JP5886146B2 - 無線電力伝送装置、及びこれを用いた画像表示システム、移動体給電システム - Google Patents

無線電力伝送装置、及びこれを用いた画像表示システム、移動体給電システム Download PDF

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Description

本発明は非接触で遠隔に電力を伝送する無線電力伝送装置及びこれを用いた各種システムに係り、特に電力の送信側と受信側の相対位置変化が少ない状態において高効率の電力伝送を可能とする無線電力伝送装置及びこれを用いた各種システムに関する。
非接触の電力伝送は電磁波を用いて行うことが可能であり、特に電力の送信側と受信側の相対位置によって、多様な方式が実用に供されている。
送信側と受信側の相対距離が極めて近い場合は、主に磁界を用いる電磁誘導によって高効率の電力伝送が可能であり、その電力伝送効率は90%を超えるものもある。
商用化されているクッキングヒーターは、受信側で電力を直ちに熱エネルギーに変換してしまうものの電力伝送効率は90%を超えている。交通機関のパスカードに対する電力伝送は電磁誘導によって実現されており、パスカードと読み取り機の相対位置が極めて近い場合に高効率の電力伝送が可能となる。90%を超えるような高効率電力伝送は非接触であっても近接している状況にのみ現状の技術は留まっている。
これとは対照的に、送信側と受信側の相対位置が固定されていない状況において遠隔に電力を伝送する技術も各産業分野で確立しているが、その電力伝送効率は低く数%程度に留まる。
RFIDはその一例で、数センチメートルから数メートルの距離において受信側と送信側の距離を使用電磁波の波長で規格化した値の二乗で減衰すると仮定した極めて低い電力伝送効率で電力の伝送が可能である。この場合電力伝送に使用される電磁波は遠方界で遠方まで電力伝送が可能であるがその伝送効率は電磁波の他の要素である静電界と誘導磁界に比べて電力伝送能力は低い。
これらの高効率かつ近傍、および低効率かつ遠方の電力伝送仕様とは異なる中距離かつ中効率といった状況での電力伝送の要求が近年高まっている。
このような要請に対する一つの期待される回答は、磁気共鳴と呼ばれる電磁界の伝送方式である。特許文献1および特許文献2に述べられているように、数メートルの送信側と受信側の距離において、数十パーセントの電力伝送効率を実現している。
特開2011−259585号公報 特開2011−211895号公報
磁気共鳴と呼ばれる電磁界を利用した伝送方式による技術は、無線電力伝送において電力を空間とやり取りするハードウェアであるアンテナが3次元構造であり、装置組み込みに大きな体積が必要となる問題がある。またこの技術は、電力伝送に電磁界の磁界のみを使用しているが、磁界と電界を同時に使用することにより同様な中距離かつ中効率の電力伝送を実現する可能性がある。
このような電界と磁界をともに用いる電力伝送形態では、送信アンテナと受信アンテナの間に電界と磁界による共振現象が発生して、送信側から受信側へと高効率の電力伝送が行われると考えられるが、共振現象を用いているので、高効率に電力を伝送できる電磁波の周波数範囲が狭くなる問題が生じる。
周波数の逆数は波長であるから、波長範囲が狭くなるので送信アンテナから受信アンテナに高効率に電力を転送できる距離の範囲も狭くなる。このため送信アンテナと受信アンテナの距離が変化すると送信側から受信側への電力伝送効率も大きく変動し、送信側から受信側への高効率の電力伝送の妨げとなる問題があった。
以上のことから本発明においては、電界と磁界をともに用いる非接触中距離の電力無線伝送において、送信アンテナと受信アンテナの距離が変化する際の送信側から受信側への電力伝送効率の劣化を回避することができる無線電力伝送装置及びこれを用いた各種システムを提供するものである。
以上のことから本発明においては、第一の給電点と第二の給電点を具備する第一のアンテナと第二のアンテナを用い、第一のアンテナの第一の給電点と第二のアンテナの第一の給電点の組で送受する第一の電磁波の偏波と、第一のアンテナの第二の給電点と第二のアンテナの第二の給電点の組で送受する第二の電磁波の偏波とが直交し、第一の給電点の組で電力を伝送し、第二の給電点の組で制御信号を伝達することを特徴とする。
さらに具体的に述べると、本発明は送信機と受信機を備える無線電力伝送装置であって、
送信機は、送信可変リアクタンス回路を介して送信アンテナの電力伝送用給電点に結合された電力発生回路、送信アンテナの制御信号伝送用給電点に結合された制御信号受信回路、制御信号受信回路の出力によって送信可変リアクタンス回路のリアクタンス値を制御する送信制御回路を備え、
受信機は、受信可変リアクタンス回路を介して受信アンテナの電力伝送用給電点に結合された電力負荷回路、受信アンテナの制御信号伝送用給電点に結合された制御信号送信回路、電力負荷回路の電力量を用いて受信可変リアクタンス回路の可変リアクタンス値を制御する受信制御回路を備え、
制御信号送信回路により電力量の情報を制御信号に重畳して送信機に送出し、
送信制御回路および受信制御回路は、電力量が最大となるように送信可変リアクタンス回路のリアクタンス値と受信リアクタンス回路のリアクタンス値を制御することを特徴とする。
本発明によれば、送信アンテナと受信アンテナの距離が変化する際の送信側から受信側への電力伝送効率の劣化を回避することができる。
送信機および受信機を備えた無線電力伝送装置の構成例を示す図。 無線電力伝送装置のアンテナ系を二端子対回路で表現した図。 送信機および受信機を備えた無線電力伝送装置の他の構成例を示す図。 送信機および受信機を備えた無線電力伝送装置の他の構成例を示す図。 無線電力伝送装置で用いる送信アンテナ、受信アンテナの構造例を示す図。 無線電力伝送装置の送信機の制御アルゴリズムを示す図。 無線電力伝送装置の受信機の制御アルゴリズムを示す図。 無線電力伝送装置の送信機の他の制御アルゴリズムを示す図。 無線電力伝送装置の受信機の他の制御アルゴリズムを示す図。 無線電力伝送装置を用いて構成した画像表示システムを示す図。 無線電力伝送装置を用いて構成した移動体給電システムを示す図。
以下、実施例について図面を用いて説明する。
まず、本発明の無線電力伝送を行う装置の構成例を説明する。図1は、本実施例の無線電力伝送装置を構成する送信機10および受信機20の構成例である。
まず送信機10の送信側の構成と働きについて説明する。送信機10では、電力発生回路1により発生する高周波電力を、送信機可変リアクタンス回路2を介して送信アンテナ6の電力伝送用給電点6Tから第一の旋回方向R1の円偏波の姿態で空中に放射する。なお送信アンテナ6は2つの給電点6T、6Pを有している。
次に、受信機20におけるこの電力の受信側の構成と働きについて説明する。受信機20は、受信アンテナ16の電力伝送用給電点16Pにより、第一の旋回方向R1の円偏波のエネルギーを空間から捕獲して、受信機可変リアクタンス12を介して電力負荷回路11に電力を供給する。なお受信アンテナ16も2つの給電点16T、16Pを有している。
電力負荷回路11に供給された電力は、ここで利用され消費される。この利用された電力の値は、受信機制御回路15に伝達される。受信機制御回路15は、電力負荷回路11に供給された電力が最大となるように、受信機可変リアクタンス回路12のリアクタンス値を制御する。
このようにして受信側では、受信電力を最大にすべく作用する機能を備える。また一方、この電力最大化機能は、送信側においても実行させる。このため、受信側で再現できた電力の大きさについて、送信側に報知する。
このために受信機制御回路15は、電力負荷回路11に供給された電力の値を制御信号送信回路14、搬送波発生回路13を経由して送信機10側に伝送する。具体的には、電力伝送に用いている周波数と同一の周波数の搬送波発生回路13において受信電力の値を変調により重畳する。そのうえで、受信アンテナ16の電力伝送用給電点16Pとは異なる給電点16Tに供給し、電力伝送に用いている円偏波の回転方向R1と逆回転R2の円偏波にて空間に放射する。
受信機20の電力負荷回路11に供給された電力の値を重畳し空中に放射された高周波信号は、送信機10側に受信される。このときの受信は、送信アンテナ6の電力伝送用給電点6Tとは異なる給電点6Pから送信機内部に取り込まれる。
受信信号は搬送波負荷回路3に入力され、搬送波に重畳されている信号から低い周波数の受信機の電力負荷回路11に供給された電力の値に関する情報を含む信号に復調される。そののち、制御信号受信回路4により電力の値が復元され、送信機制御回路5に入力される。送信機制御回路5は、受信機20から無線で伝送される受信機の電力負荷回路11に供給された電力の値が最大となるように送信機可変リアクタンス2を調整する。
以上説明のようにして、送信機10から伝送した電力は受信器20側で受信電力として使用され、かつ受信された電力の大きさが送信機10側に戻されて、受信電力を最大とすべく送信電力の調整に利用される。かつ受信側でも受信電力の電力最大化を図る。係る一巡処理の繰り返しにより、最大効率の電力送受信が実現される。
電力の送受信に用いられる本実施例のアンテナ6、16の動作について図2を用いて説明する。図2は本発明の無線電力伝送装置のアンテナ系を二端子対回路で表現したものである。送信アンテナ6と受信アンテナ16は其々二つの異なる給電点を持っている。6T、6Pと、16T、16Pである。図示のうえでは、太い線で示したのが電力の送受信のライン、細い線で示したのが制御信号の送受信のラインである。
各給電点からアンテナに入力された高周波電力は、異なる旋回方向R1、R2の円偏波として空間に放射されるので電磁波の直交性により、これらは独立に空間を伝送することが出来る。従って、第一の旋回方向R1の円偏波による伝送路と、他の旋回方向R2の円偏波による伝送路を独立に実現できるので、送信アンテナ6および受信アンテナ16の2つの給電点は二組の一対の入出力端子を実現することが出来る。
図2では電力発生回路1と結合する給電点6Tと電力負荷回路11に結合する給電点16P、および搬送波負荷回路3に結合する給電点6Pと搬送波発生回路13と結合する給電点16Tが互いに対をなす。これらの給電点の対(6Tと16P、および6Pと16T)は独立な伝送路を形成するから、図2に示すような互いに無関係な二端子対回路が二つ形成される。
なお二つの二端子対回路は、電力発生回路1―給電点6T―給電点16P―電力負荷回路11に至る第1の回路と、搬送波発生回路13―給電点16T―給電点6P―搬送波負荷回路3に至る第2の回路である。
二端子対回路は2×2の行列表現を有し、行列の各要素は(1)式、(2)式のようにインピーダンス表現される。
Figure 0005886146
Figure 0005886146
(1)式は、第1の回路の電力発生回路1と電力負荷回路11の電圧をV、V、電流をI、Iとしたときに、これらの間に成立する式である。ここでR11+jX11は、電力発生回路1のインピーダンスと送信機可変リアクタンス2のインピーダンスと給電点6Tにおける送信アンテナの自己インピーダンス、R22+jX22は電力負荷回路11のインピーダンスと受信機可変リアクタンス12と給電点16Pにおける受信アンテナの自己インピーダンス、r+jMは電力伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスを意味している。
また(2)式は、第2の回路の搬送波発生回路13と搬送波負荷回路3の電圧をv、v、電流をi、iとしたときに、これらの間に成立する式である。ここでρ11+jχ11は搬送波発生回路13のインピーダンスと給電点16Tにおける受信アンテナの自己インピーダンス、ρ22+jχ22は搬送波負荷回路3のインピーダンスと給電点1Pにおける送信アンテナの自己インピーダンス、γ+jδは制御信号伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスを意味している。
これらの式において、インピーダンスの実部は周波数のゼロを含む偶数次の関数、虚部は周波数の奇数次の関数であるから、周波数の変化に伴い虚部の方が大きな変化を示す。
ここでは、電力伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンス(r+jM)において虚部が実部より大きく、制御信号伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンス(γ+jδ)において実部が虚部より大きくなるようにアンテナを設計する。このことにより、送信アンテナ10と受信アンテナ20の相対位置が変化した際に、送信側と受信側で伝送する電磁波の量の変化を、制御信号伝送に用いる給電点の対に関して小さく抑えることができ安定した送信機10および受信機20の可変リアクタンス回路の制御が実現できる。
送信アンテナ6と受信アンテナ16が電界および磁界の共振現象を発現している場合、大きな相互インピーダンスの虚部が発生し送信側から受信側への高効率な電力伝送が実現できる。
然るに、相互インピーダンスの虚部は周波数の変化により大きな変化を受ける。このため、用いる電磁界の周波数変化(すなわち波長変化)に対応する送信アンテナ6と受信アンテナ16の相対距離の変化により、電界および磁界の共振現象が発生している場合の送信側から受信側への電力伝送効率は大きく変動するので実用上問題となる。
しかし先述のように送信アンテナ6と受信アンテナ16の相対距離に対してインピーダンス変化の影響が小さい伝送路を用いて、送信機10および受信機20の可変リアクタンス回路2、12を制御できるので、電力伝送効率の変動を動的に安定的に補償できることとなる。
本実施例によれば、送信機10と受信機20の相対位置が変化した際に生じる送信アンテナ6および受信アンテナ16の自己インピーダンス変化に伴う送信機の電力発生回路1と送信アンテナ6の間および受信機の電力負荷回路11と受信アンテナ16の間の電力転送効率の劣化を動的に補償可能となる。
このため、送信機10と受信機20の相対位置の変化に対する送信側から受信側への電力伝送効率の劣化低減が可能となり、高効率の電力伝送を実現する際の送信機と受信機の位置関係の制約を緩和し、送信機と該受信機からなる無線電力伝送装置の設置自由度を向上させることが出来る。
実施例2として、本実施例の無線電力伝送装置に用いられる無線機の他の構成例を説明する。図3は、実施例2における無線電力伝送装置を構成する送信機および受信機の他の構成例である。
図3の実施例が図1の実施例と異なる点は、送信アンテナ6および受信アンテナ16が異なる2つの給電点(7T、7Pと17T、17P)で直交する直線偏波の電磁波を空間に放出する送信直線偏波アンテナ7および受信直線偏波送信アンテナ17に置き換わっている点である。
一般に直線偏波のアンテナ7、17は、円偏波のアンテナ6、16に比べて設計が容易で、装置の開発工数を低減する効果がある。
実施例3として、本実施例の無線電力伝送装置に用いられる無線機の他の構成例を説明する。図4は、実施例3における無線電力伝送装置を構成する送信機および受信機のさらに他の構成例である。
図4の実施例が図1の実施例や図3の実施例と異なる点は、受信機20の電力負荷回路11が蓄電池18に置き換わっていることである。本実施例によれば、送信側から受信側に送られた電力を受信機内部に蓄積できるので、送信機と受信機の間に遮蔽物が通過した時等、一次的に送信側から受信側に電力伝送が不可能となる時間においても受信機は蓄電池18に蓄積された弾力を用いて受信機の可変リアクタンス回路12の制御を継続できるので、本発明の無線電力伝送装置の外部障害物に対する耐性を向上させることができる。
実施例3として、本実施例の無線電力伝送装置に用いられる送信アンテナおよび受信アンテナの構造例を説明する。図5は、実施例4における無線電力伝送装置に用いられる送信アンテナ6および受信アンテナ16の構造の例である。
上記実施例で説明したように、本発明の無線電力伝送装置に用いられる送信アンテナおよび受信アンテナは、其々、二つの給電点(例えば実施例1では6T、6Pと、16T、16P)を有する。
本発明では、各給電点に入力された高周波電力を互いに直交する偏波で空間に放射し、送信アンテナ6の一つの給電点6Tと受信アンテナ16の一つの給電点16Pの対に関する相互インピーダンス(R22+jX22)において虚部が実部より大きく、送信アンテナ6の他の給電点6Pと受信アンテナ16の他の給電点16Tの対に関する相互インピーダンス(ρ22+jχ22)において実部が虚部より大きくなるようにする必要がある。
このため、ここではアンテナを平面構造として、微小の矩形導体30の集合でアンテナ構造を表現して、矩形導体30が存在する/しないの組み合わせを総当り的に変更して、矩形導体30の任意の部分を2つの給電点とする。2つの給電点で上記の特性を示す構造を選び出すことにより、具体的に本発明からなる無線電力伝送装置に用いられる送信アンテナおよび受信アンテナを設計することが出来る。
図5の設計例は、1つのアンテナを構成する微小矩形導体30が、X方向とY方向にそれぞれ10×10個配置されて構成された場合の例である。図5のアンテナ6において、左下の点をX=0,Y=0とした時、X=7、Y=4の点を給電点6T、及びX=4、Y=6の点を給電点6Pに選択した例を示している。
この場合に、矩形導体30が存在する/しないの組み合わせを総当り的に変更して定めるアンテナ構造の候補の数は、最大2の200乗となる。さらに各構造に対して、2組の給電点6P,6Tの位置の候補の数は、最大(2×90)(2×90−1)/2!の二乗である。かつ、この検証は送信と受信の双方のアンテナについて実施される必要がある。
総当たりで検証するアンテナ構造(矩形導体30が存在する/しないの組み合わせ)と給電点位置の組み合わせの総数は両者の積となり膨大な数であるが、近年発達の目覚ましい計算機ハードウェアを用い、電磁界計算により各組み合わせにおける自己インピーダンスおよび相互インピーダンスを順次計算して比較することにより実行できる。
電磁界計算の高速計算アルゴリズムを用いることにより多くの矩形導体から構成されるより微細構造を持つアンテナを設計可能で、高効率電力伝送と安定的制御信号伝送を両立するより好適なアンテナ構造を見出すことができる。
次に、本実施例の無線電力伝送装置に用いられる高効率電力伝送を行うための送信機の制御アルゴリズムを説明する。
図6は、無線電力伝送装置に用いられる高効率電力伝送を行うための送信機の制御アルゴリズムの例である。また図7は、無線電力伝送装置に用いられる高効率電力伝送を行うための受信機の制御アルゴリズムの例である。
図6の送信機の制御アルゴリズムと、図7の受信機の制御アルゴリズムは、一方の動作を受けて他方が動作し、さらにこれを受けて一方が再度動作するという時系列的に互いに関与しあうという動作関係にある。このため、以下の説明では図6と図7を逐次対比しながら一連の動作説明を行うものとする。
一連の動作では、まず送信機側10が電力伝送の開始トリガをかける。図6において、送信機10は電力伝送の要求がある(処理S1)と、まず受信機20に向かって電力伝送(処理S3)を行う。続いて、送信機側10では可変リアクタンス回路2のリアクタンス値更新方向を例えば「正」に設定する(処理S4)。なお、処理S1において電力伝送の要求がない場合には、待機して要求が来るのを待つ。
他方図7の受信機の制御アルゴリズムでは、図6の電力伝送(処理S3)に伴い、電力受信がされる。受信機20は電力の受信(処理S13)を試み、電力が受信される(処理S14)と、可変リアクタンス回路12のリアクタンス値更新方向を例えば「正」に設定する(処理S16)。続いて受信電力Prを記憶(処理S17)し、リアクタンス値を更新(処理S18)して受信電力を測定し、受信電力を制御信号に重畳させて送信機から制御信号を伝送する(処理S19)。なお、処理S4において送信電力がない場合には、待機して電力受信を待つ。
再度送信機側に戻り図6の送信機の制御アルゴリズムにおいて、受信機20からの制御信号の受信(処理S5)を試みて、該制御信号が検出された(処理S6、YES)ら、制御信号内に含まれる受信機の受信電力Prを記憶(処理S7)して、送信機の可変リアクタンス回路2のリアクタンス値を更新(処理S8)する。なお、処理S6において制御信号がない場合には、処理S1に戻り電力伝送要求を待つ。
以上説明した一連の処理により、送信機側10では可変リアクタンス回路2のリアクタンス値更新方向を例えば「正」に設定し、受信機側20では可変リアクタンス回路12のリアクタンス値更新方向を例えば「正」に設定変更する。これにより、受信機の受信電力は時間経過とともに変化し、当初の受信電力Prとは相違する受信電力となるはずである。
本発明では、受信機側20で受信電力の変動を監視(処理S20)し、以前より受信電力が増大した場合には処理S17に移って以降の処理を繰り返す。逆に受信電力が減少した場合、受信機側20の以前の処理(可変リアクタンス回路12のリアクタンス値更新方向を例えば「正」に設定変更)は誤りであった可能性がある。そこで、処理S21では可変リアクタンス回路12のリアクタンス値更新方向を今度は逆方向の「負」に設定変更して、以後の様子を監視する。
また、受信側では処理S19において受信電力Prを送信側に制御信号として伝送しているので、同様の判断が送信側においても可能である。送信側の処理S11で制御信号に含まれる受信機の受信電力を監視する。
送信機側10で受信電力の変動を監視(処理S11)し、以前より受信電力が増大した場合には処理S7に移って以降の処理を繰り返す。逆に受信電力が減少していた場合、送信機側10の以前の処理(可変リアクタンス回路2のリアクタンス値更新方向を例えば「正」に設定変更)は誤りであった可能性がある。そこで、処理S12では可変リアクタンス回路2のリアクタンス値更新方向を今度は逆方向の「負」に設定変更して、以後の様子を監視する。
以上、受信機の受信電力を調べて記憶し、送信側においても、また受信側においても受信電力が増加した場合はそのままリアクタンス値の更新を行い、受信電力が減少した場合はリアクタンス値更新方向を反転させることによりリアクタンス値の更新を行い、更に制御信号の送受信を試みる。これらの動作を電力送信要求が続く限り反復し、電力送信要求がなくなった場合、動作を終了する。
本実施例によれば、送信機と受信機の相対位置の変化による、送信機から受信機への電力伝送効率の劣化を動的に補償可能であるから、送信機から受信機への電力伝送効率の安定化に効果がある。
なお、図6と図7の実施例では、送信側、受信側ともに受信電力を監視して、それぞれの可変リアクタンス回路2または12のリアクタンス値更新方向を制御している。この調整は、送受信の双方で実施することも可能であり、または送受信の一方側でのみ実施することも可能である。
またこの例では、初期設定を「正」としたが、これは「負」から開始させてもよい。要するに、リアクタンス値を変更させた場合に受信電力が変動するはずなので、その増減と当初のリアクタンス値設定方向との関係で増加方向を示す極性に変更し、あるいは維持させればよい。
また図6では、処理S12の判断で受信電力が増加しているときに、処理S7に戻って以後の処理を継続させるものとした。これは、当初のリアクタンス値更新方向「正」が、電力増加にとって有効な、正しい方向であったことなので、設定をさらに正方向に変化させてから、処理S7に戻って以後の処理を継続させるものとしてもよい。これは図7でも同じである。
次に、本実施例の無線電力伝送装置に用いられる高効率電力伝送を行うための送信機の制御アルゴリズムの他の実施事例を説明する。
図8は、無線電力伝送装置に用いられる高効率電力伝送を行うための送信機の制御アルゴリズムの例である。また図9は、無線電力伝送装置に用いられる高効率電力伝送を行うための受信機の制御アルゴリズムの例である。
実施例5のアルゴリズムによる一連の動作では、送信機側10が電力伝送の開始トリガをかけていた。これに対し、実施例6のアルゴリズムでは、受信機側が電力伝送の開始トリガをかける例を示している。
図8、図9において、同じ処理については同じ記号を付しており、受信機側が電力伝送の開始トリガをかける点以外は基本的に同じであるので、相違点を主体に動作を簡単に説明する。
まず、図9の受信機20では送信機10に向かい制御信号を送出して送信機に対し電力伝送の開始要求を出す(処理S100)。続いて、送信機側からの電力の受信(処理S13)を試み、電力が受信される(処理S14)と可変リアクタンス回路のリアクタンス値更新方向を「正」に設定する(処理S16)。
引き続いて受信電力Prを記憶(処理S17)し、リアクタンス値を更新(処理S18)して受信電力を測定し、受信電力Prを制御信号に重畳させて送信機に向けて制御信号を伝送する(処理S19)。
さらに記憶してある受信電力を用いてリアクタンス値更新前後の受信電力の増減を調べて(処理S20)、受信電力が増加した場合同様の動作を繰り返し、受信電力が減少した場合リアクタンス更新方向を反転(処理S21)させて同様の動作を繰り返す。
図8の送信機10は受信機20からの制御信号の受信(処理S101)を試み、制御信号を検出する(処理S102)と、まず受信機20に向かって電力伝送(処理S3)を行う。続いて、可変リアクタンス回路2のリアクタンス値更新方向を「正」に設定(処理S4)する。
引き続いて受信機20からの制御信号を受信し、制御信号内に含まれる受信機の受信電力を記憶(処理S7)して、送信機の可変リアクタンス回路のリアクタンス値を更新する(処理S8)。再び受信機からの制御信号を受信(処理S9)し、制御信号によって伝達される受信機の受信電力を調べ(処理S10)て記憶し、受信電力が増加した場合はそのままリアクタンス値の更新を行い、受信電力が減少した場合はリアクタンス値更新方向を反転させ、リアクタンス値の更新を行い(処理S12)、更に制御信号の受信を試みる。
これらの動作を受信機からの制御信号の検出が成功する限り反復し、電力送信要求がなくなった場合動作を終了する。
本実施例によれば、送信機と受信機の相対位置の変化による、送信機から受信機への電力伝送効率の劣化を動的に補償可能であるから、送信機から受信機への電力伝送効率の安定化に効果がある。
次に、本実施例の無線電力伝送装置を用いた具体的な適用事例について紹介する。まず画像表示システムを構成する例を説明する。図10は、実施例7における無線電力伝送装置を用いた画像表示システムの構成の例である。
図10の上部に示す画像表示システム100は、縦横に配置された複数の画像表示装置110と、複数の画像表示装置110に共通に設けられた単一の無線給電装置101で構成される。
図10右下に示す個々の画像表示装置110は、上面にディスプレイ111を具備し、下面(無線給電装置101側)に電力受信用アンテナ19を具備するとともに、これらの間に可変リアクタンス回路12を備えている。
この図10右下の回路を、図1の実施例と対比して明らかなように、電力受信用アンテナ19が受信アンテナ16に相当し、ディスプレイ111が電力負荷回路11に相当している。記述の都合上、図10右下の回路には受信機20の構成要素のうち可変リアクタンス回路12および電力負荷回路以外の要素は省略している。
これに対し図10上部に示す無線給電装置101は、その上面に複数の電力送信用アンテナ9が面状に配置されている。電力送信用アンテナ9には、実施例1および3で示される可変リアクタンス回路2を介して送信機10の電力発生回路1が結合されている。
このように、単一の無線給電装置101には複数の送信機側回路が搭載され、かつ無線給電装置101上に複数配置された個々の画像表示装置110には受信機側回路が搭載されている。かつこの間は対抗する位置のアンテナ間で電力の伝送が行われることにより、画像表示装置110への遠隔電力供給を実現する。なお、図10には送信機の構成要素のうち可変リアクタンス回路および電力負荷回路以外の要素は省略している。
本実施例によれば、単位画像表示装置を面的に自由に配置して全体として大画面の画面表示システムが構成可能であり、単位画像表示装置の配置に際しては結線が不要であるので、大画面の画像を実現するための装置の設置工数の大幅な低減と、断線、ショート等による該装置の設置上の安全性向上に効果がある。
本実施例の無線電力伝送装置を用いた具体的な他の適用事例として、次に移動体給電システムの構成例を説明する。図11は、実施例10における無線電力伝送装置を用いた移動体給電システムの構成の例である。
移動体給電システム200は移動体201と無線給電装置202で構成される。移動体201は車輪222によって移動可能である。移動体201は下面に電力受信用アンテナ19を具備する。電力受信用アンテナ19には、実施例4で示される受信機が結合し、移動体201に電源を供給する。図11には受信機の構成要素のうち可変リアクタンス回路および電力負荷回路以外の要素は省略している。
無線給電装置202は上面に電力送信用アンテナ9が配置され、電力送信用アンテナ9には、実施例4で示される送信機が結合し、移動体201への遠隔電力供給を実現する。図11には該送信機の構成要素のうち可変リアクタンス回路および電力負荷回路以外の要素は省略している。
本実施例によれば、移動体が必要な時に自走して無線給電装置202設置個所に移動し、必要とされる電源を充電できるので、移動体に電力を充電する際の結線が不要となり、結線結合ハードウェア削減によるシステムのハードウェア簡略化と、電気的結線部に発生する可能性のある不安全ポテンシャルである断線、ショートを除去し、システムの安全性向上に効果がある。
以上詳細に説明した本発明の無線電力伝送装置の動作原理と、初期の効果を達成できる具体的な考え方は以下のようである。
まず、送信アンテナと受信アンテナで構成される系は、(1)(2)式に示したように両アンテナ間を電力伝送する能力を示す相互インピーダンスと各アンテナの入力インピーダンスを示す自己インピーダンスによって記述される。
相互インピーダンスおよび自己インピーダンスとも、送信アンテナと受信アンテナの相対距離の変化に伴い変化を被る。送信側の自己インピーダンスの変化は、送信アンテナへの電力発生源の電力伝送効率の劣化の原因となる。また受信側の自己インピーダンスの変化は、受信アンテナから電力供給負荷への電力伝送効率の劣化の原因となる。
送信アンテナと受信アンテナの相対位置関係が変化した際には、その変化に伴い変化を被る受信アンテナと送信アンテナの自己インピーダンスの変化を補償することにより、電力発生源と送信アンテナ間の高効率電力供給および受信アンテナと電力負荷回路間の高効率電力供給を維持することが可能となる。
送信アンテナと受信アンテナは電界と磁界の共振現象を用いて電力伝送を行っている。ここでは、両アンテナの相対位置の変化に伴うインピーダンス変化は主にリアクタンスの急激な変化となって現れる。
このリアクタンス変化は送信アンテナおよび受信アンテナの自己インピーダンスのリアクタンスの変化として発現するから、送信アンテナおよび受信アンテナに可変リアクタンス回路をそれぞれ結合し、両アンテナの相対位置の変化に伴うリアクタンス変化を可変リアクタンス回路によって補償可能である。
送信アンテナと受信アンテナの相対位置変化に伴うリアクタンス変化は受信アンテナに結合する電力負荷回路への供給電力の劣化を発生させるから、受信側では電力負荷回路への供給電力の値を用いて可変リアクタンス回路の制御が可能である。また、電力負荷回路への供給電力値を何らかの手段で送信側に伝えることにより送信側の可変リアクタンス回路の制御が可能となる。
受信側から送信側への制御信号の伝送は、相互インピーダンスの実部が虚部より大きい一組の給電点によって、且つ電力を伝送している電磁波とは直交する回転の円偏波を用いてなされるので、送信アンテナと受信アンテナの相対位置の変化に対する制御信号の伝達効率変化は相互インピーダンスの虚部が実部より大きい一組の給電点によってなされる電力伝送の伝送効率変化とはことなり小さく抑えられる。
且つ電力伝送に与る電磁波の干渉も低く抑えられるので、極めて安定したものとなり送信側の可変リアクタンス回路の安定的制御が実現できるので、結果として送信アンテナと受信アンテナの相対位置変化に対して伝送効率の劣化少ない安定した高効率無線電力伝送が実現できる。
1…電力発生回路
2…可変リアクタンス回路
3…搬送波負荷回路
4…制御信号受信回路
5…制御回路
6…送信アンテナ
7…送信アンテナ
9…送信アンテナ
10…送信機
11…電力負荷回路
12…可変リアクタンス回路
13…搬送波発生回路
14…制御信号送信回路
15…制御回路
16…受信アンテナ
17…受信アンテナ
18…充電器
19…受信アンテナ
20…受信機
100…画像表示システム
101…無線給電装置
110…画像表示装置
111…ディスプレイ
200…移動体給電システム
201…移動体
202…無線給電装置
222…車輪

Claims (11)

  1. 電界と磁界をともに用いる非接触中距離の電力無線伝送を行う無線電力伝送装置であって、
    第一の給電点と第二の給電点を具備する第一のアンテナと第三の給電点と第四の給電点を具備する第二のアンテナを用い、前記第一のアンテナの第一の給電点と前記第二のアンテナの第三の給電点の組で送受する第一の電磁波の円偏波と、前記第一のアンテナの第二の給電点と前記第二のアンテナの第四の給電点の組で送受する第二の電磁波の円偏波とは回転方向が異なりかつ直交し、前記第一の給電点と前記第三の給電点の組で前記第一のアンテナから前記第二のアンテナへ電力を伝送し、前記第二の給電点と前記第四の給電点の組で前記第二のアンテナから前記第一のアンテナへ制御信号を伝達するとともに、
    前記第一のアンテナと前記第二のアンテナは、電力伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスにおいて虚部が実部より大きく、制御信号伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスにおいて実部が虚部より大きくなるように設計されていることを特徴とする無線電力伝送装置。
  2. 請求項1記載の無線電力伝送装置であって、
    前記第三の給電点に可変リアクタンス回路が接続され、該可変リアクタンス回路のリアクタンス値が受信した前記電力の大きさに応じて可変に調整されることを特徴とする無線電力伝送装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の無線電力伝送装置であって、
    前記第二のアンテナ側で受信した受信電力の大きさを、前記第一のアンテナ側に伝送するために前記制御信号が用いられることを特徴とする無線電力伝送装置。
  4. 請求項2記載の無線電力伝送装置であって、
    前記第二のアンテナ側で受信した電力が最大となるように、前記可変リアクタンス回路のリアクタンス値を制御すること特徴とする無線電力伝送装置。
  5. 送信機と受信機を備え、電界と磁界をともに用いる非接触中距離の電力無線伝送を行う無線電力伝送装置であって、
    前記送信機は、送信可変リアクタンス回路を介して送信アンテナの電力伝送用給電点に結合された電力発生回路、前記送信アンテナの制御信号伝送用給電点に結合された制御信号受信回路、該制御信号受信回路の出力によって前記送信可変リアクタンス回路のリアクタンス値を制御する送信制御回路を備え、
    前記受信機は、受信可変リアクタンス回路を介して受信アンテナの電力伝送用給電点に結合された電力負荷回路、前記受信アンテナの制御信号伝送用給電点に結合された制御信号送信回路、前記電力負荷回路の電力量を用いて前記受信可変リアクタンス回路の可変リアクタンス値を制御する受信制御回路を備え、
    前記制御信号送信回路により前記電力量の情報を前記送信機に送出し、
    前記送信制御回路および前記受信制御回路は、電力量が最大となるように送信可変リアクタンス回路のリアクタンス値と受信リアクタンス回路のリアクタンス値を制御し、
    前記送信アンテナの電力伝送用給電点と前記受信アンテナの電力伝送用給電点を用いて送受する電磁波の円偏波と、前記送信アンテナの制御信号伝送用給電点と前記受信アンテナの制御信号伝送用給電点を用いて送受する電磁波の円偏波は、互いに旋回方向の異なる円偏波でありかつ直交し、前記送信アンテナの電力伝送用給電点と前記受信アンテナの電力伝送用給電点の組で前記送信機から前記受信機へ電力を伝送し、前記送信アンテナの制御信号伝送用給電点と前記受信アンテナの制御信号伝送用給電点の組で前記受信機から前記送信機へ前記制御信号を伝達するとともに、
    前記送信機の送信アンテナと前記受信機の受信アンテナは、電力伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスにおいて虚部が実部より大きく、制御信号伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスにおいて実部が虚部より大きくなるように設計されていることを特徴とする無線電力伝送装置。
  6. 請求項5に記載の無線電力伝送装置であって、
    前記電力負荷回路に充電器が接続され、該電力負荷回路の需要電力の一部を蓄えることを特徴とする無線電力伝送装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線電力伝送装置であって、
    アンテナが微小矩形体の集合体で形成されることを特徴とする無線電力伝送装置。
  8. 無線給電装置上に複数の画像表示装置が縦横に配置されて構成された画像表示システムであって、
    前記複数の画像表示装置は、それぞれ表面側にディスプレイを、また前記無線給電装置に接する側の裏面に電力受信用アンテナを有して、前記ディスプレイと前記電力受信用アンテナの間に可変リアクタンス回路を備えており、
    前記無線給電装置は、前記複数の画像表示装置の前記電力受信用アンテナに対抗する位置に電力送信用アンテナを配置し、該電力送信用アンテナから可変リアクタンス回路を介して電力発生回路に接続されているとともに、
    前記無線給電装置の電力送信用アンテナは第一の給電点と第二の給電点を具備し、前記複数の画像表示装置の電力受信用アンテナは第三の給電点と第四の給電点を具備しており、前記電力送信用アンテナの第一の給電点と前記電力受信用アンテナの第三の給電点の組で送受する第一の電磁波の円偏波と、前記電力送信用アンテナの第二の給電点と前記電力受信用アンテナの第四の給電点の組で送受する第二の電磁波の円偏波とは回転方向が異なりかつ直交し、前記第一の給電点と前記第三の給電点の組で前記電力送信用アンテナから前記電力受信用アンテナへ電力を伝送し、前記第二の給電点と前記第四の給電点の組で前記電力受信用アンテナから前記電力送信用アンテナへ制御信号を伝達することを特徴とする無線電力伝送装置。
  9. 請求項8記載の画像表示システムであって、
    前記可変リアクタンス回路のリアクタンス値が受信した前記電力の大きさに応じて可変に調整されることを特徴とする画像表示システム。
  10. 移動体と無線給電装置で構成され電界と磁界をともに用いる非接触中距離の電力無線伝送を行う移動体給電システムにおいて、
    前記移動体は、蓄電池と、路面に面する移動体下部に設けられた電力受信用アンテナと、前記蓄電池と前記電力受信用アンテナの間に設置された可変リアクタンス回路を備えており、
    前記無線給電装置は、前記路面上の前記電力受信用アンテナに対抗する位置に電力送信用アンテナを配置し、該電力送信用アンテナから可変リアクタンス回路を介して電力発生回路に接続されており、
    前記無線給電装置の電力送信用アンテナは第一の給電点と第二の給電点を具備し、前記移動体の電力受信用アンテナは第三の給電点と第四の給電点を具備しており、前記電力送信用アンテナの第一の給電点と前記電力受信用アンテナの第三の給電点の組で送受する第一の電磁波の円偏波と、前記電力送信用アンテナの第二の給電点と前記電力受信用アンテナの第四の給電点の組で送受する第二の電磁波の円偏波とは回転方向が異なりかつ直交し、前記第一の給電点と前記第三の給電点の組で前記電力送信用アンテナから前記電力受信用アンテナへ電力を伝送し、前記第二の給電点と前記第四の給電点の組で前記電力受信用アンテナから前記電力送信用アンテナへ制御信号を伝達するとともに、
    前記無線給電装置の電力送信用アンテナと前記移動体の電力受信用アンテナは、電力伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスにおいて虚部が実部より大きく、制御信号伝送に用いる給電点の対に関する相互インピーダンスにおいて実部が虚部より大きくなるように設計されていることを特徴とする移動体給電システム。
  11. 請求項10に記載の移動体給電システムであって、
    前記可変リアクタンス回路のリアクタンス値が受信した電力の大きさに応じて可変に調整されることを特徴とする移動体給電システム。
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