JP5880505B2 - 音響調節器の筐体構造 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に記載の電気機器は、機器本体のシャーシが、金属板を折り曲げて構成され、その側板部の表面に、弾性プラスチックまたは合成ゴムにより形成された側板ユニット板がねじ止めされている。
また、特許文献2に記載のオーディオ機器では、筐体(金属製ハウジング)の両側面に、樹脂製のサイドパネルが取り付けられている。この場合、サイドパネルの内面に設けたL字状リブと凸状リブを、筐体の側面に設けた長穴と凹状絞り部に嵌合させ、側面に沿ってスライドさせることで、サイドパネルを筐体にワンタッチで取り付けることができると記載されている。
一方、特許文献4記載の音響調節器の筐体構造は、金属製の上部ユニットと合成樹脂で成形された下側ケースとにより構成されている。上部ユニットは、その上面に操作面が形成され、下側ケースは、前板部、背板部、左側板部、右側板部及び底板部を有し、この下側ケースの上方を上部ユニットで覆うように装着される。
また、特許文献4記載の音響調節器は、合成樹脂により下側ケースが一体に形成されているので、意匠性に優れるが、別途シールド板を設ける必要がある。
そして、そのハウジングにカバーを取り付ける際には、カバーの突起部を第1の端板の長穴に挿入して、その長穴に沿ってカバーをスライドさせ、長穴の一端部に突起部を配置させると、突起部先端のフック部が第1の端板の内面に当接する。この状態では、突起部は、長穴の一端部に当接しているので、それ以上の一端部方向へのスライドが拘束されるとともに、フック部が第1の端板の内面に当接しているので、突起部を長穴から引き抜くことはできず、抜け止めされた状態となる。ただし、長穴の他端部方向に突起部をスライドさせることは可能であり、スライドさせることにより、フック部が第1の端板内面への当接状態から外れて長穴から引き抜くことができる。そこで、突起部が長穴の一端部に配置されて抜け止めされた状態で、第2の端板を取り付けることにより、第2の端板の押さえ部がカバーに当接して、長穴の他端部方向へのスライドを拘束することができる。
この場合、第1の端板は、ハウジングの上面、底面、側面、前面、後面のいずれの表面を構成するものであってもよく、第2の端板は、第1の端板に対して交差する方向に配置されるものであればよい。例えば、ハウジングの上面を第1の端板で構成する場合は、第2の端板は、上面と交差する側面、前面、後面のいずれかの表面を構成するものであればよく、第1の端板が側面を構成する場合には、第2の端板は、上面、底面、前面、後面のいずれかの表面を構成するものとすることができる。
図7は、本発明の一実施形態に係る音響調節器1の外観を示す図であり、いわゆるアナログミキサ装置として構成されるものである。また、音響調節器1は、電子音響機器を制御する音響調節器であって、上面の操作パネル面11に複数の操作子12及び入出力端子13を有し、図示は省略するが、入出力端子13にオーディオケーブル等を着脱自在に接続し、当該オーディオケーブル等を介して他の電子音響機器に接続された状態で使用される。なお、操作子12及び入出力端子13は、操作パネル面11のほぼ全面に設けられるが、図面では一部のみ記載し、破線で省略した。
また、音響調節器1の筐体は、図5及び図6に示すように、アルミニウム等の金属製のハウジング21と、その両側部に取り付けられた樹脂製のサイドカバー(カバー)22とから構成されている。
ハウジング21は、操作パネル面11を構成する上側カバー26と、この上側カバー26の両側部に配置される一対の側板(第1の端板)27と、これら上側カバー26及び両側板27により囲まれる空間の下方を閉塞する底板(第2の端板)28とを備えている。
なお、各種操作子12及び入出力端子13は、回路基板34の上に取り付けられており、上側カバー26の操作パネル面11には、これら操作子12や入出力端子13を露出させるための複数の孔部35が形成される。
また、上半部41の内面側には、回路基板34の側縁部を挟持状態に保持する上下一対の支持片56が前後方向に並んで複数対設けられている。
また、底板28の両側部には、側板27の孔部55内に配置されているサイドカバー22下端の突出片65の爪部66を係合する孔部67が爪部66と同じ相互間隔をあけて複数形成されている。
また、符号12aは操作子12に取り付けられるつまみ部、符号72は電源基板、符号74は操作パネル面11上に設けられるレベルメータ、符号75は電源スイッチを示す。
そして、これら上側カバー26と側板27とにより形成される空間を閉塞するように底板28を取り付ける。
側板27及びサイドカバー22とも上半部41,61と下半部42,62とを揃えた状態で、側板27の上半部41の各長穴52,54に、サイドカバー22の上半部61の各突起部51,53を挿入する。この場合、各長穴52,54は、下端部が大きく形成されているので、各突起部51,53は長穴52,54の下端部にまず挿入する。この状態を図2、及び図4の実線で示している。
このサイドカバー22を側板27に対して上方にスライドすることにより、サイドカバー22の下端部の突出片65が側板27の孔部55内に配置された状態となる。
そして、底板28の孔部67に突出片65下面の爪部66を係合させた状態で、上側カバー26及び両側板27に囲まれた空間を閉塞するように底板28を取り付け、これらをねじ止めすることにより、閉構造の筐体が組み立てられる。
また、持ち運ぶ際には両側部の下面に手を入れて卓面上から持ち上げる操作となり、その場合に、サイドカバー22の下縁に側板27から引き離す方向に外力が作用し易いが、サイドカバー22の突出片65下面の爪部66が底板28の孔部67に係合しているので、上端の場合と同様に、簡単に外れるようなことはない。
このように、この筐体は、金属製のハウジング21と樹脂製のサイドカバー22とが一体化し、これらが強固に固定されているので、操作パネル面11の各種操作や持ち運び等の際に、サイドカバー22がハウジング21から脱落してしまうようなことはない。
例えば、第1突起部51のフック部64を板片状に形成したが、第1突起部が第1長穴の一端部に配置されたときに、第1長穴の周縁部における側板の内面に当接するものであればよく、基端部に対して屈曲する先端部、あるいは基端部に対して大径の先端部などの形状とすることができ、第1突起部51の突出方向に対して直交する方向に突出する形状であればよい。
また、側板27を上側カバー26にネジ止めしたが、ネジ止め以外の固定手段で固定してもよい。この場合、側板27にサイドカバー22を取り付けてから、側板27を上側カバー26にネジ止めしたが、側板27を上側カバー26にネジ止めした後にサイドカバー22を側板27に取り付けることも可能である。
さらに、側板は他の筐体部品と一体に形成してもよい。例えば、上側カバーと一体に形成し、上側カバーは端部で屈曲して連続的に側板が形成される構造としてもよい。また、上側カバー以外にも底板と側板とを一体に形成することも可能である。
また、サイドカバーの爪部を底板(第2の端板)の孔部に係合することにより、サイドカバーのスライドを拘束する構造としたが、底板のサイドカバー端の少なくとも一部を上向きに折り曲げて、サイドカバーの下部に設けた溝に嵌めてねじ止めする構造としてもよい。
また、第2突起部と第2長穴とを設けて、上下方向の仮止め機能と、前後方向の位置決め機能とを備える構成としたが、これら第2突起部及び第2長穴を有していない構成も含むものとする。
また、上側カバーによる操作パネル面の前部側を後部側より低く形成したが、段差のないフラットな操作パネル面としてもよい。
さらに、側板の支持片により回路基板の周縁部を支持する構成としたが、この支持片による支持構造は必ずしも必要ではない。
Claims (4)
- 操作パネル面を有する金属製のハウジングが、第1の端板と、該第1の端板に着脱可能に取り付けられ、前記第1の端板と交差する方向に沿う第2の端板とを備えるとともに、前記第1の端板に、該第1の端板の外表面の少なくとも一部を覆う樹脂製のカバーが取り付けられ、該カバーにおける前記第1の端板と対向する内面に突起部が形成され、前記第1の端板に、前記突起部を該第1の端板の表面に沿ってスライド可能に挿入する長穴が形成され、前記突起部の先端部には、該突起部が前記長穴の一端部に配置されたときに該長穴の周縁部における前記第1の端板の内面に当接するフック部が、前記突起部の挿入方向と直交する方向に突出形成され、前記第2の端板には、前記突起部が前記長穴の前記一端部に配置された状態で前記カバーに当接して前記長穴の他端部方向に向かう前記カバーのスライドを拘束する押さえ部が設けられていることを特徴とする音響調節器の筐体構造。
- 前記カバーの端部に、前記スライド方向に突出する爪部が設けられるとともに、前記第2の端板に、前記押さえ部が前記カバーに当接した状態で前記爪部を係止する孔部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の音響調節器の筐体構造。
- 前記第1の端板は前記ハウジングの側板を構成するとともに、前記第2の端板は前記ハウジングの底板を構成しており、前記長穴は前記第1の端板の上下方向に沿って形成され、前記一端部は上端部であり、前記第2の端板の前記押さえ部は前記カバーの下端に当接することを特徴とする請求項1又は2記載の音響調節器の筐体構造。
- 前記カバーにおける前記対向する内面の前記突起部とは異なる位置に、弾性変形可能な第2突起部が形成され、前記第1の端板に、前記第2突起部を前記突起部と同じ方向にスライド可能に挿入する第2長穴が形成され、該第2長穴は、そのスライド方向の途中位置に、前記第2突起部を半径方向に圧迫して縮径するくびれ部が形成され、前記くびれ部を通過した前記第2突起部が前記第2長穴の一端部に嵌合されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の音響調節器の筐体構造。
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