JP5890769B2 - がんの予防及び治療のためのmsi特異的なフレームシフトペプチド(fsp) - Google Patents

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Description

本発明はマイクロサテライト不安定性(MSI)を特徴とするがんの予防及び治療用のワクチンを提供する。上記ワクチンは腫瘍細胞に対する体液性応答及び細胞性応答を生じさせるMSI特異的なフレームシフトペプチド(FSP)又は該FSPをコードする核酸を含有する。
ヒト腫瘍はゲノム不安定性の2つの主要経路、染色体不安定性及びDNAミスマッチ修復システムの欠損に起因するマイクロサテライト不安定性(MSI)を通じて発生する。MSIは、結腸直腸がんの15%、並びに子宮内膜がん、胃がん、小腸がん及び他の臓器の腫瘍を含む、欠損したDNAミスマッチ修復システムを示す多様な結腸外の悪性腫瘍で起こる。MSIがんは散発的に又は遺伝性腫瘍症候群、遺伝性非ポリープ性結腸直腸がん(HNPCC)又はリンチ症候群との関連で発生し得る。
MSI結腸直腸がんは、遺伝子コード領域のマイクロサテライトが突然変異による影響を受ける場合に、翻訳リーディングフレームの変更をもたらすミスマッチ修復の欠損の直接的な結果としての、MSI腫瘍の発生中での多くのフレームシフトペプチド(FSP)の生成に起因する高い免疫原性を特徴とする(図1)。
予測可能なMSI特異的なFSP抗原が豊富にあること、及びこれらの抗原が悪性の形質転換プロセスに直接起因するという事実から、FSPは免疫療法において非常に有望な標的となる。ヒト免疫系は腫瘍細胞を根絶する可能性を秘めた手段であり、免疫系の要素が適切に刺激され、がん細胞を認識し、排除する場合に、効果的な治療法を開発することができると考えられている。このため、免疫療法(これは直接的に又は間接的に身体の免疫系を活性化させ、がんを縮小させるか又は根絶させるための組成物及び方法を含む)が、従来のがん療法の補助として長年研究されてきた。
腫瘍の成長及び転移は宿主の免疫監視機構(immune surveillance)を回避する腫瘍の能力に大きく依存することが一般的に認められている。ほとんどの腫瘍は、宿主免疫系が様々な程度で認識することができる抗原を発現するが、多くの場合で、免疫応答は不十分である。エフェクターT細胞の強い活性化を誘起することができないのは、腫瘍抗原の弱い免疫原性又は腫瘍細胞による共刺激分子の不適切な若しくは欠失した発現によるものである可能性がある。ほとんどのT細胞において、IL−2の産生及び増殖には、TCR係合と同時の共刺激シグナルが要求され、そうでなければT細胞はクローンアネルギーとして知られる機能的に不応答な状態に入る可能性がある。
これらの治療法が研究されてきた時間の長さにもかかわらず、腫瘍抗原に対する免疫応答を高める改善された戦略が依然として必要とされている。
また、がん免疫療法として免疫系を刺激することができる安全かつ効果的な組成物が当該技術分野で必要とされている。
本発明によれば、がん免疫療法としての免疫系の安全かつ効果的な刺激は、特許請求の範囲で規定される主題によって達成される。in vitroデータにより、FSPが高い免疫原性を有し、in vitroにおいて顕著なFSP特異的なT細胞応答を誘起することができることが示された(Linnebacher et al. 2001、Ripberger et al. 2003、Schwitalle et al. 2004)。MSI結腸がんを有する患者から採取した末梢血を検査する更なる研究において、高頻度のFSP特異的なT細胞応答が実証された(Schwitalle et al. 2008)。腫瘍及び末梢血に多くのFSP特異的なT細胞があるにもかかわらず、これらの患者は自己免疫の兆候を示さず、このことはFSPワクチン接種アプローチが自己免疫の観点から副作用を有しないことが期待されることを示唆した。
DNAミスマッチ修復遺伝子において遺伝性非ポリープ性結腸直腸がん(HNPCC)の素因となる生殖系列の突然変異を保有する個体での免疫学的分析によって、臨床的に検出可能な腫瘍の非存在下でもFSPに対する細胞性の免疫応答を示すことも見出された。このことは、FSP特異的な免疫応答がHNPCC個体で保護的であり得ることを示唆し、これによりFSPワクチン接種は遺伝性がん状態における最初の特定の予防アプローチとして予防的状況でも使用することができることが示唆される。
要約すると、
(a)フレームシフトペプチド(FSP)はMSI特異的であり、MSI腫瘍の病因に直接起因し、
(b)臨床的に関連する副作用がないことが期待され、
(c)FSPの組合せ(複数)がMSIを有する全ての腫瘍を標的とすることが予測され、
(d)FSPワクチン接種が、結腸がんの15%、並びに子宮内膜、胃、小腸及び他の臓器の腫瘍の治療のために設計されており、
(e)分子腫瘍分析により、FSPワクチン接種(標的療法)の恩恵を受けることができる患者を特定することができ、
(f)FSPワクチン接種を高リスク群における予防ワクチン接種として使用することができる。
DNAミスマッチ修復欠損に起因するコーディングマイクロサテライト不安定性の概略図である(Kloor et al., 2010)。コーディングマイクロサテライトの突然変異が翻訳リーディングフレームの変化をもたらす場合、FSP配列(赤色)を包含する短縮タンパク質が生成される(例えばTGFBR2タンパク質)。 MSI結腸がんの3人の患者由来の末梢血における新たに設計されたFSPに対する例示的なT細胞応答を示す図である。 AIM2(−1)、HT001(−1)、TAF1B(−1)、及びTGFBR2(−1)から誘導されるFSPに対する体液性免疫応答を示す図である。ELISAにより、AIM2(−1)、HT001(−1)、TAF1B(−1)、及びTGFBR2(−1)から誘導されるネオペプチド(neopeptides)に指向性を有するFSP特異的な抗体応答が明らかになった。ペプチドの特異性は、これまでに記載されたように各血清抗体の前吸収(preabsorption)により実証された(Reuschenbach et al., 2008)。 CD107aの表面発現により決定される細胞傷害性応答を示す図である。4週間、抗原でT細胞を刺激した後、様々な健常ドナーにおいて有意なFSP特異的な応答が観察された。応答は抗原提示B細胞及びFSP抗原の存在下でのみ生じた。代表的な応答を棒グラフで示す。 CD107aの表面発現により決定される細胞傷害性応答を示す図である。FSP抗原HT001(−1)の非存在下(左パネル)又は存在下(右パネル)での抗原提示細胞としてのB細胞とインキュベートしたT細胞に関するCD107aアッセイの代表的なFACS分析を示す。
このため、本発明は、MSI腫瘍特異的なフレームシフトペプチド(FSP)、例えばTAF1B(アクセッション番号L39061)、HT001(アクセッション番号AF113539)、AIM2(アクセッション番号AF024714)、又はTGFBR2(アクセッション番号NM_003242)から誘導されるFSP、又は該FSPをコードする核酸を含有するワクチンであって、該FSPがMSIを示すがんに対する免疫応答を誘起することが可能である、ワクチンを提供する。
好ましい実施形態では、本発明のワクチンは、
(a)以下のアミノ酸配列を含むか又はそれからなるFSP:
NTQIKALNRGLKKKTILKKAGIGMCVKVSSIFFINKQKP(TAF1B(−1))、
EIFLPKGRSNSKKKGRRNRIPAVLRTEGEPLHTPSVGMRETTGLGC(HT001(−1))、
HSTIKVIKAKKKHREVKRTNSSQLV(AIM2(−1))、若しくは
ASPKCIMKEKKSLVRLSSCVPVALMSAMTTSSSQKNITPAILTCC(TGFBR2(−1))、
(b)(a)のFSPの機能的等価物、又は
(c)(a)及び/若しくは(b)のFSPの組合せ、
を含有する。
「機能的等価物」という用語は、本明細書で使用される場合、例えばがんに対する免疫応答を誘起することが依然として可能である、すなわち有効なワクチンとして依然として有用である、FSPの変異体又は断片に関する。免疫応答は以下の基準の少なくとも1つを満たす状態として定義される:1.ELISpot、又は細胞内サイトカイン染色、又はサイトカインELISA、又は同等の方法によってバックグラウンドを超えるものとして(as above background)測定可能な、細胞傷害性アッセイ、若しくはIFN−γ分泌、若しくはパーフォリン発現、若しくはグランザイムB発現、若しくはCD8陽性T細胞によって産生され得る他のサイトカインによって検出可能なCD8陽性T細胞の誘導。2.ELISpot、又は細胞内サイトカイン染色、又はサイトカインELISA、又は同等の方法によってバックグラウンドを超えるものとしてとして測定可能な、サイトカイン分泌によって検出可能なCD4陽性T細胞の誘導。サイトカインはIFN−α、IFN−γ、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−10、IL−12、IL−13、IL−17、TNF−α、TGF−β、又はCD4陽性T細胞によって産生され得る他のサイトカインを含み得る。3.ウェスタンブロット、ELISA及び同等又は関連の方法によって検出可能な抗体の誘導。4.1及び2に記載のCD8陽性T細胞又はCD4陽性T細胞によって媒介されない任意の種類の細胞性免疫応答の誘導。
変異体は、アミノ酸の欠失、置換、及び/又は付加を特徴とする。好ましくは、アミノ酸差異は1つ又は複数の保存的なアミノ酸置換によるものである。「保存的なアミノ酸置換」という用語は、脂肪族又は疎水性のアミノ酸Ala、Val、Leu及びIleの置き換え、ヒドロキシル残基Ser及びThrの置き換え、酸性残基Asp及びGluの置き換え、アミド残基Asn及びGlnの置き換え、塩基性残基Lys、Arg及びHisの置き換え、芳香族残基Phe、Tyr及びTrpの置き換え、並びに小さいサイズのアミノ酸Ala、Ser、Thr、Met及びGlyの置き換えを包含する。
FSPに対して特定の程度の同一性を示すペプチドの生成については、ペプチド機能に重要な領域を同定するために、例えば遺伝子操作を用いてクローン化DNA配列の特定の位置にアミノ酸変化を導入することができる。例えば、部位特異的突然変異誘発又はアラニンスキャニング突然変異誘発(分子内の残基毎の単一のアラニン突然変異の導入)を用いることができる(Cunningham and Wells, 1989)。次いで、得られる突然変異分子を、実施例1のアッセイを用いて免疫原性について試験することができる。
好ましくは、変異体は、8個以下のaa、より好ましくは6個以下のaa、及び更により好ましくは4個以下のaaの置換、欠失及び/又は付加を特徴とする。
FSPの断片において、特定のアミノ酸配列の少なくとも5個の連続したaa、好ましくは少なくとも10個の連続したaa、より好ましくは少なくとも15個の連続したaa、及び更により好ましくは少なくとも20個の連続したaaが残存する。その断片は依然として、免疫応答を誘起することが可能である。
より好ましい実施形態では、本発明のワクチンは、アジュバント、及び/又は免疫賦活性のサイトカイン若しくはケモカインを更に含む。
好適なアジュバントは、水酸化アルミニウムゲル(アラム)又はリン酸アルミニウム等のアルミニウム塩を含むが、カルシウム、鉄若しくは亜鉛の塩であっても、又はアシル化チロシン若しくはアシル化糖の不溶性懸濁液、カチオン的に若しくはアニオン的に誘導体化した多糖、又はポリホスファゼンであってもよい。他の既知のアジュバントとしては、CpG含有オリゴヌクレオチドが挙げられる。このオリゴヌクレオチドは、CpGジヌクレオチドがメチル化されていないことを特徴とする。かかるオリゴヌクレオチドは既知であり、例えば国際公開第96/02555号に記載されている。
免疫賦活性サイトカインの使用は、がん免疫療法においてますます有望なアプローチとなってきている。その主な目的は、腫瘍組織量が低い患者由来の腫瘍細胞を拒絶することが可能である腫瘍特異的なTリンパ球の活性化、又は疾患の再発から患者を守ることである。高いレベルの免疫賦活性サイトカインを抗原の部位に局所的に提供する戦略は前臨床的有効性及び臨床的有効性が実証されている。好ましい免疫賦活性サイトカインはIL−2、IL−4、IL−7、IL−12、IFN、GM−CSF及びTNF−αを含む。
ケモカインは、白血球及び樹状細胞の走化性、PMN脱顆粒、及び血管形成にかかわる、小さく(7kD〜16kD)分泌型の構造的に関連した可溶性タンパク質である。ケモカインは傷害、アレルゲン、抗原、又は侵入微生物に対する宿主応答の初期段階の間に産生される。ケモカインは白血球を炎症性の病巣(foci)へと選択的に引き付け、細胞の移動及び活性化の両方を誘導する。ケモカインは腫瘍に対する先天性又は特異的な宿主免疫を高めることができ、このためFSPとの併用にも有用であり得る。
本発明のワクチンは、タンパク質抗原に対する体液性免疫応答及び細胞性免疫応答を効果的に刺激するのに使用される技法であるDNA免疫付与のために、FSPをコードする核酸を含有していてもよい。生きた宿主への遺伝物質の直接注射によって、その細胞の少量が導入遺伝子産物を産生する。宿主内でのこの不適切な遺伝子発現は、重要な免疫学的重要性を有し、遺伝子送達抗原に対する宿主の特異的な免疫の活性化をもたらす。裸のプラスミドDNAの直接注射は、遺伝子ワクチンによりコードされる抗原に対する強い免疫応答を誘導する。プラスミドDNA構築物を注射すると、宿主細胞は、外来DNAを取り込み、ウイルス遺伝子を発現し、FSPが細胞内で産生される。このような形の抗原提示及びプロセシングは、MHCクラスI及びMHCクラスIIの両方によって制限される細胞性及び体液性の免疫応答を誘導する。DNAワクチンは、通常、プロモーター/エンハンサー配列、その後に続く抗原(FSP)コード配列及びポリアデニル化配列から構成される抗原発現単位、並びにベクターの増幅及び選択に必要な配列から構成される産生単位という2つの単位を含有するベクターから構成される。ワクチンインサート(inserts)を含むベクターの構築は、組換えDNA技術を用いて達成され、また当業者はこのアプローチに用いることができるベクターを認識している。DNA免疫付与の効率は、DNAを分解に対して安定化させること、及び抗原提示細胞へのDNAの送達の効率を増大させることにより改善することができる。これは、生分解性のカチオン性微粒子(例えば臭化セチルトリメチルアンモニウムを配合したポリ(ラクチド−co−グリコリド))にDNAをコーティングすることによって実証されている。かかるDNAコーティング微粒子は、とりわけアラムと混合した場合に、CTLを惹起する点で組換えワクシニアウイルスと同程度に効果的であり得る。直径300nmの粒子が、抗原提示細胞による取り込みに最も有効であると考えられる。
様々な発現ベクター、例えばプラスミド又はウイルスベクターを利用して、本発明のFSPをコードする核酸配列を含有させ、発現することができる。
好ましいウイルスベクターは、ポックスウイルス、アデノウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、又はアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターである。特に好ましいポックスウイルスは、ワクシニアウイルス、NYVAC、アビポックスウイルス、カナリア痘ウイルス、ALVAC、ALVAC(2)、鶏痘ウイルス又はTROVACである。
DNAワクチン接種の効率を改善するのに、組換えアルファウイルスベースのベクターも使用されている。FSPをコードする遺伝子をアルファウイルスレプリコンに挿入して、構造遺伝子を置き換えるが、非構造性レプリカーゼ遺伝子は無傷のままにする。シンドビスウイルス及びセムリキ森林熱ウイルスが、組換えアルファウイルスレプリコンを構築するのに使用されている。しかしながら、従来のDNAワクチン接種とは異なり、アルファウイルスベクターは一時的にしか発現されない。アルファウイルスレプリコンは、このベクターによって発現される高レベルのタンパク質に起因した免疫応答、レプリコン誘導性のサイトカイン応答、又はレプリコン誘導性のアポトーシスを惹起し、樹状細胞による抗原の取り込みの向上がもたらされる。
更に好ましい実施形態では、FSPはTag配列を、好ましくはC末端に含有し、このことは組換えにより作製されたFSPの精製に有用であり得る。好ましいTag配列はHis−Tagである。特に好ましいHis−Tagは6個のHis残基からなる。
本発明のワクチンは、個体の免疫付与に好適な量で投与され、好ましくは1つ又は複数の一般的な助剤を更に含有する。用いられる「個体の免疫付与に好適な量」という用語は個体に免疫を付与することができるFSPの任意量を含む。その量は、免疫付与が予防的処置を目的とするか、又は治療的処置を目的とするかに応じて異なる。加えて、個体の年齢、性別及び体重も量の決定に影響を与える。このため、個体の免疫付与に好適な量は、腫瘍の経過及び重症度に影響を与えるのに十分であり、かかる病状の低減又は寛解をもたらす、活性成分の量を表す。「個体の免疫付与に好適な量」は当業者にとって既知の方法を用いて決定することができる(例えばFingl et al., 1975を参照されたい)。「個体」という用語は、本明細書で使用される場合、癌に罹患する可能性のある任意の種の個体を含む。かかる個体の例はヒト及び動物、並びにそれらの細胞である。
注射によるワクチンの投与は、個体の様々な部位で筋肉内、皮下、皮内に、又は任意の他の適用形態で行うことができる。ほぼ等量の1回又は複数回の「ブースター注射」を行うことも好都合であり得る。
用いられる「一般的な助剤」という用語は、ワクチンにより個体に免疫を付与するのに好適な任意の助剤を含む。かかる助剤は、例えば緩衝食塩溶液、水、エマルション、例えば油/水エマルション、湿潤剤、滅菌溶液等である。
本発明のFSP、核酸配列又はベクターは、ワクチン自体に又は担体と組み合わせて存在していてもよい。個体内の担体は免疫原性ではないことが好都合である。かかる担体は個体自身のタンパク質若しくは外来タンパク質、又はそれらの断片であり得る。担体、例えば血清アルブミン、フィブリノゲン若しくはトランスフェリン、又はそれらの断片が好ましい。
本発明のワクチンは治療的なものであってもよく、すなわちこの化合物が存在しているがんを治療するのに若しくはがんの再発を予防するのに投与されるか、又は予防的なものであってもよく、すなわちこの化合物ががんの発生を抑える若しくは遅延させるのに投与される。組成物が治療的に使用される場合、この組成物は、がん患者に投与され、免疫応答を誘起し、存在するがんの成長を抑える若しくは遅らせることにより腫瘍を安定化させるように、腫瘍若しくは転移の拡散を抑えるように、腫瘍の大きさを低減するように、治療済みのがんの再発を予防するように、又は先の治療では死滅されないがん細胞を排除するように設計される。予防的処置として用いられるワクチンは、がんを有しない個体に投与され、免疫応答を誘起し、潜在的ながん細胞を標的とするように設計される。
本発明は、癌の予防、例えば高リスク群の予防ワクチン接種、又は癌の治療用のワクチンの作製のための上で規定されるFSP若しくは機能的等価物、核酸配列、又はベクターの使用にも関する。例えば、これらは結腸直腸がん、好ましくは遺伝性非ポリープ性結腸直腸がん(HNPCC)、子宮内膜がん、胃がん又は小腸がんであり得る。
本発明では、個体、特にヒト及び動物に免疫を付与することが可能である。免疫付与は抗体の誘導及びCD8 T細胞の刺激の両方によって行われる。これにより、癌に対する予防的及び治療的な措置を講じることが可能である。
以下の実施例は本発明をより詳細に説明する。
実施例1
MSI結腸がんを有する患者及び健常なHNPCC突然変異保因者由来の末梢血中のFSP特異的なT細胞の検出
(A)方法(ELISpotアッセイ)
FSP特異的な末梢T細胞(pTc)の頻度を、ELISpot分析を用いて、3cMS含有候補遺伝子から誘導される新たに設計されたFSPに対して特異的なIFN−γ分泌型のTcの数を決定することにより定量した。ELISpotアッセイを、マウス抗ヒトIFN−γモノクローナル抗体(mAb)(Mabtech, Nacka, Sweden)で一晩コーティングし、血清含有培地を用いてブロッキングした96ウェルニトロセルロースプレート(Multiscreen;Millipore, Bedford, MA)を用いて実施した。pTc(0日、1×10/ウェル)を、10% ヒトAB血清を有する200μlのIMDM中で抗原提示細胞である自己CD40活性化B細胞(それぞれ、4×10/ウェル、TiBc又はpBc)とともに、6重で(6-fold)プレーティングした。ペプチドを最終濃度が10μg/mLとなるように添加した。陽性対照として、pTcを、350nmol/Lのイオノマイシンと組み合わせて20nmol/Lのホルボール−12−ミリステート−13−アセテートで処理した。37℃で24時間のインキュベーション後、プレートを十分に洗浄して、ビオチン化ウサギ抗ヒトIFN−γ mAbと4時間インキュベートして、再び洗浄し、ストレプトアビジン−アルカリホスファターゼと2時間インキュベートした後、最後の洗浄工程を行った。スポットを1時間のNBT/BCIP(Sigma-Aldrich)とのインキュベーションにより検出し、水を用いて反応を停止させ、乾燥後に顕微鏡によってスポットをカウントした。方法はSchwitalle et al., 2008において詳細に記載されている。
(B)結果
FSP特異的なT細胞応答がMSI−H CRC患者の末梢血中で検出可能であるかどうかを調べるために、ELISpot分析を実施した。MHCクラスI及びIIの高い発現を示す自己pBcと、共刺激因子(CD40、CD80及びCD86)と、B細胞特異的抗原(CD19及びCD23)とを抗原提示細胞として使用した。
AIM2(−1)、HT001(−1)、TAF1B(−1)及びTGFBR2(−1)から誘導された新たに設計されたFSPに対して顕著な反応性が観察された:
TAF1B(−1) NTQIKALNRGLKKKTILKKAGIGMCVKVSSIFFINKQKP
HT001(−1) EIFLPKGRSNSKKKGRRNRIPAVLRTEGEPLHTPSVGMRETTGLGC
AIM2(−1) HSTIKVIKAKKKHREVKRTNSSQLV
TGFBR2(−1) ASPKCIMKEKKSLVRLSSCVPVALMSAMTTSSSQKNITPAILTCC
(ネオペプチド配列は下線処理している)
患者(n=8)から得られた結果を表1にまとめる。代表的なELISpot結果を図2に示している。
Figure 0005890769
反復分析による平均スポット数をそれぞれのペプチド及び試験個体に対して与える。MSI01〜MSI07−MSI−H CRCを有する患者、MC01〜MC06−健常なHNPCC生殖系列突然変異保因者。
実施例2
MSI結腸がんを有する患者及び健常なHNPCC突然変異保因者由来の末梢血中でのFSP特異的な体液性免疫応答の検出
(A)方法(ELISA)
酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)のために、ペプチドをPBS中、4℃で40μg/mlの濃度で96ウェルポリスチロールマイクロタイタープレート「Maxisorp」(Nunc, Roskilde, Denmark)に一晩コーティングした。コーティング後、プレートをPBS(0.05% Tween)で4回洗浄し、PBS中の0.5% カゼインを用いて1時間ブロッキングした。マイクロタイタープレートへのペプチド結合及び最適な飽和ペプチド濃度を、アルカリホスファターゼ−ペプチド競合アッセイを用いて評価した。それぞれの血清の個々のバックグラウンド反応性をモニタリングするために、p16INK4aタンパク質(p16_76〜105)から誘導される対照ペプチドを使用したが、これに対する抗体反応性は大きな個体集団(cohort)においては見出されなかった(Reuschenbach et al., 2008)。それぞれの血清をブロッキング緩衝液(PBS中、0.5%カゼイン)で1:100に希釈し、全てのFSP及び対照ペプチドに対する抗体の存在に関して二連で試験した。プレート間の分散の参照として、プレートごとに1つの対照血清を含め、対照血清のペプチド特異的なODを正規化に使用した。希釈血清(50μl/ウェル)を1時間インキュベートし、洗浄工程後、プレートをHRP標識ウサギ抗ヒトIgG抗体(Jackson Immunoresearch, West Grove, PA;ブロッキング緩衝液中、1:10000)と1時間インキュベートした。洗浄後、50μl/ウェルのTMB基質(Sigma, Deisenhofen, Germany)を添加し、30分後に50μl/ウェルの1N HSOを添加することにより酵素反応を停止させた。吸光度を450nmで測定した(参照波長595nm)。特異性の制御のための血清抗体の前吸収は、Reuschenbach et al., 2008において詳細に記載された方法に従って行った。
(B)結果
FSP特異的な抗体がMSI−H CRC患者、健常なリンチ症候群突然変異保因者、及び健常な対照の末梢血中で検出可能であるかどうかを調べるために、ELISA分析を実施した。AIM2(−1)、HT001(−1)、TAF1B(−1)及びTGFBR2(−1)から誘導される新たに設計されたFSPに対して顕著な反応性が観察された。ELISAの結果を図3に示している。
実施例3
FSP特異的な細胞傷害性T細胞応答の検出
臨床FSP抗原による刺激時のエフェクターT細胞上でのCD107aの表面発現を測定した。CD107aアッセイを用いて、エフェクター細胞からのパーフォリン/グランザイムBを含有する細胞傷害性粒子の分泌を実証する。CD107a分子は細胞傷害性粒子の表面上で発現し、細胞傷害性T細胞応答との関連で粒子が放出される場合に、細胞表面上で検出可能となる。
FSPペプチドが細胞傷害性の細胞性免疫応答を誘導する可能性を判断するために、血液を健常ドナーから採取し、T細胞を抗原提示細胞として樹状細胞を用いてFSPで刺激した。刺激は4週間にわたって週に1回繰り返し行った。4週間後、T細胞を採取し、標的細胞及びFSPと共インキュベートし、CD107aアッセイを用いて、細胞傷害性T細胞応答のペプチド特異的な誘導を分析した。
抗原性FSPの存在下において抗原提示細胞であるB細胞と共インキュベートしたT細胞において、CD107aの表面発現により決定されるように、細胞傷害性応答が観察された(図4A)。4週間の抗原によるT細胞の刺激後に、様々な健常ドナーにおいて有意な応答が観察された。代表的な応答を棒グラフに示している。図4BはFSP抗原HT001(−1)の非存在下(左パネル)又は存在下(右パネル)での抗原提示細胞であるB細胞とインキュベートしたT細胞に関するCD107aアッセイの代表的なFACS分析を示す。
参考文献
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配列表
Figure 0005890769

Figure 0005890769

Claims (11)

  1. MSI特異的なフレームシフトペプチド(FSP)の組合せ、並びにアジュバント、及び/又は免疫賦活性のサイトカイン若しくはケモカインを含有する、結腸直腸がんを予防又は治療する方法において使用されるワクチンであって、該FSPが以下のアミノ酸配列からなる、ワクチン。
    NTQIKALNRGLKKKTILKKAGIGMCVKVSSIFFINKQKP(TAF1B(−1))、
    EIFLPKGRSNSKKKGRRNRIPAVLRTEGEPLHTPSVGMRETTGLGC(HT001(−1))、及び
    HSTIKVIKAKKKHREVKRTNSSQLV(AIM2(−1))
  2. 前記FSPがTag配列を更に含有する、請求項1に記載のワクチン。
  3. 請求項1又は2に記載のFSPをコードする核酸配列又は該核酸配列を含有するベクターを含有する、結腸直腸がんを予防又は治療する方法において使用されるワクチン。
  4. 前記ベクターがプラスミド又はウイルスベクターである、請求項3に記載のワクチン。
  5. 前記ウイルスベクターがポックスウイルス、アデノウイルス、レトロウイルス、ヘルペスウイルス、アルファウイルスベースのベクター又はアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターである、請求項4に記載のワクチン。
  6. 前記ポックスウイルスがワクシニアウイルス、NYVAC、アビポックスウイルス、カナリア痘ウイルス、ALVAC、ALVAC(2)、鶏痘ウイルス又はTROVACである、請求項5に記載のワクチン。
  7. 前記FSP、前記核酸配列又は前記ベクターが水中油型又は油中水型のエマルションビヒクル中に存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のワクチン。
  8. 1つ又は複数の他の抗原を更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のワクチン。
  9. 結腸直腸がんの予防又は治療用のワクチンの調製のための請求項1又は2に記載のMSI腫瘍特異的なフレームシフトペプチド(FSP)、請求項3に記載の核酸、又は請求項3〜6のいずれか一項に記載のベクターの使用。
  10. 高リスク群の予防ワクチン接種のための請求項9に記載の使用。
  11. 前記結腸直腸がんが遺伝性非ポリープ性結腸直腸がん(HNPCC)である、請求項1に記載のワクチン。
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