JP2017181783A - 音場制御システム、解析装置、音響装置、音場制御システムの制御方法、解析装置の制御方法、音響装置の制御方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の音場制御システムSYは、スピーカーにテスト信号列を供給する信号供給部210と、テスト信号列に基づいてスピーカーから発音されたテスト音列を含む音をマイクロフォンにより収音し、テスト音列に含まれるテスト音のうち先頭テスト音の収音時刻を決定する解析部150と、を備え、解析部150は、マイクロフォンにより収音した収音信号から先頭音を検出し、検出した先頭音の収音時刻から、テスト信号列によって規定される先頭テスト音と当該先頭テスト音と同一のスピーカーから発音されるn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に、音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、先頭音の収音時刻を先頭テスト音の収音時刻として決定する。
【選択図】図3
Description
また、複数の複数のスピーカーに対してテスト信号列が供給される場合、つまりステレオスピーカーやマルチチャンネルスピーカーを用いる場合は、本発明を、各スピーカーからマイクロフォンまでの距離のばらつきによる音の遅延を解消するための音場制御に用いることができる。
なお、「先頭テスト音」とは、テスト音列に含まれる複数のテスト音のうち先頭の音を指す。また、「先頭音」とは、収音信号から検出される先頭の音を指す。
また、「音が検出されたか否かの判定」は、収音信号に基づき、先頭音が検出された収音時刻から所定時間経過後に、テスト音に近似する音が検出されたか否かを判定するものである。
なお、「タイミング」とは、期間設定ではなく時期設定を指す。例えば、「テスト信号列の発音タイミングを示す情報」は、テスト信号列によって規定される各テスト音の発音時期を示す情報を指す。なお、「発音タイミング」は、テスト音間の発音間隔で規定しても良いし、拍子やリズムおよびその時間長などによって規定しても良い。また、「各テスト音の収音タイミング」とは、各テスト音の収音時期を指す。なお、「収音タイミング」は、収音時刻で規定しても良い。
[変形例1]
上記の実施形態の同期加算部152は、スピーカー3ごとに、テスト音の繰り返し回数(本実施形態では、4回)だけ同期加算を行ったが、そのうちの最大値と最小値を除いた中間値だけを用いて同期加算を行っても良い。つまり、必ずしもテスト音の繰り返し回数(請求項における「x回」)分の収音結果を用いて同期加算を行うのではなく、一部の収音結果(例えば、実効値が極端に大きすぎるもの、および/または、極端に小さすぎるものを除いたもの)を用いて同期加算を行っても良い。これにより、先頭テスト音の判定精度をより高めることができる。また、さらなる変形例として、同期加算を行わない構成としても良い。
上記の実施形態では、スピーカー3を切り替えながらテスト信号を供給したが、一つのスピーカー3に対して複数回連続してテスト信号を供給しても良い。つまり、L→L→L→L→C→C→C→C→R→R→R→Rのように、テスト信号を供給しても良い。この場合、最終テスト音判定は、先頭テスト音を発音するスピーカー3(上記の例では、L用のスピーカー)について、最後に発音されるテスト音(4番目のテスト音)の収音時刻から発音間隔Tを経過した後に、音が検出されたか否かを判定する。このため、先頭テスト音を発音するスピーカー3と、その他のスピーカー3とを切り替えるとき(上記の例では、4番目のテスト音と5番目のテスト音の間)に、他のテスト音の発音間隔の数倍の間隔(空白期間)を設けることが好ましい。これにより、最終テスト音判定を正確に行うことができる。
上記の実施形態では、スピーカー3ごとに、最初のテスト音(先頭テスト音)と次に発音されるテスト音とを対象として先頭テスト音判定を行ったが、次に発音されるテスト音に限らず、同じスピーカー3について3番目に発音されるテスト音を対象として先頭テスト音判定を行っても良い。つまり、スピーカー3を切り替えながらテスト信号を供給する場合であって、スピーカー数がs個(但し、sはs≧1となる整数)である場合は、1番目と(s+1)番目、1番目と(2s+1)番目、1番目と(3s+1)番目、・・・のいずれを対象としても良い。この場合、先頭テスト音収音時刻決定部151は、テスト信号列によって規定される先頭テスト音とn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に音(n番目のテスト音に近似する音)が検出されたか否かを判定すれば良い。また、一つのスピーカー3に対して複数回連続してテスト信号を供給する場合も、同じスピーカー3から発音されるテスト音であれば、対象となるテスト音は必ずしも2番目のテスト音でなくても良い。
上記の実施形態では、テスト音を一定の間隔で発音させたが、発音するスピーカー3の特性に応じた発音間隔で発音させても良い。例えば、残響の多い音を発音するサブウーファー(SW)などのスピーカー3については、次のテスト音の発音タイミングまでの間隔を広く設定することが好ましい。この構成によれば、次のテスト音の収音時刻を正確に検出することができ、ひいては、より正確な音場制御を実現できる。
上記の実施形態では、スマートフォン1にテスト信号記憶部110を備えたが、AVアンプ装置2に備えても良い。この場合、スマートフォン1の発音指令部120は、発音指令のみを行い、AVアンプ装置2の信号供給部210は、予め記憶されているテスト信号列を各スピーカー3に供給する。また、スマートフォン1は、接続確立時または発音指令時にAVアンプ装置2からテスト信号列を取得し、解析部150により、取得したテスト信号列の発音タイミングを示す情報と、収音部130により収音された各テスト音の収音タイミングと、を比較する。
上記の実施形態では、解析部150をスマートフォン1内に備えたが(図3参照)、これをAVアンプ装置2内に備えても良い。この場合、スマートフォン1は、録音部140の録音データ(テスト音列を含む音をマイクロフォン12により収音した収音結果)をAVアンプ装置2に送信すれば良い。
上記の実施形態では、先頭テスト音(L用)の収音時刻t1から所定時間遡った時点を基準として、先頭テスト音に対応する基準チャンネル(Lチャンネル)との時間差ΔTを算出したが、n番目に発音されるテスト音とn+1番目に発音されるテスト音との収音間隔(T+ΔTn)から、発音間隔Tとの時間差ΔTnを求め、当該時間差ΔTnから各チャンネルの遅延量を算出しても良い。例えば、L用テスト音の収音時刻がt1、C用テスト音の収音時刻がt2、R用テスト音の収音時刻がt3であって、t1からt2の経過時間が「T+ΔT1」、t2からt3の経過時間が「T+ΔT2」で表される場合であって、スマートフォン1からの距離Lnが最も長いスピーカー3がL用のスピーカーの場合、Cチャンネルに「ΔT1」だけ遅延させ、Rチャンネルに「ΔT1+ΔT2」だけ遅延させれば良い。なお、時間差ΔTnはマイナスとなる場合もある。
上記の実施形態では、時間差算出部153の算出結果を用いて音声信号の遅延処理を行うための調整情報を生成したが、ユーザーに対し各スピーカー3の位置を調整させるための音場制御情報をスマートフォン1により生成しても良い。例えば、音場制御情報として、例えば、「フロントレフトスピーカーをスマートフォン側に50cm、フロントセンタースピーカー側に30cm近づけてください」など、移動対象となるスピーカー3と、移動量と、移動方向と、を示すメッセージを生成し、タッチパネル11に表示することが考えられる。なお、表示に代えて、音声案内や、電子メール等の通信手段によりメッセージを出力しても良い。また、さらなる変形例として、スピーカー3が自走可能な場合、「音場制御情報」として、各スピーカー3に対する制御信号を出力しても良い。この場合、「音場制御情報」として、移動対象となるスピーカー3と、移動量と、移動方向と、を示す制御信号を生成することが考えられる。各スピーカー3は、取得した音場制御情報に基づいて、不図示の自走手段により移動する。この構成によれば、ユーザーの手を煩わせることなく、各スピーカー3からスマートフォン1までの距離を一致させることができる。
上記の実施形態では、複数のスピーカー3を対象として音場制御を行う場合を説明したが、音場制御以外にも、スピーカー3の周波数特性を測定する場合など、テスト音列の先頭テスト音の収音時刻を正確に決定する必要がある場合に、本発明を適用可能である。その場合、測定対象となるスピーカー3は、1つであっても良い。
Claims (17)
- スピーカーに、テスト信号列を供給する信号供給部と、
前記テスト信号列に基づいて前記スピーカーから発音されたテスト音列を含む音をマイクロフォンにより収音し、前記テスト音列に含まれるテスト音のうち先頭テスト音の収音時刻を決定する先頭テスト音収音時刻決定部と、を備え、
前記先頭テスト音収音時刻決定部は、前記マイクロフォンにより収音した収音信号から先頭音を検出し、検出した前記先頭音の収音時刻から、前記テスト信号列によって規定される前記先頭テスト音と当該先頭テスト音と同一のスピーカーから発音されるn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に、音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、前記先頭音の収音時刻を前記先頭テスト音の収音時刻として決定することを特徴とする音場制御システム。 - 前記先頭テスト音収音時刻決定部は、検出した前記先頭音の収音時刻から、前記先頭テスト音と前記n番目のテスト音との発音間隔経過後に音が検出されなかったと判定した場合、前記先頭音の次に検出された音を、新たな先頭音として判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の音場制御システム。
- 前記先頭テスト音収音時刻決定部は、前記先頭テスト音を発音するスピーカーについて、前記テスト信号列によって規定される最後のテスト音の収音時刻から、当該最後のテスト音とその前のテスト音との発音間隔経過後に音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、前記先頭音の次に検出された音を、新たな先頭音として判定を行うことを特徴とする請求項2に記載の音場制御システム。
- 前記テスト信号列は、前記複数のスピーカーに、それぞれx回(但し、xはx≧2となる整数)ずつテスト音を発音させるものであり、
前記先頭テスト音収音時刻決定部により決定した前記先頭テスト音の収音時刻を基準として、前記スピーカーごとに、前記x回発音された前記テスト音の収音結果のうち少なくとも一部の収音結果を用いて同期加算を行う同期加算部と、
前記同期加算部の加算結果を用いて、各スピーカーに供給する音声信号の遅延処理を行う信号処理部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の音場制御システム。 - 前記テスト信号列の発音タイミングを示す情報と、前記同期加算部の加算結果から得られる前記スピーカーごとに同期加算された各テスト音の収音タイミングと、を比較し、各テスト音の発音タイミングと収音タイミングの時間差を算出する時間差算出部を備え、
前記信号処理部は、前記時間差算出部により算出された前記時間差に基づいて、前記遅延処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の音場制御システム。 - 前記テスト信号列は、前記テスト音を一定の間隔で発音させる信号列であることを特徴とする請求項5に記載の音場制御システム。
- 前記時間差算出部は、前記先頭テスト音の収音時刻から所定時間遡った時点を基準とし、前記一定の間隔ごとに分割区間を設定したときの各分割区間の開始点から各テスト音の収音時刻までの時間長と、前記所定時間との時間差を算出することを特徴とする請求項6に記載の音場制御システム。
- 前記マイクロフォンにより前記テスト音列を含む音を収音し、前記先頭テスト音収音時刻決定部、前記同期加算部および前記時間差算出部を有する解析装置と、
前記信号供給部および前記信号処理部を有する音響装置と、から成り、
前記解析装置と前記音響装置は、無線通信を介して接続されることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載の音場制御システム。 - テスト信号列に基づいてスピーカーから発音されたテスト音列を含む音をマイクロフォンにより収音する収音部と、
前記収音部の収音結果から、前記テスト音列に含まれるテスト音のうち先頭テスト音の収音時刻を決定する先頭テスト音収音時刻決定部と、を備え、
前記先頭テスト音収音時刻決定部は、前記マイクロフォンにより収音した収音信号から先頭音を検出し、検出した前記先頭音の収音時刻から、前記テスト信号列によって規定される前記先頭テスト音と当該先頭テスト音と同一のスピーカーから発音されるn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に、音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、前記先頭音の収音時刻を前記先頭テスト音の収音時刻として決定することを特徴とする解析装置。 - スピーカーに、テスト信号列を供給する信号供給部と、
前記テスト信号列に基づいて前記スピーカーから発音されたテスト音列を含む音をマイクロフォンにより収音した収音結果から、前記テスト音列に含まれるテスト音のうち先頭テスト音の収音時刻を決定する先頭テスト音収音時刻決定部と、を備え、
前記先頭テスト音収音時刻決定部は、前記マイクロフォンにより収音した収音信号から先頭音を検出し、検出した前記先頭音の収音時刻から、前記テスト信号列によって規定される前記先頭テスト音と当該先頭テスト音と同一のスピーカーから発音されるn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に、音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、前記先頭音の収音時刻を前記先頭テスト音の収音時刻として決定することを特徴とする音響装置。 - スピーカーに、テスト信号列を供給する信号供給ステップと、
前記テスト信号列に基づいて前記スピーカーから発音されたテスト音列を含む音をマイクロフォンにより収音し、前記テスト音列に含まれるテスト音のうち先頭テスト音の収音時刻を決定する先頭テスト音収音時刻決定ステップと、を実行し、
前記先頭テスト音収音時刻決定ステップは、前記マイクロフォンにより収音した収音信号から先頭音を検出し、検出した前記先頭音の収音時刻から、前記テスト信号列によって規定される前記先頭テスト音と当該先頭テスト音と同一のスピーカーから発音されるn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に、音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、前記先頭音の収音時刻を前記先頭テスト音の収音時刻として決定することを特徴とする音場制御システムの制御方法。 - テスト信号列に基づいてスピーカーから発音されたテスト音列を含む音をマイクロフォンにより収音する収音ステップと、
前記収音ステップの収音結果から、前記テスト音列に含まれるテスト音のうち先頭テスト音の収音時刻を決定する先頭テスト音収音時刻決定ステップと、を実行し、
前記先頭テスト音収音時刻決定ステップは、前記マイクロフォンにより収音した収音信号から先頭音を検出し、検出した前記先頭音の収音時刻から、前記テスト信号列によって規定される前記先頭テスト音と当該先頭テスト音と同一のスピーカーから発音されるn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に、音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、前記先頭音の収音時刻を前記先頭テスト音の収音時刻として決定することを特徴とする解析装置の制御方法。 - スピーカーに、テスト信号列を供給する信号供給ステップと、
前記テスト信号列に基づいて前記スピーカーから発音されたテスト音列を含む音をマイクロフォンにより収音した収音結果から、前記テスト音列に含まれるテスト音のうち先頭テスト音の収音時刻を決定する先頭テスト音収音時刻決定ステップと、を実行し、
前記先頭テスト音収音時刻決定ステップは、前記マイクロフォンにより収音した収音信号から先頭音を検出し、検出した前記先頭音の収音時刻から、前記テスト信号列によって規定される前記先頭テスト音と当該先頭テスト音と同一のスピーカーから発音されるn番目(但し、nはn≧2となる整数)のテスト音との発音間隔経過後に、音が検出されたか否かを判定し、検出されたと判定した場合、前記先頭音の収音時刻を前記先頭テスト音の収音時刻として決定することを特徴とする音響装置の制御方法。 - コンピューターに、請求項11に記載の音場制御システムの制御方法における前記先頭テスト音収音時刻決定ステップを実行させるプログラム。
- コンピューターに、請求項12に記載の解析装置の制御方法における各ステップを実行させるプログラム。
- コンピューターに、請求項13に記載の音響装置の制御方法における各ステップを実行させるプログラム。
- 請求項14ないし16のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。
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