JP5879592B2 - カラム - Google Patents

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Description

本発明は、内部に粒体を充填したカラム管の両端部にそれぞれ栓部材を装着したカラムに関する。
従来、合成反応装置や液体クロマトグラフ等に用いられるカラムでは、内部に粒体を充填したカラム管の両端部に、フィルタ部材を備えた栓体を装着してカラム管内に粒体を保持するとともに、栓体に形成した流体通路を介して、流体をカラム管内に流入、流出させるものがあった(例えば、特許文献1,2参照。)。また、一方の栓体をカラム管の軸線方向に沿って移動可能な可動栓体とし、粒体の充填状態を適正に保つようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照。)。
特許第3975575号公報 特開2006−58147号公報
しかし、上述の特許文献1及び2のカラムでは、カラム管の両端を加工して栓体を取り付けるとともに、該栓体には、焼結ガラスや焼結金属で形成したフィルタ部材や、複数のシール部材がパッキン等の取付部材を介して取り付けられていることから、部品点数が多く、コストが嵩んでいた。また、フィルタ部材は栓体側に取り付けられることから、カラム管に充填する粒体やフィルタを交換をする際に、栓体を取り外すと、フィルタもカラム管から外れてしまうため、カラム管の端部から粒体が溢れ出る虞があった。さらに、フィルタ部材は、柔軟性を有するパッキンや板状部材に挟まれた状態で栓体に取り付けられていることから、交換に手間が掛かっていた。
そこで本発明は、部品点数の減少を図るとともに、カラム管の交換を容易にしてランニングコストを抑えることができるカラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のカラムは、内部に粒体を充填したカラム管の両端部にそれぞれ栓部材を装着したカラムにおいて、円筒状のハウジングと、該ハウジングの入口側に装着される入口側栓部材及び出口側に装着される出口側栓部材と、前記入口側栓部材と前記出口側栓部材とに挟持されて前記ハウジングの内部に保持されるカラム管と、該カラム管の入口側及び出口側にそれぞれ圧入される柔軟性材料により形成された入口側フィルタ部材及び出口側フィルタ部材とを備え、前記入口側栓部材は、前記ハウジングの入口側内周面に形成されたハウジング側雌ねじ部に螺合するボルト部材側雄ねじ部が外周面に形成されるとともに、内周面にボルト部材側雌ねじ部が形成された円筒状のボルト部材と、前記ボルト部材側雌ねじ部に螺合する可動栓体側雄ねじ部が外周面に形成された可動栓体と、前記ボルト部材の内端部と前記カラム管との間に配置されるリテーナ部材とを備え、前記ボルト部材は、前記ボルト部材側雄ねじ部の外径より大きな外径を有して前記ハウジングの入口側端面に当接する大径フランジ部を備え、前記可動栓体は、前記カラム管の入口側内部に進入して前記入口側フィルタ部材をカラム管内に圧入して保持する突出管と、前記ボルト部材の大径フランジ部から外方に突出する入口側接続管部と、軸線方向に貫通した入口側流体通路とを備え、前記リテーナ部材は、前記可動栓体の突出管が軸線方向に通過可能な挿通孔と、該挿通孔のカラム管側で前記カラム管の入口側端部に当接するとともに、前記突出管の外周面に当接するリング状の入口側シール部材を保持する入口側シール部材保持凹部とを備え、前記出口側栓部材は、前記ハウジングの出口側に軸線方向に移動可能に挿入された固定栓体と、該固定栓体をハウジングの入口側に向けて押圧する弾発部材とを備え、前記固定栓体は、前記カラム管の出口側端部を収容する収容凹部が形成された大径軸部と、該大径軸部より小径で前記ハウジングの出口側に形成された差込孔から外方に突出する小径軸部と、軸線方向に貫通した出口側流体通路と、前記差込孔から外方に突出した小径軸部に装着される抜止部材とを備え、前記収容凹部は、前記出口側フィルタ部材をカラム管の出口側端部に保持するフィルタ保持部と、該フィルタ保持部の外周側で前記カラム管の出口側端面に当接するリング状の出口側シール部材を保持する出口側シール部材保持凹部とを備えていることを特徴としている。
また、前記入口側フィルタ部材及び前記出口側フィルタ部材は、焼結フッ素樹脂で形成されていると好適である。さらに、前記入口側シール部材保持凹部は、前記カラム管側が拡開した円錐面を有していると好ましい。また、前記ボルト部材は、外周面の前記ボルト部材側雄ねじ部と、内周面の前記ボルト部材側雌ねじ部とが同一のピッチで形成されていると良い。さらに、前記ハウジングは、胴部に軸線方向に長い開口部が形成されていると好適である。
本発明のカラムによれば、柔軟性材料により形成された入口側フィルタ部材及び出口側フィルタ部材をカラム管の入口側及び出口側にそれぞれ圧入することにより、カラム管内に充填した粒体を管内に保持しておくことができる。また、ハウジングの入口側から出口側栓部材、カラム管、入口側栓部材を順番にハウジング内に挿入していくことによってカラムを容易に組み立てることができるとともに、入口側栓部材をハウジングの入口側から取り外すことによってカラム管を外部に取り出すことができ、カラム管の交換も容易に行うことができる。さらに、入口側栓部材に設けた可動栓体によってカラム管内の粒体を適正な状態にすることができる。
また、出口側栓部材の固定栓体を弾発部材によってハウジングの入口側に向けて押圧することにより、入口側栓部材のリテーナと固定栓体との間にシール部材を介してカラム管を確実に保持できるとともに、何らかの原因でカラム出口側やカラム管内の圧力が上昇したときに、弾発部材が圧縮変形することによりカラム管の端部と入口側シール部材又は出口側シール部材との間に隙間が発生するので、圧力を外部に逃がすことができ、カラム管の破損などを防ぐことができる。
さらに、入口側フィルタ部材及び出口側フィルタ部材を焼結フッ素樹脂で形成することにより、適度な柔軟性を有しつつ、カラム用のフィルタ部材としての性能を確保することができる。また、リテーナ部材の入口側シール部材保持凹部を円錐面で形成することにより、カラム管入口側のシール性や組立性を更に向上させることができる。さらに、ボルト部材のボルト部材側雄ねじ部とボルト部材側雌ねじ部とを同一のピッチで形成することにより、入口側栓部材を回転させたり、軸線方向に移動させたりすることなく、ボルト部材のみを回転させて着脱することができ、可動栓体に接続された配管に大きなねじれを生じることがなく、入口側フィルタ部材の位置に影響を与えることもなくなる。加えて、ハウジングの胴部に軸線方向に長い開口部を形成することにより、操作中のカラム管内の状態を外部から容易に視認することができる。
本発明の一形態例を示すカラムの要部断面説明図である。 同じくカラムの断面図である。 同じくカラムの分解斜視図である。
本形態例のカラム10は、フローリアクタと呼ばれる合成反応装置に用いられるもので、円筒状のハウジング20と、ハウジング20の入口側に装着される入口側栓部材30及び出口側に装着される出口側栓部材40と、入口側栓部材30と出口側栓部材40とに挟持されてハウジング20の内部に保持されるカラム管50と、カラム管50の入口側及び出口側にそれぞれ配置される入口側フィルタ部材51及び出口側フィルタ部材52とを備えている。
カラム管50は、所定の長さに切断したガラス素管の両端面を研磨した後、熱処理してエッジを除去したものを使用することができる。入口側フィルタ部材51及び出口側フィルタ部材52は、柔軟性を有し、かつ、カラム10に用いるフィルターとして十分な機能を有する材料で形成したものを使用する。例えば、所定厚さの焼結フッ素樹脂を、カラム管50の内径より大きな外径を有する円盤状に打ち抜き成形したものを用いることができる。
ハウジング20は、アルミニウムなどの金属又はPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの硬質な合成樹脂で、内部にカラム管50を収容可能な径及び長さを備えた円筒状に形成され、入口側内周面には、ハウジング側雌ねじ部21が形成されている。また、出口側端面には、出口側栓部材40を差し込むための差込孔22が形成され、出口側内周面には差込孔22に連続して小径孔23と大径孔24とが形成され、胴部20aには、軸線方向に長い開口部20b,20bが対向して形成されている。
入口側栓部材30は、ハウジング20に形成されたハウジング側雌ねじ部21に螺合する円筒状のボルト部材31と、ボルト部材31の内側に螺合され、カラム管50の入口側内部に進入する可動栓体32と、ボルト部材31の内端部とカラム管50との間に配置されるリテーナ部材33とを備えている。
ボルト部材31は、外周面に前記ハウジング側雌ねじ部21に螺合するボルト部材側雄ねじ部31aを、内周面に前記可動栓体32が螺合するボルト部材側雌ねじ部31bをそれぞれ備えたねじ部31cと、ボルト部材側雄ねじ部31aの外径より大きな外径を有してハウジング20の入口側端面に当接する大径フランジ部31dを備え、ボルト部材側雄ねじ部31cとボルト部材側雌ねじ部31bとは同一のピッチで形成されている。また、大径フランジ部31dの外周面には、工具を係止させるための切欠面31eが形成されている。
可動栓体32は、カラム管50の入口側内部に進入して入口側フィルタ部材51をカラム管内に圧入して保持する突出管32aと、ボルト部材31の大径フランジ部31dから外方に突出する入口側接続管部32bと、軸線方向に貫通した入口側流体通路32cとを備え、突出管32aと入口側接続管部32bとの間には、前記ボルト部材側雌ねじ部31bに螺合し、回転させることにより軸線方向に移動する可動栓体側雄ねじ部32dが設けられている。
リテーナ部材33は、可動栓体32の突出管32aが軸線方向に通過可能な挿通孔33aと、該挿通孔33のカラム管側でカラム管50の入口側端部に当接するとともに、突出管32aの外周面に当接するリング状の入口側シール部材34を保持する入口側シール部材保持凹部33bとを備え、この入口側シール部材保持凹部33bは、カラム管側が拡開した円錐面で形成されている。
出口側栓部材40は、ハウジング20の出口側に軸線方向に移動可能に挿入された固定栓体41と、該固定栓体41をハウジング20の入口側に向けて押圧する弾発部材であるコイルスプリング42とを備えている。
固定栓体41は、カラム管50の出口側端部を収容する収容凹部41aが形成された大径軸部41bと、該大径軸部41bより小径でハウジング20の出口側に形成された差込孔22から外方に突出する小径軸部41cと、軸線方向に貫通した出口側流体通路41dと、差込孔22から外方に突出した小径軸部41cの周溝41eに装着される抜止部材43とを備えている。また、小径軸部41cの周溝41eよりも先端側には、出口側接続管部41hが形成されている。
収容凹部41aは、出口側フィルタ部材52をカラム管50の出口側管内端部に保持するフィルタ保持部41fと、該フィルタ保持部41eの外周側でカラム管50の出口側端面に当接するリング状の出口側シール部材44を保持する出口側シール部材保持凹部41gとを備えている。
上述のように形成されたカラム10の組み付けは、まず、カラム管50に粒体を充填するとともに、カラム管50の両端部に入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とをそれぞれ圧入して、カラム管50の両端部を閉塞する。
出口側栓部材40の固定栓体41に形成された小径軸部41cにコイルスプリング42を挿通し、収容凹部41aの出口側シール部材保持凹部41gに出口側シール部材44を装着し、さらに、大径軸部41bの収容凹部41aにカラム管50の一端(出口側端部)を挿入した後、出口側栓部材40とカラム管50とをハウジング20の入口側からハウジング20内に挿入し、第2栓体50の小径軸部41cの先端側をハウジング20の差込孔22から外方に突出させる。次いで、差込孔22から突出した周溝41eに抜止部材43を装着して、出口側栓部材40をハウジング20に取り付ける。この取り付けにより、出口側栓部材40の大径軸部41bがハウジング20の大径孔24に収容されるとともに、小径軸部41cがハウジング20の小径孔23に配置され、小径孔23と小径軸部41cとの間にコイルスプリング42が配置された状態となる。
次に、入口側栓部材30のボルト部材31のボルト部材側雌ねじ部31bに、可動栓体32の可動栓体側雄ねじ部32dをねじ込み、ボルト部材31のねじ部31cから突出した可動栓体32の突出管32aに、入口側シール部材保持凹部33bを突出管32aの先端側に向けてリテーナ部材33の挿通孔33aを挿通し、該リテーナ部材33の底面をねじ部31cの先端面に載置し、出口側シール部材44を可動栓体32の突出管32aに挿通してリテーナ部材33の入口側シール部材保持凹部33bに配置する。次に、ボルト部材31のボルト部材側雄ねじ部31aを、ハウジング20のハウジング側雌ねじ部21に螺着させ、大径フランジ部31dをハウジング20の一端面に当接させる。
この取り付けにより、カラム管50の入口側端部が、リテーナ部材33の入口側シール部材保持凹部33bに挿入されて入口側シール部材34を圧縮し、コイルスプリング42により押圧された状態で入口側シール部材34がカラム管50の入口側端面に密着するとともに、入口側シール部材34のカラム管50と入口側シール部材保持凹部33bの円錐面とに挟まれた部分が内周側にせり出して突出管32aに密着する。また、カラム管50の出口側端部が、出口側シール部材44に密着するとともに、フィルタ保持部41fが出口側フィルタ部材52に密着する。また、カラム管50の入口側端部内に、可動栓体32の突出管32aが挿入された状態となり、可動栓体32を回動させることにより、突出管32aの先端部が入口側フィルタ部材51に当接するとともにカラム管50内に圧入して入口側フィルタ部材51を適正な位置に保持する。
本形態例のカラム10は、上述のように組み付けられることにより、カラム管50内に充填した粒体と、入口側流体通路32cと出口側流体通路41dとが入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とを介して連通する。そして、入口側接続管部32bに合成反応装置の入口側配管が、出口側接続管部41hに合成反応装置の入口側配管がそれぞれ連結され、カラム管50内に充填した粒体に、液体や気体が流入、流出して所定の反応などが行われる。
また、カラム管50をハウジング20から取り外す際には、可動栓体32を固定した状態で、ボルト部材31のみを回転させることにより、可動栓体32の軸線方向の位置を変えずに、かつ、可動栓体32を回転させることなく、ボルト部材31のみを取り外すことができる。これにより、入口側フィルタ部材51の位置や、合成反応装置の入口側配管に影響を与えることなく、カラム管50を取り外すことができる。さらに、カラム10を用いて合成反応装置による実験を行う際には、予め粒体を充填して入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とを装着したカラム管50を用意しておくことにより、カラム管50を適宜交換しながら実験を継続することができる。
上述の実験では、カラム管50は、外径8mm,肉厚1.6mm(内径4.8mm),の市販のガラス管を60mm又は110mmに切断したものを用いた。また入口側フィルタ部材51から出口側フィルタ部材52までの距離(充填した粒体の長さ)を50mm又は100mmとした。入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とは、触媒粒径が数十μmであることから目の粗さを10μmとし、外径は、カラム管50の内径よりも僅かに大径となる5mmとし、厚さは2mmとした。さらに、コイルスプリング42は、カラム管50内の内圧が1MPa(10kg/cm)を超えた際に圧縮され、出口側シール部材44とカラム管50の出口側端部との間、あるいは、入口側シール部材34とカラム管50の入口側端部との間に隙間が生じるように設定し、内圧が1MPaを超えたときに前記隙間からカラム管50内の圧力を逃がすことにより、カラム管50や配管系を保護するようにしている。
本形態例のカラム10は、入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とを柔軟性を有する焼結フッ素樹脂で、カラム管50の内径よりも僅かに大径に形成したことにより、カラム管50の両端部から管内に圧入することができ、入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とでカラム管50の両端を閉塞し、カラム管50に充填した粒体の漏れを防ぐことができる。また、ハウジング20の入口側に入口側栓部材30を装着し、カラム管50の一端を入口側シール部材34を介して入口側栓部材30のリテーナ部材33に支持させるとともに、ハウジング20の出口側に出口側栓部材40を装着し、カラム管50の他端を出口側シール部材44を介して出口側栓部材40の固定栓体41に支持させることにより、カラム管50を簡単な構造で密封状態にすることができるとともに、カラム管50に充填された粒体に、入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とを介して、入口側流体通路32cと出口側流体通路41dとを接続することができる。
さらに、リテーナ部材33の入口側シール部材保持凹部33bをカラム管側が拡開した円錐面に形成したことにより、入口側栓部材30をハウジングに装着した際に、カラム管50の一端面と入口側シール部材34とが密着するとともに、カラム管50と入口側シール部材保持凹部33bの円錐面とに挟まれた入口側シール部材34が内周側にせり出して可動栓体32の突出管32aの外周面に密着するので、入口側のシール性を向上させることができる。
また、カラム管50は、入口側栓部材30をハウジング20から取り外すことにより、容易に交換することができ、実験を行う際に、予め粒体を充填して入口側フィルタ部材51と出口側フィルタ部材52とを装着したカラム管50を用意し、カラム管50を交換しながら実験を行うことにより、ランニングコストの低減を図ることができる。さらに、可動栓体32は、回転させることによって突出管32aの先端部をカラム管50内を軸線方向に移動させることができることから、簡単な操作で粒体を常に適正な状態に保持させることができる。
また、出口側栓部材40は、固定栓体41を入口側栓部材側に押圧するコイルスプリング42を備えていることから、カラム管50の両端部と入口側栓部材30及び出口側栓部材40とのシール性を向上させることができる。さらに、カラム管50内に高粘度の生成物が詰まった場合など、流体流路が閉塞して実験中に異常な高圧が生じた際には、コイルスプリング42が圧縮することによりカラム管50と入口側シール部材34又は出口側シール部材44との間に隙間が生じることで圧力を外部に逃がすことができ、カラム管50の破損を防ぐことができる。
また、ボルト部材31のボルト部材側雄ねじ部31cと、ボルト部材側雌ねじ部31bとを同一のピッチで形成したこにより、ハウジング20からカラム管50を取り外す際に、入口側栓部材30の可動栓体32を固定した状態でボルト部材31のみを回動させることにより、可動栓体32の軸線方向の位置を変えず、かつ、回転させずにボルト部材31のみを取り外すことができるので、入口側フィルタ部材51の位置や、合成反応装置の入口側配管に影響を与えることなく、カラム管50を取り外すことができる。また、ハウジング20の胴部に、軸線方向に長い開口部20b,20bを形成したことにより、実験中に、カラム管50の内部の状態を視認することができる。また、ボルト部材31の大径フランジ部31dに、工具を係止させるための切欠面31eを形成したことにより、ボルト部材31を容易かつ確実に回動させることができる。
なお、本発明のカラムは上述の形態例のように、リテーナの入口側シール部材保持凹部を、カラム管側が拡開した円錐面で形成するものに限らず、入口側シール部材保持凹部を平面状に形成したものでもよい。また、ボルト部材のボルト部材側雄ねじ部とボルト部材側雌ねじ部とが同一のピッチでなくてもよい。さらに、ハウジングを透明部材で形成し、胴部に開口部を設けていないものでもよい。
10…カラム、20…ハウジング、20a…胴部、20b…開口部、21…ハウジング側雌ねじ部、22…差込孔、23…小径孔、24…大径孔、30…入口側栓部材、31…ボルト部材、31a…ボルト部材側雄ねじ部、31b…ボルト部材側雌ねじ部、31c…ねじ部、31d…大径フランジ部、31e…切欠面、32…可動栓体、32a…突出管、32b…入口側接続管部、32c…入口側流体通路、32d…可動栓体側雄ねじ部、33…リテーナ部材、33a…挿通孔、33b…入口側シール部材保持凹部、34…入口側シール部材、40…出口側栓部材、41…固定栓体、41a…収容凹部、41b…大径軸部、41c…小径軸部、41d…出口側流体通路、41e…周溝、41f…フィルタ保持部、41g…出口側シール部材保持凹部、41h…出口側接続管部、42…コイルスプリング、43…抜止部材、44…出口側シール部材、50…カラム管、51…入口側フィルタ部材、52…出口側フィルタ部材

Claims (5)

  1. 内部に粒体を充填したカラム管の両端部にそれぞれ栓部材を装着したカラムにおいて、円筒状のハウジングと、該ハウジングの入口側に装着される入口側栓部材及び出口側に装着される出口側栓部材と、前記入口側栓部材と前記出口側栓部材とに挟持されて前記ハウジングの内部に保持されるカラム管と、該カラム管の入口側及び出口側にそれぞれ圧入される柔軟性材料により形成された入口側フィルタ部材及び出口側フィルタ部材とを備え、前記入口側栓部材は、前記ハウジングの入口側内周面に形成されたハウジング側雌ねじ部に螺合するボルト部材側雄ねじ部が外周面に形成されるとともに、内周面にボルト部材側雌ねじ部が形成された円筒状のボルト部材と、前記ボルト部材側雌ねじ部に螺合する可動栓体側雄ねじ部が外周面に形成された可動栓体と、前記ボルト部材の内端部と前記カラム管との間に配置されるリテーナ部材とを備え、前記ボルト部材は、前記ボルト部材側雄ねじ部の外径より大きな外径を有して前記ハウジングの入口側端面に当接する大径フランジ部を備え、前記可動栓体は、前記カラム管の入口側内部に進入して前記入口側フィルタ部材をカラム管内に圧入して保持する突出管と、前記ボルト部材の大径フランジ部から外方に突出する入口側接続管部と、軸線方向に貫通した入口側流体通路とを備え、前記リテーナ部材は、前記可動栓体の突出管が軸線方向に通過可能な挿通孔と、該挿通孔のカラム管側で前記カラム管の入口側端部に当接するとともに、前記突出管の外周面に当接するリング状の入口側シール部材を保持する入口側シール部材保持凹部とを備え、前記出口側栓部材は、前記ハウジングの出口側に軸線方向に移動可能に挿入された固定栓体と、該固定栓体をハウジングの入口側に向けて押圧する弾発部材とを備え、前記固定栓体は、前記カラム管の出口側端部を収容する収容凹部が形成された大径軸部と、該大径軸部より小径で前記ハウジングの出口側に形成された差込孔から外方に突出する小径軸部と、軸線方向に貫通した出口側流体通路と、前記差込孔から外方に突出した小径軸部に装着される抜止部材とを備え、前記収容凹部は、前記出口側フィルタ部材をカラム管の出口側端部に保持するフィルタ保持部と、該フィルタ保持部の外周側で前記カラム管の出口側端面に当接するリング状の出口側シール部材を保持する出口側シール部材保持凹部とを備えていることを特徴とするカラム。
  2. 前記入口側フィルタ部材及び前記出口側フィルタ部材は、焼結フッ素樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1記載のカラム。
  3. 前記入口側シール部材保持凹部は、前記カラム管側が拡開した円錐面を有していることを特徴とする請求項1又は2記載のカラム。
  4. 前記ボルト部材は、外周面の前記ボルト部材側雄ねじ部と、内周面の前記ボルト部材側雌ねじ部とが同一のピッチで形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のカラム。
  5. 前記ハウジングは、胴部に軸線方向に長い開口部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のカラム。
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