JP5886137B2 - 電力制御システム、燃料電池、及び電力制御方法 - Google Patents

電力制御システム、燃料電池、及び電力制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池と蓄電池とを併用するための電力制御システム、燃料電池、及び電力制御方法に関する。
近年、電力の需要家において、分散電源の一種である燃料電池の普及が進んでいる。燃料電池は、系統電源からの単相3線式電源ラインに接続され、単相3線式電源ラインを介して電力を負荷に供給する。
このような燃料電池は、系統電源の停電を検出すると、運転(発電)を停止するように構成されることが一般的である(例えば特許文献1参照)。
また、安価な深夜電力を充電し、放電により電力を負荷に供給する蓄電池が注目されている。蓄電池は、系統電源からの単相3線式電源ラインに接続され、単相3線式電源ラインを介して電力を負荷に供給する。
特開2007−209097号公報
今後は、電力の需要家において燃料電池と蓄電池とを併用(併設)するケースが増えると想定される。
しかしながら、現状では、燃料電池と蓄電池との連携が十分になされていないという問題があった。
そこで、本発明は、燃料電池と蓄電池との十分な連携を図ることができる電力制御システム、燃料電池、及び電力制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。
本発明の電力制御システムは、系統電源からの第1の電源ラインに、蓄電池、燃料電池、及び一般負荷が接続され、前記蓄電池からの第2の電源ラインに、前記蓄電池から電源供給を受ける特定負荷、及び前記燃料電池が接続される電力制御システムであって、前記燃料電池は、前記第1の電源ラインを介して電力を前記一般負荷に供給し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷に供給しており、前記燃料電池は、前記一般負荷及び前記特定負荷の総消費電力に応じた電力を生成するよう負荷追従運転を行うことを特徴とする。
前記第1の電源ラインは単相3線式電源ラインであって、前記第2の電源ラインは単相2線式電源ラインであってもよい。
前記単相2線式電源ラインは、前記単相3線式電源ラインの3線のうち、中性線を含む2線に対応してもよい。
前記燃料電池は、前記系統電源の停電時において、前記一般負荷への電力の供給を停止し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷及び前記蓄電池に供給してもよい。
前記蓄電池は、前記系統電源の停電時において、前記燃料電池から供給される電力により充電を行い、満充電の状態になった際に、満充電の旨を前記燃料電池に通知し、前記燃料電池は、前記系統電源の停電時において、前記蓄電池から満充電の旨が通知されるまでは、定格出力運転を行ってもよい。
前記燃料電池は、前記系統電源の停電時において、前記蓄電池から満充電の旨が通知されると、前記定格出力運転から、負荷追従運転、又は自己の発電により運転を継続するために必要な最小限の電力を生成するアイドリング運転に切り替えてもよい。
本発明の燃料電池は、系統電源からの第1の電源ラインに、蓄電池及び一般負荷が接続され、前記蓄電池からの第2の電源ラインに、前記蓄電池から電源供給を受ける特定負荷が接続される電力制御において、前記第1の電源ライン及び前記第2の電源ラインに接続される燃料電池であって、前記第1の電源ラインを介して電力を前記一般負荷に供給し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷に供給する給電手段と、前記一般負荷及び前記特定負荷の総消費電力に応じた電力を生成するように、追従運転を行うよう前記給電手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の電力制御方法は、系統電源からの第1の電源ラインに、蓄電池、燃料電池、及び一般負荷が接続され、前記蓄電池からの第2の電源ラインに、前記蓄電池から電源供給を受ける特定負荷、及び前記燃料電池が接続される電力制御システムに適用される電力制御方法であって、前記燃料電池が、前記第1の電源ラインを介して電力を前記一般負荷に供給し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷に供給する給電ステップを有し、前記給電ステップにおいて、前記燃料電池は、前記一般負荷及び前記特定負荷の総消費電力に応じた電力を生成するよう負荷追従運転を行うことを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池と蓄電池との十分な連携を図ることができる電力制御システム、燃料電池、及び電力制御方法を提供できる。
本実施形態に係る電力制御システムのブロック図である。 本実施形態に係る蓄電池及び燃料電池についての詳細構成図である。
図面を参照して、本発明の実施形態について、(1)電力制御システムの構成、(2)蓄電池及び燃料電池の構成、(3)電力制御システムの動作、(4)まとめ、(5)その他の実施形態の順に説明する。以下の実施形態に係る図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
(1)電力制御システムの構成
図1は、本実施形態に係る電力制御システムのブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電力制御システムは、系統電源1と、系統電源1からの電力供給を受ける需要家としての住宅Hと、を有する。系統電源1は、電力会社によって管理されており、交流電力を住宅Hに供給する。
住宅Hは、系統電源1との間で電力を伝送する単相3線式電源ラインL1(第1の電源ライン)と、単相3線式電源ラインL1上に設けられるスマートメータ10及び分電盤20と、を有する。単相3線式電源ラインL1は、単相交流電力を3本の電線を用いて供給するための電源ラインである。
スマートメータ10は、外部ネットワークNW2に接続される。スマートメータ10は、住宅Hの消費電力を測定し、外部ネットワークNW2を介して測定情報を送信したり、外部ネットワークNW2を介して電力制御情報を受信したりする。
分電盤20は、単相3線式電源ラインL1を介して入力される電力を複数の一般負荷30に分配する。ただし、一般負荷30は複数の場合に限らず、1つであってもよい。
一般負荷30は、単相3線式電源ラインL1を介して入力される電力を消費して動作する。一般負荷30は、住宅Hに設けられる家電機器(例えば、冷蔵庫、エアコン、照明など)である。
住宅Hは、単相3線式電源ラインL1に接続される蓄電池100と、単相3線式電源ラインL1に接続される燃料電池200と、単相3線式電源ラインL1に接続される複数の一般負荷30と、を有する。
蓄電池100は、単相3線式電源ラインL1を介して系統電源1から供給される電力(特に、安価な深夜電力)により充電される。蓄電池100は、例えば昼間の消費電力の高い時間帯において放電を行うことで、単相3線式電源ラインL1を介して電力を一般負荷30に供給する。現在日本において、蓄電池100は、系統電源1への逆潮流(すなわち、売電)が禁止されていることから、系統電源1への逆潮流が生じないように放電を行う。蓄電池100の詳細については後述する。
さらに、蓄電池100は、単相2線式電源ラインL2(第2の電源ライン)を有する。単相2線式電源ラインL2は、単相交流電力を2本の電線を用いて供給するための電源ラインであって、単相3線式電源ラインL1の有する3線のうちの中性線を含む2線に相当する。単相2線式電源ラインL2には、特定負荷40が接続される。蓄電池100は、系統の停電時には蓄電池本体の放電による直流出力を蓄電池PCS102により単相2線の交流に変換して、単相2線式電源ラインL2を介して特定負荷40に電力を供給できる。また、停電ではない状態において蓄電池100は、系統からの単相3線式電源ラインL1の単相3線のうちの中性線を含む2線を単相2線式電源ラインL2へ中継し、特定負荷40に単相2線で電力を供給できる。ここで特定負荷40とは、例えば非常灯や、後述する宅内エネルギー管理システム(HEMS)300などである。あるいは蓄電池100の単相2線式電源ラインL2に特定負荷用にコンセントをさらに設けておき、このコンセントに繋がれた冷蔵庫、テレビあるいはラジオなどの停電時にも使いたい機器についても特定負荷40として扱ってもよい。
ここで、特定負荷40は、蓄電池100から電力の供給を受けるので、停電時においても、蓄電池100から電力の供給を受けて動作できる。特定負荷40は、1つの場合に限らず、複数であってもよい。
燃料電池200は、蓄電池100よりも一般負荷30側の位置で単相3線式電源ラインL1に接続される。燃料電池200は、系統電源1との連系(すなわち、系統連系)時において、発電を行うことで、単相3線式電源ラインL1を介して電力を一般負荷30に供給する。また、日本においては現在、燃料電池200は蓄電池と同様、系統電源1への逆潮流が禁止されていることから、系統電源1への逆潮流が生じないように発電を行う。燃料電池200は、さらに、単相2線式電源ラインL2に接続される。燃料電池200の詳細については後述する。
燃料電池200は、ガス配管51を介してガス供給を受ける。ガス配管51には、ガス消費量を測定するマイコンメーター(ガスメータ)50が設けられる。マイコンメーター50は、例えば地震などの何らかのトラブルを検出すると、ガスの供給を停止する。
スマートメータ10、一般負荷30、特定負荷40、蓄電池100、及び燃料電池200のそれぞれは、宅内ネットワークNW1に接続される。宅内ネットワークNW1は、Zigbee(登録商標)などによる無線ネットワークであってもよく、イーサネット(登録商標)などによる有線ネットワークであってもよい。さらに、宅内ネットワークNW1の少なくとも一部は、電力線通信(PLC)により単相3線式電源ラインL1及び/又は単相2線式電源ラインL2と共用化されていてもよい。
宅内ネットワークNW1には、宅内エネルギー管理システム(HEMS)300が接続される。HEMS300は、住宅Hにおける消費電力を管理すると共に、宅内ネットワークNW1に接続された各機器(スマートメータ10、一般負荷30、特定負荷40、蓄電池100、及び燃料電池200)との通信を行って当該機器を制御する。
HEMS300は、さらに、外部ネットワークNW2に接続される。HEMS300は、外部ネットワークNW2との通信を行うことができる。HEMS300は、スマートメータ10経由で外部ネットワークNW2との通信を行ってもよい。
(2)蓄電池及び燃料電池の構成
次に、蓄電池100及び燃料電池200についての詳細構成を説明する。図2は、蓄電池100及び燃料電池200についての詳細構成図である。
図2に示すように、単相3線式電源ラインL1は、系統電源1と一般負荷30との間の単相3線式系統ラインL1aと、単相3線式系統ラインL1aと蓄電池100との間の単相3線式蓄電池ラインL1bと、単相3線式系統ラインL1aと燃料電池200との間の単相3線式燃料電池ラインL1cと、を含む。
単相2線式電源ラインL2は、蓄電池100と特定負荷40との間の単相2線式蓄電池ラインL2aと、単相2線式蓄電池ラインL2aと燃料電池200との間の単相2線式燃料電池ラインL2bと、を含む。
蓄電池100は、蓄電池本体101と、蓄電池パワーコンディショナ(蓄電池PCS)102と、蓄電池制御部103と、を含む。また、燃料電池200は、単相3線式系統ラインL1aに設けられたセンサ105を含む。
センサ105は、系統電源1と、単相3線式系統ラインL1aと単相3線式蓄電池ラインL1bとの合流点と、の間の位置に設けられる。センサ105は、宅内ネットワークNW1に接続される。センサ105は、主に、蓄電池100から系統電源1への逆潮流を防止するために使用される。センサ105は、電流を検出し、宅内ネットワークNW1を介して、検出結果の情報を送信する。
蓄電池本体101は、蓄電池PCS102から出力される直流電力を充電する。また、蓄電池本体101は、放電により、直流電力を蓄電池PCS102に出力する。
蓄電池PCS102は、蓄電池本体101の充電時において、単相3線式蓄電池ラインL1b又は単相2線式蓄電池ラインL2aを介して供給される交流電力を直流に変換し、直流電力を蓄電池本体101に出力する。また、蓄電池PCS102は、蓄電池本体101の放電時において、蓄電池本体101からの直流電力を交流に変換し、単相3線式蓄電池ラインL1b及び/又は単相2線式蓄電池ラインL2aを介して交流電力を出力する。
蓄電池制御部103は、センサ105からの情報に基づいて蓄電池PCS102を制御し、蓄電池本体101の充放電を制御する。蓄電池制御部103は、センサ105からの情報に基づいて、系統電源1の停電を検知できる。また、蓄電池制御部103は、宅内ネットワークNW1に接続されており、宅内ネットワークNW1を介して情報を送受信できる。
燃料電池200は、発電を行うための発電ユニット210と、発電ユニット210の排熱で沸かされた湯を貯えるための貯湯ユニット220と、を含む。
また、燃料電池200は、単相3線式系統ラインL1aに設けられたセンサ201と、単相2線式蓄電池ラインL2aに設けられたセンサ202と、を含む。
センサ201は、単相3線式系統ラインL1aと単相3線式蓄電池ラインL1bとの合流点と、単相3線式系統ラインL1aと単相3線式燃料電池ラインL1cとの合流点と、の間の位置に設けられる。センサ201は、宅内ネットワークNW1に接続される。センサ201は、主に、燃料電池200から系統電源1への逆潮流を防止するために使用される。センサ201は、電流を検出し、宅内ネットワークNW1を介して、検出結果の情報を送信する。
センサ202は、単相2線式蓄電池ラインL2aと単相2線式燃料電池ラインL2bとの合流点よりも蓄電池100側の位置に設けられる。センサ202は、宅内ネットワークNW1に接続される。センサ202は、主に、燃料電池200から蓄電池100への電力供給を防止するために使用される。センサ202は、電流を検出し、宅内ネットワークNW1を介して、検出結果の情報を送信する。
発電ユニット210は、発電ユニット本体211と、燃料電池パワーコンディショナ(燃料電池PCS)212と、燃料電池制御部213と、を含む。
発電ユニット本体211は、供給されるガスから取り出した水素と空気中の酸素との化学反応により発電を行い、直流電力を燃料電池PCS212に出力する。発電ユニット本体211は、ヒータ及び補機(ポンプなど)を含む。発電ユニット本体211における発電量は、発電ユニット本体211で消費されるガス及び空気の量に応じて変化する。また、ガス及び空気の量は、燃料電池制御部213によって制御される。
燃料電池PCS212は、発電ユニット本体211からの直流電力を交流に変換し、単相3線式燃料電池ラインL1c及び/又は単相2線式燃料電池ラインL2bを介して交流電力を出力する。
燃料電池制御部213は、センサ201及び/又はセンサ202からの情報に基づいて、発電ユニット本体211及び燃料電池PCS212を制御する。
燃料電池制御部213は、燃料電池制御部213は、宅内ネットワークNW1に接続されており、宅内ネットワークNW1を介して情報を送受信できる。
燃料電池制御部213は、負荷追従運転、定格出力運転、又はアイドリング運転の何れかの運転モードで運転を行うよう制御する。負荷追従運転は、センサ201及び/又はセンサ202からの情報に基づいて、一般負荷30及び/又は特定負荷40の消費電力に応じた電力で発電を行う運転モードである。定格出力運転は、予め定められた定格出力電力で発電を行う運転モードである。アイドリング運転は、燃料電池200からの電力供給を停止しつつ、ヒータ及び補機を動作させるだけの最小限の電力で発電を行う運転モードである。
燃料電池制御部213は、センサ201及び/又は燃料電池PCS212の状態に基づいて停電を検知すると、燃料電池200の運転を停止する。
(3)電力制御システムの動作
上述したように、本実施形態に係る電力制御システムは、系統電源1からの単相3線式電源ラインL1には、蓄電池100、燃料電池200、及び一般負荷30が接続される。
蓄電池100からの単相2線式電源ラインL2には、蓄電池100から電力の供給を受ける特定負荷40が接続される。
燃料電池200は、さらに、単相2線式電源ラインL2に接続される。
以下では、このように構成された電力制御システムの動作を説明する。
(3.1)系統連系時の動作
まず、系統連系時(すなわち、非停電時)の動作を説明する。
蓄電池制御部103は、例えばHEMS300の制御に応じて、安価な深夜電力により蓄電池PCS102を介して蓄電池本体101を充電し、昼間の消費電力の高い時間帯において蓄電池PCS102を介して蓄電池本体101から放電するよう蓄電池本体101及び蓄電池PCS102を制御する。
系統連系時において、蓄電池制御部103は、単相3線式電源ラインL1を介して電力を一般負荷30に供給し、かつ、単相2線式電源ラインL2を介して電力を特定負荷40に供給するよう蓄電池本体101及び蓄電池PCS102を制御する。本実施形態において、蓄電池本体101及び蓄電池PCS102は、単相3線式電源ラインL1を介して電力を一般負荷30に供給し、かつ、単相2線式電源ラインL2を介して電力を特定負荷40に供給する給電手段を構成する。
ここで、燃料電池制御部213は、負荷追従運転を行うように発電ユニット本体211及び燃料電池PCS212を制御する。すなわち、燃料電池制御部213は、センサ201及びセンサ202のそれぞれからの情報に基づいて、一般負荷30及び特定負荷40の総消費電力に応じた電力で発電を行うよう発電ユニット本体211を制御する。本実施形態において、燃料電池制御部213は制御手段に相当する。
例えば、燃料電池制御部213は、燃料電池200から系統電源1への逆潮流と、燃料電池200から蓄電池100への電力供給と、が生じない範囲内において、最大限の発電量で発電を行うよう発電ユニット本体211を制御する。
また、一般負荷30及び特定負荷40の総消費電力が燃料電池200の定格出力電力に達すると、燃料電池制御部213は、定格出力運転を行うように発電ユニット本体211及び燃料電池PCS212を制御する。また、燃料電池200から特定負荷40に供給可能な電力が、特定負荷40の消費電力よりも少ない場合、不足分の電力については、蓄電池100から特定負荷40への電力供給によって賄うことができる。
(3.2)停電時の動作
次に、停電時の動作を説明する。
上述したように、燃料電池200は、地震などの何らかのトラブルを検出したマイコンメーター50によりガスの供給が停止された場合には運転(発電)を停止する。ここで、マイコンメーター50が復旧されるとガスの供給が再度行われるものの、燃料電池200を再起動するためには、少なくとも燃料電池制御部213、並びに発電ユニット本体211のヒータ及び補機に対し、起動電力を供給する必要がある。このときに停電も生じている場合には起動電力が得られないこととなる。
蓄電池制御部103は、燃料電池200が運転を停止しており、なおかつ系統電源1の停電により燃料電池200が系統電源1から電源供給が受けられない場合、単相2線式電源ラインL2を介して起動電力を燃料電池200に供給するよう蓄電池本体101及び蓄電池PCS102を制御する。
燃料電池200が運転を停止しており、なおかつ系統電源1の停電により燃料電池200が系統電源1から電源供給が受けられない場合、蓄電池100から単相2線式電源ラインL2を介して起動電力を燃料電池200に供給することで、燃料電池制御部213及び発電ユニット本体211のヒータと補機などが起動し、発電ユニット本体211が発電を再開できる。その結果、燃料電池200が運転を再開する。
燃料電池200が運転を再開した後、燃料電池制御部213は、一般負荷30への電力の供給を停止するよう燃料電池PCS212を制御する。また、燃料電池制御部213は、単相2線式電源ラインL2を介して電力を特定負荷40及び蓄電池100に供給するよう燃料電池PCS212を制御する。詳細には、燃料電池制御部213は、センサ202の情報を無視して、定格出力電力で発電を行うよう発電ユニット本体211を制御する。
そして、蓄電池制御部103は、燃料電池200から単相2線式電源ラインL2を介して供給される電力により蓄電池本体101を充電する。蓄電池制御部103は、蓄電池本体101が満充電の状態になった際に、宅内ネットワークNW1を介して、満充電の旨を燃料電池制御部213に通知する。
燃料電池制御部213は、蓄電池制御部103から満充電の旨が通知されるまでは、定格出力運転を行うよう蓄電池本体101を制御する。燃料電池制御部213は、蓄電池100から満充電の旨が通知されると、定格出力運転から、センサ202の情報に基づく運転モードに切り替える。詳細には、燃料電池制御部213は、特定負荷40の消費電力がゼロであれば、定格出力運転からアイドリング運転に切り替え、特定負荷40の消費電力がゼロよりも大きければ、定格出力運転から負荷追従運転に切り替える。
(4)まとめ
以上説明したように、本実施形態に係る電力制御システムでは、燃料電池200は、単相3線式電源ラインL1だけでなく、単相2線式電源ラインL2にも接続される。これにより、単相2線式電源ラインL2を介して蓄電池100から燃料電池200に電力を供給できると共に、単相2線式電源ラインL2を介して燃料電池200から特定負荷40及び蓄電池100に電力を供給できる。したがって、燃料電池200と蓄電池100との連携を十分に行うことができるため、蓄電池100を利用して燃料電池200を効果的に運用できる。
本実施形態では、燃料電池200は、系統連系時において、単相3線式電源ラインL1を介して電力を一般負荷30に供給し、かつ、単相2線式電源ラインL2を介して電力を特定負荷40に供給する。これにより、燃料電池200は、一般負荷30だけでなく、特定負荷40にも電力を供給できる。したがって、蓄電池100の蓄電残量が少ない場合でも、特定負荷40を正常に動作させることができる。
本実施形態では、燃料電池200は、系統連系時において、一般負荷30及び特定負荷40の総消費電力に応じた電力を生成するよう負荷追従運転を行う。これにより、一般負荷30のみを対象として負荷追従運転を行う場合に比べて、燃料電池200が発電する電力を大きくすることができる。燃料電池200は、生成する電力が大きいほど、発電効率(すなわち、ガスから電気への発電効率)が高くなる。したがって、燃料電池200が発電する電力を大きくすることで、燃料電池200の発電効率を改善できる。
本実施形態では、蓄電池100は、燃料電池200が運転を停止しており、なおかつ系統電源1の停電により燃料電池200が系統電源1から電源供給が受けられない場合、単相2線式電源ラインL2を介して起動電力を燃料電池200に供給する。これにより、燃料電池200が運転を停止しており、なおかつ燃料電池200が系統電源1から電源供給が受けられない場合であっても、蓄電池100により燃料電池200を起動できるので、燃料電池200が発電を行うことができる。
本実施形態では、燃料電池200は、停電時において、一般負荷30への電力の供給を停止し、かつ、単相2線式電源ラインL2を介して電力を特定負荷40及び蓄電池100に供給する。これにより、停電時において、燃料電池200により、特定負荷40を動作させるだけでなく、蓄電池100を充電できる。
本実施形態では、蓄電池100は、停電時において、燃料電池200から供給される電力により充電を行い、満充電の状態になった際に、満充電の旨を燃料電池200に通知する。燃料電池200は、停電時において、蓄電池100から満充電の旨が通知されるまでは、定格出力運転を行う。これにより、停電時において蓄電池100を速やかに満充電の状態まで充電できるため、その後に燃料電池200が発電不能な状態になっても、蓄電池100により特定負荷40を動作させることができる。
本実施形態では、燃料電池200は、停電時において、蓄電池100から満充電の旨が通知されると、定格出力運転から負荷追従運転又はアイドリング運転に切り替える。これにより、蓄電池100を満充電の状態にした後、燃料電池200が必要以上に発電を行うことを防止できる。
(5)その他の実施形態
この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、上述した実施形態において蓄電池制御部103及び燃料電池制御部213のそれぞれが実施していた制御の少なくとも一部を、制御装置としてのHEMS300が実施する構成としてもよい。この場合、HEMS300は各種の情報を宅内ネットワークNW1経由で収集し、収集した情報に基づいて、上述した各種の制御を行う。
また、上述した実施形態では、需要家としての住宅Hを例示し、住宅H単位で電力管理を行う制御装置であるHEMS300に関して説明した。しかしながら、HEMS300に限らず、需要家としてのビルを対象としたBEMS、需要家としての工場を対象としたFEMS、又は需要家としての店舗を対象としたSEMSなどであってもよい。
H…住宅、L1…単相3線式電源ライン、L1a…単相3線式系統ライン、L1b…単相3線式蓄電池ライン、L1c…単相3線式燃料電池ライン、L2…単相2線式電源ライン、L2a…単相2線式蓄電池ライン、L2b…単相2線式燃料電池ライン、NW1…宅内ネットワーク、NW2…外部ネットワーク、1…系統電源、10…スマートメータ、20…分電盤、30…一般負荷、40…特定負荷、100…蓄電池、101…蓄電池本体、102…蓄電池PCS、103…蓄電池制御部、200…燃料電池、201,202…センサ、210…発電ユニット、211…発電ユニット本体、212…燃料電池PCS、213…燃料電池制御部、220…貯湯ユニット、300…HEMS

Claims (6)

  1. 系統電源からの第1の電源ラインに、蓄電池、燃料電池、及び一般負荷が接続され、
    前記蓄電池からの第2の電源ラインに、前記蓄電池から電源供給を受ける特定負荷、及び前記燃料電池が接続される電力制御システムであって、
    前記燃料電池は、前記第1の電源ラインを介して電力を前記一般負荷に供給し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷に供給しており、
    前記燃料電池は、前記一般負荷及び前記特定負荷の総消費電力に応じた電力を生成するよう負荷追従運転を行い、
    前記系統電源の停電時において、
    前記燃料電池は、前記蓄電池から満充電の旨が通知されるまで、予め定められた定格出力電力で発電を行う定格出力運転を行い、
    前記燃料電池は、前記蓄電池から満充電の旨が通知され、かつ、前記特定負荷の消費電力がゼロよりも大きければ、前記特定負荷の消費電力に応じた発電を行う負荷追従運転を行い、
    前記燃料電池は、前記蓄電池から満充電の旨が通知され、かつ、前記特定負荷の消費電力がゼロであれば、自己の発電により運転を継続するために必要な最小限の発電を行うアイドリング運転を行うことを特徴とする電力制御システム。
  2. 前記第1の電源ラインは単相3線式電源ラインであって、前記第2の電源ラインは単相2線式電源ラインであることを特徴とする請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記単相2線式電源ラインは、前記単相3線式電源ラインの3線のうち、中性線を含む2線に対応することを特徴とする請求項2に記載の電力制御システム。
  4. 前記燃料電池は、前記系統電源の停電時において、前記一般負荷への電力の供給を停止し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷及び前記蓄電池に供給することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の電力制御システム。
  5. 系統電源からの第1の電源ラインに、蓄電池及び一般負荷が接続され、前記蓄電池からの第2の電源ラインに、前記蓄電池から電源供給を受ける特定負荷が接続される電力制御において、前記第1の電源ライン及び前記第2の電源ラインに接続される燃料電池であって、
    前記第1の電源ラインを介して電力を前記一般負荷に供給し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷に供給する給電手段と、
    前記一般負荷及び前記特定負荷の総消費電力に応じた電力を生成するように、追従運転を行うよう前記給電手段を制御する制御手段とを有し、
    し、
    前記系統電源の停電時において、前記制御手段は、
    前記蓄電池から満充電の旨が通知されるまで、予め定められた定格出力電力で発電を行う定格出力運転を行うように前記給電手段を制御し、
    前記蓄電池から満充電の旨が通知され、かつ、前記特定負荷の消費電力がゼロよりも大きければ、前記特定負荷の消費電力に応じた発電を行う負荷追従運転を行うように前記給電手段を制御し、
    前記蓄電池から満充電の旨が通知され、かつ、前記特定負荷の消費電力がゼロであれば、自己の発電により運転を継続するために必要な最小限の発電を行うアイドリング運転を行うように前記給電手段を制御することを特徴とする燃料電池。
  6. 系統電源からの第1の電源ラインに、蓄電池、燃料電池、及び一般負荷が接続され、
    前記蓄電池からの第2の電源ラインに、前記蓄電池から電源供給を受ける特定負荷、及び前記燃料電池が接続される電力制御システムに適用される電力制御方法であって、
    前記燃料電池が、前記第1の電源ラインを介して電力を前記一般負荷に供給し、かつ、前記第2の電源ラインを介して電力を前記特定負荷に供給する給電ステップを有し、
    前記給電ステップにおいて、前記燃料電池は、前記一般負荷及び前記特定負荷の総消費電力に応じた電力を生成するよう負荷追従運転を行い、
    前記系統電源の停電時において、
    前記燃料電池が、前記蓄電池から満充電の旨が通知されるまで、予め定められた定格出力電力で発電を行う定格出力運転を行い、
    前記燃料電池が、前記蓄電池から満充電の旨が通知され、かつ、前記特定負荷の消費電力がゼロよりも大きければ、前記特定負荷の消費電力に応じた発電を行う負荷追従運転を行い、
    前記燃料電池が、前記蓄電池から満充電の旨が通知され、かつ、前記特定負荷の消費電力がゼロであれば、自己の発電により運転を継続するために必要な最小限の発電を行うアイドリング運転を行うことを特徴とする電力制御方法。
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