JP5884989B2 - エンジンベンチの背圧調整方法及び背圧調整装置 - Google Patents

エンジンベンチの背圧調整方法及び背圧調整装置 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用等のエンジンをエンジン単体で運転する設備であるエンジンベンチにおいて、エンジンの運転状態に応じて排出ガスの背圧を自動的に調整するエンジンベンチの背圧調整方法及び背圧調整装置に関するものである。
自動車用等のエンジンを試験的にエンジン単体で運転する設備としてエンジンベンチがある。一般的に、エンジンベンチは、エンジン単体を架台上に設置し、エンジンの出力軸にダイナモメータを連結し、排気マニホールドに排気管を接続し、運転に必要な燃料供給装置、冷却装置、電装装置、補助機器等を装着し、必要に応じてダイナモメータにより所定の負荷を付与しつつエンジンを運転するようになっている。これにより、エンジン回転数、トルク、出力、排出ガス、燃料消費量等の各種試験を行うことができる。
エンジンの排出ガスの背圧は、エンジンの性能に大きく影響するため、エンジンベンチ上でエンジンの各種試験を行う場合、エンジンの実際の使用状態、例えば自動車用エンジンにおいては車載時の運転状態に即した背圧を付与することが望ましい。この場合、エンジンが搭載される車両の排気管と同じ排気管を用いることが考えられるが、次のような問題がある。通常、車両に装着される排気管は、車体や駆動系との干渉を避けるために屈曲され、また、消音器、排気ガス浄化用の触媒コンバータ等が装着されている。しかし、エンジンベンチ上の設置スペースの制約により、このような排気管を用いることが困難な場合が多い。また、エンジンベンチの汎用性を考慮すると、車型毎に異なる排気管を用意することは効率が悪い。さらに、開発中の車両の場合には、排気管の詳細な仕様が決定しておらず、完成品の排気管を準備できない場合もある。
そこで、例えば特許文献1には、エンジンベンチの排気管にモータによって駆動される流量制御弁及び圧力検出器を設け、エンジンの運転パターンに対して予め目標背圧を設定し、エンジンベンチ上で運転するエンジンの排出ガスに対する背圧が目標背圧となるように流量制御弁の開度を自動的に調整するようにした排気ガス圧力調整装置が記載されている。これにより、エンジンベンチ上でもエンジンの実際の使用状態に近い状態で試験を行うことができる。
特開平11−311590号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、エンジンの運転パターンに対して予め目標背圧を設定するものでは次のような問題がある。例えば自動車用エンジンの場合、目標背圧を設定するためには、実車をシャシダイナモ上で所定の運転パターンで運転し、背圧データを収集する必要があり、更に、運転パターン毎に背圧データの収集が必要となるため、データ収集が非常に煩雑になる。また、エンジンベンチ上でエンジンの運転状態が運転パターンから外れた場合、適切な背圧が得られなくなり、測定精度が著しく低下することになる。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、エンジンベンチにおいて、エンジンの運転状態に応じて、適切な排出ガスの背圧が得られるようにしたエンジンベンチの背圧調整方法及び装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、エンジンをエンジンベンチ上で運転する際、前記エンジンの排出ガスに対する背圧を調整するエンジンベンチの背圧調整方法及び装置において、
前記エンジンの排気マニホールドに排気管を接続し、該排気管の流路面積を調整する背圧制御弁を設け、
前記エンジンの運転状態に対して所定の背圧を生じる前記背圧制御弁の開度を表す背圧制御モデルを作成し、該背圧制御モデルを用いて前記エンジンの運転状態に応じて前記背圧制御弁の開度を調整し、
このとき、前記背圧制御弁の開度の調整は、前記排気管に背圧を検出する背圧センサを設け、前記背圧センサが検出した背圧に基づき、前記背圧制御弁の開度をフィードバック制御し、前記エンジンの運転状態に対して所定のフィードバックゲインを表すフィードバックゲインモデルを作成し、該フィードバックゲインモデルを用いて、前記エンジンの運転状態に応じてフィードバックゲインを調整することによって行うことを特徴とする。
(発明の態様)
以下に、本発明において特許請求が可能と認識される発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の(1)乃至(4)の内容が請求項1乃至にそれぞれ対応し、(5)の内容が請求項5乃至8に対応する。
(1)エンジンをエンジンベンチ上で運転する際、前記エンジンの排出ガスに対する背圧を調整するエンジンベンチの背圧調整方法において、
前記エンジンの排気マニホールドに排気管を接続し、該排気管の流路面積を調整する背圧制御弁を設け、
前記エンジンの運転状態に対して所定の背圧を生じる前記背圧制御弁の開度を表す背圧制御モデルを作成し、該背圧制御モデル用いて、前記エンジンの運転状態に応じて前記背圧制御弁の開度を調整し、
このとき、前記背圧制御弁の開度の調整は、前記排気管に背圧を検出する背圧センサを設け、前記背圧センサが検出した背圧に基づき、前記背圧調整弁の開度をフィードバック制御し、前記エンジンの運転状態に対して所定のフィードバックゲインを表すフィードバックゲインモデルを作成し、該フィードバックゲインモデル用いて、前記エンジンの運転状態に応じてフィードバックゲインを調整することによって行うことを特徴とするエンジンベンチの背圧調整方法
これにより、エンジンの運転状態が変化しても、運転状態に応じて常に適切な背圧を得ることができる。このとき、フィードバック制御によって制御精度高めることができ、また、エンジンの運転状態に応じて適切なフィードバックゲインを用いることにより、制御の応答性及び安定性を高めることができる。
背圧制御モデルとしては、制御マップ、伝達関数、その他のモデリング技術による制御モデルを採用することができる。
(2)(1)において、前記背圧制御モデルは、制御マップであることを特徴とするエンジンベンチの背圧調整方法。
エンジンの運転状態を表すパラメータとして、例えば、エンジン回転数、エンジン負荷、スロットル開度、燃料噴射量等を用いることができる。
(3)(1)又は(2)において、前記フィードバックゲインモデルは、制御マップであることを特徴とするエンジンベンチの背圧調整方法。
エンジンの運転状態を表すパラメータとして、例えば、エンジン回転数、エンジン負荷、スロットル開度、燃料噴射量等を用いることができる。
(4)(1)乃至(3)のいずれかにおいて前記背圧制御弁の閉弁位置を制限する弁開度制限手段を設けたことを特徴とするエンジンベンチの背圧調整方法。
これにより、背圧の過度の上昇によるエンジンのストールを防止することができる。
弁開度制限手段としては、ハードウエア又はソフトウエアにより制御信号を制限するもの、あるいは、ストッパ等の部材により、背圧制御弁の弁体の移動を直接制限するものを用いることができる。
(5)(1)乃至(4)のいずれかのエンジンベンチの背圧調整方法により、エンジンの運転状態に応じて背圧を調整することを特徴とするエンジンベンチの背圧調整装置。
本発明によれば、エンジンベンチにおいて、エンジンの運転状態に応じて適切な排出ガスの背圧を得ることができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンベンチの構成を示す概略図である。 図1に示すエンジンベンチの制御システムを示すブロック線図である。 図1に示すエンジンの実際の使用状態での各運転状態における背圧制御弁の開度と排出ガスの背圧との関係を示すグラフ図である。 図1に示すエンジンの実際の使用状態での運転状態と背圧制御弁の開度との関係を示すグラフ図である。 図1に示すエンジンの実際の使用状態での運転状態と排出ガスの背圧のフィードバックゲインとの関係を示すグラフ図である。 図1に示すエンジンベンチの排出ガスの背圧のフィードバックゲインの違いによる制御特性の変化を示すグラフ図である。 図1に示すエンジンベンチにおいてストッパが設けられた背圧制御弁の概略構成を示す横断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1を参照して、本実施形態に係るエンジンベンチ1は、自動車用等のエンジンEをエンジン単体で運転して出力特性、排出ガス検査等の各種試験を行うための設備である。エンジンベンチ1は、エンジンEを設置する架台2と、エンジンEの出力軸3に連結されるダイナモメータ4と、エンジンEの排気マニホールド5に接続される排気管6と、排気管6に設けられた背圧制御弁7と、排気管6内の圧力を検出する背圧センサ8と、排気管6から排出ガスを外部に排出するための排気ポンプ9と、エンジンEを始動、運転するための現場中継盤10と、操作盤11と、背圧制御弁5を制御するための背圧コントローラ12と、制御コンピュータ13とを備えている。
エンジンEは、例えば自動車に搭載されるエンジンであり、エンジン単体で架台2上に設置され、運転に必要な燃料供給装置、エンジンコントローラ14を含む電装装置、冷却装置、補助機器等が装着され、現場中継盤10からの運転指令により、始動及び運転可能な状態となっている。エンジンEの出力軸3には、ダイナモメータ4が連結され、排気マニホールド5には、排気管6が接続される。
ダイナモメータ4は、エンジンEの出力軸3に対して、所望の負荷を与えてエンジンEのトルク・出力を測定し、また、負荷を変化させることにより、様々な車両走行状態をシミュレートすることができる。
排気管6は、エンジンEの排気マニホールド5に接続され、エンジンEの排出ガスを背圧制御弁7に通過させ、排気ポンプ9を通して、エンジンベンチ1が設置された室の外部へ排出する。背圧制御弁7は、モータ15によって駆動されて開閉し、排気管6の流路面積を変化させることにより、エンジンEの排出ガスに対する背圧を調整する。背圧制御弁7としては、バタフライバルブ(図7参照)のほか、排気管6の流路面積を調整するものであれば、いずれの形成式のものでもよい。
背圧センサ8は、排気管6の背圧制御弁7の上流側近傍に設けられ、排気管6内の圧力、すなわち、エンジンEの排出ガスに対する背圧を検出する。背圧センサ8は、背圧制御弁7に近いほど、背圧制御弁7の開度の変化による背圧の変化を迅速に検出することができ、応答性が高まるので、望ましくは背圧制御弁7の上流側直近に配置する。
現場中継盤10は、操作盤11への入力に基づき、エンジンEを始動、運転し、また、ダイナモメータ4の負荷を調整して、エンジンEのスロットル開度、燃料供給、回転速度、トルク、出力、冷却水温度等の各種情報を出力する。操作盤11は、エンジンEの運転指令の入力装置であり、スロットル開度やエンジン回転数等の操作を行い、また、所定の運転パターンに従ってエンジンEを運転し、各種測定の開始又は終了等の試験の進行を操作する。
制御コンピュータ13は、エンジンベンチ1の作動を制御してエンジンの性能試験を自動化するラボラトリーオートメーションを構成する上位システムであり、専用のコンピュータ、又は、汎用のコンピュータに専用のソフトウエアを組込んだものとすることができる。制御コンピュータ13は、エンジンEの試験に必要な各種データを現場中継盤10及び背圧コントローラ12に送り、また、エンジンEの試験で得られた各種データの処理等を行う。
背圧コントローラ12は、エンジンEの運転状態に応じて、排出ガスに対する背圧が所定の背圧になるようにモータ15に回転指令信号を出力して背圧制御弁7の開度を調整する。このとき、背圧センサ8により、排気管6内の背圧を検出してフィードバック制御を実行する。
背圧コントローラ12による背圧制御弁7の制御について、図2乃至図6を参照して、更に詳細に説明する。
背圧コントローラ12の制御ブロック線図を図2に示す。図2に示すように、背圧コントローラ12は、エンジンEの運転状態に応じて背圧制御弁7の目標開度指令を出力するフィードフォワード制御部16(以下、FF制御部16という)と、圧力センサ8の検出した背圧に基づき背圧制御弁7の開度をフィードバック制御するフィードバック制御部17(以下、FB制御部という)と、背圧制御弁7の開度を制限する弁開度制限部18と、FF制御部16、FB制御部17及び弁開度制限部18の出力に基づき、背圧制御弁7の開度を制御する弁開度制御部19とを有している。
FF制御部16は、エンジンEの運転状態と、運転状態に応じた所定の背圧を生じる背圧制御弁7の開度との関係を表す背圧制御モデルとして弁開度制御マップM1を用いて背圧制御弁7の目標開度を決定する。図4に示すように、弁開度制御マップM1は、エンジン運転状態を表すパラメータとして、エンジン回転数と、エンジン負荷を表す燃料噴射量とを用いており、所与のエンジン回転数及び燃料噴射量(エンジン負荷)に対して、所定の背圧を得るための背圧制御弁7の目標開度を決定する3次元マップである。エンジン運転状態を表すパラメータとしては、これらのパラメータに代えて、又は、これらのパラメータに加えて他のパラメータを用いことができ、弁開度制御マップは、4次元以上の制御マップとすることもできる。
弁開度制御マップM1は、例えば、実際のエンジンEの搭載車両を用いて実験的に取得したデータに基づいて作成し、また、エンジンEの燃料噴射量を設定する際のデータに基づいて作成し、あるいは、シミュレーションによる計算から作成することができる。このとき、データ間の値は、線形補間等により補間してもよい。
図3を参照して、背圧制御弁7の開度と、排気管6内に生じる背圧との関係は、非線形性が非常に強く、エンジンEの運転状態により大きく異なり、例えば、エンジン回転数2000rpm、スロットル開度26%のとき、曲線(1)で表され、エンジン回転数3000rpm、スロットル開度100%(全開)のとき、曲線(2)で表され、エンジン回転数1000rpm、スロットル開度0%(全閉)のとき、曲線(3)で表されるようになる。このため、エンジンEの運転パターンに従って背圧制御弁7を予め設定した開度に調整しても、運転状態が変化すると背圧も変化することになり、適切な背圧を得ることは困難である。
これ対して、弁開度制御マップM1を用いて、エンジンEの運転状態(エンジン回転数及び燃料噴射量)に応じて背圧制御弁7の開度を決定することにより、エンジンEの運転状態が変化に応じて、常に適切な背圧を得ることができる。
FB制御部17は、背圧センサ8によって検出した背圧に基づき、背圧制御弁7の開度をフィードバック制御する。FF制御部17は、ゲイン決定部17AによりエンジンEの運転状態に応じて最適なフィードバックゲインを決定するゲイン決定モデルとしてゲインマップM2を用いてフィードバックゲインを決定する。図5に示すように、ゲインマップM2は、エンジン運転状態を表すパラメータとして、エンジン回転数と、エンジン負荷を表す燃料噴射量とを用いており、所与のエンジン回転数及び燃料噴射量(エンジン負荷)に対して、所定のフィードバックゲインを決定する3次元マップである。エンジン運転状態を表すパラメータとしては、これらのパラメータに代えて、又は、これらのパラメータに加えて他のパラメータを用いことができ、弁開度制御マップは、4次元以上の制御マップとすることもできる。
図3に示すように、背圧制御弁7の開度と背圧との関係は運転状態により大きく異なる。このため、例えば、図3の曲線(2)の点A付近において、その傾き(背圧制御弁の開度の変化に対して背圧の変化が大きい)に基づき最適なフィードバックゲインを設定した場合、図6(A)の曲線(1)のように、実背圧を目標背圧Taに迅速かつ安定的に収束させることができるが、このフィードバックゲインを図3の点B付近(傾きが小さく、開度の変化に対して背圧の変化が小さい)の制御に用いた場合、図6(A)の曲線(2)のように、感度が高すぎ、背圧値が目標背圧Taに収束せず発振してしまう虞がある。
一方、図3の曲線(2)の点B付近において、その傾き(背圧制御弁の開度の変化に対して背圧の変化が小さい)に基づき最適なフィードバックゲインを設定した場合、図6(B)の曲線(1)のように、実背圧を目標背圧Tbに迅速かつ安定的に収束させることができるが、このフィードバックゲインを図3の点B付近(傾きが小さく、開度の変化に対して背圧の変化が小さい)の制御に用いた場合、感度が低く、図6(A)の曲線(2)のように制御の応答が遅く、定常偏差が残り易くなる。
このため、背圧をフィードバック制御する場合、従来は、背圧値が目標背圧に収束せず、発振してしまうのを避けるため、その分低いフィードバックゲインを設定せざるを得ず、応答遅れや定常偏差の発生が問題となる。
これに対して、FB制御部17により、ゲインマップM2を用いてエンジンEの運転状態に応じて最適なフィードバックゲインを設定することにより、全領域において発振を防止しつつ応答性及び安定性を高め、偏差を最小限に抑えることができる。
弁開度制限部18(弁開度制限手段)は、FF制御部16及びFB制御部17によって決定された背圧制御弁7の目標開度に対して、背圧制御弁7の全閉位置を制限して、エンジンEの排出ガスの最小限の流路を確保する。これにより、背圧制御弁7の閉弁によって背圧が過度に上昇し、排出ガスが逆流し、正常な燃焼が阻害されてエンジンEがストールするのを防止する。通常は、FF制御部16及びFB制御部17により、開度制御マップM1及びゲインマップM2を用いて、エンジンEの運転状態に応じて背圧制御弁7の開度を調整し、適切な背圧を得ることができる。しかし、万一、不適切に高い背圧目標値が設定されたり、背圧センサ8の故障等によって適切な背圧制御が行われず、背圧制御弁7に過度の閉弁指令がなされたりした場合でも、背圧制御弁7の全閉位置を制限することにより、背圧の過度の上昇を防止してエンジンEの運転状態を維持することができる。背圧制御弁7の全閉位置は、一定位置とする他、エンジンEの運転状態(エンジン負荷、回転数等)に応じて段階的に、又は、連続的に変化するようにしてもよい。また、弁開度制限手段として、開度制御マップM1において背圧制御弁7の全閉位置を制限する制御マップを用いてもよい。
弁開度制御部19は、FF制御部16、FB制御部17及び弁開度制限部18からの背圧制御弁7の開度の指令に基づき、回転指令を出力してモータ15を回転させ、エンコーダ、レゾルバ等の回転位置センサ(図示せず)によりモータ15の回転位置をフィードバックして、背圧制御弁7の開度を調整する。
このようにして、専用の排気管を用いることなく、エンジンEの運転状態に応じて適切な背圧を得ることができ、エンジンEの各種試験の測定精度を高めると共に、エンジンベンチ1の汎用性を高めることができる。
なお、実施形態では、背圧コントローラ12のFF制御部16は、背圧制御モデルとして、弁開度制御マップM1を用いているが、このほか、伝達関数、あるいは、他の数学的手法を用いて、エンジンEの運転状態に対して背圧制御弁7の開度を決定するモデルを用いてもよい。また、ゲイン決定モデルとして、ゲインマップM2を用いているが、このほか、伝達関数、あるいは、他の数学的手法を用いて、エンジンEの運転状態に対して最適なフィードバックゲインを決定するモデルを用いてもよい。
上記実施形態において、背圧センサ8は、背圧制御弁7からの距離により、背圧制御弁7の開度の変化による背圧の変化に対する応答性が変化する。これに対して、背圧コントローラ12のFB制御部17で、背圧センサ8の背圧制御弁7からの距離に応じて、背圧センサ8の出力信号に対するフィードバックゲインを調整することもできる。
また、上記実施形態において、弁開度制限手段として弁開度制限部18により、背圧制御弁7の全閉位置を制限する代わりに、図7に示すように、背圧制御弁7の弁体7Aの全閉位置を制限するストッパ20を設けることにより、背圧制御弁7の全閉位置を制限するようにしてもよい。
1…エンジンベンチ、5…排気マニホールド、6…排気管、8…背圧センサ、7…背圧制御弁、12…背圧コントローラ、E…エンジン

Claims (8)

  1. エンジンをエンジンベンチ上で運転する際、前記エンジンの排出ガスに対する背圧を調整するエンジンベンチの背圧調整方法において、
    前記エンジンの排気マニホールドに排気管を接続し、該排気管の流路面積を調整する背圧制御弁を設け、
    前記エンジンの運転状態に対して所定の背圧を生じる前記背圧制御弁の開度を表す背圧制御モデルを作成し、該背圧制御モデルを用いて、前記エンジンの運転状態に応じて前記背圧制御弁の開度を調整し、
    このとき、前記背圧制御弁の開度の調整は、前記排気管に背圧を検出する背圧センサを設け、前記背圧センサが検出した背圧に基づき、前記背圧制御弁の開度をフィードバック制御し、前記エンジンの運転状態に対して所定のフィードバックゲインを表すフィードバックゲインモデルを作成し、該フィードバックゲインモデルを用いて、前記エンジンの運転状態に応じてフィードバックゲインを調整することによって行うことを特徴とするエンジンベンチの背圧調整方法。
  2. 前記背圧制御モデルは、制御マップであることを特徴とする請求項1に記載のエンジンベンチの背圧調整方法。
  3. 前記フィードバックゲインモデルは、制御マップであることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンベンチの背圧調整方法。
  4. 前記背圧制御弁の閉弁位置を制限する弁開度制限手段を有することを特徴とする請求項1乃至にいずれかに記載のエンジンベンチの背圧調整方法。
  5. エンジンの排気マニホールドに接続される排気管と、該排気管の流路面積を調整する背圧制御弁と、該背圧制御弁の開度を調整する背圧コントローラとを備え、
    前記背圧コントローラは、前記エンジンの運転状態に対して所定の背圧を生じる前記背圧制御弁の開度を表す背圧制御モデルを用いて、前記エンジンの運転状態に応じて前記背圧制御弁の開度を調整し、
    前記排気管には、背圧を検出する背圧センサが設けられ、前記背圧コントローラは、前記背圧センサが検出した背圧に基づき、前記背圧調整弁の開度をフィードバック制御し、このとき、前記背圧コントローラは、前記エンジンの運転状態に対して所定のフィードバックゲインを表すフィードバックゲインモデルを用いて、前記エンジンの運転状態に応じてフィードバックゲインを調整することを特徴とするエンジンベンチの背圧調整装置。
  6. 前記背圧制御モデルは、制御マップであることを特徴とする請求項に記載のエンジンベンチの背圧調整装置。
  7. 前記フィードバックゲインモデルは、制御マップであることを特徴とする請求項5又は6に記載のエンジンベンチの背圧調整装置。
  8. 前記背圧制御弁の閉弁位置を制限する弁開度制限手段を有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のエンジンベンチの背圧調整装置。
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