JP5888123B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ノズルから液体を噴射させる液体噴射装置に関し、特に布帛等を捺染する液体噴射装置に関する。
この液体噴射装置は、ノズル面に開口したノズルから液体を噴射(吐出)させる液体噴射ヘッドを備えている。液体噴射ヘッドは、圧電素子(圧力発生手段の一種)を駆動することにより圧力室内の液体に圧力変化を与え、この圧力変化を利用してノズルから液体を噴射することができる。
このような液体噴射装置は、ごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして、布帛(織物等で構成された記録媒体)に対して液体を噴射して捺染する捺染用の液体噴射装置に用いられている(例えば、特許文献1)。
特開2011−84680号公報
ところで、布帛に対して液体を噴射した場合、布帛に着弾した液体が滲む(着弾位置から広がる)虞があった。特に、液体が着弾する位置によっては、滲みが顕著になっていた。例えば、図8に示す縦糸91と横糸92とを交互に浮き沈みさせて織った平織り状の布帛93に対して液体94を噴射する場合、縦糸91と横糸92とが交差した交差部P1に着弾した液体94に比べて縦糸91と横糸92との境界部分P2あるいはP3に着弾した液体94の方が滲んでいた。すなわち、液体94が境界部分P2、P3に着弾した場合、図9に示すように、液体94が複数本の糸に跨って浸透する結果、境界部分P2、P3に着弾した液体94の方が交差部P1に着弾した液体94に比べて滲み易くなっていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、布帛等を捺染する際に滲みを抑えることができる液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、織物または編物で構成された記録媒体に対して液体を噴射可能な液体噴射装置であって、
前記記録媒体に対して相対的に移動し、圧力発生手段を駆動させて圧力室に圧力変動を生じさせることで、ノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
前記記録媒体の面内において糸同士が交差した交差部を検出する検出手段と、
前記圧力発生手段の駆動を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検出手段が検出した情報に基づいて前記圧力発生手段の駆動タイミングを制御することで、前記ノズルから噴射した液体を前記記録媒体の交差部に着弾させるようにしたことを特徴とする。
本発明の液体噴射装置によれば、糸同士が交差した交差部に液体を着弾させるため、着弾した液体の滲み(染み広がり)を抑えることができる。これにより、布帛等に対して鮮明な画像等を捺染することができる。
また、上記構成において、前記制御手段は、前記検出手段が検出した情報に基づいて前記圧力発生手段の駆動を制御し、前記ノズルから噴射される液体の量を制御することで、前記糸の幅よりも狭い範囲に液体を着弾させるようにしたことが望ましい。
この構成によれば、滲みを更に抑えつつ布帛等に対してより鮮明な画像等を捺染することができる。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの断面図である。 プリンターの電気的構成を説明するブロック図である。 噴射駆動パルスの構成を説明する波形図である。 布帛の交差部の検出を説明する模式図である。 捺染された布帛の一例を説明する模式図である。 図6におけるC−C線断面図である。 従来の記録ヘッドにおける捺染を説明する布帛の模式図である。 従来の記録ヘッドにおける捺染を説明する布帛の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、本発明の液体噴射装置として、インクジェット式プリンター1(本発明の液体噴射装置の一種)を例に挙げて行う。
図1はプリンター1の構成を示す斜視図である。このプリンター1は、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド2(以下、記録ヘッド)が取り付けられると共に、内部に液体を貯留した液体貯留部材の一種であるインクカートリッジ3が着脱可能に取り付けられるキャリッジ4を備えている。このキャリッジ4の後部には、キャリッジ4を布帛5(織物または編物で構成された記録媒体(着弾対象)の一種)の布幅方向、即ち、主走査方向に往復移動させるキャリッジ移動機構6を備えている。また、記録動作(捺染動作)時における記録ヘッド2の下方には、間隔を空けてプラテン7を備えている。このプラテン7上には、プリンター1の後方に備えた搬送機構8によって、布帛5が主走査方向に直交する副走査方向に搬送される。なお、本実施形態の布帛5は、綿や絹の繊維からなる縦糸61および横糸62を交互に直交させた平織り状の布帛である(図5(b)参照)。
キャリッジ4は、主走査方向に架設されたガイドロッド9に軸支された状態で取り付けられており、キャリッジ移動機構6の作動により、ガイドロッド9に沿って主走査方向に移動する。キャリッジ4の主走査方向の位置は、位置情報検出手段の一種であるリニアエンコーダー10によって検出され、その検出信号、即ち、エンコーダーパルス(位置情報の一種)をプリンター1の制御部51(図3参照)に送信する。また、本実施形態のキャリッジ4の下面(記録ヘッド2側の面)には、布帛5の面内において縦糸61および横糸62が交差した交差部60を撮影するカメラ14(本発明における検出手段に相当)が、記録ヘッド2と干渉しない位置に配置されている。
また、キャリッジ4の移動範囲内における記録領域(捺染領域)よりも外側の端部領域には、キャリッジ4の走査の基点となるホームポジションが設定されている。本実施形態におけるホームポジションには、記録ヘッド2のノズル面(ノズルプレート19:図2参照)を封止するキャッピング部材11と、ノズル面を払拭するためのワイパー部材12とが配置されている。そして、プリンター1は、このホームポジションから反対側の端部へ向けてキャリッジ4が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にキャリッジ4が戻る復動時との双方向で布帛5上に文字や画像等を記録する所謂双方向記録を行う。
次に記録ヘッド2について説明する。
記録ヘッド2は、図2に示すように、流路基板18、ノズルプレート19、圧電素子20(圧力発生手段の一種)、保護基板21、コンプライアンス基板22、およびヘッドケース23を備えている。
流路基板18は、ノズル列方向に沿って長尺なシリコン単結晶基板からなり、同方向に沿って細長な連通部25が2本形成されている。これらの連通部25に挟まれた領域には、複数の圧力室26が、ノズル列方向に並んだ状態で、連通部25ごとに合計2列形成されている。各圧力室26は、圧力室26よりも狭い幅で形成されたインク供給路27を介して、連通部25と連通されている。
流路基板18の下面(圧電素子20とは反対側の面)には、ノズルプレート19が、接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。ノズルプレート19は、ステンレス鋼(SUS)又はシリコン単結晶等で形成されており、各圧力室26のインク供給路27とは反対側で連通するノズル28が複数穿設されている。これらのノズル28は、例えば、360dpiのピッチで列設されたノズル列を構成する。
流路基板18の上面(ノズルプレート19とは反対側の面)には、弾性膜30が積層されている。この弾性膜30上には、例えば下電極膜、圧電体層及び上電極膜が順次積層された圧電素子20が、各圧力室26に対向した状態で2列並設されている。この圧電素子20の一側(中央側)の端部には、上電極膜と導通するリード電極(図示せず)の一端が接続されている。このリード電極の他端は、絶縁体膜上において記録ヘッド2の中央部側に延在し、フレキシブルケーブル31の一端と電気的に接続されている。なお、フレキシブルケーブル31の他端は、制御部51と接続されている。
また、弾性膜30上には、圧電素子20に対向する領域にその変位を阻害しない程度の大きさの空間となる圧電素子保持空間32を有する保護基板21が接合されている。この保護基板21には、連通部25に対向する位置に厚さ方向に貫通した長尺なリザーバー部33が2本設けられると共に、フレキシブルケーブル31とリード電極を接続可能な配置空間35が中央部に設けられている。なお、リザーバー部33は各連通部25と連通し、圧力室26にインクを供給するリザーバー(共通液室)34を構成している。
コンプライアンス基板22は、可撓性を有する封止膜36と金属等の硬質の部材からなる固定基板37とを積層した基板であり、保護基板21の上側(流路基板18とは反対側)に接合されている。このコンプライアンス基板22には、リザーバー34にインクを導入するインク導入口38が厚さ方向に貫通して形成されている。また、コンプライアンス基板22のリザーバー34に対向する領域のうちインク導入口38以外の領域は、固定基板37が除去された封止膜36のみからなる封止部39となっている。これにより、リザーバー34は可撓性を有する封止部39により封止され、コンプライアンスが得られることになる。
ヘッドケース23は、コンプライアンス基板22の上側(保護基板21とは反対側)に接合された中空箱体状部材である。ヘッドケース23の内部には、保護基板21の配置空間35と連通する挿通空間40、およびケース流路41がその高さ方向に貫通して形成されている。この挿通空間40内には、フレキシブルケーブル31が挿通されている。ケース流路41は、インクカートリッジ3からのインクをリザーバー34に供給するための流路であり、下端がインク導入口38と連通されている。また、ヘッドケース23の下面のうち封止部39に対向する部分には、封止膜36の可撓変形を阻害しない程度の封止空間が備えられている。
このように構成された記録ヘッド2は、インクカートリッジ3からのインクをケース流路41、リザーバー34、インク供給路27を介して圧力室26内に取り込んでいる。そして、記録ヘッド2は、圧電素子20を駆動させることで圧力室26内のインクに圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用することでノズル28からインクを噴射している。
次に、プリンター1の電気的構成を説明する。図3は、プリンター1の電気的な構成を説明するブロック図である。本実施形態におけるプリンター1は、搬送機構8、キャリッジ移動機構6、リニアエンコーダー10、カメラ14、記録ヘッド2、及び、制御部51を有する。なお、外部装置50は、例えばコンピューターやデジタルカメラなどの画像を取り扱う電子機器である。この外部装置50は、プリンター1の制御部51と通信可能に接続されており、プリンター1において布帛5等の記録媒体に画像やテキストを捺染(印刷)させるため、その画像等に応じた捺染データをプリンター1に送信する。
制御部51は、プリンター1の各部の制御を行うための制御ユニットであり、インターフェース(I/F)部54と、CPU55と、記憶部56と、駆動信号生成部57と、を有する。インターフェース部54は、外部装置50からプリンター1へ送信される捺染データや捺染命令を受信したり、外部装置50にプリンター1の状態情報を送信したりする等、プリンター1とのデータの送受信を行う。CPU55は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。記憶部56は、CPU55のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。そして、CPU55は、記憶部56に記憶されているプログラムに従って、各ユニットを制御する。
また、CPU55は、カメラ14が検出した画像情報から、布帛5の面内において糸同士が交差した交差部60の座標データを算出すると共に、この座標データ、およびリニアエンコーダー10から出力されるエンコーダーパルスからタイミングパルスを生成するタイミングパルス生成手段として機能する。なお、布帛5の面内における交差部60の座標の算出方法については後述する。そして、CPU55は、このタイミングパルスに同期させて捺染データの転送や、駆動信号生成部57による駆動信号の生成等を制御する。また、CPU55は、タイミングパルスに基づいて、ラッチ信号やチェンジ信号等のタイミング信号を生成して記録ヘッド2のヘッド制御部53に出力する。ラッチ信号は、駆動信号の生成周期を規定する信号である。また、このラッチ信号は、駆動信号において最初に発生される駆動パルスの圧電素子20への印加タイミングを規定する信号でもある。また、チェンジ信号は、ラッチ信号の後に所定間隔でチェンジパルスが発生される信号であり、駆動信号に含まれる駆動パルスの圧電素子20への印加タイミングを規定する信号である。
ヘッド制御部53は、制御部51からのヘッド制御信号(捺染データ、タイミング信号等)に基づき、記録ヘッド2の圧電素子20に対する駆動信号の印加制御等を行う。本発明においては、布帛5の面内における交差部60にインクが着弾するように、圧電素子20に対する駆動信号の印加制御が行われる。なお、制御部51およびヘッド制御部53が本発明における制御手段に相当する。
駆動信号生成部57は、駆動信号の波形に関する波形データに基づいて、アナログの電圧信号を生成する。また、駆動信号生成部57は、上記の電圧信号を増幅して駆動信号を生成する。この駆動信号は、当該駆動信号の生成繰り返し周期である単位期間内に、噴射駆動パルスDPを少なくとも1つ以上含む一連の信号である。なお、噴射駆動パルスDPとは、記録ヘッド2のノズル28からインクを噴射する記録動作を行わせるために、圧電素子20に所定の動作を行わせるものである。
図4は、記録動作時における駆動信号に含まれる噴射駆動パルスDPの構成の一例を示す波形図である。なお、図4において、縦軸は電位であり、横軸は時間である。また、図4に示すように、本実施形態の噴射駆動パルスDPは平均するとプラスの極性である。
噴射駆動パルスDPは、膨張要素dp1、膨張維持要素dp2、収縮要素dp3、収縮維持(制振ホールド)要素dp4、および、復帰要素dp5を含んでいる。膨張要素dp1は、基準電位(中間電位)Vbから最小電位(最小電圧)Vminまでマイナス側に電位が変化して圧力室26を膨張させる。膨張維持要素dp2は、最小電位Vminを一定時間維持する。収縮要素dp3は、最小電位Vminから最大電位(最大電圧)Vmaxまでプラス側に電位が変化して圧力室26を急激に収縮させる。収縮維持要素dp4は、最小電位Vmaxを一定時間維持する。復帰要素dp5は、最小電位Vmaxから基準電位Vbまで電位を復帰する。
噴射駆動パルスDPが圧電素子23に印加されると次のように作用する。まず、膨張要素dp1により圧電素子23が収縮し、これに伴って圧力室26が基準電位Vbに対応する基準容積から最小電位Vminに対応する最大容積まで膨張する。これにより、ノズル28に露出しているメニスカスが圧力室26側に引き込まれる。この圧力室26の膨張状態は、膨張維持要素dp2の印加期間中に亘って一定に維持される。膨張維持要素dp2の後に続いて収縮要素dp3が圧電素子23に印加されると、当該圧電素子23が伸長し、これにより、圧力室26が上記最大容積から最大電位Vmaxに対応する最小容積まで急激に収縮する。この圧力室26の急激な収縮によって圧力室26内のインクが加圧され、これにより、ノズル28からは数pl〜数十plのインクが噴射される。この圧力室26の収縮状態は、収縮維持要素dp4の印加期間に亘って短時間維持され、その後、制振要素dp5が圧電素子23に印加されて、圧力室26が最大電位Vmaxに対応する容積から基準電位Vbに対応する基準容積まで復帰する。
そして、本発明のプリンター1では、上記した噴射駆動パルスDPの圧電素子23への印加タイミングを制御して、布帛5の面内において糸同士が交差した交差部60にインクを着弾させることを特徴としている。以下に、本実施形態におけるプリンター1の制御方法について説明する。なお、本実施形態の布帛5は、図5(b)に示すように、綿や絹の繊維からなる縦糸61および横糸62が交互に直交するように織り込まれている。この布帛5の面方向から見て縦糸61と横糸62が重なった部分(交差した部分)が交差部60である。
まず、カメラ14によって、布帛5の面内における交差部60を検出する。例えば、図5に示すように、長方形状の布帛5の捺染領域内における一の隅角部Aをカメラ14で撮影する。この撮影画像内において、例えば布帛5と重畳する状態で表示される十字マークを縦糸61と横糸62が直交する部分の中心に合わせて、捺染領域の隅に位置する第1の交差部60aの中心を検出する。次に、キャリッジ移動機構6を作動させてキャリッジ4を主走査方向(図5(b)におけるX方向)に移動させると共に、搬送機構8を作動させて布帛5を副走査方向(図5(b)におけるY方向)に搬送させ、第1の交差部60aに対して布帛5の対角方向に隣接する第2の交差部60bの中心を検出する。なお、キャリッジ4および布帛5を移動させずに、第1の交差部60aおよび第2の交差部60bの両方が入る範囲を一度に撮影して、これらの中心を検出しても良い。これにより、第1の交差部60aの中心を原点とした第2の交差部60bの中心の相対座標(dx1,dy1)が求められる。さらに、キャリッジ4を主走査方向に移動させると共に、布帛5を副走査方向に搬送させ、捺染領域内において第1の交差部60aを撮影した隅角部Aとは布帛5の対角に位置する隅角部Bをカメラ14で撮影する。この撮影画像内において、捺染領域の隅に位置する第3の交差部60cの中心を検出し、第1の交差部60aの中心に対する相対座標(dx2,dy2)を検出する。これにより、捺染領域内に位置する全ての交差部60の中心の相対座標を算出することができる。すなわち、第2の交差部60bの中心の相対座標(dx1,dy1)から縦糸61間および横糸62間のピッチが求められると共に、第2の交差部60bの中心の相対座標(dx1,dy1)および第3の交差部60cの中心の相対座標(dx2,dy2)から、捺染領域内にある縦糸61と横糸62の本数が求められる。具体的には、捺染領域内にある縦糸61の本数は、(dx2/dx1)+1本となり、横糸62の本数は、(dy2/dy1)+1本となる。また、n列目の縦糸61とm行目の横糸62との交差部60の相対座標は((n−1)×dx1,(m−1)×dy1)となる。なお、キャリッジ4および布帛5は、布帛5の各交差部60の中心の相対座標が求められた後、初期位置に戻される。
上記のように抽出された各交差部60の中心の相対座標、および捺染データを基に、CPU55はタイミング信号を生成する。このとき、布帛5の面内における交差部60にのみインクが着弾するようにタイミング信号を生成する。なお、タイミング信号のうち、ラッチ信号は、リニアエンコーダー10から出力されるエンコーダーパルスに基づいて生成される。このため、各交差部60の中心の相対座標等の情報に基づいてエンコーダーパルスに対するラッチ信号の生成間隔や生成数を調整することで、駆動信号の生成周期を調整することができる。ヘッド制御部53は、このタイミング信号に基づき、記録ヘッド2の圧電素子20に対する駆動信号の印加制御を行う。これにより、各交差部60の中心の相対座標等の情報に応じて、交差部60にインクが着弾されるタイミングでインクの噴射が行われる。また、本実施形態では、糸61、62の幅よりも狭い範囲にインクが着弾するように、予め入力された布帛5の糸61、62の幅(直径)のデータを基に、圧電素子20の駆動を制御して噴射されるインクの量を制御している。例えば、噴射駆動パルスDPにおける収縮要素dp3の傾きを変化させたり、最大電位Vmax、最小電位Vminを変化させたりすることで、噴射されるインクの量を制御することができる。なお、カメラ14の撮影画像から糸61、62の幅を検出しても良い。
このように、糸同士が交差した交差部60にのみインクを着弾させるため、着弾したインク64の滲み(染み広がり)を抑えることができる。図6は、捺染された布帛5の一例を説明する模式図であり、図7は、図6におけるC−C線断面図である。なお、図6では、布帛5における6つの交差部60にインク64を着弾させている。図6および図7に示すように、布帛5は縦糸61および横糸62を交互に重ねて織られているため、各糸61、62は上下方向(布帛5の面に対して垂直な方向)に波うちながら延在する。そして、これらの糸61、62の上面側(着弾面側)から見て凸になった部分が、交差部60、すなわち、インクが着弾する部分となるため、着弾したインク64は、主に下面側(着弾面側とは反対側)に向けて浸透していくことになる。また、本実施形態では、糸61、62の幅よりも狭い範囲にインクを着弾させているため、縦糸61および横糸62の間でインクに毛細管力が生じることが抑制される。その結果、着弾したインク64が布帛5の面方向に染み広がることを抑制することができる。
このように、布帛5の交差部60にインクを着弾させるため、着弾したインク64の滲み(染み広がり)を抑えることができる。これにより、布帛5に対して鮮明な画像等を捺染することができる。また、本実施形態では、糸の幅よりも狭い範囲にインクを着弾させるようにしたので、滲みを更に抑えつつ布帛5に対してより鮮明な画像等を捺染することができる。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではない。
例えば、記録媒体として平織り状の布帛5を例示したが、これには限られない。綾織りや朱子織りで織られた織物のほか、複数本の糸を用いた編物等で構成された記録媒体に対しても適用できる。要は、記録媒体としては、糸同士が交差したものであれば、どのようなものでも良い。
また、上記した実施形態では、カメラが撮影した第1の交差部、第2の交差部、および第3の交差部から各交差部の座標を算出したが、これには限られない。ノズルからインクを噴射する際に、順次交差部の位置をカメラで撮影しながら、この交差部にインクを着弾させるようにしても良い。
さらに、上記した実施形態では、圧力発生手段として、所謂撓み振動型の圧電素子20を例示したが、これには限られず、例えば、所謂縦振動型の圧電素子を採用することも可能である。その他、圧力発生手段としては、発熱によりインクを突沸させることで圧力変動を生じさせる発熱素子や、静電気力により圧力室の区画壁を変位させることで圧力変動を生じさせる静電アクチュエーターなどの圧力発生手段を採用する構成においても本発明を適用することが可能である。
1…プリンター,2…記録ヘッド,3…インクカートリッジ,4…キャリッジ,5…布帛,6…キャリッジ移動機構,8…搬送機構,10…リニアエンコーダー,14…カメラ,18…流路基板,19…ノズルプレート,20…圧電素子,21…保護基板,22…コンプライアンス基板,23…ヘッドケース,26…圧力室,27…インク供給口,28…ノズル,34…リザーバー,38…インク導入口,41…ケース流路,51…制御部,53…ヘッド制御部,54…インタフェース部,55…CPU,56…記憶部,57…駆動信号生成部,60…交差部,61…縦糸,62…横糸,64…着弾したインク

Claims (2)

  1. 織物または編物で構成された記録媒体に対して液体を噴射可能な液体噴射装置であって、
    前記記録媒体に対して相対的に移動し、圧力発生手段を駆動させて圧力室に圧力変動を生じさせることで、ノズルから液体を噴射させる液体噴射ヘッドと、
    前記記録媒体の面内において糸同士が交差した交差部を検出する検出手段と、
    前記圧力発生手段の駆動を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記検出手段が検出した情報に基づいて前記圧力発生手段の駆動タイミングを制御することで、前記ノズルから噴射した液体を前記記録媒体の交差部に着弾させるようにしたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記制御手段は、前記圧力発生手段の駆動を制御して前記ノズルから噴射される液体の量を制御することで、前記糸の幅よりも狭い範囲に液体を着弾させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
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