JP5880946B2 - 画像処理装置、端末装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
<特許文献1>
画像にパスワードを設定し、正しいパスワードを入力した人物にだけ閲覧を許可するようにした技術。
<特許文献2〜5>
保護対象の画像部分に加工を施す技術。
<特許文献6>
通信の相手ごとに画像の顔部分の開示/非開示を制御する技術。
<特許文献7>
元画像の顔部分に可逆性の加工を施し、加工後の画像と復元用の制御情報とを関連付けして保存する技術。
<特許文献8>
顔画像を似顔絵に変換する技術。
<特許文献9>
インターネット上の画像の中から自分が写っている画像を検索し、その画像の掲載元にプライバシー保護依頼文書を送信する技術。
たとえば、行楽地の雑踏の中で記念画像を撮影した場合を考える。この場合の被写体は、おそらく撮影者本人と親しい間柄の人物であるが、雑踏の中での撮影であることから、偶然に見知らぬ第三者(他人)が映り込んでしまうことがあり得る。このような場合、その画像をインターネット等で公開してしまうと、当該他人の肖像権を侵害することになる。前記の特許文献1〜9の技術にあっては、かかる不都合(他人の肖像権侵害)に対処できない。複数の人物の顔が写っている場合に、肖像権の保護/非保護を人物ごとに設定できないからである。
本発明の端末装置は、前記判定手段に対して、公開対象となる画像を提供することが可能な画像提供手段を備えたことを特徴とする。
本発明の画像処理方法は、公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定工程と、前記判定工程の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工工程とを含み、前記判定工程は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピュータを、公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定手段、前記判定手段の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工手段として機能させるためのプログラムであって、前記判定手段は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施形態のシステム構成図である。このシステムは、インターネット等のネットワーク上に常設された画像公開サーバ(以下、単にサーバという)1と、そのサーバ1に、必要に応じてアクセスして画像の登録や画像の閲覧などを行うことができる1台から複数台の端末装置とで構成されている。
これらのサーバでは、管理のしやすさや機能改善などの容易性を考慮し、提供する機能のすべてまたはその多くをソフトウェアで実装している。この点、実施形態のサーバ1も同様である。すなわち、実施形態のサーバ1も、コンピュータネットワークにおいて、クライアントコンピュータ(実施形態では第1の携帯電話端末2や第2の携帯電話端末3)に対して、自身の持っている機能やデータを提供するコンピュータ機器またはコンピュータシステムであり、且つ、その機能、つまり、上記の各部(画像登録部8、画像処理部9、画像公開部10、画像データベース部11、ユーザデータベース部12及びユーザデータ管理部13)をソフトウェアで実装している。
図2は、ユーザリスト17のデータ構造を示す模式図である。この図において、ユーザリスト17は、このサーバ1で管理している全てのユーザの情報を格納したリストであり、ここでは、ユーザリスト17は、ユーザA、ユーザB、ユーザC、ユーザD・・・・の各ユーザ情報で構成されている。各々のユーザ情報は知人リスト18、プロフィール画像リスト19及びアルバムリスト20を含む。
図6は、サーバ1の画像処理部9の動作フローを示す図である。この動作フローは、画像登録部8において、ユーザの端末(ここでは第1の携帯電話端末2)からアップロードされた画像の登録が受け付けられるたびに、画像処理部9で実行される。
簡単化のために、これから登録しようとする画像(ターゲット画像)に一人の人物(以下、便宜的に人物Xとする)が写り込んでいる場合を考える。図6のフローでは、要するに、この人物Xが他人であるか否かを判定する。この判定のために、実施形態では、単純に言えば、画像データベース11に登録済みの画像を参照画像とし、それら大量の参照画像の中から比較の対象となるすべての人物(以下、便宜的に人物Yとする)を検出する。そして、人物Xとすべての人物Yとが不一致の場合に人物Xが他人であると判定し、その人物Xが特定されないような加工(顔のボカシ等)を行った後、当該画像を画像データベース11に登録する。このようにすれば、他人が映り込んだ画像が画像データベース11に登録されなくなり、肖像権問題を生じることがない。
画像処理部9は、新規にアップロードされた画像に写る顔(判定対象の顔;人物Xの顔)が、知人の顔であるかを判定するために、知人プロフィール画像判定処理を行う。
図7は、知人プロフィール画像判定処理(ステップS100)のサブルーチンフローを示す図である。このフローは、第1のループ(ステップS101)の内側で第2のループ(ステップS102)を実行するネスト構造になっており、第2のループを実行中に所定の条件(ステップS103)が成立すると、ループを強制的に抜け出すようになっている。
ここで、第1のループの対象となる知人を「F」とし、第2のループの対象となる画像を「P」とする。
さらに、画像処理部9は、知人の顔であるかを判定するために、タグ付け画像判定処理を行う。
図8は、タグ付け判定処理(ステップS300)のサブルーチンフローを示す図である。このフローも、第1のループ(ステップS301)の内側で第2のループ(ステップS302)を実行するネスト構造になっており、第2のループを実行中に所定の条件(ステップS303)が成立すると、ループを強制的に抜け出すようになっている。
ここで、第1のループの対象となる知人を「F」とし、第2のループの対象となるタグ付けされた画像を「P」とする。
さらに、画像処理部9は、知人として登録はされていないが、面識のある知人であるかを判定するために、未登録の知人判定処理を行う。
図8は、未登録の知人判定処理(ステップS500)のサブルーチンフローを示す図である。このフローは、二段構えのループ構造を有している。すなわち、第1のループ(ステップS501)の内側で第2のループ(ステップS502)と第3のループ(ステップS503)を実行するネスト化された前段のループ構造と、第3のループを実行中に所定の条件(ステップS504)が成立すると、さらに、第4のループ(ステップS505)を実行するとともに、その内側で第5のループ(ステップS506)と第6のループ(ステップS507)を実行するネスト化された後段のループ構造とを備えており、そして、第6のループを実行中に所定の条件(ステップS508)が成立すると、ループを強制的に抜け出すようになっている。
さらに、第4のループの最大ループ数は、自分のアルバムリスト中のアルバムの数「A」であり、また、第5のループの最大ループ数は、「A」の中の画像「Po」の数であり、また、第6のループの最大ループ数は、「Po」に写る顔「Fc」の数である。
ここで、第1のループの対象となる知人を「F」とし、第2のループの対象となる画像を「P」とし、その画像「P」に写る人物の顔を「Fo」とする。
このように、実施形態では、SNS用のサーバ1を想定し、そのサーバ1に適合した処理について詳しく且つ具体的に説明したが、これに限定されない。要は、画像を公開する機能を有するサーバ1であって、且つ、公開対象の画像に知人以外の他人が写っているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工手段と、前記加工を行った画像または前記他人を含まない画像を公開する公開手段とを備えていればよい。
図10は、実施形態の変形例を示す構成図である。この図において、先の構成(図1)との相違は、画像処理されていない元々の画像(以下、元画像)を保存しておくための元画像記憶部24と、ユーザ登録情報公開部25とを備える点、及び、このユーザ登録情報公開部25は、第3の携帯電話端末26の登録情報編集部27で、あるユーザーと別のユーザーとの知人関係が新たに設定されると、その新たな知人関係の情報を、ユーザ登録情報管理部13を経由してユーザデータベース部12に記録するとともに、画像処理部14を用いて、再度前記の画像処理(肖像権侵害対処のための画像加工)を行う点にある。
画像処理部14は、元画像記憶部24から元画像を読み出し、再度、図6の処理を行うことで、新しく知人関係になった人物の顔に画像処理が施されていない新たな画像を公開することができる。
すなわち、実施形態における「他人」の判定の条件は、単に「ターゲット画像に写っている人物が参照画像に写っていない場合」というものであるが、これに代えて、「ターゲット画像に写っている人物が参照画像に写っている場合であっても“所定の条件”が成立する場合」は、当該人物を「他人」と判定するようにしてもよい。所定の条件は様々である。たとえば、所定の条件を「予め登録された特定の人物である」としてもよい。「ターゲット画像に写っている人物」が「予め登録された特定の人物である」場合は、当該人物が他人と判定され、画像加工の対象となる。このようにすると、たとえば、特定の人物を隠蔽した写真に加工して公開することができる。使い方はいろいろ考えられるが、典型的には、一緒に写っている人物(たとえその人物が知人であっても)を隠したい場合などである。所定の条件はこれに限定されない。たとえば、撮影時間や撮影場所などであってもよい。同様に、特定の時間や特定の場所で撮影した写真に写っている人物を隠蔽して公開することができる。
また、端末装置は携帯電話やスマートフォンなどに限らず、他の装置(たとえば、ゲーム機、タブレットPC、ノートPC)などであってもかまわない。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
図11は、付記1の構成図である。
付記1は、公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定手段100(実施形態の画像加工要否判定部15に相当)と、前記判定手段100の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工手段101(実施形態の画像加工部16に相当)とを備えたことを特徴とする画像処理装置103(実施形態の画像公開サーバ1に相当)である。
(付記2)
付記2は、図11に示すように、前記判定手段100は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする付記1に記載の画像処理装置である。
(付記3)
付記3は、図11に示すように、前記判定手段100は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合、または、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っている場合であって且つ所定の条件に該当する場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする付記1に記載の画像処理装置である。
(付記4)
付記4は、図11に示すように、さらに、前記加工を行った画像または前記他人を含まない画像を公開する公開手段102(実施形態の画像公開部10に相当)を備えたことを特徴とする付記1乃至付記3いずれかに記載の画像処理装置である。
(付記5)
付記5は、付記1乃至付記4いずれかに記載の画像処理装置として動作することを特徴とする端末装置である。
(付記6)
付記6は、付記1乃至付記3いずれかに記載の判定手段に対して、公開対象となる画像を提供することが可能な画像提供手段を備えたことを特徴とする端末装置である。
(付記7)
付記7は、付記4に記載の公開手段で公開された画像を閲覧することが可能な画像閲覧手段を備えたことを特徴とする端末装置である。
(付記8)
付記8は、公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工工程と
を含むことを特徴とする画像処理方法である。
(付記9)
付記9は、前記判定工程は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする付記8に記載の画像処理方法である。
(付記10)
付記10は、前記判定工程は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合、または、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っている場合であって且つ所定の条件に該当する場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする付記8に記載の画像処理方法である。
(付記11)
付記11は、さらに、前記加工を行った画像または前記他人を含まない画像を公開する公開工程を含むことを特徴とする付記8乃至付記10いずれかに記載の画像処理方法である。
(付記12)
付記12は、コンピュータに、
公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定手段、
前記判定手段の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工手段
としての機能を与えることを特徴とするプログラムである。
(付記13)
付記13は、前記判定手段は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする付記12に記載のプログラムである。
(付記14)
付記14は、前記判定手段は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合、または、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っている場合であって且つ所定の条件に該当する場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする付記12に記載のプログラムである。
(付記15)
付記15は、前記判定手段及び前記加工手段に加えて、さらに、前記加工を行った画像または前記他人を含まない画像を公開する公開手段としての機能を前記コンピュータに与えることを特徴とする付記12乃至付記14いずれかに記載のプログラムである。
101 加工手段
102 公開手段
103 画像処理装置
Claims (7)
- 公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工手段と
を備え、
前記判定手段は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする画像処理装置。 - 前記判定手段は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合、または、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っている場合であって且つ所定の条件に該当する場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- さらに、前記加工を行った画像または前記他人を含まない画像を公開する公開手段を備えたことを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の画像処理装置。
- 請求項1または2いずれかに記載の判定手段に対して、公開対象となる画像を提供することが可能な画像提供手段を備えたことを特徴とする端末装置。
- 請求項3に記載の公開手段で公開された画像を閲覧することが可能な画像閲覧手段を備えたことを特徴とする端末装置。
- 公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工工程と
を含み、
前記判定工程は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定することを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを、
公開対象の画像に他人が写っているか否かを判定する判定手段、
前記判定手段の判定結果が肯定の場合にその判定対象となった画像に対して前記他人が特定されないようにするための加工を行う加工手段
として機能させるためのプログラムであって、
前記判定手段は、公開対象の画像とすでに公開済みの画像とを比較し、公開対象の画像に写っている人物が前記公開済みの画像に写っていない場合に、当該人物を他人であると判定するプログラム。
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