JP5886405B1 - 積層シートの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、積層シートの剥がれや捲れ等の積層異常の発生を検出可能にした積層シートの検査方法を提供する。【解決手段】光反射率の異なる材料を積層した積層シートに対し、搬送中の積層シートに発生した積層異常を検知する積層シートの検査方法であって、前記積層シートの幅方向にわたってレーザ光を照射する光照射工程と、前記積層シートの表面で反射された前記レーザ光の反射光を受光して光強度を検出する光検出工程と、前記検出した反射光強度の変化から、前記積層シートに、前記材料の積層異常の発生を検知する検出工程、とを有する積層シートの検査方法。【選択図】図1

Description

本発明は積層シートの剥がれ状態を検査する積層シートの検査方法に関する。
発熱体層を含む積層シートの製造において、搬送工程では、積層シートを、搬送ベルトの下面側に吸着しながら搬送するコンベア(以下、フライトコンベアともいう)により積層シートの上面側を吸引して搬送する工程がある。このフライトコンベアによる搬送工程中に、積層シートの裏面側に裏側通気シートを貼り合わせることが行われる。そして、フライトコンベアから次のコンベアに移動させた際に、積層シートの表面側に表側通気シートを貼り合わせることが行われる。
フライトコンベアで積層シートを搬送中に発生しうる、発熱体層から積層材料のシート剥がれを迅速に検知することが重要になっている。
シートの検査方法としては、種々の方法が開示されている。
特許文献1には、検査光に紫外線を用い、検査対象物が含有する蛍光性成分からの蛍光反射光を測定して、こすれや捲れを判定する検査方法が記載されている。
特許文献2には、反射式光電センサの発光素子の射出光を光ファイバで導いて射出し、その反射光を別の光ファイバで導いて受光素子で受光する。そして受光した反射光の強度差を検出することで、ろ紙の有無を判別する表面汚染検査装置が開示されている。
その他の検出手段としては、画像処理技術を用いる検査装置(特許文献3参照。)がある。
特開2013−231664号公報 特開平07−005264号公報 特開2007−161257号公報
特許文献1に記載された検査方法では、蛍光性成分を含有する特殊な検査対象物しか検出することができない。また特許文献2に記載された検査装置では、光ファイバを用いているため、狭い範囲の検査領域の判定しかできない。さらに、特許文献3に記載の検査装置では、高速で移動する検査対象物についての検査の装置構成が複雑になる。
本発明は、積層シートの搬送中において、剥がれや捲れ等の発生(ないしは発生の有無)を迅速に検出可能にした積層シートの検査方法に関する。
本発明は、光反射率の異なる材料からなる層を積層した搬送積層シートの剥がれ、捲れ等(以下、「積層異常」ということがある)の発生を検査する積層シートの検査方法であって、
前記積層シートの幅方向にわたってレーザ光を照射する光照射工程と、
前記積層シートの表面で反射された前記レーザ光の反射光を受光して光強度を検出する光検出工程と、
前記検出した反射光強度の変化から、前記積層シートに、前記材料の積層異常の発生を検知する検出工程、とを有する積層シートの検査方法を提供する。
本発明の積層シートの検査方法によれば、積層シートに照射した、レーザ光の積層シートからの反射率の変化率を検出することで、搬送中における、積層シートの剥がれや捲れ等(積層異常)の発生を迅速に検知、積層異常シートを排除して、積層シートの製造が可能になる。
本発明の積層シートの検査方法を実施する検査装置の好ましい一例を示した構成図である。 光反射率の異なる材料からなる層を積層した発熱体の一例を示した部分拡大断面図である。 フライトコンベアで発熱体を搬送しているときに発生した剥がれの様子をフライトコンベアの下方からみて連続的に示した図面である。(a)はフライトコンベアに搬送され始めたときに発熱体層に剥がれが生じ始めた状態を模式的に示した斜視図である。(b)はフライトコンベアで発熱体を搬送中に発熱体の両端を残して発熱体層が剥がれた状態を模式的に示した斜視図である。(c)はフライトコンベアで発熱体を搬送中に発熱体の一端を残して発熱体層が剥がれた状態を模式的に示した斜視図である。(d)はフライトコンベアで発熱体を搬送中に発熱体の吸着面側を残して発熱体の構成層の一部が剥がれて落下した状態を模式的に示した斜視図である。 発熱体の構成層の一部が剥がれ落ちる状態を示した部分拡大断面図である。 構成層の捲れ等が発生しない正常時、捲れが発生した異常時および剥がれが発生した異常発生時の積層シートを模式的に示した裏面側からみた、底面図である。 本発明の積層シートの検査方法の好ましい一実施形態を示したフローチャートである。 本発明の積層シートの検査方法における判定工程の好ましい一例を示したフローチャートである。 上限しきい値と下限しきい値について説明したセンサ出力電圧の一例を示した出力図である。 製品の排出方法について説明したタイミングチャートである。 実施形態の検査方法において、フライトコンベアに積層シートが搬送される前から搬送中にかけて、フライトコンベアおよび積層シートにレーザ光を照射した時の反射光のセンサ出力電圧例を示した出力電圧図である。 発熱体層を含まない積層シートの部分断面図である。 発熱体層を含む正常時の積層シートの部分断面図である。 実施形態の検査方法において、フライトコンベアの搬送ベルトの積層シート吸着面にレーザ光を照射した時の反射光のセンサ出力電圧の一例を拡大して示した出力電圧図である。 実施形態の検査方法において、発熱体層を含まない積層シートにレーザ光を照射した時の反射光のセンサ出力電圧の一例を拡大して示した出力電圧図である。 実施形態の検査方法において、発熱体層を含む積層シートにレーザ光を照射した時の正常時と異常時の反射光のセンサ出力電圧の一例を拡大して示した出力電圧図である。 搬送ベルトに吸着された側の異常時の積層シートの部分断面図である。 検出部の異物防御用カバーの好ましい一例を示した斜視図である。 検出部の異物除去用ノズルの好ましい一例を示した斜視図である。 本発明の積層シートの検査方法を実施する製造装置の好ましい一例を示した構成図である。
本発明に係る積層シートの検査方法の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら、以下に説明する。まず、検査装置が配されるもので積層シートを搬送ベルトの下面側に保持しながら搬送するコンベアと、積層シートの検査方法を実施する検査装置の好ましい一例を、図1によって説明する。
図1に示すように、コンベア81からコンベア101に積層シートとして発熱体11を受け渡す際に、積層シートを搬送ベルトの下面側に吸着しながら搬送するコンベア(以下、フライトコンベアともいう。)91が用いられている。フライトコンベア91は、回転軸が互いに平行になるように配置されている複数のローラ92と、各ローラ92間に架け渡された無端の搬送ベルト93とを有している。搬送ベルト93の周回軌道は、その一部に、発熱体11を保持する面が鉛直方向下方を向く部位93aを有している。発熱体11は、この部位93aを搬送される。つまり発熱体11は、搬送ベルト93の支持面に吸引保持された状態で搬送される。このような状態での搬送を実現するために、下方を向く部位93aの位置には、周回軌道の内部にサクションボックス94が設置されている。また、搬送ベルト93には図示しない透孔が設けられている。これによって、サクションボックス94を起動することで、透孔を通じて周回軌道の外部から内部へ向けて空気が吸引されるように構成されている。この吸引によって、被搬送物である発熱体11は、搬送ベルト93の支持面に吸引保持された状態で部位93aを搬送される。
フライトコンベア91の下方には、発光部210と受光部220を備えた、発熱体11の剥がれや捲れを検出する検査装置200が配されている。この検査装置200は、発光部210と受光部220が隣接して配されている。この発光部210からレーザ光Lを射出し、このレーザ光Lを測定物の発熱体11に照射する。そして照射したレーザ光Lの反射光Rを受光部220で受光して光電変換し、反射光強度に対応したセンサ出力電圧として出力する。出力された電圧は、必要に応じて図示していない内部回路によって増幅して出力する。このような検査装置200としては、キーエンス社製LV−NH42(製品型番)を用いることができる。
また、検査装置200には、発光部210に発光を指示し、受光部220で受光した反射光強度が正常か異常発生かを判断するしきい値を超えているか否かを、光電変換によって取得した電圧値によって判定する制御部230が接続されている。その判定方法については、後述する。
上記レーザ光Lには、例えば、波長が635nmから690nmの赤色レーザ光を用いる。本実施形態では波長が660nmの赤色レーザ光を用いた。なお、レーザ光Lには、他の波長域のレーザ光も用いることができる。赤色のレーザ光Lを用いれば、レーザ光Lの照射位置が目視可能となり、照射位置の調整が容易にできるので好ましい。
レーザ光Lは、積層シートである発熱体11の幅方向にわたって、捲れや剥がれを検知しうる所定幅に照射される。上記レーザ光Lの照射域の長さは、発熱体11の幅方向の全域をカバーすることが好ましい。また、積層シートが搬送時に幅方向に振れを発生しなければ、レーザ光Lの照射域の長さは、積層シートの幅と同一でよい。しかし、上記のように、一部を検出すれば異常の発生の始まりが判定できるのであれば全幅でなくてもよい。また積層シートを搬送する際には、その幅方向に搬送される積層シートが蛇行して幅方向に横振れが生じる場合がある。この場合は、レーザ光Lの幅は、積層シートが幅方向に振れてもその幅方向の全域にレーザ光Lが照射されるというという観点から、振れ幅を加味した幅に設定されることも好ましい。
またレーザ光は直進性に優れているため、反射光Rの散乱が少ない。そのため、反射光強度の低下が抑えられ、受光部220で得られる光電変換された電圧値は判定可能なレベルの電圧値が得られやすくなる。
さらにレーザ光Lは発熱体11の幅方向にわたる長さを有しているので、第1基材シート1の一部の捲れも検出することができる。
上記の積層シートの例としてあげた発熱体11の層構成は、図2に示すように、第1基材シート1に発熱体層3が塗工され、さらに第2基材シート4が被覆されている。上記発熱体層3は1列もしくは複数列に塗工される。第1基材シート1および第2基材シート4は白色シートであり、発熱体層3は黒色層である。具体的には、第1基材シート1は白色のクレープ紙であり、第2基材シート4は白色のポリマーシートであることが好ましい。したがって、第1基材シート1および第2基材シート4の光反射率は発熱体層3の光反射率よりも高くなっている。この反射率の差によって、積層シートの剥がれや捲れ等の積層異常の発生を反射光Rの強度を測定することで検知できる。
積層シートが上記層構成の場合、上記サクションボックス94によって第2基材シート4側を吸着した際に、発熱体層3で第1基材シート1側が剥離して、落下する場合がある。
その様子の一例を図3に示す。図3(a)は、発熱体11の中間部分の発熱体層3で剥がれが発生し始めた状態であり、図3(b)は、発熱体11の搬送が進み、発熱体11の搬送方向端部を除いて発熱体層3で剥がれた状態である。図3(c)は、発熱体11の搬送がさらに進み、発熱体11の一端部も剥がれ、第1基材シート1が発熱体11の他端部でかろうじて付いている状態である。そして図3(d)は、第1基材シート1(図示せず)側が発熱体層3で完全に剥がれ落ち、第2基材シート4側の発熱体層3も剥がれ始めた状態である。各状態をレーザ光Lの照射により検査する。
上記落下状態は、図4に示すように、フライトコンベア91(図1参照)の搬送ベルト93に第2基材シート4が吸着され、第2基材シート4に付着している発熱体層3の一部が層状に残っている状態である。第1基材シート1側は、発熱体層3の一部が第1基材シート1に層状に付着した状態で、落下している。
したがって、第1基材シート1側が剥がれていない正常時の場合、発熱体11のシート表面は白色である(図5(a)参照。)。これに対し、第1基材シート1側の一部が捲れた場合(図5(b)上側参照。)や、剥がれて落下した場合(図5(c)上側参照。)の異常時では、発熱体11の表面は黒色層である発熱体層3の少なくも一部が表出している。
積層シートが流れ方向、すなわちMD方向(機械方向:Machine Direction)に搬送されたとき、レーザ光Lの照射位置に搬送されてレーザ光Lが照射される。図示例では、発熱体11が2列に配されている場合を示したので、各列の発熱体11のそれぞれにレーザ光Lが照射されるようにレーザ光Lは配される。
このとき、黒色層が表出している場合には、白色シートの光反射率と黒色層の光反射率の差によって前記図1に示した受光部220が受光する反射光Rの受光強度に差が生じることで、積層異常の発生の検出が可能になる。
本明細書の説明においては、白色シートの白色とは、通常の目視によって白く見える範囲の色をいう。例えば、酸化マグネシウムや硫酸バリウムのような可視光線を99%以上反射するような白色、また乳白、銀白、鉛白、チタン白等の白色系の色であり、アイボリー等の白色近似色も含む。また、黒色層の黒色とは、目視によって黒色に見える範囲の色をいう。例えば、カーボンナノチューブ黒体のような可視光線を99%以上吸収するような黒色、また酸化鉄(黒錆)、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等の黒色系の色や灰褐色、黒緑色等の黒色近似色も含む。
次に、上記検査装置200を用いた本実施形態の積層シートの検査方法を、図6を参照して説明する。以下、構成部品については図1等で付与した符号を付して説明した。
図6に示すように、「開始」によって検査を開始する。
次に、「検査装置の発光部より発光」S1によって、発光部210よりレーザ光Lを発光して照射する光照射工程を行う。このとき、発熱体11は、フライトコンベア91の搬送ベルト93に吸着されて、MD方向に搬送される。したがって、レーザ光Lが照射されている位置に、発熱体11のMD方向の先端部から後端部にかけて搬送されることになる。この結果、発熱体11の全面にレーザ光Lが照射されることになるので、発熱体11において構成層の一つに部分的な捲れがあっても、それを検出することが可能になる。
次に、光検出工程を行う。まず「受光部にて反射光を光電変換」S2によって、発熱体11に照射したレーザ光Lの反射光Rを受光部220で受光し、光電変換を行う。
次に「増幅」S3によって、受光部220または制御部230の内部回路(アンプ)を用いて光電変換した電圧の昇圧を行う。
次に、検知、判定工程として「正常、異常の判定」S4を行い、発熱体11が正常か、異常かを判定する。正常の場合、「Yes」として、「正常」S5と判定する。異常の場合、「No」として、「異常」S6と判定する。
具体的には、図7に示すように、「開始」によって判定を始める。
まず、「センサ出力電圧値が上限しきい値以下か否か」S7の判定を行う。この判定では、反射光の光強度を電圧に変換したセンサ出力電圧値に基づいて、上限しきい値とその電圧値をと比較する。センサ出力電圧値が上限しきい値以下の場合「Yes」として、次の「センサ出力電圧値が下限しきい値以上か否か」S8の判定工程に進む。上限しきい値よりもセンサ出力電圧値が高い場合「No」として、「異常」S6と判定する。この異常は、検査装置200の発光部210の光が短い光路で受光部220に入射して、強度の強い光が検出された場合である。この場合としては、発光部210と受光部220が何がしかの光を反射しやすいシートのような物体に覆われている場合であるから、製造装置を一時停止して、検査装置200を覆っている物体等を除去する。その後、製造装置を再稼働させる。
センサ出力電圧の上限しきい値は、上限の異常(NG)時の判定基準となるしきい値であり、反射光Rの光強度の変動域に対して、反射光Rの強度が異常に高い場合を排除するためのしきい値である。したがって、上限しきい値は、落下したシートに被覆されたときに受光部220が検出する光強度よりも低く、正常時に検出される光強度よりも高い強度に設定される。
このように上限しきい値を設定することにより、落下物により発光部210および受光部220が覆われた場合に生じる検出不能状態(NG)を検知することができる。
この上限しきい値が有効に活用できるのは、発光部210と受光部220とが隣接して配された構成の場合である。発光部210と受光部220が離間された状態に配された場合には、有効性が低下する。つまり、発光部210から射出したレーザ光Lが落下物に反射して短い光路で受光部220に入射するようになる、言い換えれば、レーザ光Lが大きく拡がることなく、受光部220に受光されるので、受光強度が非常に強くなる。そのため、落下物の影響を検出することが可能になるからである。
次に「センサ出力電圧値が下限しきい値以上か否か」S8の判定を行う。この判定では、反射光の光強度を電圧に変換した上記センサ出力電圧値に基づいて、下限しきい値とそのセンサ出力電圧値をと比較する。センサ出力電圧値が下限しきい値以上の場合「Yes」として、「正常」S5と判定する。一方、下限しきい値よりもセンサ出力電圧値が低い場合「No」として、「異常」S6と判定する。このような場合として、積層シートの一部のシート、例えばクレープ紙1側の一部が捲れている、もしくはクレープ紙1側が剥がれ落ちている場合がある。このような場合は、上記「異常」S6と判定された製品は不良品として、後の工程で排出する「不良品排出」S9を行う。
図8に示すように、センサ出力電圧の上記の下限しきい値は、異常(NG)時の判定基準となるしきい値である。下限しきい値は、正常時に検出される光強度を電圧に変換したセンサ出力電圧よりも低く、異常時に検出される光強度を電圧に変換したセンサ出力電圧の最低値よりも高い値に設定される。例えば、下限しきい値電圧は、白色シート(ポリマーシート1)を検出したときの光強度を電圧に変換したセンサ出力電圧と黒色層(発熱体層3)を検出したときの光強度を電圧に変換したセンサ出力電圧との中間値に設定されることが、正常時と異常時の判定を実現するために好ましい。これは一例であって、上記中間値よりも白色シート側の光強度を電圧に変換したセンサ出力電圧に近い値に、下限しきい値を設定することにより、捲れた状態が検出しやすくなる。すなわち、捲れの場合には反射光Rの光量の低減量が、剥がれ落ちた場合に比べて多くなるためである。ただし、この場合の下限しきい値は、センサ出力電圧のノイズ範囲にかからないように設定されることが好ましい。
下限しきい値が上記のように設定されていることから、ノイズによる変動を排除して、異常(NG)時を誤検出することなく検出できるようになる。
次の不良品の排出について、図9を参照して説明する。
図9に示すように、発熱体の製造装置は、製品1枚分に相当する部分を区分するパルス波形を出力する。すなわち、パルス間は製品1回分に相当する。そして、例えば、・・・、製品m−1、製品m、製品m+1、・・・の順に製品番号を付与する。その製品パルス波形に対応させて、検査の実行、停止を指示する検査パルス波形を出力する。したがって、検査は、検査パルス波形の周期に合わせて、連続的に繰り返し実施される。例えば、パルスの凸波形の部分で検査を実行する。検査して、黒色層を検出した場合は、不良品を示すNG信号のパルスが出力される。図示例では、1つの製品mに2か所のNG信号が取得されている。この場合、発熱体の製造装置が、そのNG信号が取得された製品mを記憶し、後の工程で、その製品mを第2排出部(図示せず)で排出する。
上記の積層シートの検出方法は、発熱体11の搬送時に生じるクレープ紙1側の剥がれや捲れという異常を、発熱体11表面の光反射率に差が生じることを利用して、反射光Rの強度の変化で検出することができる。これにより、積層シートのフライトコンベア91による搬送時に生じる異常を確実に検出することが可能になる。よって、生産ラインにおいて、異常を生じた製品を確実に排除することができるようになり、生産品の信頼性が確保される。
また、誤検出を防止するため、発熱体11の正常時のシート表面の光反射率とフライトコンベア91の搬送ベルト93表面の光反射率との差が、発熱体11の正常時のシート表面と異常時のシート表面との光反射率の差よりも小さいことが好ましい。
上記のように規定したことから、フライトコンベア91表面の反射光Rを受光したことで異常であるとの判定がなされるという誤検出がなくなる。
さらに搬送ベルト93表面は、発熱体11の正常時のシート表面の光反射率と異常時の光反射率との間の光反射率を有することが好ましい。
このように設定することにより、発熱体11が幅方向に振れた場合であっても、コンベアベルト93によって光強度が強くなることがないので、誤判定を防ぐことができる。もし、コンベアベルト93が正常時の発熱体11の光反射率よりも高くすると、発熱体11が横ブレして、コンベアベルト93での光反射が多くなったとき、発熱体11表面に捲れが発生していても、十分に検出できない場合が生じる。上記の発熱体11の正常時のシート表面の光反射率と異常時の光反射率との間の光反射率とすることによりこのような誤検出を防止することができる。
次に、具体的な出力例について、図10から図13を参照して説明する。
図10に示すように、先ずフライトコンベア91の搬送ベルト93に積層シートが搬送される前の状態Aを検出する。すなわち、状態Aでは、搬送ベルト93からの反射光のセンサ出力電圧を検出する。
シートの搬送が開始されると、先ず図11に示した第1基材シート(以下、クレープ紙ともいう。)1と第2基材シート(以下、ポリマーシートともいう。)4からなる積層シートが搬送されてくる。すると、この積層シートが搬送されている状態Bにおける積層シートの反射光のセンサ出力電圧を検出する。シート搬送がさらに進むと、図12に示したクレープ紙1とポリマーシート4との間に発熱体層3を含む積層シートが搬送されてくる。そして、この積層シートが搬送されている状態Cにおける積層シートの反射光のセンサ出力電圧を検出する。
図13に示すように、状態Aにおけるフライトコンベアの搬送ベルト(図1参照)から直接反射した反射光Rのセンサ出力電圧は、1.35Vから1.4Vであった。
図14に示すように、状態Bにおける、クレープ紙の反射光のセンサ出力電圧は、1.47Vから1.5Vであり、搬送ベルト93の反射光のセンサ出力電圧は、1.35Vから1.4Vであった。なお、搬送ベルトで搬送される発熱体11と発熱体11との間には隙間が配されているため、搬送ベルト93の反射光が捉えられることになる。以下、図面中、発熱体1個がある位置を通過する時間は0.2秒である。
図15に示すように、状態Cにおける、積層シートからの反射光Rのセンサ出力電圧は、以下のようになった。クレープ紙1の剥がれや捲れが発生していない正常時の積層シートでは、クレープ紙1からの反射光のセンサ出力電圧が1.39Vから1.42Vであり、搬送ベルト93からの反射光のセンサ出力電圧が1.35Vから1.4Vであった。この場合も上記同様に、搬送ベルト93で搬送される発熱体11と発熱体11との間には隙間が配されているため、搬送ベルト93の反射光が捉えられることになる。
また、クレープ紙1が剥がれまたは捲れ、ポリマーシート4に塗工されている発熱体層3が露出しているような異常時(図16参照。)は、下限しきい値電圧の1.20Vを大きく下回り、センサ出力電圧が1.07Vまで低下した。黒色層である発熱体層3は、クレープ紙1や搬送ベルト93と比較して光反射率が大幅に低いため、このような低いセンサ出力電圧となる。
上述したように状態AからCでは、レーザ光Lが照射される位置でのレーザ光Lの反射率が異なるため、反射光Rのセンサ出力電圧が異なっている。これにより、発熱体の正常状態に対する異常発生を検知し判定できる。
上記積層シートの検出方法では、搬送ベルト93によって搬送中の積層シートからクレープ紙1が落下した場合、落下したクレープ紙1が検出装置200(図1参照)を覆うことがある。この場合、発光部210から射出したレーザ光Lが落下したクレープ紙に反射して短い光路で受光部220に入射するようになる、言い換えれば、レーザ光Lが大きく拡がることなく、受光部220に受光される。このため、受光部220が検出する光強度は、非常に高い状態が連続した状態になり、それに伴ってセンサ出力電圧は連続して高い状態になる。そのため、積層シートの正常、異常の判定が不能になる。このような状態を回避する手段について、以下に説明する。
図17に示すように、検出装置200の発光部210および受光部220(図1参照)を覆うように、板状のカバー240をレーザ光Lの射出側に配することが好ましい。カバー240は、傾斜面を有するように配され、発光部210から射出されるレーザ光Lの光路およびそのレーザ光Lが反射された反射光Rが受光部220に入射する光路に開口部241を設けることが好ましい。また、カバー240のクレープ紙が落下してくる面は落下してくるクレープ紙が滑って落下するような滑らかな面とすることは好ましい。カバー240の材質は、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリカーボネイト等の樹脂、アルミニウム、ステンレス等の金属を用いることができる。さらに、カバー240の表面が荒れている場合、カバー表面をガラステープのような滑りやすい素材のテープで被覆してもよい。
このように、カバー240を配したことによって、積層シートから剥がれたシートが発光部210、受光部220を被覆しないようになるので、検査に支障をきたすことがなく、連続した検査が可能になる。
さらに図18に示すように、レーザ光Lを射出する発光部210のレーザ光射出側と受光部220のレーザ光受光側とには、異物を吹き飛ばす気体W(矢印で示す)を吹き付けるノズル250を配することが好ましい。
このように、上記ノズル250が配されていることから、発光部210および受光部220に付着しようとする異物を吹き飛ばすことができる。このため、正常時であるにもかかわらず異物によって異常時のような検出値を出力するというような誤検出を避けることができる。
本発明の上記積層シートの検査方法は、発熱具の製造工程におけるフライトコンベアを用いて発熱体を搬送する工程に適用することができる。以下に、好適な例として発熱具の製造方法に適用した一例を、図19を参照して説明する。
図19に示すように、発熱体の製造装置(以下、略して製造装置ということもある。)20は、塗工部30、電解質添加部40、貼り合わせ部50、スリット、切り込み加工部60、第1裁断部70、リピッチ部80、第1排出部90(フライトコンベア91)、被覆部100を備えている。
図示しない調整装置によって予め調整された塗料32は、図示しない送液ポンプによって塗工部30に供給される。
本例では、塗工部30において、原反ロール1Aから繰り出された長手方向に沿って、長尺帯体の第1基材シート1がコンベア33によって搬送される。そしてダイコータ31によって第1基材シート1上に塗料32を塗工して発熱体層3を形成する(塗工工程)。第1基材シート1には、クレープ紙を用いる。
塗料32の塗工方法としては、各種公知の塗工方法を特に制限無く用いることができる。例えばロール塗布、ダイコーティング、スクリーン印刷、ロールグラビア、ナイフコーティング、カーテンコーター等などが用いられる。塗布の簡易性、塗布量の制御のし易さ、塗工膜厚の均一性の観点からダイコーティングが好ましい。
電解質添加部40において、電解質41を散布する。電解質41には紛体を用いる。塗工後の第1基材シート1は、コンベア33によって、塗工部30から電解質添加部40に搬送され、その第1基材シート1の塗工面に向かって、電解質41が塗料層2に散布され、発熱体層3となる。また、電解質41が散布されない領域の幅は幅方向両側で均等とすることが好ましい。
電解質41の添加によって、発熱体層3中に発熱に好適な電解質濃度を確保することができる。紛体の電解質41は、塗料層2と第1基材シート1に含まれる水分によって、溶解される。さらに第2基材シート4を発熱体層3側に貼り合わせるように供給し、貼り合わせ部50に送る。上記第2基材シート4はポリマーシートであることが好ましい。
ポリマーシートの吸水性により、第2基材シート4に発熱体層3中の水分が吸収保持され、発熱体層3の水分率および電解質濃度が好適になる。
上記貼り合わせ部50において、発熱体層3を挟んで第1基材シート1と第2基材シート4とを貼り合わせる(貼り合わせ工程)。
貼り合わせ部50は、コンベア33とそれに対向するニップロール51と間に挟むことによって、第1基材シート1上に作製された発熱体層3を第1基材シート1と第2基材シート4に貼り合わせる。第2基材シート4を貼り合わせた第1基材シート1は、スリット、切り込み加工部60に送られる。
次に、スリット、切り込み加工部60において、発熱体層3には、切り込みがCD方向およびMD方向のそれぞれに複数本ずつ間隔を置いて形成されて、柔軟性が付与される。
スリット、切り込み加工部60は、第1基材シート1の長手方向、すなわち第1基材シート1の搬送方向、切り込み(ミシン目)とスリット(図示せず)を作製する。切り込みは塗工領域に配される。スリットは、発熱体層3を幅方向に2分する位置に配される。このような等間隔の切り込みはミシン目で作製されてもよい。
また、幅方向中央部をスリッター刃(図示せず)によって、第2基材シート4、発熱体層3および第1基材シート1を併せて切断する。
このようにして、連続長尺物からなる発熱体連続体10を作製する。その後、発熱体連続体10を第1裁断部70において、長手方向と交差する方向(幅方向)にわたって裁断する(裁断工程)。第1裁断部70は、周面にカッターの刃71を有するロータリーダイカッター72とアンビルローラ73とを備えている。ロータリーダイカッター72とアンビルローラ73との間を発熱体連続体10が通過することで裁断され、枚葉の複数枚の発熱体11が得られる。裁断された発熱体11は、リピッチ部80へ移送され、コンベア81で受け取る。
発熱体連続体10の裁断は、発熱体連続体10の幅方向に行われる。例えば発熱体連続体10の幅方向にわたって直線的に行なうことができる。または、裁断線が曲線を描くように裁断を行なうことができる。
枚葉となった発熱体11は、リピッチ部80に配置されたコンベア81の搬送ベルト82上に載置される。搬送ベルト82の搬送速度は、第1裁断部70に設置されたアンビルローラ73の周速よりも速くなっている。その結果、搬送方向において前後隣り合う発熱体11間の距離が広がり、発熱体10は所定の距離を置いて再配置される。
通常、コンベア81では、発熱体11をコンベア81側に吸引しながら搬送している。次のフライトコンベア91における発熱体11の搬送において、フライトコンベア91前段における発熱体11の落下を防ぐために、コンベア81の後段の吸引を停止してもよい。また、上記コンベア81では、発熱体11の幅方向の間隔も拡幅される。
このようなリピッチの機構としては従来公知のものを特に制限なく用いることができる。
リピッチされ幅方向に拡幅された発熱体11は、第1排出部90に搬送される。第1排出部90にはフライトコンベア91が備えられている。
フライトコンベア91は、回転軸が互いに平行になるように配置されている複数のローラと、各ローラ92間に架け渡された搬送ベルト93とを有している。搬送ベルト93は、図1中、製品が左から右方向に、一方向に周回するようになされている。搬送ベルト93の周回軌道は、その一部に、積層シートの発熱体11の支持面が鉛直方向下方を向く部位93aを有している。発熱体11は、この部位93aを搬送される。つまり発熱体11は吸引保持された状態で搬送される。このような状態での搬送を実現するために、下方を向く部位93aの位置には、周回軌道の内部にサクションボックス94が設置されている。また、搬送ベルト93には図示しない透孔が設けられている。これによって、サクションボックス94を起動することで、該透孔を通じて周回軌道の外部から内部へ向けて空気が吸引されるように構成されている。この吸引によって、被搬送物である発熱体11は、搬送ベルト93の支持面に吸引保持された状態で前記部位93aを搬送される。
発熱体11が小さいので、コンベア81とコンベア101同士の受け渡しでは不安定な受け渡しとなるところ、フライトコンベア91を介して発熱体11をコンベア81からコンベア101に安定して受け渡すことができる。
第1排出部90を通過してきた発熱体11は、被覆部100のコンベア101に受け渡される。被覆部100は、第1被覆シート12と第2被覆シート13によって発熱体11全体を被覆する。
第1被覆シート12は、発熱体11の発熱体層3が配されている側に配されて発熱体11を被覆する。他方、第2被覆シート13は、被覆部100が備えるコンベア101によって供給される。そして、フライトコンベア91によって、コンベア101上の第2被覆シート13上に発熱体11が配され、この発熱体11の発熱体層3が配されていない側を第2被覆シート13で被覆する。そして、第1被覆シート12および第2被覆シート13による被覆状態を保ちつつ、コンベア101により、被覆された発熱体11を封止部(図示せず)に搬送する。
封止部は、周面に等間隔にかつ幅方向に平行にシール凸部を有する第1ロールと、同じく周面に等間隔にかつ幅方向に平行にシール凸部を有する第2ロールとを備えている。第1、第2ロールは、その軸方向が平行になるように、かつ両ロールのシール凸部が互いに当接し、かつ第1、第2ロール間に所定のクリアランスが生じるような位置関係で配置されている。
封止部では、発熱体11の一方の面側から供給される第1被覆シート12と他方の面側から供給される第2被覆シート13が、シール凸部によって接合される。この接合は、熱融着、熱圧着、超音波接合、接着剤による接着等が挙げられ、発熱体11を取り囲むように連続した気密接合であっても、発熱体11を取り囲む不連続接合であってもよい。
封止部で各発熱体11が第1被覆シート12および第2被覆シート13に連続的に被覆されて、複数の発熱具が一方向に連結された状態の発熱具連続体が得られる。第1被覆シート12および第2被覆シート13は、例えば、特開2012−000344号公報、特開2012−000345号公報等に記載されたものと同様なものを用いることができる。第2裁断部(図示せず)において、発熱具連続体を、隣り合う発熱体11間において幅方向にわたって裁断する。第2裁断部は、ロータリーダイカッターとそれに対向するアンビルローラとを備えている。両部材間を発熱具連続体が通過することで裁断が行なわれ、それによって目的とする発熱具(図示せず)が得られる。
次に、上記塗料32の原料の被酸化性金属、反応促進剤、増粘剤等について説明する。
被酸化性金属として、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム等の粉末が挙げられる。好ましくは鉄の粉末が用いられる。
反応促進剤は、水分保持剤として作用する他に、被酸化性金属への酸素保持剤および酸素供給剤の少なくとも一方の機能も有しているものを用いる。例えば、活性炭、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、シリカ等が挙げられる。少量の添加部数でも効率的に水を保持できるという観点から好ましくは活性炭を用いる。
増粘剤には、例えば、グアガム、キサンタンガム、ローストビーンガム、カラギーナン、寒天、ヒドロキシメチルセルロース等が挙げられる。様々な環境化で安定であるという観点から好ましくはキサンタンガムを用いる。
上記塗料32とする、被酸化性金属、反応促進剤、増粘剤等の配合量は特開2014−121823号公報の段落0034に開示されている。
また、電解質には、被酸化性金属の粒子の表面に形成された酸化物の溶解が可能なものが用いられる。その一例として、アルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属のそれぞれの、硫酸塩、炭酸塩、塩化物もしくは水酸化物等が挙げられる。これらの中でも、導電性、化学的安定性、生産コストに優れる点からアルカリ金属、アルカリ土類金属または遷移金属の塩化物が挙げられる。特に、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属の塩化物、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩化物、塩化第一鉄、塩化第二鉄等が挙げられる。電解質の添加量は特開2014−121823号公報の段落0036に開示されている。
繊維シートからなる第1基材シート1、第2基材シート4に含まれる親水性繊維としては、天然繊維及び合成繊維のいずれをも用いることができる。第1、第2基材シート1、4の構成繊維として親水性繊維を用いることで、発熱組成物の層に含まれる被酸化性金属粉との間で水素結合が形成されやすくなり、発熱組成物の層の保形性が良好になるという利点がある。また、親水性繊維を用いることで、第1、第2基材シート1、4の吸水性ないし保水性が良好になり、発熱組成物の層の含水率をコントロールしやすくなるという利点もある。これらの観点から、親水性繊維としてはセルロース繊維を用いることが好ましい。セルロース繊維としては化学繊維(合成繊維)及び天然繊維を用いることができる。
セルロースの化学繊維としては、例えばレーヨン及びアセテートを用いることができる。一方、天然のセルロース繊維としては、各種の植物繊維、例えば木材パルプ、非木材パルプ、木綿、麻、麦藁、ヘンプ、ジュート、カポック、やし、いぐさ等を用いることができる。これらのセルロース繊維のうち、太い繊維を容易に入手できる等の観点から、木材パルプを用いることが好ましい。セルロース繊維として太い繊維を用いることは、基材シートの吸水性ないし保水性や、発熱層の保持性等の観点から有利である。
第1、第2基材シート1、4には、上述の親水性繊維に加え、必要に応じて熱融着性繊維を配合してもよい。この繊維の配合によって、湿潤状態での基材シートの強度を高めることができる。
第1基材シート1には、フィルム、不織布、紙等を用いることが好ましい。例えば、合成樹脂フィルム、不織布等の繊維シートを用いることができる。合成樹脂フィルムの高分子材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリ塩化ビニルなどを挙げることができ、不織布に関しても、同材料の合成繊維を挙げることができる。
また、繊維シートからなる第2基材シート4には、高吸収性ポリマーの粒子が含まれていていることが好ましい。前記の実施形態においては、第2基材シート4に高吸収性ポリマーの粒子が含まれ、第1基材シート1には高吸収性ポリマーが含まれないことが好ましい。
高吸収性ポリマーとしては、自重の20倍以上の液体を吸収、保持できかつゲル化し得るヒドロゲル材料を用いることが好ましい。高吸収性ポリマーの具体例としては、デンプン、架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体などが挙げられる。高吸収性ポリマーの粒子は、基材シートに含まれる繊維材料に接合されていることが好ましい。接合には、例えば高吸収性ポリマーの粒子を湿潤させることで生ずる粘性を利用することができる。また、繊維材料からなるウエブに対し、重合性モノマーおよび該モノマーの重合進行物のいずれか一方または両方を含有する液状体を付着させ、重合させて形成した高吸収性ポリマーの粒子を用いたものでもよい。この高吸収性ポリマーの粒子は、繊維材料に接合された状態になっている。
第2基材シート4に高吸収性ポリマーを含有するシートを用いる場合、その高吸収性ポリマーを含有するシートの方を、フライトコンベア91の支持面に吸引保持して搬送することが好ましい。発熱体層3中の水分は、高吸収性ポリマーを含有しないシートよりも高吸収性ポリマーを含有するシート側に吸水されやすいため、重くなる傾向にある。したがって、高吸収性ポリマーを含有するシートを吸引保持した方が、フライトコンベア91による搬送中の剥離がより抑制されるからである。
このようにして製造された発熱具は、人体に直接適用されるか、または衣類に適用されて、人体の加温に好適に用いられる。人体における適用部位としては例えば肩、首、目、腰、肘、膝、太腿、下腿、腹、下腹部、手、足裏などが挙げられる。また、人体のほかに、各種の物品に適用されてその加温や保温等にも好適に用いられる。
また、上記発熱体11は、発熱具の発熱部に用いられる他、他の構成の発熱具や、他の用途に用いることもできる。人体の加温に用いる場合には、水蒸気が発生する第1被覆シート12を肌側(人体側)に向けて適用する。
1 第1基材シート(クレープ紙)
2 塗料層
3 発熱体層
4 第2基材シート(ポリマーシート)
11 発熱体
81 コンベア
91 フライトコンベア
92 ローラ
93 搬送ベルト
93a 発熱体11を保持する面が鉛直方向下方を向く部位
94 サクションボックス
101 コンベア
200 検査装置
210 発光部
220 受光部
230 制御部
240 カバー
241 開口部
250 ノズル
L レーザ光
R 反射光
W 気体

Claims (8)

  1. 光反射率の異なる材料を積層した積層シートに対し、搬送中の積層シートに発生した積層異常を検知する積層シートの検査方法であって、
    前記積層シートを搬送ベルトの下面側に保持しながら搬送中に前記積層シートの幅方向にわたってレーザ光を照射する光照射工程と、
    前記積層シートを搬送ベルトの下面側に保持しながら搬送中に前記積層シートの表面で反射された前記レーザ光の反射光を受光して光強度を検出する光検出工程と、
    前記検出した反射光強度の変化から、前記積層シートに、前記材料の積層異常の発生を検知する検出工程、とを有していて、
    前記積層シートの積層が正常時のシート表面の光反射率と前記積層シートを搬送するコンベアの搬送ベルト表面の光反射率との差が、前記積層シートの積層が正常時のシート表面と前記積層シートの異常発生時のシート表面との光反射率の差よりも小さい積層シートの検査方法。
  2. 前記搬送ベルト表面は、前記積層シートの正常時のシート表面の光反射率と異常時の光反射率との間の光反射率を有する請求項1に記載の積層シートの検査方法。
  3. 前記積層シートは、表裏面側のそれぞれに白色シートを配し、前記白色シート間に該白色シートよりも光反射率が低い黒色層を有し、
    前記正常時のシート表面は前記白色シートであり、前記異常発生時のシート表面は前記黒色層の少なくも一部が表出している請求項1又は2に記載の積層シートの検査方法。
  4. 前記表裏面側の白色シートは一方側がポリマーシートであり、他方側がクレープ紙であり、前記黒色層は発熱体層である請求項3に記載の積層シートの検査方法。
  5. 前記正常時に検出される光強度よりも低く、前記異常発生時に検出される光強度の最低値よりも高い強度に、前記異常発生の判定基準となる下限しきい値が設定されている請求項1から4のいずれか1項に記載の積層シートの検査方法。
  6. 前記レーザ光の光路に開口部を設けた傾斜面を有するカバーを前記レーザ光の発光部および受光部を覆うように前記発光部のレーザ光の射出側に配した請求項1から5のいずれか1項に記載の積層シートの検査方法。
  7. 前記レーザ光を射出する発光部のレーザ光射出側と前記レーザ光を受光する受光部の受光側とに、異物を吹き飛ばす気体を吹き付ける請求項1から6のいずれか1項に記載の積層シートの検査方法。
  8. 前記反射光の強度の変動域に対して、前記レーザ光を射出する発光部と、前記反射されたレーザ光を受光する受光部とが前記積層シートから落下したシートに被覆されたときに前記受光部が検出する光強度よりも低く、前記正常時に検出される光強度よりも高い強度に、上限しきい値が設定されている請求項1から7のいずれか1項に記載の積層シートの検査方法。
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