JP5892880B2 - 回転機械のシール構造及び回転機械 - Google Patents

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本発明は、回転機械のシール構造及び回転機械に係り、特に、蒸気タービンなどの回転機械において、漏れ防止のため回転部と静止部の間に設置されるシール構造に関する。
蒸気タービンでは、蒸気を効率よく使用するために、回転部と固定部との間(例えばロータと静翼との間)に設けられるクリアランスからの蒸気の漏れをできるだけ少なくするように、回転部と固定部との間に設けられるシール装置の性能を向上することが要求されている。漏れ低減の要求に対応するため、従来、ロータなどの回転部と静翼などの固定部との間に、シールフィン(ラビリンスシール)を有するラビリンスシール装置を備えることが広く用いられている。
このようなラビリンスシール装置では、例えば特許文献1に記載のように、ラビリンスシールを半径方向に移動可能として、回転体との接触を起こしやすい起動時には、ラビリンスシールを回転体から遠ざけてラビリンスシール先端の隙間を大きくし、定常運転状態ではラビリンスシールを回転体に近づけてラビリンスシール先端の隙間をできるだけ小さくなるようにして、定常運転状態における漏洩損失の防止を図り、かつ起動時におけるラビリンスシール自体の摩耗も防止する技術が提案されている。
特表2003−521657号公報
特許文献1では、ラビリンスシールを半径方向に移動可能とするため、ラビリンスシールは複数の円弧状シール片で構成されている。そして、これらのシール片は、バネによりラビリンスシールを回転体から遠ざける方向(半径方向外方)に付勢されている。また、シール片の外周面側に加圧室が形成され、加圧室には上流側の蒸気が供給されるように構成されている。起動時には、加圧室に供給される蒸気が高圧となっていないため、バネの力によりラビリンスシールが回転体から間隔を置いた状態に保たれる。定常運転時には、蒸気は起動時と比べ高圧となるため、加圧室内部は高圧状態となり、シール片に加えられる回転体方向への力がバネの付勢力に打ち勝ち、シール片は回転体へ近づく方向に移動し、回転体とラビリンスシールとの間に小さいクリアランスが確立する。
蒸気タービンの起動の際、シール片の動作は、加圧室内部の圧力とバネ力とのバランスにより定まる。そして、加圧室内部の圧力は、上流側の蒸気圧力、即ち、蒸気タービンの運転状態により定まる。シール片の安定した動作を得るには、シール片の摺動部における隙間の設定が重要となる。
シール片の摺動部における隙間を小さくして、加圧室に供給された蒸気が、隙間を介して、加圧室から回転体側へ漏れる量が殆どなくなるようにすると、起動時には、不均一温度分布が生じ、各部に不均一な熱膨張を生じやすいので、摺動部にかじりが生じてシール片の動作が不安定になる恐れがある。最悪の場合、焼付きを生じ、これによりシール片の動作が不能になる事態もあり得る。一方、シール片の摺動部における隙間が大きいと、蒸気の漏れにより加圧室内部の圧力が低下し、設定蒸気圧力ではシール片が動作しない恐れがある。即ち、シール片の安定した動作と動作タイミングを確保することが難しくなる。 なお、特許文献1では、固定部側にシールフィンを設け、回転体側にシールフィン対向部を設けているが、回転体側にシールフィンを設け、固定部側にシールフィン対向部を設け、シールフィン対向部を半径方向に移動可能にした場合でも同様の課題が生じる。
本発明は、回転機械の作動流体圧力とバネ力を利用して回転機械の運転状態に応じてシールフィンを半径方向に移動可能にした回転機械のシール構造において、シールフィン又はシールフィン対向部の半径方向移動を安定して行わせることが可能な回転機械のシール構造を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するため、周方向に分割されたシールフィン又はシールフィン対向部を、回転機械の作動流体圧力とバネ力を利用して、回転機械の運転状態に応じて半径方向に移動可能にした回転機械のシール構造において、内部に作動流体が供給され、シールフィン又はシールフィン対向部が設けられたシール基板を保持するホルダを回転機械の固定部側に設け、ホルダとシール基板とに間に周方向に延びるように設けられ、押圧されたときにホルダ及びシール基板のそれぞれとの周方向の接触長さが増えるように構成された弾性体を備え、この周方向に延びる弾性体の位置決めを行う保持部をホルダ又はシール基板に設けたことを特徴とする。
本発明によれば、シールフィン又はシールフィン対向部を半径方向に安定して移動させることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係る蒸気タービンの構成図である。 図1におけるX部拡大図である。 図2のロータ軸方向から見たハイロー型のラビリンスシール装置の概略図である。 図3aにおけるY部(周方向分割部)の拡大概略図である。 ハイロー型のラビリンスシール装置において摺動部の隙間が小さい場合の状態を説明する図である。 ハイロー型のラビリンスシール装置において摺動部の隙間が大きい場合の蒸気漏れを説明する図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、起動時初期の状態を説明する図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、起動時後半の状態を説明する図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、蒸気通路口の位置をホルダとシール基板の間に配置した実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、シール基板上に溝と弾性体が備わる実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、位置決めフランジ上へ溝と弾性体を複数配した実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、溝と弾性体をシール基板上へ複数配した実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、シールフィンをシール基板上へ複数配した実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、スタッガードタイプのラビリンスシール装置に本発明を適用した実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、動翼の先端部のシール構造に本発明を適用した実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、シール基板とロータの両方に快削性スペーサを配置したラビリンスシール装置に本発明を適用した実施形態を示す図である。 本発明の一実施例にかかるラビリンスシール装置を示す図であって、ホルダ内のシール基板面に溝と弾性体が備わる実施形態を示す図である。
以下、本発明の実施例について、適宜図を用いて詳細に説明する。
先ず、本発明が適用される回転機械の一例である蒸気タービンについて図1を用いて説明する。尚、蒸気タービンは基本的には上下対称の構造であり、図1においては上半分の概略を図示している。図1に示すように、蒸気タービン2は、複数の動翼2bが周方向に固定されるロータ2aと、ロータ2a及び動翼2bを内包するケーシング2dと、ケーシング2dにノズルダイヤフラム外輪3bを介して設けられる静翼2cを備えている。静翼2cの内側にはノズルダイヤフラム内輪3bが設けられている。動翼2bと静翼2cは、ロータ2aの軸方向に対して交互に配置され、タービン段落を形成する。蒸気タービン2においては、ロータ2a及び動翼2bなどは回転部であり、ケーシング2d,静翼2c,ノズルダイヤフラム内輪3b及びノズルダイヤフラム外輪3bなどは固定部である。
ボイラで発生した蒸気Stはケーシング2dに流入すると、静翼2cと動翼2bの間を交互に通りながら膨張し、ロータ2aを回転させる。そして、ロータ2aの最も下流に備わる動翼2b、すなわち最終段の動翼2bを通過した蒸気はケーシング2dの外部に排気される。
このように構成される蒸気タービン2においては、ケーシング2dの内部を流れる蒸気Stで効率よく動翼2bに駆動力を伝えるため、回転部であるロータ2a及び動翼2bなどと、固定部であるケーシング2d及び静翼2cなどの間のシール性能を向上し、回転部と固定部の間に形成されるクリアランスから漏れる蒸気(漏れ蒸気)の量を抑制することが要求される。
例えば、ロータ2aと静翼2cの内側先端に備わるノズルダイヤフラム内輪3aの間には、ロータ2aの回転運動を許容するためのクリアランスが設けられている。このクリアランスは静翼2cに流入する蒸気Stの漏れ蒸気の原因ともなる。この漏れ蒸気の量を抑制するため、ノズルダイヤフラム内輪3aのロータ2a近傍には、一般にラビリンスシール装置3cなどのシール装置を備え、ロータ2aと静翼2cの間のクリアランスを小さくしてシール性能を向上し、漏れ蒸気の量を抑制している。
このようなシール装置は、蒸気タービン2では、この他に、動翼2bの先端とケーシング2dとの間や、ロータ2aとグランド部8との間に設けられており、本発明はこれらのシール装置に適用できる。
ラビリンスシール装置においては、シールフィンとシールフィン対向部の隙間を変えることができない場合、蒸気の漏れを少なくするように隙間を小さく設定すると、シールフィンがシールフィン対向部と容易に接触するようになる。このような接触を生じた場合には摩耗により、シールフィンとシールフィン対向部の隙間が拡大して、漏れ量が増加し、シール性能が低下し、蒸気タービン効率が低下するという問題を生じる。特に蒸気タービン起動初期においては、ロータ一次共振速度通過や熱膨張など何らかの要因でロータに過大な振動を生じる場合やケーシングの急な熱変形などが生じる場合があり、これらの場合には、シールフィンとシールフィン対向部とが激しく接触する恐れがある。摩擦発熱によりロータの熱曲がりが生じれば過大な振動を生じる要因となり得る。過大な振動を生じた場合には、シールフィンが破損する場合もある。このためラビリンスシール装置はシールフィンとシールフィン対向部の隙間を変えることができるように構成している。
本実施例では、蒸気圧を受ける受圧部と蒸気圧力に対抗するバネ部を備え、蒸気圧が低い場合には、シールフィンとシールフィン対向部との間の隙間が開き、蒸気圧が高い場合には、シールフィンとシールフィン対向部との間の隙間が閉じるように構成して、接触が生じ易い起動時には、シールフィンとシールフィン対向部を遠ざけて、定常運転状態では、シールフィンとシールフィン対向部を近づけ、起動時におけるシールフィンの摩耗を防止し、定常運転状態における漏れ損失を低減するようにしている。
シールフィンとシールフィン対向部の隙間を変える構成について、図2及び図3a,図3bを用いて詳細に説明する。図2は図1におけるX部の拡大図であり、本発明の実施例であるラビリンスシール装置の一例を示す。なお、図2においても、図1と同様に上半分の概略を図示している。本実施例では、ハイロー型のラビリンスシール装置を用いている。図3aはロータ軸方向から見たラビリンスシール装置の概略図であり、図3bは図3aにおけるY部(周方向に分割されたシール基板(シールフィン対向部)の一つとその周辺)の拡大概略図を示す。
図2に示すように、ハイロー型のラビリンスシール装置3cは、ロータ(回転部)2aの外周部に形成された複数のシールフィン2a1と、複数のハイ部3c3とその間に形成されるロー部3c4とから構成されるシールフィン対向部が設けられ、ノズルダイヤフラム内輪(固定部)3aに形成されたホルダ4に半径方向へ移動可能に嵌合されたシール基板3c1とにより構成されている。シール基板3c1のハイ部3c3とロー部3c4は、シールフィン2a1に対向して配置されている。本実施例では、シール基板3c1を介して固定部にシールフィン対向部が設けられ、回転部にシールフィンが設けられている。
ホルダ4には、シール基板3c−1の外周側を収容し、蒸気通路口5より蒸気Stが導入される空間部(上流側蒸気の蒸気圧を受ける受圧部)が設けられている。
図3a及び図3bに示すように、円弧状のシール基板(シールフィン対向部)3c1は周方向に複数個(本実施例では6個)分割されている。各シール基板3c1の周方向分割面には、図2および図3bに示すように、蒸気圧力に対抗する弾性体であるバネ6を設置している。バネ6は、一方のシール基板3c1の周方向分割面に固定して設けられており、対向する他方のシール基板3c1の周方向分割面に接するように設けられている。本実施例では周方向分割面にバネ6を1個設けているが、複数設けても良い。また、一つの周方向分割面間に複数のバネを設ける場合、固定側を変えて設けるようにしても良い。また、バネ6は交換可能なように周方向分割面に埋め込まれている。
バネ6は、シール基板3c1の周方向分割面に、シール基板3c1の周方向分割面間を周方向に押し開くような力を付与する。このため周方向分割面のバネ6の取り付け位置の周方向長さが増えるように、シール基板3c1は半径方向外向きに力を受ける。従って、半径方向移動可能に構成されたシール基板3c1はバネ6の力によりロータ2a側から遠ざかる方向へ移動する。
蒸気通路口5より導入された蒸気Stの圧力が低い場合には、蒸気Stの圧力によるシール基板3c1をロータ2a側へ近接させようとする力より、周方向分割面間に設置されたバネ6によるシール基板3c1を半径方向外向きに押す力の方が大きく、半径方向移動可能に構成されたシール基板3c1はロータ2a側から遠い位置に保持される。
蒸気通路口5より導入された蒸気Stの圧力が高い場合、蒸気Stの圧力によるシール基板3c1をロータ2a側へ近接させようとする力の方が、周方向分割面間に設置されたバネ6によるシール基板3c1を半径方向外向きに押す力よりも大きくなり、半径方向移動可能に構成されたシール基板3c1はロータ側に近接するように移動し、ロータ2aの外周部に形成された複数のシールフィン2a1と対向するシール基板3c1に備えられたハイ部3c3及びロー部3c4との隙間は小さくなる。これにより、蒸気の漏れ量は小さくなり、高い蒸気タービン効率を得ることが可能となる。尚、シールフィン2a1とハイ部3c3及びロー部3c4との最小隙間は、ノズルダイヤフラム内輪3aのホルダ4の空間内に位置するシール基板3c1の内周側がホルダ4の空間を規定する内径側(位置決めフランジ44)と接することにより規定される。
起動時や定常運転時などの蒸気圧に応じて、バネ6を適切に選択して設置することにより、蒸気Stの圧力が低い場合、シールフィン2a1とハイ部3c3及びロー部3c4との間の隙間が開き、蒸気Stの圧力が高い場合、シールフィン2a1とハイ部3c3及びロー部3c4との間の隙間が小さくなり、蒸気Stの圧力の程度により隙間の開度を調整することが可能となる。このような構成のシール構造を用いることにより、立上げ初期の比較的低い蒸気圧で隙間を開いて蒸気タービンの安定した起動を可能とし、蒸気圧が高い定常運転時には隙間を小さくして漏れ蒸気の量を最小にでき、高い蒸気タービン効率を得ることが可能となる。
本実施例では、さらに、ホルダ4の位置決めフランジ44に溝42が形成され、溝42には蒸気を封止もしくは漏れを抑止するリング状の弾性体41が設置されている。溝42はリング状の弾性体をホルダ内で位置決めする保持部となる。溝42は位置決めフランジ44に周方向に延びるように形成されている。即ち、ロータ軸方向から見た場合、円弧状に形成されている。リング状の弾性体41は、ホルダとシール基板とに間に周方向に延びるように設けられている。ロータ軸方向から見た場合、リング状の弾性体41は、円弧状に溝42内に配置されている。
リング状の弾性体は、断面が、本実施例では開いたリング、即ち、「C」状になっているが、閉じたリングやアラビア数字の「3」のような形状でも良い。リング状の弾性体は、例えば、耐熱性を有するNi基超合金(INCONEL718やWASPALOYなど)用いて構成される。リング状の弾性体41は、押圧されたときにホルダ及びシール基板のそれぞれとの周方向の接触長さが増えるようになるため、蒸気を封止もしくは漏れを抑止することができる。
次にこのリング状の弾性体41の機能について詳細に説明する。
先ず、図4a及び図4bを用いて、ホルダ4とシール基板3c1との間の半径方向の摺動部の隙間の意義について説明する。
図4aに示すように、ホルダ4とシール基板3c1との間の摺動部の隙間が小さい場合には、摺動部はほぼ面接触となり、蒸気漏れ量は極めて少ないものとなる。これにより、設定した蒸気圧力でシール基板が半径方向に移動させることができる。しかしながら、起動時には、徐徐に蒸気温度、圧力を増加させても、ロータやケーシングは均一温度には保てず、不均一温度分布が生じ、各部に不均一な熱膨張を生じやすいので、熱膨張により摺動部の接触圧力が大幅に増加し、摺動部にかじりが生じてシール基板の動作が不安定になる恐れがある。最悪の場合、焼付きを生じ、これによりシール基板の動作が不能になる事態もあり得る。蒸気タービン起動時に焼付きが生じた場合には、シールフィン先端の隙間が大きいままで固定し、十分な漏れ防止機能が得られず、蒸気タービン効率が低下してしまうことになる。蒸気タービン定常運転時にシール基板の半径方向動作が不能になった場合には、運転停止時に蒸気圧が下がってもシールフィン先端の隙間が開かず、シールフィンとシールフィン対向部が接触し損傷することがあり得る。これにより過大な損傷を起こすような場合には、補修が完了するまで起動が困難になるような、経済的に大きな不利益をもたらすような事態も生じ得る。
一方、ホルダ4とシール基板3c1間の摺動部の隙間が大きい場合には、次のように蒸気漏れが生ずる。即ち、図4bに示すように、ロータ2aとシール基板3c1間で、蒸気圧力は入り側(上流側)が高く出側(下流側)が低くなる不均一な圧力分布となる。ホルダ4とシール基板3c1間の摺動部の隙間が大きい場合には、この不均一な圧力分布によりシール基板3c1は傾くこととなる。
シール基板3c1は円弧状のリング形状を成しているため、シール基板3c1が傾くことにより、シール基板3c1の曲線(シール基板の上辺)とホルダの平面(ホルダの内壁面)との接触になり、結局摺動部は点接触となる。摺動部が点接触となるため、接触しない部分(円弧の中央部で点接触する場合には特に円弧の両端)から蒸気が漏れて、ホルダ内部(加圧室)の圧力が低下し、蒸気漏れが少ないと想定した設定蒸気圧力ではシール基板が動作しない恐れがある。即ち、シール片の安定した動作と動作タイミングを確保することが難しくなる。
図5a及び図5bを用いて、本発明の実施例におけるリング状の弾性体41の機能について詳細に説明する。図5aは起動時初期の状態を説明する図であり、図5bは起動時後半の状態を説明する図である。本実施例では、摺動部にかじりが生じてシール基板の動作が不安定にならないように摺動部には隙間が設けられている。
蒸気通路口5より導入された蒸気Stの圧力が低い場合には、蒸気Stの圧力によるシール基板3c1をロータ2a側へ近接させようとする力より、バネ6によるシール基板3c1を半径方向外向きに押す力の方が大きく、半径方向移動可能に構成されたシール基板3c1はロータ2a側から遠い位置に保持される。
摺動部には隙間が設けられているので、上述したロータ2aとシール基板3c1間の不均一な圧力分布により、図5aに示すようにシール基板3c1は傾くことになる。このシール基板3c1は円弧状のリング形状を成しているため、上述したように、傾くことにより曲線と平面との接触になり、摺動部は点接触となる。しかし、本実施例では、図5aに示すように、ホルダ4の位置決めフランジ44上の溝42に、周方向に延びるように設けられたリング状の弾性体41が設置されているため、蒸気漏れは生じないか、生じても微量となる。即ち、リング状の弾性体41は、押圧されたときにホルダ及びシール基板のそれぞれとの周方向の接触長さが増えるようになるため、蒸気を封止もしくは漏れを抑止することができる。
蒸気通路口5より導入された蒸気Stの圧力が高い場合、蒸気Stの圧力によるシール基板3c1をロータ2a側へ近接させようとする力の方が、バネ6によるシール基板3c1を半径方向外向きに押す力よりも大きくなり、半径方向移動可能に構成されたシール基板3c1はロータ側に近接するように移動する。この時、図5bに示すように、リング状の弾性体41は圧縮され、ホルダ4の位置決めフランジ44上の溝42に格納されるため、シール基板3c1は位置決めフランジ44に接触するまでロータ側に近接するように移動する。即ち、ホルダ内のシール基板3c1の内周側が位置決めフランジ44と接することにより、ロータ2aの外周部に形成されたシールフィン2a1とシール基板3c1に備えられハイ部3c3及びロー部3c4との定常運転状態における最小隙間が確立する。
したがって、本実施例のシール構造を用いることにより、蒸気タービン起動時の立上げ初期の比較的低い蒸気圧でシールフィン2a1とハイ部3c3とロー部3c4との間の隙間を開いて蒸気タービンの安定した起動を可能とし、蒸気圧が高い定常運転時にはシールフィン2a1とハイ部3c3とロー部3c4との間の隙間を小さくして、漏れ蒸気の量を最小にできる。すなわち、本実施例のシール構造を用いることにより、回転体との接触を生じ易い起動時には、シールフィンを回転体から遠ざけて、定常運転状態ではシールフィンを回転体に近づけ、起動時におけるシールフィンの摩耗が防止でき、定常運転状態における漏れ損失を最小にでき、高い蒸気タービン効率を得ることが可能となる。また、運転停止時にも回転体との接触を生じ易いが、運転停止時にも蒸気圧に応じてシールフィンを回転体から遠ざけることができるので、運転停止時におけるシールフィンの摩耗が防止できる。
そして、本実施例では、摺動部には隙間が設けられているので、シール基板のかじりや焼付きを防止でき、シール基板の安定な動作を確保することが可能となる。シール基板が半径方向の動作が不能にとならないので、例えば、運転停止時にシールフィン先端とシールフィン対向部との隙間を確実に大きくすることができ、シール部品が損傷するのを確実に防止することができる。
さらに、本実施例では、摺動部に隙間が設けられているが、蒸気の漏れを少なくして、シール基板を安定して動作させることができる。即ち、シール基板3c1の動作は、バネ6のバネ力と、蒸気通路口5より蒸気Stが導入される空間部(上流側蒸気の蒸気圧を受ける受圧部)の圧力のバランスにより決まる。蒸気Stの圧力が低い場合、シールフィン2a1とハイ部3c3とロー部3c4との間の隙間が開き、蒸気Stの圧力が高い場合、シールフィン2a1とハイ部3c3とロー部3c4との間の隙間が小さくなる。すなわち、バネ6の強さなどを蒸気Stの圧力を考慮して適切に選択すれば、蒸気Stの圧力の程度により隙間の開度を調整することが可能となる。但し、ホルダ内の蒸気が漏れた場合には、蒸気Stが導入される空間部の圧力が低下し、想定したタイミング(蒸気タービンの運転状態)でシール基板が動作しないことになる。本実施例では、リング状の弾性体により蒸気漏れが抑制されるので、シール基板の安定した動作と設計した通りの動作タイミングを確保することができる。また、シール基板の摺動部の隙間から漏れを生じた場合の受圧室の圧力低下の計算は難しく、どの程度圧力低下するのかを求めるためには、種々の圧力条件や種々のシール基板の形状に応じて、多数の実験が必要となり多大な時間とコストを要することとなるが、本実施例のシール基板の構造によれば、そのような必要はない。また、本実施例では、シール基板3c1が位置決めフランジ44と接するまでのシール基板の動作を正確に想定することができる。シール基板の動作を正確に想定できるので、シール基板を安全に位置決めフランジ44まで移動させることができ、定常運転状態に至るまでの時間を短くすることも可能となる。
図6を用いて本発明の他の実施例を説明する。本実施例では、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と異なり、蒸気通路口5の位置を、ホルダ4とシール基板3c1(ホルダ4の半径方向内側に位置するシール基板の半径方向内側部分)との間に配置している。その他は、上述の実施例と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。本実施例では、ホルダ4に蒸気通路口5を形成する必要がないのでホルダ4の構成を簡易なものとすることができる。なお、本実施例では、上述の実施例よりも摺動部の隙間を大きくすることになるので、上述の実施例よりもリング状の弾性体を設置することによる効果が大きい。
図7を用いて本発明の他の実施例を説明する。本実施例では、上述の実施例(図2、図5a、図5b、図6)と異なり、溝42とリング状の弾性体41をシール基板3c1(シール基板の半径方向内側部分)上に配置している。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。本実施例では、蒸気圧が低いときに、リング状の弾性体が圧縮されており、蒸気圧が高くなるにしたがいリング状の弾性体が伸びるようになっている。従って、特に起動時の初期(蒸気圧が一番低い時点)から、リング状の弾性体はシール基板及びホルダのそれぞれと周方向において確実に接触しているので、蒸気の漏れを確実に抑制することができ、シール基板の初期の動作が極めてスムーズになる。なお、本実施例は、図6に示す実施例にも適用することができる。
図8を用いて本発明の他の実施例を説明する。本実施例では、上述の実施例(図2、図5a、図5b、図6、図7)と異なり、位置決めフランジ44上へ溝42とリング状の弾性体41を複数配置した例である。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。本実施例は、特に、シール基板3c1のネック部(ホルダの内部と外部を結ぶ部分)が小さい場合に有効である。
図9を用いて本発明の他の実施例を説明する。本実施例は、図7の実施例と図8の実施例を組み合わせたものである。即ち、複数の溝42とリング状の弾性体41をシール基板3c1(シール基板の半径方向内側部分)上に配置している。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。本実施例も、特に、シール基板3c1のネック部が小さい場合に有効である。
図10を用いて本発明の他の実施例を説明する。本実施例は、上述の実施例(図2、図5a、図5b、図6〜図9)と異なり、シール基板3c1にシールフィン3c2を設け、ロータ2aの外周部にシールフィン対向部(複数のハイ部2a3とロー部2a4)を設けている。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。なお、本実施例は、図6〜図9に示す実施例にも適用することができる。
上述の実施例では、いわゆる、ハイロータイプのラビリンスシール装置について説明したが、それ以外のラビリンスシール装置にも適用することができる。例えば、ラビリンスシール装置としては、スタッガード型のラビリンスシール装置がある。スタッガード型のラビリンスシール装置にも本発明を適用した実施例を図11に示す。
ノズルダイヤフラム内輪3aのホルダ4には複数のシールフィン3c2を備えたシール基板3c1が半径方向へ移動可能に嵌合されている。シール基板3c1には、所定間隔で溝3c3が設けられ、この溝3c3にシールフィン3c2をコーキングして固定している。また、ロータ2aにも所定間隔で溝2a2が設けられ、この溝2a2にシールフィン2a1をコーキングして固定している。そして、シールフィン3c2とシールフィン2a1が、ロータ2aの軸方向に交互に重なり合うように配置されている。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。本実施例では、シール基板3c1がロータ2aに近づくように動作することによって、シールフィン3c2とロータ2aとの間の隙間が小さくなり、また、シールフィン2a1の先端とシール基板3c1との間の隙間が小さくなり、蒸気の漏れ量がより小さくなる。なお、本実施例は、図6〜図9に示す実施例にも適用することができる。
上述の各実施例では、静翼2cとロータ2aとの間に備わるラビリンスシール装置3cに本発明を適用した場合について説明したが、図1に示すように、動翼2bの先端や、グランド部8に設けられるラビリンスシール装置にも本発明を適用できる。動翼(回転部)の先端に設けられるラビリンスシール装置に本発明を適用した実施例を図12に示す。
図12に示すように、動翼(回転部)2bの先端にシールフィン3b1、対向する側(固定部)に複数分割されたシールフィン対向部(シール基板3c1)を備えている。動翼2bの先端には、ノズルダイヤフラム外輪3b(若しくはケーシング2d)とのクリアランスを小さくするためのカバー2gが備わり、カバー2gにはシールフィン3b1が設置される。そして、ノズルダイヤフラム外輪3bには、カバー2gのシールフィン3b1に対向するようにハイ部とロー部が形成された半径方向へ移動可能なシール基板3c1が設置される。そして、シール基板3c1を周方向に押し開くような力を付与すべく周方向分割面にバネ6が設置される。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。なお、本実施例は、図6〜図11に示す実施例にも適用することができる。
その他、本発明は、ロータ上にアブレイダブル材などの快削性スペーサを配置するラビリンスシール構造や、シール基板にアブレイダブル材などの快削性スペーサを配置するラビリンスシール構造などに適用可能である。このような快削性スペーサを配置するラビリンスシール構造としては、特開2002-228013号公報や特開2003-65076号公報に記載されている。そして、このような構成ではシールフィン接触時にフィンが保護されるため、シールフィンの損傷が少なくなる。
図13にシール基板とロータの両方に快削性スペーサを配置したラビリンスシール装置に本発明を適用した実施例を示す。シール基板3c1に形成したシールフィン3c2に対向し、ロータ2a上に快削性スペーサ9が配置されている。また、ロータ2a上に形成したシールフィン2a1に対向し、シール基板3c1に快削性スペーサ9が配置されている。そして、周方向に複数に分割されたシール基板3c1を周方向に押し開くような力を付与すべく周方向分割面にバネ6が設置されている。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。
本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。なお、本実施例は、上述のその他の実施例にも適用することができる。例えば、図12に示す動翼2bの先端などに設けられるラビリンスシール装置におけるシール基板3c1のシールフィンの対向面に快削性スペーサを設置する。
また快削性スペーサの代わりに通気性スペーサを用いることが可能である。通気性スペーサを用いたシール装置としては、例えば、特開2009-138566号公報や特開2010-261351号公報に記載されている。このような構成では、シールフィン接触時に生じる発熱が冷却されるため、熱変形やロータの熱曲がりによる振動の発生が抑制できる。このような構成に本発明を適用することにより同様な効果を得ることができる。
図14を用いて本発明の他の実施例を説明する。本実施例では、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と異なり、シール基板3c1(ホルダ内のシール基板の位置決めフランジ44に対向する部分)へ溝42とリング状の弾性体41を配置した例である。その他は、上述の実施例(図2、図5a、図5b)と同様であり、詳細な説明を省略する。本実施例でも上述した実施例と同様な作用効果を得ることができる。
上述の各実施例では、シール基板を半径方向外向きに動作させるバネを、シール基板3c1の周方向分割面に設けているが、例えば、特許文献1に記載のように配置することもできる。
また、上述の各実施例では、回転機械としては蒸気タービンを例にして説明したが、ガスタービンなどにも同様に適用することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加,削除,置換をすることが可能である。
例えば、溝42とリング状の弾性体41を、位置決めフランジ44上及びシール基板3c1(シール基板の半径方向内側部分)上の双方に設置(図2と図7の組み合わせ)するようにしても良い。この場合、起動時の初期と後半の双方において確実に蒸気の漏れを少なくすることができる。
2…蒸気タービン、2a…ロータ(回転部)、2a1,3c2…シールフィン、2b…動翼(回転部)、2c…静翼(固定部)、2d…ケーシング(固定部)、2g…カバー、3a…ノズルダイヤフラム内輪、3b…ノズルダイヤフラム外輪、3c…ラビリンスシール装置、3c1…シール基板、4…ホルダ、41…弾性体、42…溝、44…位置決めフランジ、St…蒸気、5…蒸気通路口、6…バネ、8…グランド部、9…快削性スペーサ(通気性を有する快削性スペーサ)。

Claims (9)

  1. 回転機械の回転部とその周囲に位置する固定部との間に設けられた回転機械のシール構造であって、
    周方向に分割されて設けられ、シールフィン又はシールフィン対向部が設けられたシール基板と、
    前記シール基板を前記固定部に対して半径方向に移動可能に支持し、回転機械の作動流体を内部に導入し、作動流体圧力により前記シール基板を前記回転部側へ動作させるホルダと、
    前記分割されたシール基板に対して半径方向外向きの力を付与する弾性体と、
    前記ホルダと前記シール基板とに間に周方向に延びるように設けられ、押圧されたときに前記ホルダ及び前記シール基板のそれぞれとの周方向の接触長さが増えるように構成され、前記ホルダ及び前記シール基板と周方向に線接触する弾性体と、
    前記ホルダ又は前記シール基板に設けられ、前記周方向に延びる弾性体の位置決めを行う保持部を有し、
    前記分割されたシール基板に対して半径方向外向きの力を付与する弾性体は、前記シール基板の周方向分割面に設けられたバネであり、
    前記ホルダと前記シール基板との間に周方向に延びるように設けられた弾性体は、リング状の弾性体であり、
    前記周方向に延びる弾性体の位置決めを行う保持部は、前記ホルダ又は前記シール基板に設けられた周方向に延びる溝であることを特徴とする回転機械のシール構造。
  2. 請求項において、
    前記周方向に延びる溝は前記ホルダ又は前記シール基板に複数設置され、
    前記リング状の弾性体は各溝に設置されていることを特徴とする回転機械のシール構造。
  3. 請求項1において、前記固定部には前記シールフィンが設けられ、前記回転部には前記シールフィンと対向する位置にシールフィン対向部が設けられていることを特徴とする回転機械のシール構造。
  4. 請求項1において、前記固定部には前記シールフィン対向部が設けられ、前記回転部には前記シールフィン対向部と対向する位置にシールフィンが設けられていることを特徴とする回転機械のシール構造。
  5. 請求項1において、前記固定部には前記シールフィンが設けられ、前記回転部には前記シールフィンと共にスタッガードシール構造を構成するシールフィンが設けられていることを特徴とする回転機械のシール構造。
  6. 請求項1において、前記フィン対向部に快削性材によるスペーサを配したことを特徴とする回転機械のシール構造。
  7. 請求項1において、前記フィン対向部に通気性材によるスペーサを配したことを特徴とする回転機械のシール構造。
  8. 請求項1〜の何れかに記載の回転機械のシール構造を有する回転機械であって、
    前記回転機械は蒸気タービンであり、
    前記回転部はロータであり、
    前記固定部は前記回転部を内包するケーシングに固定される静翼又は前記静翼と一体の部材であり、
    前記回転機械のシール構造は、前記ロータと前記静翼又は前記静翼と一体の先端部との間に設けられていることを特徴とする回転機械。
  9. 請求項1〜の何れかに記載の回転機械のシール構造を有する回転機械であって、
    前記回転機械は蒸気タービンであり、
    前記回転部はロータに備わる動翼又は前記動翼と一体の部材であり、
    前記固定部は前記回転部を内包するケーシング又は前記ケーシングに固定される部材であり、
    前記回転機械のシール構造は、前記動翼又は前記動翼と一体の部材の先端と前記ケーシング又は前記ケーシングに固定される部材との間に設けられていることを特徴とする回転機械。
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