JP5895265B2 - 温度調節装置及び鍛造物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、温度調節装置に関し、より詳細には、熱間鍛造後の未熱処理物に熱処理を施して鍛造物を製造する際、熱処理前の未熱処理物各部の温度ばらつきを低減する温度調節装置に関する。
以前から、熱間鍛造物は所望の組織や物性等を得るため、熱間鍛造後に焼準や焼鈍等を施すことが行われている。焼準は、通常、熱間鍛造後の未熱処理物を高温(例えば、900℃程度)に加熱した後に空気中で放冷することによって行われてきたが、近年の製造コスト低減や省エネルギー促進といった要求から、未熱処理物を高温に加熱するためのコストやエネルギーを削減すべく焼準の省略が試みられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、「熱間鍛造の後に焼準を施さなくとも、切削加工における被削性に優れ、浸炭熱処理での歪の発生が少ない鍛造方法を提供する」(特許文献1の要約の課題)ためになされた「肌焼鋼として用いられるCr鋼、CrMo鋼など構造用合金鋼を、1150〜1200℃で加熱し、熱間鍛造の最終加工を900〜1100℃で鍛錬比1.5以上の鍛造を与えた後、650〜750℃まで強制空冷し、オーステナイト結晶粒度を細粒にすることにより、焼入性倍数(Di値)を95以下に制御し、かつ700〜600℃間を5〜20℃/分の冷却速度で徐冷することによって、50%以上のフェライト分率で、結晶粒度番号が5番以上の細粒の(フェライト+パーライト)組織に変態させることを特徴とする熱間鍛造方法」(特許文献1の要約の解決手段)を開示している。かかる特許文献1開示の熱間鍛造方法によれば、「熱間鍛造、強制空冷および徐冷の工程だけで、切削加工において良好な被削性が得られ、かつ浸炭、熱処理時において歪の発生が小さい、肌焼鋼(構造用合金鋼)の熱間鍛造品が製造できる。よって、従来、鍛造後に施していた、焼準が省略できるので、製造コストを大きく低減することができる。また、この方法は、熱間鍛造の後に連続して強制空冷および徐冷を行うので、生産性が高い。さらに、徐冷においては、鍛造品の保有熱と徐冷ラインの保温だけで賄うので、熱エネルギー投入が不要の省エネ処理である。」(特許文献1の発明の詳細な説明中の段落番号0008)というものである。
特開2012−125838号公報(例えば、要約、発明の詳細な説明中の段落番号0001〜0008、第7図等)
特許文献1開示の熱間鍛造方法は、上述の如く、熱間鍛造工程、強制空冷工程及び徐冷工程を順番に行うことで焼準を省略しつつ熱間鍛造物を製造することができるので、製造コスト低減や省エネルギー促進を図ることができる。即ち、熱間鍛造工程により形成された未熱処理物は、強制空冷工程された後、徐冷工程において700〜600℃間を5〜20℃/分の冷却速度で徐冷されることにより所望の組織を形成するものであるが、徐冷工程により得られる鍛造物各部間(鍛造物における位置それぞれ)で組織や物性等がばらつく問題が時折生じる問題があった。
そこで、本発明では、熱間鍛造後の未熱処理物に熱処理(特許文献1においては徐冷工程)を施して製造される鍛造物各部間で組織や物性等のばらつきを低減することを目的とする。
本発明者らは、熱間鍛造後の未熱処理物に熱処理を施して製造される鍛造物各部間での組織や物性等のばらつきが生じる原因を鋭意調査研究したところ、未熱処理物の形状や強制空冷工程における冷却用空気の未熱処理物への接触状態によって、熱処理(徐冷工程)開始時において未熱処理物各部に温度ばらつきが生じることで、鍛造物各部間での組織や物性等のばらつきが生じることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、熱処理前の未熱処理物各部の温度ばらつきを低減することで未熱処理物各部における熱処理のばらつきを減少させ(熱処理の均一化を図る)、熱処理後の鍛造物各部の組織や物性等の均一化を図る温度調節装置である。
即ち、本発明の温度調節装置(以下、「本装置」という)は、熱間鍛造した後に熱処理して鍛造物を形成する際、熱間鍛造し熱処理前の未熱処理物における温度ばらつきを熱処理前に低減する温度調節装置であって、熱処理前の未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる冷却手段を備えてなる、温度調節装置である。
本装置は、熱間鍛造した後に熱処理して鍛造物を形成する際、熱間鍛造し熱処理前の未熱処理物における温度ばらつきを熱処理前に低減する温度調節装置であり、詳細には、熱間鍛造された未熱処理物を熱処理する前に未熱処理物の各部に生じた温度のばらつきを小さくすることによって、その後の未熱処理物の熱処理のばらつきを減少させるものである(熱処理の均一化)。
本装置は冷却手段を備える。冷却手段は、熱処理前の未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる。高温部分は、未熱処理物のうち他のいずれかの部分(高温部分と異なる部分)よりも熱処理前に温度が高い部分であり、冷却手段が高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を(冷却手段が高温部分を冷却しない場合に比して)減少させる。この温度差を減少させることで、熱処理前の未熱処理物各部の温度ばらつきを低減し、未熱処理物各部における熱処理のばらつきを減少させ(熱処理の均一化を図る)、熱処理後の鍛造物各部の組織や物性等のばらつきを減少させ均一化を図ることができる。
本装置においては、未熱処理物を回転自在に支持し回転させる支持手段を備えてなり、冷却手段が、支持手段によって支持され回転する未熱処理物の前記高温部分に冷却用流体を噴射するもの(以下、「回転支持本装置」という)であってもよい。
こうすることで支持手段が未熱処理物を回転自在に支持し回転させつつ、冷却手段が、支持手段によって支持され回転する未熱処理物の前記高温部分に冷却用流体を噴射することにより前記高温部分を冷却するので、未熱処理物を様々な方向から容易に冷却できる。冷却用流体としては、未熱処理物に接触しても有害な反応を起こさず前記高温部分を所望程度冷却できるものであれば何ら限定されるものではないが、冷却用気体(例えば、冷却用空気、冷却用窒素等)、冷却用液体(例えば、冷却用油)等を例示できる。
回転支持本装置の場合、未熱処理物が軸を中心とする回転面に沿った外面である外周面を有し、支持手段が未熱処理物を該軸を中心に回転自在に支持し該軸を中心に回転させるものであり、冷却用流体が該外周面に沿って未熱処理物に噴射されるもの(以下、「外周面噴射本装置」という)であってもよい。
こうすることで支持手段が未熱処理物を該軸を中心に回転自在に支持し該軸を中心に回転させつつ、該軸を中心とする回転面に沿った外面である未熱処理物の外周面に沿って冷却用流体が噴射されるので、該軸から一定の距離の位置から冷却用流体を吐出することで外周面のいずれの位置にも同様の状態で冷却用流体を接触させることができ、外周面に沿ったいずれの位置も同様に冷却できる(外周面各部の温度ばらつきを低減できる)。
外周面噴射本装置の場合、支持手段が、互いの回転軸が略平行になるよう回転自在に支持される複数のローラー部であって、該複数のローラー部のうち互いに隣接する一対のローラー部であるローラー対のローラー面が前記外周面に当接し未熱処理物を支持すると共に該ローラー対が回転することで未熱処理物を未熱処理物の前記軸を中心に回転させる複数のローラー部を含んでなるもの(以下、「ローラー支持本装置」という)であってもよい。
こうすることで、支持手段が、互いの回転軸が略平行になるよう回転自在に支持される複数(2以上)のローラー部を含んでいる。これらの複数(2以上)のローラー部のうち互いに隣接する一対のローラー部であるローラー対のローラー面(該ローラー対を構成する該一対のローラー部のうちの一方のローラー部のローラー面と、該一対のローラー部のうちの他方のローラー部のローラー面と、の両ローラー面)が前記外周面に当接し未熱処理物を支持すると共に該ローラー対が回転(該ローラー対を構成する該一対のローラー部のうちの一方のローラー部と他方のローラー部との両方が回転する)することで未熱処理物を未熱処理物の前記軸を中心に回転させるので、ローラー部という簡単な構成によって未熱処理物を回転自在に支持する機構と未熱処理物を回転させる機構とを別個に設ける必要がない(本装置を簡単に構成できる)。
ローラー支持本装置の場合、前記複数のローラー部が少なくとも3のローラー部を含んでなり、該3のローラー部が形成する互いに隣接する2のローラー対のうち一方のローラー対に支持された未熱処理物を他方のローラー対に移動させる移動手段を備えてなるもの(以下、「移動手段具備本装置」という)であってもよい。
こうすることで該3のローラー部が、互いに隣接する2のローラー対を形成する(例えば、該3のローラー部が、順に並んだローラー部A、ローラー部B、ローラー部Cとすれば、ローラー部Aとローラー部Bとにより形成されるローラー対(1)と、ローラー部Bとローラー部Cとにより形成されるローラー対(2)と、を形成する。)。移動手段が、該2のローラー対(ローラー対(1)とローラー対(2))のうち一方のローラー対(ローラー対(1))に支持された未熱処理物を他方のローラー対(ローラー対(2))に移動させるので、未熱処理物が隣接するローラー対を移動しながら冷却される。このため未熱処理物が移動する各ローラー対において未熱処理物の冷却条件を独立して設定でき(一例を挙げれば、各ローラー対において冷却用流体の噴射量や噴射温度を独立して設定できる)、各ローラー対における適した冷却条件によって未熱処理物をうまく冷却できる。
移動手段具備本装置の場合、ローラー対のローラー面が前記外周面に当接し未熱処理物を下から支持するものであり、移動手段が、一方のローラー対に支持された未熱処理物を一方のローラー対を構成する一対のローラー部の間の隙間から上方に突出することで他方のローラー対の方向に押し出す押し出し部材を有するものであってもよい。
ローラー対のローラー面が前記外周面に当接し未熱処理物を下から支持する場合(即ち、ローラー対を構成する両ローラー部に未熱処理物が跨るように載せられ、未熱処理物の前記外周面が両ローラー面に当接するような状態)、移動手段が有する押し出し部材が一方のローラー対(ローラー対(1))を構成する一対のローラー部(ローラー部Aとローラー部B)の間の隙間から上方に突出することで一方のローラー対(ローラー対(1))に支持された未熱処理物を他方のローラー対(ローラー対(2))の方向に押し出すようにすれば、押し出し部材を上下に往復運動させることで未熱処理物を、隣接するローラー対の間でうまく移動させることができる。
ローラー支持本装置の場合、冷却手段が、ローラー対に支持された未熱処理物の前記高温部分に、該ローラー対を構成する一対のローラー部の間の隙間を経て冷却用流体を噴射するものであってもよい。
こうすることで未熱処理物を支持するローラー対を構成する一対のローラー部の間の隙間を経て冷却手段が冷却用流体を前記高温部分に噴射するので、未熱処理物を支持する一対のローラー部に邪魔されることなく冷却用流体を前記高温部分に噴射することができる。
本装置においては、熱処理前の未熱処理物のうち別のいずれかの部分よりも温度が低い部分である低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を減少させる加熱手段を備えるもの(以下、「加熱手段具備本装置」という)であってもよい。
こうすることで、加熱手段が、熱処理前の未熱処理物のうち別のいずれかの部分よりも温度が低い部分である低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を減少させる。低温部分は、未熱処理物のうち別のいずれかの部分(低温部分と異なる部分)よりも熱処理前に温度が低い部分であり、加熱手段が低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を(加熱手段が低温部分を加熱しない場合に比して)減少させる。この温度差を減少させることで、熱処理前の未熱処理物各部の温度ばらつきを低減し、未熱処理物各部における熱処理のばらつきを減少させ(熱処理の均一化を図る)、熱処理後の鍛造物各部の組織や物性等のばらつきを減少させ均一化を図ることができる。なお、ここにいう加熱手段が「低温部分を加熱する」とは、その加熱により低温部分の温度が上昇する場合のみならず、その加熱により低温部分の温度低下が減少する場合も含むものである。また、加熱手段による低温部分の加熱は、冷却手段による高温部分の冷却の後に行われる場合、冷却手段による高温部分の冷却の前に行われる場合、そして加熱手段による低温部分の加熱と冷却手段による高温部分の冷却とが同時に行われる場合を含む。
加熱手段具備本装置の場合、未熱処理物を搬送する搬送手段を備えてなり、加熱手段が、搬送手段により搬送されつつある未熱処理物の前記低温部分を加熱する加熱ヒータを有しているもの(以下、「搬送加熱本装置」という)であってもよい。
こうすることで、搬送手段により搬送されつつある未熱処理物の前記低温部分を、加熱手段が有する加熱ヒータが加熱するので、未熱処理物の搬送過程において低温部分を加熱でき、本装置の効率化(例えば、小形化)を図ることができる。
搬送加熱本装置の場合、冷却手段による前記高温部分の冷却が行われた後、未熱処理物の前記低温部分を加熱手段が加熱するものであり、未熱処理物を熱処理する熱処理装置が未熱処理物を移送する移送手段を有しており、該移送手段が前記搬送手段を兼ねるものであってもよい。
未熱処理物を熱処理する熱処理装置としては、いわゆる連続熱処理炉と呼ばれる連続的に被処理物(未熱処理物)を移送しつつ熱処理を施す装置が多用される。かかる装置においては、移送手段(例えば、ベルトコンベアやバケットコンベア等)が被処理物(未熱処理物)を移送しつつ熱処理が行われるため、移送手段の移送経路の上流側(移送経路の始点側)を搬送手段として用いることで、移送手段と搬送手段とを別個に設けることなく、冷却手段による前記高温部分の冷却が行われた後の未熱処理物の前記低温部分を加熱手段が加熱するようにできる(即ち、冷却手段による前記高温部分の冷却が行われた後の未熱処理物が移送手段の移送経路の上流側(移送経路の始点側)から下流側へ移送される途中(未熱処理物の熱処理の前)で低温部分を加熱手段が加熱するようにできる。)。
本発明は、鍛造物の製造方法(以下、「本方法」という)を提供する。
本方法は、熱間鍛造により未熱処理物を形成する熱間鍛造ステップと、熱間鍛造ステップにより形成された未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる部分冷却ステップと、部分冷却ステップにより該温度差が減少した未熱処理物を熱処理し鍛造物とする熱処理ステップと、を含んでなる、鍛造物の製造方法である。
本方法は、熱間鍛造ステップと部分冷却ステップと熱処理ステップとを含む。
本方法は、熱間鍛造ステップにおいて熱間鍛造により形成された未熱処理物を、部分冷却ステップにおいて未熱処理物のうち他のいずれかの部分(高温部分と異なる部分)よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させた後、該温度差が減少した未熱処理物を熱処理ステップにおいて熱処理して鍛造物とする。高温部分は、未熱処理物のうち他のいずれかの部分(高温部分と異なる部分)よりも熱処理ステップ前に温度が高い部分であり、部分冷却ステップにて高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を(部分冷却ステップにて高温部分を冷却しない場合に比して)減少させる。この温度差を減少させることで、熱処理ステップ前の未熱処理物各部の温度ばらつきを低減し、未熱処理物各部における熱処理のばらつきを減少させ(熱処理の均一化を図る)、熱処理後の鍛造物各部の組織や物性等のばらつきを減少させ均一化を図ることができる。
本方法においては、部分冷却ステップが、未熱処理物を回転させつつ前記高温部分に冷却用流体を噴射するものであってもよい。
こうすることで部分冷却ステップにおいて未熱処理物を回転させつつ、回転する未熱処理物の前記高温部分に冷却用流体を噴射することにより前記高温部分を冷却するので、未熱処理物を様々な方向から容易に冷却できる。冷却用流体としては、本装置のものと同様、未熱処理物に接触しても有害な反応を起こさず前記高温部分を所望程度冷却できるものであれば何ら限定されるものではないが、冷却用気体(例えば、冷却用空気、冷却用窒素等)、冷却用液体(例えば、冷却用油)等を例示できる。
本方法においては、熱処理ステップよりも前に、未熱処理物のうち別のいずれかの部分よりも温度が低い部分である低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を減少させる部分加熱ステップを含んでなるもの(以下、「部分加熱ステップ具備本方法」という)であってもよい。
こうすることで、部分加熱ステップにおいて、未熱処理物のうち別のいずれかの部分よりも温度が低い部分である低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を減少させる。低温部分は、未熱処理物のうち別のいずれかの部分(低温部分と異なる部分)よりも熱処理ステップ前に温度が低い部分であり、低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を(部分加熱ステップにて低温部分を加熱しない場合に比して)減少させる。この温度差を減少させることで、熱処理前の未熱処理物各部の温度ばらつきを低減し、未熱処理物各部における熱処理のばらつきを減少させ(熱処理の均一化を図る)、熱処理後の鍛造物各部の組織や物性等のばらつきを減少させ均一化を図ることができる。なお、ここにいう部分加熱ステップにて「低温部分を加熱する」とは、その加熱により低温部分の温度が上昇する場合のみならず、その加熱により低温部分の温度低下が減少する場合も含むものである。また、部分加熱ステップによる低温部分の加熱は、部分冷却ステップによる高温部分の冷却の後に行われる場合、部分冷却ステップによる高温部分の冷却の前に行われる場合、そして部分加熱ステップによる低温部分の加熱と部分冷却ステップによる高温部分の冷却とが同時に行われる場合を含む。
部分加熱ステップ具備本方法の場合、部分加熱ステップが部分冷却ステップと熱処理ステップとの間に行われるものであり、部分加熱ステップにより前記低温部分と前記別のいずれかの部分との温度差を減少させた未熱処理物を熱処理ステップが熱処理し鍛造物とするものであってもよい。
こうすることで部分冷却ステップによる高温部分の冷却の後、部分加熱ステップによる低温部分の加熱が行われ、前記低温部分と前記別のいずれかの部分との温度差を減少させた未熱処理物を熱処理ステップの熱処理に供するので、部分冷却ステップにて比較的大きな未熱処理物各部の温度ばらつきをとり、その後の部分加熱ステップにて比較的小さな未熱処理物各部の温度ばらつきをとることができるので(常温に対し高温である未熱処理物は、短時間の冷却によっても冷却熱量(温度変化)を容易に大きくできるが、短時間の加熱で加熱熱量を大きくすることは困難な場合が多い)、熱処理ステップ前の未熱処理物各部の温度ばらつきをうまく減少させることができ、熱処理の均一化を図ることで熱処理後の鍛造物各部の組織や物性等のばらつきを減少させ均一化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る温度調節装置(本装置)を示す正面図である。 部分冷却装置を示す正面図である。 図2のA−A断面図である。 部分冷却装置を示す平面図である。 図1のC−C断面図である。 使用状態の部分冷却装置を示す正面図である。 使用状態の部分冷却装置を示す平面図である。 未熱処理物が移動する状態を示す図である。 未熱処理物が移動した状態を示す図である。 搬送用ベルトに載置され整列された未熱処理物が部分加熱装置に装入された状態を示す断面図である。 冷却部のノズル部の変形例を示す図である。 実施例1の未熱処理物及び鍛造物を示す図である。 未熱処理物の冷却状態を示すグラフである。 実施例1の鍛造製品の表面硬さの測定結果を示すグラフである。 実施例2の未熱処理物及び鍛造物を示す図である。 未熱処理物の冷却状態を示すグラフである。 実施例2の鍛造製品の表面硬さの測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る温度調節装置(本装置)11を示す正面図である。
本装置11は、図示しない熱間鍛造装置により熱間鍛造された未熱処理物の一部を選択的に冷却する部分冷却装置21と、未熱処理物の一部を選択的に加熱する部分加熱装置61と、を備えてなる。
以下説明を容易にするために互いに直交する3軸であるx軸、y軸及びz軸(図中、x、y、zにて示す)を用いて説明する。
ここでは上述の通り、熱間鍛造された未熱処理物は、部分冷却装置21によって一部(熱間鍛造工程中及びその後に未熱処理物のうち温度が下がりにくく温度が高い部分)が冷却された後、部分加熱装置61によって一部(熱間鍛造工程中及びその後に未熱処理物のうち温度が下がりやすく温度が低い部分)が加熱された後、連続熱処理炉301にて熱処理(例えば、焼鈍処理)がなされて鍛造物となる。こうすることで熱間鍛造された未熱処理物のうち部分的に温度が高い部分が部分冷却装置21によって冷却(降温)されると共に、温度が部分的に低い部分が部分加熱装置61によって加熱(昇温)されることで、未熱処理物の各部の温度のばらつきを低減した状態で未熱処理物を連続熱処理炉301に装入し熱処理することができるので、連続熱処理炉301における熱処理を未熱処理物各部分で均一に近い状態で実施でき、連続熱処理炉301における熱処理がなされた鍛造物の各部分における物性のばらつきを減少させることができる。
図2は、部分冷却装置21を示す正面図(図1と同様の方向から見たところを示す)であり、図3は図2のA−A断面図であり、そして図4は部分冷却装置21を示す平面図(図2中の矢印B方向から見たところを示す)である。図2乃至図4を参照して、部分冷却装置21について説明する。
部分冷却装置21は、大まかには、互いに略平行な仮想上の回転軸を中心に回転自在に支持された複数(具体的には10)のローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jと、複数のローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jの間に上方に向けて出没自在な押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2を有する押上部25と、複数のローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jの下方に配設された冷却空気を上方に向けて噴射する冷却部27と、複数のローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jの間に支持される熱間鍛造された未熱処理物(不図示)の温度を測定する放射温度計29a、29b、29cと、を有してなる。
ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jはいずれも同じ形状及び構造の同一物を用いており、具体的には、第1の直円柱形状(細長い直円柱形状)を有する軸部24pと、軸部24pの一端から第1の寸法k1だけ他端に近づいた位置から他端側に向かって幅k2にて第2の直円柱(第2の直円柱の高さがk2とされ、第2の直円柱の軸と第1の直円柱の軸とは同一の直線に属する。)形状に形成された大径部24q1と、軸部24pの他端から第1の寸法k1だけ一端に近づいた位置から一端側に向かって幅k4にて第3の直円柱(第3の直円柱の高さがk4とされ、第3の直円柱の軸と第1の直円柱の軸とは同一の直線に属する。)形状に形成された大径部24q2と、を有している。
ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jはいずれも第1の直円柱の軸を中心に回転自在に軸支されており、ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jの第1の直円柱の軸はいずれも同じ平面(x軸とy軸とが属する平面(以下、xy面という)に平行な平面)に属すると共に互いに等間隔k3で平行に配設されている。そして、図示しないローラー駆動部(電動機、電動機の回転数を制御する制御部、電動機の回転数を減速する減速部、そして減速部により減速された回転をローラに伝達する伝達部を含んでなる)によって、ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jいずれも同じ回転数で図2中の矢印R方向(反時計回り)に回転される。
押上部25は、xy面に両主表面が略平行な板状部材から形成された基礎板25nと、z軸方向に向けて立ち上がるように基端(下端)が基礎板25nに取り付けられた押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2と、を有してなる。基礎板25nの両主表面は長方形(一対の長辺がx軸に略平行かつ一対の短辺がy軸に略平行に配置されている)を略なし、該長方形の一対の長辺のうち一辺にそって等間隔に押上刃25a2、25b2、25c2、25d2、25e2、25f2、25g2、25h2、25i2が配設され、該一対の長辺のうち他辺にそって等間隔に押上刃25a1、25b1、25c1、25d1、25e1、25f1、25g1、25h1、25i1が配設されている。
押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2いずれも同じ形状及び構造の同一物を用いており、具体的には、両主表面が台形(該台形は上底及び下底が高さに対して長く、該台形の両脚のうち一方の脚が上底及び下底に対して略垂直であり、該一方の脚が基礎板25nの上主表面がなす長方形の長辺に沿うように取り付けられている)をなす板状部材によって形成されており、x軸とz軸とが属する平面(以下、zx面という)に該両主表面が略平行とされている。なお、押上刃の両主表面がなす台形の高さ25xは、ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jの互いに隣接する軸部24p同士の間の隙間距離23xよりも小さくされているので、押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2は、ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jの互いに隣接する軸部24p同士の間の隙間をz軸方向に自由に通過することができる。
押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2の上面25sはx軸方向に行くにつれて下降する斜面(平面)を形成している。
図示しない押上部駆動部により押上部25はz軸に沿って自由に進退(往復)されることができ(ここではz軸は鉛直に略なっており、押上部25は上下動する)、これによって押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2の上端部分(上面25s側)がローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j同士の隙間から上方に向けて出没自在となっている。
冷却部27は、図示しないブロアーに基端が接続され先端が閉じられたダクト部27a(導管)と、ダクト部27aに取り付けられたノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9と、を有してなる。
ダクト部27aは、図示しないブロアーから圧送される冷却用空気を導く導管であり、流路を形成する内部空間27ar(図3参照)を有し、x軸方向に沿って伸びている。
ノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9はいずれも同じ形状及び構造の同一物を用いており、具体的には、基端(下端)及び先端(上端)が開放された中空筒状(楕円筒)の部材によって形成されており、該中空筒状の部材の基端がダクト部27aに取り付けられている(該中空筒の中空の内部空間とダクト部27aの内部空間27arとが連通する)。これによりノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9はいずれも、ダクト部27aの内部空間27arを流通してきた冷却用空気を上方(z軸に沿った方向)に向けて噴射する。なお、これらノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9が噴射する冷却用空気は、後述のように互いに隣接するローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j間にて回転しつつ支持された未熱処理物のうち温度が下がりにくく温度が高い部分に向けて噴射されるようになっている。
放射温度計29a、29b、29cは、ローラー23i、23j(部分冷却装置21にて冷却されてきた最終段階の未熱処理物(不図示)が位置する)の間に回転しつつ支持される熱間鍛造された未熱処理物(不図示)の温度を測定するために未熱処理物(不図示)の上方に配設されている。なお、放射温度計29a、29b、29cは、それぞれが測定した温度を表示するための図示しない表示器に接続されることで、放射温度計29a、29b、29cそれぞれについて刻々と測定した温度が表示される。
放射温度計29a、29b、29cは、ここではy軸方向に等間隔に配設されており、後述の如く、y軸方向に細長い未熱処理物(不図示)のy軸方向に沿って異なる位置の温度を測定する。
部分加熱装置61は、部分冷却装置21によって一部(未熱処理物のうち該一部以外の部分よりも温度が高い部分)が冷却された未熱処理物(不図示)のうち、他の部分よりも温度が低い部分を加熱することで未熱処理物(不図示)の各位置における温度のばらつきを減少させるものである。
ここに部分加熱装置61は、連続熱処理炉301が有するベルトコンベア303(搬送用ベルト303bには金属製のメッシュベルトを用いている)によって搬送される未熱処理物(不図示)の一部を加熱するものであり、詳細には、図1に示す通り、無端状の搬送用ベルト303bがベルト係合ローラ305a、305b、305c、305dによって矢印M方向に循環駆動されており、この搬送用ベルト303bの載置部分(ベルト係合ローラ305aからベルト係合ローラ305bまでの搬送用ベルト303bの部分をいう)に載置された未熱処理物(不図示)が部分加熱装置61の内部空間62を通過する間に未熱処理物(不図示)の一部を加熱する。
図5は図1のC−C断面(搬送用ベルト303bの移動方向(矢印M方向)に対して垂直な平面による断面。但し、図示及び理解を容易にするため連続熱処理炉301の図示を省略している。)を示す図である。図5を参照して、部分加熱装置61について説明する。なお、部分加熱装置61は、後述の熱電対温度計67a、67b、67cを除き、C−C面に対して平行ないずれの断面も図5と同様の断面構造を有している。
部分加熱装置61は、搬送用ベルト303bの載置部分を上方から覆うように形成されたトンネル状のカバー部63と、カバー部63と搬送用ベルト303bとによって形成された部分加熱装置61の内部空間62に面するカバー部63の内面(内側面)に取り付けられた一対の側面ヒータ65a、65bと、内部空間62に面するカバー部63の内面(内上面)に取り付けられた天井ヒータ65cと、搬送用ベルト303bが移動する下流側の内部空間62の終端近傍にカバー部63から搬送用ベルト303b方向に突出するように取り付けられた熱電対温度計67a、67b、67cと、を有してなる。
カバー部63は、搬送用ベルト303bとの間に覆われた内部空間62を形成し、搬送用ベルト303bの載置部分に載置され搬送される未熱処理物(不図示)を内部空間62の上流から下流方向(x軸にそって)に通過させる。カバー部63の内面は、zx面に略平行な一対の側面(内側面)と、該一対の側面(内側面)をつなぐxy面に略平行な上面(内上面)と、を有している。
該一対の側面(内側面)の下縁に沿って一対の側面ヒータ65a、65bが配設されると共に、該上面(内上面)の中央部分に天井ヒータ65cが配設されており、これら一対の側面ヒータ65a、65bと天井ヒータ65cとは搬送用ベルト303bの移動方向(x軸方向)に沿って連続的に配設されている。また、一対の側面ヒータ65a、65b及び天井ヒータ65cは、それらの発熱量を制御する制御部(不図示)に接続されており自由に発熱量を増減させることができる。
熱電対温度計67a、67b、67cは、yz面に平行な一平面に属しかつ搬送用ベルト303bからの高さが等しい位置に配設されており、内部空間62を未熱処理物(不図示)が通過し内部空間62から出る直前の位置に設けられている。熱電対温度計67a、67b、67cはそれぞれが測定した温度を表示するための図示しない表示器に接続されることで、熱電対温度計67a、67b、67cそれぞれについて刻々と測定した温度が表示される。熱電対温度計67a、67b、67cは、ここではy軸方向に等間隔に配設されており、y軸方向に細長い未熱処理物(不図示)が接触する雰囲気温度をy軸方向に沿って測定する。
次いで、本装置11の使用方法を説明する。
図6は、使用状態の部分冷却装置21を示す正面図(図2と同様の方向から見たところを示す)であり、図7は使用状態の部分冷却装置21を示す平面図(図4と同様の方向から見たところを示す)である。図6及び図7を参照して、部分冷却装置21の使用方法を説明する。
ここに図示しない熱間鍛造装置により熱間鍛造された未熱処理物F1〜F9はいずれもほぼ同様の形状を有しており、詳細には、軸を中心とする回転面を外面とする回転体形状を有している(以下、未熱処理物F1〜F9の外面を構成する回転面の軸を未熱処理物軸という)。未熱処理物F1〜F9は、未熱処理物F1、未熱処理物F2、未熱処理物F3・・・・・未熱処理物F9の順番で熱間鍛造されたものであり(即ち、未熱処理物F9が最も後で熱間鍛造されている)、熱間鍛造された未熱処理物はまずローラー23a、23bの間に支持され回転しつつノズル部27b1から噴射される冷却用空気によってy軸方向に関し中央部分が冷却された後、押上刃25a1、25a2の上昇によってローラー23b、23cの間に送られる(詳細は後述)。ローラー23b、23cの間に送られた未熱処理物はローラー23b、23cの間に支持され回転しつつノズル部27b2から噴射される冷却用空気によってy軸方向に関し中央部分が冷却されると共に、ローラー23a、23bの間には新しく熱間鍛造された未熱処理物が支持され回転しつつノズル部27b1から噴射される冷却用空気によってy軸方向に関し中央部分が冷却される。さらに、押上刃25a1、25a2、25b1、25b2の上昇によってローラー23b、23cの間に支持され回転していた未熱処理物はローラー23c、23dの間に送られ、ローラー23a、23bの間に支持され回転していた未熱処理物はローラー23b、23cの間に送られる。このようにして未熱処理物F1〜F9が支持され回転している図6及び図7の状態が形成される。
図6及び図7の状態から未熱処理物F1〜F9が移動する様子を図8を用いて説明する。図8は、図6と同様の位置から部分冷却装置21を見たところを示している。図6の状態から、上述した押上部駆動部(不図示)により押上部25がz軸に沿って上昇した状態が図8に示す状態である。押上部25のz軸に沿った上昇により、押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2の上端部分(上面25s側)がローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j同士の隙間から上方に向けて突出している。この押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2の上面25sの上昇過程において、x軸方向に行くにつれて下降する斜面(平面)の上面25sが未熱処理物F1〜F9に当接し未熱処理物F1〜F9をx軸方向に移動させる。図8の状態では、未熱処理物F2〜F9は、自らを押し上げてx軸方向に移動させた押上刃(例えば、未熱処理物F9であれば押上刃25a1、25a2)に隣接(図8中では右隣)する押上刃(例えば、未熱処理物F9であれば押上刃25b1、25b2)が当接することでそれ以上x軸方向(図8中では右方向)に移動することが禁止される。未熱処理物F1は、部分冷却装置21から押し出されることで搬送用ベルト303bの載置部分に載置され整列されて、部分加熱装置61に装入される。
図8の状態から押上部駆動部(不図示)により押上部25がz軸に沿って下降した状態が図9に示す状態である。押上部25のz軸に沿った下降により、押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2がローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j同士の隙間から下方に向けて降下している。この押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2の降下過程において、未熱処理物F2〜F9は当接していた押上刃(例えば、未熱処理物F9であれば押上刃25b1、25b2)の当接が解かれるので、x軸方向(図8中では右方向)に移動することによって図9のような状態となる。
このように図6から図8を経て図9のように押上部25がz軸に沿って上昇し降下する1サイクル毎に、未熱処理物は、隣接するローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j同士の間(例えばローラー23aとローラー23bとの間)をx軸方向(図8中では右方向)に1つ分移動する(例えば、サイクル前はローラー23aとローラー23bとの間に存した未熱処理物が、サイクル後はローラー23bとローラー23cとの間に移動する)。これにより未熱処理物は、隣接するローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j間を移動しつつ、ノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9から噴射される冷却用空気Qにて温度が下がりにくく温度が高い部分が冷却される。なお、図9のようにサイクル完了直後には、ローラー23aとローラー23bとの間に未熱処理物が無くなるが、ここには新しく熱間鍛造された未熱処理物F10を配置すればよい。
以上の通り、押上部25のz軸に沿った上昇及び降下のサイクルを行う時間間隔によって未熱処理物の冷却時間が変化するので(サイクルの間隔が短いほど部分冷却装置21における未熱処理物の冷却時間が短くなる)、最終の冷却が行われるローラー23i、23j間に支持回転される未熱処理物の温度を放射温度計29a、29b、29cによって測定し、サイクル間隔を調整すればよい。
部分冷却装置21にて部分的に冷却された未熱処理物は、前述の如く、搬送用ベルト303bの載置部分に載置され整列されて搬送用ベルト303bの移動によって部分加熱装置61に装入される。図10は、搬送用ベルト303bに載置され整列された未熱処理物Fa、Fbが部分加熱装置61に装入された状態を示す断面図(図5と同じ断面位置を示している)である。未熱処理物Fa、Fbは、y軸に沿って一対が整列されており、このままx軸方向(図10に対して垂直方向で手前から奥方向へ向かう方向)に搬送される。部分加熱装置61には、前述したように側面ヒータ65a、65bと天井ヒータ65cとが配設されており、側面ヒータ65aはx軸方向に搬送される未熱処理物Faの一端近傍Faaに隣接することで側面ヒータ65aは一端近傍Faaを選択的に加熱し、側面ヒータ65bはx軸方向に搬送される未熱処理物Fbの一端近傍Fbaに隣接することで側面ヒータ65bは一端近傍Fbaを選択的に加熱し、そして天井ヒータ65cは、x軸方向に搬送される未熱処理物Faの他端近傍Fab及び未熱処理物Fbの他端近傍Fbbに隣接することで天井ヒータ65cは他端近傍Fab及び他端近傍Fbbを選択的に加熱する。このように未熱処理物Fa、Fbのうち一端近傍Faa、一端近傍Fba、他端近傍Fab及び他端近傍Fbbは他の部分(例えば中心部分)よりも冷めやすく温度が低くなるので、これらの部分を選択的に加熱することで未熱処理物Fa、Fbの各位置における温度のばらつきを減少させた状態で未熱処理物Fa、Fbを連続熱処理炉301に装入し熱処理することができる。これにより連続熱処理炉301における熱処理を未熱処理物各部分で均一に近い状態で実施でき、連続熱処理炉301における熱処理がなされた鍛造物の各部分における物性のばらつきを減少させることができる。
なお、熱電対温度計67a、67b、67cによって未熱処理物Fa、Fbが接触する雰囲気温度を測定し所望の加熱を行うことができるよう、側面ヒータ65a、65bと天井ヒータ65cとの発熱量を調整すればよい。
図11は、冷却部27のノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9の変形例を示す図である。図11(a)及び(b)は図4中の点線Wにて囲んだ部分に相当するものであり、図11(c)は図3中の点線Yにて囲んだ部分に相当するものである。図3及び図4に示したノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9は、y軸方向に関し1つの位置(例えば、未熱処理物の冷えにくい中心部分)を冷却するため冷却用空気の吹出口が1個のものであるが、未熱処理物の形状や構造によってはy軸方向に関し複数の位置を冷却すべきものもある。こういったy軸方向に関し複数位置の冷却に好適に用いられるノズル部の一例を図11に示している。
具体的には、図11(a)に示すノズル部327は、ダクト部27a(導管)に取り付けた第1ノズル部327aと第2ノズル部327bとを有してなるものであり、第1ノズル部327aと第2ノズル部327bとはそれぞれ独立して冷却用空気を噴射することができる。第1ノズル部327aと第2ノズル部327bとは、未熱処理物のy軸方向に関し2の冷却すべき位置に向けて形成されると共に、かかる2の冷却すべき位置それぞれに適した冷却用空気の流量が得られるように第1ノズル部327aと第2ノズル部327bとの吹出口の大きさが決定されている。
図11(b)に示すノズル部328は、ダクト部27a(導管)に取り付けた第1ノズル部328aと第2ノズル部328bと第3ノズル部328cとを有してなるものであり、第1ノズル部328aと第2ノズル部328bと第3ノズル部328cとはそれぞれ独立して冷却用空気を噴射することができる。第1ノズル部328aと第2ノズル部328bと第3ノズル部328cとは、未熱処理物のy軸方向に関し3の冷却すべき位置に向けて形成されると共に、かかる3の冷却すべき位置それぞれに適した冷却用空気の流量が得られるように第1ノズル部328aと第2ノズル部328bと第3ノズル部328cとの吹出口の大きさが決定されている。
なお、ここでは図11(a)及び図11(b)のように2個又は3個の吹出口としたものを示したが、必要に応じて4個以上の吹出口を形成して良いことは言うまでもない。
図11(c)に示すノズル部329は、ダクト部27a(導管)に取り付けた柔軟(フレキシブル)なパイプによって形成されるものであり、詳細には、基端がダクト部27a(導管)に取り付けられた柔軟なパイプ329pと、パイプ329pに配設されたバルブ329vと、を含んでなる。かかるパイプ329pとそれに設けられたバルブ329vとによって同様に構成された第1ノズル部329aと第2ノズル部329bと第3ノズル部329cと第4ノズル部329dによってノズル部329が構成されている。第1ノズル部329aと第2ノズル部329bと第3ノズル部329cと第4ノズル部329dはそれぞれ独立して冷却用空気を噴射することができる。第1ノズル部329aと第2ノズル部329bと第3ノズル部329cと第4ノズル部329dは柔軟なパイプ329pを有しているので、この柔軟なパイプ329pを曲げることによって未熱処理物のy軸方向に関し自由に吹き出し方向を向けることができる。また、バルブ329vを操作することにより冷却用空気の流量を調節したり断続することもできるので、未熱処理物に応じて自由に冷却位置や冷却用空気流量を調節できる。図11(c)のように4個の吹出口としたものを示したが、必要に応じて5個以上の吹出口を形成して良いことは言うまでもない。
(実施例1)
以上説明した本装置11を用い、熱間鍛造された未熱処理物401を連続熱処理炉301によって熱処理した。
図12(a)は未熱処理物401を示す断面図である。未熱処理物401は、SCr420H鋼によって一体に形成され、軸421(図12(a)中、点線にて示す。未熱処理物軸)を中心とする回転面を外面とする回転体形状を有しており、図12(a)は軸421を含む平面によって未熱処理物401を切断したところを示している。未熱処理物401は、一端401aと他端401bとを有する全体としては丸棒状の形状を有しており、一端401aと他端401bとの間の中央部分401cは大径部分となっている。なお、未熱処理物401の長さ(一端401aと他端401bとの間の距離)は約36cmであり、中央部分401cの直径は約5cmである。
図13に示す通り、熱間鍛造直後の未熱処理物401は約1000〜1050℃程度の高温であるが、周囲の雰囲気や放射等によって冷却され次第に温度が低下する。図13においては、プロットを点線にて結んだものが放置した状態(空冷)のものを示し、プロットを実線にて結んだものが部分冷却装置21にて冷却した状態(部分冷却)のものを示している。また、図13中、○が中央部分401cの温度を示し、●が一端401aの温度を示し、そして△が他端401bの温度を示している。図13に示す通り、放置状態(空冷)であれば中央部分401cは一端401a及び他端401bよりも温度低下が小さく、熱間鍛造から時間(図13中の横軸(冷却時間(分)))が経過すると中央部分401cと一端401a及び他端401bとの温度差が大きくなる。このためノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9から中央部分401cに冷却用空気を噴射し冷却することで、中央部分401cと一端401a及び他端401bとの温度差を小さくすることができる(部分冷却)。この後、部分加熱装置61により一端401a及び他端401bを選択的に加熱し(未熱処理物401のいずれの部分も675℃〜725℃とする)、連続熱処理炉301によって熱処理した。なお、連続熱処理炉301での熱処理は、未熱処理物401を685℃で20分間保持した後、660℃で17分間保持し、最後に600℃で9分間保持することによって行った。また、部分加熱装置61による加熱は、搬送用ベルト303bを加熱することで、連続熱処理炉301に装入される前に搬送用ベルト303bと未熱処理物401との温度差を減少させることにも資する(搬送用ベルト303bに接する未熱処理物401の部分の温度低下によって該部分の連続熱処理炉301中の熱処理がうまく行えない問題を防止又は減少させる。)。
連続熱処理炉301での熱処理を終えた鍛造物は空気中で冷却され鍛造製品とした。放置状態(空冷)の際の鍛造製品と本装置11を用いた際の鍛造製品との表面硬さを評価した。図12(b)に鍛造製品411の表面硬さを測定した位置をP1〜P10として示した。なお、表面硬さの測定法は、ブリネル硬さ計により測定した。結果を図14に示す。図14の横軸は表面硬さの測定位置を示した(位置P1〜P10のPを省略している。例えば、図14の横軸4は位置P4に該当する。)。図14においてもプロットを点線にて結んだものが放置した状態(空冷)のものを示し、プロットを実線にて結んだものが本装置11を用いた状態(部分冷却)のものを示している。
図14から明らかなように、放置した状態(空冷)の鍛造製品411の表面硬さは位置P1〜P10によって大きく変動しているのに対し、本装置11にて温度調節した状態の鍛造製品411の表面硬さは位置P1〜P10によってほとんど変化していない。これにより本装置11にて温度調節した状態の鍛造製品411は、放置した状態(空冷)のものより均一な物性のものが得られることが明らかになった。
(実施例2)
本装置11を用い、熱間鍛造された別の未熱処理物501を連続熱処理炉301によって熱処理した。
図15(a)は未熱処理物501を示す断面図である。未熱処理物501は、SCM420H鋼によって一体に形成され、軸521(図15(a)中、点線にて示す。未熱処理物軸)を中心とする回転面を外面とする回転体形状を有しており、図15(a)は軸521を含む平面によって未熱処理物501を切断したところを示している。未熱処理物501は、一端501aと他端501bとを有し、一端501a側には大径のAギヤ部503及びBギヤ部505(後述の如く、未熱処理物501は連続熱処理炉301での熱処理後に冷却され鍛造製品とされた後、Aギヤ部503及びBギヤ部505にはギアの歯を形成するための切削加工が施される)を有し、他端501b側には小径のシャフト部507を有している。なお、未熱処理物501の長さ(一端501aと他端501bとの間の距離)は約33.5cmであり、Aギヤ部503の直径は約10cmであり、Bギヤ部505の直径は約8.7cmであり、そしてシャフト部507の直径は約26mmである。
図16に示す通り、熱間鍛造直後の未熱処理物501は約930〜1050℃程度の高温であるが、周囲の雰囲気や放射等によって冷却され次第に温度が低下する。図16においては、プロットを点線にて結んだものが放置した状態(空冷)のものを示し、プロットを実線にて結んだものが部分冷却装置21にて冷却した状態(部分冷却)のものを示している。また、図16中、放置した状態(空冷)の未熱処理物501の中でAギヤ部503の温度を○にて示し、Bギヤ部505の温度を□にて示し、そしてシャフト部507の温度を△にて示している。図16中、部分冷却装置21にて冷却した状態(部分冷却)の未熱処理物501の中でAギヤ部503の温度を●にて示し、Bギヤ部505の温度を■にて示し、そしてシャフト部507の温度を▲にて示している。図16に示す通り、放置状態(空冷)であればAギヤ部503及びBギヤ部505はシャフト部507よりも温度低下が小さく、熱間鍛造から時間(図16中の横軸(冷却時間(秒)))が経過するとAギヤ部503及びBギヤ部505とシャフト部507との温度差が大きくなる。このため図11(a)の第1ノズル部327aと第2ノズル部327bとを有するノズル部327が、ノズル部27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9に置換された部分冷却装置21を用い、第1ノズル部327aからBギヤ部505に冷却用空気を噴射し冷却すると共に第2ノズル部327bからAギヤ部503に冷却用空気を噴射し冷却することで、Aギヤ部503及びBギヤ部505とシャフト部507との温度差を小さくすることができる(部分冷却)。この後、部分加熱装置61により一端501a及び他端501bを選択的に加熱し(未熱処理物501のいずれの部分も675℃〜725℃とする)、連続熱処理炉301によって熱処理した。なお、連続熱処理炉301での熱処理は、未熱処理物501を650℃で45分間保持することで行った。また、部分加熱装置61による加熱は、搬送用ベルト303bを加熱することで、連続熱処理炉301に装入される前に搬送用ベルト303bと未熱処理物501との温度差を減少させることにも資する(搬送用ベルト303bに接する未熱処理物501の部分の温度低下によって該部分の連続熱処理炉301中の熱処理がうまく行えない問題を防止又は減少させる。)。
連続熱処理炉301での熱処理を終えた鍛造物は空気中で冷却され、鍛造製品とした。放置状態(空冷)の際の鍛造製品と本装置11を用いた際の鍛造製品との表面硬さを評価した。図15(b)に鍛造製品511の表面硬さを測定した位置をP1〜P7として示した。なお、表面硬さの測定法は、上述の鍛造製品411の表面硬さ測定と同様に行った。結果を図17に示す。図17の横軸は、一端501aから未熱処理物軸に下ろした垂線の足と、測定位置から未熱処理物軸に下ろした垂線の足と、の両足間の距離(mm)を示しており、同時に、図15(b)に記載した測定位置P1〜P7も付記している。図17においてもプロットを点線にて結んだものが放置した状態(空冷)のものを示し、プロットを実線にて結んだものが本装置11を用いた状態のものを示している。
図17から明らかなように、放置した状態(空冷)の鍛造製品511の表面硬さは位置P1〜P7によって大きく変動しているのに対し、本装置11を用いた状態の鍛造製品511の表面硬さは位置P1〜P7によってほとんど変化していない。これにより本装置11を用いた状態の鍛造製品511は、放置した状態(空冷)のものより均一な物性のものが得られることが明らかになった。
以上説明の通り、本装置11は、熱間鍛造した後に熱処理(連続熱処理炉301にて行う)して鍛造物(鍛造製品411、511)を形成する際、熱間鍛造し熱処理前の未熱処理物(401、501、F1〜F9、Fa、Fb)における温度ばらつきを熱処理(連続熱処理炉301にて行う)前に低減する温度調節装置であって、熱処理前の未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる冷却手段(部分冷却装置21の冷却部27)を備えてなる、温度調節装置である。なお、冷却手段による冷却は、該冷却の後の該高温部分の温度が該冷却の後の該他のいずれかの部分の温度以上になるように行われることが好ましい。
本装置11は、未熱処理物F1〜F9を回転自在に支持し回転させる支持手段(ここではローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jを含んでなる)を備えてなり、冷却手段(部分冷却装置21の冷却部27)が、支持手段(ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jを含んでなる)によって支持され回転する未熱処理物F1〜F9の前記高温部分(ここではy軸方向に関し中央部分)に冷却用流体(ここでは冷却用空気)を噴射するものである。
本装置11は、未熱処理物F1〜F9が軸(未熱処理物軸)を中心とする回転面に沿った外面である外周面を有し、支持手段(ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jを含んでなる)が未熱処理物F1〜F9を該軸(未熱処理物軸)を中心に回転自在に支持し該軸(未熱処理物軸)を中心に回転させるものであり、冷却用流体(冷却用空気)が該外周面に沿って未熱処理物F1〜F9に噴射されるものである。
本装置11においては、支持手段(ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23jを含んでなる)が、互いの回転軸が略平行になるよう回転自在に支持される複数のローラー部(ここではローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j)であって、該複数のローラー部(ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j)のうち互いに隣接する一対のローラー部(例えば、ローラー23a、23b)であるローラー対のローラー面が前記外周面に当接し未熱処理物F1〜F9を支持すると共に該ローラー対が回転することで未熱処理物F1〜F9を未熱処理物F1〜F9の前記軸(未熱処理物軸)を中心に回転させる複数のローラー部(ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j)を含んでなるものである。
本装置11においては、前記複数のローラー部(ローラー23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j)が少なくとも3(ここでは10)のローラー部を含んでなり、該3のローラー部(例えば、ローラー23a、23b、23c)が形成する互いに隣接する2のローラー対(ローラー23a、23bのローラー対と、ローラー23b、23cのローラー対)のうち一方のローラー対(ローラー23a、23bのローラー対)に支持された未熱処理物F1〜F9を他方のローラー対(ローラー23b、23cのローラー対)に移動させる移動手段(ここでは押上部25を含んで構成される)を備えてなる。
本装置11においては、ローラー対のローラー面が前記外周面に当接し未熱処理物F1〜F9を下から支持するものであり、移動手段(押上部25を含む)が、一方のローラー対(例えば、ローラー23a、23bのローラー対)に支持された未熱処理物F1〜F9を一方のローラー対(例えば、ローラー23a、23bのローラー対)を構成する一対のローラー部(ローラー23a、23)の間の隙間から上方に突出することで他方のローラー対(ローラー23b、23cのローラー対)の方向に押し出す押し出し部材(ここでは押上刃25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2)を有するものである。
本装置11においては、冷却手段(冷却部27を含む)が、ローラー対に支持された未熱処理物F1〜F9の前記高温部分に、該ローラー対を構成する一対のローラー部の間の隙間を経て冷却用流体(冷却用空気)を噴射するものである(例えば、ローラー23a、23bのローラー対を例にとれば、該ローラー対を構成する一対のローラー23a、23bの間の隙間を経てノズル部27b1が冷却用流体(冷却用空気)を噴射する。)。
本装置11においては、熱処理(連続熱処理炉301にて行う)前の未熱処理物Fa、Fbのうち別のいずれかの部分よりも温度が低い部分である低温部分(ここでは一端近傍Faa、一端近傍Fba、他端近傍Fab及び他端近傍Fbb)を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分(例えば中心部分)との温度差を減少させる加熱手段(部分加熱装置61の一対の側面ヒータ65a、65bと天井ヒータ65cとを含んでなる)を備えるものである。なお、加熱手段による加熱は、該加熱の後の該低温部分の温度が該加熱の後の該別のいずれかの部分の温度以下になるように行われることが好ましい。
本装置11においては、未熱処理物Fa、Fbを搬送する搬送手段(ここではベルトコンベア303)を備えてなり、加熱手段(部分加熱装置61の一対の側面ヒータ65a、65bと天井ヒータ65cとを含んでなる)が、搬送手段(ベルトコンベア303)により搬送されつつある未熱処理物Fa、Fbの前記低温部分(一端近傍Faa、一端近傍Fba、他端近傍Fab及び他端近傍Fbb)を加熱する加熱ヒータ(側面ヒータ65a、65bと天井ヒータ65c)を有しているものである。
本装置11においては、冷却手段(冷却部27)による前記高温部分の冷却が行われた後、未熱処理物Fa、Fbの前記低温部分(一端近傍Faa、一端近傍Fba、他端近傍Fab及び他端近傍Fbb)を加熱手段(部分加熱装置61の一対の側面ヒータ65a、65bと天井ヒータ65cとを含んでなる)が加熱するものであり、未熱処理物を熱処理する熱処理装置(連続熱処理炉301)が未熱処理物を移送する移送手段(ベルトコンベア303)を有しており、該移送手段(ベルトコンベア303)が前記搬送手段(ベルトコンベア303)を兼ねるものである。
本装置11を用いた上述の鍛造物の製造方法は、熱間鍛造により未熱処理物F1〜F9を形成する熱間鍛造ステップと、熱間鍛造ステップにより形成された未熱処理物F1〜F9のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分(例えばy軸方向に関し中央部分)である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる部分冷却ステップ(部分冷却装置21にて行われる部分的な冷却)と、部分冷却ステップ(部分冷却装置21にて行われる部分的な冷却)により該温度差が減少した未熱処理物F1〜F9を熱処理し鍛造物とする熱処理ステップ(連続熱処理炉301にて行われる熱処理)と、を含んでなる、鍛造物の製造方法である。なお、部分冷却ステップによる冷却は、該冷却の後の該高温部分の温度が該冷却の後の該他のいずれかの部分の温度以上になるように行われることが好ましい。
そして本装置11を用いた上述の鍛造物の製造方法は、部分冷却ステップ(部分冷却装置21にて行われる部分的冷却)が、未熱処理物F1〜F9を回転させつつ前記高温部分(ここでは中央部分)に冷却用流体(冷却用空気)を噴射するものである。
さらに本装置11を用いた上述の鍛造物の製造方法は、熱処理ステップ(連続熱処理炉301にて行われる熱処理)よりも前に、未熱処理物Fa、Fbのうち別のいずれかの部分(例えば中心部分)よりも温度が低い部分である低温部分(一端近傍Faa、一端近傍Fba、他端近傍Fab及び他端近傍Fbb)を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を減少させる部分加熱ステップ(部分加熱装置61にて行われる部分的加熱)を含んでなる。なお、部分加熱ステップによる加熱は、該加熱の後の該低温部分の温度が該加熱の後の該別のいずれかの部分の温度以下になるように行われることが好ましい。
また本装置11を用いた上述の鍛造物の製造方法は、部分加熱ステップ(部分加熱装置61にて行われる部分的加熱)が部分冷却ステップ(部分冷却装置21にて行われる部分的冷却)と熱処理ステップ(連続熱処理炉301にて行われる熱処理)との間に行われるものであり、部分加熱ステップ(部分加熱装置61にて行われる部分的加熱)により前記低温部分と前記別のいずれかの部分との温度差を減少させた未熱処理物を熱処理ステップ(連続熱処理炉301にて行われる熱処理)が熱処理し鍛造物とするものである。
11 本装置
21 部分冷却装置
23a、23b、23c、23d、23e、23f、23g、23h、23i、23j ローラー
23x 隙間距離
24p 軸部
24q1、24q2 大径部
25 押上部
25a1、25a2、25b1、25b2、25c1、25c2、25d1、25d2、25e1、25e2、25f1、25f2、25g1、25g2、25h1、25h2、25i1、25i2 押上刃
25n 基礎板
25s 上面
25x 台形の高さ
27 冷却部
27a ダクト部
27ar 内部空間
27b1、27b2、27b3、27b4、27b5、27b6、27b7、27b8、27b9 ノズル部
29a、29b、29c 放射温度計
61 部分加熱装置
62 内部空間
63 カバー部
65a、65b 側面ヒータ
65c 天井ヒータ
67a、67b、67c 熱電対温度計
301 連続熱処理炉
303 ベルトコンベア
303b 搬送用ベルト
305a、305b、305c、305d ベルト係合ローラ
327 ノズル部
327a 第1ノズル部
327b 第2ノズル部
328 ノズル部
328a 第1ノズル部
328b 第2ノズル部
328c 第3ノズル部
329 ノズル部
329a 第1ノズル部
329b 第2ノズル部
329c 第3ノズル部
329d 第4ノズル部
329p パイプ
329v バルブ
401 未熱処理物
401a 一端
401b 他端
401c 中央部分
411 鍛造製品
421 軸
501 未熱処理物
521 軸
501a 一端
501b 他端
503 Aギヤ部
505 Bギヤ部
507 シャフト部
511 鍛造製品

Claims (11)

  1. 熱間鍛造した後に熱処理して鍛造物を形成する際、熱間鍛造し熱処理前の未熱処理物における温度ばらつきを熱処理前に低減する温度調節装置であって、
    熱処理前の未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる冷却手段と、
    軸を中心とする回転面に沿った外面である外周面を有する未熱処理物を、該軸を中心に回転自在に支持し該軸を中心に回転させる支持手段と、
    を備えてなり、
    支持手段が、互いの回転軸が略平行になるよう回転自在に支持される複数のローラー部であって、該複数のローラー部のうち互いに隣接する一対のローラー部であるローラー対のローラー面が該外周面に当接し未熱処理物を支持すると共に該ローラー対が回転することで未熱処理物を未熱処理物の該軸を中心に回転させる複数のローラー部を含むものであり、
    冷却手段が、支持手段によって支持され回転する未熱処理物の該外周面に沿って該高温部分に冷却用流体を噴射するものである、
    温度調節装置。
  2. 前記複数のローラー部が少なくとも3のローラー部を含んでなり、
    該3のローラー部が形成する互いに隣接する2のローラー対のうち一方のローラー対に支持された未熱処理物を他方のローラー対に移動させる移動手段を備えてなる、請求項1に記載の温度調節装置。
  3. ローラー対のローラー面が前記外周面に当接し未熱処理物を下から支持するものであり、
    移動手段が、一方のローラー対に支持された未熱処理物を一方のローラー対を構成する一対のローラー部の間の隙間から上方に突出することで他方のローラー対の方向に押し出す押し出し部材を有するものである、請求項2に記載の温度調節装置。
  4. 冷却手段が、ローラー対に支持された未熱処理物の前記高温部分に、該ローラー対を構成する一対のローラー部の間の隙間を経て冷却用流体を噴射するものである、請求項1乃至3のいずれか1に記載の温度調節装置。
  5. 熱間鍛造した後に熱処理して鍛造物を形成する際、熱間鍛造し熱処理前の未熱処理物における温度ばらつきを熱処理前に低減する温度調節装置であって、
    熱処理前の未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる冷却手段と、
    熱処理前の未熱処理物のうち別のいずれかの部分よりも温度が低い部分である低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を減少させる加熱手段を備えるものである、温度調節装置。
  6. 未熱処理物を搬送する搬送手段を備えてなり、
    加熱手段が、搬送手段により搬送されつつある未熱処理物の前記低温部分を加熱する加熱ヒータを有しているものである、請求項5に記載の温度調節装置。
  7. 冷却手段による前記高温部分の冷却が行われた後、未熱処理物の前記低温部分を加熱手段が加熱するものであり、
    未熱処理物を熱処理する熱処理装置が未熱処理物を移送する移送手段を有しており、
    該移送手段が前記搬送手段を兼ねるものである、請求項6に記載の温度調節装置。
  8. 熱間鍛造により未熱処理物を形成する熱間鍛造ステップと、
    熱間鍛造ステップにより形成された未熱処理物を回転させつつ、未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分に冷却用流体を噴射して該高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる部分冷却ステップと、
    部分冷却ステップにより該温度差が減少した未熱処理物を熱処理し鍛造物とする熱処理ステップと、を含んでなり、
    未熱処理物が軸を中心とする回転面に沿った外面である外周面を有し、
    部分冷却ステップにおいては、互いの回転軸が略平行になるよう回転自在に支持される複数のローラー部であって、該複数のローラー部のうち互いに隣接する一対のローラー部であるローラー対のローラー面が該外周面に当接し未熱処理物を支持すると共に該ローラー対が回転することで未熱処理物を未熱処理物の該軸を中心に回転させ、冷却用流体が該外周面に沿って未熱処理物に噴射されるものである、鍛造物の製造方法。
  9. 熱間鍛造により未熱処理物を形成する熱間鍛造ステップと、
    熱間鍛造ステップにより形成された未熱処理物のうち他のいずれかの部分よりも温度が高い部分である高温部分を冷却することで該高温部分と該他のいずれかの部分との温度差を減少させる部分冷却ステップと、
    部分冷却ステップにより該温度差が減少した未熱処理物を熱処理し鍛造物とする熱処理ステップと、
    熱処理ステップよりも前に、未熱処理物のうち別のいずれかの部分よりも温度が低い部分である低温部分を加熱することで該低温部分と該別のいずれかの部分との温度差を減少させる部分加熱ステップと、
    を含んでなる、鍛造物の製造方法。
  10. 部分加熱ステップが部分冷却ステップと熱処理ステップとの間に行われるものであり、部分加熱ステップにより前記低温部分と前記別のいずれかの部分との温度差を減少させた未熱処理物を熱処理ステップが熱処理し鍛造物とするものである、請求項9に記載の製造方法。
  11. 部分冷却ステップが、未熱処理物を回転させつつ前記高温部分に冷却用流体を噴射するものである、請求項9又は10に記載の製造方法。
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