JP5891110B2 - ガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、精密鋳造で作製されるガスタービン翼の冷却通路を形成するために用いられるアルミナ中子に関する。
ガスタービンに代表されるエネルギー機器の発電効率を向上させるために、年々燃焼ガス温度は上昇してきている。現在、タービン入り口温度は1300℃が主流であるが、1700℃級を狙ったタービン部材の実用化も為されつつある。ガスタービン翼は超高耐熱合金であるNi基合金が用いられる傾向にあるが、その内部には、タービン翼の表面温度を低減するため、冷却ガス流路が設けられている。この冷却ガス流路を形成するために用いられるのがセラミックス中子である。
セラミックス中子によるガス流路形成工程を、図1を用いて簡単に説明する。タービン翼形状の金型(主型)内部に冷却通路形状をしたセラミックス中子3を配置、この金型にワックスを注入しセラミックス中子3を含んだタービン翼のワックス模型1を作製する。
これに耐熱材料で作られた鋳型2を形成し、高温蒸気でワックスを消失させる(ロストワックス)。この状態の鋳型2に普通鋳造や一方向凝固など様々なプロセスにより金属溶湯4(Ni基合金)を流し込む(鋳造工程)。その後、鋳造されたタービン翼内部のセラミックス中子3は、腐食性溶液で溶出させる。洗浄後、精密鋳造品5が完成する。
タービン入口温度の上昇傾向に対応する形で、精鋳翼製造方法も従来の溶湯の流し込み(普通鋳造:ccと略記)法から、より高温で信頼性向上が期待できる一方向凝固法(DSと略記)、さらに単結晶成長法(SCと略記)へと進んできている。これは別な見方をすれば、セラミックス中子への熱的負荷が、より高温で長時間に亘ることに他ならない。
すなわち、過酷な熱的条件下でもセラミックス中子としての重要な機能(折損等を生じず、変形が小さい)を十分に維持できる材料が求められている。これと併せて、金属溶湯と反応しない、精鋳後の溶出が可能という条件は維持されなければならない。
上記のことからセラミックス中子材料としては比較的限定されており、耐熱性の観点からシリカ系かアルミナ系に大別される。シリカ系セラミックス中子は上記特性のバランスが良く、優れたものではあるが、主成分シリカの融点が高々1700℃であり、DS、SCの温度域(1500−1600℃)との差が小さい。そのため鋳造中の中子変形、折損の可能性が出てくる。またシリカは1400℃以上で、その構造がガラス状(溶融シリカ)から結晶性(クリストバライトや石英)に変態する。これに伴い体積変化が3%程度あり、このような寸法の変化は、寸法精度の厳しいセラミックス中子にとっては不利な点である。これに対して非特許文献1(Journal of Materials Processing Technology, Vol.209(2009), pp5886-5891)に記載されているアルミナ系中子は、主成分アルミナの融点が2000℃を超えていること、結晶変態が無く、精鋳に伴う寸法精度の確保に問題が少ない点から、本質的に過酷な熱的条件下(DSやSC精鋳)で使用される部品として適していると考えられる。また特許文献1(特開2003−48041号公報)では、一旦焼成したアルミナ多孔体にイットリアスラリーを含浸させ、中子のクリープ変形を低減させる効果を開示している。
特開2003−48041号公報
Journal of Materials Processing Technology, Vol.209(2009), pp5886-5891
上記従来技術では、DS、SC法といった従来よりも高温熱負荷プロセスによる精鋳翼製造分野で、アルミナの高温特性安定性を利用したものであり、シリカ系セラミックス中子よりは有利であると考えられる。
しかし、一般的にアルミナは、セラミックス製造の観点からみると、難焼結性物質であり、焼結させるには高温が必要となる。用途が精鋳用中子であるため、焼結密度は理論密度に対して65−75%程度で良いことを考慮しても、1600℃以上の高温焼結工程が必要である。難焼結性という点も含めて、アルミナを主成分とした場合の課題を示すと、 1)焼結に高温を要する、このため電気炉等の耐久消費材の損耗が激しく、結果、製造プロセスが高コスト化することに繋がる。
2)焼結密度が低いために、(アルミナが本来有している)強度・クリープ変形特性が十分に発現しない。結果、精鋳翼の製造歩留まりが低下する。
3)焼結密度が低い、すなわち表面粗さが粗いために、精鋳時に、金属翼に引け巣が発生するといった不具合が生じる。結果、精鋳翼製造歩留まり低下に直結する。
アルミナ多孔体に、イットリアスラリーを含有させる特許文献1(特開2003−48041号公報)では、確かにクリープ変形を低減できる効果はあると推定できるが、そもそもアルミナ焼結体を作製する技術及び焼結密度の低さの改善にはつながっておらず、その効果は限定的である。すなわち、より高温で品質の良好な精鋳翼を得ることを最終目的とした場合に、アルミナ中子に要求される課題は上記3種をバランス良く満たすことである。
例えば強度やクリープ特性、引け巣の防止といった観点だけからは、アルミナを緻密に焼くことが求められる。この場合、焼結条件は超高温になり上記1)が満たせないばかりでなく、精鋳後、中子が溶出しづらいという課題も顕在化する。すなわち様々な観点からバランスのとれたアルミナ中子を開発することが課題である。
本発明の目的は、アルミナの焼結温度を低く抑えたガスタービン翼の冷却通路形成用セラミックス中子を提供することにある。
本発明のセラミックス中子は、アルミナを主成分とし、該アルミナ粒子界面には少なくとも1箇所以上で、シリカが結合していることを特徴とするガスタービン翼冷却通路形成用セラミックス中子である。
本発明によれば、セラミックス焼結温度の低下が可能になる。このセラミックス中子を用いれば、高温での精鋳品の製造歩留まりの改善、低コストが可能になる。
セラミックス中子を示す精鋳工程の概念図。 本発明を表わす粒子の結合状態の模式図。 本発明によるアルミナ中子例。
本発明者らは、上記アルミナ中子を実現すべく鋭意検討した結果、焼結温度の低温化には焼結助剤が有効であること、焼結助剤の働きを示す具体的成分としてシリカが有利であること、このような焼結助剤を用いる場合にアルミナ結晶粒子間に少なくとも一部にシリカが存在することが有効であることを見出し、本発明の完成に至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
セラミックスの焼結は、粉体の集合体である成形体を熱処理することで進行する。微視的には粉体同士の接触点において相互の原子拡散により焼結は進む。焼結助剤は、この原子拡散を低温で促進させる効果がある。前述したように、アルミナはセラミックスのなかでも難焼結物質である。
そこで、焼結助剤を種々検討した結果、アルミナの融点より低い温度域で、アルミナと複合酸化物を形成するシリカが助剤として適していることが明らかとなった。アルミナとシリカとの複合酸化物、すなわち、アルミノシリケートとしては、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、ムライト(3Al23・2SiO2)などがあるが、それらに限定される必要はなく、アルミナとシリカとが溶融できる存在形態であることが重要である。その意味では、シリカ単独の存在でも効果を発揮する。
本発明においては、焼結助剤の役割を果たす添加物であるシリカの存在形態が重要である。セラミックス中子は、図1から推定できるように、精密に形状制御されたタービン翼内部に(一時的に)設けられる役目を負っているため、その形状・寸法精度が要求される。
一般にセラミックスの焼結は、用いる粉体の焼結特性が成形体内部で異なるために、変形を伴う。粉末粒径により焼結進行程度が異なる。粒径の小さい粉体は焼結が進み易く焼結密度が向上するのに対し、粒径の大きな粉体では進みづらい、その結果、焼結体には変形・歪みが生じる。特にアルミナのような難焼結物質では、必然的に焼結温度が高くなるため、この変形程度は、無視できないほど大きい。上記のように焼結助剤を添加することで、ある程度、変形は抑止できるが、助剤が成形体内部で局在した場合には、焼結体の変形・歪みを抑えることはできない。
そこで、本発明では、主な粒子のアルミナ粒子間に少なくとも一部がシリカ、シリカ−アルミナ複合酸化物で占められていることを必須とする。
図2に本発明の特徴を表わす中子の微細組織の模式図を、比較例とともに示す。図2に見られるように、本発明ではアルミナ粒子間の一部、或いは全面がシリカ、シリカ−アルミナ複合酸化物で占められている。これに対して、比較例では、アルミナ粒子間に介在物(助剤)が存在せず、介在物は焼結体(中子)組織の一部に偏在している。このような組織では、局所的な焼結温度の低減は達成できるが、寸法精度を維持することが困難になる。本発明によれば、助剤による低温焼結(1500℃以下)の効果に加えて、焼結によるセラミックス変形・歪みも見られないものが得られる。
このような微視的組織を達成するための手段には限定はない。例えば、高速媒体ミルのように、原料粉の撹拌を十分に進める、またはアルミナ原料粉にシリカ溶液スラリーを混合するなどの方法が採用される。また、アルミナ原料粉の表面に予めシリカ成分をコーティングしたような表面改質型のアルミナ粉を用いても良い。添加するシリカの粒径に関しては、主成分であるアルミナ平均粒径よりも小さい方が良く、30%よりも小さいことが望まれる。この大きさを超えると、アルミナとシリカとの混合程度が十分でなく、上記で述べた焼結後の微細組織にならないためである。なお、本発明でいう平均粒径とは、粒度分布測定で得られた統計的平均値d50値を意味する。
焼結手段に関しては、当該分野で用いられる方法が適用できる。すなわち各種電気炉、ガス炉、高周波(マイクロ波〜ミリ波領域)加熱炉、加圧方式併用炉(ホットプレス)などを用いて、焼結条件を調節すれば良い。
次に、特性について説明する。
前述したように、セラミックス中子には精鋳プロセスに耐えられる強度やクリープ変形が小さいといった機械的特性が求められる。しかし、これと同時に、精鋳後は精鋳品内部から排出されなくてはならず、化学的溶出性も重要となる。溶出はアルカリ/酸溶液に浸漬することで行われるが、溶液が中子全体に浸み込むように、セラミックスとしては多孔質なものほど好ましい。
多孔質でありながら、ある程度の強度を維持するためには、焼結密度を、理論密度に対して60から75%の範囲に制御することが重要である。ある程度の強度とは、室温曲げ強度で10MPa以上を目安とする。75%を超えるような比較的緻密な焼結体であれば、機械的特性は完全に保証されるが、化学的溶出性が劣り、完全に精鋳品から中子を除去できる時間が増大する欠点がある。60%を下回るような焼結体では、機械的特性を満足することができず、中子折れが頻出し問題である。さらにいえば、60%を下回るような焼結体は、その表面粗さが粉末と同じ程度(平均面粗さで約10ミクロン)であり、このような表面状態の乱れた中子を精鋳プロセスに供すると、精鋳翼内部に引け巣が生じるという問題がある。セラミックス製造の観点から、アルミナ単独では、たとえ65−75%程度の焼結体を作製するにしても高温(1600℃以上)焼成が必要である。
これに対し、本発明のようにシリカを複合化することで、1500℃以下で60から75%の範囲に制御できる焼結体を得ることができる。この結果、強度・クリープ変形といった機械的特性、精鋳品に引け巣が発生しない、精鋳後の溶出に問題がないといった課題を満たしながら、製造の観点からは低温焼結が可能となる。
シリカ量に関しては、主組成のアルミナ量に対して5重量%から30重量%が良い。5重量%より小さい場合には、焼結体内部でアルミナ粒子界面にシリカが存在できない部分が存在することになり、局部的な変形・歪みが避けられない。30重量%を超えると、焼結が進み易くなり、焼結密度が向上する。その結果、精鋳後の中子溶出に時間がかかる弊害がある。さらにシリカの寄与分が多くなるため、シリカの持つ本質的な弱点、すなわち相変態に伴う寸法精度維持が困難、が顕在化し、本発明の目的と合致しない。
本発明のセラミックス中子の主成分としてアルミナを挙げているが、主成分とは50%より多いアルミナが使われていれば良い。つまり上記で述べたように、アルミナ70−94%/シリカ6−30%の範囲に限定してはいない。例えばアルミナは50−60%で、シリカがアルミナ量に対して規定範囲(6−30%)に入ってさえいれば、残部は当業者に良く知られる一般的な酸化物が含まれていても構わない。また本発明で用いる中子の原料粉末は工業品であるため、製造工程で混入される不可避の成分(Fe23、TiO2など)は含まれていても本発明の効果を阻害するものではない。また本発明において添加成分は、酸化物で表記したが、焼結過程で酸化物に変わり得る炭酸化物、塩化物、水和物などであっても構わない。
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。
平均粒径20ミクロンのアルミナ粉と、平均粒径2ミクロンの溶融シリカ粉を準備した。アルミナの結晶形はαである。アルミナ粉90重量%、溶融シリカ粉10重量%を高速撹拌混合機((株)奈良機械製作所、NGM−1L型)にセットし、アルミナ粒子表面に局所的に溶融シリカ粒子が付着した混合粉を作製した。
得られた混合粉を秤量、金型にセットして、一軸加圧方式でプレス成形し(圧力0.5ton/cm2)、40×4×3mmの板状成形体を作製した。これを1400℃から1600℃の範囲で選ばれた所定温度で加熱処理し、焼結体を作製した。昇降温速度は100℃/時間、保持時間は2時間で統一した。焼結雰囲気は大気とした。
得られた焼結体の密度をアルキメデス法で測った。理論密度を3.9g/cm3とし、これに対する相対密度を下記(1)式で決定した。
相対密度(%)=(測定された密度)/理論密度×100 …(1)
また、比較例として、溶融シリカ粉と複合化しないアルミナ粉(平均粒径20ミクロン)のみを用いて、混合処理をせずに直接成形、焼結し試料を得た。別の比較例として、アルミナ粉と溶融シリカ粉とを乳鉢・乳棒を用いて、30分間混合した混合粉を用いた試料を作製した。
得られた試料の機械的特性を調べることを目的として、試料の曲げ強度(3点曲げ試験)を測定した。得られた焼結体は通常のセラミックスと異なり多孔質体であるため、鏡面研磨といった加工処理を施すことなく、そのまま試験機にセットし荷重をかけた。測定は室温・大気中で行った。
表1にそれぞれ焼結温度を変えた場合の結果を示す。表2に曲げ試験測定結果を示す。
表1、表2で明らかなように、本発明によるアルミナ粉表面にシリカ粉を複合化した粉末を用いると、本来、難焼結材料であるアルミナの焼結性が改善され、200℃低い1400℃でも比較例に比べると、その焼結性の改善が分かる。
比較例1、2は、熱処理したにも関わらず、ほぼ成形体のままであった。中子として必要な強度特性は、本発明品はいずれも十分に満たしている。比較例2のような成形体、すなわち、粉が接触している程度では強度の発現は期待できない。さらに乳鉢を用いた粉末同士の単純混合品(比較例3)では、焼結体としては一見できているが、強度が発現しない。これは、助剤であるシリカが焼結体内部で均質化しておらず、結果的に未焼結のアルミナ比率が多い部分が表われ、その強度が低いためであったと推定される。
実施例1と同じく、平均粒径30ミクロンのアルミナ粉にシリカ粉の量を変えて複合化を検討した。用いたシリカ粉種、粉末作製法は実施例1と同じくした。得られた混合粉末を実施例1と同様に成形し、1500℃、2時間保持の条件で熱処理した。作製した焼結体の密度をアルキメデス法で測定した。結果を表3に示す。
表3から分かるように、メインとなるアルミナに対して5%から30%の範囲でシリカを複合させれば、その焼結密度を適当な範囲(65から75%)に制御することができる。5%より少ない場合には焼結が進まず、30%よりも多い場合には、焼結密度が高くなりすぎ、中子としての溶出性が難しくなる恐れがある。
主成分であるアルミナ粒子に対するシリカ粒子の大きさの影響を調べた。平均粒径30ミクロンのアルミナ粒子と、これに複合化するシリカ粒子サイズを種々変えた粉末を用意した。粉末を実施例1と同様の方法で処理し、複合粉末を作製し、その表面状態をSEM(走査型電子顕微鏡)で調べ、アルミナ粒子へのコーティング程度を、写真で判断した。
結果を表4に示す。
表4で、「良」は全アルミナ粒子上にシリカ粒子が1箇所以上存在していることが認められたこと、「否」はそれが認められなかったことを表わしている。
表4から分かるように、アルミナ30ミクロンに対して、30%以内の大きさを有するシリカ分を用いればコーティング可能であるが、これを超えるような比較例6では、コーティングが困難である。したがってメインのアルミナ粒子に対して、複合化するシリカ粒子のサイズは、30%以内が望ましい。
実施例1の試料番号2の組成を有するアルミナ中子を作製した。図3(写真)に示す角柱状試料に配置するセラミックス中子を流し込み成形法で作製した。
水と適当な分散剤を用いてセラミック粉末をスラリー化し、これを中子形状の空間を有する石膏型に流し込み、スラリー固化後、その成形体を取り出した。十分に乾燥後、この成形体を、1500℃で2時間保持の焼結条件で熱処理した。得られた焼結体(セラミック中子)を、ワックス射出成形用主型(上下2分割型)に配置した。この際、寸法形状が不適切といった原因により主型に収納できないというトラブルはなかった。主型にワックスを射出し、その後、このワックス模型に鋳型材を形成し、ワックスを溶出し、鋳型を、その後、Ni基合金溶湯を一方向凝固法で鋳込んだ。冷却後、鋳型を壊し、中の精鋳試料を取り出した。その後、適当な酸性液に含浸し、精鋳試料内部のセラミック中子を溶出した。
得られた精鋳金属試料内部を透過X線写真により撮影した。その結果、中子で形成された内部空間の変形、潰れ、セラミックス中子折損など不具合は生じなかった。
1 ワックス模型
2 鋳型
3 セラミックス中子
4 金属溶湯
5 精密鋳造品(完成品)
6 アルミナ粒子
7 シリカ(アルミナ含有)成分

Claims (6)

  1. ガスタービン翼の鋳造による製造時に冷却通路の形成に用いる冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法であって
    前記冷却通路形成用アルミナ中子は、50重量%以上のアルミナと、シリカ−アルミナ複合酸化物およびシリカの少なくとも一方とを含み、前記アルミナ粒子間の少なくとも一部に、前記シリカ−アルミナ複合酸化物および前記シリカの少なくとも一方が配置されており、
    前記製造方法は、アルミナ粉とシリカ粉とを混合して混合粉を作製する工程と、
    前記混合粉をプレス成形して成形体を作製する工程と、
    前記成形体を1400℃以上1600℃以下で加熱して焼結体を作製する工程とを有し、
    前記混合粉を作製する工程において、前記シリカ粉の平均粒径が前記アルミナ粉の平均粒径の30%以下であることを特徴とするガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法
  2. 請求項1に記載のガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法において、
    前記シリカの配合量が、前記アルミナに対して5重量%以上30重量%以下であることを特徴とするガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法において、
    前記冷却通路形成用アルミナ中子が前記シリカ−アルミナ複合酸化物を含む場合、該シリカ−アルミナ複合酸化物が、アルミノシリケートであることを特徴とするガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法において、
    前記シリカが焼結助剤であることを特徴とするガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法において、
    前記焼結体を作製する工程の加熱温度が1500℃以下であることを特徴とするガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法において、
    前記焼結体の相対密度がアルミナの理論密度の60%以上75%以下であることを特徴とするガスタービン翼の冷却通路形成用アルミナ中子の製造方法。
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