JP5889217B2 - 音響信号同期収音再生システムとそのシステムを構成する各装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばテレプレゼンス(Telepresence)に用いることも可能な多数チャネルの音響信号を扱えるようにした音響信号同期収音再生システムと、そのシステムを構成する各装置に関する。
テレプレゼンスとは、遠隔地に位置する者同士がその場で対面しているかのような臨場感を持ったコミュニケーションを提供する技術のことである。一方、音場を高い忠実度で再現する手法として波面合成法が知られている。
波面合成法は、例えば非特許文献1に開示されているように多数のマイクロホンとスピーカとを用いて多チャネルの音響信号を扱う手法である。非特許文献1ではチャネル数として48chの例が示されている。この波面合成法は高臨場音響技術であることが知られている。
例えば、この波面合成法をテレプレゼンスに用いる場合、従来のテレプレゼンスに用いられるチャネル数が3ch程度であるのに対して、多数チャネル(例えば48ch)の音響信号を扱うことになる。
小山、古屋、日和崎、羽田「音場収音・再現のため空間周波数領域信号変換法」音響学会秋季研究発表講演論文集、pp.635-636,2011.
多数チャネルの音響信号を用いてテレプレゼンスを実現する場合、多数チャネル毎の制御装置を複数台用いることになる。例えば、48chの波面合成法を用いた音場再生装置を2台用いる場合や、部屋の周囲を囲むように4台の音場再生装置を用いた場合などが考えられる。このような場合に、複数台の制御装置がネットワークを介してそれぞれ通信すると、パケット通信の揺らぎの影響で制御装置間の音響信号の同期が取れなくなり、テレプレゼンスの臨場感が得られなくなる課題がある。この課題を解決する技術は、未だ存在していない。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、複数台の制御装置の間の音響信号の同期をTSP(Time Stretched Pulse)信号を用いたアナログ信号で取ることで、テレプレゼンスに用いることも可能な音響信号同期収音再生システムと、そのシステムを構成する各装置を提供することを目的とする。ここでTSP信号とは、時間引き延ばしパルスとも称される信号であり、インパルスの位相を周波数の2乗に比例して変化させることにより時間軸を引き伸ばした信号である。TSP信号はインパルス応答の測定に用いられる周知なものである。
本発明の音響信号同期収音再生システムは、ネットワークと、当該ネットワークを介して通信する遠端側と近端側に設けられる音響信号同期収音再生装置とで構成される。音響信号同期収音再生装置は一つの主制御装置と一つ以上の副制御装置とで構成され、その複数の制御装置はネットワークを介して主制御装置同士、副制御装置同士で通信するものである。そして、主制御装置は所定周期のアナログ信号のTSP信号を同期信号として、また当該同期信号と受信した音響信号との差分を遅延情報として近端側の副制御装置に供給するものであり、副制御装置は、上記同期信号に対して逆TSP信号を巡回畳み込み演算して抽出した副側送話同期情報と遠端側の副制御装置から受信した副側受話同期信号との差分を取り、当該差分と遅延情報とのずれに基づいて、受信した音響信号を主制御装置で受信した音響信号に同期させるものである。
また、この発明の主制御装置は、主側受信パケット受信部と、同期信号出力部と、主側同期情報抽出部と、遅延情報送信部と、主側パケット送信部と、を備える。主側受信パケット受信部は、遠端の音響信号同期収音再生装置からネットワークを介して送信されて来る主側受話音声信号と主側受話同期情報を含む主側パケット信号を受信する。同期信号出力部は、TSP信号を所定の周期のアナログ信号として出力する。主側同期情報抽出部は、
同期信号を入力として当該同期信号に対して逆TSP信号の巡回畳み込み演算を行い主側送話同期情報を抽出する。遅延情報送信部は、主側受話同期情報と送話同期情報の差分を遅延情報として副制御部に出力する。主側パケット送信部は、収音した主側送話音声と送話同期情報とを遠端側の音響信号同期収音再生装置の主制御部に主側送信パケット信号として送信する。
また、この発明の副制御装置は、副側受信パケット受信部と、バッファ部と、副側同期情報抽出部と、読み出し位置情報計算部と、読み出し制御部と、副側パケット送信部と、を備える。副側受信パケット受信部は、遠端側の音響信号同期収音再生装置からネットワークを介して送信されて来る副側受話音声信号と副側受話同期情報を含む副側受信パケット信号を受信する。バッファ部は、副側受信パケット信号をバッファリングする。副側同期情報抽出部は、同期信号に対して逆TSP信号の巡回畳み込み演算を行い副側送話同期情報を抽出する。読み出し位置情報計算部は、遠端側から送信されて来る副側受話同期情報と副側送話同期情報との差分を取り、当該差分と近端側の主制御装置から供給される遅延情報とのずれを計算し当該ずれに基づいてバッファリングした副側受話音声信号を読み出す読み出し位置情報を計算する。読み出し制御部は、読み出し位置情報に基づいてバッファ部に保持された副側受話音声信号を外部に出力する。副側パケット送信部は、副側送話同期情報と収音した副側送話音声とを遠端側の音響信号同期収音再生装置の副制御装置に副側送信パケット信号として送信する。
本発明の音響信号同期収音再生システムによれば、副制御装置で受信した音響信号を、主制御装置から供給されるアナログ信号のTSP信号を同期信号として用いて主制御装置側で受信した音響信号に同期させる。したがって、パケット信号の揺らぎの影響を受けることなく複数の制御装置で制御する多数チャネルの音響信号間の同期を取ることができる。
この発明の音響信号同期収音再生システム300の機能構成例を示す図。 音響信号同期収音再生装置100を構成する主制御装置110の機能構成例を示す図。 主側同期情報抽出部1105の機能構成例を示す図。 同期信号と送話同期情報と遅延情報との関係を例示する図。 副制御装置120の機能構成例を示す図。 副側受話同期信号と副側送話同期情報と遅延情報との関係を例示する図。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
図1に、この発明の音響信号同期収音再生システム300の機能構成例を示す。音響信号同期収音再生システム300は、ネットワーク20と、ネットワーク20に接続される近端側と遠端側に設けられる音響信号同期収音再生装置100と200とで構成される。ネットワーク20は、例えばインターネットである。音響信号同期収音再生装置100と200は、同じものであるので、以降では一方のみについて説明する。また、音響信号収音再生装置100を近端側、音響信号収音再生装置200を遠端側、として説明する。
音響信号同期収音再生装置100は、主制御装置110と副制御装置120とで構成される。主制御装置110と副制御装置120は、例えばROM、RAM、CPU等で構成されるコンピュータに所定のプログラムが読み込まれて、CPUがそのプログラムを実行することで実現されるものである。つまり、音響信号同期収音再生装置100は、複数のコンピュータ(PC)で構成しても良いものである。その場合、主制御装置110はメインPC、副制御装置120はスレーブPCと称しても良い。副制御装置120は、音響信号のチャネル数に対応させるため、複数の台数が設けられる場合もある。
音響信号同期収音再生装置100と200は、ネットワーク20を介して主制御装置110,210同士と、副制御装置120,220同士とで通信する。主制御装置110は、所定周期のアナログ信号のTSP信号を同期信号として、副制御装置120に供給する。同期信号は、副制御装置が複数台ある場合はそれぞれの副制御装置に供給される。ここで所定周期とは、ネットワーク20を介したパケット通信のパケット揺らぎの変動に追従できる時間間隔であれば良い。所定周期は、パケット通信のパケットの揺らぎの変動間隔よりも短い時間である例えば2秒程度の周期に設定する。
主制御装置110は、所定周期のアナログ信号のTSP信号を同期信号として、また当該同期信号と、受信した音響信号との差分を遅延情報として副制御装置120に供給する。
副制御装置120は、主制御装置110から供給される同期信号に対して逆TSP信号を巡回畳み込み演算して抽出した副側送話同期情報と遠端側の副制御装置220から受信した副側受話同期信号との差分を取り、当該差分と主制御装置110から供給される遅延情報とのずれに基づいて、受信した音響信号を主制御装置110で受信した音響信号に同期させる。
このように主制御装置110で生成したアナログ信号のTSP信号を基準にして主制御装置110と副制御装置120との間でそれぞれ受信した音響信号を同期させるので、パケット揺らぎの影響を受けずに高い精度で同期を取ることができる。また、主制御装置110と複数の副制御装置(120)との間の同期が取れるので、多数チャネルの音響信号を扱うことが可能である。よって、この実施例の音響信号同期収音再生システム300は、テレプレゼンスが要求する高い臨場感を提供することを可能にする。
以降では、音響信号同期収音再生装置100を構成する主制御装置110と副制御装置120の動作を詳しく説明する。
〔主制御装置〕
図2に、主制御装置110の機能構成例を示す。主制御装置110は、主側受信パケット受信部1100と、多チャネル音声出力部1102と、同期信号出力部1103と、多チャネル音声入力部1104と、主側同期情報抽出部1105と、遅延情報計算部1106と、遅延情報送信部1107と、主側パケット送信部1108と、を備える。
主側受信パケット受信部1100は、遠端側の音響信号同期収音再生装置200からネットワーク20を介して送信されて来る主側受話音響信号MROと主側受話同期情報MRSを含む主側受信パケット信号を受信する。主側受話音響信号MROは例えば16chの音響信号である。主側受話同期情報MRSは、遠端側の主制御装置210の同期信号出力部(図示せず)で生成したTSP信号を用いて求めた同期を取るための基準信号である。詳しくは後述する。
主側受話音響信号MROと主側受話同期情報MRSは、バッファ部1101に一度保存するようにしても良し、主制御装置110の処理速度が十分であれば受信した主側受話音響信号MROを直ちに多チャネル音声出力部1102を介して外部に音声出力するようにしても良い。多チャネル音声出力部1102は、入力された音響信号に対して信号処理を行わないでそのまま音声出力として外部に出力しても良いし、波面合成法(非特許文献1)等の信号処理を行って変換した音響信号を出力するようにしても良い。主側受話音響信号MROと同時に受信する主側受話同期情報MRSは、遅延情報計算部1106に入力される。
同期信号出力部1103は、TSP信号を、所定周期のアナログ信号の同期信号として出力する。この同期信号は、他の例えば16chの音響信号を制御する近端側の副制御装置120に、同軸ケーブルを介してアナログ信号の形で供給されると共に、主制御装置110の内部の主側同期情報抽出部1105に入力される。TSP信号は周知なものである。
主側同期情報抽出部1105は、同期信号(TSP信号)を入力として当該同期信号に対して逆TSP信号の巡回畳み込み演算を行い主側送話同期情報MTSを抽出する。主側送話同期情報MTSとは、同期信号出力部1103から主側同期情報抽出部1105に至る間の遅延時間情報のことであり、この信号を近端側で受信した音響信号の同期を取る基準信号として用いる。
図3に、主側同期情報抽出部1105のより具体的な機能構成例を示す。主側同期情報抽出部1105は、AD変換器11051と、逆TSP信号生成手段11052と、演算手段11053と、ピーク検出手段11054と、サンプル数変換手段11055と、を備える。
AD変換器11051は、同期信号出力部1103で生成したアナログ信号のTSP信号を、例えば、サンプリング周波数48kHzでディジタル信号に変換する。演算手段11053は、離散値化されたTSP信号を含む1フレーム分の入力信号に対して逆TSP信号生成手段11052で生成された逆TSP信号を巡回畳み込み演算することで、TSP信号を1個のピーク信号(パルス)に変換する。このピーク信号の発生するサンプル数は、同期信号出力部1103から主側同期情報抽出部1105に至る間の遅延時間を表わす。ここで1フレームとは、例えば48000個や96000個のサンプル数の時間幅で、TSP信号の時間長よりも長い時間である。サンプル数変換手段11055は、フレームの開始からピーク信号が閾値検出されるまでのサンプル数を計数し、そのサンプル数を送話同期情報として出力する。
図4に、同期信号と送話同期情報と遅延情報との関係を例示する。図4の横方向はサンプル数、縦方向は振幅を表わす。図4の1行目はフレーム、2行目は同期信号(TSP信号)、3行目はピーク検出手段11054の出力するピーク信号、4行目は遅延情報計算部1106が出力する遅延情報である。3行目に示すピーク信号のサンプル数が、同期信号出力部1103から主側同期情報抽出部1105に至る間の遅延時間を表わす。このサンプル数が主側送話同期情報MTSとして遅延情報計算部1106に入力される。
遅延情報計算部1106は、受信した遠端側の主制御装置210から送信されて来る主側受話同期信号MRSと、主側同期情報抽出部1105が出力する主側送話同期情報MTSとの差分を遅延情報として計算する。この遅延情報は、遅延情報送信部1107を介して近端側の副制御装置120にパケットとして出力される。
多チャネル音声入力部1104は、図示しない多数のマイクロホンを用いて近端側の音響信号(音声入力)を収音した主側送話音響信号MTOを、主側パケット送信部1108に入力する。主側パケット送信部1108は、主側送話音響信号MTOと主側送話同期情報MTSとを遠端側の音響信号同期収音再生装置210の主制御装置210に主側送信パケット信号として送信する。この主側送信パケットは、遠端側の主制御装置210において主側受信パケット信号として扱われる。
〔副制御装置〕
図5に、副制御装置120の機能構成例を示す。副制御装置120は、副側受信パケット受信部1200と、バッファ部1201と、読み出し制御部1209と、多チャネル音声出力部1202と、副側同期情報抽出部1205と、読み出し位置計算部1206と、遅延情報受信部1207と、多チャネル音声入力部1204と、副側パケット送信部1208と、を備える。
副側受信パケット受信部1200は、遠端側の音響信号同期収音再生装置200からネットワークを介して送信されて来る副側受話音響信号SROと副側受話同期情報SRSを含む副側受信パケット信号を受信する。副制御装置120が扱う音響信号のチャネル数も、例えば16chとする。なお、主制御装置110で扱う音響信号のチャネル数と、副制御装置120が扱う音響信号のチャネル数とは、同じ数である必要はない。副側受話同期情報SRSは、遠端側の主制御装置210の同期信号出力部(図示せず)で生成したTSP信号を用いて遠端側の副側同期情報抽出部(図示せず)で求めた同期を取るための基準信号である。
バッファ部1201は、副側受信パケット受信部1200で受信した副側受信パケット信号をバッファリングする。バッファ部1201は、副制御装置120を例えばコンピュータで構成した場合、そのRAM等である。
副側同期情報抽出部1205は、近端側の主制御装置110から供給されるアナログ信号のTSP信号である同期信号に対して逆TSP信号の巡回畳み込み演算を行い副側送話同期情報STSを抽出する。副側同期情報抽出部1205は、図3に示した主側同期情報抽出部1105と同じものである。主制御装置110から供給される同期信号は、上記したように例えば同軸ケーブルを用いて供給される。よって、副側同期情報抽出部1205を主側同期情報抽出部1105と同じ構成にすることで、主側送話同期情報MTSとほとんど同じ副側送話同期情報STSを得ることができる。つまり、主制御装置110と副制御装置120とで、同期を取るための基準信号を得ることができる。
読み出し位置計算部1206は、遠端側から送信されて来る副側受話同期情報SRSと副側送話同期情報STSとの差分を取り、当該差分と近端側の主制御装置110から供給される遅延情報とのずれを計算し、当該ずれに基づいてバッファ部1201に保持された副側受話音響信号SROを読み出す読み出し位置情報を計算する。ここで位置情報とは、バッファリングされた副側受話音響信号SROを読み出す時刻を決める例えばRAMのアドレス情報のことである。
図6に、副側受話同期情報SRSと副側送話同期情報STSと遅延情報との関係を例示する。横方向はサンプル数、縦方向は振幅である。1行目は主側制御装置110から供給される遅延情報、2行目は副制御装置120で抽出された副側送話同期情報STS、3行目は差分とずれ、を示す。
1行目の実線で示すパルスは、ピーク検出手段11054の出力するピーク信号であり、そのピーク信号が発生するタイミング(フレーム内の位置)は、サンプル数変換手段11055でサンプル数に変換される。このサンプル数は、主制御装置110の主側送話同期情報MTSと破線のパルスで表記する主側受話同期情報MRSとの時間差を表わす。
2行目の実線で示すパルスは、副側同期情報抽出部1205内のピーク検出手段の出力信号であり、上記したように主側送話同期情報MTSとほぼ同じタイミングで発生する副側送信同期情報STSである。読み出し位置計算部1206は、この副側送話同期情報STSを用いて遠端側から送信されて来る副側受話同期情報SRSとの差分を取る。この差分は、3行目の一点鎖線で示すパルスと2行目の実線で示すパルスとの時間差である。
この差分と1行目の遅延情報とを比較することで、主側受話音響信号MROに対する副側受話音響信号SROの相対的な時間軸上の位置関係を知ることができる。この例の場合、副側受話音響信号SROが主側受話音響信号MROよりも、ずれの時間分遅れていることが分かる。
読み出し位置情報計算部1206は、このずれに基づいてバッファ部1201に保持されている副側受話音響信号SROを読み出す読み出し位置情報を計算して読み出し制御部1209に出力する。この場合、読み出し位置情報は、バッファ部1201に保持されている副側受話音響信号SROを、ずれ分のサンプル数分早く読み出して多チャネル音声出力部1202に入力するための情報となる。
副側受話音響信号SROが主側受話音響信号MROよりも進んでいる場合は、ずれ分のサンプル数分遅くバッファ部1201から副側受話音響信号SROを読み出して多チャネル音声出力部1202に入力する。このように読み出し制御部1209は、読み出し位置情報に基づいてバッファ部1201に保持された副側受話音響信号SROを多チャネル音声出力部1202に入力する。多チャネル音声出力部1202は、主制御装置110の多チャネル音声出力部1102と同じものである。
多チャネル音声入力部1204は、図示しない多数のマイクロホンを用いて近端側の音響信号(音声入力)を収音した副側送話音響信号STOを、副側パケット送信部1208に入力する。副側パケット送信部1208は、副側送話音響信号STOと副側送話同期情報STSとを遠端側の音響信号同期収音再生装置210の副制御装置220に副側送信パケット信号として送信する。この副側送信パケットは、遠端側の主制御装置210において副側受信パケット信号として扱われる。
以上説明したように、音響信号同期収音再生装置100は、主制御装置110で生成したアナログ信号のTSP信号を基準にして主制御装置110と副制御装置120とでそれぞれ受信した音響信号を同期させるので、パケット揺らぎの影響を受けずに高い精度で同期を取ることができる。また、主制御装置110と複数の副制御装置(120)との間の同期が取れるので、多数のチャネルの音響信号を扱うことを可能にする。その結果、この実施例の音響信号同期収音再生システム300は、多数のチャネルの音響信号を扱う場合でも、テレプレゼンスが要求する高い臨場感を提供することができる。
なお、主制御装置110と副制御装置120とで扱う音響信号のチャネル数を、同じ数とした例で説明を行ったが、例えば主制御装置110で16ch、副制御装置120で8chといったようにチャネル数は異なっていても良い。また、例えば波面合成法などの信号処理を行わない多数チャネルの音響信号に対しては、その多数チャネルを、主制御装置110と複数の副制御装置(120)に分割して制御するようにしても良い。例えば、48chの音響信号を、1台の主制御装置110と5台の副制御装置(120)で8chずつ分担しても良い。そのような場面においても、本発明の音響信号同期収音再生システムは、高い精度で多数チャネル間の音響信号の同期を取ることが可能である。
上記装置における処理手段をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、各装置における処理手段がコンピュータ上で実現される。
また、各手段は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよいし、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (5)

  1. ネットワークと、当該ネットワークを介して通信する遠端側と近端側に設けられる音響信号同期収音再生装置とで構成される音響信号同期収音再生システムであって、
    上記音響信号同期収音再生装置は一つの主制御装置と一つ以上の副制御装置とで構成され、上記遠端側と近端側の音響信号同期収音再生装置は上記ネットワークを介して上記主制御装置同士、上記副制御装置同士で通信するものであり、
    上記主制御装置は、所定周期のアナログ信号のTSP信号を同期信号として、また当該同期信号と受信した音響信号との差分を遅延情報として近端側の副制御装置に供給するものであり、
    上記副制御装置は、上記同期信号に対して逆TSP信号を巡回畳み込み演算して抽出した副側送話同期情報と遠端側の副制御装置から受信した副側受話同期信号との差分を取り、当該差分と上記遅延情報とのずれに基づいて、受信した音響信号を上記主制御装置側で受信した音響信号に同期させるものである、音響信号同期収音再生システム。
  2. 請求項1に記載した音響信号同期収音再生システムにおいて、
    上記同期信号は、専用の同軸ケーブルによって上記主制御装置から上記副制御装置に供給されることを特徴とする音響信号同期収音再生システム。
  3. 請求項1又は2に記載した音響信号同期収音再生システムにおいて、
    上記所定周期は、上記ネットワークにおけるパケット通信のパケットの揺らぎの変動間隔よりも短い時間であることを特徴とする音響信号同期収音再生システム。
  4. 遠端側の音響信号同期収音再生装置からネットワークを介して送信されて来る主側受話音響信号と主側受話同期情報を含む主側受信パケット信号を受信する主側受信パケット受信部と、
    TSP信号を所定の周期のアナログ信号の同期信号として出力する同期信号出力部と、
    上記同期信号を入力として当該同期信号に対して逆TSP信号の巡回畳み込み演算を行い主側送話同期情報を抽出する主側同期情報抽出部と、
    上記主側受話同期情報と上記主側送話同期情報の差分を遅延情報として近端側の副制御装置に出力する遅延情報送信部と、
    収音した主側送話音響信号と上記主側送話同期情報とを上記遠端側の音響信号同期収音再生装置の主制御部に主側送信パケット信号として送信する主側パケット送信部と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した主制御装置。
  5. 遠端側の音響信号同期収音再生装置からネットワークを介して送信されて来る副側受話音響信号と副側受話同期情報を含む副側受信パケット信号を受信する副側受信パケット受信部と、
    上記副側受信パケット信号をバッファリングするバッファ部と、
    近端側の主制御装置から供給される同期信号に対して逆TSP信号の巡回畳み込み演算を行い副側送話同期情報を抽出する副側同期情報抽出部と、
    上記副側受話同期情報と上記遠端側から送信されて来る副側受話同期情報との差分を取り、当該差分と近端側の主制御装置から供給される遅延情報とのずれを計算し、当該ずれに基づいて上記バッファリングした上記副側受話音響信号を読み出す読み出し位置情報を計算する読み出し位置情報計算部と、
    上記読み出し位置情報に基づいて上記バッファ手段に保持された副側受話音響信号を外部に出力する読み出し制御部と、
    上記副側送話同期情報と収音した副側送話音響信号とを上記遠端側の音響信号同期収音再生装置の副制御部に副側送信パケット信号として送信する副側パケット送信部と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載した副制御装置。
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