出させ、排出した溶媒をノズル部27aに溜める。なお溶媒は、全量回収しなくてもよく、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC/MS)用であれば1mL程度あればよい。ノズル部27aに溶媒を溜めた後、ピストン15の押込みを停止し、ノズル部27aを横向き、下向きとしてノズル部27aに溜めた溶媒を分析用バイアルに回収する。なお、膜カートリッジ21を水よりも比重の小さい溶媒用の形状のもの1種類として、これを水よりも比重の大きい溶媒の場合にも使用してもよい。
本発明の分析試料作成装置の使用方法によれば、(1)溶媒抽出時に疎水性膜23を装着しておらず、(2)疎水性膜23を介して溶媒を分離回収する前に静置操作を行い、(3)さらに溶媒と水との比重により膜カートリッジ21のノズル部27の向きを変えて、疎水性膜23を通過させるため、溶媒が疎水性膜23を通過する時に疎水性膜23に直接水が接触しない。疎水性膜23に水が接触すると、疎水性膜23を通過する溶媒の速度が極端に小さくなるが、本方法によれば、溶媒が疎水性膜23を通過する時に疎水性膜23に直接水が接触しないので、高い通過速度を維持することができる。
上記方法で得られる溶媒にシリンジスパイクを添加してもよいこと、アセトニトリル又はメタノールに転溶してもよいことは、既に記載の通りである。
本発明の分析試料作成装置は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば図6に示すように抽出容器11をチューブ容器様として、抽出容器11を手で押し潰すことで抽出容器11内を加圧できるようにしてもよい。
また膜カートリッジ21の形状、疎水性膜23の固定方法も上記実施形態に限定されるものではない。図7及び図8に溶媒の比重によらず全溶媒に共用することができる膜カートリッジ31、32を示す。図3に示す膜カートリッジ21a、21bと同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示す膜カートリッジ31は、図3に示した水よりも比重の小さい溶媒用の膜カートリッジ21aと水よりも比重の大きい溶媒用の膜カートリッジ21bとを合体させたような形状からなり、ノズル部33に特徴がある。ノズル部33は、途中で径の大きさが変化しており、疎水性膜23に近い方が大きく、先端部が細くなっている。さらに直径の太いノズル部34の先端近傍には、空気孔36が設けられている。太いノズル部34は、比重の小さい溶媒用の膜カートリッジ21aのノズル27aと同様に疎水性膜23を通過した溶媒を溜める部分である。
図7中(b)は、水よりも比重の小さい溶媒に使用する場合の使用方法を、図7中(c)は、水よりも比重の大きい溶媒に使用する場合の使用方法を示す。この使用方法は、先に示した水よりも比重の小さい溶媒用の膜カートリッジ21a及び水よりも比重の大きい溶媒用の膜カートリッジ21bの使用方法と同じである。
図8に示す膜カートリッジ32は、図7に示す膜カートリッジ31の変形例であり、図中(a)が斜視図、図中(b)が側面図である。直径の細いノズル部35の側面に長手方向の切れ込み37を設け、この切れ込み37を直径の太いノズル部34に設けられた空気孔36と接続させている点に特徴がある。使用方法は、図7に示す膜カートリッジ31と同じである。細いノズル部35に設けられた切れ込み37は、細いノズル部35の表面積を小さくし、壁面に付着し残留する溶媒量を低下させるためである。
膜カートリッジ21、31、32の形状は、さらに他の形状であってもよいが、ノズル部は、疎水性膜23を通過した溶媒の残留抑制の点から表面積が小さい方が好ましい。
以上のように本発明の分析試料作成方法及び分析試料作成装置は、水からの溶媒の分離とエマルションの除去に疎水性膜を使用するので、従来の液液抽出法で行われている脱水操作が不要であり、短時間内に分析試料を得ることができる。また使用する溶媒量も少なく、操作も簡単であり、特に本発明の分析試料作成装置を使用すれば簡単に分析試料を得ることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変更して使用することができる。例えば、上記分析試料作成装置の場合、抽出容器10とねじキャップ17、あるいは抽出容器10とアダプター19とをねじで接続するが、抽出容器10の頭部をテーパ状とし差込み方式としてもよい。また、取扱いをさらに容易とするために抽出容器11をチューブ容器として、予めこの中に溶媒などを充填し、分析試薬、あるいは分析キットとして販売することもできる。
純水又は河川水に濃度が1ng/mLとなるように農薬を添加し、これを試料水とした。図2から図5に示す分析試料作成装置を使用し、抽出容器10(内容積60〜70mL)に前記試料水50mLとNaCl 5gと9−ブロモアントラセン25ng/mL(内部標準物質)を含む溶媒2mLとを投入し、1分間振とうさせた。なお、試料水とNaClと内部標準物質を含む溶媒の抽出容器10への投入順は特に問わない。
その後1分間静置し、抽出容器10に膜カートリッジ21を取り付けた。疎水性膜23には、メルク社製のFLUOROPORE MEMBRANE FILTERS孔径0.45μmを使用した。先に示した要領で溶媒相を疎水性膜23に通じ、溶媒のみを回収した。回収した溶媒にシリンジスパイクとしてフェナンスレンd10を50ng添加した後、GC/MS分析を行った。溶媒には、ヘキサン、ヘキサン:トルエン=1:1の混合溶媒、ジクロロメタンを使用し、堅牢性を調べるため各区5回実施した。
結果を表1〜表5に示した。表1は、殺虫剤、表2は、除草剤、表3は、殺菌剤を目的成分とし、回収率を示したものである。回収率は、水に添加した農薬(殺虫剤、除草剤、殺菌剤)のうち何%が溶媒抽出されたかを示し、内部標準法によって算出した。表4は、農薬濃度1ng/mLの試料水からジクロロメタンを用いて抽出した結果であり、塩の添加有無と回収率との関係を示す。また表5は、河川水に農薬を添加し、これを試料水とし、溶媒にジクロロメタンを、内部標準物質として9−ブロモアントラセンを用いて回収した結果である。
表1〜表3に示すように、殺虫剤、除草剤及び殺菌剤を目的成分とした場合、従来の方法(文献値)と同等以上の回収率を示した。殺虫剤、除草剤及び殺菌剤と抽出溶媒との組合せにより回収率が小さいケースもあるが、概ね高い回収率であった。また表4に示すように塩を添加すると、少し回収率が上昇する傾向が見られた。また表5に示すように河川水の場合であっても回収率は高く、本方法が河川の水質事故時の原因物質の特定等に有効なことが確認できた。
10 抽出容器
11 抽出容器
13 シリンジ
14 雄ねじ部
15 ピストン
17 ねじキャプ
19 アダプター
20 取付部
21、21a、21b 膜カートリッジ
23 疎水性膜
25 円筒パイプ部
27、27a、27b ノズル部
31 膜カートリッジ
32 膜カートリッジ
33 ノズル部
34 太いノズル部
35 細いノズル部
36 空気孔
37 切れ込み

Claims (6)

  1. 有機化学物質が溶解した水に溶媒を加え、液液抽出により前記有機化学物質を分離し分析試料を作成するための装置であって、
    疎水性膜を装着することなく、有機化学物質が溶解した水及び溶媒を収容し、液液抽出及び水相と溶媒相とに分離させる相分離を行うことが可能な抽出容器と、
    水からの溶媒の分離とエマルションの除去に使用する疎水性膜と、
    前記疎水性膜を支持し、疎水性膜通過液排出口を備える膜カートリッジと、
    を有し、
    前記抽出容器は、収容する液体を加圧可能な容器であり、
    前記膜カートリッジは、前記疎水性膜が液液抽出時に前記水及び溶媒で濡れることを回避すべく前記抽出容器に着脱可能に構成されていることを特徴とする分析試料作成装置。
  2. 前記抽出容器は、外部から荷重が加えられることで内容積を減少させ収容する液体を加圧する容器、又は外側が加圧されることで内容積を減少させ収容する液体を加圧する容器であることを特徴とする請求項に記載の分析試料作成装置。
  3. 前記膜カートリッジは、先端部に、分析用バイアルに直接疎水性膜通過液を注ぐことが可能な注出ノズルを備え、
    前記注出ノズルには、使用する溶媒の比重が水よりも大きい溶媒用、使用する溶媒の比重が水よりも小さい溶媒用、全溶媒共用の3種類の注出ノズルがあり、各注出ノズルの形状が異なることを特徴とする請求項又はに記載の分析試料作成装置。
  4. 使用する溶媒の比重が水よりも小さい溶媒用及び全溶媒共用の前記膜カートリッジの注出ノズルは、前記抽出容器に取付けられた前記膜カートリッジを上向きにして用いることで前記疎水性膜を通過した液を貯留可能なことを特徴とする請求項に記載の分析試料作成装置。
  5. 請求項からのいずれか1項に記載の分析試料作成装置の使用方法であり、
    前記抽出容器に前記膜カートリッジを取り付けることなく、有機化学物質が溶解した水と溶媒とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質と塩とを充填し、前記抽出容器を振とうさせ前記有機化学物質を液液抽出により溶媒抽出し、
    溶媒抽出後、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させた後に前記膜カートリッジを取り付け、又は溶媒抽出後、前記膜カートリッジを取り付け、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させ、その後、溶媒相を疎水性膜に通じ、溶媒を分離回収することを特徴とする分析試料作成装置の使用方法。
  6. 前記溶媒の比重が水の比重よりも小さいときは、請求項に記載の分析試料作成装置を使用し、
    前記抽出容器に前記膜カートリッジを取り付けることなく、有機化学物質が溶解した水と溶媒とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質とを充填し、又は有機化学物質が溶解した水と溶媒と内部標準物質と塩とを充填し、前記抽出容器を振とうさせ前記有機化学物質を液液抽出により溶媒抽出し、
    溶媒抽出後、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させた後に前記膜カートリッジを取り付け、又は溶媒抽出後、前記膜カートリッジを取り付け、前記抽出容器を静置し水相と溶媒相とに相分離させ、その後、前記膜カートリッジの注出ノズルを上向きとし、抽出容器を加圧し溶媒相を疎水性膜に通じ、疎水性膜を通過した溶媒を前記注出ノズルに貯留し、その後、抽出容器への加圧を停止し、前記注出ノズルを横向き又は下向きとし貯留した溶媒を回収することを特徴とする分析試料作成装置の使用方法。
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