JP5892561B2 - 統合失調症を治療し、薬物渇望を低減するためのシステイン及びシスチンのバイオ同配体 - Google Patents

統合失調症を治療し、薬物渇望を低減するためのシステイン及びシスチンのバイオ同配体 Download PDF

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Description

本発明は一般に、統合失調症の治療及び薬物の嗜癖に関する。さらに詳しくは、本発明は、統合失調症の治療において抗精神病薬として有用なシステイン及びシスチンのバイオ同配体を意味する化合物を指向する。同様に、各バイオ同配体は薬物嗜癖の個体における薬物渇望を軽減するのに適用できる。
統合失調症は、世界人口の1%を悩ませる衰弱性の障害である。統合失調症を治療するのに有効な薬物の開発は、根底にある病態生理学を特徴付けることにおける進歩に依存している。クロロプロマジン及びそのほかのフェノチアジン類が、統合失調症を治療するのに有用な第一世代の抗精神病薬(「典型的な抗精神病薬」と呼ばれる)とみなされている。しかしながら、フェノチアジン類の抗精神病薬の薬効は実際、思いがけなく発見された。これらの薬剤は当初、その抗ヒスタミン特性で使用され、後に手術中の強力な麻酔効果で使用された。Hamonと共同研究者らは、フェノチアジン類の使用を精神病患者に広げ、これら化合物の抗精神病特性を直ちに見抜いた;その直後、ドーパミン受容体遮断の薬理学的特徴が、クロロプロマジン(ソラジン)の抗精神病作用と繋がった。このことは、ハロペリドール(ハルドール)を始めとするさらなるドーパミン受容体拮抗剤の開発をもたらした。ほぼ50年間、ドーパミン拮抗剤は、これらの薬剤がパーキンソン病のような動作の障害から性的不能に至る重篤な副作用を誘導するにもかかわらず、統合失調症の標準的な治療であったし、統合失調症の陽性症状を治療するのに唯一有効である。
1970年代、クロザピンは最初の「非定型精神病薬」又は導入された第2世代の抗精神病剤になった。臨床試験によって、クロザピンは第1世代の化合物に比べて、運動性の副作用が少なく、陽性症状及び陰性症状に対する改善された薬効を呈することが示された。しかしながら、患者がコストのかかる血液学的モニタリングを日常的に受けることを必要とする致死的な可能性のある副作用である重篤な顆粒球減少症を生じる可能性のためにクロザピンは程なく市場から撤退させられた。その結果、クロザピンは治療耐性の統合失調症のみで認可されている。ドーパミン受容体の拮抗剤であるとはいえ、クロザピンの作用の治療部位には、セロトニン受容体の遮断が関与すると考えられる。このことが、クロザピンの安全性特性を改善する目標と共に、1990年代におけるそのほかのセロトニン受容体拮抗剤の世代をもたらした。
1994年におけるリスペリドンの導入に続いて、新規の抗精神病薬に対する成長潜在力が示されたが、2年以内にリスペリドンは、内科医が書く処方箋の数においてハロペリドールを追い抜いた。より新しい第2世代の抗精神病薬もクロザピンによって生じた好都合な薬効特性を示すと一般的に想定されたが、臨床データは不明瞭だった。その結果、NIHは最近、この想定を検討する大規模な長期に亘る高価な臨床試験に資金提供を行った。最近公表された介入の有効性に関する抗精神病薬の臨床試験(CATIE)の成績は、より新しい第2世代の化合物に対する利益はないことを示している。具体的には、第1世代の薬剤と第2世代の薬剤は、中止の比率に差異はなく、ある程度、薬効の欠如及び治療計画の不耐容性のために、18ヵ月間にわたって平均74%が中止した。
前述から十分に理解できるように、新規の抗精神病剤に対する差し迫ったニーズ及び相当な市場の潜在性が存在する。当然、有効な抗精神病剤の開発は、根底にある神経障害の病態生理の十分な理解によって円滑になるであろう。
本発明は、抗精神病薬及び薬物渇望の治療に有用性を持つシステイン及びシスチンのバイオ同配体を同定することにおける本発明者らの成功に基づく。従って、本発明は第1の態様において、次の式:
Figure 0005892561
(式中、R1は、H、分枝鎖又は直鎖のC1〜C5のアルキル、ニトロベンゼンスルホニル、トリチル、アリールチオ、アリール、アルキルチオ、アシル、ベンゾイル、チオアシル、チオベンゾイル、カルボキシベンジル又はベンジルの基であり;
2は、H;R4が分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、C1〜C6のアルコキシ、アリールオキシ、ベンジル又はフェニルから選択される次の式;
Figure 0005892561
5が、Ala、Asn、Asp、Cys、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Pro、Arg、Ser、Thr、Val、Trp、Tyr、Gln又はGluの側鎖から選択されるアミノ酸の側鎖である次の式
Figure 0005892561
であり;並びに
3は、R6がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は、
7がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
8がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
9がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルであり、R10がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
11がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
12がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式
Figure 0005892561
である)
で示される化合物、
又は2つの同一の化合物を含む対称のシスチン二量体、2つの異なった化合物を含む非対称のシスチン二量体、又は前記化合物若しくはそのシスチン二量体の塩、溶媒和物、又は水和物を提供する。
実施態様の1つでは、本発明に係る化合物は次の式
Figure 0005892561
で示される。
二量体の形態、たとえば、次の式
Figure 0005892561
で示される対称のシスチン二量体の形態で化合物が提供されてもよい。
或いは、たとえば、次の式
Figure 0005892561
で示される二量体のような少なくとも1つの保護基を持つ二量体の形態で化合物が提供されてもよい。
別の態様では、本発明は、一般式A−Bで示されるシスチン二量体を提供するが、その際、前記シスチン二量体は、次の式:
Figure 0005892561
(式中、R2は、H;R4が分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、C1〜C6のアルコキシ、アリールオキシ、ベンジル又はフェニルから選択される次の式;
Figure 0005892561
5が、Ala、Asn、Asp、Cys、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Pro、Arg、Ser、Thr、Val、Trp、Tyr、Gln若しくはGluの側鎖から選択されるアミノ酸の側鎖である次の式
Figure 0005892561
であり;及び
3は、R6がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は、
7がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
8がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
9がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルであり、R10がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
11がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
12がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式
Figure 0005892561
である)
で示される第1の構造Aと、
次の式
Figure 0005892561
(式中、R1及びR2は、OH、=O、又は分枝鎖若しくは直鎖のC1〜C5のアルキル基から独立して選択されるが、=Oが選択される場合、そのように形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子はHを持ち、単結合が前記カルボニル基に隣接する窒素を連結するという注意があり;R4は、天然のL−アミノ酸Cys、Gly、Phe、Pro、Val、Ser、Arg、Asp、Asn、Glu、Gln、Ala、His、Ile、Leu、Lys、Met、Thr、Trp、Tyr又はそのD−異性体の側鎖基から選択される)
で示される第2の構造Bを含み、その際、一般式では、構造AとBはS−S結合によって連結され、前記S−S結合は前記構造のそれぞれに含有されるイオウ原子の共有結合によって形成される。
特定の実施態様では、構造Bは、次の式:
Figure 0005892561
で示される。
代表的なシスチン二量体には、たとえば、次の式:
Figure 0005892561
で示される二量体が挙げられる。
さらに別の態様では、本発明は、一般式A−Dで示されるシスチン二量体を提供し、その際、シスチン二量体は、次の式:
Figure 0005892561
(式中、R2は、H;R4が分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、C1〜C6のアルコキシ、アリールオキシ、ベンジル又はフェニルから選択される次の式;
Figure 0005892561
5が、Ala、Asn、Asp、Cys、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Pro、Arg、Ser、Thr、Val、Trp、Tyr、Gln若しくはGluの側鎖から選択されるアミノ酸の側鎖である次の式
Figure 0005892561
であり;並びに
3は、R6がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は、
7がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
8がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
9がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルであり、R10がH、分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
11がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式;
Figure 0005892561
又は
12がH,分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキル、C3〜C6のシクロアルキル、フェニル若しくはベンジルである次の式
Figure 0005892561
である)
で示される第1の構造Aと、
次の式:
Figure 0005892561
(式中、R1、R2、R4及びR5は、独立して分枝鎖若しくは直鎖のC1〜C5のアルキル基、フェニル基又はベンジル基から選択される)
で示される第2の構造Dを含み、その際、一般式では、構造AとDはS−S結合によって連結され、前記S−S結合は前記構造のそれぞれに含有されるイオウ原子の共有結合によって形成される。
特定の実施態様では、構造Dは、次の式:
Figure 0005892561
で示される。
さらなる態様では、本発明は一般式B−Dを有するシスチン二量体を指向し、その際、前記シスチン二量体は、次の式:
Figure 0005892561
(式中、R1及びR2は、OH、=O、又は分枝鎖若しくは直鎖のC1〜C5のアルキル基から独立して選択されるが、=Oが選択される場合、そのように形成されたカルボニル基に隣接する窒素原子はHを持ち、単結合が前記カルボニル基に隣接する窒素を連結するという注意があり;R4は、天然のL−アミノ酸Cys、Gly、Phe、Pro、Val、Ser、Arg、Asp、Asn、Glu、Gln、Ala、His、Ile、Leu、Lys、Met、Thr、Trp、Tyr又はそのD−異性体の側鎖基から選択される)
で示される第1の構造Bと、
次の式:
Figure 0005892561
(式中、R1、R2、R4及びR5は、独立して分枝鎖若しくは直鎖のC1〜C5のアルキル基、フェニル基又はベンジル基から選択される)
で示される第2の構造Dを含み、その際、一般式では、構造BとDはS−S結合によって連結され、前記S−S結合は前記構造のそれぞれに含有されるイオウ原子の共有結合によって形成される。
特定の実施態様では、構造Bは、次の式:
Figure 0005892561
で示される構造を有してもよい。
同様に、構造Dは、たとえば、次の式:
Figure 0005892561
で示される構造を有してもよい。
別の態様では、本発明は、本明細書で記載され、請求されるような化合物又はその二量体の有効量を対象に投与することを含む対象における統合失調症を治療する方法を指向し、それによって対象における統合失調症が治療される。対象への投与の好ましい経路は経口送達である。
別の態様では、本発明は、本発明に係る化合物又はその二量体の有効量を対象に投与することを含む対象における薬物渇望を治療する方法を提供し、それによって対象における薬物渇望が治療される。再び、対象への投与の好ましい経路は経口送達である。
本発明はさらに、薬学上許容可能なキャリアと組み合わせた化合物又はその二量体を含有する医薬組成物を包含する。対象における統合失調症又は薬物渇望の治療のためのそのような医薬組成物(代替的に「薬物」と呼ぶ)を処方する/製造する方法は当然、本発明の範囲内である。
本発明のそのほかの目的、特徴及び利点は、本明細書、クレーム及び図面の再検討の後明らかになるであろう。
本発明に係るシステイン及びシスチンのバイオ同配体についての例となる式を説明する。 本発明に係るシステイン及びシスチンのバイオ同配体についての例となる式を説明する。 本発明に係るシステイン及びシスチンのバイオ同配体についての例となる式を説明する。 本発明に係るシステイン及びシスチンのバイオ同配体についての例となる式を説明する。 PCP(00〜2.0mg/kg、N=9〜60/群)で処理したラットにおける軽い聴覚刺激(2〜15dBを超える背景)を先行させた場合の大きな聴覚刺激(50dBを超える背景)によって誘発される驚愕応答のパーセント阻害を示す。*は各プレパルス強度での1つおきの群から、フィッシャーのLSD、p<0.5。 経口で(左)又はシステインプロドラッグの作用の治療部位と思われる(Baker et al 2008)前前頭皮質(右)に直接投与したフェンサイクリジンによって生じる知覚運動性のゲーティング欠損に対するN−アセチルシステインの影響を示す。*は、PCPのみ(たとえば、0NのN−アセチルシステイン)を与えたラットからの有意差を示す。 プレパルス刺激(2〜15dBを超える背景)を先行させた場合の負荷刺激(パルス)に対する応答における驚愕応答の阻害を説明する棒グラフである。
本材料及び方法を記載する前に、本発明は、それらが変化してもよいように、記載される特定の方法論、プロトコール、材料及び試薬に限定されないことが理解される。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施態様を記載する目的のみのためであり、添付のクレームによってのみ限定される本発明の範囲を限定することを意図するものではないことも理解されるべきである。
本明細書及び添付のクレームで使用されるとき、単数形態の不定冠詞(「a」、「an」)及び定冠詞(「the」)は、背景が明瞭に指示しない限り、複数の参照を含むことが言及されなければならない。同様に、用語「a」(又は「an」)、「1以上」及び「少なくとも1つ」は本明細書では相互交換可能に使用することができる。用語「含むこと」、「包含すること」及び「有すること」が相互交換可能に使用することができることも言及されるべきである。
特に定義されない限り、本明細書で使用される専門用語及び科学用語は、本発明が属する当該技術の当業者によって共通して理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で記載されるものに類似した又はそれと同等である方法及び材料は、本発明の実践及び検討において使用することができるが、好ましい方法及び材料が今や記載される。本明細書で具体的に言及される出版物及び特許はすべて、本発明と関連付けて使用されてもよい出版物で報告される化学物質、細胞株、ベクター、動物、機器、統計的解析及び方法論を記載する及び開示することを含むあらゆる目的で参照によって組み入れられる。本明細書で引用される参考文献はすべて、当該技術の技量のレベルを示すと解釈されるべきである。以前の発明のお陰でそのような開示の日時を早めるような権利が本発明にはないという了解として解釈されるものは本明細書にはない
本明細書で使用されるとき、用語「バイオ同配体」は、別の大まかに類似する原子又は原子の群による原子又は原子の群の交換から生じる化合物を指すべきである。そのような交換は、「生物学的等価の交換」と呼ばれ、親化合物に似た生物特性を持つ新しい化合物を創るのに有用である。生物学的等価の交換は、物理化学的に、又は位相的に基礎を置いてもよい。生物学的等価の交換は一般に化学構造に有意な変化を作ることなく化合物の所望の生物学的又は物理的な特性を高める。たとえば、薬剤候補の代謝的酸化の部位でのフッ素原子による水素原子の生物学的等価の交換はそのような代謝が生じるのを妨げてもよい。フッ素原子は水素原子と大きさが似ているので、分子の全体的な位相は有意に影響されず、所望の生物活性が影響を受けないままにする。しかしながら、代謝について経路を遮断することによって薬剤候補はさらに長い半減期を有してもよい。別の例は、芳香族環であり、フェニル−C65環は、各バイオ同配体の薬効を改善してもよく、又は結合特異性を変えてもよいチオフェン又はナフタレンのような様々な芳香族環によって置き換えることが出来ることが多い。
用語「低級アルキル基」は、本明細書で使用されるとき、1〜16の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキル基を指す。それらには、たとえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、3−ヘキシル基、2−ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられる。中でもメチル基、エチル基などが好ましい。
用語「アリール基」は、本明細書で使用されるとき、たとえば、フェニル基、インデニル基、ナフチル基及びフルオレニル基のような5〜12の炭素原子から構成される単環式又は二環式の芳香族置換基を指す。中でもフェニル基が好ましい。用語「アリールチオ基」は、さらにチオ部分を含む5〜12の炭素原子から構成される単環式又は二環式の芳香族置換基を指す。
用語「アルコキシ基」は、酸素に連結したアルキル(炭素と水素の鎖)基、従ってR−Oを指す。用語「アリールオキシ基」は酸素に連結したアリール基、従って、Ar−Oを指す。
用語「アルキルチオ基」は、本明細書で使用されるとき、1〜12の炭素原子、好ましくは1〜5の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキル基を有するアルキルチオ基を指し、たとえば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ基、及びシクロブチルチオ基を指す。
用語「アシル基」は、本明細書で使用されるとき、ホルミル基、1〜6の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキル基を有するアシル基、1〜6の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルケニル基を有するアシル基、1〜6の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキニル基を有するアシル基、又は置換されてもよいアリール基を有するアシル基を指し、たとえば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、ベンゾイル基、及びナフトイル基を指す。複素環を有するアシル基、たとえば、フラニルカルボニル基、チエニルカルボニル基、イソオキサゾリルカルボニル基及びチアゾリルカルボニル基も使用することができる。
用語「チオアシル基」は、本明細書で使用されるとき、1〜6の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキル基を有するチオアシル基、1〜6の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルケニル基を有するチオアシル基、1〜6の炭素原子を有する直鎖、分枝鎖又は環状のアルキニル基を有するチオアシル基、又は置換されてもよいアリール基を有するアシル基を指し、たとえば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、ベンゾイル基、及びナフトイル基を指す。チオアシル基は、複素環、たとえば、チエニルカルボニル基及びチアゾリルカルボニル基に組み込まれてもよい。
用語「アミノ酸」はアミノ基を含有する有機酸を指す。該用語は、天然に生じるアミノ酸(「天然アミノ酸」)、たとえば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、ヒスチジン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸を含む。アミノ酸は、純粋なL型若しくはD型の異性体又はL型及びD型の異性体の混合物であることができる。
「プロドラッグ」は、切断基を有し、生理的条件下で生体内にて薬学的に活性を持つようになる本発明の化合物の単量体及び二量体を含む化合物を指す。
用語「対称性のシスチン二量体」は、本明細書で記載される2つの同一のバイオ同配体、ジケトピペラジン系プロドラッグ、又は保護されたシステイン類似体のジスルフィド結合によって形成される化学的実体を指すべきである。同様に、用語「非対称性のシスチン二量体」は、2つの非同一のバイオ同配体、ジケトピペラジン系プロドラッグ、又は保護されたシステイン類似体のジスルフィド結合によって形成される化学的実体を指すべきである。用語、非対称性のシスチン二量体はさらに、システインのバイオ同配体/保護されたシステイン類似体の対と同様にシステインのバイオ同配体/ジケトピペラジン系プロドラッグの対のジスルフィド結合によって形成されるハイブリッドの化学的実体を包含すべきである。
「対象」はヒトを含む。用語「ヒト」、「患者」及び「対象」は本明細書では相互交換可能に使用される。
「治療上有効な量」は、疾患又は障害を治療するために対象に投与された際、疾患又は障害のそのような治療を達成するのに十分である化合物の量を意味する。「治療上有効な量」は、化合物、疾患又は障害及びその重症度、治療される対象の年齢、体重などによって異なることができる。
疾患又は障害を「治療すること」又は「治療」は、実施態様の1つでは、疾患又は障害を改善すること(すなわち、疾患又はその臨床症状の少なくとも1つの発生を止める又は軽減すること)を指す。別の実施態様では、「治療すること」又は「治療」は、対象によって認識できなくてもよい少なくとも1つの身体的パラメータを改善することを指す。さらに別の実施態様では、「治療すること」又は「治療」は、物理的に(たとえば、認識できる症状の安定化)、生理的に(たとえば、身体的パラメータの安定化)のいずれか又は双方での疾患又は障害を調節することを指す。さらに別の実施態様では、「治療すること」又は「治療」は、疾患又は障害の発症を遅延させること、又はさらにそれを防ぐことを指す。
本発明者らは最近、統合失調症の根底にある病理に寄与すると思われる高度に新規の細胞性過程としてのシスチン−グルタミン酸の交換輸送体を同定した。シスチン−グルタミン酸の交換輸送体の活性を高めるのに有用な本システインとシスチンのバイオ同配体は、統合失調症の前臨床フェンサイクリジンのモデルにおける知覚運動性のゲーティング欠損を遮断することが可能であると思われる。既存の薬物とは異なって、システインとシスチンのバイオ同配体は、疾患の根底にある病理を反転することによって部分的に抗精神病特性を発揮する。
薬理学的効果の理論やメカニズムは本明細書では1つも採用されない一方で、システインとシスチンのバイオ同配体は、統合失調症で認められるグルタミン酸受容体へのシグナル伝達の低下及びグルタチオンのレベルの低下を回復させると思われる。枯渇したグルタチオンレベルは、酸化的ストレスの増大、シスチン−グルタミン酸の交換輸送体活性の損傷、グルタミン酸の神経伝達の損傷、シナプス接続の損傷及び遺伝子発現の損傷を招き、それらのすべてが統合失調症で認められる。
関連した事柄として、シスチン−グルタミン酸の交換輸送体活性の損傷及び不完全なグルタミン酸の神経伝達は、制御されていない薬物の使用、すなわち、薬物の嗜癖の問題に関係する。制御されていない薬物の使用及び再発への高い感受性は、気晴らしのパターンから否応なしのパターンへの薬物消費の移行に寄与する嗜癖の特徴を規定している。薬物乱用に応答した皮質線条体路内での増強された興奮性の神経伝達の結果生じる長期の可塑性が、嗜癖に関係している。渇望が誘導する刺激にさらされたヒトのコカイン乱用者は、眼窩皮質及び前前頭皮質を含む皮質領域に端を発し、腹側線条体に投影する興奮性回路の高い活性化を示し、さらに、皮質線条体路の活性化の程度はヒトにおいて渇望に相関する(Breiter et al., 1997; Volkow et al., 1999; Volkow et al., 2005)。
前臨床のデータは、皮質線条体路の活性化を招く薬物が誘導する可塑性の存在を示している。これらの回路の活性化は結果的に、側座核における高い細胞外グルタミン酸及びイオンチャンネル型のグルタミン酸受容体の刺激を生じ、その双方共コカインが感作した復元に必要である(Cornish and Kalivas, 2000; McFarland and Kalivas, 2001; Park et al., 2002; Baker et al., 2003; McFarland et al, 2003; Schmidt et al., 2005; Peters and Kalivas, 2006)。さらに、背内側前前頭皮質は、前後関係上の復元パラダイムを用いた薬剤ペアのきっかけへの暴露によって及び足への電気ショックにおいて生じる復元に必要であることが示されている(McFarland et al., 2004; Fuchs et al., 2005)。その結果、シナプスのグルタミン酸を調節することが可能である細胞性のメカニズムの同定は、嗜癖の治療における目標を意味する(Kalivas et al., 2005)。
側座核における興奮性の神経伝達の上昇は、シスチン−グルタミン酸交換輸送体の活性低下によって部分的に生じてもよい。本発明者らによって収集された最近のデータは、これらの輸送体から放出されたグルタミン酸は、II群又は1/3群の代謝調節型のグルタミン受容体(mGluRs)に内因性の緊張性刺激を提供し、それによってシナプスのグルタミン酸とドーパミンの放出を調節する。従って、シスチン−グルタミン酸交換の低下の結末として改変されたグルタミン酸のシグナル伝達が生じればよい。コカインの投与の繰り返しは、シスチン−グルタミン酸の交換の活性を鈍くすることが示されており、それは、II群のmGluR自己調節の低下及び側座核における興奮性神経伝達の上昇を含む事象の順序に寄与すると思われる(Baker et al., 2003, Madayag et al., 2007; Kau et al., 2008)。
N−アセチルシステイン(「NAC」)のようなシステインのプロドラッグを使用して細胞外のシスチンのレベルを明らかに高めることによってシスチン−グルタミン酸の交換を駆動し、それによって急勾配のシスチン濃度の勾配を創る。前臨床試験は、げっ歯類において否応なしの薬剤探索を遮断することにおいて有効であるN−アセチルシステインを示している(Baker et al., 2003)。さらに、現存の臨床データはまた、NACを服用しているコカイン乱用者におけるコカイン使用とコカイン渇望の軽減も示す(Larowe et al., 2006)。残念ながら、NACを利用した場合、甚大な初回通過代謝と脳血管関門を横切るこの薬剤の限定された受動的輸送のために、シスチン−グルタミン酸交換を目標とすることの完全な臨床的有効性は実現しなくてもよい。本明細書に記載され、開示された薬剤は、肝臓で有意に排除されることはなく、且つ脳血管関門を容易に通過する。システインはシスチンの還元型であり、生体内で容易にシスチンに酸化されるので、システイン又はシスチンのいずれかを高めることは、シスチン−グルタミン酸の交換を高めると考えられる。
システインプロドラッグ、NACは以前、ヒト対象において好都合な安全性と認容性を示している。実際、NACは、重篤な有害な効果なしでほかの適応(たとえば、粘液溶解薬、アセトアミノフェン毒性として)で及び実験的治療(HIV、癌)として何十年もヒトに使用されてきた。しかしながら、NACは薬剤の有用性を限定する高用量の用法を必要とする広範な初回通過代謝を受け、代謝された副産物の蓄積による副作用の機会を大きくする可能性がある。本明細書で現在開示され、請求されている化学物質の実体は、初回通過代謝の問題を実質的に回避するように設計されるので、従来のシステインプロドラッグと比べて高い薬効を示す。
例となる合成戦略は、本発明に係るバイオ同配体を得るスキーム1〜4にて概説される。そのような戦略における一般的な合理性は、脳血管関門を介した受動的な拡散を促進し、細胞内及び細胞外のペプチダーゼが所望のアミノ酸を遊離させる必要性を排除するために、分配係数を改善して所望のアミノ酸、L−システインとL−シスチンのバイオ同配体を提供することである。これらのアプローチは脳におけるさらに高いレベルのシステイン/シスチンをもたらさないが、本発明のバイオ同配体はシスチン−グルタミン交換輸送体によってシステイン/シスチン類似体として認識され、そのように機能することが十分に理解されうる。これに対する例外は、ジケトピペラジン化合物は実際、シスチンを生成することが予想されるので、バイオ同配体成分とジケトピペラジン/保護された類似体成分を含有する混合バイオ同配体二量体の使用であることに留意すること。生理学的用語における最終的な結果は、成分の一方がジケトピペラジン/保護された類似体を含む混合バイオ同配体二量体を使用しなければ、グルタチオン産生が増加することなく、ヒト対象においてシナプス外空間にてグルタミン酸のレベルを上げることである。
スキーム1とスキーム2で概説するのは、カルボン酸基のバイオ同配体へのL−システインの変換である一方で、スキーム3とスキーム4で概説するのは、アミドバイオ同配体への経路である。本明細書で記載されるアプローチは、システイン残基を保護して、相当するバイオ同配体への変換の間、副反応を防ぐ工程を組み入れる。上記で言及したように、純粋にバイオ同配体標的が代謝されて又は切断されてシステイン又はシスチンを生成することはありそうにないが、これらの化合物を使用してシスチン−グルタミン交換輸送体を駆動し、対象の細胞外(シナプス外)の空間にグルタミン酸を放出する。次の式で示されるスキームは、カルボン酸バイオ同配体の合成を示すスキーム1である。
Figure 0005892561
a) Pastuszak, J.J.; Chimiak, A.: ペプチド合成におけるチオール保護としてのtert−ブチル基(tert-Butyl Group as Thiol Protection in Peptide Synthesis)、有機化学ジャーナル(J.Org. Chem.)、46, 1868- 1873 (1981)、c) Biot, C; Bauer, H.; Schirmer, R.H.; カルボン酸のバイオ同配体としての5−置換したテトラゾール類(5-Substituted Tetrazoles as Bioisosteres of Carboxylic Acids)、抗マラリア剤としてのグルタチオン還元酵素阻害剤におけるバイオ等価性と機構的検討(Bioisosterism and Mechanistic Studies on Glutathione Reductase Inhibitors as Antimalarials)、(医化学ジャーナル(J. Med. Chem.)、47, 5972- 5983 (2004)
スキーム1(カルボン酸バイオ同配体)では、アジ化ナトリウムによる2の分子間環化に続いて所望のテトラゾール中間体3が形成される。その後、化合物3の脱アルキル化の後、好ましいテトラゾールバイオ同配体4が得られる。いったん、バイオ同配体が形成されると、スキーム1の残り及び以下に示すスキーム2の続きに示されるように、そのほかの官能基は保護されるか、又は修飾される。次の式で示されるスキームは、カルボン酸バイオ同配体の合成(続き)を示すスキーム2である。
Figure 0005892561
a) Pastuszak, J.J.; Chimiak, A.: ペプチド合成におけるチオール保護としてのtert−ブチル基(tert-Butyl Group as Thiol Protection in Peptide Synthesis)、有機化学ジャーナル(J.Org. Chem)、46, 1868- 1873 (1981) c) Biot, C; Bauer, H.; Schirmer, R.H.; カルボン酸のバイオ同配体としての5−置換したテトラゾール類(5-Substituted Tetrazoles as Bioisosteres of Carboxylic Acids)、抗マラリア剤としてのグルタチオン還元酵素阻害剤おけるバイオ等価性と機構的検討(Bioisosterism and Mechanistic Studies on Glutathione Reductase Inhibitors as Antimalarials)、医化学ジャーナル(J. Med. Chem.)、47, 5972- 5983 (2004)
スキーム3では、提供された試薬/条件を用いて相当する保護されたアミノ酸から、1,2,4−オキサジアゾールバイオ同配体及び1,2,4−チオジアゾールバイオ同配体を直接合成することができる。1,3,4−オキサジアゾールバイオ同配体15及び1,2,4−トリアゾールバイオ同配体14は、ヒドラジン中間体13を介して直接合成することができる。次の式で示されるスキームは、アミドバイオ同配体の合成を示すスキーム3である。
Figure 0005892561
a) Pastuszak, J.J.; Chimiak, A.: ペプチド合成におけるチオール保護としてのtert−ブチル基(tert-Butyl Group as Thiol Protection in Peptide Synthesis)、有機化学ジャーナル(J.Org. Chem.)、46, 1868-1873 (1981) d) Deegean, TL; Nitz, T.J.; Cebzanov, D.; Pufko, D.E.; CDI活性化を用いた1,2,4−オキサジアゾールの平行合成(Parallel Synthesis of 1 ,2,4-oxadiazoIes using CDI activation)、有機生物&医化学のレター(Bioorg Med Chem Letter)、9, 209-212 (1999) e) Kim, J.H.; Park, J.H.; Lee, H,; ビニレン単位上の1,3,4−オキサジアゾールペンダントを伴った誘導体(Highly Efficient Novel Poly(p- phenylenviπylene) Derivative with 1,3,4-oxadiazole Pendant on a Vinylene Unit)、化学メイター(Chem Mater)、15, 3414-3416 (2003) f) Katritzky, A.; Qi, M.; Feng, D.; Zhang, G.; Griffith, M.; Watson, K.; 1,2,4−トリアゾールで官能化した固体支持体の合成及び三置換1,2,4−トリアゾールの固相合成におけるその使用(Synthesis of 1 ,2,4-triazole-Functionalized Solid Support and Its Use in the Solid-Phase Synthesis of Trisubstituted 1 ,2,4-triazoles)、有機レター(Organic Letters)、1 , 1189-1191 (1999)
各バイオ同配体が合成された後、スキーム4に示すように、得られた化合物をアルキル化チオール基によって調べてもよいし、適当な試薬と反応させてチオール保護基を外してもよい。これらの化合物を試験に用いることができ、又は上記で前に記載したように、さらに反応させて自己二量体若しくは遊離のチオールを形成することができる。次の式で示されるスキームは、アミドバイオ同配体の合成を示すスキーム4である。
Figure 0005892561
a) Pastuszak, J.J.; Chimiak, A.: ペプチド合成におけるチオール保護としてのtert−ブチル基(tert-Butyl Group as Thiol Protection in Peptide Synthesis)、有機化学ジャーナル(J.Org. Chem.)、46, 1868-1873 (1981)
本発明に従ってプロドラッグを合成する本方法は、a)同一の合成経路が単量体と二量体(システインとシスチンのバイオ同配体)の双方をもたらす;b)官能基の保護が副反応(たとえば、環化)を妨げる;c)最初の単量体の合成が複数の官能基に関連する問題を排除する;d)望ましくない分子内及び分子間の副反応の発生が低下する;及びe)記載された経路は小さな化学的修飾を組み入れるように容易に拡張することができるということを含むが、これらに限定されない以前の経路を超えて多数の利点を有する。
本発明に係る特に好ましいシステインとシスチンのバイオ同配体は、図1〜4に示される。これらの化合物は、分配係数、能動輸送又は分解産物における利点のいずれかで好まれる。
本発明者らによって出願された本出願及び以前の出願で提案されたようなシステインのプロドラッグ及びバイオ同配体は、上記で概説した化学反応を介して結合させ、本出願で請求されるようなシスチン類似体を形成することができる。これらのシスチン類似体を合成して新しいヘテロ二量体を創って、生体利用効率、分配係数、代謝障害を改善し、脳血管関門及び/又は本発明者ら及び生物学的データによって決定されるようなほかの部分を越える能動輸送及び受動輸送の双方を高める。従って、本化合物は、2つの同一の化合物のジスルフィド結合によって形成される対称性シスチン二量体の形態、2つの異なった化合物のジスルフィド結合によって形成される非対称性シスチン二量体の形態、又は当然、その化合物若しくは対称性若しくは非対称性のシスチン二量体の塩、溶媒和物若しくは水和物の形態で提供されてもよい。特定の非対称性の二量体では、本発明に係るシステインのバイオ同配体をジスルフィド結合によって、たとえば、その全体が参照によって本明細書に組み入れられる、2009年2月9日に出願された米国特許出願12/367,867に記載されるようなシステインプロドラッグ又はシステイン類似体に連結する。
特定の実施態様では、本発明の化合物は薬学上許容可能な塩として提供される。しかしながら、そのほかの塩は、本発明に係る化合物又はその薬学上許容可能な塩の調製に有用であってもよい。本発明の化合物の好適な薬学上許容可能な塩には、たとえば、本発明に係る化合物の溶液を、薬学上許容可能な酸、たとえば、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸又はリン酸の溶液と混合することによって形成される酸付加塩が挙げられる。さらに、本発明の化合物が酸性部分を持つ場合、その薬学上許容可能な塩には、アルカリ金属塩、たとえば、ナトリウム塩又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえば、カルシウム塩又はマグネシウム塩、及び好適な有機リガンドと共に形成される塩、たとえば、四級アンモニウム塩が挙げられてもよい。
本発明に係る化合物が少なくとも1つの不斉中心を有する場合、それらはそれに応じてエナンチオマーとして存在してもよい。本発明に係る化合物が2以上の不斉中心を持つ場合、それらはさらにジアステレオ異性体として存在してもよい。そのような異性体及び任意の比率でのその混合物は本発明の範囲内に包含されることが理解されるべきである。
本発明はまた、薬学上許容可能なキャリアを伴った本発明の1以上の化合物を含む医薬組成物も提供する。好ましくは、これらの組成物は、経口、非経口、鼻内、舌下若しくは直腸内への投与、又は吸入若しくは吹き込みによる投与のための、単位投与量、たとえば、錠剤、丸薬、カプセル、粉末、顆粒、無菌の非経口溶液若しくは懸濁液、計量したエアゾール若しくは液体スプレー、点滴剤、自動注入装置又は座薬である。本発明の化合物は、適当な量の薬剤を連続的に送達するように設計された経皮貼付剤に組み入れられてもよいことも想定される。
錠剤のような固体組成物の調製については、主たる有効成分を、薬学上許容可能なキャリア、たとえば、従来の打錠成分、たとえば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム又はゴム、及びそのほかの薬学上の希釈液、たとえば、水と混合して本発明の化合物又は薬学上許容可能なその塩について均質な混合物を含有する固体の予備製剤化組成物を形成する。これらの予備製剤化組成物を均質として言及する場合、組成物が錠剤、丸薬及びカプセルのような均一に有効な単位投与形態に再分されてもよいように有効成分が組成物全体を通して均一に分散されることを意味する。次いで予備製剤化組成物は、0.1〜約500mgの本発明の有効成分を含有する上述された型の単位投与形態に再分される。典型的な単位投与形態は、1〜100mg、たとえば、1、2、5、10、25、50又は100mgの有効成分を含有する。新規の組成物の錠剤又は丸薬を被覆して、又はさもなければ配合して延長作用の利点を与える投与量を提供することができる。たとえば、錠剤又は丸薬は、内部投与成分と外部投与成分を含むことができ、後者は前者を覆う外皮の形態である。2つの成分は腸溶層によって分離することができ、それは、胃における崩壊に耐えるように作用し、内部成分が無傷で十二指腸に通過できるように又は放出を遅延させるようにする。種々の材料をそのような腸溶層又はコーティングに使用することができ、そのような材料には、多数の高分子酸及び高分子酸とたとえば、シェラック、セチルアルコール及びセルロースアセテートのような材料との混合物が挙げられる。
本発明の新規の組成物が経口での又は注射による投与のために組み入れられてもよい液体形態には、水溶液、好適に味をつけたシロップ、水性又は油性の懸濁液、及び食用油、たとえば、綿実油、ゴマ油、ココナッツ油又はピーナッツ油との味をつけたエマルション、並びにエリキシル及び薬学上の媒体が挙げられる。水性懸濁液のための好適な分散剤又は懸濁剤には、合成又は天然のゴム、たとえば、トラガカント、アカシア、アルギネート、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はゼラチンが挙げられる。
本発明に係る化合物は、標準のプロトコールで実証できるように、統合失調症を軽減する/緩和する活性を示す。たとえば、統合失調症の背景における本発明の化合物の薬効は、プレパルス刺激を先行させた場合の負荷刺激(パルス)に対する驚愕応答を測定することによって実証することができる。従って、本発明の別の態様は、本発明に係る化合物又はその前駆体の有効量を投与することによってそのような治療が必要な対象において統合失調症を軽減する方法を提供する。統合失調症の治療において、好適な投与量のレベルは、1日あたり約(1〜5000)mg/kg、好ましくは1日あたり約(30〜3000)mg/kg、特には1日あたり約(50〜1000)mg/kgである。
同様に、本発明に係る化合物は、薬物渇望を軽減する能力も示してもよい。この望ましい能力はストレス、薬剤ペアのきっかけ又はコカイン感作注射によって生じる薬剤探索行動を含む動物モデルにおいて示すことができる。従って、本発明のさらに別の態様は、それが必要な対象において薬物渇望を軽減する方法を指向する。そのような方法は、本発明に係る化合物又はその前駆体の化学構造を有する化合物の有効量を対象に投与する工程を含み、それによって対象において薬物渇望が軽減される。薬物渇望の治療において、好適な投与量のレベルは、1日あたり約(1〜5000)mg/kg、好ましくは1日あたり約(30〜3000)mg/kg、特には1日あたり約(50〜1000)mg/kgである。
限定する目的ではなく説明する目的で以下の実施例が提供される。実際、本明細書で示され、記載されたものに加えて本発明の種々の改変が、前述の記載及び以下の実施例から当業者に明らかになり、それらは本発明の範囲内に入る。
Figure 0005892561
N,N'−ビス(tert−ブトキシ)カルボニルシステイン(21):市販のL−システイン(15g、0.06ミリモル)のNaOH水溶液(1M、125mL)に0℃にてジ−tert−ブチルジ−カーボネート(41g、0.184モル、3当量)のジオキサン(60mL)溶液を加えた。0℃にて5分間、次いで室温にて一晩、反応混合物を撹拌した。ジオキサンの体積の半分を減圧下で蒸発させ、混合物を酢酸エチルで抽出した(50mLで3回)。合わせた水性相をHCl水溶液(1M)で酸性化(pH1)し、酢酸エチルで抽出した(50mLで3回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、濾過し、減圧下で濃縮して白色固形物として収率65%で保護されたシスチンを得た。21:融点148〜151℃。1H−NMR(DMSO−d6):δ1.46(s,9H)、2.84−2.92(m,1H)、3.07−3.13(m,1H)、7.19(d,1H,J=9Hz)、12.8(s,1H);13C−NMR(75.5MHz,DMSO−d6):δ28.5,53.0,54.1,78.6,85.9,155.7,172.8。この物質を次の工程で直接用いた。
Figure 0005892561
tert−ブチル(1R,1'R)−2,2'−ジスルファネジルビス(1−(3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(22):Boc−L−シスチン21(1.8g、4ミリモル)と、イソブチル−リミドキシン(875mg、5.58ミリモル)と、ヒドロキシスクシミド(987mg、8.58ミリモル)のTHF(20mL)溶液に0℃にて15分かけてDCC(1.78g、8.64モリモル)のTHF(10mL)溶液を加えた。温度を20℃に温めながら、混合物を16時間撹拌した。混合物を0℃に冷却して形成された沈殿物を濾過で取り除いた。濾液を真空下で濃縮し、次いで酢酸エチル(50mL)に溶解した。少量の沈殿物が形成し、濾別した。有機層を希釈重炭酸ナトリウム、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、減圧下で除き、白色結晶としてBoc−L−シスチンビス(アセトアミドキシム)エステルを得た。この物質をトルエンに溶解し、混合物を3時間還流して加熱し、Dean−Starkトラップによって形成された水を取り除いた。真空下で溶媒を取り除き、フラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン/EtOAc=9:1)によって残留物を精製して白色固形物として73%の収率で白色の結晶を形成した。22:融点:130〜131℃。1H−NMR(300MHz,CDC13):δ1.33(d,6H,J=4.5Hz)、1.46(s,9H)、3.03−3.13(m,1H)、3.25(d,2H,J=3Hz)、5.32(s,br,1H),5.51(s,br,1H);13C−NMR(75.5MHz,CDC13):δ20.2,26.6,28.2,42.1,47.8,80.8,154.6,175.0,176.8。
Figure 0005892561
溶媒をDMFで置き換えてアセトアミドキシンを溶解した以外は22の上記手順に従って50%の収率で、tert−ブチル(1R,1'R)−2,2'−ジスルファネジルビス(1−(3−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エタン−2,1−ジイル)ジカルバメート(23)を調製した。23:融点138〜140℃。1H−NMR(500MHz,CDC13):δ1.40(s,9H)、2.35(s,3H),3.23(s,2H)、5.27(s,1H),5.82(s,1H);13C−NMR(500MHz,CDC13):δ11.8,28.5,42.2,48.0,81.0,155.2,167.6,176.7。HRMSm/zC2440662(M+H)+計算値517.1903、観察値517.1912。
Figure 0005892561
(1R,1'R)−2,2'−ジスルファネジルビス(1−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エタンアミン)(24):0℃に冷却した23(120mg、0.23ミリモル)のDCM(5mL)溶液にTFA(5mL)をゆっくり加えた。溶液を徐々に室温に温め、TLCにより出発物質が消失するまで2時間撹拌した。減圧下で溶媒を除き、残留物を酢酸エチル(20mL)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)させた。溶媒を除き、形成された油にエチルエーテル(2mL)を加えた。白色固形物が析出するまで0℃にて、HClガスで飽和したエチルエーテルを加えた。次いで濾過により固形物を回収し、収率92%で24の塩酸塩を得た。24:1H−NMR(300MHz,CDC13):δ2.40(s,3H),3.07−3.16(m,1H)、3.26−3.34(m,1H)、4.55−4.59(m,1H);13C−NMR(75.5MHz,CDC13):δ11.3,43.9,48.0,167.1,179.3。HRMSm/zC1016622(M+H)+計算値317.0854、観察値317.0850。
Figure 0005892561
24の調製の手順に従って89%の収率で(1R,1'R)−2,2'−ジスルファネジルビス(1−(3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エタンアミン)(25)を調製した。25:1H−NMR(300MHz,CDC13):61.34(d,6H,J=3Hz)、2.8(br,2H)、3.08−3.15(m,1H)、3.26−3.34(m,2H)、4.70(br,1H);13C−NMR(75.5MHz,CDC13):δ20.3,28.0,44.1,48.2,170.5,179.6。
Figure 0005892561
(R)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(トリチルチオ)プロパン酸(1c):Trt−Cys−OH(22.68g、62.5ミリモル)のジオキサン(60mL)と水(125mL)の溶液にジ−tert−ブチルジカルボネート(41g、187ミリモル)を45℃にて加え、溶液をNaOH(4M)によってpH=9.5に調整し、同じ温度で一晩撹拌した。いったん反応を行ったら、減圧下で水とジオキサンを取り除いた。残留物を水(150mL)に溶解し、酢酸エチルで抽出した(100mLで2回)。氷槽に入れた間に水性層を希釈HClでpH=2に調整し、次いで水性層を酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エチル層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。真空下で溶媒を除いて黄色の油を得た。次いで残留物をエチルエーテルに溶解し、撹拌しながら、エチルエーテルとヘキサンの1:1混合物を慎重に加え、60%の収率で白色の固形物を析出させた。1c:1H−NMR(300MHz,CDC13):δl.46(s,9H)、2.69(br,2H)、4.21(s,1H)、4.97(s,1H)、7.20−7.44(m,15H)、10.2(br,1H);13C−NMR(75.5MHz,CDC13):δ28.1,33.5,52.4,144.1,155.4,175.1。
Figure 0005892561
22の調製の手順に従って45%の収率で(R)−tert−ブチル1−(3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−2−(トリチルチオ)エチルカルバメート(26)を調製した。26:1H−NMR(300MHz,CDC13):δl.15(d,6H,J=3Hz)、1.44(s,9H)、2.67(br,1H)、3.03−3.07(m,1H),4.18(s,1H)、5.03(s,1H)、7.23−7.46(m,15H)、8.76(s,1H);13C−NMR(75.5MHz,CDC13):δ19.6,27.6,28.1,54.3,67.1,80.6,126.7,128.4,129.4,144.4,155.3,170.3,177.6。
Figure 0005892561
tert−ブチル(R)−2−((((2R,5R)−5−ベンジル−3,6−ジオキソピペラジン−2−イル)メチル)ジスルファニル)−1−(3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)エチルカルバメート(28):トリチル保護したジケトピペラジン27(315mg、0.64ミリモル)とバイオ同配体26(340mg、0.64ミリモル)を撹拌しながら、塩化メチレン(5mL)とメタノール(10mL)の溶液に溶解した。次いでピリジン(0.4mL、5.12ミリモル)を得られた混合物に加え、次いでヨウ素(357mg、1.4ミリモル)のメタノール(3mL)溶液を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、TLCの分析は、出発物質のもとでの新しいスポットの出現によって反応がゆっくり進行していることを示した(UV光)。2時間撹拌した後、混合物を2mLの体積に濃縮し、メタノール(5mL)を加えて総体積10mLを生じた。溶液をさらに23時間撹拌し、次いで飽和チオ硫酸ナトリウムで洗浄し、減圧下で溶媒を除いた。得られた残留物を酢酸エチル(5〜10mL)に溶解し、得られた沈殿物を濾過によって回収し、白色の固形物として生成物を得た。28:融点>217℃(分解)。1H−NMR(300NMR,DMSO−d6)δ1.04(d,6H,J=3Hz)、1.38(s,9H)、2.68−3.15(m,6H)、4.21(s,1H)、4.44−4.47(m,1H)、7.13−7.26(m,5H)、8.13 (s,1H)、8.35(s,1H)、10.7(s,1H);13C−NMR(75.5NMR,DMSO−d6)δ19.0,28.5,38.8,43.2,53.2,55.1,55.8,78.8,127.1,128.5,130.6,136.4,155.7,166.0,166.5,171.8,177.5。
新規の抗精神病薬及び抗渇望薬のスクリーニング:音響驚愕のプレパルス阻害:統合失調症患者では知覚運動性のゲーティングに欠損が存在し、非驚愕刺激の提示に続く音響驚愕応答の阻害(プレパルス阻害)を測定することによって評価されることが多い。統合失調症の陰性症状及び認知的症状に類似して、プレパルス阻害の欠陥は変化した皮質の機能性を反映すると考えられる。想定される抗精神病薬についての効果的なスクリーニングとしてその使用を支持して、PCPがヒトにおいてプレパルス阻害における欠損を生じ、PPIにおけるこれらの欠損は、統合失調症患者における臨床的改善がプレパルス阻害の改善と平行するように疾患の重症度と平行することが示されている。逆に、統合失調症の陰性症状及び認知的症状を治療するのに効果的ではない第1世代の抗精神病薬は、フェンサイクリジンが誘導するPPにおける欠損を変えることはできない。その結果、フェンサイクリジンが誘導するPPIにおける欠損は、想定される抗精神病薬について最も一般的に使用されるスクリーニングの1つを代表する。
知覚運動性のゲーティングにおける欠損は、前前頭皮質の無傷の機能に敏感である。その結果、乱用薬剤、たとえば、フェンサイクリジンの投与に続く前前頭皮質の改善された機能を明示する得られた知見は、嗜癖の態様の根底にあると考えられる脳機能を正常化する薬剤の潜在力を示す。嗜癖の神経の基礎を特定する尽力は、薬物渇望又は薬物探索を呼び起こす刺激の受容能力に寄与すると思われる重要な投影として、動機の回路と呼ばれることが多い、前前頭皮質又は眼窩前頭皮質から腹側線条体への興奮性投影に関係させることに言及することが重要である。機能的な画像化試験は、コカイン又はコカインと対になったきっかけによる皮質線条体路の選択的活性化が少なくとも部分的に強力な薬物渇望の出現に寄与しうることを示している。渇望が誘導する刺激にさらされたコカインのヒト乱用者は、眼窩皮質及び前前頭皮質を含む皮質領域から端を発し、腹側線条体に投影する興奮性回路の高い活性化を呈する。比較では、非薬物の強化因子に暴露されたコカイン乱用者はこれらの回路の低下した活性化を呈する。これらのデータは、ヒト乱用者においてコカインが誘導した可塑性は、顕著な刺激に応答して反復性の行動を生成することが可能である回路である皮質線条体路を、天然の強化因子ではなく薬剤ペアの刺激に対して選択的に応答性にすることを示している(総説については、Kalivas et al., 2005; Kalivas and Volkow, 2005; Volkow et al., 2005を参照のこと)。
PCPの用量依存性がプレパルス阻害を変更する:統合失調症患者において危うくされた過程である、知覚運動性のゲーティングは、プレパルス阻害を用いて測定されることが多く、そのために、軽い音響刺激(プレパルス、2〜15dbを超える背景)が驚愕誘発音響刺激(50dBを超える背景)に先行する(100ミリ秒)。無傷の知覚運動性のゲーティングは、プレパルスが先行した場合、結果的に驚愕反射の抑制を生じる。プレパルス阻害における改善は現在の治療に非常に鈍感である症状における改善を探知するので、このパラダイムは最も一般に使用されるスクリーニングのパラダイムの1つになっている。図5はプレパルス阻害を崩壊させるPCPの能力を説明するが、驚愕反射の抑制においてプレパルスを無効にする。陰性症状及び認知的症状に加えてこの異常性が第1世代の抗精神病薬に感受性ではないのでPCPは一般にプレパルス阻害を崩壊させるのに使用され、それによって予測できる妥当性を提供する。
図6は、経口で投与された(左)又はシステインプロドラッグ(Baker et al 2008)の作用の治療部位であると思われる前前頭皮質に直接投与された(右)フェンサイクリジンによる知覚運動性のゲーティング欠損に対するN−アセチルシステインの効果を説明する。N=6〜64/群。*は、PCP(たとえば、0NのN−アセチルシステイン)のみを与えたラットとの有意差を示す。フィッシャーLSD、p、0.5。
図7は、プレパルス刺激(2〜15dbを上回る背景)を先行させた場合の負荷刺激(パルス)に応答した驚愕応答の阻害を説明する棒グラフである。プレパルス阻害は、統合失調症を治療するのに使用するための抗精神病剤をスクリーニングするために一般的に使用されるパラダイムである。15dBを上回る背景で提示されたプレパルスは、パルスのみへの暴露に続いて誘発された応答に比べて生理食塩水対照(Sal;N=54)での驚愕応答を>60%低減した。フェンサイクリジンのみ(PCP;1.25mg/kg、SC;N=50)で予備処理したラットは、プレパルス(刺激の強度にかかわらず)を先行させた場合でさえパルスにより誘導された応答で低減を示すことはできなかった。このことは、統合失調症に冒された患者に共通する知覚運動性のゲーティングの欠損を反映している。N−アセチルシステイン(30mg/kg、po)で予備処理した(60分)ラットは知覚運動性のゲーティングを示すことができなかった。N−アセチルシステインの脳内への直接送達は、フェンサイクリジンが誘導した知覚運動性のゲーティングにおける欠損を反転し(図6)、それはこの化合物の抗精神病薬の薬効を確立する臨床試験と一致する(Berk et al., 2008)ことに留意すること。化合物23、22及び25(N=8/群)で予備処理した(60分)ラットは、PCPのみ(*フィッシャーLSD、p<0.05)及び/又はN−アセチルシステイン(N30;30mg/kg;+、フィッシャーLSD、p<0.05)を与えたいずれかのラットと比べて有意差を示した。まとめて、これらのデータは、これらの化合物の薬効と、N−アセチルシステインの潜在力を超える新規の抗精神病薬を生成する合成スキームを示す。
上記で概説した種々の例となる実施態様と併せて本発明を記載してきたが、種々の変更、改変、変異、改善及び/又は実質的な同等物が、知られていようと、現在予見されてなくても、現在予見されてなくてもよくても、当業者に明らかになってもよい。従って、本発明の例となる実施態様は、上述のように、説明を意図するのであって、限定を意図するものではない。本発明の精神と範囲から逸脱することなく種々の変更が行われてもよい。本明細書で引用された出版物、特許及び特許出願はすべて、あらゆる目的でその全体が参照によって本明細書に組み入れられる。
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Claims (1)

  1. 次の式:
    Figure 0005892561
    (式中、R2は、Hであり、そして
    R3は、R7が分枝鎖若しくは非分枝鎖のC1〜C6のアルキルである次の式:
    Figure 0005892561
    である)で示される対称のシステイン二量体の化合物、或いは、前記化合物の塩、溶媒和物、又は水和物。
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