JP5883829B2 - 船体異常傾斜復原システム - Google Patents

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Description

本発明は、船体が異常傾斜状態になったときに作動し、バラスト水の移水により船体を自動的に復原させる船体異常傾斜復原システムに関するものである。
船体は、重心が高くなると転覆しやすくなるので、重心を低く保ちバランスを取る必要がある。この重心は積荷の量などにより移動するものであるから、積荷の量などの変化によっても船体が傾かない仕組みが必要である。その仕組みとして、船体に専用のタンクを配置しこのタンクに海水を注入して、海水の量により船体のバランス(姿勢)を取る構造が知られている。この専用のタンクは「バラストタンク」と呼ばれる。貨物船などは、積荷が少ないときは、バラストタンクへ海水を注水する。一般に、バラストタンクに注水された海水を「バラスト水」と呼ぶ。バラスト水は、積荷が多いときには海へ排水される。船体には、このようなバラストタンクが、複数備えられている。各バラストタンクへのバラスト水の量を調整することで、船体の幅方向の傾斜(ヒール)や、船首または船尾方向の傾斜(トリム)の調整を行い、船体が転覆しないように制御される。
各バラストタンクにおけるバラスト水の量は、船外(海)との注排水による調整だけではなく、バラストタンク間におけるバラスト水の移動(以下「移水」という。)により、調整することもできる。そのため、各バラストタンクには、他のバラストタンクへの移水ルートとなる連結管が配設されている。また、各連結管には、開閉弁(バルブ)が設置されていて、この開閉弁が開放されたときに移水が行われる。また、移水を行うためのポンプ(バラストポンプ)が、設置されている。バラスト水を移水するときは、移水元となるタンクと移水先となるタンクのバルブを開放して、その後、バラストポンプを駆動させて移水させる(例えば、特許文献1を参照)。
バルブを動作させる動力や、バラストポンプを動作させる動力は、電力によるものが一般的である。この場合、バルブやバラストポンプを動作させる電源は、いわゆる動力用電源であるから大電力が必要となる。船体には、通常の動力用電源が停電した場合に用いられる非常用電源が備えられている。非常用電力は、非常用発電機から供給される。すなわち、この発電機を可動させれば、動力用電源が停電しても、バルブとバラストポンプを動作させて移水することができる。
洋上を航行中の船舶は、不測の事態によって、通常状態とは異なる異常な傾斜状態(以下「異常傾斜状態」という。)になることがある。そのような「異常傾斜状態」においては、動力用電源が停電し、かつ、非常用発電機も動作しない状態に成り得る。このような異常傾斜状態では、船体が転覆しないように船体の重心を移動させて復原力を増加させる必要がある。復原力を増加させるために、バラスト水を移水させればよいが、動力用電源も非常用電源も供給されないような非常事態下において、バルブやバラストポンプへの電力共有が不能になることがある。このような、非常事態であって異常傾斜状態になると、従来の船舶は、バラスト水の移水により復原させることは困難であって、転覆する恐れが極めて高い。
このようなときにこそ、転覆までの時間を少しでも確保できるように、船体の復原力を少しでも増加させることできれば、乗船者の船外待避に要する時間を確保することもでき、多くの人命が救われる。したがって、バルブとバラストポンプを動作させることができない非常事態において、バラスト水を移水させることができ、これによって、復原力を増加させることができる仕組みが望まれている。
なお、上記のような異常傾斜状態(動力用電源や非常用電源が喪失状態)にあっても、蓄電池等による電力供給は可能である。しかし、蓄電池等から供給される電力では、バルプやバラストポンプを動作させることはできない。
特開昭54−53489号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、船体の損傷時・非損傷時を問わず、船体が異常傾斜状態になったときに作動し、バラスト水の移水により船体を自動的に復原させる船体異常傾斜システムを提供することを目的とする。
本発明は、船体の傾斜をバラスト水の移水により復原させる船体異常傾斜復原システムに関するものであって、上記船体には複数のバラストタンクを備えており、上記バラスト水の移水元及び移水先は、上記バラストタンク又は船外であり、複数の上記移水元と複数の上記移水先とをそれぞれ組み合わせてなる複数の移水パターンにおいて、各移水パターンのヒールモーメントを算出するヒールモーメント算出部と、上記算出されたヒールモーメントのうち、最大のヒールモーメントに係る第1移水パターンと、決定された第1移水パターンに係る移水先または移水元となる上記バラストタンクを含む移水パターン以外の移水パターンにおいて最大のヒールモーメントとなる第2移水パターンと、を決定する移水パターン決定部と、上記移水パターン決定部において決定された各移水パターンに基づいて上記移水元から上記移水先への移水ルートを確立させる制御部と、上記船体の傾きを検知するセンサと、を備え、上記制御部は、上記センサが検知した上記傾斜が所定の第1移水開始角度より大きいとき、上記第1移水パターンに基づく移水元と移水先との間を連結する連結管に設けられている開閉弁を開放する、ことを主な特徴とする。
本発明によれば、船体が異常傾斜状態になったときに作動し、バラスト水の移水により船体を自動的に復原させることができる。
本発明に係る船体異常傾斜復原システムの実施形態を示すシステム構成図である。 上記船体異常傾斜復原システムにおいて実行される全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。 上記船体異常傾斜復原システムにおいて実行される移水処理の流れの例を示すフローチャートである。 上記移水処理において実行される第1移水処理の流れの例を示すフローチャートである。 上記移水処理において実行される第2移水処理の流れの例を示すフローチャートである。
●船体異常傾斜復原システムの全体構成
本発明に係る船体異常傾斜復原システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る船体異常傾斜復原システム100のシステム構成図である。図1に示すように、船体異常傾斜復原システム100は、制御装置1と、複数のバラストタンク2と、連結管3と、開閉弁4と、液位センサ5と、傾斜センサ6と、喫水位センサ7と、を有してなる。
制御装置1は、船体異常傾斜復原システム100全体の動作制御をする。制御装置1は、液位センサ5により計測される各バラストタンク2の液位に基づいて、また、喫水位センサ7により計測される喫水位に基づいて、後述するヒールモーメントの算出処理を実行する。また、制御装置1は、算出されたヒールモーメントに基づいて移水パターンを決定する処理など等を実行する。また、制御装置1は、傾斜センサ6により計測される船体の傾斜角度に応じて、決定された移水パターンに基づき、開閉弁4の開閉動作を制御する。
バラストタンク2は、船体の貨物保管庫と船底との間や、貨物保管庫と左舷壁との間、および、貨物保管庫と右舷壁との間などに配置される。少なくとも、左舷および右舷のそれぞれにおいて、複数のバラストタンク2が配置されている。バラストタンク2の配置態様には種々の態様がある。例えば、左舷と右舷の船首と船尾にそれぞれ1つ以上のバラストタンク2が配置される態様や、左舷と右舷にそれぞれ配置された各バラストタンク2が、上下に分かれて配置される態様などである。さらに、左舷と右舷に加えて船体中央(船底)にバラストタンク2が配置される態様およびこれらを組合せた態様などもある。
連結管3は、各バラストタンク2を相互に連結する、また、各バラストタンクと船外とを連結するパイプである。連結管3は、移水ルートを確立するための導水路である。各連結管3は、バラストタンク2との接続部近傍において、後述する開閉弁4が設置されている。
開閉弁4は、連結管3を介してバラスト水を移水するときに開放されるバルブである。開閉弁4は、船体の外壁に形成されている孔、および、各バラストタンク2と各連結管3との接続部に設置されている。開閉弁4は、異常傾斜状態(動力用電源や非常用電源が喪失状態)において動力用電源や非常用電源からの電力供給が無くとも、蓄電池(バッテリー)等の緊急用電源から供給される電力によって開閉動作が可能なものである。なお、開閉弁4の開閉動作は、後述する制御部13の制御による。
液位センサ5は、各バラストタンク2に積載されているバラスト水の量を計測するセンサである。液位センサ5は、各バラストタンク2のバラスト水の液位に基づく計測信号を制御装置1に向けて出力する。なお、液位センサ5は、1つのバラストタンク2において、複数設置されてもよい。
傾斜センサ6は、船体(不図示)の傾斜角度(傾き)を計測するセンサである。傾斜センサ6は、傾斜角度に基づく計測信号を制御装置1に向けて出力する。なお、傾斜センサ6は、複数設置されてもよい。
喫水位センサ7は、船体に設置されているセンサであって、喫水位に基づく計測信号を制御装置1に向けて出力する。
制御装置1は、コンピュータであって、ヒールモーメント算出部11と、移水パターン決定部12と、制御部13と、タイマー14(時間計測部)と、を有してなる。制御装置1が備える上記の各部は、制御装置1を構成するコンピュータのハードウェア資源と制御装置1において動作するコンピュータ・ソフトウェアの協働により、後述する各情報処理を実行する。
ヒールモーメント算出部11は、傾斜センサ6により検出される船体の傾斜角度において、各移水パターンにおける対象とする移水パターンのヒールモーメントを算出する。ヒールモーメントの算出対象となる移水パターンは、全ての移水パターンの中で、水頭差がプラス(正)になる移水パターンである。つまり、ヒールモーメント算出部11は、ヒールモーメントを算出するために、先ず、対象とする移水パターンを抽出する。
移水パターンは、「移水元」と「移水先」とを組み合わせてなる情報である。1つの移水パターンは、1つの移水元と1つの移水先との組合せにより構成される。ここで、移水元になり得るのは、複数のバラストタンク2の中の特定のバラストタンク2か、または、船外である。また移水先になり得るのは、複数のバラストタンク2のうちの移水先のバラストタンク2以外のバラストタンク2か、または、船外である。移水先がバラストタンク2であるとき、移水元は、その他のバラストタンク2か、または、船外であるが、移水先が船外であるときは、移水元はバラストタンク2である。
ヒールモーメントの算出には、船体の傾斜角度、各バラストタンク2の液位、船体の喫水位、船体の重心位置が必要である。各バラストタンク2の液位は、液位センサ5によって計測されている。また、船体の喫水位は、喫水位センサ7によって計測されている。バラストタンク2の位置は、それぞれ予め決まっている。したがって、船体の傾斜が異常ではないときにおける船体の重心は、予め算出することができる。そこで、ヒールモーメント算出部11は、傾斜センサ6が計測する船体の傾き角度において、船体の重心を復原させるためのヒールモーメントを移水パターン毎に算出することができる。
ヒールモーメントの算出は、複数の移水パターンのそれぞれにおいて実行される。例えば、船体が左舷に傾いているとき、左舷に配置されているバラストタンク2から右舷に配置されているバラストタンク2へ移水させる移水パターンを採用すると、船体の復原力を増加させることができる。このように、船体を復原させるために採用可能な移水パターンの全てに対して、ヒールモーメントの算出処理は実行される。
同様に、船体が左舷に傾いているとき、中央に配置されているバラストタンク2から右舷のバラストタンク2へバラスト水を移水させる移水パターンも、船体を復原させることができる。さらに例えば、船体が左舷に傾いているとき、右舷に配置されているバラストタンク2に船外から注水する移水パターンも、船体を復原させることができる。他の移水パターンとして、左舷に配置されているバラストタンクから船外に排水する移水パターンにおいても同様である。
このように、船体を復原させることができ得る移水パターンは複数ある。そこで水頭差がプラス(正)である全ての移水ルートにおいて、それぞれを用いて移水させたときにおけるヒールモーメントを算出する。
ヒールモーメントの算出は、バラストタンク2間の移水に係る移水パターンによるものと、移水元または移水先のいずれか一方が船外であって、バラストタンク2と間で移水される移水パターンによるものがある。それぞれのヒールモーメントの算出処理は、異なる演算により行われる。
バラストタンク2間の移水の場合、すなわちバラストタンク2のみで構成される移水パターンの場合について説明する。この場合は、当該バラストタンク2に貯水されているバラスト水のタンク液位差(水頭差)により、移水されるバラスト水の量を算出し、このバラスト水の量に基づいて移水されるバラスト水の重量を算出する。このバラスト水の重量と、タンクセンターフローテーション間距離と、の積に基づいてヒールモーメントは算出される。
バラストタンク2から船外への排水による移水パターンの場合について説明する。この場合は、当該バラストタンク2の液位と喫水位との水頭差により、当該バラストタンク2から排水されるバラスト水の量を算出し、このバラスト水の量(排水される量)に基づいて、排水されるバラスト水の重量を算出する。このバラスト水の重量と、タンクセンターフローテーションセンターライン間距離と、の積によってヒールモーメントは算出される。
船外からバラストタンク2への注水による移水パターンの場合について説明する。この場合は、喫水位と当該バラストタンク2の液位との水頭差により、当該バラストタンク2へ注水される海水の量を算出し、この海水の量(注水される量)に基づいて、注水される海水の重量を算出する。この海水の重量とタンクセンターフローテーションセンターライン間距離と、の積によってヒールモーメントは算出される。
なお、各バラストタンク2の形状は異なるが、予め各バラストタンク2の形状に係るデーブルデータが制御装置1に記憶されているので、このテーブルデータを参照して、バラスト水の重量を算出することができる。
次に、移水パターン決定部12は、傾斜センサ6からの検出結果に基づいて、各バラストタンク2の水頭を考慮して、最大のヒールモーメントとなる移水パターンを決定する。この決定された移水パターンを「第1移水パターン」として決定する。次に、第1移水パターンに用いられているバラストタンク2を除外し、その他のバラストタンク2から構成される移水パターンの中で、最大のヒールモーメントとなる移水パターンを決定する。この移水パターンを「第2移水パターン」として決定する。すなわち、第2移水パターンは、第1移水パターンに係る移水先または移水元となるバラストタンク2を含む移水パターン以外の移水パターンにおいて、最大のヒールモーメントとなる移水パターンをいう。
第1移水パターンまたは第2移水パターンのそれぞれにおいて、移水を開始するときに開放すべき開閉弁4の組合せも決定される。
このように、船体の傾き方向に応じて移水パターンを決定した上で、バラストポンプを用いることなく、バラスト水の位置エネルギーによって移水させて、復原力を増加させることができる。これによって、船体が転覆する勢いを緩和させることができる。
制御部13は、船体傾斜計測処理、移水開始角度判定処理を実行する。また、制御部13は、ヒールモーメント算出処理、移水パターン決定処理、タイマー処理、移水開始処理、移水停止処理、をそれぞれ実行する。
船体傾斜計測処理は、傾斜センサ6から出力される計測信号に基づいて、船体の傾斜角度を算出する処理である。
移水開始角度判定処理は、算出された傾斜角度が所定の移水開始角度を超えているか否かを判定する処理である。
ヒールモーメント算出処理は、移水開始角度判定処理において、船体の傾斜角度が所定の移水開始角度を超えていると判定されたとき、ヒールモーメント算出部11において実行される、各移水パターンのヒールモーメントの算出処理である。
移水パターン決定処理は、ヒールモーメント算出処理において算出されたヒールモーメントの中から最大ヒールモーメントとなる移水パターンを第1移水パターンとして決定する。また、移水パターン決定処理は、ヒールモーメント算出処理において算出されたヒールモーメントの中から第2移水パターンとして決定する処理である。また、移水パターン決定処理において、各移水パターンの実行時に動作させる開閉弁4も決定する。
タイマー処理は、移水開始角度を超えていると判定されたとき、タイマー14を動作させて、その後の経過時間を計測する処理である。
移水開始処理は、タイマー14において計測された経過時間が、所定時間よりも長いときに、移水パターン決定処理において特定された開閉弁4を制御して、当該開閉弁4が開放状態になるように制御する処理である。
なお、制御部13は、傾斜センサ6が計測した船体の傾斜角度が、所定の移水停止角度よりも小さくなったときに、開放されていた開閉弁4を閉じるように制御してもよい。開放されていた開閉弁4を閉じる処理が、移水停止処理である。
以上の構成を備える制御装置1を有する船体異常傾斜復原システム100は、傾斜センサ6による船体の傾斜角度の計測結果に基づいて、船体の傾斜が「異常傾斜状態」にあると判定したときに、船体の復原力を増加させる移水パターンを決定する。そして、この決定された移水パターンを実行するために開閉弁4を制御する。この開閉弁4は、緊急用電源等により動作可能なものである。ここで決定される移水パターンは、バラストタンク2のタンク液位差または喫水位タンク液位差により、位置エネルギーによって移水が実現されるパターンである。
移水元と移水先の組合せは、バラスト水または海水の位置エネルギーによって移水可能な組合せであるから、動力用電源や非常用電源が使用できない異常傾斜状態であっても、移水させることができる。
すなわち、船体異常傾斜復原システム100によれば、従来では移水を実行できなくなる異常傾斜状態においても、移水により船体の復原力を増加させることができる。これによって、船体の転覆を防ぐ、あるいは、船体が転覆するまでの時間を引き延ばして、船員等の避難誘導をする時間的余裕を得ることができる。
また、船体異常傾斜復原システム100によれば、船体の傾斜角度が移水開始角度以上の状態になってから所定時間を経過したときに、バラスト水の移水を開始するように開閉弁4を制御する。そのため、突発的に船体が異常傾斜状態になったときには、移水を開始せずに、船体を復原させないと転覆の危険性が高い異常傾斜状態のときにのみ、バラスト水の移水を実行するように制御できる。
また、船体異常傾斜復原システム100によれば、移水を開始した後に、傾斜センサ6によって計測される船体の傾斜角度が、所定の移水停止角度よりも小さくなったときに、移水を停止するように開閉弁4を制御できる。これによって、船体異常傾斜復原システム100は、船体の転覆の危険性が回避されたときに自動的に移水を停止させることができる。
●船体異常傾斜復原システムの動作
次に、船体異常傾斜復原システム100の動作の例について、フローチャートを用いて説明する。以下のフローチャートにおいて、各処理ステップはS1、S2、・・・のように表す。図2は船体異常傾斜復原システム100において実行される全体的な処理の流れの例を示している。
船体異常傾斜復原システム100の動作が開始されると、まず、液位・喫水位計測処理が実行される(S1)。液位・喫水位計測処理(S1)は、各バラストタンク2に設置されている液位センサ5と喫水位センサ7からの各計測信号に基づいて、各バラストタンク2の液位と、船体の喫水位を計測する処理である。
続いて、船体に設置されている傾斜センサ6からの計測信号に基づいて、船体の傾斜角度計測処理が実行される(S2)。
続いて、移水開始角度判定処理が実行される(S3)。傾斜角度計測処理(S2)において計測された船体の傾斜角度が、予め規定されている閾値を超えていなければ(S3のNO)、処理は液位・喫水位計測処理(S1)に戻される。移水開始角度判定処理(S3)に用いられる閾値は、船体が異常傾斜状態であるか否かを判定するための閾値である。この閾値を「第1移水開始角度」とする。
船体の傾斜角度が閾値(第1移水開始角度)を超えていると判定されたときは(S3のYES)、タイマー14の動作を開始させて、移水開始角度になってからの経過時間を計測する(S4)。なお、すでにタイマー14の動作が開始しているときは、そのまま動作を継続させる。
続いて、各移水パターンにおける各ヒールモーメントを算出するヒールモーメント算出処理が実行される(S5)。ヒールモーメントの算出方法は、すでに説明した通りである。
次に、算出された各ヒールモーメントに基づいて、移水パターン決定部12が、第1移水パターンと第2移水パターンを決定する移水パターン決定処理を実行する(S6)。当該処理の詳細については、すでに説明した通りである。
続いて、異常傾斜を検知してからの経過時間が、所定の閾値を超えているか否かの判定処理が実行される(S7)。
この閾値は、移水開始角度がある程度の時間継続しているか否かを判定するための閾値である。経過時間が閾値を超えていなければ(S7のNO)、処理は、液位・喫水位計測処理(S1)に戻される。なお、タイマー14の動作が開始した後に(S4)に、移水開始角度判定処理において、傾斜角度は移水開始角度に比べて大きくないと判定されたときは(S3のNO)、タイマー14の動作を停止し、それまでに計測した経過時間をリセットさせる処理を実行する。
経過時間が閾値を超えているときは(S7のYES)、移水処理(S8)が実行される。
●移水処理のフローチャート
次に、移水処理(S8)の詳細な処理の流れについて、図3乃至図5のフローチャートを用いて説明する。まず、第1移水パターンに基づく移水処理が開始される。
ここで、最初に実行される第1移水パターンに係る弁開処理(S81)の詳細な処理の流れについて図4のフローチャートを用いて説明する。まず、第1移水パターンに基づく移水ルートを確保するために開放する必要がある開閉弁4を開放する(S811)。開閉弁4の開放処理は、各開閉弁4のリミットスイッチがONになるまで継続する(S822のNO)。各開閉弁4のリミットスイッチがONになったとき(S822のYES)、タイマー処理(82)へと移行する。この開閉弁4の開放処理は、制御部13による緊急用電源を用いた当該開閉弁4の制御による。
以上のように、第1移水パターンに基づく開閉弁4が開放されて、第1移水パターンによる移水処理が開始される。
図3に戻る。第1移水パターンによる移水が開始された後に、タイマー処理が開始される(S82)。このタイマー処理(S82)は、第1移水処理(S81)を開始した後の経過時間を計測する。
続いて、第1移水パターンに係るバラストタンク2の液位を計測する(S83)。続いて、船体の傾斜角度計測処理が実行される(S84)。
続いて、第1移水処理(S81)の開始からの経過時間が予め規定した閾値を超えているか否かを判定する判定処理が実行される(S85)。第1移水処理(S81)の開始からの経過時間が閾値を超えているときは(S85のYES)、第2移水パターンによる第2移水処理(S90)に移行する
第1移水処理(S81)の開始からの経過時間が閾値を超えていないときは(S85のNO)、第1移水パターンに係るバラストタンク2のうち、移水元となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも小さいか否かを判定する(S86)。移水元となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも小さいときは(S86のYES)、第1移水パターンにおいては移水不能になるので、処理を第2移水パターンによる第2移水処理(S90)に移行する。
移水元となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも大きいときは(S86のNO)、移水先となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも大きいか否かを判定する(S87)。移水先となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも大きいときは(S87のYES)、第1移水パターンにおいては移水不能になるので、処理を第2移水パターンによる第2移水処理(S90)に移行する。
移水先となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも小さいときは(S87のNO)、傾斜角度が移水停止角度より小さいか否かを判定する処理が実行される(S88)。移水停止角度とは、一旦開始された移水を停止する閾値となる角度である。傾斜角度が移水停止角度よりも小さければ(S88のYES)、船体は異常傾斜状態から脱していると考えられるので、移水を停止するために、開放されている全ての開閉弁4を閉鎖する処理が実行される(S89)。
傾斜角度が移水停止角度よりも大きければ(S88のNO)、船体の異常傾斜状態は継続していることになる。この場合は、処理を液位計測処理(S83)に戻して、第1移水パターンによる移水処理を継続させる。
次に、第2移水処理(S90)の詳細な処理の流れについて図5のフローチャートを用いて説明する。すでに説明をした第1移水処理と同様に、第2移水パターンに係る弁開処理が実行される(S901)。この処理は、すでに説明をした第1移水処理に係る弁開処理(S81)と同様であるので、詳細な説明は省略する。
続いて、タイマー処理が開始される(S902)。このタイマー処理(S902)は、第2移水パターンによる移水が開始された後の経過時間を計測する処理である。
続いて、第2移水パターンに係るバラストタンク2の液位を計測する(S903)。続いて、船体の傾斜角度計測処理が実行される(S904)。
続いて、第2移水パターンに係る弁開処理(S901)の開始からの経過時間が予め規定した閾値を超えているか否かを判定する判定処理が実行される(S905)。第2移水パターンに係る弁開処理(S901)の開始からの経過時間が閾値を超えているときは(S905のYES)、開放されている全ての開閉弁4を閉じる処理が実行される(S909)。
第2移水パターンに係る弁開処理(S901)の開始からの経過時間が閾値を超えていないときは(S905のNO)、第2移水パターンに係るバラストタンク2における移水元のバラストタンク2の液位を判定する。この液位が、予め規定している閾値よりも小さいか否かを判定する(S906)。移水元となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも小さいときは(S906のYES)、第2移水パターンによる移水は不能になっているので、開放されている全ての開閉弁4を閉鎖して、移水処理を終了する(S909)。
移水元となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも大きいときは(S906のNO)、移水先となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも大きいか否かを判定する(S907)。移水先となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも大きいときは(S907のYES)、第2移水パターンによる移水は不能になっているので、開放されている全ての開閉弁4を閉鎖して、移水処理を終了する(S909)。
移水先となっているバラストタンク2の液位が、予め規定している閾値よりも小さいときは(S907のNO)、傾斜角度が移水停止角度より小さいか否かを判定する処理が実行される(S908)。移水停止角度とは、一旦開始された移水を停止する閾値となる角度である。傾斜角度が移水停止角度よりも小さければ(S908のYES)、船体は異常傾斜状態から脱していると考えられるので、開放されている全ての開閉弁4を閉鎖して閉じ、移水処理を終了する(S909)。
傾斜角度が移水停止角度よりも大きければ(S908のNO)、船体の異常傾斜状態は継続していることになる。この場合は、処理を液位計測処理(S903)に戻して、第1移水パターンによる移水処理を継続させる。
なお、船体異常傾斜復原システム100において、移水の開始判定を行う閾値となる傾斜角度を複数設定してもよい。例えば、第1移水開始角度とは異なる第2移水開始角度も、閾値の一つとして設定してもよい。この場合、第1移水開始角度よりも第2移水開始角度を大きい角度とすれば、第1移水開始角度を超えたときには、第1移水パターンによる移水のみを実行する。その後、第2移水開始角度を超えたときには、第1移水パターンによる移水を実行しつつ、さらに、第2移水パターンによる移水を実行する。このように、複数の移水パターンによる移水を同時に実行するようにしてもよい。
以上説明した実施形態によれば、バルブを動作させることやバラストポンプを使用することが異常傾斜状態に陥ったとしても、バラスト水の位置エネルギーを利用してバラスト水の移水を行なって、船体の転覆を阻止することができる。
また、船体を復原させるための複数の移水パターンに基づくヒールモーメントを算出し、その中でも、最適な移水パターンを決定して、実行することができる。これによって、洋上で状態が刻々と変化するなかでも、最適な復原を実行させることができる。
●シミュレーションモード
次に、上記にて説明をした船体異常傾斜復原システム100において搭載可能なシミュレーションモードについて説明する。
たとえば、制御装置1において、「制御開始角設定部」(不図示)を設ける。この制御開始角設定部は、傾斜センサ6からの計測信号に代わり、制御部13に対して、任意の傾斜角を設定することができる。
制御装置1には、操作盤(不図示)において、シミュレーションモードを選択する操作部が備えられている。シミュレーションモードが選択されているときに、上記制御開始角設定部において、任意の角度が設定されると、その設定角における各移水パターンと、当該移水パターンによる最大移水モーメントが表示部(不図示)に表示される。
このとき、表示される最大移水モーメントに係る移水パターンを、図示しない記憶部に記憶してもよい。記憶された移水パターンは、運用時に異常傾斜が検出されたとき、読み出されて移水処理の実行に用いられてもよい。
このように本実施形態に係る船体異常傾斜復原システム100によれば、シミュレーションモードを搭載し、これを予め実行することで、当該システムによる効果を事前に確認することができる。また、事前にシミュレーションをした制御開始角に基づいて、移水処理を素早く開始させることもできる。
1 制御装置
2 バラストタンク
3 連結管
4 開閉弁
5 液位センサ
6 傾斜センサ
7 喫水位センサ
11 ヒールモーメント算出部
12 移水パターン決定部
13 制御部
14 タイマー部

Claims (6)

  1. 船体の傾斜をバラスト水の移水により復原させる船体異常傾斜復原システムであって、
    上記船体には複数のバラストタンクを備えており、
    上記バラスト水の移水元及び移水先は、上記バラストタンク又は船外であり、
    複数の上記移水元と複数の上記移水先とをそれぞれ組み合わせてなる複数の移水パターンにおいて、各移水パターンのヒールモーメントを算出するヒールモーメント算出部と、
    上記算出されたヒールモーメントのうち、最大のヒールモーメントに係る第1移水パターンと、上記第1移水パターンに係る移水先または移水元となる上記バラストタンクを含む移水パターン以外の移水パターンにおいて最大のヒールモーメントとなる第2移水パターンと、を決定する移水パターン決定部と、
    上記移水パターン決定部において決定された各移水パターンに基づいて上記移水元から上記移水先への移水ルートを確立させる制御部と、
    上記船体の傾きを検知するセンサと、
    を備え、
    上記制御部は、上記センサが検知した上記傾斜が所定の移水開始角度より大きいとき、上記第1移水パターンに基づく移水元と移水先との間を連結する連結管に設けられている開閉弁を開放する、
    ことを特徴とする船体異常傾斜復原システム。
  2. 上記移水元から上記移水先への移水は、上記移水元と上記移水先におけるタンク液位差または喫水位タンク液位差によるバラスト水または海水の位置エネルギーで実現される、
    請求項1記載の船体異常傾斜復原システム。
  3. 上記制御部は、上記傾きが上記各移水開始角度よりも大きい状態が所定時間継続したときにのみ、上記開閉弁を開放する。
    請求項1または2記載の船体異常傾斜復原システム。
  4. 上記制御部は、上記センサが検知した上記傾きが移水停止角度より小さくなったときに、上記開閉弁を閉鎖する、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の船体異常傾斜復原システム。
  5. 上記ヒールモーメント算出部は、上記移水元と上記移水先が共にバラストタンクのときは、当該各バラストタンクに貯水されているバラスト水の重量とタンクセンターフローテーション間距離との積により上記ヒールモーメントを算出し、
    上記移水元または上記移水先のいずれか一方が船外のときは、当該バラストタンクに積載されているバラスト水の重量とタンクセンターフローテーションセンターライン間距離の積により上記ヒールモーメントを算出する、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の船体異常傾斜復原システム。
  6. 上記開閉弁は、上記船体に備える非常用電源により動作する、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の船体異常傾斜復原システム。
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